説明

試料測定装置

【課題】
簡単な構成でありながら、エネルギ線の照射位置と集光ミラー部の焦点との位置調節を容易にすること及び振動などによる集光ミラー部の位置ずれを防ぐことである。
【解決手段】
エネルギ線EBを試料Wに照射することにより生じる光を測定する試料測定装置1であって、エネルギ線EBを収束させる鏡筒部23と、前記鏡筒部23及び前記試料Wの間に設けられ、前記鏡筒部23で収束されたエネルギ線EBを通過させ、そのエネルギ線EBを試料Wに照射するためのエネルギ線通路312と、その通路312の軸線上に焦点Fが設定されたミラー面311と、を有し、試料Wから生じる光Lを前記ミラー面311により集光する集光ミラー部31と、を備え、前記エネルギ線EBの軸と前記焦点Fとを一致させるように、前記鏡筒部23に前記集光ミラー部31を支持させている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エネルギ線を試料に照射することにより生じる光を測定する試料測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の試料測定装置(光学測定装置)には、電子線を試料に照射することにより試料から生じる光(カソードルミネッセンス)を用いて試料の微小領域における物性評価や半導体素子の解析を行うものがある。
【0003】
この試料測定装置は、特許文献1に示すように、カソードルミネッセンスを集光するために、試料を覆うように集光ミラー部を配置し、電子顕微鏡の外部に設けられた光ファイバ又は分光器入射スリットに焦点が結像されるように構成している。この集光ミラー部は、試料を覆っているため、電子線を試料に照射するために電子線が通過する通路が設けられている。そして、測定する際には、電子顕微鏡からの電子線が集光ミラー部の通路を通過するために、電子線の軸をその通路内に設定するために集光ミラー部の位置決めをしなければならない。さらに、電子線が照射される照射位置を集光ミラー部の焦点内に合わせるようにしなければならない。
【0004】
しかしながら、従来は電子線の軸を通路内に設定し、照射位置を焦点内に合わせるためには、集光ミラー部を移動し調整する位置調節機構が必要となり、装置が複雑、肥大化してしまい、また位置調節機構を用いても、その移動及び調節が非常に手間であるという問題がある。
【0005】
特に、高分解能走査型電子顕微鏡を用いた場合には、電子線の照射面積は10ナノメートルを下回るような微小領域であり、集光ミラー部の焦点内にその照射位置に合わせることは非常に困難であり、熟練した技術を持ってしても容易ではない。
【0006】
また、電子顕微鏡の鏡筒部と集光ミラー部とが互いに固定されておらず、振動などによりその相対位置が変化してしまい、焦点と照射位置がずれてしまうことも多い。
【特許文献1】特開2003−157789号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、簡単な構成でありながら、エネルギ線の照射位置を集光ミラー部の焦点内に簡易に位置調節できること及び振動などによる集光ミラー部の位置ずれを防ぐことをその主たる所期課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明に係る試料測定装置は、エネルギ線を試料に照射することにより生じる光を測定する試料測定装置であって、エネルギ線を発生させるエネルギ線発生部と、前記エネルギ線発生部で発生したエネルギ線を収束させるエネルギ線制御手段を有し、当該エネルギ線制御手段によりそのエネルギ線制御手段の軸線に対し、エネルギ線をその軸が一致するように収束させる鏡筒部と、前記鏡筒部及び前記試料の間に設けられ、前記鏡筒部で収束されたエネルギ線を通過させ、そのエネルギ線を前記試料に照射するためのエネルギ線通路と、その通路の軸線上に焦点が設定されたミラー面とを有し、前記試料から生じる光を前記ミラー面により集光する集光ミラー部と、を備え、前記エネルギ線の軸と前記焦点とを一致させるように、前記鏡筒部に前記集光ミラー部を支持させていることを特徴とする。ここで、試料から生じる光には、例えば、カソードルミネッセンスなどがある。
【0009】
このようなものであれば、簡単な構成でありながら、エネルギ線の照射位置を集光ミラー部の焦点内に簡易に位置調節できること及び振動などによる集光ミラー部の位置ずれを防ぐことができる。
【0010】
互いに分離した鏡筒部と集光ミラー部とを組み合わせることにより、集光ミラー部を鏡筒部に支持させるためには、前記鏡筒部及び前記集光ミラー部をそれぞれ着脱可能にする一方、前記エネルギ線制御手段の軸線と前記エネルギ線通路の軸線とを同軸に位置決めして、前記エネルギ線の軸と前記焦点とを一致させるように、前記鏡筒部に前記集光ミラー部を支持させる位置決め構造を設けていることが望ましい。
【0011】
位置決め構造の具体的な実施の態様としては、前記位置決め構造が、前記鏡筒部及び前記集光ミラー部の一方に設けられた凸構造と、他方に設けられ前記凸構造に対応する凹構造とから構成されることが考えられる。
【0012】
位置決め構造の構成を簡単にするとともに、位置決めを一層確実にするためには、前記位置決め構造が、前記位置決め構造が、少なくとも前記集光ミラー部上面に形成され、内周面で前記エネルギ線通路を規定した筒状凸部と、その筒状凸部の外周面と略同一に形成され前記鏡筒部の内周面と、から構成されることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
このように本発明によれば、簡単な構成でありながら、エネルギ線の照射位置を集光ミラー部の焦点内に簡易に位置調節できること及び振動などによる集光ミラー部の位置ずれを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
本実施形態に係る試料測定装置(光学測定装置)1は、エネルギ線である電子線EBを試料Wに照射することにより試料Wから生じる光L(カソードルミネッセンス)を用いて、試料Wの微小領域における物性評価や半導体素子の解析を行うもの(以下、電子線測定装置という。)であり、図1に示すように、試料台1と、その試料台1に載せた試料Wにエネルギ線である電子線EBを照射する電子線照射装置2と、電子線EBの照射によって試料Wから発生するルミネッセンスLを分光し、検出する光検出部たる検出装置3と、その検出装置3からの出力信号を受信し、前記試料Wを評価等(例えば応力測定)するために所定の演算処理を行う情報処理装置4とを備えている。
【0016】
各部1〜4を説明する。
【0017】
試料台1は、X軸、Y軸及びZ軸方向に移動可能なものであり、さらに本実施形態では試料スペクトルのピーク半値幅を小さくし、前記スペクトルから意味のある情報を得るために、図示しない冷却手段及び温度制御機構をさらに設け、この試料台1及び試料Wを数十K以下の所定温度に冷却できるようにしている。
【0018】
電子線照射装置2は、例えば走査型のもので、エネルギ線発生部である電子銃21と、電子銃21から射出された電子線EBを試料Wの測定部位に収束させるとともに走査させるための、コンデンサレンズ221、アパーチャ222、偏向コイル223、及び対物レンズ(電界型などの対物レンズ)224等のレンズ機構からなるエネルギ線制御手段22と、電子銃21及びエネルギ線制御手段22を収容している鏡筒部23とを備えている。鏡筒部23は、電子銃21からの電子線EBを試料Wに照射するためのエネルギ線射出口23Aと有しており(図2参照)、このエネルギ線射出口23Aはエネルギ線である電子線EBの軸Oに沿って開口している。なお本実施形態では前記電子銃21に熱フィラメント電界開放型のものを用いている。
【0019】
検出装置3は、集光ミラー部31、分光部32及びセンシング部33を備えたものである。
【0020】
集光ミラー部31は、鏡筒部23及び試料Wの間に設けられ、試料Wから発生するルミネッセンスLを最小限の損失で集め分光部32に導くものであり、鏡筒部23で収束されたエネルギ線EBを通過させ、そのエネルギ線EBを試料Wに照射するためのエネルギ線通路312と、その通路312の軸線上に焦点Fが設定されたミラー面311とを有するものである。この集光ミラー部31は、パーマロイ、鉄、珪素鋼板などの電磁シールド材料を用いることで、エネルギ線通路312を含めた集光ミラー部31は試料直前に至るまで電磁シールドが可能となる。
【0021】
ミラー面311は、放物面鏡又は楕円面鏡などが考えられるが本実施形態では楕円面鏡を用いている。楕円面鏡311はそれ自体が受光と集光の作用をし、楕円面により焦点Fを自由に設定できる利点を有している。その一方で楕円面鏡311は、結像倍率が機械的配置条件から決まるため、分光部32とのカップリングがうまくいかない欠点を有する。そこでこれを解消し、なおかつ光軸調整を簡単にするということから光ファイバ321を用い、楕円面鏡311で集光したルミネッセンスLを分光部32に転送するようにしている。ここで、上記光軸調節は、楕円面鏡311の焦点Fに併せて、図示しない調節機構により光ファイバの光入射部321Aを調節することにより行う。
【0022】
エネルギ線通路312は、図2に示すように、エネルギ線射出口23Aから射出された電子線EBを試料Wに照射するためのものであり、このエネルギ線通路312を通過した電子線EBが試料Wに照射される。また、エネルギ線通路312は、後述する筒状凸部313の内周面により規定されており、エネルギ線通路312を通過した電子線EBが試料Wに照射される照射位置Pが集光ミラー部31の焦点F内に入るようにしている。
【0023】
分光部32は、前記集光ミラー部31で集光されたルミネッセンスLを単色光に分離するもので、例えばモノクロメータを利用して構成している。
【0024】
センシング部33は、前記分光部32で波長毎に複数に分光された各単色光の強度をそれぞれ測定し、各単色光の強度に応じた値の電流値(又は電圧値)を有する出力信号を出力するものである。本実施形態ではこのセンシング部33をフォトマルチプライヤ(PMT)を用いて構成しているが、測定する波長領域によって使用する機器を変えても構わない。例えば赤外(1μm〜)においては、Ge検出器、Pbs検出器、赤外PMT等を用いることが好ましい。また、光−電子変換効率、ダイナミックレンジ、S/Nに優れているといったことからCCDを利用してもよい。CCDによればスペクトルの一括検出も可能である。
【0025】
情報処理装置4は、構造としては、CPU、メモリ、入出力インターフェイス、AD変換器、入力手段等からなる汎用又は専用のコンピュータである。そして、前記メモリの所定領域に格納してあるプログラムに基づいてCPUやその周辺機器が作動することにより、この情報処理装置4が、前記検出装置3からの出力信号を受信し、走査した各測定ポイントでの応力を算出する。
【0026】
具体的な算出方法は、検出装置3からの光強度信号を受信してスペクトル波形を示すデータであるスペクトルデータを生成し、そのスペクトルデータの示すスペクトル波形をスムージングする。次に、スムージングによって得られた波形に微分演算を施して、得られた値がプラスからマイナスに反転する時点での波長をピーク波長とする。なお、所定の関数でフィッティングしてピーク波長を求めても良い。そして、測定対象となる試料Wから得られるピーク波長と基準となるピーク波長との変位量に基づいて、その試料Wに作用している応力を算出する。
【0027】
この応力算出について原理を簡単に説明しておく。測定試料Wの電子線EBを照射された部位に存在する応力と得られるピーク波長との関係は、応力の大きさが十数GPa程度までは直線近似することができ、その相関は、下式(1)で示される。
【0028】
νσ=ν+Π・σ ・・・(1)
【0029】
ここでνσは測定したスペクトルのピーク波長、νは基準となるピーク波長、σは測定試料Wに作用している応力を示すテンソル、ΠはPS(Piezo−Spectroscopic)係数と呼ばれ、応力のみに依存して位置に依存しないテンソルである。このν及びΠが相関データとしてメモリ内の格納部に格納してある。かかる相関データは、測定試料Wと同等の試料に、既知の応力を複数作用させることによって統計的に求めるようにしている。
【0030】
ここで基準となるピーク波長は、例えば、試料Wの残留応力を測定したい場合には、残留応力の存在していない他の同等の試料や、当該試料Wにおける残留応力の存在していない部位から得られた蛍光スペクトル波形から特定する。一方、例えば試料Wに作用させた外力に起因して発生する内部応力を測定したい場合には、外力を作用させていない状態での試料Wから得られた蛍光スペクトル波形から基準となるピーク波長を特定する。この基準ピーク波長を示すデータは、例えばメモリの所定領域に設定した格納部に格納してある。
【0031】
しかして、本実施形態の電子線測定装置は、図2及び図3に示すように、エネルギ線EBの軸Oと焦点Fとを一致させるように、鏡筒部23に集光ミラー部31を支持させることにより、それらを一体的に構成し、鏡筒部23と集光ミラー部31との相対位置が一定となるようにしている。本実施形態では、鏡筒部23と集光ミラー部31とは互いに分離したものであるので、鏡筒部23及び集光ミラー部31を一体的に構成するために位置決め構造5を備えている。
【0032】
位置決め構造5は、鏡筒部23及び集光ミラー部31をそれぞれ着脱可能にする一方で、エネルギ線制御手段22の軸線と前記エネルギ線通路312の軸線とを同軸に位置決めして、エネルギ線EBの軸Oと焦点Fとを一致させるように、前記鏡筒部23に前記集光ミラー部31を支持させるものである。そして、鏡筒部23及び集光ミラー部31の一方に設けた凸構造と、他方に設けられ前記凸構造に対応する凹構造とから構成され、具体的には、集光ミラー部上面31Aに形成され、内周面で前記エネルギ線通路312を規定した筒状凸部313と、その筒状凸部313の外周面と略同一に形成され鏡筒部23のエネルギ線射出口23Aの内周面と、から構成されている。そして、筒状凸部313をエネルギ線射出口23Aの内周面(本実施形態では図1に示すように、鏡筒部23の下端に形成された対物レンズ224内)に嵌め合わせることにより連続一体化する。
【0033】
筒状凸部313は円筒形状で、その外径はエネルギ線射出口23Aの内径と略同一であり、集光ミラー部31の上面31Aに設けるようにしている。また筒状凸部313の中心軸にエネルギ線通路312が通るようにしており、筒状凸部313の上面中央部313A(図3参照)においてエネルギ線通路312が開口している。これにより、筒状凸部313をエネルギ線射出口23Aに嵌め合わせることにより、エネルギ線射出口23Aとエネルギ線通路312とが連続して形成される。
【0034】
このように構成した電子線測定装置1によれば、鏡筒部23に集光ミラー部31を支持させているので、測定毎に一々集光ミラー部31の位置調節をする必要がなくなり、簡単な構成でありながら、電子線EBの照射位置Pを集光ミラー部31の焦点F内に簡易に位置調節できること及び振動などによる集光ミラー部31の位置ずれを防ぐことができる。したがって、常に電子線EBの照射位置Pが焦点F内に収まるので、照射位置Pにおいて励起されて生じる光Lを全て集光することができ、検出信号の減少を可及的に抑えることができる。
【0035】
また、位置決め構造5を、エネルギ線射出口23Aと筒状凸部313とから構成し、筒状凸部313をエネルギ線射出口23Aに嵌め合わせることにより連続一体化するので、一体化と位置決めとを同時に行うことができ、位置決めの手間をさらに省くことができる。
【0036】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0037】
例えば、前記実施形態では、互いに分離した鏡筒部と集光ミラー部とを連続一体化したが、図4に示すように、鏡筒部と集光ミラー部とを一体成形するようにしても良い。
【0038】
これによれば、集光ミラー部の位置調節が全く必要なくなり、振動などによる集光ミラー部の位置ずれを防ぐことができる。
【0039】
また、前記実施形態では位置決め構造をエネルギ線射出口及び筒状凸部から構成したが、これに限られることはなく、集光ミラー部を直接的又は間接的に鏡筒部に支持させればよい。その一法として、鏡筒部及び集光ミラー部以外に連結部材を設け、この連結部材を用いて鏡筒部及び集光ミラー部を連結するようにしても良い。
【0040】
さらに、前記実施形態では集光ミラー部として、楕円面鏡を用いたがこれに限られず、例えば放物面鏡を用いても良い。この場合、放物面鏡の特性により試料Wからの光Lを反射すると平行光となるので、図5に示すように、この平行光を光ファイバ321の光入射部321Aに集光させるために凸レンズ314を集光ミラー部31と光ファイバ321との間に設けている。
【0041】
その上、前記実施形態の集光ミラー部に設けたエネルギ線通路を差動排気用アパーチャとしても良い。つまり、生態試料を測定する場合などは、鏡筒部内を高真空に排気しつつ、集光ミラー部及び試料台を設けたチャンバー内は低真空に排気する必要があり、この両室の差圧を保ちながら排気するためのアパーチャとしても機能させるようにしても良い。
【0042】
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学測定装置を示す模式的構成図。
【図2】同実施形態における鏡筒部及び集光ミラー部の部分拡大断面図。
【図3】同実施形態における鏡筒部及び集光ミラー部の組み立て図。
【図4】その他の実施形態における鏡筒部及び集光ミラー部の部分拡大断面図。
【図5】本発明のその他の実施形態に係る光学測定装置を示す模式的構成図。
【符号の説明】
【0044】
1 ・・・試料測定装置
EB ・・・エネルギ線(電子線)
W ・・・試料
21 ・・・エネルギ線発生部(電子銃)
23A・・・エネルギ線射出口
23 ・・・鏡筒部
311・・・ミラー面
312・・・エネルギ線通路
31 ・・・集光ミラー部
O ・・・エネルギ線の軸線
5 ・・・位置決め構造
313・・・筒状凸部
F ・・・焦点
P ・・・照射位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギ線を試料に照射することにより生じる光を測定する試料測定装置であって、
エネルギ線を発生させるエネルギ線発生部と、
前記エネルギ線発生部で発生したエネルギ線を収束させるエネルギ線制御手段を有し、当該エネルギ線制御手段によりそのエネルギ線制御手段の軸線に対し、エネルギ線をその軸が一致するように収束させる鏡筒部と、
前記鏡筒部及び前記試料の間に設けられ、前記鏡筒部で収束されたエネルギ線を通過させ、そのエネルギ線を前記試料に照射するためのエネルギ線通路と、その通路の軸線上に焦点が設定されたミラー面とを有し、前記試料から生じる光を前記ミラー面により集光する集光ミラー部と、を備え、
前記エネルギ線の軸と前記焦点とを一致させるように、前記鏡筒部に前記集光ミラー部を支持させている試料測定装置。
【請求項2】
前記鏡筒部及び前記集光ミラー部をそれぞれ着脱可能にする一方、前記エネルギ線制御手段の軸線と前記エネルギ線通路の軸線とを同軸に位置決めして、前記エネルギ線の軸と前記焦点とを一致させるように、前記鏡筒部に前記集光ミラー部を支持させる位置決め構造を設けた請求項1記載の試料測定装置。
【請求項3】
前記位置決め構造が、前記鏡筒部及び前記集光ミラー部の一方に設けられた凸構造と、他方に設けられ前記凸構造に対応する凹構造とから構成される請求項2記載の試料測定装置。
【請求項4】
前記位置決め構造が、少なくとも前記集光ミラー部上面に形成され、内周面で前記エネルギ線通路を規定した筒状凸部と、その筒状凸部の外周面と略同一に形成された前記鏡筒部の内周面と、から構成される請求項2又は3記載の試料測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−10392(P2007−10392A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−189297(P2005−189297)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(000155023)株式会社堀場製作所 (638)
【Fターム(参考)】