説明

認証方法、認証システム、認証サーバ、通話端末、及び認証プログラム

【課題】着信時に相手を特定して、条件により通話制御できるシステムを提供すること。
【解決手段】着信側通話端末30が発信側通話端末20からの通話アクセスを受けたときに、認証サーバ10に対し発信者の認証を要求する。認証サーバ10が認証の要求を受けたときに発信側通話端末20に生体認証データを要求する。発信側通話端末20が生体認証データの要求を受けたときに発信者に対して生体認証データの入力を要求し、入力された応答生体認証データを認証サーバ10に送信する。認証サーバ10が応答生体認証データを受信することにより応答生体認証データと、予め記憶された発信者の生体認証データに基づいて認証処理を行い、その認証結果を着信側通話端末30に送信する。着信側通話端末30が認証結果を受信することにより認証結果に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体認証を利用した認証システム、認証サーバ、通話端末、認証方法、及び認証プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の通話端末では、通話発生時において、着信側通話端末の使用者が発信側通話端末の使用者を特定する方法として、発信側の電話番号が着信側に通知される発信電話番号通知サービスが知られている。また、特定の発信者通話端末以外からの着信を拒否する方法として、パスワードの認証により回線接続するサービスが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−270099号公報
【特許文献2】特開2002−247111号公報
【特許文献3】特開2003−241785号公報
【特許文献4】特開2004−228673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では嫌がらせやワン切り、オレオレ詐欺などによる本人なりすましなどによる電話も増えてきているが、着信側通話端末の使用者は、従来のように、発信電話番号を知ったり、パスワードが認証されたとしても、実際に通話を行い相手と会話を行うまでは、実際の発信側通話端末の使用者を特定することができないという問題がある。また、オレオレ詐欺のように発信側通話端末の使用者が特定の人物に成りすますような行為も考えられ、会話だけでは相手の特定が困難な場合がある。
【0005】
本発明の主な課題は、着信時に相手を特定して、条件により通話制御できるシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の視点においては、認証方法において、着信側通話端末が発信側通話端末からの通話アクセスを受けたときに、認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求するステップと、前記認証サーバが前記着信側通話端末からの認証の要求を受けたときに前記発信側通話端末に生体認証データを要求するステップと、前記発信側通話端末が前記認証サーバからの生体認証データの要求を受けたときに前記発信側通話端末の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信するステップと、前記認証サーバが前記発信側通話端末からの前記応答生体認証データを受信することにより前記応答生体認証データと、予め記憶された前記発信側通話端末の使用者の生体認証データに基づいて認証処理を行い、その認証結果を前記着信側通話端末に送信するステップと、前記着信側通話端末が前記認証サーバからの前記認証結果を受信することにより前記認証結果に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行うステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の視点においては、認証システムにおいて、発信側の使用者が使用する発信側通話端末と、情報ネットワークを介して前記発信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、着信側の使用者が使用する着信側通話端末と、情報ネットワークを介して前記発信側通話端末および前記着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバと、を備え、前記発信側通話端末は、生体認証データを入力することが可能な生体認証データ入力部と、前記認証サーバから生体認証データの要求を受けたときに、前記発信側の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して前記生体認証データ入力部で入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信する生体認証データ要求情報処理部と、を有し、前記着信側通話端末は、前記発信側通話端末から通話アクセス受けたときに前記認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求する認証要求情報処理部と、前記認証サーバからの認証結果を受信することにより、前記認証結果に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行う通話処理部と、を有し、前記認証サーバは、前記発信側の使用者によって予め設定された情報であって、前記発信側の使用者の生体認証データおよび認証登録名を含む生体認証データ情報を記憶する生体認証データ情報記憶部と、前記着信側通話端末からの認証の要求を受けたときに、前記発信側通話端末に生体認証データを要求し、前記発信側通話端末からの前記応答生体認証データを受信したときに、前記生体認証データ情報記憶部に記憶された前記発信側の使用者の前記生体認証データ情報内の前記生体認証データと前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果を前記着信側通話端末に送信する認証処理部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第3の視点においては、情報ネットワークを介して発信側通話端末および着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバであって、発信側の使用者によって予め設定された情報であって、前記発信側の使用者の生体認証データを含む生体認証データ情報を記憶する生体認証データ情報記憶部と、前記着信側通話端末から前記発信側通話端末の使用者の認証の要求を受けたときに前記発信側通話端末に生体認証データを要求し、前記発信側通話端末からの応答生体認証データを受信したときに前記生体認証データ情報記憶部に記憶された前記発信側通話端末の使用者の前記生体認証データ情報内の前記生体認証データと前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信する認証処理部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第4の視点においては、情報ネットワークを介して認証サーバと通信可能に接続される(発信側)通話端末であって、生体認証データを入力することが可能な生体認証データ入力部と、前記認証サーバからの生体認証データを要求する生体認証データ要求情報を受信したときに、前記通話端末の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して前記生体認証データ入力部で入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信する生体認証データ要求情報処理部と、通話アクセスの際に前記着信側通話端末に発信側電話番号を送信する通話処理部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第5の視点においては、情報ネットワークを介して認証サーバと通信可能に接続される(着信側)通話端末であって、着信側電話番号を記憶する記憶部と、発信側の他の通話端末から発信側電話番号を受信したときに、前記記憶部から前記着信側電話番号を取得し、取得した前記発信側電話番号および前記着信側電話番号に基づいて、前記認証サーバに対し前記他の通話端末の使用者の認証を要求するための情報であって前記発信側電話番号および前記着信側電話番号を含む認証要求情報を生成し、生成した前記認証要求情報を前記認証サーバに送信する認証要求情報処理部と、前記認証サーバから認証結果に係る認証結果情報を受信することにより、前記認証結果情報に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行う通話処理部と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の第6の視点においては、情報ネットワークを介して発信側通話端末および着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバにて用いられる認証プログラムであって、前記着信側通話端末から前記発信側通話端末の使用者の認証の要求を受けたときに、前記発信側通話端末に生体認証データを要求するステップと、前記発信側通話端末からの応答生体認証データを受信したときに、予め記憶された前記発信側通話端末の使用者の生体認証データと、前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信するステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明(請求項1−17)によれば、通話アクセス時の発信側通話端末の使用者を判断して、着信側通話端末の通話制御(通話許可または通話拒否の制御)を自動的に行うことが可能である。具体的には、ワン切り等の迷惑電話や間違い電話の防止、発信先の通話端末に依存しない発信側通話端末の使用者の特定といった用途に使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る認証システムについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る認証システムの構成を模式的に示したブロック図である。図2は、本発明の実施形態1に係る認証システムにおいて用いられる主な情報の構成を模式的に示した概略図である。
【0014】
図1を参照すると、認証システム1は、認証サーバ10と、発信側通話端末20と、着信側通話端末30と、情報ネットワーク40と、を含む。
【0015】
認証サーバ10は、発信側通話端末20の使用者の認証を行うコンピュータサーバであり、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、を備える。
【0016】
通信部11は、発信側通話端末20および着信側通話端末30との間で通信を行い、所定の情報を送受信する部分である。
【0017】
制御部12は、記憶部13に記憶されたプログラムに基づいて、所定の情報処理を行うとともに、通信部11及び記憶部13の動作を制御する部分である。制御部12は、情報登録処理部12aと、認証処理部12bと、を備える。
【0018】
情報登録処理部12aは、発信側通話端末20からの生体認証データ情報50を受信したときに、当該生体認証データ情報50を生体認証データ情報記憶部13aに登録する。情報登録処理部12aは、着信側通話端末30からの認証対象情報60を受信したときに、当該認証対象情報60を認証対象情報記憶部13bに登録する。
【0019】
ここで、「生体認証データ情報50」は、発信側通話端末20で生成した情報であって、発信側通話端末20の使用者(所有者、認証登録者)の氏名等の識別子よりなる認証登録名51と、発信側通話端末20の使用者(所有者、認証登録者)の指紋、顔型、虹彩、静脈等の生体認証データ52と、を含む情報である(図2(a)参照)。
【0020】
また、「認証対象情報60」は、着信側通話端末30の使用者によって設定された情報であって認証対象となる発信側通話端末20の使用者を特定するための情報であり、着信側通話端末30の電話番号である登録電話番号61と、着信側通話端末30の使用者(所有者、登録者)が認証対象としたい発信側通話端末20の使用者(所有者、認証登録者)の複数の認証登録名よりなる認証登録名群62と、を含む情報である(図2(b)参照)。なお、認証登録名群62における認証登録名は、発信側通話端末20の使用者が生体認証データ情報50を認証サーバ10に登録した際の認証登録名51を、電子メール等の別手段により着信側通話端末30の使用者が取得したものである。
【0021】
また、認証処理部12bは、着信側通話端末30からの認証要求情報70を受信したときに、当該認証要求情報70内の発信側電話番号71に基づいて、発信側通話端末20に生体認証データ要求情報を送信する。認証処理部12bは、発信側通話端末20からの応答生体認証データを受信したときに、認証要求情報70内の着信側電話番号72に基づいて、認証対象情報記憶部13bから、着信側電話番号72と一致する登録電話番号61を有する認証対象情報60を検索して取得する。認証処理部12bは、認証対象情報60を取得したときに、当該認証対象情報60内の認証登録名群62に基づいて、生体認証データ情報記憶部13aから、認証登録名群62に含まれる認証登録名と一致する認証登録名51を有する生体認証データ情報50を検索して取得する。認証処理部12bは、生体認証データ情報50を取得し、かつ、発信側通話端末20からの応答生体認証データを取得したときに、生体認証データ情報50内の生体認証データ52と応答生体認証データと一致するか否かの認証処理を行う。認証処理部12bは、認証後、認証結果に基づいて認証結果情報を生成し、当該認証結果情報を着信側通話端末30に送信する。
【0022】
ここで、「認証要求情報70」は、通話開始の際に着信側通話端末30が認証サーバ10に対し発信側通話端末20の使用者の認証を要求するための情報であり、発信側通話端末20の電話番号である発信側電話番号71と、着信側通話端末30の電話番号である着信側電話番号72と、を含む情報である(図2(c)参照)。
【0023】
また、「生体認証データ要求情報」は、認証サーバ10が発信側通話端末20の使用者に対し生体認証データの送信を要求するための情報である。「応答生体認証データ」は、発信側通話端末20の使用者が生体認証データ要求情報に応答して認証サーバ10に送信される生体認証データである。
【0024】
また、「認証結果情報」は、生体認証データ52と応答生体認証データとが一致したか否かの認証結果を示す情報であり、生体認証データ情報50及び認証対象情報60の取得ができ、かつ、生体認証データ52と応答生体認証データが一致した場合は「認証成功」となり、生体認証データ情報50又は認証対象情報60の取得ができない場合、又は、生体認証データ52と応答生体認証データが一致しない場合は「認証失敗」となる。
【0025】
記憶部13は、所定のデータ、プログラム等を記憶する部分であり、生体認証データ情報記憶部13aと、認証対象情報記憶部13bと、を備える。生体認証データ情報記憶部13aは、情報登録処理部12aよって登録された生体認証データ情報50を記憶する部分である。認証対象情報記憶部13bは、情報登録処理部12aよって登録された認証対象情報60を記憶する部分である。
【0026】
発信側通話端末20は、発信側の使用者が用いる通話可能な端末(例えば、携帯電話機、固定電話機等)であり、通信部21と、表示部22と、操作部23と、音声処理部24と、生体認証データ入力部25と、記憶部26と、制御部27と、を備える。
【0027】
通信部21は、情報ネットワーク40を介して認証サーバ10および着信側通話端末30との間で通信を行い、所定の情報を送受信する部分である。表示部22は、所定の情報を表示する部分である。操作部23は、文字情報の入力やキー操作を行う部分である。音声処理部24は、レシーバ(図示せず)及びマイク(図示せず)に対する音声データを処理する部分である。生体認証データ入力部25は、生体認証データ(応答生体認証データを含む)を入力する部分であり、例えば、指紋リーダ、カメラ等が用いられる。記憶部26は、所定のデータ、プログラム等を記憶する部分である。
【0028】
制御部27は、記憶部26に記憶されたプログラムに基づいて、所定の情報処理を行うとともに、通信部21、表示部22、操作部23、音声処理部24、生体認証データ入力部25、及び記憶部26の動作を制御する部分である。制御部27は、生体認証データ情報処理部27aと、通話処理部27bと、生体認証データ要求情報処理部27cと、を備える。
【0029】
生体認証データ情報処理部27aは、生体認証データ情報50に関する処理を行う。生体認証データ情報処理部27aは、使用者の操作により生体認証データ情報50の登録を行うモードが開始すると、認証登録名51の入力を要求する画面を表示させる。生体認証データ情報処理部27aは、使用者による認証登録名51の入力が完了すると、生体認証データの入力を要求する画面を表示させる。生体認証データ情報処理部27aは、生体認証データ入力部25に使用者の生体認証データの入力が完了すると、入力された認証登録名および生体認証データに基づいて生体認証データ情報50を生成する。生体認証データ情報処理部27aは、生成した生体認証データ情報50を認証サーバ10に送信する。
【0030】
通話処理部27bは、使用者の操作により通話処理を行い、発信時に情報ネットワーク40を介して着信側通話端末30に発信側電話番号を送信する。
【0031】
生体認証データ要求情報処理部27cは、生体認証データ要求情報に関する処理を行う。生体認証データ要求情報処理部27cは、認証サーバ10からの生体認証データ要求情報を受信することにより、使用者に対し応答生体認証データの入力を要求(例えば、画面表示や音声案内による要求)する。生体認証データ要求情報処理部27cは、生体認証データ入力部25にて使用者の応答生体認証データの入力が完了すると、応答生体認証データを認証サーバ10に送信する。
【0032】
着信側通話端末30は、着信側の使用者が用いる通話可能な端末(例えば、携帯電話機、固定電話機等)であり、通信部31と、表示部32と、操作部33と、音声処理部34と、記憶部35と、制御部36と、を備える。
【0033】
通信部31は、情報ネットワーク40を介して認証サーバ10および発信側通話端末20との間で通信を行い、所定の情報を送受信する部分である。表示部32は、所定の情報を表示する部分である。操作部33は、文字情報の入力やキー操作を行う部分である。音声処理部34は、レシーバ(図示せず)及びマイク(図示せず)に対する音声データを処理する部分である。記憶部35は、所定のデータ、プログラム、着信側電話番号を記憶する部分である。
【0034】
制御部36は、記憶部35に記憶されたプログラムに基づいて、所定の情報処理を行うとともに、通信部31、表示部32、操作部33、音声処理部34、及び記憶部35の動作を制御する部分である。制御部36は、認証対象情報処理部36aと、通話処理部36bと、認証要求情報処理部36cと、を備える。
【0035】
認証対象情報処理部36aは、認証対象情報60に関する処理を行う。認証対象情報処理部36aは、使用者の操作により認証対象情報60の登録を行うモードが開始すると、登録電話番号61および認証登録名群62の入力を要求する画面を表示させる。認証対象情報処理部36aは、登録電話番号61および認証登録名群62の入力が完了すると、入力された登録電話番号61および認証登録名群62に基づいて認証対象情報60を生成する。認証対象情報処理部36aは、生成した認証対象情報60を認証サーバ10に送信する。
【0036】
通話処理部36bは、使用者の操作により通話処理を行い、発信側通話端末20からの発信側電話番号を受信したときに、認証要求情報処理部36cを起動させる。通話処理部36bは、認証要求情報処理部36cからの通話制御情報を受信することにより、通話制御情報に基づいて発信側通話端末20との通話制御を行う。通話制御では、通話制御情報が通話許可の場合は着信音を鳴らせて使用者が操作することで通話可能な状態とし、通話制御情報が通話拒否の場合は着信音を鳴らさずに通話を終了する。
【0037】
ここで、「通話制御情報」は、認証結果情報に基づいて通話制御するための情報であり、認証結果情報が認証成功の場合は通話を許可する情報であり、認証結果情報が認証失敗の場合は通話を拒否する情報である。
【0038】
認証要求情報処理部36cは、認証要求情報に関する処理を行う。認証要求情報処理部36cは、起動後、通話処理部36bから(発信側通話端末20からの)発信側電話番号を取得し、記憶部35から着信側電話番号を取得し、取得した発信側電話番号および着信側電話番号に基づいて認証要求情報70を生成する。認証要求情報処理部36cは、生成した認証要求情報70を認証サーバ10に送信する。認証要求情報処理部36cは、認証サーバ10からの(認証要求情報70に対応する)認証結果情報を受信することにより、認証結果情報に基づいて通話制御情報を生成し、通話処理部36bに送信する。
【0039】
情報ネットワーク40は、無線又は有線により認証サーバ10、発信側通話端末20、および着信側通話端末30と通信可能に接続される情報通信網である。
【0040】
次に、本発明の実施形態1に係る認証システムの動作について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態1に係る認証システムの生体認証データ情報の登録時の動作を模式的に示したフローチャート図である。図4は、本発明の実施形態1に係る認証システムの認証対象情報の登録時の動作を模式的に示したフローチャート図である。図5は、本発明の実施形態1に係る認証システムの通話開始時の動作を模式的に示したフローチャート図である。
【0041】
生体認証データ情報の登録時の動作について説明する。生体認証データ情報の登録時の動作は、発信側通話端末20と認証サーバ10の間で行われる動作である。
【0042】
図3を参照すると、まず、発信側通話端末20は、使用者の操作により生体認証データ情報入力モードを開始する(ステップA1)。次に、発信側通話端末20は、使用者に認証登録名51の入力を要求(例えば、画面表示や音声案内による要求)する(ステップA2)。認証登録名51が入力されると、発信側通話端末20は、使用者に生体認証データ52の入力を要求(例えば、画面表示や音声案内による要求)する(ステップA3)。生体認証データ52が入力されると、発信側通話端末20は、入力された認証登録名51および生体認証データ52に基づいて、生体認証データ情報50を生成する(ステップA4)。次に、発信側通話端末20は、使用者の操作により、生成した生体認証データ情報50を認証サーバ10に送信する(ステップA5)。次に、認証サーバ10は、発信側通話端末20からの生体認証データ情報50を受信することにより、当該生体認証データ情報50を生体認証データ情報記憶部13aに登録する(ステップA6)。これにより、生体認証データ情報50の登録が完了する。
【0043】
認証対象情報の登録時の動作について説明する。認証対象情報の登録時の動作は、着信側通話端末30と認証サーバ10の間で行われる動作である。
【0044】
図4を参照すると、まず、着信側通話端末30は、使用者の操作により認証対象情報入力モードを開始する(ステップB1)。次に、着信側通話端末30は、使用者に登録電話番号61の入力を要求(例えば、画面表示や音声案内による要求)する(ステップB2)。なお、登録電話番号61の入力要求は、着信側通話端末30に予め記憶されている登録電話番号61を読み出して自動入力することで省略することもできる。登録電話番号61が入力されると、着信側通話端末30は、使用者に認証登録名群62の入力を要求(例えば、画面表示や音声案内による要求)する(ステップB3)。認証登録名群62が入力されると、着信側通話端末30は、入力された登録電話番号61および認証登録名群62に基づいて、認証対象情報60を生成する(ステップB4)。次に、着信側通話端末30は、使用者の操作により、生成した認証対象情報60を認証サーバ10に送信する(ステップB5)。次に、認証サーバ10は、着信側通話端末30からの認証対象情報60を受信することにより、当該認証対象情報60を認証対象情報記憶部13bに登録する(ステップB6)。これにより、認証対象情報60の登録が完了する。
【0045】
通話開始時の動作について説明する。通話開始時の動作は、認証サーバ10、発信側通話端末20、着信側通話端末30の間で行われる動作である。なお、認証サーバ10には、生体認証データ情報50および認証対象情報60が既に登録された状態にあるものとする。
【0046】
図5を参照すると、まず、発信側通話端末20は、発信側の使用者の操作により、着信側通話端末30に対して通話を要求するアクセス(通話アクセス)を行う(ステップC1)。通話アクセスの際、発信側通話端末20は、発信側通話端末20の電話番号(発信側電話番号)を着信側通話端末30に送信する。
【0047】
次に、着信側通話端末30は、発信側通話端末20の通話アクセスを受け、かつ、発信側電話番号を受信することにより、着信音を鳴らさずに、着信側通話端末30自身の電話番号(着信側電話番号)を読み出し、発信側電話番号および着信側電話番号に基づいて、認証要求情報70を生成する(ステップC2)。次に、着信側通話端末30は、生成した認証要求情報70を認証サーバ10に送信する(ステップC3)。
【0048】
次に、認証サーバ10は、着信側通話端末30からの認証要求情報70を受信したときに、当該認証要求情報70内の発信側電話番号71に基づいて、生体認証データ要求情報を発信側通話端末20に送信する(ステップC4)。
【0049】
次に、発信側通話端末20は、認証サーバ10からの生体認証データ要求情報を受信することにより、使用者に対し応答生体認証データの入力を要求(例えば、画面表示や音声案内による要求)する(ステップC5)。使用者の応答生体認証データの入力が完了すると、発信側通話端末20は、応答生体認証データを認証サーバ10に送信する(ステップC6)。
【0050】
次に、認証サーバ10は、発信側通話端末20からの応答生体認証データを受信することにより、認証要求情報70内の着信側電話番号72に基づいて、認証対象情報記憶部(図1の13b)から、着信側電話番号72と一致する登録電話番号61を有する認証対象情報60を検索して取得する(ステップC7)。なお、認証対象情報60を取得できなかった場合は、ステップC10に進む。次に、認証サーバ10は、取得した当該認証対象情報60内の認証登録名群62に基づいて、生体認証データ情報記憶部(図1の13a)から、認証登録名群62に含まれる認証登録名と一致する認証登録名51を有する生体認証データ情報50を検索して取得する(ステップC8)。生体認証データ情報50を取得できなかった場合は、ステップC10に進む。次に、認証サーバ10は、取得した生体認証データ情報50内の生体認証データ52と応答生体認証データと一致するか否かの認証処理を行う(ステップC9)。次に、認証サーバ10は、認証結果に基づいて認証結果情報を生成する(ステップC10)。なお、認証結果情報は、生体認証データ情報50及び認証対象情報60の取得ができ、かつ、生体認証データ52と応答生体認証データが一致した場合は「認証成功」となり、生体認証データ情報50又は認証対象情報60の取得ができない場合、又は、生体認証データ52と応答生体認証データが一致しない場合は「認証失敗」となる。次に、認証サーバ10は、生成した認証結果情報を着信側通話端末30に送信する(ステップC11)。
【0051】
次に、着信側通話端末30は、認証サーバ10からの(認証要求情報70に対応する)認証結果情報を受信することにより、認証結果情報に基づいて通話制御情報を生成する(ステップC12)。なお、通話制御情報は、認証結果情報が認証成功の場合は通話を許可する情報であり、認証結果情報が認証失敗の場合は通話を拒否する情報である。次に、着信側通話端末30は、生成した通話制御情報に基づいて通話制御を行う(ステップC13)。通話制御では、通話制御情報が通話許可の場合は着信音を鳴らせて使用者が操作することで通話可能な状態とし、通話制御情報が通話拒否の場合は着信音を鳴らさずに通話を終了する。
【0052】
次に、本発明の実施形態1に係る認証システムにおける通話端末の使用パターンについて図面を用いて説明する。図6は、本発明の実施形態1に係る認証システムにおける通話端末の使用パターンを模式的に示した概略図である。図7は、本発明の実施形態1に係る認証システムの認証サーバに登録されている生体認証データ情報記憶部及び認証対象情報記憶部の内容の例を模式的に示した概略図である。
【0053】
図6について、人物A〜人物Cはそれぞれ通話端末A〜通話端末Cを所持していることとする。このときに、人物Cが通話端末Cにて人物Aからの通話を許可し、それ以外の人物(図6では人物B)からの通話を拒否するための例を説明する。なお、例1は人物Aが通話端末Aを使用して通話端末Cに通話要求を行った場合、例2は人物Aが通話端末Bを使用して通話端末Cに通話要求を行った場合、例3は人物Bが通話端末Bを使用して通話端末Cに通話要求を行った場合、例4は人物Bが通話端末Aを使用して通話端末Cに通話要求を行った場合を示している。
【0054】
図7について、図6の例1〜4が行われる以前に人物A〜Cがそれぞれ保有する通話端末A〜Cによって認証サーバ(図1の10)に所定の情報が登録されているものとする。図7(a)の生体認証データ情報記憶部13aにおいて、生体認証データ情報Aは、人物Aが通話端末Aにより認証サーバ(図1の10)に登録した生体認証データ情報を示したものである。また、生体認証データ情報Bは、人物Bが通話端末Bにより認証サーバ(図1の10)に登録した生体認証データ情報を示したものである。図7(b)の認証対象情報記憶部13bにおいて、認証対象情報Cは、人物Cが通話端末Cにより認証サーバ(図1の10)に登録した通話端末Cの認証対象情報を示したものである。
【0055】
図6の例1の場合、人物Aが通話端末Aを使用して通話端末Cに対して通話アクセスすると(図5のステップC1)、通話端末Cは、認証要求情報(図2(c)参照)を生成し、当該認証要求情報を認証サーバ(図1の10)に送信する(図5のステップC2、C3)。次に、認証サーバ(図1の10)は、通話端末Cからの認証要求情報(図2(c)参照)を受信することにより、生体認証データ要求情報を通話端末Aに送信する(図5のステップC4)。次に、通話端末Aは、認証サーバ(図1の10)からの生体認証データ要求情報を受信することにより、人物Aに対し応答生体認証データの入力を要求し、人物Aによって入力された人物Aの応答生体認証データを認証サーバ(図1の10)に送信する(図5のステップC5、C6)。次に、認証サーバ(図1の10)は、通話端末Aからの人物Aの応答生体認証データを受信することにより、既に取得している認証要求情報内の通話端末Cの電話番号に基づいて、認証対象情報記憶部13bから、通話端末Cの電話番号を有する認証対象情報Cを検索して取得する(図5のステップC7)。次に、認証サーバ(図1の10)は、取得した認証対象情報C内の認証登録名群に基づいて、生体認証データ情報記憶部13aから、認証登録名群に含まれる認証登録名;人物Aと一致する認証登録名を有する生体認証データ情報Aを検索して取得する(図5のステップC8)。次に、認証サーバ(図1の10)は、取得した生体認証データ情報A内の生体認証データと応答生体認証データと一致するか否かの認証処理を行う(ステップC9)。なお、生体認証データと応答生体認証データは、ともに人物Aのものなので一致し認証成功となる。次に、認証サーバ(図1の10)は、認証成功の認証結果に基づいて、認証結果情報を生成し、認証結果情報を通話端末Cに送信する(図5のステップC10、C11)。次に、通話端末Cは、認証サーバ(図1の10)からの認証結果情報を受信することにより、認証成功に係る認証結果情報に基づいて通話許可に係る通話制御情報を生成し、当該通話制御情報に基づいて着信音を鳴らせて使用者が操作することで通話可能な状態とする(図5のステップC12、C13)。
【0056】
図6の例2の場合も、例1の処理にて発信側通話端末が通話端末Bに変わるだけであり、生体認証データ要求情報の受信時に、人物Aが通話端末Bの生体認証データ入力部(図1の25)を用いて応答生体認証データの入力を行うことから、応答生体認証データの送信時には、例1と同様に人物Aの応答生体認証データが送信されることとなる。したがって、その後の処理も例1の場合と同様となり、結果として通話端末Bとの通話が許可されることになる。
【0057】
図6の例3の場合、人物Bが通話端末Bを使用して通話端末Cに対して通話アクセスすると(図5のステップC1)、通話端末Cは、認証要求情報(図2(c)参照)を生成し、当該認証要求情報を認証サーバ(図1の10)に送信する(図5のステップC2、C3)。次に、認証サーバ(図1の10)は、通話端末Cからの認証要求情報(図2(c)参照)を受信することにより、生体認証データ要求情報を通話端末Bに送信する(図5のステップC4)。次に、通話端末Bは、認証サーバ(図1の10)からの生体認証データ要求情報を受信することにより、人物Bに対し応答生体認証データの入力を要求し、人物Bによって入力された人物Bの応答生体認証データを認証サーバ(図1の10)に送信する(図5のステップC5、C6)。次に、認証サーバ(図1の10)は、通話端末Bからの人物Bの応答生体認証データを受信することにより、既に取得している認証要求情報内の通話端末Cの電話番号に基づいて、認証対象情報記憶部13bから、通話端末Cの電話番号を有する認証対象情報Cを検索して取得する(図5のステップC7)。次に、認証サーバ(図1の10)は、取得した認証対象情報C内の認証登録名群に基づいて、生体認証データ情報記憶部13aから、認証登録名群に含まれる認証登録名;人物Aと一致する認証登録名を有する生体認証データ情報Aを検索して取得する(図5のステップC8)。次に、認証サーバ(図1の10)は、取得した生体認証データ情報A内の生体認証データと応答生体認証データと一致するか否かの認証処理を行う(ステップC9)。なお、生体認証データと応答生体認証データは、それぞれ人物Aと人物Bのもので一致しないので認証失敗となる。次に、認証サーバ(図1の10)は、認証失敗の認証結果に基づいて、認証結果情報を生成し、認証結果情報を通話端末Cに送信する(図5のステップC10、C11)。次に、通話端末Cは、認証サーバ(図1の10)からの認証結果情報を受信することにより、認証失敗に係る認証結果情報に基づいて通話拒否に係る通話制御情報を生成し、当該通話制御情報に基づいて着信音を鳴らさずに通話を終了する(図5のステップC12、C13)。
【0058】
図6の例4の場合も、例3の処理にて発信側通話端末が通話端末Aに変わるだけであり、生体認証データ要求情報の受信時に、人物Bが通話端末Aの生体認証データ入力部(図1の25)を用いて応答生体認証データの入力を行うことから、応答生体認証データの送信時には、例3と同様に人物Bの応答生体認証データが送信されることとなる。したがって、その後の処理も例3と場合と同様となり、結果として通話端末Aとの通話が拒否されることになる。
【0059】
実施形態1によれば、以下のような効果を奏する。
【0060】
第1の効果は、通話アクセス時の送話側通話端末の使用者を判断して、着信側通話端末との通話制御(通話許可または通話拒否の制御)が可能であることである。その理由は、通話開始の際、着信側通話端末の制御で必要となる認証処理が、あらかじめ送信側通話端末にて登録された生体認証データ情報と、通話開始の際に発信側通話端末より取得した発信側通話端末の使用者の応答生体認証データと、着信側通話端末にて登録された認証対象情報と、を用いて行うことで、生体認証データに依存したデータ認証を行うためである。
【0061】
第2の効果は、着信側通話端末の通話制御を自動的に行うことが可能であることである。その理由は、認証サーバへ要求した認証処理に対する結果を受けて自動的に通話制御を行うためである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施形態1に係る認証システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る認証システムにおいて用いられる主な情報の構成を模式的に示した概略図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る認証システムの生体認証データ情報の登録時の動作を模式的に示したフローチャート図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る認証システムの認証対象情報の登録時の動作を模式的に示したフローチャート図である。
【図5】本発明の実施形態1に係る認証システムの通話開始時の動作を模式的に示したフローチャート図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る認証システムにおける通話端末の使用パターンを模式的に示した概略図である。
【図7】本発明の実施形態1に係る認証システムの認証サーバに登録されている生体認証データ情報記憶部及び認証対象情報記憶部の内容の例を模式的に示した概略図である。
【符号の説明】
【0063】
1 認証システム
10 認証サーバ
11 通信部
12 制御部
12a 情報登録処理部
12b 認証処理部
13 記憶部
13a 生体認証データ情報記憶部
13b 認証対象情報記憶部
20 発信側通話端末
21 通信部
22 表示部
23 操作部
24 音声処理部
25 生体認証データ入力部
26 記憶部
27 制御部
27a 生体認証データ情報処理部
27b 通話処理部
27c 生体認証データ要求情報処理部
30 着信側通話端末
31 通信部
32 表示部
33 操作部
34 音声処理部
35 記憶部
36 制御部
36a 認証対象情報処理部
36b 通話処理部
36c 認証要求情報処理部
40 情報ネットワーク
50 生体認証データ情報
51 認証登録名
52 生体認証データ
60 認証対象情報
61 登録電話番号
62 認証登録名群
70 認証要求情報
71 発信側電話番号
72 着信側電話番号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着信側通話端末が発信側通話端末からの通話アクセスを受けたときに、認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求するステップと、
前記認証サーバが前記着信側通話端末からの認証の要求を受けたときに前記発信側通話端末に生体認証データを要求するステップと、
前記発信側通話端末が前記認証サーバからの生体認証データの要求を受けたときに前記発信側通話端末の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信するステップと、
前記認証サーバが前記発信側通話端末からの前記応答生体認証データを受信することにより前記応答生体認証データと、予め記憶された前記発信側通話端末の使用者の生体認証データに基づいて認証処理を行い、その認証結果を前記着信側通話端末に送信するステップと、
前記着信側通話端末が前記認証サーバからの前記認証結果を受信することにより前記認証結果に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行うステップと、
を含むことを特徴とする認証方法。
【請求項2】
発信側の使用者が使用する発信側通話端末と、
情報ネットワークを介して前記発信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、着信側の使用者が使用する着信側通話端末と、
情報ネットワークを介して前記発信側通話端末および前記着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバと、
を備える認証システムを用いて認証を行う認証方法であって、
前記発信側通話端末が通話アクセスの際に前記着信側通話端末に発信側電話番号を送信するステップと、
前記着信側通話端末が前記発信側通話端末から前記発信側電話番号を受信したときに、前記発信側電話番号および着信側電話番号に基づいて、前記認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求するための情報であって前記発信側電話番号および前記着信側電話番号を含む認証要求情報を生成し、生成した前記認証要求情報を前記認証サーバに送信するステップと、
前記認証サーバが前記着信側通話端末からの前記認証要求情報を受信したときに、当該認証要求情報内の前記発信側電話番号に基づいて、前記発信側通話端末に生体認証データを要求する生体認証データ要求情報を送信するステップと、
前記発信側通話端末が前記認証サーバからの前記生体認証データ要求情報を受信したときに、前記発信側の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信するステップと、
前記認証サーバが前記発信側通話端末からの前記応答生体認証データを受信することにより前記応答生体認証データと、予め記憶された前記発信側の使用者の生体認証データに基づいて認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信するステップと、
前記着信側通話端末が前記認証サーバからの認証結果に係る認証結果情報を受信することにより、前記認証結果情報に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行うステップと、
を含むことを特徴とする認証方法。
【請求項3】
発信側の使用者が使用する発信側通話端末と、
情報ネットワークを介して前記発信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、着信側の使用者が使用する着信側通話端末と、
情報ネットワークを介して前記発信側通話端末および前記着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバと、
を備え、
前記発信側通話端末は、
生体認証データを入力することが可能な生体認証データ入力部と、
前記認証サーバから生体認証データの要求を受けたときに、前記発信側の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して前記生体認証データ入力部で入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信する生体認証データ要求情報処理部と、
を有し、
前記着信側通話端末は、
前記発信側通話端末から通話アクセス受けたときに前記認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求する認証要求情報処理部と、
前記認証サーバからの認証結果を受信することにより、前記認証結果に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行う通話処理部と、
を有し、
前記認証サーバは、
前記発信側の使用者によって予め設定された情報であって、前記発信側の使用者の生体認証データおよび認証登録名を含む生体認証データ情報を記憶する生体認証データ情報記憶部と、
前記着信側通話端末からの認証の要求を受けたときに、前記発信側通話端末に生体認証データを要求し、前記発信側通話端末からの前記応答生体認証データを受信したときに、前記生体認証データ情報記憶部に記憶された前記発信側の使用者の前記生体認証データ情報内の前記生体認証データと前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果を前記着信側通話端末に送信する認証処理部と、
を有することを特徴とする認証システム。
【請求項4】
発信側の使用者が使用する発信側通話端末と、
情報ネットワークを介して前記発信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、着信側の使用者が使用する着信側通話端末と、
情報ネットワークを介して前記発信側通話端末および前記着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバと、
を備え、
前記発信側通話端末は、
生体認証データを入力することが可能な生体認証データ入力部と、
前記認証サーバから生体認証データを要求する生体認証データ要求情報を受信したときに、前記発信側の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して前記生体認証データ入力部で入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信する生体認証データ要求情報処理部と、
通話アクセスの際に前記着信側通話端末に発信側電話番号を送信する通話処理部と、
を有し、
前記着信側通話端末は、
着信側電話番号を記憶する記憶部と、
前記発信側通話端末から前記発信側電話番号を受信したときに、前記記憶部から前記着信側電話番号を取得し、取得した前記着信側電話番号および前記発信側電話番号に基づいて、前記認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求するための情報であって前記発信側電話番号および前記着信側電話番号を含む認証要求情報を生成し、生成した前記認証要求情報を前記認証サーバに送信する認証要求情報処理部と、
前記認証サーバから認証結果に係る認証結果情報を受信することにより、前記認証結果情報に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行う通話処理部と、
を有し、
前記認証サーバは、
前記発信側の使用者によって予め設定された情報であって、前記発信側の使用者の生体認証データおよび認証登録名を含む生体認証データ情報を記憶する生体認証データ情報記憶部と、
前記着信側の使用者によって予め設定された情報であって、認証対象となる前記発信側の使用者の認証登録名、及び、前記着信側通話端末の登録電話番号を含む認証対象情報を記憶する認証対象情報記憶部と、
前記着信側通話端末からの前記認証要求情報を受信したときに、当該認証要求情報内の前記発信側電話番号に基づいて、前記発信側通話端末に前記生体認証データ要求情報を送信し、前記発信側通話端末からの前記応答生体認証データを受信したときに前記認証要求情報内の前記着信側電話番号に基づいて、前記認証対象情報記憶部から、前記着信側電話番号と一致する登録電話番号を有する前記認証対象情報を検索して取得し、当該認証対象情報内の前記認証登録名に基づいて、前記生体認証データ情報記憶部から、前記認証登録名と一致する認証登録名を有する前記生体認証データ情報を検索して取得し、前記生体認証データ情報内の前記生体認証データと前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信する認証処理部と、
を有することを特徴とする認証システム。
【請求項5】
前記発信側通話端末は、前記生体認証データ情報を前記認証サーバに登録する際に、前記発信側の使用者に対し認証登録名および生体認証データの入力を要求するとともに、入力された前記認証登録名および前記生体認証データに基づいて生体認証データ情報を生成し、生成した前記生体認証データ情報を前記認証サーバに送信する生体認証データ情報処理部を有することを特徴とする請求項4記載の認証システム。
【請求項6】
前記着信側通話端末は、前記認証対象情報を前記認証サーバに登録する際に、前記着信側の使用者に対し登録電話番号および認証登録名の入力を要求するとともに、入力された登録電話番号および認証登録名に基づいて認証対象情報を生成し、生成した前記認証対象情報を前記認証サーバに送信する認証対象情報処理部を有することを特徴とする請求項4又は5記載の認証システム。
【請求項7】
前記認証サーバは、前記発信側通話端末からの前記生体認証データ情報を受信したときに、当該生体認証データ情報を前記生体認証データ情報記憶部に登録するとともに、前記着信側通話端末からの前記認証対象情報を受信したときに、当該認証対象情報を前記認証対象情報記憶部に登録する情報登録処理部を有することを特徴とする請求項5又は6記載の認証システム。
【請求項8】
情報ネットワークを介して発信側通話端末および着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバであって、
発信側の使用者によって予め設定された情報であって、前記発信側の使用者の生体認証データを含む生体認証データ情報を記憶する生体認証データ情報記憶部と、
前記着信側通話端末から前記発信側通話端末の使用者の認証の要求を受けたときに前記発信側通話端末に生体認証データを要求し、前記発信側通話端末からの応答生体認証データを受信したときに前記生体認証データ情報記憶部に記憶された前記発信側通話端末の使用者の前記生体認証データ情報内の前記生体認証データと前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信する認証処理部と、
を備えることを特徴とする認証サーバ。
【請求項9】
情報ネットワークを介して発信側通話端末および着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバであって、
発信側の使用者によって予め設定された情報であって、前記発信側の使用者の生体認証データおよび認証登録名を含む生体認証データ情報を記憶する生体認証データ情報記憶部と、
着信側の使用者によって予め設定された情報であって、認証対象となる前記発信側の使用者の認証登録名、及び、前記着信側通話端末の登録電話番号を含む認証対象情報を記憶する認証対象情報記憶部と、
前記着信側通話端末から前記認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求するための情報であって前記発信側電話番号および前記着信側電話番号を含む認証要求情報を受信したときに、当該認証要求情報内の前記発信側電話番号に基づいて、前記発信側通話端末に生体認証データを要求する生体認証データ要求情報を送信し、前記発信側通話端末からの応答生体認証データを受信したときに前記認証要求情報内の前記着信側電話番号に基づいて、前記認証対象情報記憶部から、前記着信側電話番号と一致する登録電話番号を有する前記認証対象情報を検索して取得し、当該認証対象情報内の前記認証登録名に基づいて、前記生体認証データ情報記憶部から、前記認証登録名と一致する認証登録名を有する前記生体認証データ情報を検索して取得し、前記生体認証データ情報内の前記生体認証データと前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信する認証処理部と、
を備えることを特徴とする認証サーバ。
【請求項10】
前記発信側通話端末から前記発信側の使用者の認証登録名と生体認証データを含む生体認証データ情報を受信したときに、当該生体認証データ情報を前記生体認証データ情報記憶部に登録するとともに、前記着信側通話端末からの登録電話番号および認証登録名を含む認証対象情報を受信したときに、当該認証対象情報を前記認証対象情報記憶部に登録する情報登録処理部を有することを特徴とする請求項9記載の認証サーバ。
【請求項11】
情報ネットワークを介して認証サーバと通信可能に接続される通話端末であって、
生体認証データを入力することが可能な生体認証データ入力部と、
前記認証サーバからの生体認証データを要求する生体認証データ要求情報を受信したときに、前記通話端末の使用者に対して生体認証データの入力を要求し、要求に応答して前記生体認証データ入力部で入力された応答生体認証データを前記認証サーバに送信する生体認証データ要求情報処理部と、
通話アクセスの際に前記着信側通話端末に発信側電話番号を送信する通話処理部と、
を備えることを特徴とする通話端末。
【請求項12】
前記生体認証データ情報を前記認証サーバに登録する際に、使用者に対し認証登録名および生体認証データの入力を要求するとともに、入力された前記認証登録名および前記生体認証データに基づいて生体認証データ情報を生成し、生成した前記生体認証データ情報を前記認証サーバに送信する生体認証データ情報処理部を有することを特徴とする請求項11記載の通話端末。
【請求項13】
情報ネットワークを介して認証サーバと通信可能に接続される通話端末であって、
着信側電話番号を記憶する記憶部と、
発信側の他の通話端末から発信側電話番号を受信したときに、前記記憶部から前記着信側電話番号を取得し、取得した前記発信側電話番号および前記着信側電話番号に基づいて、前記認証サーバに対し前記他の通話端末の使用者の認証を要求するための情報であって前記発信側電話番号および前記着信側電話番号を含む認証要求情報を生成し、生成した前記認証要求情報を前記認証サーバに送信する認証要求情報処理部と、
前記認証サーバから認証結果に係る認証結果情報を受信することにより、前記認証結果情報に基づいて通話を許可するか拒否するかの通話制御を行う通話処理部と、
を有することを特徴とする通話端末。
【請求項14】
前記着信側の使用者によって設定された情報であって、認証対象となる前記発信側の使用者の認証登録名、及び、前記着信側通話端末の登録電話番号を含む認証対象情報を前記認証サーバに登録する際に、登録電話番号および認証登録名の入力を要求するとともに、入力された前記登録電話番号および前記認証登録名に基づいて認証対象情報を生成し、生成した前記認証対象情報を前記認証サーバに送信する認証対象情報処理部を有することを特徴とする請求項13記載の通話端末。
【請求項15】
情報ネットワークを介して発信側通話端末および着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバにて用いられる認証プログラムであって、
前記着信側通話端末から前記発信側通話端末の使用者の認証の要求を受けたときに、前記発信側通話端末に生体認証データを要求するステップと、
前記発信側通話端末からの応答生体認証データを受信したときに、予め記憶された前記発信側通話端末の使用者の生体認証データと、前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信するステップと、
を実行させることを特徴とする認証プログラム。
【請求項16】
情報ネットワークを介して発信側通話端末および着信側通話端末と通信可能に接続されるとともに、生体認証データを用いて認証処理を行う認証サーバにて用いられる認証プログラムであって、
前記着信側通話端末から前記認証サーバに対し前記発信側通話端末の使用者の認証を要求するための情報であって前記発信側電話番号および前記着信側電話番号を含む認証要求情報を受信したときに、当該認証要求情報内の前記発信側電話番号に基づいて、前記発信側通話端末に生体認証データを要求する生体認証データ要求情報を送信するステップと、
前記発信側通話端末からの応答生体認証データを受信したときに前記認証要求情報内の前記着信側電話番号に基づいて、認証対象となる発信側の使用者の認証登録名、及び、前記着信側通話端末の登録電話番号を含む認証対象情報を記憶する認証対象情報記憶部から、前記着信側電話番号と一致する登録電話番号を有する前記認証対象情報を検索して取得するステップと、
取得した前記認証対象情報内の前記認証登録名に基づいて、発信側の使用者の生体認証データおよび認証登録名を含む生体認証データ情報を記憶する生体認証データ情報記憶部から、前記認証登録名と一致する認証登録名を有する前記生体認証データ情報を検索して取得するステップと、
前記生体認証データ情報内の前記生体認証データと前記応答生体認証データが一致するか否かの認証処理を行い、その認証結果に係る認証結果情報を前記着信側通話端末に送信するステップと、
を実行させることを特徴とする認証プログラム。
【請求項17】
前記発信側通話端末から発信側の使用者の認証登録名と生体認証データを含む生体認証データ情報を受信したときに、当該生体認証データ情報を前記生体認証データ情報記憶部に登録するステップと、
前記着信側通話端末からの登録電話番号および認証登録名を含む認証対象情報を受信したときに、当該認証対象情報を前記認証対象情報記憶部に登録するステップと、
を実行させることを特徴とする請求項16記載の認証プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−116545(P2007−116545A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−307512(P2005−307512)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】