説明

貯湯式の給湯熱源装置

【課題】 貯湯タンクの湯水の水質を維持するための水質維持運転を適切に実行し得る貯湯式の給湯熱源装置を提供する。
【解決手段】 放熱用端末器6が設けられた熱媒循環路21を循環する熱媒を加熱する暖房用補助加熱手段19wと、加熱手段Hから貯湯タンク5に供給される湯水と熱媒循環路21を循環する熱媒との熱交換を行う加熱用熱交換器11とが設けられ、制御手段Cが、水質維持運転として、貯湯タンク5全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように加熱手段Hを作動させる運転を実行すると共に、水質維持運転の実行中における、少なくとも貯湯タンク5全体の湯水が設定水質維持温度以上になるまでの間、熱媒循環路21に熱媒を循環させる状態で暖房用補助加熱手段19wを作動させる補助昇温運転を実行するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水路を通して給水され且つ給湯路を通して湯水が送出される貯湯タンクと、
その貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、
前記給湯路を通流する湯水を目標給湯温度に加熱する補助加熱手段と、
前記貯湯タンクに目標貯湯温度で貯湯されるように前記加熱手段の作動を制御する制御手段とが設けられた貯湯式の給湯熱源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる貯湯式の給湯熱源装置(以下、単に給湯熱源装置と略称する場合がある)は、一戸建て住宅毎や集合住宅の住戸毎等のように、主として一般家庭毎に設置されるものであり、貯湯タンクに目標貯湯温度で貯湯されるように制御手段により加熱手段の作動が制御され、その貯湯タンクの湯水が給湯路を通して送出されて台所や風呂等の給湯箇所に供給されるようになっており、その給湯路を通流する湯水の温度が目標給湯温度よりも低いときは、補助加熱手段にて目標給湯温度に加熱されるようになっている。
そして、このような給湯熱源装置では、貯湯タンクの湯水の水質が低下する虞があるような状態が起こり得るので、貯湯タンクの湯水の水質を維持するための水質維持運転を実行するようになっている。
【0003】
このように貯湯タンクの湯水の水質の低下を防止するための技術として、従来、毎朝等、定期的に、水質維持運転として、貯湯タンクから給湯路への湯水の送出を継続する状態で、貯湯タンクの湯水を水質維持温度に加熱する運転を実行する技術があった(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−141685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来では、前記水質維持運転として、前記貯湯タンクから前記給湯路への湯水の送出を継続する状態で、貯湯タンクの湯水を前記水質維持温度に加熱する運転を実行するものであることから、つまり、水質維持運転中であっても、給湯需要があると、貯湯タンクの湯水が給湯路を通して送出されることになり、それに伴って、貯湯タンクに給水路を通して給水されるものであるから、貯湯タンクの湯水を水質維持温度にまで迅速に加熱することができない等、水質維持運転を適切に行うことができないという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、貯湯タンクの湯水の水質を維持するための水質維持運転を適切に実行し得る貯湯式の給湯熱源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の貯湯式の給湯熱源装置は、給水路を通して給水され且つ給湯路を通して湯水が送出される貯湯タンクと、
その貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、
前記給湯路を通流する湯水を目標給湯温度に加熱する補助加熱手段と、
前記貯湯タンクに目標貯湯温度で貯湯されるように前記加熱手段の作動を制御する制御手段とが設けられたものであって、
第1特徴構成は、放熱用端末器が設けられた熱媒循環路を循環する熱媒を加熱する暖房用補助加熱手段と、
前記加熱手段から前記貯湯タンクに供給される湯水と前記熱媒循環路を循環する熱媒との熱交換を行う加熱用熱交換器とが設けられ、
前記制御手段が、前記貯湯タンクの湯水の水質を維持するための水質維持運転として、前記貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱手段を作動させる運転を実行すると共に、前記水質維持運転の実行中における、少なくとも前記貯湯タンク全体の湯水が前記設定水質維持温度以上になるまでの間、前記熱媒循環路に熱媒を循環させる状態で前記暖房用補助加熱手段を作動させる補助昇温運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
【0008】
即ち、前記水質維持運転は、前記貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱手段を作動させる水質維持運転の実行中における、少なくとも貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上になるまでの間は、上記補助昇温運転を実行することで、上記加熱用熱交換器において、加熱手段から貯湯タンクに供給される水が、熱媒循環路において暖房用補助加熱手段により加熱された熱媒により一層加熱されることになる。
つまり、前記水質維持運転の実行中は、少なくとも貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上になるまでの間、貯湯タンクの湯水を、加熱手段による加熱に合わせて、上記暖房用補助加熱手段により加熱された熱媒を用いて加熱するので、貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上になるまでの時間を短縮することが可能となり、前記水質維持運転の所要時間を短縮することが可能になる。
【0009】
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記熱媒循環路にて循環する熱媒を、前記端末器迂回路を通して前記放熱用端末器を迂回させる端末器迂回状態に切り換え自在な熱媒循環状態切換手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記水質維持運転の実行中において、前記熱媒循環状態切換手段を前記端末機器迂回状態に切り換えるように構成されている点を特徴とする。
【0010】
即ち、上記運転制御手段が、前記補助昇温運転の実行中において、上記熱媒循環状態切換手段を上記端末機器迂回状態に切り換えることで、熱媒循環路において暖房用補助加熱手段により加熱された熱媒が暖房用端末器に供給され、不意に暖房用端末器において暖房が行われてしまうことを防止することができる。また、上記熱媒循環状態切換手段を上記端末機器迂回状態に切り換えることで、熱媒の暖房用端末器での放熱が無くなるので、上記加熱用熱交換器において、高温の熱媒により効率良く加熱手段から貯湯タンクに供給される水を加熱することができる。
【0011】
第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記給水路にて供給される水をタンク迂回給水路を通して前記貯湯タンクを迂回して前記給湯路における前記補助加熱手段よりも上流側に供給し且つ前記貯湯タンクから前記給湯路への湯水の送出を停止するタンク迂回給水状態に切り換え自在な給水状態切換手段が設けられ、
前記制御手段が、前記水質維持運転を実行する必要がある水質維持運転タイミングであるか否かを判別して、その水質維持運転タイミングになると、前記水質維持運転として、前記給水状態切換手段を前記タンク迂回給水状態に切り換え、且つ、前記貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱手段を作動させる運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
【0012】
即ち、前記制御手段は、前記水質維持運転タイミングであるか否かを判別して、その水質維持運転タイミングになると、前記給水状態切換手段を前記タンク迂回給水状態に切り換え、且つ、前記貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱手段を作動させる水質維持運転を実行する。
【0013】
つまり、前記水質維持運転は、前記給水路にて供給される水を前記タンク迂回給水路を通して前記貯湯タンクを迂回して前記給湯路における前記補助加熱手段よりも上流側に供給し且つ前記貯湯タンクから前記給湯路への湯水の送出を停止した状態で、前記貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱手段を作動させるものであることから、その水質維持運転の実行中に、給湯需要があっても、前記貯湯タンクから前記給湯路への湯水の送出が停止された状態で、前記給水路にて供給される水が前記貯湯タンクを迂回して前記給湯路における前記補助加熱手段よりも上流側に供給されることになるので、貯湯タンクへの給水を停止した状態で、加熱手段により貯湯タンクの湯水を加熱することになって、貯湯タンクの湯水を迅速に水質維持温度にまで加熱することが可能になり、しかも、給水路を通して供給される水質の良い水を補助加熱手段にて目標給湯温度に加熱して給湯箇所に供給することが可能になる。
【0014】
又、前記加熱手段としては、バーナや電気ヒータ等の専用の熱源を備えて構成する場合の他、例えば、燃料電池や、発電機をエンジンにて駆動するようにした回転式の発電装置等の排熱発生式の処理装置の排熱を熱源とするように構成して、省エネ性を向上するように構成する場合がある。
このような排熱発生式の処理装置は、前記給湯熱源装置とは無関係に独立して運転が停止されたり、出力が変更調節されたりして、運転状態が変更されることになって、そのような運転状態の変動により、排熱が発生しなくなったり排熱の発生量が変動したりすることになるので、前記貯湯タンクの湯水の温度が低くなって水質が低下する虞がある状態が比較的起こり易くなるが、前記貯湯タンクの湯水の温度が低くなって水質が低下する虞がある状態となるとき等、水質維持運転タイミングになると、上述のように水質維持運転を実行することにより、貯湯タンクの水質を維持することが可能となるのである。
【0015】
要するに、水質維持運転の実行中に給湯需要があっても、水質の良い水を目標給湯温度に加熱した状態での適切な給湯を可能にしながら、貯湯タンクの湯水を迅速に水質維持温度にまで加熱することが可能になるので、水質維持運転を適切に実行し得る貯湯式の給湯熱源装置を提供することができるようになった。
【0016】
第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記制御手段は、前記給水路を通して前記貯湯タンクに給水され且つ前記貯湯タンクの湯水が前記給湯路を通して送出される形態にて前記貯湯タンクの湯水が入れ替わる湯水入れ替わり状態を判別するように構成され、且つ、前記貯湯タンクの湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態がタイミング判別用設定時間継続すると前記水質維持運転タイミングになると判別するように構成されている点を特徴とする。
【0017】
即ち、前記制御手段は、前記貯湯タンクの湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態が継続する時間を監視して、その継続時間が前記タイミング判別用設定時間に達すると、前記水質維持運転タイミングになると判別する。
【0018】
つまり、前記貯湯タンクの湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低い状態で、貯湯タンクの湯水が入れ替えられない状態が長く続くと、水質が低下する虞がある。
そこで、前記タイミング判別用設定時間として、前記貯湯タンクの湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低い状態で貯湯タンクの湯水が入れ替えられない状態が続いて、貯湯タンクの湯水の水質が低下する虞がある状態となると水質維持運転が実行される時間でありながらも、極力短い時間に設定する。そして、前記貯湯タンクの湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態が前記タイミング判定設定時間継続すると、前記水質維持運転タイミングになったと判別して、前記水質維持運転を実行するようにすることにより、その水質維持運転が頻繁に実行されるのを回避しながら、貯湯タンクの湯水の水質が低下する虞がある状態となる水質維持運転の実行が必要な時期になると水質維持運転を実行することが可能になる。
【0019】
従って、水質維持運転が頻繁に行われるのを回避しながら、貯湯タンクに水質維持温度よりも低い温度の湯水が入れ替わりが無い状態で継続して貯留される状態となっても、その貯湯タンクの湯水の水質が低下する虞がある状態となると適切に水質維持運転を実行して、貯湯タンクの湯水の水質を維持することができるようになった。
【0020】
第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、
前記加熱手段が、熱電併給装置から発生する熱にて前記貯湯タンクの湯水を加熱するように構成され、
前記制御手段が、通常運転の実行中は電力負荷に応じた電力を発電し、前記水質維持運転の実行中は余剰電力を生じさせるべく前記電力負荷よりも大きい電力を発電するように、前記熱電併給装置の運転を制御するように構成され、
前記水質維持運転の実行中における、少なくとも前記貯湯タンク全体の湯水が前記設定水質維持温度以上になるまでの間、前記余剰電力を前記貯湯タンクに貯湯するための熱に変換する電気ヒータが設けられている点を特徴とする。
【0021】
即ち、前記制御手段は、通常運転の実行中は電力負荷に応じた電力を発電し、前記水質維持運転の実行中は余剰電力を生じさせるべく前記電力負荷よりも大きい電力を発電するように、前記熱電併給装置の運転を制御する。
そして、前記通常運転の実行中は、前記加熱手段により、前記熱電併給装置から発生する熱にて前記貯湯タンクの湯水が加熱され、前記水質維持運転の実行中における、少なくとも貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上になるまでの間は、加熱手段により、熱電併給装置から発生する熱にて貯湯タンクの湯水が加熱され、並びに、前記電気ヒータにより、熱電併給装置の余剰電力にて前記貯湯タンクの湯水が加熱される。
つまり、前記水質維持運転の実行中は、少なくとも貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上になるまでの間、貯湯タンクの湯水を、加熱手段による加熱に合わせて、電気ヒータにて熱電併給装置の余剰電力を用いて加熱するので、貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上になるまでの時間を短縮することが可能となり、前記水質維持運転の所要時間を短縮することが可能になる。
又、貯湯タンクの湯水を、加熱手段による加熱に合わせて、電気ヒータにて熱電併給装置の余剰電力を用いて加熱するようにすることにより、前記貯湯タンク全体の湯水を前記設定水質維持温度よりも高い温度に加熱することが可能となり、そして、そのように貯湯タンク全体の湯水を前記設定水質維持温度よりも高い温度に加熱することにより、前記設定水質維持時間を短く設定することが可能となり、延いては、前記水質維持運転の所要時間を短縮することが可能になる。
従って、水質維持運転を適切に実行しながらも、その所要時間を短縮することができるようになった。
【0022】
第6特徴構成は、上記第1〜第5特徴構成のいずれかに加えて、
前記貯湯タンクが密閉式に構成されて、前記給水路がタンク底部に接続され、且つ、前記給湯路がタンク上部に接続され、
前記加熱手段が、タンク底部から取り出した湯水を加熱作用部を経由してタンク上部に戻す形態で貯湯用循環路を通じて前記貯湯タンクの湯水を循環させるように構成されている点を特徴とする。
【0023】
即ち、前記貯湯タンクの湯水が、タンク底部から取り出され、前記加熱作用部にて加熱された後、タンク上部に戻される形態で、貯湯用循環路を通じて循環されることにより、前記貯湯タンクに温度成層を形成する状態で湯水が貯留される。
そして、給湯需要があると、上層の温度の高い湯水が前記給湯路を通して送出されると共に、前記貯湯タンクの底部に前記給水路を通して給水されることになり、温度成層の乱れを抑制しながら、温度の高い湯水を給湯箇所に供給することが可能になる。
【0024】
つまり、貯湯タンクに温度成層を形成する状態で貯湯して、上層の温度の高い湯水を給湯路を通して送出することにより、目標給湯温度の湯水を給湯箇所に供給するようにするに当たって、前記補助加熱手段による加熱を不要にするか、あるいは、その加熱量を低減して、その補助加熱手段のエネルギー消費量を低減することが可能になり、省エネ性を向上することが可能になる。
【0025】
従って、省エネ性に優れながらも、水質維持運転を適切に実行し得る貯湯式の給湯熱源装置を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明にかかる給湯熱源装置をコージェネレーションシステムに適用した場合の第1実施形態を説明する。
図1は、本発明にかかる給湯熱源装置Aを備えたコージェネレーションシステムを示し、このコージェネレーションシステムは、前記給湯熱源装置Aの他に、熱電併給装置の一例としての燃料電池G、及び、その燃料電池Gを商用電源1に系統連系するインバータ2等を備え、前記給湯熱源装置Aは、前記燃料電池Gにて発生する熱を用いて、給水路4を通して給水され且つ給湯路3を通して湯水が送出される貯湯タンク5内に貯湯するように構成してある。
【0027】
前記商用電源1は、商用電力供給ライン7を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機等の電力消費機器8に接続してある。
前記インバータ2は、前記燃料電池Gの出力電力を商用電源1から供給される電力と同じ電圧および同じ周波数に変換するように構成してあり、コージェネ用供給ライン9を介して前記商用電力供給ライン7に電気的に接続して、前記燃料電池Gの発電電力が前記インバータ2にて交流に変換されて、前記コージェネ用供給ライン9、前記商用電力供給ライン7を介して前記電力消費機器8に供給されるように構成してある。
【0028】
図1に基づいて、前記給湯熱源装置Aについて説明を加える。
前記給湯熱源装置Aは、前記貯湯タンク5と、前記貯湯タンク5の湯水を加熱する加熱手段としての加熱部Hと、前記給湯路3を通流する湯水を目標給湯温度に加熱する補助加熱手段としてのガス燃焼式の補助加熱器19と、前記給水路4を通して前記貯湯タンク5に給水し且つ前記貯湯タンク5から前記給湯路3への湯水の送出を許容する通常給水状態と前記給水路4にて供給される水をタンク迂回給水路24を通して前記貯湯タンク5を迂回して前記給湯路3における前記補助加熱器19よりも上流側に供給し且つ前記貯湯タンク5から前記給湯路3への湯水の送出を停止するタンク迂回給水状態に切り換え自在な給水状態切換手段としての給水切換三方弁25と、前記給湯熱源装置Aの各種制御を司る熱源制御部20等を備えて構成してある。
【0029】
本実施形態においては、前記貯湯タンク5を密閉式に構成して、そのタンク底部に水道水を給水する前記給水路4を接続し、タンク上部に前記給湯路3を接続して、図示しない給湯栓の開栓等により前記給湯路3を通じて前記貯湯タンク5の上部から前記給湯路3に湯水が送出されるのに伴って、前記給水路4を通じて前記貯湯タンク5の底部に給水されるようになっていて、前記貯湯タンク5には満杯状態に湯水が貯留されるように構成してある。
前記加熱部Hは、タンク底部から取り出した湯水をタンク上部に戻す形態で貯湯用循環路12を通じて前記貯湯タンク5の湯水を循環させる貯湯用循環ポンプ13、及び、前記貯湯用循環路12を通流する湯水を前記燃料電池Gから発生する熱にて加熱する加熱作用部としての排熱熱源熱交換器14を備えて構成して、前記貯湯タンク5に温度成層が形成される状態で貯湯するように構成してある。
【0030】
更に、前記給湯熱源装置Aには、加熱用熱交換器11と放熱用端末器6とにわたって熱媒循環路21を通じて熱媒循環ポンプ22にて熱媒を循環させて、前記放熱用端末器6にて加熱対象を加熱する放熱運転を実行する放熱部Wと、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱されて前記貯湯用循環路12を通流する湯水を前記加熱用熱交換器11を通過させた後、前記貯湯タンク5のタンク上部に供給する加熱用流路15と、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱された湯水を前記加熱用流路15に通流させる加熱状態と通流させない非加熱状態とに切り換え自在な加熱切換三方弁16とを設け、前記補助加熱器19は、前記熱媒循環路21を循環する熱媒を目標熱媒温度に加熱するようにも構成してある。ちなみに、前記放熱用端末器6としては、例えば床暖房パネル等があり、その場合は、前記床暖房パネルにて加熱対象としての暖房対象域を暖房することになる。
【0031】
また、上記熱媒循環路21には、熱媒を放熱用端末器6を迂回させ流通させる端末器迂回路50が設けられ、更に、熱媒を端末器迂回路50を通して放熱用端末器6を迂回させる端末器迂回状態に切り換え自在な熱媒循環状態切換手段として、熱媒循環路21と端末器迂回路50との接続部に、熱媒循環状態切換三方弁51が設けられている。
【0032】
以下、前記給湯熱源装置Aの各部について説明を加える。
前記貯湯タンク5の上部には、その貯湯タンク5内の圧力が設定タンク内圧力以下になると開いて、貯湯タンク5内の圧力低下を防止するバキュームブレーカー26を設けてある。
又、前記貯湯タンク5には、その貯湯タンク5の湯水の温度を検出する4個の貯湯温度センサTtを上下方向の略全長にわたって分散した状態で設けて、貯湯タンク5の上下方向の各部における湯水の温度を検出するようにしてある。
【0033】
又、前記給水路4には、その給水圧を検出する給水圧センサ27を設けてある。ちなみに、水道が断水して、前記給水路4による前記貯湯タンク5への給水が停止すると、前記バキュームブレーカー26が作動して、前記貯湯タンク5内に外気が侵入する場合があるが、そのように前記バキュームブレーカー26が作動して前記貯湯タンク5内に外気が侵入する外気侵入状態が発生したことを、前記給水圧センサ27の検出圧力が所定の設定タンク給水圧よりも低くなることに基づいて判別することができる。
【0034】
前記放熱部Wについて説明を加えると、その放熱部Wは、前記熱媒循環ポンプ22を作動させることにより、前述のように、前記加熱用熱交換器11と前記放熱用端末器6とにわたって前記熱媒循環路21を通じて熱媒を循環させて、前記放熱用端末器6にて熱媒から放熱させることにより、加熱対象を加熱する前記放熱運転を実行するように構成してある。そして、放熱部Wには、前記放熱運転の開始及び停止を指令する放熱運転操作部23を設けてあり、その放熱運転操作部23から運転開始が指令されると、前記熱媒循環ポンプ22を作動させて前記放熱運転を開始し、前記放熱運転操作部23から運転停止が指令されると、前記熱媒循環ポンプ22を停止させて前記放熱運転を停止するように構成してある。
又、前記放熱用端末器6から流出して前記加熱用熱交換器11に戻す熱媒戻し温度を検出する熱媒戻し温度センサTmを設けてある。
【0035】
前記補助加熱器19について説明を加えると、この補助加熱器19には、前記給湯路3を通流する湯水を加熱するための給湯用補助加熱部19sと、前記熱媒循環路21を循環する熱媒を加熱するための暖房用補助加熱部19w(暖房用補助加熱手段)とを備えてある。これら給湯用補助加熱部19sと暖房用補助加熱部19wは、加熱対象の湯水又は熱媒を通流させる熱交換器h、その熱交換器hを加熱するガスバーナb、そのガスバーナbに燃焼用空気を供給する送風機f、前記熱交換器hに流入する湯水又は熱媒の流入温度を検出する流入温度センサ(図示省略)、前記熱交換器hから流出する湯水又は熱媒の流出温度を検出する流出温度センサ(図示省略)、前記熱交換器hに流入する湯水又は熱媒の流量を検出する流量センサ(図示省略)、燃焼制御部(図示省略)等を備えて、同様に構成してあり、又、前記各燃焼制御部により互いに独立して制御されるようになっている。
【0036】
前記給湯用補助加熱部19sの前記燃焼制御部の制御動作について簡単に説明すると、前記流量センサが設定流量以上の流量を検出している状態で、前記流入温度センサ及び前記流出温度センサの検出情報に基づいて、流入温度が目標給湯温度未満になると、前記バーナbを燃焼させて、前記流出温度が前記目標給湯温度になるように前記バーナbの燃焼量を調節し、前記燃焼量を設定最少燃焼量に調節しても前記流出温度が前記目標給湯温度以上になるときは前記バーナbを消火させる。又、前記バーナbの燃焼中に、前記流量センサの検出流量が前記設定流量未満になると、前記バーナbを消火させる。
前記暖房用補助加熱部19wの前記燃焼制御部の制御動作は、前記バーナbにて加熱するための目標温度が前記給湯用補助加熱部19sにおける前記目標給湯温度から目標熱媒温度に変わる点が異なる以外は、前記給湯用補助加熱部19sの前記燃焼制御部の制御動作と同様であるので、説明を省略する。
【0037】
前記タンク迂回給水路24は、前記給水路4と前記給湯路3における前記補助加熱器19よりも上流側の箇所とに接続し、前記給水切換三方弁25は、前記タンク迂回給水路24と前記給湯路3との接続部分に、前記給湯路3における前記貯湯タンク5側の部分と前記補助加熱器19側の部分とを連通する給湯路連通流路状態と、前記タンク迂回給水路24と前記給湯路3における前記補助加熱器19側の部分とを連通するタンク迂回路連通流路状態とに切換自在なように設けてある。
つまり、前記給水切換三方弁25を前記給湯路連通流路状態に切り換えることが、前記通常給水状態に切り換えることに相当し、前記給水切換三方弁25を前記タンク迂回路連通流路状態に切り換えることが、前記タンク迂回給水状態に切り換えることに相当する。
【0038】
そして、前記給水切換三方弁25を前記通常給水状態に切り換えた状態では、図1に太実線で示すように、前記給湯栓が開栓されるに伴って、前記貯湯タンク5の上部から湯水が前記給湯路3を通して送出されると共に、前記給水路4を通して前記貯湯タンク5の底部に給水される。その場合、前記貯湯タンク5の上部からの湯水の温度が前記目標給湯温度よりも低いときは、前記補助加熱器19の給湯用補助加熱部19sにより前記目標給湯温度になるように加熱されることになる。
又、前記給水切換三方弁25を前記タンク迂回給水状態に切り換えた状態では、前記給湯栓が開栓されるに伴って、図2に太実線で示すように、前記給水路4からの水が前記タンク迂回給水路24を通じて前記貯湯タンク5を迂回して前記給湯路3に供給されて、その水が、前記補助加熱器19の前記給湯用補助加熱部19sにて前記目標給湯温度になるように加熱されることになる。
【0039】
尚、上記給水切換三方弁25の代わりに、前記タンク迂回給水路24を開閉可能な開閉弁、及び、前記給湯路3のタンク迂回給水路24との接続部よりも上流側を開閉可能な開閉弁を設け、それら開閉弁の一方を開状態とし他方を閉状態とすることで、上記給湯路連通流路状態と上記タンク迂回路連通流路状態とを切り換える給水状態切換手段を構成しても構わない。
【0040】
前記貯湯用循環路12は、その両端を前記貯湯タンク5の底部と上部とに接続し、その貯湯用循環路12には、前記貯湯用循環ポンプ13を前記貯湯タンク5の底部に対して吸引作用するように設け、更に、前記排熱熱源熱交換器14を設けてある。
一つの流入口と二つの流出口とを備えた前記加熱切換三方弁16を、前記流入口と前記二つの流出口の一方とを用いて、前記貯湯用循環路12における前記排熱熱源熱交換器14よりも下流側で且つ前記貯湯タンク5よりも上流側の部分に介装し、前記加熱用流路15は、その一端を前記加熱切換三方弁16の残りの流出口に接続し、且つ、他端を貯湯用循環路12における前記加熱切換三方弁16の介装箇所よりも下流側に接続して設け、前記加熱用流路15の途中に、前記加熱用熱交換器11を設けてある。
【0041】
前記加熱切換三方弁16は、前記流入口に流入する湯水の全量を前記加熱用流路15が接続された前記流出口から流出させて前記加熱用流路15に通流させる前記加熱状態と、前記流入口に流入する湯水の全量を前記貯湯用循環路12が接続された前記流出口から流出させて前記加熱用流路15には通流させない前記非加熱状態とに切り換え自在なように構成してある。
【0042】
つまり、前記加熱切換三方弁16を前記非加熱状態に切り換えると、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱された湯水の全量を前記貯湯タンク5に貯湯する貯湯単独運転モードを実行することができる。
その貯湯単独運転モードでは、図1に太実線にて示すように、貯湯タンク5の底部から取り出された湯水が、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱された後、その全量が前記貯湯タンク5の上部に戻される形態で、前記貯湯タンク5の湯水が貯湯用循環路12を通じて循環されることになり、貯湯タンク5に貯湯される。
【0043】
又、前記加熱切換三方弁16を前記加熱状態に切り換えると、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱された湯水の全量を前記加熱用流路15に通流させて、前記加熱用熱交換器11にて前記熱媒循環路21を循環する熱媒を加熱し、並びに、前記排熱熱源熱交換器14を通過した湯水を前記貯湯タンク5に供給して貯湯する並行運転モードを実行することができる。
その並行運転モードでは、図示は省略するが、貯湯タンク5の底部から取り出された湯水が、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱され、その全量が前記加熱用熱交換器11を通過して前記熱媒と熱交換した後、貯湯タンク5の上部に戻される形態で、前記貯湯タンク5の湯水が貯湯用循環路12と加熱用流路15とを通じて循環されることになり、前記熱媒循環路21を循環する熱媒が加熱されると共に、貯湯タンク5に貯湯される。
【0044】
前記燃料電池Gについて説明を加える。
図3に示すように、前記燃料電池Gは、水素を含有する燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電するセルスタック30、そのセルスタック30に供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部R、前記セルスタック30に酸素含有ガスとして空気を供給するブロア31、前記セルスタック30を冷却する冷却水を冷却水循環路32を通じて循環させる冷却水循環ポンプ33、前記セルスタック30から排出される燃料極側排ガスの保有熱を前記冷却水循環路32を通流する冷却水に回収する第1排熱回収用熱交換器34、前記セルスタック30から排出される酸素極側排ガスの保有熱と前記燃料ガス生成部Rから排出される燃焼排ガスの保有熱とを前記冷却水循環路32を通流する冷却水に回収する第2排熱回収用熱交換器35、及び、前記燃料電池Gの各種制御を司る燃料電池制御部36等を備えて構成してある。
【0045】
以下、燃料電池Gを構成する各部について説明を加える。
前記セルスタック30は周知であるので、詳細な説明及び図示は省略して、簡単に説明すると、前記セルスタック30は、電解質層としての高分子膜の両側に酸素極と燃料極を振り分けて配置した固体高分子型のセルの複数を積層状態に設けて構成し、並びに、供給される燃料ガスが各セルの燃料極に分配供給され且つ供給される反応用空気が各セルの酸素極に分配供給されるように構成して、各セルにて水素と酸素との電気化学的な反応により発電を行うように構成してある。
【0046】
前記燃料ガス生成部Rは、供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器37、その脱硫器37から供給される脱硫原燃料ガスと水蒸気生成器(図示省略)から供給される水蒸気とを改質用バーナ38bの加熱により改質反応させて、水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器38、その改質器38から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器39、その変成器39から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器40等を備えて構成して、改質ガス中の一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した一酸化炭素濃度の低い(例えば10ppm以下)改質ガスを生成するように構成してある。
そして、一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した改質ガスを、前記燃料ガスとして前記セルスタック30に供給するようにしてある。
前記脱硫器37への原燃料ガスの供給を断続し、更に、その供給量を調節する原料ガス調節弁43を設けてあり、この原料ガス調節弁43により原燃料ガスの供給量を調節することにより、前記セルスタック30への燃料ガスの供給量を調節して、前記セルスタック30の出力電力を調節する。
【0047】
前記セルスタック30の各セルの前記燃料極から排出される燃料極側排ガスを、燃料極側排ガス路41を通じて、前記第1排熱回収用熱交換器34を通過させた後、前記改質用バーナ38bに供給し、又、前記ブロア31にて燃焼用空気を前記改質用バーナ38bに供給して、その改質用バーナ38bにて燃料極側排ガスを燃焼させて、改質器38を改質反応が可能なように加熱するようにしてある。
前記セルスタック30の各セルの酸素極から排出される酸素極排ガスと前記改質用バーナ38bから排出される燃焼排ガスとを混合させて、その混合排ガスを前記第2排熱回収用熱交換器35を通過させた後、装置外部に排出するように、混合排ガス路42を前記改質用バーナ38b、前記セルスタック30及び前記第2排熱回収用熱交換器35に接続してある。
【0048】
そして、図1にも示すように、前記冷却水循環路32は、前記セルスタック30を冷却して前記セルスタック30から排出される冷却水を、前記排熱熱源熱交換器14、前記第2排熱回収用熱交換器35、前記第1排熱回収用熱交換器34の順に通流させて、前記セルスタック30に戻すように設け、前記燃料電池Gから発生する熱として、前記燃焼排ガス、前記酸素極側排ガス及び前記燃料極側排ガス夫々の保有熱、並びに、前記セルスタック30から発生する発電反応熱を冷却水に回収させ、その冷却水を前記排熱熱源熱交換器14に通流させて、その排熱熱源熱交換器14において、前記燃料電池Gから発生する熱を回収した冷却水と前記貯湯用循環路12を通流する湯水とを熱交換させて、前記冷却水を冷却すると共に前記湯水を加熱するように構成してある。
【0049】
又、前記冷却水循環路32において、前記排熱熱源熱交換器14よりも下流側で前記第2排熱回収熱交換器35よりも上流側の箇所には、通流する冷却水を冷却するラジエータ44を設けてある。
更に、前記セルスタック30から排出されて前記冷却水循環路32を通流する冷却水の温度を検出する冷却水温度センサTw、及び、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱されて前記貯湯用循環路12を通流する湯水の温度を検出するタンク供給温度センサTeを設けてある。
【0050】
次に、前記燃料電池制御部36について説明を加える。
前記燃料電池制御部36は、図示しない燃料電池操作部から運転開始が指令されると、前記原燃料ガス調節弁43を開弁して前記燃料ガス生成部Rへ原燃料ガスを供給し、且つ、前記ブロア31を作動させて、前記燃料電池Gの運転を開始し、前記燃料電池操作部から運転の停止が指令されると、前記原燃料ガス調節弁43を閉弁して前記燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給を停止し、且つ、前記ブロア31を停止させて、前記燃料電池Gの運転を停止する。
そして、前記燃料電池制御部36は、前記燃料電池Gの運転中は、前記電力消費機器8の消費電力、即ち、電力負荷に応じて出力電力を変更調節する電力負荷追従運転を実行するように構成してある。その電力負荷追従運転では、前記燃料電池制御部36は、前記原燃料ガスの供給量が、前記コージェネ用供給ライン9を通じて出力される電力を計測する電力計測部(図示省略)の検出電力に応じた設定供給量になるように、前記原燃料ガス調節弁43の開度を調節し、前記冷却水温度センサTwの検出温度が設定冷却水温度になるように冷却水循環量を調節すべく前記冷却水循環ポンプ33の作動を制御し、且つ、前記タンク供給温度センサTeの検出温度が予め設定した目標貯湯温度になるように湯水循環量を調節すべく前記貯湯用循環ポンプ13を制御するように構成してある。ちなみに、前記目標貯湯温度としては、例えば65°Cに設定する。
又、前記燃料電池制御部36は、前記冷却水循環流量を設定最大流量に調節した状態で、前記冷却水温度センサTwの検出温度が前記設定冷却水温度を越えるときは、前記ラジエータ44のラジエータファン44fを作動させて前記ラジエータ44を放熱作動させ、前記検出温度が前記設定冷却水温度になるように、前記ラジエータファン44fの作動を制御するように構成してある。
【0051】
以下、前記熱源制御部20について説明する。
前記熱源制御部20は、前記貯湯タンク5の湯水の水質を維持するための水質維持運転を実行するように構成してある。更に、熱源制御部20は、水質維持運転を実行する必要がある水質維持運転タイミングであるか否かを判別して、前記水質維持運転タイミングにならない間は、通常運転を実行し、前記水質維持運転タイミングになると、水質維持運転を実行するように構成してある。
【0052】
前記熱源制御部20は、前記通常運転では、前記給水切換三方弁25を前記通常給水状態に維持して、前記給水路4を通じて前記貯湯タンク5の底部に給水する状態に維持した状態で、前記放熱部Wの停止中は前記加熱切換三方弁16を前記非加熱状態にして、前記貯湯単独運転モードにて運転し、前記放熱部Wの運転中は、前記加熱切換三方弁16を前記加熱状態にして、並行運転モードにて運転するように構成してある。
図1に太実線で示すように、その通常運転中に、前記給湯栓が開栓されると、前記貯湯タンク5の上部から湯水が前記給湯路3を通して送出されると共に、前記給水路4を通して前記貯湯タンク5の底部に給水されることになる。
【0053】
又、前記熱源制御部20は、前記水質維持運転では、例えば前記給水切換三方弁25を前記タンク迂回給水状態に切り換えた状態で、前記貯湯タンク5全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱部Hを作動させる運転を実行するように構成してある。
【0054】
前記水質維持運転について説明を加える。
設定保持温度として、前記設定水質維持温度と同温度、又は、その設定水質維持温度よりも高い温度に設定する。そして、水質維持運転では、前記給水切換三方弁25を前記タンク迂回給水状態に切り換えた状態で、前記排熱熱源熱交換器14にて前記目標貯湯温度に加熱された湯の全量を前記貯湯タンク5に供給する状態にし、前記4個の貯湯温度センサTtの全てが前記設定保持温度以上の温度を検出している状態になると、前記貯湯タンク5全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態になったとして、そのように前記4個の貯湯温度センサTtの全てが前記設定保持温度以上の温度を検出している状態が前記設定水質維持時間継続するまで、前記給水切換三方弁25を前記タンク迂回給水状態にする状態を維持することになる。ちなみに、前記設定水質維持温度としては、例えば60°Cに設定し、本実施形態においては、前記設定保持温度を設定水質維持温度と同温度の60°Cに設定し、そのように設定保持温度を60°Cに設定しているときは、前記設定水質維持時間としては例えば5分間程度に設定する。
【0055】
つまり、前記水質維持運転中は、図2に太実線にて示すように、貯湯タンク5の底部から取り出された湯水が、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱された後、その全量が前記貯湯タンク5の上部に戻される形態で、前記貯湯タンク5の湯水が貯湯用循環路12を通じて循環されることになり、前記目標貯湯温度に加熱された湯が貯湯タンク5に貯湯される。その水質維持運転中に、前記給湯栓が開栓されると、前記給水路4からの水が前記タンク迂回給水路24を通じて前記貯湯タンク5を迂回して前記給湯路3に供給されて、その水が、前記補助加熱器19の前記給湯用補助加熱部19sにて前記目標給湯温度になるように加熱されることになる。
【0056】
熱源制御部20は、水質維持運転の実行中における、少なくとも貯湯タンク5全体の湯水が上記設定水質維持温度以上になるまでの間、熱媒循環路21に熱媒を循環させる状態で暖房用補助加熱部19wを作動させる補助昇温運転を実行するように構成してある。
即ち、前記補助昇温運転では、貯湯用循環路12において前記加熱切換三方弁16を前記加熱状態として、加熱部Hにより加熱された湯水が加熱用熱交換器11を通って貯湯タンク5に供給されるようにし、一方、熱媒循環路21において熱媒循環ポンプ22により熱媒循環路21に循環する熱媒が暖房用補助加熱部19wにより加熱されて加熱用熱交換器11に供給されるようにする。
【0057】
従って、補助昇温運転では、加熱用熱交換器11において、貯湯用循環路12を循環する湯水が、熱媒循環路21を循環する高温の熱媒との熱交換により加熱され、その目標貯湯温度に加熱された湯が貯湯タンク5に貯湯される。
【0058】
また、前記熱源制御部20は、前記水質維持運転の実行中に常時上記補助昇温運転を実行するように構成しても構わないが、前記タンク供給温度センサTeの検出温度が水質維持温度未満である間のみ上記補助昇温運転を実行し、前記タンク供給温度センサTeの検出温度が水質維持温度以上である間には、貯湯用循環路12において前記加熱切換三方弁16を前記非加熱状態として、前記排熱熱源熱交換器14にて前記目標貯湯温度に加熱された湯をそのまま前記貯湯タンク5に供給する状態にしても構わない。
【0059】
更に、熱媒運転制御部20は、上記補助昇温運転の実行中において、熱媒循環状態切換三方弁51を端末機器迂回状態に切り換えるように構成されている。よって、補助昇温運転の実行中は、熱媒循環路21において暖房用補助加熱部19wにより加熱された熱媒が暖房用端末器6に供給されることがないので、暖房用端末器6において不意に暖房が行われてしまうことがない。
【0060】
以下、前記熱源制御部20が前記水質維持運転タイミングであるか否かを判別するための構成について、説明を加える。
即ち、前記熱源制御部20は、前記給水路4を通して前記貯湯タンク5に給水され且つ前記貯湯タンク5の湯水が前記給湯路3を通して送出される形態にて前記貯湯タンク5の湯水が入れ替わる湯水入れ替わり状態を判別するように構成してある。
そして、前記熱源制御部20は、前記貯湯タンク5の湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態がタイミング判別用設定時間継続すると前記水質維持運転タイミングになると判別するように構成してある。
【0061】
ちなみに、前記給水切換三方弁25が前記通常給水状態になっている状態での前記補助加熱器19の給湯用補助加熱部19sの流量センサの検出流量を積算し、その積算流量が、予め前記貯湯タンク5の総容量に設定してある設定タンク容量に達しない間は、前記湯水入れ替わり状態でないと判別し、前記積算流量が前記設定タンク容量に達すると前記湯水入れ替わり状態であると判別するように構成してある。
又、前記4個の貯湯温度センサTtの検出情報に基づいて、少なくとも1個の貯湯温度センサTtの検出温度が前記設定水質維持温度よりも低いときは、前記貯湯タンク5の湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低い低貯湯温状態であると判別するように構成してある。
そして、前記低貯湯温状態になると、前記流量センサの検出流量の積算を開始すると共に、同時に、その低貯湯温状態が継続する低貯湯温状態継続時間の計測を開始し、その計測時間が前記タイミング判別用設定時間に達するまでに、前記積算流量が前記設定タンク容量に達すると積算検出流量及び計測時間をリセットして、新たに検出流量の積算及び低貯湯温状態継続時間の計測を開始する、又は、前記4個の貯湯温度センサTtの検出温度の全てが前記設定水質維持温度以上になると積算検出流量及び計測時間をリセットして、前記低貯湯温状態になると新たに検出流量の積算及び低貯湯温状態継続時間の計測を開始する形態で、検出流量の積算及び低貯湯温状態継続時間の計測を繰り返す。そして、低貯湯温状態継続時間の計測時間を前記タイミング判別用設定時間に達するまでにリセットするときは、前記貯湯タンク5の湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態が前記タイミング判別用設定時間継続しないとして、前記水質維持運転タイミングではないと判別し、低貯湯温状態継続時間の計測時間が前記タイミング判別用設定時間に達すると、前記貯湯タンク5の湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態が前記タイミング判別用設定時間継続したとして、前記水質維持運転タイミングになると判別するのである。
【0062】
ちなみに、前記タイミング判別用設定時間としては、前記貯湯タンク5に前記設定水質維持温度よりも低い温度の湯水が入れ替えられない状態で貯留されることにより水質が低下すると考えられる最も短い時間の半分程度の時間に設定する。このように前記タイミング判別用設定時間を設定することにより、前記水質維持運転が頻繁に実行されるのを回避しながら、貯湯タンク5の湯水の水質が低下する虞がある状態となる水質維持運転の実行が必要な時期になると水質維持運転を実行するようにすることが可能になる。
【0063】
つまり、例えば、旅行等により、前記燃料電池G及び前記給湯熱源装置Aの運転が停止されて、前記貯湯タンク5の湯水が加熱されず且つ前記貯湯タンク5から前記給湯路3を通じて湯水が送出されない状態が継続すると、前記水質維持運転タイミングになると判別される場合がある。
又、前記並行運転モードにて前記通常運転が実行されると、前記設定水質維持温度よりも低い温度の湯が前記貯湯タンク5に供給される場合があるので、前記並行運転モードにて前記通常運転が実行され且つ前記貯湯タンク5から前記給湯路3を通じて湯水が送出されない状態が継続すると、前記水質維持運転タイミングになると判別される場合がある。
又、前記燃料電池Gが出力電力の小さい低負荷運転されるときは、発生熱量が少なくて、前記排熱熱源熱交換器14にて湯水が前記目標貯湯温度にまで加熱されない場合があり、このように前記燃料電池Gが低負荷運転され且つ前記貯湯タンク5から前記給湯路3を通じて湯水が送出されない状態が継続すると、前記水質維持運転タイミングになると判別される場合がある。
【0064】
又、水道の断水に伴って前記バキュームブレーカー26が作動して、前記貯湯タンク5内に外気が侵入する外気侵入状態が発生すると、前記貯湯タンク5内の湯水の水質が低下する虞がある。
そこで、前記熱源制御部20を、前記給水圧センサ27の検出圧力が前記設定タンク給水圧よりも低くなることに基づいて前記外気侵入状態が発生したと判別して、前記水質維持運転タイミングになると判別するように構成してある。
【0065】
又、前記給湯熱源装置Aが設置されて、前記貯湯タンク5に初めて水が充填されたときや、メンテナンス等により、前記貯湯タンク5の水を入れ替えたとき等は、貯湯タンク5の湯水の温度が低く水質が低下する虞がある。
そこで、前記水質維持運転の実行を指令する水質維持運転指令スイッチ(図示省略)を設けてあり、前記熱源制御部20を、前記水質維持運転指令スイッチにて前記水質維持運転の実行が指令されると、前記水質維持運転タイミングになると判別するように構成してある。
【0066】
次に、前記熱源制御部20により、前記貯湯単独モードでの通常運転、前記並行運転モードでの通常運転、前記水質維持運転に運転状態を切り換えて運転する制御動作について説明を加える。
前記熱源制御部20は、前記熱媒戻し温度センサTmにて検出される熱媒戻し温度に基づいて、その熱媒戻し温度が設定熱媒戻し温度以下のときは前記放熱部Wが停止中であると判別し、前記熱媒戻し温度が前記設定熱媒戻し温度よりも高くなると前記放熱部Wが放熱運転中であると判別するように構成してある。
つまり、前記放熱運転操作部23から運転開始が指令されて、前記熱媒循環ポンプ22が作動して前記熱媒循環路21を熱媒が循環すると、その熱媒の温度が前記目標熱媒温度よりも低いときは、熱媒が前記補助加熱器19の前記暖房用補助加熱部19wにて前記目標熱媒温度に加熱されて、前記熱媒戻し温度センサTmの検出温度が前記設定熱媒戻し温度よりも高くなり、前記放熱部Wの運転が開始されたことが判別される。又、前記放熱運転操作部23から運転停止が指令されて、前記熱媒循環ポンプ22が停止して前記熱媒循環路21の熱媒の循環が停止すると、熱媒の温度が低下して、前記熱媒戻し温度センサTmの検出温度が前記設定熱媒戻し温度以下となり、前記放熱部Wの運転が停止されたことが判別される。
【0067】
そして、前記熱源制御部20は、前記水質維持運転タイミングでないと判別している状態においては、前記熱媒戻し温度センサTmにて検出される熱媒戻し温度が前記設定熱媒戻し温度以下で前記放熱部Wが停止中であると判別している間は、前記給水切換三方弁25を前記通常給水状態にし且つ前記加熱切換三方弁16を前記非加熱状態にする貯湯単独運転モードにて通常運転を実行し、その貯湯単独運転モードでの通常運転の実行中に、前記熱媒戻し温度センサTmにて検出される熱媒戻し温度が前記設定熱媒戻し温度よりも高くなって、前記放熱部Wの放熱運転が開始されたと判別すると、前記加熱切換三方弁16を前記加熱状態に切り換えて、前記貯湯単独運転モードから前記並行運転モードに切り換え、その並行運転モードでの通常運転を実行中に、前記熱媒戻し温度センサTmにて検出される熱媒戻し温度が前記設定熱媒戻し温度以下になって、前記放熱部Wの放熱運転が停止されたと判別すると、前記加熱切換三方弁16を前記非加熱状態に切り換えて、並行運転モードから前記貯湯単独運転モードに切り換える。
【0068】
前記熱源制御部20は、前記水質維持運転タイミングに達したと判別すると、前記給水切換三方弁25を前記タンク迂回給水状態に切り換え、前記加熱切換三方弁16が前記非加熱状態の時はその状態を継続し、前記加熱切換三方弁16が前記加熱状態のときは前記非加熱状態に切り換えて、前記4個の貯湯温度センサTtの全てが前記設定保持温度以上の温度を検出している状態となり、更にその状態が設定水質維持時間継続されるまで前記加熱切換三方弁16が前記非加熱状態である状態を維持し、前記設定水質維持時間が経過すると、前記給水切換三方弁25を前記通常給水状態に切り換え、前記放熱部Wが放熱運転中か否かに応じて、前記加熱切換三方弁16が前記非加熱状態である状態を継続するか前記加熱切換三方弁16を前記加熱状態に切り換える。
尚、前記燃料電池Gの停止中に前記水質維持運転タイミングになると、前記燃料電池Gの運転が開始されて、前記貯湯用循環ポンプ13が運転されるのに伴って、前記貯湯タンク5への貯湯が開始されることになる。
【0069】
このように水質維持運転が実行されると、前記貯湯タンク5内並びに前記貯湯用循環路12内の湯水の全てが前記設定水質維持温度(例えば60°C)以上の温度にて前記設定水質維持時間(例えば5分間)保持されることになるので、湯水の水質を維持することが可能になる。
【0070】
つまり、図1に示すように、前記熱源制御部20及び前記燃料電池制御部36により、制御手段Cを構成してあり、その制御手段Cは、前記貯湯タンク5に目標貯湯温度で貯湯されるように前記加熱部Hの作動を制御する制御、前記給水切換三方弁25の作動の制御、前記水質維持運転タイミングであるか否かの判別、水質維持運転を実行させるように前記加熱部Hを作動させる制御、及び、前記湯水入れ替わり状態であるか否かの判別等を実行する。
【0071】
貯湯用循環路12内の湯水を設定水質維持温度以上に保持する水質維持運転中において、燃料電池Gの運転を継続させるためには、ラジエータ44を運転して、冷却水循環路32を通流する冷却水を十分に冷却する必要がある。
【0072】
更に、上記実施の形態では、ラジエータ44は、燃料電池G側の冷却水循環路32に設けたが、別に、このラジエータ44を、貯湯用循環路12において、前記排熱熱源熱交換器14よりも上流側で前記貯湯タンク5よりも下流側の箇所に設けても構わない。
そして、このように貯湯用循環路12にラジエータ44を設ける場合には、水質維持運転中において、燃料電池Gの運転を継続させるためには、貯湯用循環路12内の全ての湯水を設定水質維持温度以上に保持することができないが、このような場合には、水質維持運転中において、燃料電池G及びラジエータ44の運転を停止して、貯湯用循環路12内の全ての湯水を設定水質維持温度以上に保持するように構成しても構わない。
【0073】
〔第2実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明にかかる給湯熱源装置をコージェネレーションシステムに適用した場合の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態においては、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形態と異なる構成を説明する。
図4に示すように、この第2実施形態においては、第1実施形態に加えて、水質維持運転の実行中における、少なくとも前記貯湯タンク5全体の湯水が前記設定水質維持温度以上になるまでの間、前記燃料電池Gの後述する余剰電力を前記貯湯タンク5に貯湯するための熱に変換する電気ヒータ28を設けてある。
【0074】
前記電気ヒータ28について説明を加える。
前記電気ヒータ28は、複数の電気ヒータから構成し、前記冷却水循環路32における前記燃料電池G(具体的には前記セルスタック30)よりも下流側で且つ前記排熱熱源熱交換器14よりも上流側の部分を通流する前記燃料電池Gの冷却水を加熱するように設けると共に、各電気ヒータに対応する作動スイッチ29を介して前記コージェネ用供給ライン9に接続してある。
そして、オン状態にする前記作動スイッチ29の個数の調節により、電気ヒータ28の消費電力を調整するように構成してある。
【0075】
次に、前記熱源制御部20及び前記燃料電池制御部36について説明を加える。
前記熱源制御部20及び前記燃料電池制御部36は、互いに制御情報の通信が可能なように構成してあり、燃料電池制御部36には、熱源制御部20から前記通常運転の実行中か、前記水質維持運転の実行中かを示す情報が通信されるようになっている。尚、前記目標貯湯温度、前記設定水質維持温度、前記設定保持温度及び前記設定水質維持時間は、上記の第1実施形態と同様に設定してある。
【0076】
前記熱源制御部20は、第1実施形態における加熱切換三方弁16の切り換え制御を省略した以外は、第1実施形態と同様に構成してある。
つまり、前記熱源制御部20は、前記貯湯タンク5の湯水の水質を維持するために水質維持運転を実行する必要がある水質維持運転タイミングであるか否かを判別して、前記水質維持運転タイミングにならない間は、通常運転を実行し、前記水質維持運転タイミングになると、水質維持運転を実行するように構成してある。
【0077】
前記熱源制御部20の制御動作について説明を加えると、前記熱源制御部20は、前記通常運転では、前記給水切換三方弁25を前記通常給水状態に維持し、前記水質維持運転タイミングになると、前記給水切換三方弁25を前記タンク迂回給水状態に切り換え、前記4個の貯湯温度センサTtの全てが前記設定保持温度以上の温度を検出している状態になり、更に、その状態が前記設定水質維持時間継続すると、前記給水切換三方弁25を前記通常給水状態に切り換えるように構成してある。
【0078】
尚、前記熱源制御部20が前記水質維持運転タイミングであるか否かを判別するための構成は、上記の第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
つまり、この第2実施形態では、旅行等により、前記燃料電池G及び前記給湯熱源装置Aの運転が停止されて、前記貯湯タンク5の湯水が加熱されず且つ前記貯湯タンク5から前記給湯路3を通じて湯水が送出されない状態が継続したり、前記燃料電池Gが出力電力の小さい低負荷運転され且つ前記貯湯タンク5から前記給湯路3を通じて湯水が送出されない状態が継続したりすると、前記水質維持運転タイミングになると判別される場合がある。
又、前記給水圧センサ27の検出圧力が前記設定タンク給水圧よりも低くなることに基づいて前記外気侵入状態が発生したと判別して、前記水質維持運転タイミングになると判別し、又、前記水質維持運転指令スイッチにて前記水質維持運転の実行が指令されると、前記水質維持運転タイミングになると判別することになる。
【0079】
前記燃料電池制御部36は、前記熱源制御部20から前記通常運転の実行中であることを示す情報が通信されている間は、電力負荷に応じて出力電力を変更調節する電力負荷追従運転を実行し、前記熱源制御部20から前記水質維持運転の実行中であることを示す情報が通信されている間は、前記燃料電池Gの出力電力をその調節範囲における最大値に設定された設定最大出力電力に調節し且つ前記燃料電池Gの余剰電力を前記電気ヒータ28にて消費するように前記スイッチ29の作動を制御する最大出力運転を実行するように構成してある。
【0080】
ちなみに、前記負荷追従運転において、前記電力負荷が前記設定最大出力電力を越えるときは、前記燃料電池Gの出力電力が前記設定最大出力電力に調節され、前記電力負荷のうち、前記燃料電池Gの出力電力では不足する分が、前記商用電源1から供給されることになり、前記最大出力運転の実行中は、前記電力負荷が前記設定最大出力電力よりも小さいときは、余剰電力が生じることになる。
つまり、前記燃料電池制御部36は、前記水質維持運転の実行中は余剰電力を生じさせるべく前記電力負荷よりも大きい電力を発電するように、前記燃料電池Gの運転を制御するように構成してある。
【0081】
前記燃料電池制御部36の制御動作について説明を加える。
前記熱源制御部20から前記通常運転の実行中であることを示す情報が通信されている間は、前記原燃料ガスの供給量が前記電力計測部の検出電力に応じた設定供給量になるように前記原燃料ガス調節弁43を制御して、前記電力負荷追従運転を実行する。
その電力負荷追従運転の実行中に、前記熱源制御部20から前記水質維持運転の実行中であることを示す情報が通信されてくると、前記原燃料ガスの供給量が前記設定最大出力電力に応じた設定供給量になるように前記原燃料供給量調節弁43を制御し、且つ、前記燃料電池Gの余剰電力を前記電気ヒータ28にて消費するように前記スイッチ29の作動を制御して、前記最大出力運転を開始し、その最大出力運転の実行中に、前記熱源制御部20から前記通常運転の実行中であることを示す情報が通信されてくると、前記電力負荷追従運転に切り換える。尚、前記冷却水循環ポンプ33及び前記貯湯用循環ポンプ13は、上記の第1実施形態と同様に制御するので、その説明を省略する。
【0082】
つまり、図4に示すように、前記水質維持運転では、前記燃料電池Gの冷却水が、燃料電池Gの発生熱により加熱され且つ前記電気ヒータ28により燃料電池Gの余剰電力を用いて加熱されながら、前記排熱熱源熱交換器14を通過して前記冷却水循環路32を循環され、並びに、貯湯タンク5の底部から取り出された湯水が、前記排熱熱源熱交換器14にて加熱された後、前記貯湯タンク5の上部に戻される形態で、前記貯湯タンク5の湯水が貯湯用循環路12を通じて循環されることになり、前記目標貯湯温度に加熱された湯が貯湯タンク5に貯湯される。その水質維持運転中に、前記給湯栓が開栓されると、前記給水路4からの水が前記タンク迂回給水路24を通じて前記貯湯タンク5を迂回して前記給湯路3に供給されて、その水が、前記補助加熱器19の前記給湯用補助加熱部19sにて前記目標給湯温度になるように加熱されることになる。
【0083】
この第2実施形態においては、水質維持運転では、第1実施形態におけるよりも、前記燃料電池Gの冷却水により多い熱量を与えることが可能になるので、貯湯タンク5全体の湯水が前記設定保持温度以上になるまで、つまり、前記設定水質維持温度以上になるまでの時間を短縮することが可能となり、前記水質維持運転の所要時間を短縮することが可能になる。
【0084】
図4に示すように、この第2実施形態においても、前記熱源制御部20及び前記燃料電池制御部36により、制御手段Cを構成してあり、その制御手段Cは、前記貯湯タンク5に目標貯湯温度で貯湯されるように前記加熱部Hの作動を制御する制御、前記給水切換三方弁25の作動の制御、前記水質維持運転タイミングであるか否かの判別、水質維持運転を実行させるように前記加熱部Hを作動させる制御、前記湯水入れ替わり状態であるか否かの判別、及び、通常運転の実行中は電力負荷に応じた電力を発電し、前記水質維持運転の実行中は余剰電力を生じさせるべく前記電力負荷よりも大きい電力を発電するように燃料電池Gの運転を制御する制御等を実行する。
【0085】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の各実施形態においては、前記貯湯タンク5を密閉式に構成する場合について例示したが、貯湯タンク5を開放式にして、その貯湯タンク5内の湯水を前記給湯路3を通じて送出する給湯ポンプを設けても良い。この場合は、前記給水状態切換手段は、前記給水切換三方弁25に加えて前記給湯ポンプも備えて構成することになり、その給湯ポンプの運転と停止の切り換えにより、前記貯湯タンク5から前記給湯路3への湯水の送出を許容する状態と停止する状態とに切り換えることになる。
【0086】
(ロ) 上記の第1実施形態においては、前記排熱熱源熱交換器14にて湯水を前記目標貯湯温度に加熱するように湯水循環量を調節するための前記貯湯用循環ポンプ13の制御、即ち、前記加熱部Hの作動の制御を、前記燃料電池制御部36に行わせるように構成したが、前記熱源制御部20に行わせるように構成しても良い。この場合は、前記制御手段Cを前記熱源制御部20のみにて構成することになる。
上記の第2実施形態において、前記給湯熱源装置Aの運転を制御する熱源制御部20と前記燃料電池Gの運転を制御する燃料電池制御部36とを各別に構成する場合について例示したが、前記給湯熱源装置A及び前記燃料電池G夫々の運転を制御する1個の制御部を設けても良い。この場合は、前記1個の制御部にて前記制御手段Cを構成することになる。
【0087】
(ハ) 上記の第1実施形態において、前記補助加熱器19の前記給湯用補助加熱部19s及び暖房用補助加熱部19w夫々の燃焼制御部を省略して、それら各燃焼制御部にて行わせていた前記給湯用補助加熱部19s及び暖房用補助加熱部19w夫々の作動の制御を、前記制御手段Cに行わせるように構成しても良い。
【0088】
(ニ) 上記の各実施形態において、前記給水切換三方弁25の設置箇所は、前記給水路4と前記タンク迂回給水路24との接続部分に変更可能である。
【0089】
(ホ) 前記目標貯湯温度及び前記設定水質維持温度は、設定水質維持温度を目標貯湯温度以下に設定する条件で、上記の各実施形態において例示した以外に種々に変更可能である。
又、上記の各実施形態においては、前記設定保持温度を前記設定水質維持温度と同温度に設定する場合について例示したが、設定保持温度を設定水質維持温度よりも高い温度に設定しても良く、そして、設定保持温度を高く設定するほど、前記貯湯タンク5の水質を維持することができながらも、設定水質維持時間を短く設定することが可能となって、水質維持運転の所要時間を短縮することが可能になる。
設定保持温度を設定水質維持温度よりも高い温度に設定する場合は、水質維持運転時は通常運転時よりも高温の湯を貯湯タンク5に供給する必要があるので、前記目標貯湯温度として、通常運転時用の目標貯湯温度と水質維持運転時用の目標貯湯温度とを、水質維持運転時用の方が高くなる状態で設定することになる。
例えば、設定保持温度を70°Cに設定すると、通常運転時用の目標貯湯温度は、上記の各実施形態のように65°Cに設定し、水質維持運転時用の目標貯湯温度は、貯湯タンク5に70°C以上の湯を供給できるように、例えば、72°C程度に設定する。
ちなみに、設定保持温度を70°Cに設定する場合は、前記設定水質維持時間は例えば1分間程度の短い時間に設定することが可能になる。
尚、第2実施形態においては、水質維持運転では、第1実施形態におけるよりも、前記燃料電池Gの冷却水により多い熱量を与えることが可能になって、前記排熱熱源熱交換器14にて湯水をより高温に加熱することが可能になるので、設定保持温度を設定水質維持温度よりも高い温度に設定する実施形態は、第2実施形態において適用するのが好ましい。
【0090】
(ヘ) 前記水質維持運転タイミングの判別の仕方は、上記の実施形態において例示した以外にも種々可能である。
例えば、前記燃料電池Gの運転が停止される時間が所定の設定時間に達したり、燃料電池Gの出力電力が設定出力よりも小さい低出力運転状態が所定の設定時間継続すると、水質維持運転タイミングになると判別するようにしても良い。
あるいは、定期的に水質維持運転タイミングになると判別するようにしても良い。
【0091】
(ト) 前記排熱熱源熱交換器14にて前記湯水に回収させる前記燃料電池Gの発生熱としては、上記の実施形態において例示した如き、前記燃焼排ガス、前記酸素極側排ガス及び前記燃料極側排ガス夫々の保有熱、並びに、前記セルスタック30から発生する発電反応熱に限定されるものではない。
例えば、前記燃焼排ガス、前記酸素極側排ガス及び前記燃料極側排ガス夫々の保有熱のうち、いずれか一つ、いずれか二つ、又は、全てを除いても良い。
又、前記変成器39から前記一酸化炭素除去器40に供給される変成処理後の改質ガスの保有熱や、前記燃料ガス生成部Rから前記セルスタッ30に供給される燃料ガスの保有熱を用いることが可能である。
【0092】
(チ) 上記の各実施形態において、前記燃料電池制御部36による燃料電池Gの運転形態を、実際の電力負荷を測定してその測定電力負荷に応じて出力電力を変更調節する電力負荷追従運転とするように構成する場合について例示したが、燃料電池Gの運転形態としては、上記電力負荷追従運転に限らず、例えば、実際の電力負荷の測定データに基づいて電力負荷を予測し、その予測電力負荷に応じて出力電力を変更調節するように構成しても良い。
【0093】
(リ) 余剰電力を生じさせるべく前記電力負荷よりも大きい電力を発電するように前記燃料電池Gの運転を制御するように、前記燃料電池制御部36を構成するに、上記の第2実施形態における構成、即ち、前記燃料電池Gの出力電力を前記設定最大出力電力に調節する構成に限定されるものではなく、例えば、前記燃料電池Gの出力電力を前記電力負荷よりも設定電力大きい電力に調節する構成でも良い。
【0094】
(ヌ) 前記燃料電池Gの余剰電力を前記貯湯タンク5に貯湯するための熱に変換する前記電気ヒータ28の設置形態は、上記の第2実施形態において例示した形態、即ち、前記冷却水循環路32を通流する冷却水を加熱するように設ける形態に限定されるものではない。例えば、前記貯湯用循環路12におけるタンク供給温度センサTeの温度検出位置よりも上流側を通流する湯水を加熱するように設けても良い。
【0095】
(ル) 上記の第2実施形態においては、水質維持運転の実行中は、貯湯タンク5全体の湯水が設定水質維持温度以上になった以降も、前記最大出力運転を継続する場合について例示したが、貯湯タンク5全体の湯水が設定水質維持温度になると、前記最大出力運転を停止して、前記電力負荷追従運転に切り換えるように構成しても良い。
【0096】
(ヲ) 上記の第1実施形態において、第2実施形態と同様に、前記電気ヒータ28を設けて、前記水質維持運転の実行中は、前記燃料電池Gの出力電力を前記設定最大出力電力に調節し且つ前記燃料電池Gの余剰電力を前記電気ヒータ28にて消費するように前記スイッチ29の作動を制御する最大出力運転を実行するように構成しても良い。
【0097】
(ワ) 上記の第1実施形態においては、前記加熱用流路15を、前記加熱用熱交換器11を通過した湯水を前記貯湯タンク5に戻すように設ける場合について例示したが、前記加熱用熱交換器11を通過した湯水を、前記貯湯タンク5を迂回させて前記貯湯用循環路12における前記排熱熱源熱交換器14よりも上流側に戻すように設けても良い。
【0098】
(カ) 上記の各実施形態においては、前記加熱部Hを、熱電併給装置から発生する熱を熱源とするように構成する場合について例示したが、ガスバーナや電気ヒータ等の専用の熱源を備えて構成したり、ガスエンジンやガソリンエンジン等によりコンプレッサを駆動するようにしたエンジン駆動式のヒートポンプ装置から発生する熱を熱源とするように構成することが可能である。エンジン駆動式のヒートポンプ装置から発生する熱を熱源とする場合は、ヒートポンプそのものから発生する熱や、エンジンの冷却水にて回収される排熱を熱源とすることになる。
又、前記熱電併給装置から発生する熱を熱源とするように構成する場合、熱電併給装置の具体例として、上記の実施形態のように燃料電池Gを適用する場合、その型式は上記の実施形態において例示した固体高分子型に限定されるものではなく、リン酸型や固体電解質型等の種々の型式のものを用いることが可能であり、又、前記燃料電池G以外に、ガスエンジンやガソリンエンジン等により発電機を駆動するように構成した回転式の発電装置を適用することが可能である。この場合は、エンジンの冷却水にて回収される排熱を熱源とすることになる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】第1実施形態にかかる貯湯式の給湯熱源装置を備えたコージェネレーションシステムの構成、及び、貯湯単独運転モードでの湯水の流れを示すブロック図
【図2】第1実施形態にかかる貯湯式の給湯熱源装置を備えたコージェネレーションシステムの水質維持運転での湯水の流れを示すブロック図
【図3】燃料電池の構成を示すブロック図
【図4】第2実施形態にかかる貯湯式の給湯熱源装置を備えたコージェネレーションシステムの構成、及び、水質維持運転での湯水の流れを示すブロック図
【符号の説明】
【0100】
3 給湯路
4 給水路
5 貯湯タンク
12 貯湯用循環路
14 加熱作用部
19 補助加熱器(補助加熱手段)
19w 暖房用補助加熱部(暖房用補助加熱手段)
24 タンク迂回給水路
25 給水切換三方弁(給水状態切換手段)
28 電気ヒータ
50 端末器迂回路
51 熱媒循環状態切換三方弁(熱媒循環状態切換手段)
C 制御手段
H 加熱手段
G 熱電併給装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水路を通して給水され且つ給湯路を通して湯水が送出される貯湯タンクと、
その貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、
前記給湯路を通流する湯水を目標給湯温度に加熱する補助加熱手段と、
前記貯湯タンクに目標貯湯温度で貯湯されるように前記加熱手段の作動を制御する制御手段とが設けられた貯湯式の給湯熱源装置であって、
放熱用端末器が設けられた熱媒循環路を循環する熱媒を加熱する暖房用補助加熱手段と、
前記加熱手段から前記貯湯タンクに供給される湯水と前記熱媒循環路を循環する熱媒との熱交換を行う加熱用熱交換器とが設けられ、
前記制御手段が、前記貯湯タンクの湯水の水質を維持するための水質維持運転として、前記貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱手段を作動させる運転を実行すると共に、前記水質維持運転の実行中における、少なくとも前記貯湯タンク全体の湯水が前記設定水質維持温度以上になるまでの間、前記熱媒循環路に熱媒を循環させる状態で前記暖房用補助加熱手段を作動させる補助昇温運転を実行するように構成されている貯湯式の給湯熱源装置。
【請求項2】
前記熱媒循環路にて循環する熱媒を、端末器迂回路を通して前記放熱用端末器を迂回させる端末器迂回状態に切り換え自在な熱媒循環状態切換手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記補助昇温運転の実行中において、前記熱媒循環状態切換手段を前記端末機器迂回状態に切り換えるように構成されている請求項1に記載の貯湯式の給湯熱源装置。
【請求項3】
前記給水路にて供給される水をタンク迂回給水路を通して前記貯湯タンクを迂回して前記給湯路における前記補助加熱手段よりも上流側に供給し且つ前記貯湯タンクから前記給湯路への湯水の送出を停止するタンク迂回給水状態に切り換え自在な給水状態切換手段が設けられ、
前記制御手段が、前記水質維持運転を実行する必要がある水質維持運転タイミングであるか否かを判別して、その水質維持運転タイミングになると、前記水質維持運転として、前記給水状態切換手段を前記タンク迂回給水状態に切り換え、且つ、前記貯湯タンク全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間継続させるように前記加熱手段を作動させる運転を実行するように構成されている請求項1又は2に記載の貯湯式の給湯熱源装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記給水路を通して前記貯湯タンクに給水され且つ前記貯湯タンクの湯水が前記給湯路を通して送出される形態にて前記貯湯タンクの湯水が入れ替わる湯水入れ替わり状態を判別するように構成され、且つ、前記貯湯タンクの湯水の温度が前記設定水質維持温度よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態がタイミング判別用設定時間継続すると前記水質維持運転タイミングになると判別するように構成されている請求項3記載の貯湯式の給湯熱源装置。
【請求項5】
前記加熱手段が、熱電併給装置から発生する熱にて前記貯湯タンクの湯水を加熱するように構成され、
前記制御手段が、通常運転の実行中は電力負荷に応じた電力を発電し、前記水質維持運転の実行中は余剰電力を生じさせるべく前記電力負荷よりも大きい電力を発電するように、前記熱電併給装置の運転を制御するように構成され、
前記水質維持運転の実行中における、少なくとも前記貯湯タンク全体の湯水が前記設定水質維持温度以上になるまでの間、前記余剰電力を前記貯湯タンクに貯湯するための熱に変換する電気ヒータが設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の貯湯式の給湯熱源装置。
【請求項6】
前記貯湯タンクが密閉式に構成されて、前記給水路がタンク底部に接続され、且つ、前記給湯路がタンク上部に接続され、
前記加熱手段が、タンク底部から取り出した湯水を加熱作用部を経由してタンク上部に戻す形態で貯湯用循環路を通じて前記貯湯タンクの湯水を循環させるように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の貯湯式の給湯熱源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−29745(P2006−29745A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213207(P2004−213207)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】