説明

貼りあわせ方法、貼りあわせ装置、半導体装置の作製方法及び半導体装置の製造装置

【課題】異なる配置密度または配置間隔を有する複数の部品の貼りあわせ方法、及び貼りあわせ装置において、タクトタイムを短くすることが可能な貼りあわせ方法、及び貼りあわせ装置を提案する。また、低コストの半導体装置の作製方法及び低コストで半導体装置を作製可能な製造装置を提供することを課題とする。
【解決手段】第1の部品をx方向の配置間隔を変更しながら第1のフレキシブル基板に仮着した後、第1の部品のy方向の配置間隔を変更しながら第2のフレキシブル基板上の第2の部品に第1の部品を接続させ、異なる配置密度の部品を同時に複数組ずつ貼りあわせをする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフレキシブル(可撓性を有する)基板上に設けられた回路(または素子)に対して半導体集積回路を電気的に接続する半導体装置の作製方法に関する。特に、ロールtoロール方式を用いる半導体装置の作製方法に関する。フレキシブル基板上に形成されたアンテナに対して半導体集積回路を電気的に接続する半導体装置の作製方法に関する。アンテナを介した無線通信によりデータの入出力を行う半導体装置の作製方法に関する。また、半導体装置の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アンテナと当該アンテナと電気的に接続された半導体集積回路とを有する半導体装置は、RFIDタグとして注目されている。RFIDタグは、ICタグ、IDタグ、トランスポンダ、ICチップ、IDチップとも呼ばれる。フレキシブル基板上に複数のアンテナを設け、当該複数のアンテナに対して1つずつ半導体集積回路を電気的に接続するRFIDタグの作製方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、1枚の基板(以下、素子基板ともいう)に複数の半導体集積回路を形成し、複数の半導体集積回路を1つずつ取り出し、取り出した半導体集積回路を素子基板とは別の基板上に実装する方法が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−115646号公報
【特許文献2】特開2000−299598号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1のフレキシブル基板上に配列された半導体集積回路と、第2のフレキシブル基板上に配列されたアンテナとを再配列することなく直接接続させるとタクトタイムを短くすることができる。
【0005】
しかしながら、コストを低減するため、複数の半導体集積回路は素子基板上に高集積化して形成するのが好ましい。また、半導体集積回路の面積も小さくすることが好ましい。一方、アンテナは所定の周波数の電磁波を受信するために所定の形状及び大きさとする必要がある。そのため、半導体集積回路及びアンテナの大きさが異なってしまい、配置密度が異なる。この場合、再配列せずに、フレキシブル基板上の複数のアンテナに素子基板上に形成された複数の半導体集積回路を同時に電気的に接続することはできなかった。
【0006】
そのため、例えば特許文献2に記載されたような方法を用いて、素子基板上に形成された複数の半導体集積回路のうちの1つを取り出し、フレキシブル基板上の複数のアンテナのうち1つのアンテナに、接続する動作を、素子基板上に形成された全ての半導体集積回路に対して繰り返さなければならなかった。それ故、タクトタイムが長く、半導体装置の製造コストを高くしていた。
【0007】
上記の実情を鑑み、本発明では、異なる配置密度または配置間隔を有する複数の部品の貼りあわせ方法、及び貼りあわせ装置において、タクトタイムを短くすることが可能な貼りあわせ方法、及び貼りあわせ装置を提案する。また、低コストの半導体装置の作製方法及び低コストで半導体装置を作製可能な製造装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一は、第1の部品をX方向の配置間隔を変更しながら第1のフレキシブル基板に仮着した後、第1の部品のY方向の配置間隔を変更しながら第2のフレキシブル基板上の第2の部品に第1の部品を接続させ、異なる配置密度の部品を同時に複数組ずつ貼りあわせすることを特徴とする。
【0009】
代表的には、支持手段上に、X方向において間隔x(x>0)、Y方向において間隔y(y>0)となるようにマトリクス状に複数の第1の部品を配置し、第1の部品をX方向の配置間隔をxからaに変更しながら第1のフレキシブル基板に仮着した後、Y方向の配置間隔をyからbに変更しながら第2のフレキシブル基板上の第2の部品に接続させ、連続的に異なる配置密度の部品を貼りあわせることを特徴とする。
【0010】
なお、間隔aは、第1のフレキシブル基板を供給するロール及び第1のフレキシブル基板を回収するロール各々の回転速度、並びに第1の部品を第1のフレキシブル基板に仮着する周期で制御することができる。また、間隔bは、第1のフレキシブル基板を供給するロール及び第1のフレキシブル基板を回収するロール、並びに第2のフレキシブル基板を供給するロール及び第2のフレキシブル基板を回収するロール各々の回転速度、並びに第1の部品を第2のフレキシブル基板に仮着する周期で制御することができる。
【0011】
また、X方向及びY方向がなす角度θは、0度より大きく180度より小さい。また、角度θは90度でもよい。さらには、X方向及びY方向がなす角度を90度とし、第1のフレキシブル基板及び第2のフレキシブル基板の各々の面が対向し、かつ各基板の長辺がなす角度を0度より大きく90度より小さい、または90度より大きく180度より小さい角度にしてもよい。
【0012】
また、第1のフレキシブル基板の幅及び第2のフレキシブル基板の幅は同一でもよい。また、異なっていても良い。
【0013】
また、本発明の一の半導体装置の作製方法は、支持手段上に、行間隔がx(x>0)で列間隔がy(y>0)となるようにマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置する。複数の半導体集積回路を1行ずつ、列間隔を変えず、行間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させる。第2のフレキシブル基板上に、列間隔がaとなり行間隔がb(b>y)となるように、マトリクス状に複数のアンテナを配置する。第1のフレキシブル基板の複数の半導体集積回路の行方向に交差するように、第2のフレキシブル基板を複数のアンテナの行方向に移動させて、複数のアンテナのうちの1つに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの1つを、接続することを特徴とする。
【0014】
なお、第2のフレキシブル基板を複数のアンテナの行方向に移動させるだけでなく、当該行方向と交差するように第1のフレキシブル基板を複数の半導体集積回路の行方向に移動させてもよい。こうして、複数のアンテナのうちの1つに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの1つを接続してもよい。
【0015】
本発明の半導体装置の作製方法は、支持手段上に、行間隔がx(x>0)で列間隔がy(y>0)となるようにm(mは自然数)行n(nは自然数)列のマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置する。複数の半導体集積回路を1行ずつ、列間隔を変えず、行間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させる。第2のフレキシブル基板上に、列間隔がaとなり行間隔がb(b>y)となるように、且つ行方向に対して平行な直線上に接続部が配置されるように、q(qはp以上の自然数)行p(pは自然数)列のマトリクス状に複数のアンテナを配置する。複数のアンテナのうち、第j(jは1以上p以下の自然数)行のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち第j列の半導体集積回路を接続することを特徴とする。
【0016】
特に、複数のアンテナのうち第j(jは1以上qより小さい自然数)行第i(iは1以上p以下の自然数)列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの第i行第j列の半導体集積回路を接続してもよい。複数のアンテナのうち第j行の全てのアンテナの接続部に半導体集積回路を電気的に接続した後、前記第2のフレキシブル基板を前記複数のアンテナの行方向に移動させる。その後、複数のアンテナのうち第(j+1)行第i列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの第i行第(j+1)列の半導体集積回路を接続する。
【0017】
本発明の半導体装置の作製方法は、支持手段上に、行間隔がx(x>0)で列間隔がy(y>0)となるようにm(mは自然数)行n(nは自然数)列のマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置する。複数の半導体集積回路を1行ずつ、列間隔を変えず、行間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させる。第2のフレキシブル基板上に、列間隔が前記aとなり行間隔がb(b>y)となり、且つ列方向に対してarctan(y/a)の角度を有する直線上に接続部が配置されるように、q(qはp以上の自然数)行p(pはm以下の自然数)列のマトリクス状に複数のアンテナを配置する。若しくは、第1のフレキシブル基板及び第2のフレキシブル基板の各々の面が対向し、かつ各基板の長辺を、arctan(y/a)の角度で交差させる。複数のアンテナのうち第j(jは1以上p以下の自然数)行のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち第j列の半導体集積回路を接続することを特徴とする。
【0018】
特に、複数のアンテナのうち、第j(jは1以上qより小さい自然数)行第i(iは1以上pより小さい自然数)列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち第i行第j列の半導体集積回路を接続してもよい。複数のアンテナのうち第j行の全てのアンテナの接続部に半導体集積回路を接続した後、第1のフレキシブル基板を複数の半導体集積回路の行方向に移動させ、且つ、当該行方向と直交するように第2のフレキシブル基板を複数のアンテナの行方向に移動させる。その後、複数のアンテナのうち第(j+1)行第i列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの第(i+1)行第j列の半導体集積回路を接続する。
【0019】
なお、複数のアンテナのうち1行のアンテナに対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を同時に接続してもよいし、連続して順に接続してもよい。
【0020】
また、複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を接続する工程において、アンテナと半導体集積回路とを電気的に接続しても良い。複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を仮接続した後、複数のアンテナと第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路とを圧着、加熱等を行うことによって電気的に本接続してもよい。複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を仮接続した後に行う圧着や加熱等の工程は、第2のフレキシブル基板上に配置された全てのアンテナに対して同時に行うこともできる。
【0021】
また、本発明の一の貼りあわせ装置は、ピックアップ手段と、第1の基板搬送手段と、第2の基板搬送手段と、制御手段と、ボンディング手段とを有することを特徴とする。ピックアップ手段は、複数の第1の部品が配置された支持手段上から、複数の第1の部品のX方向の間隔をxからaに変えながら1行ずつ第1のフレキシブル基板上に仮着させる。第1の基板搬送手段は、第1のフレキシブル基板上の複数の第1の部品のX方向に、第1のフレキシブル基板を移動させる。第2の基板搬送手段は、マトリクス状に複数の第2の部品が配置された第2のフレキシブル基板を、複数の第1の部品のY方向に移動させる。制御手段は、複数の第2の部品の1つに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の第1の部品の1つが対応して重なるように、ピックアップ手段、第1の基板搬送手段、ボンディング手段、及び第2の基板搬送手段を制御する。ボンディング手段は、複数の第1の部品と重なった複数の第2の部品を接続する。
【0022】
本発明の一の半導体装置の製造装置は、ピックアップ手段と、第1の基板搬送手段と、第2の基板搬送手段と、制御手段と、ボンディング手段とを有することを特徴とする。ピックアップ手段は、マトリクス状に複数の半導体集積回路が配置された支持手段上から、複数の半導体集積回路を1行ずつ第1のフレキシブル基板上に仮着させる。第1の基板搬送手段は、第1のフレキシブル基板上の複数の半導体集積回路の行方向に、第1のフレキシブル基板を移動させる。第2の基板搬送手段は、マトリクス状に複数のアンテナが配置された第2のフレキシブル基板を、複数のアンテナの行方向で且つ第1のフレキシブル基板の移動方向と交差する方向に移動させる。制御手段は、複数のアンテナのうちの1つの接続部に対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路の1つが対応して重なるように、ピックアップ手段、第1の基板搬送手段、ボンディング手段、及び第2の基板搬送手段を制御する。ボンディング手段は、複数のアンテナの接続部と重なった複数の半導体集積回路を当該アンテナの接続部に接続する。
【0023】
なお、ボンディング手段は、複数のアンテナのうち1行のアンテナに対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を同時に接続する構成としてもよいし、連続して順に接続する構成としてもよい。
【0024】
また、ボンディング手段は、アンテナ及び半導体集積回路を電気的に接続する構成としてもよい。または、ボンディング手段は、複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を仮接続する第1の構成と、複数のアンテナと第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路とを圧着、加熱等を行うことによって電気的に本接続する第2の構成とを有していてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の貼りあわせ方法は、第1の部品をX方向の配置間隔を変更しながら第1のフレキシブル基板に仮着した後、第1の部品のY方向の配置間隔を変更しながら第2のフレキシブル基板上の第2の部品に第1の部品を接続させ、異なる配置密度の部品同士を連続的に貼りあわせすることができる。代表的には、支持手段上に、X方向において間隔x(x>0)、Y方向において間隔y(x>0)となるようにマトリクス状に複数の第1の部品を配置し、第1の部品をX方向の配置間隔をxからaに変更しながら第1のフレキシブル基板に仮着した後、Y方向の配置間隔をyからbに変更しながら第2のフレキシブル基板上の第2の部品に接続させ、連続的に異なる配置密度の部品を貼りあわせることができる。また、同時に複数組の部品を貼りあわせることができる。このため、貼りあわせ工程のタクトタイムを短縮することができる。
【0026】
また、本発明の半導体装置の作製方法は、支持手段上にマトリクス状に配置された複数の半導体集積回路を、行間隔を大きくして第1のフレキシブル基板上に仮着させる。そのため、第1のフレキシブル基板上の複数の半導体集積回路の行間隔を第2のフレキシブル基板上の複数のアンテナの列間隔に合わせることができる。そして、第1のフレキシブル基板の複数の半導体集積回路の行方向に直交するように、第2のフレキシブル基板を複数のアンテナの行方向に移動させる。こうして、複数のアンテナの各列に対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路の各行を対応させることができる。そのため、複数のアンテナの1行に対して、当該1行に対応する複数の半導体集積回路の位置合わせを同時に行うことができる。このように第1のフレキシブル基板に対して第2のフレキシブル基板を移動させ、複数のアンテナのうちの1つに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの1つを接続する。こうして、複数のアンテナの1行と、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち当該1行に対応する複数の半導体集積回路とを同時にまたは連続して接続することができる。
【0027】
また、第2のフレキシブル基板を複数のアンテナの行方向に移動させるだけでなく、当該行方向と直交するように第1のフレキシブル基板を複数の半導体集積回路の行方向に移動させてもよい。こうして、支持手段上に配置された複数の半導体集積回路の行数が第2のフレキシブル基板の複数のアンテナの列数よりも大きい場合においても、複数の半導体集積回路の各行を複数のアンテナの各列に対応させることができる。
【0028】
特に、第2のフレキシブル基板上の複数のアンテナの配置の仕方を、列間隔がaとなり行間隔がbとなるように、且つ行方向に対して平行な直線上に接続部が配置されるようにする。そして、複数のアンテナのうち、各行の第j行のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち第j列の半導体集積回路を接続する。こうして、1つのアンテナに対して1つの半導体集積回路を対応させ、複数のアンテナの1行と第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路の1列とを同時にまたは連続して接続することができる。
【0029】
また、複数のアンテナのうち第j行第i列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの第i行第j列の半導体集積回路を接続してもよい。複数のアンテナのうち第j行の全てのアンテナの接続部に半導体集積回路を接続した後、前記第2のフレキシブル基板を前記複数のアンテナの行方向に移動させる。その後、複数のアンテナのうち第(j+1)行第i列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの第i行第(j+1)列の半導体集積回路を接続する。こうして、複数のアンテナの各行のアンテナに対して、半導体集積回路を接続することができる。
【0030】
特に、第2のフレキシブル基板上の複数のアンテナの配置の仕方を、列間隔がaとなり行間隔がbとなり、且つ行方向に対してarctan(y/a)の角度を有する直線上に接続部が配置されるようにする。そして、複数のアンテナのうち各列の第j行のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち対角線上に配置された半導体集積回路を接続する。こうして、1つのアンテナに対して1つの半導体集積回路を対応させ、複数のアンテナの1行と第1のフレキシブル基板上においてarctan(y/a)の角度を有する直線上に並んだ半導体集積回路とを同時にまたは連続して接続することができる。
【0031】
さらに、複数のアンテナのうち、第j行第i列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち第i行第j列の半導体集積回路を接続してもよい。複数のアンテナのうち第j行の全てのアンテナの接続部に半導体集積回路を接続した後、第1のフレキシブル基板を複数の半導体集積回路の行方向に移動させ、且つ、当該行方向と直交するように第2のフレキシブル基板を複数のアンテナの行方向に移動させる。その後、複数のアンテナのうち第(j+1)行第i列のアンテナの接続部に対して、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうちの第(i+1)行第j列の半導体集積回路を接続する。こうして、複数のアンテナの各行のアンテナに対して半導体集積回路を接続することができる。
【0032】
また、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路にアンテナを接続する工程において、複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を仮接続する工程(以下、仮接続という)と、複数のアンテナと第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路とを圧着、加熱等を行うことによって電気的に接続する工程(以下、本接続という)とを分けてもよい。仮接続では、本接続に対して、圧力や加熱の条件を制御する必要が少ないので、位置合わせの精度を高めやすい。こうして、複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を精度よく接続することができ、アンテナと半導体集積回路を電気的により確実に接続することができる。
【0033】
以上によって、タクトタイムを短くし、量産性を向上させて、低コストの半導体装置の作製方法を提供することができる。
【0034】
本発明の半導体装置の製造装置は、ピックアップ手段と、第1の基板搬送手段と、第2の基板搬送手段と、制御手段と、ボンディング手段とを有する。ピックアップ手段は、マトリクス状に複数の半導体集積回路が配置された支持手段上から、複数の半導体集積回路を1行ずつ第1のフレキシブル基板上に仮着させる。第1の基板搬送手段は、マトリクス状に複数のアンテナが配置された第2のフレキシブル基板を、複数のアンテナの行方向で且つ第1のフレキシブル基板の移動方向と交差する方向に移動させる。第2の基板搬送手段は、第1のフレキシブル基板上の複数の半導体集積回路の行方向に直交するように、第1のフレキシブル基板を移動させる。制御手段は、複数のアンテナのうちの1つの接続部に対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路の1つが対応して重なるように、ピックアップ手段、第1の基板搬送手段、ボンディング手段、及び第2の基板搬送手段を制御する。ボンディング手段は、複数のアンテナの接続部と重なった複数の半導体集積回路を当該アンテナの接続部に接続する。こうして、複数のアンテナの1行と、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち当該1行に対応する複数の半導体集積回路とを同時にまたは連続して接続することができる。
【0035】
また、ボンディング手段は、仮接着を行う構成に加えて、本接着を行う構成を有していてもよい。こうして、複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路を精度よく接続することができ、アンテナと半導体集積回路を電気的により確実に接続することができる。
【0036】
以上によって、タクトタイムを短くし、量産性を向上させて、低コストで半導体装置を作製可能な製造装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更しうることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じ物を指し示す符号は異なる図面間において共通とする。
【0038】
(実施の形態1)
本発明の半導体装置の作製方法について説明する。説明には図1乃至10を用いる。
【0039】
図1に本発明の貼りあわせ装置及び半導体装置の製造装置の一形態を示す。貼りあわせ装置は、第1の部品が配置された支持手段、第1の部品を保持する第1のフレキシブル基板、支持手段上に配置された第1の部品を第1のフレキシブル基板に仮着させるピックアップ手段を有する。また、第2の部品が配置された第2のフレキシブル基板、第2の部品に第1の部品を接続するボンディング手段を有する。また、第1のフレキシブル基板を供給する(繰り出す)第1の供給部、及び第1のフレキシブル基板を回収する(繰り込む)第1の回収部で構成される第1の基板搬送手段を有する。また、第2のフレキシブル基板を供給する(繰り出す)第2の供給部、第2のフレキシブル基板を回収する(繰り込む)第2の回収部で構成される第2の基板搬送手段を有する。第2の供給部の動作、第2の回収部の動作、及びローラーの回転速度により、第2のフレキシブル基板の移動タイミング及び移動速度を制御することができる。
【0040】
以下に、第1の部品として半導体集積回路を用い、第2の部品としてアンテナを用いた半導体装置の製造装置の形態について示す。なお、第1の部品として、半導体集積回路の代わりに、アンテナ、第2の半導体集積回路、センサー、電池、配線基板、表示装置、MEMS(Micro Electro Mechanical System、マイクロマシン)等を適宜用いることができる。また、第2の部品として、アンテナの代わりに、半導体集積回路、センサー、電池、配線基板、表示装置、MEMS等を適宜用いることができる。
【0041】
半導体装置の製造装置は、半導体集積回路24が配置された支持手段20、半導体集積回路24を保持する第1のフレキシブル基板23、支持手段20上に配置された半導体集積回路24を第1のフレキシブル基板23に仮着させるピックアップ手段21を有する。また、アンテナ26が形成された第2のフレキシブル基板25、アンテナ26に半導体集積回路24を接続するボンディング手段22を有する。また、第1のフレキシブル基板23の移動を制御するローラー30、第2のフレキシブル基板25の移動を制御するローラー31を有してもよい。
【0042】
図1(B)に、図1(A)のA−Bの断面図を示す。なお、図1のA−Bは半導体集積回路の列方向の断面図である。図1(B)に一形態を示すように、支持手段20上の半導体集積回路24上に、一定の間隔を置いて第1のフレキシブル基板23が配置される。さらには、第1のフレキシブル基板23上には、一定の間隔を置いてピックアップ手段21が配置される。ピックアップ手段21は押圧部34を有する。さらには、支持手段20及びピックアップ手段21の位置が第1のフレキシブル基板23及び半導体集積回路24を介して反対に設けてもよい。
【0043】
図1(C)に図1(A)のC−Dの断面図を示す。なお、図1(A)のC−Dはアンテナの列方向の断面図である。アンテナの各行間隔はaである。図1(C)に一形態を示すように、第1のフレキシブル基板23上の半導体集積回路24と一定の間隔を置いて、第2のフレキシブル基板25上のアンテナ26が対向する。また、第2のフレキシブル基板25と一定の間隔をおいて、ボンディング手段22が配置される。ボンディング手段22は押圧部33を有する。さらには、第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25を介してボンディング手段22の反対側に、第1のフレキシブル基板23上の半導体集積回路24及び第2のフレキシブル基板25上のアンテナ26の接続を促すため、即ちボンディング手段22の加圧をしやすくするため、基板32を設けてもよい。さらには、基板32及びボンディング手段22の位置が第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25を介して反対に設けてもよい。
【0044】
また、図示しないが、第1のフレキシブル基板23を供給する(繰り出す)第1の供給部、第1のフレキシブル基板を回収する(繰り込む)第1の回収部で構成される第1の基板搬送手段を有する。第1の供給部の動作、第1の回収部の動作、及びローラー30の回転速度により、第1のフレキシブル基板23の繰り出しタイミング及び移動速度を制御することができる。また、第2のフレキシブル基板25を供給する(繰り出す)第2の供給部、第2のフレキシブル基板25を回収する(繰り込む)第2の回収部で構成される第2の基板搬送手段を有する。第2の供給部の動作、第2の回収部の動作、及びローラー31の回転速度により、第2のフレキシブル基板25の移動タイミング及び移動速度を制御することができる。
【0045】
また、支持手段20、ピックアップ手段21、ボンディング手段22、第1の基板搬送手段、第2の基板搬送手段、ローラー30、31等の動作を制御する制御装置を有する。
【0046】
本半導体装置の製造装置においては、図2(A)に一形態を示すように、支持手段20上に半導体集積回路24がm行n列のマトリクス状に配置される。このときの半導体集積回路の行間隔をx、列間隔をyとする。なお、ここでは、半導体集積回路の行間隔及び列間隔は、隣接する半導体集積回路の中心間の距離とする。さらには、第1のフレキシブル基板23が移動する矢印37と平行な方向を、マトリクス状に配置された半導体集積回路の行方向とする。半導体集積回路の各々の内部には、アライメントマークが設けてあることが好ましい。
【0047】
本半導体装置の製造装置においては、図2(B)に一形態を示すように、第2のフレキシブル基板25上にアンテナ26がq行p列のマトリクス状に配置される。このときの隣接するアンテナの接続部29の行間隔をb、列間隔をaとする。なお、ここでは、アンテナの接続部の行間隔及び列間隔は、隣接するアンテナの接続部の中心間の距離とする。さらには、第2のフレキシブル基板25が移動する矢印35と平行な方向を、マトリクス状に配置されたアンテナの行方向とする。アンテナの各々の内部には、アライメントマークが設けてあることが好ましい。または、第2のフレキシブル基板には、アライメントマークが設けてあることが好ましい。アンテナと半導体集積回路を接続させるとき、それぞれのアライメントマークをそろえることで、歩留まり高く接続させることができる。
【0048】
なお、ここでは、アンテナ26の接続部29は、半導体集積回路24と同様の面積の形態について説明する。また、アンテナ26の接続部29及び半導体集積回路24の面積が異なっていても良い。即ち、半導体装置の作製装置の位置合わせ精度によって、アンテナ26の接続部29及び半導体集積回路24が完全に重畳せず若干ずれることもあるが、半導体集積回路24の接続端子及びアンテナ26が電気的に接続されていればよい。
【0049】
支持手段20は、半導体集積回路24を搭載するステージやトレイ、UVシートが張られたエキスパンドリング等がある。また、支持手段20は移動装置に設けられていてもよい。移動装置としては、水平移動(xy方向)が可能なベルトコンベヤー、昇降及び水平移動(xyz方向)が可能なロボットアームやステージ等がある。
【0050】
ピックアップ手段21は、押圧部34を有する。また、ピックアップ手段21には、ロボットアーム、ヘッド、ローラー等の移動装置が接続されている。このような移動装置が設けられることにより、ピックアップ手段の昇降及び水平移動(xyz方向)を自由に行うことが可能である。ピックアップ手段21は、第1のフレキシブル基板23及び半導体集積回路24を圧着し、支持手段20から第1のフレキシブル基板23へ半導体集積回路24を移動させることができる。押圧部34は、半導体集積回路ごとに設けられてもよい。また、押圧する領域全体に一つの押圧部34を設けてもよい。ここでは、半導体集積回路ことに押圧部34が設けられている形態を示す。なお、押圧部34は10g〜100kg、好ましくは50g〜50kgの荷重が可能であることが好ましい。
【0051】
半導体集積回路24は、複数の半導体素子により回路が構成されるものであり、代表的には、複数の半導体素子が形成されるシリコンチップや、複数の薄膜半導体素子を有するチップ等がある。
【0052】
複数の半導体素子が形成されるシリコンチップの作製方法の代表例としては、シリコンウエハの表面にMOSトランジスタや、容量、抵抗、ダイオード等を形成する。次に、シリコンウエハの裏面をバックグラインドと呼ばれる研磨処理行い、シリコンウエハの厚さを30〜250μm、好ましくは50〜100μmにする。この後、ダイサーで矩形状にシリコンウエハを分割したチップである。
【0053】
複数の薄膜半導体素子を有するチップの代表例としては、薄膜トランジスタ、容量、抵抗、薄膜ダイオード等を有する層である。薄膜半導体素子を有するチップの作製方法の代表例としては、基板上に、薄膜トランジスタ、容量、抵抗、薄膜ダイオード等を有する層を形成し、当該層を基板から剥離し、矩形状に分断することにより形成される。
【0054】
第1のフレキシブル基板23は、表面において半導体集積回路24を保持するため、表面に粘着層を有する可撓性を有する基板(以下、粘着層を有するフィルムとも示す。)が好ましい。粘着層を有するフィルムとしては、紫外線硬化型粘着フィルム(UVフィルム、UVテープ、UVシートともいう。)や、圧力が加わることにより粘着力が変化する感圧フィルム(感圧フィルム、感圧テープ、感圧シートともいう。)、熱硬化型粘着フィルム(熱硬化型粘着テープ、熱硬化型粘着シートともいう。)等がある。さらには、粘着層を有するフィルムはエキスパンドタイプの伸縮可能なものであってもよい。
【0055】
一方、第2のフレキシブル基板25は、可撓性を有する可撓性基板を用いる。さらには、第2のフレキシブル基板25には、粘着層及び離型紙が設けられていても良い。このような場合は、アンテナが形成される面とは反対側に粘着層及び離型紙が設けられる。代表的な可撓性を有する基板には、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルスルホン)、ポリプロピレン、ポリプロピレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリサルフォン、ポリフタールアミド等からなる基板がある。また、繊維質な材料からなる紙がある。さらには、熱可塑性材料で形成される層として接着性有機樹脂(アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等)が上記可撓性を有する基板のアンテナが形成される面とは反対側に積層された基板を用いることができる。
【0056】
ボンディング手段22は、押圧部33により半導体集積回路24及びアンテナ26を圧着し、半導体集積回路24とアンテナ26とを実装(本圧着)させる手段である。なお、半導体集積回路24及びアンテナ26の間に導電性ペーストを設けることで、更に半導体集積回路24及びアンテナ26を確実に接続することができる。
【0057】
ボンディング手段22は、押圧部33によりアンテナ及び半導体集積回路を加熱しながら圧着することにより、アンテナと半導体集積回路とを電気的に接続しても良い。このような場合、ボンディング手段22の押圧部に圧着手段及び加熱手段を設ける。このようなボンディング手段としては、熱圧着法や超音波接合法を用いたものあり、代表的には押圧部にヒーターや超音波ホーンを用いることができる。このような構成とすることで、別途大型のヒーターを設ける必要が無いため、半導体装置の製造装置の小型化が可能である。
【0058】
また、ボンディング手段22の押圧部33として圧着手段のみを用いる場合、別途アンテナ及び半導体集積回路の接続部を電気的に接続させるための加熱手段を設ける。このような加熱手段としては、ヒーターがある。このような構成とすることで、ボンディング手段による位置合わせの精度を高めるとともに、接着時間の短縮が可能である。この結果、複数のアンテナに対して第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路をボンディング手段により短時間で精度よく接続することができ、別途設けた加熱手段によりアンテナと半導体集積回路を電気的により確実に接続することができる。
【0059】
なお、アンテナ及び半導体集積回路を接続させるための加熱手段としては、室温から500℃までの加熱が可能なヒーターが好ましい。また、押圧部33は10g〜100kg、好ましくは50g〜50kgの荷重が可能であることが好ましい。
【0060】
アンテナ26は、印刷法、導電性薄膜をエッチングする方法、メッキ方式等の手法により可撓性基板上に形成された導電層を用いることができる。アンテナ26は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Zr、及びBaのいずれか一つ以上の元素を有する導電層で形成することができる。
【0061】
図20に本発明に適応可能なアンテナの上面図を示す。アンテナとして機能する導電層の形状は、半導体装置における信号の伝送方式が電磁結合方式または電磁誘導方式(例えば13.56MHz帯)を適用する場合には、磁界密度の変化による電磁誘導を利用するため、図20(A)に示すように、方形コイル状281や、円形コイル状(例えば、スパイラルアンテナ)とすることができる。また、図20(B)に示すように方形ループ状282や円形ループ状とすることができる。
【0062】
また、マイクロ波方式(例えば、UHF帯(860〜960MHz帯)、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電磁波の波長を考慮してアンテナとして機能する導電層の長さ等の形状を適宜設定すればよく、図20(C)に示すように直線型ダイポール状283や曲線型ダイポール状、面状(例えば、パッチアンテナ)とすることができる。
【0063】
なお、第2のフレキシブル基板25上にアンテナ26が形成されている形態をここでは示しているが、これに限定されるものではない。例えば、アンテナ26の代わりに、第2の半導体集積回路、センサー、電池、配線基板、表示装置等を適宜用いることができる。
【0064】
ローラー30、31、第1の供給部、第2の供給部、第1の回収部、第2の回収部は、円筒状の回転体であり、代表的には、表面の磨かれた円筒状の鋳造品やプラスチック等に相当する。ローラー30、31、第1の供給部、第2の供給部の各々は、所定の速度で回転する。また、第1の供給部、ローラー30、及び第1の回収部は、同じ方向に回転する。また、第2の供給部、ローラー31、及び第2の回収部は、同じ方向に回転する。
【0065】
基板32は、ボンディング手段22を用いて半導体集積回路24及びアンテナ26を接続するときに、ボンディング手段22が押圧しやすいように設ける。このため、基板32は板状の部材、ローラー等適宜用いることができる。
【0066】
図示しないが、制御手段としては、ピックアップ手段21及び半導体集積回路24の位置を検出する検出素子を有する。また、第1のフレキシブル基板23上の半導体集積回路24及びボンディング手段22の位置を検出する検出素子を有する。また、ピックアップ手段21、第1の供給部、ローラー30、第1の回収部、ボンディング装置、第2の供給部、ローラー31、第2の回収部等それぞれ駆動させる駆動部を有する。また、当該駆動部を駆動させる駆動回路を有する。
【0067】
検出素子としては、CCDカメラ等を用いることが可能であり、検出素子で検出した画像情報を画像処理して、半導体集積回路、アンテナの接続端子やアライメントマークの位置を検出する。駆動部としては、モーターを用いることが可能であり、駆動回路から送られる信号により、駆動部が駆動される。駆動回路としては、マイクロコンピュータを用いることが可能である。具体的には、中央演算処理装置、記憶部であるROM及びRAMから構成され、検出素子で検出した画像情報や駆動部の駆動情報等を一時的にRAMに保存するとともに、ROMに記録されているプログラム及びRAMに保存された情報により駆動部を駆動させる信号を駆動部に送り出す。
【0068】
さらに制御手段は、サーバー、他のパーソナルコンピュータ等に接続されていてもよい。
【0069】
制御手段により、ピックアップ手段21を用いて半導体集積回路24を第1のフレキシブル基板23に仮着させるタイミング及びピックアップ手段21の圧力を制御する。また、第1の供給部、ローラー30、第1の回収部の回転速度その及び回転動作を制御する。また、ボンディング手段22を第2のフレキシブル基板25及び半導体集積回路24に押圧するタイミング及びボンディング手段22の圧力を制御する。また、第2の供給部、ローラー31、第2の回収部の回転速度その及び回転動作を制御する。
【0070】
なお、支持手段20及びピックアップ手段21の間に、フリップチップ手段を有してもよい。フリップチップ手段としては、回転機能を有するピックアップ手段が好ましい。代表的には、持着部を有するローラーやヘッドがある。持着部の代表例としては、ピンセットや爪等の把持具、コレット、又は吸着することが可能なノズル等がある。
【0071】
次に、上記貼りあわせ装置を用いた、第1の部品及び第2の部品の貼りあわせ方法について、以下に示す。
【0072】
ここでは、第1のフレキシブル基板及び第2のフレキシブル基板の各々の面が対向し、かつ各基板の長辺、即ち移動方向が90度に交差し、第1の部品の行及び列が90度に交差し、第2の部品の行及び列が90度に交差する形態について示す。
【0073】
m行n列のマトリクス状に配置された第1の部品と、q行p列のマトリクス状に配置された第2の部品とを有する。第1のフレキシブル基板を移動させながら、ピックアップ手段をp回押圧して、第1のフレキシブル基板に第1の部品をp行分仮着する。このときの第1のフレキシブル基板の移動距離はpaである。次に、第1のフレキシブル基板の移動を停止する。次に、ボンディング手段を押圧し、第1のフレキシブル基板上の第1の部品を、第2のフレキシブル基板上の第2の部品に接続した後、第2のフレキシブル基板を距離b移動する。ボンディング手段の押圧及び第2のフレキシブル基板の移動をn回繰り返す。この結果、p行分の第1の部品を第2の部品に貼り付けることができる。この後、再度第1のフレキシブル基板を移動させながら、ピックアップ手段をp回押圧して、上記の動作を繰り返すことにより、m行n列のマトリクス状に配置された第1の部品と、q行p列のマトリクス状に配置された第2の部品を貼りあわせることができる。
【0074】
以下、第1の部品として半導体集積回路を用い、第2の部品としてアンテナを用いて、半導体装置を作製する方法について、図1、図3、図5及び図6を用いて説明する。なお、以下の説明において、i行j列を(i、j)とも示す。
【0075】
第1のフレキシブル基板23に半導体集積回路24を仮着させる方法について、図1及び図3を用いて説明する。図3は図1のA−Bの断面図である。図3(A)は図1(B)と同様の図であり、支持手段20上に配置された半導体集積回路24と、半導体集積回路24の上に一定の距離を置いて配置される第1のフレキシブル基板23と、第1のフレキシブル基板23上に一定の距離を置いて配置されるピックアップ手段21が配置される。
【0076】
図3(B)に示すように、駆動部によりピックアップ手段21を支持手段20に押圧する。または、支持手段20をピックアップ手段に押圧する。この結果、ピックアップ手段21により第1のフレキシブル基板23に半導体集積回路24を仮着させることができる。このとき、制御装置により、第1のフレキシブル基板23に半導体集積回路24を仮着させるタイミングを制御することにより、図1に示すように、半導体集積回路の行間隔をxからaとする。なお、間隔aは、第2のフレキシブル基板25に設けられる隣接するアンテナの各列の接続部の間隔である。次に、図3(C)に示すように、駆動部によりピックアップ手段21また支持手段20を元の位置に戻す。以上の工程により、第1のフレキシブル基板23に半導体集積回路24を仮着させることができる。
【0077】
ここで、支持手段20上に配置された半導体集積回路24において、接続端子が形成される面によって、第1のフレキシブル基板23に半導体集積回路24を仮着させる方法が異なる形態について、図5及び6を用いて示す。
【0078】
図5(A)乃至(C)は、図1のA−Bの一部において、半導体集積回路24を第1のフレキシブル基板23に仮着させる工程について示す。
【0079】
図5では、半導体集積回路24の接続端子24aは支持手段20に対向しており、接続端子24aの接続面がピックアップ手段21側に露出していない形態について説明する。なお、このように、半導体集積回路24の接続端子24aが支持手段20に対向する構成としては、半導体集積回路24内部に、半導体素子と接続するスルーホールを形成し、該スルーホールを充填するプラグを接続端子24aとしてもよい。また、半導体集積回路24の表面に接続端子24aを形成した後、接続端子24aが支持手段20に対向するように、半導体集積回路を反転させて支持手段20に設けてもよい。
【0080】
この場合は、図1で示す半導体装置の製造装置によって、半導体集積回路24及びアンテナ26を接続させることができる。具体的には、図5(B)に示すように、駆動部によりピックアップ手段21を支持手段20に押圧する。または、支持手段20をピックアップ手段に押圧する。次に、図5(C)に示すように、駆動部によりピックアップ手段21また支持手段20を元の位置に戻す。以上の工程により、接続端子が露出するように第1のフレキシブル基板23に半導体集積回路24を仮着させることができる。
【0081】
次に、半導体集積回路24の接続端子24aは支持手段20に対向しておらず、接続端子の接続面がピックアップ手段21側に露出している形態について図6を用いて説明する。図6(A)乃至(D)は、図1のA−Bの一部において、半導体集積回路24を第1のフレキシブル基板23に仮着させる工程について示す。
【0082】
この場合は、図5に示すような方法で半導体集積回路24を第1のフレキシブル基板23に仮着させても、接続端子24aの接続面が第1のフレキシブル基板23に対向してしまい、後にアンテナと接続端子24aを接続させることができない。このため、半導体装置の製造装置は、支持手段20からピックアップ手段21へ移動する間に、半導体集積回路24をひっくり返すフリップチップ手段を設ける。
【0083】
フリップチップ手段としては、ローラーの表面に半導体集積回路を持着することが可能な持着部を有すればよい。また、180度以上回転可能なピックアップ手段であってもよい。
【0084】
具体的には、図6(B)に示すように、駆動部によりフリップチップ手段36を支持手段20に押圧する。または、支持手段20をフリップチップ手段に押圧する。この後、駆動部によりフリップチップ手段36または支持手段20を元の位置に戻して、フリップチップ手段36は半導体集積回路24を持着する。このとき、フリップチップ手段36は、半導体集積回路24の接続端子24aが形成される面において半導体集積回路24を持着している。
【0085】
次に、駆動部によりフリップチップ手段36を180度回転させて、図6(C)に示すように、半導体集積回路24の接続端子24aが形成される面の反対側と第1のフレキシブル基板23とが対向するように配置する。さらには、検出素子及び駆動部により、半導体集積回路24の接続端子24aが形成される面の反対側と、ピックアップ手段21の押圧部34とが第1のフレキシブル基板23を介して対向するように配置する。
【0086】
次に、図6(D)に示すように、駆動部によりピックアップ手段21をフリップチップ手段36に押圧する。または、フリップチップ手段36をピックアップ手段21に押圧する。この後、ピックアップ手段21またはフリップチップ手段36を元の位置に戻して、図6(E)に示すように、接続端子24aが露出するように半導体集積回路24を第1のフレキシブル基板23に仮着させる。
【0087】
以上の工程により、第1のフレキシブル基板23に半導体集積回路24を仮着させることができる。
【0088】
次に、第2のフレキシブル基板23上のアンテナ26及び半導体集積回路24を接続する方法について、図1、図4、図7乃至図11を用いて説明する。なお、図7乃至図11において、半導体集積回路は実線で表しているが、実際には半導体集積回路及びアンテナが対向しており、対向している半導体集積回路及びアンテナの外側にそれぞれ第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25が設けられている。即ち、図7乃至11においては、第1のフレキシブル基板23が手前で、半導体集積回路、アンテナ、及び第2のフレキシブル基板が順に奥に配置されていることになる。
【0089】
はじめに、半導体集積回路24及びボンディング手段の位置を検出する検出素子を用いて、アンテナの接続部29及び半導体集積回路24の接続端子を位置合わせする。具体的には、図4(A)に示すように、第1のフレキシブル基板23上の半導体集積回路24が、第2のフレキシブル基板25上のアンテナ26の接続部と対向するように、第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25の位置を、検出素子及び駆動部により制御する。
【0090】
次に、図4(B)に示すように、駆動部によりボンディング手段22を基板32に押圧する。具体的には、図7(A)に示すように、1行1列からp行1列の半導体集積回路40と、1行1列から1行p列のアンテナ41をそれぞれ接続させる。次に、図3(C)に示すように、駆動部によりボンディング手段22を元の位置に戻す。以上の工程により、第2のフレキシブル基板25上のアンテナ26と半導体集積回路24を接続することができる。
【0091】
次に、図7(B)に示すように、第1のフレキシブル基板23を固定したまま、駆動部により第2の基板搬送手段を動かして第2のフレキシブル基板25を矢印35の方向にb−y移動する。
【0092】
ここで、第2のフレキシブル基板25の移動距離に関して図8を用いて説明する。図8では、図7(A)において1行1列〜1行n列の半導体集積回路及び1行1列のアンテナ及び2行1列のアンテナについて拡大したものを示す。
【0093】
半導体集積回路45((1,1))が接続されたアンテナ46((1,1))の接続部と、隣の行のアンテナ48((2,1))の接続部29の間隔はbである。一方、アンテナ46と接続された半導体集積回路45((1,1))と、隣の列の半導体集積回路47((1,2))の間隔はyである。
【0094】
半導体集積回路45((1,1))及びアンテナ46((1,1))を接続した後、半導体集積回路47((1,2))及びアンテナ48((2,1))を接続させるためには、第2の基板搬送手段により第2のフレキシブル基板25を矢印35の方向に移動させ、アンテナ48の接続部29と半導体集積回路47とを対向させればよい。即ち、第1のフレキシブル基板23上の半導体集積回路47の位置と、アンテナ48の接続部29が一致するように、第2のフレキシブル基板25を矢印35方向へ移動すればよい。このため、第2のフレキシブル基板25の移動距離はb−yである。
【0095】
図7(B)に示すように、第2のフレキシブル基板25を矢印35方向へ移動させた後、ボンディング手段22によって、アンテナ及び半導体集積回路を押圧することにより、1行2列からp行2列の半導体集積回路43と、2行1列から2行p列のアンテナ44をそれぞれ接続させることができる。
【0096】
この後、半導体集積回路及びアンテナの接続、並びに第2のフレキシブル基板の移動を繰り返すことにより、(3,1)〜(3,p)から(n−1,1)〜(n−1,p)の半導体集積回路をアンテナに接続することができる。
【0097】
次に、図9(A)に示すように、1行n列からp行n列の半導体集積回路60と、n行1列からn行p列のアンテナ61をそれぞれ接続する。この結果、第1のフレキシブル基板上の1行からp行の半導体集積回路は、すべて第2のフレキシブル基板25上のアンテナに仮着される。よって、第1のフレキシブル基板23を矢印37の方向にpa移動し、第2のフレキシブル基板25を矢印35の方向にb+(n−1)y移動する。この結果、図9(B)に示すように、(1+p,1)〜(p+p,1)の半導体集積回路及び(n+1,1)〜(n+1,p)行のアンテナを対向させることができる。このため、(1+p,1)〜(p+p,1)の半導体集積回路63と、(n+1,1)〜(n+1,p)のアンテナ64の接続部が対向する。これらをボンディング手段により押圧することで、それぞれを接続することができる。
【0098】
ここで、第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25の移動距離に関して、図10を用いて説明する。なお、ここでは、1行n列の半導体集積回路65及びn行1列のアンテナ66の接続部を接続した後、(1+p)行1列の半導体集積回路67及び(n+1)行1列のアンテナ68の接続部を接続させる例を用いて説明する。
【0099】
はじめに、アンテナの行方向における移動距離について、図10を用いて示す。図9(A)で半導体集積回路が接続されたアンテナ61の一部であるn行1列のアンテナ66の接続部と、隣の行((n+1)行1列)のアンテナ68の接続部69の間隔はbである。一方、半導体集積回路の列方向における間隔はyである。また、半導体集積回路は1〜n列設けられている。このため、第1のフレキシブル基板23上の半導体集積回路67の位置と、アンテナ68の接続部69を一致させるためには、第2のフレキシブル基板25を矢印35方向においては、b+(n−1)y移動すればよい。
【0100】
次に、半導体集積回路の行方向における移動距離について、同様に図10を用いて示す。半導体集積回路の行方向における間隔はaである。また、アンテナは1〜p列設けられている。このため、第1のフレキシブル基板23上の半導体集積回路67の位置と、アンテナ68の接続部69が一致するためには、第2のフレキシブル基板25を矢印37方向へ、pa移動すればよい。
【0101】
なお、ここで、1行からp行の半導体集積回路を第2のフレキシブル基板25上のアンテナと接続した後に、第1のフレキシブル基板23を矢印37に移動させる回数をuとすると、次にアンテナと貼りあわせる半導体集積回路は(1+up)行から(p+up)行である。また、当該半導体集積回路と貼りあわせられるアンテナは、(1+un)行から(n+un)行である(uは自然数)。
【0102】
また、図11に示すように、i行j列の半導体集積回路80を、j行i列のアンテナ81と接続する。次に、矢印35方向に第2のフレキシブル基板25を移動した後、i行(j+1)列の半導体集積回路82を、(j+1)行i列のアンテナ83と接続することができる。
【0103】
さらには、半導体集積回路及びアンテナを封止するように、第2のフレキシブル基板表面に第3のフレキシブル基板を貼りあわせてもよい。この結果、半導体集積回路及びアンテナを密閉することができる。
【0104】
この後、第2のフレキシブル基板、さらには第3のフレキシブル基板を適当な場所(例えば、図11の実線27)で切断することにより、半導体集積回路、アンテナ、及び切断された第2のフレキシブル基板、更には切断された第3のフレキシブル基板を有する半導体装置を作製することができる。
【0105】
本発明の半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造装置を用いた作製方法により、複数のアンテナの1行と、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち当該1行に対応する複数の半導体集積回路とを、同時にまたは連続して接続することができる。このため、一度のボンディング処理により複数の半導体装置を作製することが可能である。このため、半導体装置の量産性を高めることができる。
【0106】
(実施の形態2)
本実施の形態では、第1の部品及び第2の部品の行及び列がそれぞれ一定角度θで交差するように配置されている形態について説明する。
【0107】
本実施の形態で示す貼りあわせ装置は、図1に示すように、第1のフレキシブル基板及び第2のフレキシブル基板の各々の面が対向し、かつ各基板の長辺、即ち移動方向が90度に交差しており、m行n列のマトリクス状に配置された第1の部品において、行と列がarctan(y/x)で交差している。また、q行p列のマトリクス状に配置された第2の部品において、行と列がarctan(y/a)で交差している。なお、上記構成に限らず、実施の形態1と同様に、m行n列のマトリクス状に配置された第1の部品において、行と列が90度で交差し、q行p列のマトリクス状に配置された第2の部品において、行と列が90度で交差し、第1のフレキシブル基板及び第2のフレキシブル基板の各々の面が対向し、かつ各基板の長辺、即ち移動方向がarctan(y/a)で交差していてもよい。
【0108】
以下に、第1の部品として半導体集積回路を用い、第2の部品としてアンテナを用いた半導体装置の製造装置の形態について示す。なお、第1の部品として、半導体集積回路の代わりに、アンテナ、第2の半導体集積回路、センサー、電池、配線基板、表示装置、MEMS等を適宜用いることができる。また、第2の部品として、アンテナの代わりに、半導体集積回路、センサー、電池、配線基板、表示装置、MEMS等を適宜用いることができる。
【0109】
本半導体装置の製造装置においては、図12(A)に一形態を示すように、支持手段20上に半導体集積回路がm行n列のマトリクス状に配置される。このときの半導体集積回路の行間隔をx、列間隔をyとする。さらには、第1のフレキシブル基板23が移動する矢印37と平行な方向を、マトリクス状に配置された半導体集積回路の行方向とする。本実施の形態の半導体集積回路の行は半導体集積回路の列に対して角度θ1で交差している。
【0110】
本半導体装置の製造装置においては、図12(B)に一形態を示すように、第2のフレキシブル基板25上にアンテナ26がq行p列のマトリクス状に配置される。このときの隣接するアンテナの接続部75の行間隔をb、列間隔をaとする。また、第2のフレキシブル基板25が移動する矢印35と平行な方向を、マトリクス状に配置されたアンテナの行方向とする。さらには、アンテナの行はアンテナの列に対して角度θで交差している。
【0111】
なお、ここでは、アンテナ26の接続部75は、実施の形態1のアンテナ26の接続部29と同様に、半導体集積回路24と同様の面積である形態について説明する。また、アンテナ26の接続部29及び半導体集積回路24の面積が異なっていても良い。即ち、半導体装置の作製装置の位置合わせ精度によって、アンテナ26の接続部29及び半導体集積回路24が完全に重畳せず若干ずれることもあるが、半導体集積回路24の接続端子及びアンテナ26が電気的に接続されていればよい。
【0112】
次に、上記貼りあわせ装置を用いて、第1の部品及び第2の部品の貼りあわせ方法について、以下に示す。
【0113】
ここでは、第1のフレキシブル基板及び第2のフレキシブル基板の各々の面が対向し、かつ各基板の長辺、即ち移動方向が90度に交差し、第1の部品の行及び列がθ1=arctan(y/x)で交差し、第2の部品の行及び列がθ=arctan(y/a)度で交差する形態について示す。
【0114】
m行n列のマトリクス状に配置された第1の部品と、q行p列のマトリクス状に配置された第2の部品とを有する。第1のフレキシブル基板を移動しながら、ピックアップ手段をp回以上押圧して、第1のフレキシブル基板に第1の部品をp行以上仮着する。このとき、第1のフレキシブル基板を移動させる距離はpa以上である。次に、第2のフレキシブル基板上の第2の部品に対応する領域に、第1のフレキシブル基板の第1の部品を移動させたらば、ボンディング手段を押圧し、第1のフレキシブル基板上の第1の部品を、第2のフレキシブル基板上の第2の部品に接続する。次に、第2のフレキシブル基板を距離b移動するとともに、第1のフレキシブル基板を距離a移動する。この後、ボンディング手段の押圧、第1のフレキシブル基板の移動、及び第2のフレキシブル基板の移動を繰り返す。このとき、第1のフレキシブル基板の速度をa、第2のフレキシブル基板の速度をbとすれば、第1の部品を第2の部品に連続的に貼り付けることができる。なお、ボンディング手段を押圧して第1の部品及び第2の部品を貼りあわせるときに、ピックアップ手段を押圧して支持手段上の第1の部品を第1のフレキシブル基板に仮着させればよい。
【0115】
以下、第1の部品として半導体集積回路を用い、第2の部品としてアンテナを用いて、半導体装置を作製する方法について、図13及び14を用いて説明する。なお、図13及び14において、半導体集積回路は実線で表しているが、実際には半導体集積回路及びアンテナが対向しており、半導体集積回路及びアンテナが対向する面の外側にそれぞれ第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25が設けられている。即ち、図13及び14においては、第1のフレキシブル基板23が手前で、半導体集積回路、アンテナ、及び第2のフレキシブル基板が順に奥に配置されていることになる。
【0116】
はじめに、実施の形態1と同様に第1のフレキシブル基板上に半導体集積回路を仮着させる。このとき、半導体集積回路の列の間隔がxからaとなるように仮着させる。
【0117】
図13(A)に示すように、第1のフレキシブル基板23と第2のフレキシブル基板25が重なる領域において、破線76a上にあるi行の半導体集積回路は、当該半導体集積回路と対向するj行のアンテナ81の接続部において、接続される。なお、i行の半導体集積回路において、全ての半導体集積回路が同時にアンテナと接続されても良い。また、i行j列の半導体集積回路が接続されるタイミングとは別に、i行(j−1)列の半導体集積回路77及びi行(j+1)列のアンテナの接続部が接続されてもよい。
【0118】
この後、第1のフレキシブル基板23を矢印37の方向へ移動し、第2のフレキシブル基板25を矢印35の方向へ移動する。この結果、図13(B)にしめすように破線76b上の(i+1)行の半導体集積回路及び(j+1)行のアンテナ83の接続部を対向させることができる。
【0119】
このときの第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25の移動距離、並びにアンテナの行及び列が交差する角度θを、図14(A)を用いて説明する。ここでは、i行j列の半導体集積回路70及びj行i列のアンテナ71を接続した後、(i+1)行j列の半導体集積回路72及び(j+1)行i列のアンテナを接続する例を用いて説明する。
【0120】
i行j列の半導体集積回路70及びj行i列のアンテナ71を接続した後、第1のフレキシブル基板23及び第2のフレキシブル基板25をそれぞれ移動して(i+1)行j列の半導体集積回路72及び(j+1)行i列のアンテナ73が対向するようにする。
【0121】
このためには、半導体集積回路70がアンテナ71と接続された領域に半導体集積回路72を移動させる。半導体集積回路70、72の間隔はaであるため、第1のフレキシブル基板23を矢印37の方向にa移動する。
【0122】
一方、アンテナ71の接続部と半導体集積回路70を接続させた領域に、アンテナ73の接続部75を移動させる。アンテナ71及び73の接続部の間隔はbであるため、第2のフレキシブル基板25を矢印35の方向にb移動する。
【0123】
この結果、(i+1)行j列の半導体集積回路72及び(j+1)行i列のアンテナ73を対向させることができる。
【0124】
なお、ここで、第1のフレキシブル基板23の移動速度がaであり、第2のフレキシブル基板の移動速度がbのとき、アンテナ及び半導体集積回路の接続を連続的に行うことができる。
【0125】
次に、第1のフレキシブル基板23に仮着された半導体集積回路の行及び列、即ちアンテナの行及び列方向がなす角度θについて、図14(B)を用いて説明する。第1のフレキシブル基板23に仮着された半導体集積回路の行は破線76a上に配置され、列は破線76c上に配置される。また、半導体集積回路の行及び列は角度θをなす。
【0126】
同一列において隣接する半導体集積回路70、72の図12(A)に示す行方向の間隔はaである。また、同一行において隣接する半導体集積回路72、77の図12(A)に示す行方向の間隔はyである。これらの2つの距離から角度θは、arctan(y/a)である。
【0127】
この後、図13(B)に示すように、対向した(i+1)行の半導体集積回路および(j+1)行のアンテナをボンディング手段により圧着して、半導体集積回路及びアンテナを接続する。
【0128】
さらには、半導体集積回路及びアンテナを封止するように、第2のフレキシブル基板表面に第3のフレキシブル基板を貼りあわせてもよい。この結果、半導体集積回路及びアンテナを密閉することができる。
【0129】
この後、第2のフレキシブル基板、さらには第3のフレキシブル基板を適当な場所(例えば、実線27)で切断することにより、半導体集積回路、アンテナ、及び切断された第2のフレキシブル基板、更には切断された第3のフレキシブル基板を有する半導体装置を作製することができる。
【0130】
本発明の半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造装置を用いた作製方法により、複数のアンテナの1行と、第1のフレキシブル基板上に仮着された複数の半導体集積回路のうち当該1行に対応する複数の半導体集積回路とを、同時にまたは連続して接続することができる。このため、一度のボンディング処理により複数の半導体装置を作製することが可能である。また、第1のフレキシブル基板及び第2のフレキシブル基板の繰り出しを同期させながら行うことが可能である。このため、半導体装置の量産性を高めることができる。
【実施例1】
【0131】
本実施例では、非接触でデータの伝送が可能な半導体装置の作製工程を、図15〜17を用いて説明する。
【0132】
図15(A)に示すように、基板1201上に剥離層1202を形成し、剥離層1202上に絶縁層1203を形成し、絶縁層1203上に薄膜トランジスタ1204及び薄膜トランジスタを構成する導電層を絶縁する層間絶縁層1205を形成し、薄膜トランジスタの半導体層に接続するソース電極及びドレイン電極1206を形成する。次に、薄膜トランジスタ1204、層間絶縁層1205、ソース電極及びドレイン電極1206を覆う絶縁層1207を形成し、絶縁層1207を介してソース電極またはドレイン電極1206に接続する導電層1208を形成する。
【0133】
基板1201としては、ガラス基板、石英基板、金属基板やステンレス基板の一表面に絶縁層を形成したもの、本工程の処理温度に耐えうる耐熱性があるプラスチック基板等を用いる。上記に挙げた基板1201には、大きさや形状に制約がないため、例えば、基板1201として、1辺が1メートル以上であって、矩形状のものを用いれば、生産性を格段に向上させることができる。この利点は、円形のシリコン基板を用いる場合と比較すると、大きな優位点である。
【0134】
剥離層1202は、スパッタリング法やプラズマCVD法、塗布法、印刷法等により、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、珪素(Si)から選択された元素、又は元素を主成分とする合金材料、又は元素を主成分とする化合物材料からなる層を、単層又は積層して形成する。珪素を含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれの場合でもよい。
【0135】
剥離層1202が単層構造の場合、好ましくは、タングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成する。又は、タングステンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、モリブデンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物若しくは酸化窒化物を含む層を形成する。なお、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金に相当する。
【0136】
剥離層1202が積層構造の場合、好ましくは、1層目としてタングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成し、2層目として、タングステン、モリブデン又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物、窒化物、酸化窒化物又は窒化酸化物を形成する。
【0137】
剥離層1202として、タングステンを含む層とタングステンの酸化物を含む層の積層構造を形成する場合、タングステンを含む層を形成し、その上層に酸化物で形成される絶縁層を形成することで、タングステン層と絶縁層との界面に、タングステンの酸化物を含む層が形成されることを活用してもよい。さらには、タングステンを含む層の表面を、熱酸化処理、酸素プラズマ処理、NOプラズマ処理、オゾン水、水素を含む水等の酸化力の強い溶液での処理等を行ってタングステンの酸化物を含む層を形成してもよい。これは、タングステンの窒化物、酸化窒化物及び窒化酸化物を含む層を形成する場合も同様であり、タングステンを含む層を形成後、その上層に窒化珪素層、酸化窒化珪素層、窒化酸化珪素層を形成するとよい。
【0138】
タングステンの酸化物は、WOxで表される。xは、2≦x≦3の範囲内にあり、xが2の場合(WO)、xが2.5の場合(W)、xが2.75の場合(W11)、xが3の場合(WO)などがある。
【0139】
また、上記の工程によると、基板1201に接するように剥離層1202を形成しているが、本発明はこの工程に制約されない。基板1201に接するように下地となる絶縁層を形成し、その絶縁層に接するように剥離層1202を設けてもよい。
【0140】
絶縁層1203は、スパッタリング法やプラズマCVD法、塗布法、印刷法等により、無機化合物を用いて単層又は積層で形成する。無機化合物の代表例としては、珪素酸化物又は珪素窒化物が挙げられる。
【0141】
さらには、絶縁層1203を積層構造としても良い。例えば、無機化合物を用いて積層してもよく、代表的には、酸化珪素、窒化酸化珪素、及び酸化窒化珪素を積層して形成しても良い。
【0142】
薄膜トランジスタ1204は、ソース領域、ドレイン領域、及びチャネル形成領域を有する半導体層、ゲート絶縁層、ゲート電極で構成される。
【0143】
半導体層は、結晶構造を有する半導体で形成される層であり、非単結晶半導体若しくは単結晶半導体を用いることができる。特に、加熱処理により結晶化させた結晶性半導体、加熱処理とレーザ光の照射を組み合わせて結晶化させた結晶性半導体を適用することが好ましい。加熱処理においては、シリコン半導体の結晶化を助長する作用のあるニッケルなどの金属元素を用いた結晶化法を適用することができる。また、シリコン半導体の結晶化工程における加熱により、剥離層1202及び絶縁層1203の界面において、剥離層の表面を酸化して金属酸化物層を形成することが可能である。
【0144】
加熱処理に加えてレーザ光を照射して結晶化する場合には、連続発振レーザ光の照射若しくは繰り返し周波数が10MHz以上であって、パルス幅が1ナノ秒以下、好ましくは1乃至100ピコ秒である高繰返周波数超短パルス光を照射することによって、結晶性半導体が溶融した溶融帯を、当該レーザ光の照射方向に連続的に移動させながら結晶化を行うことができる。このような結晶化法により、大粒径であって、結晶粒界が一方向に延びる結晶性半導体を得ることができる。キャリアのドリフト方向を、この結晶粒界が延びる方向に合わせることで、トランジスタにおける電界効果移動度を高めることができる。例えば、400cm/V・sec以上を実現することができる。
【0145】
上記結晶化工程を、ガラス基板の耐熱温度(約600℃)以下の結晶化プロセスを用いる場合、大面積ガラス基板を用いることが可能である。このため、基板あたり大量の半導体装置を作製することが可能であり、低コスト化が可能である。
【0146】
また、ガラス基板の耐熱温度以上の加熱により、結晶化工程を行い、半導体層を形成してもよい。代表的には、絶縁表面を有する基板1201に石英基板を用い、非晶質若しくは微結晶質の半導体を700度以上で加熱して半導体層を形成する。この結果、結晶性の高い半導体を形成することが可能である。このため、応答速度や移動度などの特性が良好で、高速な動作が可能な薄膜トランジスタを提供することができる。
【0147】
ゲート絶縁層は、酸化シリコン及び酸化窒化シリコンなどの無機絶縁物で形成する。
【0148】
ゲート電極は金属又は一導電型の不純物を添加した多結晶半導体で形成することができる。金属を用いる場合は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)などを用いることができる。また、金属を窒化させた金属窒化物を用いることができる。或いは、当該金属窒化物からなる第1層と当該金属から成る第2層とを積層させた構造としても良い。積層構造とする場合には、第1層の端部が第2層の端部より外側に突き出した形状としても良い。このとき第1層を金属窒化物とすることで、バリアメタルとすることができる。すなわち、第2層の金属が、ゲート絶縁層やその下層の半導体層に拡散することを防ぐことができる。
【0149】
半導体層、ゲート絶縁層、ゲート電極などを組み合わせて構成される薄膜トランジスタは、シングルドレイン構造、LDD(低濃度ドレイン)構造、ゲートオーバーラップドレイン構造など各種構造を適用することができる。ここでは、シングルドレイン構造の薄膜トランジスタを示す。さらには、同電位のゲート電圧が印加されるトランジスタが直列に接続された形となるマルチゲート構造、半導体層の上下をゲート電極で挟むデュアルゲート構造、絶縁層1203上にゲート電極が形成され、ゲート電極上にゲート絶縁層、半導体層が形成される逆スタガ型薄膜トランジスタ等を適用することができる。
【0150】
ソース電極及びドレイン電極1206は、チタン(Ti)とアルミニウム(Al)の積層構造、モリブデン(Mo)とアルミニウム(Al)との積層構造など、アルミニウム(Al)のような低抵抗材料と、チタン(Ti)やモリブデン(Mo)などの高融点金属材料を用いたバリアメタルとの組み合わせで形成することが好ましい。
【0151】
層間絶縁層1205及び絶縁層1207は、ポリイミド、アクリル、またはシロキサンポリマーを用いて形成する。
【0152】
さらには、薄膜トランジスタ1204の代わりにスイッチング素子として機能し得る半導体素子であれば、どのような構成で設けてもよい。スイッチング素子の代表例としては、MIM(Metal−Insulator−Metal)、ダイオード等が挙げられる。
【0153】
次に、図15(B)に示すように、導電層1208上に導電層1211を形成する。ここでは、印刷法により金属粒子を有する組成物を印刷し、200℃で30分加熱して組成物を焼成して導電層1211を形成する。
【0154】
次に、図15(C)に示すように、絶縁層1207及び導電層1211の端部を覆う絶縁層1212を形成する。ここでは、エポキシ樹脂をスピンコート法により塗布し、160℃で30分加熱した後、導電層1211を覆う部分の絶縁層を除去して、導電層1211を露出する。ここでは、絶縁層1203から絶縁層1212までの積層体を素子形成層1210とする。
【0155】
次に、図15(D)に示すように、後の剥離工程を容易に行うために、レーザ光1213を絶縁層1203、1205、1207、1212に照射して、図15(E)に示すような開口部1214を形成する。開口部1214を形成するために照射するレーザ光としては、絶縁層1203、1205、1207、1212が吸収する波長を有するレーザ光が好ましい。代表的には、紫外領域、可視領域、又は赤外領域のレーザ光を適宜選択して照射する。
【0156】
このようなレーザ光を発振することが可能なレーザ発振器としては、KrF、ArF、XeCl等のエキシマレーザ発振器、He、He−Cd、Ar、He−Ne、HF、CO等の気体レーザ発振器、YAG、GdVO、YVO、YLF、YAlOなどの結晶にCr、Nd、Er、Ho、Ce、Co、Ti又はTmをドープした結晶、ガラス、ルビー等の固体レーザ発振器、GaN、GaAs、GaAlAs、InGaAsP等の半導体レーザ発振器を用いることができる。なお、固体レーザ発振器においては、基本波〜第5高調波を適宜適用するのが好ましい。この結果、絶縁層1203、1205、1207、1212がレーザ光を吸収し溶融して開口部が形成される。
【0157】
なお、レーザ光を絶縁層1203、1205、1207、1212に照射する工程を削除することで、スループットを向上させることが可能である。
【0158】
次に、絶縁層1212に粘着剤1215を用いて支持体1216を貼りあわせる。
【0159】
粘着剤1215としては、剥離可能な粘着剤であり、代表的には紫外線により剥離する紫外線剥離型粘着剤、熱により剥離する熱剥離型粘着剤、水溶性粘着剤や両面粘着テープなどを用いることができる。ここでは、粘着剤1215として熱剥離型粘着剤を用いる。支持体1216は、ガラス基板、石英基板、金属基板、プラスチック基板、可撓性基板(PET、PES、ポリカーボネート、繊維質な材料からなる紙等)を適宜用いることができる。ここでは、支持体1216として、合成紙を用いる。
【0160】
なお、粘着剤1215、支持体1216、及び素子形成層1210との接着強度は、剥離層1202及び絶縁層1203との密着強度より高くなるように設定する。そして、絶縁層1203を含む素子形成層1210のみを基板1201から剥離する。
【0161】
次に、図16(A)に示すように、剥離層1202及び絶縁層1203の界面に形成される金属酸化物層において、剥離層1202を有する基板1201及び素子形成層の一部1221を物理的手段により剥離する。物理的手段とは、力学的手段または機械的手段を指し、何らかの力学的エネルギー(機械的エネルギー)を変化させる手段を指している。物理的手段は、代表的には機械的な力を加えること(例えば人間の手や把治具で引き剥がす処理や、ローラーを支点としてローラーを回転させながら分離する処理)である。
【0162】
以上の剥離工程は、熱処理で収縮しない層と、熱処理で収縮する層と、その中間の層とを有し、剥離工程の完了時または剥離工程中に熱処理を行うことにより、過ストレス状態を中間層又はその近傍領域で有せしめ、その後刺激を与えることにより中間層またはその近傍領域で剥離せしめることを特徴とする。
【0163】
本実施例において、熱処理で収縮しない層は剥離層1202であり、熱処理で収縮する層は絶縁層1203または絶縁層1212であり、熱処理で収縮しない層と熱処理で収縮する層との中間の層としては、剥離層1202及び絶縁層1203の界面に形成される層である。代表例として、剥離層1202としてタングステン層を用い、絶縁層1203として珪素酸化物又は珪素窒化物を用い、絶縁層1212としてエポキシ樹脂を用いると、非晶質珪素膜の結晶化や、不純物の活性化、水素出し等の加熱処理において、剥離層1202は収縮しないが、絶縁層1203及び絶縁層1212は収縮し、さらに剥離層1202及び絶縁層1203の界面に酸化タングステン層(WOx、2≦x≦3)が形成される。酸化タングステン層は脆いため、上記物理的手段により分離されやすい。この結果、上記物理的手段により素子形成層の一部1221を基板1201から剥離することができる。
【0164】
本実施例においては、剥離層と絶縁層の間に金属酸化膜を形成し、当該金属酸化膜において物理的手段により、素子形成層1210を剥離する方法を用いたがこれに限られない。基板に透光性を有する基板を用い、剥離層に水素を含む非晶質珪素層を用い、図15(E)の工程の後、基板側からのレーザ光を照射して非晶質珪素層に含まれる水素を気化させて、基板と剥離層との間で剥離する方法を用いることができる。
【0165】
また、図15(E)の工程の後、基板を機械的に研磨し除去する方法や、HF等の基板を溶解する溶液を用いて基板を除去する方法を用いることができる。この場合、剥離層を用いなくともよい。
【0166】
また、図15(E)において、粘着剤1215を用いて支持体1216を絶縁層1212に貼りあわせる前に、開口部1214にNF、BrF、ClF等のフッ化ハロゲンガスを導入し、剥離層をフッ化ハロゲンガスでエッチングし除去した後、絶縁層1212に粘着剤1215を用いて支持体1216を貼りあわせて、基板から素子形成層1210を剥離する方法を用いることができる。
【0167】
また、図15(E)において、粘着剤1215を用いて支持体1216を絶縁層1212に貼りあわせる前に、開口部1214にNF、BrF、ClF等のフッ化ハロゲンガスを導入し、剥離層の一部をフッ化ハロゲンガスでエッチングし除去した後、絶縁層1212に粘着剤1215を用いて支持体1216を貼りあわせて、基板から素子形成層1210を物理的手段により剥離する方法を用いることができる。
【0168】
次に、図16(B)に示すように、素子形成層の一部1221の絶縁層1203に、第2の接着剤1223で可撓性基板1222を貼り付ける。可撓性基板1222としては、実施の形態1で列挙した基板111を適宜用いることができる。
【0169】
絶縁層1203に、可撓性基板1222を貼り付ける方法としては、接着材を用いて可撓性基板1222を貼りあわせる方法や、可撓性基板1222を加熱して、可撓性基板1222の一部を溶融させた後、冷却させて、可撓性基板1222を絶縁層1203に貼りあわせる方法がある。なお、絶縁層1203と可撓性基板1222との接着強度は、粘着剤1215、支持体1216と素子形成層1210との接着強度より高くなるように設定する。接着剤を用いて可撓性基板1222を貼りあわせる場合は、接着材の接着力は、粘着剤1215より高い材料を適宜選択する。次に、粘着剤1215を用いて支持体1216を素子形成層の一部1221から剥す。
【0170】
次に、図16(C)に示すように、可撓性基板1222をダイシングフレーム1232のUVテープ1231に貼りあわせる。UVテープ1231は粘着性を有するため、UVテープ1231上に可撓性基板1222が固定される。この後、導電層1211にレーザ光を照射して、導電層1211と導電層1208の間の密着性を高めてもよい。
【0171】
次に、導電層1211上に接続端子1233を形成する。接続端子1233を形成することで、後にアンテナとして機能する導電層との位置合わせ及び接着を容易に行うことが可能である。
【0172】
次に、図16(D)に示すように、素子形成層の一部1221、可撓性基板1222、第2の接着剤1223を分断する。ここでは、図16(C)に示すように、素子形成層の一部1221及び可撓性基板1222にレーザ光1234を照射して、図16(D)に示すような溝1241を形成して、素子形成層の一部1221を複数に分断する。レーザ光1234は、レーザ光1213に記載のレーザ光を適宜選択して適用することができる。ここでは、絶縁層1203、1205、1207、1212及び可撓性基板1222が吸収可能なレーザ光を選択することが好ましい。なお、ここでは、レーザカット法を用いて素子形成層の一部を複数に分断したが、この方法の代わりにダイシング法、スクライビング法等を適宜用いることができる。なお、可撓性基板1222に繊維質の紙を用いる場合、ダイシング法で素子形成層を分断するときに水を用いず、ガスを切断部に吹きかけて、切断屑を吹き飛ばすことが好ましい。この結果、素子形成層と紙とが剥れることを防止することができる。さらに、湿度の高いガスを切断部に吹きかけながらダイシングを行うことで、素子形成層に静電気が帯電するのを防止することができる。この結果分断された素子形成層を半導体集積回路1242a、1242bと示す。
【0173】
次に、図17(A)に示すように、UVテープ1231にエキスパンダ枠1244を貼り付けた後、ダイシングフレーム1232をUVテープからはずす。このとき、エキスパンダ枠1244でUVテープ1231を伸ばしながら半導体集積回路1242a、1242bを貼りあわせることで、半導体集積回路1242a、1242bの間に形成された溝1241の幅を拡大することができる。
【0174】
次に、エキスパンダ枠1244のUVテープ1231にUV光を照射して、UVシートの粘着力を低下させる。次に、実施の形態1に示す半導体装置の製造装置を用いて、半導体集積回路1242a、1242bが搭載されたエキスパンダ枠1244を、支持手段20に固定する。ここでは、支持手段として、エキスパンダ枠1244を挟持するロボットアームを用いる。
【0175】
次に、実施の形態1に示す半導体装置の製造装置の図6(B)のフリップチップ手段36を用いて、UVテープ1231から半導体集積回路1242a、1242bをフリップチップ手段の持着部203に持着させる(図17(B)参照。)
【0176】
次に、図18(A)に示すように、フリップチップ手段36を回転させたのち、第1のフレキシブル基板206に半導体集積回路1242a、1242bを仮着させる。第1のフレキシブル基板206の表面には接着層が設けられており、半導体集積回路1242a、1242bを第1のフレキシブル基板206に仮着させることができる。
【0177】
この後、図18(B)に示すように、フリップチップ手段の持着部203を半導体集積回路1242a、1242bから剥す。
【0178】
次に、第1のフレキシブル基板206の供給部、回収部等を回転させて第1のフレキシブル基板を繰り出し、図19(A)に示すように、第1のフレキシブル基板206上の半導体集積回路1242a、1242bと、第2のフレキシブル基板208上のアンテナ209a、209bをそれぞれ対向させる。即ち、半導体集積回路1242a、1242bの接続端子1233a、1233bが、異方性導電フィルム210を介してアンテナ209a、209bと対向するように位置合わせをする。なお、アンテナ209a、209bの表面には、異方性導電フィルム210が設けられている。また、異方性導電フィルムの代わりに異方性導電樹脂が塗布されていても良い。
【0179】
次に、ボンディング手段274を用いて、第1のフレキシブル基板206及び第2のフレキシブル基板211を圧着して、半導体集積回路1242a及びアンテナ209aを、接続端子1233a及び異方性導電フィルム210に含まれる導電性粒子を介して接続する。また、半導体集積回路1242b及びアンテナ209bを、接続端子1233b及び異方性導電フィルム210に含まれる導電性粒子を介して接続する。
【0180】
この後、ボンディング手段274を元の位置に戻す。このとき、異方性導電フィルム210及び半導体集積回路1242a、1242bの粘着力が、第1のフレキシブル基板206及び半導体集積回路1242a、1242bの粘着力より高いことが好ましい。こうすることで、半導体集積回路1242a、1242bを第1のフレキシブル基板206から第2のフレキシブル基板208へ移動するとともに、半導体集積回路1242a、1242b及びアンテナ209a、209bを接続させることができる。
【0181】
次に、図19(B)に示すように、アンテナ209a、209bと、半導体集積回路1242a、1242bとが形成されない領域において、第2のフレキシブル基板208を分断する。分断方法としては、レーザカット法、ダイシング法、スクライビング法等を適宜用いることができる。ここでは、異方性導電フィルム210及びフレキシブル基板208にレーザ光1251を照射するレーザカット法により分断を行う。
【0182】
以上の工程により、非接触でデータの伝送が可能な半導体装置1252a、1252bを作製することができる。
【0183】
なお、図19(A)において、アンテナ209a、209bと、半導体集積回路1242a、1242bとを異方性導電フィルム210を用いて貼りあわせた後、第2のフレキシブル基板208及び半導体集積回路1242a、1242bとを封止するように第3のフレキシブル基板を設け、図19(B)のように、アンテナ209a、209bと、半導体集積回路1242a、1242bとが形成されない領域において、レーザ光1251照射して、図19(C)に示すような半導体装置1262を作製してもよい。この場合、分断された第2のフレキシブル基板208a、及び分断された第3のフレキシブル基板211aによって、薄膜集積回路が封止されるため、薄膜集積回路の劣化を抑制することが可能である。
【0184】
以上の工程により、薄型化で軽量な半導体装置を歩留まり高く作製することが可能である。
【実施例2】
【0185】
実施例では、非接触でデータの伝送が可能な半導体装置の構成について、図21を参照して説明する。
【0186】
本実施例の半導体装置は、大別して、アンテナ部2001、電源部2002、ロジック部2003から構成される。
【0187】
アンテナ部2001は、外部信号の受信とデータの送信を行うためのアンテナ2011からなる。また、半導体装置における信号の伝送方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式またはマイクロ波方式等を用いることができる。
【0188】
電源部2002は、アンテナ2011を介して外部から受信した信号により電源を作る整流回路2021と、作りだした電源を保持するための保持容量2022と、各回路に供給する一定電圧を作り出す定電圧回路2023からなる。
【0189】
ロジック部2003は、受信した信号を復調する復調回路2031と、クロック信号を生成するクロック生成・補正回路2032と、コード認識及び判定回路2033と、メモリからデータを読み出すための信号を受信信号により作り出すメモリコントローラ2034と、符号化した信号を受信信号にのせるための変調回路2035と、読み出したデータを符号化する符号化回路2037と、データを保持するメモリ2038からなる。なお、変調回路2035は変調用抵抗2036を有する。
【0190】
メモリ2038は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、FERAM(Ferroelectric Random Access Memory)、マスクROM(Read Only Memory)、EPROM(Electrically Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、有機メモリなどを適宜選択する。ここでは、メモリ2038として、マスクROM2039、有機メモリで構成される追記メモリ2040を示す。
【0191】
コード認識及び判定回路2033が認識・判定するコードは、フレーム終了信号(EOF、end of Frame)、フレーム開始信号(SOF、start of Frame)、フラグ、コマンドコード、マスク長(mask length)、マスク値(mask value)等である。また、各コード認識及び判定回路2033は、送信エラーを識別する巡回冗長検査(CRC、cyclic redundancy check)機能も含む。
【実施例3】
【0192】
上記実施例に示される非接触でデータの伝送が可能な半導体装置の用途は広範にわたるが、例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類(運転免許証や住民票等、図22(A)参照)、包装用容器類(包装紙やボトル等、図22(C)参照)、記録媒体(DVDソフトやビデオテープ等、図22(B)参照)、乗物類(自転車等、図22(D)参照)、身の回り品(鞄や眼鏡等)、食品類、植物類、動物類、人体、衣類、生活用品類、電子機器等の商品や荷物の荷札(図22(E)、図22(F)参照)等の物品に設けて使用することができる。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(単にテレビ、テレビ受像機、テレビジョン受像機とも呼ぶ)及び携帯電話等を指す。
【0193】
本実施例の半導体装置9210は、プリント基板への実装、表面への貼着、埋め込み等により、物品に固定される。例えば、本なら紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりして、各物品に固定される。本実施例の半導体装置9210は、小型、薄型、軽量を実現するため、物品に固定した後も、その物品自体のデザイン性を損なうことがない。また、紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類等に本実施例の半導体装置9210を設けることにより、認証機能を設けることができ、この認証機能を活用すれば、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等に本実施例の半導体装置を設けることにより、検品システム等のシステムの効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】本発明の半導体装置の製造装置を説明する斜視図及び断面図である。
【図2】本発明に用いることが可能な半導体集積回路及びアンテナを説明する上面図である。
【図3】本発明の半導体装置の作製方法を説明する断面図である。
【図4】本発明の半導体装置の作製方法を説明する断面図である。
【図5】本発明の半導体装置の作製方法を説明する断面図である。
【図6】本発明の半導体装置の作製方法を説明する断面図である。
【図7】本発明の半導体装置の作製方法を説明する上面図である。
【図8】本発明の半導体装置の作製方法を説明する上面図である。
【図9】本発明の半導体装置の作製方法を説明する上面図である。
【図10】本発明の半導体装置の作製方法を説明する上面図である。
【図11】本発明の半導体装置の作製方法を説明する上面図である。
【図12】本発明に用いることが可能な半導体集積回路及びアンテナを説明する上面図である。
【図13】本発明の半導体装置の作製方法を説明する上面図である。
【図14】本発明の半導体装置の作製方法を説明する上面図である。
【図15】本発明の半導体装置の作製工程を説明する断面図である。
【図16】本発明の半導体装置の作製工程を説明する断面図である。
【図17】本発明の半導体装置の作製工程を説明する断面図である。
【図18】本発明の半導体装置の作製工程を説明する断面図である。
【図19】本発明の半導体装置の作製工程を説明する断面図である。
【図20】本発明に適用可能なアンテナを説明する上面図である。
【図21】本発明の半導体装置を説明する図である。
【図22】本発明の半導体装置の応用例を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X方向の配置間隔を変更しながら第1のフレキシブル基板に第1の部品を仮着した後、Y方向の配置間隔を変更しながら第2のフレキシブル基板上の第2の部品に前記第1の部品を接続させることを特徴とする貼りあわせ方法。
【請求項2】
支持手段上に、X方向において間隔x(x>0)、Y方向において間隔y(y>0)となるようにマトリクス状に複数の第1の部品を配置し、
前記第1の部品を前記X方向の配置間隔を前記xからaに変更しながら前記第1のフレキシブル基板に仮着した後、前記Y方向の配置間隔を前記yからbに変更しながら前記第2のフレキシブル基板上の前記第2の部品に前記第1の部品を接続させて、異なる配置密度の部品を貼りあわせることを特徴とする貼りあわせ方法。
【請求項3】
請求項1または2において、前記X方向及び前記Y方向がなす角度θは、0度より大きく180度より小さいことを特徴とする貼りあわせ方法。
【請求項4】
請求項1または2において、前記X方向及び前記Y方向がなす角度θは90度であることを特徴とする貼り合せ方法。
【請求項5】
請求項1または2において、前記X方向及び前記Y方向がなす角度を90度とし、前記第1のフレキシブル基板及び前記第2のフレキシブル基板の各々の面が対向し、かつ各基板の長辺がなす角度を0度より大きく90度より小さい角度、または90度より大きく180度より小さい角度にすることを特徴とする貼りあわせ方法。
【請求項6】
支持手段上に、行の間隔がx(x>0)で列の間隔がy(y>0)となるようにマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置し、
前記複数の半導体集積回路を1行ずつ、列の間隔を変えず、行の間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させ、
第2のフレキシブル基板上に、列の間隔が前記aとなり行の間隔がb(b>y)となるように、マトリクス状に複数のアンテナを配置し、
前記第1のフレキシブル基板の前記複数の半導体集積回路の行方向に直交するように、前記第2のフレキシブル基板を前記複数のアンテナの行方向に移動させて、前記複数のアンテナのうちの1つに対して前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうちの1つを接続することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項7】
支持手段上に、行の間隔がx(x>0)で列の間隔がy(y>0)となるようにマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置し、
前記複数の半導体集積回路を1行ずつ、列の間隔を変えず、行の間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させ、
第2のフレキシブル基板上に、列の間隔が前記aとなり行の間隔がb(b>y)となるように、マトリクス状に複数のアンテナを配置し、
前記第2のフレキシブル基板を前記複数のアンテナの行方向に移動させ、且つ、当該行方向と直交するように前記第1のフレキシブル基板を前記複数の半導体集積回路の行方向に移動させて、前記複数のアンテナのうちの1つに対して前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうちの1つを接続することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項8】
支持手段上に、行の間隔がx(x>0)で列の間隔がy(y>0)となるようにm(mは自然数)行n(nは自然数)列のマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置し、
前記複数の半導体集積回路を1行ずつ、列の間隔を変えず、行の間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させ、
第2のフレキシブル基板上に、列の間隔が前記aとなり行の間隔がb(b>y)となるように、且つ行方向に対して平行な直線上に接続部が配置されるように、p列のマトリクス状に複数のアンテナを配置し、 前記複数のアンテナのうち、各行の第j(jは1以上p以下の自然数)列のアンテナの前記接続部に対して、前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうち第j行の半導体集積回路を接続することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項9】
支持手段上に、行の間隔がx(x>0)で列の間隔がy(y>0)となるようにm(mは自然数)行n(nは自然数)列のマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置し、
前記複数の半導体集積回路1行ずつ、列の間隔を変えず、行の間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させ、
第2のフレキシブル基板上に、列の間隔が前記aとなり行の間隔がb(b>y)となるように、且つ行方向に対して平行な直線上に接続部が配置されるように、q(qは自然数)行p列のマトリクス状に複数のアンテナを配置し、
前記複数のアンテナのうち第j(jは1以上qより小さい自然数)行第i(iは1以上p以下の自然数)列のアンテナの前記接続部に対して、前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうちの第i行第j列の半導体集積回路を接続した後、前記第2のフレキシブル基板を前記複数のアンテナの行方向に移動させ、
前記複数のアンテナのうち第(j+1)行第i列のアンテナの前記接続部に対して、前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうちの第i行第(j+1)列の半導体集積回路を接続することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項10】
支持手段上に、行の間隔がx(x>0)で列の間隔がy(y>0)となるようにm(mは自然数)行n(nは自然数)列のマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置し、
前記複数の半導体集積回路の1行ずつ、列の間隔を変えず、行の間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させ、
第2のフレキシブル基板上に、列の間隔が前記aとなり行の間隔がb(b>y)となり、且つ列方向に対してarctan(y/a)の角度を有する直線上に接続部が配置されるように、p列のマトリクス状に複数のアンテナを配置し、
前記複数のアンテナのうちj(jは1以上p以下の自然数)列のアンテナの前記接続部に対して、前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうち第j行の半導体集積回路を接続することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項11】
支持手段上に、行の間隔がx(x>0)で列の間隔がy(y>0)となるようにm(mは自然数)行n(nは自然数)列のマトリクス状に複数の半導体集積回路を配置し、
前記複数の半導体集積回路を1行ずつ、列の間隔を変えず、行の間隔をa(a>x)と変化させて、第1のフレキシブル基板上に仮着させ、
第2のフレキシブル基板上に、列の間隔が前記aとなり行の間隔がb(b>y)となり、且つ列方向に対してarctan(y/a)の角度を有する直線上に接続部が配置されるように、q(qはp以上の自然数)行p列のマトリクス状に複数のアンテナを配置し、
前記複数のアンテナのうち、第i(iは1以上qより小さい自然数)行第j(jは1以上pより小さい自然数)列のアンテナの前記接続部に対して、前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうち第j行第i列の半導体集積回路を接続し、
前記複数のアンテナのうち第j行の全てのアンテナの接続部に半導体集積回路を電気的に接続した後、前記第2のフレキシブル基板を前記複数のアンテナの行方向に移動させ、且つ、当該行方向と直交するように前記第1のフレキシブル基板を前記複数の半導体集積回路の行方向に移動させて、
前記複数のアンテナのうち第(j+1)行第i列のアンテナの前記接続部に対して、前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路のうちの第(i+1)行第j列の半導体集積回路を接続することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項12】
請求項6乃至請求項11のいずれか一項において、
前記複数のアンテナのうち1行のアンテナに対して、前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路を同時に接続することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項13】
マトリクス状に複数の第1の部品が配置された支持手段上から、前記複数の第1の部品を1行ずつ第1のフレキシブル基板上に仮着させるピックアップ手段と、
マトリクス状に複数の第2の部品が配置された第2のフレキシブル基板を、前記複数の第2の部品の行方向であり且つ前記第1のフレキシブル基板の移動方向と角度θの方向に移動させる基板搬送手段と、
前記複数の第2の部品の接続部に対して前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の第1の部品が1つずつ重なるように、前記ピックアップ手段及び前記基板搬送手段を制御する制御手段と、
前記複数の第2の部品と重なった前記複数の第1の部品を接続させるボンディング手段とを有することを特徴とする貼りあわせ装置。
【請求項14】
マトリクス状に複数の第1の部品が配置された支持手段上から、前記複数の第1の部品を1行ずつ第1のフレキシブル基板上に仮着させるピックアップ手段と、
前記第1のフレキシブル基板上の前記複数の第1の部品の行方向に前記第1のフレキシブル基板を移動させる第1の搬送手段と、
マトリクス状に複数の第2の部品が配置された第2のフレキシブル基板を、前記複数の第2の部品の行方向であり且つ前記第1のフレキシブル基板の移動方向と角度θの方向に移動させる第2の搬送手段と、
前記複数の第2の部品に対して前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の第1の部品が1つずつ重なるように、前記ピックアップ手段、前記第1の搬送手段、前記、及び前記第2の搬送手段を制御する制御手段と、
前記複数の第2の部品と重なった前記複数の第1の部品を接続させるボンディング手段とを有することを特徴とする貼りあわせ装置。
【請求項15】
請求項13または14において、前記角度θは90度であることを特徴とする貼りあわせ装置。
【請求項16】
請求項13または14において、前記角度θはarctan(y/a)であることを特徴とする貼りあわせ装置。
【請求項17】
マトリクス状に複数の半導体集積回路が配置された支持手段上から、前記複数の半導体集積回路を1行ずつ第1のフレキシブル基板上に仮着させるピックアップ手段と、
マトリクス状に複数のアンテナが配置された第2のフレキシブル基板を、前記複数のアンテナの行方向であり且つ前記第1のフレキシブル基板の移動方向と角度θの方向に移動させる基板搬送手段と、
前記複数のアンテナの接続部に対して前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路が1つずつ重なるように、前記ピックアップ手段及び前記基板搬送手段を制御する制御手段と、
前記複数のアンテナの接続部と重なった前記複数の半導体集積回路の接続部を接続させるボンディング手段とを有することを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項18】
マトリクス状に複数の半導体集積回路が配置された支持手段上から、前記複数の半導体集積回路を1行ずつ第1のフレキシブル基板上に仮着させるピックアップ手段と、
前記第1のフレキシブル基板上の前記複数の半導体集積回路の行方向に前記第1のフレキシブル基板を移動させる第1の搬送手段と、
マトリクス状に複数のアンテナが配置された第2のフレキシブル基板を、前記複数のアンテナの行方向であり且つ前記第1のフレキシブル基板の移動方向と角度θの方向に移動させる第2の搬送手段と、
前記複数のアンテナの接続部に対して前記第1のフレキシブル基板上に仮着された前記複数の半導体集積回路が1つずつ重なるように、前記ピックアップ手段、前記第1の搬送手段、及び前記第2の基板搬送手段を制御する制御手段と、
前記複数のアンテナの接続部と重なった前記複数の半導体集積回路の接続部を接続させるボンディング手段とを有することを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項19】
請求項17または18において、前記角度θは90度であることを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項20】
請求項17または18において、前記角度θはarctan(y/a)であることを特徴とする半導体装置の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−10841(P2008−10841A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−136213(P2007−136213)
【出願日】平成19年5月23日(2007.5.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】