超小型電子機器の実装及び実装方法
【解決手段】発光ワイヤセグメント(120)は、平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルム(14)を積層して構成されている細長い基板フレーム(12)と、細長い基板(12)に沿って長手方向に間隔を空けて配置されている複数の空洞(17)と、第1及び第2接点(18)が基板(12)の各空洞(17)に埋め込まれているLEDダイオード(10)とを備えており、基板(12)の一方の面上の銅フィルム(14)は、誘電性空間によって分けられている2つの相互接続部(34、35)を画定し、一方の相互接続部(34又は35)は、各LEDダイオード(10)の第1接点(18)に接合されるタブ(46)を有し、他方の相互接続部(34又は35)は、各LEDダイオード(10)の第2接点(18)に接合されるタブ(46)を有している。発光ワイヤ(120)は、複数のセグメントを直列又は並列に一体に接合して作られる。平坦な可撓性の薄いプラスチック誘電材シートの一方の面上に銅フィルム(14)を積層して構成されている基板フレーム(12)から作られるマイクロパッケージは、薄いウェブによって互いに分けられている構成要素区画の行と列を画定しており、基板フレーム(12)から容易に切り離すことができるようになっている。マイクロパッケージは、構成要素区画をフレームから取り出すことのできる機械に対して基板フレーム(12)を位置決めする割り出し要素を有している。各構成要素区画は、基板(12)に空洞(17)が形成されており、基板上に積層されている銅フィルム(14)は、2つの分離された相互接続部(34、35)を画定し、それぞれが、基板(12)に形成された空洞(17)内に伸張するタブ(46)を有している。接点(18)を有する電気構成要素が空洞(17)内に配置され、その接点(18)が、前記タブ(46)に接合される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小さなチップ及び他の電気構成要素を微細実装するための方法と、出来上がったマイクロパッケージに関する。より具体的には、本発明は、小さなチップ及び他の電気構成要素を微細実装し、LEDダイオードが可撓性プラスチック基板内に埋め込まれている発光ワイヤを形成するための方法に関しており、更には、細長い可撓性プラスチック基板内に埋め込まれている一列のLEDダイオードを有するマイクロパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
超小型電子機器及び電気装置を実装するために様々な技法が提案されてきたが、何れも、もっと効率的に大量生産することができ、出来上がった製品の寸法と重量が小さくなるような、平坦化されたパッケージ、又は小さくて平坦なパッケージを作る能力を提供してはいない。これまで、LEDダイオードは、ワイヤボンディング又はフリップチップ技術を使ってダイ又はチップを表面実装することによって実装されてきた。LED構成要素は剛性のあるチップなので、可撓性基板上に表面実装すると、構成要素、又は可撓性基板との1つ又は複数の接続部が、基板が撓んだときに外れたり不通になったりする危険性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、シリコンチップ及び電気構成要素の様な超小型電子デバイスを、平坦で小型軽量のパッケージを作るやり方で実装する方法を提供する。従って、本発明の第1の目的は、先行技術の上記欠点を解決する方法及び装置を提供することである。従って、本発明は、LEDダイオードを可撓性基板上に微細実装するための方法と、先行技術の欠点に煩わされず、基板が撓んでも、接続が外れ又は失われることのない可撓性基板を含んでいるマイクロパッケージを提供する。
【0004】
上記のことは、可撓性プラスチック基板内に電気又は電子機械デバイスを埋め込む微細実装のための新規な方法と、可撓性プラスチック基板内にデバイスを埋め込んだマイクロパッケージによって実現される。デバイス又は構成要素を可撓性基板内に埋め込むことによって、平坦で小さくて薄い発光ワイヤを作るための手法が強化される。
【0005】
これは、本発明により、発光ワイヤを作る段階を含んでいる方法によって実現され、同方法は、平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームを提供することによって発光ワイヤセグメントを作る段階と、一連の空洞を、細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて形成する段階と、第1及び第2接点が基板の空洞に埋め込まれるようにLEDダイオードを配置する段階と、基板の一方の面上の銅フィルムを処理して、誘電性空間によって分離されている2つの相互接続部を画定し、第1及び第2タブが空洞内に突き出ている状態にする段階と、第1タブを前記LEDダイオードの第1接点に接合させる段階と、第2タブを前記LEDダイオードの第2接点に接合させる段階と、を含んでいる。上記方法に従って作られた複数の発光ワイヤセグメントは、直列又は並列に、相互接続させることもできる。
【0006】
更に、本発明は、平坦な可撓性の薄いプラスチック誘電材シートの一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている基板フレームを備えているマイクロパッケージを考えており、基板の前記一方の面上の前記銅フィルムは、薄いウェブによって互いに分けられた構成要素区画の行と列を画定しており、各区画は、基板フレームから容易に切り離すことができるようになっている。
【0007】
上記のマイクロパッケージは、構成要素区画をフレームから取り出すことのできる機械に対して基板フレームを位置決めするために割り出し要素を設けた基板フレームを有することができる。各構成要素区画は、基板に空洞が形成されており、基板上に積層された銅フィルムは、2つの分離された相互接続部を画定することができ、各相互接続部は、基板に形成されている空洞内に伸張するタブを有している。接点を有する電気構成要素が空洞内に配置され、その接点がタブに接合される。
【0008】
本発明は、更に、平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームと、細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて配置されている一連の空洞と、第1及び第2接点が基板の各空洞に埋め込まれているLEDダイオードと、を備えた発光ワイヤセグメントを考えており、基板の一方の面上の銅フィルムは、誘電性空間によって分けられた2つの相互接続部を画定し、一方の相互接続部は、各LEDダイオードの第1接点に接合されるタブを有し、他方の相互接続部は、各LEDダイオードの第2接点に接合されるタブを有している。上記による発光ワイヤは、発光ワイヤの一端に連結される端末を画定する端末部を有している。上記による少なくとも2つの発光ワイヤセグメントが直列又は並列に一体に連結されている構造も考えられる。
【0009】
本発明の他のこれ以外の利点は、以下の詳細な説明を、添付図面と関連付けて読めば明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
超小型電子構成要素の独特な実装を図1Aと図1Bに示している。図示の平坦なパネル10は、プラスチックの上面と下面に銅フィルムを設けて構成されている。2005年10月18日に、同じ発明人に発行された米国特許第6956182号に示されているように、既知の光学画像形成及びリソグラフィ処理によって、一方の面上では、選択された領域内の銅フィルムが除去されて、複数の剥き出しのプラスチック領域が露出し、他方の面上では、図1Aに示しているように、銅フィルムは、区画20当たり2つの電極12と、各区画に配置されるダイオード16に接合されることになる区画当たり2つの接点14とに形成されており、前記特許全体を参考文献としてここに援用する。区画20は、基板内で薄いウェブWを残して打ち抜かれた切除部15によって画定されている。パネル10には、ピック・アンド・プレイス機械内に配置するための割り出し切除部18が設けられている。ダイオードは、例えば、LEDダイオード、フォトダイオード、又は他の型式など、どの様な型式のダイオードでもよい。マイクロパッケージの配置は、図1Aと1Bに示している様な区画の列を備えており、チップの様などの様な超小型電子構成要素にも使用することができる。更に、超小型電子構成要素は、異なる要素の混合体を備えていてもよい。図1Bは、図1Aに示しているパネルと同様のパネルを示しているが、区画の数が多く、図1Bに印しているミリメートル寸法で、製品が小型であることを示しており、区画Sは、基板内で薄いウェブWを残して打ち抜かれた切除部15によって画定され、ピック・アンド・プレイス装置で容易に取り外せるようになっている。
【0011】
本発明の方法は、図2Aから図2Eに示している様に、本発明の方法は、LEDダイ用の相互接続部を、第1可撓性基板上に取り付けられているLEDダイを第2可撓性基板に接続する挿間器(interposer)として作用する可撓性基板に設ける段階で構成されている。可撓性基板へのLEDダイの取り付けは、2005年10月18日発行の米国特許第6956182号に記載されている様な、LEDダイを基板内に埋め込む方法を利用して、回路の相互接続部をLEDダイに超音波接合することによって達成され、同特許の内容全体を、参考文献としてここに援用する。この方法は、基本的に、基板の両側に、望ましくは銅の、導電性箔を積層した可撓性の誘電性基板を提供する段階を含んでいる。先ず、既知の光学画像形成技法を使って、導電性箔の或る部分を選択的に取り除き、相互接続導電性回路を、一部分(軸状LEDダイを取り付ける場合は1つのタブ、直線状LEDダイを取り付ける場合は2つのタブ)が予め選択された量の誘電性基板材料の周辺部に突き出たままに残すことによって、積層誘電性基板の上側に相互接続導電性回路を作る。次に、光学画像形成技法を使って、積層誘電性基板の下側からの導電性箔を、光学画像形成処理して、予め選択された量を周辺部内で除去して、前記周辺部内の誘電性基板材料を露出させる。こうして、直線状LEDダイを取り付ける場合は上側に2つのタブが、軸状LEDダイを取り付ける場合は上側に1つのタブが、空洞内に突き出るように形成する。次に、前記周辺部内の或る量の誘電性基板材料をレーザーアブレーションによって除去し、誘電性基板材料内に、空洞又は空隙が、空隙の周辺部に突き出ている相互接続導電性回路部分を破壊すること無く、作り出される。その後、電子構成要素(例えば、LEDダイ)を、望ましくは、積層された誘電性基板の予め選択された厚さを超えない厚さを有する空隙に挿入する(軸状LEDダイは基板より厚いことが多いので、突き出る)。少なくとも1つの接点は、位置が、空隙の周辺部に突き出ている前記相互接続導電性回路の部分(タブ)に対応しているので、完全に挿入したときは、電子構成要素上の接点は、相互接続導電性回路の前記突出部(タブ)と重なり合い、接触する。先に述べたように、直線状LEDダイの場合、2つのタブが空洞又は空隙内に突き出ている。最後に、電子構成要素(例えば、LEDダイ)上の接点と、上側の相互接続導電性回路の突出部を(望ましくは超音波接合により)一体に接合し、電子構成要素を、誘電性基板材料の空洞又は空隙に保持する。軸状LEDダイの場合、基板の下側に、材料、例えば銀はんだを施して、軸状LEDダイの下側への電気的接点を、基板の下側の導電性フィルムに固定し、提供する。
【0012】
図2Aから図2Eは、軸状LEDダイ10の、基板12への取り付けを示しており、上記方法で行われる取り付けによって、上側に厚さ18ミクロンの電気的接続部が設けられる。図示の様に、可撓性基板12は、PET、LCP、又は他の適した誘電性プラスチック材料の様な誘電材で構成され、その上面と下面に銅フィルム14が積層されており、基板12の中(空洞又は空隙17内)に、LEDダイオード10が埋め込まれており、上面及び上面側に積層された銅フィルム14から形成されているタブ16と相互接続されている。上面のタブ16は、19で、LEDダイオード10の上面接点18に超音波接合されている。LEDダイ10の底部接点18は、LEDダイ10の底部を基板の下面に積層された銅フィルム14に接続する銀はんだ21によって、固定されている。コネチカット州トリントンのDymax社製のDYMAX9616の様なドーム形成透明エポキシ13が、LEDダイ10を覆っている。
【0013】
レーザーアブレーションによって作られた空洞17は、少なくともチップ10と相補的な寸法及び形状でなければならないが、チップ10より僅かに大きく作り(参照番号20参照)、両側に小さい起伏23を設けるのが望ましい。タブ16は、LEDダイの電力側である相互接続回路22の一部である。下面フィルム14は、接地部として作用する。上面及び下面の銅フィルムは、厚さが12から20ミクロンである。フィルム14は、1/2oz(約14g)銅で構成され、厚さ約18ミクロンであるのが望ましい。挿間器を形成するような配置である場合、銅フィルム14を、誘電性基板12の端部を越して伸張させてフランジを形成し、そのフランジを、挿間器が取り付けられるPCB又は別の第2基板上の電気回路の接点又は接続部に(例えば、超音波接合又ははんだ付けで)接合させてもよい。PCB又は別の基板上の回路の接点又は接続部は、銅であるのが望ましい。
【0014】
図3Aから図3Fは、直線状LEDダイ30の、基板32の空洞又は空隙内への取り付けを示しており、上記方法で行われる取り付けによって、下面フィルム38に、チップが接点側を下にして空洞内に上から挿入されている下面38での直線状LEDダイ30の接点36への、厚さ18ミクロンの電気的相互接続部34、35が形成される。相互接続部34と35(相互接続部34は電力接続部として作用し、相互接続部35は接地接続部として作用する)は、光学画像形成により2つのチャネル33で分離されるので、露出した基板32の誘電材が両者を分離する。これも厚さ18ミクロンの上面のフィルム40は、以後説明する様に、接地面として作用する。図示の様に、可撓性基板32は、PET、LCP、又は他の適した誘電性プラスチック材料の様な誘電材で構成されており、その上面と下面42、44に銅フィルム40、38が積層されており、基板32の空洞又は空隙41内に、直線状LEDダイ30が埋め込まれ、下面44に積層された銅フィルム38から形成されているタブ46と相互接続されている。基板の下面の、それぞれ各相互接続部から突き出ている2つのタブ46は、48で、LEDダイ30上の接点36に超音波接合されている。LEDダイは、上面と下面の両方から光を発する。LEDダイ30の下面は、白色の反射性エナメルコート43で被覆されており、上面を通して光を反射し、基板32の下面に積層されている銅フィルム38と連続する表面を形成している。先に述べた様に、透明なドーム形成エポキシ39が、上面フィルム40の上に、チップ30を覆って配置され、チップの幅より実質的に大きい直径を有しており、チップから発せられる光を広げる。上面と下面の両方から光を発したい場合は、基板の下面に、反射性白色エナメルではなく同様のドームを配置することができる。
【0015】
レーザーアブレーションによって作られた空洞又は空隙41は、少なくともチップ30と相補形の寸法及び形状でなければならないが、2つの隣接する側が約12ミクロンだけチップ30より僅かに大きくなるように作り(参照番号50参照)、角に小さな浮彫窪み52を設けるのが望ましい。相互接続部35は、ビアによって上面フィルム40に接続され、接地面として作用する。ビアは、ドリル、レーザー、又はパンチ孔で作られ、銅又は導電性インクで充填されて、相互接続部35を上面フィルム40に電気的に連結する。
【0016】
図4Aから4Dは、本発明による発光ワイヤを示している。図4Aは、基本的な構造の上面を示しており、図4Bは、基本的な構造の下面を示している。図示の様に、基板100には、説明した様に、上面102と下面104に銅フィルムが積層されている。空洞106は、基板内に、説明したやり方でレーザーアブレーションによって作られており、直線状LEDダイ108は、説明したやり方で空洞内に超音波接合される。処理の際に、回路接続部112(正極又はアノード用)と114(接地又はカソード用)の間に、銅フィルムを除去してプラスチックの誘電性基板を露出させることによって、分割線又は間隙110が形成される。図4Cと図4Dは、発光ワイヤ120を、図4Cで下面を、図4Dで上面を示しており、図には2つのダイオードを示しているが、普通は、発光ワイヤは、図4Cと4Dに示しているように分離されているダイオードを、約15個保持している。大体の寸法が分かるように、図面に寸法を印した。
【0017】
図5Aと図5Bは、発光ワイヤセグメント130を接続するための方法を示している。図5Aは、突合せ継手を示しており、基板100から伸張している1つの発光ワイヤセグメント130の箔タブ122を、次の隣接する発光ワイヤセグメント130に重ねて、次の隣接する発光ワイヤセグメント130の相互接続部112と114に超音波接合させる。その結果、相互接続部112と114は、次の隣接する発光ワイヤセグメントに電気的に連結される。下面のフィルムは、140で示している様に、一体にはんだ付けされる。この様に、発光ワイヤセグメント130は、所望されるどの様な長さにでも、電気的な完全性を保って連結することができる。図5Cは、上記突合せ継手の上面図を示している。図5Bは、隣接する発光ワイヤセグメント130の間に重ね継手を形成している状態を示している。これは、上面相互接続部の端部を132で示されている様に除去して、下面が上面の銅フィルムと接触しないようにし、次に、図示の様に、134ではんだ付けして、下面と下面が電気的に接続されるようにすることによって実現される。上面は、タブ又は細片136によって電気的に接続され、前後の相互接続部112と114がそれぞれ電気的に接続される。
【0018】
図6Aから図6Eは、発光ワイヤセグメントを作るための別の方法を示している。図6Aから図6Cに示している様に、基板150の、直線状LEDダイオード152が既に述べたやり方で埋め込まれている部分には、ドーム154が形成され、既に述べた様に、ダイオード上の2つの接点に分かれた相互接続部が形成されている。図6Dに示す様に、基板150には穴162が打ち抜かれており、LEDダイオードモジュール164が、穴162内に配置され、基板150に固定される。図6Cに示す様に、ワイヤ又はリボン166が、基板に埋め込まれ、接合によってモジュールの相互接続部112と114に接続される。この様にして、全モジュール164の相互接続部112と114は、それぞれ、電気的に一つに相互接続される。
【0019】
図7は、正極相互接続部112の上面171から伸張している箔フランジ172と、他方の端部の接地相互接続部114から伸張している箔フランジ174を有する発光ワイヤセグメント170を示しており、箔フランジ174は、下面上の銅フィルム175の上に折り重ねられ、接合されている。
【0020】
図8Aから図8Eは、1つの発光ワイヤセグメント又は一連の発光ワイヤセグメントを終端させるのに用いられる終端部又はコネクタ180を示している。終端部は、プラスチック又は他の適した誘電材の本体182から成り、その上に銅フィルム184が被覆又は積層されている。フィルム184は、光学画像形成処理され、接続部分188と、本体180の前端まで伸張する接続用終端190を有する正極終端186が画定される。接地接続部は、銅フィルム184によって、本体182の後方の接続部分195と、終端190と平行に、本体182の前端まで伸張する接続用終端194を有する接地終端192として画定される。2つの穴196は、部分194に形成されている。間隙198は、正極側を接地側から分離している。発光ワイヤセグメント130の接続は、以下の通りである。発光ワイヤセグメント130は、終端180上に、箔フランジ172が、正極側の接続部分188に重なり、発光ワイヤセグメント130の下面が、接地側の接続部分194に接触するように配置される。箔フランジ172は、正極側の接続部分188にはんだ付け又は超音波接合される。発光ワイヤセグメントの背面は、図8Aから図8Cに示している様に、穴196を介して、接地側の部分194にはんだ付けされる。最後に、等写被覆(conformal coating)200が、図8Dで分かる様に、終端180を覆って施され、接合部及びはんだ付け部を覆う。図8Eは、大体の寸法が分かるように、終端180を、拡大して示している。
【0021】
次に、図9Aから図9Dは、一体に接合された一連の発光ワイヤセグメントの図を示している。更に、図9Cと図9Dでは、終端180が加えられている。同じ参照番号を用いているので、以上のことから、これらの図面の説明は容易に理解頂けるであろう。
【0022】
以上、本発明を、特定の好適な実施形態に関して図示し、説明してきたが、ここに請求している本発明から逸脱することなく、変更及び修正を加えることができる。その様な変更及び修正は、当業者には明らかな様に、請求する本発明の範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1Aは、LEDダイオード又はフォトダイオードの様なダイオードを埋め込んだ平坦なパネルの概略図である。
【0024】
図1Bは、図1Aに示しているのと同様のパネルであるが、区画の数が多いものを示す概略図である。
【図2】図2Aから2Eは、本発明による軸状ダイオードの取り付けを概略的に示している。
【図3】図3Aから3Fは、本発明による直線状ダイオードの取り付けを概略的に示している。
【図4】図4Aから4Dは、発光ワイヤセグメントを概略的に示している。
【図5】図5Aから5Cは、発光ワイヤセグメントが互いに接続される様子を概略的に示している。
【図6】図6Aから6Fは、発光ワイヤセグメント構造の更なる詳細を概略的に示している。
【図7】図7Aと7Bは、発光ワイヤセグメントの終端部を概略的に示している。
【図8】図8Aから8Eは、コネクタを備えた発光ワイヤセグメントの終端部を概略的に示している。
【図9】図9Aから9Eは、本発明による発光ワイヤセグメント構造の更なる詳細を示している。
【図1A】
【図1B】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小さなチップ及び他の電気構成要素を微細実装するための方法と、出来上がったマイクロパッケージに関する。より具体的には、本発明は、小さなチップ及び他の電気構成要素を微細実装し、LEDダイオードが可撓性プラスチック基板内に埋め込まれている発光ワイヤを形成するための方法に関しており、更には、細長い可撓性プラスチック基板内に埋め込まれている一列のLEDダイオードを有するマイクロパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
超小型電子機器及び電気装置を実装するために様々な技法が提案されてきたが、何れも、もっと効率的に大量生産することができ、出来上がった製品の寸法と重量が小さくなるような、平坦化されたパッケージ、又は小さくて平坦なパッケージを作る能力を提供してはいない。これまで、LEDダイオードは、ワイヤボンディング又はフリップチップ技術を使ってダイ又はチップを表面実装することによって実装されてきた。LED構成要素は剛性のあるチップなので、可撓性基板上に表面実装すると、構成要素、又は可撓性基板との1つ又は複数の接続部が、基板が撓んだときに外れたり不通になったりする危険性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、シリコンチップ及び電気構成要素の様な超小型電子デバイスを、平坦で小型軽量のパッケージを作るやり方で実装する方法を提供する。従って、本発明の第1の目的は、先行技術の上記欠点を解決する方法及び装置を提供することである。従って、本発明は、LEDダイオードを可撓性基板上に微細実装するための方法と、先行技術の欠点に煩わされず、基板が撓んでも、接続が外れ又は失われることのない可撓性基板を含んでいるマイクロパッケージを提供する。
【0004】
上記のことは、可撓性プラスチック基板内に電気又は電子機械デバイスを埋め込む微細実装のための新規な方法と、可撓性プラスチック基板内にデバイスを埋め込んだマイクロパッケージによって実現される。デバイス又は構成要素を可撓性基板内に埋め込むことによって、平坦で小さくて薄い発光ワイヤを作るための手法が強化される。
【0005】
これは、本発明により、発光ワイヤを作る段階を含んでいる方法によって実現され、同方法は、平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームを提供することによって発光ワイヤセグメントを作る段階と、一連の空洞を、細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて形成する段階と、第1及び第2接点が基板の空洞に埋め込まれるようにLEDダイオードを配置する段階と、基板の一方の面上の銅フィルムを処理して、誘電性空間によって分離されている2つの相互接続部を画定し、第1及び第2タブが空洞内に突き出ている状態にする段階と、第1タブを前記LEDダイオードの第1接点に接合させる段階と、第2タブを前記LEDダイオードの第2接点に接合させる段階と、を含んでいる。上記方法に従って作られた複数の発光ワイヤセグメントは、直列又は並列に、相互接続させることもできる。
【0006】
更に、本発明は、平坦な可撓性の薄いプラスチック誘電材シートの一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている基板フレームを備えているマイクロパッケージを考えており、基板の前記一方の面上の前記銅フィルムは、薄いウェブによって互いに分けられた構成要素区画の行と列を画定しており、各区画は、基板フレームから容易に切り離すことができるようになっている。
【0007】
上記のマイクロパッケージは、構成要素区画をフレームから取り出すことのできる機械に対して基板フレームを位置決めするために割り出し要素を設けた基板フレームを有することができる。各構成要素区画は、基板に空洞が形成されており、基板上に積層された銅フィルムは、2つの分離された相互接続部を画定することができ、各相互接続部は、基板に形成されている空洞内に伸張するタブを有している。接点を有する電気構成要素が空洞内に配置され、その接点がタブに接合される。
【0008】
本発明は、更に、平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームと、細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて配置されている一連の空洞と、第1及び第2接点が基板の各空洞に埋め込まれているLEDダイオードと、を備えた発光ワイヤセグメントを考えており、基板の一方の面上の銅フィルムは、誘電性空間によって分けられた2つの相互接続部を画定し、一方の相互接続部は、各LEDダイオードの第1接点に接合されるタブを有し、他方の相互接続部は、各LEDダイオードの第2接点に接合されるタブを有している。上記による発光ワイヤは、発光ワイヤの一端に連結される端末を画定する端末部を有している。上記による少なくとも2つの発光ワイヤセグメントが直列又は並列に一体に連結されている構造も考えられる。
【0009】
本発明の他のこれ以外の利点は、以下の詳細な説明を、添付図面と関連付けて読めば明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
超小型電子構成要素の独特な実装を図1Aと図1Bに示している。図示の平坦なパネル10は、プラスチックの上面と下面に銅フィルムを設けて構成されている。2005年10月18日に、同じ発明人に発行された米国特許第6956182号に示されているように、既知の光学画像形成及びリソグラフィ処理によって、一方の面上では、選択された領域内の銅フィルムが除去されて、複数の剥き出しのプラスチック領域が露出し、他方の面上では、図1Aに示しているように、銅フィルムは、区画20当たり2つの電極12と、各区画に配置されるダイオード16に接合されることになる区画当たり2つの接点14とに形成されており、前記特許全体を参考文献としてここに援用する。区画20は、基板内で薄いウェブWを残して打ち抜かれた切除部15によって画定されている。パネル10には、ピック・アンド・プレイス機械内に配置するための割り出し切除部18が設けられている。ダイオードは、例えば、LEDダイオード、フォトダイオード、又は他の型式など、どの様な型式のダイオードでもよい。マイクロパッケージの配置は、図1Aと1Bに示している様な区画の列を備えており、チップの様などの様な超小型電子構成要素にも使用することができる。更に、超小型電子構成要素は、異なる要素の混合体を備えていてもよい。図1Bは、図1Aに示しているパネルと同様のパネルを示しているが、区画の数が多く、図1Bに印しているミリメートル寸法で、製品が小型であることを示しており、区画Sは、基板内で薄いウェブWを残して打ち抜かれた切除部15によって画定され、ピック・アンド・プレイス装置で容易に取り外せるようになっている。
【0011】
本発明の方法は、図2Aから図2Eに示している様に、本発明の方法は、LEDダイ用の相互接続部を、第1可撓性基板上に取り付けられているLEDダイを第2可撓性基板に接続する挿間器(interposer)として作用する可撓性基板に設ける段階で構成されている。可撓性基板へのLEDダイの取り付けは、2005年10月18日発行の米国特許第6956182号に記載されている様な、LEDダイを基板内に埋め込む方法を利用して、回路の相互接続部をLEDダイに超音波接合することによって達成され、同特許の内容全体を、参考文献としてここに援用する。この方法は、基本的に、基板の両側に、望ましくは銅の、導電性箔を積層した可撓性の誘電性基板を提供する段階を含んでいる。先ず、既知の光学画像形成技法を使って、導電性箔の或る部分を選択的に取り除き、相互接続導電性回路を、一部分(軸状LEDダイを取り付ける場合は1つのタブ、直線状LEDダイを取り付ける場合は2つのタブ)が予め選択された量の誘電性基板材料の周辺部に突き出たままに残すことによって、積層誘電性基板の上側に相互接続導電性回路を作る。次に、光学画像形成技法を使って、積層誘電性基板の下側からの導電性箔を、光学画像形成処理して、予め選択された量を周辺部内で除去して、前記周辺部内の誘電性基板材料を露出させる。こうして、直線状LEDダイを取り付ける場合は上側に2つのタブが、軸状LEDダイを取り付ける場合は上側に1つのタブが、空洞内に突き出るように形成する。次に、前記周辺部内の或る量の誘電性基板材料をレーザーアブレーションによって除去し、誘電性基板材料内に、空洞又は空隙が、空隙の周辺部に突き出ている相互接続導電性回路部分を破壊すること無く、作り出される。その後、電子構成要素(例えば、LEDダイ)を、望ましくは、積層された誘電性基板の予め選択された厚さを超えない厚さを有する空隙に挿入する(軸状LEDダイは基板より厚いことが多いので、突き出る)。少なくとも1つの接点は、位置が、空隙の周辺部に突き出ている前記相互接続導電性回路の部分(タブ)に対応しているので、完全に挿入したときは、電子構成要素上の接点は、相互接続導電性回路の前記突出部(タブ)と重なり合い、接触する。先に述べたように、直線状LEDダイの場合、2つのタブが空洞又は空隙内に突き出ている。最後に、電子構成要素(例えば、LEDダイ)上の接点と、上側の相互接続導電性回路の突出部を(望ましくは超音波接合により)一体に接合し、電子構成要素を、誘電性基板材料の空洞又は空隙に保持する。軸状LEDダイの場合、基板の下側に、材料、例えば銀はんだを施して、軸状LEDダイの下側への電気的接点を、基板の下側の導電性フィルムに固定し、提供する。
【0012】
図2Aから図2Eは、軸状LEDダイ10の、基板12への取り付けを示しており、上記方法で行われる取り付けによって、上側に厚さ18ミクロンの電気的接続部が設けられる。図示の様に、可撓性基板12は、PET、LCP、又は他の適した誘電性プラスチック材料の様な誘電材で構成され、その上面と下面に銅フィルム14が積層されており、基板12の中(空洞又は空隙17内)に、LEDダイオード10が埋め込まれており、上面及び上面側に積層された銅フィルム14から形成されているタブ16と相互接続されている。上面のタブ16は、19で、LEDダイオード10の上面接点18に超音波接合されている。LEDダイ10の底部接点18は、LEDダイ10の底部を基板の下面に積層された銅フィルム14に接続する銀はんだ21によって、固定されている。コネチカット州トリントンのDymax社製のDYMAX9616の様なドーム形成透明エポキシ13が、LEDダイ10を覆っている。
【0013】
レーザーアブレーションによって作られた空洞17は、少なくともチップ10と相補的な寸法及び形状でなければならないが、チップ10より僅かに大きく作り(参照番号20参照)、両側に小さい起伏23を設けるのが望ましい。タブ16は、LEDダイの電力側である相互接続回路22の一部である。下面フィルム14は、接地部として作用する。上面及び下面の銅フィルムは、厚さが12から20ミクロンである。フィルム14は、1/2oz(約14g)銅で構成され、厚さ約18ミクロンであるのが望ましい。挿間器を形成するような配置である場合、銅フィルム14を、誘電性基板12の端部を越して伸張させてフランジを形成し、そのフランジを、挿間器が取り付けられるPCB又は別の第2基板上の電気回路の接点又は接続部に(例えば、超音波接合又ははんだ付けで)接合させてもよい。PCB又は別の基板上の回路の接点又は接続部は、銅であるのが望ましい。
【0014】
図3Aから図3Fは、直線状LEDダイ30の、基板32の空洞又は空隙内への取り付けを示しており、上記方法で行われる取り付けによって、下面フィルム38に、チップが接点側を下にして空洞内に上から挿入されている下面38での直線状LEDダイ30の接点36への、厚さ18ミクロンの電気的相互接続部34、35が形成される。相互接続部34と35(相互接続部34は電力接続部として作用し、相互接続部35は接地接続部として作用する)は、光学画像形成により2つのチャネル33で分離されるので、露出した基板32の誘電材が両者を分離する。これも厚さ18ミクロンの上面のフィルム40は、以後説明する様に、接地面として作用する。図示の様に、可撓性基板32は、PET、LCP、又は他の適した誘電性プラスチック材料の様な誘電材で構成されており、その上面と下面42、44に銅フィルム40、38が積層されており、基板32の空洞又は空隙41内に、直線状LEDダイ30が埋め込まれ、下面44に積層された銅フィルム38から形成されているタブ46と相互接続されている。基板の下面の、それぞれ各相互接続部から突き出ている2つのタブ46は、48で、LEDダイ30上の接点36に超音波接合されている。LEDダイは、上面と下面の両方から光を発する。LEDダイ30の下面は、白色の反射性エナメルコート43で被覆されており、上面を通して光を反射し、基板32の下面に積層されている銅フィルム38と連続する表面を形成している。先に述べた様に、透明なドーム形成エポキシ39が、上面フィルム40の上に、チップ30を覆って配置され、チップの幅より実質的に大きい直径を有しており、チップから発せられる光を広げる。上面と下面の両方から光を発したい場合は、基板の下面に、反射性白色エナメルではなく同様のドームを配置することができる。
【0015】
レーザーアブレーションによって作られた空洞又は空隙41は、少なくともチップ30と相補形の寸法及び形状でなければならないが、2つの隣接する側が約12ミクロンだけチップ30より僅かに大きくなるように作り(参照番号50参照)、角に小さな浮彫窪み52を設けるのが望ましい。相互接続部35は、ビアによって上面フィルム40に接続され、接地面として作用する。ビアは、ドリル、レーザー、又はパンチ孔で作られ、銅又は導電性インクで充填されて、相互接続部35を上面フィルム40に電気的に連結する。
【0016】
図4Aから4Dは、本発明による発光ワイヤを示している。図4Aは、基本的な構造の上面を示しており、図4Bは、基本的な構造の下面を示している。図示の様に、基板100には、説明した様に、上面102と下面104に銅フィルムが積層されている。空洞106は、基板内に、説明したやり方でレーザーアブレーションによって作られており、直線状LEDダイ108は、説明したやり方で空洞内に超音波接合される。処理の際に、回路接続部112(正極又はアノード用)と114(接地又はカソード用)の間に、銅フィルムを除去してプラスチックの誘電性基板を露出させることによって、分割線又は間隙110が形成される。図4Cと図4Dは、発光ワイヤ120を、図4Cで下面を、図4Dで上面を示しており、図には2つのダイオードを示しているが、普通は、発光ワイヤは、図4Cと4Dに示しているように分離されているダイオードを、約15個保持している。大体の寸法が分かるように、図面に寸法を印した。
【0017】
図5Aと図5Bは、発光ワイヤセグメント130を接続するための方法を示している。図5Aは、突合せ継手を示しており、基板100から伸張している1つの発光ワイヤセグメント130の箔タブ122を、次の隣接する発光ワイヤセグメント130に重ねて、次の隣接する発光ワイヤセグメント130の相互接続部112と114に超音波接合させる。その結果、相互接続部112と114は、次の隣接する発光ワイヤセグメントに電気的に連結される。下面のフィルムは、140で示している様に、一体にはんだ付けされる。この様に、発光ワイヤセグメント130は、所望されるどの様な長さにでも、電気的な完全性を保って連結することができる。図5Cは、上記突合せ継手の上面図を示している。図5Bは、隣接する発光ワイヤセグメント130の間に重ね継手を形成している状態を示している。これは、上面相互接続部の端部を132で示されている様に除去して、下面が上面の銅フィルムと接触しないようにし、次に、図示の様に、134ではんだ付けして、下面と下面が電気的に接続されるようにすることによって実現される。上面は、タブ又は細片136によって電気的に接続され、前後の相互接続部112と114がそれぞれ電気的に接続される。
【0018】
図6Aから図6Eは、発光ワイヤセグメントを作るための別の方法を示している。図6Aから図6Cに示している様に、基板150の、直線状LEDダイオード152が既に述べたやり方で埋め込まれている部分には、ドーム154が形成され、既に述べた様に、ダイオード上の2つの接点に分かれた相互接続部が形成されている。図6Dに示す様に、基板150には穴162が打ち抜かれており、LEDダイオードモジュール164が、穴162内に配置され、基板150に固定される。図6Cに示す様に、ワイヤ又はリボン166が、基板に埋め込まれ、接合によってモジュールの相互接続部112と114に接続される。この様にして、全モジュール164の相互接続部112と114は、それぞれ、電気的に一つに相互接続される。
【0019】
図7は、正極相互接続部112の上面171から伸張している箔フランジ172と、他方の端部の接地相互接続部114から伸張している箔フランジ174を有する発光ワイヤセグメント170を示しており、箔フランジ174は、下面上の銅フィルム175の上に折り重ねられ、接合されている。
【0020】
図8Aから図8Eは、1つの発光ワイヤセグメント又は一連の発光ワイヤセグメントを終端させるのに用いられる終端部又はコネクタ180を示している。終端部は、プラスチック又は他の適した誘電材の本体182から成り、その上に銅フィルム184が被覆又は積層されている。フィルム184は、光学画像形成処理され、接続部分188と、本体180の前端まで伸張する接続用終端190を有する正極終端186が画定される。接地接続部は、銅フィルム184によって、本体182の後方の接続部分195と、終端190と平行に、本体182の前端まで伸張する接続用終端194を有する接地終端192として画定される。2つの穴196は、部分194に形成されている。間隙198は、正極側を接地側から分離している。発光ワイヤセグメント130の接続は、以下の通りである。発光ワイヤセグメント130は、終端180上に、箔フランジ172が、正極側の接続部分188に重なり、発光ワイヤセグメント130の下面が、接地側の接続部分194に接触するように配置される。箔フランジ172は、正極側の接続部分188にはんだ付け又は超音波接合される。発光ワイヤセグメントの背面は、図8Aから図8Cに示している様に、穴196を介して、接地側の部分194にはんだ付けされる。最後に、等写被覆(conformal coating)200が、図8Dで分かる様に、終端180を覆って施され、接合部及びはんだ付け部を覆う。図8Eは、大体の寸法が分かるように、終端180を、拡大して示している。
【0021】
次に、図9Aから図9Dは、一体に接合された一連の発光ワイヤセグメントの図を示している。更に、図9Cと図9Dでは、終端180が加えられている。同じ参照番号を用いているので、以上のことから、これらの図面の説明は容易に理解頂けるであろう。
【0022】
以上、本発明を、特定の好適な実施形態に関して図示し、説明してきたが、ここに請求している本発明から逸脱することなく、変更及び修正を加えることができる。その様な変更及び修正は、当業者には明らかな様に、請求する本発明の範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1Aは、LEDダイオード又はフォトダイオードの様なダイオードを埋め込んだ平坦なパネルの概略図である。
【0024】
図1Bは、図1Aに示しているのと同様のパネルであるが、区画の数が多いものを示す概略図である。
【図2】図2Aから2Eは、本発明による軸状ダイオードの取り付けを概略的に示している。
【図3】図3Aから3Fは、本発明による直線状ダイオードの取り付けを概略的に示している。
【図4】図4Aから4Dは、発光ワイヤセグメントを概略的に示している。
【図5】図5Aから5Cは、発光ワイヤセグメントが互いに接続される様子を概略的に示している。
【図6】図6Aから6Fは、発光ワイヤセグメント構造の更なる詳細を概略的に示している。
【図7】図7Aと7Bは、発光ワイヤセグメントの終端部を概略的に示している。
【図8】図8Aから8Eは、コネクタを備えた発光ワイヤセグメントの終端部を概略的に示している。
【図9】図9Aから9Eは、本発明による発光ワイヤセグメント構造の更なる詳細を示している。
【図1A】
【図1B】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦な可撓性の薄いプラスチック誘電材シートの一方の面上に積層された銅フィルムを有して構成されている基板フレームを備えているマイクロパッケージにおいて、前記基板の前記一方の面上の前記銅フィルムは、薄いウェブによって互いに分けられた構成要素区画の列と行を画定しており、前記各区画は、前記基板フレームから容易に切り離せるようになっている、マイクロパッケージ。
【請求項2】
前記基板フレームは、前記構成要素区画を前記フレームから取り出すことのできる機械に対して前記基板フレームを位置決めする割り出し要素を有している、請求項1に記載のマイクロパッケージ。
【請求項3】
各構成要素区画は、基板に空洞が形成されており、前記基板上に積層された前記銅フィルムは2つの分離された相互接続部を画定し、各相互接続部は、前記基板に形成されている前記空洞内に伸張するタブを有している、請求項1に記載のマイクロパッケージ。
【請求項4】
接点を有する電気構成要素が、前記空洞内に配置され、その接点が、前記タブに接合される、請求項3に記載のマイクロパッケージ。
【請求項5】
前記基板フレームは、前記構成要素区画を前記フレームから取り出すことのできる機械に対して前記基板フレームを位置決めする割り出し要素を有している、請求項4に記載のマイクロパッケージ。
【請求項6】
平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームと、前記細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて配置されている一連の空洞と、第1及び第2接点が前記基板の各空洞に埋め込まれているLEDダイオードと、を備えている発光ワイヤセグメントにおいて、前記基板の一方の面上の前記銅フィルムは、誘電性空間によって分けられた2つの相互接続部を画定し、一方の相互接続部は、各LEDダイオードの前記第1接点に接合されるタブを有し、他方の相互接続部は、各LEDダイオードの前記第2接点に接合されるタブを有している、発光ワイヤセグメント。
【請求項7】
終端を画定する終端部が、前記発光ワイヤの一端に連結されている、請求項6に記載の発光ワイヤ。
【請求項8】
直列又は並列に一体に連結されている、請求項6に記載の少なくとも2つの発光ワイヤセグメントを備えている構造。
【請求項9】
発光ワイヤを作る方法において、平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームを提供することによって発光ワイヤセグメントを作る段階と、一連の空洞を、前記細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて形成する段階と、第1及び第2接点が前記基板の前記空洞に埋め込まれるようにLEDダイオードを配置する段階と、前記基板の一方の面上の前記銅フィルムを処理して、誘電性空間によって分離されている2つの相互接続部を画定し、第1及び第2タブが前記空洞内に突き出ている状態にする段階と、前記第1タブを前記LEDダイオードの前記第1接点に接合させる段階と、前記第2タブを前記LEDダイオードの前記第2接点に接合させる段階と、から成る方法。
【請求項10】
請求項9に従って作られた複数の発光ワイヤセグメントを、直列又は並列に相互接続させる段階を更に含んでいる、発光ワイヤを作る方法。
【請求項1】
平坦な可撓性の薄いプラスチック誘電材シートの一方の面上に積層された銅フィルムを有して構成されている基板フレームを備えているマイクロパッケージにおいて、前記基板の前記一方の面上の前記銅フィルムは、薄いウェブによって互いに分けられた構成要素区画の列と行を画定しており、前記各区画は、前記基板フレームから容易に切り離せるようになっている、マイクロパッケージ。
【請求項2】
前記基板フレームは、前記構成要素区画を前記フレームから取り出すことのできる機械に対して前記基板フレームを位置決めする割り出し要素を有している、請求項1に記載のマイクロパッケージ。
【請求項3】
各構成要素区画は、基板に空洞が形成されており、前記基板上に積層された前記銅フィルムは2つの分離された相互接続部を画定し、各相互接続部は、前記基板に形成されている前記空洞内に伸張するタブを有している、請求項1に記載のマイクロパッケージ。
【請求項4】
接点を有する電気構成要素が、前記空洞内に配置され、その接点が、前記タブに接合される、請求項3に記載のマイクロパッケージ。
【請求項5】
前記基板フレームは、前記構成要素区画を前記フレームから取り出すことのできる機械に対して前記基板フレームを位置決めする割り出し要素を有している、請求項4に記載のマイクロパッケージ。
【請求項6】
平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームと、前記細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて配置されている一連の空洞と、第1及び第2接点が前記基板の各空洞に埋め込まれているLEDダイオードと、を備えている発光ワイヤセグメントにおいて、前記基板の一方の面上の前記銅フィルムは、誘電性空間によって分けられた2つの相互接続部を画定し、一方の相互接続部は、各LEDダイオードの前記第1接点に接合されるタブを有し、他方の相互接続部は、各LEDダイオードの前記第2接点に接合されるタブを有している、発光ワイヤセグメント。
【請求項7】
終端を画定する終端部が、前記発光ワイヤの一端に連結されている、請求項6に記載の発光ワイヤ。
【請求項8】
直列又は並列に一体に連結されている、請求項6に記載の少なくとも2つの発光ワイヤセグメントを備えている構造。
【請求項9】
発光ワイヤを作る方法において、平坦な可撓性の薄くて細長いプラスチック誘電材シートの少なくとも一方の面上に銅フィルムを積層して構成されている細長い基板フレームを提供することによって発光ワイヤセグメントを作る段階と、一連の空洞を、前記細長い基板に沿って長手方向に間隔を空けて形成する段階と、第1及び第2接点が前記基板の前記空洞に埋め込まれるようにLEDダイオードを配置する段階と、前記基板の一方の面上の前記銅フィルムを処理して、誘電性空間によって分離されている2つの相互接続部を画定し、第1及び第2タブが前記空洞内に突き出ている状態にする段階と、前記第1タブを前記LEDダイオードの前記第1接点に接合させる段階と、前記第2タブを前記LEDダイオードの前記第2接点に接合させる段階と、から成る方法。
【請求項10】
請求項9に従って作られた複数の発光ワイヤセグメントを、直列又は並列に相互接続させる段階を更に含んでいる、発光ワイヤを作る方法。
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2008−517481(P2008−517481A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537943(P2007−537943)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/037158
【国際公開番号】WO2006/044739
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(506269035)アジライト・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/037158
【国際公開番号】WO2006/044739
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(506269035)アジライト・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】
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