説明

超臨界乾燥装置及び方法

【課題】フッ素を含有する溶媒からの遊離フッ素による、チャンバの腐食や半導体デバイスの電気的特性の劣化を防止する。
【解決手段】超臨界乾燥装置は、密閉可能な第1容器と、前記第1容器内に設けられたフッ素吸着剤と、前記第1容器内に設けられ、半導体基板を収容する第2容器と、前記第1容器の内部を加熱するヒータと、前記第1容器に連結された配管と、前記配管に設けられたバルブと、を備える。フッ素含有溶媒の加熱により発生した遊離フッ素はフッ素吸着剤に吸着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、超臨界乾燥装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程には、リソグラフィ工程、エッチング工程、イオン注入工程などの様々な工程が含まれている。各工程の終了後、次の工程に移る前に、ウェーハ表面に残存した不純物や残渣を除去してウェーハ表面を清浄にするための洗浄工程及び乾燥工程が実施されている。
【0003】
例えば、エッチング工程後のウェーハの洗浄処理では、ウェーハの表面に洗浄処理のための薬液が供給され、その後に純水が供給されてリンス処理が行われる。リンス処理後は、ウェーハ表面に残っている純水を除去してウェーハを乾燥させる乾燥処理が行われる。
【0004】
乾燥処理を行う方法としては、例えばウェーハ上の純水をイソプロピルアルコール(IPA)に置換してウェーハを乾燥させるものが知られている。しかし、この乾燥処理時に、液体の表面張力によりウェーハ上に形成されたパターンが倒壊するという問題があった。
【0005】
このような問題を解決するため、表面張力がゼロとなる超臨界乾燥が提案されている。例えば、表面がハイドロフルオロエーテル(HFE)で濡れているウェーハをチャンバ内に導入し、チャンバ内を昇圧・昇温してHFEを超臨界状態にする。そして、超臨界状態のHFEをチャンバから排出することによりウェーハを乾燥させる。
【0006】
しかし、HFEのようなフッ素を含有する溶媒を用いて超臨界乾燥を行う場合、加熱により溶媒分子が熱分解して遊離フッ素が発生する。遊離フッ素は空気中の水分と結合してフッ化水素酸(HF)となり、チャンバを腐食させたり、ウェーハ上の半導体デバイス材料をエッチングして半導体デバイスの電気的特性を劣化させたりするという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−49065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、フッ素を含有する溶媒からの遊離フッ素が水分と結合することを防止し、チャンバの腐食や半導体デバイスの電気的特性の劣化を防止できる超臨界乾燥装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施形態によれば、超臨界乾燥装置は、密閉可能な第1容器と、前記第1容器内に設けられたフッ素吸着剤と、前記第1容器内に設けられ、半導体基板を収容する第2容器と、前記第1容器の内部を加熱するヒータと、前記第1容器に連結された配管と、前記配管に設けられたバルブと、を備える。フッ素含有溶媒の加熱により発生した遊離フッ素はフッ素吸着剤に吸着される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】圧力と温度と物質の相状態との関係を示す状態図である。
【図2】本発明の実施形態に係る超臨界乾燥装置の斜視図である。
【図3】同実施形態に係る超臨界乾燥装置の外容器及び内容器の斜視図である。
【図4】同実施形態に係る超臨界乾燥装置の断面図である。
【図5】同実施形態に係る超臨界乾燥方法を説明するフローチャートである。
【図6】HFEの蒸気圧曲線を示すグラフである。
【図7】変形例による超臨界乾燥装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
まず、超臨界乾燥について説明する。図1は、圧力と温度と物質の相状態との関係を示す状態図である。超臨界乾燥に用いられる超臨界流体の機能物質には、三態と称される気相(気体)、液相(液体)、固相(固体)の3つの存在状態がある。
【0013】
図1に示すように、上記3つの相は、気相と液相との境界を示す蒸気圧曲線(気相平衡線)、気相と固相との境界を示す昇華曲線、固相と液相との境界を示す溶解曲線で区切られる。これら3つの相が重なったところが三重点である。この三重点から蒸気圧曲線が高温側に延びると、気相と液相が共存する限界である臨界点に達する。この臨界点では、気相と液相の密度が等しくなり、気液共存状態の界面が消失する。
【0014】
そして、臨界点より高温、高圧の状態では、気相、液相の区別がなくなり、物質は超臨界流体となる。超臨界流体とは、臨界温度以上で高密度に圧縮された流体である。超臨界流体は、溶媒分子の拡散力が支配的である点においては気体と類似している。一方、超臨界流体は、分子の凝集力の影響が無視できない点においては液体と類似しているため、種々の物質を溶解する性質を有している。
【0015】
また、超臨界流体は、液体に比べ非常に高い浸潤性を有し、微細な構造にも容易に浸透する特徴がある。また、超臨界流体は、超臨界状態から直接気相に転移するように乾燥させることで、気体と液体の界面が存在しないように、すなわち毛管力(表面張力)が働かないようにして、微細構造を破壊することなく乾燥することができる。超臨界乾燥とは、このような超臨界流体の超臨界状態を利用して基板を乾燥することである。
【0016】
ハイドロフルオロエーテル(HFE)のようなフッ素を含有する溶媒を用いて超臨界乾燥を行う場合、加熱により溶媒分子が熱分解して遊離フッ素が発生する。例えば、旭硝子社製のAE−3000(CFCHOCFCHF)は、加熱に伴う熱エネルギーにより、結合解離エネルギーの低いC−H結合、C−O結合、C−F結合が切れて遊離フッ素が発生する。遊離フッ素は空気中の水分と結合してフッ化水素酸(HF)となり、チャンバを腐食させたり、基板上の半導体デバイス材料をエッチングして半導体デバイスの電気的特性を劣化させたりするという問題があった。本実施形態は、このような問題を解決するためのものである。
【0017】
次に、図2〜図4を用いて、半導体基板の超臨界乾燥を行う超臨界乾燥装置10について説明する。図2は超臨界乾燥装置10の斜視図、図3は後述する外容器12及び内容器14を別々に示した透明斜視図、図4は半導体基板Wが導入された状態の超臨界乾燥装置10の断面図である。
【0018】
図2に示すように、超臨界乾燥装置10は、SUSやニッケル合金等で形成された高圧用の圧力容器である外容器(第1容器)12と、外容器12の内部に設けられ半導体基板Wを収容する内容器(第2容器)14とを備えている。内容器14は、外容器12と同じ材料で形成してもよいが、半導体の金属汚染を考慮して、石英やPEEK材等で形成することが好ましい。
【0019】
図4に示すように、外容器12には、外容器12内の温度を調整するためのヒータ16が内蔵されている。外容器12は開閉可能になっており、外容器12を開けている状態で、半導体基板Wを外容器12内に導入することができる。図2及び図3(a)は説明のために上部を開放した外容器12を示しているが、実際には図4に示すように蓋12Aにより外容器12の上部を塞ぐことができる。また、図3(a)ではヒータ16の図示を省略している。
【0020】
なお、図4では、ヒータ16が外容器12に内蔵されている構成を示しているが、ヒータ16を外容器12の外周部に設ける構成にしてもよい。
【0021】
図3(a)及び図4に示すように、外容器12の内壁には、フッ素吸着材18を保持するための保持部20が設けられている。保持部20は例えば外容器12の内壁に形成された凹部であり、この凹部にフッ素吸着剤18を嵌め込むことでフッ素吸着剤18が外容器12内で保持される。フッ素吸着剤18は、フッ素を吸着することができる。従って、外容器12内で発生した遊離フッ素はフッ素吸着剤18に吸着される。このフッ素吸着剤18には、例えば、活性アルミナを使用することができる。フッ素吸着剤18は、一定期間使用されると、保持部20から取り外されて、新品のフッ素吸着剤18に交換することができる。
【0022】
図2、図3(b)、及び図4に示すように、内容器14には、半導体基板Wを出し入れするための開口14Aが設けられている。
【0023】
フッ素吸着剤18を外容器12の内壁に設けられた保持部20に保持させており、内容器14に収容されている半導体基板Wはフッ素吸着剤18に接触しない。そのため、フッ素吸着剤18に吸着されているフッ素が半導体基板Wに付着することを防止できる。
【0024】
図2、図3(a)、及び図4に示すように、外容器12には配管22が連結されており、外容器12内の気体や超臨界流体を、この配管22を介して外部に排出することができる。配管22には、外容器12内の内圧を監視制御しながらバルブ開度を調整する制御バルブ24が設けられている。外容器12の蓋12Aを閉め、制御バルブ24を閉じることにより、外容器12内を密閉状態にすることができる。
【0025】
次に、図5に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る半導体基板の洗浄及び乾燥方法を説明する。
【0026】
(ステップS101)処理対象の半導体基板Wが図示しない洗浄チャンバに搬入される。そして、半導体基板Wの表面に薬液が供給され、洗浄処理が行われる。薬液には、例えば、硫酸、フッ酸、塩酸、過酸化水素等を用いることができる。
【0027】
ここで、洗浄処理とは、レジストを半導体基板Wから剥離するような処理や、パーティクルや金属不純物を除去する処理や、半導体基板W上に形成された膜をエッチング除去する処理等を含むものである。半導体基板Wには、微細パターンが形成されている。この微細パターンは、洗浄処理前から形成されているものでもよいし、この洗浄処理により形成されるものでもよい。
【0028】
(ステップS102)ステップS101の洗浄処理の後に、半導体基板Wの表面に純水が供給され、半導体基板Wの表面に残留していた薬液を純水によって洗い流す純水リンス処理が行われる。
【0029】
(ステップS103)ステップS102の純水リンス処理の後に、表面が純水で濡れている半導体基板Wをフッ素含有溶媒に浸漬させ、半導体基板W表面の液体を純水からフッ素含有溶媒に置換する液体置換処理が行われる。以下の説明では、フッ素含有溶媒としてハイドロフルオロエーテル(HFE)を用いるものとする。
【0030】
(ステップS104)ステップS103の液体置換処理の後に、半導体基板Wが、表面がHFEで濡れた状態のまま、自然乾燥しないように、洗浄チャンバから搬出される。そして、図2〜図4に示す外容器12を開けた状態にし、半導体基板Wを内容器14に収容する。図2〜図4では、半導体基板Wは垂直状態で内容器14に収容される。そのため、半導体基板Wの表面からHFEがなくなる(流れ落ちる)ことがないように、内容器14をHFEで満たしておくことが好ましい。例えば、超臨界乾燥装置10にHFE(フッ素含有溶媒)を供給する液体供給部を設け、半導体基板Wを内容器14に収容させる際に、内容器14にHFE(フッ素含有溶媒)を供給する。
【0031】
半導体基板Wを収容した内容器14を外容器12内に導入した後、外容器12の蓋12Aを閉じる。そして、制御バルブ24を閉じて外容器12の内部を密閉状態にする。
【0032】
(ステップS105)ヒータ16を用いて、密閉状態の外容器12内において半導体基板Wの表面を覆っているHFE、すなわち内容器14内のHFEを加熱する。加熱されて気化したHFEは、開口14Aを介して内容器14から拡散し、外容器12内に充満する。気体HFEの増加により、密閉されて一定容積となっている外容器12内の圧力は、図6に示されるHFEの蒸気圧曲線に従って増加する。
【0033】
ここで、外容器12内の実際の圧力は、外容器12内に存在する全ての気体分子の分圧の総和となるが、本実施形態では、気体HFEの分圧を外容器12内の圧力として説明する。
【0034】
図6に示すように、外容器12内の圧力がHFEの臨界圧力Pcに達した状態で、HFEを臨界温度Tc以上に加熱すると、外容器12内のHFE(気体HFE及び液体HFE)は、超臨界状態となる。これにより、外容器12内は超臨界HFE(超臨界状態のHFE)で満たされ、半導体基板Wの表面は、超臨界HFEに覆われた状態となる。
【0035】
なお、HFEが超臨界状態となるまで、半導体基板の表面を覆う液体HFEが全て気化しないように、すなわち半導体基板Wが液体HFEで濡れ、内容器14内に液体HFEが残存しているようにする。
【0036】
気体の状態方程式(PV=nRT;Pは圧力、Vは体積、nはモル数、Rは気体定数、Tは温度)に、温度Tc、圧力Pc、外容器12の容積を代入することで、HFEが超臨界状態になる時に、外容器12内に気体状態で存在するHFEの量nc(mol)が求められる。従って、ステップS105で加熱を開始する前に内容器14内にはnc(mol)以上の液体HFEが存在する必要がある。
【0037】
本ステップにおけるHFEの加熱により、溶媒分子が熱分解して遊離フッ素が発生するが、この遊離フッ素はフッ素吸着剤18に吸着される。そのため、遊離フッ素が空気中の水分と結合することを防止できる。このことにより、遊離フッ素と水分との結合によるフッ化水素酸(HF)の発生が抑制され、外容器12、内容器14の腐食や、半導体基板W上の半導体デバイス材料のエッチングを防止することができる。
【0038】
(ステップS106)ステップS105でHFEが超臨界状態になった後、制御バルブ24を開き、配管22を介して、外容器12内の超臨界HFEを徐々に排出する。
【0039】
(ステップS107)外容器12内の超臨界HFEの排出を所定時間行った後、制御バルブ24の開度を大きくし、外容器12内を降圧する。
【0040】
(ステップS108)外容器12内を大気圧まで降圧した後、外容器12を冷却し、蓋12Aを開ける。そして、半導体基板Wを内容器14から取り出し、外容器12から搬出する。
【0041】
このように、本実施形態では、半導体基板Wの表面を覆うHFEを液体から超臨界状態に変化させ、超臨界HFEを外容器12から排出することで半導体基板Wを乾燥させる。そのため、半導体基板上の微細パターンに毛管力(表面張力)が働かず、微細パターンを破壊することなく半導体基板Wを乾燥させることができる。
【0042】
また、HFEの加熱の際に発生する遊離フッ素をフッ素吸着剤18に吸着させることで、遊離フッ素と水分との結合によるフッ化水素酸(HF)の発生を抑制することができる。このことにより、外容器12の腐食を防止することができる。また、半導体基板W上の半導体デバイス材料のエッチングを防止し、半導体デバイスの電気的特性が劣化することを防止することができる。
【0043】
上記実施形態では、図2〜図4に示すように、内容器14は半導体基板Wを垂直状態にして収容していたが、水平状態にして収容するようにしてもよい。また、超臨界乾燥装置10は、半導体基板を複数枚収容できるチャンバ構成でもよい。また、半導体基板を内容器14に収容する前、又は半導体基板Wを収容した内容器14を外容器12内に導入した後、パターン倒壊に寄与しない余剰の溶媒を除去することが好ましい。
【0044】
また、上記実施形態では、外容器12の内壁に設けた保持部20にフッ素吸着剤18を取り付けていたが、図7に示すように、外容器12の内壁にフッ素吸着剤18をコーティングするようにしてもよい。また、内容器14の外壁にフッ素吸着剤18を取り付けたり、内容器14の外壁にフッ素吸着剤18をコーティングしたりしてもよい。フッ素吸着剤18をコーティングする場合は、外容器12内に窒素又は二酸化炭素を供給して加熱することで、フッ素吸着剤18を再生することができる。フッ素吸着剤18は取り付けたりコーティングしたりせずに、外容器12内に(半導体基板Wに接触しないように)据え置くだけでもよい。
【0045】
フッ素吸着剤18には活性アルミナだけでなく、希土類元素含水酸化物と高分子樹脂との混合物を使用することもできる。ここで、希土類元素含水酸化物とは元素周期表による3(3A)族の希土類元素であって、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド元素、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、カドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムの含水酸化物である。これら希土類元素含水酸化物の混合体でもよい。また、高分子樹脂としては、フッ素樹脂、フッ化ビリニデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビリニデン樹脂、ポリスチレン、ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリスルホン、ポリアクリルニトリル等、及びこれらの共重合体を挙げることができる。
【0046】
上記実施形態では、HFE等のフッ素含有溶媒を臨界温度以上まで加熱し、外容器12内の圧力をフッ素含有溶媒の臨界圧力以上に昇圧する超臨界乾燥について説明したが、外容器12内の圧力及びフッ素含有溶媒の温度をその臨界点より低い条件で乾燥するときでも、加熱により遊離フッ素が発生する場合は、上記実施形態に係る超臨界乾燥装置を使用することが好ましい。
【0047】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0048】
10 超臨界乾燥装置
12 外容器
14 内容器
16 ヒータ
18 フッ素吸着剤
20 保持部
22 配管
24 制御バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉可能な第1容器と、
前記第1容器内に設けられたフッ素吸着剤と、
前記第1容器内に設けられ、半導体基板を収容する第2容器と、
前記第1容器の内部を加熱するヒータと、
前記第1容器に連結された配管と、
前記配管に設けられたバルブと、
を備える超臨界乾燥装置。
【請求項2】
前記フッ素吸着剤は前記第1容器の内壁に設けられることを特徴とする請求項1に記載の超臨界乾燥装置。
【請求項3】
前記フッ素吸着剤は前記第2容器の外壁に設けられることを特徴とする請求項1に記載の超臨界乾燥装置。
【請求項4】
前記フッ素吸着剤は、活性アルミナ、又は希土類元素含水酸化物と高分子樹脂との混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の超臨界乾燥装置。
【請求項5】
前記第2容器にフッ素含有溶媒を供給する供給部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の超臨界乾燥装置。
【請求項6】
第1容器と、前記第1容器内に設けられたフッ素吸着剤と、前記第1容器内に設けられた内容器と、前記第1容器の内部を加熱するヒータと、前記第1容器に連結された配管と、前記配管に設けられたバルブと、を備える超臨界乾燥装置を用いた超臨界乾燥方法であって、
表面がフッ素含有溶媒で濡れた状態で、半導体基板を前記第2容器に収容させる工程と、
前記半導体基板の収容後に、前記バルブを閉じて前記第1容器の内部を密閉する工程と、
前記第1容器の内部を密閉した後に、前記ヒータを用いて前記フッ素含有溶媒を加熱し、前記フッ素含有溶媒を超臨界流体に変化させる工程と、
前記バルブを開き、前記配管を介して前記第1容器から前記超臨界流体を所定時間排出する工程と、
前記超臨界流体の排出後に、前記第1容器内の圧力を大気圧に下げる工程と、
を備える超臨界乾燥方法。
【請求項7】
薬液を用いて前記半導体基板を洗浄する工程と、
前記半導体基板の洗浄後に、純水を用いて前記半導体基板をリンスする工程と、
前記純水を用いた前記半導体基板のリンス後、前記半導体基板を前記第2容器に収容させる前に、前記半導体基板上の純水を前記フッ素含有溶媒に置換する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の超臨界乾燥方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−151398(P2012−151398A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10671(P2011−10671)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】