説明

超薄型ディスプレイシステム

【課題】リアプロジェクションディスプレイなどの投射型ディスプレイ装置で、設置面積を小さくすることが可能な表示システムを提供すること。
【解決手段】第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと;チルト可能なミラープレートの行であって、該ミラープレートのそれぞれは反射表面を備え、入射光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは入射光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの行と;該「オン」方向にある該ミラープレートに該反射光の方向を制御するように構成された光学的スキャニングシステムとを備える、表示システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
本開示は、表示技術に関し、特に、投射型ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光投射は、大型コンピュータディスプレイまたはテレビ画面のような大きな表面上に画像を表示するために使用される。フロントプロジェクションシステムにおいて、画像ビームは、画像源から画面上に投射され、その画面は、光を反射して、画面の前に位置して見る人に向けられる。リアプロジェクションシステムにおいて、画像ビームは、画面の裏側に投射され、その画面の前に位置して見る人に向けて送られる。
【0003】
システムのサイズは、投射型ディスプレイ装置に対する重要な考慮事項である。リアプロジェクションディスプレイは、投射型ディスプレイが液晶、プラズマ、および発光ダイオードの技術に基づく薄型パネルディスプレイと比較されることが多いので、そのアプリケーションにおいて、設置面積が小さいことが、一般的に望ましい。
【0004】
投射型ディスプレイ用の光源は、マイクロミラーアレイに基づく空間光変調器(SLM)によって生成され得る。一般的に、マイクロミラーアレイは、セルのアレイを含み得、この各セルは、軸を中心にチルトされ得るミラープレートと、さらに、このミラープレートをチルトし得る静電気力を生成する回路網とを含む。動作のデジタルモードにおいて、例えば、ミラープレートがチルトされ得る位置は、2つある。「オン」の位置または状態において、マイクロミラーは、入射光を反射して、画像ディスプレイにおける画像ピクセルを形成する。「オフ」の位置または状態において、マイクロミラーは、入射光を、画像ディスプレイから遠ざける。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
一般的な局面において、本発明は、表示システムに関する。該表示システムは、第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと;チルト可能なミラープレートの行であって、該ミラープレートのそれぞれは反射表面を備え、入射光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは入射光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの行と;該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光の方向を制御するように構成された光学的スキャニングシステムであって、該チルト可能なミラープレートの行、および該先細プレートは、該「オン」方向にある該ミラープレートの行によって反射された該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該第三の面上に該画像ピクセルのラインをスキャニングして、表示画像を生成するように構成される、光学的スキャニングシステムとを含む。
【0006】
別の一般的な局面において、本発明は、表示画像を生成する方法に関する。該方法は、チルト可能なミラープレートのうちの1つ以上を「オン」位置に選択的にチルトすることであって、該チルト可能なミラープレートは、1つ以上の行に分布される、ことと、該「オン」位置にチルトされる該チルト可能なミラープレートの1つ以上で、入射光を「オン」方向に向けて反射することと、透明な先細プレートの第一の面で、該「オン」方向の該光を受けることと、該先細プレートの第二の面で、該先細プレートの該第一の面に入る該光を受けることと、該先細プレートの第三の面に、表示画像の画像ピクセルの第一のラインを形成することであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、ことと、スキャニングシステムを用いて、該「オン」方向の該光の方向を変化させて、該先細プレートの該第二の面に、該表示画像の画像ピクセルの第二のラインを生成することとを含む。
【0007】
さらに別の局面において、表示システムが記載される。該表示システムは、複数の光源、複数のビーム分割器、チルト可能なミラープレートの行、光学スキャニングシステム、および透明な先細プレートを有する。該複数のビーム分割器の第一のビーム分割器は、該複数の光源のうちの一つの光源からの光を方向転換させる。該複数のビーム分割器の第一のビーム分割器は、該複数の光源のうちの一つの光源からの光を方向転換させる。該複数の光源の第二の光源は、該複数のビーム分割器の該第一のビーム分割器に向けて、光を放つ。該複数のビーム分割器の第二のビーム分割器は、第一のビーム分割器からの該第一の光が通過し、第三の光源からの光を方向転換させることを可能にする。該第二のビーム分割器から来る第一の色の光、第二の色の光、または第三の色の光のうちの一つは、該チルト可能なミラープレートの行のミラーによって、「オン」方向または「オフ」方向に該入射光を反射させる。該「オン」方向の光は、該光学的スキャニングシステムに向けて、該先細プレートに向けて導かれる。一部の実施形態において、該複数の光源および該複数のビーム分割器は、他の構成である。
【0008】
別の一般的な局面において、表示システムが記載される。該表示システムは、第一の有色光を放つように構成された第一の光源と;チルト可能なミラープレートの第一の行であって、該ミラープレートのそれぞれは反射表面を備え、該第一の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第一の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第一の行と;第二の有色光を放つように構成された第二の光源と;チルト可能なミラープレートの第二の行と;第三の有色光を放つように構成された第三の光源と;チルト可能なミラープレートの第三の行と;該「オン」方向に反射された該第一の有色光、該第二の有色光、または該第三の有色光の少なくとも一つの方向を変化させるように構成されたビーム分割器またはXキューブと;第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと;該ビーム分割器または該Xキューブからの該光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムとを有する。該光学的スキャニングシステムおよび該先細プレートは、該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される。随意で、該表示システムは、該ビーム分割器または該Xキューブからの該光を反射するための別の行のセットを有する。
【0009】
さらに別の局面において、表示システムが記載される。該表示システムは、第一の有色光を放つように構成された第一の光源と;チルト可能なミラープレートの第一の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第一の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第一の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第一の行と;第二の有色光を放つように構成された第二の光源と;チルト可能なミラープレートの第二の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第二の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第二の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第二の行と;該「オン」方向の該第一の有色光が通過し、該第二の有色光を「オン」方向に方向転換させる第一のビーム分割器と;第三の有色光を放つように構成された第三の光源と;チルト可能なミラープレートの第三の行であって、該ミラープレートのそれぞれは反射表面を備え、該第三の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第三の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第三の行と;該第一の有色光および第二の有色光が通過し、該第三の有色光を該「オン」方向に方向転換させる第二のビーム分割器と;第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと;該第二のビーム分割器からの該光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムとを有する。該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステムおよび該先細プレートは、該「オン」方向にあるミラープレートによって反射される該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される。
【0010】
上記システムのインプリメンテーションは、以下の1つ以上を含み得る。上記第一の面、上記第二の面、および上記第三の面は、実質的に平坦であり得る。該第二の面は、該第三の面に対して30度未満の角度に向け得る。該第二の面は、該第三の面に対して15度未満の角度に向け得る。該第二の面および該第三の面は、該第一の面および該第一の面と対向する第四の面によって分離され得る。該第二の面と該第三の面とは交差し得、該第二の面と該第三の面との間に、ウェッジを形成し得る。該第一の面は、該第三の面に対して実質的に垂直であり得る。該先細プレートは、2つの対向する面を含み得、該対向する面のそれぞれは、該第一の面、該第二の面、および該第三の面のそれぞれと交差する。該第一の面で、該先細プレートに入る光は、全反射によって、該第二の面で反射され得る。該光学的スキャニングシステムは、光を該「オン」方向で該先細プレートの該第一の面に向けて反射するように構成された反射表面と;該反射表面の向きを変化させて、該表示画像の画像ピクセルの第二のラインを生成するように構成された搬送メカニズムとを含み得る。該チルト可能なミラープレートの少なくとも1つは、基板によってサポートされた2つのヒンジで接続され得、該ミラープレートは、該2つのヒンジによって規定される軸を中心にチルトするように構成される。静電気力が、該チルト可能なミラープレートの少なくとも1つに加えられるとき、該チルト可能なミラープレートの少なくとも1つは、チルトするように構成され得る。該透明な先細プレートは、ガラス材料からなり得る。該先細プレートは、多面体であり得る。該先細プレートは、実質的に平坦で、互いに平行な2つの対向する面を含み得る。該第一の面、該第二の面、および該第三の面は、平行四辺形であり得る。該表示システムは、1つ以上の有色光源をさらに含み得、該光源のそれぞれは、実質的に単色で、入射光を生成するように構成される。該表示システムは、さらに2つ以上の空間光変調器をさらに含み得、該空間光変調器のそれぞれは、チルト可能なミラープレートの行を含み、該2つ以上の空間光変調器におけるチルト可能なミラープレートは、実質的に単色で、入射光を受けるように構成される。該表示システムは、ビーム分割器とXキューブとのうちの少なくとも一方をさらに含み得、該ビーム分割器または該Xキューブは、該有色光源のうちの少なくとも1つによって放たれた該光の方向を変化させるように構成される。
【0011】
本明細書は、投射型または前方から見るタイプのディスプレイへのアプリケーションに適した超薄型表示システムを開示する。該超薄型表示システムは、狭いベース面、平坦な垂直面、および該垂直面に対して鋭角で向けられた傾斜面を含む透明な先細プレートを含む。チルト可能なマイクロミラーのアレイによって反射された光は、該狭いベース面に入り、次いで、該傾斜面によって反射され、該先細プレートの該垂直な表面で表示画像を形成する。表示画像は、該平坦な垂直面から投射された該光によって、異なる表示表面にもまた、形成され得る。該先細プレートの該狭いベース面によって、該表示システムは、小さな設置面積を有することが可能になり、このことは、リアプロジェクション表示システムにとって、非常に望ましい。
【0012】
本発明は、複数の実施形態に関して、特に図示され、記載されるが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態において、形式および詳細に、様々な変化がなされ得ることは、当業者には、理解されるべきである。
【0013】
本明細書の一部として組み込まれ、本明細書の一部をなす以下の図面は、以下の説明とともに、本明細書の実施形態を示し、本明細書の原理を説明するのに役立つ。
【0014】
本発明は、さらに、以下の手段を提供する。
【0015】
(項目1)
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
チルト可能なミラープレートの行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、入射光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは入射光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの行と、
該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光の方向を制御するように構成された光学的スキャニングシステムであって、該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステム、および該先細プレートは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたってスキャンするように構成される、光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システム。
【0016】
(項目2)
上記第一の面、上記第二の面、および上記第三の面は、実質的に平坦である、項目1に記載の表示システム。
【0017】
(項目3)
上記第二の面は、上記第三の面に対して、30度未満の角度を向いている、項目2に記載の表示システム。
【0018】
(項目4)
上記第二の面は、上記第三の面に対して、15度未満の角度を向いている、項目2に記載の表示システム。
【0019】
(項目5)
上記第二の面および上記第三の面は、上記第一の面および該第一の面と対向する第四の面によって分離される、項目2に記載の表示システム。
【0020】
(項目6)
上記第二の面と上記第三の面とは交差し、該第二の面と該第三の面との間に、ウェッジを形成する、項目2に記載の表示システム。
【0021】
(項目7)
上記第一の面は、上記第三の面に対して実質的に垂直である、項目1に記載の表示システム。
【0022】
(項目8)
上記先細プレートは、2つの対向する面を備え、該対向する面のそれぞれは、上記第一の面、上記第二の面、および上記第三の面のそれぞれと交差する、項目1に記載の表示システム。
【0023】
(項目9)
上記第一の面で、上記先細プレートに入る光は、上記第二の面で全反射される、項目1に記載の表示システム。
【0024】
(項目10)
上記光学的スキャニングシステムは、
光を上記「オン」方向で上記先細プレートの上記第一の面に向けて反射するように構成された反射表面と、
該反射表面の向きを変化させて、上記表示画像の画像ピクセルの第二のラインを生成するように構成された搬送メカニズムと
を備える、項目1に記載の表示システム。
【0025】
(項目11)
上記チルト可能なミラープレートの各ミラープレートは、基板によってサポートされた2つのヒンジで接続され、該ミラープレートは、該2つのヒンジによって規定される軸を中心にチルトするように構成される、項目1に記載の表示システム。
【0026】
(項目12)
静電気力が上記ミラープレートに加えられるとき、該ミラープレートがチルトするように構成される、項目11に記載の表示システム。
【0027】
(項目13)
上記透明な先細プレートは、ガラス製である、項目11に記載の表示システム。
【0028】
(項目14)
1つ以上の有色光源をさらに備え、該有色光源のそれぞれは、単色での入射光を生成する、項目1に記載の表示システム。
【0029】
(項目15)
2つ以上の空間光変調器をさらに備え、
該モジュレータのそれぞれは、チルト可能なミラープレートの行を含み、
該2つ以上の空間光変調器のそれぞれにおける該チルト可能なミラープレートは、実質的に単色で上記入射光を受けるように構成される、項目14に記載の表示システム。
【0030】
(項目16)
ビーム分割器およびXキューブのうちの少なくとも一方をさらに備え、
該ビーム分割器または該Xキューブは、上記有色光源のうちの少なくとも1つによって放たれた光の方向を変化させるように構成される、項目14に記載の表示システム。
【0031】
(項目17)
1つ以上のチルト可能なミラープレートを「オン」位置に選択的にチルトすることであって、該チルト可能なミラープレートは、1つ以上の行に分布される、ことと、
該「オン」位置にチルトされる該1つ以上のチルト可能なミラープレートで、入射光を「オン」方向に向けて反射することと、
透明な先細プレートの第一の面で、該「オン」方向の該光を受けることと、
該先細プレートの第二の面で、該先細プレートの該第一の面に入る該光を受けることと、
該先細プレートの第三の面に、表示画像の画像ピクセルの第一のラインを形成することであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、ことと、
スキャニングシステムを用いて、該「オン」方向の該光の方向を変化させて、該先細プレートの該第二の面に、該表示画像の画像ピクセルの第二のラインを生成することと
を包含する、表示画像を生成する方法。
【0032】
(項目18)
第一の色の光を放つように構成された第一の光源と、
該第一の色の光を方向転換させる第一のビーム分割器と、
第二の色の光を該第一のビーム分割器に向けて放つように構成された第二の光源と、
該第一の色の光と該第二の色の光が通過する第二のビーム分割器と、
第三の色の光を該第二のビーム分割器に向けて放つように構成された第三の光源であって、該第二のビーム分割器からの該第一の色の光、該第二の色の光、または該第三の色の光のうちの一つは、入射光を形成する、第三の光源と、
チルト可能なミラープレートの行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該入射光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該入射光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの行と、
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
該「オン」方向にある該ミラープレートによって該反射された光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システムであって、
該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステム、および該先細プレートは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光が、該先細プレートに、該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される、表示システム。
【0033】
(項目19)
第一の有色光を放つように構成された第一の光源と、
チルト可能なミラープレートの第一の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第一の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第一の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第一の行と、
第二の有色光を放つように構成された第二の光源と、
チルト可能なミラープレートの第二の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第二の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第二の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第二の行と、
第三の有色光を放つように構成された第三の光源と、
チルト可能なミラープレートの第三の行であって、該ミラープレートのそれぞれは反射表面を備え、該第三の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第三の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第三の行と、
該「オン」方向に反射された該第一の有色光、該第二の有色光、または該第三の有色光の少なくとも一つの方向を変化させるように構成されたビーム分割器またはXキューブと、
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
該ビーム分割器または該Xキューブからの該光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システムであって、
該光学的スキャニングシステムおよび該先細プレートは、該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される、表示システム。
【0034】
(項目20)
チルト可能なミラープレートの第四の行をさらに備え、
該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、上記ビーム分割器または上記Xキューブからの上記入射光を反射し、上記ビーム分割器または上記Xキューブからの上記入射光を「オン」方向に反射して、上記光学的スキャニングシステムに向ける「オン」位置にチルトするか、あるいは該ビーム分割器または該Xキューブからの該入射光を「オフ」方向に反射して、該光学的スキャニングシステムから離れる「オフ」位置にチルトするように構成される、項目19に記載の表示システム。
【0035】
(項目21)
第一の有色光を放つように構成された第一の光源と、
チルト可能なミラープレートの第一の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第一の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第一の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第一の行と、
第二の有色光を放つように構成された第二の光源と、
チルト可能なミラープレートの第二の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第二の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第二の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第二の行と、
該「オン」方向の該第一の有色光が通過し、該第二の有色光を「オン」方向に方向転換させる第一のビーム分割器と、
第三の有色光を放つように構成された第三の光源と、
チルト可能なミラープレートの第三の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第三の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第三の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第三の行と、
該第一の有色光および第二の有色光が通過し、該第三の有色光を該「オン」方向に方向転換させる第二のビーム分割器と、
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
該第二のビーム分割器からの該光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システムであって、
該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステムおよび該先細プレートは、該「オン」方向にあるミラープレートによって反射される該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される、表示システム。
【0036】
(摘要)
表示システムは、第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートを含む。該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい。該表示システムはまた、チルト可能なミラープレートの行も含み、該ミラープレートのそれぞれは反射表面を備える。該ミラープレートのそれぞれは、入射光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは入射光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される。光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光の方向を制御するように構成される。該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステム、および該先細プレートは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成される。該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1aおよび図1bは、超薄型表示システム100の、それぞれ横からの透視図および後方からの透視図である。超薄型表示システム100は、空間光変調器110と、光学的スキャニングシステム150と、透明な先細プレート260とを含む。透明な先細プレート260は、ガラス材料から作成され得る。先細プレート260は、先細プレート260のベースに第一の面265と、傾斜した第二の面266と、第三の面267とを含む。空間光変調器110は、方向115に沿う1つ以上の行に分布された複数のチルト可能なマイクロミラー120を含む。図1aおよび図2に示される特定のインプリメンテーションにおいて、方向115は、先細プレート260の第一の面265(ベース面)の狭い寸法に実質的に平行である。図1Aに示される特定のインプリメンテーションにおいて、チルト可能なマイクロミラー120の各照明された行は、第三の面267上の表示画像160内の画像ピクセルの列を生成し得る。チルト可能なマイクロミラー120の1つの行が図1aに示されるが、空間光変調器110は、少ない数(例えば、10行未満)の行のチルト可能なマイクロミラー120を含み得る。空間光変調器110内のマイクロミラーの行の数は、典型的に、超薄型表示システム100によって生成される典型的な表示画像内のピクセルの列の数よりもかなり小さい数である。
【0038】
以下にさらに詳細に記載されるように、チルト可能なミラー120は、個別にアドレスされることにより、マイクロコントローラ180によって2つ以上の方向にチルトし得る。マイクロミラー120が、入射光130を反射するように「オン」位置にチルトし得ることにより、反射光140を「オン」方向に生成する。あるいは、入射光130がマイクロミラー120により、「オフ」位置に向けられ得ることにより、反射光145を「オフ」方向に生成する(「オフ」方向の入射光130および反射光145は、図示面から外にあり、結果として図1bには示されない)。光145は、続いて光アブソーバ(示されない)によって吸収され得、フレア光(flare light)を防ぐ。入射光130は、種々の光源(例えば、発光ダイオード(LED)またはアークランプ)によって生成され得る。
【0039】
マイクロコントローラ180は、入力画像データ(例えば、一連の画像フレームを含むビデオデータ)を受信する。マイクロコントローラ180は、入力デジタル画像内の画像ピクセルのラインにおけるピクセル値に従って、チルト可能なミラー120の方向を「オン」または「オフ」の位置に制御する。「オン」のマイクロミラー120によって反射された光140は、光学的スキャニングシステム150によって投射され、第三の面267上に表示画像を形成する。投射された光は、入力デジタル画像内の画像ピクセルのラインにおけるピクセル値に従って、第三の面267上の画像ピクセル161のラインを形成する。
【0040】
一つのインプリメンテーションにおいては、光学スキャニングシステム150は、1つ以上の平坦な反射性表面153を含む多角形151を含む。平坦な多角形表面153は、光140を先細のプレート260に向けて反射し、第三の面267上に画像を形成する。多角形151は、ガラス、金属またはプラスチックからなり得る。多角形表面153は、反射性金属(例えば、アルミニウム)の薄い層によって被覆され得る。多角形表面153は、画像ピクセルが第三の面267上に均一に形成され得るように許容値内で平坦であることが要求される。例えば、多角形表面153の平坦さに対する1つの基準は、第三の面267上に表示された画像内の画像ピクセル位置の歪みが、画像ピクセルの幅の1/2未満であるべきであるというものである。別の基準は、多角形表面153の粗さが、多角形表面153の照明されたエリア上の可視光の波長の一つまたは一部よりも小さくなるべきであるというものである。
【0041】
光学スキャニングシステム150はまた、搬送メカニズム152を含み、搬送メカニズム152は、回転軸に対して多角形151を回転させる。一つのインプリメンテーションにおいては、搬送メカニズム152は、モータを含み、モータはマイクロコントローラ180の制御下にある。モータはDCモータまたはデジタルステップモータであり得る。マイクロコントローラ180は、搬送メカニズム152を制御し、搬送メカニズム152は、マイクロミラー120の変調に同調するように、順に回転軸に対して多角形151を回転させる。回転多角形151は、多角形151によって反射された光の方向を変化させることにより、第三の面267に投射される光は、横方向165に沿ってスキャンされる。図1aおよび図1bに示される特定のインプリメンテーションにおいて、方向165は、第一の面265の横の(または広い)寸法に平行である。方向115は、第一の面265の奥行きの(または狭い)寸法に平行である。一つのインプリメンテーションにおいては、多角形151の回転軸は、横方向165に実質的に垂直であり得、かつ画像ピクセル161のラインに実質的に平行であり、画像ピクセル161は、第三の面267の表面上に形成される。多角形151は、単一の方向(例えば、時計回り方向155または反時計回り方向)に回転し得る。多角形151はまた、時計回りおよび反時計回りの両方向に回転し得る。
【0042】
投射システム(示されていない)は、多角形151と先細ガラスプレート260との間に含まれ得、多角形表面153によって反射された光線の経路を調節することにより、表示画像に、所望される寸法および幾何学を生成する。例えば、投射システムは、他の場合には表示画像内に発生し得るキーストーニング(keystoning)画像歪みを補正し得る。
【0043】
多角形151が、異なる角位置を介して回転する場合、マイクロコントローラ180は、入力デジタル画像内の画像ピクセルの垂直なラインにおける対応するピクセル値に従って、マイクロミラー120を「オン」または「オフ」の位置に制御する。一角位置においては、マイクロミラーの行は、第三の面267の画像ピクセル161のラインを形成し得る。しかしながら、多角形151が、異なる角位置に回転する場合には、異なる画像ピクセル161のラインなどは、第三の面267に形成される。画像ピクセル161のラインは、第三の面267の二次元表示画像を共に形成し得る。画像ピクセル161のラインは、プログレッシブな様式またはインタレースされた様式で形成され得る。第三の面267上に形成された画像ピクセル161のラインは光を散乱し得ることにより、先細プレート260の前の異なる位置における見る人が表示画像160を見得る。
【0044】
図1cは、超薄型表示システム100における先細プレート260の詳細な透視図である。先細プレート260は、先細プレート260のベースにおいて第一の面265と、傾斜した第二の面266と、第三の面267とを含む。多角形151から反射された光190は、第一の面265に入り、次いで、第二の面266において反射され、続いて第三の面267上に表示画像を形成する。光は第二の面266における全反射によって反射され得る。一つのインプリメンテーションにおいては、第二の面266はまた、反射性物質(例えば、アルミニウム)の層で被覆され、反射率を増加させ得る。光は、図1aおよび図1bに示されるように、第三の面267に向けて投射され得、第三の面267上に画像ピクセル161のラインを形成する。
【0045】
第一の面265、第二の面266、および第三の面267は、全て、平坦であり得、光が第一の面265および第三の面267を通過した場合に、または光が第二の面266によって反射される場合の光学的な歪みを回避する。第二の面266は、第三の面267に対して角度268で方向付けられる。先細プレート260は、2つの対向する面269aおよび269bをさらに含み得、これらは第一の面265、第二の面266、および第三の面267と交差する。2つの対向する面269aおよび269bは、実質的に平坦であり得、互いに平行であり得る。第二の面266および第三の面267は、図1a〜図1cに示されるように、先細プレート260の上部の上面264によって分離され得る。あるいは、第二の面266および第三の面267は、先細プレート260の上部のエッジにおいて互いに交差し得る。先細プレート260は、平面によって境界付けられる多面体であり得る。
【0046】
第一の面265、第二の面266、および第三の面267のうちの1つ以上が平行四辺形であり得る。第三の面267は、第一の面265に実質的に垂直であり得る。一つのインプリメンテーションにおいては、角度268は、30度よりも小さい鋭角であり得る。別のインプリメンテーションにおいては、角度268は、15度よりも小さい。第一の面265、第二の面266、および第三の面267は、光が第一の面265に入り、かつ第二の面266によって全反射されることを可能にするように構成されている。多角形151によって異なる方向に反射された光190は、異なるライン位置261において全反射され得、第三の面267上に画像ピクセル161のラインをそれぞれ生成する。従って、第三の面267は、リアプロジェクションタイプの表示システムのための表示表面であり得る。先細プレート260の狭いベース面265は、超薄型表示システム100が小さな設置面積を有することを可能にする。
【0047】
図2は、超薄型表示システム100と互換性のある例示的な空間光変調器110の詳細図である。空間光変調器110は、方向115に沿った1Dアレイに分布された(disributed)複数のマイクロミラー120a〜120zを含む。一部のインプリメンテーションにおいては、マイクロミラー120a〜120zは、長方形形状である。マイクロミラー120a〜120zの狭い寸法は、方向115に沿って整列されることにより、空間光変調器110におけるマイクロミラー120a〜120zの高い密度を維持する(このことは第三の面267における高分解能の表示画像の形成を可能にする)。マイクロミラー120a〜120zの長い寸法は、ミラーエリアを増加させ、結果としてマイクロミラー120a〜120zによって反射される光の量を増加させる。一部のインプリメンテーションにおいては、マイクロミラー120a〜120zはまた、正方形形状、ひし形形状、または他の適切な形状を有し得る。マイクロミラー120a〜120zは、ミラーの長い寸法の端部における一対のヒンジによって規定される軸に対して各々チルトされ得る。例えば、マイクロミラー120aは、ラインB−Bに沿った軸に対してチルトされ得る。図2〜図4に示される一部のインプリメンテーションにおいては、ヒンジはミラープレートの下に隠される。別のインプリメンテーションにおいては、ヒンジはまた、それらの各ミラープレートの外に少なくとも部分的に露出され得る。
【0048】
超薄型表示システム100と互換性のある別の例示的な空間光変調器においては、図3aに示される空間光変調器340は、マイクロミラーの2つの列を含み、これらは両方が方向115に分布される。マイクロミラー350および351は、長方形形状、正方形形状、または他の形状であり得る。ヒンジ352は隠され得、マイクロミラー350および351の上部からは見えない。空間光変調器340は、それぞれが多角形151によって投射された方向において、第三の面267上の画像ピクセル161の2つのラインを同時に表示することが可能である。多角形151が異なる角度方向に回転する場合には、多角形151は、光140を第三の面267に向け、画像ピクセルの異なるライン161を形成する。画像ピクセルの近接するライン間のスミアリング(smearing)を回避するために、多角形151は、ステップモータによって回転させられ得る。多角形151は、各対の画像ピクセルラインを形成するための短いラインの時間の間保持され得る。多角形151が、一つの角度位置から次の角度位置まで回転する場合は、入射ライン130は、先細プレート260に対して離れるように簡単に偏光され得、図1aに示される光145を生成する。
【0049】
超薄型表示システム100と互換性のある別の例示的な空間光変調器は、図3bに示される。空間光変調器360は、方向115に分布されたマイクロミラー370、371、および372の3つの行を有する。示されるように、マイクロミラー370、371および372は、ひし形形状または正方形形状を有する。マイクロミラー370、371または372の1本の対角線(ファントムで示される)は、方向115に平行であり得る。マイクロミラー370、371または372は、方向115に垂直なもう一方の対角線に沿った回転軸386(ファントムで示される)に対してチルトし得る。回転軸386は、マイクロミラーの下に隠される一対のヒンジによって提供される2つのピボット点によって規定され得る。
【0050】
超薄型表示システム100は、以下のように動作し得る。空間光変調器110は、図2に示される一次元ミラーアレイに4000個のマイクロミラーを含む。従って、4000個の画像ピクセルまたは画像ラインは、プレート260のボトムからトップまで形成される。画像ライン161の各々は、多角形151の特定の反射方向に対応する。超薄型表示システム100は、先細プレート260の第三の面267上に、高さ4000ピクセルおよび幅2000ピクセルである表示画像を提供するように構成され得る。8ビットというビットデプスおよび60Hzというフレーム率でモノクロームのビデオ表示を提供するためのマイクロミラーに対する最も短い「オン」時間(最小桁のビットとも呼ばれる)は、
LSB=1/((ビットデプス)×(フレーム率)×(有色平面の数)×(画像の行数))
=1/(256×60Hz×2000)=0.033マイクロ秒 式(1)
である。同一条件において有色のビデオ表示を提供するためのマイクロミラーに対する最も短い「オン」時間は、0.011マイクロ秒である。
【0051】
図4は、マイクロミラー120Zに対する例示された詳細な構造を図示する。図2のラインA−Aに沿った断面図において、マイクロミラー120Zは、ミラープレート402を含み、ミラープレート402は、ミラー表面を提供する平坦な反射性の上層403aと、ミラープレートに対して機械的強度を提供する中層403bと、ボトム層403cとを含む。上層403aは、反射性材料(例えば、薄い反射性金属層)から形成され得る。例えば、アルミニウム、銀、または金が、上層403aを形成するために使用され得る。層厚は、約200〜1000オングストローム(例えば、約600オングストローム)の範囲にあり得る。中層403bは、典型的に約2000〜5000オングストロームの厚さを有するシリコンベースの材料(例えば、アモルファスシリコン)からなり得る。ボトム層403cは、導電性材料から構築され得、導電性材料は、ボトム層403cの電位が、ステップ電極421aまたは421bに対して制御されることを可能にする。例えば、ボトム層403cは、チタンからなり得、約200〜1000オングストロームの範囲の厚さを有する。
【0052】
ミラープレート402はヒンジ406を含み、ヒンジ406はボトム層403cに接続され(接続は画面の外であり、結果として図4に示されない)、しっかりと基板300に接続されたヒンジポスト405によってサポートされる。ミラープレート402は、ボトム層403cに接続された2つのヒンジ406を含み得る。各ヒンジ406は、ミラープレート402に対するピボット点を規定する。2つのヒンジ406は軸を規定し、この軸に対してミラープレート402はチルトされ得る。ヒンジ406は、ミラープレート402の下部のキャビティに伸びる。製造の容易化の目的で、ヒンジ406はボトム層403cの一部として製造され得る。
【0053】
ステップ電極421aおよび421b、ランディングチップ422aおよび422b、ならびにサポートフレーム408はまた、基板300上に製造され得る。ステップ電極421aおよび421bの高さは、約0.2μm〜3μmの範囲にあり得る。ステップ電極421aは電極301に電気的に接続され、電極301の電圧Vdは、外部制御され得る。同様に、ステップ電極421bは、電極302と電気的に接続され、電極302の電圧Vaはまた、外部制御され得る。ミラープレート402のボトム層403cの電位は、電位Vbにおける電極303によって制御され得る。
【0054】
マイクロミラー120Zは、マイクロミラー120a〜120zのグループから選択的に制御され得る。双極電気パルスは、個別に電極301、302、および303に印加され得る。電位差がミラープレート402上のボトム層403cとステップ電極421aまたは421bとの間で作られる場合に、静電気力がミラープレート402上で生成され得る。ミラープレート402の2つの側上の静電気力間の不均衡が、ミラープレートを1つの方向から別の方向にチルトさせる。ミラープレート402が図4に示される「オン」位置までチルトされる場合には、平坦な反射性の上層402は、入射光330を反射し、「オン」方向に沿った反射光340を生成する。ミラープレート402が「オフ」位置にチルトされる場合には、入射光330は「オフ」方向に反射される。
【0055】
ランディングチップ422aおよび422bは、製造の単純化のためにステップ電極421aおよび421bにおける第二のステップの高さと同一の高さを有し得る。ランディングチップ422aおよび422bは、各チルト移動の後に、ミラープレート402に穏やかな機械的停止を提供する。ランディングチップ422aおよび422bはまた、正確な角度でミラープレート402を停止させ得る。さらに、ランディングチップ422aおよび422bは、それらが静電気力によって変形された場合には、弾性歪みエネルギを格納し得、静電気力が取り除かれた場合には、弾性歪みエネルギを運動エネルギに変換し、ミラープレート402を押し出す。ミラープレート402上のプッシュバック(push−back)は、ミラープレート402とランディングチップ422aおよび422bとを分離することを助け得る。
【0056】
図5は、超薄型表示システム100と互換性のある空間光変調器に有色光源を提供するための装置を図示する。白色光源502は、広い波長(例えば、約400nmから700nmの間)のスペクトルを備える光135を放射する。一部の実施形態においては、白色光は異なる有色光(例えば、赤、緑、および青の光)を組み合わせることにより作られる。白色光源502の例は、タングステン光である。光135は、スピニングカラーホイール512上のカラーフィルタを通過する。カラーホイール512は、複数の異なる角度のセグメントに配置された複数のカラーフィルタを含み得る。例えば、カラーホイールは、R、G、B、R、GおよびBと配列された6個の赤(R)、緑(G)、および青(B)カラーフィルタを含み得る。光135がスピニングカラーホイール512を通過した後に、光は入射光130になり、光130は、結局は、表示システム100のマイクロミラー120に向かう。カラーホイール512がスピンする場合は、入射光130は、表示画像内にカラーピクセルを各々生成するための一連の画像フレームにおいて、連続的に、色を交互に変える。空間光変調器110内のチルト可能なマイクロミラーは、選択的にチルトされ得ることにより、有色の入射光130を方向付け、表示画像内にカラーピクセルを形成する。マイクロミラーの選択的なチルトは、入射光の色に対応する有色平面における入力デジタル画像データによって駆動される。コンピュータは有色入射光130と、空間光変調器110内のチルト可能なミラーをチルトするための関連する有色平面の入力画像データとのタイミングを同期し得る。
【0057】
図6は、有色光を空間光変調器110に提供するための別の装置を図示する。赤色光源602、緑色光源606、および青色光源612は、それぞれ赤色光603、緑色光607、および青色光613を放射し得る。赤色光源602、緑色光源606、および青色光源612は、発光ダイオード(LED)または半導体レーザに基づき得る。赤色光603または緑色光607は、ビーム分割器608(この場合にはビーム結合器として働く)に入力され得、光609を生成する。ビーム分割器608は、一平面上で受信された光線(すなわち、赤色光603)が通過することを可能にする一方で、対向する表面上で受信された別の光線(すなわち、緑色光607)を反射する。赤色光源602および緑色光源606が制御されることにより、赤色光603または緑色光607のいずれかが、任意の所与の時間においてビーム分割器608に入力される。一部のインプリメンテーションにおいては、光源602、603および607は、連続的に、オンおよびオフになる。光609は、結果として、任意の所与の時間において赤色または緑色のいずれかである。同様に、光609および青色光613は、ビーム分割器614に入力され、ビーム分割器614は入射光130を出力するように制御され得る。青色光源612が制御され得ることにより、光609(赤または緑)または青色光613のいずれかは、任意の所与の時間においてビーム分割器614に入力される。赤色光源602、緑色光源606、青色光源612を適切に制御することにより、単色入射光130(赤、緑または青)は、連続的に、空間光変調器110を照明する。空間光変調器110内のチルト可能なマイクロミラーは、選択的に、チルトされ得ることにより、有色入射光130を方向付け、表示画像内にカラーピクセルを形成する。マイクロミラーの選択的なチルトは、入射光の色に対応する有色平面内の入力デジタル画像データによって駆動される。コンピュータは有色入射光130と、空間光変調器110内のチルト可能なミラーをチルトするための関連する有色平面の入力画像データとのタイミングを同期し得る。
【0058】
図7および図8は、有色光源を超薄型表示システム100に提供するための他の装置を図示する。図5および図6に示される配置とは類似しないが、別の空間変調器は、表示画像の異なるカラーピクセルを生成するために提供される。図7においては、空間光変調器634内のチルト可能なミラーは、赤色光源630から放射された赤色光を選択的に反射し得、空間的に変調された赤色光635を生成する。空間光変調器624内のチルト可能なミラーは、緑色光源620から放射された緑色光を選択的に反射し得、空間的に変調された緑色光625を生成する。空間光変調器644内のチルト可能なミラーは、青色光源640から放射された青色光を選択的に反射し得、空間的に変調された青色光645を生成する。空間光変調器624、634および644は、1つ以上の行に分布された複数のチルト可能なミラーをそれぞれ含み得る。空間的に変調された単色光(625、635および645)は、Xキューブ650によって結合され得、マルチカラーの入射光130を生成する。Xキューブ650は、2つの対角の単光路(single−pass)インタフェースを含むことにより、変調された緑色光625が通過することを可能にし、変調された赤色光635および変調された青色光645が反射されることを可能にする。変調された有色光(625、635および645)が融合されることにより、入射光130を形成する。図5および図6に示される連続的な色変調に反して、異なる有色光は、3つの空間光変調器624、634および644によって同時に方向付けられ得る。
【0059】
図7に示される配置に類似して、赤色、緑色、および青色の光が、それぞれ、図8に示されるように、赤色光源664、緑色光源652、および青色光源670から放射される。赤色、緑色、および青色の光は、選択的に、それぞれ、空間光変調器660、654、および672から反射され、空間的に変調された有色光655、665、および675を生成する。空間的に変調された単色光655、665、および675は、ビーム分割器668および674によって結合され、空間的に変調されたマルチカラー入射光130を生成する。空間的に変調された入射光130は、回転ミラー680(または多角形)によって、方向付けられ、有色表示画像を形成する。図7および図8に示される配置の利点は、異なるカラーピクセルが、表示画像内に同時に形成され得、これがビデオ画像表示内により高いフレーム率を提供するか、または空間光変調器内のマイクロミラーに要求される応答率を緩和することである。
【0060】
本開示されたシステムおよび方法は、本明細書の精神から逸脱することなく、マイクロミラー、光学スキャニングシステム、および表示装置の他の構成と互換可能であることが理解される。一部のインプリメンテーションにおいては、ビーム分割器および光源は、光が通過することを可能にするためというより、むしろ、反射するという異なる目的のために、構成される。本開示されたシステムおよび方法におけるマイクロミラーは、微小製造技術によって構成され、電子制御下で1つ以上の方向にチルト可能なミラーを通常含み得る。異なる光源が本開示された表示システムによって使用され得る。ここで単色とは、共に観測者に緑色、赤色または青色に見られる多くの波長を含み得る単色をいう。
【0061】
さらに、上記で使用されたパラメータは、本開示された表示システムの動作を図示するための例を意味する。本開示されたシステムは、本明細書の精神から逸脱することなく、異なる動作条件において動作し得る。図1aおよび図1bに関連して議論される表示画像は、見る人に対して異なる方向に配列され得る。例えば、本開示された表示システムは、垂直方向における4000の画像ラインをスキャンするそれぞれ2000個のマイクロミラーを含む1つ以上のマイクロミラーの行を用いることによって、表示画像が4000ピクセルの幅および2000ピクセルの高さであるように構成され得る。さらに、1つ以上のマイクロミラーの行に基づく空間光変調器は、図1aおよび図1cに示される多角形でない光学的システムによってスキャンされ得る。
【0062】
マイクロミラーの行方向が、(図1aおよび図1bに示される第一の面265の短い寸法の代わりに)先細プレート260の第一の面265の長い寸法に沿って整列され得ることもまた理解される。多角形の軸は、マイクロミラーの行方向に沿って整列され得る。表示エリアに形成された画像ピクセルのラインは、マイクロミラーの行方向に平行である(すなわち、横方向165に沿う)。多角形が回転する場合、多角形から反射された光は、第二の面266の斜面方向に沿ってスキャンする。画像ピクセルの平行なラインは、先細プレート260の第三の面267に水平に沿って生成され、画像ピクセルの異なるラインは、先細プレート260の第三の面267の垂直方向に移動され得る。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1a】図1aは、本明細書に従う超薄型表示システムの透視側面図である。
【図1b】図1bは、図1aの超薄型表示システムの透視背面図である。
【図1c】図1cは、図1aの超薄型表示システムの透明な先細プレートの詳細な透視図である。
【図2】図2は、図1aおよび図1bの超薄型表示システムの空間光変調器のインプリメンテーションの詳細な平面図である。
【図3a】図3aは、図1aおよび図1bの超薄型表示システムの空間光変調器の別のインプリメンテーションの詳細な図である。
【図3b】図3bは、図1aおよび図1bの超薄型表示システムの空間光変調器の別のインプリメンテーションの詳細な図である。
【図4】図4は、図2のラインA−Aに沿った例示的な空間光変調器の断面図である。
【図5】図5は、空間光変調器用の有色光源を提供する配置を示す。
【図6】図6は、空間光変調器用の有色光源を提供する配置を示す。
【図7】図7は、有色光源および対応する空間光変調器を提供する配置を示す。
【図8】図8は、有色光源および対応する空間光変調器を提供する配置を示す。
【符号の説明】
【0064】
100 超薄型表示システム
110 空間光変調器
115 方向
120 チルト可能なマイクロミラーの行
120a〜120z マイクロミラー
130 入射光
140 光
145 反射光
150 光学的スキャニングシステム
152 搬送メカニズム
153 多角形表面
155 時計回り方向
161 画像ピクセル
180 マイクロコントローラ
260 先細プレート
265 第一の面
266 第二の面
267 第三の面
268 角度
269a、269b 対向する面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
チルト可能なミラープレートの行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、入射光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは入射光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの行と、
該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光の方向を制御するように構成された光学的スキャニングシステムであって、該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステム、および該先細プレートは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたってスキャンするように構成される、光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システム。
【請求項2】
前記第一の面、前記第二の面、および前記第三の面は、実質的に平坦である、請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記第二の面は、前記第三の面に対して、30度未満の角度を向いている、請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記第二の面は、前記第三の面に対して、15度未満の角度を向いている、請求項2に記載の表示システム。
【請求項5】
前記第二の面および前記第三の面は、前記第一の面および該第一の面と対向する第四の面によって分離される、請求項2に記載の表示システム。
【請求項6】
前記第二の面と前記第三の面とは交差し、該第二の面と該第三の面との間に、ウェッジを形成する、請求項2に記載の表示システム。
【請求項7】
前記第一の面は、前記第三の面に対して実質的に垂直である、請求項1に記載の表示システム。
【請求項8】
前記先細プレートは、2つの対向する面を備え、該対向する面のそれぞれは、前記第一の面、前記第二の面、および前記第三の面のそれぞれと交差する、請求項1に記載の表示システム。
【請求項9】
前記第一の面で、前記先細プレートに入る光は、前記第二の面で全反射される、請求項1に記載の表示システム。
【請求項10】
前記光学的スキャニングシステムは、
光を前記「オン」方向で前記先細プレートの前記第一の面に向けて反射するように構成された反射表面と、
該反射表面の向きを変化させて、前記表示画像の画像ピクセルの第二のラインを生成するように構成された搬送メカニズムと
を備える、請求項1に記載の表示システム。
【請求項11】
前記チルト可能なミラープレートの各ミラープレートは、基板によってサポートされた2つのヒンジで接続され、該ミラープレートは、該2つのヒンジによって規定される軸を中心にチルトするように構成される、請求項1に記載の表示システム。
【請求項12】
静電気力が前記ミラープレートに加えられるとき、該ミラープレートがチルトするように構成される、請求項11に記載の表示システム。
【請求項13】
前記透明な先細プレートは、ガラス製である、請求項11に記載の表示システム。
【請求項14】
1つ以上の有色光源をさらに備え、該有色光源のそれぞれは、単色での入射光を生成する、請求項1に記載の表示システム。
【請求項15】
2つ以上の空間光変調器をさらに備え、
該モジュレータのそれぞれは、チルト可能なミラープレートの行を含み、
該2つ以上の空間光変調器のそれぞれにおける該チルト可能なミラープレートは、実質的に単色で前記入射光を受けるように構成される、請求項14に記載の表示システム。
【請求項16】
ビーム分割器およびXキューブのうちの少なくとも一方をさらに備え、
該ビーム分割器または該Xキューブは、前記有色光源のうちの少なくとも1つによって放たれた光の方向を変化させるように構成される、請求項14に記載の表示システム。
【請求項17】
1つ以上のチルト可能なミラープレートを「オン」位置に選択的にチルトすることであって、該チルト可能なミラープレートは、1つ以上の行に分布される、ことと、
該「オン」位置にチルトされる該1つ以上のチルト可能なミラープレートで、入射光を「オン」方向に向けて反射することと、
透明な先細プレートの第一の面で、該「オン」方向の該光を受けることと、
該先細プレートの第二の面で、該先細プレートの該第一の面に入る該光を受けることと、
該先細プレートの第三の面に、表示画像の画像ピクセルの第一のラインを形成することであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、ことと、
スキャニングシステムを用いて、該「オン」方向の該光の方向を変化させて、該先細プレートの該第二の面に、該表示画像の画像ピクセルの第二のラインを生成することと
を包含する、表示画像を生成する方法。
【請求項18】
第一の色の光を放つように構成された第一の光源と、
該第一の色の光を方向転換させる第一のビーム分割器と、
第二の色の光を該第一のビーム分割器に向けて放つように構成された第二の光源と、
該第一の色の光と該第二の色の光が通過する第二のビーム分割器と、
第三の色の光を該第二のビーム分割器に向けて放つように構成された第三の光源であって、該第二のビーム分割器からの該第一の色の光、該第二の色の光、または該第三の色の光のうちの一つは、入射光を形成する、第三の光源と、
チルト可能なミラープレートの行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該入射光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該入射光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの行と、
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
該「オン」方向にある該ミラープレートによって該反射された光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システムであって、
該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステム、および該先細プレートは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光が、該先細プレートに、該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される、表示システム。
【請求項19】
第一の有色光を放つように構成された第一の光源と、
チルト可能なミラープレートの第一の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第一の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第一の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第一の行と、
第二の有色光を放つように構成された第二の光源と、
チルト可能なミラープレートの第二の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第二の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第二の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第二の行と、
第三の有色光を放つように構成された第三の光源と、
チルト可能なミラープレートの第三の行であって、該ミラープレートのそれぞれは反射表面を備え、該第三の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第三の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第三の行と、
該「オン」方向に反射された該第一の有色光、該第二の有色光、または該第三の有色光の少なくとも一つの方向を変化させるように構成されたビーム分割器またはXキューブと、
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
該ビーム分割器または該Xキューブからの該光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システムであって、
該光学的スキャニングシステムおよび該先細プレートは、該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される、表示システム。
【請求項20】
チルト可能なミラープレートの第四の行をさらに備え、
該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、前記ビーム分割器または前記Xキューブからの前記入射光を反射し、前記ビーム分割器または前記Xキューブからの前記入射光を「オン」方向に反射して、前記光学的スキャニングシステムに向ける「オン」位置にチルトするか、あるいは該ビーム分割器または該Xキューブからの該入射光を「オフ」方向に反射して、該光学的スキャニングシステムから離れる「オフ」位置にチルトするように構成される、請求項19に記載の表示システム。
【請求項21】
第一の有色光を放つように構成された第一の光源と、
チルト可能なミラープレートの第一の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第一の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第一の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第一の行と、
第二の有色光を放つように構成された第二の光源と、
チルト可能なミラープレートの第二の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第二の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第二の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第二の行と、
該「オン」方向の該第一の有色光が通過し、該第二の有色光を「オン」方向に方向転換させる第一のビーム分割器と、
第三の有色光を放つように構成された第三の光源と、
チルト可能なミラープレートの第三の行であって、該ミラープレートのそれぞれは、反射表面を備え、該第三の有色光を「オン」方向に反射する「オン」位置にチルトするか、あるいは該第三の有色光を「オフ」方向に反射する「オフ」位置にチルトするように構成される、チルト可能なミラープレートの第三の行と、
該第一の有色光および第二の有色光が通過し、該第三の有色光を該「オン」方向に方向転換させる第二のビーム分割器と、
第一の面、第二の面、および第三の面を備える透明な先細プレートであって、該第一の面は、該第二の面および該第三の面よりも実質的に小さい、先細プレートと、
該第二のビーム分割器からの該光の方向を、該透明な先細プレートに向かうように制御するように構成された光学的スキャニングシステムと
を備える、表示システムであって、
該チルト可能なミラープレートの行、該光学的スキャニングシステムおよび該先細プレートは、該「オン」方向にあるミラープレートによって反射される該光が、該先細プレートに該第一の面で入ること、該第二の面によって反射されること、および該第三の面上に画像ピクセルのラインを生成することを可能なように構成され、該光学的スキャニングシステムは、該「オン」方向にある該ミラープレートによって反射された該光を、該第一の面にわたって、スキャンするように構成される、表示システム。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−33334(P2008−33334A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198190(P2007−198190)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(506141557)スペイシャル フォトニックス, インコーポレイテッド (19)
【Fターム(参考)】