説明

車両のドア/窓を施錠/解錠するためのハンズフリー装置

接近検出モードDと追跡モードPの少なくとも2つの動作モードを実現する、車両のドア/窓を施錠/解錠するためのハンズフリー装置。少なくとも2つのアンテナ14a,14bが、追跡モードPにおいてアクティブとなる増幅器12a,12bにそれぞれ接続されている。接近検出モードDでは、これらのアンテナはPモードにおいて使用される増幅器から切り離され、Dモードにおいてアクティブとなる付加的な増幅器12cに接続される。好ましくは、増幅器が非アクティブとなる動作モードで装置が動作しているときの増幅器の電力消費を低減するための手段が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるハンズフリーシステム、特に識別ユニットを含むハンズフリーシステムを用いて自動車のドア/窓を施錠/解錠する装置に関するものである。より詳しく言えば、本発明はこれらの識別ユニット向けに設計された信号送信手段に関するものである。
【0002】
今日の車両のドア/窓を施錠/解錠する装置の動作は、車両内の車載ユニットとユーザが携帯する電子ユニットとの間の無線チャネルによる情報交換に基づいたハンズフリー装置として知られる装置に訴えることが多い。ユーザの携帯する電子ユニットはしばしば識別ユニットと呼ばれる。
【0003】
このような装置の特定の動作モードの1つに、接近検出モードと呼ばれるDモードがある。このモードは、車両近傍に識別ユニットが存在していないために車両へのアクセスが阻止されている状況に相当し、車載システムは、車両に接近するユーザの携帯する識別ユニットが、識別ユニットの存在が検出されうる近接半径内に入っているか否かを検出しようとする。したがって、これは車両が識別ユニットの接近を検出しようとするモードである。
【0004】
識別ユニットが近接半径内に入っているか否かを検出するために、車載ユニットは頻繁に無線信号を送信する。この無線信号は125kHz帯内の一般にLFと呼ばれる低周波帯の信号であり、識別ユニットが近接半径内にあるならば、識別ユニットによって受信される。
【0005】
識別ユニットは前記近接半径内に入ると、車載ユニットにより送信されたLF無線信号を受信し、代わって433MHz帯内の一般にRFと呼ばれる無線周波帯の無線信号を送信することで、識別ユニットが近接半径内に存在することを車載システムに知らせる。もちろん、セキュリティ上の理由から、交信される信号は符号化されるので、車載システムとアクセス許可された相応する識別ユニットとの間で排他的な交信が可能となる。
【0006】
識別ユニットのRF信号が車載システムにより受信されると、装置は接近検出モードDを脱する。
【0007】
この接近検出モード機能を実施するために、図1に示されているように、車載ユニットは外部アンテナ14a,14bを含む信号送信手段、アンテナに接続された増幅手段12a,12b及び制御手段10を使用する。外部アンテナ14a,14bは近接半径をカバーするように車両全体に分布しており、LF信号はこの近接半径内で識別ユニットにより受信されなければならない。
【0008】
接近検出モードDにおいて、このような装置は想定される識別ユニットからの応答を期待して周期的信号を送信するが、この送信は電力消費につながる。
【0009】
公知の装置は2W程度の電力を消費する。この2Wの電力は部分的には少なくとも放射された電力と、使用されている増幅器の技術に関連した分極電流とに因るものである。
【0010】
装置が長期にわたって接近検出モードDに留まれば、実質的に装置が頼るバッテリは徐々に放電する。よく見られるように、このような装置を備えた車両は数日よりも長く接近検出モードに留まるとバッテリで始動させることができなくなる。
【0011】
本発明は、接近検出モードにおける車載システムの電力消費を低減させることにより、バッテリが装置に電力を供給できる期間を延ばし、車両の始動を可能にする解決手段を提供する。
【0012】
電力消費を低減させ、車両のドア/窓を施錠/解錠するハンズフリー装置を含んだ車両のバッテリ寿命を延ばすために、装置はアンテナに接続された増幅器、それも動作時間が長いために最もエネルギーを消費するモードのための増幅器を備えている。
【0013】
従来の装置と同じく、前記装置は
少なくとも、識別ユニットを探索する期間に相当する接近検出モードDと識別ユニットの探索が行われない期間に相当する追跡モードP、
Pモードにおいてアクティブとなる第1の増幅器に接続された第1のアンテナ、及び
Pモードでアクティブな少なくとも1つの第2の増幅器に接続された少なくとも1つの第2のアンテナを含んでいる。
【0014】
前記装置はさらにPモードにおいてアクティブとなる第1及び第2の増幅器とは別の少なくとも1つの増幅器も含んでいる。この増幅器は、Dモードではアクティブとなり、第1及び第2のアンテナに接続され、Pモードでは非アクティブとなり、前記第1及び第2のアンテナから切り離される。さらに、Pモードにおいてアクティブとなる第1及び第2の増幅器はDモードでは非アクティブとなり、アンテナから切り離される。
【0015】
好適な実施形態では、前記装置がDモードで動作しているときに、Dモードにおいて非アクティブとなる増幅器のうち少なくとも1つの増幅器への電源電流を減少又は遮断するための手段が設けられており、有利には、前記装置がPモードで動作しているときに、Pモードにおいて非アクティブとなる増幅器への電源電流を減少又は遮断するための手段が設けられている。
【0016】
有利には、Dモードでの装置の電力消費を低減させるために、Dモードにおいてアクティブとなる増幅器が消費する電力は、Pモードにおいてアクティブとなる増幅器の電力の和よりも小さい。例えば、装置の複数の増幅器の電力はほぼ同じになるように選ばれる。
【0017】
制御手段は、PモードがアクティブなのかDモードがアクティブなのかを判定することのできる公知の装置の制御手段に類似しているが、増幅器の電源と増幅器出力のスイッチング手段とに接続されたスイッチング手段向けに制御信号を生成し、装置がPモードであるのかDモードであるのかに応じて、各増幅器をアクティブ又は非アクティブにする。
【0018】
ある1つの実施形態では、各アンテナはバイポーラアンテナであり、アンテナの一方の極はPモードにおいてアクティブとなる増幅器に接続することができ、他方の極はDモードにおいてアクティブとなる増幅器に接続することができる。Pモードにおいてアクティブとなる前記増幅器に接続されたアンテナの極は前記装置がDモードのときにはグラウンドに接続され、Dモードにおいてアクティブとなる前記増幅器に接続されたアンテナの極は前記装置がPモードのときにグラウンドに接続される。
【0019】
別の実施形態では、各アンテナは増幅器への接続点を含んでいる。この接続点はスイッチング手段に接続されており、スイッチング手段は少なくとも1つの第1の位置と少なくとも1つの第2の位置を有し、第1の位置では、Pモードにおいてアクティブとなる増幅器にアンテナが接続され、第2の位置では、Dモードにおいてアクティブとなる増幅器にアンテナが接続される。
【0020】
装置の詳細な説明は図面を参照して行う。図面の中、
既に触れた図1は、公知の装置の車両アンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示したものであり、
図2は、本発明による車載システムを含む車両の概略図であり、
図3は、本発明で使用される増幅手段の一例、特に追跡モードPにおいてアクティブとなる増幅器の概略図であり、
図4は、追跡モードと呼ばれるPモードの構成においてアンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示したものであり、
図5は、接近検出モードと呼ばれるDモードの構成においてアンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示したものであり、
図6は、本発明の別の実施形態に従ったアンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示したものである。
【0021】
車両1(図2)のドア/窓を施錠/解錠する本発明による装置は車載システム4を含んでいる。車載システム4は、識別ユニット2が近接半径と呼ばれる車両周囲の半径3の内部にあれば、識別ユニットに受信させるための信号5を送信する。前記装置はまた少なくとも2つの動作モードを有している。接近検出モード又はDモードと呼ばれる第1のモードは、識別ユニットが車載システムによって識別されておらず、識別ユニットが近接半径内に入るのを車載ユニットが検出しようとするモードであり、追跡モード又はPモードと呼ばれる第2のモードは、近接半径内の識別ユニットが車載システムにより検出されたときにアクティブとなる。
【0022】
車載システム4は、図2に示されているように、特に、第1の増幅器12aに接続可能な第1のアンテナ14a、少なくとも1つの第2の増幅器12bに接続可能な少なくとも1つの第2のアンテナ14b、及び、制御手段10を含んでおり、制御手段10は、前記第1及び第2の増幅器により増幅され、アンテナにより送信される信号15a,15bを生成し、以下で説明するように、種々の動作モードにおける前記増幅器の構成を制御する。
【0023】
第1及び第2の増幅器12a,12bはPモード増幅器とも呼ばれ、少なくとも1つの電圧源24、一般的には車両バッテリにより電力供給される。
【0024】
車載システム4はさらに、第1及び第2のPモード増幅器12a,12bとは別の、Dモード増幅器と呼ばれる少なくとも1つの増幅器12cを有しており、増幅器12cは全体的にアンテナとして参照される第1のアンテナ14aと第2のアンテナ14bとに同時に接続することができる。
【0025】
制御手段10は、Dモード増幅器12cにより増幅され、アンテナ14a,14bにより送信される信号15cを生成する。前記制御手段はまた装置の動作モードに応じて前記Dモード増幅器の構成を制御することができる。Dモード増幅器12cも電圧源24により電力供給される。
【0026】
ある1つの実施形態では、アンテナはバイポーラアンテナであり、アンテナの一方の極は前記アンテナにより放射される増幅された信号を供給する増幅器の出力側に接続されており、他方の極は増幅器のグラウンドでもあるグラウンド端子に接続されている。
【0027】
アンテナ14a,14bは近接半径3内で無線信号5を放射するように車両1に配置されている。例えば、第1のアンテナが車両の一方の側、例えば運転者席側に位置し、第2のアンテナが車両の他方の側、例えば助手席側に位置する。
【0028】
実施形態で説明されているように、公知の装置はほとんどの場合125kHz帯のLFと呼ばれる低周波無線信号を使用するが、本発明はこの周波数帯に限定されない。
【0029】
図3は、本発明による装置により、特にPモード増幅器のための装置により実現される増幅手段18を概略的に説明したものである。この概略図はDモード増幅器にも当てはまる。増幅手段18は、従来の装置で使用される増幅器に似た増幅器12と、図中では図式的にスイッチにより表されているスイッチング手段162とを含んでいる。スイッチング手段162は、増幅手段18の出力側17を増幅器12の出力側に接続するか、又は増幅手段の前記出力側をグラウンドに接続するものである。前記増幅手段はまた図3においてスイッチ記号で表されたスイッチング手段161も含んでいる。スイッチング手段161は開位置と閉位置とを有しており、増幅器12の電力供給に影響を与えることができる。前記スイッチング手段161,162は増幅手段を介して受信された信号により制御される。スイッチング手段161は増幅器への電力供給に関係しており、特に、増幅器が使用されていないときに、分極電流の存在に関連して増幅器により消費される電力を減少させるために、増幅器の電力消費を減少又は遮断するスイッチ位置を有している。
【0030】
増幅器12はアンテナに接続されているときにはアクティブであると言われ、増幅された信号をアンテナに送る、すなわち、スイッチング手段162が増幅手段の出力側17を増幅器12の出力側に接続し、スイッチング手段161は増幅器12に電力が供給されることを保証するような状態となる。そうでなければ、増幅器は非アクティブであると言われる。
【0031】
図4にその構成が概略的に示されている追跡モード又はPモードと呼ばれる装置の第1の動作モードでは、スイッチング手段162cは、Dモード増幅器12cを含む増幅手段18の出力側をグラウンドに接続するように制御される。そのため、Dモード増幅器に接続可能なアンテナ14a,14bの極がグラウンドに接続される。Pモード増幅器12a,12bを含んだ増幅手段16a,16bのスイッチング手段162a,162bは、前記増幅器12a,12bを相応するアンテナ14a,14bに接続することにより、制御手段10により送られた信号15a,15bを前記Pモード増幅器の入力側に伝達するよう制御される。増幅手段18a,18bのスイッチング手段161a,161b,162a,162bはPモード増幅器12a,12bがアクティブとなるように制御され、また有利には、スイッチング手段161cは非アクティブなDモード増幅器12cへの電力供給を阻止する。追跡モードPでは、各アンテナ14a,14bはそれぞれの信号を送信する。これらの信号の電力は、関連する増幅器の特性に応じて、必要ならば、アンテナごとに異なっていてよい。
【0032】
Pモードにおいて使用される装置のこの構成は、特に、識別ユニット2が近接半径内にあることが検出されたとき、及び識別ユニットがこの半径内にいるものと想定されるときに、制御手段10によりアクティブ化される。
【0033】
図5にその構成が示されている接近検出モード又はDモードと呼ばれる装置の第2の動作モードでは、増幅手段18cのスイッチング手段162cは、Dモード増幅器12cを含む前記増幅手段の出力側を、したがってまたアンテナ14a,14bを前記Dモード増幅器に接続するように制御され、増幅手段18a,18bのスイッチング手段162a,162bは、増幅手段18a,18bの各々の出力側を、したがってまたPモード増幅器に接続可能なアンテナの各極をグラウンドに接続するように制御される。Dモード増幅器12cのスイッチング手段161cは前記Dモード増幅器がアクティブとなるように制御され、また有利には、Pモード増幅器12a,12bに関連するスイッチング手段161a,161bは、例えばバッテリによる電流供給を阻止するなどにより前記Pモード増幅器への電源電流を減少又は遮断するように制御される。
【0034】
装置のこの構成は、Dモードにおいて、つまり、識別ユニットが識別されておらず(又は検出半径3内にないと見なされており)、前記検出半径内に入る識別ユニットによって受信されるように車載システムが周期的信号5を送信しなければならない状態のときに使用される。
【0035】
図6に示された本発明の別の実施形態では、スイッチング手段163a,163bは、Pモード増幅器12a,12bに接続されているアンテナ14a,14bの極を、装置がPモードで動作しているときにはPモード増幅器の出力側から切り離し、装置がDモードで動作しているときにはDモード増幅器12cの出力側に接続するように制御される。
【0036】
本発明によれば、接近検出モードDがアクティブなときには、ただ1つの増幅器だけが使用され、アンテナ14a,14bはこの増幅器に接続され、信号5を放射する。アンテナアセンブリの放射パターンと検出半径3は公知の装置で得られるものとほぼ同じであり、識別ユニット2はDモードにおいて、検出半径3内に到達するまでにどのような経路を辿ったかには関係なく、DモードとPモードとで同じ増幅及び送信手段を使用する装置と比べて目に見える差もなしに送信信号を受信する。
【0037】
有利には、Pモード増幅器12a,12bへの電源電流、特に分極電流は、前記Pモード増幅器がDモードにおいては使用されず、もはやエネルギーを消費しないように、スイッチング手段161a,161bにより遮断される。
【0038】
Dモード増幅器が消費する電力がPモード増幅器の電力の和よりも小さくなるようにDモード増幅器を選択し、Pモード増幅器がアクティブでないときにPモード増幅器の分極電流を遮断することにより、Dモードにおける装置の電力消費は著しく減少する。
【0039】
Pモード増幅器の出力電力の和よりも小さな電力のDモード増幅器を使用すると、結果として、検出エリアの大きさは小さくなる。しかし、実用上は、LF周波数を用いたこの種の装置に特有の条件を考慮して、増幅電力を2で割れば、検出距離は10%程度しか縮小しない。したがって、バッテリが放電してしまって車両を始動することができない状況に比べれば、受け入れがたい問題が動作レベルで生じることはない。
【0040】
有利には、Pモード増幅器とDモード増幅器を同一としてよい。
【0041】
装置がPモードで動作しているときには、Dモード増幅器12cの分極電流は装置の電力消費を減少させるため有利にはスイッチング手段161cにより遮断される。
【0042】
しかし、分極電流の遮断がもたらす電力消費上の利点は限られているため、この装置の簡単な実施形態では、Dモード増幅器12cの分極電流は減少又は遮断されない。実際、車両1の近傍における識別ユニット2の滞在が差し迫った車両の始動を、したがってまたバッテリ24の充電期間を意味するのであっても、車両の近傍における識別ユニットの滞在が一時的で、識別ユニットがもはや近接半径3内にいなくなれば直ちにDモードが再びアクティブとなるのであっても、装置の電力消費はPモードではクリティカルではない。
【0043】
スイッチング手段161a,161b,161c,163a,163bは、これらのスイッチング手段の構造に適した制御信号を生成する制御手段10により制御される。これらのスイッチング手段は例えば周知の技術によるマイクロリレー又は静止スイッチである。もちろん、これらのスイッチング手段を他の任意の同等の手段で置き換えてもよい。
【0044】
Pモード及びDモードは本発明に特有のものではなく、少なくともこれら2つの動作モードを有する既存の制御手段は既によく知られており、一般にはマイクロプロセッサをベースとしている。したがって、増幅器によって受信される信号の生成と動作モードに依存したスイッチング手段とについては何ら困難な点は存在せず、ここでは説明しない。
【0045】
上に説明した装置は2つのアンテナ14a,14b、例えば、車両の運転者席側の検出カバーエリアに対応するアンテナと、車両の助手席側の検出カバーエリアに対応するアンテナを有している。
【0046】
この装置はまた別のアンテナ、例えばそれぞれ固有のPモード増幅器に接続されたフロントアンテナ及び/又はリアアンテナを含んでいてもよい。Pモード増幅器は2つ以上のアンテナに接続されていてもよい。
【0047】
したがって、本発明は、Dモードでは複数の外部アンテナを同一の増幅手段に同時に接続し、他のモード(Pモード)では増幅手段を切り離す付加的な増幅手段と付加的な制御装置を使用する。
【0048】
このようなケースでは、アンテナアセンブリは有利には単一のDモード増幅器に接続される。Dモード増幅器の出力側のアンテナスプリッタは、必要ならば、種々のアンテナに電力を分配する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】公知の装置の車両アンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示す。
【図2】本発明による車載システムを含む車両の概略図を示す。
【図3】追跡モードPにおいてアクティブとなる増幅器の概略図を示す。
【図4】追跡モードと呼ばれるPモードの構成においてアンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示す。
【図5】接近検出モードと呼ばれるDモードの構成においてアンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示す。
【図6】本発明の別の実施形態に従ったアンテナを制御する電子回路の一部を概略的に示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)のドア/窓を施錠/解錠するための装置(4)であって、少なくとも1つの接近検出モードDと追跡モードP、Pモードにおいてアクティブとなる第1の増幅器(12a)に接続された第1のアンテナ(14a)、及びPモードにおいてアクティブとなる少なくとも1つの第2の増幅器(12b)に接続された少なくとも1つの第2のアンテナ(14b)を含んでなる装置(4)において、該装置はPモードにおいてアクティブとなる第1及び第2の増幅器(12a,12b)とは別の少なくとも1つの増幅器(12c)を含んでおり、当該増幅器(12c)は、Dモードにおいては第1のアンテナと第2のアンテナとに接続され、アクティブとなり、Pモードにおいては第1のアンテナと第2のアンテナとから切り離され、非アクティブとなり、Pモードにおいてアクティブとなる第1及び第2の増幅器(12a,12b)はDモードにおいては第1及び第2のアンテナ(14a,14b)から切り離され、非アクティブとなることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記装置がDモードで動作しているときに、Dモードにおいて非アクティブとなる前記増幅器(12a,12b)の少なくとも1つへの電源電流を減少又は遮断するための手段(161a,161b)を含む、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記装置がDモードで動作しているときに、Pモードにおいて非アクティブとなる前記増幅器への電源電流を減少又は遮断するための手段(161c)を含む、請求項2記載の装置。
【請求項4】
Dモードにおいてアクティブとなる増幅器(12c)が消費する電力は、Pモードにおいてアクティブとなる増幅器(12a,12b)の電力の和よりも小さい、請求項1から3のいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
Dモードにおいてアクティブとなる増幅器(12c)の出力電力とPモードにおいてアクティブとなる第1及び第2の増幅器(12a,12b)の出力電力がほぼ同じである、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記制御手段(10)は、PモードがアクティブなのかDモードがアクティブなのかを判定することができ、前記増幅器の電源と前記増幅器の出力のスイッチング手段(162a,162b,162c,163a,163c)とに接続された前記スイッチング手段(161a,161b,161c)向けに制御信号を生成し、前記装置がPモードであるのかDモードであるのかに応じて、前記各増幅器をアクティブ又は非アクティブにする、請求項1から5のいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記各アンテナ(14a,14b)はバイポーラアンテナであり、該バイポーラアンテナの一方の極はPモードにおいてアクティブとなる増幅器(12a,12b)に接続することができ、他方の極はDモードにおいてアクティブとなる少なくとも1つの増幅器(12c)に接続することができ、Pモードにおいてアクティブとなる前記増幅器に接続されたアンテナの極は前記装置がDモードのときにはグラウンドに接続されており、Dモードにおいてアクティブとなる前記増幅器に接続されたアンテナの極は前記装置がPモードのときにはグラウンドに接続されている、請求項1から6のいずれか1項記載の装置。
【請求項8】
前記各アンテナ(14a,14b)は増幅器接続点を有しており、該接続点は前記スイッチング手段(163a,163b)に接続されており、前記スイッチング手段(163a,163b)は、前記アンテナをPモードにおいてアクティブとなる増幅器(12a,12b)に接続する少なくとも1つの第1の位置と、前記アンテナをDモードにおいてアクティブとなる少なくとも1つの増幅器(12c)に接続する少なくとも1つの第2の位置を含んでいる、請求項1から6のいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−534962(P2009−534962A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506947(P2009−506947)
【出願日】平成19年4月16日(2007.4.16)
【国際出願番号】PCT/EP2007/003316
【国際公開番号】WO2007/121878
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(398050939)コンティネンタル オートモーティヴ フランス (60)
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive France
【住所又は居所原語表記】1, Avenue Paul Ourliac, F−31036 Toulouse, France
【Fターム(参考)】