説明

車両向け広告配信システムおよび車載装置

【課題】広告を配信するための通信費を抑制しつつ、効果的な広告を行うことができる車両向け広告配信システム、および、車両向け広告配信システム用の車載装置を提供する。
【解決手段】ドライバの立ち寄り行動に関する仮説を設定し(S21)、多数の車載装置100から車両情報、位置情報、ドライバ情報を取得し(S22)、取得した情報に基づいて仮説の検定を行い(S24、25)、成立した仮説から広告配信条件を設定する(S26)。そして、この広告配信条件を実際に満たした車両に限定して広告配信を行う。そのため、広告を受信した車両のドライバは広告に関心がある可能性が高いので、効果的な広告を行うことができ、また、広告配信条件を満たしていない車両には広告を配信しないので、通信費を抑制することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両向け広告配信システム、および、車両向け広告配信システム用の車載装置に関し、特に、広告を配信する車両を絞り込むことができるシステムおよびそのシステム用の車載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に向けて広告を無線で配信する広告配信システムが知られている。たとえば、特許文献1に記載のシステムがそれであり、特許文献1に記載の広告配信システムでは、放送局から放送によって車両のナビゲーション装置に広告を配信する。
【0003】
広告を受信した車両のナビゲーション装置は、受信した広告情報とPOI(関心地点)情報とを関連付ける。そして、ユーザが指定した検索条件に従って商業施設を検索し、検索された商業施設のリストを表示する。このリストからユーザが特定の商業施設を選択した場合、その商業施設に広告情報が関連付けられていれば、施設情報とともに広告情報を表示する([0082]−[0086])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−242976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のものは、広告情報を放送によって配信するため、広告情報を配信するための通信費を削減することはできる。しかし、商業施設の施設情報を閲覧する際にしか広告が表示されない。そのため、効果的に広告を行うことができないという問題がある。
【0006】
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、広告を配信するための通信費を抑制しつつ、効果的な広告を行うことができる車両向け広告配信システム、および、車両向け広告配信システム用の車載装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
その目的を達成するための請求項1記載の発明は、車載装置とセンタサーバとを備え、センタサーバから車載装置へ無線通信により広告が配信される車両向け広告配信システムであって、前記車載装置は、位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とを前記センタサーバに逐次送信し、
前記センタサーバは、多数の車載装置から送信される前記情報を統計処理する統計処理手段と、その統計処理の結果に基づいて広告配信条件を決定する広告配信条件決定手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
このように、多数の車載装置から送信される情報を統計処理した結果に基づいて広告配信条件を決定することで、その広告配信条件を満たした車両に限定して広告配信を行うことが可能となる。そして、請求項3、4のようにして、実際に広告配信条件を満たした車両に限定して広告配信を行う場合、広告を受信した車両のドライバは広告に関心がある可能性が高いので、効果的な広告を行うことができ、また、広告配信条件を満たしていない車両には広告を配信しないので、通信費を抑制することもできる。
【0009】
ここで、統計処理としては、たとえば、請求項2のように、仮説検定を用いることができる。その請求項2は、前記統計処理手段は、車両のドライバの立ち寄り行動に関して設定された仮説の有意性を検定するものであり、前記広告配信条件決定手段は、前記検定の結果、成立した仮説に基づいて広告配信条件を決定することを特徴とする。
【0010】
なお、検定する仮説は一つであってもよいが、必ずしも一つである必要はなく複数でもよい。また、複数の仮説が成立した場合、広告配信条件は、成立した仮説を全て用いて決定してもよいし、広告の性質に応じ、成立した複数の仮説のうちの一部を用いて決定してもよい。
【0011】
次の請求項3、4は、実際に広告配信条件を満たした車両に限定して広告配信を行う構成を備えた車両向け広告配信システム、車載装置であって、請求項3は、広告配信条件を実際に満たしたか否かをセンタサーバで判断する。一方、請求項4は、広告配信条件を実際に満たしたか否かを車載装置で判断する。
【0012】
請求項3は、車両に搭載される車載装置とセンタサーバとを備え、センタサーバから車載装置へ無線通信により広告が配信される車両向け広告配信システムであって、前記車載装置は、位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とを前記センタサーバに逐次送信し、
前記センタサーバは、請求項1または2の広告配信条件決定手段で決定された広告配信条件を記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶されている広告配信条件と、前記車載装置から逐次送信される位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とに基づいて、それらの情報を送信した車載装置を搭載している車両が前記広告配信条件を満たしたか否かを判断し、広告配信条件を満たした車両に対して広告を配信する広告配信手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項4は、車両に搭載される車載装置とセンタサーバとを備え、センタサーバから車載装置へ無線通信により広告が配信される車両向け広告配信システムに用いられる車載装置であって、請求項1または2の広告配信条件決定手段で決定された広告配信条件を記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶されている広告配信条件と、この車載装置が搭載されている車両の位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とに基づいて、この車載装置が搭載されている車両が前記広告配信条件を満たしたか否かを判断し、広告配信条件を満たした場合に、前記センタサーバに対して広告配信要求を送信する配信要求送信手段と、前記広告配信要求に応じて前記センタサーバから送信されてくる広告を車両のドライバに報知する広告報知手段とを含むことを特徴とする。
【0014】
統計処理手段は、たとえば、請求項5〜9に記載の仮説の有意性を検定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】車両向け広告配信システムの概要を示す構成図である。
【図2】図1のセンタサーバ10が実行する広告配信条件決定処理を示すフローチャートである。
【図3】図1の車載ナビゲーション装置110が実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態となる車両向け広告配信システムの概要を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態の車両向け広告配信システムは、センタサーバ10と車載装置100とを備えている。車載装置100は、多数の車両に搭載される。
【0017】
センタサーバ10は情報センタに設置されており、車載装置100の通信機102との間で無線通信を行うことが可能な構成を有している。なお、ここでの通信には放送は含まれない。
【0018】
車載装置100からは、その車載装置100が搭載された車両の車両情報、位置情報、ドライバ情報が逐次送信されてくる。センタサーバ10は、多数の車両から、これら車両情報、位置情報、ドライバ情報を受信して、受信した情報を統計処理する。なお、必ずしも車両情報、位置情報、ドライバ情報の全ての情報が車両から送信される必要はなく、後述する仮説検定に必要な情報のみが車両から送信されるようになっていてもよい。
【0019】
さらに、センタサーバ10は、統計処理の結果に基づいて広告配信条件を決定する。この広告配信条件の決定処理については後述する。また、センタサーバ10は、広告配信条件に基づいた広告の配信も行う。
【0020】
車載装置100は、通信機102と、車載ナビゲーション装置110とからなり、車載ナビゲーション装置110は、通信機102と接続されていることに加えて、車速センサ104、ブレーキランプ106、燃料センサ108とも接続されている。
【0021】
通信機102は、無線通信によりセンタサーバ10と無線通信を行う。車速センサ104は車速を示す信号を車載ナビゲーション装置110に供給する。ブレーキランプ106は、図示しないブレーキペダルの操作に連動してオンオフされるものであり、そのオンオフ状態を示す信号が車載ナビゲーション装置110に供給される。燃料センサ108は、燃料残量を示す信号を車載ナビゲーション装置110に供給する。
【0022】
車載ナビゲーション装置110は、表示装置112、記憶装置114、コンピュータ116、インターフェース部118を備えている。また、図示していないが、現在位置を検出するための位置検出器も備えている。
【0023】
車載ナビゲーション装置110と、通信機102、車速センサ104、ブレーキランプ106、燃料センサ108との間の信号の送受信はインターフェース部118を介して行う。また、インターフェース部118には、他に、車両内の他のセンサ、ECUで検出、演算されたエンジン回転速度Ne、アクセル開度θacc、燃費、走行距離、イグニッション信号(IG信号)を示す信号も逐次供給される。
【0024】
表示装置112は、車室内の所定位置、たとえば、センターコンソールに配置されており、道路地図表示など、経路案内に必要な情報が表示される。また、この表示装置112は請求項の広告報知手段としても機能し、センタサーバ10から送信されてくる広告を表示することで、車両のドライバに対して広告の報知を行なう。なお、表示による報知に代えて、または、表示による報知に加えて、音声による報知を行ってもよい。
【0025】
記憶装置114には、道路地図データ、POI(関心地点)の情報、経路案内機能を実行するためのアプリケーション、広告表示を実行するためのアプリケーションが記憶されている。また、この記憶装置114には、センタサーバ10から送信されてくる広告配信条件も記憶される。さらに、この記憶装置114には、ドライバ情報(たとえば、年齢、性別など)、車両情報(車種、年式)も記憶される。なお、ドライバ情報は、ドライバが操作入力部(図示せず)から入力する。
【0026】
コンピュータ116は、CPU、ROM、RAM等を備えており、CPUは記憶装置114のアプリケーションを実行することで、現在位置の検出、経路案内、広告表示、仮説検定に必要な情報(車両情報等)の送信等を行う。なお、アプリケーションはコンピュータ116のROMに記憶されていてもよい。
【0027】
次に、センタサーバ10が行う広告配信条件の決定処理について説明する。図2は、広告配信条件決定処理を示すフローチャートである。まず、ステップS21では、ドライバの立ち寄り行動に関する仮説を設定する。
【0028】
この仮説は任意に設定可能であるが、ここでは一例として、配信する広告を、スーパーマーケットのセール情報、ガソリンスタンドの価格情報、洗車割引キャンペーン、コンビニエンスストアのセール情報、カーディーラーの車両販売キャンペーンとし、この広告に対して設定した仮説を説明する。
【0029】
上述の広告に対して、下記仮説を設定したとする。
仮説1)急いでいるときは立ち寄らない。
仮説2)走行時間が所定時間(ここでは30分)を超えた場合は立ち寄りやすくなる。
仮説3)燃料残量が少ないときはガソリンスタンドに立ち寄る。
仮説4)30代、40代の女性はコンビニエンスストアに立ち寄らず、スーパーマーケットに立ち寄る。
仮説5)燃費のよい走行を行うドライバは、燃費向上意識が高く、カーディーラーの低燃費車販売キャンペーンに立ち寄り易くなる。
【0030】
ステップS22では、これらの仮説の有意性を検定するために必要な情報を、車載装置100から無線通信により取得する。このステップS22で取得する情報としては、車両情報、位置情報、ドライバ情報がある。車両情報には、前述の記憶装置114に記憶されているもの(すなわち車種、年式)に加え、逐次変動する車両情報(エンジン回転速度、車速、アクセル開度、燃費、走行距離、燃料残量)も含まれる。位置情報は、現在の経度、緯度、高度を示す情報である。ドライバ情報には、ドライバの年齢、性別を示す情報が含まれる。これらの情報全てが車両から送信されてもよく、また、仮説検定に必要な情報のみが送信されてもよい。どの情報が仮説検定に必要であるかは、センタサーバ10から通信により送信すればよい。
【0031】
ステップS23では、各仮説に対して必要な情報が異なることから、仮説に応じて取得情報の整理を行う。なお、ステップS22、S23は、仮説検定に必要な情報量が取得できるまで実行する。そして、仮説検定に必要な情報量が取得できた場合、ステップS24を実行する。
【0032】
ステップS24では、ステップS23で整理した情報に基づいて、ステップS21で設定した各仮説の検定を行う。次にこの仮説検定の方法を具体的に説明する。たとえば、仮説1の検定には、以下の2つの指標を用いる。
指標1)加速回数またはブレーキ回数>α(回/分)である場合、「急いでいる」とする。
ここで、加速していることは、単位時間当たりの速度の差分に基づいて計測する。ブレーキ回数は、ブレーキランプの点灯回数から計測する。
指標2)POI周辺(半径β1(m))において停車がβ2分以上である場合、「立ち寄った」とする。ここで、停車は、車速0km/hとなったことで検出する。
【0033】
そして、上記指標1、2を統計的手法(たとえば、カイ2乗検定法)で検定することで仮説の有意性を検定する。なお、カイ2乗検定法における有意水準はたとえば0.05とする。
【0034】
仮説2の検定では、指標1として、「走行時間が30分を超えた」ことを用いる。走行時間は、たとえば、イグニッション信号がオフか否かで判断する。仮説3の検定では、指標1として、「燃料残量が少ない」ことを用いる。燃料残量が少ないことは、燃料残量が所定量以下か否かで判断する。仮説4の検定では、指標1として、「ドライバは30代、40代の女性であること」を用いる。30代、40代の女性であるか否かは、ドライバ情報から判断する。仮説5の検定では、指標1として、「燃費のよい走行が行われていること」を用いる。燃費のよい走行か否かは、車両情報として送信される燃費が基準燃費か否かで判断する。この基準燃費は、車種や年式によらない一定値でもよいし、車種や年式に応じて決定するものでもよい。
【0035】
続くステップS25では、ステップS24における検定の結果、仮説は有意であるか否かを仮説毎に判断する。全ての仮説が有意でない場合、この図2に示す処理を終了する。なお、ステップS24、S25が請求項の統計処理手段に相当する。
【0036】
一方、少なくとも1つの仮説が有意であると判断した場合、すなわち、少なくとも1つの仮説が成立した場合、請求項の広告配信条件決定手段に相当するステップS26へ進み、成立した仮説に基づいて広告配信条件を決定する。たとえば、仮説2、3、4が成立したとすると、仮説2、3、4から広告配信条件を決定する。そして、ステップS27では、上記ステップS26で決定した広告配信条件を車載装置100へ送信する。
【0037】
次に、車載ナビゲーション装置110が広告表示に関して実行する処理を説明する。この図3に示す処理は、所定の繰り返し周期で繰り返し実行する。
【0038】
まず、ステップS31では、広告配信条件をセンタサーバ10から受信したか否かを判断する。この判断が否定判断の場合には直接、ステップS33へ進む。一方、肯定判断の場合には、ステップS32にて、受信した広告配信条件を記憶装置114に記憶する。その後、ステップS33へ進む。
【0039】
ステップS33では、車両情報、位置情報、ドライバ情報を逐次取得しつつ、記憶装置114に記憶した広告配信条件が成立するか否かを判断する。この判断が否定判断である場合には図3に示す処理を終了し、前述の繰り返し周期後に、再度、ステップS31から実行する。
【0040】
ステップS33の判断が肯定判断の場合、請求項の配信要求送信手段に相当する処理であるステップS34にて、広告配信要求をセンタサーバ10に送信する。この広告配信要求を受信したセンタサーバ10は、広告配信要求に基づいて定まる広告を、広告配信要求を送信した車載装置100へ送信する。
【0041】
これにより、センタサーバ10から送信される広告が通信機102に受信され、受信された広告が通信機102から車載ナビゲーション装置110へ供給される(ステップS35)。広告が供給された車載ナビゲーション装置110は、その広告を表示装置112に表示する(ステップS36)。
【0042】
以上、説明した本実施形態によれば、多数の車載装置100から送信される車両情報、位置情報、ドライバ情報を統計処理した結果に基づいて広告配信条件を決定している(図2)。そして、その広告配信条件を実際に満たした車両に限定して広告配信を行っている(図3)。そのため、広告を受信した車両のドライバは広告に関心がある可能性が高いので、効果的な広告を行うことができ、また、広告配信条件を満たしていない車両には広告を配信しないので、通信費を抑制することもできる。
【0043】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0044】
たとえば、前述の実施形態では、センタサーバ10で決定した広告配信条件を車載装置100に送信しており、車両が広告配信条件を満たしたか否かを、車両に搭載された車載装置100が判断していた。しかし、この態様に限られず、車載装置100が逐次、車両情報等をセンタサーバ10に送信し、車両が広告配信条件を満たしたか否かをセンタサーバ10で判断してもよい。そして、車両が広告配信条件を満たしたと判断した場合、センタサーバ10は、広告配信条件を満たした車両に広告を配信する。なお、この場合、センタサーバ10は請求項の広告配信手段として機能する。
【符号の説明】
【0045】
10:センタサーバ、 100:車載装置、 102:通信機、 104:車速センサ、 106:ブレーキランプ、 108:燃料センサ、 110:車載ナビゲーション装置、 112:表示装置(広告報知手段)、 114:記憶装置、 116:コンピュータ、 118:インターフェース部、 S24、S25:統計処理手段、 S26:広告配信条件決定手段、 S34:配信要求送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載装置とセンタサーバとを備え、センタサーバから車載装置へ無線通信により広告が配信される車両向け広告配信システムであって、
前記車載装置は、位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とを前記センタサーバに逐次送信し、
前記センタサーバは、多数の車載装置から送信される前記情報を統計処理する統計処理手段と、
その統計処理の結果に基づいて広告配信条件を決定する広告配信条件決定手段と、を含むことを特徴とする車両向け広告配信システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記統計処理手段は、車両のドライバの立ち寄り行動に関して設定された仮説の有意性を検定するものであり、
前記広告配信条件決定手段は、前記検定の結果、成立した仮説に基づいて広告配信条件を決定することを特徴とする車両向け広告配信システム。
【請求項3】
車両に搭載される車載装置とセンタサーバとを備え、センタサーバから車載装置へ無線通信により広告が配信される車両向け広告配信システムであって、
前記車載装置は、位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とを前記センタサーバに逐次送信し、
前記センタサーバは、請求項1または2の広告配信条件決定手段で決定された広告配信条件を記憶する記憶装置と、
前記記憶装置に記憶されている広告配信条件と、前記車載装置から逐次送信される位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とに基づいて、それらの情報を送信した車載装置を搭載している車両が前記広告配信条件を満たしたか否かを判断し、広告配信条件を満たした車両に対して広告を配信する広告配信手段と、を含むことを特徴とする車両向け広告配信システム。
【請求項4】
車両に搭載される車載装置とセンタサーバとを備え、センタサーバから車載装置へ無線通信により広告が配信される車両向け広告配信システムに用いられる車載装置であって、
請求項1または2の広告配信条件決定手段で決定された広告配信条件を記憶する記憶装置と、
前記記憶装置に記憶されている広告配信条件と、この車載装置が搭載されている車両の位置情報と、車両情報およびドライバ情報の少なくとも一方とに基づいて、この車載装置が搭載されている車両が前記広告配信条件を満たしたか否かを判断し、広告配信条件を満たした場合に、前記センタサーバに対して広告配信要求を送信する配信要求送信手段と、
前記広告配信要求に応じて前記センタサーバから送信されてくる広告を車両のドライバに報知する広告報知手段とを含むことを特徴とする車載装置。
【請求項5】
請求項2において、
前記統計処理手段は、急いでいるときは立ち寄らないという仮説の有意性を検定することを特徴とする車両向け広告配信システム。
【請求項6】
請求項2または5において、
前記統計処理手段は、走行時間が所定時間を超えた場合には立ち寄りやすくなるという仮説の有意性を検定することを特徴とする車両向け広告配信システム。
【請求項7】
請求項2、5、6のいずれか1項において、
前記統計処理手段は、燃料残量が少ないときはガソリンスタンドに立ち寄るという仮説の有意性を検定することを特徴とする車両向け広告配信システム。
【請求項8】
請求項2、5乃至7のいずれか1項において、
前記統計処理手段は、30、40代の女性はコンビニエンスストアに立ち寄らず、スーパーマーケットに立ち寄るという仮説の有意性を検定することを特徴とする車両向け広告配信システム。
【請求項9】
請求項2、5乃至8のいずれか1項において、
前記統計処理手段は、燃費のよい走行を行うドライバは、カーディーラーの低燃費車販売キャンペーンに立ち寄り易くなるという仮説の有意性を検定することを特徴とする車両向け広告配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−186062(P2010−186062A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30262(P2009−30262)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】