説明

車両用のスライド式パネル装置

車両用のスライド式パネル装置であって、パネル(108、208)が車体(101)に結合されるように適合され、少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)または少なくとも1つの長手方向部材(122、222)がパネル(108、208)に配置され、少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)または少なくとも1つの長手方向部材(122、222)の他方が車体(101)に結合されるように適合される。長手方向部材(122、222)は、リニアベアリング(120、121)内で摺動するように寸法が決められかつ配置され、パネル(108)は、車両コンパートメントの上を閉鎖位置(109)と開放位置(110)との間で摺動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許開示は、概して自動車用の可動パネルに関し、特にこうした車両用のスライド式フード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新たな環境基準および燃料費の上昇により、車両がより効率的に機能することが必要となっている。車両の個々のシステムの高度化とともに、これらシステムの統合により、車両動作の全体効率の向上が可能になり得る。たとえば、車両クーリングパッケージは、システムに暖気流が提供される場合、冷気が提供されている場合に比較して、動作がより非効率になる。暖気流または熱気流は、エンジンからの熱気が車両のエンジンコンパートメントから漏出しエンジンクーリングパッケージに入る場合にもたらされることが多い。エンジンコンパートメントからの空気は概して周囲空気より温度が高いため、エンジンからの暖気がクーリングパッケージの吸気口から離れるように向けられるかまたは分離されなければ、クーリングパッケージは、冷気流の場合より動作が非効率になる。
【0003】
車両の構成部品の構造および相対位置によって、エンジンの暖気がエンジンクーリングパッケージ内に流れ込む可能性が増大する可能性がある。たとえば、車両の内側の内部構成部品に迅速かつ容易にアクセスすることができるように、多くの車両には、エンジンコンパートメントを覆うフード等、可動パネルが必要である。しかしながら、移動または取外しが容易な車両パネルにより、それが車体に取り付けられる部分に空気が入るかまたは出る経路がもたらされることが多い。たとえば、暖気は、フードが車体に連結する場所の近くでエンジンコンパートメントから出る可能性がある。エンジンクーリングパッケージの吸気口は、通常、外気をクーリングパッケージ内に引き込むように配置されているため、エンジンコンパートメントから漏出する暖気が車両のクーリングパッケージ内に引き込まれると、クーリングパッケージは、冷気が提供される場合より機能が非効率になる。したがって、吸気口の付近の温かいエンジンコンパートメントから車両クーリングパッケージへの空気経路を最小限にするかまたはなくすことが望ましい。
【0004】
車両パネルは、ナットおよびボルト、ヒンジならびにリンク機構により、車両に堅く連結されることが多い。これらパネルシステムは、開放することが困難であることが多く、車両コンパートメント内の貴重な空間を占めることが多い。
【0005】
Michael C.Brandl他の(特許文献1)(’623特許)は、牽引車用のスライド式フードを開示している。(特許文献1)は、機械フードの取外しをより容易にし、牽引車フードを摺動によって開閉することができるような、フードに対する変更を開示している。しかしながら、車両フードの機能に対し(特許文献1)の開示の装置が提供する改善は限られており、さらなる改良が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,270,623号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、車両の内部システムまたは外観のいずれかに対するいかなる変更も、理想的には、機械の全体的な動作を妨げるべきではない。たとえば、車両の操作者(オペレータ)は、車両を安全にかつ効率的に操作することができるのに十分な視界が得られなければならない。より詳細には、操作者は、車両を効率的に操作するのを可能にするためだけではなく、安全な操作を確保するために、その周囲の領域が可能な限り見えなければならない。これに関して、操作者の視野に対する死角および障害物を、可能な限り低減すべきである。
【0008】
したがって、安全にかつ効率的に操作することができる車両を提供することが望ましい。本開示は、上述した本技術分野の欠点のうちの1つまたは複数を克服することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、一態様では、開口部を有する車体と相補的なパネルとを備える車両について記載している。車両は、開口部に実質的に隣接してパネルかまたは車体のいずれかに沿って配置される少なくとも2つのリニアベアリングと、リニアベアリング内で摺動するように寸法が決められかつ配置され、パネルまたは車体の他方に連結される長手方向部材とを有する。パネルは、開口部に対し、パネルが開口部を実質的に覆う閉鎖位置と、開口部が少なくとも部分的に覆われていない開放位置との間で摺動する。
【0010】
本開示は、別の態様では、開口部を有する車体と摺動連結(sliding communitation)するように適合された車両パネル装置を記載している。車両パネルは、開口部を少なくとも部分的に覆う閉鎖位置と、開口部を少なくとも部分的に覆わない開放位置との間で摺動連結するように適合されている。パネル装置は、パネルと、少なくとも2つのリニアベアリングと、リニアベアリング内で摺動するように寸法が決められかつ配置される少なくとも1つの長手方向部材とを有する。パネルは縁を有し、長手方向部材またはベアリングのいずれか一方は、車両パネルの縁に沿って配置され、長手方向部材またはベアリングの他方は、実質的に開口部に隣接して車体に結合されるように適合される。
【0011】
本開示は、別の態様では、車両の本体の開口部を選択的に覆う方法について記載している。本方法は、少なくとも1つの誘導手段(motivator)と開口部を有する本体とを有する車両を提供するステップと、開口部と相補的なパネルを提供するステップとを含む。本方法はさらに、少なくとも2つのリニアベアリングを、パネルまたは本体の側部の少なくとも一方に沿って開口部の両側部に実質的に隣接して配置するステップと、少なくとも1つの長手方向部材を、パネルまたは本体の側部の他方に沿って開口部の両側部に実質的に隣接して配置するステップと、長手方向部材をリニアベアリング内に摺動可能に配置し、パネルを、長手方向部材がリニアベアリング内で摺動する際に、開口部を少なくとも部分的に覆う閉鎖位置と、開口部を少なくとも部分的に覆わない開放位置との間で摺動連結するように配置するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示を具現化する例示的な車両の側面図である。
【図2】図1の線2−2に沿って取り出された、車両用のスライド式パネル装置の軸方向の部分断面図である。
【図3】図2の線3−3に沿って取り出された、長手方向部材および2つのリニアベアリングの部分図である。
【図4】図2の図に類似する、スライド式パネル装置の別の実施形態の軸方向部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、パネルを車体に結合する装置に関する。結合機構により、コンパートメント内の空間の独占を最小限にしながら、車両パネルを移動可能にすることができる。さらに、エンジンコンパートメントに関連して利用する場合、可動パネル装置は、エンジンコンパートメントから暖気が漏出するのを抑制することができる。
【0014】
図面を参照すると、フレーム102に車体101が支持されている車両100が示されており、フレームは、複数の誘導手段、この場合は一対のローラ103、104上に支持されている。車体101は、操作者を支持するキャブ105を有している。車体101は、さらに、コンパートメント、ここではエンジンコンパートメント106と、エンジンコンパートメント106へのアクセスを可能にする開口部107とを形成している。
【0015】
開口部を覆うために、車体101は、車体101の残りの部分と摺動連結するパネル108を有している。パネル108は、選択的に移動可能であり、パネルが開口部107およびエンジンコンパートメント106を実質的に覆う閉鎖位置109(たとえば図1において実線で示す)と、パネルが開口部107またはエンジンコンパートメント106を実質的に覆わない開放位置110(たとえば図1において想像線で示す)とに配置され得る。図示するコンパートメントはエンジンコンパートメント106であるが、コンパートメントは、いかなるタイプであってもよく、かつ車体101内のいかなる位置にあってもよい。
【0016】
さらに、図1にはコンパクタを示すが、本明細書に記載する実施形態は、例としてかつ単に例示する目的で提供するものである。したがって、本明細書で示す例は、関連して説明する所定の車両に基づいて限定するものと解釈されるべきではなく、開口部107を覆うパネル108を有する他のいかなるタイプの機械または車両にも適用可能であるものと解釈されるべきである。したがって、「車両」という用語は、本技術分野において既知である産業に関連する何らかのタイプの動作を実行する任意の機械を含む、こうした構造を有する任意の機械または車両を指すものとする。たとえば、車両は、ホイールローダ、掘削機、ダンプトラック、バックホー、モータグレーダ、マテリアルハンドラ、ソイルコンパクタ、アスファルトコンパクタ、舗装機械等の土木機械であってもよい。さらに、車両は、車輪、ローラ、無限軌道システム等の誘導手段を有することができる。車両はまた、たとえば、装填、圧縮、持上げ、ブラッシング、破壊を含む種々の作業に対して利用されかつ採用され得る器具が取り付けられており、たとえば、バケット、コンパクタ、フォーク形持上げ装置、ブラシ、グラップル、カッタ、せん断機、刃、破砕機/ハンマ、オーガ等を有することができる。
【0017】
図面に戻ると、明確にするために、図2および図4における同様の構造には同様に番号を付しているが、図2のものは1××という接頭辞を有し、図4のものは2××という接頭辞を有している。パネル108、208は、少なくとも2つのリニアベアリング120、121、220を用いて車体101、201に摺動可能に連結されており、リニアベアリング120、121、220は、少なくとも1つの長手方向部材122、222を受け入れるように適合された溝124、224を有している。使用時、長手方向部材122、222は、リニアベアリング120、121、220の溝124、224内で摺動し、それによりパネル108、208が、車体101、201から外側に摺動することができる。
【0018】
図2および図4は、本構造のさまざまなあり得る実施形態のうちの2つを示す。図2の実施形態では、長手方向部材122は可動パネル108に結合されており、リニアベアリング120、121は車体101に結合されている(図3も参照)。逆に、図4の実施形態では、長手方向部材222は車体201に結合されており、リニアベアリング220は可動パネル208に結合されている。両方の場合において、リニアベアリング120、121、220および嵌合する長手方向部材122、222の少なくとも1つのセットが、開口部107の両側部に沿って配置され、それにより、リニアベアリング120、121、220内の長手方向部材122、222の摺動により、パネル108、208が、車体101、201において開口部107に対し実質的閉鎖位置109と実質的開放位置110との間で摺動することができる。本明細書で使用する「側部」という用語は、開口部107の周辺側部を指す。同様に、パネル108、208の両「側部」と言う場合、それは、たとえば外側および内側ではなく略周辺側部を指す。
【0019】
長手方向部材122、222は、細長いバー123、223を有し、それは、ベアリング120、121、220の溝124、224が、リニアベアリング120、121、220内におけるバー123、223の平滑な摺動を可能にする相補的構造を有する限り、任意の適当な断面を有することができる。図示する実施形態では、バー123、223は実質的に円形構造を有している。しかしながら、ベアリング120、121、220の溝124、224が対応した形状を有する限り、バー123、223は、たとえば楕円形、三角形、矩形、五角形等、別の断面を有していてもよい。
【0020】
細長いバー123、223をパネル108に連結する(図2のように)かまたは車体201に連結する(図4のように)ために、少なくとも1つの支持体126、226が設けられている。支持体126、226構造が、リニアベアリング120、121、220の溝124、224内におけるバー123、223の平滑な摺動を妨げない限り、細長い部材122、222は、任意の適当な支持体126、226構造を有することができる。支持体126、226は、2つの個々の支持要素を有していてもよく、3つ以上の個々の支持要素を有していてもよく、または単一の細長い支持要素を有していてもよい。
【0021】
図示する実施形態の支持体126、226は、別の設計も可能であるが、基部127、227および直立部128、228を有している。図2および図4において、支持体126、226は、単に例として溶接、接着剤、締りばめ等の任意の適当な機構によって細長いバー123、223に結合されている。別法として、細長いバー123、223および支持体(複数可)126、226を、鋳造、溶接、成型、押出等によって一体形成してもよい。さらに他の実施形態では、長手方向部材122、222または支持体(複数可)126、226を、車両パネル108または車体201と一体形成してもよい。
【0022】
支持体126、226は、別の設計を有することができる。たとえば、図3に示すように支持体が細長いバー123、223のいずれかの端部に設けられる場合、支持体は、単に、細長いバー123、223の端部を受け入れる凹部または穴を有するブロックであってもよい。こうした構成では、リニアベアリング120、121、220の溝124、224は、長手方向部材122、222およびベアリング120、121、220が互いに対して摺動する際、細長いバー123、223の円周を完全に取り囲んでもよい。
【0023】
支持体126、226を、たとえばナットおよびボルト、溶接、リベット、接着剤または他の機構等、任意の適当な手段によって、車体201またはパネル108に結合することができる。さらに、図2に示すように、支持体126、226を車体またはパネル108に直接結合してもよく、または、図4に示すように、ブラケット232に結合してもよく、ブラケット232はさらに、任意の適当な手段により車体201またはパネルに固定される。
【0024】
長手方向部材122、222またはその個々の構成部品を、任意の適当な材料のうちの1つまたは複数から製作することができる。単に例として、長手方向部材122、222またはその個々の構成部品を、補強されるかまたはされない、スチールまたは高分子材料等から形成してもよい。
【0025】
ここでリニアベアリング120、121、220を参照すると、それぞれの溝124、224は、車体101、201およびパネル108、208の向きに関わらず、長手方向部材122、222をリニアベアリング120、121、220と摺動連結して保持するために、細長いバー123、223の円周の十分な部分を実質的に囲む。図2および図4に示すように、支持体126、226の、細長いバー123、223に対するバー123、223の長さに沿ったパネル108または車体201への接続(複数可)を可能にするために、リニアベアリング120、121、220は、外面からリニアベアリング120、121、220の溝124、224までの開口部130、230を有することができる。別法として、たとえば図3の場合であり得るように、細長いバー123、223がその遠位端においてのみ車両100と連結される場合、リニアベアリング120、121、220は、こうした開口部130、230を有する必要はない。
【0026】
長手方向部材122、222と同様に、リニアベアリングを、図4に示すように、車体またはパネル208に直接取り付けてもよく、または図2に示すようにブラケット131に取り付けてもよく、ブラケット131はさらに、車体101またはパネルに取り付けられる。リニアベアリング120、121、220を、車体101、パネル208またはブラケット131に取り付けてもよく、ブラケット131を、単に例としてナットおよびボルト、溶接、接着剤等、任意の適当な方法により車体101またはパネル208に取り付けてもよい。
【0027】
本装置の実際の適用は、図2および図4のこれらの構成、それら2つの組合せ、または本開示に一致する別の構成のいずれかを提供することができる。たとえば、図2の構成を、パネル108の両側部に設けることができる。すなわち、少なくとも2つのリニアベアリング120、121のセットを、車体101のそれぞれの両側部に沿って配置してもよく、長手方向部材122を、パネル108に、開口部107の対応する側部に沿って結合してもよい。別の構成では、リニアベアリング220を、パネル208に、開口部107の両側部に沿って配置し、長手方向部材222を、開口部107の両側部に沿って車体201に沿って配置してもよい。さらに別の実施形態では、図2の構成を、開口部107の一方の側部に沿って利用し、図4の構成を開口部107の他方の側部に沿って利用してもよい。別の実施形態では、リニアベアリングおよび少なくとも2つの長手方向部材の4つのセットを設け、セットの対を開口部107の両側部に沿って配置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
開示したスライド式パネル装置の実施形態によっては、種々の機械において、特に自動車において有用であり、車体への可動パネルの嵌合を強化することによってより効率的な動作を提供することができる。このように、本装置により、機械フードが閉鎖位置にある時に空気がエンジンコンパートメントに入るかまたはそこから出る経路を低減することにより、エンジンコンパートメントからの暖気の流出を低減することができる。
【0029】
さらに、スライド式パネル装置の実施形態によっては、車両パネルを移動させるために用いられる構成部品の空間効率のよいパッケージングを提供することができる。実施形態によっては、スライド式パネル装置が貴重なエンジンコンパートメント空間の使用を最小限にすることができるため、エンジンコンパートメントの全体サイズを低減することができる。したがって、本装置は、エンジンコンパートメントの全体サイズを縮小するかまたは最小限にすることが望ましい車両において、特に有用であり得る。
【0030】
実施形態によっては、この縮小されたエンジンコンパートメントサイズにより、車体のサイズの縮小を可能にすることができ、操作者に対する死角および視界の障害物を最小限にすることができ、機械を包囲する領域の操作者の視界がよくなり、それにより、操作者が車両をより安全に操作することが可能にもなり得る。エンジンコンパートメントのサイズが低減する結果、スライド式パネル装置の実施形態によっては、特に、アスファルトまたは土壌圧縮車両等、機械自体と機械を包囲する領域の操作者の視界が特に重要な機械においても有用であり得る。
【0031】
上述した説明は、開示したシステムおよび技法の例を提供することが理解されよう。しかしながら、本開示の他の実施態様が、上述した例とは細部において異なり得ることが考えられる。本発明またはその例に対するすべての言及は、その箇所で説明されている特定の例に言及するように意図されており、より一般に本開示の範囲に関するいかなる限定も意味するようには意図されていない。いくつかの特徴に関し区別し軽視するすべての言葉は、それら特徴を優先しないことを示すように意図されているが、特に示さない限り、本開示の範囲からそういったものを完全に排除するようには意図されていない。
【0032】
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において特に示さない限り、単に、その範囲内にある各々の別個の値を個々に言及する省略法としての役割を果たすように意図されており、各々の別個の値は、本明細書において個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書において特に示さない限り、かつ文脈から明らかに矛盾しない限り、本明細書に記載したすべての方法を任意の好適な順序で行うことができる。
【0033】
したがって、本開示は、適用される法律が許可するように本明細書に添付された特許請求の範囲に列挙された主題のすべての変更態様および等価物を含む。さらに、本明細書で特に示さない限り、かつ文脈から明らかに矛盾しない限り、上述した要素のそのすべてのあり得る変形における任意の組合せが、本開示によって包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部(130)を有する車体(101)と摺動連結するように適合されたスライド式パネル(108、208)装置であって、車両パネル(108、208)が、開口部(130)を少なくとも部分的に覆う閉鎖位置(109)と、開口部(130)を少なくとも部分的に覆わない開放位置(110)との間で摺動連結するように適合され、車両パネル(108、208)構造が、
縁を有するパネル(108、208)と、
少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)と、
リニアベアリング(120、121、220)内で摺動するように寸法が決められた少なくとも1つの長手方向部材(122、222)と、
を具備し、
長手方向部材(122、222)またはベアリング(120、121、220)のいずれか一方が、少なくとも1つのパネル(108、208)の縁に沿って配置され、
長手方向部材(122、222)またはベアリング(120、121、220)の他方が、車体(101)に、開口部(130)に実質的に隣接して結合されるように適合される、スライド式パネル(108、208)装置。
【請求項2】
本体(101)またはパネル(108、208)のうちの少なくとも一方に取り付けられる少なくとも1つのブラケット(131、231)をさらに有し、長手方向部材(122、222)または少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)の少なくとも一方が、少なくとも1つのブラケット(131、231)に結合される、請求項1に記載のスライド式パネル(108、208)装置。
【請求項3】
長手方向部材(122、222)が、パネル(108、208)または車体(101)に一体形成され、それに沿って配置される、請求項1または2に記載のスライド式パネル(108、208)装置。
【請求項4】
溝(124、224)が、長手方向部材(122、222)の少なくとも一部の円周の少なくとも270°を囲む形状を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスライド式パネル(108、208)装置。
【請求項5】
少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)が、内部溝(124、224)を有し、長手方向部材(122、222)の少なくとも一部が、リニアベアリング(120、121、220)の溝(124、224)内に摺動可能に配置され、長手方向部材(122、222)が、細長いバー(123、223)と、パネル(108、208)または本体(101)に沿って細長いバー(123、223)を配置する少なくとも1つの支持体(126、226)とを有し、細長いバー(123、223)が、リニアベアリング(120、121、220)の溝(124、224)内に摺動可能に配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスライド式パネル(108、208)装置。
【請求項6】
長手方向部材(122、222)が複数の前記支持体(126、226)を備える、請求項5に記載のスライド式パネル(108、208)装置。
【請求項7】
開口部(130)の第1側部に沿って配置される少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)および少なくとも1つの長手方向部材(122、222)と、開口部(130)の反対側の第2側部に沿って配置される少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)および少なくとも1つの長手方向部材(122、222)とを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のスライド式パネル(108、208)装置。
【請求項8】
長手方向部材(122、222)またはベアリング(120、121、220)の他方が、車体(101)に、開口部(130)に実質的に隣接して結合されるように適合される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のスライド式パネル(108、208)装置を具備する車両(100)。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のスライド式パネル装置(108、208)または車両(100)を利用する方法。
【請求項10】
車両(100)の本体(101)の開口部(130)を、相補的なパネル(108、208)によって選択的に覆う方法であって、
少なくとも2つのリニアベアリング(120、121、220)を、パネル(108、208)または本体の側部の少なくとも一方に沿って開口部(130)の両側部に実質的に隣接して配置するステップと、
少なくとも1つの長手方向部材(122、222)を、パネル(108、208)または本体の側部の他方に沿って開口部(130)の両側部に実質的に隣接して配置するステップと、
長手方向部材(122、222)をリニアベアリング(120、121、220)内に摺動可能に配置し、パネル(108、208)を、長手方向部材(122、222)がリニアベアリング(120、121)内で摺動する際、開口部(130)を少なくとも部分的に覆う閉鎖位置(109)と、開口部(130)を少なくとも部分的に覆わない開放位置(110)との間で摺動連結するように配置する、ステップと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−505299(P2011−505299A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536922(P2010−536922)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/013308
【国際公開番号】WO2009/073182
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(591125304)キャタピラー・ペイビング・プロダクツ・インク (2)
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR PAVING PRODUCTS INCORPORATED
【Fターム(参考)】