説明

車両用内装部品の放熱装置および放熱方法

【課題】 内装部品から受熱した熱量を効率良く車体外方に放熱できる車両用内装部品の放熱装置を提供する
【解決手段】 インストルメントパネル2に一端側を熱的に接続して受熱部11aとし、他端側をインストルメントパネル2から受熱した熱量を車体外方に放出する放熱部11bとしたヒートパイプ11を備えており、そのヒートパイプ11の放熱部11bを、車両のフロントガラス1の周縁端部に熱的に接続することにより、外気と直接に広い面積をもって接しているフロントガラス1を放熱器として用いることができ、インストルメントパネル2から受熱した熱量の放熱効果を高めることができるとともに、ヒートパイプ11の受熱部11aから放熱部11bまでの距離を短くできるため、その間の輸送熱の漏洩を減少して熱的損失を抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用内装部品の熱を車体外方に放熱するようにした車両用内装部品の放熱装置および放熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炎天下に自動車を駐車しておくと車室内温度が上昇するが、この温度上昇の大きな要因の1つに、フロントウインドウ直下に配置されるインストルメントパネルの上面が蓄熱した熱を車室内空気中に輻射することが考えられ、この場合、インストルメントパネルの表面温度は90゜Cを超える場合もある。
【0003】
このため、従来ではヒートパイプを用いてインストルメントパネルで蓄熱された熱を外部に放熱するようにしたものがあり、その構成としては、熱輸送手段であるヒートパイプの少なくとも一部をインストルメントパネルの本体部に埋込み、他の一部を自動車のボディやシャーシに熱的に接続するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−58943号公報(第5〜6頁、第1,2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる従来の車両用内装部品の放熱装置では、上述したように一部(受熱部)をインストルメントパネルの本体部に埋め込んだヒートパイプの他の一部(放熱部)を、自動車のボディやシャーシに熱的に接続するようにしているが、この場合は、ヒートパイプの放熱部を接続したボディやシャーシがインストルメントパネルから離れているため、車外の空気と接触するまでに距離が生じて熱的損失が大きく、ひいては車室内側に熱が漏洩して熱輸送量が減少し、所望の放熱効果が得られなくなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、内装部品から受熱した熱量を効率良く車体外方に放熱できる車両用内装部品の放熱装置および放熱方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両用内装部品の放熱装置は、車両用内装部品に一端側を熱的に接続して受熱部とし、他端側を前記車両用内装部品から受熱した熱量を車体外方に放出する放熱部とした熱輸送手段を備えており、その熱輸送手段の放熱部を、車両のウインドシールドパネルの周縁端部に熱的に接続したことを最も主要な特徴とする。
【0007】
また、本発明の車両用内装部品の放熱方法は、熱輸送手段の一端側の受熱部を車両用内装部品に熱的に接続するとともに、他端側の放熱部を車両のウインドシールドパネルの周縁端部に熱的に接続して、前記車両用内装部品から受熱した熱量を前記ウインドシールドパネルを介して車体外方に放出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の車両用内装部品の放熱装置および放熱方法によれば、熱輸送手段の放熱部をウインドシールドパネルの周縁端部に熱的に接続することにより、外気と直接に広い面積をもって接しているウインドシールドパネルを放熱器として用いることができ、車両用内装部品から受熱した熱量の放熱効果を高めることができる。
【0009】
また、ウインドシールドパネルは車室内の内装部品から近く、熱輸送手段の受熱部から放熱部までの距離を短くできるため、その間の輸送熱の漏洩を減少して熱的損失を抑制できるため、車体外方への放熱効果をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0011】
図1〜図6は本発明にかかる車両用内装部品の放熱装置の第1実施形態を示し、図1は本発明の放熱装置を設置したインストルメントパネルの斜視図、図2は(a)に導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合と(b)に導熱板の前後方向中央部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の概念を示す要部断面図である。
【0012】
また、図3は(a)に導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合と(b)に導熱板の前後方向中央部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の具体的な要部断面図、図4は導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の断面正面図、図5は導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の底面図であり、図6はウインドシールドパネルの黒色プリント部の全体形状を示す説明図である。
【0013】
本実施形態の車両用内装部品の放熱装置10および放熱方法は、図1に示すようにウインドシールドパネルとしてのフロントガラス1から直射日光が照射されるインストルメントパネル2に本発明を適用した場合を例にとって説明する。
【0014】
即ち、本実施形態の放熱装置10は、車両用内装部品としてのインストルメントパネル2に一端側を熱的に接続して受熱部11aとし、他端側を前記インストルメントパネル2から受熱した熱量を車体外方に放出する放熱部11bとした熱輸送手段としてのヒートパイプ11が設けられる。
【0015】
ヒートパイプ11は、一般に知られるように液体の蒸発と凝縮の潜熱を利用して局部の熱を他部で放熱するように形成された閉ループ構造体で、例えば中空の密閉された管状体内に水やアルコールなどの液体を封入し、その密閉管状体の一端側に伝達された熱により蒸発した封入液体を他端側のヒートシンクで放熱しつつ凝縮して液化させ、この液体を再度一端側に移送させるという循環サイクルを形成することが基本構造となるが、本実施形態のヒートパイプ11はその基本構造を用いて構成される各種ヒートパイプを用いることができる。
【0016】
そして、前記ヒートパイプ11の放熱部11bを、車両のフロントガラス1の周縁端部に熱的に接続してある。
【0017】
前記インストルメントパネル2は、図2に示すように直射日光を受ける外郭材3の内部に熱伝導率の高い導熱板12を設置してあり、その導熱板12に前記ヒートパイプ11の受熱部11aを熱的に接続してある。
【0018】
このとき、導熱板12に受熱部11aを接続するにあたって、導熱板12の前記外郭材3とは反対側となる裏面12aに熱的に接続してある。
【0019】
尚、本実施形態では前記ヒートパイプ11は、導熱板12に配置される受熱部11aを直線状に形成して直線型ヒートパイプを構成している。
【0020】
前記導熱板12は、高い熱伝導率を有する金属、例えば銅、アルミニウム、鉄、炭素繊維若しくはそれらを含む複合材料によって形成される。
【0021】
また、本実施形態の車両用内装部品の放熱方法は、前記ヒートパイプ11の一端側の受熱部11aを前記インストルメントパネル2に熱的に接続するとともに、他端側の放熱部11bをフロントガラス1の周縁端部に熱的に接続して、前記インストルメントパネル2から受熱した熱量を前記フロントガラス1を介して車体外方に放出するようにしている。
【0022】
前記インストルメントパネル2の形成は、まず、導熱板12をインストルメントパネル2の構造に沿った形でプレス成型し、これに図3〜図5に示すようにその導熱板12の裏面12aに複数のヒートパイプ取付部13を取り付けて導熱板構成体を形成し、この導熱板構成体を樹脂成形用インジェクションの型内に挿入してインサート成型を行ってインパネ骨格材を構成する。
【0023】
次に、前記インパネ骨格材を更に成形型内に挿入して表皮を成型してインパネ骨格材に貼り付けて所望のインストルメントパネル2の成型体を構成するようにしている。
【0024】
そして、前記ヒートパイプ11の放熱部11bを、図6に示すようにフロントガラス1の周縁端部に施した黒色プリント部4の室内側に熱的に接続してある。
【0025】
即ち、前記黒色プリント部4は図6に示すようにフロントガラス1の全周を取り巻くように該フロントガラス1の外側形状に沿って環状に設けられている。
【0026】
そして、ヒートパイプ11は、図1に示すようにインストルメントパネル2の車幅方向中央部を境にして左右一対設けられ、それぞれのヒートパイプ11の放熱部11bを、フロントガラス1の左右両側に沿って立ち上げてある。
【0027】
このとき、フロントピラー5のピラートリム5aの内部に隠蔽された前記黒色プリント部4の車室内側に図外のヒートパイプ取付治具を設置し、その取付治具に前記放熱部11bを固定するようになっている。
【0028】
一方、前記ヒートパイプ11の受熱部11aは、図3(a)に示すように前記導熱板12の前後方向片側の側端部または図3(b)に示すように前後方向中央部に熱的に接続してある。
【0029】
図4,図5は受熱部11aを導熱板12の前後方向片側の側端部に接続した場合を示し、導熱板12の下面12aの側端部に複数のヒートパイプ取付部13をほぼ等間隔をもって結合しておき、それらヒートパイプ取付部13の先端部(下端部)に受熱部11aを押えブラケット13aを介して取り付けてある。
【0030】
以上の構成により本実施形態の車両用内装部品の放熱装置および放熱方法によれば、ヒートパイプ11の放熱部11bをフロントガラス1の周縁端部にヒートパイプ取付部13を介して熱的に接続したので、外気と直接に広い面積をもって接しているフロントガラス1を放熱器として用いることができ、インストルメントパネル2から受熱した熱量の放熱効果を高めることができる。
【0031】
また、フロントガラス1は車室内のインストルメントパネル2から近く、ヒートパイプ11の受熱部から放熱部11bまでの距離を短くできるため、その間の輸送熱の漏洩を減少して熱的損失を抑制できるため、車体外方への放熱効果をより高めることができる。
【0032】
ところで、本実施形態では前記インストルメントパネル2を、直射日光を受ける外郭材3の内部に熱伝導率の高い導熱板12を設置し、その導熱板12に前記ヒートパイプ11の受熱部11aを熱的に接続したので、熱伝導率の高い導熱板12をインサートすることにより、外郭材3などとの積層体の積層垂直方向での温度勾配ができるため熱輸送効率を向上できる。
【0033】
また、前記導熱板12を設置してヒートパイプ11と熱的に接続することで、水平方向の温度勾配、つまりヒートパイプ11の設置部位(ヒートパイプ取付部13)とその他の一般部分との間の温度勾配を作り出して、表面上での熱伝達効率が向上することにより、インストルメントパネル2全体の温度低減を図ることができる。
【0034】
更に、本実施形態では前記導熱板12にヒートパイプ11の受熱部11aを接続するにあたって、導熱板12の前記外郭材3とは反対側となる裏面12aに熱的に接続したので、インサートした前記導熱板12を樹脂等の外郭材3で覆う構成となり、車室外に輸送するために集熱したエネルギーを車室内に漏洩せずにヒートパイプ11に伝達することが可能となる。
【0035】
また、前記ヒートパイプ11の放熱部11bを、フロントガラス1の周縁端部に施した黒色プリント部4の室内側に熱的に接続したので、放熱部11bから車体外方に放熱する際に放射率の高い部分を選択して接合することができ、対流のみに限らず放射による放熱も可能となって、放熱効率の更なる向上を図ることが可能となる。
【0036】
更に、前記ヒートパイプ11の受熱部11aを、導熱板12の片側の側端部に熱的に接続したので、導熱板12の水平方向に生じた温度勾配により導熱板12の熱輸送を促進することができる。
【0037】
更にまた、前記導熱板12は、高い熱伝導率を有する金属、例えば銅、アルミニウム、鉄、炭素繊維若しくはそれらを含む複合材料によって形成したことにより、導熱板12からヒートパイプ11への熱流れをスムーズに行ってヒートパイプに伝達される熱量を増大し、インストルメントパネル2の所望の温度低下を得ることができる。
【0038】
図7,図8は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図7は導熱板の前後方向両側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の断面正面図、図8は導熱板の前後方向両側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の底面図である。
【0039】
本実施形態の車両用内装部品の放熱装置は、基本的に第1実施形態と同様の構成となり、導熱板12の下面12aにヒートパイプ11の受熱部11aを熱的に接続するようになっているが、特に本実施形態ではヒートパイプ11を2本用いた場合を示す。
【0040】
即ち、本実施形態では導熱板12の下面12aの前後方向両側端部にそれぞれ複数のヒートパイプ取付部13をほぼ等間隔をもって結合しておき、それらヒートパイプ取付部13の先端部(下端部)に、それぞれのヒートパイプ11の受熱部11aを押えブラケット13aを介して取り付けてある。
【0041】
従って、本実施形態では導熱板12の前後方向両側端部に受熱部11aを設置することにより、導熱板12の両側端部の温度が下がることで導熱板12の水平方向に生じる温度勾配は大きくなり、熱輸送をより促進することができる。
【0042】
また、朝夕の偏日射時などでインストルメントパネル2表面に照射される太陽光が偏った場合にあっても、熱輸送に余裕がある側端部へと熱流動が生じて所望の温度低下を得ることができる。尚、この場合、受熱部11aを導熱板12の外周部に沿ってループ状に設置しても同様の効果を得ることができる。
【0043】
図9は本発明の第3実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図9は本発明の放熱装置を設置したインストルメントパネルの斜視図である。
【0044】
本実施形態の車両用内装部品の放熱装置10Aは、図9に示すように基本的に第1実施形態と同様に、ヒートパイプ11をインストルメントパネル2の車幅方向中央部を境にして左右一対設けて、それぞれの放熱部11bを車両のフロントガラス1の周縁端部に熱的に接続するようになっているが、特に本実施形態ではヒートパイプ11の放熱部11bを、フロントガラス1のほぼ全周に亘って巡らせてある。
【0045】
即ち、本実施形態では左右一対設けたそれぞれのヒートパイプ11の放熱部11bを、フロントガラス1の左右両側に沿って立ち上げるとともに、更にそれら立ち上げた放熱部11bの上端部をフロントガラス1の上側縁に沿って車幅方向中央部に向かって配設することにより、左右一対の放熱部11bをフロントガラス1のほぼ全周に亘って巡らせてある。
【0046】
従って、本実施形態によれば第1実施形態と同様にフロントガラス1を放熱器として用いることができるのは勿論のこと、放熱部11bをフロントガラス1のほぼ全周に亘って巡らせたので、インストルメントパネル2から受熱した熱量の放熱効果を更に高めることができる。
【0047】
以上、第1〜第3実施形態で車両用内装部品の放熱装置10,10Aを開示したが、図10,図11によってこれら放熱装置10,10Aの放熱効果を、図12に示す従来の比較例を参照して表形式で以下説明する。
【0048】
図10中の第1実施形態は、図1に示すように直線型ヒートパイプ11の放熱部11bをフロントガラス1の左右両側に沿って立ち上げた放熱装置10を示し、図10中の第2実施形態は、図9に示すように直線型ヒートパイプ11の放熱部11bをフロントガラス1のほぼ全周に亘って巡らせた放熱装置10Aを示す。
【0049】
また、図10中の比較例は、図12に示すように一般的なインパネ構造体、つまり、外郭材3の下側に導熱板12を配置して、その導熱板12の裏面12aにヒートパイプ11を単に配置した構造となっている。
【0050】
尚、第1,第2実施形態および比較例はいずれもインストルメントパネルを内装部品とし、その他、導熱板の材質やヒートパイプの取付部および厚さや面積、更には、ヒートパイプの材質や形状は図10に示す通りである。
【0051】
また、第1,第2実施形態および比較例共に、条件を一律とするために外郭材の表示材としては熱可塑性樹脂を用いた明度40程度に統一してある。
【0052】
そして、前記第1,第2実施形態および比較例に示したインストルメントパネルを車両に装着し、夏季の炎天下(最大日射量850W/m、試験中の平均外気温32゜C)で前記インストルメントパネルの表面の温度を測定する。このときの測定はAM9時〜PM3時まで行い、そのときの温度を連続的に記録し、最高温度なる時間帯にて比較した結果を図11に示す。
【0053】
その比較結果は、比較例のインストルメントパネルの近傍空気温度が74゜C、表面温度が83゜Cおよびインパネ内部空気温度が75゜Cに達するのに対して、本発明を適用した第1,第2実施形態では近傍空気温度が67゜Cと65゜C、表面温度が65゜Cと63゜Cおよびインパネ内部温度が62゜Cと60゜Cと低く抑制できる。
【0054】
ところで、本発明は前記第1〜第3実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができ、例えば、本実施形態では放熱装置10,10Aをインストルメントパネル1に適用した場合を開示したが、これに限ることなく車室内の他の内装部品、例えばリヤパーシェルシェルフにあっても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施形態における放熱装置を設置したインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態で(a)に導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合と(b)に導熱板の前後方向中央部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の概念を示す要部断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態で(a)に導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合と(b)に導熱板の前後方向中央部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の具体的な要部断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態における導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の断面正面図である。
【図5】本発明の第1実施形態における導熱板の前後方向片側の側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の底面図である。
【図6】本発明の第1実施形態におけるウインドシールドパネルの黒プリント部の全体形状を示す説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態における導熱板の前後方向両側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の断面正面図である。
【図8】本発明の第2実施形態における導熱板の前後方向両側端部に熱輸送手段を配置した場合の車両用内装部品の底面図である。
【図9】本発明の第3実施形態における放熱装置を設置したインストルメントパネルの斜視図である。
【図10】本発明の第1,第2実施形態と従来の比較例の放熱装置の仕様を表形式で示す説明図である。
【図11】本発明の第1,第2実施形態と従来の比較例の放熱装置の効果を表形式で示す説明図である。
【図12】従来の比較例とした放熱装置の要部断面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 フロントガラス(ウインドシールドパネル)
2 インストルメントパネル(車両用内装部品)
3 外郭材
4 黒色プリント部
10,10A 放熱装置
11 ヒートパイプ(熱輸送手段)
11a 受熱部
11b 放熱部
12 導熱板
12a 導熱板の裏面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用内装部品に一端側を熱的に接続して受熱部とし、他端側を前記車両用内装部品から受熱した熱量を車体外方に放出する放熱部とした熱輸送手段を備えた車両用内装部品の放熱装置において、
前記熱輸送手段の放熱部を、車両のウインドシールドパネルの周縁端部に熱的に接続したことを特徴とする車両用内装部品の放熱装置。
【請求項2】
車両用内装部品は、直射日光を受ける外郭材の内部に熱伝導率の高い導熱板を設置し、その導熱板に前記熱輸送手段の受熱部を熱的に接続したことを特徴とする請求項1に記載の車両用内装部品の放熱装置。
【請求項3】
熱輸送手段の受熱部は、前記導熱板の前記外郭材とは反対側となる裏面に熱的に接続したことを特徴とする請求項2に記載の車両用内装部品の放熱装置。
【請求項4】
熱輸送手段の放熱部は、ウインドシールドパネルの周縁端部に施した黒色プリント部の室内側に熱的に接続したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用内装部品の放熱装置。
【請求項5】
熱輸送手段の放熱部は、ウインドシールドパネルのほぼ全周に亘って巡らせたことを特徴とする請求項4に記載の車両用内装部品の放熱装置。
【請求項6】
熱輸送手段の受熱部は、前記導熱板の片側の側端部または両側端部若しくは外周部に熱的に接続したことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載の車両用内装部品の放熱装置。
【請求項7】
導熱板は、銅、アルミニウム、鉄、炭素繊維若しくはそれらを含む複合材料によって形成したことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載の車両用内装部品の放熱装置。
【請求項8】
熱輸送手段の一端側の受熱部を車両用内装部品に熱的に接続するとともに、他端側の放熱部を車両のウインドシールドパネルの周縁端部に熱的に接続して、前記車両用内装部品から受熱した熱量を前記ウインドシールドパネルを介して車体外方に放出することを特徴とする車両用内装部品の放熱方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−298263(P2006−298263A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−125526(P2005−125526)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】