説明

車両用樹脂成形品及びその製造方法

【課題】パーティングラインに代表される射出成形金型の構造型同士の隙間線が金属調シート成形品に転写されても、その転写された隙間線を目立たなくすることが可能な車両用樹脂成形品及びその製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】
本発明に係るドアハンドル10は、金属調シート成形品20のインサート成形品であって、金属調シート成形品20にて外面が覆われている。金属調シート成形品20には、射出成形金型64の雌側金型66とスライド型80との隙間線K1が転写された転写隙間線K2が形成されている。また、金属調シート成形品20は、スライド型80に形成されたシボ82が転写された凹凸パターン転写領域R2を備え、その凹凸パターン転写領域R2の境界線が転写隙間線K2に一致している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属調加飾シートにて外面を覆われた車両用樹脂成形品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用樹脂成形品の製造方法として、金属調加飾シートから成形された金属調シート成形品を射出成形金型にインサートして、金属調シート成形品と一体に車両用樹脂成形品を成形する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−254531号公報([0034]、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した車両用樹脂成形品の製造方法では、射出成形金型のパーティングラインが金属調シート成形品に転写されて目立ち、樹脂の成形品であることを知らしめて金属調の装飾効果を低減させることになっていた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、パーティングラインに代表される射出成形金型の構造型同士の隙間線が金属調シート成形品に転写されても、その転写された隙間線を目立たなくすることが可能な車両用樹脂成形品及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る車両用樹脂成形品(10)の製造方法は、金属調加飾シート(30)から成形された金属調シート成形品(20)を射出成形金型(64)のキャビティ内面に重ねた状態にセットしてキャビティに溶融樹脂を充填し、金属調シート成形品(20)にて外面を覆われた車両用樹脂成形品(10)を成形する車両用樹脂成形品(10)の製造方法であって、シボに代表される凹凸文様(82)を金属調シート成形品(20)に転写するための凹凸パターン領域(R3)を射出成形金型(64)のキャビティ内面に形成しておき、凹凸パターン領域(R3)の境界を、キャビティのうちパーティングラインに代表される射出成形金型(64)の構成型(66,80)同士の隙間線(K1)に一致させておくところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明に係る車両用樹脂成形品(10)は、金属調加飾シート(30)から成形された金属調シート成形品(20)を射出成形金型(64)にインサートして成形され、金属調シート成形品(20)にて外面を覆われた車両用樹脂成形品(10)であって、射出成形金型(64)のうちパーティングラインに代表される射出成形金型(64)の構成型(65,80)同士の隙間線(K1)が金属調シート成形品(20)に転写された転写隙間線(K2)を有する車両用樹脂成形品(10)において、シボに代表される凹凸文様(82)が射出成形金型(64)から転写された凹凸パターン転写領域(R2)を金属調シート成形品(20)の一部に設け、凹凸パターン転写領域(R2)の境界を、転写隙間線(K2)に一致させたところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の車両用樹脂成形品(10)において、車両の搭乗者によって把持される把持対象部品(10)であって、凹凸パターン転写領域(R2)が、金属調シート成形品(20)のうち把持の滑り止めとなる位置に配置されたところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3に記載の車両用樹脂成形品(10)において、把持対象部品(10)は、アーチ状のドアハンドル(10)であって、凹凸パターン転写領域(R2)が、アーチ状のドアハンドル(10)の裏面に配置されたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0010】
[請求項1の発明]
請求項1の発明に係る車両用樹脂成形品(10)の製造方法では、射出成形金型(64)のキャビティ内面に凹凸パターン領域(82)を形成しておき、その凹凸パターン領域(82)の境界線を、射出成形金型(64)の構造型(66,80)同士の隙間線(K1)に一致させたので、その隙間線(K1)が金属調シート成形品(20)に転写されても、転写された隙間線を、凹凸文様(82)が転写された領域と凹凸文様(82)が転写されていない領域との境界線であるかの如く見せることができる。これにより、転写された隙間線を目立たなくすることができる。
【0011】
[請求項2の発明]
請求項2の発明に係る車両用樹脂成形品(10)では、金属調シート成形品(20)に凹凸文様(82)が転写された凹凸パターン転写領域(R2)の境界線を、射出成形金型(64)の構造型(66,80)同士の隙間線(K1)が転写された転写隙間線(K2)に一致させたので、転写隙間線(K2)を、凹凸文様(82)が転写された領域と凹凸文様(82)が転写されていない領域との境界線であるかの如く見せて、目立たなくすることができる。
【0012】
[請求項3の発明]
請求項3の発明では、把持対象部品(10)に把持の滑り止めとして凹凸文様(82)を転写した凹凸パターン転写領域(R2)を利用して転写隙間線(K2)を目立たなくすることができる。
【0013】
[請求項4の発明]
請求項4の発明では、凹凸パターン転写領域(R2)がアーチ状のドアハンドル(10)の裏面に配置されているので、ドアハンドル(10)全体の外観に凹凸パターン転写領域(R2)が与える影響を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態に係る車両用ドアハンドルの斜視図
【図2】車両用ドアハンドルの側面図
【図3】車両用ドアハンドルの側断面図
【図4】ハンドル本体を裏側から見た斜視図
【図5】ハンドル本体の背面図
【図6】ハンドル本体のA−A断面図
【図7】(A)ハンドル本体の拡大A−A断面図、(B)ハンドル本体の拡大側面図
【図8】金属調シート成形品の斜視図
【図9】金属調加飾シートの側断面図
【図10】金属調シート成形品と射出成形金型の断面図
【図11】雌雄の金型を閉じた状態における射出成形金型の断面図
【図12】金属調シート成形品が射出成形金型にインサートされた状態の断面図
【図13】射出成形金型の断面図
【図14】変形例に係る射出成形金型の断面図
【図15】変形例に係る射出成形金型の断面図
【図16】変形例に係る射出成形金型の断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図13に基づいて説明する。図1に示したドアハンドル10は、水平方向に延びたアーチ構造をなし、その水平方向の両端部から車両ドア40に向かって1対の固定脚12A,12Bが突出した構造になっている。そして、これら1対の固定脚12A,12Bが、車両ドア40のドアパネル40Pに形成された貫通孔に挿入された状態に固定される(図2参照)。また、ドアハンドル10の長手方向の中間部は、車両ドア40から離間して人が把持可能なグリップ部10Gになっている。
【0016】
図3に示すように、ドアハンドル10は、ハンドル本体11と裏蓋14とから構成されている。ハンドル本体11には、車両ドア40側で開放した収容凹部17(図4参照)が設けられ、この収容凹部17の開口が裏蓋14にて閉塞されている。そして、ハンドル本体11と裏蓋14との間に形成された内部空間に静電容量センサ15が内蔵されている。また、ドアハンドル10は、外観上、全体がハンドル本体11のみで構成されているように見える(図2参照)。
【0017】
静電容量センサ15は、例えば、ドアハンドル10の長手方向に沿って延びた帯板状の検知電極15Dと、その静電容量センサ15の静電容量の変化を検出可能な静電容量検出回路15Cとを樹脂でパッケージしてなる。そして、ドアハンドル10のうち車両ドア40との対向面に人の指が当接すると、検知電極15Dの静電容量が所定の基準値を超えて変化する。その変化が静電容量検出回路15Cにて検出されて、ドアハンドル10に対する人の接触が検出される。そして、例えば、車両本体に備えた信号処理装置16にて、所定のRFIDが近く存在するか否を無線確認し、RFIDが近くに存在する場合に車両ドア40を解錠し、図示しないラッチ機構による車両ドア40の係止も解除する。
【0018】
図4に示すように、ハンドル本体11の収容凹部17は、ハンドル本体11の前端部と後端部に配置された凹部17A,17Bを収容溝17Mで連絡した構造になっている。図5に示すように、前側の凹部17Aは、断面形状が略卵形をなし、その開口縁部の前端部と上述した固定脚12Aの基端部が一体になっている。また、後側の凹部17Bは、断面形状がハンドル本体11の幅方向に長くなった矩形状を有し、固定脚12Bの基端部を受容している。そして、ハンドル本体11のうち凹部17A,17Bの開口縁部が、車両ドア40と当接するドア取り付け面18A,18Bになっている。
【0019】
収容溝17Mは、ドアハンドル10のグリップ部10Gの裏面における幅方向の中央部分に沿って形成されている。また、収容溝17Mは、凹部17A,17Bよりも幅狭になっていて、収容溝17Mの溝側壁17Sが、凹部17A,17Bの開口縁部に連絡している。
【0020】
図6には、ハンドル本体11を長手方向の中間位置で切断した状態の断面図が示されている。同図に示すように、溝側壁17Sは、外側面が外側に向かって膨らんだ湾曲面になっていて、溝の深さ方向の中間位置に、最も側方に突出した側方突出端17Tを有している。側方突出端17Tは、ドアハンドル10のアーチの形状に沿って形成され(図2参照)、溝側壁17Sの長手方向の両端部で外側に向かって湾曲している(図5参照)。また、側方突出端17Tには、後述する射出成形金型64から転写された転写隙間線K2が形成され(図7(B)参照)、ハンドル本体11の外面のうち転写隙間線K2よりもドア40側に位置する領域が、射出成形金型64からシボ82(図13参照)が転写された凹凸パターン転写領域R2になっている(図7(A)参照)。
【0021】
また、ハンドル本体11は、外面の一部が金属調シート成形品20で覆われている。金属調シート成形品20は、金属調加飾シート30(図9参照)の成形品であって、ハンドル本体11の外面うちドア取り付け面18A,18Bを除いた全体の形状になっている。即ち、金属調シート成形品20は、ドアハンドル10の露出面のうち収容溝17Mの開口を閉塞する領域(以下、裏面帯状領域R1という)を除いた全体の形状になっている(図8参照)。
【0022】
金属調シート成形品20に成形される前の金属調加飾シート30は、厚さが、例えば、335μmになっていて、図9に示すように、熱可塑性樹脂層31と、接着剤層32と、金属層33と、接着剤層35と、耐候性樹脂層36とを順番に積層した構造になっている。
【0023】
具体的には、熱可塑性樹脂層31は、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)製のフィルムで構成され、厚さが、例えば、250μmになっている。接着剤層32,35は、ともにアクリル系樹脂で構成され、厚さが、例えば、5μmになっている。金属層33は、スパッタリング法等の物理的蒸着法を用いて、接着剤層32又は接着剤層35にインジウムを蒸着させて形成されている。また、耐候性樹脂層36は、厚さが75μmのアクリル系樹脂製フィルムで構成されている。
【0024】
この金属調加飾シート30から金属調シート成形品20を成形するには、まず、金属調加飾シート30を加熱して軟化させる。次いで、その軟化した金属調加飾シート30をハンドル本体11の形状に合わせた金型に押しつけて、金属調加飾シート30の一部を金属調シート成形品20に成形する。そして、金属調加飾シート30のうち不要な部分を、例えば、レーザーガンによって切り取ることにより、金属調シート成形品20が得られる。
【0025】
次に、ドアハンドル10の製造方法について説明する。まず、金属調シート成形品20を図10に示した射出成形金型64内にインサートしてハンドル本体11を成形する。射出成形金型64は、雌雄の金型65,66を備えている。雌側金型65には、金属調シート成形品20の形状に対応して窪んだ凹所67が形成されている。この凹所67は、金属調シート成形品20が、その側壁56Sにおける先端と基端との中間位置までしか嵌合できない深さになっている。雄側金型66には、凹所67に向かって膨出した丘陵部68が形成されると共に、丘陵部68の一部に開放するように樹脂の射出路69が形成されている。
【0026】
また、雄側金型66は、雌雄の金型65,66の型開閉方向と直交する方向に移動可能なスライド型80,80を備えている。スライド型80は、雌側金型65側の端部に、円弧状の成形面81Mを有する切欠部81を有している。また、図13に拡大して示すように、切欠部81の成形面81M全体には、例えば、サンドブラスト、エッチング等のシボ加工技術によりシボ82が成形されている。そして、切欠部81の成形面81M全体が、本発明に係る凹凸パターン領域R3になっている。
【0027】
この射出成形金型64を用いてハンドル本体11を成形するには、まず、図11に示すように、凹所67に金属調シート成形品20の天井部20Tを嵌合する。そして、スライド型80,80を丘陵部68から離間させた状態で雄側金型65を閉じ、雄側金型66の丘陵部68を金属調成形シート10の内側に突入させる。
【0028】
図12に示すように、スライド型80,80を丘陵部68へ接近させると、金属調シート成形品20の側壁20Sがスライド型80の切欠部81と当接し、金属調シート成形品20と丘陵部68との間に成形空間(図示せず)が形成される。このとき、金属調シート成形品20の側壁20Sは、切欠部81の成形面81Mと凹所67の奥面のうち開口側の端部とによって構成される連続した湾曲面に宛がわれ、側壁20Sのうち最も外側に突出した端部が雌側金型65とスライド型80との隙間線K1(図13参照)上に位置している。
【0029】
そして、上記成形空間に射出路69を介して溶融樹脂(例えば、PC−PBTアロイの溶融樹脂)を充填し、ハンドル本体11を成形する。このとき、金属調シート成形品20には、凹凸パターン領域R3(即ち、スライド型80の成形面81M)によって、シボ82が転写される。また、金属調シート成形品20のうちハンドル本体11の側方突出端17Tを覆う部分には、スライド型80と雌側金型66との隙間線K1が転写され、転写隙間線K2が形成される。これにより、金属調シート成形品20の外面のうち転写隙間線K2よりもドア40側に位置する部分にシボ82が転写され、凹凸パターン転写領域R2が形成される。
【0030】
次いで、射出成形金型64を冷却して溶融樹脂が固化したら、スライド型80,80及び雌雄の金型65,66を開く。これにより、ハンドル本体11の成形工程が完了する。なお、図示はしないが、射出成形金型64には、スライド型80,80の他に複数のスライド型が設けられ、それらスライド型によって固定脚12A,12B(図4参照)が成形される。
【0031】
次いで、ハンドル本体11の収容凹部17に静電容量センサ15を収容し、別途製造しておいた裏蓋14をハンドル本体11にビス止めして収容凹部17を閉塞する。これにより、静電容量センサ15がドアハンドル10に内蔵され、ドアハンドル10の露出面のうち裏面帯状領域R1を除いた部分が金属調シート成形品20にて金属調に装飾される。
【0032】
このように、本実施形態によれば、射出成形金型64のキャビティ内面に凹凸パターン領域R3を形成しておき、その凹凸パターン領域R3の境界線を、スライド型80と雌側金型65の隙間線K1に一致させたので、隙間線K1が金属調シート成形品20に転写された転写隙間線K2を、シボ82が転写された領域とシボ82が転写されていない領域との境界線であるかの如く見せることができる。これにより、金属調シート成形品20に転写された転写隙間線K2を目立たなくすることができる。しかも、シボ加工は、金属部品においても一般的に行われるものであるから、シボ82の転写によって金属調の装飾効果を低減させることはない。
【0033】
また、本実施形態では、ドアハンドル10のグリップ部10Gに滑り止めとしてシボ82を転写した凹凸パターン転写領域R2を利用して転写隙間線K2を目立たなくすることができる。さらに、凹凸パターン転写領域R2がグリップ部10Gの裏面に配置されているので、ドアハンドル10全体の外観に凹凸パターン転写領域R2が与える影響を小さくすることができる。
【0034】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0035】
(1)前記実施形態では、本発明をドアハンドル10の製造方法に適用した例を示したが、例えば、ギアレバー、ホイールキャップ、ドアミラーカバー、コンソール、ドアトリム等の製造方法に適用してもよい。
【0036】
(2)本発明に係る「凹凸文様」は、ローゼット模様、市松模様等の幾何学的模様であってもよい。
【0037】
(3)前記実施形態では、凹凸パターン領域R3がスライド型80の成形面81M全体に形成されていたが、図14に示すように、成形面81Mの一部に形成されてもよい。
【0038】
(4)前記実施形態では、スライド型80にシボ82が形成されていたが、図15に示すように、雌側金型65にシボ82が形成されてもよい。
【0039】
(5)図16に示す射出成形金型64Vのように、凹凸パターン領域R3の境界線を、雄側金型65と雌側金型66Vとの隙間線、即ち、パーティングラインPLに一致させてもよい。
【符号の説明】
【0040】
10 車両用ドアハンドル
20 金属調シート成形品
30 金属調加飾シート
64,64V 射出成形金型
65 雌側金型
66,66V 雄側金型
80 スライド型
81 切欠部
81M 成形面
82 シボ(凹凸文様)
K1 隙間線
K2 転写隙間線
PL パーティングライン
R2 凹凸パターン転写領域
R3 凹凸パターン領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属調加飾シート(30)から成形された金属調シート成形品(20)を射出成形金型(64)のキャビティ内面に重ねた状態にセットして前記キャビティに溶融樹脂を充填し、前記金属調シート成形品(20)にて外面を覆われた車両用樹脂成形品(10)を成形する車両用樹脂成形品(10)の製造方法であって、
シボに代表される凹凸文様(82)を前記金属調シート成形品(20)に転写するための凹凸パターン領域(R3)を前記射出成形金型(64)のキャビティ内面に形成しておき、前記凹凸パターン領域(R3)の境界を、前記キャビティのうちパーティングラインに代表される前記射出成形金型(64)の構成型(65,80)同士の隙間線(K1)に一致させておくことを特徴とする車両用樹脂成形品(10)の製造方法。
【請求項2】
金属調加飾シート(30)から成形された金属調シート成形品(20)を射出成形金型(64)にインサートして成形され、前記金属調シート成形品(20)にて外面を覆われた車両用樹脂成形品(10)であって、
前記射出成形金型(64)のうちパーティングラインに代表される前記射出成形金型(64)の構成型(65,80)同士の隙間線(K1)が前記金属調シート成形品(20)に転写された転写隙間線(K2)を有する車両用樹脂成形品(10)において、
シボに代表される凹凸文様(82)が前記射出成形金型(64)から転写された凹凸パターン転写領域(R2)を前記金属調シート成形品(20)の一部に設け、
前記凹凸パターン転写領域(R2)の境界を、前記転写隙間線(K2)に一致させたことを特徴とする車両用樹脂成形品(10)。
【請求項3】
車両の搭乗者によって把持される把持対象部品(10)であって、前記凹凸パターン転写領域(R2)が、前記金属調シート成形品(20)のうち把持の滑り止めとなる位置に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の車両用樹脂成形品(10)。
【請求項4】
前記把持対象部品(10)は、アーチ状のドアハンドル(10)であって、前記凹凸パターン転写領域(R2)が、前記アーチ状のドアハンドル(10)の裏面に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の車両用樹脂成形品(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−101404(P2012−101404A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250572(P2010−250572)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【出願人】(000204033)太平洋工業株式会社 (143)
【Fターム(参考)】