説明

車両用自動設定装置、自動設定システム、車両用自動設定方法

【課題】乗員毎にサービスを提供する際に乗員の作業を低減した車両用自動設定装置、自動設定システム及び車両用自動設定方法を提供すること。
【解決手段】乗員により携帯される電子キー13からIDコード信号を受信する通信手段24と、電子キー13が存在する座席を検出する座席検出手段43と、乗員が操作を入力した操作座席を検出する操作座席検出手段31と、操作座席の検知エリアに存在する電子キーに、操作座席の乗員に提供されるサービスの設定情報を送信して、記憶するよう要求する記憶要求手段42と、座席検出手段が検出した電子キー存在座席に存在する電子キー13に、設定情報を送信するよう要求する設定情報要求手段44と、電子キーから送信された設定情報を、電子キーが存在する座席で乗員に提供されるサービスのサービス提供装置22に設定する設定情報設定手段46と、を有することを特徴とする車両用自動設定装置40を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置に設定情報を設定する車両用自動設定装置等に関し、特に、乗員毎に設定情報を設定することができる車両用自動設定装置、自動設定システム及び車両用自動設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
適切なドライビングポジションで運転できるよう、運転者は車両に乗車すると所望のシート位置となるようシート前後位置、リクライニング角度及びシート高さを調整することができるようになっている。同じ車両を異なる運転者で共用するような場合、運転者は乗車する度にかかる調整作業をしなければならない。そこで、運転者が携帯するメモリカードに運転者の所望のシート位置情報を記憶しておく技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、メモリカードをコネクタに装着することで、そのメモリカードに記憶されたシート位置情報のシート位置を再生する車載機調整装置が記載されている。また、特許文献1には、メモリカードを別の車両のコネクタに装着すれば、その車両でも同様のシート位置に再生することができるとの記載がある。
【0003】
しかしながら、特許文献1記載の車載機器調整装置では同じ車種の車両でないと適切なシート位置が再生されないという不都合がある。この点について、種々の車種の車両においてもシート位置が再生されるように、車両側にシート位置の標準値を記憶させておき、運転者が携帯するICカードには標準値を基準にしたオフセット量のみを記憶しておく運転支援装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。ICカードには種々の車種のオフセット量が記憶されているので、その車種の車両において適切なシート位置を再生することができるとしている。
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の車載機器調整装置又は特許文献2記載の運転支援装置では、運転席に着座した場合のシート位置のみしか再生することができない。換言すれば、車両Aでは運転者だった乗員が車両Bの例えば助手席に着座した場合、車両Bでは所望のシート位置に調整されない。これは、運転席と助手席とでは、同じ乗員にとっても所望のシート位置は異なることが一般的だからである。
【0005】
運転席と助手席とでそれぞれ所望のシート位置となるよう調整する点について、運転席と助手席にICカードリーダを設ける技術が考えられている(例えば、特許文献3参照。)。特許文献3には、ICカードリーダに座席位置毎のシート位置情報を記憶しておき、運転席と助手席のどちらのICカードリーダがシート位置情報を読み出すかによって、座席位置に対応したシート位置情報を読み出す車載プロファイルシステムが開示されている。
【特許文献1】特開2002−46555号公報
【特許文献2】特開2007−30568号公報
【特許文献3】特開2002−104105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献3記載の車載プロファイルシステムでは、座席毎にICカードリーダを設置する必要があるためコスト増をもたらす。また、乗員がICカードをICカードリーダに装着しなければ、シート位置が自動的に再生されることはないので、乗員が煩わしさを感じてしまうという問題がある。なお、車両にはシート以外にも座席毎に乗員の好みのサービスを提供できる車載装置があるので、これら車載装置についても乗員毎にサービスを提供できれば便利である。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、乗員毎にサービスを提供する際に乗員の作業を低減した車両用自動設定装置、自動設定システム及び車両用自動設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に鑑み、本発明は、車両の座席毎に形成した検知エリアに存在し、乗員により携帯される電子キーからIDコード信号を受信する通信手段と、電子キーからIDコード信号を受信したか否かに基づき、電子キーが存在する電子キー存在座席を検出する座席検出手段と、乗員が操作を入力した操作座席を検出する操作座席検出手段と、操作座席の乗員にサービスを提供するサービス提供装置からサービスの設定情報を取得する設定情報取得手段と、操作座席に形成された検知エリアに存在する電子キーに、操作座席の乗員に提供されるサービスの設定情報を送信して、記憶するよう要求する記憶要求手段と、電子キー存在座席に存在する電子キーに、設定情報を送信するよう要求する設定情報要求手段と、電子キーから送信された設定情報を、該電子キーが存在する電子キー存在座席にて乗員に提供されるサービスのサービス提供装置に設定する設定情報設定手段と、を有することを特徴とする自動設定装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
乗員毎にサービスを提供する際に乗員の作業を低減した車両用自動設定装置、自動設定システム及び車両用自動設定方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本実施形態の自動設定システム100の概略を説明する図の一例を示す。この車両はインテリジェントキーキーシステム(以下、「IKS」という)を搭載している。IKSでは乗員14がスマートキー(登録商標。以下、「電子キー」という)を携帯しているだけで、ドアのアンロック及びロックが可能となる。また、IKSでは、運転席付近に電子キー13があることが検出されると、エンジン(又は電気自動車やハイブリッド車の場合はメインシステム)の起動を所定のECUに許可する。
【0012】
自動設定システム100は、IKSを利用して、運転席(以下、D席という)だけでなく助手席(以下、P席という)、後席右又は後席左、のようにシート位置が調整可能な座席毎に電子キー13が存在するか否かを検出する。換言すれば、電子キー13を携帯した乗員14が存在する座席(以下、「電子キー存在座席」という)を検出する。
【0013】
例えば、図1(a)のように、車両AのD席に乗員14が乗車した場合、自動設定システム100は電子キー13の電子キー存在座席はD席であることを検出する。また、車両Aを家族の別の人間が運転して乗員14がP席に乗車した場合、自動設定システム100は電子キー13の電子キー存在座席はP席であることを検出する。
【0014】
図1では例えば車両Aが乗員14の所有する車両であり、車両Bが他人の車両である。同じ乗員14であっても、D席に乗車した場合、乗員14はアクセルペダルやブレーキペダルまでの距離が適切になるようにいわゆるドライビングポジションにシート位置を合わせるのに対し、P席に乗車した場合、乗員14はそのような制約なく好みの設定にシート位置を調整する。すなわち、同一の車両Aに乗車した場合でも、乗員14が設定するシート位置はP席又はD席、その他の後席により異なる。
【0015】
そこで、本実施形態の自動設定システム100は、電子キー存在座席毎に乗員14が設定したシート位置のシート位置情報を記憶する。
【0016】
そして、乗員14が他人の車両である車両Bの例えばP席に乗車した場合、自動設定システム100は乗員14の着座位置に応じて電子キー存在座席を検出し、電子キー存在座席に対応したシート位置情報を読み出してシート位置を再生する。他人の車両Bに乗車する場合、乗員14はD席以外のP席等に着座することも多いが、乗員14がシート位置を調整することなく、自動設定システム100が電子キー存在座席に最適なシート位置を再生できる。
【0017】
なお、自動設定システム100では、シート位置情報を電子キー13が記憶することで、シート位置情報の汎用性を高め、乗員14が車両Bに乗車した際も、シート位置の自動再生を可能とした。
【0018】
他人の車両Bは、例えば友人の車、家に複数の車両A,Bがある場合(だれが所有者かは問わない)いずれかの車両B等である。このような車両Bは、乗員14が過去に乗車したことのある車両であるので、一度、車両Bに乗員14が乗車すれば、その車両Bの電子キー存在座席については、電子キー13が電子キー存在座席に対応づけてシート位置情報を記憶することができる。
【0019】
一方、他人の車両Bが、レンタカーやカーシェアリング等で提供される車両Bの場合、乗員14が初めて車両Bに乗車することもあり得る。車両Bに乗員14が初めて乗車する場合も、車両Aと同じ車種であれば、自動設定システム100は、電子キー13に記憶されたシート位置情報を利用してシート位置を再生できる。
【0020】
また、乗員14が車両Bと同じ車種の車両に乗車したことがない場合、自動設定システム100は、初めて乗車する車両Aのシート位置情報を車両B用のシート位置情報に変換するなどして、シート位置を再生する。
【0021】
すなわち、自動設定システム100は、以下の状況のいずれにおいてもシート位置を再生することができる。なお、「過去に乗車したことがある」か否かは、座席毎に判別される事実であるので、以下で「過去に乗車したことがある」という場合、その車両Bのその座席に乗車したことがある場合をいう。
(1)過去に乗車したことのある車両B
(2)過去に乗車した車両と同じ車種の車両B
(3)過去に乗車したことのない車種の車両B
こうすることで、自動設定システム100は、車両Bが過去に乗車した車種か初めての車種かに関わらず、電子キー存在座席に応じてシート位置を再生することができる。
【0022】
〔自動設定システム100の構成〕
図2は、自動設定システム100のハードウェア構成図の一例を示す。ハードウェア構成図は車両Aと車両Bに共通である。自動設定システム100は、照合ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)21、シートECU22、及び、電子キー13を有する。照合ECU21には、送信回路23と受信回路24が接続されている。また、照合ECU21とシートECU22は互いにCAN(Controller Area Network)やFlexRay等の車載LANを介して相互に通信することができる。
【0023】
照合ECU21及びシートECU22は、いずれもCPU、RAM、ROM、不揮発メモリ27、CAN通信部、入出力インターフェイス及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備えたコンピュータを実体とする。
【0024】
送信回路23には、アンテナ11a〜11bが接続されている。図1に示したように、アンテナ11aはD席付近に、アンテナ11bはP席付近に、アンテナ11cは後席右近に、アンテナ11dは後席左付近に、それぞれ配置されている。なお、車外の電子キー13を認証するため、車両Aは車外用にいくつかのアンテナを有するが図示を省略した。
【0025】
自動設定システム100は各アンテナ11a〜11bに対応した電子キー13の検知エリアE1〜E4を形成する。検知エリアとは、それぞれのアンテナ11a〜11bから後述するリクエスト電波が到達する空間である。
【0026】
例えば、ドアがアンロックされ、カーテシスイッチによりドアの開扉が検出されると、照合ECU21はリクエスト信号を送信回路23に送出し、送信回路23はリクエスト信号により変調された搬送波を増幅してリクエスト信号を、アンテナ11a〜11dから間欠的に送信する。リクエスト信号の到達範囲が検知エリアE1〜E4となる。間欠的にとは、検知エリアE1〜E4を同時に形成するのでなく、時間的にずらしながら各検知エリアE1〜E4を形成することをいう。
【0027】
検知エリアE1〜E4に電子キー13が存在すると、電子キー13はリクエスト信号に応答して、記憶しているIDコードAを送信する。
【0028】
受信回路24はアンテナ12と接続されている。アンテナ12は電子キー13が送信するIDコード信号を受信する、各検知エリアE1〜E4に共通の受信用のアンテナである。共通であるため、アンテナ12は、例えば車両の中央付近に配置されている。受信回路24は、アンテナ12が受信した、電子キー13から送信されるIDコード信号を復調し、IDコードを取り出す。IDコードは照合ECU21に送出される。
【0029】
照合ECU21は、照合ECU21に登録されたIDコードA〜Cのいずれかに、受信したIDコードAが一致するか否かに基づき、電子キー13の認証が成立するか否かを判定する。なお、図2では照合ECU21に3つのIDコードA〜Cが登録されている。3つのIDコードA〜Cは車両Aに3つの電子キー13が登録されていることを示す。
【0030】
このように照合ECU21は、電子キー13が登録されているか否かに関係なく、電子キー13が記憶するIDコードを受信することができる。自動設定システム100ではこの機能を利用して、電子キー存在座席を検出する。なお、IDコードが登録されている場合(電子キー13の認証が成立した場合)、照合ECU21は、エンジンやメインシステム(ハイブリッド車や電気自動車の場合)の起動を許可する。
【0031】
図2に示したように、IDコード信号を受信するアンテナ12は検知エリアE1〜E4に共通であるため、照合ECU21は検知エリアE1〜E4のいずれに電子キー13が存在するかを、リクエスト信号を送信したアンテナ11a〜11dにより判定する。すなわち、アンテナ11aからリクエスト信号を送信して検知エリアE1を形成した時にIDコード信号を受信した場合は、照合ECU21は電子キー13が検知エリアE1に存在すると判定する。検知エリアE2〜E4についても同様である。照合ECU21は電子キー13を検出すると、その電子キー13の認証が成立しなくても検知エリアを識別する検知エリア情報をシートECU22に送出する。シートECU22はこの検知エリア情報により電子キー存在座席を検出することができる。
【0032】
一方、電子キー13はそれぞれバッテリで駆動される、マイコン28、受信回路25、送信回路26及び操作スイッチ29、を有する。受信回路25はアンテナ11a〜11dから送信されたリクエスト信号を、アンテナ10aを介して受信し、フィルタリング、中間波の生成、増幅等を施した後、復調することで取り出したリクエスト信号をマイコン28に出力する。
【0033】
マイコン28はリクエスト信号が入力されると、電子キー13のIDコードに応じたIDコード信号を生成し送信回路26に送出する。送信回路26は搬送波をIDコード信号により変調したIDコード信号をアンテナ10bから受信回路24に送信する。なお、電子キー13は、バッテリ切れに対応するためメカニカルキーを装着しており、メカニカルキーによりドアのロック/アンロックが可能になっている。また、電子キー13は、バッテリが不要なイモビライザ用のトランスポンダを備えており、バッテリ切れの際に電子キー13をD席付近のスロットに装着することでエンジンの始動が可能になっている。
【0034】
操作スイッチ29は、主に車外から、電子キー13がIDコード信号を送信する際のスイッチである。こうすることで、車両A、Bのやや遠方や車外の検知エリアのない場所からユーザがドアをアンロックすることが可能となる。また、操作スイッチ29は、ユーザがシート位置情報を電子キー13に記憶させる場合の記憶ボタン、シート位置情報を自動設定システム100に送信する再生ボタン38の一態様となる。
【0035】
本実施例の電子キー13は、メモリ27に後述するシート位置情報を記憶する。メモリ27は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。乗員14がシート位置情報を電子キー13に記憶させる場合、照合ECU21は電子キー13が存在する検知エリアE1〜E4の電子キー13にシート位置情報を送信する。電子キー13のマイコン28は受信したコマンドからそれがシート位置情報を記憶する命令であること判定し、電子キー13はシート位置情報をメモリ27に記憶することができる。後述するように、シートECU22はこのシート位置情報に基づき乗員14が着座しているシート位置を再生する。また、電子キー13のマイコン28は受信したコマンドからそれがシート位置情報を送信する命令であると判定した場合、又は、シート位置情報を送信する操作スイッチ29が操作された場合、電子キー13は、シート位置情報を照合ECU21に送信する。
【0036】
シートECU22は、パワーシート30のシート前後位置P、リクライニング角度θ及びシート高さHを制御する。この他、ヘッドレストの位置を制御してもよい。車体フロアに固定された左右一対のロアレール34aには、ロアレール34aに前後方向へ摺動可能に組付けたアッパレール34bが備えられている。アッパレール34bにはシートボトム35が固定されている。1対のアッパレール34bにはスクリュウシャフトが同軸に固定され、スクリュウシャフトには伝動機構を介してシートスライドモータ34cが連結されている。一方、ロアレール34aにはスクリュウシャフトに螺合するナットが回転不能に取付けられている。したがって、シートスライドモータ34cが回転するとスクリュウシャフトが回転すると、回転方向に応じてスクリュウシャフトと一体にアッパレール34bも前後方向へ移動する。
【0037】
また、シートボトム35には、X状のリンク機構33bで連結された上枠33aと下枠33cとが配置されている。左右1対のリンク機構33bを互いに接続する軸に、ボールネジを介してバーティカルモータ33dの回転軸が接続されている。このボールネジにより、バーティカルモータ33dの回転が上枠33aの昇降動作に変換され、下枠33cに対し上枠33aがパンダグラフのように上下動することで、シート高さHが調整可能となっている。
【0038】
また、シートバック36とシートボトム35の間には、ギヤボックス32cに固定されたロアアーム32dと回動可能なアッパアーム32bが連結されている。アッパアーム32bにはリクライニングモータ32aが固定されており、リクライニングモータ32aを駆動することによりロアアーム32dに対してアッパアーム32bが前後方向へ回動する。これによりシートバック36のリクライニング角度を調整することができる。
【0039】
例えば、シートボトム35には不図示の前方向移動ボタン・後方向移動ボタンが配置されている。乗員14がいずれかのボタンを押下すると、シートECU22は押下されたボタンに応じてシートスライドモータ34cを前又は後ろ方向に駆動する。シートECU22は、最前位置や最後位置などの基準位置を基準にエンコーダセンサ等でシート前後値位置Pを計測する。また、シートバック36には角度前方向移動ボタン・角度後方向移動ボタンが配置されている。乗員14がいずれかのボタンを押下すると、シートECU22は押下されたボタンに応じてリクライニングモータ32aを前又は後ろ方向に駆動する。シートECU22は、最大可倒角度や最小可倒角度などの基準角度を基準にエンコーダセンサ等でリクライニング角度θを計測する。また、シートボトム35にはシート上昇ボタン・シート下降ボタンが配置されている。乗員14がいずれかのボタンを押下すると、シートECU22は押下されたボタンに応じてバーティカルモータ33dを上又は下方向に駆動する。シートECU22は、最下位位置や最高位置などの基準位置を基準にエンコーダセンサ等でシート高さHを計測する。
【0040】
また、シートECU22には、記憶ボタン31と再生ボタン38が配置されている。記憶ボタン31と再生ボタン38は、上記の位置調整用のボタンとは区別してシートバック等に配置されている。記憶ボタン31は、現在のシート位置を電子キー13に記憶させるためのボタンであり、再生ボタン38は電子キー13に記憶されたシート位置情報に従いシートECU22にシート位置を再生させるためのボタンである。乗員14が記憶ボタン31を押下すると、シートECU22は、その時のシート前後位置P、リクライニング角度θ及びシート高さHを各センサから読み出し、照合ECU21に送出する。照合ECU21はそのシート位置情報を送信回路23から電子キー13に送信する。電子キー13はそのシート位置情報を受信してメモリ27に記憶する。乗員14が再生ボタン38を押下すると、シートECU22は照合ECU21に、電子キー13からシート位置情報を受信するよう要求する。照合ECU21は電子キー13からシート位置情報を受信するとシートECU22に送出する。シートECU22はシート位置情報に基づきシート位置を再生する。
【0041】
上記のように、記憶ボタン31と再生ボタン38は操作スイッチ29で代用することができる。また、再生ボタン38についてはなくてもよい。再生ボタン38がなくても、自動設定システム100は、乗員14が着座した電子キー存在座席を検出して、電子キー13からシート位置情報を受信して、シート位置を再生することができるからである。また、再生ボタン38が配置されていても、自動的にシート位置が再生されるかどうかを乗員14が選択できるようになっていてもよい。
【0042】
図3は、自動設定システム100の機能ブロック図の一例を示す。こられの機能ブロックは、照合ECU21若しくはシートECU22のCPU、又は、電子キー13のマイコン28が不揮発メモリに記憶されたプログラムを実行するか、又は、ASIC等のハードウェアにより実現される。位置情報取得部41は、例えば記憶ボタン31が押下されたことを検出して、パワーシート30からシート位置情報を読み出し、位置情報記憶要求部42に送出する。
【0043】
位置情報記憶要求部42は、シート位置情報、車種情報、及び、座席情報を電子キー13側の位置情報記憶部48に送出する。この座席情報は、記憶ボタン31が押下された座席の座席情報である。送信先の電子キー13は記憶ボタン31が押下された座席にある電子キー13である。このため、位置情報記憶要求部42は、アンテナ11a〜11dから記憶ボタン31が押下された座席の例えばアンテナ11bを選択してシート位置情報、車種情報、及び、座席情報を送信する。
【0044】
図4(a)は電子キー13に送信される各種の情報の一例を示す図である。車種情報は車両Aの車種を特定する情報であり、座席情報は記憶ボタン31が押下された座席を示す情報である。なお、記憶ボタン31が押下されなくても、シート位置情報を電子キー13に記憶させてもよい。この場合、所定の条件をトリガーに位置情報取得部41は、パワーシート30からシート位置情報を読み出し位置情報記憶要求部42に送出する。所定の条件は、例えば、走行してから所定時間が経過したこと、又は、マニュアルでシート位置が調整されたこと、等が検出されることである。こうすることで、ユーザがシート位置情報を電子キー13に記憶させる操作をしなくても、好みのシート位置情報を電子キー13に記憶させることができる。
【0045】
位置情報記憶部48は、シート位置情報を記憶するよう要求されると、受信したシート位置情報、車種情報及び座席情報をメモリ27に記憶する。図4(b)は電子キー13のメモリ27に記憶される各種の情報の一例を示す。図示するように、位置情報記憶部48は、車種情報毎に、シート位置情報を記憶する。また、位置情報記憶部48は、シート位置情報を記憶ボタン31が押下された座席の座席情報に対応づけて記憶する。
【0046】
また、車両側設定装置40の電子キー存在座席検出部43は、電子キー13が存在する電子キー存在座席を検出する。上記のように、電子キー存在座席検出部43は、アンテナ11a〜11dから順番にリクエスト信号を送信し、IDコード信号が返信された検知エリアE1〜E4に対応する座席を電子キー存在座席として検出する。電子キー存在座席を検出するタイミングは、例えば、乗員14が乗車してドアを閉扉した時である。電子キー存在座席検出部43は、電子キー13が検出された全ての電子キー存在座席を位置情報要求部44に送出する。
【0047】
位置情報要求部44は、電子キー存在座席に対し、順番に、位置情報要求コマンド、電子キー存在座席、及び、車種情報を送信する。すなわち、電子キー存在座席のアンテナ11a〜11dを選択して位置情報要求コマンド、電子キー存在座席、及び、車種情報を送信する。
【0048】
電子キー13側の位置情報送信部49は、位置情報要求コマンドを解釈して、受信した車種情報の電子キー存在座席に対応づけられたシート位置情報を読み出す。上述したように、電子キー13がメモリ27に、車両Bの車種と同じ車種のシート位置情報を記憶していない場合がある。この場合、位置情報送信部49は、受信した電子キー存在座席に対応づけられた全てのシート位置情報と車種情報を読み出す。すなわち、電子キー存在座がP席で、P席のシート位置情報が複数の車種情報に対応づけられて記憶されている場合、その全てのシート位置情報と車種情報をメモリ27から読み出す。こうすることで、シート位置抽出部45は、シート位置情報を変換できるオフセット情報をオフセット情報DB47から抽出することができる。
【0049】
位置情報再生部46は、車種情報を参照し、車両Bの車種と同じ車種のシート位置情報が送信されたか否かを判定する。同じ車種のシート位置情報を受信した場合には、受信したシート位置情報に基づき、シート位置を再生する。
【0050】
同じ車種のシート位置情報を受信しなかった場合、位置情報再生部46はシート位置抽出部45にオフセット情報DB47からオフセット情報を抽出するよう要求する。シート位置抽出部45は、車両Bに対するシート位置のオフセット情報をオフセット情報DB47から読み出す。
図5はオフセット情報の一例を示す図である。オフセット情報DB47には、車種情報に対応づけて、シート前後位置オフセット情報、リクライニング角度オフセット情報及びシート高さオフセット情報が記憶されている。シート位置抽出部45は、例えば、車両Aの車種情報をシート位置情報と共に取得した場合、車種情報Aに対応づけられたオフセット情報を読み出す。そして、シート位置抽出部45は、電子キー13から送信された車両Aのシート位置情報にオフセット情報を加える。すなわち、車両Bでは、車両Aのシート位置情報は次のように変換される。
車両Bのシート前後位置P=車両Aのシート前後位置P+3cm
車両Bのリクライニング角度θ=車両Aのリクライニング角度θ+5度
車両Bのシート高さH=車両Aのシート高さH+2cm
位置情報再生部46は、位置情報抽出部が変換した、車両Bのシート前後位置P、車両Bのリクライニング角度θ及び車両Bのシート高さHを受け取り、シート位置情報に基づきシート位置を再生する。このようにオフセット情報を記憶しておくことで、(3)過去に乗車したことのない車種の車両Bにおいても、シート位置を乗員14の好みの設定に調整することができる。なお、図5では、車種情報毎にオフセット情報を記憶したが、車種が異なってもオフセット情報を同一視できる一群の車種については共通にすることができる。
【0051】
また、本実施例では、車両Bがオフセット情報DB47を有することとしたが、サーバがオフセット情報を有していてもよい。この場合、車両Bの自動設定システム100は携帯電話網等を利用してサーバに車種情報を送信する。サーバはオフセット情報を用いて車両Aのシート位置情報を変換して車両Bに送信する。こうすることで、車両Bがオフセット情報DB47を有していなくても、乗員14が乗車したことのない車種の車両Bで、乗員14の好みのシート位置を再生することができる。
【0052】
〔動作手順〕
図6は、電子キー13がシート位置情報を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。図6のフローチャート図は、例えばイグニッションがオンになるとスタートする。
【0053】
位置情報取得部41は、例えば記憶ボタン31が押下されたか否かを判定する(S10)。記憶ボタン31が押下された場合(S10のYes)、位置情報取得部41はパワーシート30からシート位置情報を読み出す(S20)。記憶ボタン31が押下されない場合(S10のNo)、図6の処理は終了する。
【0054】
ついで、位置情報記憶要求部42は、シート位置情報、車種情報、及び、座席情報を電子キー13に送信する(S30)。
【0055】
電子キー13は、シート位置情報、車種情報、及び、座席情報を受信する。そして、位置情報記憶部48は、車種情報毎に、記憶ボタン31が押下された座席情報に対応づけてシート位置情報をメモリ27に記憶する(S40)。
【0056】
こうすることで、電子キー13には図4(b)に示したように、車種情報と座席情報に対応づけてシート位置情報が記憶される。
【0057】
図7は、電子キー13に記憶されたシート位置情報に基づきシート位置を再生する手順を示すフローチャート図の一例である。図7のフローチャート図は、例えばイグニッションがオンになり、閉扉されるとスタートする。
【0058】
まず、電子キー存在座席検出部43は電子キー存在座席を検出する(S110)。位置情報要求部44は、位置情報要求コマンド、電子キー存在座席、及び、車種情報を電子キー13に送信する(S120)。
【0059】
電子キー13の位置情報送信部49は、メモリ27から、受信した車種情報と電子キー存在座席に対応づけられたシート位置情報を読み出す(S130)。受信した車種情報、すなわち車両Bの車種情報の電子キー存在座席に対応づけられたシート位置情報をメモリ27が記憶していない場合、位置情報送信部49は、受信した電子キー存在座席に対応づけられた全て(又は1以上)のシート位置情報を読み出す。そして、位置情報送信部49は、シート位置情報と車種情報の組を車両側設定装置40に送信する(S140)。
【0060】
位置情報再生部46は、車種情報を参照して、車両Bと同じ車種のシート位置情報を受信したか否かを判定する(S150)。車両Bと同じ車種のシート位置情報を受信した場合(S150のYes)、位置情報再生部46は受信したシート位置情報に基づき、シート位置を再生する(S180)。
【0061】
車両Bと同じ車種のシート位置情報を受信しなかった場合(S150のNo)、シート位置抽出部45は、車両Bに対するシート位置のオフセット情報をオフセット情報DB47から読み出す(S160)。そして、シート位置抽出部45は、読み出したオフセット情報を用いて例えば車両Aのシート位置情報を車両Bのシート位置情報に変換する(S170)。位置情報再生部46は変換したシート位置情報に基づき、シート位置を再生する(S180)。
【0062】
以上説明したように、本実施例の自動設定システム100は、乗員14が車両BのP席に乗車した場合でも、座席情報にシート位置情報を対応づけ電子キー13に記憶しておき、電子キー存在座席のシート位置情報を取得することで、着座した座席に応じてシート位置を再生することができる。また、電子キー13にシート位置情報を記憶しておくことで、乗車したことのない車両Bでも車種が同じであれば、着座した座席に応じてシート位置を再生することができる。また、乗車したことのない車種の車両Bに乗車しても、シート位置情報を変換することで、着座した座席に応じてシート位置を再生することができる。
【実施例2】
【0063】
実施例1では、電子キー存在座席に応じて乗員14の好みのシート位置を再生したが、本実施例では、電子キー存在座席に応じて、乗員14の好みの音量、音の高さ、左右のバランス、音の性格、周波数数特性(イコライザ)などのオーディオ特性で音楽を提供する自動設定システム100について説明する。
【0064】
図8は自動設定システム100の概略を説明する図の一例を示す。なお、図8において図1と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。図8(a)では、D席に乗員14Aが乗車している。乗員14Aは音楽をスピーカ15a〜15dから出力する場合、乗員14Aが好みの音楽特性にオーディオ装置16を設定することが多い。本実施例の自動設定システム100は、オーディオ装置16の設定値をオーディオ特性情報として電子キー13に記憶する。車両は、狭い閉塞空間で音が反射しやすいガラス等で囲まれているので、乗員14AがD席で設定したオーディオ特性情報は、D席に固有のものとなる。電子キー13Aはこのオーディオ特性情報をD席の座席情報に対応づけて記憶する。また、同様に、乗員14BがP席でオーディオ特性情報を設定した場合、電子キー13Bはそのオーディオ特性情報をP席の座席情報に対応づけて記憶する。
【0065】
そして、図8(b)に示すように、車両Bに乗車した際、自動設定システム100は、電子キー13Aからオーディオ特性情報を取得するが、P席のオーディオ特性情報を取得できれば、自動設定システム100は電子キー存在座席に応じたオーディオ特性情報をオーディオ装置16に設定する。一方、電子キー13AがP席のオーディオ特性情報を記憶していない場合、自動設定システム100はD席のオーディオ特性情報をP席用に変換してオーディオ装置16に設定する。こうすることで、オーディオ装置16は、乗員14Aが着座した座席に最適なオーディオ特性で音楽を出力することができる。また、D席の乗員14Bについても同様である。
【0066】
オーディオ装置16の場合、シート位置と異なり乗員14A、14Bが着座する座席に関係する設定と関係しない設定がある。例えば、音量であれば着座する座席に関係せず、左右のバランス等では着座する座席に音質が関係する。しかし、オーディオ装置16では、シート位置と異なり全てのオーディオ特性を座席毎に設定することは困難である。このため、オーディオ装置16は座席毎に設定できるオーディオ特性は座席毎に設定し、それ以外のオーディオ特性は優先的に選択された座席(例えば、D席)の電子キーから取得されたオーディオ特性情報をオーディオ装置16に設定する。
【0067】
なお、オーディオ特性情報は、車種が変わっても、乗員14の好みは同じであるとしてよいので、車種情報を記憶しなくてもよい。したがって、電子キー13には、その座席情報に対応づけてその乗員14のオーディオ特性情報を記憶する。また、オーディオ装置16が電子キーから受信したオーディオ特性情報に対応していない場合、そのオーディオ特性情報を無視すればよい。
【0068】
以上から、車両AのD席の乗員14Aが小さい音量を好む場合、車両BのP席に着座した乗員14Bに対し、車両Bのオーディオ装置16はスピーカ15c,15dから出力する音量を小さくする。車両AのP席の乗員14Bが大きい音量を好む場合、車両AのD席に着座した乗員14Aに対し、車両Bのオーディオ装置16はスピーカ15a,15bから出力する音量を小さくする。このように、乗員14A、14Bが着座する座席毎に最適なオーディオ特性で音楽を出力できる。
【0069】
また、音の高さ、左右のバランス、音の性格及び周波数数特性等に関しては、乗員14A、14Bに最適なオーディオ特性で音楽を出力するのでなく、選択された乗員14A又は14Bにだけ最適なオーディオ特性で音楽を出力する。この場合、一人の乗員14A(又は14B)以外の乗員14B(又は14A)は、他の乗員14A(又は14B)のオーディオ特性で音楽を聴くことになるが、音楽は広く伝播してしまうので、こうすることで特定の人間に最適なオーディオ特性で最適な音楽を提供できる。最適なオーディオ特性で音楽を出力する座席は、オーディオ装置16から選択される。
【0070】
なお、本実施例では、実施例1と異なり記憶ボタン31と再生ボタン38をシート毎に配置することが困難なので、オーディオ装置16に記憶ボタン31と再生ボタン38を設けた。図10(a)は、タッチパネルに表示される記憶ボタン31と再生ボタン38の一例を示す。オーディオ装置16は、ナビゲーションシステムやTVと共有のタッチパネルを有し、タッチパネルにメニューとして記憶ボタン31と再生ボタン38を表示する。
【0071】
また、自動設定システム100は検出された複数の電子キー存在座席をタッチパネルに表示する。乗員14A又は14Bはそのメニューからオーディオ特性情報を記憶する電子キー(座席)を選択することができる。例えば、乗員14A又は14Bが記憶ボタン31を選択した後、複数の電子キー存在座席のいずれかを選択すると、その座席の電子キーにオーディオ特性情報が記憶される。
【0072】
また、図10(b)は、優先的にオーディオ特性情報をオーディオ装置16に設定する電子キーの選択画面の一例を示す。例えば、図10(a)で乗員14A又は14Bが再生ボタン38を押下すると図10(b)の選択画面が表示される。自動設定システム100は検出された複数の電子キー存在座席をタッチパネルに表示するので、乗員14A又は14Bは、そのメニューから優先的にオーディオ特性情報が採用される座席を選択することができる。
【0073】
図9は、本実施例の自動設定システム100の機能ブロック図の一例を示す。図9において図3と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。
【0074】
オーディオ特性情報取得部51は、例えばメニューから座席情報が入力され記憶ボタン31が押下されたことを検出して、オーディオ装置16からオーディオ特性情報を読み出し、オーディオ特性情報記憶要求部52に送出する。この時、オーディオ装置16は、音楽を出力中であることが好ましい。
【0075】
オーディオ特性情報記憶要求部52は、オーディオ特性情報及び座席情報を電子キー13側のオーディオ特性情報記憶部57に送出する。送信先の電子キー13はタッチパネルから入力された座席情報に対応する座席にある電子キー13である。このため、オーディオ特性情報記憶要求部52は、アンテナ11a〜11dからメニューで選択された座席の例えばアンテナ11bを選択してオーディオ特性情報及び座席情報を送信する。なお、オーディオ特性は、例えば、音量、音の高さ、左右のバランス、音の性格、周波数数特性、デフォルトのチャンネル、等である。また、音楽と共にLEDが点灯するような車両では、LEDの色や点灯態様に関する情報を含めることができる。
【0076】
オーディオ特性情報記憶部57は、オーディオ特性情報を記憶するよう要求されると、受信したオーディオ特性情報及び座席情報をメモリ27に記憶する。オーディオ特性情報記憶部57は、オーディオ特性情報を乗員14が着座している座席情報に対応づけて記憶する。図10(c)は、電子キー13のメモリ27に記憶されたオーディオ特性情報の一例を示す。座席情報に対応づけてオーディオ特性情報が記憶されている。
【0077】
電子キー存在座席検出部43は、電子キー13が検出された全ての電子キー存在座席をオーディオ特性情報要求部54に送出する。
【0078】
オーディオ特性情報要求部54は、電子キー存在座席毎に、順番に、オーディオ特性情報要求コマンド及び電子キー存在座席を送信する。すなわち、電子キー存在座席のアンテナ11a〜11dを選択してオーディオ特性情報要求コマンド及び電子キー存在座席を送信する。
【0079】
電子キー13側のオーディオ特性情報送信部58は、オーディオ特性情報報要求コマンドを解釈して、受信した電子キー存在座席の座席情報に対応づけられたオーディオ特性情報を読み出す。電子キー13が受信した電子キー存在座席のオーディオ特性情報を記憶していない場合、オーディオ特性情報送信部58は、受信した電子キー存在座席に近い座席の座席情報のオーディオ特性情報を読み出す。すなわち、オーディオ特性情報送信部58、電子キー存在座席がP席ならD席のオーディオ特性情報をメモリ27から読み出す。近い座席がどの座席かは予め定められている。
【0080】
こうすることで、自動設定システム100は、車両Bの電子キー存在座席と違う席のオーディオ特性情報を電子キー存在座席に転用できる。オーディオ特性情報送信部58は、オーディオ特性情報と座席情報の組をオーディオ特性情報設定部56に送出する。
【0081】
オーディオ特性情報設定部56は、座席情報を参照し、車両Bの電子キー存在座席と同じ座席情報のオーディオ特性情報が送信されたか否かを判定する。同じ座席情報のオーディオ特性情報を受信した場合には、受信したオーディオ特性情報をオーディオ装置16に設定する。
【0082】
同じ座席情報のオーディオ特性情報を受信しなかった場合、オーディオ特性情報設定部56は、オーディオ特性情報を変換してオーディオ装置16に設定する。例えば、D席用のオーディオ特性情報をP席用のオーディオ特性に変換する。具体的には、左右のバランスをD席用からP席用に変える等である。
【0083】
また、選択部55は、電子キー13を有する複数の乗員14が乗車した場合に、優先的にオーディオ特性情報を設定して音楽を提供する座席を選択する。上記のように、オーディオ装置16は、座席毎に乗員14の好みの音量に設定できるが、左右のバランス、音の高さ、音の性格、周波数数特性、チャンネルなどは1つのオーディオ装置16では1つのオーディオ特性しか設定できないことが多い。このため、選択部55は、電子キー存在座席検出部43により複数の電子キー存在座席が検出された場合、図10(b)のような電子キー存在座席の選択画面をタッチパネルに表示する。この時、選択部55は電子キー13から送信された乗員情報を電子キー存在座席の選択画面に重畳して表示してもよい。乗員情報は、例えば、乗員14の氏名やニックネーム等である。そして、選択部55は、タッチパネルから選択された、電子キー存在座席の電子キー13から受信したオーディオ特性情報をオーディオ装置16に設定するよう、オーディオ特性情報設定部56に要求する。
【0084】
〔動作手順〕
図11は、電子キー13がオーディオ特性情報を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。図11のフローチャート図は、例えばイグニッションがオンになるとスタートする。なお、図11において図6と同等のステップには同じ符号を付した。
【0085】
オーディオ特性情報取得部51は、例えばオーディオ特性情報を記憶する座席が選択され、記憶ボタン31が押下されたか否かを判定する(S10)。座席情報が選択され、記憶ボタン31の押下が検出された場合(S10のYes)、オーディオ特性情報取得部51はオーディオ装置16からオーディオ特性情報を読み出す(S20)。オーディオ特性情報を記憶する座席が選択されないか又は記憶ボタン31が押下されない場合(S10のNo)、図11の処理は終了する。
【0086】
ついで、オーディオ特性情報記憶要求部52は、オーディオ特性情報、及び、座席情報を電子キー13に送信する(S30)。
【0087】
電子キー13は、オーディオ特性情報、及び、座席情報を受信する。そして、オーディオ特性情報記憶部57は、乗員14が着座している座席情報に対応づけてオーディオ特性情報をメモリ27に記憶する(S40)。
【0088】
こうすることで、電子キー13には図10(c)に示したように、座席情報に対応づけてオーディオ特性情報が記憶される。
【0089】
図12は、電子キー13に記憶されたオーディオ特性情報に基づきオーディオ装置16にオーディオ特性情報を設定する手順を示すフローチャート図の一例である。図12のフローチャート図は、例えばイグニッションがオンになり、閉扉されるとスタートする。
【0090】
まず、電子キー存在座席検出部43は電子キー存在座席を検出する(S110)。オーディオ特性情報要求部54は、オーディオ特性情報要求コマンド及び電子キー存在座席を電子キー13に送信する(S120)。
【0091】
電子キー13のオーディオ特性情報送信部58は、メモリ27から、受信した電子キー存在座席に対応づけられたオーディオ特性情報を読み出す(S130)。受信した電子キー存在座席に対応づけられたオーディオ特性情報をメモリ27が記憶していない場合、オーディオ特性情報送信部58は、電子キー存在座席に近い座席情報に対応づけられたオーディオ特性情報を読み出す。そして、オーディオ特性情報送信部58は、オーディオ特性情報と座席情報の組を車両側設定装置40に送信する(S140)。なお、なんらオーディオ特性情報を記憶していない場合、オーディオ特性情報送信部58はその旨を送信する。
【0092】
オーディオ特性情報設定部56は、座席情報を参照して、電子キー存在座席のオーディオ特性情報があるか否かを判定する(S150)。電子キー存在座席のオーディオ特性情報を受信しなかった場合(S150のNo)、オーディオ特性情報設定部56は、受信したオーディオ特性情報を電子キー存在座席に適したオーディオ特性情報に変換する(S170)。
【0093】
そして、選択部55は、複数の電子キー存在座席が検出されたか否かを判定する(S175)。複数の電子キー存在座席が検出された場合(S175のYes)、選択部55は、タッチパネルから選択された電子キー存在座席のオーディオ特性情報をオーディオ特性情報設定部56に送出し、オーディオ特性情報設定部56はオーディオ装置16に設定する(S181)。
【0094】
複数の電子キー存在座席が検出されない場合(S175のNo)、オーディオ特性情報設定部56はその一つだけのオーディオ特性情報をオーディオ装置16に設定する(S180)。
【0095】
以上説明したように、本実施例の自動設定システム100は、乗員14Aが車両BのP席に乗車した場合でも、座席情報にオーディオ特性情報を対応づけ電子キー13に記憶しておくことで、着座した座席に応じて最適なオーディオ特性で音楽を提供できる。
【実施例3】
【0096】
本実施例では、電子キー存在座席に応じて乗員14の好みのエアコン設定で空調環境を提供する乗員14に空調環境を提供する自動設定システム100について説明する。
【0097】
車載されたエアコンは、座席毎に温度、風量及び風向を調整できるようなっている場合がある。したがって、車両AのD席に着座した乗員14が、車両BのP席に着座しても、自動設定システム100は、P席の乗員14に、乗員14がD席で設定したエアコン設定で空調環境を提供することができる。
【0098】
図13は、本実施例の自動設定システム100の機能ブロック図の一例を示す。図13において図9と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。なお、記憶ボタン31と再生ボタン38の構成例は実施例2と同様である。
【0099】
エアコン設定情報取得部61は、例えば座席情報が入力され記憶ボタン31が押下されたことを検出して、エアコンECU63からエアコン設定情報を読み出し、エアコン設定情報記憶要求部62に送出する。読み出すエアコン設定情報は、タッチパネルから座席情報が入力された座席のエアコン設定情報である。この時、エアコンECU63は作動中であることが好ましい。
【0100】
エアコン設定情報記憶要求部62は、エアコン設定情報を電子キー13側のエアコン設定情報記憶部67に送出する。送信先の電子キー13はタッチパネルから入力された座席情報に対応する座席にある電子キー13である。このため、エアコン設定情報記憶要求部62は、アンテナ11a〜11dを選択してエアコン設定情報及び座席情報を送信する。
【0101】
エアコン設定情報記憶部67は、エアコン設定情報を記憶するよう要求されると、受信したエアコン設定情報をメモリ27に記憶する。乗員14の好むエアコン設定は乗員14が着座する座席に関係なく同じとしてよいので、電子キー13のメモリ27に記憶されるエアコン設定情報は、座席情報に対応づけられなくてもよい。
【0102】
電子キー存在座席検出部43は、電子キー13が検出された全ての電子キー存在座席をエアコン設定情報要求部65に送出する。エアコン設定情報要求部65は、電子キー存在座席のアンテナ11a〜11dを選択してエアコン設定情報要求コマンドを送信する。エアコン設定情報は、座席情報に対応づけられていないので、電子キー存在座席を送信しなくてもよい。
【0103】
電子キー13側のエアコン設定情報送信部68は、エアコン設定情報報要求コマンドを解釈して、エアコン設定情報をメモリ27から読み出す。エアコン設定情報送信部68は、エアコン設定情報をエアコン設定情報設定部に送出する。本実施例では、座席情報に対応づけてエアコン設定情報を記憶しないので、座席情報は送信されない。
【0104】
エアコン設定部66は、電子キー存在座席毎に、エアコンECU63にエアコン設定情報を設定する。こうすることで、エアコンECU63は、電子キー存在座席毎に、乗員14の好みの空調環境を提供できる。
【0105】
なお、実施例2と同様に選択部55を設け、優先的にエアコン設定情報をエアコンECUに設定する座席を決定してもよい。こうすることで、例えば、寒がり又は暑がりの特定の乗員14に最適な空調環境を提供できる。
【0106】
〔動作手順〕
図14は、電子キー13がエアコン設定情報を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。図14のフローチャート図は、例えばイグニッションがオンになるとスタートする。
【0107】
エアコン設定取得部は、例えばエアコン設定情報を記憶する座席が選択され、記憶ボタン31が押下されたか否かを判定する(S10)。座席が選択され、記憶ボタン31の押下が検出された場合(S10のYes)、エアコン設定情報取得部61はエアコンECU63からエアコン設定情報を読み出す(S20)。エアコン設定情報を記憶する座席が選択されないか又は記憶ボタン31が押下されない場合(S10のNo)、図14の処理は終了する。
【0108】
ついで、エアコン設定情報記憶要求部62は、エアコン設定情報を電子キー13に送信する(S30)。
【0109】
電子キー13は、エアコン設定情報を受信する。そして、エアコン設定情報記憶部67は、エアコン設定情報をメモリ27に記憶する(S40)。
【0110】
図15は、電子キー13に記憶されたエアコン設定情報に基づきエアコンECU63にエアコン設定情報を設定する手順を示すフローチャート図の一例である。図15のフローチャート図は、例えばイグニッションがオンになり、閉扉されるとスタートする。
【0111】
まず、電子キー存在座席検出部43は電子キー存在座席を検出する(S110)。エアコン設定情報要求部65は、エアコン設定情報要求コマンドを電子キー13に送信する(S120)。
【0112】
電子キー13のエアコン設定情報送信部68は、メモリ27から、エアコン設定情報を読み出す(S130)。そして、エアコン設定情報送信部68は、エアコン設定情報を車両側に送信する(S140)。なお、なんらエアコン設定情報を記憶していない場合、エアコン設定情報送信部68はその旨を送信する。
【0113】
エアコン設定部66は、電子キー存在座席毎にエアコン設定情報をエアコンECU63に設定する(S180)。
【0114】
以上説明したように、本実施例の自動設定システム100は、車両Bにおいて乗員14が着座した座席を検出し、電子キー13から乗員14のエアコン設定情報を取得することで、乗員14に最適な空調環境を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】自動設定システムの概略を説明する図の一例である。
【図2】自動設定システムのハードウェア構成図の一例である。
【図3】自動設定システムの機能ブロック図の一例である。
【図4】電子キーに送信される各種の情報、電子キーのメモリに記憶される各種の情報の一例を示す図である。
【図5】オフセット情報の一例を示す図である。
【図6】電子キーがシート位置情報を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図7】電子キーに記憶されたシート位置情報に基づきシート位置を再生する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図8】自動設定システムの概略を説明する図の一例である(実施例2)。
【図9】自動設定システムの機能ブロック図の一例である(実施例2)。
【図10】電子キーのメモリに記憶されたオーディオ特性情報の一例である。
【図11】電子キーがオーディオ特性情報を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図12】電子キーに記憶されたオーディオ特性情報に基づきオーディオ装置にオーディオ特性情報を設定する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図13】自動設定システムの機能ブロック図の一例である(実施例3)。
【図14】電子キーがエアコン設定情報を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図15】電子キーに記憶されたエアコン設定情報に基づきエアコンECUにエアコン設定情報を設定する手順を示すフローチャート図の一例である。
【符号の説明】
【0116】
11a〜11d、12 アンテナ
13 電子キー
14 乗員
15a〜15d スピーカ
16 オーディオ装置
21 照合ECU
22 シートECU
30 パワーシート
31 記憶ボタン
38 再生ボタン
40 車両側設定装置
100 自動設定システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の座席毎に形成した検知エリアに存在し、乗員により携帯される電子キーからIDコード信号を受信する通信手段と、
電子キーからIDコード信号を受信したか否かに基づき、電子キーが存在する電子キー存在座席を検出する座席検出手段と、
乗員が操作を入力した操作座席を検出する操作座席検出手段と、
前記操作座席の乗員にサービスを提供するサービス提供装置からサービスの設定情報を取得する設定情報取得手段と、
前記操作座席に形成された検知エリアに存在する電子キーに、前記設定情報を送信して、記憶するよう要求する記憶要求手段と、
前記電子キー存在座席に存在する電子キーに、前記設定情報を送信するよう要求する設定情報要求手段と、
電子キーから送信された前記設定情報を、該電子キーが存在する前記電子キー存在座席にて乗員に提供されるサービスのサービス提供装置に設定する設定情報設定手段と、
を有することを特徴とする車両用自動設定装置。
【請求項2】
前記記憶要求手段は、前記設定情報と共に前記操作座席を識別する操作座席情報を電子キーに送信して、記憶するよう要求し、
前記設定情報要求手段は、前記電子キー存在座席の電子キーに、該電子キー存在座席に対応づけられた前記設定情報を送信するよう要求し、
前記設定情報設定手段は、前記電子キー存在座席の電子キーから送信された前記設定情報を、前記電子キー存在座席にて乗員に提供されるサービスのサービス提供装置に設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の車両用自動設定装置。
【請求項3】
前記設定情報設定手段は、電子キーから、前記電子キー存在座席に対応づけられた前記設定情報を受信できない場合、
電子キーから受信した該電子キー存在座席以外の前記設定情報を、前記電子キー存在座席の前記設定情報に変換する変換手段を有する、
ことを特徴とする請求項2記載の車両用自動設定装置。
【請求項4】
前記記憶要求手段は、第1の車両にて、前記設定情報及び前記操作座席情報と共に、当該第1の車両の車種情報を電子キーに送信して、記憶するよう要求し、
前記設定情報要求手段は、前記第1の車両とは異なる第2の車両にて、前記電子キー存在座席の電子キーに、前記第2の車両の前記車種情報に対応づけられた該電子キー存在座席の前記設定情報を送信するよう要求し、
前記設定情報設定手段は、前記電子キー存在座席の電子キーから送信された前記設定情報を、前記電子キー存在座席で乗員に提供されるサービスのサービス提供装置に設定する、
ことを特徴とする請求項2記載の車両用自動設定装置。
【請求項5】
前記設定情報設定手段は、電子キーから、前記第2の車両の前記車種情報に対応づけられた該電子キー存在座席の前記設定情報を受信できない場合、
前記第1の車両の前記車種情報に対応づけれた前記設定情報から、前記第2の車両の前記設定情報に変換する変換情報データベースを参照して、
電子キーから受信した、前記第2の車両以外の前記設定情報を、前記電子キー存在座席の前記設定情報に変換する変換手段を有する、
ことを特徴とする請求項4記載の車両用自動設定装置。
【請求項6】
前記第2の車両は、乗員が初めて乗車する車両である、
ことを特徴とする請求項4記載の車両用自動設定装置。
【請求項7】
前記第2の車両は、前記第1の車両と同じ車種の車両である、
ことを特徴とする請求項4記載の車両用自動設定装置。
【請求項8】
複数の電子キー存在座席のうちの1つを乗員が選択する選択手段を有し、
前記座席検出手段が、複数の前記電子キー存在座席を検出した場合、
前記設定情報設定手段は、前記選択手段により選択された前記電子キー存在座席の電子キーから送信された前記設定情報を、全座席の乗員に共通に提供されるようサービス提供装置に設定する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用自動設定装置。
【請求項9】
前記サービスが空調である場合、
前記設定情報は、室温、風量又は風向のいずれかを含む、
ことを特徴とする請求項1記載の車両用自動設定装置。
【請求項10】
前記サービスが音楽の出力である場合、
前記設定情報は、音量、左右のバランス、音の高さ、音の性格又は周波数数特性のいずれかを含む、
ことを特徴とする請求項2記載の車両用自動設定装置。
【請求項11】
前記サービスがモータによるシート位置の自動再生である場合、
前記設定情報は、シート前後位置、リクライニング角度又はシート高のいずれかを含む、
ことを特徴とする請求項4記載の車両用自動設定装置。
【請求項12】
電子キーと車両用自動設定装置とを有する自動設定システムであって、
前記車両用自動設定装置は、
車両の座席毎に形成した検知エリアに存在し、乗員により携帯される電子キーからIDコード信号を受信する通信手段と、
電子キーからIDコード信号を受信したか否かに基づき、電子キーが存在する電子キー存在座席を検出する座席検出手段と、
乗員が操作を入力した操作座席を検出する操作座席検出手段と、
前記操作座席の乗員にサービスを提供するサービス提供装置からサービスの設定情報を取得する設定情報取得手段と、
前記操作座席に形成された検知エリアに存在する電子キーに、前記操作座席の乗員に提供されるサービスの設定情報を送信して、記憶するよう要求する記憶要求手段と、
前記電子キー存在座席に存在する電子キーに、前記設定情報を送信するよう要求する設定情報要求手段と、
電子キーから送信された前記設定情報を、該電子キーが存在する前記電子キー存在座席にて乗員に提供されるサービスのサービス提供装置に設定する設定情報設定手段と、を有し、
電子キーは、
前記通信手段からの要求に応じて前記IDコード信号を送信する送信手段と、
前記記憶要求手段から送信された前記設定情報を受信する受信手段と、
前記設定情報を記憶する記憶手段と、を有し、
前記送信手段は、前記記憶手段に記憶した前記設定情報を送信する、
ことを特徴とする自動設定システム。
【請求項13】
通信手段が、車両の座席毎に形成した検知エリアに存在し、乗員により携帯される電子キーからIDコード信号を受信するステップと、
座席検出手段が、電子キーからIDコード信号を受信したか否かに基づき、電子キーが存在する電子キー存在座席を検出するステップと、
操作座席検出手段が、乗員が操作を入力した操作座席を検出するステップと、
設定情報取得手段が、前記操作座席の乗員にサービスを提供するサービス提供装置からサービスの設定情報を取得するステップと、
記憶要求手段が、前記操作座席に形成された検知エリアに存在する電子キーに、前記操作座席の乗員に提供されるサービスの設定情報を送信して、記憶するよう要求するステップと、
設定情報要求手段が、前記電子キー存在座席に存在する電子キーに、前記設定情報を送信するよう要求するステップと、
設定情報設定手段が、電子キーから送信された前記設定情報を、該電子キーが存在する座席にて乗員に提供されるサービスのサービス提供装置に設定するステップと、
を有することを特徴とする車両用自動設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−163092(P2010−163092A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7932(P2009−7932)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】