説明

車両

【課題】減衰力が変動するのを抑制することが可能な懸架装置を備えた車両を提供する。
【解決手段】この自動二輪車1(車両)は、前輪8と車体との間に設けられるとともに、前輪8と車体とが相対的に移動するときの伸縮する力を減衰させる機能を有するリヤサスペンション17を備えている。また、リヤサスペンション17は、シリンダ部30と、リザーバタンク31と、シリンダ部30の内部を、磁気粘性流体38が充填される磁気粘性流体室37と、作動油34が充填されるオイル室36とに分割するフリーピストン部35と、磁気粘性流体室37に配置され、磁気粘性流体38を用いて減衰力を発生させる減衰機構50とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に関し、特に、懸架装置を備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両などに搭載される減衰力調整式緩衝器(懸架装置)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、磁性粉体を含む磁性流体が流通する通路にコイルを配置し、磁性流体(磁気粘性流体)に磁界を作用させることにより磁性流体の粘性を変化させることによって、減衰力を調整する減衰装置を含む減衰力調整式緩衝器が開示されている。この減衰力調整式緩衝器は、シリンダの外周面に沿って外筒が設けられているとともに、シリンダと外筒との間にリザーバタンクが形成された二重筒構造により構成されている。このシリンダの内部には、ピストンロッドが連結されたピストンが摺動可能に設けられているとともに、磁性流体が充填されている。また、ピストンに上記減衰装置を設けることによって、減衰力調整式緩衝器が伸縮する際に、減衰力を発生させることが可能である。また、シリンダの下部とリザーバタンクの下部とは、減衰機能を有するベースバルブを介して接続されているとともに、リザーバタンクには、磁性流体およびガスが充填されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−301271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された減衰力調整式緩衝器では、上記のように、シリンダ内部のピストンが圧縮方向に摺動することにより、シリンダ内部からリザーバタンク内部に磁性流体(磁気粘性流体)が押し出される場合に、シリンダとリザーバタンクとが接続されているベースバルブの磁性流体が通る通路は、通常、細く形成されているため、リザーバタンク側に押し出された磁性粉体がシリンダ内部に戻りにくくなるという不都合がある。このため、リザーバタンク側に磁性粉体が沈殿しやすくなるとともに、シリンダ内部の減衰装置近傍の磁性流体に含まれる磁性粉体の量が少なくなるので、減衰力が変動しやすくなるという問題点がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、減衰力が変動するのを抑制することが可能な懸架装置を備えた車両を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
この発明の一の局面による車両は、車輪と、車体と、車輪と車体との間に設けられるとともに、車輪と車体とが相対的に移動するときの伸縮する力を減衰させる機能を有する懸架装置とを備え、懸架装置は、第1シリンダ部と、第2シリンダ部と、第1シリンダ部を、磁性粉体を含むオイルが充填される第1液室と、磁性粉体を実質的に含まないオイルが充填される第2液室とに分割する第1隔壁部材と、第1液室に配置され、磁性粉体を含むオイルを用いて減衰力を発生させる第1減衰機構とを含む。
【0007】
この一の局面による車両では、上記のように、第1シリンダ部に、磁性粉体を含むオイルが充填される第1液室と、磁性粉体を実質的に含まないオイルが充填される第2液室とに分割する第1隔壁部材と、第1液室に配置され、磁性粉体を含むオイルを用いて減衰力を発生させる第1減衰機構とを設けることによって、第1隔壁部材により、磁性粉体を含むオイルが第1液室以外の部分に移動するのを抑制することができるので、第1減衰機構が配置される第1液室以外に磁性粉体が流出および沈殿するのを抑制することができる。これにより、磁性粉体を含むオイルの磁性粉体の密度が変化するのを抑制することができるので、第1減衰機構の減衰力が変動するのを抑制することができる。
【0008】
上記一の局面による車両において、好ましくは、懸架装置は、磁性粉体を用いないで減衰力を発生させる第2減衰機構をさらに含む。このように構成すれば、懸架装置が圧縮する際に、第2減衰機構により第1シリンダ部の内部を、容易に、高圧にすることができるので、第1シリンダ部の内部に配置されている第1減衰機構にキャビテーションが発生するのを抑制することができる。これにより、第1減衰機構の減衰力が変動するのを抑制することができる。
【0009】
この場合において、好ましくは、第2シリンダ部は、磁性粉体を実質的に含まないオイルが充填される第3液室を含み、第2減衰機構は、第1シリンダ部の第2液室と、第2シリンダ部の第3液室との間を接続する接続通路に配置される。このように構成すれば、第2減衰機構を磁性粉体が流れることがないので、磁性粉体の影響を受けることなく第2減衰機構による減衰力の発生を行うことができる。
【0010】
上記一の局面による車両において、好ましくは、懸架装置は、第2シリンダ部の内部を、磁性粉体を実質的に含まないオイルが充填される第3液室と、ガス室とに分割する第2隔壁部材をさらに含み、第3液室は、第1シリンダ部の第2液室に接続される。このように構成すれば、第2シリンダ部を磁性粉体を含まない状態で動作させることができるので、第2シリンダ部に磁性粉体が溜まるのを抑制することができる。
【0011】
上記一の局面による車両において、好ましくは、懸架装置は、第1シリンダ部の第1液室の内部に配置されるとともに、磁性粉体を含むオイルが通過する通路部を有するピストン部をさらに含み、第1減衰機構は、ピストン部に設けられ、通路部において磁界を発生させる。このように構成すれば、磁性粉体を含むオイルは、通路部に発生された磁界により、通路部においてせん断抵抗が増加(見かけの粘性が増加)するので、磁性粉体を含むオイルが通路部を通る際の抵抗を大きくすることができる。これにより、容易に、減衰力を発生させることができる。
【0012】
上記一の局面による車両において、好ましくは、第1隔壁部材は、第1シリンダ部の内面に沿って摺動可能に配置されるフリーピストン部を含む。このように構成すれば、フリーピストン部により、磁性粉体を含むオイルが充填される第1液室と、磁性粉体を含まないオイルが充填される第2液室とに容易に分割することができる。
【0013】
上記一の局面による車両において、好ましくは、第1隔壁部材は、弾性部材により形成される第1ブラダを含む。このように構成すれば、第1ブラダにより、磁性粉体を含むオイルが充填される第1液室と、磁性粉体を含まないオイルが充填される第2液室とに容易に分割することができる。
【0014】
上記懸架装置が第2シリンダ部の内部を第3液室とガス室とに分割する第2隔壁部材を含む車両において、好ましくは、第2隔壁部材は、弾性部材により形成される第2ブラダを含む。このように構成すれば、第2ブラダにより、磁性粉体を含まないオイルが充填される第3液室と、ガスが充填されるガス室とに容易に分割することができる。
【0015】
上記第2液室と第3液室とが第2減衰機構を介して接続される車両において、好ましくは、第2減衰機構は、磁性粉体を実質的に含まないオイルが通過する際に発生する減衰力を調節するための減衰力調節部を含む。このように構成すれば、容易に、第2減衰機構で発生する減衰力を調節することができる。
【0016】
上記一の局面による車両において、好ましくは、第2シリンダ部は、第1シリンダ部の側方に配置されたリザーバタンクを含む。このように構成すれば、第1シリンダ部とリザーバタンクとを単一の筒状に設ける場合と異なり、車輪と車体との間に設けられる懸架装置の伸縮方向の長さが大きくなるのを抑制することができる。
【0017】
上記一の局面による車両において、好ましくは、第1隔壁部材には、第1空気抜き部が設けられている。このように構成すれば、磁性粉体を含むオイルを第1液室に充填する際に、容易に、空気を抜くことができる。これにより、磁性粉体を含むオイルに空気が混入するのを抑制することができるので、これによっても、第1減衰機構の減衰力が変動するのを抑制することができる。
【0018】
上記第2液室と第3液室とが第2減衰機構を介して接続される車両において、好ましくは、第2減衰機構には、第2空気抜き部が設けられている。このように構成すれば、磁性粉体を含まないオイルを第2液室および第3液室に充填する際に、容易に、空気を抜くことができる。これにより、磁性粉体を含まないオイルに空気が混入するのを抑制することができるので、第2減衰機構の減衰力が変動するのを抑制することができる。
【0019】
上記一の局面による車両において、好ましくは、懸架装置は、リヤサスペンションである。このように、上記一の局面による懸架装置をリヤサスペンションに適用すれば、リヤサスペンションの第1減衰機構の減衰力が変動するのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。図2および図3は、図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を詳細に説明するための断面図である。なお、第1実施形態では、本発明の車両の一例として、自動二輪車について説明する。図中、矢印FWDは、自動二輪車の走行方向の前方を示している。以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による自動二輪車1の構造について詳細に説明する。
【0022】
本発明の第1実施形態による自動二輪車1では、図1に示すように、ヘッドパイプ2の後方には、メインフレーム3が配置されている。また、メインフレーム3には、シートレール4が接続されている。これらのヘッドパイプ2、メインフレーム3およびシートレール4によって、車体フレームが構成されている。なお、ヘッドパイプ2、メインフレーム3およびシートレール4は、本発明の「車体」の一例である。
【0023】
また、ヘッドパイプ2には、図1に示すように、ステアリングシャフト5が取り付けられている。このステアリングシャフト5の上部には、ハンドル6が取り付けられている。また、ヘッドパイプ2の前方には、ヘッドパイプ2の前方を覆うフロントカウル7が設けられている。また、フロントカウル7の下方には、前輪8と、前輪8の上方に配置されるフロントフェンダ9が配置されている。この前輪8は、一対のフロントフォーク10の下端部に回転可能に取り付けられている。このフロントフォーク10は、前輪8と車体とが相対的に移動するときの伸縮する力を減衰させる機能を有する。
【0024】
また、図1に示すように、メインフレーム3の上部には、燃料タンク11が配置されている。また、燃料タンク11の後方には、シート12が配置されている。また、メインフレーム3の下方には、エンジン13が取り付けられている。また、エンジン13の前方には、エンジン13を冷却するためのラジエター14が設けられている。また、メインフレーム3の後部には、図示しないピボット軸が設けられている。このピボット軸により、リヤアーム15の前端部が上下に揺動可能に支持されている。このリヤアーム15の後端部には、後輪16が回転可能に取り付けられている。なお、後輪16は、本発明の「車輪」の一例である。
【0025】
また、メインフレーム3の後部の上側には、支持部3aが設けられている。この支持部3aには、リヤサスペンション17の上部取付部18が軸部材19により取り付けられている。なお、リヤサスペンション17は、本発明の「懸架装置」の一例である。このリヤサスペンション17の下部取付部20は、メインフレーム3の後部の下側に設けられた支持部3bを中心として揺動可能に設けられた揺動部材21に取り付けられている。この揺動部材21の下部は、リヤアーム15の支持部15aに連結部材22によって連結されている。これにより、リヤアーム15が上下に揺動するのに伴って、揺動部材21がメインフレーム3の支持部3bを中心として揺動するとともに、リヤサスペンション17を伸縮させることが可能となる。
【0026】
また、リヤサスペンション17は、図2に示すように、上部取付部18により上部を覆うように固定されるとともに、挿入穴23aを含む下部蓋体23が下部に固定される円筒形状のシリンダパイプ部24と、シリンダパイプ部24の内周面に摺動可能に配置される後述するピストン部25と、一方端部が下部取付部20に固定されるとともに他方端部がピストン部25に固定されるロッド部26と、シリンダパイプ部24の外周部に設けられた上部鍔部27と、下部取付部20に設けられた下部鍔部28と、上部鍔部27と下部鍔部28との間に配置される圧縮コイルバネからなるスプリング29とを含んでいる。この上部取付部18、下部蓋体23およびシリンダパイプ部24により、シリンダ部30が形成されている。なお、シリンダ部30は、本発明の「第1シリンダ部」の一例である。
【0027】
また、第1実施形態では、上部取付部18には、リザーバタンク31がシリンダ部30の側方に一体的に設けられている。これにより、シリンダ部30とリザーバタンク31とを単一の筒状に設ける場合と異なり、リヤサスペンション17の伸縮方向の長さが大きくなるのを抑制することが可能である。なお、リザーバタンク31は、本発明の「第2シリンダ部」の一例である。また、上部取付部18とリザーバタンク31との間には、オイル通路18aおよび31aを介して後述するベースバルブ32が配置されている。なお、ベースバルブ32は、本発明の「第2減衰機構」の一例であり、オイル通路18aおよび31aは、本発明の「接続通路」の一例である。また、リザーバタンク31には、ゴム製のブラダ33が配置されるとともに、オイル通路31aに接続されるオイル室31bと、ガス室31cとが設けられる。このゴム製のブラダ33によって、オイル室31bとガス室31cとが分割されている。なお、ブラダ33は、本発明の「第2隔壁部材」および「第2ブラダ」の一例であり、オイル室31bは、本発明の「第3液室」の一例である。また、オイル室31bには、磁性粉体を含まない作動油34が充填されるとともに、ガス室31cには、約1MPaのガス圧を有する窒素ガスが充填されている。なお、作動油34は、本発明の「磁性粉体を実質的に含まないオイル」の一例である。
【0028】
また、第1実施形態では、シリンダ部30の内部の上側には、フリーピストン部35がシリンダパイプ部24の内周面に摺動可能に配置されている。なお、フリーピストン部35は、本発明の「第1隔壁部材」の一例である。このフリーピストン部35よりも上側のオイル室36には、磁性粉体を含まない作動油34が充填されるとともに、フリーピストン部35よりも下側の磁気粘性流体室37には、磁気粘性流体38が充填される。なお、オイル室36は、本発明の「第2液室」の一例であり、磁気粘性流体室37は、本発明の「第1液室」の一例である。この磁気粘性流体38は、磁性を有する微細な磁性粉体が油中に分散された状態で含まれた流体であり、磁界が作用されることによってせん断抵抗が増加(見かけの粘性が増加)する。なお、磁気粘性流体38は、本発明の「磁性粉体を含むオイル」の一例である。また、フリーピストン部35の外周面には、金属製のスライドメタル39およびゴム製のOリング40が取り付けられている。これにより、フリーピストン部35の摺動を円滑に行うことが可能になるとともに、作動油34および磁気粘性流体38が、フリーピストン部35の外周面とシリンダパイプ部24の内周面との隙間から漏れ出すのを抑制することが可能となる。
【0029】
また、第1実施形態では、フリーピストン部35には、オイル室36と磁気粘性流体室37との間を接続するネジ貫通穴35aが設けられている。これにより、磁気粘性流体38を磁気粘性流体室37に充填する際に、容易に空気を抜くことが可能である。なお、ネジ貫通穴35aは、本発明の「第1空気抜き部」の一例である。このネジ貫通穴35aは、シールワッシャ41を挟み込んだ状態でネジ部材42によりネジ止めされる。
【0030】
また、第1実施形態では、シリンダ部30の内部に配置されるフリーピストン部35の下部に設けられる磁気粘性流体室37には、上記ピストン部25が配置される。このピストン部25により、磁気粘性流体室37は、上部磁気粘性流体室37aおよび下部磁気粘性流体室37bに分割される。また、ピストン部25には、ロッド部26に固定される鉄心部43a、および、鉄心部43aの円周方向に電線を複数回巻きつけることにより形成されるコイル部43bからなる磁界発生部43と、シリンダ部30の内周面を摺動可能に配置される鉄製の摺動部44と、鉄心部43aの上部および下部にそれぞれ配置されるとともに摺動部44を鉄心部43aに固定する非磁性体のアルミニウム製の上部フランジ部45および下部フランジ部46とが含まれる。また、電流が通されることによって磁界を発生させるコイル部43bに接続される電気配線47は、鉄心部43a、ロッド部26および下部取付部20にそれぞれ設けられた貫通穴43c、26aおよび20aを通されるとともに、リヤサスペンション17の外部に引き出される。また、この電気配線47の一方端は、リヤサスペンション17の外部に配置される電流制御ユニット48に接続される。これにより、コイル部43bには、電流制御ユニット48から電流が供給される。
【0031】
また、上部フランジ部45および下部フランジ部46には、磁気粘性流体38を、上下の方向に流通可能にする複数の上部穴部45aおよび下部穴部46aが、それぞれ設けられる。また、鉄心部43aおよび摺動部44の間には、磁気粘性流体38が流通可能な上部隙間部49aおよび下部隙間部49bにより構成される上下一対の隙間部49が設けられている。なお、隙間部49は、本発明の「通路部」の一例である。これら磁界発生部43、摺動部44および上下一対の隙間部49により、減衰機構50が構成される。なお、減衰機構50は、本発明の「第1減衰機構」の一例である。また、電源制御ユニット48から電気配線47を介してコイル部43bに電流が供給されることによって磁界発生部43に発生する磁界は、鉄心部43a(摺動部44)の上部から鉄心部43a(摺動部44)の下部までの領域を覆うように発生する。すなわち、上部隙間部49aおよび下部隙間部49bにおいて磁界が発生する。これにより、磁気粘性流体38が上部隙間部49aおよび下部隙間部49bを通過する際には、磁気粘性流体38の粘性が大きくなるため、磁気粘性流体38が上部隙間部49aおよび下部隙間部49bを通過するときに発生する減衰力を大きくすることが可能である。
【0032】
また、第1実施形態では、上記したベースバルブ32には、図3に示すように、作動油34(図2参照)が通過するオリフィス32aおよび複数のオリフィス32bが形成されている。このオリフィス32aは、リヤサスペンション17が圧縮される際には、オイル通路18a側のオイル室36(図2参照)の作動油34をオイル通路31a側のリザーバタンク31(図2参照)のオイル室31b(図2参照)に通過させる機能を有するとともに、リヤサスペンション17が伸長される際には、オイル通路31a側のリザーバタンク31(図2参照)のオイル室31b(図2参照)の作動油34の一部をオイル通路18a側のオイル室36(図2参照)に通過させる機能を有する。また、複数のオリフィス32bは、オイル通路31a側のリザーバタンク31(図2参照)のオイル室31b(図2参照)の作動油34をオイル通路18a側のオイル室36(図2参照)に一方向に通過させる機能を有する。また、オリフィス32aのオイル通路31a側の支持部32cには、オリフィス32aの上面を開口するように開口部51aを有する板状のワッシャ51が配置されている。このワッシャ51の開口部51aには、オリフィス32aを通過する作動油34の流量を調節可能にする減衰力調節部52のテーパ状の調節軸部52bが配置されている。この減衰力調節部52は、ネジ部52aにより、ベースバルブ32のネジ穴32dに取り付けられる。また、ワッシャ51には、ワッシャ51をオイル通路18a側に付勢するバネ部材53が配置される。また、複数のオリフィス32bのオイル通路18a側の支持部32eには、オリフィス32aの下面を開口するように開口部54aを有するとともに、複数のオリフィス32bの下面を塞ぐ板状のワッシャ54が配置されている。また、ワッシャ54には、ワッシャ54をオリフィス32b側に付勢するバネ部材55が配置される。
【0033】
また、ベースバルブ32には、外部に通じるネジ貫通穴32fが設けられる。これにより、作動油34をオイル室31bに充填する際に、容易に空気を抜くことが可能である。なお、ネジ貫通穴32fは、本発明の「第2空気抜き部」の一例である。また、このネジ貫通穴32fには、ゴム製のOリング56が挟み込まれるようにネジ部材57が取り付けられている。
【0034】
図4〜図7は、本発明の第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの動作を説明するための断面図である。次に、図3〜図7を参照して、第1実施形態による自動二輪車1のリヤサスペンション17の動作について説明する。
【0035】
まず、リヤサスペンション17(図4参照)に圧縮方向の力が作用した場合について説明する。リヤサスペンション17に圧縮方向の力が作用すると、スプリング29(図4参照)の付勢力に抗してリヤサスペンション17が短縮されることにより、減衰力が発生する。
【0036】
具体的には、図4に示すように、シリンダ部30に対して減衰機構50が設けられているピストン部25およびロッド部26が上昇されると、上部磁気粘性流体室37aの圧力が上昇し、磁気粘性流体38は、上部隙間部49aおよび下部隙間部49bを、下部磁気粘性流体室37b側(矢印A方向)に向かって通過する。この際、上部隙間部49aおよび下部隙間部49bには、磁界が発生しているため、上部隙間部49aおよび下部隙間部49bにおいて磁気粘性流体38の粘性が大きくなる。これにより、磁気粘性流体38が上部隙間部49aおよび下部隙間部49bを通過することにより、ピストン部25の減衰機構50(上部隙間部49aおよび下部隙間部49b)には、大きい減衰力が発生する。
【0037】
また、ロッド部26がシリンダ部30に対して上昇(挿入)されることにより、フリーピストン部35は、ロッド部26が挿入された体積と同じ容積分だけ、上方(上部取付部18側)に移動される。この際に、オイル室36の内部の圧力が大きくなるため、オイル室36の作動油34は、ロッド部26が挿入された体積と同じ容積分だけ、オイル通路18aを介してベースバルブ32を通過することにより減衰され、オイル通路31aを通過してオイル室31bに移動する。
【0038】
具体的には、図3に示すように、作動油34は、オイル通路18aからベースバルブ32に流入する。そして、ベースバルブ32の内部では、作動油34は、オリフィス32aおよびワッシャ51の開口部51aを通過するとともにオイル通路31aに移動する。その後、作動油34は、オイル室31b(図4参照)に流入する。このとき、ベースバルブ32に流入する作動油34の流量が大きい場合には、図6に示すように、作動油34が流入する力が大きくなるので、ワッシャ51は、バネ部材53の付勢力に抗して上方(減衰調節部52側)に向かって押し開かれる。これにより、ワッシャ51および支持部32cの間に新しく通路が形成されるとともに、作動油34は、ワッシャ51および支持部32cの間を通過する。その後、作動油34は、オイル通路31aを介してオイル室31bに流入する。
【0039】
次に、図4に示すように、作動油34がオイル室31bに流入されるとともに、オイル室31bの容積は、増加する。そして、オイル室31bの容積が増加することによって、リザーバタンク31の内部に配置されるブラダ33は、ガス室31c側に縮むとともに充填されている空気を圧縮する。
【0040】
次に、リヤサスペンション17に伸長方向の力が作用した場合について説明する。リヤサスペンション17に伸長方向の力が作用すると、リヤサスペンション17が伸長されることにより、減衰力が発生する。
【0041】
具体的には、図5に示すように、シリンダ部30に対して減衰機構50が設けられているピストン部25およびロッド部26が下降されると、下部磁気粘性流体室37bの圧力が上昇し、磁気粘性流体38は、下部隙間部49bおよび上部隙間部49aを、上部磁気粘性流体室37a側(矢印B方向)に向かって通過する。この際、下部隙間部49bおよび上部隙間部49aには、磁界が発生しているため、下部隙間部49bおよび上部隙間部49aにおいて磁気粘性流体38の粘性が大きくなる。これにより、磁気粘性流体38が下部隙間部49bおよび上部隙間部49aを通過することにより、ピストン部25の減衰機構50(下部隙間部49bおよび上部隙間部49a)には、大きい減衰力が発生する。
【0042】
また、ロッド部26がシリンダ部30に対して下降される(引き出される)ことにより、フリーピストン部35は、ロッド部26が引き出された体積と同じ容積分だけ、下方(下部蓋体23側)に移動される。この際に、オイル室36の内部の圧力が小さくなるため、リザーバタンク31のオイル室31bの作動油34は、ロッド部26が引き出された体積と同じ容積分だけ、オイル通路31aを介してベースバルブ32を通過することにより減衰され、オイル通路18aを通過してオイル室36に移動する。
【0043】
具体的には、図7に示すように、作動油34は、オイル通路31aからベースバルブ32に流入する。そして、ベースバルブ32の内部では、作動油34は、オリフィス32bに流入する。この作動油34がオリフィス32bに流入する力によって、ワッシャ54は、バネ部材55の付勢力に抗して下方(オイル通路18a側)に向かって押し開かれる。これにより、ワッシャ54および支持部32eの間に新しく通路が形成されるとともに、作動油34は、ワッシャ54および支持部32eの間を通過する。このとき、作動油34の一部は、開口部51aおよびオリフィス32aを通過する。その後、作動油34は、オイル通路18aを介してオイル室36(図5参照)に流入する。
【0044】
次に、図5に示すように、作動油34がオイル室31bから流出されるとともに、オイル室31bの容積は、減少する。そして、オイル室31bの容積が減少することによって、リザーバタンク31の内部に配置されるブラダ33は、膨むとともに、ガス室31cに充填されている空気は膨張される。
【0045】
第1実施形態では、上記のように、シリンダ部30の内部に、磁気粘性流体38を用いて減衰力を発生させる減衰機構50と、磁気粘性流体38が充填される磁気粘性流体室37および作動油34が充填されるオイル室36に分割するフリーピストン部35とを設けることによって、フリーピストン部35により、磁気粘性流体38がオイル室36に移動するのを抑制することができるので、減衰機構50が配置される磁気粘性流体室37以外のオイル室36およびオイル室31bなどに磁気粘性流体38に含まれる磁性粉体が流出するのを抑制することができる。これにより、減衰機構50の減衰力が変動するのを抑制することができる。
【0046】
また、第1実施形態では、シリンダ部30のオイル室36と、リザーバタンク31のオイル室31bとを、ベースバルブ32を介して接続することによって、磁気粘性流体38を、オイル室36、ベースバルブ32およびオイル室31bに充填することなく、減衰力を発生させることができるので、磁気粘性流体室37に配置される減衰機構50に加えて、オイル室36とオイル室31bとの間に配置されるベースバルブ32によっても減衰力を発生させることができるので、容易に大きな減衰力を得ることができる。また、磁性粉体を用いないで減衰力を発生させるベースバルブ32を、磁性粉体を含まないオイル室36と磁性粉体を含まないオイル室31bとの間に配置することによって、ベースバルブ32を磁性粉体が流れることがないので、磁性粉体の影響を受けることなくベースバルブ32による減衰力の発生を行うことができる。
【0047】
また、第1実施形態では、リザーバタンク31の内部に、オイル室31bおよびガス室31cに分割するブラダ33を設けることによって、リザーバタンク31を磁性粉体を含まない状態で動作させることができるので、リザーバタンク31に磁性粉体が溜まるのを抑制することができる。
【0048】
また、第1実施形態では、減衰機構50を、隙間部49に磁界を発生させることにより減衰力を発生させるようにすることによって、隙間部49に発生された磁界により、隙間部49における磁気粘性流体38の粘性が大きくなるので、磁気粘性流体38が隙間部49を通る際の抵抗を大きくすることができる。これにより、容易に、減衰力を発生させることができる。
【0049】
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を詳細に説明するための断面図である。図8を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、ゴム製のブラダにより、リザーバタンクのオイル室と磁気粘性流体室とを分割する例について説明する。
【0050】
この第2実施形態では、リヤサスペンション60は、図8に示すように、上部取付部61により上部を覆うように固定されるとともに、挿入穴23aを含む下部蓋体23が下部に固定される円筒形状のシリンダパイプ部62と、上部取付部61およびシリンダパイプ部62の間に挟み込まれるように固定される固定ブラケット63とを含んでいる。この上部取付部61、下部蓋体23、固定ブラケット63およびシリンダパイプ部62により、シリンダ部64が形成されている。なお、シリンダ部64は、本発明の「第1シリンダ部」の一例である。また、上部取付部61には、ベースバルブ32に接続されたオイル通路61aが形成されている。
【0051】
また、第2実施形態では、シリンダ部64の固定ブラケット63には、固定ブラケット63の全周に渡ってゴム製のブラダ65が取り付けられている。なお、ブラダ65は、本発明の「第1隔壁部材」および「第1ブラダ」の一例である。このブラダ65により、オイル室66と磁気粘性流体室67とが分割される。
【0052】
また、第2実施形態では、固定ブラケット63には、オイル室66と磁気粘性流体室67との間を接続するとともに、オイル室66から磁気粘性流体室67にかけて直径が小さくなるように形成される貫通穴63aが設けられている。これにより、磁気粘性流体38を磁気粘性流体室67に充填する際に、容易に空気を抜くことが可能である。なお、貫通穴63aは、本発明の「第1空気抜き部」の一例である。この貫通穴63aは、オイル34を充填する際に、磁気粘性流体室67の内部に混入した空気を抜いた後に、鋼球68が打ち込まれることにより塞がれている。
【0053】
なお、この第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態の構造と同様である。
【0054】
次に、図8を参照して、第2実施形態による自動二輪車のリヤサスペンション60の動作について説明する。
【0055】
まず、リヤサスペンション60に圧縮方向の力が作用した場合について説明する。
【0056】
この第2実施形態では、ロッド部26がシリンダ部64に対して上昇(挿入)されることにより、ブラダ65は、ロッド部26が挿入された体積と同じ容積分だけ、上方(上部取付部61側)に縮む。この際に、オイル室66の内部の圧力が大きくなるため、オイル室66の作動油34は、ロッド部26が挿入された体積と同じ容積分だけ、オイル通路61aを介してベースバルブ32を通過することにより減衰され、オイル通路31aを通過してオイル室31bに移動する。
【0057】
次に、リヤサスペンション60に伸長方向の力が作用した場合について説明する。
【0058】
この第2実施形態では、ロッド部26がシリンダ部64に対して下降される(引き出される)ことにより、ブラダ65は、ロッド部26が引き出された体積と同じ容積分だけ、下方(下部蓋体23側)に膨張される。この際に、オイル室66の内部の圧力が小さくなるため、リザーバタンク31のオイル室31bの作動油34は、ロッド部26が引き出された体積と同じ容積分だけ、オイル通路31aを介してベースバルブ32を通過することにより減衰され、オイル通路61aを通過してオイル室66に移動する。
【0059】
なお、この第2実施形態のその他の動作は、上記第1実施形態の動作と同様である。
【0060】
第2実施形態では、上記のように、シリンダ部64の内部に、ゴム製のブラダ65を設けることによって、磁気粘性流体38が充填される磁気粘性流体室67と、作動油34が充填されるオイル室66とを、容易に分割することができる。
【0061】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0062】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0063】
たとえば、上記実施形態では、懸架装置を備えた車両の一例として自動二輪車を示したが、本発明はこれに限らず、懸架装置を備えた車両であれば、自転車、三輪車、ATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)などの他の車両にも適用可能である。
【0064】
また、上記実施形態では、シリンダ部とリザーバタンクとの間にベースバルブを設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、シリンダ部とリザーバタンクとの間にベースバルブを設けなくてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、ゴム製のブラダを用いて、リザーバタンクの内部をオイル室とガス室とに分割する例について示したが、本発明はこれに限らず、フリーピストン部を用いて、リザーバタンクの内部をオイル室とガス室とに分割してもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、シリンダ部の側方にリザーバタンクが位置するように、シリンダ部とリザーバタンクとを並列に配置する例について示したが、本発明はこれに限らず、シリンダ部とリザーバタンクとが同軸上に位置するように、シリンダ部の外周面に沿って外筒を設けるとともに、シリンダ部と外筒との間にリザーバタンクを設けてもよいし、シリンダ部とリザーバタンクとを単一の筒状に直列に配置してもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、本発明をリヤサスペンションに適用した例について示したが、本発明はこれに限らず、フロントフォークに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の一実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。
【図2】図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を詳細に説明するための断面図である。
【図3】図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションのベースバルブの構造を詳細に説明するための断面図である。
【図4】図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの動作を詳細に説明するための断面図である。
【図5】図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの動作を詳細に説明するための断面図である。
【図6】図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの動作を詳細に説明するための断面図である。
【図7】図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの動作を詳細に説明するための断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を詳細に説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0069】
1 自動二輪車(車両)
2 ヘッドパイプ(車体)
3 メインフレーム(車体)
4 シートレール(車体)
16 後輪(車輪)
17、60 リヤサスペンション(懸架装置)
18a オイル通路(接続通路)
25 ピストン部
30、64 シリンダ部(第1シリンダ部)
31 リザーバタンク(第2シリンダ部)
31a オイル通路(接続通路)
31b オイル室(第3液室)
31c ガス室
32 ベースバルブ(第2減衰機構)
32f ネジ貫通穴(第2空気抜き部)
33 ブラダ(第2隔壁部材、第2ブラダ)
34 作動油(磁性粉体を実質的に含まないオイル)
35 フリーピストン部(第1隔壁部材)
35a ネジ貫通穴(第1空気抜き部)
36、66 オイル室(第2液室)
37、67 磁気粘性流体室(第1液室)
38 磁気粘性流体(磁性粉体を含むオイル)
49 隙間部(通路部)
50 減衰機構(第1減衰機構)
51 減衰力調節部
65 ブラダ(第1隔壁部材、第1ブラダ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪と、
車体と、
前記車輪と前記車体との間に設けられるとともに、前記車輪と前記車体とが相対的に移動するときの伸縮する力を減衰させる機能を有する懸架装置とを備え、
前記懸架装置は、
第1シリンダ部と、
第2シリンダ部と、
前記第1シリンダ部を、前記磁性粉体を含むオイルが充填される第1液室と、前記磁性粉体を実質的に含まないオイルが充填される第2液室とに分割する第1隔壁部材と、前記第1液室に配置され、前記磁性粉体を含むオイルを用いて減衰力を発生させる第1減衰機構とを含む、車両。
【請求項2】
前記懸架装置は、前記磁性粉体を用いないで減衰力を発生させる第2減衰機構をさらに含む、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記第2シリンダ部は、前記磁性粉体を実質的に含まないオイルが充填される第3液室を含み、
前記第2減衰機構は、前記第1シリンダ部の前記第2液室と、前記第2シリンダ部の前記第3液室との間を接続する接続通路に配置される、請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記懸架装置は、前記第2シリンダ部の内部を、前記磁性粉体を実質的に含まないオイルが充填される第3液室と、ガス室とに分割する第2隔壁部材をさらに含み、
前記第3液室は、前記第1シリンダ部の第2液室に接続される、請求項1に記載の車両。
【請求項5】
前記懸架装置は、前記第1シリンダ部の前記第1液室の内部に配置されるとともに、前記磁性粉体を含むオイルが通過する通路部を有するピストン部をさらに含み、
前記第1減衰機構は、前記ピストン部に設けられ、前記通路部において磁界を発生させる、請求項1に記載の車両。
【請求項6】
前記第1隔壁部材は、前記第1シリンダ部の内面に沿って摺動可能に配置されるフリーピストン部を含む、請求項1に記載の車両。
【請求項7】
前記第1隔壁部材は、弾性部材により形成される第1ブラダを含む、請求項1に記載の車両。
【請求項8】
前記第2隔壁部材は、弾性部材により形成される第2ブラダを含む、請求項3に記載の車両。
【請求項9】
前記第2減衰機構は、前記磁性粉体を実質的に含まないオイルが通過する際に発生する減衰力を調節するための減衰力調節部を含む、請求項2に記載の車両。
【請求項10】
前記第2シリンダ部は、前記第1シリンダ部の側方に配置されたリザーバタンクを含む、請求項1に記載の車両。
【請求項11】
前記第1隔壁部材には、第1空気抜き部が設けられている、請求項1に記載の車両。
【請求項12】
前記第2減衰機構には、第2空気抜き部が設けられている、請求項2に記載の車両。
【請求項13】
前記懸架装置は、リヤサスペンションである、請求項1に記載の車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−45581(P2008−45581A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−219154(P2006−219154)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】