説明

車体構造

【課題】サイドフレームに衝突エネルギーが作用しても、エンジンユニットとの干渉を避けながら、効果的にそのエネルギーを吸収できるようにする。
【解決手段】車両の前後方向に延びるサイドフレーム1の端部と、車幅方向に延びるバンパービーム2と、の間に断面略十字形状のクラッシュカン3が、その4つの突出部3a,3a、3b、3bを車両の上下左右方向に向けた状態で車両の前後方向に延びるように設けられている。サイドフレーム1は、その端部にクラッシュカン3に対応した略十字形状の断面を有する姿勢支持部45を有する。姿勢支持部45の車幅方向内側の内側帯状突出部43aは、車幅方向外側の外側帯状突出部43bよりも車両の前後方向に長く形成されている。外側帯状突出部43bの終端近傍にビード部87が凹設され、内側帯状突出部43aの終端近傍にビード部89が凹設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の車体構造に関し、その中でもサイドフレームとバンパーとの間にクラッシュカンが設けられた車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両の前後方向に延びるサイドフレームの端部と、車幅方向に延びるバンパーとの間にサイドフレームよりも剛性を低くしたクラッシュカン(クラッシュボックス)を設け、その座屈変形によって車両衝突初期の衝突エネルギーを吸収させる技術が知られている。
【0003】
また、クラッシュカンを用いずにサイドフレーム自体の座屈変形で衝突エネルギーを吸収させる技術も提案されている(特許文献1)。
【0004】
そこでのサイドフレームには、比較的厚みの薄い鋼板が用いられて十字形状をした閉断面構造に形成されており、その壁面には凸状のビードや凹状のビードが形成されている。
【0005】
そうすることで、車両衝突時には12個の角部でエネルギーの吸収量を増加させながらもサイドフレームを折れ曲がり難くでき、ビードを起点にして安定した蛇腹状の座屈変形を行わせることができるとしている。
【特許文献1】特開平8−337183号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
衝突初期の衝突エネルギーはクラッシュカンで緩和させることができるが、クラッシュカンが潰れて機能しなくなった後も更に衝突エネルギー加わる場合には、サイドフレームがその衝突エネルギーを吸収することとなる。
【0007】
そのとき、サイドフレームの両側にはエンジンユニットとタイヤが近接して位置しているため、サイドフレームが折れ曲がったときには、その折れ曲がり方によってはエンジンユニットに干渉して予期せぬトラブルを招くおそれがある。
【0008】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両衝突時にクラッシュカンが潰れてサイドフレームに衝突エネルギーが作用する場合に、サイドフレームが、エンジンユニットとの干渉を避けながら、効果的にその衝突エネルギーを吸収できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明では、断面略十字のクラッシュカンに接続されるサイドフレームの端部に、クラッシュカンに対応して断面略十字の姿勢支持部を形成して、端部を折れ曲がり難くするとともに、エンジンユニットと干渉し易い部分については、エンジンユニットに干渉しないよう、サイドフレームが所定の状態に折れ曲がるように設定した。
【0010】
具体的には、車両の前後方向に延びるサイドフレームの端部と、車幅方向に延びるバンパービームとの間にクラッシュカンが設けられた車体構造であって、上記クラッシュカンは、略十字形状の断面を有し、その4つの突出部を車両の上下左右方向に向けた状態で車両の前後方向に延びるように上記サイドフレームの端部に接続され、上記サイドフレームは、その端部に上記クラッシュカンに対応した略十字形状の断面を有する姿勢支持部を有し、上記姿勢支持部における車幅方向内側の突出部は、車幅方向外側の突出部よりも車両の前後方向に長く形成されている構成とする。
【0011】
係る構成によれば、車両の衝突時には、断面略十字形状のクラッシュカンに接続されるサイドフレームの端部に、クラッシュカンに対応して断面略十字形状の姿勢支持部が設けられているので、クラッシュカンがその座屈軸方向に確りと支持され、クラッシュカンの適切な座屈変形が効果的に導かれる。
【0012】
そして、クラッシュカンが完全に潰れてサイドフレームに衝突エネルギーが直接的に作用するようになると、断面略十字形状の姿勢支持部は構造的に折れ曲がり難くなっているため、姿勢支持部自体が折れ曲ってその車幅方向内側に配設されているエンジンユニットと干渉しないようになっている。
【0013】
更に、その姿勢支持部における車幅方向内側の突出部が、車幅方向外側の突出部よりも車両の前後方向に長く形成されているので、サイドフレームは、車幅方向外側の突出部の後端が位置する部位で「く」字状に折れ曲がって、更にそれよりも車両の前後方向の後側の部分が車幅方向外側に突き出すようになる。
【0014】
従って、サイドフレームが車幅方向内側のエンジンユニットとの干渉を避けて折れ曲がり、効果的に衝突エネルギーを吸収するので、安全性をよりいっそう向上させることができる。
【0015】
更に、上記姿勢支持部の車幅方向内外の各突出部は、上記クラッシュカン側の端部から他方の端部に向かって徐々にその突出量が小さくなっているようにしておくとよい。
【0016】
そうすれば、姿勢支持部に続くサイドフレームの前後方向中間部は、車幅方向の寸法が相対的に小さくなってその両側のスペースが大きくなる利点があるし、衝突エネルギーが滑らかに伝わってより安定して所定の方向に折れ曲がるように導くことができる。
【0017】
また、上記サイドフレームにおける車幅方向外側の突出部の終端近傍にビード部が凹設されているものとすることができる。
【0018】
そうすれば、ビード部に導かれていっそう安定してサイドフレームの上記のような折れ曲がりを導くことができる。
【0019】
更に、上記サイドフレームにおける車幅方向内側の突出部の終端近傍にビード部が凹設されているようにすれば、よりいっそう安定してサイドフレームの上記のような折れ曲がりを導くことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、サイドフレームに衝突エネルギーが作用するような状況になっても、サイドフレームが、エンジンユニットとの干渉を避けながらうまく折れ曲がることでそのエネルギーを効果的に吸収するので、安全性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0022】
図1は、本発明の車体構造を適用した自動車(車両)の要部を示している。この図は自動車の右前部における車体構造を示しており、そこには自動車の右側を前後方向に延びるサイドフレーム1や自動車の前側を車幅方向に延びるバンパービーム2、クラッシュカン3などが設けられている。
【0023】
自動車の左前部にもサイドフレーム(図示せず)が設けられていて、これらの間にエンジンルーム5が形成されるようになっている。エンジンルーム5内には、バンパービーム2及びサイドフレーム1に近接した状態で、エンジン本体や各種ポンプ等の補機で構成されるエンジンユニット6が搭載されている。サイドフレーム1の車幅方向外側に位置しているのは前輪7である。
【0024】
尚、左右対称状になっている点を除けば自動車前部の左右の車体構造は同様であるため、以下の説明では自動車の左前部についての説明は省略する。また、前後等の方向は、特に言及しない限り図1に示す自動車の前後等の方向を示すものとする。
【0025】
{バンパービーム}
バンパービーム2は、図2に示すように、剛性を強化するためにビームプレート31とビームメンバー32とが接合されて閉断面構造に形成されている。ビームプレート31は車幅方向に延びる帯板状の鋼材からなる。ビームメンバー32は鋼材をプレス加工した条材からなり、断面コ字状に突出して車幅方向に延びる突条部33を有している。
【0026】
{サイドフレーム}
サイドフレーム1は、図2〜図5に示すように、各々が比較的厚みの厚い鋼板をプレス加工して形成された、車幅方向内側に位置するインナメンバー41と、車幅方向外側に位置するアウタメンバー42とで構成されている。これらそれぞれの上下に各々形成されたフランジどうしがスポット溶接によって接合されることでサイドフレーム1は閉断面構造に形成されている。サイドフレーム1は、その前端側の部分に断面略十字形状をした姿勢支持部45を有している。
【0027】
詳しくは、サイドフレーム1は、上下に対向して前後方向に延びる帯板状の上面部81及び下面部82と、これら上面部81及び下面部82の車幅方向内側の両側縁に連なる内側面部83と、同様に車幅方向外側の両側縁に連なる外側面部84とで構成されるフレームボディ1aを備えている。フレームボディ1aの断面形状は、内外幅寸法よりも上下幅寸法がやや長い縦長の略長方形となっている。そして、上述の接合されたフランジとして、上面部81から上側に上フランジ部85が張り出し、下面部82から下側に下フランジ部86が張り出している。
【0028】
そして、内側面部83の前端側には、その上下幅方向の中間を前後方向に帯状に延びる断面コ字状の内側帯状突出部43aが突出形成され、外側面部84の前端側には、その上下幅方向の中間を前後方向に帯状に延びる断面コ字状の外側帯状突出部43bが突出形成されていて、サイドフレーム1の前端部に断面が略十字形状の姿勢支持部45が形成されているのである。
【0029】
図5は、その姿勢支持部45の断面を示している。断面視で、内側帯状突出部43aの天面部100は、内側帯状突出部43aの上下にそれぞれ位置する上内側面部101及び下内側面部102と略同じ長さであり、内側帯状突出部43aの両側面部103,103よりも長くなっている。外側帯状突出部43bの天面部104や上外側面部105及び下外側面部106、外側帯状突出部43bの両側面部107,107も同様の関係になっている。一方、上面部81及び下面部82はこれら各面部100,・・,107よりも長く形成されている。
【0030】
内側帯状突出部43a及び外側帯状突出部43bはいずれもサイドフレーム1の前端から後方に延びているが、内側帯状突出部43aは、外側帯状突出部43bよりも後端が後方に位置しており、外側帯状突出部43bよりも前後方向に長く形成されている。
【0031】
また、内側帯状突出部43a及び外側帯状突出部43bのそれぞれは、前端から後端に向かって徐々にその車幅方向における突出量が小さくなるように先窄まり状に形成されている。これにより、姿勢支持部45に続くサイドフレーム1の前後方向中間部は、車幅方向の寸法が相対的に小さくなってその両側のスペースが大きくなる利点がある。
【0032】
図4に示すように、サイドフレーム1はその前後方向中間が僅かに湾曲していて、その前端側は僅かに車幅方向外側にずれている。
【0033】
詳しくは、図4に示すように、平面視において、フレームボディ1aの長手方向中心を通る軸線は、その前端から外側帯状突出部43bの後端近傍までの部分の軸線P1(第1軸線P1ともいう)がその部分より後方の部分の軸線P2(第2軸線P2ともいう)よりも車幅方向外側に位置していて、サイドフレーム1は概ね内側帯状突出部43aと外側帯状突出部43bとの間の部分で軸ずれしている(軸ずれ部位Wともいう)。
【0034】
そして、外側帯状突出部43bの後端近傍、詳しくは外側面部84における外側帯状突出部43bの窄まった終端の先の部分には、図2に示すように、上下方向に延びる外側ビード部87が凹設されている。外側帯状突出部43bの長手方向中間にも上下幅方向に延びるビード88が凹設されている。
【0035】
また、図3に示すように、内側帯状突出部43aの後端近傍、詳しくは内側面部83における内側帯状突出部43aの窄まった終端の先の部分に、上下幅方向に延びる内側ビード部89が凹設されている。この内側ビード部89の上下には、前後方向に延びる補強溝90,90が連続して凹設されている。尚、両補強溝90の前端は内側帯状突出部43aの後端よりも後方に位置している。
【0036】
このサイドフレーム1の姿勢支持部45の前端には、四隅にボルト孔が形成された固定プレート8が前方に面するように接合されている。この固定プレート8の前面には、これに対応してその四隅にボルト孔が形成された略矩形の取付プレート9が対向状に配設されている。取付プレート9と固定プレート8とは、重なり合う各々のボルト孔に挿通されたボルトBをナットで締結することによって固定されている。
【0037】
そして、この取付プレート9の前面に、自動車がその前方から衝突した時にその衝撃を吸収して緩和するようにクラッシュカン3が接合されている。
【0038】
{クラッシュカン}
クラッシュカン3は、比較的厚みの薄い鋼板をプレス加工して形成された略同形態の2つの要素部材を互いに突き合わして接合することにより形成されていて、サイドフレーム1の姿勢支持部45と略同形同寸法の略十字形状の断面を有している。そして、その4つの突出部3a、3a、3b、3bをそれぞれ車両の上下左右方向に向けた状態で車両の前後方向に延びるように配設されていて、その一端が取付プレート9に接続され、他端がバンパービーム2の端部に接続されている。
【0039】
クラッシュカン3の長手方向中心を通る座屈軸P3は、取付プレート9の平坦な前面(取付面)に直交するとともに、サイドフレーム1の第1軸線P1と重なるように設定されている。クラッシュカン3は座屈軸P1方向の圧縮荷重に対して最もバランスよく座屈変形してそのエネルギーを効果的に吸収できるようになっているからである。
【0040】
クラッシュカン3の前端側の上下の突出部3a,3aは、各々前方に突き出すように延設されていて、図4に示すように、クラッシュカン3は、バンパービーム2の突条部33を上下方向から挟み込むように嵌め込まれて、その前端縁に沿ってすみ肉溶接されている。従って、バンパービーム2にどのような方向から荷重が作用しても、そのエネルギーが適切に伝わってクラッシュカン3の機能が効果的に発揮できるようになっている。
【0041】
また、クラッシュカン3のバンパービーム2寄りの部分には、複数(本実施形態では3つ)のビード56,56,・・・が形成されている。これらビード56によってクラッシュカン3の安定した座屈変形が導かれるようになっている。
【0042】
{車体構造の作用}
次に、上記構成の自動車が衝突した場合における車体構造の作用について説明する。
【0043】
図6は図1に対応した図であり、バンパービーム2に対して図中の矢印が示すように、その前方から荷重が作用した場合の変化を示している。尚、仮想線は衝突前を、実線は衝突後を表している。
【0044】
衝突初期には、まず、クラッシュカン3が座屈変形することによって衝突エネルギーが吸収される。このとき、クラッシュカン3はサイドフレーム1の姿勢支持部45によって座屈軸P1方向に確りと支持されているため、クラッシュカン3の適切な座屈変形を効果的に導くことができる。
【0045】
そして、クラッシュカン3が完全に潰れてしまうと、もはやクラッシュカン3はその機能が発揮できなくなるため、それ以降の衝突エネルギーはサイドフレーム1に直接的に作用することとなる。
【0046】
そうしたとき、サイドフレーム1は車幅方向内側のエンジンユニット6との干渉を避けつつ、効果的に衝突エネルギーを吸収できるようになっている。
【0047】
すなわち、サイドフレーム1の姿勢支持部45は構造的に折れ曲がり難く形成されているため、姿勢支持部45が折れ曲ってエンジンユニット6に干渉するのを効果的に阻止できるようになっている。
【0048】
そして、その姿勢支持部45を構成しているサイドフレーム1の前端部は、車幅方向外側に僅かに軸ずれしているため、姿勢支持部45はその軸ずれ部位Wを基点に車幅方向外側へは折れ曲がり易いが、車幅方向内側へは折れ曲がり難くなっている。
【0049】
更に、その軸ずれ部位Wには外側帯状突出部43bの後端が位置して外側ビード部87が形成されているうえ、内側帯状突出部43aが外側帯状突出部43bよりも前後方向に長く形成されていて、その後端が更に先に位置しているため、サイドフレーム1はその軸ずれ部位W(内折れ部位W1ともいう)で、折曲点が車幅方向内側に位置する「く」字状に折れ曲がり易くなっている。その内折れ部位W1よりも後方に位置する内側帯状突出部43aの後端近傍の部位(外折れ部位W2ともいう)には、内側ビード部89が形成されているため、サイドフレーム1はその部位で折曲点が車幅方向外側に位置する「く」字状に折れ曲がり易くなっている。
【0050】
しかも、内側帯状突出部43a及び外側帯状突出部43bは、後端に向かって徐々にその突出量が小さくなる先窄まりに形成されているため、衝突エネルギーが滑らかに伝わってより安定して所定の方向に折れ曲がるようになっている。
【0051】
そして、サイドフレーム1の前端側は姿勢支持部45によって折れ曲がり難くなっていることから、内折れ部位W1の車幅方向内側への突出量は相対的小さく、外折れ部位W2の車幅方向外側への突出量は相対的に大きくなり易い。
【0052】
その際、衝突による変形によってエンジンユニット6も後方に変位するが、そのエンジンユニット6の後端部と干渉し易いサイドフレーム1の部分に外折れ部位W2が位置するように設定されているため、エンジンユニット6とサイドフレーム1との干渉を効果的に回避することができ、エンジンユニット6の損傷に伴う予期せぬトラブルを招かずに済む。
【0053】
このように、サイドフレーム1は、所定の部位で所定の方向に折れ曲がるように設定されていることから、サイドフレーム1に作用する衝突エネルギーを折れ曲がりによって効果的に吸収することができ、エンジンユニット6との干渉を効果的に回避することができる。
【0054】
また、仮に姿勢支持部45が折れ曲がるようなことがあっても、外側帯状突出部43bにビード88が形成されているので、このビード88に導かれて姿勢支持部45はその後側が車幅方向外側に向かうように折れ曲がり易くなっており、エンジンユニット6との干渉を回避すべく、万全が期されている。
【0055】
以上説明したように、本発明の車体構造によれば、車両衝突時にクラッシュカン3が完全に潰れてしまうような強い衝撃が加わっても、サイドフレーム1が、エンジンユニット6との干渉を避けて効率よく折れ曲がることによってその衝突エネルギーを効果的に吸収するため、安全性をよりいっそう向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の車体構造を適用した車両の要部を示す平面図である。
【図2】図1の矢印X方向から見た概略斜視図である。
【図3】バンパービームを除いて図1の矢印Y方向から見た概略斜視図である。
【図4】サイドフレームの要部を示す平面図である。
【図5】図4におけるZ−Z線断面図である。
【図6】サイドフレームが折れ曲がった状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【0057】
1 サイドフレーム
2 バンパービーム
3 クラッシュカン
6 エンジンユニット
7 前輪
33 突条部
43a 内側帯状突出部
43b 外側帯状突出部
56 ビード
87 外側ビード部
88 ビード
89 内側ビード部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前後方向に延びるサイドフレームの端部と、車幅方向に延びるバンパービームとの間にクラッシュカンが設けられた車体構造であって、
上記クラッシュカンは、略十字形状の断面を有し、その4つの突出部を車両の上下左右方向に向けた状態で車両の前後方向に延びるように上記サイドフレームの端部に接続され、
上記サイドフレームは、その端部に上記クラッシュカンに対応した略十字形状の断面を有する姿勢支持部を有し、
上記姿勢支持部における車幅方向内側の突出部は、車幅方向外側の突出部よりも車両の前後方向に長く形成されていることを特徴とする車体構造。
【請求項2】
請求項1に記載の車体構造であって、
上記姿勢支持部の車幅方向内外の各突出部は、上記クラッシュカン側の端部から他方の端部に向かって徐々にその突出量が小さくなっていることを特徴とする車体構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の車体構造であって、
上記サイドフレームにおける車幅方向外側の突出部の終端近傍にビード部が凹設されていることを特徴とする車体構造。
【請求項4】
請求項3に記載の車体構造であって、
上記サイドフレームにおける車幅方向内側の突出部の終端近傍にビード部が凹設されていることを特徴とする車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−70133(P2010−70133A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−241635(P2008−241635)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】