説明

車体骨格構造

【課題】フロントサイドフレームからトンネルフレームへの荷重伝達効率を向上させた車体骨格構造を提供する。
【解決手段】車体骨格構造11は、左のフレーム54が第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)の端部57に第2フレーム(トンネルフレーム51)の端部58を接合したもので、閉断面の形状を略矩形とし、第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)は、一側の端61にL字状に連なり延長された第1延長部64が、第2フレーム(トンネルフレーム51)の端部58の外面に重ねられて接合され、第2フレーム(トンネルフレーム51)は、端部58の他側の端67にL字状に連なり延長された第2延長部71が第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)の他側のL字状の端62の外面に重ねられて接合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両正面に入力された荷重を分散させる車体骨格構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車体骨格構造には、運転席と助手席の間に突出しているセンタトンネルに補強部材を取付けたものがある。例えば、フロントサスペンションを支持する左右のサイドフレームのフロント部同士を後方で連結するダッシュクロスメンバに、前端を車幅方向に所定間隔をあけて分割した2つの連結フレーム部として連結している(例えば、特許文献1(図1、図8)参照)。
【0003】
しかし、従来技術(特許文献1)では、ダッシュクロスメンバの側壁を車両後方へ向け、この側壁に、センタトンネルに沿う連結フレーム部の端を接続しているので、左右のサイドフレームに入力された荷重をダッシュクロスメンバから連結フレーム部に伝達し難く、荷重伝達効率が悪いという問題がある。
また、連結フレーム部など閉断面で比較的長い2つの部材の端同士を接合する場合、端同士を組合せるとき、段差が発生しないように位置決めする必要があり、溶接前の組合せ作業に時間がかかる。
さらに、連結フレーム部など閉断面に形成した部材の端同士を溶接部で接合する場合、突き合わせの開先を均一に形成し難く、全周の溶接長に対して溶接長が短くなるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−264846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、閉断面に形成した第1フレームに第2フレームを組合せる作業は容易で、閉断面のほぼ全周を接合することができ、フロントサイドフレームからトンネルフレームへの荷重伝達効率を向上させた車体骨格構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、フレームが第1フレームの端部に第2フレームの端部を接合したもので、閉断面の形状を略矩形とした車体骨格構造であって、第1フレームは、断面視で一側のL字状の端と他側のL字状の端とを有しているとともに、一側の端にL字状に連なり延長された第1延長部が、第2フレームの端部のうち断面視で一側のL字状の端の外面に重ねられて接合され、第2フレームは、端部の他側の端にL字状に連なり延長された第2延長部が第1フレームの他側のL字状の端の外面に重ねられて接合されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明では、フレームは、車体の床をなすアンダボデーに配置され、第1フレームは、アンダボデーに連続するフロントボデーの左右のフロントサイドフレームに連なるダッシュクロスメンバであり、第2フレームは、アンダボデーのセンタトンネルに設けられたトンネルフレームであることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明では、第1フレームは、第1部材と第2部材の両端のフランジ同士を接合させることで略矩形の閉断面形状とし、車体の床をなすアンダボデーの前部に立設され隔壁に含まれるダッシュボードロアパネルに両端のフランジを重ねて接合していることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、第1フレームのL字状をなす他側の角及び第2フレームのL字状をなす一側の角はテーパ状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、第1フレームは、断面視で一側のL字状の端と他側のL字状の端とを有しているとともに、一側の端にL字状に連なり延長された第1延長部が、第2フレームの端部のうち断面視で一側のL字状の端の外面に重ねられて接合され、第2フレームは、端部の他側の端にL字状に連なり延長された第2延長部が第1フレームの他側のL字状の端の外面に重ねられて接合されているので、第1フレームに第2フレームを組合せる場合、上下に嵌めるが、例えば、第2フレームを下方の第1フレームに向かって上から下に下降させると、第1延長部に重ね、同時に第2延長部を第1フレームに重ねることができ、第1フレームに第2フレームを組合せる作業は容易になる。
なお、第2フレームを下降させた後、左右に微調節させながら組合せてもよく、同様に効果を発揮する。
【0011】
また、組合せた後、第1延長部、第2延長部を溶接やリベットなどの接合手段で接合することができる。つまり、閉断面のほぼ全周を接合することができる。
【0012】
請求項2に係る発明では、フレームは、車体の床をなすアンダボデーに配置され、第1フレームは、アンダボデーに連続するフロントボデーの左右のフロントサイドフレームに連なるダッシュクロスメンバであり、第2フレームは、アンダボデーのセンタトンネルに設けられたトンネルフレームなので、ダッシュクロスメンバはアンダボデーの前部に連なり隔壁をなしているダッシュボードパネルを貫通してフロントボデーのエンジンルーム側へ連続する。従って、フロントサイドフレームからトンネルフレームへの荷重伝達効率を向上させることができる。
【0013】
請求項3に係る発明では、第1フレームは、第1部材と第2部材の両端のフランジ同士を接合させることで略矩形の閉断面形状とし、車体の床をなすアンダボデーの前部に立設され隔壁に含まれるダッシュボードロアパネルに両端のフランジを重ねて接合しているので、フロントボデーに荷重が入力された場合、第1部材と第2部材は、フロントボデーのフロントサイドフレームから直接入力された荷重を直接ダッシュボードロアパネルから隔壁をなすダッシュボードパネル全体に分散させることができる。
【0014】
請求項4に係る発明では、第1フレームのL字状をなす他側の角及び第2フレームのL字状をなす一側の角はテーパ状に形成されているので、第1フレームに第2フレームを組合せる場合、第2フレームを下方の第1フレームに向かって上から下に下降させて、第1延長部、第2延長部を重ねて接触させるが、その際に、第1延長部、第2延長部がテーパ状の部位によって案内され、干渉せず、第1フレームに第2フレームを組合せる作業はより容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例に係る車体骨格構造を採用した車体の斜視図である。
【図2】本発明の実施例に係る車体骨格構造を採用した車体の底面図である。
【図3】図1の3部詳細図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る車体骨格構造の詳細図である。
【図6】実施例に係る車体骨格構造のフレームの斜視図である。
【図7】図6の7矢視図である。
【図8】図7の8矢視図である。
【図9】図7の9矢視図である。
【図10】図9の10−10線断面図である。
【図11】図9の11−11線断面図である。
【図12】実施例に係る車体骨格構造のフレームの製造要領を説明する第1要領説明図兼第1作用説明図である。
【図13】実施例に係る車体骨格構造のフレームの製造要領を説明する第2要領説明図兼第2作用説明図である。
【図14】実施例に係る車体骨格構造の車両正面に入力された荷重を分散させる機構を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、実施例で詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
実施例に係る車体骨格構造11は、図1に示す車両12に採用され、車体13の床をなすアンダボデー14からアンダボデー14の前に連なるフロントボデー15に達し、フロントボデー15に入力された荷重を車体13のアンダボデー14に分散させる。以降で具体的に説明していく。
【0018】
車体13は、車室17の床を含むアンダボデー14と、フロントボデー15と、サイドボデー21と、を備える。
フロントボデー15は、図1、図2に示しているように、左右に配置されたフロントサイドフレーム23、24と、フロントサイドフレーム23、24の前端に取付けられたバンパビーム25と、フロントサイドフレーム23、24に連なり上方へ設けられてサイドボデー21に連続するアッパフレーム26と、を備える。
【0019】
アンダボデー14は、図1〜図3に示すように、フロントサイドフレーム23、24に連なるフロントフロアフレーム27、28と、フロントサイドフレーム23、24に連なるサイドシル31、32と、サイドシル31、32間に設けられたフロアパネル33と、フロアパネル33の車幅方向の中央に車室17の内方へ向け突出させたセンタトンネル35と、センタトンネル35とサイドシル31、32の間に設けられたフロアクロスメンバ36と、フロントボデー15との隔壁をなすダッシュボードパネル37と、ダッシュボードパネル37の下部をなすダッシュボードロアパネル38に連なりセンタトンネル35の前部の上方に配置されているトンネル前部補強部材41と、を備える。
【0020】
アンダボデー14はまた、左右のフロントサイドフレーム23、24間に固定しているダッシュクロスメンバ機構43と、トンネルフレーム機構44と、これらを含む車体骨格構造11を備える。
【0021】
ダッシュクロスメンバ機構43は、図1、図3、図5に示しているように、左右のフロントサイドフレーム23、24の近傍がフロントボデー15のエンジンルーム46に向いているダッシュボードロアパネル38の面に取付けられ、中央でダッシュボードパネル37を貫通して車室17に達してトンネルフレーム機構44に接続している。
【0022】
なお、ダッシュクロスメンバ機構43は左右のダッシュクロスメンバ47、48を有し、トンネルフレーム機構44は左右のトンネルフレーム51、52を有し、左のダッシュクロスメンバ47に左のトンネルフレーム51を接合したものが左のフレーム54(図5)で、右のダッシュクロスメンバ48に右のトンネルフレーム52を接合したものが右のフレーム55(図5)であり、車体骨格構造11に含まれる。
【0023】
車体骨格構造11は、図3〜図6に示したように、左のフレーム54が第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)の端部57に第2フレーム(トンネルフレーム51)の端部58を接合したもので、図10に示す第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)の閉断面の形状を略矩形とし、図11に示す第2フレーム(トンネルフレーム51)の、閉断面の形状を略矩形としている。
なお、右のフレーム55は、ここでは、センタトンネル35の中心を基準に左のフレーム54とほぼ対象であり、適宜同一符号を付す。
【0024】
第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)は、図6〜図11に示したように、断面視(図10、図13の視点)で一側のL字状の端61と他側のL字状の端62とを有しているとともに、一側の端61にL字状に連なり延長された第1延長部64が、第2フレーム(トンネルフレーム51)の端部58のうち断面視(図10、図13の視点)で一側のL字状の端66の外面に重ねられて接合されている。
【0025】
第2フレーム(トンネルフレーム51)は、端部58の他側の端67にL字状に連なり延長された第2延長部71が第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)の他側のL字状の端62の外面に重ねられて接合されている。
【0026】
フレーム54、55は、図5に示すように、車体13の床をなすアンダボデー14に配置され、第1フレームは、アンダボデー14に連続するフロントボデー15の左のフロントサイドフレーム23に連なるダッシュクロスメンバ47であり、右のフロントサイドフレーム24に連なるダッシュクロスメンバ48であり、第2フレームは、アンダボデー14のセンタトンネル35が備える天部73の左に設けられたトンネルフレーム51であり、センタトンネル35の天部73の右に設けられたトンネルフレーム52である。
【0027】
ダッシュクロスメンバ47は、トンネルフレーム51に図7〜図9の溶接によって施された第1溶接ビード81、第2溶接ビード82、第3溶接ビード83、第4溶接ビード84によって結合している。
【0028】
第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)は、図4〜図6、図10に示した、第1部材86と第2部材87の両端のフランジ(第1・2フランジ91、92、第3・4フランジ93、94)同士を接合させることで略矩形の閉断面形状とし、図3〜図5の車体13の床をなすアンダボデー14の前部に立設され隔壁(ダッシュボードパネル37)に含まれるダッシュボードロアパネル38に両端のフランジ(第1・2フランジ91、92、第3・4フランジ93、94)を重ねて接合している。
【0029】
なお、ダッシュボードロアパネル38の開口端部97には第1フランジ91を接合している。
第2フランジ92は、図8、図10、図11に示される第1延長部64に含まれる縁をトンネルフレーム51に第3溶接ビード83で接合されている。
【0030】
第1フレーム(ダッシュクロスメンバ47)のL字状をなす他側の角98(図10)及び第2フレーム(トンネルフレーム51)のL字状をなす一側の角101(図11)はテーパ状に形成されている。
【0031】
次に、左ダッシュクロスメンバ47及び左トンネルフレーム51を説明する。
ダッシュクロスメンバ機構43は、図2、図6に示す左のフロントサイドフレーム23の後部に一端を接合し、右のフロントサイドフレーム24の後部に他端を接合したものである。そして、図4〜図6に示す左のフロントサイドフレーム23に直接接合している左ダッシュクロスメンバ47と、右のフロントサイドフレーム24に直接接合している右ダッシュクロスメンバ48と、左ダッシュクロスメンバ47と右ダッシュクロスメンバ48の間に設けられた中央ダッシュクロスメンバ103と、からなる。
【0032】
左ダッシュクロスメンバ(第1フレーム)47は、平面視(図7の視点)で、図5、図6のフロントサイドフレーム23からセンタトンネル35の天部73までアール(R)状に延びたもので、フロントサイドフレーム23から交差して延びる三角形状のクロスメンバ部105が形成され、クロスメンバ部105に連なり天部73に達する連結部106が形成されている。また、既に説明した閉断面を形成し、閉断面の形状を第1部材86と第2部材87で略矩形に形成している。
【0033】
なお、右ダッシュクロスメンバ(第1フレーム)48は左ダッシュクロスメンバ47と同様であり、適宜同一符号を記載する。
【0034】
第1部材86は、図10に示す断面コ字状で、角をテーパ状に形成したテーパ内側部108を有し、例えば、アルミニウム合金製の板材を塑性加工したものである。
第2部材87は、図10に示す、角98をテーパ状に形成したテーパ外ガイド部111を有し、例えば、アルミニウム合金製の板材を塑性加工したものである。
【0035】
トンネルフレーム機構44は、図6の左トンネルフレーム(第2フレーム)51と、右トンネルフレーム(第2フレーム)52と、これらの左・右トンネルフレーム51、52を結合している板部112と、を備え、センタトンネル35の天部73に載って接合され、センタトンネル35の長さとほぼ同じ長さである。
【0036】
左トンネルフレーム(第2フレーム)51は、図11、図12に示しているように、前述の閉断面を押出し成形で形成し、閉断面の形状を略矩形に形成したもので、テーパ状に形成したテーパ外側部114、テーパ状に形成したテーパ内ガイド部115を有し、例えば、アルミニウム合金を押し出すことで成形された押出材である。
【0037】
次に、本発明の実施例に係る車体骨格構造11のフレームの製造要領(工程)を簡単に図12、図13で説明する。図13(a)は図11に対応し、図13(b)は図10に対応している。なお、工程は一例であり、適宜工程を入れ替えてもよい。
【0038】
まず、左ダッシュクロスメンバ(第1フレーム)47に左トンネルフレーム(第2フレーム)51を組合せ、右ダッシュクロスメンバ48に右トンネルフレーム52を組合せる。すなわち、組合せ治具(図に示していない)に左・右ダッシュクロスメンバ47、48を拘束し、上から左・右トンネルフレーム51、52を矢印a1のように嵌め込みつつ水平方向(左右)に移動させながら、第1延長部64、第2延長部71にそれぞれの端部57、58を重ねる。
【0039】
その際、第1延長部64を左・右トンネルフレーム51、52に設けているテーパ状のテーパ内ガイド部115が案内するので、第1延長部64と左・右トンネルフレーム51、52の干渉を防止し、第2延長部71を左・右ダッシュクロスメンバ47、48に設けているテーパ状のテーパ外ガイド部111が案内するので、第2延長部71と左・右ダッシュクロスメンバ47、48の干渉を防止している。
【0040】
続けて、左・右トンネルフレーム51、52を組合せ治具に拘束する。その次に、既に説明した溶接(すみ肉溶接)を施す。なお、左・右トンネルフレーム51、52に板部112を溶接で取付けてもよい。
最後に、溶接した部位を徐冷し、常温まで降温したら、組合せ治具の拘束を解除し、取り外す。
【0041】
次に、本発明の実施例に係る車体骨格構造11の作用を説明する。
このように、車体骨格構造11では、左・右ダッシュクロスメンバ47、48に左・右トンネルフレーム51、52を上下又は左右にセットすると、組合せは完了し、ほぼ全周を溶接で接合することができる。
つまり、車体骨格構造11の強度向上を図っても、車体骨格構造11の製造は容易である。
【0042】
車体骨格構造11の荷重を分散する機構を図5、図6、図14で説明する。図14は図2に対応する図である。
車体骨格構造11では、車両12正面に他車や障害物によって荷重が矢印a4のように入力されると、左・右のフロントサイドフレーム23、24に伝わった荷重を左・右ダッシュクロスメンバ47、48によって矢印a5のように左・右トンネルフレーム51、52に伝えることができる。
【0043】
つまり、車体骨格構造11は、フロントサイドフレーム23、24からトンネルフレーム51、52まで閉断面を連続して形成しているので、荷重の伝達方向に閉断面を連続させることができ、荷重の分散効率(バラツキの縮小)を高めることができる。
【0044】
なお、トンネルフレーム51、52は、伝達された荷重をセンタトンネル35を介してフロアクロスメンバ36に分散する。
【0045】
尚、本発明の車体骨格構造は、実施の形態ではダッシュクロスメンバの端部とトンネルフレームの端部の接合に採用されているが、ダッシュクロスメンバ、トンネルフレーム以外にも採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の車体骨格構造は、フロントサイドフレームから車幅方向の中央(センタトンネル)に荷重を伝達する車両に好適である。
【符号の説明】
【0047】
11…車体骨格構造、13…車体、14…アンダボデー、15…フロントボデー、23…左のフロントサイドフレーム、24…右のフロントサイドフレーム、35…センタトンネル、37…隔壁(ダッシュボードパネル)、38…ダッシュボードロアパネル、47…第1フレーム(ダッシュクロスメンバ)、48…第1フレーム(ダッシュクロスメンバ)、51…第2フレーム(左のトンネルフレーム)、52…第2フレーム(右のトンネルフレーム)、54…左のフレーム、55…右のフレーム、57…第1フレームの端部、58…第2フレームの端部、61…第1フレームの一側のL字状の端、62…第1フレームの他側のL字状の端、64…第1延長部、66…第2フレームの一側のL字状の端、67…第2フレーム他側の端、71…第2延長部、86…第1部材、87…第2部材、91…第1フランジ、92…第2フランジ、93…第3フランジ、94…第4フランジ、98…第1フレームの他側の角、101…第2フレームの一側の角。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームが第1フレームの端部に第2フレームの端部を接合したもので、閉断面の形状を略矩形とした車体骨格構造であって、
前記第1フレームは、断面視で一側のL字状の端と他側のL字状の端とを有しているとともに、前記一側の端にL字状に連なり延長された第1延長部が、前記第2フレームの前記端部のうち断面視で一側のL字状の端の外面に重ねられて接合され、
前記第2フレームは、前記端部の他側の端にL字状に連なり延長された第2延長部が前記第1フレームの前記他側のL字状の端の外面に重ねられて接合されていることを特徴とする車体骨格構造。
【請求項2】
前記フレームは、車体の床をなすアンダボデーに配置され、
前記第1フレームは、前記アンダボデーに連続するフロントボデーの左右のフロントサイドフレームに連なるダッシュクロスメンバであり、
前記第2フレームは、アンダボデーのセンタトンネルに設けられたトンネルフレームであることを特徴とする請求項1記載の車体骨格構造。
【請求項3】
前記第1フレームは、第1部材と第2部材の両端のフランジ同士を接合させることで前記略矩形の前記閉断面形状とし、車体の床をなすアンダボデーの前部に立設され隔壁に含まれるダッシュボードロアパネルに前記両端のフランジを重ねて接合していることを特徴とする請求項1記載の車体骨格構造。
【請求項4】
前記第1フレームの前記L字状をなす他側の角及び前記第2フレームの前記L字状をなす一側の角はテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の車体骨格構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−202007(P2010−202007A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48359(P2009−48359)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】