説明

車車間通信装置

【課題】 車車間通信において効率よく円滑に情報処理が可能な上、車車間通信回線が非接続状態であっても他車の情報を有効に活用することができる車車間通信装置を提供すること。
【解決手段】 無線通信機(10)により他車からの情報を受信し、演算処理部(50)において当該受信した情報をデータベース(20)内に保管し、保管された情報は運転者の操作に応じて表示部(40)に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車車間通信装置に係り、車両同士で情報交換を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両に無線通信装置等を搭載し、基地局やアクセスポイントを必要としないで車両同士で直接通信を行う車車間通信技術が研究されている。このように、基地局やアクセスポイントを必要としないことで、安価で迅速なネットワークを構築することができる点で有利となる。
例えば、車車間通信により他車から情報を取得し、当該情報から条件に当てはまる他車を仮想理論ネットワークのメンバーに登録し、運転者の要求があった場合には要求を満たす仮想理論ネットワークを選択し、当該選択された仮想理論ネットワークに登録されている他車と必要な情報の交換を行う技術が開発されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−78562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、車車間通信は移動体間での無線通信であるため、車車間の距離が離れすぎた場合や、車車間に無線通信を妨害するような障害物等があった場合には車車間通信が遮断されてしまうことがある。上記特許文献1に開示された技術において、通信接続状態が遮断されてしまうと登録した他車の情報が失われてしまう。つまり、車車間通信回線が非接続状態では他車の情報を有効に利用することができないという問題があった。
【0004】
また、再び通信回線が接続した際に再度他車の情報を取得しなおし条件に当てはめなければならず、処理が煩雑となる問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車車間通信において効率よく円滑に情報処理が可能な上、車車間通信回線が非接続状態であっても他車の情報を有効に活用することができる車車間通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために、請求項1の車車間通信装置では、自車と他車との間で無線通信により情報交換を行う通信手段と、自車の情報とともに前記通信手段により情報交換した他車の情報を記憶する記憶手段と、前記通信手段により自車と他車との間で無線通信回線が接続状態にあるとき、該通信手段により前記記憶手段に記憶された情報を他車に送信させ、他車から送信された情報を受信すると該情報を前記記憶手段に記憶させる情報処理手段とを備えたことを特徴としている。
【0006】
これより、他車と無線通信により情報交換を行い、自車の取得した他車の情報が記憶手段に記憶される。
請求項2の車車間通信装置では、さらに、前記記憶手段に記憶された情報を表示する表示手段を備えたことを特徴としている。
これより、自車の記憶手段に保管されている情報を自車の運転者や乗客等が閲覧可能となる。
【0007】
請求項3の車車間通信装置では、前記情報処理手段は、前記通信手段により無線通信回線が再び接続状態となった他車についての情報が前記記憶手段にすでに記憶されている情報と同一であるとき、該記憶されている情報以外の情報だけを前記記憶手段に新たに記憶させることを特徴としている。
これより、一度無線通信回線が非接続状態となった他車と通信を再開させるときには、前回取得した当該他車の情報以外の情報だけが追加或いは更新される。
【0008】
請求項4の車車間通信装置では、前記情報処理手段は、前記記憶手段に記憶された自車の情報と他車の情報とを、前記通信手段により無線通信回線が接続状態にある全ての他車に送信させることを特徴としている。
これより、無線通信回線が接続状態にある他車に対して自車の情報だけでなく自車が過去に取得したその他の他車の情報も送信される。
【発明の効果】
【0009】
上記手段を用いる本発明の請求項1の車車間通信装置によれば、他車から受信した情報を記憶手段に記憶することで、たとえ当該他車との無線通信回線が非接続状態となっても記憶手段に記憶された当該他車の情報を活用することができる。
請求項2の車車間通信装置によれば、記憶手段に記憶されている情報を表示することができることで、自車の運転者や乗客は無線通信回線が非接続状態にある他車の情報についても閲覧することができる。
【0010】
請求項3の車車間通信装置によれば、一度通信回線が非接続状態となった他車と無線通信を再開するときは、前回取得した当該他車の情報以外の情報だけを追加或いは更新することで、当該他車の情報を再度取得しなおすことなく、情報処理を効率よく円滑に行うことができる。
請求項4の車車間通信装置によれば、無線通信回線が接続状態にある他車に対して自車の情報だけでなく自車が過去に取得したその他の他車の情報も送信することで、自車を介して直接車車間通信していない他車間において情報を伝達することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1を参照すると、本発明に係る車車間通信装置の概略構成を示すブロック図が示されており、図2を参照すると、本発明に係る車車間通信装置のデータベースに保管される自車の情報の例が示されている。
図1に示すように、本発明に係る車車間通信装置1は、自車と他車との間で情報交換を行う無線通信機10(通信手段)、各種情報が記憶され保管されるデータベース20(記憶手段)、運転者や乗客(以下、運転者等という)からの各種操作が入力される操作装置30、運転者等に各種情報を提示する表示装置40(表示手段)、これらの各装置と接続されており車車間通信での演算処理を実行する演算処理装置50(情報処理手段)から構成されている。
【0012】
詳しくは、無線通信機10は、他車から自車へ送信される情報を受信する受信部11と、自車から他車へ情報を送信する送信部12とを有している。
データベース20は、例えばハードディスク等の記憶装置であり、内部には自車についての情報が保管される自車情報保管部21と、他車から取得した情報が保管される他車情報保管部22とを有している。
【0013】
ここで、自車情報保管部21や他車情報保管部22に保存されている情報は、図2に示すように、基本情報と詳細情報に分かれている。基本情報としては、例えば車両のハンドルネーム、車種、車名、自動車会社名、色等の車両情報、現在地の緯度、経度や車速等の位置情報、走行中に得られた渋滞情報や事故情報等の道路情報が登録されている。なお、車両のハンドルネームとは自車を識別するためのものであり、運転者等が任意に登録することができる。また、詳細情報としては、例えば運転者や乗客の氏名、年齢、性別、住所、電話番号、趣味等の個人情報、目的地や中継地等の旅程情報等がある。このように、基本情報は各車両の運行に有利に働くような情報であり基本的に公開するのが好ましく、それに対して詳細情報については運転者等の個人的な情報であるため、他車から特別に詳細情報についての追加の要求がない限り非公開とするのが好ましい。
【0014】
操作装置30や表示装置40は、車両に備えられる公知のナビゲーション装置60と共有するものであり、車内から運転者等が操作及び閲覧可能に設けられている。例えば、操作装置30は、車内のセンターコンソールパネル部分やリモコンに設けられたスイッチ群であり、表示装置40はセンターコンソールパネル部分に設けられたディスプレイ等である。また、ナビゲーション装置60は、自車の位置情報を検出するGPS61を有しており、当該GPS61により上記自車の基本情報における位置情報が検出される。
【0015】
演算処理装置50は、無線通信機10の受信部11が他車から受信した情報を解析する受信情報処理部51、送信部12から他車へ送信する情報を管理する送信情報処理部52、運転者等が入力した操作を判断する操作判断部53、運転者等に提示する情報を表示部40に表示させる表示制御部54と、データベース20内に保管されている情報を管理するデータベース管理部55を有している。これらの各部は相互に接続されており、適宜関係し情報処理を行う。
【0016】
以下、このように構成された本発明に係る車車間通信装置の作用について説明する。
まずは、他車から自車への車車間通信について説明する。
図3を参照すると、他車からの情報を受信する際に演算処理装置50において実行される制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに基づき説明する。
【0017】
まず、ステップS1では、車車間通信回線が接続状態にあるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)である場合、即ち、自車の周辺に車車間通信可能な他車が通信回線を接続した状態で存在している場合には、ステップS2に進む。一方、判別結果が偽(No)である場合、即ち、自車の周辺に他車が存在しない、または他車が存在していても通信回線が非接続状態である、あるいは他車が車車間通信装置を備えていない等から車車間通信が不可能な場合は、当該ルーチンを抜ける。
【0018】
ステップS2では、無線通信機10の受信部11が他車からの情報を受信し、当該情報が受信情報処理部51に入力される。
次のステップS3では、受信情報処理部51において当該受信した情報を解析する。解析した結果、他車からの情報が上記図2に示したような他車の車両情報である場合はステップS10へ、他車から自車に対する詳細情報についての追加要求である場合はステップS20へ、他車から自車に対するメッセージである場合はステップS30へ進む。ここで、車両情報とは上記図2に示したような情報であり、追加要求とは車車間通信している相手が公開していない情報について公開を求めるものである。
【0019】
ステップS10では、データベース管理部55において、受信した他車の車両情報を自車の他車情報保管部22の情報と照合する。
そしてステップS11では、受信した他車の車両情報から当該他車が自車と車車間通信するのが初めてであるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)である場合はステップS12に進み、受信した他車の車両情報を他車情報保管部22に保管し、当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が偽(No)である場合、即ち、当該他車と過去に車車間通信が行なわれたことがあり、すでに当該他車の車両情報が他車情報保管部22に存在している場合は、ステップS13に進む。
【0020】
ステップS13では、すでに他車情報保管部22に存在している当該他車の車両情報に対して、今回受信した当該他車の車両情報が更新や追加がなされているか否かを判別する。判別結果が真(Yes)である場合は、次のステップS14に進み、他車情報保管部22に保管されている当該他車の車両情報を更新または追加し当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が偽(No)である場合、即ち、今回受信した情報が他車情報保管部22に保管されている情報と同一である場合は、次のステップS15に進み、今回受信した情報を削除し、当該ルーチンを抜ける。
【0021】
また、上記ステップS3で解析した結果が他車から自車に対する情報の追加要求であり、ステップS20に進んだ場合は、表示制御部54において当該情報の追加要求の内容を表示装置40に表示させる。
次のステップS21では、表示装置40に表示された要求内容について運転者等が承諾したか否かを判別する。判別結果が真(Yes)である場合は、次のステップS22に進み送信情報処理部52において当該要求に応じた情報を他車へと送信するよう無線通信機10の送信部12に出力し、当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が偽(No)である場合、即ち、運転者等が当該要求を拒否した場合は、次のステップS23に進み、送信情報処理部52において当該要求を拒否する旨(例えば「今回の要求は受けられません」というメッセージ等)を当該他車に送信するよう送信部12に出力する。
【0022】
また、ステップS3で解析した結果が他車から自車へのメッセージであり、ステップS30に進んだ場合は、表示制御部54において当該メッセージを表示装置40に表示させ、当該ルーチンを抜ける。
以上が他車から自車への車車間通信であり、次に自車から他車への車車間通信について説明する。
【0023】
自車の周辺に存在する他車が車車間通信可能な範囲に入り、通信回線を接続した状態になると、当該他車から上記図2に示すような基本情報を受信するとともに、自車からも当該他車に向けて自車の基本情報を自動的に送信する。
また、他車から取得した情報を閲覧する場合、他車に対してさらに詳しい情報を取得する場合、メッセージを送信する場合等は運転者等が手動で操作を行っていく。
【0024】
ここで、図4を参照すると、自車の運転者等が行う手動操作について演算処理装置50において実行される制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに基づき説明する。
まず、ステップS40では表示制御部54により、表示装置40に車車間通信の画面が表示されいるか否か、即ち、自車の運転者等が車車間通信の操作を行う意思があるか否かを判別する。なお、車車間通信の画面とは例えば他車情報保管部22に保管されている各他車の基本情報をリストアップしたものである。
【0025】
判別結果が偽(No)である場合は当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS41に進む。
ステップS41では、操作判断部53により、上記リストアップされた画面から運転者等が操作装置30を操作し特定の他車を選択したか否かを判別する。判別結果が偽(No)である場合は、当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS42に進む。
【0026】
ステップS42では、データベース管理部55が自車のデータベース20内の他車情報保管部22から選択された他車についての詳細情報を検索し、当該詳細情報を表示装置40に表示させる。ただし、当該他車について他車情報保管部22に詳細情報が存在しない場合には基本情報のみが表示される。
次のステップS43では、選択された他車と車車間通信回線が接続状態であるか否かを判別する。判別結果が偽(No)である場合は当該ルーチンを抜け、真(Yes)である場合はステップS44に進む。
【0027】
ステップS44では、自車の運転者等が選択した他車に対して詳細情報等の追加要求をしたか否かを判別する。判別結果が真(Yes)である場合はステップS45に進み、具体的な要求内容を選択し、ステップS46に進む。ここで、具体的な要求内容とは上記図2に示すような個人情報や旅程情報である。一方、判別結果が偽(No)である場合はそのままステップS46に進む。
【0028】
ステップS46では、選択された他車に向けメッセージを作成するか否かを判別する。判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS47に進み、具体的にメッセージを作成し、ステップS48に進む。一方、判別結果が偽(No)である場合はそのままステップS48に進む。
ステップS48では、自車についての基本的な車両情報と、上記ステップS45で選択した追加要求や、ステップS47で作成したメッセージを当該選択された他車に対して送信し、当該ルーチンを抜ける。
【0029】
ここで、本発明に係る車車間通信装置における車車間通信について具体的な例を挙げて説明する。
図5を参照すると、上記車車間通信装置により車車間通信を行った一例が時系列的に(a)乃至(h)に模式図で示されており、以下、同図に基づき説明する。ここでは、A車とB車とC車を用いて説明する。
【0030】
まず、図5(a)に示すように、それぞれの車両には上記車車間通信装置1に対応して車車間通信装置1a、1b、1cが搭載されており、上記データベース20に対応するデータベース20a、20b、20c(図示せず)内には、最初はそれぞれ自車についての情報のみが保管されている。詳しくは、A1、B1、C1が各車両の基本情報、A2、A3、B2、B3、C2、C3が各車両の詳細情報とする。
【0031】
そして、図5(b)に示すように、A車とB車とが車車間通信可能な範囲に入り通信回線が接続状態となると、それぞれの車両の車車間通信装置1a、1bは互いの基本情報A1、B1を交換する。この時点ではA車、B車ともデータベース20a、20b内には相手の情報は保管されていないので、そのまま当該情報を保管する。
次に、図5(c)に示すように、A車の運転者等がB車を選択し、B車について詳細情報B2の追加を要求した場合は、A車の車車間通信装置1aはB車に対して詳細情報B2を要求する旨を送信する。すると当該要求を受信したB車の車車間通信装置1bは、当該要求内容を表示しB車の運転者等が当該要求を承諾すると、詳細情報B2をA車に送信する。
【0032】
そして、A車はB車からの当該詳細情報B2を受信しデータベース20a内に保管する。
図5(d)では、A車とB車との車車間通信回線が非接続状態となっている。しかし、A車はデータベース20a内に保管されているB車の情報B1、B2が閲覧可能であり、同様にB車もA車の情報A1が閲覧可能である。
次に、図5(e)に示すように、A車とC車とが車車間通信可能な範囲に入り通信回線が接続状態となると、A車の車車間通信装置1aは自車の基本情報A1とともにB車から取得した情報B1をC車に送信し、C車の車車間通信装置1cは自車の基本情報C1をA車に送信する。そして、互いに受信した情報を自車のデータベース20a、20c内に保管する。
【0033】
図5(f)では、A車とB車との車車間通信回線が非接続状態となっているが、A車はB車やC車の情報B1、B2、C1が閲覧可能であり、C車もA車やB車の情報A1、B1が閲覧可能である。
そして、図5(g)に示すように、A車とB車とが再度車車間通信可能範囲に入ると、それぞれの車両の車車間通信装置1a、1bはデータベース20a、20bに保管されている基本情報を交換する。このときA車の車車間通信装置1aはB車から基本情報A1、B1’を受信するが、基本情報A1はA車の情報でありすでにデータベース20a内に保管されているので削除し、基本情報B1’はA車と最初に車車間通信したとき(図5(b))の基本情報B1から更新されているため、A車に保管されていた基本情報B1をB1’に更新する。
【0034】
一方、B車の車車間通信装置はA車から基本情報A1、B1、C1を受信するが、すでにデータベース20b内に保管されている基本情報A1、B1は削除し、基本情報C1のみを新たに保管する。
以上のことから、図5(h)に示すように、A車、B車、C車のそれぞれの車車間通信回線が非接続状態であっても、データベース20a、20b、20cに各車両の情報が保管されているので常時閲覧等ができ、他車の情報を有効に活用することができる。
【0035】
また、直接通信を行っていないC車とB車も、A車を介したことでそれぞれの情報を取得することができる。このように、直接の車車間通信が不可能であっても、他の車両を介すことにより情報を伝達することができる。これは例えば、渋滞時に先頭にいる車両から、後方にいる車両へと情報が伝達していくことで、渋滞の先頭の位置を正確に知ること等ができ有効である。しかも、伝達の途中の一部の車両間で車車間通信が不可能であっても、その他の車両を介したり、記憶装置に保管された情報を活用することで情報を途切れることなく伝達することができる。
【0036】
また、図5(g)のように、自車のデータベース20内に過去に車車間通信が行われ、すでに情報が保管されている他車との車車間通信の再開時には前回取得した情報と比較し、更新された情報や新たに追加された情報のみを保管するだけなので、情報処理を効率よく円滑に行うことができる。
このように、本発明に係る車車間通信装置では、車車間通信において効率よく円滑に情報処理が可能な上、車車間通信回線が非接続状態であっても他車の情報を有効に活用することができる。
【0037】
以上で本発明に係る車車間通信装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、操作装置30、表示装置40、GPS61を公知のナビゲーション装置と共有しているが、これに限られるものではなく、車車間通信専用の操作装置や表示装置等を設けてもよい。
【0038】
上記実施形態では、車車間通信により交換される情報は、車両情報、追加要求、メッセージであるが、これに限られるものではなく、この他の情報が存在してもよい。
また、上記実施形態の、車車間通信により交換される車両情報は図2に示した例に限られるものではない。
また、上記実施形態では、基本情報と詳細情報に分け、要求がない限り詳細情報は送信しないようにしているが、最初から全ての情報を送信するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る車車間通信装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る車車間通信により交換される情報の例である。
【図3】他車からの情報を受信する際に演算処理装置において実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】自車の運転者等が行う手動操作について演算処理装置において実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る車車間通信装置により行われる車車間通信の一例を時系列的に示した模式図である。
【符号の説明】
【0040】
1 車車間通信装置
10 無線通信機(通信手段)
20 データベース(記憶手段)
30 操作装置
40 表示装置(表示手段)
50 演算処理装置(情報処理手段)
60 ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車と他車との間で無線通信により情報交換を行う通信手段と、
自車の情報とともに前記通信手段により情報交換した他車の情報を記憶する記憶手段と、
前記通信手段により自車と他車との間で無線通信回線が接続状態にあるとき、該通信手段により前記記憶手段に記憶された情報を他車に送信させ、他車から送信された情報を受信すると該情報を前記記憶手段に記憶させる情報処理手段と、
を備えたことを特徴とする車車間通信装置。
【請求項2】
さらに、前記記憶手段に記憶された情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の車車間通信装置。
【請求項3】
前記情報処理手段は、前記通信手段により無線通信回線が再び接続状態となった他車についての情報が前記記憶手段にすでに記憶されている情報と同一であるとき、該記憶されている情報以外の情報だけを前記記憶手段に新たに記憶させることを特徴とする請求項1または2記載の車車間通信装置。
【請求項4】
前記情報処理手段は、前記記憶手段に記憶された自車の情報と他車の情報とを、前記通信手段により無線通信回線が接続状態にある全ての他車に送信させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の車車間通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−166211(P2006−166211A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−356726(P2004−356726)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】