説明

車載カメラの露出制御値の決定方法

【課題】ターゲットの撮像環境に影響されにくい形で、そのターゲットの認識に適した露出制御値を決定する。
【解決手段】ターゲットを撮像範囲に配置した状態でのカメラによる撮像画像からターゲットを検出した後(S14〜S16)、検出した撮像画像におけるターゲットの輝度を測定し、測定した輝度をターゲットの認識に適した目標値とするための露出制御値を算出する(S17)。このような決定方法によれば、撮像画像からまずターゲットを検出し、その上でターゲットの輝度を測定するようにしているため、背景を含まない形で測定したターゲットの輝度に基づき露出制御値を算出することができる。したがって、ターゲットの撮像環境に影響されにくい形で、そのターゲットの認識に適した露出制御値を決定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両周辺を撮像する車載カメラで所定のターゲットを認識するのに適した露出制御値を決定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の前方や後方など、車両周辺を撮像する車載カメラが知られている。例えば車両の前方を撮像する車載カメラは、道路の白線や、他車両等の立体物の認識処理に利用される。こうした車載カメラは、車両に取り付ける際に光軸方向に取付け誤差が生じ、画像座標から精度の高い距離を求めることができないため、車両の製造工場やディーラ等において、車両ごとに車載カメラの光軸調整が行われる。この光軸調整の方法としては、明部(白色領域)と暗部(黒色領域)とからなるパターンのターゲットを車両に対してあらかじめ規定した位置に配置し、そのターゲットを車載カメラで撮像することにより、光軸方向の画像座標を求める方法が一般的である。
【0003】
しかしながら、このような方法の光軸調整では、ターゲットを撮像する際の車載カメラの露出制御値が、ターゲットを認識するのに適した値に設定されていないと、光軸調整を精度よく行うことができない。すなわち、ターゲットを認識するのに最適な露出制御値は一定ではなく、ターゲットを設置する環境(背景等の外乱)によって変化する。例えば、撮影画像全域を測光領域とする一般的な露出制御では、ターゲットの背景が暗い場合には、暗い背景に露出が合い、撮像画像においてターゲットの白色領域が飽和することで実際よりも広がってしまい、逆に、背景が明るい場合には、明るい背景に露出が合い、撮像画像におけるターゲットの白色領域と黒色領域とのコントラストが低下してしまう。このように露出制御値が適切でない撮像画像は、白色領域と黒色領域との境界を精度よく認識することができず、光軸調整の精度を悪化させる要因となる。
【0004】
このような問題に対する従来の方法として、例えば特許文献1には、車載カメラとターゲットとの位置関係やターゲットの大きさなどに基づき、撮像画像においてターゲットが存在すると想定されるエリア(ターゲット存在エリア)をあらかじめ設定し、そのエリアに属する画素の画素値の平均値が所定値となるような露出制御値を算出することが記載されている。また、例えば特許文献2には、測光領域の明るさヒストグラムから認識対象の明るさヒストグラムを除いて(つまり背景に注目して)露出制御を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4179142号公報
【特許文献2】欧州特許第1074430号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、車載カメラとターゲットとの位置関係やターゲットの大きさなどに基づきターゲット存在エリアをあらかじめ設定するようにしているため、ターゲットの設置誤差などによりターゲットの背景がターゲット存在エリアに含まれてしまうことが考えられる。また、特許文献2に記載の方法は、背景に注目して露出制御を行うものである。したがって、従来の方法では、撮像環境の影響を有効に排除することは困難であった。
【0007】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、ターゲットの撮像環境に影響されにくい形で、そのターゲットの認識に適した露出制御値を決定することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する請求項1に記載の車載カメラの露出制御値の決定方法は、車両周辺を撮像する車載カメラで所定のターゲットを認識するのに適した露出制御値を決定する方法である。この決定方法では、まず、検出ステップとして、ターゲットを撮像範囲に配置した状態での車載カメラによる撮像画像からターゲットを検出する。次に、算出ステップとして、検出ステップで検出した撮像画像におけるターゲットの輝度を測定し、測定した輝度をターゲットの認識に適した目標値とするための露出制御値を算出する。
【0009】
このような決定方法によれば、撮像画像からまずターゲットを検出し、その上でターゲットの輝度を測定するようにしているため、背景を含まない形で測定したターゲットの輝度に基づき露出制御値を算出することができる。したがって、ターゲットの撮像環境に影響されにくい形で、そのターゲットの認識に適した露出制御値を決定することができる。
【0010】
ところで、ターゲットを撮像する際の露出制御値によっては、撮像画像が暗すぎる又は明るすぎることにより、撮像画像からターゲットを検出できないことも考えられる。
そこで、請求項1に記載の方法を前提とする請求項2に記載の決定方法では、前述した検出ステップにおいて、まず検索ステップとして、車載カメラによる撮像画像においてターゲットを検索し、この検索ステップでターゲットが検出されなかった場合には、調整ステップとして、車載カメラの露出制御値を調整する。そして、検索ステップでターゲットが検出されるまで調整ステップと検索ステップとを繰り返す。このような決定方法によれば、撮像画像からターゲットが検出できるように露出制御値を調整することができる。
【0011】
具体的には、請求項2に記載の方法を前提とする請求項3に記載の決定方法では、前述した検出ステップの前に、設定ステップとして、車載カメラの露出制御値の初期値を、車載カメラによる撮像画像において飽和する画素が生じない程度に撮像画像が暗くなる値に設定する。そして、調整ステップでは、当該調整ステップが繰り返されることにより車載カメラによる撮像画像が徐々に明るくなるように車載カメラの露出制御値を調整する。このような決定方法によれば、ターゲットが検出できる状態の撮像画像において、ターゲットを表す画素が飽和した状態となることを防ぐことができる。
【0012】
また、請求項2又は請求項3に記載の方法を前提とする請求項4に記載の決定方法では、前述した検索ステップで、車載カメラによる撮像画像における一部であってターゲットが存在し得る範囲においてターゲットを検索する。すなわち、撮像画像においてターゲットが存在し得る範囲は、車載カメラに対するターゲットの配置からある程度絞り込むことが可能であるため、その範囲を対象としてターゲットを検索するのである。したがって、ターゲットの検索に要する処理負荷を低減することができる。
【0013】
一方、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の方法を前提とする請求項5に記載の決定方法では、ターゲットは、明部と暗部とを含むパターンを有し、算出ステップでは、ターゲットにおける明部の輝度を測定する。このような決定方法によれば、ターゲットの輝度を適切に測定することができる。
【0014】
また、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法を前提とする請求項6に記載の決定方法では、前述したターゲットとして、車載カメラの光軸調整に用いられるターゲットを用いる。このような決定方法によれば、光軸調整用のターゲットの認識に適した露出制御値を決定することができるため、車載カメラの光軸調整を精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態の露出制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ターゲットのパターンを示す図である。
【図3】光軸調整用露出制御の処理手順を表すフローチャートである。
【図4】撮像画像におけるターゲットが存在し得る範囲を示す図である。
【図5】(a)は初期値の露出制御値での撮像画像からターゲットを検索する処理を示す図、(b)は(a)よりも明るくなるように調整した露出制御値での撮像画像からターゲットを検索する処理を示す図、(c)は(b)よりも更に明るくなるように調整した露出制御値での撮像画像からターゲットを検索する処理を示す図、(d)はターゲットの認識に適した露出制御値での撮像画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の露出制御装置10の構成を示すブロック図である。
【0017】
この露出制御装置10は、車両に搭載された状態で用いられるものであり、その車両に搭載されている車載カメラ(以下、単に「カメラ」という。)21、統合判断ECU22、警報部23及び操舵ECU24とともに、前方車両の認識に基づく警報処理及び操舵制御を実現する。
【0018】
露出制御装置10は、CPU11、メモリ12、カメラ21の撮像画像を入力するための画像インタフェース13、及び、統合判断ECU22との通信を行うための通信インタフェース14を備えている。
【0019】
カメラ21は、車室内の所定位置、例えばルームミラーの裏側に設置され、車両の進行方向前方の道路を撮像するものである。なお、カメラ21は、車室内の所定位置に設置されるときに、その撮像範囲が車両の進行方向に対して所定の撮像範囲となるように、その向き等が調整される。
【0020】
また、カメラ21は、公知のCCDイメージセンサ、あるいはCMOSイメージセンサに加え、増幅部及びA/D変換部を内蔵している。これら増幅部及びA/D変換部は、イメージセンサによって画像を撮像したとき、その画像の各画素の輝度(明るさ)を示すアナログ信号を所定のゲインで増幅し、かつ増幅したアナログ値をデジタル値に変換する。そして、カメラ21は、このデジタル値に変換した信号(画素値)を、画像信号として、画像のラインごとに出力する。
【0021】
画像インタフェース13には、カメラ21から出力される画素値及び水平・垂直同期信号が入力される。CPU11は、画像インタフェース13に入力された水平・垂直同期信号に基づいて、画像の水平ラインごとに出力される画素値が、いずれの画素位置に対応するものかを認識する。そして、認識した画素位置に対応するように、カメラ21から出力される画素値をメモリ12に記憶する。このようにして、カメラ21から出力される画像信号がメモリ12に保存される。
【0022】
CPU11は、カメラ21から出力された画像信号を処理することにより、認識対象物(本実施形態では前方車両)の位置の認識を行うとともに、その認識した前方車両の位置を統合判断ECU22へ出力する。さらに、CPU11は、前方車両が適切に認識されるようにカメラ21の露出制御を行う。具体的には、CPU11は、カメラ21の露光時間(シャッタースピード)及びフレームレート、更に増幅部のゲインを調整するため、これらの調整指示値を含むカメラ制御値をカメラ21へ出力する。
【0023】
通信インタフェース14は、CPU11と統合判断ECU22との間の通信を調整するものである。本実施形態では、CPU11は、画像信号における前方車両の位置を認識して、この認識した前方車両の位置を統合判断ECU22へ送信する。統合判断ECU22は、CPU11から送信された前方車両の位置に基づいて、自車が前方車両と接触する危険性があるか否かを判定し、危険性があると判定した場合には、警報部23に対して警報を発するように指示する。また、危険性が高い場合には、単に警報を発するだけでなく、操舵ECU24に対して操舵制御(操舵装置のアシスト量を調節したり、操舵装置を自動的に駆動したりして危険を回避する制御)を行うように指示する。
【0024】
[2.露出制御値の決定方法]
次に、カメラ21の光軸調整の前段階で行われる露出制御値の決定方法について説明する。カメラ21は、車両に取り付ける際に光軸方向に取付け誤差が生じ、画像座標から精度の高い距離を得ることができないため、車両の製造工場やディーラ等において車両ごとに光軸調整が行われる。光軸調整では、車両に対してあらかじめ規定した位置に配置したターゲットを撮像する。図2は、光軸調整に用いられるターゲットのパターンを示す図である。このターゲットは、明部(白色領域)と暗部(黒色領域)とからなるパターンを有しており、黒い正方形の中心点を挟んで対角方向に2つの白い正方形が配置されている。
【0025】
カメラ21の光軸調整は、このターゲットを撮像することにより行われるが、ターゲットを撮像する際のカメラ21の露出制御値が、ターゲットを認識するのに適した値に設定されていないと、白色領域と黒色領域との境界を精度よく認識することができず、光軸調整を精度よく行うことができない。
【0026】
つまり、光軸調整を精度よく行うには、カメラ21でターゲットを鮮明に撮像することが必要であり、このためには、光軸調整を行う前に、ターゲットを認識するのに適した露出制御値を決定する必要がある。そこで、本実施形態では、光軸調整を行う前に、カメラ21でターゲットを認識するのに適した露出制御値を決定するための光軸調整用露出制御を行う。
【0027】
図3は、あらかじめ記憶されているプログラムに従いCPU11が実行する光軸調整用露出制御の処理手順を表すフローチャートである。なお、光軸調整用露出制御は、図2に示すターゲットを、カメラ21の撮像範囲に配置した状態で行われる。
【0028】
CPU11は、光軸調整用露出制御を開始すると、まずS11で、カメラ21の撮像画像において飽和する画素が生じないように、十分に短い露光時間を設定する。つまり、カメラ21の露出制御値の初期値を、カメラ21による撮像画像が十分に暗くなる値に設定する。
【0029】
続いて、S12では、S11で設定した値(後述するS16の処理の後であれば、S16で決定した値)に従いカメラ21の露出制御を行う。
続いて、S13では、S12で露出制御したカメラ21による撮像画像を取得する。
【0030】
続いて、S14では、S13で取得した撮像画像においてターゲットパターンを走査することにより、ターゲットを検索する。具体的には、カメラ21の撮像範囲におけるターゲットの位置は、カメラ21に対するターゲットの位置をあらかじめ定められた位置関係(光軸調整のための配置に比べて精度は要求されない。)にすることで、撮像画像においてターゲットが存在し得る範囲をある程度絞り込むことが可能となる。したがって、S14では、図4に示すように、撮像画像における一部であってターゲットが存在し得る範囲でターゲットを検索する。
【0031】
続いて、S15では、S14の検索によって撮像画像からターゲットが検出されたか否かを判定する。
そして、S15でターゲットが検出されなかったと判定した場合には、S16へ移行し、露光時間を長くするように露出制御値を変更する。具体的には、露光時間を長くしてもターゲットがダイナミックレンジ内に収まるように露光時間を決定する。つまり、S16が繰り返し実行されることによりカメラ21による撮像画像が徐々に明るくなるようにカメラ21の露出制御値を調整する。その後、S12へ戻り、前述した処理を行う。
【0032】
一方、S15でターゲットが検出されたと判定した場合には、S17へ移行し、ターゲットの白色領域の輝度を測定し、測定した輝度に基づいて、ターゲットを認識するのに適した露出制御値を決定する。具体的には、ターゲットにおける白色領域の画素値の平均値を算出し、算出した平均値とあらかじめ定められている目標値との比率から、白色領域の画素値の平均値が目標値となるような露光時間を決定する。その後、光軸調整用露出制御を終了する。
【0033】
[3.効果]
以上説明したように、本実施形態のカメラ21の露出制御値の決定方法では、カメラ21の露出制御値の初期値を、カメラ21による撮像画像において飽和する画素が生じない程度に撮像画像が暗くなる値に設定し、カメラ21による撮像画像においてターゲットパターンを走査することでターゲットを検索する(図5(a))。そして、ターゲットが検出されなかった場合には、ターゲットが検出されるまでカメラ21による撮像画像が徐々に明るくなるようにカメラ21の露出制御値を繰り返し調整する(図5(a)→図5(b)→図5(c))。このため、必要以上に明るく調整された撮像画像からターゲットが検出されることが防止され、撮像画像においてターゲットを表す画素が飽和した状態となることを防ぐことができる。
【0034】
また、カメラ21による撮像画像における一部であってターゲットが存在し得る範囲を対象としてターゲットを検索するようにしているため、ターゲットの検索に要する処理負荷を低減することができる。
【0035】
さらに、本実施形態の決定方法では、ターゲットを撮像範囲に配置した状態でのカメラ21による撮像画像からターゲットを検出した後、検出した撮像画像におけるターゲットの輝度を測定し、測定した輝度をターゲットの認識に適した目標値とするための露出制御値を算出する。このような決定方法によれば、撮像画像からまずターゲットを検出し、その上でターゲットの輝度を測定するようにしているため、背景を含まない形で測定したターゲットの輝度に基づき露出制御値を算出することができる。したがって、ターゲットの撮像環境に影響されにくい形で、そのターゲットの認識に適した露出制御値を決定することができる。また、こうして決定した露出制御値を用いれば、図5(d)に示すように、ターゲットが鮮明に撮像されることとなるため、カメラ21の光軸調整を精度よく行うことができる。
【0036】
加えて、ターゲットにおける白色領域の輝度(画素値の平均値)をターゲットの輝度として測定するようにしているため、ターゲットの輝度を適切に測定することができる。
[4.特許請求の範囲との対応]
なお、本実施形態では、S11の処理が設定ステップに相当する。また、S14〜S16の処理が検出ステップに相当し、特に、S14の処理が検索ステップに相当し、S16の処理が調整ステップに相当する。また、S17の処理が算出ステップに相当する。
【0037】
[5.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0038】
例えば、上記実施形態で例示したターゲットのパターン(図2)はあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。また、上記実施形態では、光軸調整に用いるターゲットを認識するのに適した露出制御値を決定する方法について説明したが、光軸調整以外に用いるターゲットであっても本発明を適用することは可能である。
【0039】
また、上記実施形態では、前方車両の認識に基づく警報処理及び操舵制御を実現するための車載カメラ(カメラ21)について説明したが、車載カメラの用途はこれに限定されるものではなく、例えば白線認識に基づく警報処理及び操舵制御を実現するためのものであってもよい。また、車載カメラは車両前方を撮像するものに限らず、例えば車両後方を撮像するものなど、車両周辺を撮像する車載カメラであれば本発明を適用することは可能である。
【符号の説明】
【0040】
10…露出制御装置、11…CPU、12…メモリ、13…画像インタフェース、14…通信インタフェース、21…車載カメラ、22…統合判断ECU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両周辺を撮像する車載カメラで所定のターゲットを認識するのに適した露出制御値を決定する決定方法であって、
前記ターゲットを撮像範囲に配置した状態での前記車載カメラによる撮像画像から前記ターゲットを検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出した撮像画像における前記ターゲットの輝度を測定し、測定した輝度を前記ターゲットの認識に適した目標値とするための露出制御値を算出する算出ステップと、
を含むことを特徴とする車載カメラの露出制御値の決定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の車載カメラの露出制御値の決定方法であって、
前記検出ステップは、
前記車載カメラによる撮像画像において前記ターゲットを検索する検索ステップと、
前記検索ステップで前記ターゲットが検出されなかった場合に前記車載カメラの露出制御値を調整する調整ステップとを含み、
前記検索ステップで前記ターゲットが検出されるまで前記調整ステップと前記検索ステップとを繰り返すこと
を特徴とする車載カメラの露出制御値の決定方法。
【請求項3】
請求項2に記載の車載カメラの露出制御値の決定方法であって、
前記検出ステップの前に、前記車載カメラの露出制御値の初期値を、前記車載カメラによる撮像画像において飽和する画素が生じない程度に撮像画像が暗くなる値に設定する設定ステップを更に含み、
前記調整ステップでは、当該調整ステップが繰り返されることにより前記車載カメラによる撮像画像が徐々に明るくなるように前記車載カメラの露出制御値を調整すること
を特徴とする車載カメラの露出制御値の決定方法。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の車載カメラの露出制御値の決定方法であって、
前記検索ステップでは、前記車載カメラによる撮像画像における一部であって前記ターゲットが存在し得る範囲において前記ターゲットを検索すること
を特徴とする車載カメラの露出制御値の決定方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車載カメラの露出制御値の決定方法であって、
前記ターゲットは、明部と暗部とを含むパターンを有し、
前記算出ステップでは、前記ターゲットにおける明部の輝度を測定すること
を特徴とする車載カメラの露出制御値の決定方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の車載カメラの露出制御値の決定方法であって、
前記ターゲットとして、前記車載カメラの光軸調整に用いられるターゲットを用いること
を特徴とする車載カメラの露出制御値の決定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−138688(P2012−138688A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288638(P2010−288638)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】