説明

車載情報表示装置

【課題】ユーザの操作を待つことなく、所定の条件が満たされた段階で、表示すべき情報を自動的に切り替える。
【解決手段】複数のアプリケーションプログラムの実行により、通信ネットワークを介して、外部サーバからそれぞれ情報を取得し、前記アプリケーションプログラムより数が少ない複数の表示部に、前記アプリケーションプログラム毎に異なる情報を、選択的に表示する車載情報表示装置において、前記各情報には、時間に応じて変化する表示優先度を関連づけるとともに、表示優先度の高い情報を選択して各表示部に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載情報表示装置に係り、特に車外のサーバなどとデータ通信を行って、情報を取得し表示する車載情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線などにより車外のサーバなどとの間で、データ通信を行うカーナビゲーション装置などの車載情報表示装置においては、複数のアプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションという。)を同時並行的に実行し、各アプリケーションが車載情報表示装置に通信ネットワークを介して接続されたサーバからそれぞれデータを取得し、アプリケーション毎に異なる情報を表示することが可能となっていた(例えば、特許文献1参照)。例えば、このような情報としては、渋滞情報、天気情報などが挙げられる。
表示の対象となる情報は、データ通信が可能である状況下では、随時更新され、最新の情報が表示されることとなる。
ところで、車載情報表示装置は、表示スペースの制約上、表示される情報をユーザが選択して表示を行わせる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−334483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の車載情報表示装置においては、車両が通信可能領域から逸脱する場合があり、このような場合には、ユーザが選択した情報が更新されなくなり、古い情報が延々と表示され続けてしまうとともに、ユーザにより選択されていないことにより、情報が更新されているにもかかわらず表示されない情報も生じるという不具合があった。
このような状況においても、ユーザが手動で操作を行うことにより表示状況を切り替えることが可能であるが、目的地までの距離や車両の走行状況によっては、ユーザが操作を行えず、表示状況を切り替えることができず、延々とあまり意味のない情報が表示され続けるという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、外部との間でデータ通信を行うことが可能な車載情報表示装置において、ユーザの操作を待つことなく、時間の経過とともに、表示すべき情報を自動的に切り替えることが可能な車載情報表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、複数のアプリケーションプログラムの実行により、通信ネットワークを介して、外部サーバからそれぞれ情報を取得し、前記アプリケーションプログラムより数が少ない複数の表示部に、前記アプリケーションプログラム毎に異なる情報を、選択的に表示する車載情報表示装置において、前記各情報に時間に応じて変化する表示優先度を付すとともに、表示優先度の高い情報を選択して各表示部に表示する、ことを特徴としている。
上記構成によれば、表示部には、時間に応じて変化する表示優先度が付された情報のうち、表示優先度の高い情報が表示されるため、時間の経過に伴って、より有用な情報が選択されて表示部に表示される。
【0006】
この場合において、前記情報を更新する更新部を備え、前記表示優先度が、前回の情報更新からの経過時間に基づいて変化するようにしてもよい。
上記構成によれば、表示優先度は前回の情報更新からの経過時間に基づいて変化するので、前回の情報更新からの経過時間に応じて、表示すべき情報が表示優先度が高くなり選択されて表示される。
【0007】
また、前記表示優先度が、前記各情報が表示されない非表示時間に基づいて変化するようにしてもよい。
上記構成によれば、表示優先度に基づいて選択がなされず、非表示となっている情報についても、非表示時間に基づいて表示優先度が変化し、表示すべき情報が表示優先度が高くなり選択されて表示される。
【0008】
また、前記表示優先度が、あらかじめ設定された目的地までの距離に関連して変化するようにしてもよい。
上記構成によれば、あらかじめ設定された目的地までの距離に関連して表示優先度が変化し、ある情報については、目的地までの距離が長いほど表示優先度が高くなるか、あるいは、目的地までの距離が短いほど表示優先度が高くなるかのいずれかであるので、目的地までの距離に連動して表示優先度の高い情報が選択され、表示される。
【0009】
また、前記表示優先度が、車両に搭載された動力エネルギーの残量に関連して変化するようにしてもよい。
上記構成によれば、車両に搭載された動力エネルギーの残量に関連して表示優先度が変化し、ある情報については、動力エネルギーの残量が多いほど表示優先度が高くなるか、あるいは、動力エネルギーの残量が少ないほど表示優先度が高くなるかのいずれかであるので、動力エネルギーの残量に連動して表示優先度の高い情報が選択され、表示される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のアプリケーションプログラムの実行により、通信ネットワークを介して、外部サーバからそれぞれ情報を取得し、アプリケーションプログラムより数が少ない複数の表示部に、アプリケーションプログラム毎に異なる情報を、選択的に表示する車載情報表示装置において、時間に応じて変化する表示優先度の高い情報を選択して各表示部に表示するので、ユーザの操作を待つことなく、時間の経過とともに、表示すべき情報を自動的に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】車載情報表示装置としてのカーナビゲーション装置の概要構成ブロック図である。
【図2】実施形態の動作処理フローチャートである。
【図3】ある時刻におけるパラメータおよび評価係数の説明図である。
【図4】情報表示画面の一例の説明図である。
【図5】情報を表示してから所定時間が経過した後のパラメータおよび評価係数の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、車載情報表示装置としてのカーナビゲーション装置の概要構成ブロック図である。
カーナビゲーション装置10は、図1に示すように、GPSユニット11と、ジャイロユニット12と、自己が搭載された車両側から車両の走行状態を示す信号が入力されるインターフェース(I/F)部13と、記憶部14と、操作部15と、表示制御部16と、表示部17と、音声出力制御部18と、音声出力部19と、無線ネットワーク制御部20と、VICS(商標登録)(Vehicle Information and Communication System)受信モジュール30と、これら各部を中枢的に制御する制御部21と、を備えている。
【0013】
GPSユニット11は、GPSアンテナ11aを介してGPS衛星からのGPS電波を受信し、GPS電波に重畳されたGPS信号から、車両の現在位置を示す位置座標と進行方向とを演算により取得する。
ジャイロユニット12は、図示しないジャイロセンサーを備え、ジャイロセンサーにより検出した車両の相対的な方位情報を制御部21へ出力するものである。
インターフェース部13には、車両側から車両の走行状態を示す信号として、パーキングブレーキ信号PS及び車速パルス信号SPが入力される。これらの車両の走行状態を示す信号は制御部21に出力され、制御部21では、これらのパーキングブレーキ信号PS及び車速パルス信号SPに基づいて、車両の移動速度や、車両が現在走行中であるか、停止中であるかを判別可能になっている。
【0014】
記憶部14は、比較的大きなデータ格納領域を有する記録媒体を有するハードディスクドライブ装置、あるいは、CD/DVDドライブ装置を有して構成されている。
操作部15は、複数の上記操作ボタン15a1〜15anに加え、さらに、上記表示部17の表示パネル17aの手前側に重ねて配設されたタッチパネル15bを有し、ユーザーが表示パネル17aに表示されている各種ボタン表示に対応づけてタッチパネル15bに指などで触れた場合、触れた箇所を示す信号が制御部21に入力される。これにより、制御部21は、表示パネル17aに表示している各種ボタン表示の位置と対比して、ユーザーがどのボタンをタッチ操作したかを特定する。
【0015】
表示部17は、上述した表示パネル17aを備え、この表示パネル17aとしては、例えば液晶ディスプレイパネルやEL(Electro Luminescent)ディスプレイパネル等を用いて構成することができる。表示制御部16は、図示しない描画プロセッサーを有し、制御部21から地図情報、ボタン表示等の表示指示を含む描画コマンドを受け取り、この描画コマンドに基づいた表示を行うように表示部17を制御する。
【0016】
音声出力制御部18は、図示しないD/Aコンバータ、アンプ等を備え、経路案内用の音声データ信号をディジタル/アナログ変換し、アンプにより増幅して、スピーカー等により構成される音声出力部19を介して車室内に音声出力する。
無線ネットワーク制御部20は、無線アンテナ59aを備え、図示しないアクセスポイントと無線通信を確立し、アクセスポイントを介して通信ネットワークに接続し、通信ネットワークを介して接続される外部サーバ等の他の装置との間でデータの送受信を制御する。
VICS受信モジュール30は、アンテナ30aを介して受信部30bで放送波を受信し、FM多重放送波に重畳された交通情報を取得して制御部21に出力する。ここで、FM多重放送波に重畳される交通情報は、例えば県単位の交通情報であり、前方数十km〜数百km先の交通情報である。この交通情報は、道路交通情報通信システムセンター(VICSセンタ)が収集、処理、編集した現在の道路交通情報であり、現在の渋滞情報を含んでいる。
【0017】
制御部21は、カーナビゲーション装置10を構成する各部を中枢的に制御するCPU21aと、CPU21aの作業領域として機能し、各種データを一時的に記憶するRAM21cと、CPU21aにより実行される各種制御プログラムおよびデータが不揮発的に記憶されるROM21bとを備え、GPSユニット11とジャイロユニット12との検出結果に基づき車両の現在地及び進行方向を特定し、現在地周辺の地図を表示させる。また、制御部21は、経路案内アプリケーションを実行することにより、目的地あるいは目的地を設定するための情報が入力された場合、目的地までの案内経路あるいは目的地に至り出発地に戻る案内経路を探索し、地図上に表示して目的地まであるいは目的地を経由して出発地に戻る経路案内処理を実行する。
【0018】
ここで、表示を更新する際の更新条件パラメータについて説明する。
本実施形態において、更新条件パラメータとしては、各表示対象情報(あるいは表示対象情報を取り扱うアプリケーション)の画面が表示されずに現在まで経過した時間である非表示時間、目的地までの距離、目的地までの距離に関する各表示対象情報(あるいは表示対象情報を取り扱うアプリケーション)との関連度、燃料残量(動力エネルギー残量)、燃料残量に関する各表示対象情報(あるいは表示対象情報を取り扱うアプリケーション)との関連度及びその他の重み付け係数が挙げられる。その他の重み付け係数としては、例えば、経過時間などを考慮しない場合に各情報そのものの表示優先度に相当する値が設定される。
本実施形態においては、更新条件パラメータは、その値が大きいほど表示優先度が高いものとして取り扱っているが、その値が小さいほど表示優先度が高いものとして取り扱うことも可能である。
【0019】
次に実施形態の動作について説明する。
図2は、実施形態の動作処理フローチャートである。
この場合において、データ通信は、アプリケーション毎に行うものとし、アプリケーションとしては、例えば、渋滞情報データに基づいて渋滞情報を表示する渋滞情報表示アプリケーション、駐車場情報データに基づいて駐車場情報を表示する駐車場情報表示アプリケーション、ニュース情報データに基づいてニュース情報を表示するニュース表示アプリケーション、天気予報情報データに基づいて天気予報情報を表示する天気予報表示アプリケーション、ガソリンスタンド情報データに基づいてガソリンスタンド情報を表示するガソリンスタンド情報表示アプリケーションなどが挙げられる。
【0020】
まず、制御部21は、アプリケーション毎にデータ通信タイミングに至ったか否かを判別する(ステップS11)。
ステップS11の判別において、データ通信が可能なタイミングに至った場合には、実際にデータ通信が可能な状況にあるか否かを判別する(ステップS12)。具体的には、自己が通信圏内にあり、データ通信を行うのに十分な電波強度が得られているか否かを判別する。
【0021】
ステップS12の判別において、データ通信が可能な状況にはない場合には(ステップS12;No)、当該データ通信対象のデータの表示中であるか否かを判別する(ステップS13)。
ステップS13の判別において、当該データ通信対象のデータの表示中である場合には(ステップS13;Yes)、処理をステップS16に移行し、一連の優先順位によるデータ更新処理に移行する。
ステップS13の判別において、当該データ通信対象のデータの表示中ではない場合には、処理を再びステップS11に移行して、以下、同様の制御を行う。
一方、ステップS12の判別において、データ通信が可能である場合には(ステップS12;Yes)、制御部21は、各アプリケーションのデータ通信機能を動作させ、対応する外部のデータサーバ(外部サーバ)などにアクセスしてデータ通信を行い、アプリケーションに対応する情報データを受信する(ステップS14)。
そして、受信した情報データをデコードして、情報データに含まれていた情報を表示部17の表示パネル17aに表示する(ステップS15)。
次に制御部21は、表示部17の表示パネル17aに情報を表示してから所定時間(例えば1分)が経過しているか否かを判別する(ステップS16)。
ステップS16の判別において、未だ表示部17の表示パネル17aに情報を表示してから所定時間が経過していない場合には、後述する表示情報の入れ替えなどは必要ないので再び処理をステップS11に移行し、以下、同様の処理を行うこととなる。
ステップS16の判別において、表示部17の表示パネル17aに情報を表示してから所定時間が経過した場合には(ステップS16;Yes)、経路案内における目的地までの距離、各アプリケーションと目的地までの距離の関連度、ガソリン残量(動力エネルギー残量に相当)、各アプリケーションとガソリン残量との関連度等の情報を取得する(ステップS17)。なお、この場合において、情報取得のための所定時間は、アプリケーション毎に異ならせるようにすることも可能である。
【0022】
ここで、各アプリケーションと目的地までの距離の関連度の例としては、渋滞情報表示アプリケーションの場合、目的地までの距離が遠いほど渋滞の影響を大きく受ける(何度も影響を受けるため)と考えられるので、関連度が高いとされ、目的地までの距離が近いほど渋滞の影響は大きく受けないので、関連度が低いとされる。
また、駐車場情報表示アプリケーションについては、目的地までの距離が遠い場合には、情報が必要とされないので、関連度が低いとされ、目的地までの距離が近い場合には、情報が必要とされるので関連度が高いとされる。
【0023】
また、ニュース表示アプリケーションについては、目的地までの距離についてはあまり関連性がないので、常時関連度が低いとされる。天気予報表示アプリケーションについては、目的地までの距離が近いほど、情報が必要とされるので、関連度が高いとされ、目的地までの距離が遠いほど、関連度は低いとされる。ガソリンスタンド情報表示アプリケーションについては、目的地までの距離についてはあまり関連性がないので、常時関連度が低いとされる。
【0024】
また、各アプリケーションとガソリン残量との関連度の例としては、渋滞情報表示アプリケーションの場合、渋滞の場合には、ガソリンをより多く消費し、影響を大きく受けると考えられるので、関連度が高いとされ、渋滞していない場合には、ガソリン残量の影響は大きく受けないので、関連度が低いとされる。また、駐車場情報表示アプリケーションについては、ガソリン残量については、あまり関連性がないので、常時関連度が低いとされる。
【0025】
また、ニュース表示アプリケーションについては、ガソリン残量についてはあまり関連性がないので、常時関連度が低いとされる。天気予報表示アプリケーションについてもガソリン残量についてはあまり関連性がないので、通常は、関連度が低いとされるが、天気予報の内容が、酷暑等の場合には、エアコンの使用などによりガソリン消費量が増加すると考えられるので、関連性が高いとされる。
また、ガソリンスタンド情報表示アプリケーションについては、ガソリン残量が少ないほど、情報が必要とされるので、関連度が高いとされ、ガソリン残量が多いほど、給油の必要が無いので、関連度が低いとされる。
【0026】
続いて、制御部21は、情報更新時からの経過時間、アプリケーション毎の非表示時間、目的地までの距離、アプリケーション毎の目的地に対する関連度、ガソリン残量、アプリケーション毎のガソリン残量に対する関連度および重み付け係数をパラメータとして求め、アプリケーション毎に表示優先度を算出し、各アプリケーションに対応する情報の表示の表示優先度を判別する(ステップS18)。
【0027】
本実施形態では、表示優先度を上記パラメータの積として求め、この評価係数が大きいほど優先順位が高いとして判別を行っている。
図3は、ある時刻におけるパラメータおよび表示優先度の説明図である。
より具体的には、図3に示すような場合、渋滞情報表示アプリケーションについては、情報更新時からの経過時間=5分、アプリケーション毎の非表示時間=2分、目的地までの距離=1(=遠い)、アプリケーション毎の目的地に対する関連度=5(高い)、ガソリン残量=1(=残量あり)、アプリケーション毎のガソリン残量に対する関連度=2および重み付け係数=3であり、得られる積として表示優先度=300となっている。同様にして、駐車情報表示アプリケーションの場合の表示優先度=5、ニュース表示アプリケーションの場合の表示優先度=20、天気予報表示アプリケーションの場合の表示優先度=30、ガソリンスタンド情報表示アプリケーションの場合の表示優先度=6となっている。
【0028】
図4は、情報表示画面の一例の説明図である。
図4においては、表示画面上に3種類のアプリケーションに対応する情報を表示することが可能である場合について示しており、表示部17の表示パネル17aの表示画面17bの左側には、経路案内画面17cが表示され、右側の第1情報表示部A1には、表示の表示優先度が最も高い第1のアプリケーションである渋滞情報表示アプリケーションが渋滞情報を表示し、第2情報表示部A2には、表示の表示優先度が第2番目に高い第2のアプリケーションである天気予報表示アプリケーションが天気情報を表示させるための表示ボタンを表示し、第3情報表示部A3には、表示の表示優先度が第3番目に高い第3のアプリケーションであるニュース表示アプリケーションがニュース情報を表示するための表示ボタンを表示することとなる。
これにより、ユーザは、容易にこれらの情報を取得することが可能となり、例えば、ユーザであるドライバは、現時点では、渋滞状態の影響は低いと判断したり、天気情報やニュース情報などの最新の情報を表示させて取得したりすることとなる。
なお、表示部17の表示パネル17aの表示画面17bの右側下部には、他の動作モードへ移行するための各種ボタンが表示されたボタン表示領域17dが配置されている。
【0029】
図5は、情報を表示してから所定時間が経過した後のパラメータおよび表示優先度の説明図である。
さらに、時間が経過し、図5に示すような状態となった場合、渋滞情報表示アプリケーションについては、情報更新時からの経過時間=1分、アプリケーション毎の非表示時間=1分、目的地までの距離=2(=やや遠い)、アプリケーション毎の目的地に対する関連度=2(やや低い)、ガソリン残量=4(=残量やや少ない)、アプリケーション毎のガソリン残量に対する関連度=1および重み付け係数=3であり、得られる積として表示優先度=24となっている。同様にして、駐車情報表示アプリケーションの場合の表示優先度=50、ニュース表示アプリケーションの場合の表示優先度=6、天気予報表示アプリケーションの場合の表示優先度=8、ガソリンスタンド情報表示アプリケーションの場合の表示優先度=90となっている。
【0030】
従って、表示画面の第1〜第3情報表示部A1〜A3上に合わせて3種類の情報を表示することが可能である場合には、ガソリンスタンド情報アプリケーション、駐車場情報アプリケーションおよび渋滞情報表示アプリケーションの3つのアプリケーションについて情報を表示することとなる。
これにより、ユーザであるドライバは、渋滞状態を見て、必要に応じて駐車場あるいはガソリンスタンドに向かうようにドライブ計画を容易に変更することができる。
以上の説明のように、本実施形態によれば、情報の鮮度(より最新の情報であるか否か)、車両の走行状態(例えば、経路案内の目的地に近い場所を走行しているか否か)あるいは車両の状態(例えば、燃料の残量があるか否か)等に基づいて、よりユーザであるドライバ(あるいは同乗者)に必要とされる情報を優先的に表示するので、表示面積が小さい車載情報表示装置であってもより有用な情報を表示して取得することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
【符号の説明】
【0031】
10 カーナビゲーション装置(車載情報表示装置)
11 GPSユニット
12 ジャイロユニット
13 インターフェース部
14 記憶部
15 操作部
16 表示制御部
17 表示部
17a 表示パネル
20 無線ネットワーク制御部
21 制御部
30 VICS受信モジュール
A1〜A3 第1〜第3情報表示部(表示部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーションプログラムの実行により、通信ネットワークを介して、外部サーバからそれぞれ情報を取得し、前記アプリケーションプログラムより数が少ない複数の表示部に、前記アプリケーションプログラム毎に異なる情報を、選択的に表示する車載情報表示装置において、
前記各情報には、時間に応じて変化する表示優先度を関連づけるとともに、表示優先度の高い情報を選択して各表示部に表示する、
ことを特徴とする車載情報表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の車載情報表示装置において、
前記情報を更新する更新部を備え、
前記表示優先度が、前回の情報更新からの経過時間に基づいて変化することを特徴とする車載情報表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の車載情報表示装置において、
前記表示優先度が、前記各情報が表示されない非表示時間に基づいて変化することを特徴とする車載情報表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車載情報表示装置において、
前記表示優先度が、あらかじめ設定された目的地までの距離に関連して変化することを特徴とする車載情報表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車載情報表示装置において、
前記表示優先度が、車両に搭載された動力エネルギーの残量に関連して変化することを特徴とする車載情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−98060(P2012−98060A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243696(P2010−243696)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】