説明

車載用電子機器及び車載用電子システム

【課題】ETC車載器が接続された場合に、ETC車載器に登録された車両区分情報と車載用電子機器に登録された車両区分情報が異なる場合、ETCシステムを利用できないようすることのできるナビゲーション装置などの車載用電子機器を提供すること。
【解決手段】車載用電子機器であるナビゲーション装置にETC車載器が接続された場合に、車両区分特定部により、セットアップ情報記憶部に暗号化して格納されたセットアップ情報に含まれる車両区分情報を特定し、制御部は、特定された車両区分情報と、予めナビゲーション装置に記憶された車両区分情報とを比較し、車両区分情報が異なる場合に、ETCシステムを利用できないように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両区分情報が格納された記憶装置と接続される車載用電子機器及び車両区分情報が格納された記憶装置と車載用電子機器とからなる車載用電子システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両区分(特大車・大型車・中型車・普通車・小型車、大型バイク、中型バイク等の区分)を示す車両区分情報を格納した記憶装置として、ETC(Electronic Toll Collection)車載器が知られている。ETC車載器は、挿入されたICカードのカードIDや予め格納された車両区分情報などに基づき高速道路などでの料金収受行なっている。このようなETC車載器を用いて行なう料金収受システムは一般的にETCシステムと呼ばれている。
【0003】
ETCシステムは、ETCカードが挿入されるETC車載器と、料金所のETC専用レーンに設置される無線アンテナ装置(路上機)と、ETCシステムの統括管理団体であるORSE(財団法人道路システム高度化推進機構)のネットワーク上の情報処理装置とで構成される。ユーザがETC専用レーンを通過する際には、ETC車載器と路上機との間で認証処理を行ってゲートの開閉動作が行われる。ORSEの情報処理装置では、ETCカードに対する課金処理やETCシステムの利用履歴等の管理が行われるように構成されている。
【0004】
このようなETCシステムによると、料金所での料金収受作業が短縮化されることによる交通渋滞の緩和や、料金収受にかかる人件費等の経費削減等の効果が得られることから、ETCシステムの普及が推進されており、これを受けて、ETC車載器を車両に設置するユーザが急増している。
【0005】
昨今では、このETC車載器を電気的に接続して、該ETC車載器で取得乃至生成される情報を利用して、各種処理を実行するナビゲーション装置も提案されている。例えば、下記の特許文献1(特開2007−285752号公報)に示されるナビゲーション装置は、ETC車載器に記憶されている通過料金所情報を、接続手段を介して取得することができ、この通過料金所を経路探索の際の目的地として選択的に指定することができるように構成している。また、ETC車載器から特定のデータを得ることがなくても、エンジン停止時にETC車載器にETCカードが装着されたままになっている場合や、エンジン始動時に装着がなされていないときにはその旨の音声報知等を、ナビゲーション装置を介して行うために、ETC車載器とナビゲーション装置が電気的に接続されるのが一般的となっている。
【0006】
ところで、ETC車載器には、ユーザが購入する際にセットアップと呼ばれる作業が行われる。セットアップは、取付対象となる車両の車両区分(特大・大型・中型・普通・小型等の有料道路の利用料金の区分)及び車両ナンバーといったセットアップ情報をETC車載器に記憶(登録)させるものである。このセットアップが行われることにより、ETC専用レーンの通過時には、料金所の路上機とETC車載器との間の無線通信によって車両区分が特定されるから、ユーザが車両区分を都度指定しなくても自動的に車両区分に応じた利用料金が徴収される仕組みとなっている。
【0007】
セットアップ作業は登録認可を受けた専門業者により行われるが、その作業に先立ってORSEの側でセットアップ情報の暗号化が行われるようになっている。したがって、ユーザが勝手にセットアップ情報を書き換えることはできない。すなわち、車両区分情報とナンバー情報が登録されたETC車載器と車両とは、取り付けられていると否とに拘わらず常に一体不可分の関係とされており、ETC車載器を他の車両に載せ替えて使用することは原則としてできない。別の車両に載せ替えたいときには、再度のセットアップ作業を行わなければならない。なお、このような制限は、なりすまし防止等を理由としたORSEの運用規則によるものである。
【0008】
とはいうものの、現状では、ETC専用レーン通過時に車両のナンバープレートを読み取ることはあっても、読み取られたナンバーとセットアップ情報に含まれるナンバー情報との照合を行ってETC車載器が正しい車両に取り付けられているか否かの確認までは行っていない。なぜならば、ナンバープレートの取付け位置の車両毎の相違やプレート表面の汚れ等々に起因して、ナンバープレートを確実に読み取るには、現状では種々の技術的課題が存在するためである。これらの課題が解決されないままナンバープレート照合を実施すると、ナンバーの読み取りエラーによって頻繁にゲートが閉じられるという事態が生じてしまう。そうなればこれが渋滞の要因となってしまい、ETCシステムの本来の目的(渋滞緩和)に相反する結果となってしまう。
【0009】
このような現状から、また、ETC利用規定を熟知していない利用者によって、ETC車載器が登録車両以外の車両に取付けられてしまうケースも生じ得る。このようなケースが生ずると、ETC車載器の登録車両の車両種別が普通車であるにもかかわらず大型車両に取り付けられた場合には、本来支払うべき大型車両の通行料金が、支払われずETC利用規則に違反することになる。
【0010】
一方、ナビゲーション装置などの車載用電子機器においても、ナビゲーション装置が設置された車両の車両区分(大型車・普通車・小型車など)を登録しておき、探索した経路に高速道路の利用区間が含まれる場合、高速道路の利用区間の料金等を案内する機能を付加したものも提供されている。
【0011】
そこで、上記課題を解決するために、本願出願人は、下記の特許文献2(特願2009−109007号公報)に示される車載用電子機器を提案しており、該車載用電子機器では、ETC車載器と電気的に接続された場合、ETC車載器に格納されたセットアップ情報に含まれる車両区分を特定し、予め車載用電子機器に登録された車両区分と上記特定した車両区分とを比較し、それらの車両区分の整合がとれていない場合、その旨の通知を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2007−285752号公報
【特許文献2】特願2009−109007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記の特許文献2に示される車載用電子機器は、ETC車載器に格納されたセットアップ情報に含まれる車両区分情報と予め車載用電子機器に登録された車両区分情報との整合がとれていない場合に、その旨の通知を行うものであるが、通知を行うだけでは、ETCシステムを利用できなくなるわけではなく、ユーザが通知を無視して、ETC車載器に格納された車両区分情報と車載用電子機器に登録された車両区分情報との整合がとれていないまま、ETCシステムを利用し、ETC利用規則の違反を繰り返してしまう恐れがあるという問題点がある。
【0014】
また、上記ではETC車載器及びETCシステムを例示したがETC車載器及びETCシステムに限らず、例えば、車両区分情報を格納した記憶装置としてDSRC車載器などが考えられる、DSRC車載器においても、例えば、カーフェリーを利用した際の料金収受などに、車両区分情報が用いられることが考えられ、上記と同様にDSRC車載器に格納された車両区分情報と車載用電子機器に登録された車両区分情報との整合がとれていないまま、料金収受システムを利用し、利用規則違反を繰り返してしまう恐れがある。
【0015】
なお、ETC車載器などの記憶装置では、格納された車両区分情報と表現し、ナビゲーション装置などの車載用電子機器では、登録された車両区分情報と表現するが、格納と登録を異なる意味として表現する訳ではない。記憶装置又は車載用電子機器が夫々備える内部メモリなどに記憶・保持する点では同一の意味である。
【0016】
本願発明者は上記の問題点を解消すべく、ナビゲーション装置などの車載用電子機器にETC車載器などの車両区分情報が格納された記憶装置が接続された場合において、記憶装置に格納されている車両区分情報と車載用電子機器に登録されている車両区分情報とを比較し、それらの車両区分情報の整合がとれていない場合、例えば、料金所のETC専用レーンに設置される無線アンテナ装置(路上機)などと通信不能の状態にし、ETCシステム(料金収受システム)を利用できないようにすれば、一定の効果を奏することに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0017】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、車両区分情報が格納された記憶装置が車載用電子機器に接続されたときには、記憶装置に格納された車両区分情報と、車載用電子機器に登録された車両区分情報とを比較し、整合がとれていない場合、無線アンテナ装置(路上機)との通信を不能にした車載用電子機器及び車載用電子システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の車載用電子機器は、車両区分情報が格納された記憶装置と電気的に接続するための接続手段と、予め車両区分情報が登録された記憶手段と、前記記憶装置に格納された車両区分情報を特定する車両区分特定手段と、前記車両区分特定手段により特定された車両区分情報と前記記憶手段に登録された車両区分情報とを比較し、それらの車両区分情報が一致しないと判別したときには、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないよう制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0019】
また、本願の請求項2に記載の車載用電子機器は、請求項1に記載の車載用電子機器において、前記送信手段を有することを特徴とする。
【0020】
また、本願の請求項3に記載の車載用電子機器は、請求項1または請求項2に記載の車載用電子機器において、前記それらの車両区分情報が一致しないと判別した場合、前記それらの車両区分情報が一致しないことを報知する報知手段を有することを特徴とする。
【0021】
また、本願の請求項4に記載の車載用電子機器は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車載用電子機器において、前記記憶装置に格納された車両区分情報は暗号化されていることを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項5に記載の車載用電子機器は、請求項4に記載の車載用電子機器において、前記車両区分特定手段は、前記暗号化された車両区分情報を復号化するためのデコーダを有し、前記接続手段を介して前記記憶装置から取得される車両区分情報を前記デコーダで復号化することにより、接続された記憶装置に格納された車両区分情報を特定することを特徴とする。
【0023】
また、本願の請求項6に記載の車載用電子機器は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車載用電子機器において、前記車両区分特定手段は、前記接続手段を介して前記記憶装置から取得される車載器識別情報に基づいて、記憶装置毎に格納された車載器識別情報と、各記憶装置に格納されたセットアップ情報に含まれる車両区分情報とを予め対応づけて蓄積したデータベースを参照することにより、接続された記憶装置に格納された車両区分情報を特定することを特徴とする。
【0024】
また、本願の請求項7に記載の車載用電子システムは、車両区分情報が格納された記憶装置と、車載用電子機器とが、接続手段を介して電気的に接続された車載用電子システムにおいて、前記車載用電子機器は、予め車両区分情報が登録された記憶手段を有し、前記車載用電子機器又は前記記憶装置は、前記記憶装置に格納された車両区分情報と前記記憶手段に登録された車両区分情報とを比較し、それらの車両区分情報が一致しないと判別したときには、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないよう制御する制御手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
請求項1にかかる発明において、車載用電子機器は、車両区分情報が格納された記憶装置と電気的に接続するための接続手段と、予め車両区分情報が登録された記憶手段と、前記記憶装置に格納された車両区分情報を特定する車両区分特定手段と、前記車両区分特定手段により特定された車両区分情報と前記記憶手段に登録された車両区分情報とを比較し、それらの車両区分情報が一致しないと判別したときには、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないよう制御する制御手段と、を有する。
【0026】
かかる構成によれば、記憶装置に格納された車両区分情報と、車載用電子機器の記憶手段に登録された車両区分情報とが一致しない場合、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないため、例えば、料金収受システムを利用できないようなるため、記憶装置に格納された車両区分情報が示す車両区分以外の車両に取付けられる等による利用規則の違反が行われるのを確実に防止することが可能となる。
【0027】
また、請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる車載用電子機器において、前記送信手段を有する。
【0028】
また、請求項3にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかる車載用電子機器において、前記それらの車両区分情報が一致しないと判別した場合、前記それらの車両区分情報が一致しないことを報知する報知手段を有する。
【0029】
かかる構成によれば、車両区分情報が一致しない場合、車両区分情報が一致しないことをユーザに報知することが可能となるので、ユーザは、記憶装置に格納された車両区分情報が示す車両区分以外の車両に記憶装置が取付けられていることが分かる。
【0030】
また、請求項4にかかる発明においては、請求項1乃至請求項3の何れかにかかる車載用電子機器において、前記記憶装置に格納された車両区分情報は暗号化されている。
【0031】
かかる構成によれば、車両区分情報が暗号化されているためセキュリティー性が向上する。
【0032】
また、請求項5にかかる発明においては、請求項4にかかる車載用電子機器において、前記車両区分特定手段は、前記暗号化された車両区分情報を復号化するためのデコーダを有し、前記接続手段を介して前記記憶装置から取得される車両区分情報を前記デコーダで復号化することにより、接続された記憶装置に格納された車両区分情報を特定する。
【0033】
かかる構成によれば、接続される記憶装置の暗号化された車両区分情報を、専用のデコーダで復号化することにより、記憶装置に格納された車両区分情報を容易に特定することが可能となる。
【0034】
また、請求項6にかかる発明においては、請求項1乃至請求項3の何れかにかかる車載用電子機器において、前記車両区分特定手段は、前記接続手段を介して前記記憶装置から取得される車載器識別情報に基づいて、記憶装置毎に格納された車載器識別情報と、各記憶装置に格納されたセットアップ情報に含まれる車両区分情報とを予め対応づけて蓄積したデータベースを参照することにより、接続された記憶装置に格納された車両区分情報を特定することを特徴とする。
【0035】
かかる構成によれば、記憶装置に格納された車両区分情報をデータベースを通じて取得できる。
【0036】
また、請求項7にかかる発明においては、車両区分情報が格納された記憶装置と、車載用電子機器とが、接続手段を介して電気的に接続された車載用電子システムにおいて、前記車載用電子機器は、予め車両区分情報が登録された記憶手段を有し、前記車載用電子機器又は前記記憶装置は、前記記憶装置に格納された車両区分情報と前記記憶手段に登録された車両区分情報とを比較し、それらの車両区分情報が一致しないと判別したときには、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないよう制御する制御手段を有する。
【0037】
かかる構成によれば、記憶装置に格納された車両区分情報と、車載用電子機器の記憶手段に登録された車両区分情報とが一致しない場合、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないため、例えば、料金収受システムを利用できないようなるため、記憶装置に格納された車両区分情報が示す車両区分以外の車両に取付けられる等による利用規則の違反が行われるのを確実に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例1にかかるナビゲーション装置及びETC車載器の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1にかかるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例2にかかるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】ETC接続用スロットが設けられた本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本願発明を実施するための最良の形態を実施例と共に図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するために車載用電子機器の一例としてナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の車載用電子機器及び車載用電子システムにも等しく適用し得るものである。
【0040】
例えば、車載用電子機器は、ナビゲーション機能を有していないその他の車載用電子機器にも適用できるものである。
【0041】
また、本願発明では、車両区分情報を格納した記憶装置の一例として、ETC車載器を例示するが、ETC車載器のように高速道路料金の料金収受に用いられる送受信器に限られず、例えば、他車両に搭載された送受信器(外部通信機)との間でデータ(車両区分情報又は車両区分情報に基づく情報を含む)の送受信を行うもの(車車間通信用送受信器)や、道路上に設置された路上機(外部通信機)との間でデータ(車両区分情報又は車両区分情報に基づく情報を含む)の送受信を行うもの(路車間通信用送受信器)であってもよく、また、道路上や駐車場、カーフェリーなどに設置された路上機との間で料金収受を行うためなどに用いられるDSRC車載器などであってもよい。
【0042】
そして、これらを活用したシステムとしてITSシステム(高度道路交通システム:Intelligent Transport Systems)がある。ITSシステムとは、他車両に搭載された送受信器や道路上に設置された路上機との間で交通情報の送受信を行うことで自車両周辺の交通状態(自車両に接近してくる緊急車両の存在や、前方に位置する道路の渋滞情報等)をリアルタイムに取得し報知できるものであり、このシステムの普及により交通渋滞の緩和や交通事故の低減が期待されている。
【0043】
さらに、本願発明では、カードの一例としてETCカードを例示するが、ETC車載器と同様に、高速道路料金の料金収受に用いられるICカードに限られず、例えば、上記のDSRC車載器を用いた駐車場での料金収受の際に用いられるICカードであってもよい。
【実施例1】
【0044】
図1は、本発明の実施例1にかかるナビゲーション装置と、このナビゲーション装置に電気的に接続されるETC車載器の構成を示すブロック図である。
【0045】
まず、ナビゲーション装置100について説明する。図1に示すように、ナビゲーション装置100の制御部1は、情報処理手段に相当し、CPUおよびROM,RAM等の内部メモリ(不図示)を備えてナビゲーション装置100の制御を統括する。
【0046】
また、ユーザなどにより車両区分が別途入力されたときには、車両区分情報を内部メモリに登録する。なお、この車両区分情報は、ナビゲーション装置100が車両区分による道路の通行可否を考慮して経路探索処理等を行う際に利用され、あるいは高速道路利用区間の料金算出などに利用されるものである。
【0047】
また、車両区分は、ナビゲーション装置100を搭載する車両によってユーザが任意に登録可能としてもよいが、ナビゲーション装置100をディーラーやカー用品店で取り付ける場合は、ディーラーまたはカー用品店の店員により車両区分が登録されることが好ましく、ディーラーまたはカー用品店の店員により車両区分が登録された場合は、ユーザが変更できないように、例えば、暗証番号などを設定しておくのが好ましい。
【0048】
操作部2は、ナビゲーション装置100における目的地の入力やその他各種の入力を行うための各種キー、スイッチなどから構成される。前述のナビゲーション装置100への車両区分の入力もこの操作部2を介して行われる。
【0049】
表示部3は、地図画像や最適経路画像などを表示してユーザが視認できるようにするためのマンマシンインターフェースとしての役割を担うものであり、例えば液晶ディスプレイで構成される。なお、この表示部3は、タッチセンサーを具備させて操作部2の一部を担うように構成することもできる。この場合は画面上に表示されるアイコンをユーザが触れることで選択入力が行われるようにする。
【0050】
現在位置検出部4は、GPS信号を受信するGPS受信機、速度センサ、方位センサ等の出力により車両の現在位置を検出する。
【0051】
地図記憶部5は、道路の交差点や分岐点などの結節点をノードとする道路ノードデータと、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとした道路リンクデータと、地図画像を含む地図データが記憶されている。ノードデータには、ノード番号、ノードの位置座標、接続リンク本数、交差点名称などが含まれるほか、交差点等の案内地点に対応する案内ポイントおよび右折や左折、直進などを案内する案内データも記憶されている。リンクデータには、起点および終点となるノード番号、高速道路や国道などの道路種別、リンク長、所要時間、車線数、車道幅などが含まれる。
【0052】
経路探索部6は、現在位置検出部4により検出された現在位置から、操作部2を介して指定された目的地までの最適な経路を探索する。より具体的には、地図記憶部5に記憶された地図データを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るまでのリンクを順次探索し、コスト情報が最小となるノード、リンクを探索して最適経路を決定する。なお、このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。
【0053】
経路記憶部7には、上述のようにして経路探索部6で探索された最適経路が記憶される。
【0054】
制御部1は、経路案内時において、経路記憶部7に記憶された最適経路のデータのうち、現在位置検出部4により検出された現在位置を中心とした所定範囲の地図データを表示部3に表示するとともに、現在位置検出部4により検出された現在位置が案内報知ポイントに到達したときは、後述する音声出力部8を介して案内報知を行う。そして、時々刻々変化する現在位置に応じて都度地図データの表示を切り替えながら目的地までの誘導案内を行う。
【0055】
音声出力部8は、スピーカー等で構成され、経路案内時の案内報知、キー操作音、その他ナビゲーション装置100に関する種々の音声報知を行う。また、エンジン停止時にETC車載器200にETCカード(不図示)が装着されたままになっている場合や、エンジン始動時にETCカードが装着されていないときには、その旨を音声報知する際にも利用される。
【0056】
車両区分特定部9は、ワンチップICとして構成され、デコーダとして機能させるための復号化プログラムが格納されている。詳細には、ETC車載器200に格納された暗号化されたセットアップ情報を復号化し、その中に含まれる車両区分情報のみを制御部1に出力するように構成されている。なお、セットアップ情報は、秘密性の高い高度な暗号化処理が施されているため、ナビゲーション装置100の製造者に復号化プログラムが提供されることが前提になる。ただし、後述する実施例2においては復号化デコーダを必要としないのでこの限りではない。
【0057】
送受信部10は、無線アンテナ機能を有し、車両が有料道路の入口あるいは出口を通過する際に、有料道路などの入口、出口に設置された路上機に、後述する通信部11を介して取得したETCカードのカードID情報やETC車載器200の識別情報等のデータを送信し、路上機からは通過した料金所データ等を受信する処理を担う。また、制御部1の内部メモリなどに登録された車両区分情報と、後述するETC車載器200のセットアップ情報記憶部24に格納された車両区分情報とが異なる場合、制御部1の制御により、後述する通信部11を介して行うETCカードのカードID情報やETC車載器200の識別情報等の取得の停止、及び/又は、送受信部10が行う路上機へのETCカードのカードID情報やETC車載器200の識別情報等の送信の停止が行われ、路上機へ上記データの送信が行えなくなる。そのため、路上機側で上記データが受信できないため、通信エラーとなり、ETCシステムが利用できない状態となる。なお、その他にも、制御部1の制御により、スイッチング回路などを動作させ後述する通信部11及び/又は送受信部10への電力供給を停止させることで、ETCシステムが利用できない状態(送受信部10による送信及び/又は受信が行なえない状態)としてもよい。
【0058】
通信部11は、ETC車載器200との間で指示/応答および情報の授受を行うための通信手段であり、ETC車載器200の通信部22と対をなすものである。
【0059】
次に、ETC車載器200について説明する。ETC車載器200は、ETCカードリーダ21と、通信部22と、車載器識別情報記憶部23と、セットアップ情報記憶部24からなる。
【0060】
ETCカードリーダ21は、ETCカードの装着有無を検知するとともに、ETCカードを受け入れてETCカードに記憶された情報を読み取る。
【0061】
通信部22は、ナビゲーション装置100との間で指示/応答および情報の授受を行うための通信手段であり、ナビゲーション装置100の通信部11と対をなすものである。
【0062】
車載器識別情報記憶部23には、ETC車載器200に固有の車載器識別情報が格納されている。この車載器識別情報は、上述のように料金所の路上機と無線通信を行う際に利用されるほか、後述する変形例においては、ナビゲーション装置100が車両区分を特定する際に、車載器識別情報を用いてETC車載器200を特定し、該当するETC車載器200のセットアップ情報を外部(ETC車載器200以外)から取得する際にも利用される。
【0063】
セットアップ情報記憶部24には、セットアップ情報が格納されている。セットアップ情報はORSEの側で暗号化されたものであり、少なくともETC車載器200に対応づけられた車両のナンバー情報と、車両区分情報とを含むものである。
【0064】
次に、図2のフローチャートを参照して本発明のナビゲーション装置100の動作を説明する。まず、ナビゲーション装置100は電源ON状態で待機状態にあるものとする(ステップS1のNO、ステップS2のNO)。この状態でETC車載器200の通信部22とナビゲーション装置100の通信部11が接続されると(ステップS1のYES)、制御部1は、通信部11および通信部22を介して、ETC車載器200のセットアップ情報記憶部24から暗号化されたセットアップ情報を読み出し(取得し)、車両区分特定部9にセットアップ情報を受け渡す(ステップS3)。
【0065】
次いで、デコーダとして機能する車両区分特定部9が、受け取ったセットアップ情報を復号化し、この中から車両区分情報を抽出して、この車両区分情報を制御部1に受け渡す(ステップS4)。車両区分情報を受け取った制御部1は、内部メモリに記憶された車両区分情報を読み出す(ステップS5)。
【0066】
次に、制御部1は、車両区分特定部9から受け取った、ETC車載器200の車両区分情報と、内部メモリから読み出したナビゲーション装置100の車両区分情報とを比較し、車両区分情報が一致しているか否か判別を行う(ステップS6)。
【0067】
ステップS6の処理において、車両区分情報が一致していないと判別した場合(ステップS6のNO)、制御部1は、送受信部10からデータを送信できないよう制御し、ETCシステムが利用できない状態とする(ステップS7)。なお、ステップS6の処理において、車両区分情報が一致していると判別した場合(ステップS6のYES)、送受信部10と路上機間でデータの送受信が行える状態とし、ステップS2の処理へ進む。
【0068】
次に、ステップS7の処理において、ETCシステムが利用できない状態となると、ステップS8の処理に進み、ETCシステムが利用できない旨の報知を表示部3および音声出力部8を介して行う(ステップS8)。この報知では、ETCシステムが利用できない旨の内容以外に、ETC車載器200に格納された車両区分情報(詳細には、セットアップ情報記憶部に格納されたセットアップ情報に含まれる車両区分情報)とナビゲーション装置100に登録された車両区分情報(詳細には、制御部1の内部メモリ(ROM又はRAM)に登録された車両区分情報)とが異なること、車両区分によって有料道路の利用料金が異なること、また、ETC車載器200は、セットアップ時に登録された車両でしか使用できないことなどが含まれると良い。
【0069】
このように、本実施形態のナビゲーション装置100によれば、ナビゲーション装置100にETC車載器200が接続されたときには、ETC車載器200の車両区分情報とナビゲーション装置100の車両区分情報とが異なる場合、ETCシステムが利用できなくなる。これにより、ETC車載器200の付け替えによるETC利用規則の違反を防止することが可能となる。
【実施例2】
【0070】
以上、説明した実施例1は、車両区分特定部9が、ETC車載器200のセットアップ情報記憶部24から取得した暗号化されたセットアップ情報を復号化し、その中に含まれる車両区分情報のみを制御部1に出力するデコーダ機能を備えた構成を説明したが、予め復号化された車両区分情報を記憶したデータベースから車両区分情報を取得する構成とすることもできる。
【0071】
上記のようなデータベースは、平成16年に始まったETCの民間開放運用(ホームページ(http:www.orse.or.jp)参照)により可能になる。この民間運用は、種々の事業者、例えば、駐車場経営事業者等がORSEと契約することによって、駐車場におけるETC決済を希望する利用者のETC車載器200のセットアップ情報(暗号化されたセットアップ情報)の提供を受け、利用者ETC情報をデータベース化することができるようにされたもので、ナビゲーション装置100の製造事業者がこのようなデータベースを構築し、このデータベースからナビゲーション装置100に接続されたETC車載器200のセットアップ情報を取得し車両区分を特定することができる。
【0072】
すなわち、料金収受にETCを利用しようとする民間の事業者(例えば、駐車場事業者)は、サービスを利用しようとするユーザ個々からサービス加入申請(ユーザ名、使用するETC車載器200の識別情報)を受け、ORSEに対してセットアップ情報の提供を依頼する。ORSEは申請されたETC車載機器のセットアップ情報を事業者に提供する。その際、事業者に提供するセットアップ情報は、不正利用や個人情報保護の観点から、暗号化されて提供され、事業者はこれを復号化してサービスを提供するためのETCデータベースを構築する。従って、ETC車載器200の識別情報によって個々のETC車載器200を特定すれば、事業者が構築したETCデータベースから、該当するETC車載器200の復号化されたセットアップ情報を取得することができる。
【0073】
なお、本実施例2の場合、セットアップ情報は、ETC車載器200から直接取得することなく、外部のデータベースから取得するものであるから、通常のETC車載器200が備えるセットアップ情報記憶部24(図1参照)は、必ずしも必要としない。
【0074】
データベースから車両区分情報を取得する方法は種々の方法を採用することができる。例えば、ナビゲーション装置100の製造事業者が構築したデータベースから、ナビゲーション装置100が備える通信機能(図示せず)を用いて、該ナビゲーション装置100に接続されたETC車載器200に対応するセットアップ情報を取得するように構成することができる。
【0075】
また、予め、ナビゲーション装置100の利用者が、車載しようとするETC車載器200を既知であれば、データベースから車両区分特定部9にオフラインで該当するETC車載器200の識別情報とともにセットアップ情報を取り込んでおくこともできる。この場合、ナビゲーション装置100にETC車載器200が接続されたら、車両区分特定部9に記憶してある識別情報をチェックして車両区分情報を表示するように構成すればよい。
【0076】
あるいは、ナビゲーション装置100の製造事業者が取得している全てのETC車載器200の識別情報、セットアップ情報を対応付けて記憶した車両区分データテーブルを車両区分特定部9に設けておくこともできる。
【0077】
次に、図3のフローチャートを参照して本発明の実施例2にかかるナビゲーション装置100の動作を説明する。なお、図3のフローチャートに示す手順は、車両区分特定部9に事業者が取得している全てのETC車載器200の識別情報、セットアップ情報を対応付けて記憶した車両区分データテーブルを備えた構成に基づく手順である。
【0078】
まず、ナビゲーション装置100は電源ON状態で待機状態にあるものとする(ステップS10のNO、ステップS11のNO)。この状態でETC車載器200の通信部22とナビゲーション装置100の通信部11が接続されると(ステップS10のYES)、制御部1は、通信部11および通信部22を介してETC車載器200の車載器識別情報記憶部23から車載器識別情報を読み出して車両区分特定部9に車載器識別情報を受け渡す(ステップS12)。
【0079】
次いで、車両区分特定部9は、受け取った車載器識別情報とデータテーブルとを参照して、該車載器識別情報に対応づけられた車両区分情報を特定し、この車両区分情報を制御部1に受け渡す(ステップS13)。車両区分情報を受け取った制御部1は、内部メモリに記憶された車両区分情報を読み出す(ステップS14)。
【0080】
次に、制御部1は、車両区分特定部9から受け取った、ETC車載器200の車両区分情報と、内部メモリから読み出したナビゲーション装置100の車両区分情報とを比較し、車両区分情報が一致しているか否か判別を行う(ステップS15)。
【0081】
ステップS15の処理において、車両区分情報が一致していないと判別した場合(ステップS15のNO)、制御部1は、送受信部10からデータを送信できないよう制御し、ETCシステムが利用できない状態とする(ステップS16)。なお、ステップS15の処理において、車両区分情報が一致していると判別した場合(ステップS15のYES)、送受信部10と路上機間でデータの送受信が行える状態とし、ステップS2の処理へ進む。
【0082】
次に、ステップS16の処理において、ETCシステムが利用できない状態となると、ステップS17の処理に進み、ETCシステムが利用できない旨の報知を表示部3および音声出力部8を介して行う(ステップS17)。この報知では、ETCシステムが利用できない旨の内容以外に、ETC車載器200に格納された車両区分情報とナビゲーション装置100に登録された車両区分情報とが異なること車両区分によって有料道路の利用料金が異なること、また、ETC車載器200は、セットアップ時に登録された車両でしか使用できないことなどが含まれると良い。
【0083】
このように、この変形例によっても、先に示した実施例1にかかるナビゲーション装置100と同様の効果を得ることができる。
【0084】
次に、上記実施例1、実施例2にかかるナビゲーション装置100の概略の構造を説明する。図4は、ETC接続用スロットが設けられた本発明の実施例にかかるナビゲーション装置100の外観図である。このナビゲーション装置100においては、液晶ディスプレイ101及び操作ボタン群102がナビゲーション装置本体107から引き出されるように構成されており、ナビゲーション装置の本体107の前面部には、CD/DVD挿入口103やCD/DVDイジェクトボタン104、SDカード挿入口105の他に、別途購入等したETC車載器200をナビゲーション装置100に接続するための接続用スロット106(上記実施例では、例えば、通信部11)が設けられている。
【0085】
ETC車載器200をナビゲーション装置100に接続する際には、接続用スロット106から導出されている接続用コネクタ(不図示)を引き出してETC車載器200側の接続用コネクタ(不図示)(上記実施例では、例えば、通信部22)と接続したのち、ETC車載器200を接続用スロット106に嵌め込み装着して、ナビゲーション装置100とETC車載器200との接続が完了される。なお、同図においては、ETC車載器200がすでに接続された状態が示されている。
【0086】
このように、ナビゲーション装置100にETC車載器200を着脱できるようにしておけば、ナビゲーション装置100の製造事業者とETC車載器200の製造事業者とが異なる場合であっても、カー用品の販売事業者によってナビゲーション装置100にETC車載器200を装着することができるようになる。
【0087】
このように、ナビゲーション装置100にETC車載器200を着脱することができる接続用スロット106を設ければ、先ず、第1に、ナビゲーション装置100とETC車載機器200が一体に組み込まれている場合、例えば、ナビゲーション装置100が故障した場合に再度ETC車載器200のセットアップを行わなくてはならなくなるが、着脱可能であれば、ナビゲーション装置100が故障してもETC車載機器200を他のナビゲーション装置100に載せ替えればよく、再セットアップの必要がない。また、ETC車載機器200が故障した場合には、ETC車載機器200のみを取り外して修理することもできる。第2にナビゲーション装置100にETC車載機器200を接続するための専用の配線が必要なくなり、外観がきれいになる。第3に、カー用品の販売店としても配線作業が必要なくなる。第4にユーザがナビゲーション装置100にETC車載器200をユーザが後付けする場合にも配線の作業や費用が必要なくなるなどの利点が得られる。
【0088】
なお、上記実施例において、ETC車載器200に格納されたセットアップ情報は暗号化されているものとして説明した。これは、セキュリティーを考慮したORSEの運用規則によるものである。しかしながら、セットアップ情報を暗号化することなくETC車載器200に格納されるようになれば、復号化することなく登録された車両区分情報を取得できることはいうまでもない。この場合、車両区分特定部9は、通信部11および通信部22を介して取得したセットアップ情報の中から車両区分情報を抽出して、この車両区分情報を制御部1に受け渡す。
【0089】
さらに、上記実施例では、ナビゲーション装置100が、路上機(外部通信機)へETCカードのカードIDなどを送信する送受信部10を備える場合を例示したが、これに限ることはなく、ETC車載器200(記憶装置)が送受信部10を備えていてもよく、また、ナビゲーション装置100及びETC車載器200ともに送受信部10を備えていてもよい。
【0090】
なお、ETC車載器200が送受信部10を備える場合において、制御部1がETC車載器200に格納された車両区分情報と、ナビゲーション装置100に登録された車両区分情報とが一致しないと判定した場合、通信部11及び通信部22を介してETC車載器200の制御部(不図示)にその旨を送信し、車両区分情報とが一致しない旨を受信したETC車載器200の制御部は、例えば、スイッチング回路などを動作させ送受信部10への電力供給を停止させることで、ETCシステムが利用できない状態(送受信部10による送信及び/又は受信が行なえない状態)としてもよい。
【0091】
また、ナビゲーション装置100及びETC車載器200ともに送受信部10を備えている場合において、制御部1がETC車載器200に格納された車両区分情報と、ナビゲーション装置100に登録された車両区分情報とが一致しないと判定した場合、通信部11及び通信部22を介してETC車載器200の制御部(不図示)にその旨を送信し、車両区分情報とが一致しない旨を受信したETC車載器200の制御部は、例えば、スイッチング回路などを動作させETC車載器200の送受信部10への電力供給を停止させることで、ETCシステムが利用できない状態(送受信部10による送信及び/又は受信が行なえない状態)とし、また、制御部1は、例えば、スイッチング回路などを動作させナビゲーション装置100の送受信部10への電力供給を停止させることで、ETCシステムが利用できない状態(送受信部10による送信及び/又は受信が行なえない状態)としてもよい。
【0092】
さらに、上記実施例では、通信部22及び通信部11を介してセットアップ情報(車両区分情報)を制御部1が取得し、制御部1がETC車載器200に格納された車両区分情報と、ナビゲーション装置100に登録された車両区分情報とが一致するか否かを判定したが、これに限ることはなく、通信部22及び通信部11を介してナビゲーション装置100に登録された車両区分情報をETC車載器200の制御部が取得し、ETC車載器200の制御部がETC車載器200に格納された車両区分情報と、ナビゲーション装置100に登録された車両区分情報とが一致するか否かを判定して、ETC車載器200及び/又はナビゲーション装置100に備えられた送受信器10による送信及び/又は受信が行なえない状態(ETCシステムが利用できない状態)としてもよい。
【符号の説明】
【0093】
1 制御部
2 操作部
3 表示部
4 現在位置検出部
5 地図記憶部
6 経路探索部
7 経路記憶部
8 音声出力部
9 車両区分特定部
10 送受信部
11 通信部
21 ETCカードリーダ
22 通信部
23 車載器識別情報記憶部
24 セットアップ情報記憶部
100 ナビゲーション装置
200 ETC車載器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両区分情報が格納された記憶装置と電気的に接続するための接続手段と、
予め車両区分情報が登録された記憶手段と、
前記記憶装置に格納された車両区分情報を特定する車両区分特定手段と、
前記車両区分特定手段により特定された車両区分情報と前記記憶手段に登録された車両区分情報とを比較し、それらの車両区分情報が一致しないと判別したときには、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないよう制御する制御手段と、
を有することを特徴とする車載用電子機器。
【請求項2】
前記車載用電子機器は、前記送信手段を有することを特徴とする請求項1に記載の車載用電子機器。
【請求項3】
前記車載用電子機器は、前記それらの車両区分情報が一致しないと判別した場合、前記それらの車両区分情報が一致しないことを報知する報知手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載用電子機器。
【請求項4】
前記記憶装置に格納された車両区分情報は暗号化されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車載用電子機器。
【請求項5】
前記車両区分特定手段は、
前記暗号化された車両区分情報を復号化するためのデコーダを有し、
前記接続手段を介して前記記憶装置から取得される車両区分情報を前記デコーダで復号化することにより、接続された記憶装置に格納された車両区分情報を特定することを特徴とする請求項4に記載の車載用電子機器。
【請求項6】
前記車両区分特定手段は、
前記接続手段を介して前記記憶装置から取得される車載器識別情報に基づいて、記憶装置毎に格納された車載器識別情報と、各記憶装置に格納されたセットアップ情報に含まれる車両区分情報とを予め対応づけて蓄積したデータベースを参照することにより、接続された記憶装置に格納された車両区分情報を特定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車載用電子機器。
【請求項7】
車両区分情報が格納された記憶装置と、車載用電子機器とが、接続手段を介して電気的に接続された車載用電子システムにおいて、
前記車載用電子機器は、予め車両区分情報が登録された記憶手段を有し、
前記車載用電子機器又は前記記憶装置は、前記記憶装置に格納された車両区分情報と前記記憶手段に登録された車両区分情報とを比較し、それらの車両区分情報が一致しないと判別したときには、送信手段により外部通信機へ情報が送信されないよう制御する制御手段を有することを特徴とする車載用電子システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−70653(P2011−70653A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171381(P2010−171381)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】