説明

軸受、回転装置、給紙装置、画像形成装置、回転装置の組立方法及び解体方法並びに給紙装置の組立方法及び解体方法

【課題】容易に組立、解体することに貢献できる軸受、並びに容易に組立、解体ができる回転装置及び給紙装置及びそれらの方法を提供する。
【解決手段】回転軸118は支持部120に軸受122を介して回転自在に支持される。回転軸118には、カム部材124を固定するためのピン140が形成されている。カム部材124が支持部120の近傍に配置されているので、軸受122を移動させようとすると、ピン140に干渉するが、ピン140が逃げる切欠き142を軸受122に形成し、軸受122とピン140との干渉を避けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受及び軸受を有する回転装置、給紙装置及び画像形成装置に関し、さらに回転装置や給紙装置の組立方法及び解体方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回転軸と軸受とから構成された回転装置は種々の装置に用いられている。例えば画像形成装置の給紙装置においては、フィードロールが設けられた回転軸を回転自在に支持するために軸受を備えている。この種の軸受として、内部に軸受け用の貫通孔が形成された円筒状の軸受け部と、この軸受け部の一方端の外周部に設けられるフランジ部と、軸受け部の他方端の外周部に設けられる凸部とを有し、この凸部によりフレーム部材に固定するようにしたものが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−159836号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、小型化された従来の回転装置においては、回転装置を組み立てたり、解体する場合、軸受に他の部材が干渉し、容易に組立、解体することができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、容易に組立、解体することに貢献できる軸受、並びに容易に組立、解体ができる回転装置及び給紙装置及びそれらの方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴とするところは、回転軸が挿入される挿入孔から外周に至る切欠きが形成されてなる軸受にある。挿入孔から外周に至る切欠きを形成したので、回転軸に設けられた要素(例えばピン)を切欠きに逃がすことができ、そのため、容易に組立、解体を行うことができる。ここで、切欠きは必ずしも軸受の全長に渡って形成する必要はなく、回転軸に設けられた要素との干渉を避けるように一部のみに形成してもよい。
【0007】
本発明の第2の特徴とするところは、回転軸と、この回転軸を回転自在に支持する軸受とを有し、前記軸受は、前記回転軸が挿入される挿入孔から外周に至る切欠きが形成されてなる回転装置にある。軸受に挿入孔から外周に至る切欠きを形成したので、回転軸に設けられた要素(例えばピン)を切欠きに逃がすことができ、そのため、回転装置の組立、解体を容易に行うことができる。好適には、前記軸受は、前記回転軸の軸方向に渡って略平行に当該軸受の内周から外周に至る切欠きが形成されてなる。
【0008】
好適には、前記軸受の切欠きに嵌合する変形防止部を有する。したがって、軸受が内側に変形しようとする力が切欠きに嵌合する変形防止部により受けられるので、軸受の変形を防止し、回転軸のスムーズな回転を確保することができる。
【0009】
また、好適には、前記回転軸にはカム部材が固定されている。そして、前記回転軸には前記カム部材を固定するピンが形成され、このピンが前記軸受の切欠きに挿入され得るようになされている。したがって、軸受を一方向に移動させて組立、解体を行う場合、カム部材を固定するためのピンが軸受と干渉することがあるが、軸受に形成された切欠きにピンを逃がすことによりピンと軸受との干渉を無くし、容易に組立、解体を行うことができる。
【0010】
本発明の第3の特徴とするところは、フィードロール及びカム部材が固定された回転軸と、この回転軸を回転自在に支持する軸受とを有し、前記軸受は、前記回転軸が挿入される挿入孔と略平行に、前記挿入孔から外周に至る切欠きが形成されてなる給紙装置にある。したがって、給紙装置を組立、解体する場合、カム部材を固定するためのピンが軸受と干渉することがあるが、軸受に形成された切欠きにピンを逃がすことによりピンと軸受との干渉を無くし、容易に組立、解体を行うことができる。
【0011】
本発明は、上記給紙装置を有する画像形成装置を含むものである。
【0012】
さらに、本発明の第4の特徴とするところは、軸受に形成された挿入孔を介して回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンから外す工程を含む回転装置の組立方法にある。回転装置を組立てる場合、回転軸のピンが軸受と干渉することがあるが、軸受に形成された切欠きにピンを逃がすことによりピンと軸受との干渉を無くし、容易に組立を行うことができる。
【0013】
本発明の第5の特徴とするところは、軸受に形成された挿入孔を介して回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンに挿入させる工程を含む回転装置の解体方法にある。回転装置を解体する場合、回転軸のピンが軸受と干渉することがあるが、軸受に形成された切欠きにピンを逃がすことによりピンと軸受との干渉を無くし、容易に解体を行うことができる。
【0014】
本発明の第6の特徴とするところは、軸受に形成された挿入孔を介して回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンから外し、前記回転軸のピンをカム部材に嵌合させる工程を含む給紙装置の組立方法にある。給紙装置を組立てる場合、回転軸のピンが軸受と干渉することがあるが、軸受に形成された切欠きにピンを逃がすことによりピンと軸受との干渉を無くし、容易に組立を行うことができる。
【0015】
本発明の第7の特徴とするところは、回転軸に形成されたピンとカム部材との嵌合を解き、軸受に形成された挿入孔を介して前記回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンに挿入させる工程とを含む給紙装置の解体方法にある。給紙装置を解体する場合、回転軸のピンが軸受と干渉することがあるが、軸受に形成された切欠きにピンを逃がすことによりピンと軸受との干渉を無くし、容易に解体を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、回転装置、給紙装置及び画像形成装置において、容易に組立、解体を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12の上部に排出部14が設けられていると共に、この画像形成装置本体12の下部に例えば1段の給紙装置16が配置されている。
【0018】
給紙装置16は、給紙ユニット本体18と、用紙が収納される給紙カセット20とを有する。給紙カセット20の奥端近傍上部には、給紙カセット20から用紙を供給するフィードロール22、及び、供給される用紙を1枚ずつ捌くリタードロール24が配置されている。
【0019】
搬送路26は、フィードロール22から排出口28までの用紙通路であり、この搬送路26は、画像形成装置本体12の裏側(図1の右側面)近傍にあって、給紙ユニット16から後述する定着装置92まで略垂直に形成されている。この搬送路26の定着装置92の上流側に後述する二次転写ロール82と二次転写バックアップロール76とが配置され、二次転写ロール82と二次転写バックアップロール76の上流側にレジストロール30が配置されている。このレジストロール30と、フィードロール22及びリタードロール24との間には、搬送ロール32が設けられている。また、搬送路26の排出口28の近傍には排出ロール34が配置されている。
【0020】
したがって、給紙装置16の給紙カセット20からフィードロール22により送り出された用紙は、リタードロール24により捌かれて最上部の用紙のみ搬送路26に導かれ、レジストロール30により一時停止され、タイミングをとって後述する二次転写ロール82と二次転写バックアップロール76との間を通ってトナー像が転写され、この転写されたトナー像が定着装置92により定着され、排出ロール34により排出口28から排出部14へ排出される。
【0021】
画像形成装置本体12には、例えば略中央部にロータリ現像器38が配置されている。ロータリ現像器38は、現像器本体40、上板42及び底板44から構成される。現像器本体40は、イエロー(Yellow)、マゼンタ(Magenta)、シアン(Cyan)及び黒(Black)の4色のトナー像をそれぞれ形成する現像部46a〜46dを有し、ロータリ現像器中心48を中心として左回り(図2において反時計回り)に回転する。現像部46a〜46dそれぞれは、現像ロール50a〜50dを有し、例えばコイルスプリングなどの弾性体52a〜52dにより、現像器本体40の法線方向に押圧されている。即ち、現像部46a〜46dの現像ロール50a〜50dは、ロータリ現像器中心48を中心として、それぞれ90°の間隔で現像器本体40の外周に配置され、例えば感光体からなる像担持体54に当接して像担持体54上の潜像をそれぞれの色のトナーで可視化する。
【0022】
像担持体54は、ロータリ現像器38に当接するように配置されており、この像担持体54の下方には、該像担持体54を一様帯電する例えば帯電ロールからなる帯電装置56が設けられている。また、像担持体54には、該像担持体54の回転方向の帯電装置56よりも上流側に第1のクリーナ58が当接している。第1のクリーナ58は、例えば一次転写後に像担持体54に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレード60と、クリーニングブレード60が掻き取ったトナーを回収する第1のトナー回収ボトル62とから構成される。ロータリ現像器38の下方には、帯電装置56により帯電された像担持体54に、レーザ光により潜像を書き込む露光装置64が配置されている。
【0023】
また、ロータリ現像器38の上方には、ロータリ現像器38によって可視化されたトナー像を一次転写する中間転写装置66が設けられている。この中間転写装置66は、例えば中間転写ベルトなどの中間転写体68、一次転写ロール70、ラップインロール72、ラップアウトロール74、二次転写バックアップロール76、スクレーパバックアップロール78及びブラシバックアップロール80から構成される。中間転写体68は弾性を有し、像担持体54に所定の範囲だけ巻きついて、像担持体54の回転に従動して回動する。つまり、中間転写体68は、一次転写ロール70の上流に配置されたラップインロール72と、一次転写ロール70の下流に配置されたラップアウトロール74との間で像担持体54にラップ状に当接し、一次転写ロール70によって像担持体54上のトナー像を例えばイエロー、マゼンタ、シアン、黒の順に重ねて一次転写され、この一次転写されたトナー像を後述する二次転写ロール82に向けて搬送する。
なお、ラップインロール72及びラップアウトロール74は、像担持体54から離間している。
【0024】
スクレーパバックアップロール78は、二次転写後に中間転写体68に残留するトナーを後述するスクレーパ86が掻き取ることを補助し、ブラシバックアップロール80は、二次転写後に中間転写体68に残留するトナーを後述するブラシロール88が掻き取ることを補助する。
【0025】
中間転写装置66の二次転写バックアップロール76には、搬送路26を挟んで二次転写ロール82が対峙している。つまり、二次転写ロール82と二次転写バックアップロール76との間が二次転写位置となっており、二次転写ロール82は、二次転写バックアップロール76の補助により、中間転写体68に一次転写されたトナー像を二次転写位置で用紙に二次転写する。ここで、二次転写ロール82は、中間転写体68が3回転する間、すなわちイエロー、マゼンタ、シアンの3色のトナー像を保持する際には中間転写体68から離間しており、黒のトナー像が転写されると中間転写体68に当接するようにされている。なお、二次転写ロール82と二次転写バックアップロール76との間には、所定の電位差が生じるようにされており、例えば二次転写ロール82を高電圧にした場合には、二次転写バックアップロール76はグランド(GND)などに接続される。
【0026】
中間転写装置66の二次転写位置よりも下流側には、第2のクリーナ84が当接している。第2のクリーナ84は、例えば二次転写後に中間転写体68に残留するトナーを掻き取ってクリーニングするスクレーパ86と、スクレーパ86によるクリーニング後に残ったトナーをさらに掻き取るブラシロール88と、スクレーパ86およびブラシロール88によって掻き取られたトナーを回収する第2のトナー回収ボトル90とから構成される。スクレーパ86は、例えばステンレスの薄板からなり、所定の電圧がかけられている。ブラシロール88は、例えば導電性の処理がなされたアクリルなどのブラシからなる。また、中間転写体68にトナー像を保持する間には、スクレーパ86及びブラシロール88は、中間転写体68から離間しており、所定のタイミングでこれらが一体となって中間転写体68に当接するようにされている。
【0027】
二次転写位置の上方には、定着装置92が配置されている。定着装置92は、加熱ロール94と加圧ロール96とを有し、二次転写ロール82及び二次転写バックアップロール76により用紙に二次転写されたトナー像を用紙に定着させ、排出ロール34に向けて搬送する。
【0028】
像形成ユニット98は、像担持体54、帯電装置56、中間転写装置66、第1のクリーナ58及び第2のクリーナ84を一体化したものである。この像形成ユニット98は、排出部14の傾斜部36に直近下方に配置されている。
【0029】
なお、画像形成装置本体12には制御部100が設けられ、この制御部100により、用紙が搬送路26を通過するタイミング、露光装置64が像担持体54を露光するタイミング、中間転写体68にトナー像を転写するタイミング、中間転写体68のトナー像を用紙に転写するタイミング等が制御される。
【0030】
画像形成装置本体12の正面(図1の左側)には、開閉ドア102が設けられている。この開閉ドア102は、画像形成装置本体12の側面に設けられて支点104を中心に回動できるようにしてある。この開閉ドア102を開くことにより、現像部46a〜46dの交換作業等を行うことができるようになっている。また、この開閉ドア102の先端に対向してインターロックスイッチ106が画像形成装置本体12に設けられている。このインターロックスイッチ106は、開閉ドア102が開かれると電源回路を開き、帯電装置56、露光装置64等への通電を遮断する。
【0031】
前述した搬送ロール32の一方は第1のシュート108に回転自在に支持されている。また、この第1のシュート108に対向して第2のシュート110が設けられている。第1のシュート108と第2のシュート110とにより搬送路26の一部を構成している。また、前述したフィードロール22の両側には、ガイド部材112が設けられている。このガイド部材112は、第1のシュート108に当接して位置決めされている。
【0032】
図2において、給紙ユニット20の詳細が示されている。給紙カセット20には底板114が揺動自在に配置されていると共に、この底板114の両側に用紙ガイド116が設けられており、用紙は底板114上に載置され、用紙ガイド116により幅方向の位置決めがなされる。給紙カセット20の前端に前述した第2のシュート110が一体に形成されている。この第2のシュート110の手前両側には支持部120が形成されており、この支持部120に回転軸118が後述する軸受122を介して回転自在に支持されている。図3にも示すように、この回転軸118のほぼ中央に前述したフィードロール22が固定されていると共に、このフィードロール22の両側にガイド部材112が回動自在に配置されている。また、ガイド部材112の両側で、支持部120の近傍にはカム部材124が回転軸118に固定されている。フィードロール22、ガイド部材112、回転軸118、カム部材124及び軸受122により組立体126(図3参照)が構成されている。カム部材124は、支持部120の外側に設けられたばね等の弾性部材128と協働して前述した底板114を上下動させ、最上位にある用紙の先端を所定のタイミングをもってフィードロール22に接触させるようになっている。
【0033】
図4乃至図10において、回転軸118を支持する支持構造の詳細が示されている。図4及び図8に示すように、回転軸118の一端には、図示しないモータからの駆動力を受ける従動歯車130が一方の支持部120の外側で固定されている。また、図6及び図7に示すように、支持部120には、軸受嵌合孔132が形成されており、この軸受嵌合孔132に軸受122の外周部分が嵌合している。軸受122及び軸受嵌合孔132のそれぞれには直径方向と平行にカットされたカット面が形成され、それぞれのカット面が嵌合することにより軸受122が支持部120に固定されている。また、支持部120には、軸受嵌合孔132の下方に作業用孔134に形成されている。この作業用孔134は、前述した組立体126を支持部120の側方から出し入れするためのものである。軸受嵌合孔132と作業用孔134とは連結溝136を介して連結されている。この連結溝136は、回転軸118の直径よりもやや広い幅を有し、回転軸118を挿通できるようになっている。
【0034】
軸受122の内周面は挿入孔138となっており、この挿入孔138に回転軸118の両端付近が挿入されている。回転軸118には、カム部材124の固定位置に対応してピン140が半径方向に突出形成されている。軸受122には、挿入孔138と略平行に挿入孔138から外周に至る切欠き142が形成されている。この切欠き142は、ピン140が挿通できる幅を持っている。このように、軸受122に切欠き142を形成すると、軸受122が内側に変形するおそれがある。そこで、支持部120には、軸受嵌合孔132に突出する変形防止部144が形成され、この変形防止部144に軸受122の切欠き142が嵌合し、軸受122の内側への変形を防止するようになっている。
【0035】
カム部材124は、カム面が形成された本体部146と、この本体部146の両側に形成されたボス部148とから構成されている。ボス部148の一方又は双方には、ピン挿通溝150が回転軸118の軸方向に延びるように形成され、このピン挿通溝150を介してピン140が挿通自在であるようなっている。また、本体部146には、ピン挿通溝150に続いてピン嵌合溝152が形成され、このピン嵌合溝152にピン140が嵌合して、カム部材124と回転軸118との回転方向の固定がなされている。ピン挿通溝150及びピン嵌合溝152は、カム部材124のカム面が上方に配置されるようにカム部材124を回転することにより軸受122の切欠き142と合うようになっている。また、ボス部148の一端が軸受122に形成されたフランジ部154に当接し、ボス部148の他端が回転軸118に嵌められた例えばEリングからなる固定部材156に当接して、カム部材124と回転軸118との軸方向の固定がなされている。
なお、軸受122の支持部120から突出した部分には係合溝158が形成され、この係合溝158に前述した弾性部材128の一端が係合している。
【0036】
次に組立体126を支持部120から取外す方法について説明する。組立体126の装着時においては、図5に示すように、軸受122が支持部120の132に嵌合し、カム部材124のボス部148が軸受122のフランジ部152と固定部材156との挟まれて固定されている。まず固定部材156を取外し、カム部材146と共に回転軸118を上方に回転させると、ピン140が上方に向く位置に移動する。この状態で軸受122及びカム部材124内側へ移動させると、図8及び図9の矢印Aで示すように、ピン嵌合溝150とピン140との嵌合が解け、さらにピン挿通溝150を介してカム部材124がピン140から外れ、軸受122の切欠き142にピン140が挿入される。これにより支持部120から軸受122が外れるので、図8及び図10の矢印Bで示すように、組立体126を下方に移動させると、回転軸118の軸受部分が連結溝136を介して作業用孔134に移動させることができ、この作業用孔134を介して組立体126を支持部120から取外すことができる。
【0037】
次に組立体126を支持部120に装着する方法について説明する。組立体126を支持部120に装着するには、取外す場合と逆の作業を行えばよく、まず組立体126を作業用孔134を介して支持部120間に入れ、次に図8に示すようにカム部材124のピン挿通溝150と軸受122の切欠き122が合うようにし、軸受122及びカム部材124を外側へ移動させる。軸受122は、切欠き142を介してピン140を抜け、支持部120の軸嵌合孔132に嵌合される。また、カム部材124は、ピン挿通溝150を介してピン140がピン嵌合溝152に嵌合する。最後に固定部材156を回転軸118に取り付ければ完了する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた給紙カセットを示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた組立体の斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像形成装置に組立体を支持部に装着した状態を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像形成装置に組立体を支持部に装着した状態を示す拡大断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた軸受と支持部とを示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた軸受と支持部とを示す正面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた組立体を支持部から取外す状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた組立体を支持部から取外す第1の工程を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた組立体を支持部から取外す第2の工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
10 画像形成装置
12 画像形成装置本体
16 給紙装置
20 給紙カセット
22 フィードロール
24 リタードロール
112 ガイド部材
118 回転軸
120 支持部
122 軸受
124 カム部材
140 ピン
142 切欠き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸が挿入される挿入孔から外周に至る切欠きが形成されてなることを特徴とする軸受。
【請求項2】
回転軸と、この回転軸を回転自在に支持する軸受とを有し、前記軸受は、前記回転軸が挿入される挿入孔から外周に至る切欠きが形成されてなることを特徴とする回転装置。
【請求項3】
前記軸受は、前記回転軸の軸方向に渡って略平行に当該軸受の内周から外周に至る切欠きが形成されてなることを特徴とする請求項2記載の回転装置。
【請求項4】
前記軸受の切欠きに嵌合する変形防止部を有することを特徴とする請求項2又は3記載の回転装置。
【請求項5】
前記回転軸にはカム部材が固定されていることを特徴とする請求項2乃至4いずれか記載の回転装置。
【請求項6】
前記回転軸にはカム部材を固定するピンが形成され、このピンが前記軸受の切欠きに挿入され得るようになされていることを特徴とする請求項4記載の回転装置。
【請求項7】
フィードロール及びカム部材が固定された回転軸と、この回転軸を回転自在に支持する軸受とを有し、前記軸受は、前記回転軸が挿入される挿入孔と略平行に、前記挿入孔から外周に至る切欠きが形成されてなることを特徴とする給紙装置。
【請求項8】
前記回転軸には前記カム部材を固定するピンが形成され、このピンが前記軸受の切欠きに挿入され得るようになされていることを特徴とする請求項7記載の給紙装置。
【請求項9】
請求項7又は8記載の給紙装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
軸受に形成された挿入孔を介して回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンから外す工程を含むことを特徴とする回転装置の組立方法。
【請求項11】
軸受に形成された挿入孔を介して回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンに挿入させる工程を含むことを特徴とする回転装置の解体方法。
【請求項12】
軸受に形成された挿入孔を介して回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンから外し、前記回転軸のピンをカム部材に嵌合させる工程を含むことを特徴とする給紙装置の組立方法。
【請求項13】
回転軸に形成されたピンとカム部材との嵌合を解き、軸受に形成された挿入孔を介して前記回転軸が挿入された軸受を一方向に移動させて、前記挿入孔と略平行に前記挿入孔から外周に至るよう前記軸受に形成された切欠きを前記回転軸に形成されたピンに挿入させる工程とを含むことを特徴とする特徴とする給紙装置の解体方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−38018(P2006−38018A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−215636(P2004−215636)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】