説明

送風機

【課題】携帯用送風機、特に、卓上型、塔型、又は台座型送風機のような床又は卓上送風機を提供する。
【解決手段】携帯用送風機は、空気入口及び第1のコネクタを有するケーシングと、第2のコネクタを有する空気出口とを含む。フィルタユニットは、ケーシングにフィルタユニットを着脱可能に接続するために第1のコネクタと協働するためのかつ第2のコネクタと実質的に同じである第3のコネクタと、フィルタユニットがケーシングに接続された時に空気入口から上流に位置するフィルタと、フィルタユニットに空気出口を着脱可能に接続するために第2のコネクタと協働するためのかつ第1のコネクタと実質的に同じである第4のコネクタとを含む。これは、空気出口がケーシングに直接に又はケーシングに接続された任意的なフィルタユニットに接続されることを可能にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用送風機(扇風機)に関する。特に、限定するわけではないが、本発明は、卓上型、塔型、又は台座型送風機のような床又は卓上送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の家庭用扇風機は、典型的には、軸の周りで回転するように装着した1組のブレード又はベーンと、空気流を発生させるようにブレードの組を回転させるための駆動装置とを含む。空気流の移動及び循環は、「風冷」又は微風をもたらし、結果として、ユーザは、熱が対流及び蒸発により消散される時に冷却効果を体験する。ブレードは、一般的に、ユーザが扇風機の使用中に回転ブレードと接触することを防止しながら空気流がハウジングを通過することを可能にするケージ内に位置する。
【0003】
患者を涼しく保つための病院における扇風機の使用は、一般病棟及び隔離病棟の両方において広く行きわたっている。例えば、患者の医療条件に応じて、薬を使用するのではなく扇風機を使用して患者の体温を低下させることが好ましい場合がある。扇風機を患者に割り当てる時に、一般的に、その扇風機は、他の医療機器と同様に医療機器の品目として扱われるので、看護師又は他の病院職員による頻繁な清掃を必要とすることになる。ブレード型扇風機の清掃は、扇風機のブレードを収容するケージを、扇風機のブレードを清掃することができる前に分解する必要があるので、職員にとって時間を消費するものである場合がある。この分解は、通常、ネジ回しの使用を必要とし、これは病棟の看護師によって実行することができない。多くの場合、病院が、現地外で扇風機を清掃する専門の清掃会社を雇うことがより便利である可能性があるが、これは、非常に費用がかかる可能性がある。
【0004】
国際出願公開第2009/030879号は、送風機アセンブリから空気を放出するためにケージに入れたブレードを使用しない送風機アセンブリを記載している。代わりに、送風機アセンブリは、基部に1次空気流を引き込むための電動羽根車を収容する基部と、基部に接続されて1次空気流が送風機から放出される環状スロットを含む環状ノズルとを含む。ノズルは、送風機アセンブリの局所環境内の空気が、口部から放出された1次空気流によって引き込まれて1次空気流を増幅する中心開口部を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際出願公開第2009/030879号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このタイプの「ブレードなし」送風機の外面を清掃するのに必要な時間は、扇風機のあらゆる部品を取り外して送風機のあらゆる露出部品にアクセスする必要性がないので、ケージに入れたブレードを有する扇風機を清掃するのに必要とするものよりも遥かに短い。例えば、送風機の外面を、布を使用してきれいに拭き取ることができる。このレベルの清掃は、一般病棟の患者に割り当てられるブレードなし送風機に対しては十分であると考えられるが、ブレードなし送風機が、隔離病棟又は感染封じ込め病棟の患者に割り当てられる時には、送風機が別の患者に割り当てられる時の二次汚染を回避するために、基部の内部構成要素を清浄に保つ必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、空気入口及び第1のコネクタを有するケーシングと、第2のコネクタを含む空気出口とを含む携帯用送風機を提供する。フィルタユニットは、ケーシングにフィルタユニットを着脱可能に接続するために第1のコネクタと協働するための、第2のコネクタと実質的に同じである第3のコネクタと、フィルタユニットがケーシングに接続された時に空気入口より上流に位置するフィルタと、フィルタユニットに空気出口を着脱可能に接続するために第2のコネクタと協働するための、第1のコネクタと実質的に同じである第4のコネクタとを含む。
【0008】
これは、空気出口が直接にケーシングに接続されるか、又は任意的なフィルタユニットがケーシングと空気出口の間に接続されることを可能にする。フィルタユニットとケーシングの間及び空気出口とフィルタユニットの間で行われるタイプの接続は、フィルタユニットがない場合に空気出口とケーシングの間で行われるタイプの接続と同じである。これは、空気出口をケーシングに接続するための技術が、フィルタユニットを基部に接続するための及び空気出口をフィルタユニットに接続するための技術と同じであるので、フィルタユニットのケーシング及び空気出口への接続を容易にする。フィルタユニットは、好ましくは、ユーザがフィルタユニットを送風機に取り付けて、その後にツールの必要なく送風機からフィルタユニットを脱離することを可能にするために、ケーシング及び空気出口に対して手動で接続される。
【0009】
フィルタユニットは、例えば、送風機が異なる患者に割り当てられる時、送風機が隔離病棟から一般病棟まで患者と共に移動する時、又はフィルタが規定の使用期間の終わりに達した時に交換することができる使い捨てフィルタユニットの形態であることが好ましい。これは、送風機を清掃するために現地外に持ち出す必要がある頻度を非常に減少させることができるので、送風機の使用に付随する費用を非常に低減することができる。
【0010】
フィルタは、好ましくは、高エネルギ粒子捕捉器(HEPA)フィルタを含む。フィルタはまた、発泡体、炭素、紙、又は繊維性フィルタの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。フィルタは、好ましくは、送風機によって発生する空気流に露出された0.5から1.5m2の範囲の表面積を有する。フィルタの容積を最小にするために、フィルタは、ひだを付けて、ケーシングの空気入口を取り囲むための実質的に環状形のフィルタを形成することが好ましい。この場合には、フィルタユニットは、フィルタがその間に位置する2つの環状円板を含むことができる。これらの円板は、送風機の使用中に容易にきれいに拭き取ることができる。各円板は、円板間にフィルタを保持するために他方の円板の方向に延びる隆起したリムを含むことができる。フィルタは、フィルタユニットの製造中に円板に容易に接着することができる。円板は、互いに、フィルタユニットの製造中にフィルタが接着されるフィルタユニットの少なくとも一部を形成すると考えることができる
【0011】
フィルタユニットは、空気がフィルタユニットに入る複数の開口(孔)を含む外側カバーを含むことができる。この外側カバーは、フィルタユニットの第1の比較的粗いフィルタを提供し、虫又はほこりの大きな粒子のような浮遊物体がフィルタと接触するのを防止することができ、特に、フィルタのケーシングへの取り付け中にフィルタにユーザが接触するのを防止し、従って、フィルタの損傷を防止することができる。外側カバーは、好ましくは、ユーザがフィルタによって捕捉されたほこり又はデブリの量を見ることができるように透明である。
【0012】
好ましい実施形態では、フィルタユニットは、ケーシングの外面の周りに配置可能なスリーブの形態である。ケーシングは、基部の形態にすることができ、これは、床、机、テーブル、又は他の表面上で自立することができる。
【0013】
フィルタユニットは、好ましくは、ケーシングの外面と係合するための少なくとも1つのシールを含む。これは、送風機によって発生する空気流が空気入口までフィルタの周囲ではなくフィルタを通過することを保証することができる。
【0014】
空気入口は、少なくとも部分的にケーシングの周りに延びることができ、かつ開口(孔)のアレイを含むことができる。例えば、ケーシングは、基部表面及び側壁を含むことができ、空気入口は、ケーシングの側壁に位置する。ケーシングは、実質的に円筒形とすることができる。ケーシングは、空気入口から空気出口までの空気流を発生させる手段を収容することができる。空気流を発生させる手段は、好ましくは、モータによって駆動する羽根車を含む。ディフューザが、好ましくは、羽根車より下流に位置する。フィルタユニットは、送風機のケーシングと係合するための第1のシールと、送風機の空気出口と係合するための第2のシールとを含むことができ、そのために空気流は、シール間のフィルタユニットを通って及びフィルタを通って引き込まれる。
【0015】
空気出口は、空気流を受け取るための内部通路及び空気流を放出するための口部を含むことができる。内部通路は、口部から放出された空気流によって空気が引き込まれる開口部の周りに延びることができる。
【0016】
第1及び第3のコネクタは、フィルタユニットをケーシングに取り付けて、その後にケーシングから脱離することを可能にする、協働するネジ山を含むことができる。代替的に、第1のコネクタは、ケーシングに対するフィルタユニットの回転を抑制するために第3のコネクタと解除可能に係合するように構成することができる。第1のコネクタは、好ましくは、楔の形態であるか又は楔を含む。第3のコネクタは、好ましくは、フィルタユニットをケーシングに取り付けるためにフィルタユニットがケーシングに対して回転する時に、楔の傾斜面の上を摺動するように構成された傾斜面を含む。第3のコネクタはまた、楔の形態にすることができる。第1及び第3のコネクタの対向する表面は、次に、送風機の使用中にケーシングに対する送風機ユニットの回転を抑制し、フィルタユニットがケーシングから誤って脱離するのを防止する。第1のコネクタは、好ましくは、例えば、ユーザが比較的大きな回転力をフィルタユニットに付加することにより、第3のコネクタを係合から外すように曲げてフィルタユニットをケーシングから脱離するように構成される。すなわち、組立及び分解の各々は、1つの操作又は捻りの動きで実施することができ、送風機の未熟なユーザによって実施することができると考えられる。
【0017】
第1のコネクタは、ケーシングの外面上に位置することができ、第3のコネクタは、フィルタユニットの内面上に位置することができる。第1のコネクタは、ケーシングの外面の凹部部分に位置することができる。フィルタユニットは、第5のコネクタを含むことができ、ケーシングは、フィルタユニットが第1のコネクタ及び第3のコネクタによってケーシングに接続される時に、ケーシングから離れる方向のフィルタユニットの移動を抑制するために、第5のコネクタと協働するための第6のコネクタを含むことができる。同様に、フィルタユニットは、第7のコネクタを含むことができ、空気出口は、空気出口が第2のコネクタ及び第4のコネクタによってフィルタユニットに接続される時に、フィルタユニットから離れる方向の空気出口の移動を抑制するために、第7のコネクタと協働するための第8のコネクタを含むことができる。
【0018】
ここで、本発明の好ましい特徴を添付の図面を参照して一例として以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】送風機の正面図である。
【図2】図1の送風機の基部の斜視図である。
【図3】図1の送風機の空気出口の斜視図である。
【図4】図1の送風機の空気出口の一部分の下部斜視図である。
【図5】図1の送風機の断面図である。
【図6】図5の一部の拡大図である。
【図7】図1の送風機に取り付けるための付属品の側面図である。
【図8】図7の付属品の上から見た斜視図である。
【図9】図7の付属品の断面図である。
【図10】図7の付属品が取り付けられた図1の送風機の斜視図である。
【図11】図10の送風機の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、送風機10の正面図である。送風機10は、好ましくは、基部12及び基部12に接続された空気出口14を含むブレードなし送風機10の形態である。図2も参照すると、基部12は、実質的に円筒形の外側ケーシング16を含み、外側ケーシング16は、外側ケーシング16に形成された開口(孔)の形態であって、これを通して、1次空気流が外部環境から基部12に引き込まれる複数の空気入口18を有する。基部12は、送風機10の作動を制御するための、複数のユーザ操作可能ボタン20及びユーザ操作可能ダイヤル22を更に含む。この例では、基部12は、200から300mmの範囲の高さを有し、外側ケーシング16は、100から200mmの範囲の外径を有する。
【0021】
図3に示すように、空気出口14は、環状形を有し、開口部24を形成する。空気出口14は、200から400mmの範囲の高さを有する。空気出口14は、送風機10から開口部24を通って空気を放出するために送風機10の後部の方向に位置する口部26を含む。口部26は、少なくとも部分的に開口部24の周りに延び、好ましくは開口部24を取り囲む。空気出口14の内周は、口部26に隣接して位置するコアンダ表面28を含み、この上で、口部26は、送風機10、コアンダ表面28の下流に位置するディフューザ表面30、及びディフューザ表面30の下流に位置するガイド表面32から放出された空気を案内する。ディフューザ表面30は、送風機10から放出された空気の流れを助けることができるような方法で開口部24の中心軸Xから離れる方向にテーパ付けられるように構成されている。ディフューザ表面30と開口部24の中心軸Xとの間に形成される角度は、5から25°の範囲であって、この例では約15°である。ガイド表面32は、送風機10からの冷却空気流の効率的な送出を更に助けるように、ディフューザ表面30に対してある一定の角度で配置される。ガイド表面32は、好ましくは、開口部24の中心軸Xに対して実質的に平行に配置され、口部26から放出された空気流に対して実質的に平坦な及び実質的に滑らかな面を呈する。視覚的に訴えるテーパ付き表面34は、ガイド表面32から下流に位置し、開口部24の中心軸Xに対して実質的に垂直に横たわる先端表面36で終端する。テーパ付き表面34と開口部24の中心軸Xとの間に形成される角度は、好ましくは、45°である。開口部24の中心軸Xに沿って延びる方向の空気出口14の全体の深さは、100から150mmの範囲にあり、この例では約110mmである。
【0022】
図5は、送風機10の断面図を示している。基部12は、下部基部部材38と、下部基部部材38上に装着された中間基部部材40と、中間基部部材40上に装着された上部基部部材42と、を含む。下部基部部材38は、実質的に平坦な底面43を有する。中間基部部材40は、図1及び2に示すユーザ操作可能ボタン20の押し下げ及び/又はユーザ操作可能ダイヤル22の操作に応答して送風機10の操作を制御するためのコントローラ44を収容する。中間基部部材40はまた、下部基部部材38に対して中間基部部材40及び上部基部部材42を揺動させるための揺動機構46を収容することができる。上部基部部材42の各揺動サイクルの範囲は、好ましくは、60°から120°であり、この例では約90°である。この例では、揺動機構46は、1分間当たり約3から5揺動サイクルを実施するように構成される。主電源ケーブル48が、送風機10に電力を供給するために下部基部部材38に形成された開口を通って延びている。
【0023】
上部基部部材42は、中間基部部材40に対して傾けられていてもよく、1次空気流が送風機10から放出される方向を調節することができる。例えば、中間基部部材40の上面及び上部基部部材42の下面には、上部基部部材42が中間基部部材40から持ち上げられるのを防止しながら、上部基部部材42が中間基部部材40に対して移動することを可能にする相互接続形状を設けることができる。例えば、中間基部部材40及び上部基部部材42は、相互連結するL字形部材を含むことができる。
【0024】
上部基部部材42は、開放上端を有し、少なくとも部分的に上部基部部材42の周りに延びる開口(孔)50のアレイを含む。開口50は、基部12の空気入口18を提供する。上部基部部材42は、開口50を通って基部12に1次空気流を引き込むための羽根車52を収容する。好ましくは、羽根車52は、斜流羽根車の形態である。羽根車52は、モータ56から外方に延びる回転軸54に接続される。この例では、モータ56は、ダイヤル22のユーザ操作に応答してコントローラ44によって可変な速度を有するDCブラシレスモータである。モータ56の最高速度は、好ましくは、5,000から10,000rpmの範囲である。モータ56は、下部部分60に接続された上部部分58を含むモータバケット内に収容される。モータバケットは、モータバケット保持器62によって上部基部部材42内に保持される。上部基部部材42の上端は、円筒外面64を含む。モータバケット保持器62は、例えば、スナップ式接続によって上部基部部材42の開放上端に接続される。モータ56及びそのモータバケットは、モータバケット保持器62に剛的に接続されることなく、上部基部部材42内のモータ56のある程度の移動を可能にする。
【0025】
図2に戻ると、上部基部部材42の上端は、外面64の部品を除去して成形「切り欠き」部分を残すことによって形成された2対の開放溝66を含む。溝66の各々の上端は、上部基部部材42の開放上端と開放連通状態にある。開放溝66は、上部基部部材42の開放上端から下方に延びるように構成される。溝66の下部の一部は、上部基部部材42の外面64によって境界付けられた上部部分及び下部部分を有する、周方向に延びるトラック68を含む。開放溝66の各対は、上部基部部材42の上端に関して対称的に位置し、これらの対は、互いに周方向に離間している。環状密封部材69が、上部基部部材42の外面の周りに延びて溝66のトラック68の下に位置する。
【0026】
上部基部部材42の上端の円筒外面64は、テーパ付き部品72及び側壁74を有する1対の楔部材70を更に含む。楔部材70は、上部基部部材42の両側に位置し、各楔部材70は、外面64のそれぞれの切り欠き部分内に位置する。
【0027】
モータバケット保持器62は、モータバケット保持器62の上端から内方に延びる湾曲ベーン部分76、78を含む。各湾曲ベーン76、78は、モータバケットの上部部分58の一部と重なる。従って、モータバケット保持器62及び湾曲ベーン76、78は、移動及び取り扱い中に所定位置にモータバケットを固定して保持するように作用する。特に、モータバケット保持器62は、送風機10が逆さになった場合、モータバケットが外れて空気出口14の方向に落下するのを防止する。
【0028】
図5を再び参照すると、モータバケットの上部部分58及び下部部分60の一方は、螺旋状フィン82を有する静止円板の形態のディフューザ80を含み、これは、羽根車52から下流に位置する。螺旋状フィン82の1つは、上部基部部材42を垂直に通過する線に沿って分割する時に実質的に反転U字形断面を有する。この螺旋状フィン82は、電源接続ケーブルが螺旋状フィン82を通ってモータ56まで通ることができるように成形される。
【0029】
モータバケットは、羽根車ハウジング84内に位置してこの上に装着される。羽根車ハウジング84は、次に、複数の角度的に離間するとともに、基部12の上部基部部材42内に位置する支持体86、この例では、3つの支持体の上に装着される。ほぼ円錐台状のシュラウド88が、羽根車ハウジング84内に位置する。シュラウド88は、好ましくは、羽根車52の外縁に接続され、シュラウド88の外面が羽根車ハウジング84の内面の近くにあるがこれに接触しないように成形される。実質的に環状の入口部材90が、1次空気流を羽根車ハウジング84内に案内するために羽根車ハウジング84の底部に接続される。羽根車ハウジング84の上部は、羽根車ハウジング84から放出された空気流を空気出口14の方向に案内するための実質的に環状の空気出口92を含む。
【0030】
好ましくは、基部12は、基部12からのノイズ放出を低減するための消音部材を更に含む。この例では、基部12の上部基部部材42は、上部基部部材42の基部の方向に位置する円板状発泡部材94と、羽根車ハウジング84内に位置する実質的に環状の発泡部材96とを含む。
【0031】
可撓性密封部材が、羽根車ハウジング84上に装着される。可撓性密封部材は、羽根車52及びディフューザ80の空気出口92から放出された空気流から、外部環境から引き込まれた1次空気流を分離することにより、外側ケーシング16と羽根車ハウジング84の間に延びる経路に沿っての空気入口部材90への空気の戻りを抑制する。密封部材は、好ましくは、リップシール98を含む。密封部材は、環状形であって羽根車ハウジング84を囲み、外側ケーシング16の方向に羽根車ハウジング84から外方に延びている。図示の実施形態では、密封部材の直径は、羽根車ハウジング84から外側ケーシング16までの半径方向距離よりも大きい。従って、密封部材の外側部分100は、外側ケーシング16に対して付勢され、外側ケーシング16の内面に沿って延びてシールを形成する。好ましい実施形態のリップシール98は、テーパ付けられ、リップシール98が、羽根車ハウジング84から離れて外側ケーシング16の方向に延びるにつれて、先端102に向かって狭くなる。リップシール98は、好ましくは、ゴムから形成される。
【0032】
密封部材は、電源接続ケーブル106をモータ56に案内するためのガイド部分104を更に含む。図示の実施形態のガイド部分104は、カラーの形状に形成され、グロメットである場合がある。電気ケーブル106は、継手108においてモータに取り付けられたリボンケーブルの形態である。モータ56から延びる電気ケーブル106は、螺旋状フィン82を通ってモータバケットの下部部分60から出る。電気ケーブル106の通路は、羽根車ハウジング84の形状を辿り、ガイド部分104は、電気ケーブル106が可撓性密封部材を通過することができるように成形される。密封部材のガイド部分104は、電気ケーブル106が上部基部部材42内でクランプ締めされて保持されることを可能にする。カフ110が、電気ケーブル106を上部基部部材42の下部部分内に収容する。
【0033】
図6は、空気出口14の断面図を示している。空気出口14は、環状内側ケーシングセクション122に接続されてこの周りに延びる環状外側ケーシングセクション120を含む。これらのセクションの各々は、複数の接続部品から形成することができるが、この実施形態では、外側ケーシングセクション120及び内側ケーシングセクション122の各々は、それぞれの単一成形部品から形成される。内側ケーシングセクション122は、空気出口14の中心開口部24を形成し、コアンダ表面28、ディフューザ表面30、ガイド表面32、及びテーパ付き表面34を画成するように成形された外周表面124を有する。
【0034】
外側ケーシングセクション120及び内側ケーシングセクション122は、空気出口14の環状内部通路126を一緒に形成する。従って、内部通路126は、開口部24の周りに延びている。内部通路126は、外側ケーシングセクション120の内周表面128及び内側ケーシングセクション122の内周表面130によって境界付けられる。図4に示すように、外側ケーシングセクション120は、内面134を有する基部132を含む。基部132の内面134上に形成されるのは、上部基部部材42の上端に接続するための2対の突起136及び1対の傾斜部138である。各突起136及び各傾斜部138は、内面134から立ち上がる。従って、基部132は、モータバケット保持器62の開放上端及び基部12の上部基部部材42に対して及びこれらの上に接続される。突起136の対は、突起136の対が上部基部部材42の上端の開放溝66の対の離間配置に対応するように、かつ傾斜部138の対の位置が上部基部部材42の上端の楔部材70の対の位置に対応するように、外側ケーシングセクション120の周囲に位置して互いに離間している。
【0035】
外側ケーシングセクション120の基部132は、1次空気流が上部基部部材42の上端及びモータバケット保持器62の開放上端から空気出口14の内部通路126に入る開口を含む。
【0036】
空気出口14の口部26は、送風機10の後部の方向に位置する。口部26は、外側ケーシングセクション120の内周表面128及び内側ケーシングセクション122の外周表面124それぞれの重なった又は向かい合った部分140、142によって画成される。この例では、口部26は、実質的に環状であり、図4に示すように、空気出口14を直径方向に通過する線に沿って分割した時に実質的にU字形断面を有する。この例では、外側ケーシングセクション120の内周表面128及び内側ケーシングセクション122の外周表面124の重なった部分140、142は、口部26が、コアンダ表面28の上に1次流れを向けるように構成された出口144に向かってテーパ付けられるように成形される。出口144は、環状スロットの形態であり、好ましくは、0.5から5mmの範囲の比較的一定の幅を有する。この例では、出口144は、約1mmの幅を有する。スペーサが、望ましいレベルで出口144の幅を維持するために、外側ケーシングセクション120の内周表面128及び内側ケーシングセクション122の外周表面124の重なった部分140、142を押し離すように口部26の周りで離間して配置されることができる。これらのスペーサは、外側ケーシングセクション120の内周表面128又は内側ケーシングセクション122の外周表面124のいずれかと一体にすることができる。
【0037】
図3及び4を参照すると、空気出口14を基部12に取り付けるために、空気出口14は、図4に示す向きから逆さにされ、空気出口14の基部132は、上部基部部材42の開放上端の上に位置する。空気出口14は、空気出口14の基部132の突起136が、上部基部部材42の開放溝66の開放上端と直接に整列して位置するように、基部12に対して整列している。この位置では、基部132の傾斜部138の対は、上部基部部材42の楔部材70の対と直接に整列している。空気出口14は、次に、突起136が開放溝66の基部に位置するように基部12上で押される。基部12の密封部材69は、空気出口14の基部132の内面134と係合し、基部12と空気出口14の間に気密シールを形成する。
【0038】
空気出口14を基部12に固定するために、空気出口14は、突起136が開放溝66の周方向に延びるトラック68に沿って移動するように、基部12に対して時計回り方向に回転される。基部12に対する空気出口14の回転はまた、上部基部部材42の開放上端の局所的弾性変形により、傾斜部138に、楔部材70のテーパ72の上を昇って摺動させる。基部12に対する空気出口14の回転が継続すると、傾斜部138は、楔部材70の側壁74の上に押し出される。上部基部部材42の開放上端は、傾斜部138が楔部材70とほぼ半径方向に整列するように弛緩する。結果的に、楔部材70の側壁74は、基部12に対する空気出口14の偶然の回転を防止するのに対して、トラック68内の突起136の位置は、基部12から離れる空気出口14の持ち上げを防止する。基部12に対する空気出口14の回転は、過度の回転力を必要としないので、送風機10の組立は、ユーザによって実施することができる。
【0039】
送風機10を作動させるために、ユーザは、基部12上のボタン20の適切な1つを押し下げ、それに応答して、コントローラ44は、羽根車52を回転させるようにモータ56を起動する。羽根車52の回転は、1次空気流が空気入口18を通って基部12に引き込まれるようにする。モータ56の速度に応じて、羽根車52によって発生する1次空気流は、1秒間当たり20から30リットルとすることができる。基部12の出口92における1次空気流の圧力は、少なくとも150Paとすることができ、好ましくは、250Paから1.5kPaの範囲である。1次空気流は、順次、羽根車ハウジング84、上部基部部材42の上端、及びモータバケット保持器62の開放上端を通過し、空気出口14の内部通路126に入る。基部12の空気出口92から放出された1次空気流は、一般的に、上方及び前方方向である。
【0040】
空気出口14内で1次空気流は、空気出口14の中心開口部24の周囲で反対方向に向う2つの気流に分かれる。横方向(軸Xに対してほぼ直角)に空気出口14に入る1次空気流の部分は、大きな案内なしに横方向に内部通路126に移行するのに対して、軸Xに対して平行な方向に空気出口14に入る1次空気流の別の部分は、空気流が横方向に内部通路126に移行することができるようにモータバケット保持器62の湾曲ベーン76、78によって案内される。空気流が内部通路126を通過すると、空気は、空気出口24の口部26に入る。口部26への空気流は、好ましくは、空気出口14の開口部24の周りで実質的に均等である。口部26の各セクション内で、空気流のその部分の流れ方向は、実質的に反転される。空気流のその部分は、口部26のテーパ付きセクションによって収縮され、出口98を通って放出される。
【0041】
口部26から放出された1次空気流は、空気出口14のコアンダ表面28の上に向けられ、外部環境から、具体的には口部26の出口98の周囲の領域及び空気出口14の後部の周囲からの空気の同伴によって2次空気流を発生させる。この2次空気流は、空気出口14の中心開口部24を通過し、ここで、2次空気流は、1次空気流と合体して空気出口14から前方に放出される総空気流又は空気流れを生成する。モータ56の速度に応じて、送風機10から前方に放出される空気の流れの質量流量は、1秒間当たり300から400リットルの範囲とすることができ、空気流れの最高速度は、2.5から4m/sの範囲とすることができる。
【0042】
空気出口14の口部26に沿った1次空気流の均一分布は、空気流がディフューザ表面30の上を均等に通過することを保証する。ディフューザ表面30は、制御された膨張(拡張)領域を通って空気流を移動させることによって空気流の平均速度を低減する。開口部24の軸Xに対するディフューザ表面30の比較的浅い角度により、空気流の膨張が徐々に起こることを可能にする。粗野な又は迅速な発散は、空気流を崩壊させ、膨張領域に渦を発生させる。そのような渦は、空気流における乱流及び関連したノイズの増加をもたらす可能性があり、これらは、特に送風機のような家庭用製品において望ましくないとすることができる。ディフューザ表面30を超えて前方に放出される空気流は、発散し続ける傾向がある可能性がある。軸Xの方向に内方に延びるガイド表面32は、軸Xの方向に空気流を収束させる。結果的に、空気流は、空気出口14から効率的に出ることができ、送風機10から数メートルの距離で迅速に空気流を体験することを可能にする。
【0043】
図7から9は、送風機10に対する外部付属品を示している。付属品は、送風機10に着脱可能に取り付け可能なフィルタユニット200の形態であり、フィルタユニット200が清掃又は交換のために取り外されることを可能にする。
【0044】
フィルタユニット200は、図10及び11に示すように、フィルタユニット200が送風機10の空気入口18の上に位置するように、基部12の上部基部部材42の周囲に配置可能なほぼ円筒スリーブの形態である。これは、1次空気流が送風機10の基部12に入る前に、フィルタユニット200が送風機10によって発生する1次空気流から浮遊粒子を除去することを可能にする。
【0045】
フィルタユニット200は、1次空気流から浮遊粒子を除去するためのほぼ環状のフィルタ202を含む。フィルタ202は、好ましくは、半径方向にひだを付けた高エネルギ粒子捕捉器(HEPA)フィルタの形態である。フィルタ202は、0.5から1.5m2の範囲にあってこの例では約1.1m2である、送風機によって発生する流入1次空気流に露出する表面積を有する。フィルタ202は、好ましくは、プラスチック材料から形成される円筒外側カバー204によって囲まれ、フィルタ202を保護し、従って、ユーザがフィルタ202と接触することなくフィルタユニット200を取り扱うことを可能にする。カバー204は、好ましくは、使用中又は一定期間使用後にユーザが視覚的にフィルタ202の状態を調べることを可能にするように透明である。カバー204は、1次空気流がフィルタユニット200に入る複数の開口(図示せず)を含み、従って、フィルタユニット200の濾過の比較的粗い第1段を提供し、比較的大きな浮遊物体又は虫がフィルタユニット200に入るのを防止する。フィルタユニット200は、フィルタ202とカバー204の間又はフィルタ202から下流に追加的な濾材を更に含むことができる。例えば、この追加的な濾材は、発泡体、炭素、紙、又は織物の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0046】
フィルタ202及びカバー204は、フィルタユニット200の2つの環状プレート206、208間に挟まれる。各プレート206、208は、円形内側リム210及び円形外側リム212を含み、これらは、両方とも部分的に他のプレート206、208の方向に延びている。フィルタ202及びカバー204は、プレート206、208のリム210、212間に位置し、好ましくは、接着剤を使用してプレート206、208に固定される。
【0047】
上部プレート206は、上部プレート206の内側リム210から半径方向内方に位置する下部カラー214を含む。下部カラー214は、上部プレート206から軸線方向下方に延びている。下部カラー214の内径は、送風機10の空気出口14の基部132の内径と実質的に同じである。空気出口14の基部132と同様に、下部カラー214の内面は、送風機10の基部12の上部基部部材42の上端に接続するための、2対の突起216及び1対の傾斜部(図示せず)を含む。下部カラー214の突起216及び傾斜部の形状と、下部カラー214の突起216と傾斜部の間の角度間隔とは、空気出口14の基部132の突起136及び傾斜部138のものと実質的に同一である。
【0048】
上部プレート206は、下部カラー214から半径方向内方に位置する上部カラー218を更に含む。上部カラー218は、上部プレート208の内側周方向周囲から軸線方向に上方に延びている。上部カラー218の外径は、上部基部部材42の開放上端の外面64の外径と実質的に同じである。上部基部部材42と同様に、上部カラー218は、2対の開放溝220及び1対の楔部材222を含む。開放溝220は、上部基部部材42の外面64の開放溝66と実質的に同一であり、開放溝220間の間隔は、開放溝66間の間隔と実質的に同じである。楔部材222は、上部基部部材42の外面64の楔部材70と実質的に同一であり、楔部材222間の間隔は、楔部材70間の間隔と実質的に同じである。フィルタユニット200の第1の環状密封部材224は、上部カラー218の外面の周りに延びて、溝220の周方向に延びるトラック226の下に位置する。
【0049】
カラー214、218は、好ましくは、プラスチック材料から形成され、好ましくは、上部プレート206と一体である。
【0050】
下部プレート208は、下部プレート208の内側リム210から軸線方向下方に延びる比較的小さなカラー228を含む。カラー228は、カラー228の内面上に位置する周方向に延びる溝を含む。フィルタユニット200の第2の環状密封部材230が、この溝内に位置する。カラー228は、同様に、好ましくは、プラスチック材料から形成され、好ましくは、下部プレート208と一体である。
【0051】
フィルタユニット200を送風機10に取り付けるために、まず、空気出口14は、基部12から脱離される。空気出口14を基部12から脱離するために、空気出口14は、空気出口14を基部12に取り付けるための方向と反対方向(反時計回り)に基部12に対して捩られる。ユーザによって手動で加えられた適切なトルクにより、上部基部部材42の上端は、局所的半径方向内方に再び曲がる。上部基部部材42のこの局所的変形は、傾斜部138が楔部材70の上で回転することを可能にするが、突起136は、溝66のトラック68に沿って同時に移動される。突起136がトラック68の端部に到達すると、空気出口14は、基部12から持ち上げることができる。
【0052】
基部12からの空気出口14の脱離は、取り付けに必要な力よりも空気出口14に付加すべき大きな力を必要とするが、上部基部部材42の弾性は、空気出口14の脱離を手動で実施することができるように選択される。
【0053】
ユーザは、次に、フィルタユニット200を基部12に取り付ける。フィルタユニット200を基部12に取り付けるための技術は、空気出口14を基部12に取り付けるための技術と基本的に同じである。ユーザは、下部プレート208のカラー228の開放下端を上部基部部材42の開放上端の上に位置させて、基部12の周囲でフィルタユニット200を下げる。上部プレート206の下部カラー214の底端が、上部基部部材42の開放上端のすぐ上に位置すると、ユーザは、フィルタユニット200の突起216が、上部基部部材42の開放溝66の開放上端と直接に整列して位置するまで、フィルタユニット200を回転させる。この位置で、フィルタユニットの傾斜部の対は、上部基部部材42の楔部材70の対と直接に整列している。フィルタユニット200は、次に、フィルタユニット200の突起216が基部12の開放溝66の基部に位置するように、基部12上で更に押される。フィルタユニット200を基部12に固定するために、フィルタユニット200は、突起216が、開放溝66の周方向に延びるトラック68に沿って移動するように、基部12に対して時計回り方向に回転される。基部12に対するフィルタユニット200の回転はまた、上部基部部材42の局所的弾性変形により、傾斜部に、楔部材70のテーパ72の上を昇って摺動させる。基部12に対するフィルタユニット200の回転が継続すると、傾斜部は、楔部材70の側壁74の上に押し出される。上部基部部材42は、傾斜部が楔部材70とほぼ半径方向に整列するように弛緩する。結果的に、楔部材70の側壁74は、基部12に対するフィルタユニット200の偶然の回転を防止するのに対して、トラック68内の突起216の位置は、基部12から離れる方向のフィルタユニット200の持ち上げを防止する。
【0054】
図11に示すように、フィルタユニット200が基部12に取り付けられた時に、フィルタユニット200の第2の密封部材230は、基部12の空気入口18の下に位置し、基部12の外面と係合して基部12とフィルタユニット200の間に気密シールを形成する。図10にも示すように、基部12のボタン22及びユーザ操作可能ダイヤル22は、フィルタユニット200が基部12に取り付けられた時、ユーザによってアクセス可能なままである。
【0055】
空気出口14は、次に、フィルタユニット200に取り付けられる。空気出口14のフィルタユニット200への取り付けは、基部12への空気出口14の取り付けと基本的に同じである。空気出口14の基部132は、フィルタユニット200の上部カラー218の上に位置し、空気出口14は、空気出口14の基部132の突起136が、フィルタユニット200の開放溝220の開放上端と直接に整列して位置するように、基部12に対して整列する。空気出口14は、次に、突起136が開放溝220の基部に位置するようにフィルタユニット200上で押される。フィルタユニット200の第1の密封部材224は、空気出口14の基部132の内面134と係合し、フィルタユニット200と空気出口14の間に気密シールを形成する。更に、空気出口14をフィルタユニット200に固定するために、空気出口14は、突起136が、フィルタユニット200の開放溝220の周方向に延びるトラック226に沿って移動するように、フィルタユニット200に対して時計回り方向に回転される。フィルタユニット200に対する空気出口14の回転はまた、上部カラー218の局所的弾性変形により、傾斜部138にフィルタユニット200の楔部材222のテーパの上を昇ってこれらの上を摺動させる。フィルタユニット200に対する空気出口14の回転が継続すると、傾斜部138は、楔部材220の側壁の上に押し出される。上部カラー218は、傾斜部138が楔部材220とほぼ半径方向に整列するように弛緩する。結果的に、楔部材200の側壁は、フィルタユニット200に対する空気出口14の偶然の回転を防止するのに対して、溝200のトラック226内のラグ316の位置は、フィルタユニット200から離れる方向の空気出口14の持ち上げを防止する。
【0056】
送風機10及びフィルタユニット200の組み立てられた組合せが、図10及び11に示されている。フィルタユニット200が基部12及び空気出口14と作る気密シールは、1次空気流をフィルタユニット200のフィルタ202を通過させ、1次空気流が基部12に入る前に1次空気流から浮遊粒子を除去する。送風機10の局所環境における空気の浄化に加えて、1次空気流が基部12に入る前の1次空気流からの浮遊粒子の除去は、ほこり及びデブリが送風機10の内部構成要素に集積する可能性がある割合を有意に低減することができ、それによって送風機10を清掃する必要がある頻度を低減する。フィルタユニット200は、基部12からの空気出口14の取り外しと同じ方式で実施されるフィルタユニット200からの空気出口14の脱離、及びその後の基部12からのフィルタユニット200の脱離によって、清掃又は交換するために容易に交換することができる。これは、どのツールも使用することなく迅速かつ容易に実施することができる。フィルタユニット200の使用がもはや必要でない時には、フィルタユニット200は、基部12からフィルタユニット200を脱離し、空気出口14を直接に基部12に再び取り付けることにより、送風機10から迅速に取り外すことができる。
【符号の説明】
【0057】
10 送風機
14 空気出口
22 ユーザ操作可能ダイヤル
200 フィルタユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気入口及び第1のコネクタを有するケーシングと、
第2のコネクタを含む空気出口と、
前記ケーシングにフィルタユニットを着脱可能に接続するために前記第1のコネクタと協働するための、前記第2のコネクタと実質的に同じである第3のコネクタ、フィルタユニットが前記ケーシングに接続された時に前記空気入口より上流に位置するフィルタ、及びフィルタユニットに前記空気出口を着脱可能に接続するために前記第2のコネクタと協働するための、前記第1のコネクタと実質的に同じである第4のコネクタを含むフィルタユニットと、
を含むことを特徴とする携帯用送風機。
【請求項2】
前記第1のコネクタは、前記ケーシングに対する前記フィルタユニットの回転を抑制するために前記第3のコネクタと係合するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項3】
前記第1のコネクタは、前記ケーシングに対して前記フィルタユニットを回転させるために前記第3のコネクタに付加される力の大きさに応じて、前記第3のコネクタとの係合から外れて曲がるように構成されることを特徴とする請求項2に記載の送風機。
【請求項4】
前記第1のコネクタは、楔の形状であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の送風機。
【請求項5】
前記第3のコネクタは、楔の形状であることを特徴とする請求項4に記載の送風機。
【請求項6】
前記第1のコネクタは、前記ケーシングの外面上に位置し、前記第3のコネクタは、前記フィルタユニットの内面上に位置することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項7】
前記第1のコネクタは、前記ケーシングの前記外面の凹部部分に位置することを特徴とする請求項6に記載の送風機。
【請求項8】
前記フィルタユニットは、第5のコネクタを含み、前記ケーシングは、前記フィルタユニットが前記第1のコネクタ及び前記第3のコネクタによって前記ケーシングに接続される時に前記ケーシングから離れる方向の前記フィルタユニットの移動を抑制するために、前記第5のコネクタと協働するための第6のコネクタを含むことを特徴とする請求項7に記載の送風機。
【請求項9】
前記フィルタユニットは、第7のコネクタを含み、前記空気出口は、該空気出口が前記第2のコネクタ及び前記第4のコネクタによって前記フィルタユニットに接続される時に前記フィルタユニットから離れる方向の前記空気出口の移動を抑制するために、前記第7のコネクタと協働するための第8のコネクタを含むことを特徴とする請求項8に記載の送風機。
【請求項10】
前記フィルタユニットは、前記ケーシングの外面と係合するための少なくとも1つのシールを含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項11】
前記フィルタは、前記フィルタユニットが前記ケーシングに接続された時に該ケーシングの周りに延びることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項12】
前記フィルタは、実質的に環状形であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項13】
前記フィルタユニットは、前記フィルタがその間に位置する2つの環状円板を含むことを特徴とする請求項12に記載の送風機。
【請求項14】
各円板が、該円板間に前記フィルタを保持するために他方の円板の方向に延びる隆起したリムを含むことを特徴とする請求項13に記載の送風機。
【請求項15】
前記フィルタは、前記円板に接着されることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の送風機。
【請求項16】
前記フィルタユニットは、フィルタハウジングを含み、前記フィルタは、前記フィルタハウジングに接着されることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項17】
前記フィルタユニットは、複数の開口を含む外側カバーを含むことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項18】
前記ケーシングは、羽根車と、前記空気入口から前記空気出口までの空気流を発生させるために該羽根車を回転させるためのモータと、を収容することを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項19】
前記ケーシングは、基部表面及び側壁を含み、前記空気入口は、前記ケーシングの前記側壁に位置することを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項20】
前記空気入口は、少なくとも部分的に前記ケーシングの周りに延びることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項21】
前記空気入口は、開口のアレイを含むことを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項22】
前記ケーシングは、実質的に円筒形であることを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項23】
前記フィルタユニットは、前記ケーシングと係合するための第1のシール及び前記空気出口と係合するための第2のシールを含むことを特徴とする請求項1から請求項22のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項24】
前記空気出口は、前記ケーシングから空気流を受け取るための内部通路及び該空気流を放出するための口部を含むことを特徴とする請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項25】
前記内部通路は、前記口部から放出された前記空気流によって空気が引き込まれる開口部の周りに延びることを特徴とする請求項24に記載の送風機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−196383(P2011−196383A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64140(P2011−64140)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】