説明

通信システム、通信装置及び通信制御方法

【課題】 受信側における復調特性の改善および送信側通信装置の消費電力低減を可能とする通信システムを提供する。
【解決手段】 通信データが第1のデータ部と第2のデータ部とからなり、それぞれのデータ部の変調方式が異なる通信システムであって、通信データの受信強度を取得する受信強度取得手段と、受信強度を、通信データを送信する送信部に対し送る受信強度送信手段と、送られた受信強度を受け取る受信強度受け取り手段と、送られた受信強度を基に、第1のデータ部と第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御する送信電力制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信電力制御を行う通信システム、通信装置及び通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の移動体通信システムでは、時間と共に変動する伝送路環境に応じて変調方式を切替える適応変調方式が採用されている。適応変調方式は、伝送路環境が悪いと判断された場合には、高信頼度の変調方式(低クラス)を使用してデータを伝送し、一方、伝送路環境が良いと判断された場合には、多情報量の変調方式(高クラス)を使用してデータを伝送するものである。例えば、通信データのフレーム内を、非適応変調領域と適応変調領域とに分け、非適応変調領域では常にπ/4シフトDQPSKの変調方式が使われ、適応変調領域ではπ/2シフトDBPSK、D8PSK、16QAM、32QAM、64QAMのいずれかの変調方式が使われている。
【0003】
一方、送信電力制御を実施する移動体通信システムでは、一般的に開ループ電力制御および閉ループ電力制御方式が採用されている。閉ループ電力制御方式では上り/下りの伝播環境および干渉量が異なる場合に於いても安定した良好な制御を行うことが可能であるが、データ伝送量の低下および制御遅延が大きくなる等の問題がある。開ループ電力制御方式では、閉ループ電力制御方式とは逆に、制御遅延が少ない、データ伝送量の低下が発生しない等の利点があるが、上り/下りの伝播環境および干渉量が異なる場合に於いては制御特性が劣化することが知られている。その為、現在運用されている移動体通信システムに於いては、閉ループおよび開ループ電力制御方式を、適切に組合わせて切替えて送信電力制御を行っている。
【0004】
ここで、図5、6を参照して、適応変調方式と送信電力制御を適用している通信システムの処理動作を説明する。図5は、図示しない基地局との間で、無線通信を確立して情報通信を行う通信装置(移動局)の構成を示すブロック図である。この図において、符号4はデータ送信を行う送信部であり、送信デジタル変調部41、送信電力制御部42、送信RF処理部43及び変調方式決定部44から構成する。符号5は、無線信号を送受信するアンテナである。符号6は、データ受信を行う受信部であり、受信RF処理部61及び受信BB処理部62から構成する。
【0005】
次に、図6を参照して、図5に示す移動局から図示しない基地局に対してデータ送信する場合の閉ループ送信電力制御の動作を説明する。まず基地局は、移動局の送信部4が送信した通信データ(ステップS21)が含まれる送信信号を受信し(ステップS22)、受信した信号のSNR(SN比)を計測する(ステップS23)。そして、基地局は、計測して得られたSNRを含む情報を移動局へ送信する(ステップS24)。移動局の受信部6は、このSNR情報を受信し(ステップS25)、送信部4へ出力する。変調方式決定部44は、受信部6から出力されたSNR情報に基づいて、送信データの変調方式を決定する(ステップS26)。このとき、SNRに余裕があれば変調方式を高クラスヘ、余裕がなければ低クラスヘと変更する決定を行う。
【0006】
そして、変調方式決定部44は、決定した変調方式を送信デジタル変調部41及び送信電力制御部42に対して通知する。これを受けて、送信デジタル変調部41は、送信するべき通信データに対して決定された変調方式の変調を施した信号を生成して送信電力制御部42へ出力する。送信電力制御部42は、送信デジタル変調部41から出力された信号の送信電力を、決定された変調方式と受信部6から出力されたSNR情報に基づいて制御して(ステップS27)、通信データを送信する(ステップS21)。このとき、決定された変調方式の所要SNRを加味しつつ通信品質を満足する最小の送信電力になるように制御する。例えば、QPSKで通信を行っている場合に、移動局側は、基地局側から受信したSNR情報に含まれる基地局の受信SNRとQPSKの所要SNRとの比較を行う。その結果、基地局の受信SNRがQPSKの所要SNRを大きく上回っているのであれば余分な送信電力を削減するために送信電力を低下させ、QPSKでの通信品質が満足できる(所要SNRを満足させることのできる)最低の電力で送信する。なお、所要SNRとは各変調方式において、送信される信号を受信するために必要なSNRを意味し、所要SNRより低いSNRで信号を受信した場合は、信号を復調できなかったり、エラーレートが著しく高くなる。
【0007】
なお、ダイバーシチ端末が基地局に接続している場合に、ダイバーシチ端末における受信性能の劣化を防止するために、ダイバーシチ端末を含む複数の端末が存在している移動体通信システムにおいて、アダプティブアレイ基地局は、接続している端末に対し、ダイバーシチ端末であればチップアンテナの受信レベルを測定するタイミングで送信電力を下げ、送信アンテナであるホイップアンテナの受信レベルを測定するタイミングで送信電力を上げるように、下り送信電力波形を制御する送信電力制御方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−069473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、変調方式に適応変調方式を適用している通信システムにあっては、送信電力制御時において適応変調領域の通信データと非適応変調領域の通信データそれぞれの各変調方式の所要SNR(SN比)に基づく送信電力制御は行っておらず、適応変調方式の所要SNRに基づいてフレーム内一律の送信電力制御であったため、変調方式の組み合わせに基づき送信電力を下げる制御の時には、非適応変調方式部分に合まれる復調特性に大きな影響を及ぼすUW(ユニークワードシンボル)部分などがエラーを起こす場合があるという問題がある。一方、送信電力を上げる制御時には、適応変調領域の変調方式の所要SNRに基づく制御であったためUW部分を含む非適応変調領域において過剰な送信電力で送信することになり、無駄な電力を消費してしまうという問題もある。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、適応変調方式でありかつ送信電力制御を実施する移動体通信システムにおいて、送信側で通信回線品質を満足する範囲で可能な限り復調特性に影響を及ぼす通信データ中の部位の送信電力を制御し、受信側における復調特性の改善および送信側通信装置の消費電力低減を可能とする通信システム、通信装置及び通信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、通信データが第1のデータ部と第2のデータ部とからなり、前記それぞれのデータ部の変調方式が異なる通信システムであって、前記通信データの受信強度を取得する受信強度取得手段と、前記受信強度を、前記通信データを送信する送信部に対し送る受信強度送信手段と、前記送られた受信強度を受け取る受信強度受け取り手段と、前記送られた受信強度を基に、前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御する送信電力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明は、前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの変調方式を取得する変調方式取得手段をさらに備え、前記送信電力制御部は、前記受信強度と前記それぞれの変調方式とに基づいて前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御することを特徴とする。
【0013】
本発明は、前記第1のデータ部の変調方式が前記第2のデータ部の変調方式に対して通信レートが低い変調方式の場合に、前記送信電力制御部は、前記第1のデータ部の送信電力を前記第2のデータ部の送信電力に対し小さくするように制御することを特徴とする。
【0014】
本発明は、前記第1のデータ部の変調方式を取得する変調方式取得手段をさらに備え、第1のデータ部の変調方式が、前記通信システムが選択できる変調方式のうち一番通信レートが低い変調方式の場合に、前記送信電力制御部は、前記第2のデータ部の送信電力を増加させるように制御することを特徴とする。
【0015】
本発明は、通信データが第1のデータ部と第2のデータ部とからなり、前記それぞれのデータ部の変調方式が異なる通信装置であって、送信した前記通信データの受信強度を受信側の通信装置から受け取る受信強度受け取り手段と、前記送られた受信強度を基に、前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御する送信電力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明は、通信データが第1のデータ部と第2のデータ部とからなり、前記それぞれのデータ部の変調方式が異なる通信制御方法であって、送信した前記通信データの受信強度を受信側の通信装置から受け取る受信強度受け取りステップと、前記送られた受信強度を基に、前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御する送信電力制御ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、送信側で通信回線品質を満足する範囲で可能な限り復調特性に影響を及ぼす通信データ中の部位の送信電力を制御し、受信側における復調特性の改善および送信側通信装置の消費電力低減を実現できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す通信装置(移動局)と基地局との通信動作を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す所要SNRテーブル21のテーブル構造を示す説明図である。
【図4】通信データのフレームフォーマットの一例を示す説明図である。
【図5】適応変調方式の通信装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す通信装置(移動局)と基地局との通信動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態による通信システムを図面を参照して説明する。図1は同実施形態における通信装置(移動局)の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、データ送信を行う送信部である。符号2は、無線信号の送受信を行うアンテナである。符号3は、データ受信を行う受信部であり、受信RF処理部31と受信BB処理部32とから構成する。符号11は、1バースト分の送信データを各変調方式に対応したシンボル数に分割しコンスタレーション上にマッピングを行うMAPPERである。符号12は、フレームフォーマット中の時間的なシンボル位置を把握して送信シンボル単位の送信電力制御を行う送信シンボル電力制御部である。符号13は、シンボル単位で電力制御された送信信号を帯域制限して、所望のIF信号周波数へアップコンバージョンするルートナイキストフィルタである。符号14は、所望信号成分以外の信号を除去するフィルタである。符号15は、送信電力制御を実施する送信電力制御部である。符号16は、直交変調を実施する直交変調部である。符号17は、送信するべき通信データを送信する送信RF処理部である。
【0020】
符号18は、受信部3から出力される受信側測定SNR情報に基づいて、適応変調領域の変調方式を選択して決定する変調方式決定部である。符号19は、変調方式決定部18が決定した適応変調領域の変調方式と非適応変調領域の変調方式それぞれの所要SNRを比較判定する変調方式比較部である。符号20は、変調方式比較部19における判定結果に基づいて、適応変調領域の変調方式と非適応変調領域の変調方式それぞれの送信電力制御値を算出する電力制御値算出部である。符号21は、変調方式毎の所要SNRの値が予め記憶されている所要SNRテーブルである。
【0021】
次に、図3を参照して、図1に示す所要SNRテーブル21のテーブル構造を説明する。所要SNRテーブル21は、図1に示す移動局内において使用可能な変調方式毎(π/2シフトDBPSK、π/4DQPSK、D8PSK、16QAM、32QAM、64QAM)に、所要SNRの値が予め定義されて記憶されている。さらに、所要SNRは、規定されるBER(ビットエラーレート)毎に分けて記憶されている。図3に示す例では、BERが1×10−2と1×10−4であるときの所要SNR値が変調方式毎に記憶されている例を示している。
【0022】
次に、図4を参照して、適応変調方式のフレームフォーマットを説明する。図4に示すように、フレーム内を変調方式が固定である非適応変調領域と伝送路環境に応じて変調方式を切替える適応変調領域に分けている。非適応変調領域には、復調特性に影響を及ぼすUW(ユニークワードシンボル)等が含まれ、適応変調領域には、送信するべきデータであるPayload(ペイロードシンボル)が含まれるフレーム構成になっている。
【0023】
次に、図2を参照して、図1に示す通信装置(移動局)から図示しない基地局に対してデータ送信する場合の閉ループ送信電力制御の動作を説明する。
【0024】
まず基地局は、移動局の送信部1が送信した通信データ(ステップS1)の送信信号を受信し(ステップS2)、受信した信号のSNR(SN比)を計測する(ステップS3)。そして、基地局は、計測して得られたSNRを含む情報を移動局へ送信する(ステップS4)。移動局の受信部3は、このSNR情報を受信し(ステップS5)、送信部1へ出力する。変調方式決定部18は、受信部3から出力されたSNR情報に基づいて、送信データの変調方式を決定する(ステップS6)。このとき、SNRに余裕があれば適応変調領域の変調方式を高クラスヘ、余裕がなければ低クラスヘと変更する決定を行う。非適応変調領域の変調方式は、予め決められた変調方式が適用される。ここでは、非適応変調領域の変調方式がπ/4シフトDQPSKであるものとする。そして、変調方式決定部44は、決定した変調方式をMAPPER11、送信電力制御部15及び変調方式比較部19に対して通知する。これを受けて、送信電力制御部15は、決定された適応変調領域の変調方式の所要SNRに基づいて、適応変調領域のシンボルを送信する場合の送信電力制御を行う(ステップS7)。
【0025】
一方、変調方式比較部19は、適応変調領域の変調方式がπ/2シフトDBPSKであるか否かを判定する(ステップS8)。この判定は、非適応変調領域の変調方式がπ/4シフトDQPSKに固定されている場合の判定処理であり、実際には、適応変調領域の変調方式の所要SNRと非適応変調領域の変調方式の所要SNRと比較して、「非適応変調領域の変調方式の所要SNR>適応変調領域の変調方式の所要SNR」が成り立つか、「非適応変調領域の変調方式の所要SNR<適応変調領域の変調方式の所要SNR」が成り立つかを判定するものである。
【0026】
この判定の結果、適応変調領域の変調方式がπ/2シフトDBPSKである場合(非適応変調領域の変調方式の所要SNR>適応変調領域の変調方式の所要SNRの場合)、変調方式比較部19は、電力制御値算出部20に対して、非適応変調領域の送信電力を上げるように指示を出す(ステップS9)。これを受けて、電力制御値算出部20は、非適応変調領域の送信電力が上がるように、送信電力制御値を算出して送信シンボル電力制御部12へ出力する。これにより、非適応変調領域の送信シンボルの送信電力が上がるように制御されることになる。ただし送信電力を上げる範囲については、例えばPHSであればRCR−STDの過渡応答特性にて規定されている範囲内となる。
【0027】
一方、適応変調領域の変調方式がπ/2シフトDBPSK以外(D8PSK、16QAM、32QAM、64QAMのいずれか)である場合(非適応変調領域の変調方式の所要SNR<適応変調領域の変調方式の所要SNRの場合)、変調方式比較部19は、電力制御値算出部20に対して、適応変調領域の所要SNRに基づいて、非適応変調領域の送信電力を下げるように指示を出す(ステップS10)。これを受けて、電力制御値算出部20は、非適応変調領域の送信電力が下がるように、送信電力制御値を算出して送信シンボル電力制御部12へ出力する。これにより、非適応変調領域の送信シンボルの送信電力が下がるように制御されることになり、非適応変調領域の送信電力は、π/4シフトDQPSKの所要SNRである8.2[dB](BER=1×10−2の場合)を満足するように送信電力が制御されることになる。
【0028】
なお、送信電力を上げるまたは送信電力を下げる制御を行う対象は、非適応変調領域全体でなく、UWシンボル、PRシンボルのみの送信電力を制御するようにしても良い。
【0029】
このように、適応的に変調方式を変更し、かつ送信電力制御を実施する時に、非適応変調領域の変調方式がπ/4シフトDQPSKであり、適応変調領域の変調方式がπ/2シフトDBPSKの場合において、それぞれの変調方式における所要SNRはBER=1×10−2の場合、π/4シフトDQPSKは8.2[dB]となり、π/2シフトDBPSKは5.3[dB]となる(図3参照)。これは同じBERにおいてはπ/2シフトDBPSKの方がSNRが低くてもよいことを意味している。したがって、適応変調領域のPayload部分の所要SNRが小さくても良い場合は、送信電力制御によりフレーム内一様に同じ小さい送信電力に制御されるため非適応変調領域のUW部分も送信電力が小さくなり受信側の通信装置においては、UWエラーが発生し復調特性が劣化する可能性がある。UWエラーが発生すると、UW情報により実施しているフレーム同期、周波数推定、位相推定、AAAに関わるトレーニング、SINRの推定などが正確に行われず、受信データの復調特性を悪化させることになる。そのため所要受信品質を満足し、かつ送信規格(例えばPHSで言うとRCR−STDの過渡応答特性)を満足する範囲で、非適応変調領域(特に復調特性に影響するUWなど)の送信電力を可能な限り大きくすることによって、受信データの復調特性を悪化することを防止することができる。
【0030】
一方、非適応変調領域の変調方式がπ/4シフトDQPSKであり、適応変調領域の変調方式が64QAMの場合において、64QAMの所要SNRは19.7[dB]であるため送信電力制御により送信電力が大きくなる。しかし非適応変調領域の変調方式であるπ/4シフトDQPSKは、所要SNRが19.7[dB]も必要なく、8.2[dB]でよいため、過剰な送信電力となる。したがって、非適応変調領域の送信電力を所要受信品質を満足する範囲で可能な限り小さくすることにより、送信側の通信装置消費電力低減を実現することができる。
【0031】
なお、本発明の携帯端末は、移動通信を使用した携帯電話機や移動通信機能を有した携帯情報端末(PDA)、モバイル端末、カーナビ装置などを含むものである。
【0032】
なお、図1における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより送信電力制御処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0033】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0034】
1・・・送信部、11・・・MAPPER、12・・・送信シンボル電力制御部、13・・・ルートナイキストフィルタ、14・・・フィルタ、15・・・送信電力制御部、16・・・直交変調、17・・・送信RF処理部、18・・・変調方式決定部、19・・・変調方式比較部、20・・・電力制御値算出部、21・・・所要SNRテーブル、2・・・アンテナ、3・・・受信部、31・・・受信RF処理部、32・・・受信BB処理部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信データが第1のデータ部と第2のデータ部とからなり、前記それぞれのデータ部の変調方式が異なる通信システムであって、
前記通信データの受信強度を取得する受信強度取得手段と、
前記受信強度を、前記通信データを送信する送信部に対し送る受信強度送信手段と、
前記送られた受信強度を受け取る受信強度受け取り手段と、
前記送られた受信強度を基に、前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御する送信電力制御手段と
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
通信データが第1のデータ部と第2のデータ部とからなり、前記それぞれのデータ部の変調方式が異なる通信装置であって、
送信した前記通信データの受信強度を受信側の通信装置から受け取る受信強度受け取り手段と、
前記送られた受信強度を基に、前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御する送信電力制御手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項3】
通信データが第1のデータ部と第2のデータ部とからなり、前記それぞれのデータ部の変調方式が異なる通信制御方法であって、
送信した前記通信データの受信強度を受信側の通信装置から受け取る受信強度受け取りステップと、
前記送られた受信強度を基に、前記第1のデータ部と前記第2のデータ部のそれぞれの送信電力を制御する送信電力制御ステップと
を有することを特徴とする通信制御方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−93891(P2013−93891A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−387(P2013−387)
【出願日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【分割の表示】特願2010−249886(P2010−249886)の分割
【原出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】