説明

通信システムとこれに使用する中継装置及びフレームロスの測定方法

【課題】 フレームロスを測定する通信システムにおいて、伝送路に中継装置がある場合に、フレームロスがどの区間で発生したのかを判断することができる通信システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、伝送路を介してフレームロス測定用の通信フレーム80f,80bを送受信する一対の終端装置MEP−A,MEP−Bを備え、この各終端装置MEP−A,MEP−Bが通信フレーム80f,80bに書き込んだフレームカウンタ値に基づいて測定主体となる一方の終端装置MEP−Aがフレームロスを測定する通信システムである。通信フレーム80f,80bを中継する中継装置MIPがフレームロスの測定対象区間に設けられており、一方の終端装置MEP−Aは、中継装置MIPの前後で切り分けた区間ごとにフレームロスを測定する演算部17を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレームカウンタ値の書き込み領域を有するフレームロス測定用の通信フレームをやり取りすることで、フレームロスを測定する機能を有する通信システムと、これに使用する中継装置及びフレームロスの測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、非特許文献1には、伝送路を介して通信可能に接続された一対の終端装置間でフレームロスを測定する方法が記載されている。この非特許文献1によれば、一対の終端装置は、MEG(Maintenance Entity Group)レベルが同じMEP(MEP:Maintenance Entity Group End Point)同士であり、このMEP間でフレームロス測定用のOAM(OAM:Operations, Administration and Maintenance)フレームをやり取りすることにより、MEP間のフレームロスを測定するようになっている。
【0003】
図10は、上記従来のフレームロスの測定方法を示す説明図である。
図10に示すように、測定主体側のMEP−Aは、フレームロス測定用のOAMフレームであるLMM(Loss Measurement Message)フレームを所定の周期で送出しており、このフレームを折り返す対向側のMEP−Bは、そのLMMフレームをLMR(Loss Measurement Reply)フレームに作り変えて、当該フレームをMEP−Aに返信する。
【0004】
MEP−Aは、上記LMMフレームの送信時に、その時の自身のフレームカウンタ値(TxFCf)を当該フレームのカウンタフィールドに書き込む。
一方、MEP−Bは、LMMフレームの受信時のフレームカウンタ値(RxFCf)を当該フレームのカウンタフィールドに書き込むとともに、LMMフレームをLMRフレームに変換する時にそのカウンタ値をそのままコピーする。また、MEP−Bは、LMRフレームの送信時のフレームカウンタ値(TxFCb)を当該フレームのカウンタフィールドに書き込む。
【0005】
そして、MEP−Aは、MEP−Bが返信したLMRフレームに記載されているフレームカウンタ値(TxFCf,RxFCf,TxFCb)と、そのLMRフレームを自身が受信した時のフレームカウンタ値(RxFCl)を用い、次の式(1)及び(2)に基づいて、測定区間である伝送路でのフレームロスを求めるようになっている。
(1) Frame Loss(far-end) = |TxFCf[tc] - TxFCf[tp]| - |RxFCf[tc] - RxFCf[tp]|
(2) Frame Loss(near-end)= |TxFCb[tc] - TxFCb[tp]| - |RxFCl[tc] - RxFCl[tp]|
【0006】
なお、上記式(1)及び(2)において、「FC」はフレームカウンタ値を意味し、その「FC」の前に付く「Tx」は送信時であること、「Rx」は受信時であることを意味している。
また、「FC」の後につく「f」は、測定主体側のMEP−Aから遠ざかる方向(forward(=far-end))であることを意味し、「b」は、測定主体側のMEP−Aに近づく方向(back(=near-end))を意味し、「l」は、受信側がローカルに持つカウンタの値であることを意味している。更に、[tc]の「c」は、フレームカウンタ値が「今周期(current)」のものであることを意味し、[tp]の「p」は、フレームカウンタ値が「一つ以上前の周期(previous)」であることを意味している。
【0007】
従って、上記式式(1)及び(2)の各値は、それぞれ次のような意味となる。
TxFCf: LMMフレームを送信する時に記載されるFC値
RxFCf: LMMフレームを受信する時に時に記載されるFC値
TxFCb: LMRフレームを送信するときに記載されるFC値
RxFCl: LMRフレームを受信した時のMEP−AのローカルのFC値
【0008】
【非特許文献1】ITU-T Recommendation Y.1731
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のように、従来のフレームロスの測定方法によれば、同じMEGレベルの終端点である一対のMEP間で発生するフレームロスを測定することができる。
しかし、前記非特許文献1では、例えば、同じMEGレベルの測定対象区間に中継装置が設置され、この中継装置の送受信部がMIP(Maintenance Entity Group Intermediate Point)として機能する場合にフレーム損失がその中継装置のどちら側で生じたかを切り分けることについては何ら考慮されていない。
【0010】
従って、前記非特許文献1に従えば、同じMEGレベルに一対のMEP以外にMIPが含まれている場合であっても、両MEP間でのフレームロスしか測定できないため、MIPの前後のどの区間でフレームロスが発生しているのかを突き止めることができず、サービス要求が厳格な通信事業者に対して満足度の高い通信システムを提供できなかった。
本発明は、このような問題点に鑑み、フレームロスを測定する通信システムにおいて、測定対象区間に中継装置がある場合に、フレームロスが中継装置の前後のどの区間で発生したのかを判断することができる通信システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、伝送路を介してフレームロス測定用の通信フレームを送受信する一対の終端装置を備え、この各終端装置が前記通信フレームに書き込んだフレームカウンタ値に基づいて測定主体となる一方の終端装置がフレームロスを測定する通信システムであって、前記通信フレームを中継する中継装置が前記フレームロスの測定対象区間に設けられ、前記一方の終端装置が、前記中継装置の前後で切り分けた区間ごとに前記フレームロスを測定する演算部を有することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、測定主体となる一方の終端装置の演算部が、中継装置の前後で切り分けた区間ごとにフレームロスを測定するので、その中継装置の前後のどの区間でフレームロスが発生しているのかを突き止めることができる。このため、サービス要求が厳格な通信事業者に対しても満足度の高い通信システムを提供することができる。
【0013】
より具体的には、本発明の通信システムに用いる前記中継装置としては、前記通信フレームを中継する際に自身のフレームカウンタ値を当該通信フレームに書き込むものを採用することができる。
この場合、測定主体となる前記一方の終端装置は、前記通信フレームに自身が書き込んだフレームカウンタ値と、前記通信フレームに前記中継装置が書き込んだフレームカウンタ値と、前記通信フレームに他方の終端装置が書き込んだフレームカウンタ値と、前記通信フレームを受信した時の自身のフレームカウンタ値とに基づいて、前記区間ごとのフレームロスを測定することができる。
【0014】
このように、中継装置が通信フレームの中継時に自身のフレームカウンタ値を当該通信フレームに書き込むようにすれば、既存の通信フレーム(前記LMMフレーム及びLMRフレーム)を用いた区間ごとのフレームロスの測定が可能となる。このため、中継装置の前後の区間でフレームロスの切り分けを行うために規約を抜本的に変更する必要がなく、本発明の実装が簡単になる。
一方、例えば、測定主体となる終端装置(MEP−A)と中継装置(MIP)との間で個別にフレームロスの測定を行う手段として、MIPをMEP−Bと別のMEGレベルに設定し、MEP−MEP間とMEP−MIP間をそれぞれ独立してフレームロスを測定することが考えられる。
【0015】
しかし、このようなMEGレベルを独立させる測定方法では、MEP−MEP間とMEP−MIP間とで、同じトラフィック条件において何処でどれだけフレームロスが発生しているのかを把握することができず、区間ごとのフレームロスの測定を正確に行うことができない。
この点、本発明では、通信フレームを中継する際に中継装置が自身のフレームカウンタ値を当該通信フレームに書き込むので、同じMEGレベルの同じフレームロス測定用フレーム(前記LMMフレーム及びLMRフレーム)を用いて一度に区間ごとのフレームロスを測定でき、同じトラフィック条件において何処でどれだけフレームロスが発生しているのかを把握することができる。
【0016】
また、前記通信フレームは、フレームロス測定用の既存のフレームにおける空き領域に、前記中継装置のフレームカウンタ値を書き込む領域が設定されているものを採用することができる。
例えば、後述の実施形態でも説明する通り、既存のLMMフレームやLMRフレームにはEnd TLV(Type, Length, and Value)の後にゼロパディングされた領域があるので、この領域に中継装置用のフレームカウンタ値を書き込む領域を設定すればよい。
【0017】
この場合、中継装置用の書き込み領域がEnd TLVの後に配置されているので、LMM/LMRフレームのフォーマット変更に未対応のMEPがあっても、そのMEPが、少なくとも従前の規約通りのものとして変更後のLMMフレーム及びLMRフレームを認識する蓋然性が高くなる。
このため、LMM/LMRフレームのフォーマット変更に伴ってMEP間でのフレームロスの測定自体ができなくなるのを、極力防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上の通り、本発明によれば、フレームロスを測定する通信システムにおいて、フレームロスが中継装置の前後のどの区間で発生したのかを判断できるので、多様化する通信事業者のサービス要求に適切に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
〔通信システムの全体構成〕
図1は、本発明が想定する通信システムの概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の通信システム1は、家庭やオフィス内のコンピュータと通信事業者とを結ぶ伝送路として光ファイバ2を採用することで高速通信を可能にするものであり、メタル回線と光ファイバ回線とを中継する一対のメディアコンバータ(回線終端装置)3,4を備えている。
【0020】
上記一対のメディアコンバータ3,4は、光ファイバ2で互いに接続されており、この一対のコンバータ3,4のうち、通信事業者の集約局5に設置されている一方のコンバータ(以下、「局側終端装置」という。)3は、L2スイッチ11を介してメタルケーブル6で上位ネットワーク7に接続されている。また、家庭やオフィスその他の建物8に設置されている他方のコンバータ(以下、「宅側終端装置」という。)4は、メタルケーブル9を介してパーソナルコンピュータ等の端末10に接続されている。
【0021】
これらの各終端装置3,4は、波長の異なる上り信号と下り信号を一芯の光ファイバ2に通すことによって双方向通信が可能であり、メタルケーブル6,9の電気信号(図1の例では、1000BASE−T)と光ファイバ2の光信号(図1の例では、1000BASE−SX若しくは1000BASE−LX)とを交互に交換する。これにより、宅側の端末10がインターネット等の上位ネットワーク7と通信可能となっている。
上記L2スイッチ11には、管理装置12が接続されている。この管理装置12は、OAMフレームを用いて、各終端装置3,4に対して各種の通信パラメータの設定や、後述するフレームロス測定等の各種測定を行うための通信装置である。
【0022】
〔管理装置の構成〕
図2は、管理装置12の内部構成の一例を示している。
図2に示すように、この管理装置12は、PHY層及びMAC層からなる管理装置ポート15と、データ処理部16とを備えている。
管理装置ポート15は、メタルケーブル6を介して上位ネットワーク7及び局側終端装置3に接続されており、ネットワーク信号とデータ処理可能な汎用信号を交互に変換する。
【0023】
データ処理部16は、プロセッサ部17と、下りメモリ部18と、ポート出力部19と、ポート入力部20と、上りメモリ部21とを備えている。
管理装置12のプロセッサ部17は、下りのOAMフレーム(後述するフレームロス測定用のLMMフレーム80fを含む)を設定された所定の周期に基づいて生成する。なお、プロセッサ部17はすべてのOAMフレームを周期的に生成するものではないが、LMMフレーム80fについては、フレーム損失テスト開始とともに設定された所定の周期に基づいて生成する。
この下りのOAMフレームは、下りメモリ部18にOAM出力キューQ1として記憶され、ポート出力部19のOAM出力処理部22に送られる。
【0024】
OAM出力処理部22は、下りのOAMフレームを管理装置ポート15から宅側終端装置4に向けて出力させるが、その下りのOAMフレームがLMMフレーム80fである場合には、当該フレーム80fにフレームカウンタ値(TxFCf)を書き込む。
一方、データ処理部16のポート入力部20に入力された上り信号は、入力FIFO23でバッファリングされて入力処理部24に送られる。
【0025】
入力処理部24は、上り信号からOAMフレームを抽出し、この上りのOAMフレームを上りメモリ部21にOAM入力キューQ2として記憶させる。また、入力処理部24は、上りのOAMフレームが後述するフレームロス測定用のLMRフレーム80bである場合には、当該フレーム80bにフレームカウンタ値(RxFCl)を書き込む。
なお、必ずしも入力処理部24で上記フレームカウンタ値を書き込む必要はなく、その時のフレームカウンタ値(RxFCl)がプロセッサ部17によって参照可能な形式で記憶されておればよい。
【0026】
管理装置12のプロセッサ部17は、上記OAM入力キューQ2からOAMフレームを読み出し、そのOAMフレームに記述された所定の管理制御を行う。
例えば、OAMフレームがLMRフレーム80bである場合には、当該プロセッサ部17は、LMRフレーム80bに記載された各フレームカウンタ値(上記フレームカウンタ値RxFClを含む)を読み出し、その値に基づいてフレームロスを演算する。この演算方法については後述する。
【0027】
〔局側終端装置の構成〕
図3は、局側終端装置3の内部構成の一例を示している。
図3に示すように、この局側終端装置3は、上位側(図3の右側)から順に、PHY層及びMAC層からなるSNI(Service Node Interface)ポート30と、後述するデータ処理部31と、PHY層及びMAC層からなるOSU(Optical Subscriber Unit)ポート32とを備えている。
SNIポート30は、メタルケーブル6を介して上位ネットワーク7及び管理装置12と接続されており、ネットワーク信号とデータ処理可能な汎用信号を交互に変換する。また、OSUポート32は、光ファイバ2を介して宅側終端装置4と接続されており、光信号とデータ処理可能な汎用信号とを交互に交換する。
【0028】
データ処理部31は、SNIポート30からの入力信号(下り信号)が入力される下り入力部33と、下り信号に含まれる各種フレームを一時的に記憶する下りメモリ部34と、このメモリ部34からの各種フレームをOSUポート32に出力する下り出力部35とを備えている。
また、データ処理部31は、OSUポート32からの入力信号(上り信号)が入力される上り入力部36と、上り信号に含まれる各種フレームを一時的に記憶する上りメモリ部37と、このメモリ部37からの各種フレームをSNIポート30に出力する上り出力部38とを備えている。
【0029】
下り入力部33に入力された下り信号は、入力FIFO39でバッファリングされてSNI入力処理部40に送られる。
このSNI入力処理部40は、下り信号を、OAMフレームはOAM入力キューQ3に、ユーザフレームはユーザ出力キューQ5にそれぞれ仕分けする。また、SNI入力処理部40は、下りのOAMフレームがLMMフレーム80fである場合には、そのフレーム80fにフレームカウンタ値(RxFCf_mip)を書き込む。
【0030】
プロセッサ部41は、上記OAM入力キューQ3からOAMフレームを読み出し、そのOAMフレームに記述された所定の管理制御を行う。また、プロセッサ部41は、OAM入力キューQ3から読み出したOAMフレームがLMMフレーム80fである場合には、このフレーム80fをOSU OAM出力キューQ4に取り込む。
【0031】
下り出力部35は、OSU OAM出力キューQ4から下りのOAMフレームを読み出すOAM出力処理部42と、ユーザ出力キューQ5から下りのユーザフレームを読み出すユーザ出力処理部43と、これらのフレームを合流させてOSUポート32に出力する出力合流部44とを備えている。
また、下り出力部35は、上記各フレームの送信順序及び時間を決定する下りの送信スケジューラ45を備えている。このスケジューラ45は、下りのユーザフレームに管理系通信に関するOAMフレーム(LMMフレーム80fを含む)を割り込む形で、それらのフレームをOSUポート32に送信させる。
【0032】
一方、上り入力部36に入力された上り信号は、入力FIFO46でバッファリングされてOSU入力処理部47に送られる。このOSU入力処理部47は、上り信号を、OAMフレームはOSU OAM入力キューQ7に、ユーザフレームはユーザ出力キューQ8にそれぞれ仕分けする。
プロセッサ部41は、上記OSU OAM入力キューQ7からOAMフレームを読み出し、そのOAMフレームに記述された所定の管理制御を行う。また、プロセッサ部41は、OSU OAM入力キューQ7から読み出したOAMフレームがLMRフレーム80bである場合には、このフレーム80bをOAM出力キューQ6に取り込む。
【0033】
上り出力部38は、OAM出力キューQ6から上りのOAMフレームを読み出すOAM出力処理部48と、ユーザ出力キューQ8から上りのユーザフレームを読み出すユーザ出力処理部49と、これらのフレームを合流させてSNIポート30に出力する出力合流部40とを備えている。
上記OAM出力処理部48は、上りのOAMフレームにLMRフレーム80bが含まれている場合には、そのフレーム80bにフレームカウンタ値(TxFCb_mip)を書き込む。
【0034】
また、上り出力部38は、上記各フレームの送信順序及び時間を決定する上りの送信スケジューラ51を備えている。このスケジューラ51は、上りのユーザフレームに管理系通信に関するOAMフレーム(LMRフレーム80bを含む)を割り込む形で、それらのフレームをSNIポート30に送信させる。
【0035】
〔SNI入力処理部〕
図5は、前記下り入力部33のSNI入力処理部40の内部構成の一例を示している。
前記した通り、このSNI入力処理部40は、管理装置12から受信したLMMフレーム80fに対して局側終端装置3においてフレームカウンタ値を記載するフレーム処理部としての機能を有する。
図5に示すように、SNI入力処理部40は、OAMフレームとそれ以外のフレームを振り分けるデマルチプレクサ54と、MEGレベルによってETH−OAMフレームを振り分けるデマルチプレクサ55と、オペコードによってETH−OAMフレームを振り分けるデマルチプレクサ56とを備えている。
【0036】
SNIポート入力FIFO39からの上り信号フレームは、デマルチプレクサ54によってタイプ分けされ、OAMフレームである場合は次段のデマルチプレクサ55に送られ、それ以外のユーザフレームである場合はOSUユーザ出力キューQ5に送られる。
上記次段のデマルチプレクサ55は、OAMフレームのMEGレベルが当該局側終端装置3を含む測定グループのものと一致するか否かを判定する。MEGレベルが一致するOAMフレームの場合は更に後段のデマルチプレクサ56に送られ、一致しないフレームの場合はOSUユーザ出力キューQ5に送られる。
【0037】
後段のデマルチプレクサ56は、ETH−OAMフレームを振り分けてLMMフレーム80fやLBMフレーム(ループバック試験用フレーム)等を抽出する。このデマルチプレクサ56で抽出されたLMMフレーム80fは、フレームカウンタ値(RxFCf_mip)が書き込まれて、OAM入力キューQ3として下りメモリ部34に記憶される。
なお、上記デマルチプレクサ56で抽出されたLBMフレームについては、その後段のデマルチプレクサ57で当該装置3宛か否かが判定され、自身宛である場合はOAM入力キューQ3として下りメモリ部34に記憶され、そうでない場合は破棄される。
【0038】
〔OAM出力処理部〕
図6は、前記上り出力部38のOAM出力処理部48の内部構成の一例を示している。
前記した通り、このOAM出力処理部48は、管理装置12へ送信するLMRフレーム80bに対して局側終端装置3においてフレームカウンタ値を記載するフレーム処理部としての機能を有する。
図6に示すように、OAM出力処理部48は、オペコードによってETH−OAMフレームを振り分けるデマルチプレクサ58を備えており、このデマルチプレクサ58は、OAM出力キューQ6から読み出したETH−OAMフレームを振り分けて、LMRフレーム80bやLBMフレーム(ループバック試験用フレーム)等を抽出する。
【0039】
上記デマルチプレクサ58で抽出されたLMRフレーム80bは、フレームカウンタ値(TxFCb_mip)が書き込まれて、出力合流部50に送られる。また、デマルチプレクサ58で抽出されたLBMフレームも、その後段の送信部を介して出力合流部50に送られるが、それら以外のフレームについては破棄される。
【0040】
〔宅側終端装置の構成〕
図4は、宅側終端装置4の内部構成の一例を示している。
図4に示すように、この宅側終端装置4は、上位側(図4の右側)から順に、PHY層及びMAC層からなるONU(Optical Network Unit)ポート61と、後述するデータ処理部62と、PHY層及びMAC層からなるUNI(User Network Interface)ポート63とを備えている。
ONUポート61は、光ファイバ2を介して局側終端装置3と接続されており、光信号とデータ処理可能な汎用信号とを交互に交換する。また、UNIポート63は、メタルケーブル9を介して前記端末10と接続されており、端末10側のネットワーク信号とデータ処理可能な汎用信号を交互に変換する。
【0041】
データ処理部62は、ONUポート61からの入力信号(下り信号)が入力される下り入力部64と、下り信号に含まれる各種フレームを一時的に記憶する下りメモリ部65と、このメモリ部65からの各種フレームをUNIポート63に出力する下り出力部66とを備えている。
また、データ処理部62は、UNIポート63からの入力信号(上り信号)が入力される上り入力部67と、上り信号に含まれる各種フレームを一時的に記憶する上りメモリ部68と、このメモリ部68からの各種フレームをONUポート61に出力する上り出力部69とを備えている。
【0042】
下り入力部64に入力された下り信号は、入力FIFO70でバッファリングされてONU入力処理部71に送られる。
このONU入力処理部71は、下り信号を、OAMフレームはOAM入力キューQ9に、ユーザフレームはUNIポート出力キューQ10に、それぞれ仕分けする。また、ONU入力処理部71は、下りのOAMフレームがLMMフレーム80fである場合には、そのフレーム80fにフレームカウンタ値(RxFCf)を書き込む。
【0043】
プロセッサ部72は、上記OAM入力キューQ9からOAMフレームを読み出し、そのOAMフレームに記述された所定の管理制御を行う。また、プロセッサ部72は、下りのOAMフレームがLMMフレーム80fである場合には、そのLMMフレーム80fをLMRフレーム80bに作り変え、このLMRフレーム80bを上りメモリ部68のOAM出力キューQ11に取り込む。
下り出力部66は、UNIポート出力キューQ10から下りのユーザフレームを読み出す出力処理を行い、そのフレームをUNIポート63に送信させる。
【0044】
一方、上り入力部67に入力された上り信号は、入力FIFO73でバッファリングされてUNI入力処理部74に送られる。このUNI入力処理部74は、上り信号のユーザフレームをUNIポート入力キューQ12として後段の上りメモリ部68に送る。
上り出力部69は、OAM出力キューQ11から上りのOAMフレームを読み出すOAM出力処理部75と、UNIポート入力キューQ12から上りのユーザフレームを読み出すユーザ出力処理部76と、これらのフレームを合流させてONUポート61に出力する出力合流部77とを備えている。
【0045】
上記OAM出力処理部75は、上りのOAMフレームがLMRフレーム80bである場合には、そのフレーム80bにフレームカウンタ値(TxFCb)を書き込む。
また、上り出力部69は、上記各フレームの送信順序及び時間を決定する上りの送信スケジューラ78を備えている。このスケジューラ78は、上りのユーザフレームに管理系通信に関するOAMフレーム(LMRフレーム80bを含む)を割り込む形で、それらのフレームをONUポート61に送信させる。
【0046】
〔フレームロスの測定〕
前記管理装置12プロセッサ部(演算部)72は、宅側終端装置4との間でやり取りされるOAMフレームの一種である、フレームロス測定の通信フレーム(LMMフレーム80fとLMRフレーム80b)を利用してフレームロスの測定を行う。
これらのLMM(Loss Measurement Message)フレーム80fとLMR(Loss Measurement Reply)フレーム80bは、基本的には、ITU−T勧告(Y.1731)の規約に従うが、本実施形態では、後述の通りMIPにおいてもフレームカウンタ値を書き込む点で当該規約とは異なる。以下、図7〜図9を参照して、本実施形態のフレームロスの測定方法について説明する。
【0047】
図7は、本実施形態の通信システム1をフレームロス測定の観点から見た概略構成図である。
図7に示すように、以下、測定主体である管理装置12のポートをMEP(Maintenance Entity Group End Point)−Aと表示し、これと対向する宅側終端装置4のポートをMEP−Bと表示し、これらのMEP間を中継する局側終端装置3をMIP(Maintenance Entity Group Intermediate Point)と表示する。
【0048】
図8に示すように、MEP−Aは、フレームロス測定用のLMMフレーム80fを、MIPを中継させてMEP−Bに送信し、MEP−Bは、そのLMMフレーム80fをLMRフレーム80bに変換し、このLMRフレーム80bを、MIPを中継させてMEP−Aに返信する。
ここで、ITU−T勧告(Y.1731)の規約では、MIPは単にLMMフレーム80fとLMRフレーム80bをそのまま中継させることになっているので、図7及び図8に示すようにMEP−AとMEP−Bの間の測定対象区間にMIPが介在する場合でも、MIPの前後のどちら側でフレームロスが発生したのかを知ることができない。
【0049】
そこで、本実施形態では、LMMフレーム80fとLMRフレーム80bを単に中継するのではなく、中継に際してこれらのフレーム80f,80bにMIPにおいてフレームカウンタ値を書き込むようにし、MEP−Bが書き込んだフレームカウンタ値と、MIPが書き込んだフレームカウンタ値とを用いて、MIP前後の区間ごとのフレームロスを演算するようにしている。
【0050】
ところで、MIPにおいてLMM/LMRフレーム80f,80bにフレームカウンタ値を書き込む方法としては、例えば、既存のLMMフレーム80f及びLMRフレーム80bのPDU(Protocol Data Unit)に、MIP用のフレームカウンタ値を書き込むフィールドを新たに追加する方法が考えられる。
LMM/LMRフレーム80f,80bのPDUは非常に短いので、イーサネットの最小フレーム長である64Bにするために、End TLV(Type, Length, and Value)の後にゼロパディングしている余分な領域がある。
【0051】
〔LMM及びLMRのPDUフォーマット〕
そこで、本実施形態では、図9に示すように、LMM/LMRフレーム80f,80bのPDUにおけるEnd TLV以降の未使用の領域に、フレームカウンタ値を埋め込むMIP用のフィールドを新たに設定している。
図9(a)はLMMフレーム80fのPDUフォーマットの一例であり、図9(b)はLMRフレーム80bのPDUフォーマットの一例である。
【0052】
図9の(a)及び(b)に示すように、本実施形態のPDUでは、フレームカウンタ値の書き込みフィールドとして、従来から規約(Y.1731)で定められている第一〜第三領域81〜83と、今回新たにEnd TLV以降に確保した第四及び第五領域84,85とを備えている。
上記PDUフォーマットにおいて、第一領域81は、測定主体であるMEP−Aのフレームカウンタ値(TxFCf)の記載領域であり、第二領域82は、MEP−BのLMM受信時のフレームカウンタ値(RxFCf)の記載領域であり、第三領域83は、MEP−BのLMR送信時のフレームカウンタ値(TxFCf)の記載領域である。
【0053】
また、第四領域84は、MIPのLMM中継時のフレームカウンタ値(RxFCf_mip)の記載領域であり、第五領域85は、MIPのLMR中継時のフレームカウンタ値(TxFCb_mip)の記載領域である。
なお、図9(a)はMEP−AがLMMフレーム80aを送信する時点の状態を示しているので、当該LMMフレーム80aの第二、第三及び第五領域82,83,85は予約領域(Reserved)として示されている。
【0054】
〔フレームカウンタ値の記載手順〕
図8は、LMMフレーム80fとLMRフレーム80bに対するフレームカウンタ値の書き込み手順を示している。
図8に示すように、MIP−Aは、LMMフレーム80fを所定の周期でMEP−B側に送信しており、このさい、LMMフレーム80fの第一領域81にフレームカウンタ値(TxFCf)を書き込み、当該フレーム80fを送信する。
【0055】
上記LMMフレーム80fを受信したMIPは、その受信時に同フレーム80fの第四領域84にフレームカウンタ値(RxFCf_mip)を書き込み、この書き込みがされたLMMフレーム80fをMIP−Bに送信する。
上記LMMフレーム80fを受信したMEP−Bは、その受信時に同フレーム80bの第二領域82にフレームカウンタ値(RxFCf)を書き込むとともに、フレームカウンタ値をそのままコピーして当該LMMフレーム80fをLMRフレーム80bに変換する。
【0056】
更に、MEP−Bは、LMRフレーム80bを送信する時に、同フレーム80bの第三領域83にフレームカウンタ値(TxFCb)を書き込む。
上記LMRフレーム80bを受信したMIPは、その送信時に同フレーム80bの第五領域85にフレームカウンタ値(TxFCf_mip)を書き込み、この書き込みがされたLMRフレーム80bをMEP−Aに送信する。
そして、MEP−Aは、上記LMRフレーム80bに記載されているフレームカウンタ値(TxFCf,RxFCf,TxFCb,RxFCf_mip,TxFCb_mip)と、そのLMRフレーム80bを自身が受信した時のフレームカウンタ値(RxFCl)を用い、次の式(1)〜(4)に基づいてフレームロスを求める。
【0057】
〔フレームロスの演算方法〕
すなわち、MEP−Aを構成する管理装置12のプロセッサ部17は、次の式(1)〜(4)に基づいてフレームロスを演算する。
/1.MEP−A〜MEP−B間のフレームロス/
(1) Frame Loss(far-end) = |TxFCf[tc] - TxFCf[tp]| - |RxFCf[tc] - RxFCf[tp]|
(2) Frame Loss(near-end)= |TxFCb[tc] - TxFCb[tp]| - |RxFCl[tc] - RxFCl[tp]|
/2.MEP−A〜MIP間のフレームロス/
(3) Frame Loss(far-end) = |TxFCf[tc] - TxFCf[tp]|
- |RxFCf_mip[tc] - RxFCf_mip[tp]|
(4) Frame Loss(near-end)= |TxFCb_mip[tc] - TxFCb_mip[tp]|
- |RxFCl[tc] - RxFCl[tp]|
【0058】
上記式(1)〜(4)のうち、式(1)及び(2)は、両MEP間のフレームロスを求める式である。これらの式はITU−T勧告(Y.1731)の規約通りであり、測定対象区間全体で発生したフレームロスを演算するものである。
他方、式(3)及び(4)は、MEP−AとMIPの間のフレームロスを求める式である。これらの式は本発明に基づくものであり、MIPの後方(MEP−A側)の区間で発生したフレームロスを演算するものである。
【0059】
従って、式(1)及び(2)で求めたフレームロスから式(3)及び(4)で求めたフレームロスを減算すれば、MIPの前方(MEP−B側)の区間で発生したフレームロスを算出することができ、これにより、測定対象区間全体をMIPの前後で切り分けた区間ごとのフレームロスを測定することができる。
【0060】
なお、フレームロスの演算式は上記式(1)〜(4)に限定されるものではなく、例えば、次の式(5)及び(6)により、MIPの前方(MEP−B側)の区間で発生したフレームロスを直接算出してもよい。
/3.MIP〜MEP−B間のフレームロス/
(5) Frame Loss(far-end) = |RxFCf_mip[tc] - RxFCf_mip[tp]|
- |RxFCf[tc] - RxFCf[tp]|
(6) Frame Loss(near-end)= |TxFCb[tc] - TxFCb[tp]|
- |TxFCb_mip[tc] - TxFCb_mip[tp]|
【0061】
このように、本実施形態の通信システム1によれば、測定主体となるMEP−Aのプロセッサ部(演算部)17が、MIPの前後で切り分けた区間ごとにフレームロスを測定するので、そのMIPの前後のどの区間でフレームロスが発生しているのかを突き止めることができる。
このため、サービス要求が厳格な通信事業者に対しても満足度の高い通信システム1を提供することができる。
【0062】
また、本実施形態の通信システム1では、ITU−T勧告(Y.1731)の規約に従う既存のLMMフレーム80f及びLMRフレーム80bを利用して、区間ごとのフレームロスの測定を行っているので、MIPの前後でフレームロスの切り分けを行うために規約を抜本的に変更する必要がなく、実装が簡単である。
更に、本実施形態の通信システム1では、同じMEGレベルのMEP−MIP−MEP間でLMM/LMRフレーム80f,80bをやり取りしてフレームロスの測定を行うので、同じトラフィック条件において、何処でどれだけフレームロスが発生しているのかを把握できるという利点もある。
【0063】
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、測定対象区間にMIPが一つだけの場合を例示したが、同区間にMIPが複数個あってもよい。この場合、MIPの識別値を合わせてLMMフレーム80fに書き込むようにすれば、フレームカウンタ値を識別することができる。もっとも、予めMEPとMIPの配置が分かっている(通常、そのように想定される。)場合には、フィールドの順序でMIPを識別するという実装も可能であり、殊更にMIPの識別値を記載するフィールドを設ける必要はない。
また、MIPの識別値としては、MIPのMACアドレス(6B)が考えられるが、より簡便な値をMIP_IDとして、あらかじめ互いのポートに設定しておくようにしてもよい。
【0064】
LMMフレーム80fを受信してからLMRフレーム80bを返信するまでの時間的制約については、ITU−T勧告(Y.1731)の規約では想定されていないが、MEP−Bは、LMMフレーム80fを受信したらいつもLMRフレーム80bを返信することになっているので、LMRフレーム80fの返信周期は、LMMフレーム80bの送信周期から大きく異なることはないと考えられる。
このため、LMMフレーム80fの送信間隔を短く設定してフレームロスの測定を行うことを前提とすれば、フレームカウンタ値の領域を4B幅にする必要はなくなる。例えば、フレームカウンタ値を2Bの値で扱えば、フレーム長が64Bという制約はそのままに、より多くのMIPが存在する構成に対応することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明が想定する通信システムの概略構成図である
【図2】管理装置(MEP−A)の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図3】局側終端装置(MIP)の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図4】宅側終端装置(MEP−B)の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図5】SNI入力処理部の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】OAM出力処理部の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図7】上記通信システムをフレームロス測定の観点から見た概略構成図である。
【図8】LMMフレームとLMRフレームに対するフレームカウンタ値の書き込み手順を示すための、通信システムの概略構成図である。
【図9】(a)はLMMフレームのPDUフォーマットの一例を示す図であり、(b)はLMRフレームのPDUフォーマットの一例を示す図である。
【図10】従来のフレームロスの測定方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0066】
1 通信システム
2 光ファイバ(伝送路)
6 メタルケーブル(伝送路)
9 メタルケーブル(伝送路)
3 局側終端装置(中継装置:MIP)
4 宅側終端装置(MEP−B)
12 管理装置(MEP−A)
17 管理装置のプロセッサ部(演算部)
40 局側終端装置のSNI入力処理部(フレーム処理部)
48 局側終端装置のOAM出力処理部(フレーム処理部)
80f LMMフレーム(通信フレーム)
80b LMRフレーム(通信フレーム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送路を介してフレームロス測定用の通信フレームを送受信する一対の終端装置を備え、この各終端装置が前記通信フレームに書き込んだフレームカウンタ値に基づいて測定主体となる一方の終端装置がフレームロスを測定する通信システムであって、
前記通信フレームを中継する中継装置が前記フレームロスの測定対象区間に設けられ、前記一方の終端装置が、前記中継装置の前後で切り分けた区間ごとに前記フレームロスを測定する演算部を有することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記中継装置は、前記通信フレームを中継する際に自身のフレームカウンタ値を当該通信フレームに書き込む請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記一方の終端装置は、前記通信フレームに自身が書き込んだフレームカウンタ値と、前記通信フレームに前記中継装置が書き込んだフレームカウンタ値と、前記通信フレームに他方の終端装置が書き込んだフレームカウンタ値と、前記通信フレームを受信した時の自身のフレームカウンタ値とに基づいて、前記区間ごとのフレームロスを測定する請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記通信フレームは、フレームロス測定用の既存のフレームにおける空き領域に、前記中継装置のフレームカウンタ値を書き込む領域が設定されている請求項2又は3に記載の通信システム。
【請求項5】
フレームロス測定用の通信フレームを送受信可能な一対の終端装置間の測定対象区間に設けられる中継装置であって、
前記通信フレームを中継する際に自身のフレームカウンタ値を当該通信フレームに書き込むフレーム処理部を備えていることを特徴とする中継装置。
【請求項6】
フレームロス測定用の通信フレームを伝送路で接続された一対の終端装置間で送受信させ、この各終端装置が前記通信フレームに書き込んだフレームカウンタ値に基づいて測定主体となる一方の前記終端装置がフレームロスを測定するフレームロスの測定方法であって、
測定主体となる一方の終端装置が、前記フレームロスの測定対象区間に設けられた前記中継装置の前後で切り分けた区間ごとに前記フレームロスを測定することを特徴とするフレームロスの測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−244870(P2008−244870A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−82792(P2007−82792)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】