説明

通信装置

【課題】省エネモードからの復帰時間を短縮することが可能な通信装置を提供する。
【解決手段】他の装置との通信に必要な情報を登録する第1のテーブルと、第1のテーブルの内容を書き換える書換手段と、CPUの電源状態を監視する電源監視手段と、第1のテーブルの内容に変更があるならば、CPUに通知を行う通知手段と、とを有し、通知手段は、通知を行うタイミングを、電源監視手段により監視されるCPUの電源状態に基づいて決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の制御を行う通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネ意識の高まりにより、通信機器を搭載するMFP(Multi-Function Peripherals)においては、ハードウェアで自動応答可能な通信に対しては自動応答する事で、省エネモードからの復帰回数を減らし、省エネ効率の向上を図る技術が広く知られている。
【0003】
また、セキュリティ意識の高まりによりMFPの通信でも、IPSec(Security Architecture for Internet Protocol)通信が普及し始めている。IPSec通信は大量の計算が必要となる為、IPSec処理部については、ハードウェア化が進んでいる。
【0004】
IPSec通信では、通信する機器間で事前に暗号化情報を交換・共有してSA(Security Association)を構築する必要があるが、IPSecパケットの暗号、復号をハードウェアで行う場合(以降ハード通信と呼ぶ)、SAの登録数には上限が存在する。また、SAを確立する為には膨大な計算が必要となる。このため、例えば、特許文献1には、SAの登録がハードウェアにあるか否かを判断し、登録済みであればハードウェア通信、未登録であればIPSecパケットの暗号、復号をソフトウェアで行い(以降、ソフト通信と呼ぶ)、ネットワークシステム全体として通信性能の向上を図る技術が既に知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、電子機器の立ち上げ時間を短縮する事で、ユーザーの使い勝手を向上することが強く求められており、各社、セールスポイントにもなる省エネモードからの復帰時間の短縮に凌ぎを削っている。しかし、これまでの自動応答により省エネ効率を高めるハードウェアを、ソフト・ハード通信を併用し、通信効率を高めるシステムに組み込み、省エネ効率と通信効率の向上を両立させようとした場合、省エネモードへの移行、省エネモードからの復帰時にはソフトウェアによる制御を追加する必要になる。
【0006】
省エネモードへの移行時は、自動応答可能なパケットがソフト通信と判定され、省エネモードからの復帰の要因とならないようにする為に、ソフト・ハード通信を併用したモードからハード通信を主体としたモードへの切り替え制御が必要である。
【0007】
省エネモードからの復帰時は、通信効率向上の為に、ハード通信を主体としたモードからソフト・ハード通信を併用したモードへの切り替え制御が必要である。
【0008】
また、ソフト・ハード通信を併用する場合、ソフトウェアは通信を効率的に行う制御をする為に、ハードウェアの内部状態を知っている必要があるが、例えば、省エネモード中に自動応答の為、SA登録の入れ替えが発生した場合、省エネモード前後でハードウェアの内部状態に差異が発生する為、省エネモードからの復帰後にソフトウェアはハードウェア内部の状態を把握し直す制御が必要となる。
【0009】
よって、従来のハードウェアにて通信効率と省エネ効率の両立を達成しようとした場合、省エネモードからの復帰時には上記の制御が加わる事で、省エネモードからの復帰時間が増加するという問題があった。
【0010】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、省エネモードからの復帰時間を短縮することが可能な通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明における通信装置は、他の装置との通信に必要な情報を登録する第1のテーブルと、前記第1のテーブルの内容を書き換える書換手段と、CPUの電源状態を監視する電源監視手段と、前記第1のテーブルの内容に変更があるならば、前記CPUに通知を行う通知手段と、とを有し、前記通知手段は、前記通知を行うタイミングを、前記電源監視手段により監視される前記CPUの電源状態に基づいて決定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における通信装置は、前記通知手段は、前記電源監視手段により、前記CPUの電源が投入されたことが検知されたときに、前記第1のテーブルの内容に変更があるならば、前記CPUに通知を行う通知手段と、を有するようにしても良い。
【0013】
また、本発明における通信装置は、他の装置からの自動応答可能な通信を受けたときに、自動応答をする自動応答手段と、他の装置からの自動応答不可能な通信を受けたときに、前記CPUの電源の投入を要求する要求手段と、をさらに有するようにしても良い。
【0014】
また、本発明における通信装置は、前記第1のテーブルに登録される情報は、IPSec通信を利用した暗号化通信に先立って暗号化情報を交換・共有して通信路を確立するために作成されるSAであるようにしても良い。
【0015】
また、本発明における通信装置は、前記書換手段は、前記第1のテーブルを書き換える際、登録された順番が古い情報から順に第1のテーブルを書き換えるようにしても良い。
【0016】
また、本発明における通信装置は、前記書換手段は、前記第1のテーブルを書き換える際、登録された順番と、参照された回数から書き換える第1のテーブルを選択し、当該選択された第1のテーブルを書き換えるようにしても良い。
【0017】
また、本発明における通信装置は、前記書換手段は、前記CPUの電源が遮断状態のときは、書き換え可能な第1のテーブルを限定するようにしても良い。
【0018】
また、本発明における通信装置は、前記他の装置との通信に必要な情報を登録する第2のテーブルをさらに有し、前記書換手段は、前記CPUの電源が遮断状態のときは、前記第2のテーブルを書き換えるようにしても良い。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、省エネモードからの復帰時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る通信装置の構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る通信装置における処理動作を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る通信装置における処理動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
<通信装置100の構成例>
図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る通信装置100の構成例を説明する。
【0023】
受信パケットセレクタ110は、省エネ検知部108からの通知によりCPUの電源状態を把握し、CPUの電源が投入状態の場合は、ソフトウェアにより設定された条件に基づき、ソフト通信するか、ハード通信するかの判定を行い、ハード通信と判定されたパケットに対してはIPsec関連パケットか通常パケット(暗号化されていないパケット)かの判定を行う。CPUの電源が遮断状態の場合は、IPsec関連パケットか通常パケットかの判定のみを行う。
【0024】
通常パケット処理部104は、受信パケットのデータ化、及び、送信データのパケット化を行う。
【0025】
IPsec処理部109は、パケットの暗号、復号とSAの構築を行う。構築したSAに関しては、内部のSA登録テーブルに登録情報を保存する。SA登録テーブルには、例えば、相手側機器との暗号、認証方法や鍵が登録されている。
【0026】
SA登録テーブルに空きが無い状態で、SA構築の要求があった場合に、構築したSAをSAテーブルに保存する方法は、いろいろと考えられる。
【0027】
例えば、SA登録テーブルに登録されたSAのうち、登録された順番が古いものから書き換える方法を用いるようにすると良い。このようにすると、テーブルの内容が最新の通信環境に対応したものとなり、省エネモードからの復帰時に、効率的に通信する事ができるようになる。
【0028】
また、登録された順番と、参照された回数から、利用頻度の低いテーブルを書き換える方法を用いるようにしてもと良い。このようにすると、テーブル書き換え回数が削減され、効率的に通信する事ができるようになる。
【0029】
また、CPUの電源が遮断状態の場合は書き換え可能と限定されたテーブルのみ使用する方法を用いるようにしても良い。このようにすると、省エネモードからの復帰時にソフトウェアが通信装置内部テーブルを確認しなおすときの制御が最小限となり、省エネモードからの復帰時間が短縮される。
【0030】
また、CPUの電源遮断状態時専用のテーブルを搭載し、そのテーブルを使用する方法を用いるようにしても良い。このテーブルは、ソフトウェアが参照するテーブルではない。よって、CPUの電源遮断状態時専用のテーブルを搭載している場合は、このテーブルに変更があっても、SA変更通知部106は、CPUに割り込みを通知しない。つまり、CPUにテーブル変更の通知を行わない。このようにすると、省エネモード中に、ソフトウェアが参照するテーブルの変化は無いので、省エネモードからの復帰時にソフトウェアが通信装置内部テーブルを確認しなおす制御を行う必要がなくなり、省エネモードからの復帰時間が短縮できるようになる。
【0031】
自動応答制御部103は、受信パケットの自動応答可能か否かを判定し、可能な場合は応答データを生成し、不可能な場合はメモリへデータを転送する。
【0032】
SA変更通知部106は、省エネ検知部108からの通知によりCPUの電源状態を把握し、CPUの電源が投入状態でIPsec処理部109のSA登録テーブルに変更があった場合は割り込みを通知し、CPUの電源が遮断状態でIPsec処理部109のSA登録テーブルに変更があった場合は、CPUの電源が投入されたときに割り込みを通知する。
【0033】
<CPUの電源が投入状態での動作フロー>
図2に参照しながら、本発明の実施形態に係る通信装置のCPUの電源が投入状態での動作フローを説明する。
【0034】
通信装置100は、ネットワークI/F112によりパケットを受信する(S101)。
【0035】
受信パケットセレクタ110は、省エネ検知部108より、CPUが省エネモード状態(電源遮断状態)か否かを判定する(S102)。
【0036】
CPUの電源が投入されている場合(S102、Yes)、受信パケットセレクタ110は、予め、ソフトウェアにより、設定された条件に従い受信パケットをソフト通信で対応するかハード通信で対応するか判定する(S103)。
【0037】
ステップS103において、ソフト通信で対応すると判定されたときは(S103、Yes)、受信パケットは、受信データセレクタ102へ転送され、メモリI/F101を介して、パケットのままメモリへ転送される(S104)。
【0038】
ステップS103において、ハード通信で対応すると判定されたときは(S103、No)、受信パケットセレクタ110は、さらに、受信パケットがIPsec関連のパケットか否かの判定を行う(S105)。
【0039】
受信パケットがIPsec関連パケットであると判定された場合(S105、Yes)、その受信パケットは、IPsec処理部109へ転送され、IPsec処理部109は、その受信パケットがSA構築の要求か否かを判定する(S106)
【0040】
ステップS106において、受信パケットはSA構築の要求であると判定された場合(S106、Yes)、SA処理部109は、SAを構築し、SA登録テーブルを書き換え、SA変更通知部106は、CPUへ割り込みを通知する(S107)。つまり、SA登録テーブルが変更されたことを通知する。
【0041】
ソフトウェアは割り込み通知を受けると、変更があったSA登録テーブルを読み出し、必要に応じて受信パケットセレクタ110の設定を変更する(S108)。
【0042】
ステップS106において、受信パケットはSA要求であると判定されなかった場合(S106、No)、受信パケットは、IPsec処理部109により復号された後、通常パケット処理部104へ転送され、データ化される(S109)。
【0043】
通常パケット処理部104は、この受信パケットからデータ化されたデータを自動応答制御部103に転送し、自動応答制御部103は、このデータ化された受信パケットが自動応答可能なパケットか否か判定する(S110)。
【0044】
ステップS110において、データ化された受信パケットは自動応答可能である判定された場合は(S110、Yes)、自動応答制御部103は、この受信パケットに対する応答データを通常パケット処理部104に転送し、この応答データは、パケット化され、送信パケットセレクタ111に転送され、ネットワークへ送信される(S111)。ここで、受信パケットがIPsecパケットであった場合は、応答データは、IPsec処理部109で暗号化された後、送信パケットセレクタ111に転送され、ネットワークへ送信される。
【0045】
ステップS110において、データ化された受信パケットは自動応答不可能であると判定された場合(S110、No)、受信パケットをデータ化したデータは、受信データセレクタ102に転送され、メモリI/F101を介してメモリへ転送される(S112)。
【0046】
ステップS105において、受信パケットはIPsec関連パケットでないと判定された場合(S105、No)、受信パケットセレクタ110は、受信パケットを通常パケット処理部104に転送し、受信パケットはデータ化される(S113)。データ化された受信パケットは、自動応答制御部103に転送され、ステップS110からの動作フローの処理が行われる。
【0047】
<CPUの電源が遮断状態での動作フロー>
図3を参照しながら、本発明の実施形態に係る通信装置のCPUの電源が遮断状態での動作フローを説明する。
【0048】
CPUの電源が遮断されている場合(S102、No)、受信パケットセレクタ110は、ソフト通信とハード通信の判定は行わず、受信パケットは、IPsec関連のパケットか否かの判定を行う(S201)。
【0049】
ステップS201において、受信パケットがIPsec関連パケットと選別された場合(S202、Yes)、受信パケットはIPsec処理部109に転送され、IPsec処理部109は、この受信パケットが、SA構築の要求か否かを判定する(S202)。
【0050】
ステップS202において、受信パケットはSA構築の要求であると判定された場合(S202、Yes)、SA処理部109は、SAを構築し、SA登録テーブルを書き換える(S203)。
【0051】
ステップS202において、受信パケットはSA要求でないと判定された場合(S202、No)、受信パケットは、IPsec処理部109により復号された後、通常パケット処理部104に転送され、データ化される(S204)。
【0052】
通常パケット処理部104は、自動応答制御部103に、この受信パケットからデータ化されたデータを転送し、自動応答制御部103は、データ化された受信パケットが自動応答可能なパケットか否か判定する(S205)。
【0053】
ステップS205において、受信パケットは自動応答可能であると判定された場合は(S205、Yes)、自動応答制御部103は、この受信パケットに対する応答データを通常パケット処理部104に転送し、応答データは、パケット化され、送信パケットセレクタ111に転送され、ネットワークへ送信される(S206)。このとき、受信パケットがIPsecパケットであった場合、応答データは、IPsec処理部109で暗号化された後、送信パケットセレクタ111に転送され、ネットワークに送信される。
【0054】
ステップS205において、受信パケットは自動応答不可能であると判定された場合(S205、No)、受信パケットからデータ化されたデータは受信データセレクタ102に転送され、省エネ復帰要求部107は、省エネモードからの復帰の要求をシステムへ出力する(S207)。
【0055】
省エネ検知部108が省エネモードからの復帰を検知した後、SA変更通知部106は、省エネモード中にSA登録テーブルの書き換えが行われたどうかを判定する(S208)。
【0056】
ステップS208において、SA登録テーブルの書き換えが行われたと判定された場合(S208、Yes)、SA変更通知部106は、CPUへ割り込みを通知する(S209)。つまり、SA登録テーブルに変更があったことを通知する。
【0057】
ソフトウェアは、割り込み通知を受けると、変更があったSA登録テーブルを読み出し、必要に応じて受信パケットセレクタ110の設定を変更する(S210)。
【0058】
省エネモードからの復帰後に、受信したデータは、メモリI/F101を介してメモリへ転送される(S211)。
【0059】
ステップS201において、受信パケットはIPsec関連パケットでないと判定された場合(S201、No)、受信パケットセレクタ110は、受信パケットを通常パケット処理部104に転送し、受信パケットはデータ化される(S212)。データ化された受信パケットは、自動応答制御部103に転送され、ステップS205からの動作フローの処理が行われる。
【0060】
このように、本実施形態では、CPUの電源状態により受信パケットの転送先を判定する手段を備えているため、省エネモード移行時のソフト・ハード通信を併用したモードとハード通信を主体としたモードとの間の切り替え制御を削減する事ができる。
【0061】
また、従来は、ソフト・ハード通信を併用する場合、ソフトウェアは通信を効率的に行う制御をする為に、省エネモードからの復帰時に、常に、通信装置内部のSAテーブルを確認しなおす制御が必要であった。一方、本実施形態は、通信装置内部のSAテーブルの内容に変化があった場合に外部へ通知する手段と、その通知するタイミングをCPUの電源状態により制御する手段と、を備えているため、省エネモードからの復帰時にSAテーブルを確認しなおす制御は、SAテーブルに変更があった場合のみに行えば良くなる。よって、本実施形態を使用することにより、省エネモードからの復帰時間が短縮できるようになる。
【0062】
上述した実施形態における処理動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0063】
なお、ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)から、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリ(RAM)にプログラムを読み込んで実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0064】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROMに予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の光磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。
【0065】
このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することが可能である。
【0066】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送したりし、コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0067】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0068】
また、上記実施形態で説明したシステムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。
【0069】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【符号の説明】
【0070】
100 通信装置
101 メモリI/F
102 受信データセレクタ
103 自動応答制御部
104 通常パケット処理部
105 送信データセレクタ
106 SA変更通知部
107 省エネ復帰要求部
108 省エネ検知部
109 IPSec処理部
110 受信パケットセレクタ
111 送信パケットセレクタ
112 ネットワークI/F
【先行技術文献】
【特許文献】
【0071】
【特許文献1】特開2008−312094号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の装置との通信に必要な情報を登録する第1のテーブルと、
前記第1のテーブルの内容を書き換える書換手段と、
CPUの電源状態を監視する電源監視手段と、
前記第1のテーブルの内容に変更があるならば、前記CPUに通知を行う通知手段と、とを有し、
前記通知手段は、
前記通知を行うタイミングを、前記電源監視手段により監視される前記CPUの電源状態に基づいて決定することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通知手段は、
前記電源監視手段により、前記CPUの電源が投入されたことが検知されたときに、前記第1のテーブルの内容に変更があるならば、前記CPUに通知を行う通知手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
他の装置からの自動応答可能な通信を受けたときに、自動応答をする自動応答手段と、
他の装置からの自動応答不可能な通信を受けたときに、前記CPUの電源の投入を要求する要求手段と、をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第1のテーブルに登録される情報は、
IPSec通信を利用した暗号化通信に先立って暗号化情報を交換・共有して通信路を確立するために作成されるSAであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記書換手段は、
前記第1のテーブルを書き換える際、登録された順番が古い情報から順に第1のテーブルを書き換えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記書換手段は、
前記第1のテーブルを書き換える際、登録された順番と、参照された回数から書き換える第1のテーブルを選択し、当該選択された第1のテーブルを書き換えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記書換手段は、
前記CPUの電源が遮断状態のときは、書き換え可能な第1のテーブルを限定することを特徴とする請求項1から6にいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記他の装置との通信に必要な情報を登録する第2のテーブルをさらに有し、
前記書換手段は、
前記CPUの電源が遮断状態のときは、前記第2のテーブルを書き換えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−228947(P2011−228947A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97108(P2010−97108)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】