説明

通信規制制御システム及び通信規制制御方法

【課題】 移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置を通過した際に、移動体通信端末の通信規制を自動的に行う通信規制制御システムを提供する。
【解決手段】 入出許可装置(2)は、情報記録媒体(1)から、媒体識別情報を取得し、入場許可の可否判定を行い、入場許可の情報と共に、媒体識別情報を、メール配信装置(3)に送信し、メール配信装置(3)は、受信した媒体識別情報を基に、端末識別情報を検索取得し、該取得した端末識別情報の移動体通信端末(4)に対し、通信規制を行うためのメールを配信し、移動体通信端末(4)は、メールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、自端末(4)の通信規制を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機などの移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置を通過した際に、移動体通信端末の通信規制を自動的に行う通信規制制御システム及び通信規制制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話等の移動体通信端末装置のマナーモードへの移行は、ユーザが手動で行うことになるため、電車搭乗の際に、移動体通信端末装置のマナーモードへの以降操作のし忘れにより、電車内において着信音の鳴動が発生してしまうという問題が生じていた。
【0003】
上記の問題を解決すべく、本発明より先に出願された技術文献として、移動体無線端末の使用の制限等を利用者が失念したとしても、移動無線端末の使用を自動的に制限等することを可能とするものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記特許文献1は、駅の改札口に設置される無線式改札機と、無線式改札機を通過してその中に移動無線端末が出入りすることにより信号を出力する移動無線端末のカード型無線装置と、カード型無線装置からの信号により駅に対する移動無線端末の出入りを検出し、移動無線端末の出入りに応じた信号を出力する移動体無線端末の検出部と、検出部からの信号に応じて移動無線端末を送信停止にしたり、マナーモードにする移動無線端末のCPUと、を備えたものである。これにより、使用制限領域の出入口を通過する際に自動的に電波停止を制御したり、あるいは、マナーモード等に切り換わるので、移動無線端末の使用の制限等を利用者が失念したとしても、移動無線端末の使用を自動的に制限等することができることになる。
【0005】
また、本発明と類似する技術文献として、携帯電話機が紛失し、動作を停止させたい場合、利用者は、遠隔制御装置を操作することにより、同携帯電話機の一部の動作を遠隔制御により停止させるための遠隔制御用データを加入者交換局、及び、無線基地局を介して同携帯電話機へ送信し、同携帯電話機が遠隔制御用データ(メール)を受信した際に、内部に記憶された遠隔制御用データと、受信した遠隔制御用データと、を比較し、その2つの制御用データが一致した場合に、使用禁止モードに設定され、遠隔制御によって移動通信端末の動作が制限されるシステムがある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
また、非接触式定期券に利用者情報の他に利用者の保持する携帯電話機のメールアドレスを記憶しておき、自動改札機は、入場時にメールアドレスを読み取り、運行管理センタへ転送し、運行管理センタでは利用者情報およびメールアドレスを記憶しておき、ダイヤに乱れが生じた場合にはその内容を携帯電話機にメールとして送信し、自動改札機は出場時にメールアドレスを読み取って運行管理センタへ転送し、運行管理センタは、データベースから受信したメールアドレスに関する情報を消去し、交通機関の利用者が乗車駅の改札口を入ってから、下車駅の改札口を出るまでの任意の時間に、ダイヤの乱れ等の運行情報を利用者に通知するシステムがある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2003−309642号公報
【特許文献2】特開2003−304322号公報
【特許文献3】特開2004−70489号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1は、カード型無線装置からの信号により駅に対する移動無線端末の出入りを検出し、移動無線端末の出入りに応じた信号を出力する移動体無線端末の検出部と、検出部からの信号に応じて移動無線端末を送信停止にしたり、マナーモードにする移動無線端末のCPUと、を備えたものであるため、カード型無線装置からの信号を移動無線端末が検出しなくてはならず、一般的に市場に流通している携帯電話機等の移動無線端末には適用できず、特許文献1のシステムを汎用させることは困難である。
【0008】
また、上記特許文献2は、携帯電話機が遠隔制御用データ(メール)を受信した際に、内部に記憶された遠隔制御用データと、受信した遠隔制御用データと、を比較し、その2つの制御用データが一致した場合に、使用禁止モードに設定され、遠隔制御によって移動通信端末の動作が制限されるシステムであるが、このシステムは、利用者が遠隔操作を行うことで、遠隔制御用データが送信されることになり、一連の処理を自動的に行うものではない。
【0009】
また、上記特許文献3は、非接触式定期券に利用者情報の他に利用者の保持する携帯電話機のメールアドレスを記憶しておき、自動改札機は、入場時にメールアドレスを読み取り、運行管理センタへ転送するシステムであるが、このシステムは、運行管理センタが、利用者情報およびメールアドレスを記憶し、ダイヤに乱れが生じた場合にその内容を携帯電話機にメールとして送信し、ダイヤの乱れ等の運行情報を利用者に通知するシステムであり、本願発明のように、携帯電話機の通信規制を行うものではないため、目的、課題が異なることになる。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置を通過した際に、移動体通信端末の通信規制を自動的に行う通信規制制御システム及び通信規制制御方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有することとする。
【0012】
本発明にかかる通信規制制御システムは、移動体通信端末と、移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を有して構成される通信規制制御システムであって、情報記録媒体は、入出許可装置を通過する際に必要となる、情報記録媒体を識別する媒体識別情報を記録する情報記録手段を有し、入出許可装置は、情報記録媒体から、媒体識別情報を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、媒体識別情報をメール配信装置に送信する手段を有し、メール配信装置は、媒体識別情報と、移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を関連づけて格納する情報格納手段と、入出許可装置から受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、情報格納手段から検索取得する検索手段と、検索取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する通信規制メール配信手段と、を有し、移動体通信端末は、メール配信装置からメールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、端末の通信規制を実行する通信規制手段と、を有することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、メール配信装置は、検索取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する通信規制解除メール配信手段を有し、移動体通信端末は、端末の通信規制を実行した後に、メール配信装置から受信したメールが、通信規制を解除するメールであると判定した場合は、端末の通信規制を解除することを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、入出許可装置は、入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、入場許可の情報と共に、媒体識別情報を、メール配信装置に送信し、メール配信装置は、入出許可装置から入場許可の情報と媒体識別情報とを受信した際に、該受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信することを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、入出許可装置は、入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、退場許可の情報と共に、媒体識別情報を、メール配信装置に送信し、メール配信装置は、入出許可装置から退場許可の情報と媒体識別情報とを受信した際に、該受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信することを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明にかかる通信規制制御システムは、移動体通信端末と、移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を有して構成される通信規制制御システムであって、情報記録媒体は、入出許可装置を通過する際に必要となる情報記録媒体を識別する媒体識別情報と、移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を記録する情報記録手段を有し、入出許可装置は、情報記録媒体から、媒体識別情報と、端末識別情報と、を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、端末識別情報を、メール配信装置に送信する手段を有し、メール配信装置は、入出許可装置から受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する通信規制メール配信手段を有し、移動体通信端末は、メール配信装置からメールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、端末の通信規制を実行する通信規制手段と、を有することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、メール配信装置は、入出許可装置から受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する通信規制解除メール配信手段を有し、移動体通信端末は、端末の通信規制を実行した後に、メール配信装置から受信したメールが、通信規制を解除するメールであると判定した場合は、端末の通信規制を解除することを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、入出許可装置は、入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、入場許可の情報と共に、端末識別情報を、メール配信装置に送信し、メール配信装置は、入出許可装置から入場許可の情報と端末識別情報とを受信した際に、該受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信することを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、入出許可装置は、入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、退場許可の情報と共に、端末識別情報を、メール配信装置に送信し、メール配信装置は、入出許可装置から退場許可の情報と端末識別情報とを受信した際に、該受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信することを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、移動体通信端末は、端末の通信規制を実行した際に、メール配信装置からのメールによる通信規制である旨の情報を記録し、該情報が記録されている間は、端末の操作部からの通信規制の解除を無効とさせる規制解除無効手段を有することを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明にかかる通信規制制御システムにおいて、移動体通信端末は、メール配信装置からのメールによる通信規制の解除が行なわれた際に、記録された通信規制である旨の情報を消去することを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、移動体通信端末と、移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を用いて行う通信規制制御方法であって、情報記録媒体は、入出許可装置を通過する際に必要となる、情報記録媒体を識別する媒体識別情報を記録する情報記録手段を有しており、メール配信装置は、媒体識別情報と、移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を関連づけて格納する情報格納手段を有しており、入出許可装置が、情報記録媒体から、媒体識別情報を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、媒体識別情報をメール配信装置に送信する工程と、メール配信装置が、入出許可装置から受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、メール配信装置の具備する情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、移動体通信端末が、メール配信装置からメールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、端末の通信規制を実行する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、メール配信装置が、検索取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、移動体通信端末が、端末の通信規制を実行した後に、メール配信装置からメールを受信し、該受信したメールが、通信規制を解除するメールであると判定した場合は、端末の通信規制を解除する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0024】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、入場許可装置が行う入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、入場許可装置が、媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、入場許可の情報と共に、媒体識別情報を、メール配信装置に送信する工程と、メール配信装置が、入出許可装置から入場許可の情報と媒体識別情報とを受信した際に、該受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、入出許可装置が行う入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、入出許可装置が、媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、退場許可の情報と共に、媒体識別情報を、メール配信装置に送信する工程と、メール配信装置が、入出許可装置から退場許可の情報と媒体識別情報とを受信した際に、該受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0026】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、移動体通信端末と、移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を用いて行う通信規制制御方法であって、情報記録媒体は、入出許可装置を通過する際に必要となる情報記録媒体を識別する媒体識別情報と、移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を記録する情報記録手段を有しており、入出許可装置が、情報記録媒体から、媒体識別情報と、端末識別情報と、を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、端末識別情報を、メール配信装置に送信する工程と、メール配信装置が、入出許可装置から受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、移動体通信端末が、メール配信装置からメールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、端末の通信規制を実行する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0027】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、メール配信装置が、入出許可装置から受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、移動体通信端末が、端末の通信規制を実行した後に、メール配信装置からメールを受信し、該受信したメールが、通信規制を解除するメールであると判定した場合は、端末の通信規制を解除する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0028】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、入出許可装置が行う、入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、入出許可装置が、媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、入場許可の情報と共に、端末識別情報を、メール配信装置に送信する工程と、メール配信装置が、入出許可装置から入場許可の情報と端末識別情報とを受信した際に、該受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0029】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、入出許可装置が行う、入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、入出許可装置が、媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、退場許可の情報と共に、端末識別情報を、メール配信装置に送信する工程と、メール配信装置が、入出許可装置から退場許可の情報と端末識別情報とを受信した際に、該受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0030】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、移動体通信端末が、端末の通信規制を実行した際に、メール配信装置からのメールによる通信規制である旨の情報を記録し、該情報が記録されている間は、端末の操作部からの通信規制の解除を無効とさせる工程を行うことを特徴とするものである。
【0031】
また、本発明にかかる通信規制制御方法は、移動体通信端末が、メール配信装置からのメールによる通信規制の解除が行なわれた際に、記録された通信規制である旨の情報を消去する工程を行うことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0032】
本発明にかかる通信規制制御システム及び通信規制制御方法は、移動体通信端末と、移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を有し、情報記録媒体は、入出許可装置を通過する際に必要となる、情報記録媒体を識別する媒体識別情報を記録する情報記録手段を有しており、メール配信装置は、媒体識別情報と、移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を関連づけて格納する情報格納手段を有しており、入出許可装置が、情報記録媒体から、媒体識別情報を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、媒体識別情報をメール配信装置に送信し、メール配信装置が、入出許可装置から受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、メール配信装置の具備する情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信し、移動体通信端末が、メール配信装置からメールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、端末の通信規制を実行することを特徴とするものである。これにより、移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置を通過した際に、移動体通信端末の通信規制を自動的に行うこととなり、移動体通信端末への操作なしに通信規制の自動移行が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
まず、図1を参照しながら、本発明にかかる通信規制制御システムについて説明する。
【0034】
本発明にかかる通信規制制御システムは、移動体通信端末(4)と、移動体通信端末(4)の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置(2)と、入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体(1)と、移動体通信端末(4)にメールを配信するメール配信装置(3)と、を有して構成される通信規制制御システムである。なお、情報記録媒体(1)は、入出許可装置(2)を通過する際に必要となる、情報記録媒体(1)を識別する媒体識別情報を記録する情報記録手段を有している。また、メール配信装置(3)は、媒体識別情報と、移動体通信端末(4)を識別する端末識別情報と、を関連づけて格納する情報格納手段を有している。
【0035】
この、図1に示唆する通信規制制御システムにおいて、利用者が、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制行う領域に入った際に、入出許可装置(2)は、情報記録媒体(1)から、媒体識別情報を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、入場許可の情報と共に、情報記録媒体(1)から取得した媒体識別情報を、メール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、入出許可装置(2)から入場許可の情報と媒体識別情報とを受信した際に、その受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、メール配信装置(3)の具備する情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末(4)に対し、通信規制を行うためのメールを配信する。そして、移動体通信端末(4)は、メール配信装置(3)からメールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、自端末(4)の通信規制を実行することになる。これにより、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制を行う領域に入った際に、移動体通信端末(4)に対して何の操作も行うことなく、移動体通信端末(4)を自動的にマナーモードに移行させることが可能となる。
【0036】
また、利用者が、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制行う領域から出た際に、入出許可装置(2)は、情報記録媒体(1)から、媒体識別情報を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、退場許可の情報と共に、情報記録媒体(1)から取得した媒体識別情報を、メール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、入出許可装置(2)から退場許可の情報と媒体識別情報とを受信した際に、その受信した媒体識別情報を基に、媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、メール配信装置(3)の具備する情報格納手段から検索取得し、その検索取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末(4)に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する。そして、移動体通信端末(4)が、上記処理により自端末(4)の通信規制を実行した後に、移動体通信端末(4)がメール配信装置(3)からメールを受信した場合は、移動体通信端末(4)は、その受信したメールが、通信規制を解除するメールであるか否かを判定し、通信規制を解除するメールであると判定した場合は、自端末(4)の通信規制を解除することになる。これにより、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制を行う領域から出た際に、移動体通信端末(4)に対して何の操作も行うことなく、移動体通信端末(4)のマナーモードを自動的に解除させることが可能となる。
【0037】
また、本発明にかかる通信規制制御システムは、移動体通信端末(4)と、移動体通信端末(4)の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置(2)と、入出許可装置(2)を通過する際に使用する情報記録媒体(1)と、移動体通信端末(4)にメールを配信するメール配信装置(3)と、を有して構成される通信規制制御システムである。なお、情報記録媒体(1)は、入出許可装置(2)を通過する際に必要となる情報記録媒体(1)を識別する媒体識別情報と、移動体通信端末(4)を識別する端末識別情報と、を記録する情報記録手段を有している。
【0038】
この、図1に示唆する通信規制制御システムにおいて、利用者が、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制行う領域に入った際に、入出許可装置(2)は、情報記録媒体(1)から、媒体識別情報と、端末識別情報と、を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、入場許可の情報と共に、情報記録媒体(1)から取得した端末識別情報を、メール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、入出許可装置(2)から入場許可の情報と端末識別情報とを受信した際に、その受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末(4)に対し、通信規制を行うためのメールを配信する。そして、移動体通信端末(4)は、メール配信装置(3)からメールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、自端末(4)の通信規制を実行することになる。これにより、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制を行う領域に入った際に、移動体通信端末(4)に対して何の操作も行うことなく、移動体通信端末(4)を自動的にマナーモードに移行させることが可能となる。
【0039】
また、利用者が、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制行う領域から出た際に、入出許可装置(2)は、情報記録媒体(1)から、媒体識別情報と、端末識別情報と、を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、退場許可の情報と共に、情報記録媒体(1)から取得した端末識別情報を、メール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、入出許可装置(2)から退場許可の情報と端末識別情報とを受信した際に、その受信した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末(4)に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する。そして、移動体通信端末(4)が、上記処理により自端末(4)の通信規制を実行した後に、移動体通信端末(4)がメール配信装置(3)からメールを受信した場合は、移動体通信端末(4)は、その受信したメールが、通信規制を解除するメールであるか否かを判定し、通信規制を解除するメールであると判定した場合は、自端末(4)の通信規制を解除することになる。これにより、情報記録媒体(1)を用いて入出許可装置(2)を通過し、通信規制を行う領域から出た際に、移動体通信端末(4)に対して何の操作も行うことなく、移動体通信端末(4)のマナーモードを自動的に解除させることが可能となる。
【0040】
なお、本発明にかかる通信規制制御システムを構成する移動体通信端末(4)は、上記処理により自端末(4)の通信規制を実行した際に、メール配信装置(3)からのメールによる通信規制である旨の情報を、移動体通信端末(4)の具備する記憶部に記録し、その情報が記憶部に記録されている間は、移動体通信端末(4)の具備する操作部からの通信規制の解除を無効とさせることとする。これにより、通信規制を行う領域内において、利用者が移動体通信端末(4)の具備する操作部からの操作による通信規制の解除を行うことが出来なくなり、通信規制を行う領域内に存在する全ての移動体通信端末(4)を完全に通信規制が成された状態に維持させることが可能となる。なお、移動体通信端末(4)が、メール配信装置(3)からのメールによる通信規制の解除が行なわれた際に、移動体通信端末(4)の具備する記憶部に記録された通信規制である旨の情報を消去することが可能となる。
【実施例1】
【0041】
以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる通信規制制御システムについて説明する。
【0042】
まず、図1を参照しながら、本発明にかかる通信規制制御システムのシステム構成について説明する。なお、以下に説明する本実施例では、通信規制を行う領域を駅構内に特化して説明する。
【0043】
本発明にかかる通信規制制御システムは、乗車券媒体(1)と、乗車券媒体(1)を携帯する利用者の駅構内への入退場を容認する自動改札装置(2)と、乗車券媒体(1)を携帯する利用者の携帯電話機(4)に対してメールを配信するメール配信装置(3)と、利用者が所持する携帯電話機(4)と、を有して構成される。
【0044】
乗車券媒体(1)は、自動改札装置(2)を経由して駅構内に入退場するための情報記録媒体であり、乗車券媒体(1)を識別するための媒体識別情報が記録されている。
【0045】
自動改札装置(2)は、乗車券媒体(1)に記録された媒体識別情報を読み取り、その読み取った媒体識別情報を基に、乗車券媒体(1)を携帯する利用者の駅構内への入退場の判定処理を行うことになる。また、自動改札装置(2)は、乗車券媒体(1)から取得した媒体識別情報をメール配信装置(3)に送信することになる。
【0046】
メール配信装置(3)は、マナーモードへの移行命令の旨のメール、または、マナーモードの解除命令の旨のメール、を携帯電話機(4)に配信する装置である。
【0047】
なお、メール配信装置(3)は、本発明にかかる通信規制制御システムを構築するために、媒体識別情報に関連づけて携帯電話機(4)のメールアドレスを、メール配信装置(3)の具備する情報格納部に格納している。そして、自動改札装置(2)から受信する媒体識別情報を基に、メール配信装置(3)の具備する情報格納部を検索し、その受信した媒体識別情報に関連付けられたメールアドレスを取得することになる。そして、その取得したメールアドレスを基に、マナーモードへの移行命令の旨のメール、または、マナーモードの解除命令の旨のメール、を携帯電話機(4)に配信することになる。なお、外部の通信端末装置から、媒体識別情報と、メールアドレスと、を関連付けて情報格納部に登録し、情報格納部の情報を更新することも可能である。
【0048】
なお、メール配信装置(3)が、マナーモードへの移行命令の旨のメール、または、マナーモードの解除命令の旨のメール、の何れかを配信するかは、自動改札装置(2)から送信される入退情報(駅構内に入場したか、または、駅構内から退場したか、を示す情報)を基に判定することになり、メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から入場情報を受信した際に、マナーモードへの移行命令の旨のメールを配信することになり、自動改札装置(2)から退場情報を受信した際に、マナーモードの解除命令の旨のメールを配信することになる。
【0049】
携帯電話機(4)は、メール配信装置(3)からメールを受信した際に、その受信したメールを解析し、マナーモードへの移行命令の旨のメールか否かを判断する。そして、マナーモードへの移行命令の旨のメールであると判断した場合は、携帯電話機(4)を自動的にマナーモードに移行させる制御を実行することになる。なお、携帯電話機(4)は、メール配信装置(3)から受信したメールを基に自動的にマナーモードに移行した場合は、メールによる自動移行である旨の情報を携帯電話機(4)の記憶部に記憶することになる。
【0050】
なお、携帯電話機(4)の記憶部に、メールによる自動移行である旨の情報が記憶されると、携帯電話機(4)は、携帯電話機(4)の具備する操作部からの操作によるマナーモードの解除を行うことができないように設定される。これにより、駅構内において、利用者が携帯電話機(4)の具備する操作部からの操作によるマナーモードの解除を行うことが出来なくなり、駅構内に存在する全ての携帯電話機(4)を完全にマナーモードの状態に維持させることが可能となる。
【0051】
また、携帯電話機(4)が、マナーモードに自動移行している間に、携帯電話機(4)が、メール配信装置(3)からメールを受信した際は、その受信したメールを解析し、マナーモードの解除命令の旨のメールか否かを判断することになる。そして、マナーモードの解除命令の旨のメールであると判断した場合は、携帯電話機(4)のマナーモードを自動的に解除させるための制御を実行することになる。そして、携帯電話機(4)は、メール配信装置(3)から受信したメールを基に、マナーモードの解除制御を実行した場合は、メールによる自動移行である旨の情報を携帯電話機(4)の記憶部から消去することになる。
【0052】
このように、本発明にかかる携帯電話機(4)は、図2に示唆するように、メール配信装置(3)からメールを受信した際に、メール自動受信アプリケーション(41)が自動的に起動することになり、携帯電話機(4)は、メール内容判定(42)を行い、メール配信装置(3)から受信したメール内容を解析し、そのメール内容がマナーモード自動移行である場合には、マナーモードへの移行制御を行うことになり、携帯電話機(4)は、マナーモード制御(43)において、マナーモード自動移行の情報(自動移行フラグ)を携帯電話機(4)の具備する記憶部に格納することになる。
【0053】
また、携帯電話機(4)は、メール内容判定(42)において、メール内容がマナーモード解除指示である場合には、マナーモードの解除制御を行うことになり、携帯電話機(4)は、マナーモード制御(43)において、携帯電話機(4)の具備する記憶部に記憶した、マナーモード自動移行の情報(自動移行フラグ)を、消去することになる。
【0054】
なお、本発明にかかる通信規制制御システムを構築する携帯電話機(4)には、マナーモードへの移行命令の旨のメールやマナーモードの解除命令の旨のメールか否かを判断する際の判断材料となる情報(例えば、メール配信装置(3)のメールアドレス、マナーモード移行命令となるキーワード等)が予め記憶部に記憶されることになる。
【0055】
(マナーモード移行時の処理動作)
次に、図3を参照しながら、本発明にかかる通信規制制御システムにおける処理動作について説明する。
【0056】
まず、利用者は、乗車券媒体(1)を使用して自動改札装置(2)を通じて駅構内に入場することになる(ステップA1)。このとき、自動改札装置(2)は、乗車券媒体(1)から媒体識別情報を取得し、その取得した媒体識別情報を基に、利用者の入場許可の可否判定を行うことになる。自動改札装置(2)は、入場許可の可否判定により、利用者の入場を許可した場合は、その入場許可情報と、乗車券媒体(1)から取得した媒体識別情報と、をメール配信装置(3)に送信する(ステップA2)。
【0057】
メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から入場許可情報と媒体識別情報とを受信した際に、その受信した媒体識別情報を基に、メール配信装置(3)の具備する情報格納部を検索し、その媒体識別情報に関連づけて情報格納部に格納されているメールアドレスを取得し、その取得したメールアドレスを基に、マナーモード移行命令の旨のメールを、携帯電話機(4)に配信する(ステップA3)。
【0058】
携帯電話機(4)は、メール配信装置(3)からメールを受信した際に、自動的に、その受信したメールを解析し、マナーモードへの移行命令の旨のメールか否かを判定する。そして、マナーモードへの移行命令の旨のメールであると判定した場合は、携帯電話機(4)を自動的にマナーモードに移行させる制御を実行することになる。そして、携帯電話機(4)は、マナーモードへの移行が、メールによる自動移行である旨の情報を記憶部に記憶することになる(ステップA4)。
【0059】
このように、本発明にかかる通信規制制御システムは、乗車券媒体(1)を用いて自動改札装置(2)を通過し、駅構内に入場した際に、自動改札装置(2)が取得した媒体識別情報を、入場許可情報と共にメール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から媒体識別情報と入場許可情報とを受信した際に、その受信した媒体識別情報を基に、メールアドレスを検索取得し、その取得したメールアドレスの携帯電話機(4)に、マナーモードへの移行命令のメールを配信する。これにより、携帯電話機(4)は、受信したメールの内容を確認し、自動的にマナーモードに移行することになり、自動改札装置(2)を通り、駅構内に入場するだけで、携帯電話機(4)に対して何の操作も行うことなく、自動的に携帯電話機(4)をマナーモードに移行することが可能となる。
【0060】
(マナーモード解除時の処理動作)
次に、図4を参照しながら、自動改札装置(2)を通り、駅構内から退場した際に、携帯電話機(4)のマナーモードを自動的に解除する際の処理動作について説明する。
【0061】
まず、利用者は、乗車券媒体(1)を使用して自動改札装置(2)を通じて駅構内から退場することになる(ステップB1)。このとき、自動改札装置(2)は、乗車券媒体(1)から媒体識別情報を取得し、その取得した媒体識別情報を基に、利用者の退場許可の可否判定を行うことになる。自動改札装置(2)は、退場許可の可否判定により、利用者の退場を許可した場合は、その退場許可情報と、乗車券媒体(1)から取得した媒体識別情報と、をメール配信装置(3)に送信する(ステップB2)。
【0062】
メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から退場許可情報と媒体識別情報とを受信した際に、その受信した媒体識別情報を基に、メール配信装置(3)の具備する情報格納部を検索し、その媒体識別情報に関連づけて情報格納部に格納されているメールアドレスを取得し、その取得したメールアドレスを基に、マナーモードの解除命令の旨のメールを、携帯電話機(4)に配信する(ステップB3)。
【0063】
携帯電話機(4)は、携帯電話機(4)自信がマナーモードに設定されており、尚且つ、携帯電話機(4)の具備する記憶部に、マナーモードへの移行が、メールによる自動移行である旨の情報が記憶されている際に、メール配信装置(3)からメールを受信した場合は、携帯電話機(4)は、自動的に、その受信したメールを解析し、マナーモードの解除命令の旨のメールか否かを判定することになる。そして、携帯電話機(4)は、マナーモードの解除命令の旨のメールであると判定した場合は、携帯電話機(4)を自動的にマナーモードから解除させるための制御を実行することになる。そして、携帯電話機(4)は、マナーモードへの移行が自動移行である旨の情報を記憶部から消去することになる(ステップB4)。
【0064】
このように、本発明にかかる通信規制制御システムは、乗車券媒体(1)を用いて自動改札装置(2)を通過し、駅構内から退場した際に、自動改札装置(2)が取得した媒体識別情報を、退場許可情報と共にメール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から媒体識別情報と退場許可情報とを受信した際に、その受信した媒体識別情報を基に、メールアドレスを検索取得し、その取得したメールアドレスの携帯電話機(4)に、マナーモードの解除命令のメールを配信することで、携帯電話機(4)は、受信したメールの内容を確認し、受信したメール内容がマナーモードの解除命令の旨のメールであり、尚且つ、携帯電話機(4)の具備する記憶部に、マナーモードへの移行が自動移行である旨の情報が格納されている場合は、マナーモードを自動的に解除することになる。これにより、自動改札装置(2)を通り、駅構内から退場するだけで、携帯電話機(4)に対して何の操作も行うことなく、自動的に携帯電話機(4)のマナーモードを解除することが可能となる。
【実施例2】
【0065】
次に、第2の実施例について説明する。
【0066】
第1の実施例は、乗車券媒体(1)に媒体識別情報を記録し、その乗車券媒体(1)に記録した媒体識別情報を自動改札装置(2)が取得し、その取得した媒体識別情報をメール配信装置(3)に送信することとしたが、第2の実施例は、乗車券媒体(1)に媒体識別情報と共に、メールアドレスも記録し、この乗車券媒体(1)に記録した、媒体識別情報と、メールアドレスと、を用いて、第1の実施例と同様に、携帯電話機(4)の通信規制を行うことを特徴とするものである。このため、第2の実施例におけるメール配信装置(3)の具備する情報格納部に、媒体識別情報に関連づけて携帯電話機(4)のメールアドレスを、格納する必要がなく、メール配信装置(3)に格納する容量を削減することが可能となる。以下、図5、図6を参照しながら、第2の実施例における通信規制の処理動作について説明する。
【0067】
(マナーモード移行時の処理動作)
まず、図5を参照しながら、マナーモード移行時の処理動作について説明する。
【0068】
まず、利用者は、乗車券媒体(1)を使用して自動改札装置(2)を通じて駅構内に入場することになる(ステップC1)。このとき、自動改札装置(2)は、乗車券媒体(1)から媒体識別情報と、メールアドレスと、を取得し、その取得した媒体識別情報を基に、利用者の入場許可の可否判定を行うことになる。自動改札装置(2)は、入場許可の可否判定により、利用者の入場を許可した場合は、その入場許可情報と、乗車券媒体(1)から取得したメールアドレスと、をメール配信装置(3)に送信する(ステップC2)。
【0069】
メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から入場許可情報とメールアドレスとを受信した際に、その受信したメールアドレスを基に、マナーモード移行命令の旨のメールを、携帯電話機(4)に配信する(ステップC3)。
【0070】
携帯電話機(4)は、メール配信装置(3)からメールを受信した際に、自動的に、その受信したメールを解析し、マナーモードへの移行命令の旨のメールか否かを判定する。そして、マナーモードへの移行命令の旨のメールであると判定した場合は、携帯電話機(4)を自動的にマナーモードに移行させる制御を実行することになる。そして、携帯電話機(4)は、マナーモードへの移行が、メールによる自動移行である旨の情報を、携帯電話機(4)の具備する記憶部に記憶することになる(ステップC4)。
【0071】
このように、本発明にかかる通信規制制御システムは、乗車券媒体(1)を用いて自動改札装置(2)を通過して駅構内に入場する際に、自動改札装置(2)が取得したメールアドレスを、入場許可情報と共にメール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から入場許可情報とメールアドレスとを受信した際に、その受信したメールアドレスを基に、マナーモードへの移行命令のメールを配信することになる。これにより、第1の実施例のように、メール配信装置(3)での検索処理を行わずに済むことになり、通信規制の処理を簡略化することが可能となる。なお、上記処理において、自動改札装置(2)は、メールアドレスのみをメール配信装置(3)に送信することとしたが、メールアドレスと共に、媒体識別情報を送信することも可能である。
【0072】
(マナーモード解除時の処理動作)
次に、図6を参照しながら、マナーモード解除時の処理動作について説明する。
【0073】
まず、利用者は、乗車券媒体(1)を使用して自動改札装置(2)を通じて駅構内に退場することになる(ステップD1)。このとき、自動改札装置(2)は、乗車券媒体(1)から媒体識別情報と、メールアドレスと、を取得し、その取得した媒体識別情報を基に、利用者の退場許可の可否判定を行うことになる。自動改札装置(2)は、退場許可の可否判定により、利用者の退場を許可した場合は、その退場許可情報と、乗車券媒体(1)から取得したメールアドレスと、をメール配信装置(3)に送信する(ステップD2)。
【0074】
メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から退場許可情報とメールアドレスとを受信した際に、その受信したメールアドレスを基に、マナーモード解除命令の旨のメールを、携帯電話機(4)に配信する(ステップD3)。
【0075】
携帯電話機(4)は、携帯電話機(4)自身がマナーモードに設定されており、尚且つ、携帯電話機(4)の具備する記憶部に、マナーモードへの移行が、メールによる自動移行である旨の情報が記憶されている際に、メール配信装置(3)からメールを受信した場合は、自動的に、その受信したメールを解析し、マナーモードへの解除命令の旨のメールか否かを判定する。そして、マナーモードの解除命令の旨のメールであると判定した場合は、携帯電話機(4)を自動的にマナーモードから解除させるための制御を実行することになる。そして、携帯電話機(4)は、マナーモードへの移行が、メールによる自動移行である旨の情報を、携帯電話機(4)の具備する記憶部から消去することになる(ステップD4)。
【0076】
このように、本発明にかかる通信規制制御システムは、乗車券媒体(1)を用いて自動改札装置(2)を通過して駅構内から退場する際に、自動改札装置(2)が取得したメールアドレスを、退場許可情報と共にメール配信装置(3)に送信する。そして、メール配信装置(3)は、自動改札装置(2)から退場許可情報とメールアドレスとを受信した際に、その受信したメールアドレスを基に、マナーモードの解除命令のメールを配信することになる。これにより、第1の実施例のように、メール配信装置(3)での検索処理を行わずに済むことになり、通信規制の処理を簡略化することが可能となる。なお、上記処理において、自動改札装置(2)は、メールアドレスのみをメール配信装置(3)に送信することとしたが、メールアドレスと共に、媒体識別情報を送信することも可能である。
【0077】
なお、上述する実施例は、本発明の好適な実施例であり、上記実施例のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。例えば、上述した実施例の通信規制制御システムにおける処理動作は、通信規制制御システムを構成する、自動改札装置(2)と、メール配信装置(3)と、携帯電話機(4)と、に組み込まれたコンピュータプログラムにより実行することも可能であり、例えば、このプログラムを、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または、半導体等の記録媒体に記録し、該記録した記録媒体から、本発明にかかる通信規制制御システムを構成する、自動改札装置(2)と、メール配信装置(3)と、携帯電話機(4)と、に読み込むことで、本実施例の通信規制制御システムにおける処理動作を実施することは可能となる。また、所定のネットワークを介して接続されている外部の接続機器から、本発明にかかる通信規制制御システムを構成する、自動改札装置(2)と、メール配信装置(3)と、携帯電話機(4)と、にダウンロードすることでも本実施例の通信規制制御システムにおける処理動作を実施することは可能である。
【0078】
また、上記実施例における通信規制制御システムは、乗車券媒体(1)と、乗車券媒体(1)を携帯する利用者の駅構内への入退場を容認する自動改札装置(2)と、乗車券媒体(1)を携帯する利用者の携帯電話機(4)に対してメールを配信するメール配信装置(3)と、利用者が所持する携帯電話機(4)と、を有して構成した通信規制制御システムについて説明したが、乗車券媒体(1)は、特定の領域内に入退場するための情報が記録された媒体であれば、特に限定せず、また、自動改札装置(2)は、特定領域内の入退場の許可を行えるものであれば、特に限定せず、上記実施例のように、駅に限定せず、特定の領域内を区画管理可能なものであれば適用可能である。
【0079】
また、通信規制制御システムを構成する、乗車券媒体(1)と、自動改札装置(2)と、メール配信装置(3)と、携帯電話機(4)と、の間の通信方式は、上記実施例における各情報を送受信可能な通信形態であれば特に限定しないものとする。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明にかかる通信規制制御システム及び通信規制制御方法は、駅の自動改札装置等、入退場と連動した装置を用いて、携帯電話機のマナーモードの自動移行制御を行うシステムに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明にかかる通信規制制御システムを構成するシステム構成を示唆する図である。
【図2】本発明にかかる通信規制制御システムを構成する携帯電話機(4)の構成を示唆する図である。
【図3】第1の通信規制制御システムにおけるマナーモード移行時の処理動作を示唆するシーケンスチャートである。
【図4】第1の通信規制制御システムにおけるマナーモード解除時の処理動作を示唆するシーケンスチャートである。
【図5】第2の通信規制制御システムにおけるマナーモード移行時の処理動作を示唆するシーケンスチャートである。
【図6】第2の通信規制制御システムにおけるマナーモード解除時の処理動作を示唆するシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0082】
1 乗車券媒体(情報記録媒体)
2 自動改札装置(入出許可装置)
3 メール配信装置
4 携帯電話機(移動体通信端末)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信端末と、前記移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、前記入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、前記移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を有して構成される通信規制制御システムであって、
前記情報記録媒体は、
前記入出許可装置を通過する際に必要となる、前記情報記録媒体を識別する媒体識別情報を記録する情報記録手段を有し、
前記入出許可装置は、
前記情報記録媒体から、前記媒体識別情報を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、前記媒体識別情報を前記メール配信装置に送信する手段を有し、
前記メール配信装置は、
前記媒体識別情報と、前記移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を関連づけて格納する情報格納手段と、
前記入出許可装置から受信した前記媒体識別情報を基に、前記媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、前記情報格納手段から検索取得する検索手段と、
前記検索取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する通信規制メール配信手段と、
を有し、
前記移動体通信端末は、
前記メール配信装置から前記メールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、前記通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、前記端末の通信規制を実行する通信規制手段と、
を有することを特徴とする通信規制制御システム。
【請求項2】
前記メール配信装置は、
前記検索取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する通信規制解除メール配信手段を有し、
前記移動体通信端末は、
前記端末の通信規制を実行した後に、前記メール配信装置から受信したメールが、前記通信規制を解除するメールであると判定した場合は、前記端末の通信規制を解除することを特徴とする請求項1記載の通信規制制御システム。
【請求項3】
前記入出許可装置は、
前記入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、前記媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、前記入場許可の情報と共に、前記媒体識別情報を、前記メール配信装置に送信し、
前記メール配信装置は、
前記入出許可装置から前記入場許可の情報と前記媒体識別情報とを受信した際に、該受信した前記媒体識別情報を基に、前記媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、前記情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信することを特徴とする請求項1記載の通信規制制御システム。
【請求項4】
前記入出許可装置は、
前記入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、前記媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、前記退場許可の情報と共に、前記媒体識別情報を、前記メール配信装置に送信し、
前記メール配信装置は、
前記入出許可装置から前記退場許可の情報と前記媒体識別情報とを受信した際に、該受信した前記媒体識別情報を基に、前記媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、前記情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信することを特徴とする請求項2記載の通信規制制御システム。
【請求項5】
移動体通信端末と、前記移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、前記入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、前記移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を有して構成される通信規制制御システムであって、
前記情報記録媒体は、
前記入出許可装置を通過する際に必要となる前記情報記録媒体を識別する媒体識別情報と、前記移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を記録する情報記録手段を有し、
前記入出許可装置は、
前記情報記録媒体から、前記媒体識別情報と、前記端末識別情報と、を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、前記端末識別情報を、前記メール配信装置に送信する手段を有し、
前記メール配信装置は、
前記入出許可装置から受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する通信規制メール配信手段を有し、
前記移動体通信端末は、
前記メール配信装置から前記メールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、前記通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、前記端末の通信規制を実行する通信規制手段と、
を有することを特徴とする通信規制制御システム。
【請求項6】
前記メール配信装置は、
前記入出許可装置から受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する通信規制解除メール配信手段を有し、
前記移動体通信端末は、
前記端末の通信規制を実行した後に、前記メール配信装置から受信したメールが、前記通信規制を解除するメールであると判定した場合は、前記端末の通信規制を解除することを特徴とする請求項5記載の通信規制制御システム。
【請求項7】
前記入出許可装置は、
前記入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、前記媒体識別情報を基に、入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、前記入場許可の情報と共に、前記端末識別情報を、前記メール配信装置に送信し、
前記メール配信装置は、
前記入出許可装置から前記入場許可の情報と前記端末識別情報とを受信した際に、該受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信することを特徴とする請求項5記載の通信規制制御システム。
【請求項8】
前記入出許可装置は、
前記入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、前記媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、前記退場許可の情報と共に、前記端末識別情報を、前記メール配信装置に送信し、
前記メール配信装置は、
前記入出許可装置から前記退場許可の情報と前記端末識別情報とを受信した際に、該受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信することを特徴とする請求項6記載の通信規制制御システム。
【請求項9】
前記移動体通信端末は、
前記端末の通信規制を実行した際に、前記メール配信装置からのメールによる通信規制である旨の情報を記録し、該情報が記録されている間は、前記端末の操作部からの通信規制の解除を無効とさせる規制解除無効手段を有することを特徴とする請求項1、2、5、6の何れか1項に記載の通信規制制御システム。
【請求項10】
前記移動体通信端末は、
前記メール配信装置からのメールによる通信規制の解除が行なわれた際に、前記記録された通信規制である旨の情報を消去することを特徴とする請求項9記載の通信規制制御システム。
【請求項11】
移動体通信端末と、前記移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、前記入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、前記移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を用いて行う通信規制制御方法であって、
前記情報記録媒体は、前記入出許可装置を通過する際に必要となる、前記情報記録媒体を識別する媒体識別情報を記録する情報記録手段を有しており、
前記メール配信装置は、前記媒体識別情報と、前記移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を関連づけて格納する情報格納手段を有しており、
前記入出許可装置が、前記情報記録媒体から、前記媒体識別情報を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、前記媒体識別情報を前記メール配信装置に送信する工程と、
前記メール配信装置が、前記入出許可装置から受信した前記媒体識別情報を基に、前記媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、前記メール配信装置の具備する情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、
前記移動体通信端末が、前記メール配信装置から前記メールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、前記通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、前記端末の通信規制を実行する工程と、
を行うことを特徴とする通信規制制御方法。
【請求項12】
前記メール配信装置が、前記検索取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、
前記移動体通信端末が、前記端末の通信規制を実行した後に、前記メール配信装置から前記メールを受信し、該受信したメールが、前記通信規制を解除するメールであると判定した場合は、前記端末の通信規制を解除する工程と、
を行うことを特徴とする請求項11記載の通信規制制御方法。
【請求項13】
前記入場許可装置が行う前記入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、
前記入場許可装置が、前記媒体識別情報を基に、前記入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、前記入場許可の情報と共に、前記媒体識別情報を、前記メール配信装置に送信する工程と、
前記メール配信装置が、前記入出許可装置から前記入場許可の情報と前記媒体識別情報とを受信した際に、該受信した前記媒体識別情報を基に、前記媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、前記情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、
を行うことを特徴とする請求項11記載の通信規制制御方法。
【請求項14】
前記入出許可装置が行う前記入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、
前記入出許可装置が、前記媒体識別情報を基に、前記退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、前記退場許可の情報と共に、前記媒体識別情報を、前記メール配信装置に送信する工程と、
前記メール配信装置が、前記入出許可装置から前記退場許可の情報と前記媒体識別情報とを受信した際に、該受信した前記媒体識別情報を基に、前記媒体識別情報と関連づけられた端末識別情報を、前記情報格納手段から検索取得し、該取得した端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、
を行うことを特徴とする請求項12記載の通信規制制御方法。
【請求項15】
移動体通信端末と、前記移動体通信端末の通信規制を行う領域の入出口に設置された入出許可装置と、前記入出許可装置を通過する際に使用する情報記録媒体と、前記移動体通信端末にメールを配信するメール配信装置と、を用いて行う通信規制制御方法であって、
前記情報記録媒体は、前記入出許可装置を通過する際に必要となる前記情報記録媒体を識別する媒体識別情報と、前記移動体通信端末を識別する端末識別情報と、を記録する情報記録手段を有しており、
前記入出許可装置が、前記情報記録媒体から、前記媒体識別情報と、前記端末識別情報と、を取得し、該取得した媒体識別情報を基に、入出許可の判定処理を行うと共に、前記端末識別情報を、前記メール配信装置に送信する工程と、
前記メール配信装置が、前記入出許可装置から受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、
前記移動体通信端末が、前記メール配信装置から前記メールを受信した際に、該受信したメールを解析し、該解析したメールが、前記通信規制を行うためのメールであると判定した場合に、前記端末の通信規制を実行する工程と、
を行うことを特徴とする通信規制制御方法。
【請求項16】
前記メール配信装置が、前記入出許可装置から受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、
前記移動体通信端末が、前記端末の通信規制を実行した後に、前記メール配信装置から前記メールを受信し、該受信したメールが、前記通信規制を解除するメールであると判定した場合は、前記端末の通信規制を解除する工程と、
を行うことを特徴とする請求項15記載の通信規制制御方法。
【請求項17】
前記入出許可装置が行う、前記入出許可の判定処理が、入場許可の判定処理の場合には、
前記入出許可装置が、前記媒体識別情報を基に、前記入場許可の可否判定を行い、入場許可と判定した場合に、前記入場許可の情報と共に、前記端末識別情報を、前記メール配信装置に送信する工程と、
前記メール配信装置が、前記入出許可装置から前記入場許可の情報と前記端末識別情報とを受信した際に、該受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を行うためのメールを配信する工程と、
を行うことを特徴とする請求項15記載の通信規制制御方法。
【請求項18】
前記入出許可装置が行う、前記入出許可の判定処理が、退場許可の判定処理の場合には、
前記入出許可装置が、前記媒体識別情報を基に、退場許可の可否判定を行い、退場許可と判定した場合に、前記退場許可の情報と共に、前記端末識別情報を、前記メール配信装置に送信する工程と、
前記メール配信装置が、前記入出許可装置から前記退場許可の情報と前記端末識別情報とを受信した際に、該受信した前記端末識別情報を基に、該端末識別情報の移動体通信端末に対し、通信規制を解除するためのメールを配信する工程と、
を行うことを特徴とする請求項16記載の通信規制制御方法。
【請求項19】
前記移動体通信端末が、前記端末の通信規制を実行した際に、前記メール配信装置からのメールによる通信規制である旨の情報を記録し、該情報が記録されている間は、前記端末の操作部からの通信規制の解除を無効とさせる工程を行うことを特徴とする請求項11、12、15、16の何れか1項に記載の通信規制制御方法。
【請求項20】
前記移動体通信端末が、前記メール配信装置からのメールによる通信規制の解除が行なわれた際に、前記記録された通信規制である旨の情報を消去する工程を行うことを特徴とする請求項19記載の通信規制制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−5705(P2006−5705A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180708(P2004−180708)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】