説明

連続した充填パウチを製造する方法および装置

連続的に動くシール可能なウェブの材料から充填シールされたパウチを形成する機械は、ウェブの側端に沿って長手方向シールを形成する第1のシーリングステーション(16)と、ウェブに複数の横方向シールを形成する水平シーリングステーション(18)とを含む。水平シーリングステーションは、シーリング経路に沿って嵌合して横方向シールを形成するジョー(42)をそれぞれ支持する一対のコンベヤ(34、36)を含む。充填シールされたパウチを連続的に動くシール可能なウェブの材料から形成する方法も記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パウチの形成、充填およびシーリングに関し、特に、シール可能なウェブの材料を取って、ウェブをシールして、連続した別個の充填パウチを形成する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パウチを形成、充填およびシーリングするための包装機は、食料品、飲料、ヘルスケア製品およびクリーニング製品をはじめとする様々な製品を製造するのに用いられており、かかる包装機は従来から公知である。
【0003】
例えば、特許文献1(ベネット(Bennett))には、一対のシーリングジョーを互いに接触させることにより包装材料が交差方向にシールされた形成−充填−シール包装機が開示されている。シーリングジョーによって、包装材料が包装材料移動方向に沿って同じ条件に保たれながら従って、シーリングジョーが接触してシングル駆動源による動きに従う。モータの回転は、円形カムプレートとアームから構成されるカム機構により包装材料の移動経路に沿って直線往復運動へと変換され、変換された往復運動がブロックへ伝達される。
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,870,887号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、業界では、より信頼性があり、保守が容易で、高速操作される改良されたパウチ機が常に求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、連続的に動く細長いシール可能なウェブの材料から充填シールされたパウチを製造する方法および装置を提供する。一態様において、本発明は、ウェブを少なくとも1つの側端に沿って長手方向にシールする工程と、間にシーリング経路を画定する一対の協働コンベヤを用意する工程であって、一対の協働コンベヤが、ウェブと実質的に同じ速度で移動する少なくとも一対の嵌合ジョーを含む、工程と、シーリング経路の少なくとも一部に沿って一対の嵌合ジョー間でウェブを係合して、界面に沿って2つの対向するシートを接合することにより、ウェブに複数の横方向シールを形成する工程とを含む、第1および第2の側端をそれぞれ有する対向するシートを含む連続的に動く細長いシール可能なウェブからパウチを製造する方法を提供するものである。
【0007】
一実施形態において、少なくとも1つのコンベヤは、可撓性であるとともに非円形経路を移動する。各コンベヤは1つ以上のジョーを有している。特定の実施形態において、少なくとも2対の嵌合ジョーが、シーリング経路に沿って同時にウェブに係合する。好ましい実施形態において、ウェブは、ヒートシール可能な層を含み、シーリング経路の少なくとも一部に沿ってウェブに熱が加えられる。
【0008】
一実施形態において、シーリング経路は平面であり、他の実施形態においては、シーリング経路は弓形である。
【0009】
他の態様において、本発明の方法は、ウェブの側端に沿った長手方向シールの形成後およびパウチの下部を形成する少なくとも1つの横方向シールの形成後に、部分的に形成されたパウチを液体で充填する工程を更に含む。特定の態様において、ウェブは、インパルスヒートを用いてシールされる未支持熱可塑性ウェブであり、パウチは、モノマーと任意で開始剤とを含む液体反応性モノマー混合物で充填されている。
【0010】
他の態様において、ウェブは支持されたウェブである。ウェブは、一回折り畳んだシートの材料または2枚の別個のシートの材料を含んでいてよい。
【0011】
好ましい実施形態において、ウェブは略一定の速度で移動し、ジョーはウェブと実質的に同じ速度で移動する。
【0012】
他の態様において、本発明は、ウェブを少なくとも1つの側端に沿って長手方向にシールする工程と、自らの間にシーリング経路を画定する第1および第2のジョー支持部材を用意する工程であって、ジョー支持部材が、シーリング経路に沿ってウェブと実質的に同じ速度で移動する複数の協働対の嵌合ジョーを含み、少なくとも1つのジョー支持部材が可撓性の非円形コンベヤを含む、工程と、一対の嵌合ジョー間でウェブに熱および/または圧力を加えることにより、シーリング経路に沿ってウェブが移動するにつれて、ウェブに複数の横方向シールを形成してシートを接合する工程とを含む、第1および第2の側端をそれぞれ有する対向するシートを含む連続的に動く細長いシール可能なウェブからパウチを製造する方法を提供するものである。他の実施形態において、その他のジョー支持部材は、複数のジョーを支持する円柱ドラムを含んでいる。
【0013】
他の態様において、本発明は、ウェブの少なくとも1つの側端に沿って長手方向シールを形成して、端部をシールするように構成された第1のシーリングステーションと、ウェブに複数の横方向シールを形成するように構成された第2のシーリングステーションであって、第2のシーリングステーションが、コンベヤ間でシーリング経路を画定する対向するコンベヤを含み、コンベヤが、シーリング経路に沿ってウェブの対向する側部表面を係合するように構成された少なくとも一対の協働嵌合ジョーを含む、第2のシーリングステーションとを含む、第1および第2の側端をそれぞれ有する対向するシートを含む連続的に動く細長いシール可能なウェブからパウチを製造する装置を提供するものである。
【0014】
一態様において、コンベヤおよび付随のジョーは、同じエンドレスの非円形経路に沿って移動し、一方、各コンベヤアセンブリは、他のコンベヤアセンブリおよび動くウェブの材料に対して固定位置で固定されたままである。すなわち、コンベヤは画定されたエンドレス経路に沿って動くが、互いに、ウェブに、または機械の枠に対して往復運動、平行移動、相対移動はしない。
【0015】
特定の態様において、装置の少なくとも1つのコンベヤは、可撓性であるとともに非円形の移動経路を有する。他の特定の態様において、装置の各コンベヤは、他方のコンベヤのジョーと協働してジョーの嵌合対を形成する複数のジョーを含む。更に特定の態様において、装置は、パウチの下部を画定する少なくとも1つの横方向シールの形成後であって、パウチの上部を画定する前記横方向シールの形成前に、パウチへ液体を注入するように構成された少なくとも1本の充填管を更に含む。
【0016】
パウチの形成中、ウェブは停止しないため、本発明は、ウェブ、コンベヤおよびその他コンポーネントが繰り返し始動、停止および再始動しない連続的な動きのプロセスを提供する。更に、コンベヤは同じ画定された経路に沿って動くが、互いに、かつ動くウェブの材料に対して固定されない。すなわち、コンベヤアセンブリは機械の枠に固定されており、コンベヤは往復運度や平行移動の動きはしない。従って、機械の摩耗や引裂きが大幅に減じ、機械の信頼性および寿命が改善される。更に、ウェブが連続的に動くため、全体の生産速度が改善される。
【0017】
加えて、ジョーがコンベヤに取り付けられており、これにより駆動されるため、実質的に一定の速度で移動することにより、速度補償の必要性が排除される。本発明の他の利点は、多数組の係合したジョーが同時にシーリング経路に与えられることによって、ジョーの十分な係合時間が得られ、対向するウェブを結合する好適なボンドが形成されて、処理量が増大するということである。本発明はまた、プロセス全体にわたってウェブの独立した延伸制御を行う結果、優れたウェブの取扱いがなされ、シールにかかる応力が最小になる。
【0018】
加えて、本発明は連続移動プロセスであるため、様々なコンポーネントを制御し同調させる別の第2のタイミングの必要性が大幅に削減される。その結果、プロセス運動制御のためのエアシリンダの信頼性が排除される。本発明はまた、長手方向シールの形成中、嵌合ジョーの係合時間も増大させる。例えば、あるコンベヤ経路長さについて、コンベヤ経路長さの25%より長いシーリング経路長さを機械は容易に達成することができる。少なくとも理論的には、コンベヤ経路長さの50%のシーリング経路長さに近づけることができるものと考えられる。この結果、シーリングプロセスにおいてウェブ応力を良好に制御できる。加えて、ジョーを個々に取り外すことができるため、ジョーを補修または日常保守の一部として交換する場合に、停止時間を最小に維持するようにスペアのジョーを構築および準備しておくことができる。個々に取り外し可能なジョーを与えることによってまた、異なるサイズのパウチに適合する、または長手方向シールの形状寸法を変更するのに即時の切り替えを行うことができる。
【0019】
本発明を添付の図面を参照して更に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
ここで図面を参照する。同じ参照番号は、図面全体にわたって同じまたは対応する部分を示している。図1〜図6に、一列6または格子8の別個のシールされたパウチ6a〜cをウェブ4の材料から製造する機械2を示す。図3a〜cに示す通り、一列6のパウチは、単一レーンの位置合せされ個々に接続されたパウチ6a〜cからなり、図4に示す通り、格子8のパウチは2つ以上の平行な一列の10a〜dのパウチからなる。
【0021】
図1および図2に示す通り、機械2は充填管12、巻出張力分離引張りロール14、垂直シーリングステーション16および水平シーリングステーション18を有している。この機械は、重合して接着剤を形成可能な液体モノマー混合物で充填されたパウチのような液体充填パウチの作成に特に好適である。しかしながら、この機械は、多目的パッケージングに用いてもよく、流体、粉末および/または別個の品目をはじめとする様々な材料を含有するシールされたパウチを作成するのに用いてもよい。空気充填パウチを形成して、例えば、バブルラップ、パッケージ食品、金物、洗剤、シャンプーのようなパッケージ消費財、パッケージ医療装置または電気コンポーネントを生成することが例示される。
【0022】
ウェブ4は、好ましくは2枚の別個のシート20、22のヒートシール可能なフィルムを含む。あるいは、ウェブ4は一回折り畳んだシートのフィルムを含んでいてもよい。シール可能で特定の用途について所望の特性を示す限りは、本発明にとって特定のフィルムが重要なことではない。好適なフィルムとしては、ポリエチレン、およびポリオレフィンや、エチレン酢酸ビニル(EVA)、エチレンメチルアクリレート(EMA)、エチレンアクリル酸(EAA)、EAAイオノマーおよびポリプロピレンをはじめとするこれらの誘導体といったエチレンコポリマーのような熱可塑性材料、ならびにアクリル、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、ポリウレタンおよびその他当業者に知られたその他の熱可塑性材料から形成されたフィルムが挙げられる。熱可塑性材料のブレンドも用いてよい。好ましいフィルムはポリエチレンとEVAである。フィルムは、任意で、ファイバー、難燃剤、ブロック防止剤、熱導電性粒子、導電性粒子、帯電防止剤、フィラー、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、染料、香料、滑剤、マイクロ波サセプターおよび/または可撓性、取扱性、視認性またはその他フィルムの有用な特性を増大させるその他材料のような添加剤を含有していてもよい。
【0023】
ウェブは、支持されてもされなくてもよい。支持されたウェブは、熱可塑性フィルムのようなシーリング層と、処理済みまたは未処理紙、布帛、不織材料、ポリエステルまたはアルミニウムホイルのような金属といったシーリング温度で安定なままの支持層とを更に含む多層構造を有している。支持層は多孔性でも非多孔性でもよい。支持されたフィルムは、耐久性を増大し、酸素透過および液体拡散に対するバリア特性のために液体充填用途に用いるのに望ましい。支持されないウェブは、上述したような1層以上のヒートシール可能な熱可塑性ポリマーを含む。
【0024】
ウェブのヒートシーリングは、ボンディングサイクル中熱いままのホットメタルバーを用いる抵抗ヒートシーリング、またはボンディングサイクル中、温冷サイクルする電気抵抗ワイヤやバンドを用いるインパルスヒートシーリングを用いて行ってもよい。インパルスヒートでは、2枚のウェブ層間で界面に沿ってボンドを形成するのに十分に高い温度まで十分な時間にわたってワイヤを加熱する。接合された熱可塑材を冷やして、2枚のウェブを結合する安定したシールを形成するためにジョーを係合させたままとしてワイヤを冷却する。抵抗ヒートシーリングを支持されないフィルムで用いる場合には、横方向シールの形成中フィルムが溶融し、ウェブはシールを目的としている場所で誤って切断される恐れがある。このように、インパルスヒートシーリングは、一般的に、支持されないウェブをシールしてウェブの切断を防ぐために用いられる。接着剤、超音波溶接、ホットエア衝突、クリンピングのようなメカニカルアタッチメントおよびこれらの組み合わせをはじめとするその他のシーリング手段を用いてもよいものと考えられる。
【0025】
本発明の特定の用途において、機械は接着剤の製造に用いられる。機械2は、反応性モノマー混合物で充填された連続した一列6または格子8のパウチを生成する。パウチは、インパルスヒートを用いてシールされる支持されないウェブから形成される。支持されないウェブを用いる利点は、ウェブ自身が、下流処理工程でパウチの内容物とブレンドされることであり、これは特定の接着剤の製造に望ましい。
【0026】
ウェブ4は、上流ウェブの張力を分離して、機械内部の張力を制御できる2本のゴムコート巻出張力分離引張りロール14で機械2に入る。ロール14は、水平シーリングステーション18に対して延伸モードで操作されて(すなわち、ロール14はコンベヤ34、36に対して一定の速度比で操作されて)、巻出張力を分離し、ウェブの取扱いを改善し、シーリング経路38に入る際ウェブに対して相対ウェブ長さを設定する。
【0027】
次に、ウェブ4は垂直シーリングステーション16に入る。垂直シーリングステーション16は、ウェブ4の各端部に沿って垂直(すなわち、長手方向)シール26(図3および4)を形成して、パウチの側部28を形成する3対のシーリングロール24a〜c(図2)を含んでいる。各対のロール24a〜cは、環形隆起リブを含む駆動、温度制御、鋼ロール24a’〜c’と、適合環形隆起リブを含むゴムコートアイドラロール24a’’〜c’’からなる。リブによって、垂直シーリングステーション16において3対のシーリングロール24a〜c間に充填管12を配置するための空間が与えられる。各駆動ロール24a’〜c’は、水平シーリングステーション18に対して延伸モードで独立操作されて、シールの形状寸法、ウェブトラッキングおよびウェブ張力をはじめとするウェブの取扱い性が改善される。
【0028】
例えば、反復運動移動ビーム、抵抗加熱駆動メタルバンド、接着剤、超音波溶接、ホットエア衝突、クリンピングのようなメカニカルアタッチメントおよびこれらの組み合わせをはじめとするその他のシーリング手段のような垂直シールを形成するのにその他の公知の方法を用いてもよいものと考えられる。
【0029】
分離液体充填管12は、各一列の10a〜dのパウチに与えられて、液体をリザーバ30から部分シールパウチ31へ送る(図5)。部分シールパウチ31は、パウチの側部28を形成する長手方向端部シール26と、充填および完全シールパウチの上部と、次の連続した部分シールパウチ31の下部を形成する横方向シール32とを含む。各充填管12は、流量計と制御弁を備えており、各部分シールパウチ31への液体の流れが確実に一定になり制御される。巻出引張りロール14および垂直シーリングステーション16の後で液体が部分シールパウチ31へ供給される。
【0030】
本発明の特徴によれば、機械2には、各パウチ6a〜cの端部を画定する横方向シール32がウェブ4に形成された、シーリング経路38を含む水平シーリングステーション18が含まれる。交差方向シール32は、例えば、水平、対角線、弓形、尖鋭、鋸歯、その他幾何形状であってもよい。横方向に切断穿孔する、または2枚の横方向シール間でウェブに切り込みを入れることにより、パウチを個々の充填パウチまたは袋へと容易に分離するために、2枚のかかる横方向シール32を形成するのが望ましいものと考えられる。水平シーリングステーション18には、コンベヤ34、36間で平面シーリング経路38を画定する第1および第2の対向する可撓性非円形コンベヤアセンブリ34、36が含まれる。各コンベヤアセンブリには、閉鎖経路周囲でシーリングジョー42を繰り返し移動または搬送するための連続バンドまたはチェーン55a、bが含まれる。
【0031】
コンベヤ34、36は、少なくともシーリング経路38に沿って、好ましくはコンベヤの全経路に沿って、協働対の嵌合ジョー42をウェブ4と実質的に同じ速度で搬送する。コンベヤの相対速度はまた、ウェブ上の応力を最小にすべく厳密に適合させるのも好ましい。しかしながら、ウェブ材料によっては、定速からのある程度の変化は許容される。例えば、シールの完全性に悪影響を及ぼさない限りは、速度の変化は許容される。
【0032】
例証した実施形態においては、コンベヤ経路はギア51a、bおよび側部プレート57a、bにより画定される。各コンベヤ34、36は、シーリング経路38に沿ってウェブ4の対向する側部表面を係合する嵌合対44を協働して形成する複数のシーリングジョー42を支持している。コンベヤ34、36および付随のジョー42は、同じエンドレスの非円形経路に沿って移動し、一方、各コンベヤアセンブリは、他のコンベヤアセンブリおよび動くウェブの材料に対して固定位置で固定されたままである。すなわち、機械の操作中、コンベヤ34、36は画定された移動のエンドレス経路に沿って動くが、互いに、ウェブに、または機械の枠に対して往復運動、平行移動、相対移動はしない。
【0033】
シーリング経路38は、一対の協働ジョー44間の初期係合46点から一対の協働ジョー間の分離点48まで延在するコンベヤ34、36間の隣接する境界である。シーリング経路38で、協働ジョー44が係合し、ウェブ4の対向する主面と嵌合関係で保持される。他のやり方を述べると、シーリング経路38は、嵌合対のジョーが動くのに沿ったコースである。シーリング経路38に沿って、嵌合対のジョーは係合し、係合状態のまま、ある距離移動する。これは、シールの形成に2本の円形ローラを用いる機械のように、ジョーが単に接触するが、接触しながら経路に沿って移動しない機械とは対照的である。ウェブの位置合せされた対向する面に加熱空気を当てるホットエア衝突のような特定のウェブボンディング方法だと、操作上の係合には、ジョーとウェブの実際の物理的な接触は必要ではないものと考えられる。
【0034】
図6に示す通り、コンベヤ36は、伝動システム53により駆動される駆動ギア51a、bを有している。ギア51a、bは、コンベヤ36の側面を画定する一対のチェーン55a、bとそれぞれ接続され、これを駆動する。チェーン55a、bの間に装着され、交差方向に延在しているのは複数のジョー42である。シーリング経路38内に、チェーン55a、bは、垂直側部プレート57a、bにより従い、これに支持されており、チェーン55a、bと付随のジョーの両方がエンドレス画定経路に従うことができる。
【0035】
コンベヤ36の各ジョー42は、ウェブを加熱してシールすることによって、横方向シール32を形成するナイクロウム(NICHROME)インパルスシーリング要素またはワイヤ59のような電気抵抗加熱要素を有している。シーリングワイヤ59は、シーリング経路38に沿って温冷サイクルを実行する。インパルスヒートでは、2枚のウェブ層間でボンドを形成するのに十分に高い温度まで十分な時間にわたってワイヤ59を加熱する。接合された熱可塑材を冷やして、2枚のウェブ間に安定した横方向シール32を形成するためにジョー42を係合させたままとしてワイヤ59を冷却する。インパルスシーリングワイヤ59に、外部固定インパルスコントローラ(図示せず)により動力を与える。電流が、従来のスリップリングアセンブリからなる回転ユニオン61を介して各インパルスシーリングワイヤ59に伝達される。スリップリングアセンブリ61の回転部分は、ギア51aを駆動するのと同じ伝動システム53により駆動される。第2のコンベヤ34は、インパルスシーリングワイヤ59の加熱部分と嵌合しこれと重なるスプリング荷重ゴムコートジョーを支持している以外は、第1のコンベヤ36と同じである。
【0036】
各コンベヤ34、36のジョー42の数は、必要に応じて変えることができ、各コンベヤのジョーの数は同じであっても異なってもよいものと考えられる。更に、歯(cogs)を有していてもよいVベルトをチェーン55a、bの代わりに用いてもよい。
【0037】
機能的に同じ特徴部分を100で増分させた同じ参照番号で参照している図7は、充填管112、巻出張力分離引張りロール114、垂直シーリングステーション116および水平シーリングステーション118を含む本発明の変形実施形態を示す。本発明は、水平シーリングステーション118において、図2の第1のコンベヤ34を、複数のジョー142を支持する円形ドラム152に変え、第2のコンベヤ136の経路をドラム152の表面と一致させるべく合わせてある以外は、図2を参照して説明した本発明と同様である。その結果、シーリング経路138は平面よりは弓形となる。
【0038】
上述した発明の概念から逸脱することなく様々な変更や修正を行えることは当業者には明白であろう。このように、本発明の範囲は、本明細書に記載した方法および構造に限定されるものではなく、請求項の文言により記載された構造そしてその等価物によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による機械を形成するパウチの透視図である。
【図2】本発明の概略図である。
【図3a】図1の機械により形成された一列のパウチの平面図である。
【図3b】図3aの線3b−3bに沿った断面図である。
【図3c】図3aの線3c−3cに沿った断面図である。
【図4】図1の機械により形成されたパウチの格子の平面図である。
【図5】部分形成パウチを含む部分シールウェブの透視図である。
【図6】水平シーリングステーションの透視図である。
【図7】本発明の変形実施形態の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の側端をそれぞれ有する対向するシートを含む、連続的に動く細長いシール可能なウェブからパウチを製造する方法であって、
(a)前記ウェブを少なくとも1つの側端に沿って長手方向にシールする工程と、
(b)自らの間にシーリング経路を画定する第1および第2のジョー支持部材を用意する工程であって、前記ジョー支持部材が、前記シーリング経路に沿って前記ウェブと実質的に同じ速度で移動する複数の協働対の嵌合ジョーを含み、少なくとも1つの前記ジョー支持部材が可撓性の非円形コンベヤを含む、工程と、
(c)一対の嵌合ジョー間に前記ウェブを把持し、前記ウェブを加熱してシートを接合することにより、前記シーリング経路に沿って前記ウェブが移動するにつれて、前記ウェブに複数の横方向シールを形成する工程と、
を含む方法。
【請求項2】
少なくとも1つの前記コンベヤが、可撓性であるとともに非円形の移動経路を有している請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各コンベヤが複数のジョーを含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも2対の嵌合ジョーが、前記シーリング経路に沿って同時に前記ウェブに係合している請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェブがヒートシール可能な層を含み、前記シーリング経路の少なくとも一部に沿って前記ウェブに熱が加えられる請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記シーリング経路が平面である請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記シーリング経路が弓形である請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記長手方向のシールおよび前記パウチの下部を形成する少なくとも1つの横方向シールの形成後に、部分形成されたパウチを充填する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記パウチが液体で充填されている請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記液体が、モノマーと開始剤とを含む反応性モノマー混合物である請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ウェブが支持されない熱可塑性ウェブである請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ウェブがインパルスヒートを用いてシールされる請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ウェブが支持されたウェブである請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ウェブが2枚の別個のシート材料を含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ウェブが一回折り畳んだシート材料を含む請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記ウェブが略一定の速度で移動する請求項1に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法により作成されたパウチ。
【請求項18】
前記ジョー支持部材の1つが、複数のジョーを支持するドラムを含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項19】
第1および第2の側端をそれぞれ有する対向するシートを含む、連続的に動く細長いシール可能なウェブからパウチを製造する方法であって、
(a)前記ウェブを少なくとも1つの側端に沿って長手方向にシールする工程と、
(b)自らの間にシーリング経路を画定する一対の協働コンベヤを用意する工程であって、前記コンベヤが、前記ウェブと実質的に同じ速度で移動する少なくとも一対の協働嵌合ジョーを含む、工程と、
(c)前記シーリング経路の少なくとも一部に沿って一対の嵌合ジョー間で前記ウェブを係合して、界面に沿って2つの対向するシートを接合することにより、前記ウェブに複数の横方向シールを形成する工程と、
を含む方法。
【請求項20】
第1および第2の側端をそれぞれ有する対向するシートを含む、連続的に動く細長いシール可能なウェブからパウチを製造する装置であって、
(a)前記ウェブの少なくとも1つの側端に沿って長手方向シールを形成して、前記端部をシールするように構成された第1のシーリングステーションと、
(b)前記ウェブに複数の横方向シールを形成するように構成された第2のシーリングステーションであって、前記第2のシーリングステーションが、前記コンベヤ間でシーリング経路を画定する対向するコンベヤを含み、前記コンベヤが、前記シーリング経路に沿って前記ウェブの対向する側部表面を係合するように構成された少なくとも一対の協働嵌合ジョーを含む、第2のシーリングステーションと、
を含む装置。
【請求項21】
少なくとも1つの前記コンベヤが、可撓性であるとともに非円形の移動経路を有している請求項20に記載の装置。
【請求項22】
各コンベヤが、他方のコンベヤのジョーと協働してジョーの嵌合対を形成する複数のジョーを含む請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記ジョーがシーリング手段を含む請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記コンベヤが、互いに、かつ前記移動するウェブに対して固定位置のままである請求項20に記載の装置。
【請求項25】
パウチの下部を画定する少なくとも1つの横方向シールの形成後であって、前記パウチの上部を画定する前記横方向シールの形成前に、前記パウチへ液体を注入するように構成された充填管を更に含む請求項20に記載の装置。
【請求項26】
ウェブに横方向シールを生成する装置であって、
コンベヤ間にシーリング経路を画定する一対の対向するコンベヤを有し、前記コンベヤが、前記シーリング経路に沿って前記ウェブの対向する側部表面を係合するように構成された少なくとも一対の協働嵌合ジョーを含む、装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−501172(P2007−501172A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522549(P2006−522549)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/018760
【国際公開番号】WO2005/016759
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】