説明

遊技機島

【課題】遊技球の貯留タンクを複数に分けて設けた場合でも遊技球の補給等に関する制御が容易な遊技機島を提供する。
【解決手段】遊技球は、メインタンク40と複数のサブタンク30に分けて貯留される。メインタンク40は、回収路16、揚上研磨装置13、補給樋21で構成される遊技球の循環経路に対して遊技球の補給および余剰となって補給樋21上流端から溢れた遊技球の受け入れを行う。メインタンク40は貯留量を複数段階に検知する貯留量センサ45a〜45fを備えており、主制御部70はメインタンク40の貯留量が不足するとサブタンク30から回収路16、揚上研磨装置13を通じてメインタンク40へ遊技球を移送させ、貯留量過多になるとメインタンク40から揚上研磨装置13、補給樋21を通じてサブタンク30へ遊技球を移送するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機などの遊技機を収容し、その遊技機から排出された遊技球を回収し研磨して遊技機に再び補給する遊技機島に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技機を複数並設して収容する遊技機島では、遊技に供する遊技球を遊技機島の中で循環させて繰り返し使用することが行われる。詳細には、図22に示すように、従来の遊技機島700は、収容する各遊技機3から排出された遊技球を遊技機島下部の回収樋701で回収し、これら回収した遊技球を遊技機島700の中央に立設された揚上研磨装置702によって研磨しながら上部タンク703へ揚上し、研磨後の遊技球を上部タンク703から補給樋704を通じて各遊技機3に再度供給するようになっている。
【0003】
また、遊技機島の下部(遊技機3の下方)に複数の下部タンク705を設置しておき、遊技機島内で循環する遊技球が賞球の払い出し等によって不足した場合は、いずれかの下部タンク705の排出口のシャッタを開いて遊技球を補給する。一方、計数機707から投入された遊技球や、遊技機島内で循環する遊技球が過剰になって上部タンク703から遊技球が溢れた遊技球は、下部タンク705へ案内されて貯留される。
【0004】
遊技機島内では、下部タンク705の排出口のシャッタの開閉を制御して島内で循環する遊技球を適正量に維持するような制御が行われる。詳細には、各下部タンク705にはそれぞれ貯留量を複数段階に検知する複数のセンサ708が設けてあり、制御部709は、循環する遊技球が不足した場合は、これらのセンサ708によって認識した貯留量に基づいて、どの下部タンク705のシャッタを開くかの決定等を行うように構成されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開平8−196727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の遊技機島700では、複数設けられた下部タンク705は、回収樋701へ排出する補給機能や余剰の遊技球の受け入れる機能に関してほぼ同格で対等な関係に扱われて制御される。
【0007】
このため、複数の下部タンク705のそれぞれにタンク内の貯留量を検知するためのセンサ708を設ける必要があり、センサ数が多く、かつまた制御が複雑になるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、遊技球の貯留タンクを複数に分けて設けた場合でも遊技球の補給等に関する制御が容易な遊技機島を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0010】
[1]遊技球を使用する遊技機が収納された遊技機島であって、
前記遊技機から排出された遊技球を回収し研磨して前記遊技機へ戻す循環経路(16、13、21)と、
貯留している遊技球の前記循環経路(16、13、21)への補給および前記循環経路(16、13、21)で余剰となった遊技球の受け入れを行う第1貯留部(40)と、
前記第1貯留部(40)内の遊技球の貯留量を検出する検出部(45)と、
遊技球を貯留しかつ前記第1貯留部(40)との間で遊技球を移送可能にされた第2貯留部(30)と、
前記検出部(45)によって検出された前記第1貯留部(40)の貯留量が所定の下限量以下の場合に、前記第2貯留部(30)から前記第1貯留部(40)へ遊技球を移送させる移送制御部(60、70)と
を有する
ことを特徴とする遊技機島。
【0011】
上記発明では、循環経路(16、13、21)への補給および余剰の遊技球の受け入れは第1貯留部(40)が担当し、移送制御部(60、70)は第1貯留部(40)の貯留量が減少すると第2貯留部(30)から第1貯留部(40)へ遊技球を移送して補填する。
【0012】
[2]前記第2貯留部(30)は複数設けられており、
前記移送制御部(60、70)は、前記第1貯留部(40)へ遊技球を移送させる移送元の第2貯留部(30)を、前記第1貯留部(40)までの移送距離が短いものから優先的に選択する
ことを特徴とする[1]に記載の遊技機島。
【0013】
上記発明では、第1貯留部(40)までの移送距離の短い第2貯留部(30)が移送元として優先的に選択される。これにより、短時間で第1貯留部(40)の貯留量が補填される。
【0014】
[3]前記第2貯留部(30)は複数設けられており、
前記移送制御部(60、70)は、前記検出部(45)によって検出された前記第1貯留部(40)の貯留量が前記下限量より少ない状態で所定条件が成立した場合は、並行して複数の前記第2貯留部(30)から前記第1貯留部(40)へ遊技球を移送させる
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技機島。
【0015】
上記発明では、下限量を下回った状態が所定時間経過しても継続する、あるいは下限量よりさらに少ない第2の下限量まで貯留量が低下した、といった所定条件が成立した場合には、並行して複数の第2貯留部(30)から第1貯留部(40)へ遊技球が移送される。
【0016】
[4]前記循環経路(16、13、21)は、
前記遊技機から排出された遊技球を回収する回収路(16)と、
前記回収路によって回収された遊技球を揚上しかつ研磨する揚上研磨装置(13)と、
前記揚上研磨装置から研磨されて排出された遊技球を前記遊技機へ案内して補給する補給路(21)と、
を備えて構成され、
前記第2貯留部(30)は、遊技機間に配置されると共に、前記回収路(16)へ遊技球を排出する開閉制御される排出口(35、36)を備え、
前記移送制御部(60、70)は、前記第2貯留部(30)から前記第1貯留部(40)へ遊技球を移送させる際に前記排出口(35、36)を開く制御を行い、前記第2貯留部(30)から前記回収路(16)へ遊技球が排出されることによって循環経路(16、13、21)で余剰となった遊技球が前記第1貯留部(40)へ受け入れられるという流れで前記移送を行わせる
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の遊技機島。
【0017】
上記発明では、遊技機から排出された遊技球の回収路(16)が第2貯留部(30)から第1貯留部(40)へ遊技球を移送する際の移送経路に利用される。
【0018】
[5]前記第1貯留部(40)に設けられて、排出した遊技球が前記揚上研磨装置(13)に取り込まれるようになされた開閉制御される排出口(42、43)と、
前記排出口の開閉を制御することで前記第1貯留部(40)から前記循環経路(16、13、21)への遊技球の補給を制御する補給制御部(70)と、
前記回収路(16)側から前記揚上研磨装置(13)へ到来する遊技球の有無を検出する第2検出部(18)と、
をさらに備え、
前記補給制御部(70)は、前記第2検出部(18)が遊技球を検出していないことを条件に前記排出口(42、43)を開く制御を行う
ことを特徴とする[4]に記載の遊技機島。
【0019】
上記発明では、回収路(16)から揚上研磨装置(13)に向かう遊技球と第1貯留部(40)から排出されて揚上研磨装置(13)に向かう遊技球との衝突が回避される。
【0020】
[6]前記第2貯留部(30)を、前記補給路(21)の最も下流側に配置された遊技機の下流側にも配置し、
該第2貯留部(30)は前記最も下流側に配置された遊技機の下流側で前記補給路(21)から遊技球を取り込む開閉制御される取込口(24、31、32)と、前記回収路(16)へ遊技球を排出する開閉制御される排出口(35、36)を有し、前記取込口(31、32)と前記排出口(35、36)を間欠的に開放させる
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の遊技機島。
【0021】
上記発明では、補給路(21)の最も下流側に配置された遊技機の下流側に配置した第2貯留部(30)を通じて、補給路(21)の下流端から排出されて回収路(16)に回収されるという遊技球の流れが間欠的に形成される。これにより、補給路(21)全体での遊技球の流れが間欠的に強制的に作られるので、補給路(21)上で長期間にわたって遊技球が停滞し、次に遊技機への補給が必要となった際に補給路(21)上の遊技球が流れずに補給異常が生じる、といった事態が回避される。
【0022】
[7]前記移送制御部(60、70)は、前記検出部(45)によって前記第1貯留部(40)の貯留量が所定の上限量以上であることが検出された場合は、前記第1貯留部(40)から前記第2貯留部(30)へ遊技球を移送させる
ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の遊技機島。
【0023】
上記発明では、第1貯留部(40)の貯留量が適正範囲を超える場合に第1貯留部(40)から第2貯留部(30)へ遊技球が移送されて退避される。
【0024】
[8]前記第2貯留部(30)は複数設けられており、
前記移送制御部(60、70)は、前記第1貯留部(40)から遊技球を移送する移送先の第2貯留部(30)を、前記第1貯留部(40)からの移送距離が短いものから優先的に選択する
ことを特徴とする[7]に記載の遊技機島。
【0025】
上記発明では、第1貯留部(40)までの移送距離の短い第2貯留部(30)が移送先として優先的に選択される。これにより、短時間で第1貯留部(40)の貯留量を適正範囲に戻すことができる。また、第2貯留部(30)から第1貯留部(40)への移送が再度必要となった場合に、移送距離の短い第2貯留部(30)を選択することが可能になる。
【0026】
[9]前記第2貯留部(30)は複数設けられており、
前記移送制御部(60、70)は、前記第2検出部(45)によって検出された前記第1貯留部(40)の貯留量が前記上限量より多い状態で所定条件が成立した場合は、前記第1貯留部(40)から並行して複数の前記第2貯留部(30)へ遊技球を移送させる
ことを特徴とする[7]または[8]に記載の遊技機島。
【0027】
上記発明では、上限量を超えた状態が所定時間経過しても継続する、あるいは上限量よりさらに多い第2の上限量まで貯留量が上昇した、といった所定条件が成立した場合には、第1貯留部(40)から並行して複数の第2貯留部(30)へ遊技球が移送される。
【0028】
[10]前記循環経路(16、13、21)は、
前記遊技機から排出された遊技球を回収する回収路(16)と、
前記回収路(16)によって回収された遊技球を揚上しかつ研磨する揚上研磨装置(13)と、
前記揚上研磨装置(13)から研磨されて排出された遊技球を前記遊技機へ案内して補給する補給路(21)と、
を備えて構成され、
前記第2貯留部(30)は、遊技機間に配置されると共に、前記補給路(21)から遊技球を取り込む開閉制御される取込口(31、32)を備え、
前記移送制御部(60、70)は、前記第1貯留部(40)から前記第2貯留部(30)へ遊技球を移送させる際に前記取込口(31、32)を開く制御を行い、前記補給路(21)から前記第2貯留部(30)への遊技球の取り込みによる減少分を補うように前記第1貯留部(40)から前記循環経路(16、13、21)へ遊技球が補給されるという流れで前記移送を行わせる
ことを特徴とする[7]乃至[9]のいずれか1つに記載の遊技機島。
【0029】
上記発明では、遊技機へ遊技球を補給する補給路(21)が第1貯留部(40)から第2貯留部(30)へ遊技球を移送する際の移送経路に利用される。
【0030】
[11]前記移送制御部(60、70)は、第1の動作指示を受けたとき、前記第1貯留部(40)の貯留量が前記上限量未満であっても前記第1貯留部(40)から第2貯留部(30)へ遊技球を強制的に移送させる強制移送動作を実行する
ことを特徴とする[7]乃至[10]のいずれか1つに記載の遊技機島。
【0031】
上記発明では、たとえば、第1貯留部(40)に大量の遊技球が流入することが想定される場合に、第1貯留部(40)から第2貯留部(30)へ遊技球を移送させて、第1貯留部(40)の貯留量を減少させる制御が可能になる。たとえば、閉店前の所定時刻になったときに第1の動作指示を自動的に発生させ、閉店間際に多量の遊技球が遊技球計数機を通じて投入されることに備えるといった制御が行われる。第1の動作指示は店員の手動入力を受けるものでもよい。
【0032】
[12]前記移送制御部(60、70)は、第2の動作指示を受けたとき、前記第2貯留部(30)からすべての遊技球を排出させ研磨して第2貯留部(30)に戻す一巡研磨動作を実行する
ことを特徴とする[1]乃至[11]のいずれか1つに記載の遊技機島。
【0033】
上記発明では、第2の動作指示を受けたとき、第2貯留部(30)からすべての遊技球を排出させ研磨して第2貯留部(30)に戻す一巡研磨動作が実行される。通常動作は第2貯留部(30)に遊技球が長期間停滞している場合でも、強制的に遊技球を移送させ研磨して再び第2貯留部に戻す動作が行われる。これにより、遊技球の錆つきなどが防止される。第2の動作指示は、たとえば、閉店時に自動発生する、あるいは所定の時刻の到来により自動発生する、あるいは店員の手動入力により発生する。
【0034】
[13]投入される遊技球を計数する遊技球計数機(50)を備え、
前記遊技球計数機(50)から排出された遊技球は研磨されて前記第1貯留部(40)に貯留される
ことを特徴とする[1]乃至[12]のいずれか1つに記載の遊技機島。
【0035】
上記発明では、遊技球計数機(50)に投入された遊技球を研磨して第1貯留部(40)に貯留することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る遊技機島によれば、循環経路への遊技球の補給と余剰の遊技球の受け入れを行う第1貯留部と、この第1貯留タンクとの間で遊技球を移送可能にされた第2貯留部とを設け、第1貯留部の貯留量に応じて第1貯留タンクと第2貯留部との間での遊技球の移送を制御するので、貯留タンクを複数に分けて設けても貯留量センサの数を少なくでき、かつまた、遊技球の補給等に係る制御を簡潔に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機島10の概略外観および一部の内部構成を示している。また、図2は遊技機島10の内部の機器構成概略を示している。遊技機島10は、表裏面に遊技機3を背中合わせにした状態で多数並設収容している。また、これらの遊技機3で遊技に使用される遊技球を遊技機島10の中で循環させて繰り返し使用するための各種設備機器を収容している。ここでは、遊技機3はパチンコ機であり、遊技球はパチンコ球である。遊技機3は遊技機本体3aと遊技球を遊技者に貸し出す遊技球貸機3bとを一組にして構成されている。
【0039】
図1に示すように、遊技機島10は、所定間隔で床面に立設された複数の島柱11と、遊技機島10の長手方向に架け渡されてこれらの島柱11に支持された図示省略の島枠とを備え、これらに各種の設備機器を取り付けて構成される。島柱11と島柱11の間に表裏2台ずつ遊技機3が配設されている。また、遊技機島10の一方の端部には、遊技球を貯留するメインタンク40や遊技球を揚上して研磨する揚上研磨装置13、投入された遊技球(賞球)を計数する計数機50などを収容した島端設備部15が設けてある。各島柱11の内方にはそれぞれ、遊技機3と横並びとなる高さにおいて、遊技球を貯留するサブタンク30が取り付けられている。遊技機島10は島柱11の間隔を単位として、島の長さを増減可能に構成されている。
【0040】
また、遊技機島10の一方の端部に配置された第1サブタンク30(1)から他端の島端設備部15に掛けての各サブタンク30および遊技機3の下方には、これらから排出された遊技球を回収して島端設備部15内の回収タンク17(図2参照)まで搬送する回収路16が設置されている。回収路16は、モータによって回転駆動される駆動プーリと、従動プーリと、これらに環状に架け渡された搬送ベルトとを備えた、自走するベルトコンベア式の搬送路として構成されている。
【0041】
回収路16の下方であって島柱11と島柱11の間は、設備等のない空間として開放されており、遊技者のレッグスペースを広く確保して、楽な姿勢で遊技を楽しむことができるように構成されている。
【0042】
遊技機島10の上部(各遊技機3の上方)には、遊技球を搬送する下り勾配の補給樋21が島端設備部15側から他端にかけて架け渡されている。補給樋21は、遊技機島10の島長が長くなった場合でも下り勾配による高低差が大きくなることを防ぐために、複数の区間に区切られており、区間の境界に、前の区間で下降した高さだけ遊技球を揚上して次の区間の上流端に排出するミニリフト22を備えている。
【0043】
図2に示すように、揚上研磨装置13によって揚上され研磨された遊技球は揚上研磨装置13上部の流出口13aから補給樋21の上流側端部へ排出される。補給樋21の上流側端部には遊技球が補給樋21の上流端まで滞留しているか否か(樋センサ23の設置位置での遊技球の有無)を検知する樋センサ23が設けてある。
【0044】
また、補給樋21の途中には、補給樋21から遊技球を取り込むためのシュート24が各遊技機3および各サブタンク30に対応して取り付けられている。遊技機3は対応するシュート24から取り込んだ遊技球を内部の遊技球貯留部に貯留し、この遊技球貯留部にある遊技球を賞球や貸し出し球として機外に払い出すようになっている。遊技機3からアウト玉として下方に排出された遊技球は回収路16に回収される。
【0045】
各サブタンク30の上部には、対応するシュート24に連通する遊技球の取込口31と、この取込口31を開閉する取込口シャッタ32と、当該サブタンク30の満杯を検知する満杯センサ33(満杯時にオン)が設けてある。サブタンク30の下部には、遊技球を排出する排出口35と、この排出口35を開閉する排出口シャッタ36と、当該サブタンク30の空を検知する空センサ37(空のときオフ)とが設けてある。取込口シャッタ32および排出口シャッタ36はそれぞれ図示省略のソレノイドに駆動されて開閉される。排出口35から下方に排出された遊技球は回収路16に回収される。
【0046】
回収路16の搬送方向下流側の端部は回収タンク17の上部内側に連通しており、回収路16の端部から排出された遊技球は回収タンク17に受け入れられて貯留される。回収タンク17の下部の排出口は揚上研磨装置13下部の球導入口13bに連通している。回収タンク17の上部には回収タンク17内の貯留量が基準量(たとえば、7割)以上であることを検知する回収センサ18が設けてある。
【0047】
メインタンク40は、サブタンク30に比べて大容量にされており、上部に受入口41を、下部にメインシャッタ42によって開閉される排出口43を備えている。メインシャッタ42は図示省略のソレノイドによって開閉駆動される。排出口43は揚上研磨装置13の下部球導入口13bに連通しており、排出口43から排出された遊技球は揚上研磨装置13へ取り込まれるようにされている。
【0048】
またメインタンク40は、遊技球の貯留量を複数段階に検出するための複数の貯留量センサ45(第1貯留量センサ45aから第6貯留量センサ45f)を備えている。ここでは、第1貯留量センサ45aはメインタンク40がほぼ空であることを検知し、第6貯留量センサ45fはメインタンク40がほぼ満杯であることを検知する。検知する貯留量の大小関係は、第6貯留量センサ45f>第5貯留量センサ45e>第4貯留量センサ45d>第3貯留量センサ45c>第2貯留量センサ45b>第1貯留量センサ45a、となっている。
【0049】
なお、貯留量は、第6貯留量センサ45fがオン(遊技球検知)の状態をレベル6、第6貯留量センサ45fがオフで(遊技球非検知)で第5貯留量センサ45eがオンの状態をレベル5、第5貯留量センサ45eがオフで第4貯留量センサ45dがオンの状態をレベル4、第4貯留量センサ45dがオフで第3貯留量センサ45cがオンの状態をレベル3、第3貯留量センサ45cがオフで第2貯留量センサ45bがオンの状態をレベル2、第2貯留量センサ45bがオフで第1貯留量センサ45aがオンの状態をレベル1、第1貯留量センサ45aがオフの状態をレベル1未満とする。
【0050】
メインタンク40の上部の受入口41は、補給樋21の上流側端部から溢れた遊技球が流入するように構成されている。すなわち、図3(a)に示すように、補給樋21の上端部に遊技球が滞留していない場合は、揚上研磨装置13の流出口13aから排出された遊技球は補給樋21に受け止められて補給樋21を流下する。図3(b)に示すように補給樋21の上端部まで遊技球が滞留すると、その後は、図3(c)に示すように、揚上研磨装置13の流出口13aから排出された遊技球は補給樋21の上端部から溢れ、その下方に配置されているメインタンク40の受入口41に受け止められて流入するようになっている。
【0051】
計数機50は、遊技者が賞として獲得した遊技球(賞球)を計数する装置であり、図2に示すように、遊技球の投入される投入口51と、この投入口を開閉する投入口シャッタ52と、投入口51から投入された遊技球の数を計数する計数部53とを備えている。計数部53によって計数された遊技球は連結路54を通じて回収タンク17に案内される。また連結路54の上流部には、この位置まで遊技球が詰まっていることを検知するオーバーフローセンサ55が設けてある。投入口シャッタ52は図示省略のソレノイドによって開閉される。
【0052】
遊技機島10は、サブタンク30毎に設けられて、そのサブタンク30の取込口シャッタ32および排出口シャッタ36の開閉を制御する副制御部60と、各副制御部60に対して動作の指示を出力したり、メインタンク40のメインシャッタ42や揚上研磨装置13の作動など当該遊技機島10における遊技球の循環に関する動作を統括制御したりする主制御部70を備えている。
【0053】
副制御部60と主制御部70はLAN(Local Area Network)などのネットワークあるいはシリアル通信等によって通信可能に接続される。また主制御部70は、遊技場内の遊技機や遊技機島10を統括管理する機能を果たす遊技場管理装置8にLANなどのネットワークを通じて通信可能に接続されている。なお、遊技機島10の各サブタンク30には、補給樋21の最も下流側にあるものを「1」番とし、補給樋21の上流側(島端設備部15側)に向けて昇順となるように識別番号を付与してあり、主制御部70はこの識別番号によりサブタンク30を個々に特定して制御するようになっている。
【0054】
遊技機島10においては、回収路16、回収タンク17、揚上研磨装置13、補給樋21は、遊技球を循環的に利用するための循環経路を成している。すなわち、各遊技機3から排出された遊技球は回収路16によって回収され、回収タンク17を経て揚上研磨装置13の球導入口13bに流入し、揚上研磨装置13で研磨されながら揚上され、揚上研磨装置13の流出口13aから排出された研磨後の遊技球は補給樋21を通じて再び各遊技機3に補給される。
【0055】
メインタンク40は、貯留している遊技球の循環経路への補給、および循環経路で余剰となった遊技球の受け入れを行う第1貯留部としての役割を果たす。即ち、補給樋21の上流端部から溢れた余剰の遊技球を受入口41から受け入れて貯留する機能、およびメインシャッタ42を開くことで遊技球を循環経路(揚上研磨装置13の球導入口13b)へ補給する機能を果たす。
【0056】
サブタンク30は、遊技球を貯留しかつメインタンク(第1貯留部)40との間で遊技球を移送可能にされた第2貯留部としての役割を果たす。サブタンク30からメインタンク40への遊技球の移送は、回収路16、回収タンク17、揚上研磨装置13を経て行われる。すなわち、サブタンク30からメインタンク40への遊技球の移送は、サブタンク30の排出口シャッタ36を開くと、サブタンク30から排出された遊技球が回収路16、回収タンク17、揚上研磨装置13を経て揚上研磨装置13の流出口13aから補給樋21の上流端部に排出され、やがて補給樋21の上流側端部から余剰となって溢れる遊技球がメインタンク40の受入口41へ流入する、という流れで行われる。
【0057】
一方、メインタンク40からサブタンク30への遊技球の移送は、メインタンク40のメインシャッタ42を開くと、メインタンク40の排出口43から排出された遊技球が揚上研磨装置13によって揚上研磨されて補給樋21の上流端部に排出されて補給樋21に流れ、取込口シャッタ32を開いたサブタンク30内へ補給樋21からシュート24を通じて取り込まれる、という流れで行われる。
【0058】
図4は、主制御部70の概略構成を示すブロック図である。主制御部70は、CPU(Central Processing Unit)71にバス72を介して、ROM(Read Only Memory)73と、RAM(Random Access Memory)74と、表示装置75と、操作設定部76と、通信I/F部77と、入力I/F部78と、出力I/F部79と、不揮発メモリ80とを接続して構成される。
【0059】
ROM73には各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU71が処理を実行することにより各種の制御が実現される。RAM74はCPU71がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用されるランダム・アクセス・メモリである。不揮発メモリ80には各種の設定値が登録される。
【0060】
表示装置75は、各種の設定画面、案内画面、警告を表示する表示デバイスであり、液晶ディスプレイ(LCD…Liquid Crystal Display)などで構成される。操作設定部76は、各種の操作キー、設定スイッチなどで構成され、管理者等から各種の設定操作を受け付ける機能を果たす。操作設定部76としてさらに液晶ディスプレイの画面上に設けられて押下された座標位置を検出するタッチパネルなどを備えてもよい。通信I/F部77は副制御部60との通信および遊技場管理装置8との通信を行う。
【0061】
入力I/F部78には各種のセンサの出力信号が入力される。たとえば、第1貯留量センサ45a〜第6貯留量センサ45f、オーバーフローセンサ55、回収タンク17、樋センサ23などの出力信号が入力される。出力I/F部79からは、各種の機器の動作を制御する制御信号が出力される。たとえば、メインシャッタ42を開閉させるソレノイドに対する制御信号、揚上研磨装置13に動作・停止を指示する制御信号、回収路16の動作に係る制御信号、投入口シャッタ52を開閉させるソレノイドに対する制御信号などを出力する。
【0062】
図5は、副制御部60の概略構成を示すブロック図である。副制御部60は、CPU61にバス62を介して、ROM63と、RAM64と、表示部65と、設定部66と、通信I/F部67と、入力I/F部68と、出力I/F部69とを接続して構成される。
【0063】
ROM63には各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU61が処理を実行することによりサブタンク30に係る制御が実現される。RAM64はCPU61がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用されるランダム・アクセス・メモリである。
【0064】
表示部65は、設定状態、動作状態、異常の有無などを表示する表示デバイスであり、LED(Light Emitting Diode)などで構成される。設定部66は、各種の設定スイッチで構成される。入力I/F部68には、満杯センサ33、空センサ37のほかミニリフト22からその稼働状態を示す状態信号などが入力される。出力I/F部69からは、取込口シャッタ32を開閉させるソレノイドに対する制御信号、排出口シャッタ36を開閉させるソレノイドに対する制御信号、ミニリフト22を強制的に駆動するリフト強制駆動信号などが出力される。
【0065】
副制御部60は主制御部70からの指示に基づいて対応するサブタンク30の取込口シャッタ32や排出口シャッタ36の開閉を制御する。また満杯センサ33や空センサ37の検出状態を主制御部70に通知するようになっている。
【0066】
遊技機島10では、循環経路への遊技球の補給、サブタンク30とメインタンク40との間の移送などに関する制御を主制御部70と副制御部60に機能分担して行う。副制御部60は担当する1つのサブタンク30に関する制御を、主制御部70からの指示(要求)に基づいて行う。
【0067】
主制御部70は遊技機島10内の動作を統括制御する。1つの制御部からメインタンク40およびすべてのサブタンク30等を集中制御する場合には、各部のセンサと制御部とを結ぶ配線が膨大となり、設置や保守に手間がかかる。また、制御部が故障すると、遊技機島全体の制御ができなくなり、遊技機島全部を稼働停止させる必要が生じる。これに対し本実施の形態では、主制御部70と副制御部60とに機能分散させているので、サブタンク30からの配線はそれを担当する副制御部60までで済み、副制御部60とサブタンク30とを接近(たとえば、サブタンク30の側面に副制御部60を取り付けるなど)させれば、配線を短くして、施工性が良くなる。また、副制御部60が故障しても、その故障した副制御部60が担当するサブタンク30以外を稼働させることができ、遊技機島としての稼働を継続させることができる。
【0068】
次に、遊技機島10における遊技球の循環、移送に関する動作について説明する。
【0069】
図6は、通常の営業日に行われる遊技機島10の電源オンからオフまでの動作の流れの概略を示している。主制御部70は電源オンされると、まず、初期処理を行う(ステップS101)。電源オン時には、通常はサブタンク30の取込口シャッタ32、排出口シャッタ36、メインタンク40のメインシャッタ42は閉鎖された状態にある。初期処理では、すべてのサブタンク30の取込口シャッタ32および排出口シャッタ36、メインタンク40のメインシャッタ42が閉じていることを確認し、開いている場合は閉鎖させる。
【0070】
次に、補給樋21の最も下流側にあるサブタンク30(1)(以後、最下流サブタンク30(1)と呼ぶ。)を満杯にする。詳細には、最下流サブタンク30(1)の満杯センサ33がオンか否かを調べ、オフの場合は最下流サブタンク30(1)の取込口シャッタ32を開き、補給樋21上の遊技球を最下流サブタンク30(1)に取り込む。そして、満杯センサ33がオンになったら取込口シャッタ32を閉じる。なお、必要に応じて、メインタンク40のメインシャッタ42の開放、揚上研磨装置13の稼働が行われる(この動きの詳細は図13にあり、後述する。)。
【0071】
初期処理が完了すると、続いて通常処理に移行する(ステップS102)。通常処理は、遊技場の通常の営業中に行われる。通常処理では、補給樋21がその上流側端部まで遊技球で満杯の状態が維持されるように、メインタンク40からの循環経路への補給が制御される。また、メインタンク40の貯留量が所定の下限量より少なくなると、サブタンク30からメインタンク40へ遊技球を移送して補填し、メインタンク40の貯留量が所定の上限量より多くなると、メインタンク40からサブタンク30へ遊技球を移送して退避させる制御が行われる。すなわち、循環経路への補給および循環経路で余剰となった遊技球の受け入れをメインタンク40にて行い、このメインタンク40の貯留量が適正範囲に収まるように、サブタンク30からメインタンク40への遊技球の補填、およびメインタンク40からサブタンク30への遊技球の退避が行われる。
【0072】
閉店30分前など、予め設定した閉店準備開始時刻が到来すると(ステップS103;Yes)、閉店処理を行う(ステップS104)。なお、閉店準備開始時刻は、予め主制御部70の操作設定部76から、あるいは遊技場管理装置8から設定されて主制御部70の不揮発メモリ80に記憶される。CPU71はこの記憶されている閉店準備開始時刻の到来を監視する。
【0073】
通常、閉店近くになると、保有している遊技球を多くの遊技客が一斉に計数機50の投入口51に投入して清算が行われる。このため、閉店処理では、計数機50からの遊技球の受け入れが円滑に行われるように、メインタンク40の受け入れ態勢を整える。すなわち、メインタンク40からサブタンク30へ遊技球を移送して、メインタンク40の貯留量を通常処理での下限量よりさらに減らす制御が行われる。
【0074】
閉店後は(ステップS105;Yes)、ローテーション処理を行う(ステップS106)。ローテーション処理は、サブタンク30に貯留されているすべての遊技球を排出し、揚上研磨装置13で研磨した後、再びサブタンク30に戻す処理である。複数あるサブタンク30の中には、営業中に遊技球の出入りの行われないものが発生し得る。サブタンク30に貯留されたまま出入りのない状態が長期間にわたると、遊技球に錆つきなどが生じる。そこで、営業終了後に、ローテーション処理を行って遊技球の出入りを強制的に作り、かつまた、遊技球を清掃・研磨してサブタンク30に戻す制御が行われる。
【0075】
ローテーション処理の終了後は、管理者等により電源がオフされて処理を終了する(エンド)。ローテーション処理終了後に主制御部70が自動で当該遊技機島10の各機器の電源をオフするように構成されてもよい。
【0076】
次に、通常処理等の各処理の動作をより詳細に説明する。
【0077】
図7は、通常処理(図6のステップS102)において主制御部70が移送制御に関して行う通常移送制御処理の流れを示している。CPU71は、メインタンク40の貯留量がレベル4未満か否かを調べ(ステップS121)、レベル4以上ある場合は(ステップS121;No)、レベル5以上か否かを調べ(ステップS127)、レベル5未満ならば(ステップS127;No)、ステップS121に戻る。すなわち、レベル4以上かつレベル5未満の間は、通常処理中における貯留量の適正範囲であり、その状態の監視が継続される。なお、主制御部70は、メインタンク40の貯留量(レベル)を、貯留量センサ45a〜45fのオン/オフに基づいて前述した基準で認識する。
【0078】
メインタンク40の貯留量がレベル4未満の場合(ステップS121;Yes)、主制御部70はサブタンク30からメインタンク40への遊技球の移送制御を行う(ステップS122〜S126)。詳細には、移送元となるサブタンク30(排出口シャッタ36を開放するサブタンク30)を選択する放出サブタンク選択処理を行い(ステップS122)、選択されたサブタンク30を制御対象とする副制御部60に対して排出口シャッタ36の開放を指示する放出要求を送信する(ステップS123)。
【0079】
その後、メインタンク40の貯留量がレベル4以上となったか否かを監視し(ステップS124;No)、所定の待ち時間T1が経過してもレベル4に到達しない場合は(ステップS125;Yes)、ステップS122に戻って、移送元となる次のサブタンク30の選択を行う。所定の待ち時間T1は、主制御部70の操作設定部76や遊技場管理装置8から設定変更可能になっており、設定値は不揮発メモリ80に記憶される。たとえば、待ち時間T1は、1分から3分に設定される。
【0080】
レベル4以下の状態が継続する間に待ち時間T1が経過してステップS122とS123が繰り返し行われるケースには、
(1)メインタンク40の貯留量がレベル4になる前に、選択されていたサブタンク30が空になった場合
(2)遊技機3への補給量が多く、サブタンク30から補填してもメインタンク40の貯留量が上昇しないために2個目あるいは3個目のサブタンク30を選択し、これら複数のサブタンク30から並行してメインタンク40へ移送して補填を行う場合、
がある。なお、メインタンク40の貯留量がレベル4より低いレベル3に低下した場合に、複数のサブタンク30から並行してメインタンク40への移送を行うように制御されてもよい。ここで、並行して移送するとは、サブタンク30からメインタンク40への移送動作の開始時点や終了時点が複数のサブタンク30で同時となる必要はなく、2つ以上のサブタンク30からメインタンク40へ遊技球が移送されている期間が存在すればよいことを示す。
【0081】
メインタンク40の貯留量がレベル4以上に復帰すると(ステップS124;Yes)、主制御部70は、放出要求の送信先となったすべてのサブタンク30(該当する副制御部60)に対して排出口シャッタ36の閉鎖を指示する放出停止要求を送信し(ステップS126)、ステップS127に移行して、メインタンク40の貯留量がレベル5以上か否かを調べる。
【0082】
メインタンク40の貯留量がレベル5以上の場合は(ステップS127;Yes)、メインタンク40からサブタンク30への遊技球の移送制御を行う(ステップS128〜S132)。詳細には、移送先となるサブタンク30(取込口シャッタ32を開放するサブタンク30)を選択する取り込みサブタンク選択処理を行い(ステップS128)、選択されたサブタンク30を制御対象とする副制御部60に対して取込口シャッタ32の開放を指示する取り込み要求を送信する(ステップS129)。
【0083】
その後、メインタンク40の貯留量がレベル5未満になったか否かを監視し(ステップS130;No)、所定の待ち時間T2が経過してもレベル5未満にならない場合は(ステップS131;Yes)、ステップS128に戻って、移送先となる次のサブタンク30の選択を行う。所定の待ち時間T2は、主制御部70の操作設定部76や遊技場管理装置8から設定変更可能になっており、設定値は不揮発メモリ80に記憶される。たとえば、待ち時間T2は、1分から3分に設定される。
【0084】
レベル5以上の状態が継続する間に待ち時間T2が経過してステップS128とS129が繰り返し行われるケースには、
(1)メインタンク40の貯留量がレベル5になる前に、選択されていたサブタンク30が満杯になった場合、
(2)計数機50から遊技球の投入が多数あり、サブタンク30へ移送してもメインタンク40の貯留量が下降しないため、2個目あるいは3個目のサブタンク30を選択し、これら複数のサブタンク30へ並行して移送する場合、
がある。なお、メインタンク40の貯留量がレベル5より高いレベル6まで上昇した場合に、メインタンク40から複数のサブタンク30へ並行して遊技球を移送するように制御されてもよい。ここで、並行して移送するとは、メインタンク40からサブタンク30への移送動作の開始時点や終了時点が複数のサブタンク30で同時となる必要はなく、メインタンク40から2つ以上のサブタンク30へ遊技球が移送されている期間が存在すればよいことを示す。
【0085】
メインタンク40の貯留量がレベル5未満に復帰すると(ステップS130;Yes)、主制御部70は、取り込み要求の送信先となったすべてのサブタンク30(該当する副制御部60)に対して取込口シャッタ32の閉鎖を要求する取り込み停止要求を送信し(ステップS132)、ステップS121に移行する。
【0086】
図8は、放出サブタンク選択処理(図7のステップS122)の詳細を示している。放出対象のサブタンク30は、メインタンク40までの移送距離が短いものから優先的に選択する。ここでは、割り当てられている識別番号が大きいサブタンク30ほど揚上研磨装置13に近いので、最大番号のものから優先的に選択する。メインタンク40までの移送距離が短いものから優先的に移送元のサブタンクを選択することで、サブタンク30からメインタンク40への移送に要する時間が短縮され、メインタンク40への遊技球の補填を迅速に行うことができる。
【0087】
図8の放出サブタンク選択処理では、設置されているサブタンク30の個数(予め不揮発メモリ80に登録されている)に対応する最大番号を変数Nに初期設定し(ステップS151)、そのサブタンクNが空か否かを調べる(ステップS152)。空の場合は(ステップS152;Yes)、変数Nを「1」減算し(ステップS153)、減算後の変数Nが「0」でなければ(ステップS154;No)、ステップS152に移行し、そのサブタンクNが空か否かを調べる。減算後の変数Nが「0」の場合は(ステップS154;Yes)、サブタンク30の選択エラー(ステップS155)として終了する。サブタンクNが空でない場合は(ステップS152;No)、そのサブタンクNを選択して(ステップS156)処理を終了する。
【0088】
図9は、取り込みサブタンク選択処理(図7のステップS128)の詳細を示している。取り込み対象のサブタンクについても、メインタンク40との移送距離が短いものから優先的に選択する。ただし、複数選択される場合には隣り合うサブタンクが選択されない(1つ間をあけて選択する)ようになっている。メインタンク40までの移送距離が短いものから優先的に移送先に選択することで、メインタンク40からサブタンク30への移送に要する時間が短縮される。また次に移送元を選択する際に、メインタンク40までの移送距離が短いサブタンク30に遊技球が貯留されている確率が高まり、メインタンク40までの移送距離の短いサブタンク30の選択が可能になる。さらに移送先のサブタンク30を複数選択する場合に1つ間をあけて選択するので、補給樋21の特定エリアで集中的な遊技球の取り込みが生じることが防止され、サブタンク30への遊技球の取り込み中においても遊技機3への遊技球の円滑な補給が確保される。
【0089】
図9の取り込みサブタンク選択処理では、設置されているサブタンク30の個数に対応する最大番号を変数Nに初期設定し(ステップS171)、そのサブタンクNが取り込み中か否かを調べる(ステップS172)。取り込み中でなければ(ステップS172;No)、そのサブタンクNが満杯(満杯センサ33がオン)か否かを調べる(ステップS173)。満杯でなければ(ステップS173;No)、隣接するサブタンクが取り込み中か否かを調べる(ステップS174)。隣接するサブタンクが取り込み中でなければ(ステップS174;No)、サブタンクNを選択して(ステップS178)処理を終了する。
【0090】
サブタンクNが取り込み中の場合(ステップS172;Yes)もしくはサブタンクNが満杯の場合(ステップS173;Yes)もしくは隣接するサブタンクが取り込み中の場合は(ステップS174;Yes)、変数Nを「1」減算し(ステップS175)、減算後の変数Nが「0」でなければ(ステップS176;No)、ステップS172に移行する。減算後の変数Nが「0」の場合は(ステップS176;Yes)、サブタンク30の選択エラー(ステップS177)として終了する。
【0091】
図10は、放出対象のサブタンク(移送元のサブタンク)を1つずつ選択してサブタンク30からメインタンク40への移送が行われ、その後、取り込み対象のサブタンク(移送先のサブタンク)を1つずつ選択してメインタンク40からサブタンク30への移送が行われた場合の貯留状態の遷移の一例を示している。図中、各サブタンク30の上部にはその識別番号を付してある。また、サブタンク30の下方に付した「1」から「13」の数値は、選択の優先順位を示している。斜線を施したサブタンク30は空でない状態を、白抜きのサブタンク30は満杯でない状態を示す。
【0092】
すべてのサブタンク30が満杯の状態から、移送元(放出対象)のサブタンクを1つ選択すると図10(a)に示すように、空でないサブタンク30の中で最も大きい識別番号「13」のサブタンク30が選択される。その後も続けて移送元(放出対象)のサブタンクの選択が行われると識別番号の大きいものから順に選択される。図10(b)は、識別番号「12」、「11」、「10」の順でこれらのサブタンク30がさらに選択されて移送された状態を示す。
【0093】
図10(b)に示す状態で、移送先(取り込み対象)のサブタンクを1つ選択すると、図10(c)に示すように、満杯でない状態のサブタンク30の中で最も大きい識別番号「13」のサブタンク30が選択される。さらに移送先(取り込み対象)のサブタンクを1つ選択すると、図10(d)に示すように、識別番号「12」のサブタンク30が選択される。この状態で放出対象のサブタンク30の選択を行うと、空でないサブタンク30の中で最も大きい識別番号「13」のサブタンク30が選択される。
【0094】
このように、通常動作では、メインタンク40との間の移送距離の短いサブタンク30が移送元および移送先に優先的に選択されるので、メインタンク40との間の移送距離の長いサブタンク30は移送元にも移送先にも選択されない状態が長く継続する場合が生じる。その対策として前述したローテーション処理が有効となる。
【0095】
図11は、放出対象のサブタンクが1つ間をあけて2個ずつ選択された場合の一例を示している。図11(a)に示すように識別番号「6」〜「13」までのサブタンク30が満杯でない状態から、移送先(取り込み対象)のサブタンクを、1つ間をあけて2つ選択すると、図11(b)に示すように、満杯でないサブタンク30の中で最も大きい識別番号「13」と1つ間をあけた識別番号「11」のサブタンク30とが選択される。その後も移送先(取り込み対象)のサブタンクが2個ずつ選択されると、図11(c)に示すように、識別番号「12」と「10」が選択され、さらには図11(d)に示すように識別番号「9」と「7」のサブタンク30が選択される。なお、間隔は2個以上とされてもよく、任意の個数に設定変更可能となっている。
【0096】
なお、メインタンク40との間の移送距離の短いものを優先的に選択するので、遊技機島10の島の長さが様々に変動した場合でも、その長さに影響を受けることなく、同一の制御内容で遊技球の移送を管理することができる。
【0097】
図12は、主制御部70から放出要求もしくは取り込み要求を受信した副制御部60の動作を示している。主制御部70から何らかの要求を受信すると(ステップS201;Yes)、副制御部60のCPU61はその要求が放出要求か否かを調べる(ステップS202)。放出要求を受信した場合は(ステップS202;Yes)、制御対象のサブタンク30の排出口シャッタ36を開放する(ステップS203)。そして、制御対象のサブタンク30の取込口シャッタ32が開いている場合は(ステップS204;Yes)それを閉鎖する(ステップS205)。
【0098】
その後は、当該サブタンク30が空(空センサ37がオフ)になったか否かを監視し、空になったら(ステップS206;Yes)、排出口シャッタ36を閉鎖して(ステップS209)ステップS201に戻る。
【0099】
空になる前に主制御部70から放出停止要求を受けた場合は(ステップS207;Yes)、その時点で排出口シャッタ36を閉鎖して(ステップS209)ステップS201に戻る。
【0100】
空になる前に主制御部70から取り込み要求を受信した場合(ステップS208;Yes)、もしくは待機中に主制御部70から受信した要求が取り込み要求であった場合は(ステップS202;No)、制御対象のサブタンク30の取込口シャッタ32を開放する(ステップS210)。そして、制御対象のサブタンク30の排出口シャッタ36が開いている場合は(ステップS211;Yes)それを閉鎖する(ステップS212)。
【0101】
その後は、当該サブタンク30が満杯(満杯センサ33がオン)になったか否かを監視し、満杯になったら(ステップS213;Yes)、取込口シャッタ32を閉鎖して(ステップS216)ステップS201に戻る。
【0102】
満杯になる前に主制御部70から取り込み停止要求を受けた場合は(ステップS214;Yes)、その時点で取込口シャッタ32を閉鎖して(ステップS216)ステップS201に戻る。空になる前に主制御部70から放出要求を受信した場合は(ステップS215;Yes)、ステップS203に移行して処理を継続する。
【0103】
このように副制御部60は主制御部70からの要求に応じて制御対象に係るサブタンク30の取込口シャッタ32および排出口シャッタ36の開閉を制御する。
【0104】
図13は、メインシャッタ42および揚上研磨装置13に対して主制御部70が行う制御の流れを示している。この処理は図6の初期処理、通常処理、閉店処理、ローテーション処理が行われている間に並行して実行される。この処理では、回収路16から到来する遊技球とメインタンク40から排出する遊技球とが揚上研磨装置13の球導入口13bで衝突することを回避する制御、および必要時のみ揚上研磨装置13を稼働させる制御が行われる。
【0105】
衝突回避は、回収路16の上流端部に設けた樋センサ23がオフ(回収路16の上流端部まで遊技球が存在しない状態)かつ回収センサ18がオフ(回収タンク17に基準量以上の遊技球がない)の場合にメインシャッタ42を開放し、樋センサ23がオン(回収路16の上流端まで遊技球が存在する)もしくは回収センサ18がオン(回収タンク17に基準量以上の遊技球がある)の場合にはメインシャッタ42を開かないように制御する。また、メインシャッタ42を開いている間、もしくは回収センサ18がオンの間のみ揚上研磨装置13を稼働させるように制御する。
【0106】
詳細には、樋センサ23がオフ(ステップS301;Yes)かつ回収センサ18がオフであれば(ステップS302;Yes)、回収路16で遊技球が不足しかつ回収路16や計数機50からの遊技球が揚上研磨装置13の球導入口13bに到来していないと判断する。そして、揚上研磨装置13が作動中でなければ(ステップS303;No)、揚上研磨装置13を稼働させてから(ステップS304)、メインシャッタ42を開く(ステップS305)。これにより、回収タンク17側からの遊技球とメインタンク40から排出した遊技球が揚上研磨装置13の球導入口13bに大量に集中して球導入口13bの許容量を超えてしまうことが回避される。
【0107】
その後、樋センサ23がオンになるのを待ち(ステップS306;No)、樋センサ23がオンになると(ステップS206;Yes)、メインシャッタ42を閉鎖し(ステップS307)、揚上研磨装置13を停止させて(ステップS308)ステップS301に戻る。
【0108】
樋センサ23がオフ(ステップS301;No)かつ回収センサ18がオンの場合(ステップS309;Yes)、もしくは樋センサ23がオン(ステップS301;Yes)かつ回収センサ18がオンの場合は(ステップS302;No)、揚上研磨装置13が作動中か否かを調べる(ステップS310)。作動中でなければ(ステップS310;No)揚上研磨装置13を作動させる(ステップS311)。その後は回収センサ18がオフになるのを待ち(ステップS312;No)、回収センサ18がオフになったら(ステップS312;Yes)、揚上研磨装置13を停止させて(ステップS313)ステップS301に戻る。
【0109】
このようにメインタンク40からの遊技球と回収タンク17からの遊技球が重複して揚上研磨装置13の球導入口13bに流入することを防止して許容量以上の遊技球が球導入口13bに集中しないように制御することで、揚上研磨装置13への円滑な遊技球の取り込みが達成される。また、必要時のみ揚上研磨装置13を作動させ、揚上すべき遊技球がない状態では揚上研磨装置13を停止させるので、省電力が達成される。
【0110】
図14は、閉店処理(図6のステップS104)の詳細を示している。閉店処理では、メインタンク40の貯留量がレベル2未満となるようにメインタンク40からサブタンク30へ遊技球を移送して退避させる制御が行われる。また上記制御中に貯留量がレベル1未満になった場合は、レベル1以上に回復するようにサブタンク30からメインタンク40へ遊技球の移送が行われる。
【0111】
まず、主制御部70のCPU71は、メインタンク40の貯留量がレベル2以上あるか否かを調べ(ステップS341)、レベル2以上の場合は(ステップS341;Yes)、サブタンク30がすべて満杯か否かを調べる(ステップS342)。すべてのサブタンク30が満杯ならば(ステップS342;Yes)、サブタンク30へ移送させることはできないので、ステップS341に戻る。
【0112】
少なくとも1つのサブタンク30が満杯でなければ(ステップS342;No)、図9に示した取り込みサブタンク選択処理を行って移送先のサブタンク30を選択し(ステップS343)、そのサブタンク30を制御する副制御部60に対して取り込み要求を送信する。その後、メインタンク40の貯留量がレベル2未満になったか否かを監視し(ステップS345;No)、所定の待ち時間T2が経過してもレベル2未満にならない場合は(ステップS346;Yes)、ステップS342に戻って、移送先となる次のサブタンク30の選択を行う。
【0113】
通常処理ではレベル4以上に維持されているので、レベル2未満に低下するまでにはある程度長い時間を要する。このため、閉店処理では、ステップS343とS344が繰り返し行われ、メインタンク40から複数のサブタンク30に対して並行して移送する状態が形成され易い。
【0114】
メインタンク40の貯留量がレベル2未満に達すると(ステップS345;Yes)、主制御部70は、取り込み要求の送信先となったすべてのサブタンク30(該当する副制御部60)に対して取り込み停止要求を送信し(ステップS347)、ステップS341に戻る。
【0115】
メインタンク40の貯留量がレベル1未満となった場合は(ステップS348;Yes)、移送元となるサブタンク30を選択する図8の放出サブタンク選択処理を行い(ステップS349)、選択されたサブタンク30を制御する副制御部60に対して放出要求を送信する(ステップS350)。レベル1以下になるケースには、多くの遊技機3で特賞が発生し、多量の遊技球の払い出しが行われている場合などがある。
【0116】
放出要求送信後は、メインタンク40の貯留量がレベル1以上に復帰したか否かを監視し(ステップS351;No)、所定の待ち時間T1が経過してもレベル1に復帰しない場合は(ステップS352;Yes)、ステップS349に戻って、移送元となる次のサブタンク30の選択を行う。
【0117】
メインタンク40の貯留量がレベル1以上に復帰すると(ステップS351;Yes)、主制御部70は、放出要求の送信先となったすべてのサブタンク30(該当する副制御部60)に対して排出口シャッタ36の閉鎖を指示する放出停止要求を送信し(ステップS353)、ステップS341に戻る。
【0118】
図15は、主制御部70が行う計数機50の投入口シャッタ52の開閉を制御する計数機シャッタ制御処理を示している。主制御部70は、メインタンク40の貯留量がレベル5以上になった場合(ステップS401;Yes)もしくは計数機50のオーバーフローセンサ55がオン(オーバーフローセンサ55の位置まで遊技球が連結路54に詰まった状態)の場合は(ステップS402;Yes)、計数機50の投入口シャッタ52を閉鎖させる(ステップS403)。メインタンク40の貯留量がレベル5未満(ステップS401;No)かつオーバーフローセンサ55がオフの場合は(ステップS402;No)、計数機50の投入口シャッタ52を開放するように制御する(ステップS404)。
【0119】
上記制御により、計数機50からの遊技球の投入に起因したメインタンク40や連結路54でのオーバーフローが防止される。
【0120】
次に、最下流サブタンク30(1)においてのみ行われるエンド玉抜き処理について説明する。
【0121】
遊技機3への遊技球の補給やサブタンク30への取り込みのない状態が続くと、補給樋21上で遊技球が滞留してしまう。このような状態が長時間継続すると、遊技機3等への遊技球の補給が再開した際に補給樋21上で遊技球がうまく流れず停滞し、補給に支障をきたすことがある。そこで、エンド玉抜き処理では、補給樋21の終端部に位置する(最下流の遊技機3に対応するシュート24よりさらに下流にそのシュート24を有する)最下流サブタンク30(1)の取込口シャッタ32および排出口シャッタ36を定期的に短時間開放し、補給樋21の最下流部から定期的に遊技球を抜き出し、最下流サブタンク30(1)を通じて回収路16へ流すように制御している。エンド玉抜き処理は、通常処理および閉店処理の間、常に実行される。
【0122】
図16は、最下流サブタンク30(1)を制御する副制御部60が行うエンド玉抜き処理の流れを示している。サブタンク30の排出口シャッタ36および取込口シャッタ32を開き(ステップS501、S502)、予め定めた排出時間の経過を待つ(ステップS503;No)。排出時間は、遊技球が100個〜200個排出される時間(たとえば、10秒)に設定される。
【0123】
排出時間が経過すると(ステップS503;Yes)、まず排出口シャッタ36を閉鎖し(ステップS504)、その後、所定の遅延時間の経過を待ってから(ステップS505)、取込口シャッタ32を閉鎖する(ステップS506)。その後、所定の周期時間(たとえば、2分〜5分)の経過を待って(ステップS507)、ステップS501に戻る。
【0124】
取込口31からの遊技球の取り込み速度は排出口35からの排出速度より遅いので、その速度の差を補償するために、排出口シャッタ36を閉鎖後、遅延時間だけ遅れて取込口シャッタ32を閉鎖するようにしている。これにより、排出口35から排出された遊技球と同量の遊技球が取込口31から流入して、最下流サブタンク30(1)が満杯の状態に復帰される。なお、遅延時間は厳密でなくてもよく、速度差を補償可能な時間より長ければよい。これは、取込口シャッタ32を開放した状態が続いても満杯以上に遊技球が取り込まれることはないことによる。遅延時間に代えて、満杯センサ33のオンを検知したら取込口シャッタ32を閉鎖するという制御でもかまわない。
【0125】
最下流サブタンク30(1)によってエンド玉抜き処理を行うと、補給樋21の下流端から遊技球が取り込まれるので、補給樋21全体において遊技球の流れが生じ、補給樋21全体で遊技球の停滞が防止される。また、補給樋21全体で遊技球の流れが生じると、補給樋21の途中にあるすべてのミニリフト22が動作することになる。ミニリフト22は、その動作の有無を検出するセンサ(リフト稼働センサ)を有しているので、少なくともエンド玉抜きによる遊技球の流れが生じる毎に、リフト稼働センサから検出信号が出力される。そこで、副制御部60は、エンド玉抜きの周期時間より長い所定時間にわたってリフト稼働センサからの検出信号がない場合は、ミニリフト22の動作異常と判断し、主制御部70に対してエラー信号を出力するようになっている。主制御部70は、そのエラー内容を表示装置75に表示すると共に、上位の遊技場管理装置8へエラーの発生および内容を通知する。
【0126】
次に、ローテーション処理(図6のステップS106)の詳細を、図17に基づいて説明する。ローテーション処理では、あるサブタンク30から遊技球をすべて抜き出した後、そのサブタンク30に研磨後の遊技球を充填すること(一巡研磨動作)を、識別番号の最も大きいサブタンク30から降順にすべてのサブタンク30に対して行う。
【0127】
ローテーション処理では、排出中のサブタンク30内のすべての遊技球を効率的に排出しかつ完全に排出されたことを確実に認識するために、排出口シャッタ36を開いている状態では、そのサブタンク30の取込口シャッタ32を開くことを禁止している。そのため、「あるサブタンクN−1から遊技球を排出して空にすることを行いながら、その隣のサブタンクNに遊技球を取り込む」という処理を、最大番号からNを1ずつ順次減算して繰り返し行う。
【0128】
詳細には、設置されているサブタンク30の個数に対応する最大番号を変数Nに初期設定し(ステップS601)、そのサブタンクNに対応する副制御部60に放出要求を送信する(ステップS602)。その後、サブタンクNが空になるのを待ち(ステップS603;No)、空になったら(ステップS603;Yes)、サブタンクNに対応する副制御部60に放出停止要求を送信する(ステップS604)。
【0129】
続いて、サブタンクNの下流側の隣に配置されているサブタンクN−1に対応する副制御部60に対して放出要求を送信する(ステップS605)と共に、サブタンクNに対応する副制御部60に対して取り込み要求を送信する(ステップS606)。その後、サブタンクNが満杯になるのを待ち(ステップS607;No)、満杯になったら(ステップS607;Yes)、サブタンクNに対応する副制御部60に取り込み停止要求を送信する(ステップS608)。また、サブタンクN−1が空になるのを待ち(ステップS609;No)、空になったら(ステップS609;Yes)、サブタンクN−1に対応する副制御部60に放出停止要求を送信する(ステップS610)。これによりサブタンクN−1から遊技球を排出して空にする動作とサブタンクNへ研磨された遊技球を取り込んで満杯にする動作とが並行に行われる。
【0130】
次に、変数Nを「1」減算し(ステップS611)、Nが「1」でなければ(ステップS612;No)、ステップS605に移行して処理を継続する。Nが「1」の場合は(ステップS612;Yes)、サブタンクNに対応する副制御部60に対して取り込み要求を送信する(ステップS613)。その後、サブタンクNが満杯になるのを待ち(ステップS614;No)、満杯になったら(ステップS614;Yes)、サブタンクNに対応する副制御部60に取り込み停止要求を送信して(ステップS615)処理を終了する。
【0131】
なお、複数(たとえば、2台)のサブタンク30から遊技球を並行に排出して空にする動作と、上記と異なる複数(たとえば、2台)のサブタンク30に遊技球を並行に取り込んで満杯にする動作とを並行に行うように構成されてもよい。たとえば、識別番号がNとN−1のサブタンクに遊技球を取り込み、N−2とN−3のサブタンクから遊技球を排出させる動作とを同時並行に行う制御を、変数Nを「2」ずつ減算して繰り返すように構成してもよい。
【0132】
なお、ローテーション処理は、空になった履歴のないサブタンク30に対してのみ行うように構成されてもよい。たとえば、空(空センサ37がオフ)になった履歴を1営業日あるいは所定の複数営業日を単位期間としてサブタンク30毎に記録し、単位期間の経過後にその単位期間中に空になった履歴のないサブタンクのみを対象にローテーション処理(一度、空にしてから、研磨した遊技球で満杯にする処理)を行う。このようにすれば、ローテーション処理に要する時間を短縮して、閉店後の作業時間を短縮することができる。
【0133】
図18は、主制御部70の表示装置75に表示される管理画面90の一例を示している。管理画面90はCPU71の制御により表示される。管理画面90には、メインタンク40に対応したメインタンク絵柄91が表示されて、メインタンク40の貯留量が表示される。また、設置されている各サブタンク30の数に応じて、サブタンク30に対応するサブタンク絵柄92が表示され、それぞれの貯留状態が表示される。さらに計数機50に対応する計数機絵柄93も表示され、その状態、たとえば、投入口シャッタ52の開閉状態などが表示される。また、遊技機島10の稼働状態(図6のどのステップの処理を実行中かを示す情報など)や、異常の有無、異常の内容などが状態表示欄94に表示される。
【0134】
詳細には、メインタンク絵柄91における「LV1」から「LV6」のレベル表示部はそれぞれ第1貯留量センサ45aから第6貯留量センサ45fに対応しており、該当の貯留量センサ45がオンならば第1色(たとえば緑)で、オフなら第2色(たとえば白)で表示される。図ではハッチングを施したレベル表示部は対応するセンサがオンであることを示している。また、通常処理において、メインタンク40の貯留量が適正範囲にあればレベル表示部のうち対応するセンサがオンのものを緑色で表示し、貯留量が少なく(たとえば、レベル3以下)なると黄色で表示し、さらに少なく(たとえば、レベル2以下)なると赤色で表示するようにしてもよい。
【0135】
サブタンク30に対応するサブタンク絵柄92は、設置されているサブタンク30の個数だけ表示される。たとえば、比較的小さい遊技機島でサブタンク30が7個設置されている場合は、識別番号が「1」から「7」のサブタンク30に対応するサブタンク絵柄92のみが管理画面90に表示される。このような表示により、遊技機島のレイアウト変更に対応した柔軟な表示が可能になる。
【0136】
各サブタンク絵柄92は、対応するサブタンク30の満杯センサ33がオン(すなわち、満杯)ならば全体を第1色(たとえば、緑)で、満杯センサ33がオフかつ空センサ37がオン(すなわち、空でも満杯でもなく途中まで貯留されている状態)なら下半分は第1色(たとえば、緑)上半分が第2色(たとえば、白)で、空センサ37がオフ(すなわち、空)ならば全体を第2色で表示する。図中のサブタンク絵柄92では、ハッチング部分は第1色、白色部分は第2色を表すものとする。
【0137】
なお、遊技場管理装置8においても、液晶ディスプレイ上に各遊技機島10の絵柄が表示され、遊技機島単位の貯留量が表示される。また、1つの遊技機島10を選択すると、その遊技機島に関して図18と同様の表示が行われる。
【0138】
このほか遊技機島10では、サブタンク30の取込口シャッタ32、排出口シャッタ36、メインタンク40のメインシャッタ42などを開閉させるソレノイドを駆動する場合に、複数のソレノイドが同時に駆動されないように制御している。たとえば、ローテーション処理などでは、多数のサブタンク30の取込口シャッタ32や排出口シャッタ36を同時に開く制御を行ってもよいが、本実施の形態では、同時に駆動するソレノイドの数が規定数を超えないように制限している。これにより、遊技機島10に必要な電源容量を小さくすることができる。
【0139】
また、遊技機島10では、制御に係る各種の値をパラメータとして設定変更可能に構成されている。たとえば、放出要求や取り込み要求の送信の要否を判定する際の貯留量レベル、放出要求や取り込み要求送信後の待ち時間T1、T2、放出対象のサブタンク30や取り込み対象のサブタンク30を選択する際の優先順位の割り付け、閉店処理に移行する時刻、計数機シャッタの開閉を判定するメインタンクの貯留量レベル、エンド玉抜き処理での、排出口の開放継続時間、排出口シャッタ36を閉じてからの遅延時間、周期時間、ローテーション処理を行う順序や時間、など各種の設定を主制御部70や遊技場管理装置8あるいは副制御部60にて設定変更可能にされている。これにより、各店舗や遊技機島10の規模、遊技球の総数、遊技機の稼働状況等に応じた適切な設定値で遊技機島10を稼働させることができる。主制御部70ではこれらの設定値は不揮発メモリ80に記憶される。
【0140】
次に、計数機50に係るオーバーフローセンサ55がメインタンク40側に設けられている場合の変形例について説明する。
【0141】
図19は、上記変形例におけるメインタンク40の周辺構成を示している。連結路54の途中には、メインタンク40の内部へ連通されたオーバーフロー入口56が開口している。また、オーバーフロー入口56には、オーバーフロー入口56からメインタンク40へ流出する遊技球を検出するオーバーフローセンサ55が配置されている。
【0142】
上記構成の場合、計数機50の投入口51にある投入口シャッタ52の開閉制御は主制御部70によって行なわれる。主制御部70は、図20に示すように、メインタンク40の貯留レベルに応じて投入口シャッタ52の開閉を制御する。詳細には、メインタンク40の貯留量がレベル5以上ならば(ステップS451;Yes)投入口シャッタ52を閉鎖し、レベル5未満ならば(ステップS451;No)投入口シャッタ52を閉鎖するように制御する。
【0143】
図19の構成では、計数機50の投入口51に投入された遊技球(計数玉)は、通常は、回収タンク17に流れ込み、揚上研磨装置13にて揚上研磨された後、補給樋21かメインタンク40に流れる。しかし、揚上研磨装置13の処理能力を超えるような大量の遊技球が計数機50の投入口51に投入された場合には、回収タンク17へ通じる連結路54に遊技球が滞留し(流れているが流れが遅い状態となり)、やがてオーバーフロー入口56の付近まで滞留すると、その後、計数機50の投入口51から投入された遊技球はオーバーフロー入口56からメインタンク40へ流出するようになる。
【0144】
オーバーフロー入口56からメインタンク40へ流出した遊技球は揚上研磨装置13を通っていない遊技球であり、汚れている。このため、遊技球がオーバーフロー入口56から流出してメインタンク40に入ると、メインタンク40内で、研磨された遊技球と汚れた遊技球とが混合されてしまう。
【0145】
そこで、このような混合状態の継続をなるべく早く解消するため、主制御部70は、オーバーフロー入口56からメインタンク40への遊技球の流出をオーバーフローセンサ55が検出したら、メインシャッタ42を開放し、メインタンク40から排出された遊技球を揚上研磨装置13で研磨して補給樋21あるいはメインタンク40へ流すといった制御を行なう。
【0146】
図21は、図19の構成を有する遊技機島10の主制御部70がメインシャッタ42および揚上研磨装置13に関して行う制御の流れを示している。オーバーフローセンサ55がオンでなければ(ステップS381;No)、図13のステップS301へ移行し、樋センサ23や回収センサ18の検出状態に応じた制御を行なう。なお、この場合は、図13のステップS309でNoのとき、およびステップS308またはステップS313の後、図21のステップS381へ移行して処理を継続する。
【0147】
オーバーフローセンサ55がオンの場合は(ステップS381;Yes)、揚上研磨装置13が稼動中か否かを調べ、稼動中ならば(ステップS382;Yes)メインシャッタ42を開き(ステップS384)、稼動中でなければ(ステップS382;No)揚上研磨装置13を稼働させてから(ステップS383)メインシャッタ42を開く(ステップS384)。
【0148】
メインシャッタ42開放後、メインタンク40の貯留レベルがレベル6に達してなく(ステップS385;Yes)かつオーバーフローセンサ55がオンであれば(ステップS386;Yes)、メインシャッタ42の開放状態を継続させる。これにより、メインシャッタ42を通じてメインタンク40から回収タンク17へ遊技球が排出され、それら排出された遊技球は揚上研磨装置13で研磨・揚上されて、補給樋21あるいはメインタンク40へ流れる。特に、樋センサ23がオンの場合には、揚上研磨装置13によって研磨・揚上された遊技球のほとんどはメインタンク40へ流れるので、メインシャッタ42から排出された遊技球が再びメインタンク40へ戻るという遊技球の流れが継続し、メインタンク40内の遊技球が研磨されて循環するという動きが形成される。
【0149】
メインタンク40の貯留レベルがレベル6に達した場合は(ステップS385;Yes)、メインタンク40は満杯で揚上研磨装置13から遊技球を受け入れることができない。そこで、この場合は(ステップS385;Yes)、メインシャッタ42を閉鎖し(ステップS387)、揚上研磨装置13の稼動を停止させてステップS381へ移行する。たとえば、メインシャッタ42からの遊技球の排出能力より揚上研磨装置13の揚上能力の方が高く、回収路16側からの遊技球も揚送している場合には、メインシャッタ42を開放させているにも係らずメインタンク40の貯留量が増加し、やがてレベル6に達する場合が想定されるので、このような事態への対応処理を含めてある。
【0150】
また、オーバーフローセンサ55がオーバーフロー入口56からメインタンク40への遊技球の流出を検出しなくなったら(ステップS386;No)、メインシャッタ42を閉鎖し(ステップS387)、揚上研磨装置13の稼動を停止させてステップS381へ移行する。
【0151】
図13の処理では樋センサ23がオフであることがメインシャッタ42の開放条件になっているが、図21の処理でオーバーフローセンサ55がオンの場合には、樋センサ23のオン/オフにかかわらず(たとえ、樋センサ23がオンであっても)メインシャッタ42を開放する制御が行なわれる。樋センサ23がオンであれば補給樋21の玉量は十分であってメインシャッタ42を開ける必要はないが、図21の処理ではオーバーフローセンサ55がオンの場合は、メインタンク40内に流入する汚れた遊技球を研磨・清掃するためにメインシャッタ42の開放が行なわれる。
【0152】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0153】
たとえば、実施の形態では、サブタンク30を遊技機3と遊技機3の間に配設するようにしたが、サブタンク30の設置場所は実施の形態で例示したものに限定されない。また、サブタンク30とメインタンク40との間での遊技球の移送経路についても実施の形態に例示したものに限定されず、通常の遊技球の循環経路とは別に移送専用の経路をサブタンク30とメインタンク40の間に設けるように構成されてもよい。
【0154】
実施の形態ではサブタンク30の容量はメインタンク40より少なくされているが、設置可能であればメインタンク40と同量あるいはメインタンク40より大きくされてもかまわない。すなわち、循環経路への遊技球の補給および余剰の遊技球の受け入れをメインタンク40で行い、かつメインタンク40の貯留量を細かく複数段階に貯留量センサ45で検出し、この検出値に応じてメインタンク40の貯留量が適正範囲に維持されるようにサブタンク30とメインタンク40との間での遊技球の移送を制御する構成であれば、サブタンク30の設置位置や容量、数は実施の形態で例示したものに限定されない。
【0155】
また、補給樋21や回収路16は実施の形態で例示したものに限定されない。たとえば、補給樋21についても、水平設置可能なベルトコンベア式のものを採用してもよい。
【0156】
このほか、閉店処理、ローテーション処理は、店員などにより手動で起動できるように構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本発明の実施の形態に係る遊技機島の外観および一部の内部構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る遊技機島の概略の機器構成を示す説明図である。
【図3】補給樋で余剰となった遊技球がメインタンクの受入口に受け入れられる様子を示す説明図である。
【図4】主制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図5】副制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る遊技機島が通常の営業日に行う電源オンからオフまでの動作の概略を示す流れ図である。
【図7】通常処理において主制御部が移送制御に関して行う通常移送制御処理を示す流れ図である。
【図8】主制御部が行う放出サブタンク選択処理を示す流れ図である。
【図9】主制御部が行う取り込みサブタンク選択処理を示す流れ図である。
【図10】放出対象のサブタンクを1つずつ選択して移送し、その後、取り込み対象のサブタンクを1つずつ選択して移送が行われた場合の貯留状態の遷移の一例を示す説明図である。
【図11】取り込み対象のサブタンクを2個ずつ選択して移送が行われた場合の貯留状態の遷移の一例を示す説明図である。
【図12】主制御部から放出要求もしくは取り込み要求を受信した副制御部の動作を示す流れ図である。
【図13】メインシャッタおよび揚上研磨装置に関して主制御部が行う制御を示す流れ図である。
【図14】主制御部が行う閉店処理を示す流れ図である。
【図15】主制御部が行う計数機シャッタ制御処理を示す流れ図である。
【図16】最下流サブタンクを制御する副制御部が行うエンド玉抜き処理を示す流れ図である。
【図17】主制御部が行うローテーション処理を示す流れ図である。
【図18】主制御部が表示する管理画面の一例を示す正面図である。
【図19】本発明の変形例におけるメインタンクの周辺構成を示す説明図である。
【図20】変形例の主制御部が行なう計数機の投入口シャッタの開閉制御を示す流れ図である。
【図21】変形例の主制御部が行なうメインシャッタおよび揚上研磨装置に関する制御を示す流れ図である。
【図22】従来の遊技機島の内部構成の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0158】
3…遊技機
3a…遊技機本体
3b…遊技球貸機
8…遊技場管理装置
10…遊技機島
11…島柱
13…揚上研磨装置
13a…流出口
13b…球導入口
15…島端設備部
16…回収路
17…回収タンク
18…回収センサ
21…補給樋
22…ミニリフト
23…樋センサ
24…シュート
30…サブタンク
30(1)…最下流サブタンク
31…サブタンクの取込口
32…取込口シャッタ
33…満杯センサ
35…サブタンクの排出口
36…排出口シャッタ
37…空センサ
40…メインタンク
41…受入口
42…メインシャッタ
43…メインタンクの排出口
45…貯留量センサ
45a…第1貯留量センサ
45b…第2貯留量センサ
45c…第3貯留量センサ
45d…第4貯留量センサ
45e…第5貯留量センサ
45f…第6貯留量センサ
50…計数機
51…投入口
52…投入口シャッタ
53…計数部
54…連結路
55…オーバーフローセンサ
56…オーバーフロー入口
60…副制御部
61…CPU
62…バス
63…ROM
64…RAM
65…表示部
66…設定部
67…通信I/F部
68…入力I/F部
69…出力I/F部
70…主制御部
71…CPU
72…バス
73…ROM
74…RAM
75…表示装置
76…操作設定部
77…通信I/F部
78…入力I/F部
79…出力I/F部
80…不揮発メモリ
90…管理画面
91…メインタンク絵柄
92…サブタンク絵柄
93…計数機絵柄
94…状態表示欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を使用する遊技機が収納された遊技機島であって、
前記遊技機から排出された遊技球を回収し研磨して前記遊技機へ戻す循環経路と、
貯留している遊技球の前記循環経路への補給および前記循環経路で余剰となった遊技球の受け入れを行う第1貯留部と、
前記第1貯留部内の遊技球の貯留量を検出する検出部と、
遊技球を貯留しかつ前記第1貯留部との間で遊技球を移送可能にされた第2貯留部と、
前記検出部によって検出された前記第1貯留部の貯留量が所定の下限量以下の場合に、前記第2貯留部から前記第1貯留部へ遊技球を移送させる移送制御部と
を有する
ことを特徴とする遊技機島。
【請求項2】
前記第2貯留部は複数設けられており、
前記移送制御部は、前記第1貯留部へ遊技球を移送させる移送元の第2貯留部を、前記第1貯留部までの移送距離が短いものから優先的に選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機島。
【請求項3】
前記第2貯留部は複数設けられており、
前記移送制御部は、前記検出部によって検出された前記第1貯留部の貯留量が前記下限量より少ない状態で所定条件が成立した場合は、並行して複数の前記第2貯留部から前記第1貯留部へ遊技球を移送させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機島。
【請求項4】
前記循環経路は、
前記遊技機から排出された遊技球を回収する回収路と、
前記回収路によって回収された遊技球を揚上しかつ研磨する揚上研磨装置と、
前記揚上研磨装置から研磨されて排出された遊技球を前記遊技機へ案内して補給する補給路と、
を備えて構成され、
前記第2貯留部は、遊技機間に配置されると共に、前記回収路へ遊技球を排出する開閉制御される排出口を備え、
前記移送制御部は、前記第2貯留部から前記第1貯留部へ遊技球を移送させる際に前記排出口を開く制御を行い、前記第2貯留部から前記回収路へ遊技球が排出されることによって循環経路で余剰となった遊技球が前記第1貯留部へ受け入れられるという流れで前記移送を行わせる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の遊技機島。
【請求項5】
前記第1貯留部に設けられて、排出した遊技球が前記揚上研磨装置に取り込まれるようになされた開閉制御される排出口と、
前記排出口の開閉を制御することで前記第1貯留部から前記循環経路への遊技球の補給を制御する補給制御部と、
前記回収路側から前記揚上研磨装置へ到来する遊技球の有無を検出する第2検出部と、
をさらに備え、
前記補給制御部は、前記第2検出部が遊技球を検出していないことを条件に前記排出口を開く制御を行う
ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機島。
【請求項6】
前記第2貯留部を、前記補給路の最も下流側に配置された遊技機の下流側にも配置し、
該第2貯留部は前記最も下流側に配置された遊技機の下流側で前記補給路から遊技球を取り込む開閉制御される取込口と、前記回収路へ遊技球を排出する開閉制御される排出口を有し、前記取込口と前記排出口を間欠的に開放させる
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の遊技機島。
【請求項7】
前記移送制御部は、前記検出部によって前記第1貯留部の貯留量が所定の上限量以上であることが検出された場合は、前記第1貯留部から前記第2貯留部へ遊技球を移送させる
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の遊技機島。
【請求項8】
前記第2貯留部は複数設けられており、
前記移送制御部は、前記第1貯留部から遊技球を移送する移送先の第2貯留部を、前記第1貯留部からの移送距離が短いものから優先的に選択する
ことを特徴とする請求項7に記載の遊技機島。
【請求項9】
前記第2貯留部は複数設けられており、
前記移送制御部は、前記第2検出部によって検出された前記第1貯留部の貯留量が前記上限量より多い状態で所定条件が成立した場合は、前記第1貯留部から並行して複数の前記第2貯留部へ遊技球を移送させる
ことを特徴とする請求項7または8に記載の遊技機島。
【請求項10】
前記循環経路は、
前記遊技機から排出された遊技球を回収する回収路と、
前記回収路によって回収された遊技球を揚上しかつ研磨する揚上研磨装置と、
前記揚上研磨装置から研磨されて排出された遊技球を前記遊技機へ案内して補給する補給路と、
を備えて構成され、
前記第2貯留部は、遊技機間に配置されると共に、前記補給路から遊技球を取り込む開閉制御される取込口を備え、
前記移送制御部は、前記第1貯留部から前記第2貯留部へ遊技球を移送させる際に前記取込口を開く制御を行い、前記補給路から前記第2貯留部への遊技球の取り込みによる減少分を補うように前記第1貯留部から前記循環経路へ遊技球が補給されるという流れで前記移送を行わせる
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1つに記載の遊技機島。
【請求項11】
前記移送制御部は、第1の動作指示を受けたとき、前記第1貯留部の貯留量が前記上限量未満であっても前記第1貯留部から第2貯留部へ遊技球を強制的に移送させる強制移送動作を実行する
ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1つに記載の遊技機島。
【請求項12】
前記移送制御部は、第2の動作指示を受けたとき、前記第2貯留部からすべての遊技球を排出させ研磨して第2貯留部に戻す一巡研磨動作を実行する
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載の遊技機島。
【請求項13】
投入される遊技球を計数する遊技球計数機を備え、
前記遊技球計数機から排出された遊技球は研磨されて前記第1貯留部に貯留される
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1つに記載の遊技機島。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−115367(P2010−115367A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291268(P2008−291268)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000127628)株式会社エース電研 (339)
【Fターム(参考)】