遊技機
【課題】遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供する。
【解決手段】パチスロ1では、開始操作検出手段と、内部当籤役決定手段と、変動表示手段と、停止操作検出手段と、停止制御手段と、遊技媒体付与手段と、特定遊技開始手段と、報知手段と、演出決定手段とを備えている。演出決定手段は、特定の内部当籤役が当籤したとき、及び特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なっていて特典を示唆する所定の内部当籤役が当籤したときに、所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示を狙うように勧める演出を決定する。そして、特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが判定ラインに停止表示されて特定遊技が行われる場合は、特定遊技であることを示唆しない。
【解決手段】パチスロ1では、開始操作検出手段と、内部当籤役決定手段と、変動表示手段と、停止操作検出手段と、停止制御手段と、遊技媒体付与手段と、特定遊技開始手段と、報知手段と、演出決定手段とを備えている。演出決定手段は、特定の内部当籤役が当籤したとき、及び特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なっていて特典を示唆する所定の内部当籤役が当籤したときに、所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示を狙うように勧める演出を決定する。そして、特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが判定ラインに停止表示されて特定遊技が行われる場合は、特定遊技であることを示唆しない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、制御部と、を備えた遊技機が知られている。スタートスイッチは、遊技メダルやコイン等(以下、メダル等)の遊技媒体が投入されたことを条件に、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」という)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」という)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。複数のリールには、それぞれに対応して設けられたステッピングモータの駆動力が伝達される。制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行う。
【0003】
このような遊技機では、開始操作を検出すると、プログラム上で乱数を用いた抽籤処理(以下、「内部抽籤処理」という)行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。全てのリールの回転が停止された結果、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると、その図柄の組合せに対応付けられた特典が遊技者に付与される。
【0004】
遊技者に付与される特典としては、遊技媒体(メダル等)の払い出しや、次回において遊技媒体を消費することなく内部抽籤処理を行う再遊技の作動、遊技媒体の払い出しが行われる機会が増加するボーナスゲームの作動などを挙げることができる。
【0005】
従来から、所定の条件を満たすことにより、再遊技(リプレイ)の作動に係る図柄の組み合わせに対応する内部当籤役の当籤確率を変更する遊技機が知られている(特許文献1)。このような遊技機によれば、射幸心を悪戯に煽ることなく、遊技性を多様化させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−219814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示された遊技機は、再遊技(リプレイ)の作動に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役の当籤確率を変更できても、遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役(小役)の当籤確率を変動させることができるものではない。そのため、特許文献1に開示された遊技機は、遊技性の多様化に一定の制限があるものであった。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、後述のスタートスイッチ16S)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述の内部抽籤処理)と、
複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R及びステッピングモータ61L,61C,61R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、後述のストップスイッチ17S)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて最大遅延時間の範囲内(例えば、後述の図柄4個分)で導出可能な図柄を選択し、選択した図柄が導出されるように前記図柄の変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述のリール停止制御処理)と、
前記複数の表示列に跨る判定ライン(例えば、後述のセンタライン8)に停止表示された図柄の組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段(例えば、後述の入賞検索処理及びメダル払出処理)と、
前記内部当籤役決定手段によって特定の内部当籤役(例えば、後述の「RB5」)が決定され、該特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「BAR−BAR−氷A」)が前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる特定遊技を開始する特定遊技開始手段(例えば、後述のボーナス作動チェック処理)と、
遊技に応じて演出を決定する演出決定手段(例えば、後述の演出内容決定処理)と、を備え、
前記演出決定手段は、前記特定の内部当籤役が当籤したとき、及び前記特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なっていて特典を示唆する所定の内部当籤役(例えば、後述の「確定役B」)が当籤したときに、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「BAR−BAR−BAR」)の停止表示を狙うように勧める演出を決定し、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されて前記特定遊技が行われる場合は、前記特定遊技であることを示唆しないことを特徴とする遊技機。
【0010】
(2)前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「青7−青7−青7」)が前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役(例えば、後述の「BB1」)であり、
前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄は、前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄に挟まれており、
前記所定図柄を挟む前記特定図柄の間隔は、前記最大遅延時間内で導出可能な範囲内に設定され、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する(1)に記載の遊技機。
【0011】
(3)前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「青7−青7−青7」)が前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役(例えば、後述の「BB1」)であり、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄は、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄と隣接しており、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する(1)に記載の遊技機。
【0012】
上記構成の遊技機では、特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが表示されることで特定遊技が開始され、遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる。しかし、特定遊技が行われる場合に特定遊技であることを示唆しないため、遊技者は、通常の遊技にも関らず遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が高確率で決定されていると思い、抽籤の偏りとして認識する。つまり、予め定められた確率での抽籤(いわゆる、完全確率)であるにも関らず、意図的に抽籤の偏りを演出することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0013】
また、所定の内部当籤役は、特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なるため、遊技者が所定図柄を停止表示させるような停止捜査を行った場合に、特定図柄が停止表示するような停止制御を行うことができる。したがって、特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せを表示させる停止操作を、遊技者に意識させずに行わせることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、遊技の興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態における遊技機の機能フローを説明する説明図である。
【図2】本発明の一実施形態における遊技機の外観構成例を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態における遊技機の内部構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態における遊技機を省電力モードにした場合の液晶表示装置の表示例を示す説明図である。
【図5】本発明の遊技機を省電力モードにした場合の変形例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態における主制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態における副制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態における図柄配置テーブルの例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(1/7)の例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(2/7)の例を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(3/7)の例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(4/7)の例を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(5/7)の例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(6/7)の例を示す説明図である。
【図15】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(7/7)の例を示す説明図である。
【図16】本発明の一実施形態におけるボーナス作動時テーブルの例を示す説明図である。
【図17】本発明の一実施形態におけるRT遷移テーブルの例を示す説明図である。
【図18】本発明の一実施形態におけるRT遷移図の例を示す説明図である。
【図19】本発明の一実施形態における内部抽籤テーブル決定テーブルの例を示す説明図である。
【図20】本発明の一実施形態における一般遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図21】本発明の一実施形態におけるRT1用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図22】本発明の一実施形態におけるRT2用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図23】本発明の一実施形態におけるRT3用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図24】本発明の一実施形態におけるRT4用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図25】本発明の一実施形態におけるSB1,2用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図26】本発明の一実施形態におけるRB1遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図27】本発明の一実施形態におけるRB8遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図28】本発明の一実施形態におけるボーナス用内部当籤役決定テーブルの例を示す説明図である。
【図29】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(1/4)の例を示す説明図である。
【図30】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(2/4)の例を示す説明図である。
【図31】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(3/4)の例を示す説明図である。
【図32】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(4/4)の例を示す説明図である。
【図33】本発明の一実施形態における回胴停止用番号選択テーブルの例を示す説明図である。
【図34】本発明の一実施形態におけるリール停止初期設定テーブルの例を示す説明図である。
【図35】本発明の一実施形態における順押し時制御変更テーブルの例を示す説明図である。
【図36】本発明の一実施形態における順押し時第1停止用停止テーブルの例を示す説明図である。
【図37】本発明の一実施形態における順押し時第2・第3停止用停止テーブルAの例を示す説明図である。
【図38】本発明の一実施形態における順押し時第2・第3停止用停止テーブルBの例を示す説明図である。
【図39】本発明の一実施形態における順押し時第2・第3停止用停止テーブルCの例を示す説明図である。
【図40】本発明の一実施形態における変則押し時停止テーブルの例を示す説明図である。
【図41】本発明の一実施形態における引込優先順位テーブル選択テーブルの例を示す説明図である。
【図42】本発明の一実施形態における引込優先順位テーブルの例を示す説明図である。
【図43】本発明の一実施形態における検索順序テーブルの例を示す説明図である。
【図44】本発明の一実施形態における当籤役と停止順序の対応表の例を示す説明図である。
【図45】本発明の一実施形態における図柄対応入賞作動フラグデータテーブルの例を示す説明図である。
【図46】本発明の一実施形態における表示役格納領域の例を示す説明図である。
【図47】本発明の一実施形態における遊技状態フラグ格納領域の例を示す説明図である。
【図48】本発明の一実施形態における作動ストップボタン格納領域の例を示す説明図である。
【図49】本発明の一実施形態における押下順序格納領域の例を示す説明図である。
【図50】本発明の一実施形態における図柄コード格納領域の例を示す説明図である。
【図51】本発明の一実施形態における引込優先順位データ格納領域の例を示す説明図である。
【図52】本発明の一実施形態におけるBB中pt抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図53】本発明の一実施形態におけるモード9抽選用pt抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図54】本発明の一実施形態におけるモードを説明するためのモード表である。
【図55】本発明の一実施形態におけるモード移行抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図56】本発明の一実施形態におけるART終了時モード移行抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図57】本発明の一実施形態におけるモード9抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図58】本発明の一実施形態におけるAT抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図59】本発明の一実施形態におけるセット数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図60】本発明の一実施形態におけるBB中セット数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図61】本発明の一実施形態における前兆G数決定テーブルの例を示す説明図である。
【図62】本発明の一実施形態におけるモード4G数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図63】本発明の一実施形態におけるミッション発生抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図64】本発明の一実施形態におけるミッション終了抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図65】本発明の一実施形態におけるカード抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図66】本発明の一実施形態における打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図67】本発明の一実施形態における打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図68】本発明の一実施形態におけるBB終了時抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図69】本発明の一実施形態におけるナビ対応テーブルの例を示す説明図である。
【図70】本発明の一実施形態における主制御回路の処理例を示すメインフローチャートである。
【図71】本発明の一実施形態におけるメダル受付・スタートチェック処理の例を示すフローチャートである。
【図72】本発明の一実施形態における内部抽籤処理の例を示すフローチャートである。
【図73】本発明の一実施形態における内部抽籤処理の例を示すフローチャートである。
【図74】本発明の一実施形態における抽籤値変更処理の例を示すフローチャートである。
【図75】本発明の一実施形態におけるリール停止初期設定処理の例を示すフローチャートである。
【図76】本発明の一実施形態における引込優先順位格納処理の例を示すフローチャートである。
【図77】本発明の一実施形態における引込優先順位テーブル選択処理の例を示すフローチャートである。
【図78】本発明の一実施形態における図柄コード格納処理の例を示すフローチャートである。
【図79】本発明の一実施形態におけるリール停止制御処理の例を示すフローチャートである。
【図80】本発明の一実施形態における滑り駒数決定処理の例を示すフローチャートである。
【図81】本発明の一実施形態における第2・第3停止処理の例を示すフローチャートである。
【図82】本発明の一実施形態におけるライン変更ビットチェック処理の例を示すフローチャートである。
【図83】本発明の一実施形態におけるラインマスクデータ変更処理の例を示すフローチャートである。
【図84】本発明の一実施形態における優先引込制御処理の例を示すフローチャートである。
【図85】本発明の一実施形態における制御変更処理の例を示すフローチャートである。
【図86】本発明の一実施形態における第2停止後制御変更処理の例を示すフローチャートである。
【図87】本発明の一実施形態におけるRT制御処理の例を示すフローチャートである。
【図88】本発明の一実施形態におけるボーナス終了チェック処理の例を示すフローチャートである。
【図89】本発明の一実施形態におけるボーナス作動チェック処理の例を示すフローチャートである。
【図90】本発明の一実施形態におけるメインCPUの制御による割込処理の例を示すフローチャートである。
【図91】本発明の一実施形態におけるサブCPUにより行われる主基板通信タスクの例を示すフローチャートである。
【図92】本発明の一実施形態におけるサブCPUにより行われる演出登録タスクの例を示すフローチャートである。
【図93】本発明の一実施形態における演出内容決定処理の例を示すフローチャートである。
【図94】本発明の一実施形態におけるスタートコマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図95】本発明の一実施形態におけるAT関連処理の例を示すフローチャートである。
【図96】本発明の一実施形態におけるミッション関連処理の例を示すフローチャートである。
【図97】本発明の一実施形態におけるカウンタ更新処理の例を示すフローチャートである。
【図98】本発明の一実施形態における演出抽籤処理の例を示すフローチャートである。
【図99】本発明の一実施形態におけるリール停止コマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図100】本発明の一実施形態における表示コマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図101】本発明の一実施形態におけるBETコマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図102】本発明の一実施形態におけるボーナス終了コマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図103】本発明の一実施形態における打ち上げ準備演出の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の遊技機の実施の形態を示すパチスロについて、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
【0017】
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
【0018】
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
【0019】
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
【0020】
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
【0021】
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
【0022】
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止する。また、リール停止制御手段は、上記規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止する。
【0023】
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロにおける1回の遊技として行われる。
【0024】
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
【0025】
スタートレバーが操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
【0026】
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
【0027】
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、一実施形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
【0028】
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
【0029】
パチスロ1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
【0030】
各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って連続的に描かれている。
【0031】
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10が設けられている。この液晶表示装置10は、図柄表示領域4L,4C,4Rを含む表示画面を備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。本実施の形態では、図柄表示領域4L,4C,4Rを含めた表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。なお、液晶表示装置10は、本発明に係る報知手段を構成する。
【0032】
図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられている。この図柄表示領域4L,4C,4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
【0033】
表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。各表示窓4L,4C,4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
【0034】
本実施の形態では、入賞判定ラインとしてセンタライン8が設けられている。センタライン8は、左表示窓4Lの中段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの中段の組合せからなる。以下、センタライン8を入賞判定ライン8とも言う。
【0035】
液晶表示装置10の表示画面の側方には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器6が設けられている。この7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
【0036】
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口11は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
【0037】
ベットボタン12は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
【0038】
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
【0039】
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口18から排出されたメダルは、メダル受皿19に貯められる。ランプ(LED等)20は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。本実施の形態のランプ20は、花火玉に形成されている。スピーカ21L,21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。
【0040】
[内部構造]
図3は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。図3では、フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造が示されている。
【0041】
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路41(図6参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路41の具体的な構成は後述する。
【0042】
キャビネット1aの内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。各リール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ61L,61C,61R(図6参照)が接続されている。
3つのリール3L,3C,3R及びステッピングモータ61L,61C,61Rは、本発明に係る変動表示手段を構成する。
【0043】
左リール3Lの左側には、副制御回路42(図6参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路42の具体的な構成は後述する。
【0044】
キャビネット1aの内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)33が設けられている。ホッパー33の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置34が設けられている。
【0045】
フロントドア1b裏側の中央(表示窓4L,4C,4Rの下方)には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口11に受け入れられた適正なメダルをホッパー33へ案内する。セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図6参照)が設けられている。
【0046】
<省電力モード>
次に、図4を参照して、パチスロ1の省電力モードについて説明する。
図4は、パチスロ1を省電力モードにした場合の液晶表示装置10の表示例を示す説明図である。
【0047】
一般的な遊技機では、遊技機に対する操作が検出されなくなってから所定の時間が経過すると、ランプ、液晶表示装置及びスピーカ等の演出実行部を用いて遊技を促進する演出が行われている。
本実施の形態のパチスロ1におけるキャビネット1aの内部には、遊技店の従業員等の遊技店関係者のみが操作できる操作部(不図示)が設けられている。この操作部を操作することにより、遊技店関係者のみがパチスロ1における所定の設定が行えるようになっている。
【0048】
本実施の形態では、パチスロ1における所定の設定の1項目として、省電力モードを設けている。省電力モードに設定した場合は、パチスロ1に対する操作が検出されなくなってから所定の時間が経過すると、ランプを消灯してスピーカの音を消す。さらに、図4に示すように、液晶表示装置10の表示画面に「節電中」の文字を表示する。これにより、遊技を促進する演出を行う場合と比べて、パチスロ1の消費電力を抑えることができる。
【0049】
本実施の形態では、パチスロ1に省電力モードを設定するための操作部を設けた。しかし、本発明に係る省電力モードの設定は、遊技者が行えないようにすればよく、例えば、パチスロ1に電気的に接続されたコンピュータ装置で行ってもよい。この場合は、遊技店にある複数のパチスロ1に対して、コンピュータ装置を用いて一括で省電力モードの設定を行うことができる。
【0050】
本実施の形態のパチスロ1は、3つのリール3L,3C,3Rを備えているが、本発明に係る遊技機としては、液晶表示装置に擬似的に表示させるリールを備えるものであってもよい。
【0051】
図5は、本発明の遊技機を省電力モードにした場合の変形例を示す説明図である。
この遊技機を省電力モードに設定した場合は、操作が検出されなくなってから所定の時間が経過すると、ランプを消灯してスピーカの音を消す。さらに、図5に示すように、液晶表示装置10のリール前面に配された液晶のリールに対応する部分に「節電中」の文字を表示する。そして、リールを表示する部分以外は、遊技を促進する映像を表示する。この遊技機においても、省電力モードに設定することで消費電力を抑えることができる。
【0052】
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図6及び図7を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
【0053】
[主制御回路]
図6は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路41の構成を示すブロック図である。
【0054】
主制御回路41は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ50を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM52及びメインRAM53により構成される。
【0055】
メインROM52には、メインCPU51により実行される制御プログラム(図70〜図90参照)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(図8〜図45参照)、副制御回路に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(図46〜図51参照)が設けられる。
【0056】
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
【0057】
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU51は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ17Sは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。このストップスイッチ17Sは、本発明に係る停止操作検出手段を構成する。
【0058】
スタートスイッチ16Sは、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。このスタートスイッチ16Sは、本発明に係る開始操作検出手段を構成する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
【0059】
メダルセンサ35Sは、メダル投入口11に受け入れられたメダルが前述のセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。メダルセンサ35S及びベットスイッチ12Sは、投入操作検出手段を構成する。
【0060】
マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
【0061】
モータ駆動回路62は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
【0062】
ステッピングモータ61L,61C,61Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介して各リール3L,3C,3Rに伝達される。各ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、各リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
【0063】
メインCPU51は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ61L,61C,61Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
【0064】
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM53に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
【0065】
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
【0066】
上述したように、本実施の形態では、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に停止可能な図柄となる。
【0067】
表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
【0068】
[副制御回路]
図7は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路42の構成を示すブロック図である。
【0069】
副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続されており、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器92、アンプ93及び松明駆動回路95を含んで構成されている。
【0070】
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0071】
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ20による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
【0072】
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
【0073】
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
【0074】
また、副制御回路42には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、ランプ20及び松明22が接続されている。
【0075】
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM(フレームバッファを含む)85及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置10により表示する。
【0076】
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ20の点灯及び消灯を行う。
【0077】
サブCPU81及び松明駆動回路95は、演出内容により指定された松明駆動データに従って松明22の駆動を行う。松明22は、松明をモチーフに形成された演出用の部材であり、通常、液晶表示装置10の上側に設けられた装飾部に隠れている。そして、特定の演出が行われる場合に駆動して、液晶表示装置10の前側に露出される(図103参照)。
【0078】
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図8〜図45を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0079】
[図柄配置テーブル]
まず、図8を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
【0080】
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓4L,4C,4R内の中段に存在する図柄の位置を「0」と規定する。そして、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」を各図柄に割り当てている。
【0081】
つまり、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときに表示窓4L,4C,4Rの中段に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「6」であるとき、左表示窓4Lの中段には、図柄位置「6」の「リプA」の図柄が表示されている。
【0082】
[図柄組合せテーブル]
次に、図9〜図15を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。この図柄組合せテーブルは、本発明に係る図柄組合せ規定手段を構成する。
【0083】
本実施の形態では、入賞判定ライン8(図2参照)に沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
なお、本実施の形態では、図柄組合せテーブルに図柄の組合せとして規定しないことでハズレの図柄の組合せを規定している。本発明に係る図柄組合せテーブルとしては、ハズレの項目を有しており、直接ハズレを規定するものであってもよい。
【0084】
表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。この表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
【0085】
本実施の形態では、メダルの投入枚数に応じて図柄の組合せが規定されている。例えば、図9に示すように、メダルの投入枚数が3枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「青7」が入賞判定ラインに沿って表示されたときに、表示役として「BB1(00000001)」が決定される。一方、メダルの投入枚数が2枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「青7」が入賞判定ラインに沿って表示されたときは、「ハズレ」となる。
【0086】
格納領域データは、対応する表示役が格納される表示役格納領域(図46参照)を指定するためのデータである。本実施の形態では、28個の表示役格納領域が設けられている。つまり、同一のビットパターンであって内容の異なる表示役は、格納される領域の違いによって別の表示役として管理される。
【0087】
払出枚数は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。この払出枚数として1以上の数値が決定された場合には、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役として「チャンス目A,B」、「確定役A,B」、「角チェリー1〜8」、「中チェリー1〜12」、「氷中段1〜4」、「氷クロスダウン1〜6」、「氷クロスアップ1〜10」、「ベル中段1〜8」、「ベル上段1〜16」及び「ベルクロスダウン1〜24」のうちのいずれかが決定されたときにメダルの払い出しが行われる。なお、本実施の形態では、これらメダルの払い出しが行われる表示役を「小役」と総称する。
【0088】
表示役として「制御用リプ1〜17」、「RT1リプ1〜36」、「RT2リプ1〜8」、「RT3リプ1〜8」及び「RT4リプ1〜8」が決定されたときは、再遊技の作動が行われる。一方、表示役として「BB1,2」のいずれかが決定されたときは、ビックボーナスゲームの作動が行われ、「RB1〜7」のいずれかが決定されたときは、レギュラーボーナスゲームの作動が行われる。また、「SB1,2」のいずれかが決定されたときは、シングルボーナスゲームの作動が行われる。
【0089】
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図16を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM53に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図47参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
【0090】
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ビックボーナス、レギュラーボーナス及びシングルボーナスゲームを設けている。ビックボーナスは、いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「BB」という。レギュラーボーナスは、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「RB」という。シングルボーナスゲームは、いわゆる普通役物と呼ばれるものであり、以下、「SB」という。本発明に係る特定遊技は、「RB」のことを示し、特別遊技は、「BB」のことを示す。
【0091】
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定枚数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施の形態において、「BB1,2」の作動は、規定枚数「465」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
【0092】
つまり、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に「BB1,2」の作動が終了する。なお、本実施の形態では「BB1」と「BB2」を同一のフラグで管理するが、これらを個別のフラグで管理してもよい。
【0093】
遊技可能回数カウンタは、「RB」及び「SB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、一のレギュラーボーナス(RB)ゲームにおいて入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
【0094】
[RT遷移テーブル]
次に、図17を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。
RT遷移テーブルは、RT遊技状態を移行する条件と、その移行先とを規定している。
【0095】
図18は、図17に示すRT遷移テーブルに対応するRT遷移図である。
図17及び図18に示すように、本実施の形態では、RT1遊技状態中に内部当籤役として決定したベルを表示させることができなかった(ベルこぼしの表示)場合は、RT0遊技状態へ移行する。また、RT0又はRT2遊技状態中に「SB」又は「RT1リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合は、RT1遊技状態へ移行する。
【0096】
また、RT0遊技状態中に「RT2リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合は、RT2遊技状態へ移行する。また、RT2遊技状態中において、「RT3リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合はRT3遊技状態へ移行し、「RT4リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合はRT4遊技状態へ移行する。
【0097】
さらに、RT3又はRT4遊技状態で50回の遊技を行うと、RT2遊技状態へ移行する。そして、RT1〜4のいずれかの遊技状態中に「BB」又は「RB」が当籤した場合は、RT0遊技状態へ移行する。ボーナスゲーム(BB遊技状態やRB遊技状態)が終了した場合は、RT1遊技状態へ移行する。
なお、RT3,4遊技状態は、RT0〜2遊技状態よりも「RT1リプ」等の再遊技の作動に係る役が内部当籤役として決定される確率が高くなる。
【0098】
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図19を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定している。
【0099】
例えば、一般遊技(非ボーナス)状態であるときは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「51」が設定される。また、RB1遊技状態であるときは、RB1遊戯状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「8」が設定される。そして、RB8遊技状態であるときは、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「2」が設定される。本実施の形態におけるBB遊技状態中は、RB8遊技状態が繰り返される。そのため、BB遊技状態では、メダルの投入枚数が2枚になり、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルが使用される。
【0100】
[内部抽籤テーブル]
次に、図20〜図27を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値とを規定している。
【0101】
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図28〜図32参照)により規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタが設けられている。抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定されている。
【0102】
本実施の形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
【0103】
したがって、本実施の形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
【0104】
図20は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態(非ボーナス)であってRT0遊技状態の場合に使用される。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜51に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「2」が当籤して小役・リプレイ用データポインタとして「3」が取得される確率は、「0/65536」になる。
【0105】
図21〜図24は、一般遊技状態であってRT1〜4遊技状態である場合に参照されるRT用内部抽籤テーブルを示す。RT用内部抽籤テーブルは、それぞれ所定の範囲の当籤番号に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
【0106】
図21は、RT1用内部抽籤テーブルを示す。このRT1用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT1遊技状態のときに選択される。RT1用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT1用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号1〜15に規定されている抽籤値が、RT1用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役の種類とその確率が変更される。
【0107】
図22は、RT2用内部抽籤テーブルを示す。このRT2用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT2遊技状態のときに選択される。RT2用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT2用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT2用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0108】
図23は、RT3用内部抽籤テーブルを示す。このRT3用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT3遊技状態のときに選択される。RT3用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT3用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT3用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0109】
図24は、RT4用内部抽籤テーブルを示す。このRT4用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT4遊技状態のときに選択される。RT4用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT4用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT4用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0110】
図25は、SB1・2用内部抽籤テーブルを示す。このSB1・2用内部抽籤テーブルAは、SB遊技状態であるときに選択される。SB1・2用内部抽籤テーブルは、当籤番号28の抽籤値とデータポインタを規定している。SB1・2用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号28の抽籤値が、SB1・2用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0111】
本実施の形態では、RT(SB)の種類に応じて、基準となる一般遊技状態用内部抽籤テーブルのリプレイ(小役)の抽籤値のみを変更する。そのため、変更するリプレイ(SB)の抽籤値のみを規定するテーブル(例えば、図20に示すRT1用内部抽籤テーブル)を設けた。しかし本発明の遊技機としては、例えば、RT(SB)に応じたそれぞれ別の内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。
【0112】
図26は、RB1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB1遊技状態であるときに参照される。RB1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜8に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。このRB1遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号1〜8の抽籤値の合計は、「65536」である。つまり、RB1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときは、小役・リプレイ用データポインタの16,29〜35のいずれかが取得される。
【0113】
図27は、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB8遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB8遊技状態(BB遊技状態中)であるときに参照される。RB8遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1及び2に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。このRB8遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号1及び2の抽籤値の合計は、「65516」である。したがって、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときは、「20/65536」の確率で「ハズレ」になる。
【0114】
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図28〜図32を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。つまり、データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
【0115】
内部当籤役は、入賞判定ライン(本実施形態ではセンタライン8)に沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Rによる図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)により規定されているすべての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
【0116】
例えば、図柄組合せテーブルは、メダルの投入枚数が3枚のときに、「青7−青7−青7」の図柄の組合せを規定している(図9参照)。したがって、メダルの投入枚数が3枚のときの内部当籤役の内容が「ハズレ」である場合は、「青7−青7−青7」の図柄の組合せの表示は許可されない。
【0117】
しかし、図柄組合せテーブルは、メダルの投入枚数が2枚のときに、「青7−青7−青7」の図柄の組合せを規定していない。したがって、メダルの投入枚数が2枚のときの内部当籤役の内容が「ハズレ」である場合は、「青7−青7−青7」の図柄の組合せの表示は許可される。
【0118】
図28は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」〜「4」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定している。このボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、○を記載した部分が内部当籤役として重複当籤する。例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合は、「BB1」と「BB2」が重複当籤する。
【0119】
図29〜図32は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「40」について、小役及びリプレイ役を規定している。つまり、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。この小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいても、○を記載した部分が内部当籤役として重複当籤する。例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得された場合は、「RT1リプ1〜36」が重複当籤する。
【0120】
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図33を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。
回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタに応じて、回胴停止用番号を規定している。この回胴停止用番号は、後述するリール停止初期設定処理において各データを取得するときに用いられる。
【0121】
本実施の形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定している。しかし、本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
【0122】
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図34を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号に応じて、各メインリール3L,3C,3Rの滑り駒数の決定に用いられるデータを規定している。具体的には、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ及び変則押し時テーブル選択データが規定されている。
【0123】
引込優先順位テーブル番号と引込優先順位テーブル選択データは、後述の引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。
リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に応じた引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル番号に応じた引込優先順位テーブル(図42参照)が選択される。一方、引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択データに応じた引込優先順位テーブル選択テーブル(図41参照)を参照して、引込優先順位テーブル番号を決定する。
【0124】
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ及び順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図35及び図37〜図39参照)を指定するためのデータである。順押しとは、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合であり、「左中右」及び「左右中」の押し順が該当する。
【0125】
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図40参照)を指定するデータである。変則押しとは、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」及び「右左中」の押し順が該当する。
【0126】
本実施の形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「3」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
【0127】
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、該当する表示窓の中段を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
【0128】
停止テーブルを参照すると、各メインリール3L,3C,3Rの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施の形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置を決定するものではない。
【0129】
本実施の形態では、停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図42参照)を参照して滑り駒数を変更するようになっている。本実施の形態において、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される(図43参照)。
【0130】
本実施の形態では、順押しと変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分けるようにしている。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図35参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図37〜図39参照)が参照される。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図40参照)が参照される。
【0131】
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図35を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。
図35に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「18」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」に応じて、滑り駒数決定データとチェンジステータスを規定している。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブルを参照するときに用いられる。
【0132】
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図36を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。
図36に示す順押し時制御変更テーブルは、順押し時テーブル変更データが「7」のときに参照される。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)に応じて、変更ステータスと順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号を規定している。例えば、順押し時第1停止用停止テーブルに基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「8」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「12」になる。
【0133】
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図37〜図40を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定している。
【0134】
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有している。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てるようになっている。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、「ライン変更」の列に対応するビットを割り当てて規定している。
【0135】
つまり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成は、情報の圧縮化を図ることを目的としている。
【0136】
図37に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「4」のときに参照される。図38に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「8」のときに参照される。また、図39に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「12」のときに参照される。
【0137】
図40に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「8」のときに参照される。
【0138】
滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中左端の列がビット1)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
【0139】
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして“1”が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして“1”が規定されている図柄位置までの差分を滑り駒数決定データとして決定する。
【0140】
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに“1”が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、以降において、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
【0141】
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図41を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、押下順と各停止操作に応じて引込優先順位テーブル番号を規定している。引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図42参照)を指定するためのデータである。
【0142】
図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択データが「0」のときに参照される。引込優先順位テーブル選択データとして「0」が決定される場合は、例えば、回胴停止用番号が「3」のときであり(図34参照)、回胴停止用番号として「3」が決定されるときは、小役・リプレイ用データポインタが「3」のときである。つまり、本実施の形態では、内部当籤役が「RT1リプ1〜36」、「RT2リプ1〜8」及び「制御用リプ10」のときに、図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照される(図29及び図30参照)。
【0143】
図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照されると、押下順(押し順)に関らず、第1停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「4」が取得される。また、押下順(押し順)が「左中右」と「左右中」のときの第2,3停止操作に対しても、引込優先順位テーブル番号「4」が取得される。
一方、押下順が「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」のときの第2,3停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「3」が取得される。
【0144】
引込優先順位テーブル番号が「4」の引込優先順位テーブル(不図示)は、「RT1リプ」よりも「RT2リプ」の方が優先順位を高く規定している。一方、引込優先順位テーブル番号が「3」の引込優先順位テーブル(不図示)は、「RT2リプ」よりも「RT1リプ」の方が優先順位を高く規定している。
【0145】
[引込優先順位テーブル]
次に、図42を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブルは、予め定められた優先順位に応じて引込データを規定している。
【0146】
引込優先順位テーブルは、停止テーブルの滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。引込データは、それぞれ1バイトのデータとして表される。この引込データの構成は、前述の内部当籤役及び表示役の構成と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられている。
【0147】
本実施の形態では、まず、前述した停止テーブル(図35及び図37〜図40参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかし、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更するようにしている。つまり、本実施の形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数にかかわらず、内部当籤役によって表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
【0148】
図42に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「5」のときに参照されるテーブルであり、内部当籤役に応じて、優先順位「1」〜「3」及び引込データを規定している。
【0149】
図42に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「ベル中段、ベルクロスダウン」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「全リプレイ、ベル上段」に対応する引込データを規定している。また、優先順位「3」に対して「その他(チャンス目、全確定役、全チェリー、全氷)」に対応する引込データを規定している。図42に示す引込優先順位テーブルが参照されるときは、「ベル中段、ベルクロスダウン」の図柄の組合せの表示が、その他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
なお、全リプレイとは、RT1〜4リプ、制御用リプなどの図柄組み合わせテーブル(図9〜図15参照)で規定されているリプレイに係る全ての内部当籤役のことである。全確定役とは、図柄組み合わせテーブルで規定されている確定役A及び確定役Bのことである。全チェリーとは、角チェ、中チェなどの図柄組み合わせテーブルで規定されているチェリーに係る全ての内部当籤役のことである。全氷とは、氷中段、氷クロスダウン、氷クロスアップなどの図柄組み合わせテーブルで規定されている氷に係る全ての内部当籤役のことである。
【0150】
[検索順序テーブル]
次に、図43を参照して、検索順序テーブルについて説明する。
検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲「0」〜「4」の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
【0151】
検索順序テーブルでは、検索順序が下位から上位までの順に各数値の検索を行い、その結果、検索順序「1」に対応する数値から優先的に適用させるようにしている。検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用するように構成されている。
【0152】
そして、検索順序テーブルは、前述の滑り駒数決定データに基づいて、その検索順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。
【0153】
[内部当籤役と押下順の対応表]
次に、図44を参照して、内部当籤役と押下順の対応について説明する。
図44は、内部当籤役と押下順の対応表である。
【0154】
本実施の形態では、RT1リプ〜RT4リプの図柄の組合せの表示と、ベルの図柄の組合せの表示の成否が、各RT遊技状態の作動にかかわる。これらRT1リプ〜RT4リプの図柄の組合せの表示と、ベルの図柄の組合せの表示の成否に対しては、それぞれ押し順が設定されている。
【0155】
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合は、「RT1リプ1〜36」と「RT2リプ1〜8」の図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図29参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「2」に対しては、「左中右又は左右中」の押し順が割り当てられている。
【0156】
これにより、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合は、遊技者が行う押し順が「左中右又は左右中」であることを条件に、「RT2リプ1〜8」の何れかの図柄の組合せが表示される。一方、遊技者が行う押し順が「左中右又は左右中」ではない場合は、「RT1リプ1〜36」の何れかの図柄の組合せが表示される。
【0157】
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「21〜24」が取得された場合は、「ベル上段1〜8」と「ベル上段1〜16」の図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図31及び図32参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「21〜24」に対しては、「中左右又は中右左」の押し順が割り当てられている。
【0158】
これにより、小役・リプレイ用データポインタとして「21〜24」が取得された場合は、遊技者が行う押し順が「中左右又は中右左」であることを条件に、「ベル中段1〜8」又は「ベル上段1〜16」の何れかの図柄の組合せが表示される。一方、遊技者が行う押し順が「中左右又は中右左」ではない場合は、回転するリールに対するストップボタンの押すタイミングが正解であれば、「ベル中段1〜8」又は「ベル上段1〜16」の何れかの図柄の組合せが表示される。なお、回転するリールに対するストップボタンの押すタイミングが不正解の場合は、「ベルこぼし」が表示される。
【0159】
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図45を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータを規定している。つまり、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照すると、そのときに表示可能な内部当籤役が判別できる。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)に応じて(図柄組合せテーブルに規定される投入枚数毎、或いは、遊技状態毎に)、設けられる。例えば、2枚投入時(BB中)は、図柄組合せテーブルにおいてBB1(青7・青7・青7)に係る図柄の組合せが規定されていないため、各リールの図柄コード「00000001」(青7に対応)の格納領域1のビット0(BB1に対応)には、0が規定される。
【0160】
例えば、リール種別「左」における図柄コード「00000001」に対応する格納領域1〜28は、左リール3Lの中段(入賞判定ライン上)に「青7」の図柄が停止した場合に表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が立っている。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルにて規定されているデータは、後述の図柄コード格納領域(図50参照)に格納されているデータに論理積して格納される。
【0161】
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図46〜図51を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
【0162】
[表示役格納領域]
まず、図46を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。
表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜28から構成されている。
【0163】
各表示役格納領域1〜28において、対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。また、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せやボーナスの作動に係る図柄の組合せなどが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示す。
メダルの投入枚数が2枚の時(BB中)に、BB1又はBB2に係る図柄の組合せが表示されても、当該表示役格納領域には格納されない。
【0164】
なお、メインRAM53には、内部当籤役格納領域と持越役格納領域(図示せず)が設けられている。内部当籤役格納領域と持越役格納領域の構成は、表示役格納領域の構成と同様となっている。
内部当籤役格納領域1〜28において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
【0165】
内部抽籤の結果、内部当籤役として「BB1,BB2、RB1〜7」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「青7−青7−青7」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
【0166】
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図47を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。遊技状態フラグは、各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられている。遊技状態フラグ格納領域において対象となるビットに「1」が立っているとき、該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われている。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が立っているときは、BB1又はBB2の作動が行われており、BB遊技状態である。
【0167】
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図48を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。
作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグは、各ビットに対してストップボタンの操作状態が割り当てられている。例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。
【0168】
例えば、左ストップボタン17Lが未だ押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だ押されていないストップボタンを識別する。
【0169】
[押下順序格納領域]
次に、図49を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。
押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグは、各ビットに対して固有の押下順序の種別が割り当てられる。例えば、押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
【0170】
[図柄コード格納領域]
次に、図50を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。
図柄コード格納領域は、直近に操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜29)とが格納される。
なお、全停止後は、図柄コード格納領域2〜29に表示役が格納される。
【0171】
図50に示す図柄コード格納領域には、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブルから読み出して、図柄コード格納領域のデータと論理積したものが格納される。
【0172】
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図51を参照して、引込優先順位データ格納領域について説明する。
引込優先順位データ格納領域は、リールの種別に応じて、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の3つを含んで構成される。
【0173】
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された優先引込順位データが格納される。本実施の形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かが検索される。
【0174】
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、優先引込順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図42参照)の種類によって異なる。図51に示す引込優先順位データ格納領域は、引込優先順位テーブル番号が「5」の例である。この引込優先順位データ格納領域では、優先引込順位データのビット3が「全ベル中段」及び「全ベルクロスダウン」に対応し、ビット2が「全リプレイ」及び「全ベル上段」に対応する。また、ビット1は、「その他(全チャンス、全確定役、全チェ及び全氷」に対応する。
【0175】
ビット0が対応する「停止可能」は、ハズレ用である。そして、対象となる図柄位置の図柄が表示されると、内部当籤役として決定されていない当籤役に対応した図柄の組合せが表示されてしまう場合は、優先引込順位データのビット0に「0」が格納される。
【0176】
優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表している。例えば、図51に示す引込優先順位データ格納領域において、優先順位が最も高い優先順位引込データは、「00001111」(ベル中段・ベルクロスダウンのうち少なくともいずれか1つ+全リプレイ・ベル上段のうちの少なくともいずれか1つ+その他のうち少なくともいずれか1つ)となる。一方、優先順位が最も低い優先引込順位データは、「00000000」(停止禁止)となる。
【0177】
優先引込順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。つまり、優先引込順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、優先引込順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものといえる。なお、優先引込順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、前述の検索順序テーブル(図43参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
【0178】
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図52〜図69を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0179】
[BB中pt抽籤テーブル]
まず、図52を参照して、BB中pt(ポイント)抽籤テーブルについて説明する。
BB中pt抽籤テーブルは、当籤番号に応じてBB中ptが決定されるときの抽籤値を規定している。
【0180】
本実施の形態では、BB中にBB中pt抽籤テーブルを参照してBB中pt抽籤処理を行う。このBB中pt抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜32767」から抽出される乱数値を、当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負(0以下)となったか否かの判定を行うことによってBB中ptの内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負(0以下)になったときのBB中ptが取得される。
なお、サブCPU81により行われる抽籤処理は、上記の抽籤(抽出された乱数値(0〜32767)から抽籤値を減算する抽籤)を行う。
【0181】
取得したBB中ptは、BB中において累積される。そして、累積されたBB中ptは、後述するAT抽籤処理及びBB中セット数抽籤処理(図95及び図102参照)を行うときに使用される。
【0182】
[モード9抽選用pt抽籤テーブル]
次に、図53を参照して、モード9抽籤用pt(ポイント)抽籤テーブルについて説明する。
モード9抽籤用pt抽籤テーブルは、内部当選役とモードに応じて、モード9抽籤用ptが決定されるときの抽籤値を規定している。
【0183】
本実施の形態では、モード9抽籤用pt抽籤テーブルを参照してモード9抽籤用pt抽籤処理を行う。取得したモード9抽籤用ptは、累積されて、後述するモード9抽籤処理(図94参照)を行うときに使用される。
なお、「リプ3連」は、リプレイが3連続で当籤した場合であり、「リプ4連」は、リプレイが4連続で当籤した場合である。また、「リプ5連」は、リプレイが5連続で当籤した場合である。また、「ドンリプ」とは、非有効ラインに「ドン−ドン−ドン」が表示されるリプレイのことである。
【0184】
[モードの説明]
ここで、図54を参照して、副制御回路42において実行されるモードについて説明する。
本実施の形態の遊技機では、モード1〜9のいずれかが実行される。
【0185】
図54に示すように、「モード1」は、通常遊技状態であって後述するAT抽籤でAT当籤となる確率が低確率に設定された状態である。「モード2」は、通常遊技状態であってAT抽籤でAT当籤となる確率が中確率に設定された状態である。「モード3」は、通常遊技状態であってAT抽籤でAT当籤となる確率が高確率に設定された状態である。なお、本実施の形態における中確率とは、低確率よりも高く、高確率よりも低い。
通常遊技状態は、ボーナスゲーム(BB遊技状態、RB8遊技状態)以外の遊技状態である。
【0186】
「モード4」は、BB終了後にのみ移行するモードであり、AT抽籤でAT当籤となる確率が超高確率に設定された状態である。なお、本実施の形態における超高確率とは、高確率よりも高い。「モード5」は、AT抽籤でAT当籤が決定されからARTが開始されるまでの前兆となる状態である。「モード6」は、リプレイ(再遊技)に係る内部当籤役が決定される確率が優遇されるRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行するまでのAT(ナビあり)を実行する状態である。
【0187】
「モード7」は、RT3遊技状態用のモードであって、AT抽籤でAT当籤となる確率が低確率に設定された状態である。「モード8」は、RT3遊技状態用のモードであって、AT抽籤でAT当籤となる確率が高確率に設定された状態である。「モード9」は、RT4遊技状態用のモードである。
【0188】
[モード移行抽籤テーブル]
次に、図55を参照して、モード移行抽籤テーブルについて説明する。
モード移行抽籤テーブルは、当籤番号の現在のモードに応じて、移行されるモードの抽籤値を規定している。
【0189】
本実施の形態では、モード1〜3のときにモード移行抽籤テーブルを参照してモード移行抽籤処理(モードの内部的な抽籤)を行う。例えば、現在のモードが「モード1」で当籤番号が「0(ハズレ)」のときは、現在のモードと同じ「モード1」が維持される。
【0190】
[ART終了時モード移行抽籤テーブル]
次に、図56を参照して、ART終了時モード移行抽籤テーブルについて説明する。
ART終了時モード移行抽籤テーブルは、ART終了後に移行されるモードの抽籤値を規定している。
【0191】
本実施の形態では、ART終了時にART終了時モード移行抽籤テーブルを参照してART終了時モード移行処理(図100参照)を行う。このART終了時モード移行処理では、ART終了後に移行されるモードの内部的な抽籤を行う。
例えば、ART終了時に「モード1」に移行される確率は、「19768/32768」になる。
【0192】
[モード9抽籤テーブル]
次に、図57を参照して、モード9抽籤テーブルについて説明する。
モード9抽籤テーブルは、モード9抽籤用ptの累積に応じて、モード9への移行の当籤又は非当籤の抽籤値を規定している。
【0193】
本実施の形態では、モード9抽籤テーブルを参照してモード9抽籤処理(図94参照)を行う。このモード9抽籤処理では、モード9への移行の当籤又は非当籤の内部的な抽籤を行う。
例えば、モード9抽籤用ptの累積が「8」のときにモード9への移行の「当籤」が決定される確率は、「50/32768」になる。
【0194】
[AT抽籤テーブル]
次に、図58を参照して、AT抽籤テーブルについて説明する。
AT抽籤テーブルは、内部当籤役とモードに応じて、AT(アシストタイム)等の抽籤値を規定している。
【0195】
本実施の形態では、AT抽籤テーブルを参照してAT抽籤処理(図102参照)を行う。このAT抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜32768」から抽出される乱数値を、内部当籤役及び現在のモードに応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負(0以下)となったか否かの判定を行うことによってATが当籤したか否かの内部的な抽籤を行う。
【0196】
AT抽籤テーブルでは、「AT当籤」の他に、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」に対してそれぞれ抽籤値を規定している。つまり、AT抽籤処理では、「AT当籤」、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」のいずれか1つが決定される。例えば、「モード1」で内部当籤役が「単独BB」であった場合は、必ず「AT当籤」が決定される。
【0197】
「AT当籤」又は「特殊当籤」が決定されると、モード5に移行し、後述する前兆G数決定処理(図102参照)で決定された前兆G数が不図示の格納領域に格納される。つまり、モード5であるか否かを判別することにより、前兆G中であるか否かを判別することがきる。
【0198】
また、「特殊当籤」は、AT当籤の契機によって前兆G数が少ないものが選択され易くするために設けられている。本実施の形態では、AT当籤の契機として、例えば、「確定役」や「リプ5連」などのAT当籤が確定するもの、つまり、AT当籤が遊技者に分かり易いものを設定している。
【0199】
「ガセ前兆」が決定されると、モードの移行は行われずに、前兆G数決定処理で決定された前兆G数が不図示の格納領域に格納される。つまり、モード5(前兆G)でないにも関らず、前兆G数が格納されている場合は、ガセ前兆中である。
「ハズレ」が決定されると、モードの移行も前兆G数の格納も行われない。
【0200】
[セット数抽籤テーブル]
次に、図59を参照して、セット数抽籤テーブルについて説明する。
セット数抽籤テーブルは、内部当籤役とモードに応じて、セット数の抽籤値を規定している。
【0201】
セット数とは、ARTを1セットとした数である。
ARTとは、AT(アシストタイム)とRT(リプレイタイム)を兼ねた特典である。本実施の形態におけるARTは、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行するまでのAT(アシストタイム)が開始されてから、RT3遊技状態又はRT4遊技状態で50ゲームが終了するまで実行される。ARTは、モード6とモード7〜9のいずれか1つとの組合せで1セットとして管理される。
また、RT3遊技状態及びRT4遊技状態では、リプレイが内部当籤役として決定される確率が優遇される(高くなる)。
【0202】
本実施の形態では、セット数抽籤テーブルを参照してセット数抽籤処理(図95参照)を行う。このセット数抽籤処理では、セット数の内部的な抽籤を行う。
例えば、現在のモードが「モード1」で内部当籤役として「ハズレ」が決定したときは、セット数として「1」が取得される。
【0203】
[BB中セット数抽籤テーブル]
次に、図60を参照して、BB中セット数抽籤テーブルについて説明する。
BB中セット数抽籤テーブルは、BB中ptの累積値に応じて、セット数の抽籤値を規定している。
【0204】
本実施の形態では、BB中セット数抽籤テーブルを参照してBB中セット数抽籤処理(図102参照)を行う。このBB中セット数抽籤処理では、BB中におけるセット数の内部的な抽籤を行う。
【0205】
例えば、BB中ptの累積値が「2」のときにセット数として「1」が決定される確率は、「31758/32768」になる。
なお、セット数に対応する抽籤値の振り分けは、BB中ptの累積値に応じて変えてもよい。
【0206】
[前兆G数決定テーブル]
次に、図61を参照して、前兆G(ゲーム)数決定テーブルについて説明する。
前兆G数決定テーブルは、現在のモード及び参照されるタイミングに応じて、前兆G数の抽籤値を規定している。
【0207】
本実施の形態では、前兆G数決定テーブルを参照して前兆G数決定処理(図102参照)を行う。この前兆G数決定処理では、前兆G数の内部的な抽籤を行う。
例えば、現在のモードが「モード1〜3」でBB後であるとき、前兆G数として「20」が決定される確率は、「6268/32768」になる。
【0208】
[モード4G数抽籤テーブル]
次に、図62を参照して、モード4G(ゲーム)数抽籤テーブルについて説明する。
モード4G数抽籤テ−ブルは、モード4カウンタにセットする値に対して抽籤値を規定している。
【0209】
本実施の形態では、モード4G数抽籤テ−ブルを参照してモード4カウンタにセットする値を決定するモード4G数抽籤処理(図95及び図102参照)を行う。この処理では、モード4カウンタにセットする値の内部的な抽籤を行う。
例えば、モード4カウンタにセットする値として「10」が決定される確率は、「1000/32768」になる。
【0210】
[ミッション発生抽籤テーブル]
次に、図63を参照して、ミッション発生抽籤テーブルについて説明する。
ミッション発生抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、ミッション発生の当籤及び非当籤の抽籤値を規定している。
【0211】
本実施の形態では、ミッション発生抽籤テーブルを参照してミッション発生抽籤処理(図96参照)を行う。このミッション発生抽籤処理では、ミッション発生の当籤又は非当籤の内部的な抽籤を行う。
【0212】
例えば、内部当籤役が「SB2」であるとき、ミッション発生が「当籤」になる確率は、「3276/32768」になる。ミッション発生が「当籤」になると、ミッションフラグ、ミッション前兆カウンタ、保障カウンタ及びカードカウンタがセットされる。本実施の形態におけるミッション前兆カウンタ、保障カウンタ及びカードカウンタのセット値は、それぞれ7、20及び10に設定されている。
【0213】
[ミッション終了抽籤テーブル]
次に、図64を参照して、ミッション終了抽籤テーブルについて説明する。
ミッション発生抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、ミッション終了の当籤及び非当籤の抽籤値を規定している。
【0214】
本実施の形態では、ミッション終了抽籤テーブルを参照してミッション終了抽籤処理(図96参照)を行う。このミッション終了抽籤処理では、ミッション終了の当籤又は非当籤(継続)の内部的な抽籤を行う。
例えば、内部当籤役が「ハズレ」であるとき、ミッション終了が「非当籤(継続)」になる確率は、「26768/32768」になる。
【0215】
[カード抽籤テーブル]
次に、図65を参照して、カード抽籤テーブルについて説明する。
カード抽籤テーブルは、内部当籤役及び保障区間に応じて、カード枚数の抽籤値を規定している。
【0216】
本実施の形態では、カード抽籤テーブルを参照してカード枚数を決定する処理(図96参照)を行う。この処理では、カード枚数の内部的な抽籤を行う。
【0217】
例えば、内部当籤役が「ハズレ」で保障区間内であるとき、カード枚数として「0」が決定される。決定されたカード枚数は、カードカウンタから減算される。
また、保障区間は、保障カウンタが1以上のときに保障区間内となり、保障カウンタが0のときに保障区間外となる。
【0218】
[打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル]
次に、図66を参照して、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルについて説明する。
打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルは、成功カウンタ及び内部当籤役に応じて、打ち上げ準備演出の演出番号の抽籤値を規定している。
【0219】
本実施の形態では、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルを参照して、演出番号を決定する処理(図98参照)を行う。この処理では、打ち上げ準備演出の演出番号の内部的な抽籤を行う。
【0220】
例えば、成功カウンタが「1」以上のときに、演出番号として「6」が決定される確率は、「11000/32768」である。そして、演出番号として「6」が決定されると、スタートレバー16の操作時に松明が稼動し、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めたときに花火玉が光る「花火玉フラッシュ」の演出が行われる。この「花火玉フラッシュ」は、後述するセット数が上乗せされたことを報知する演出である。
【0221】
また、打ち上げ準備演出中にBBが内部当籤役として決定した場合は、演出番号の「7」が決定される。演出番号として「7」が決定されると、スタートレバー16の操作時に松明が稼動し、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めたときに液晶表示装置10に「大当たり」の表示が行われる。この「大当たり」の表示は、BBが内部当籤役として決定したことを報知する演出である。
【0222】
[打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブル]
次に、図67を参照して、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルについて説明する。
打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルは、上乗せ個数に応じて、打ち上げ準備演出を行う連続回数の抽籤値を規定している。
【0223】
本実施の形態では、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルを参照して打ち上げ準備演出の連続回数を決定する処理(図98参照)を行う。この処理では、打ち上げ準備演出が発生する連続回数の内部的な抽籤を行う。
例えば、上乗せ個数が「2」のときは、連続回数として「2」が決定される。
【0224】
上記上乗せ個数は、その遊技におけるAT抽籤処理で加算されたセット数のことである。また、連続回数が「0」の場合は、打ち上げ準備演出が1回で終了し、連続回数が「1」の場合は、打ち上げ準備演出が合計で2回発生する。また、打ち上げ準備演出中にさらに上乗せした場合は、その上乗せした個数分を連続回数に加算する。つまり、本実施の形態では、打ち上げ準備演出が連続して発生した回数によってARTの上乗せ個数を遊技者に報知する。
【0225】
[BB終了時抽籤テーブル]
次に、図68を参照して、BB終了時抽籤テーブルについて説明する。
BB終了時抽籤テーブルは、BB中ptの累積に応じて、AT当籤の抽籤値を規定している。
【0226】
本実施の形態では、BB終了後に、BB終了時抽籤テーブルを参照してAT抽籤処理(図102参照)を行う。このAT抽籤処理では、AT当籤又はハズレの内部的な抽籤を行う。
例えば、BB中ptの累積が「2」のときにAT当籤が決定される確率は、「4096/32768」になる。
【0227】
[ナビ対応テーブル]
次に、図69を参照して、ナビ対応テーブルについて説明する。
ナビ対応テーブルは、モードと小役・リプレイ用データポインタに応じて、ナビの有無を規定している。
【0228】
図69に示すように、本実施の形態では、モード6〜9のときに、遊技者にとって有益な遊技状態にするための押し順を報知(ナビ)する。図69中の○は、当籤役と停止順序の対応表(図44参照)の太枠で示す押し順が報知される。例えば、「モード6」であって小役・リプレイ用データポインタが「17」のときは、「左中右」又は「左右中」の押し順を報知する。
【0229】
また、本実施の形態では、「モード6」であって小役・リプレイ用データポインタが「7〜10」のいずれかのときに、後述するモード9フラグがオンであれば、「RT4リプ」が表示される押し順を報知する。一方、後述するモード9フラグがオフのときは、RT3リプ」が表示される押し順を報知する。
【0230】
<主制御回路の動作説明>
次に、図70〜図90を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0231】
[メインCPUの制御によるメインフローチャート]
まず、図70を参照して、メインCPU51の制御によるメインフローチャートについて説明する。
【0232】
パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われた等が判定され、その判定結果に応じた初期化が行われる。
【0233】
次に、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域をクリアする。指定格納領域とは、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要な格納領域である。
【0234】
次に、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。
【0235】
次に、メインCPU51は、乱数値を抽出し、メインRAM53に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。抽出した乱数値を乱数値格納領域に格納すると、メインCPU51は、後で図72及び図73を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。
【0236】
次に、メインCPU51は、後で図75を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(S6)。次に、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S7)。つまり、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に対して送信する。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0237】
次に、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S8)。この処理では、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合には、所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
【0238】
次に、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S9)。つまり、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(図90参照)によってステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。このとき、各リール3L,3C,3Rは、その回転が定速に達するまで加速が行われ、その後、定速が維持されるように制御される。
【0239】
次に、メインCPU51は、後で図76を参照して説明する引込優先順位格納処理を行う(S10)。この処理では、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。
【0240】
次に、メインCPU51は、後で図79を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S11)。この処理では、ストップボタン17L,17C,17Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。
【0241】
次に、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S12)。この処理では、図柄コード格納領域(2以降)のデータを表示役格納領域に格納する。なお、リール3L,3C,3Rが全停止後に入賞判定ラインに表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)とを照合する。そして、入賞判定ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域(図46参照)に格納するようにしてもよい。
【0242】
次に、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S13)。この処理では、S12において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。
S12の入賞検索処理及びS13のメダル払出処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る遊技媒体付与手段を構成する。
【0243】
次に、メインCPU51は、後で図87を参照して説明するRT制御処理を行う(S14)。この処理では、RT遊技状態を管理する。
【0244】
次に、メインCPU51は、後で図88を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S15)。この処理では、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
【0245】
次に、メインCPU51は、後で図89を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S18)。この処理では、ボーナスの作動を開始するか否かと、再遊技を行うか否かがチェックされる。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、再びS2の処理を行う。
【0246】
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図71を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
【0247】
はじめに、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタは0であるか否かで判別される。つまり、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上(本実施の形態では「2」又は「3」)であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
【0248】
自動投入カウンタは、前回の単位遊技において例えば「RT1リプ1〜36」等の再遊技に係る表示役の何れかが成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役の何れかが成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動で投入される。
【0249】
自動投入要求が有ると判別したとき、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写して、その後、自動投入カウンタの値をクリアする。
【0250】
一方、自動投入要求が有ると判別したとき、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口11から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
【0251】
次に、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。本実施の形態では、一般遊技状態及びRB1遊技状態のときに投入枚数の最大値を「3」に設定し、RB8(BB)遊技状態のときに投入枚数の最大値を「2」に設定する。
【0252】
次に、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。メダル受付許可ではないと判別したとき、メインCPU51は、S39の処理に移行する。
一方、メダル受付許可であると判別したとき、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」が加算される。
【0253】
次に、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に対して送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
【0254】
次に、メインCPU51は、投入枚数は遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。投入枚数は遊技開始可能枚数では無いと判別したとき、メインCPU51は、処理をS35に戻す。
一方、投入枚数は遊技開始可能枚数であると判別したとき、又はS35の処理でメダル受付許可ではないと判別したとき、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。
【0255】
スタートスイッチはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS35に戻す。
一方、スタートスイッチはオンであると判別したとき、メインCPU51は、メダル通過禁止を行う(S40)。これにより、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0256】
[内部抽籤処理]
次に、図72及び図73を参照して、内部抽籤処理について説明する。
この内部抽籤処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る内部当籤役決定手段を構成する。
【0257】
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S51)。つまり、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照して遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図19参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数とは、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
【0258】
次に、メインCPU51は、後で図74を参照して説明する抽籤値変更処理を行う(S51)。この処理では、遊技状態に応じてリプレイ又は/及び小役に係る当籤番号の抽籤値が変更される。
【0259】
次に、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S53)。そして、当籤番号の初期値として1をセットする。次に、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S54)。
【0260】
続いて、メインCPU51は、演算結果>0であるか否かを判別する(S55)。演算結果>0であると判別したとき、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S56)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
【0261】
次に、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S57)。全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき、メインCPU51は、データポインタとして0をセットする(S58)。つまり、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
【0262】
S55の処理において演算結果>0ではない(演算結果≦0)と判別したとき、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S59)。
【0263】
S59の処理の後又はS58の処理の後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S60)。そして、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S61)。
【0264】
次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であるか否かを判別する(S62)。持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S63)。次に、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S64)。
【0265】
次に、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)のビット4〜7及びRT遊技数カウンタをクリアする(S65)。すなわち、RT1〜4遊技状態の何れかからRT0遊技状態に移行する。次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S66)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0266】
[抽籤値変更処理]
次に、図74を参照して、抽籤値変更処理について説明する。
【0267】
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照し、RT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S71)。RT遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、対応するRT用内部抽籤テーブルを参照してリプレイに係る当籤番号(1〜15)の抽籤値を変更する(S72)。
【0268】
S72の処理の後、又はS71の処理でRT遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照し、SB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S73)。SB遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図70参照)に移す。
【0269】
一方、SB遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、SB1・2用内部抽籤テーブル(図25を参照)を参照し、小役に係る当籤番号(28)の抽籤値を変更する(S74)。S74の処理を終えると、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理に移す。
【0270】
[リール停止初期設定処理]
次に、図75を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
【0271】
はじめに、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図33)を参照して、内部当籤役に基づいて回胴停止用番号を取得する(S91)。次に、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照し、回胴停止用番号に基づいて、各情報を取得する(S92)。本実施の形態における各情報とは、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ及び変則押し時テーブル選択データである。
【0272】
次に、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図50参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S93)。その後、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに3を格納する(S94)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。S94の処理を終えると、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0273】
[引込優先順位格納処理]
次に、図76を参照して、引込優先順位格納処理について説明する。
【0274】
はじめに、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数としてメインRAM53に格納する(S101)。次に、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S102)。メインCPU51は、例えば、回転中のリールのうち、最も左寄りのリールから順に検索対象リールとして決定する。
【0275】
例えば、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。そして、左リール3Lについて後述のS111までの各処理が行われてS102の処理に戻ると、続いて中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、最後に右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
【0276】
次に、メインCPU51は、後で図77を参照して説明する引込優先順位テーブル選択処理を行う(S103)。この処理では、内部当籤役及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。
【0277】
次に、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S104)。続いて、メインCPU51は、後で図78を参照して説明する図柄コード取得処理を行う(S105)。この処理では、検索対象リールの現在の図柄位置データについて、図柄コードが格納される。
【0278】
次に、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域とに基づいて、表示役格納領域を更新する(S106)。この時点では、内部当籤役の当選の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示される可能性のある図柄の組合せが表示役格納領に格納される。
【0279】
次に、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S107)。この処理では、表示役格納領域(図46参照)でビットが「1」になっており、且つ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、選択されている引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、チェリー)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、「停止禁止(全ビット0)」をセットする。
【0280】
次に、メインCPU51は、取得した優先引込順位データを引込優先順位データ格納領域(図51参照)に格納する(S108)。このとき、優先引込順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように格納される。
次に、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S109)。
【0281】
次に、メインCPU51は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(S110)。図柄チェック回数は0ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS105に戻す。
【0282】
S110の処理で図柄チェック回数は0であると判別したとき、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S111)。検索回数分検索していないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS102に戻す。
一方、検索回数分検索したと判別したとき、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0283】
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図77を参照して、引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
【0284】
はじめに、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号はセットされているか否かを判別する(S121)。引込優先順位テーブル番号はセットされていると判別したとき、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図76参照)に移す。
【0285】
S121の処理で引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、押下順序格納領域(図49参照)及び作動ストップボタン格納領域(図48参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S122)。
【0286】
S122の処理では、まず、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序と作動ストップボタンのデータを取得する。次に、引込優先順位テーブル選択データに応じた引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
【0287】
S122の処理を終えると、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理に移す。
【0288】
[図柄コード取得処理]
次に、図78を参照して、図柄コード取得処理について説明する。
【0289】
はじめに、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S131)。本実施の形態では、有効ラインは、センタライン8(図1参照)のみである。次に、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S132)。
例えば、有効ラインがクロスダウンラインであった場合は、検索対象リールの上段の情報を取得したいので、その上段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
【0290】
次に、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S133)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了する。
【0291】
[リール停止制御処理]
次に、図79を参照して、リール停止制御処理について説明する。
このリール停止制御処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る停止制御手段を構成する。
【0292】
はじめに、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S141)。有効なストップボタンが押されていないと判別したとき、メインCPU51は、再びS141の処理を行い、有効なストップボタンの押圧操作を待つ。
【0293】
一方、有効なストップボタンが押されたと判別したとき、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を更新する(S142)。次に、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S143)。
【0294】
次に、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S144)。続いて、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S145)。
【0295】
次に、メインCPU51は、後で図80を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(S146)。次に、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に対して送信する(S147)。リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。
【0296】
次に、メインCPU51は、停止開始位置と滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、メインRAM53に格納する(S148)。この処理において、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置として決定する。
【0297】
次に、メインCPU51は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S149)。次に、メインCPU51は、図78を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S150)。その後、メインCPUは、取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S151)。
【0298】
次に、メインCPU51は、後で図85を参照して説明する制御変更処理を行う(S152)。次に、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S153)。押されたストップボタンが放されていないと判別したとき、メインCPU51は、再びS153の処理を行い、押されたストップボタンが離されるのを待つ。
【0299】
一方、押されたストップボタンが放されていると判別したとき、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S55)。ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したとき、メインCPU51は、図76を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S156)。S156の処理を終えると、メインCPU51は、処理をS141に戻す。
【0300】
一方、S155の処理でストップボタン未作動カウンタは0であると判別したとき、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0301】
[滑り駒数決定処理]
次に、図80を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
【0302】
はじめに、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S171)。メインCPU51は、左ストップボタン17Lが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に“1”が立てられた「10000000」を選択する。また、中ストップボタン17Cが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に“1”が立てられた「00010000」を選択する。また、右ストップボタン17Rが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に“1”が立てられた「00000010」を選択する。
【0303】
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは2)であるか否かを判別する(S172)。第1停止ではないと判別したとき、メインCPU51は、後で図81を参照して説明する第2・第3停止処理を行う(S173)。
【0304】
一方、第1停止であると判別したとき、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S174)。作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データおよび図柄カウンタを取得する(S175)。順押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照して取得される。
【0305】
次に、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びライン変更ステータスを取得する(S176)。
【0306】
S174の処理において作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したとき、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S177)。変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照して取得される。
【0307】
次に、メインCPU51は、後で図82を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S178)。次に、メインCPU51は、後で図83を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S179)。次に、メインCPU51は、セットした変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータおよび停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S180)。
【0308】
S180の処理の後、S176の処理の後、又はS173の処理の後、メインCPU51は、後で図84を参照して説明する優先引込制御処理を行う(S181)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた優先引込順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。S181の処理を終えると、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図79参照)に移す。
【0309】
[第2・第3停止処理]
次に、図81を参照して、第2・第3停止処理について説明する。
【0310】
はじめに、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S201)。第2停止操作時であると判別したとき、メインCPU51は、順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S202)。順押しであると判別したとき、メインCPU51は、後で図82を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S203)。
【0311】
S203の処理の後、S201の処理で第2停止操作時ではないと判別したとき、又はS202の処理で順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、後で図83を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S204)。次に、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S205)。この処理では、停止テーブル(図37〜図40参照)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
【0312】
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが“1”であるか否かの検索を順次行う。次に、メインCPU51は、対応するデータが“1”である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。S205の処理を終えると、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図80参照)に移す。
【0313】
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図82を参照して、ライン変更ビットチェック処理について説明する。
【0314】
はじめに、メインCPU51は、変更ステータスは1又は2であるか否かを判別する(S211)。変更ステータスは1又は2であると判別したとき、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S211)。本実施の形態では、変更ステータスが「1」の場合にAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にBラインステータスをセットする。S211の処理を終えると、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理する。
【0315】
S211の処理で変更ステータスは1及び2ではないと判別したとき、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S213)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブルの「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
【0316】
一方、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S214)。Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。S214の処理を終えると、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
【0317】
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図83を参照して、ラインマスクデータ変更処理について説明する。
【0318】
はじめに、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S221)。Cラインステータスのセットは、後で図86を参照して説明する第2停止後制御変更処理において、順押しである場合に行われる。Cラインステータスがセットされていると判別したとき、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S222)。
【0319】
S222の処理において第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S223)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンが右ストップボタンになる。したがって、S223の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図37〜図39)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照されることになる。S223の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0320】
S222の処理において第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S224)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S224の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照されることになる。S224の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0321】
S221の処理においてCラインステータスがセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S225)。Bラインステータスがセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0322】
一方、Bラインステータスがセットされていると判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S226)。例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブルの「Bラインデータ」に対応する列が参照されることになる。S226の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0323】
[優先引込制御処理]
次に、図84を参照して、優先引込制御処理について説明する。
【0324】
はじめに、メインCPU51は、検索順序テーブル(図43参照)をセットする(S241)。次に、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S242)。検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットし、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。
【0325】
次に、メインCPU51は、停止順序テーブルの先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S243)。
【0326】
次に、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S244)。次に、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、優先引込順位データを取得する(S245)。
【0327】
次に、メインCPU51は、S245の処理で取得した優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えるか否かを判別する(S246)。S245の処理で取得した優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えると判別したとき、メインCPU51は、S244の処理で取得した滑り駒数を退避する(S247)。
【0328】
S247の処理の後、又はS246の処理で優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えないと判別したとき、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S248)。次に、メインCPU51は、チェック回数は「0」であるか否かを判別する(S249)。
【0329】
S249の処理においてチェック回数は「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS244に移す。一方、チェック回数は「0」であると判別したとき、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S250)。S250の処理を終えると、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図80参照)に移す。
【0330】
[制御変更処理]
次に、図85を参照して、制御変更処理について説明する。
【0331】
はじめに、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S271)。第3停止後であると判別したとき、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図79参照)に移す。
【0332】
S271の処理において第3停止後ではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S272)。第2停止後であると判別したとき、メインCPU51は、後で図86を参照して説明する第2停止後制御処理を行う(S273)。S273の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
【0333】
S272の処理において第2停止後ではないと判別したとき、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S274)。順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。一方、順押しであると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図35参照)を取得し、検索回数として「21」をセットする(S275)。
【0334】
次に、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S276)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S277)。次に、メインCPU51は、更新した変更対象ポジションと停止予定位置は一致するか否かを判別する(S278)。更新した変更対象ポジションと停止予定位置は一致しないと判別したとき、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S279)。検索回数は「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS277に移す。
【0335】
一方、検索回数は「0」であると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S280)。次に、メインCPU51は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S281)。S281の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
【0336】
S278の処理で変更対象ポジションと停止予定位置は一致すると判別したとき、メインCPU51は、変更対象ポジションとライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号およびCラインチェックデータを取得する(S282)。
次に、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S283)。S283の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
【0337】
[第2停止後制御変更処理]
次に、図86を参照して、第2停止後制御変更処理について説明する。
【0338】
はじめに、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S301)。順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理(図85参照)に移す。
【0339】
S301の処理において順押しであると判別したとき、メインCPU51は、Cラインチェックデータはオンであるか否かを判別する(S302)。このCラインチェックデータは、制御変更処理(図85参照)のS282の処理によって取得される。
【0340】
S302の処理においてCラインチェックデータはオンであると判別したとき、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S303)。第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理に移す。
【0341】
S303の処理において第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S304)。次に、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S305)。S305の処理を終えると、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理に移す。
【0342】
[RT制御処理]
次に、図87を参照して、RT制御処理について説明する。
【0343】
はじめに、メインCPUは、持越役格納領域を参照して、ボーナスが持越し中であるか否かを判別する(S311)。つまり、持越役格納領域が「1」以上であるか否かを判別する。ボーナスが持越し中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス中であるか否かを判別する(S312)。なお、この処理においては、SB以外のボーナス中であるか否かを判別する。
【0344】
S312の処理でボーナス中ではないと判別したとき、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図17参照)を参照し、表示役に基づいて遊技状態フラグをセットする。このとき、現在のRT遊技状態フラグをクリアして、移行先のRT遊技状態フラグをセットする。例えば、表示役が「RT3リプ」であった場合は、RT2遊技状態からRT3遊技状態に移行するため、遊技状態フラグ格納領域のビット5をクリアして、ビット6に「1」をセットする。
【0345】
次に、メインCPU51は、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行したか否かを判別する(S314)。RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行したと判別したとき、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたRT遊技数カウンタに「50」をセットする(S315)。
【0346】
S311の処理でボーナスが持越し中であると判別したとき、S312の処理でボーナス中であると判別したとき、又はS314の処理でRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行していないと判別したとき、メインCPU51は、RT遊技数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S316)。
【0347】
S316の処理でRT遊技数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、RT遊技数カウンタを1減算する(S317)。そして、メインCPU51は、RT遊技数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S318)。RT遊技数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域のビット4〜7をクリアし、RT2遊技状態フラグ(ビット5)をセットする(S319)。
【0348】
S319の処理の後、S316の処理でRT遊技数カウンタは「0」であると判別したとき、又はS318の処理でRT遊技数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S320)。つまり、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路に対して送信する。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。S320の処理を終えると、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0349】
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図88を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0350】
はじめに、メインCPU51は、ボーナスが作動中であるか否かを判別する(S341)。ボーナスが作動中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
一方、ボーナスが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、SB遊技状態であるか否かを判別する、
【0351】
S342の処理でSB遊技状態であると判別したとき、メインCPU51は、SB終了時処理を行う(S343)。この処理では、SB遊技状態フラグをオフして、遊技可能回数カウンタをクリアする。S343の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0352】
S342の処理でSB遊技状態ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタ<0であるか否かを判別する(S344)。ボーナス終了枚数カウンタ<0であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S345)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、BB遊技状態フラグをオフにする。さらに、RB遊技状態フラグ等をオフし、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアする。
なお、ボーナス終了枚数カウンタが<0である場合は、BB遊技状態中にメダルの払出しが465枚を超えたことを意味する。
また、S344の処理時が通常遊技(非BB)中のRB1遊技状態である場合は、S344の処理で「NO」と判断される。
【0353】
次に、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S346)。つまり、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に対して送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
【0354】
次に、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S347)。S347の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0355】
S344の処理でボーナス終了枚数カウンタ<0ではない(ボーナス終了枚数カウンタ≧0)と判別したとき、メインCPU51は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを更新する(S348)。入賞可能回数カウンタは、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算される。また、遊技可能回数カウンタは、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
【0356】
次に、メインCPU51は、入手回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S349)。入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0357】
S349の処理で入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、RB終了時処理を行う(S350)。具体的には、メインCPU51は、RB遊技状態フラグをオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。S350の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0358】
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図89を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
このボーナス作動チェック処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る特定遊技開始手段を構成する。
【0359】
はじめに、メインCPU51は、BBが作動中であるか否かを判別する(S371)。BBが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、RBが作動中であるか否かを判別する(S372)。RBが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0360】
S372の処理でRBが作動中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S373)。本実施の形態では、BB遊技状態中はRB8遊技状態になる。そのため、S373のRB作動時処理では、遊技可能回数カウンタに「12」がセットされ、入賞可能回数カウンタには「8」がセットされる。S373の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0361】
S371の処理でBBが作動中ではないと判別したとき、メインCPUは、ボーナスが入賞であるか否かを判別する(S374)。ボーナスが入賞であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、入賞したボーナスに対応したボーナス作動時処理を行う(S375)。なお、ボーナスがBBである場合は、BB作動時処理とRB作動時処理を行う。
【0362】
次に、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S376)。そして、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S377)。つまり、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に対して送信する。ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームが開始したことを示す情報などが含まれる。S377の処理を終えると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0363】
S374の処理でボーナスが入賞ではないと判別したとき、メインCPU51は、リプレイが入賞であるか否かを判別する(S378)。リプレイが入賞ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0364】
S378の処理においてリプレイが入賞であると判別したとき、メインCPU51は、自動投入を要求する(S379)。つまり、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。その後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0365】
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図90を参照して、メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。
【0366】
はじめに、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S401)。次に、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S402)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
【0367】
次に、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S403)。この処理では、全リールの回転開始が要求されたときに、各リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当するリールの図柄カウンタが滑り駒数分更新される。そして、更新された図柄カウンタが停止予定位置に応じた値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の中段に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。
【0368】
次に、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S404)。この処理では、7セグ表示器6の駆動制御を行って払出枚数やクレジット枚数などを表示させる。次に、メインCPU51は、レジスタの復帰を行う(S405)。この処理が終了すると、メインCPU51は、割込処理を終了する。
【0369】
<副制御回路の動作説明>
次に、図91〜図102を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0370】
[主基板通信タスク]
まず、図91を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
【0371】
はじめに、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
【0372】
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき、サブCPU81は、処理をS501に移す。
【0373】
一方。前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージを格納する(S504)。メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。S504の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS501に移す。
【0374】
[演出登録タスク]
次に、図92を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
【0375】
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次に、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージは有るか否かを判別する(S512)。メッセージは有ると判別したとき、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
【0376】
次に、サブCPU81は、後で図93を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
【0377】
S514の処理の後、又はS512の処理においてメッセージは無かったと判別したとき、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S517)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S517の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS511に移す。
【0378】
[演出内容決定処理]
次に、図93を参照して、演出内容決定処理について説明する。
この演出内容決定処理は、本発明に係る演出決定手段を示す。
【0379】
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。スタートコマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図94を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
【0380】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。S523の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図92参照)に移す。
【0381】
S521の処理においてスタートコマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。リール停止コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図99を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行う(S525)。この処理では、停止操作及びBET操作カウンタの値に基づいて演出番号を変更する。
【0382】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号と作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S526)。S526の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0383】
S524の処理においてリール停止コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S527)。表示コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図100を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S528)。この処理では、遊技状態、表示役、抽選等に基づいてモードの移行を行う。
【0384】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号と表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S529)。S529の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0385】
S527の処理において表示コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時であるか否かを判別する(S530)。BETコマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図101を参照して説明するBETコマンド受信時処理を行う(S531)。この処理では、演出番号及びリールの回転状況におうじてBET操作カウンタに「1」を加算する。
【0386】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、BET時の演出データを登録する(S532)。S532の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0387】
S530の処理においてBETコマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S533)。ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、フラグ間フラグをオフする(S534)。
【0388】
フラグ間フラグとは、ボーナスの初当籤時(持ち越しでは無い)を管理するためのフラグである。本実施の形態では、ボーナスが初当籤してAT抽籤処理を行った後に、フラグ間フラグをオンする。
【0389】
次に、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S535)。S535の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
なお、ボーナス開始用の演出データは、BB時のみ登録し、RB(1〜7)、及びSBでは登録しない。
【0390】
S533の処理においてボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S536)。ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0391】
S536の処理でボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図102を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S537)。この処理では、BB中ptの累積に基づいてAT抽籤及びセット数抽籤を行う。
【0392】
次に、サブCPU81は、ボーナス終了時用の演出データを登録する(S538)。S538の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0393】
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図94を参照して、スタートコマンド受信時処理について説明する。
【0394】
はじめに、サブCPU81は、BB中であるか否かを判別する(S551)。BB中であると判別したとき、サブCPU81は、BB中pt抽籤テーブル(図52)を参照し、内部当籤役に基づいてBB中pt抽籤処理を行う(S552)。このBB中pt抽籤処理で取得したBB中ptは、サブRAM83(図5参照)に設けられたBB中ptカウンタに加算され、BBが終了するまで累積される。
【0395】
S551の処理でBB中ではないと判別したとき、フラグ間フラグはオンであるか否かを判別する(S553)。フラグ間フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、後で図95を参照して説明するAT関連処理を行う(S554)。
【0396】
次に、サブCPU81は、モード1〜3であるか否かを判別する(S555)。モード1〜3であると判別したとき、サブCPU81は、モード移行抽籤テーブル(図55参照)を参照してモード移行抽籤処理を行う(S556)。次に、サブCPU81は、後で図96を参照して説明するミッション関連処理を行う(S557)。
【0397】
S555の処理でモード1〜3ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード6〜9であるか否かを判別する(S558)。モード6〜9であると判別したとき、サブCPU81は、モード9抽籤用pt抽籤テーブル(図53参照)を参照し、内部当籤役に基づいてモード9抽選用pt抽籤処理を行う(S559)。このモード9抽籤用pt抽籤処理で取得されたモード9抽籤用ptは、サブRAM83に設けられたモード9抽籤用ptカウンタに加算され、ART(モード6とモード7〜9の何れかに対応)が始まってから終了するまで累積される。
【0398】
次に、サブCPU81は、モード9抽籤テーブル(図57参照)を参照し、モード9抽籤用ptの累積値に基づいてモード9抽籤処理を行う(S560)。このモード9抽籤処理でモード9に初当籤したとき、サブCPU81は、セット数に「1」を加算し、モード9フラグをオンにする。一方、モード9中にモード9に当籤したとき、サブCPU81は、セット数の加算を行わずに、モード9フラグをオンにする。
S559及びS560の処理は、モード9に当籤した後は、次のARTまで行われない(モード9抽籤用ptカウンタもクリアする)。つまり、モード9の当籤は、1回のARTに対して1回までとなっている。
【0399】
S560,S557の処理の後、又はS558の処理でモード6〜9ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス(SBは除く)に当籤であるか否かを判別する(S561)。ボーナス(SBは除く)に当籤であると判別したとき、サブCPU81は、フラグ間フラグをオンし、天井カウンタ及びモード9抽籤用ptカウンタをクリアする(S562)。
【0400】
S561の処理でボーナス(SBは除く)に当籤ではないと判別したとき、サブCPU81は、後で図97を参照して説明するカウンタ更新処理を行う(S563)。このカウンタ更新処理では、サブRAM83(図5参照)に設けられたモード4カウンタ、前兆カウンタ及び天井カウンタの更新等を行う。
【0401】
S563,S562,S552の処理の後、又はS553の処理でフラグ間フラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、後で図98を参照して説明する演出抽籤処理を行う(S564)。この演出抽籤処理では、内部当籤役、モード及び各カウンタの値に基づいて演出番号を決定する。
【0402】
S564の演出抽籤処理を終了すると、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0403】
[AT関連処理]
次に、図95を参照して、AT関連処理について説明する。
【0404】
はじめに、サブCPU81は、AT抽籤テーブル(図58参照)を参照し、モード及び内部当籤役に基づいてAT抽籤処理を行う(S581)。この処理では、「AT当籤」、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」のいずれか1つが決定される。
【0405】
続いて、サブCPU81は、S581の処理でATに当籤したか(「AT当籤」及び「特殊当籤」が選択されたか)否かを判別する(S582)。ATに当籤したと判別したとき、サブCPU81は、セット数抽籤テーブル(図59参照)を参照し、モード及び内部当籤役に基づいてセット数抽籤処理を行う(S583)。なお、本発明の遊技機としては、ATの初当籤時に、スタートコマンド受信時処理(図94参照)で説明したモード9抽籤処理を行ってもよい。
【0406】
次に、サブCPU81は、モード1〜3であるか否かを判別する(S584)。モード1〜3ではないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、モード1〜3であると判別したとき、サブCPU81は、現在のモードからモード5に移行する(S585)。
【0407】
S582の処理でATに当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、S581の処理でガセ前兆に当籤したか否かを判別する(S586)。なお、ガセ前兆当籤は、無効になる。ガセ前兆当籤時も本前兆(AT当籤)時と同様に、前兆カウンタで状態(ガセ前兆やモード5)を継続させるゲーム数を管理しているが、前兆カウンタとは別にガセ前兆カウンタを設けて管理してもよいし、前兆の種別に応じたフラグを用いて管理してもよい。
ガセ前兆に当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0408】
S586の処理でガセ前兆に当籤したと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S587)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0409】
S587の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、又はS585の処理の後、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照)を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S588)。そして、決定された前兆G数を、前兆カウンタに格納する。S588の処理が終了すると、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0410】
[ミッション関連処理]
次に、図96を参照して、ミッション関連処理について説明する。
【0411】
はじめに、サブCPU81は、ミッションフラグはオンであるか否かを判別する(S601)。ミッションフラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、ミッション発生抽籤テーブル(図63参照)を参照し、内部当籤役に基づいてミッション発生抽籤処理を行う(S602)。この処理では、ミッション発生の当籤又は非当籤が決定される。S602の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0412】
S601の処理でミッションフラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、ミッション前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S603)。ミッション前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、ミッション前兆カウンタを「1」減算する(S604)。S604の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0413】
S603の処理でミッション前兆カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、カード抽籤テーブル(図65参照)を参照し、内部当籤役に基づいてカード枚数を決定する(S605)。続いて、サブCPU81は、決定されたカード枚数をカードカウンタから減算する(S606)。
【0414】
次に、サブCPU81は、カードカウンタは「0」であるか否かを判別する(S607)。カードカウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、ミッションフラグをクリアする(S608)。そして、サブCPU81は、セット数に「2」をセットし、モードをモード6に移行する(S609)。S609の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0415】
S607の処理でカードカウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、保障カウンタは「0」であるか否かを判別する(S610)。保障カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、保障カウンタを「1」減算する(S611)。S611の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0416】
S610の処理で保障カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、ミッション終了抽籤テーブル(図64参照)を参照し、内部当籤役に基づいてミッション終了抽籤処理を行う(S612)。この処理では、ミッションの継続又は終了が決定される。ミッションの終了が決定された場合は、ミッションフラグ及びカードカウンタをクリアする。S612の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0417】
[カウンタ更新処理]
次に、図97を参照して、カウンタ更新処理について説明する。
【0418】
はじめに、サブCPU81は、ボーナス持越し中又はボーナス中であるか否かを判別する(S621)。ボーナス持越し中又はボーナス中であると判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0419】
S621の処理でボーナス持越し中及びボーナス中ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード4であるか否かを判別する(S622)。モード4であると判別したとき、サブCPU81は、モード4カウンタを「1」減算する(S623)。
【0420】
次に、サブCPU81は、モード4カウンタは「0」であるか否かを判別する(S624)。モード4カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、モード4カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード6に移行する(S625)。S625の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0421】
S622の処理でモード4ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S626)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタを「1」減算する(S627)。
【0422】
次に、サブCPU81は、モード5であるか否かを判別する(S628)。モード5であると判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S629)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0423】
S629の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81はモードをモード6に移行する(S630)。S630の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0424】
S626の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、又はS628の処理でモード5ではないと判別したとき、サブCPU81は、天井カウンタを「1」減算する(S631)。
【0425】
次に、サブCPU81は、天井カウンタは「0」であるか否かを判別する(S632)。天井カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、天井カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数に「3」をセットし、モードをモード5に移行する(S633)。なお、天井カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81がセット数を抽籤により決定してもよい。
【0426】
次に、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照)を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S634)。S634の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0427】
[演出抽籤処理]
次に、図98を参照して、演出抽籤処理について説明する。
【0428】
はじめに、サブCPU81は、BB中又はフラグ間フラグはオンであるか否かを判別する(S641)。BB中ではない又はフラグ間フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤したか否かを判別する(S642)。
【0429】
S642の処理で「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤したと判別したとき、サブCPU81は、BARを狙え演出(失敗)の演出番号を決定する(S643)。S643の処理が終了すると、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0430】
S642の処理で「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、モード6〜9であるか否かを判別する(S644)。モード6〜9であると判別したとき、サブCPU81は、「特定役」が内部当籤したか否かを判別する(S645)。
特定役とは、AT抽籤処理においてAT当籤が期待できる役である。本実施の形態では、AT抽籤テーブル(図58参照)の「ドンリプ」から「氷+中チェ」までの各役を特定役とする。
【0431】
S645の処理で「特定役」が内部当籤したと判別したとき、サブCPU81は、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブル(図67参照)を参照し、上乗せ個数に基づいて連続回数を決定する(S646)。そして、サブCPU81は、上乗せ個数を成功カウンタに加算する(S647)。
【0432】
S645の処理で「特定役」が内部当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、連続回数は「0」であるか否かを判別する(S648)。連続回数は「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、連続回数を「1」減算する(S649)。
【0433】
S649の処理の後、又はS647の処理の後、サブCPU81は、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル(図66参照)を参照し、成功カウンタ及び内部当籤役に基づいて演出番号を決定する(S650)。
【0434】
次に、サブCPU81は、成功カウンタを「1」減算する(S651)。続いて、サブCPU81は、連続回数は「0」であるか否かを判別する(S652)。S652の処理で連続回数は「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、連続回数は「0」であると判別したとき、サブCPU81は、成功カウンタをクリアする(S653)。その後、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0435】
S641の処理でBB中又はフラグ間フラグはオンであると判別したとき、S644の処理でモード6〜9ではないと判別したとき、S648の処理で連続回数は「0」であると判別したとき、サブCPU81は、演出決定テーブル(不図示)を参照し、内部当籤役、モード及び各カウンタの値に基づいて演出番号を決定する(S654)。S654の処理が終了すると、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0436】
本実施の形態では、打ち上げ準備演出が連続していても、BARを狙え演出が割り込んで発生するようにしている。しかし、打ち上げ準備演出が連続している場合に、打ち上げ準備演出を優先させて、BARを狙え演出を発生させないようにしてもよい。
【0437】
また、本実施の形態では、「RB1〜7」が持ち越されている場合に最初の一遊技のみBARを狙え演出が発生するようにしている。しかし、RB1〜7」が持ち越されている間の毎遊技でBARを狙え演出が発生するようにしてもよい。
【0438】
また、「RB1〜7」を持ち越していても、リプレイ等の他の内部当籤役が決定され、検索順序に応じて「RB1〜7」を表示できない場合は、BARを狙え演出が発生しないように設定してもよい。
【0439】
また、本実施の形態では、「確定役B」に対応する図柄の組合せを表示できた場合のみにBARを狙え演出(成功)が行われるように設定した。しかし、「確定役B」に内部当籤していれば、「確定役B」に対応する図柄の組合せを表示できなくても、BARを狙え演出(成功)が行われるようにしてもよい。
【0440】
また、本実施の形態では、モード6〜9且つ「特定役」に内部当籤した場合に、打ち上げ準備演出を必ず行うようにしたが、抽籤で行うか否かを決定してもよい。また、モード4やモード5でも打ち上げ準備演出を行うようにしてもよい。
【0441】
また、本実施の形態では、「特定役」に内部当籤した遊技から打ち上げ準備演出を開始するようにした。しかし、「特定役」に内部当籤した遊技の次の遊技から打ち上げ準備演出を開始するようにしてもよい。その場合に、「特定役」に内部当籤した遊技では、次の遊技から打ち上げ準備演出が開始することを予告する演出を行うとよい。
【0442】
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図99を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
【0443】
はじめに、サブCPU81は、演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号であるか否かを判別する(S661)。演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号であると判別したとき、サブCPU81は、第1停止であるか否かを判別する(S662)。
【0444】
S662の処理で第1停止であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタは規定回数以上であるか否かを判別する(S663)。BET操作カウンタは規定回数以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出番号を「2」に変更する(S664)。続いて、サブCPU81は、連続回数及び成功カウンタをクリアする(S665)。
なお、規定回数は、固定ゲーム数でもよいし、複数のゲーム数の中から抽籤で決定するようにしてもよい。
【0445】
S665の処理の後、S661の処理で演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号ではないと判別したとき、S662の処理で第1停止ではないと判別したとき、S663の処理でBET操作カウンタは規定回数以上であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタをクリアする(S666)。S666の処理が終了すると、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0446】
[表示コマンド受信時処理]
次に、図100を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
【0447】
はじめに、サブCPU81は、フラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」であるか否かを判別する(S681)。フラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」であると判別したとき、サブCPU81は、BARを狙え演出(失敗)の演出番号を、BARを狙え演出(成功)の演出番号に書き換える(S682)。S682の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0448】
S681の処理でフラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」ではないと判別したとき、サブCPU81は、BB中であるか否かを判別する(S683)。BB中であると判別したとき、サブCPU81は、内部当籤役は「ハズレ」であるか否かを判別する(S684)。内部当籤役は「ハズレ」ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0449】
S684の処理で内部当籤役は「ハズレ」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数に「3」を加算し、モード9フラグをオンする(S685)。S685の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0450】
S683の処理でBB中ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード6であるか否か判別する(S686)。モード6であると判別したとき、サブCPU81は、RT3リプ又はRT4リプが表示されたか否かを判別する(S687)。RT3リプ又はRT4リプが表示されていないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0451】
S687の処理でRT3リプ又はRT4リプが表示されたと判別したとき、サブCPU81は、モード9フラグはオンであるか否かを判別する(S688)。モード9フラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード9に移行する(S689)。S689の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0452】
S688の処理でモード9フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、ART開始時高低抽籤処理を行う(S690)。続いて、サブCPU81は、S690の処理の抽籤結果に応じてモードを移行する(S691)。このS690,691の処理では、モード7とモード8を振り分ける。本実施の形態では、4/5の確率でモード7に移行され、1/5の確率でモード8に移行される。
【0453】
次に、サブCPU81は、セット数を「1」減算する(S692)。S692の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0454】
S686の処理でモード6ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード7〜9であるか否かを判別する(S693)。モード7〜9ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0455】
S693の処理でモード7〜9であると判別したとき、サブCPU81は、RT2遊技状態であるか否かを判別する(S694)。RT2遊技状態ではないと判別したとき、サブCPU81は、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
一方、RT2遊技状態であると判別したとき、サブCPU81は、モード9抽籤用ptをクリアする(S695)。
【0456】
次に、サブCPU81は、セット数は「1」以上であるか否かを判別する(S696)。セット数は「1」以上であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード6に移行する(S697)。S697の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0457】
S696の処理でセット数は「1」以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、ART終了時モード移行抽籤テーブル(図56参照)を参照し、ART終了時モード移行処理を行う(S698)。このART終了時モード移行処理では、モード1〜3の何れかに振り分ける。
【0458】
次に、サブCPU81は、天井カウンタに「1400」をセットする(S699)。S699の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0459】
[BETコマンド受信時処理]
次に、図101を参照して、BETコマンド受信時処理について説明する。
【0460】
はじめに、サブCPU81は、演出番号は打ち上げ準備演出の番号であるか否かを判別する(S701)。演出番号は打ち上げ準備演出の番号ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0461】
S701の処理で演出番号は打ち上げ準備演出の番号であると判別したとき、サブCPU81は、全リール回転中であるか否かを判別する(S702)。全リール回転中ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0462】
S702の処理で全リール回転中であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタに「1」を加算する(S703)。S703の処理が終了すると、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0463】
[ボーナス終了コマンド受信時処理]
次に、図102を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
【0464】
はじめに、サブCPU81は、BB終了時抽籤テーブル(図68参照)を参照し、BB中ptの累積値に基づいてAT抽籤処理を行う(S721)。次に、サブCPU81は、BB中セット数抽籤テーブル(図60参照)を参照し、BB中セット数抽籤処理を行う(S722)。
なお、S721のAT抽籤処理でATが非当籤の場合は、S722のBB中セット数抽籤処理は行われない。
【0465】
次に、サブCPU81は、BBはモード4,6〜9中の当籤であったか否かを判別する(S723)。BBはモード4,6〜9中の当籤であったと判別したとき、サブCPU81は、モード4G数抽籤テーブルを参照し、モード4G数抽籤処理を行う(S724)。
なお、モード4中にBBが内部当籤役として決定すると、モード4カウンタの値は、上乗せされずに、再決定される。その結果。モード4が終了する場合もある。
【0466】
次に、サブCPU81は、モード4カウンタは「0」であるか否かを判別する(S725)。モード4カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、モードをモード4に移行する(S726)。S726の処理が終了すると、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0467】
本実施の形態では、BB終了時の抽籤でのみにモード4に移行可能に設定している。しかしながら、本発明の遊技機としては、他の契機を採用してもよい。例えば、BB中に「ハズレ」が内部当籤役として決定された場合に、モード4に移行するようにしてもよい。
【0468】
S723の処理でBBはモード4,6〜9中の当籤ではなかったと判別したとき、又はS725の処理でモード4カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数は「1」以上であるか否かを判別する(S727)。セット数は「1」以上であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード5に移行する(S728)。
【0469】
S728の処理の後、又はS727の処理でセット数は「1」以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照(BB後))を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S729)。S729の処理が終了すると、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0470】
以上、図1〜図102を参照して、遊技機の一実施形態のパチスロ1の構成と動作の説明を行った。
本実施の形態に係るパチスロ1では、一般遊技状態及びRB1遊技状態では、メダルの投入枚数が「3」に規定され、「BB1」に対応する図柄の組合せが「青7−青7−青7」に規定されている。そして、センタライン8(入賞判定ライン)に「青7−青7−青7」の図柄が停止表示されると、ボーナスゲームが開始され、BB遊技状態且つRB8遊技状態となる。
【0471】
BB遊技状態且つRB8遊技状態では、メダルの投入枚数が「2」に規定され、「青7−青7−青7」の図柄の組合せが「ハズレ」になる。したがって、内部抽籤処理(図72及び図73参照)で「ハズレ」が決定されると、ボーナスゲーム中であってもセンタライン8(入賞判定ライン)に「青7−青7−青7」の図柄を停止表示させることが可能になる。これにより、遊技の興趣を高めることができる。
【0472】
また、ボーナス図柄を表示させるために、制御用の役を内部当籤させて、ボーナス図柄が停止表示可能な停止制御及び図柄配置を行う必要が無く、表示役(内部当籤役)の数を減らすこともできる。
【0473】
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、表示コマンド受信時処理(図100参照)において、BB中で内部当籤役が「ハズレ」であると判別したとき、セット数に「3」が加算され、モード9フラグがオンされる。セット数とは、ARTが始まって終了するまでを1セットとした数である。つまり、セット数の加算は、遊技者に有利な特典を付与することになる。したがって、遊技の興趣を高めることができる。
【0474】
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、BETコマンド受信時処理(図101参照)において、打ち上げ準備演出中であり全リールが回転中にBET操作がされた場合に、BET操作カウンタに「1」を加算する。
一方、リール停止コマンド受信時処理(図99参照)において、打ち上げ準備演出中であり第1停止操作が行われると、BET操作カウンタは規定回数以上であるか否かを判別する。そして、BET操作カウンタは規定回数以上ではないと判別したとき、演出番号を「2」に変更する。演出番号「2」が選択されると、失敗となりARTの上乗せ回数を報知する演出が行われない。
【0475】
BET操作カウンタは規定回数以上であると判別したときは、演出番号が変更されない。つまり、演出抽籤処理(図98参照)で打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル(図66参照)を参照して決定された演出番号に対応する演出が行われる。このとき、成功カウンタが「1」以上であれば、松明及び又は花火玉フラッシュの演出が行われる。
【0476】
成功カウンタが「1」以上である場合は、例えば、演出番号「6」が決定される可能性がある(図66参照)。演出番号「6」の演出は、スタートレバー16を操作すると、図103に示すように、液晶表示装置10の上側に設けられた装飾部に隠れていた松明22が稼動して、液晶表示装置10の前側に露出される。
【0477】
その後、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めると、花火玉に形成されたランプ20が演出番号「6」に応じて規定された色で点灯及び消灯する(花火玉フラッシュ)。本実施の形態では、花火玉フラッシュが発生した打ち上げ準備演出の回数によってARTの上乗せ個数を遊技者に報知する。しかし、本発明に係るARTのセット数の報知は、液晶表示装置10に回数を表示させてもよいし、音を用いてもよい。
【0478】
このように、本実施の形態に係るパチスロ1では、BET処理が無効になっている状態でベットボタン12の操作を検出する。そして、押圧操作が規定回数以上であれば、複数回の遊技(打ち上げ準備演出中の遊技)で連続してARTの上乗せ回数を報知する演出を行うことができる。
【0479】
これにより、遊技の中断時間を分散させることができると共に、遊技上の処理の待ち時間と重ならせることで結果的に遊技の中断時間を短縮することができる。また、複数回の遊技で連続して遊技者に有効な演出を行うことが可能であり、複数回に亘る遊技の興趣を高めることができる。
【0480】
また、複数回の遊技(打ち上げ準備演出中の遊技)中にさらにARTの上乗せに当籤した場合は、その上乗せ当籤した分を加算した上乗せ回数(上乗せ回数の累計)を打ち上げ準備演出の発生回数によって報知する。これにより、パチスロ1の内部的な抽籤の結果を、遊技者に正確に知らせることができる。
【0481】
なお、本実施の形態では、BET操作カウンタが規定回数以上でも規定回数より少なくても、BET操作カウンタをクリアする(図99参照)。しかし、BET操作カウンタが規定回数より少ない場合は、BET操作カウンタをクリアせずに持ち越しておき、その持ち越し数に次回以降の全リール回転中のBET操作を加算してもよい。これにより、複数回の遊技でBET操作カウンタを規定回数以上にすることができるため、一遊技中の中断時間を短縮することができる。
【0482】
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかが内部当籤役として決定している場合に、BARを狙え演出(失敗)の演出番号が決定される。「確定役B」に対応する図柄の組合せは、「BAR−BAR−BAR」である。つまり、本実施の形態では、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかが内部当籤役として決定した場合に、「確定役B」が表示されるような停止操作を促す。
【0483】
例えば、「RB1〜7」が内部当籤役として決定されたとする。そして、遊技者が「BAR−BAR−BAR」の停止表示を狙って停止操作を行った結果、「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」が停止表示されたとする。「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」は、「確定役B」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−BAR」に対して一部の図柄が異なるものである。
【0484】
したがって、遊技者は、「BAR−BAR−BAR」の停止表示に失敗したと認識する。しかし、実際は、「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」が停止表示されたことにより、ボーナスゲームが開始され、小役の当選確率が高くなる。しかし、本実施の形態では、ボーナスゲームである旨の演出を行わずに、通常の遊技と同じく、演出決定テーブルを参照し、当選役等に基づいて演出を決定する。なお、通常の遊技における液晶画面と一部のみを異ならせた演出を行うことにより、通常の遊技とも異なるような示唆を行ってもよい。
【0485】
しかも、「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せは、停止表示を狙わせる「確定役B」の図柄の組合せと一部の図柄のみが異なるように設定されている。そのため、遊技者に意識させずに「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せを表示させるように誘導することができる。したがって、「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せの引込率を高く設定することなく、これらの図柄の組合せを停止表示させるようにすることができる。
【0486】
例えば、「RB5」に対応する図柄の組合せは、「確定役B」に対応する図柄の組合せに比べて右リール3Rの「氷A」の図柄が異なる。しかし、右リール3Rの「BAR(図柄位置10)」の図柄の前後で一番近い「氷A(図柄位置7,12)」の図柄は、最大滑り駒数+1を超えない図柄間隔で配されている。そのため、右リール3Rで「BAR」の図柄を狙って停止操作した場合には、必ず「氷A」の図柄を停止表示させることができるように、図柄組合せ及び配列が構成されている。
ただし、遊技者が右リール3Rを第3停止に選択しなかった場合は、第3停止を待たずに「氷A」の図柄が表示されるため、遊技者に「BAR−BAR−BAR」が表示されないことを認識される。その結果、遊技の興趣を低下させてしまう虞がある。
【0487】
これに対し、例えば「RB7」に対応する図柄の組合せは、「確定役B」に対応する図柄の組合せに比べて中リール3Cの図柄のみが異なっている。したがって、中リール3Cを第3停止する場合に、その第3停止まで遊技の興趣を保つことができる。
さらに、「氷A」の図柄は、中リール3Cにおいて「BAR」の図柄と隣接していることから、図柄位置「16」のタイミングで停止操作を行わない限り、「BAR」の図柄のみを狙うことができないようにしている。
【0488】
なお、本実施の形態のパチスロ1は、左リール3Lに対して第1停止を行うことを推奨する遊技機である。そのため、左リール3Lを第3停止とする場合を想定したRBの図柄の組合せは設けていない。しかし、左リール3Lを第3停止とする場合のRBを設けて、如何なる押下順であっても第3停止まで期待がもてるように構成してもよい。
【0489】
また、「RB5」以外のRBについても、「確定役B」を狙った場合に、必ず停止表示させることができる構成にしてもよい。つまり、「RB5」以外のRBについても、「確定役B」と異なる図柄を、「確定役B」を構成する「BAR」の図柄の前後において、最大滑り駒数+1を超えない図柄間隔で配すようにしてもよい。
【0490】
その結果、ボーナスゲーム(RB)を、通常遊技における小役が高確率で内部当籤する特殊な遊技として遊技者に認識させることができる。これにより、遊技性を多様化させて、遊技の興趣を高めることができる。
【0491】
なお、本実施の形態におけるボーナスゲーム(RB)中に当籤確率の高まる小役は、停止表示させると、ART(特典遊技)の抽籤を優位にするものとした。これにより、遊技の興趣をより高めることができる。
【0492】
上述した一実施形態のパチスロ1では、遊技媒体の投入数として、所定数を「3」として、特定数を「2」とした。しかし、本発明の遊技機としては、所定数及び特定数を任意の数に設定できる。しかし、所定数と特定数は必ず異なっていなければならない。
【0493】
上述した一実施形態のパチスロ1では、遊技媒体を所定数(3枚)投入して行う通常遊技における特別の内部当籤役として、「BB1」、「BB2」を採用した。しかしながら、本発明に係る特別の内部当籤役としては、BBに限定されるものではなく、「RB」、「MB(ミドルボーナス)」、「CT(チャレンジタイム)」等であってもよい。
【0494】
上述した一実施形態のパチスロ1では、入賞判定ラインを1ラインとしたが、本発明に係る入賞判定ラインとしては、その位置や数を任意に設定することができる。本発明に係る入賞判定ラインとしては、例えば、トップラインとボトムラインに設定し、その他の直線状のラインを無効ラインとしてもよい。
【0495】
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明したが、本発明はここで説明した実施の形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0496】
1…パチスロ(遊技機)
3L,3C,3R…リール
4R,4C,4R…表示窓
17L,17C,17R…ストップボタン
41…主制御回路
42…副制御回路
51…メインCPU
81…サブCPU
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、制御部と、を備えた遊技機が知られている。スタートスイッチは、遊技メダルやコイン等(以下、メダル等)の遊技媒体が投入されたことを条件に、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」という)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」という)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。複数のリールには、それぞれに対応して設けられたステッピングモータの駆動力が伝達される。制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行う。
【0003】
このような遊技機では、開始操作を検出すると、プログラム上で乱数を用いた抽籤処理(以下、「内部抽籤処理」という)行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。全てのリールの回転が停止された結果、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると、その図柄の組合せに対応付けられた特典が遊技者に付与される。
【0004】
遊技者に付与される特典としては、遊技媒体(メダル等)の払い出しや、次回において遊技媒体を消費することなく内部抽籤処理を行う再遊技の作動、遊技媒体の払い出しが行われる機会が増加するボーナスゲームの作動などを挙げることができる。
【0005】
従来から、所定の条件を満たすことにより、再遊技(リプレイ)の作動に係る図柄の組み合わせに対応する内部当籤役の当籤確率を変更する遊技機が知られている(特許文献1)。このような遊技機によれば、射幸心を悪戯に煽ることなく、遊技性を多様化させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−219814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示された遊技機は、再遊技(リプレイ)の作動に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役の当籤確率を変更できても、遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役(小役)の当籤確率を変動させることができるものではない。そのため、特許文献1に開示された遊技機は、遊技性の多様化に一定の制限があるものであった。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、後述のスタートスイッチ16S)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述の内部抽籤処理)と、
複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R及びステッピングモータ61L,61C,61R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、後述のストップスイッチ17S)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて最大遅延時間の範囲内(例えば、後述の図柄4個分)で導出可能な図柄を選択し、選択した図柄が導出されるように前記図柄の変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述のリール停止制御処理)と、
前記複数の表示列に跨る判定ライン(例えば、後述のセンタライン8)に停止表示された図柄の組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段(例えば、後述の入賞検索処理及びメダル払出処理)と、
前記内部当籤役決定手段によって特定の内部当籤役(例えば、後述の「RB5」)が決定され、該特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「BAR−BAR−氷A」)が前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる特定遊技を開始する特定遊技開始手段(例えば、後述のボーナス作動チェック処理)と、
遊技に応じて演出を決定する演出決定手段(例えば、後述の演出内容決定処理)と、を備え、
前記演出決定手段は、前記特定の内部当籤役が当籤したとき、及び前記特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なっていて特典を示唆する所定の内部当籤役(例えば、後述の「確定役B」)が当籤したときに、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「BAR−BAR−BAR」)の停止表示を狙うように勧める演出を決定し、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されて前記特定遊技が行われる場合は、前記特定遊技であることを示唆しないことを特徴とする遊技機。
【0010】
(2)前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「青7−青7−青7」)が前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役(例えば、後述の「BB1」)であり、
前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄は、前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄に挟まれており、
前記所定図柄を挟む前記特定図柄の間隔は、前記最大遅延時間内で導出可能な範囲内に設定され、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する(1)に記載の遊技機。
【0011】
(3)前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せ(例えば、後述の「青7−青7−青7」)が前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役(例えば、後述の「BB1」)であり、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄は、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄と隣接しており、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する(1)に記載の遊技機。
【0012】
上記構成の遊技機では、特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが表示されることで特定遊技が開始され、遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる。しかし、特定遊技が行われる場合に特定遊技であることを示唆しないため、遊技者は、通常の遊技にも関らず遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が高確率で決定されていると思い、抽籤の偏りとして認識する。つまり、予め定められた確率での抽籤(いわゆる、完全確率)であるにも関らず、意図的に抽籤の偏りを演出することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0013】
また、所定の内部当籤役は、特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なるため、遊技者が所定図柄を停止表示させるような停止捜査を行った場合に、特定図柄が停止表示するような停止制御を行うことができる。したがって、特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せを表示させる停止操作を、遊技者に意識させずに行わせることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、遊技の興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態における遊技機の機能フローを説明する説明図である。
【図2】本発明の一実施形態における遊技機の外観構成例を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態における遊技機の内部構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態における遊技機を省電力モードにした場合の液晶表示装置の表示例を示す説明図である。
【図5】本発明の遊技機を省電力モードにした場合の変形例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態における主制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態における副制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態における図柄配置テーブルの例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(1/7)の例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(2/7)の例を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(3/7)の例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(4/7)の例を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(5/7)の例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(6/7)の例を示す説明図である。
【図15】本発明の一実施形態における図柄組合せテーブル(7/7)の例を示す説明図である。
【図16】本発明の一実施形態におけるボーナス作動時テーブルの例を示す説明図である。
【図17】本発明の一実施形態におけるRT遷移テーブルの例を示す説明図である。
【図18】本発明の一実施形態におけるRT遷移図の例を示す説明図である。
【図19】本発明の一実施形態における内部抽籤テーブル決定テーブルの例を示す説明図である。
【図20】本発明の一実施形態における一般遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図21】本発明の一実施形態におけるRT1用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図22】本発明の一実施形態におけるRT2用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図23】本発明の一実施形態におけるRT3用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図24】本発明の一実施形態におけるRT4用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図25】本発明の一実施形態におけるSB1,2用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図26】本発明の一実施形態におけるRB1遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図27】本発明の一実施形態におけるRB8遊技状態用内部抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図28】本発明の一実施形態におけるボーナス用内部当籤役決定テーブルの例を示す説明図である。
【図29】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(1/4)の例を示す説明図である。
【図30】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(2/4)の例を示す説明図である。
【図31】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(3/4)の例を示す説明図である。
【図32】本発明の一実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(4/4)の例を示す説明図である。
【図33】本発明の一実施形態における回胴停止用番号選択テーブルの例を示す説明図である。
【図34】本発明の一実施形態におけるリール停止初期設定テーブルの例を示す説明図である。
【図35】本発明の一実施形態における順押し時制御変更テーブルの例を示す説明図である。
【図36】本発明の一実施形態における順押し時第1停止用停止テーブルの例を示す説明図である。
【図37】本発明の一実施形態における順押し時第2・第3停止用停止テーブルAの例を示す説明図である。
【図38】本発明の一実施形態における順押し時第2・第3停止用停止テーブルBの例を示す説明図である。
【図39】本発明の一実施形態における順押し時第2・第3停止用停止テーブルCの例を示す説明図である。
【図40】本発明の一実施形態における変則押し時停止テーブルの例を示す説明図である。
【図41】本発明の一実施形態における引込優先順位テーブル選択テーブルの例を示す説明図である。
【図42】本発明の一実施形態における引込優先順位テーブルの例を示す説明図である。
【図43】本発明の一実施形態における検索順序テーブルの例を示す説明図である。
【図44】本発明の一実施形態における当籤役と停止順序の対応表の例を示す説明図である。
【図45】本発明の一実施形態における図柄対応入賞作動フラグデータテーブルの例を示す説明図である。
【図46】本発明の一実施形態における表示役格納領域の例を示す説明図である。
【図47】本発明の一実施形態における遊技状態フラグ格納領域の例を示す説明図である。
【図48】本発明の一実施形態における作動ストップボタン格納領域の例を示す説明図である。
【図49】本発明の一実施形態における押下順序格納領域の例を示す説明図である。
【図50】本発明の一実施形態における図柄コード格納領域の例を示す説明図である。
【図51】本発明の一実施形態における引込優先順位データ格納領域の例を示す説明図である。
【図52】本発明の一実施形態におけるBB中pt抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図53】本発明の一実施形態におけるモード9抽選用pt抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図54】本発明の一実施形態におけるモードを説明するためのモード表である。
【図55】本発明の一実施形態におけるモード移行抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図56】本発明の一実施形態におけるART終了時モード移行抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図57】本発明の一実施形態におけるモード9抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図58】本発明の一実施形態におけるAT抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図59】本発明の一実施形態におけるセット数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図60】本発明の一実施形態におけるBB中セット数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図61】本発明の一実施形態における前兆G数決定テーブルの例を示す説明図である。
【図62】本発明の一実施形態におけるモード4G数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図63】本発明の一実施形態におけるミッション発生抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図64】本発明の一実施形態におけるミッション終了抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図65】本発明の一実施形態におけるカード抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図66】本発明の一実施形態における打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図67】本発明の一実施形態における打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図68】本発明の一実施形態におけるBB終了時抽籤テーブルの例を示す説明図である。
【図69】本発明の一実施形態におけるナビ対応テーブルの例を示す説明図である。
【図70】本発明の一実施形態における主制御回路の処理例を示すメインフローチャートである。
【図71】本発明の一実施形態におけるメダル受付・スタートチェック処理の例を示すフローチャートである。
【図72】本発明の一実施形態における内部抽籤処理の例を示すフローチャートである。
【図73】本発明の一実施形態における内部抽籤処理の例を示すフローチャートである。
【図74】本発明の一実施形態における抽籤値変更処理の例を示すフローチャートである。
【図75】本発明の一実施形態におけるリール停止初期設定処理の例を示すフローチャートである。
【図76】本発明の一実施形態における引込優先順位格納処理の例を示すフローチャートである。
【図77】本発明の一実施形態における引込優先順位テーブル選択処理の例を示すフローチャートである。
【図78】本発明の一実施形態における図柄コード格納処理の例を示すフローチャートである。
【図79】本発明の一実施形態におけるリール停止制御処理の例を示すフローチャートである。
【図80】本発明の一実施形態における滑り駒数決定処理の例を示すフローチャートである。
【図81】本発明の一実施形態における第2・第3停止処理の例を示すフローチャートである。
【図82】本発明の一実施形態におけるライン変更ビットチェック処理の例を示すフローチャートである。
【図83】本発明の一実施形態におけるラインマスクデータ変更処理の例を示すフローチャートである。
【図84】本発明の一実施形態における優先引込制御処理の例を示すフローチャートである。
【図85】本発明の一実施形態における制御変更処理の例を示すフローチャートである。
【図86】本発明の一実施形態における第2停止後制御変更処理の例を示すフローチャートである。
【図87】本発明の一実施形態におけるRT制御処理の例を示すフローチャートである。
【図88】本発明の一実施形態におけるボーナス終了チェック処理の例を示すフローチャートである。
【図89】本発明の一実施形態におけるボーナス作動チェック処理の例を示すフローチャートである。
【図90】本発明の一実施形態におけるメインCPUの制御による割込処理の例を示すフローチャートである。
【図91】本発明の一実施形態におけるサブCPUにより行われる主基板通信タスクの例を示すフローチャートである。
【図92】本発明の一実施形態におけるサブCPUにより行われる演出登録タスクの例を示すフローチャートである。
【図93】本発明の一実施形態における演出内容決定処理の例を示すフローチャートである。
【図94】本発明の一実施形態におけるスタートコマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図95】本発明の一実施形態におけるAT関連処理の例を示すフローチャートである。
【図96】本発明の一実施形態におけるミッション関連処理の例を示すフローチャートである。
【図97】本発明の一実施形態におけるカウンタ更新処理の例を示すフローチャートである。
【図98】本発明の一実施形態における演出抽籤処理の例を示すフローチャートである。
【図99】本発明の一実施形態におけるリール停止コマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図100】本発明の一実施形態における表示コマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図101】本発明の一実施形態におけるBETコマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図102】本発明の一実施形態におけるボーナス終了コマンド受信時処理の例を示すフローチャートである。
【図103】本発明の一実施形態における打ち上げ準備演出の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の遊技機の実施の形態を示すパチスロについて、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
【0017】
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
【0018】
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
【0019】
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
【0020】
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
【0021】
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
【0022】
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止する。また、リール停止制御手段は、上記規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止する。
【0023】
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロにおける1回の遊技として行われる。
【0024】
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
【0025】
スタートレバーが操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
【0026】
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
【0027】
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、一実施形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
【0028】
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
【0029】
パチスロ1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
【0030】
各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って連続的に描かれている。
【0031】
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10が設けられている。この液晶表示装置10は、図柄表示領域4L,4C,4Rを含む表示画面を備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。本実施の形態では、図柄表示領域4L,4C,4Rを含めた表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。なお、液晶表示装置10は、本発明に係る報知手段を構成する。
【0032】
図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられている。この図柄表示領域4L,4C,4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
【0033】
表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。各表示窓4L,4C,4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
【0034】
本実施の形態では、入賞判定ラインとしてセンタライン8が設けられている。センタライン8は、左表示窓4Lの中段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの中段の組合せからなる。以下、センタライン8を入賞判定ライン8とも言う。
【0035】
液晶表示装置10の表示画面の側方には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器6が設けられている。この7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
【0036】
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口11は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
【0037】
ベットボタン12は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
【0038】
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
【0039】
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口18から排出されたメダルは、メダル受皿19に貯められる。ランプ(LED等)20は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。本実施の形態のランプ20は、花火玉に形成されている。スピーカ21L,21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。
【0040】
[内部構造]
図3は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。図3では、フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造が示されている。
【0041】
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路41(図6参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路41の具体的な構成は後述する。
【0042】
キャビネット1aの内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。各リール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ61L,61C,61R(図6参照)が接続されている。
3つのリール3L,3C,3R及びステッピングモータ61L,61C,61Rは、本発明に係る変動表示手段を構成する。
【0043】
左リール3Lの左側には、副制御回路42(図6参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路42の具体的な構成は後述する。
【0044】
キャビネット1aの内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)33が設けられている。ホッパー33の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置34が設けられている。
【0045】
フロントドア1b裏側の中央(表示窓4L,4C,4Rの下方)には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口11に受け入れられた適正なメダルをホッパー33へ案内する。セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図6参照)が設けられている。
【0046】
<省電力モード>
次に、図4を参照して、パチスロ1の省電力モードについて説明する。
図4は、パチスロ1を省電力モードにした場合の液晶表示装置10の表示例を示す説明図である。
【0047】
一般的な遊技機では、遊技機に対する操作が検出されなくなってから所定の時間が経過すると、ランプ、液晶表示装置及びスピーカ等の演出実行部を用いて遊技を促進する演出が行われている。
本実施の形態のパチスロ1におけるキャビネット1aの内部には、遊技店の従業員等の遊技店関係者のみが操作できる操作部(不図示)が設けられている。この操作部を操作することにより、遊技店関係者のみがパチスロ1における所定の設定が行えるようになっている。
【0048】
本実施の形態では、パチスロ1における所定の設定の1項目として、省電力モードを設けている。省電力モードに設定した場合は、パチスロ1に対する操作が検出されなくなってから所定の時間が経過すると、ランプを消灯してスピーカの音を消す。さらに、図4に示すように、液晶表示装置10の表示画面に「節電中」の文字を表示する。これにより、遊技を促進する演出を行う場合と比べて、パチスロ1の消費電力を抑えることができる。
【0049】
本実施の形態では、パチスロ1に省電力モードを設定するための操作部を設けた。しかし、本発明に係る省電力モードの設定は、遊技者が行えないようにすればよく、例えば、パチスロ1に電気的に接続されたコンピュータ装置で行ってもよい。この場合は、遊技店にある複数のパチスロ1に対して、コンピュータ装置を用いて一括で省電力モードの設定を行うことができる。
【0050】
本実施の形態のパチスロ1は、3つのリール3L,3C,3Rを備えているが、本発明に係る遊技機としては、液晶表示装置に擬似的に表示させるリールを備えるものであってもよい。
【0051】
図5は、本発明の遊技機を省電力モードにした場合の変形例を示す説明図である。
この遊技機を省電力モードに設定した場合は、操作が検出されなくなってから所定の時間が経過すると、ランプを消灯してスピーカの音を消す。さらに、図5に示すように、液晶表示装置10のリール前面に配された液晶のリールに対応する部分に「節電中」の文字を表示する。そして、リールを表示する部分以外は、遊技を促進する映像を表示する。この遊技機においても、省電力モードに設定することで消費電力を抑えることができる。
【0052】
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図6及び図7を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
【0053】
[主制御回路]
図6は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路41の構成を示すブロック図である。
【0054】
主制御回路41は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ50を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM52及びメインRAM53により構成される。
【0055】
メインROM52には、メインCPU51により実行される制御プログラム(図70〜図90参照)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(図8〜図45参照)、副制御回路に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(図46〜図51参照)が設けられる。
【0056】
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
【0057】
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU51は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ17Sは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。このストップスイッチ17Sは、本発明に係る停止操作検出手段を構成する。
【0058】
スタートスイッチ16Sは、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。このスタートスイッチ16Sは、本発明に係る開始操作検出手段を構成する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
【0059】
メダルセンサ35Sは、メダル投入口11に受け入れられたメダルが前述のセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。メダルセンサ35S及びベットスイッチ12Sは、投入操作検出手段を構成する。
【0060】
マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
【0061】
モータ駆動回路62は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
【0062】
ステッピングモータ61L,61C,61Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介して各リール3L,3C,3Rに伝達される。各ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、各リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
【0063】
メインCPU51は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ61L,61C,61Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
【0064】
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM53に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
【0065】
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
【0066】
上述したように、本実施の形態では、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に停止可能な図柄となる。
【0067】
表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
【0068】
[副制御回路]
図7は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路42の構成を示すブロック図である。
【0069】
副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続されており、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器92、アンプ93及び松明駆動回路95を含んで構成されている。
【0070】
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0071】
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ20による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
【0072】
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
【0073】
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
【0074】
また、副制御回路42には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、ランプ20及び松明22が接続されている。
【0075】
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM(フレームバッファを含む)85及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置10により表示する。
【0076】
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ20の点灯及び消灯を行う。
【0077】
サブCPU81及び松明駆動回路95は、演出内容により指定された松明駆動データに従って松明22の駆動を行う。松明22は、松明をモチーフに形成された演出用の部材であり、通常、液晶表示装置10の上側に設けられた装飾部に隠れている。そして、特定の演出が行われる場合に駆動して、液晶表示装置10の前側に露出される(図103参照)。
【0078】
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図8〜図45を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0079】
[図柄配置テーブル]
まず、図8を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
【0080】
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓4L,4C,4R内の中段に存在する図柄の位置を「0」と規定する。そして、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」を各図柄に割り当てている。
【0081】
つまり、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときに表示窓4L,4C,4Rの中段に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「6」であるとき、左表示窓4Lの中段には、図柄位置「6」の「リプA」の図柄が表示されている。
【0082】
[図柄組合せテーブル]
次に、図9〜図15を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。この図柄組合せテーブルは、本発明に係る図柄組合せ規定手段を構成する。
【0083】
本実施の形態では、入賞判定ライン8(図2参照)に沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
なお、本実施の形態では、図柄組合せテーブルに図柄の組合せとして規定しないことでハズレの図柄の組合せを規定している。本発明に係る図柄組合せテーブルとしては、ハズレの項目を有しており、直接ハズレを規定するものであってもよい。
【0084】
表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。この表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
【0085】
本実施の形態では、メダルの投入枚数に応じて図柄の組合せが規定されている。例えば、図9に示すように、メダルの投入枚数が3枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「青7」が入賞判定ラインに沿って表示されたときに、表示役として「BB1(00000001)」が決定される。一方、メダルの投入枚数が2枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「青7」が入賞判定ラインに沿って表示されたときは、「ハズレ」となる。
【0086】
格納領域データは、対応する表示役が格納される表示役格納領域(図46参照)を指定するためのデータである。本実施の形態では、28個の表示役格納領域が設けられている。つまり、同一のビットパターンであって内容の異なる表示役は、格納される領域の違いによって別の表示役として管理される。
【0087】
払出枚数は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。この払出枚数として1以上の数値が決定された場合には、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役として「チャンス目A,B」、「確定役A,B」、「角チェリー1〜8」、「中チェリー1〜12」、「氷中段1〜4」、「氷クロスダウン1〜6」、「氷クロスアップ1〜10」、「ベル中段1〜8」、「ベル上段1〜16」及び「ベルクロスダウン1〜24」のうちのいずれかが決定されたときにメダルの払い出しが行われる。なお、本実施の形態では、これらメダルの払い出しが行われる表示役を「小役」と総称する。
【0088】
表示役として「制御用リプ1〜17」、「RT1リプ1〜36」、「RT2リプ1〜8」、「RT3リプ1〜8」及び「RT4リプ1〜8」が決定されたときは、再遊技の作動が行われる。一方、表示役として「BB1,2」のいずれかが決定されたときは、ビックボーナスゲームの作動が行われ、「RB1〜7」のいずれかが決定されたときは、レギュラーボーナスゲームの作動が行われる。また、「SB1,2」のいずれかが決定されたときは、シングルボーナスゲームの作動が行われる。
【0089】
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図16を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM53に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図47参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
【0090】
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ビックボーナス、レギュラーボーナス及びシングルボーナスゲームを設けている。ビックボーナスは、いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「BB」という。レギュラーボーナスは、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「RB」という。シングルボーナスゲームは、いわゆる普通役物と呼ばれるものであり、以下、「SB」という。本発明に係る特定遊技は、「RB」のことを示し、特別遊技は、「BB」のことを示す。
【0091】
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定枚数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施の形態において、「BB1,2」の作動は、規定枚数「465」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
【0092】
つまり、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に「BB1,2」の作動が終了する。なお、本実施の形態では「BB1」と「BB2」を同一のフラグで管理するが、これらを個別のフラグで管理してもよい。
【0093】
遊技可能回数カウンタは、「RB」及び「SB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、一のレギュラーボーナス(RB)ゲームにおいて入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
【0094】
[RT遷移テーブル]
次に、図17を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。
RT遷移テーブルは、RT遊技状態を移行する条件と、その移行先とを規定している。
【0095】
図18は、図17に示すRT遷移テーブルに対応するRT遷移図である。
図17及び図18に示すように、本実施の形態では、RT1遊技状態中に内部当籤役として決定したベルを表示させることができなかった(ベルこぼしの表示)場合は、RT0遊技状態へ移行する。また、RT0又はRT2遊技状態中に「SB」又は「RT1リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合は、RT1遊技状態へ移行する。
【0096】
また、RT0遊技状態中に「RT2リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合は、RT2遊技状態へ移行する。また、RT2遊技状態中において、「RT3リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合はRT3遊技状態へ移行し、「RT4リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合はRT4遊技状態へ移行する。
【0097】
さらに、RT3又はRT4遊技状態で50回の遊技を行うと、RT2遊技状態へ移行する。そして、RT1〜4のいずれかの遊技状態中に「BB」又は「RB」が当籤した場合は、RT0遊技状態へ移行する。ボーナスゲーム(BB遊技状態やRB遊技状態)が終了した場合は、RT1遊技状態へ移行する。
なお、RT3,4遊技状態は、RT0〜2遊技状態よりも「RT1リプ」等の再遊技の作動に係る役が内部当籤役として決定される確率が高くなる。
【0098】
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図19を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定している。
【0099】
例えば、一般遊技(非ボーナス)状態であるときは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「51」が設定される。また、RB1遊技状態であるときは、RB1遊戯状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「8」が設定される。そして、RB8遊技状態であるときは、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「2」が設定される。本実施の形態におけるBB遊技状態中は、RB8遊技状態が繰り返される。そのため、BB遊技状態では、メダルの投入枚数が2枚になり、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルが使用される。
【0100】
[内部抽籤テーブル]
次に、図20〜図27を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値とを規定している。
【0101】
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図28〜図32参照)により規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタが設けられている。抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定されている。
【0102】
本実施の形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
【0103】
したがって、本実施の形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
【0104】
図20は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態(非ボーナス)であってRT0遊技状態の場合に使用される。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜51に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「2」が当籤して小役・リプレイ用データポインタとして「3」が取得される確率は、「0/65536」になる。
【0105】
図21〜図24は、一般遊技状態であってRT1〜4遊技状態である場合に参照されるRT用内部抽籤テーブルを示す。RT用内部抽籤テーブルは、それぞれ所定の範囲の当籤番号に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
【0106】
図21は、RT1用内部抽籤テーブルを示す。このRT1用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT1遊技状態のときに選択される。RT1用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT1用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号1〜15に規定されている抽籤値が、RT1用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役の種類とその確率が変更される。
【0107】
図22は、RT2用内部抽籤テーブルを示す。このRT2用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT2遊技状態のときに選択される。RT2用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT2用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT2用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0108】
図23は、RT3用内部抽籤テーブルを示す。このRT3用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT3遊技状態のときに選択される。RT3用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT3用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT3用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0109】
図24は、RT4用内部抽籤テーブルを示す。このRT4用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT4遊技状態のときに選択される。RT4用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT4用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT4用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0110】
図25は、SB1・2用内部抽籤テーブルを示す。このSB1・2用内部抽籤テーブルAは、SB遊技状態であるときに選択される。SB1・2用内部抽籤テーブルは、当籤番号28の抽籤値とデータポインタを規定している。SB1・2用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号28の抽籤値が、SB1・2用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
【0111】
本実施の形態では、RT(SB)の種類に応じて、基準となる一般遊技状態用内部抽籤テーブルのリプレイ(小役)の抽籤値のみを変更する。そのため、変更するリプレイ(SB)の抽籤値のみを規定するテーブル(例えば、図20に示すRT1用内部抽籤テーブル)を設けた。しかし本発明の遊技機としては、例えば、RT(SB)に応じたそれぞれ別の内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。
【0112】
図26は、RB1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB1遊技状態であるときに参照される。RB1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜8に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。このRB1遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号1〜8の抽籤値の合計は、「65536」である。つまり、RB1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときは、小役・リプレイ用データポインタの16,29〜35のいずれかが取得される。
【0113】
図27は、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB8遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB8遊技状態(BB遊技状態中)であるときに参照される。RB8遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1及び2に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。このRB8遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号1及び2の抽籤値の合計は、「65516」である。したがって、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときは、「20/65536」の確率で「ハズレ」になる。
【0114】
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図28〜図32を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。つまり、データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
【0115】
内部当籤役は、入賞判定ライン(本実施形態ではセンタライン8)に沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Rによる図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)により規定されているすべての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
【0116】
例えば、図柄組合せテーブルは、メダルの投入枚数が3枚のときに、「青7−青7−青7」の図柄の組合せを規定している(図9参照)。したがって、メダルの投入枚数が3枚のときの内部当籤役の内容が「ハズレ」である場合は、「青7−青7−青7」の図柄の組合せの表示は許可されない。
【0117】
しかし、図柄組合せテーブルは、メダルの投入枚数が2枚のときに、「青7−青7−青7」の図柄の組合せを規定していない。したがって、メダルの投入枚数が2枚のときの内部当籤役の内容が「ハズレ」である場合は、「青7−青7−青7」の図柄の組合せの表示は許可される。
【0118】
図28は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」〜「4」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定している。このボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、○を記載した部分が内部当籤役として重複当籤する。例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合は、「BB1」と「BB2」が重複当籤する。
【0119】
図29〜図32は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「40」について、小役及びリプレイ役を規定している。つまり、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。この小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいても、○を記載した部分が内部当籤役として重複当籤する。例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得された場合は、「RT1リプ1〜36」が重複当籤する。
【0120】
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図33を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。
回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタに応じて、回胴停止用番号を規定している。この回胴停止用番号は、後述するリール停止初期設定処理において各データを取得するときに用いられる。
【0121】
本実施の形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定している。しかし、本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
【0122】
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図34を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号に応じて、各メインリール3L,3C,3Rの滑り駒数の決定に用いられるデータを規定している。具体的には、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ及び変則押し時テーブル選択データが規定されている。
【0123】
引込優先順位テーブル番号と引込優先順位テーブル選択データは、後述の引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。
リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に応じた引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル番号に応じた引込優先順位テーブル(図42参照)が選択される。一方、引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択データに応じた引込優先順位テーブル選択テーブル(図41参照)を参照して、引込優先順位テーブル番号を決定する。
【0124】
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ及び順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図35及び図37〜図39参照)を指定するためのデータである。順押しとは、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合であり、「左中右」及び「左右中」の押し順が該当する。
【0125】
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図40参照)を指定するデータである。変則押しとは、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」及び「右左中」の押し順が該当する。
【0126】
本実施の形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「3」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
【0127】
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、該当する表示窓の中段を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
【0128】
停止テーブルを参照すると、各メインリール3L,3C,3Rの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施の形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置を決定するものではない。
【0129】
本実施の形態では、停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図42参照)を参照して滑り駒数を変更するようになっている。本実施の形態において、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される(図43参照)。
【0130】
本実施の形態では、順押しと変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分けるようにしている。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図35参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図37〜図39参照)が参照される。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図40参照)が参照される。
【0131】
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図35を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。
図35に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「18」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」に応じて、滑り駒数決定データとチェンジステータスを規定している。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブルを参照するときに用いられる。
【0132】
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図36を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。
図36に示す順押し時制御変更テーブルは、順押し時テーブル変更データが「7」のときに参照される。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)に応じて、変更ステータスと順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号を規定している。例えば、順押し時第1停止用停止テーブルに基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「8」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「12」になる。
【0133】
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図37〜図40を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定している。
【0134】
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有している。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てるようになっている。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、「ライン変更」の列に対応するビットを割り当てて規定している。
【0135】
つまり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成は、情報の圧縮化を図ることを目的としている。
【0136】
図37に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「4」のときに参照される。図38に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「8」のときに参照される。また、図39に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「12」のときに参照される。
【0137】
図40に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「8」のときに参照される。
【0138】
滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中左端の列がビット1)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
【0139】
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして“1”が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして“1”が規定されている図柄位置までの差分を滑り駒数決定データとして決定する。
【0140】
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに“1”が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、以降において、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
【0141】
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図41を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、押下順と各停止操作に応じて引込優先順位テーブル番号を規定している。引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図42参照)を指定するためのデータである。
【0142】
図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択データが「0」のときに参照される。引込優先順位テーブル選択データとして「0」が決定される場合は、例えば、回胴停止用番号が「3」のときであり(図34参照)、回胴停止用番号として「3」が決定されるときは、小役・リプレイ用データポインタが「3」のときである。つまり、本実施の形態では、内部当籤役が「RT1リプ1〜36」、「RT2リプ1〜8」及び「制御用リプ10」のときに、図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照される(図29及び図30参照)。
【0143】
図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照されると、押下順(押し順)に関らず、第1停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「4」が取得される。また、押下順(押し順)が「左中右」と「左右中」のときの第2,3停止操作に対しても、引込優先順位テーブル番号「4」が取得される。
一方、押下順が「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」のときの第2,3停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「3」が取得される。
【0144】
引込優先順位テーブル番号が「4」の引込優先順位テーブル(不図示)は、「RT1リプ」よりも「RT2リプ」の方が優先順位を高く規定している。一方、引込優先順位テーブル番号が「3」の引込優先順位テーブル(不図示)は、「RT2リプ」よりも「RT1リプ」の方が優先順位を高く規定している。
【0145】
[引込優先順位テーブル]
次に、図42を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブルは、予め定められた優先順位に応じて引込データを規定している。
【0146】
引込優先順位テーブルは、停止テーブルの滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。引込データは、それぞれ1バイトのデータとして表される。この引込データの構成は、前述の内部当籤役及び表示役の構成と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられている。
【0147】
本実施の形態では、まず、前述した停止テーブル(図35及び図37〜図40参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかし、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更するようにしている。つまり、本実施の形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数にかかわらず、内部当籤役によって表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
【0148】
図42に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「5」のときに参照されるテーブルであり、内部当籤役に応じて、優先順位「1」〜「3」及び引込データを規定している。
【0149】
図42に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「ベル中段、ベルクロスダウン」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「全リプレイ、ベル上段」に対応する引込データを規定している。また、優先順位「3」に対して「その他(チャンス目、全確定役、全チェリー、全氷)」に対応する引込データを規定している。図42に示す引込優先順位テーブルが参照されるときは、「ベル中段、ベルクロスダウン」の図柄の組合せの表示が、その他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
なお、全リプレイとは、RT1〜4リプ、制御用リプなどの図柄組み合わせテーブル(図9〜図15参照)で規定されているリプレイに係る全ての内部当籤役のことである。全確定役とは、図柄組み合わせテーブルで規定されている確定役A及び確定役Bのことである。全チェリーとは、角チェ、中チェなどの図柄組み合わせテーブルで規定されているチェリーに係る全ての内部当籤役のことである。全氷とは、氷中段、氷クロスダウン、氷クロスアップなどの図柄組み合わせテーブルで規定されている氷に係る全ての内部当籤役のことである。
【0150】
[検索順序テーブル]
次に、図43を参照して、検索順序テーブルについて説明する。
検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲「0」〜「4」の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
【0151】
検索順序テーブルでは、検索順序が下位から上位までの順に各数値の検索を行い、その結果、検索順序「1」に対応する数値から優先的に適用させるようにしている。検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用するように構成されている。
【0152】
そして、検索順序テーブルは、前述の滑り駒数決定データに基づいて、その検索順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。
【0153】
[内部当籤役と押下順の対応表]
次に、図44を参照して、内部当籤役と押下順の対応について説明する。
図44は、内部当籤役と押下順の対応表である。
【0154】
本実施の形態では、RT1リプ〜RT4リプの図柄の組合せの表示と、ベルの図柄の組合せの表示の成否が、各RT遊技状態の作動にかかわる。これらRT1リプ〜RT4リプの図柄の組合せの表示と、ベルの図柄の組合せの表示の成否に対しては、それぞれ押し順が設定されている。
【0155】
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合は、「RT1リプ1〜36」と「RT2リプ1〜8」の図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図29参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「2」に対しては、「左中右又は左右中」の押し順が割り当てられている。
【0156】
これにより、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合は、遊技者が行う押し順が「左中右又は左右中」であることを条件に、「RT2リプ1〜8」の何れかの図柄の組合せが表示される。一方、遊技者が行う押し順が「左中右又は左右中」ではない場合は、「RT1リプ1〜36」の何れかの図柄の組合せが表示される。
【0157】
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「21〜24」が取得された場合は、「ベル上段1〜8」と「ベル上段1〜16」の図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図31及び図32参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「21〜24」に対しては、「中左右又は中右左」の押し順が割り当てられている。
【0158】
これにより、小役・リプレイ用データポインタとして「21〜24」が取得された場合は、遊技者が行う押し順が「中左右又は中右左」であることを条件に、「ベル中段1〜8」又は「ベル上段1〜16」の何れかの図柄の組合せが表示される。一方、遊技者が行う押し順が「中左右又は中右左」ではない場合は、回転するリールに対するストップボタンの押すタイミングが正解であれば、「ベル中段1〜8」又は「ベル上段1〜16」の何れかの図柄の組合せが表示される。なお、回転するリールに対するストップボタンの押すタイミングが不正解の場合は、「ベルこぼし」が表示される。
【0159】
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図45を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータを規定している。つまり、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照すると、そのときに表示可能な内部当籤役が判別できる。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)に応じて(図柄組合せテーブルに規定される投入枚数毎、或いは、遊技状態毎に)、設けられる。例えば、2枚投入時(BB中)は、図柄組合せテーブルにおいてBB1(青7・青7・青7)に係る図柄の組合せが規定されていないため、各リールの図柄コード「00000001」(青7に対応)の格納領域1のビット0(BB1に対応)には、0が規定される。
【0160】
例えば、リール種別「左」における図柄コード「00000001」に対応する格納領域1〜28は、左リール3Lの中段(入賞判定ライン上)に「青7」の図柄が停止した場合に表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が立っている。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルにて規定されているデータは、後述の図柄コード格納領域(図50参照)に格納されているデータに論理積して格納される。
【0161】
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図46〜図51を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
【0162】
[表示役格納領域]
まず、図46を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。
表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜28から構成されている。
【0163】
各表示役格納領域1〜28において、対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。また、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せやボーナスの作動に係る図柄の組合せなどが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示す。
メダルの投入枚数が2枚の時(BB中)に、BB1又はBB2に係る図柄の組合せが表示されても、当該表示役格納領域には格納されない。
【0164】
なお、メインRAM53には、内部当籤役格納領域と持越役格納領域(図示せず)が設けられている。内部当籤役格納領域と持越役格納領域の構成は、表示役格納領域の構成と同様となっている。
内部当籤役格納領域1〜28において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
【0165】
内部抽籤の結果、内部当籤役として「BB1,BB2、RB1〜7」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「青7−青7−青7」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
【0166】
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図47を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。遊技状態フラグは、各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられている。遊技状態フラグ格納領域において対象となるビットに「1」が立っているとき、該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われている。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が立っているときは、BB1又はBB2の作動が行われており、BB遊技状態である。
【0167】
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図48を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。
作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグは、各ビットに対してストップボタンの操作状態が割り当てられている。例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。
【0168】
例えば、左ストップボタン17Lが未だ押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だ押されていないストップボタンを識別する。
【0169】
[押下順序格納領域]
次に、図49を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。
押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグは、各ビットに対して固有の押下順序の種別が割り当てられる。例えば、押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
【0170】
[図柄コード格納領域]
次に、図50を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。
図柄コード格納領域は、直近に操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜29)とが格納される。
なお、全停止後は、図柄コード格納領域2〜29に表示役が格納される。
【0171】
図50に示す図柄コード格納領域には、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブルから読み出して、図柄コード格納領域のデータと論理積したものが格納される。
【0172】
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図51を参照して、引込優先順位データ格納領域について説明する。
引込優先順位データ格納領域は、リールの種別に応じて、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の3つを含んで構成される。
【0173】
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された優先引込順位データが格納される。本実施の形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かが検索される。
【0174】
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、優先引込順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図42参照)の種類によって異なる。図51に示す引込優先順位データ格納領域は、引込優先順位テーブル番号が「5」の例である。この引込優先順位データ格納領域では、優先引込順位データのビット3が「全ベル中段」及び「全ベルクロスダウン」に対応し、ビット2が「全リプレイ」及び「全ベル上段」に対応する。また、ビット1は、「その他(全チャンス、全確定役、全チェ及び全氷」に対応する。
【0175】
ビット0が対応する「停止可能」は、ハズレ用である。そして、対象となる図柄位置の図柄が表示されると、内部当籤役として決定されていない当籤役に対応した図柄の組合せが表示されてしまう場合は、優先引込順位データのビット0に「0」が格納される。
【0176】
優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表している。例えば、図51に示す引込優先順位データ格納領域において、優先順位が最も高い優先順位引込データは、「00001111」(ベル中段・ベルクロスダウンのうち少なくともいずれか1つ+全リプレイ・ベル上段のうちの少なくともいずれか1つ+その他のうち少なくともいずれか1つ)となる。一方、優先順位が最も低い優先引込順位データは、「00000000」(停止禁止)となる。
【0177】
優先引込順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。つまり、優先引込順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、優先引込順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものといえる。なお、優先引込順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、前述の検索順序テーブル(図43参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
【0178】
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図52〜図69を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0179】
[BB中pt抽籤テーブル]
まず、図52を参照して、BB中pt(ポイント)抽籤テーブルについて説明する。
BB中pt抽籤テーブルは、当籤番号に応じてBB中ptが決定されるときの抽籤値を規定している。
【0180】
本実施の形態では、BB中にBB中pt抽籤テーブルを参照してBB中pt抽籤処理を行う。このBB中pt抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜32767」から抽出される乱数値を、当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負(0以下)となったか否かの判定を行うことによってBB中ptの内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負(0以下)になったときのBB中ptが取得される。
なお、サブCPU81により行われる抽籤処理は、上記の抽籤(抽出された乱数値(0〜32767)から抽籤値を減算する抽籤)を行う。
【0181】
取得したBB中ptは、BB中において累積される。そして、累積されたBB中ptは、後述するAT抽籤処理及びBB中セット数抽籤処理(図95及び図102参照)を行うときに使用される。
【0182】
[モード9抽選用pt抽籤テーブル]
次に、図53を参照して、モード9抽籤用pt(ポイント)抽籤テーブルについて説明する。
モード9抽籤用pt抽籤テーブルは、内部当選役とモードに応じて、モード9抽籤用ptが決定されるときの抽籤値を規定している。
【0183】
本実施の形態では、モード9抽籤用pt抽籤テーブルを参照してモード9抽籤用pt抽籤処理を行う。取得したモード9抽籤用ptは、累積されて、後述するモード9抽籤処理(図94参照)を行うときに使用される。
なお、「リプ3連」は、リプレイが3連続で当籤した場合であり、「リプ4連」は、リプレイが4連続で当籤した場合である。また、「リプ5連」は、リプレイが5連続で当籤した場合である。また、「ドンリプ」とは、非有効ラインに「ドン−ドン−ドン」が表示されるリプレイのことである。
【0184】
[モードの説明]
ここで、図54を参照して、副制御回路42において実行されるモードについて説明する。
本実施の形態の遊技機では、モード1〜9のいずれかが実行される。
【0185】
図54に示すように、「モード1」は、通常遊技状態であって後述するAT抽籤でAT当籤となる確率が低確率に設定された状態である。「モード2」は、通常遊技状態であってAT抽籤でAT当籤となる確率が中確率に設定された状態である。「モード3」は、通常遊技状態であってAT抽籤でAT当籤となる確率が高確率に設定された状態である。なお、本実施の形態における中確率とは、低確率よりも高く、高確率よりも低い。
通常遊技状態は、ボーナスゲーム(BB遊技状態、RB8遊技状態)以外の遊技状態である。
【0186】
「モード4」は、BB終了後にのみ移行するモードであり、AT抽籤でAT当籤となる確率が超高確率に設定された状態である。なお、本実施の形態における超高確率とは、高確率よりも高い。「モード5」は、AT抽籤でAT当籤が決定されからARTが開始されるまでの前兆となる状態である。「モード6」は、リプレイ(再遊技)に係る内部当籤役が決定される確率が優遇されるRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行するまでのAT(ナビあり)を実行する状態である。
【0187】
「モード7」は、RT3遊技状態用のモードであって、AT抽籤でAT当籤となる確率が低確率に設定された状態である。「モード8」は、RT3遊技状態用のモードであって、AT抽籤でAT当籤となる確率が高確率に設定された状態である。「モード9」は、RT4遊技状態用のモードである。
【0188】
[モード移行抽籤テーブル]
次に、図55を参照して、モード移行抽籤テーブルについて説明する。
モード移行抽籤テーブルは、当籤番号の現在のモードに応じて、移行されるモードの抽籤値を規定している。
【0189】
本実施の形態では、モード1〜3のときにモード移行抽籤テーブルを参照してモード移行抽籤処理(モードの内部的な抽籤)を行う。例えば、現在のモードが「モード1」で当籤番号が「0(ハズレ)」のときは、現在のモードと同じ「モード1」が維持される。
【0190】
[ART終了時モード移行抽籤テーブル]
次に、図56を参照して、ART終了時モード移行抽籤テーブルについて説明する。
ART終了時モード移行抽籤テーブルは、ART終了後に移行されるモードの抽籤値を規定している。
【0191】
本実施の形態では、ART終了時にART終了時モード移行抽籤テーブルを参照してART終了時モード移行処理(図100参照)を行う。このART終了時モード移行処理では、ART終了後に移行されるモードの内部的な抽籤を行う。
例えば、ART終了時に「モード1」に移行される確率は、「19768/32768」になる。
【0192】
[モード9抽籤テーブル]
次に、図57を参照して、モード9抽籤テーブルについて説明する。
モード9抽籤テーブルは、モード9抽籤用ptの累積に応じて、モード9への移行の当籤又は非当籤の抽籤値を規定している。
【0193】
本実施の形態では、モード9抽籤テーブルを参照してモード9抽籤処理(図94参照)を行う。このモード9抽籤処理では、モード9への移行の当籤又は非当籤の内部的な抽籤を行う。
例えば、モード9抽籤用ptの累積が「8」のときにモード9への移行の「当籤」が決定される確率は、「50/32768」になる。
【0194】
[AT抽籤テーブル]
次に、図58を参照して、AT抽籤テーブルについて説明する。
AT抽籤テーブルは、内部当籤役とモードに応じて、AT(アシストタイム)等の抽籤値を規定している。
【0195】
本実施の形態では、AT抽籤テーブルを参照してAT抽籤処理(図102参照)を行う。このAT抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜32768」から抽出される乱数値を、内部当籤役及び現在のモードに応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負(0以下)となったか否かの判定を行うことによってATが当籤したか否かの内部的な抽籤を行う。
【0196】
AT抽籤テーブルでは、「AT当籤」の他に、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」に対してそれぞれ抽籤値を規定している。つまり、AT抽籤処理では、「AT当籤」、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」のいずれか1つが決定される。例えば、「モード1」で内部当籤役が「単独BB」であった場合は、必ず「AT当籤」が決定される。
【0197】
「AT当籤」又は「特殊当籤」が決定されると、モード5に移行し、後述する前兆G数決定処理(図102参照)で決定された前兆G数が不図示の格納領域に格納される。つまり、モード5であるか否かを判別することにより、前兆G中であるか否かを判別することがきる。
【0198】
また、「特殊当籤」は、AT当籤の契機によって前兆G数が少ないものが選択され易くするために設けられている。本実施の形態では、AT当籤の契機として、例えば、「確定役」や「リプ5連」などのAT当籤が確定するもの、つまり、AT当籤が遊技者に分かり易いものを設定している。
【0199】
「ガセ前兆」が決定されると、モードの移行は行われずに、前兆G数決定処理で決定された前兆G数が不図示の格納領域に格納される。つまり、モード5(前兆G)でないにも関らず、前兆G数が格納されている場合は、ガセ前兆中である。
「ハズレ」が決定されると、モードの移行も前兆G数の格納も行われない。
【0200】
[セット数抽籤テーブル]
次に、図59を参照して、セット数抽籤テーブルについて説明する。
セット数抽籤テーブルは、内部当籤役とモードに応じて、セット数の抽籤値を規定している。
【0201】
セット数とは、ARTを1セットとした数である。
ARTとは、AT(アシストタイム)とRT(リプレイタイム)を兼ねた特典である。本実施の形態におけるARTは、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行するまでのAT(アシストタイム)が開始されてから、RT3遊技状態又はRT4遊技状態で50ゲームが終了するまで実行される。ARTは、モード6とモード7〜9のいずれか1つとの組合せで1セットとして管理される。
また、RT3遊技状態及びRT4遊技状態では、リプレイが内部当籤役として決定される確率が優遇される(高くなる)。
【0202】
本実施の形態では、セット数抽籤テーブルを参照してセット数抽籤処理(図95参照)を行う。このセット数抽籤処理では、セット数の内部的な抽籤を行う。
例えば、現在のモードが「モード1」で内部当籤役として「ハズレ」が決定したときは、セット数として「1」が取得される。
【0203】
[BB中セット数抽籤テーブル]
次に、図60を参照して、BB中セット数抽籤テーブルについて説明する。
BB中セット数抽籤テーブルは、BB中ptの累積値に応じて、セット数の抽籤値を規定している。
【0204】
本実施の形態では、BB中セット数抽籤テーブルを参照してBB中セット数抽籤処理(図102参照)を行う。このBB中セット数抽籤処理では、BB中におけるセット数の内部的な抽籤を行う。
【0205】
例えば、BB中ptの累積値が「2」のときにセット数として「1」が決定される確率は、「31758/32768」になる。
なお、セット数に対応する抽籤値の振り分けは、BB中ptの累積値に応じて変えてもよい。
【0206】
[前兆G数決定テーブル]
次に、図61を参照して、前兆G(ゲーム)数決定テーブルについて説明する。
前兆G数決定テーブルは、現在のモード及び参照されるタイミングに応じて、前兆G数の抽籤値を規定している。
【0207】
本実施の形態では、前兆G数決定テーブルを参照して前兆G数決定処理(図102参照)を行う。この前兆G数決定処理では、前兆G数の内部的な抽籤を行う。
例えば、現在のモードが「モード1〜3」でBB後であるとき、前兆G数として「20」が決定される確率は、「6268/32768」になる。
【0208】
[モード4G数抽籤テーブル]
次に、図62を参照して、モード4G(ゲーム)数抽籤テーブルについて説明する。
モード4G数抽籤テ−ブルは、モード4カウンタにセットする値に対して抽籤値を規定している。
【0209】
本実施の形態では、モード4G数抽籤テ−ブルを参照してモード4カウンタにセットする値を決定するモード4G数抽籤処理(図95及び図102参照)を行う。この処理では、モード4カウンタにセットする値の内部的な抽籤を行う。
例えば、モード4カウンタにセットする値として「10」が決定される確率は、「1000/32768」になる。
【0210】
[ミッション発生抽籤テーブル]
次に、図63を参照して、ミッション発生抽籤テーブルについて説明する。
ミッション発生抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、ミッション発生の当籤及び非当籤の抽籤値を規定している。
【0211】
本実施の形態では、ミッション発生抽籤テーブルを参照してミッション発生抽籤処理(図96参照)を行う。このミッション発生抽籤処理では、ミッション発生の当籤又は非当籤の内部的な抽籤を行う。
【0212】
例えば、内部当籤役が「SB2」であるとき、ミッション発生が「当籤」になる確率は、「3276/32768」になる。ミッション発生が「当籤」になると、ミッションフラグ、ミッション前兆カウンタ、保障カウンタ及びカードカウンタがセットされる。本実施の形態におけるミッション前兆カウンタ、保障カウンタ及びカードカウンタのセット値は、それぞれ7、20及び10に設定されている。
【0213】
[ミッション終了抽籤テーブル]
次に、図64を参照して、ミッション終了抽籤テーブルについて説明する。
ミッション発生抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、ミッション終了の当籤及び非当籤の抽籤値を規定している。
【0214】
本実施の形態では、ミッション終了抽籤テーブルを参照してミッション終了抽籤処理(図96参照)を行う。このミッション終了抽籤処理では、ミッション終了の当籤又は非当籤(継続)の内部的な抽籤を行う。
例えば、内部当籤役が「ハズレ」であるとき、ミッション終了が「非当籤(継続)」になる確率は、「26768/32768」になる。
【0215】
[カード抽籤テーブル]
次に、図65を参照して、カード抽籤テーブルについて説明する。
カード抽籤テーブルは、内部当籤役及び保障区間に応じて、カード枚数の抽籤値を規定している。
【0216】
本実施の形態では、カード抽籤テーブルを参照してカード枚数を決定する処理(図96参照)を行う。この処理では、カード枚数の内部的な抽籤を行う。
【0217】
例えば、内部当籤役が「ハズレ」で保障区間内であるとき、カード枚数として「0」が決定される。決定されたカード枚数は、カードカウンタから減算される。
また、保障区間は、保障カウンタが1以上のときに保障区間内となり、保障カウンタが0のときに保障区間外となる。
【0218】
[打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル]
次に、図66を参照して、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルについて説明する。
打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルは、成功カウンタ及び内部当籤役に応じて、打ち上げ準備演出の演出番号の抽籤値を規定している。
【0219】
本実施の形態では、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルを参照して、演出番号を決定する処理(図98参照)を行う。この処理では、打ち上げ準備演出の演出番号の内部的な抽籤を行う。
【0220】
例えば、成功カウンタが「1」以上のときに、演出番号として「6」が決定される確率は、「11000/32768」である。そして、演出番号として「6」が決定されると、スタートレバー16の操作時に松明が稼動し、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めたときに花火玉が光る「花火玉フラッシュ」の演出が行われる。この「花火玉フラッシュ」は、後述するセット数が上乗せされたことを報知する演出である。
【0221】
また、打ち上げ準備演出中にBBが内部当籤役として決定した場合は、演出番号の「7」が決定される。演出番号として「7」が決定されると、スタートレバー16の操作時に松明が稼動し、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めたときに液晶表示装置10に「大当たり」の表示が行われる。この「大当たり」の表示は、BBが内部当籤役として決定したことを報知する演出である。
【0222】
[打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブル]
次に、図67を参照して、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルについて説明する。
打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルは、上乗せ個数に応じて、打ち上げ準備演出を行う連続回数の抽籤値を規定している。
【0223】
本実施の形態では、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルを参照して打ち上げ準備演出の連続回数を決定する処理(図98参照)を行う。この処理では、打ち上げ準備演出が発生する連続回数の内部的な抽籤を行う。
例えば、上乗せ個数が「2」のときは、連続回数として「2」が決定される。
【0224】
上記上乗せ個数は、その遊技におけるAT抽籤処理で加算されたセット数のことである。また、連続回数が「0」の場合は、打ち上げ準備演出が1回で終了し、連続回数が「1」の場合は、打ち上げ準備演出が合計で2回発生する。また、打ち上げ準備演出中にさらに上乗せした場合は、その上乗せした個数分を連続回数に加算する。つまり、本実施の形態では、打ち上げ準備演出が連続して発生した回数によってARTの上乗せ個数を遊技者に報知する。
【0225】
[BB終了時抽籤テーブル]
次に、図68を参照して、BB終了時抽籤テーブルについて説明する。
BB終了時抽籤テーブルは、BB中ptの累積に応じて、AT当籤の抽籤値を規定している。
【0226】
本実施の形態では、BB終了後に、BB終了時抽籤テーブルを参照してAT抽籤処理(図102参照)を行う。このAT抽籤処理では、AT当籤又はハズレの内部的な抽籤を行う。
例えば、BB中ptの累積が「2」のときにAT当籤が決定される確率は、「4096/32768」になる。
【0227】
[ナビ対応テーブル]
次に、図69を参照して、ナビ対応テーブルについて説明する。
ナビ対応テーブルは、モードと小役・リプレイ用データポインタに応じて、ナビの有無を規定している。
【0228】
図69に示すように、本実施の形態では、モード6〜9のときに、遊技者にとって有益な遊技状態にするための押し順を報知(ナビ)する。図69中の○は、当籤役と停止順序の対応表(図44参照)の太枠で示す押し順が報知される。例えば、「モード6」であって小役・リプレイ用データポインタが「17」のときは、「左中右」又は「左右中」の押し順を報知する。
【0229】
また、本実施の形態では、「モード6」であって小役・リプレイ用データポインタが「7〜10」のいずれかのときに、後述するモード9フラグがオンであれば、「RT4リプ」が表示される押し順を報知する。一方、後述するモード9フラグがオフのときは、RT3リプ」が表示される押し順を報知する。
【0230】
<主制御回路の動作説明>
次に、図70〜図90を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0231】
[メインCPUの制御によるメインフローチャート]
まず、図70を参照して、メインCPU51の制御によるメインフローチャートについて説明する。
【0232】
パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われた等が判定され、その判定結果に応じた初期化が行われる。
【0233】
次に、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域をクリアする。指定格納領域とは、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要な格納領域である。
【0234】
次に、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。
【0235】
次に、メインCPU51は、乱数値を抽出し、メインRAM53に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。抽出した乱数値を乱数値格納領域に格納すると、メインCPU51は、後で図72及び図73を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。
【0236】
次に、メインCPU51は、後で図75を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(S6)。次に、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S7)。つまり、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に対して送信する。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0237】
次に、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S8)。この処理では、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合には、所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
【0238】
次に、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S9)。つまり、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(図90参照)によってステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。このとき、各リール3L,3C,3Rは、その回転が定速に達するまで加速が行われ、その後、定速が維持されるように制御される。
【0239】
次に、メインCPU51は、後で図76を参照して説明する引込優先順位格納処理を行う(S10)。この処理では、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。
【0240】
次に、メインCPU51は、後で図79を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S11)。この処理では、ストップボタン17L,17C,17Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。
【0241】
次に、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S12)。この処理では、図柄コード格納領域(2以降)のデータを表示役格納領域に格納する。なお、リール3L,3C,3Rが全停止後に入賞判定ラインに表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)とを照合する。そして、入賞判定ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域(図46参照)に格納するようにしてもよい。
【0242】
次に、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S13)。この処理では、S12において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。
S12の入賞検索処理及びS13のメダル払出処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る遊技媒体付与手段を構成する。
【0243】
次に、メインCPU51は、後で図87を参照して説明するRT制御処理を行う(S14)。この処理では、RT遊技状態を管理する。
【0244】
次に、メインCPU51は、後で図88を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S15)。この処理では、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
【0245】
次に、メインCPU51は、後で図89を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S18)。この処理では、ボーナスの作動を開始するか否かと、再遊技を行うか否かがチェックされる。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、再びS2の処理を行う。
【0246】
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図71を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
【0247】
はじめに、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタは0であるか否かで判別される。つまり、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上(本実施の形態では「2」又は「3」)であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
【0248】
自動投入カウンタは、前回の単位遊技において例えば「RT1リプ1〜36」等の再遊技に係る表示役の何れかが成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役の何れかが成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動で投入される。
【0249】
自動投入要求が有ると判別したとき、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写して、その後、自動投入カウンタの値をクリアする。
【0250】
一方、自動投入要求が有ると判別したとき、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口11から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
【0251】
次に、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。本実施の形態では、一般遊技状態及びRB1遊技状態のときに投入枚数の最大値を「3」に設定し、RB8(BB)遊技状態のときに投入枚数の最大値を「2」に設定する。
【0252】
次に、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。メダル受付許可ではないと判別したとき、メインCPU51は、S39の処理に移行する。
一方、メダル受付許可であると判別したとき、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」が加算される。
【0253】
次に、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に対して送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
【0254】
次に、メインCPU51は、投入枚数は遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。投入枚数は遊技開始可能枚数では無いと判別したとき、メインCPU51は、処理をS35に戻す。
一方、投入枚数は遊技開始可能枚数であると判別したとき、又はS35の処理でメダル受付許可ではないと判別したとき、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。
【0255】
スタートスイッチはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS35に戻す。
一方、スタートスイッチはオンであると判別したとき、メインCPU51は、メダル通過禁止を行う(S40)。これにより、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0256】
[内部抽籤処理]
次に、図72及び図73を参照して、内部抽籤処理について説明する。
この内部抽籤処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る内部当籤役決定手段を構成する。
【0257】
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S51)。つまり、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照して遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図19参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数とは、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
【0258】
次に、メインCPU51は、後で図74を参照して説明する抽籤値変更処理を行う(S51)。この処理では、遊技状態に応じてリプレイ又は/及び小役に係る当籤番号の抽籤値が変更される。
【0259】
次に、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S53)。そして、当籤番号の初期値として1をセットする。次に、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S54)。
【0260】
続いて、メインCPU51は、演算結果>0であるか否かを判別する(S55)。演算結果>0であると判別したとき、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S56)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
【0261】
次に、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S57)。全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき、メインCPU51は、データポインタとして0をセットする(S58)。つまり、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
【0262】
S55の処理において演算結果>0ではない(演算結果≦0)と判別したとき、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S59)。
【0263】
S59の処理の後又はS58の処理の後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S60)。そして、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S61)。
【0264】
次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であるか否かを判別する(S62)。持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S63)。次に、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S64)。
【0265】
次に、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)のビット4〜7及びRT遊技数カウンタをクリアする(S65)。すなわち、RT1〜4遊技状態の何れかからRT0遊技状態に移行する。次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S66)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0266】
[抽籤値変更処理]
次に、図74を参照して、抽籤値変更処理について説明する。
【0267】
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照し、RT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S71)。RT遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、対応するRT用内部抽籤テーブルを参照してリプレイに係る当籤番号(1〜15)の抽籤値を変更する(S72)。
【0268】
S72の処理の後、又はS71の処理でRT遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照し、SB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S73)。SB遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図70参照)に移す。
【0269】
一方、SB遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、SB1・2用内部抽籤テーブル(図25を参照)を参照し、小役に係る当籤番号(28)の抽籤値を変更する(S74)。S74の処理を終えると、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理に移す。
【0270】
[リール停止初期設定処理]
次に、図75を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
【0271】
はじめに、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図33)を参照して、内部当籤役に基づいて回胴停止用番号を取得する(S91)。次に、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照し、回胴停止用番号に基づいて、各情報を取得する(S92)。本実施の形態における各情報とは、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ及び変則押し時テーブル選択データである。
【0272】
次に、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図50参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S93)。その後、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに3を格納する(S94)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。S94の処理を終えると、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0273】
[引込優先順位格納処理]
次に、図76を参照して、引込優先順位格納処理について説明する。
【0274】
はじめに、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数としてメインRAM53に格納する(S101)。次に、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S102)。メインCPU51は、例えば、回転中のリールのうち、最も左寄りのリールから順に検索対象リールとして決定する。
【0275】
例えば、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。そして、左リール3Lについて後述のS111までの各処理が行われてS102の処理に戻ると、続いて中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、最後に右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
【0276】
次に、メインCPU51は、後で図77を参照して説明する引込優先順位テーブル選択処理を行う(S103)。この処理では、内部当籤役及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。
【0277】
次に、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S104)。続いて、メインCPU51は、後で図78を参照して説明する図柄コード取得処理を行う(S105)。この処理では、検索対象リールの現在の図柄位置データについて、図柄コードが格納される。
【0278】
次に、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域とに基づいて、表示役格納領域を更新する(S106)。この時点では、内部当籤役の当選の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示される可能性のある図柄の組合せが表示役格納領に格納される。
【0279】
次に、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S107)。この処理では、表示役格納領域(図46参照)でビットが「1」になっており、且つ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、選択されている引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、チェリー)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、「停止禁止(全ビット0)」をセットする。
【0280】
次に、メインCPU51は、取得した優先引込順位データを引込優先順位データ格納領域(図51参照)に格納する(S108)。このとき、優先引込順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように格納される。
次に、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S109)。
【0281】
次に、メインCPU51は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(S110)。図柄チェック回数は0ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS105に戻す。
【0282】
S110の処理で図柄チェック回数は0であると判別したとき、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S111)。検索回数分検索していないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS102に戻す。
一方、検索回数分検索したと判別したとき、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0283】
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図77を参照して、引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
【0284】
はじめに、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号はセットされているか否かを判別する(S121)。引込優先順位テーブル番号はセットされていると判別したとき、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図76参照)に移す。
【0285】
S121の処理で引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、押下順序格納領域(図49参照)及び作動ストップボタン格納領域(図48参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S122)。
【0286】
S122の処理では、まず、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序と作動ストップボタンのデータを取得する。次に、引込優先順位テーブル選択データに応じた引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
【0287】
S122の処理を終えると、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理に移す。
【0288】
[図柄コード取得処理]
次に、図78を参照して、図柄コード取得処理について説明する。
【0289】
はじめに、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S131)。本実施の形態では、有効ラインは、センタライン8(図1参照)のみである。次に、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S132)。
例えば、有効ラインがクロスダウンラインであった場合は、検索対象リールの上段の情報を取得したいので、その上段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
【0290】
次に、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S133)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了する。
【0291】
[リール停止制御処理]
次に、図79を参照して、リール停止制御処理について説明する。
このリール停止制御処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る停止制御手段を構成する。
【0292】
はじめに、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S141)。有効なストップボタンが押されていないと判別したとき、メインCPU51は、再びS141の処理を行い、有効なストップボタンの押圧操作を待つ。
【0293】
一方、有効なストップボタンが押されたと判別したとき、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を更新する(S142)。次に、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S143)。
【0294】
次に、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S144)。続いて、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S145)。
【0295】
次に、メインCPU51は、後で図80を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(S146)。次に、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に対して送信する(S147)。リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。
【0296】
次に、メインCPU51は、停止開始位置と滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、メインRAM53に格納する(S148)。この処理において、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置として決定する。
【0297】
次に、メインCPU51は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S149)。次に、メインCPU51は、図78を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S150)。その後、メインCPUは、取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S151)。
【0298】
次に、メインCPU51は、後で図85を参照して説明する制御変更処理を行う(S152)。次に、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S153)。押されたストップボタンが放されていないと判別したとき、メインCPU51は、再びS153の処理を行い、押されたストップボタンが離されるのを待つ。
【0299】
一方、押されたストップボタンが放されていると判別したとき、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S55)。ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したとき、メインCPU51は、図76を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S156)。S156の処理を終えると、メインCPU51は、処理をS141に戻す。
【0300】
一方、S155の処理でストップボタン未作動カウンタは0であると判別したとき、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0301】
[滑り駒数決定処理]
次に、図80を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
【0302】
はじめに、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S171)。メインCPU51は、左ストップボタン17Lが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に“1”が立てられた「10000000」を選択する。また、中ストップボタン17Cが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に“1”が立てられた「00010000」を選択する。また、右ストップボタン17Rが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に“1”が立てられた「00000010」を選択する。
【0303】
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは2)であるか否かを判別する(S172)。第1停止ではないと判別したとき、メインCPU51は、後で図81を参照して説明する第2・第3停止処理を行う(S173)。
【0304】
一方、第1停止であると判別したとき、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S174)。作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データおよび図柄カウンタを取得する(S175)。順押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照して取得される。
【0305】
次に、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びライン変更ステータスを取得する(S176)。
【0306】
S174の処理において作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したとき、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S177)。変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照して取得される。
【0307】
次に、メインCPU51は、後で図82を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S178)。次に、メインCPU51は、後で図83を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S179)。次に、メインCPU51は、セットした変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータおよび停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S180)。
【0308】
S180の処理の後、S176の処理の後、又はS173の処理の後、メインCPU51は、後で図84を参照して説明する優先引込制御処理を行う(S181)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた優先引込順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。S181の処理を終えると、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図79参照)に移す。
【0309】
[第2・第3停止処理]
次に、図81を参照して、第2・第3停止処理について説明する。
【0310】
はじめに、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S201)。第2停止操作時であると判別したとき、メインCPU51は、順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S202)。順押しであると判別したとき、メインCPU51は、後で図82を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S203)。
【0311】
S203の処理の後、S201の処理で第2停止操作時ではないと判別したとき、又はS202の処理で順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、後で図83を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S204)。次に、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S205)。この処理では、停止テーブル(図37〜図40参照)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
【0312】
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが“1”であるか否かの検索を順次行う。次に、メインCPU51は、対応するデータが“1”である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。S205の処理を終えると、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図80参照)に移す。
【0313】
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図82を参照して、ライン変更ビットチェック処理について説明する。
【0314】
はじめに、メインCPU51は、変更ステータスは1又は2であるか否かを判別する(S211)。変更ステータスは1又は2であると判別したとき、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S211)。本実施の形態では、変更ステータスが「1」の場合にAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にBラインステータスをセットする。S211の処理を終えると、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理する。
【0315】
S211の処理で変更ステータスは1及び2ではないと判別したとき、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S213)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブルの「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
【0316】
一方、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S214)。Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。S214の処理を終えると、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
【0317】
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図83を参照して、ラインマスクデータ変更処理について説明する。
【0318】
はじめに、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S221)。Cラインステータスのセットは、後で図86を参照して説明する第2停止後制御変更処理において、順押しである場合に行われる。Cラインステータスがセットされていると判別したとき、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S222)。
【0319】
S222の処理において第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S223)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンが右ストップボタンになる。したがって、S223の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図37〜図39)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照されることになる。S223の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0320】
S222の処理において第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S224)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S224の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照されることになる。S224の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0321】
S221の処理においてCラインステータスがセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S225)。Bラインステータスがセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0322】
一方、Bラインステータスがセットされていると判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S226)。例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブルの「Bラインデータ」に対応する列が参照されることになる。S226の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
【0323】
[優先引込制御処理]
次に、図84を参照して、優先引込制御処理について説明する。
【0324】
はじめに、メインCPU51は、検索順序テーブル(図43参照)をセットする(S241)。次に、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S242)。検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットし、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。
【0325】
次に、メインCPU51は、停止順序テーブルの先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S243)。
【0326】
次に、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S244)。次に、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、優先引込順位データを取得する(S245)。
【0327】
次に、メインCPU51は、S245の処理で取得した優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えるか否かを判別する(S246)。S245の処理で取得した優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えると判別したとき、メインCPU51は、S244の処理で取得した滑り駒数を退避する(S247)。
【0328】
S247の処理の後、又はS246の処理で優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えないと判別したとき、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S248)。次に、メインCPU51は、チェック回数は「0」であるか否かを判別する(S249)。
【0329】
S249の処理においてチェック回数は「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS244に移す。一方、チェック回数は「0」であると判別したとき、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S250)。S250の処理を終えると、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図80参照)に移す。
【0330】
[制御変更処理]
次に、図85を参照して、制御変更処理について説明する。
【0331】
はじめに、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S271)。第3停止後であると判別したとき、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図79参照)に移す。
【0332】
S271の処理において第3停止後ではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S272)。第2停止後であると判別したとき、メインCPU51は、後で図86を参照して説明する第2停止後制御処理を行う(S273)。S273の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
【0333】
S272の処理において第2停止後ではないと判別したとき、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S274)。順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。一方、順押しであると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図35参照)を取得し、検索回数として「21」をセットする(S275)。
【0334】
次に、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S276)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S277)。次に、メインCPU51は、更新した変更対象ポジションと停止予定位置は一致するか否かを判別する(S278)。更新した変更対象ポジションと停止予定位置は一致しないと判別したとき、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S279)。検索回数は「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS277に移す。
【0335】
一方、検索回数は「0」であると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S280)。次に、メインCPU51は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S281)。S281の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
【0336】
S278の処理で変更対象ポジションと停止予定位置は一致すると判別したとき、メインCPU51は、変更対象ポジションとライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号およびCラインチェックデータを取得する(S282)。
次に、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S283)。S283の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
【0337】
[第2停止後制御変更処理]
次に、図86を参照して、第2停止後制御変更処理について説明する。
【0338】
はじめに、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S301)。順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理(図85参照)に移す。
【0339】
S301の処理において順押しであると判別したとき、メインCPU51は、Cラインチェックデータはオンであるか否かを判別する(S302)。このCラインチェックデータは、制御変更処理(図85参照)のS282の処理によって取得される。
【0340】
S302の処理においてCラインチェックデータはオンであると判別したとき、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S303)。第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理に移す。
【0341】
S303の処理において第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S304)。次に、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S305)。S305の処理を終えると、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理に移す。
【0342】
[RT制御処理]
次に、図87を参照して、RT制御処理について説明する。
【0343】
はじめに、メインCPUは、持越役格納領域を参照して、ボーナスが持越し中であるか否かを判別する(S311)。つまり、持越役格納領域が「1」以上であるか否かを判別する。ボーナスが持越し中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス中であるか否かを判別する(S312)。なお、この処理においては、SB以外のボーナス中であるか否かを判別する。
【0344】
S312の処理でボーナス中ではないと判別したとき、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図17参照)を参照し、表示役に基づいて遊技状態フラグをセットする。このとき、現在のRT遊技状態フラグをクリアして、移行先のRT遊技状態フラグをセットする。例えば、表示役が「RT3リプ」であった場合は、RT2遊技状態からRT3遊技状態に移行するため、遊技状態フラグ格納領域のビット5をクリアして、ビット6に「1」をセットする。
【0345】
次に、メインCPU51は、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行したか否かを判別する(S314)。RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行したと判別したとき、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたRT遊技数カウンタに「50」をセットする(S315)。
【0346】
S311の処理でボーナスが持越し中であると判別したとき、S312の処理でボーナス中であると判別したとき、又はS314の処理でRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行していないと判別したとき、メインCPU51は、RT遊技数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S316)。
【0347】
S316の処理でRT遊技数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、RT遊技数カウンタを1減算する(S317)。そして、メインCPU51は、RT遊技数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S318)。RT遊技数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域のビット4〜7をクリアし、RT2遊技状態フラグ(ビット5)をセットする(S319)。
【0348】
S319の処理の後、S316の処理でRT遊技数カウンタは「0」であると判別したとき、又はS318の処理でRT遊技数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S320)。つまり、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路に対して送信する。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。S320の処理を終えると、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0349】
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図88を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0350】
はじめに、メインCPU51は、ボーナスが作動中であるか否かを判別する(S341)。ボーナスが作動中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
一方、ボーナスが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、SB遊技状態であるか否かを判別する、
【0351】
S342の処理でSB遊技状態であると判別したとき、メインCPU51は、SB終了時処理を行う(S343)。この処理では、SB遊技状態フラグをオフして、遊技可能回数カウンタをクリアする。S343の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0352】
S342の処理でSB遊技状態ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタ<0であるか否かを判別する(S344)。ボーナス終了枚数カウンタ<0であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S345)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、BB遊技状態フラグをオフにする。さらに、RB遊技状態フラグ等をオフし、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアする。
なお、ボーナス終了枚数カウンタが<0である場合は、BB遊技状態中にメダルの払出しが465枚を超えたことを意味する。
また、S344の処理時が通常遊技(非BB)中のRB1遊技状態である場合は、S344の処理で「NO」と判断される。
【0353】
次に、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S346)。つまり、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に対して送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
【0354】
次に、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S347)。S347の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0355】
S344の処理でボーナス終了枚数カウンタ<0ではない(ボーナス終了枚数カウンタ≧0)と判別したとき、メインCPU51は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを更新する(S348)。入賞可能回数カウンタは、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算される。また、遊技可能回数カウンタは、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
【0356】
次に、メインCPU51は、入手回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S349)。入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0357】
S349の処理で入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、RB終了時処理を行う(S350)。具体的には、メインCPU51は、RB遊技状態フラグをオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。S350の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0358】
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図89を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
このボーナス作動チェック処理を実行する主制御回路41は、本発明に係る特定遊技開始手段を構成する。
【0359】
はじめに、メインCPU51は、BBが作動中であるか否かを判別する(S371)。BBが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、RBが作動中であるか否かを判別する(S372)。RBが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0360】
S372の処理でRBが作動中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S373)。本実施の形態では、BB遊技状態中はRB8遊技状態になる。そのため、S373のRB作動時処理では、遊技可能回数カウンタに「12」がセットされ、入賞可能回数カウンタには「8」がセットされる。S373の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0361】
S371の処理でBBが作動中ではないと判別したとき、メインCPUは、ボーナスが入賞であるか否かを判別する(S374)。ボーナスが入賞であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、入賞したボーナスに対応したボーナス作動時処理を行う(S375)。なお、ボーナスがBBである場合は、BB作動時処理とRB作動時処理を行う。
【0362】
次に、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S376)。そして、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S377)。つまり、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に対して送信する。ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームが開始したことを示す情報などが含まれる。S377の処理を終えると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0363】
S374の処理でボーナスが入賞ではないと判別したとき、メインCPU51は、リプレイが入賞であるか否かを判別する(S378)。リプレイが入賞ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0364】
S378の処理においてリプレイが入賞であると判別したとき、メインCPU51は、自動投入を要求する(S379)。つまり、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。その後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
【0365】
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図90を参照して、メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。
【0366】
はじめに、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S401)。次に、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S402)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
【0367】
次に、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S403)。この処理では、全リールの回転開始が要求されたときに、各リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当するリールの図柄カウンタが滑り駒数分更新される。そして、更新された図柄カウンタが停止予定位置に応じた値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の中段に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。
【0368】
次に、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S404)。この処理では、7セグ表示器6の駆動制御を行って払出枚数やクレジット枚数などを表示させる。次に、メインCPU51は、レジスタの復帰を行う(S405)。この処理が終了すると、メインCPU51は、割込処理を終了する。
【0369】
<副制御回路の動作説明>
次に、図91〜図102を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0370】
[主基板通信タスク]
まず、図91を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
【0371】
はじめに、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
【0372】
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき、サブCPU81は、処理をS501に移す。
【0373】
一方。前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージを格納する(S504)。メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。S504の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS501に移す。
【0374】
[演出登録タスク]
次に、図92を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
【0375】
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次に、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージは有るか否かを判別する(S512)。メッセージは有ると判別したとき、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
【0376】
次に、サブCPU81は、後で図93を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
【0377】
S514の処理の後、又はS512の処理においてメッセージは無かったと判別したとき、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S517)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S517の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS511に移す。
【0378】
[演出内容決定処理]
次に、図93を参照して、演出内容決定処理について説明する。
この演出内容決定処理は、本発明に係る演出決定手段を示す。
【0379】
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。スタートコマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図94を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
【0380】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。S523の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図92参照)に移す。
【0381】
S521の処理においてスタートコマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。リール停止コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図99を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行う(S525)。この処理では、停止操作及びBET操作カウンタの値に基づいて演出番号を変更する。
【0382】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号と作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S526)。S526の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0383】
S524の処理においてリール停止コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S527)。表示コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図100を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S528)。この処理では、遊技状態、表示役、抽選等に基づいてモードの移行を行う。
【0384】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号と表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S529)。S529の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0385】
S527の処理において表示コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時であるか否かを判別する(S530)。BETコマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図101を参照して説明するBETコマンド受信時処理を行う(S531)。この処理では、演出番号及びリールの回転状況におうじてBET操作カウンタに「1」を加算する。
【0386】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、BET時の演出データを登録する(S532)。S532の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0387】
S530の処理においてBETコマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S533)。ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、フラグ間フラグをオフする(S534)。
【0388】
フラグ間フラグとは、ボーナスの初当籤時(持ち越しでは無い)を管理するためのフラグである。本実施の形態では、ボーナスが初当籤してAT抽籤処理を行った後に、フラグ間フラグをオンする。
【0389】
次に、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S535)。S535の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
なお、ボーナス開始用の演出データは、BB時のみ登録し、RB(1〜7)、及びSBでは登録しない。
【0390】
S533の処理においてボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S536)。ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0391】
S536の処理でボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図102を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S537)。この処理では、BB中ptの累積に基づいてAT抽籤及びセット数抽籤を行う。
【0392】
次に、サブCPU81は、ボーナス終了時用の演出データを登録する(S538)。S538の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
【0393】
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図94を参照して、スタートコマンド受信時処理について説明する。
【0394】
はじめに、サブCPU81は、BB中であるか否かを判別する(S551)。BB中であると判別したとき、サブCPU81は、BB中pt抽籤テーブル(図52)を参照し、内部当籤役に基づいてBB中pt抽籤処理を行う(S552)。このBB中pt抽籤処理で取得したBB中ptは、サブRAM83(図5参照)に設けられたBB中ptカウンタに加算され、BBが終了するまで累積される。
【0395】
S551の処理でBB中ではないと判別したとき、フラグ間フラグはオンであるか否かを判別する(S553)。フラグ間フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、後で図95を参照して説明するAT関連処理を行う(S554)。
【0396】
次に、サブCPU81は、モード1〜3であるか否かを判別する(S555)。モード1〜3であると判別したとき、サブCPU81は、モード移行抽籤テーブル(図55参照)を参照してモード移行抽籤処理を行う(S556)。次に、サブCPU81は、後で図96を参照して説明するミッション関連処理を行う(S557)。
【0397】
S555の処理でモード1〜3ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード6〜9であるか否かを判別する(S558)。モード6〜9であると判別したとき、サブCPU81は、モード9抽籤用pt抽籤テーブル(図53参照)を参照し、内部当籤役に基づいてモード9抽選用pt抽籤処理を行う(S559)。このモード9抽籤用pt抽籤処理で取得されたモード9抽籤用ptは、サブRAM83に設けられたモード9抽籤用ptカウンタに加算され、ART(モード6とモード7〜9の何れかに対応)が始まってから終了するまで累積される。
【0398】
次に、サブCPU81は、モード9抽籤テーブル(図57参照)を参照し、モード9抽籤用ptの累積値に基づいてモード9抽籤処理を行う(S560)。このモード9抽籤処理でモード9に初当籤したとき、サブCPU81は、セット数に「1」を加算し、モード9フラグをオンにする。一方、モード9中にモード9に当籤したとき、サブCPU81は、セット数の加算を行わずに、モード9フラグをオンにする。
S559及びS560の処理は、モード9に当籤した後は、次のARTまで行われない(モード9抽籤用ptカウンタもクリアする)。つまり、モード9の当籤は、1回のARTに対して1回までとなっている。
【0399】
S560,S557の処理の後、又はS558の処理でモード6〜9ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス(SBは除く)に当籤であるか否かを判別する(S561)。ボーナス(SBは除く)に当籤であると判別したとき、サブCPU81は、フラグ間フラグをオンし、天井カウンタ及びモード9抽籤用ptカウンタをクリアする(S562)。
【0400】
S561の処理でボーナス(SBは除く)に当籤ではないと判別したとき、サブCPU81は、後で図97を参照して説明するカウンタ更新処理を行う(S563)。このカウンタ更新処理では、サブRAM83(図5参照)に設けられたモード4カウンタ、前兆カウンタ及び天井カウンタの更新等を行う。
【0401】
S563,S562,S552の処理の後、又はS553の処理でフラグ間フラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、後で図98を参照して説明する演出抽籤処理を行う(S564)。この演出抽籤処理では、内部当籤役、モード及び各カウンタの値に基づいて演出番号を決定する。
【0402】
S564の演出抽籤処理を終了すると、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0403】
[AT関連処理]
次に、図95を参照して、AT関連処理について説明する。
【0404】
はじめに、サブCPU81は、AT抽籤テーブル(図58参照)を参照し、モード及び内部当籤役に基づいてAT抽籤処理を行う(S581)。この処理では、「AT当籤」、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」のいずれか1つが決定される。
【0405】
続いて、サブCPU81は、S581の処理でATに当籤したか(「AT当籤」及び「特殊当籤」が選択されたか)否かを判別する(S582)。ATに当籤したと判別したとき、サブCPU81は、セット数抽籤テーブル(図59参照)を参照し、モード及び内部当籤役に基づいてセット数抽籤処理を行う(S583)。なお、本発明の遊技機としては、ATの初当籤時に、スタートコマンド受信時処理(図94参照)で説明したモード9抽籤処理を行ってもよい。
【0406】
次に、サブCPU81は、モード1〜3であるか否かを判別する(S584)。モード1〜3ではないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、モード1〜3であると判別したとき、サブCPU81は、現在のモードからモード5に移行する(S585)。
【0407】
S582の処理でATに当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、S581の処理でガセ前兆に当籤したか否かを判別する(S586)。なお、ガセ前兆当籤は、無効になる。ガセ前兆当籤時も本前兆(AT当籤)時と同様に、前兆カウンタで状態(ガセ前兆やモード5)を継続させるゲーム数を管理しているが、前兆カウンタとは別にガセ前兆カウンタを設けて管理してもよいし、前兆の種別に応じたフラグを用いて管理してもよい。
ガセ前兆に当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0408】
S586の処理でガセ前兆に当籤したと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S587)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0409】
S587の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、又はS585の処理の後、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照)を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S588)。そして、決定された前兆G数を、前兆カウンタに格納する。S588の処理が終了すると、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0410】
[ミッション関連処理]
次に、図96を参照して、ミッション関連処理について説明する。
【0411】
はじめに、サブCPU81は、ミッションフラグはオンであるか否かを判別する(S601)。ミッションフラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、ミッション発生抽籤テーブル(図63参照)を参照し、内部当籤役に基づいてミッション発生抽籤処理を行う(S602)。この処理では、ミッション発生の当籤又は非当籤が決定される。S602の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0412】
S601の処理でミッションフラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、ミッション前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S603)。ミッション前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、ミッション前兆カウンタを「1」減算する(S604)。S604の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0413】
S603の処理でミッション前兆カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、カード抽籤テーブル(図65参照)を参照し、内部当籤役に基づいてカード枚数を決定する(S605)。続いて、サブCPU81は、決定されたカード枚数をカードカウンタから減算する(S606)。
【0414】
次に、サブCPU81は、カードカウンタは「0」であるか否かを判別する(S607)。カードカウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、ミッションフラグをクリアする(S608)。そして、サブCPU81は、セット数に「2」をセットし、モードをモード6に移行する(S609)。S609の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0415】
S607の処理でカードカウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、保障カウンタは「0」であるか否かを判別する(S610)。保障カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、保障カウンタを「1」減算する(S611)。S611の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0416】
S610の処理で保障カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、ミッション終了抽籤テーブル(図64参照)を参照し、内部当籤役に基づいてミッション終了抽籤処理を行う(S612)。この処理では、ミッションの継続又は終了が決定される。ミッションの終了が決定された場合は、ミッションフラグ及びカードカウンタをクリアする。S612の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0417】
[カウンタ更新処理]
次に、図97を参照して、カウンタ更新処理について説明する。
【0418】
はじめに、サブCPU81は、ボーナス持越し中又はボーナス中であるか否かを判別する(S621)。ボーナス持越し中又はボーナス中であると判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0419】
S621の処理でボーナス持越し中及びボーナス中ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード4であるか否かを判別する(S622)。モード4であると判別したとき、サブCPU81は、モード4カウンタを「1」減算する(S623)。
【0420】
次に、サブCPU81は、モード4カウンタは「0」であるか否かを判別する(S624)。モード4カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、モード4カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード6に移行する(S625)。S625の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0421】
S622の処理でモード4ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S626)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタを「1」減算する(S627)。
【0422】
次に、サブCPU81は、モード5であるか否かを判別する(S628)。モード5であると判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S629)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0423】
S629の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81はモードをモード6に移行する(S630)。S630の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0424】
S626の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、又はS628の処理でモード5ではないと判別したとき、サブCPU81は、天井カウンタを「1」減算する(S631)。
【0425】
次に、サブCPU81は、天井カウンタは「0」であるか否かを判別する(S632)。天井カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、天井カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数に「3」をセットし、モードをモード5に移行する(S633)。なお、天井カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81がセット数を抽籤により決定してもよい。
【0426】
次に、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照)を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S634)。S634の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0427】
[演出抽籤処理]
次に、図98を参照して、演出抽籤処理について説明する。
【0428】
はじめに、サブCPU81は、BB中又はフラグ間フラグはオンであるか否かを判別する(S641)。BB中ではない又はフラグ間フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤したか否かを判別する(S642)。
【0429】
S642の処理で「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤したと判別したとき、サブCPU81は、BARを狙え演出(失敗)の演出番号を決定する(S643)。S643の処理が終了すると、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0430】
S642の処理で「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、モード6〜9であるか否かを判別する(S644)。モード6〜9であると判別したとき、サブCPU81は、「特定役」が内部当籤したか否かを判別する(S645)。
特定役とは、AT抽籤処理においてAT当籤が期待できる役である。本実施の形態では、AT抽籤テーブル(図58参照)の「ドンリプ」から「氷+中チェ」までの各役を特定役とする。
【0431】
S645の処理で「特定役」が内部当籤したと判別したとき、サブCPU81は、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブル(図67参照)を参照し、上乗せ個数に基づいて連続回数を決定する(S646)。そして、サブCPU81は、上乗せ個数を成功カウンタに加算する(S647)。
【0432】
S645の処理で「特定役」が内部当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、連続回数は「0」であるか否かを判別する(S648)。連続回数は「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、連続回数を「1」減算する(S649)。
【0433】
S649の処理の後、又はS647の処理の後、サブCPU81は、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル(図66参照)を参照し、成功カウンタ及び内部当籤役に基づいて演出番号を決定する(S650)。
【0434】
次に、サブCPU81は、成功カウンタを「1」減算する(S651)。続いて、サブCPU81は、連続回数は「0」であるか否かを判別する(S652)。S652の処理で連続回数は「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
一方、連続回数は「0」であると判別したとき、サブCPU81は、成功カウンタをクリアする(S653)。その後、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0435】
S641の処理でBB中又はフラグ間フラグはオンであると判別したとき、S644の処理でモード6〜9ではないと判別したとき、S648の処理で連続回数は「0」であると判別したとき、サブCPU81は、演出決定テーブル(不図示)を参照し、内部当籤役、モード及び各カウンタの値に基づいて演出番号を決定する(S654)。S654の処理が終了すると、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
【0436】
本実施の形態では、打ち上げ準備演出が連続していても、BARを狙え演出が割り込んで発生するようにしている。しかし、打ち上げ準備演出が連続している場合に、打ち上げ準備演出を優先させて、BARを狙え演出を発生させないようにしてもよい。
【0437】
また、本実施の形態では、「RB1〜7」が持ち越されている場合に最初の一遊技のみBARを狙え演出が発生するようにしている。しかし、RB1〜7」が持ち越されている間の毎遊技でBARを狙え演出が発生するようにしてもよい。
【0438】
また、「RB1〜7」を持ち越していても、リプレイ等の他の内部当籤役が決定され、検索順序に応じて「RB1〜7」を表示できない場合は、BARを狙え演出が発生しないように設定してもよい。
【0439】
また、本実施の形態では、「確定役B」に対応する図柄の組合せを表示できた場合のみにBARを狙え演出(成功)が行われるように設定した。しかし、「確定役B」に内部当籤していれば、「確定役B」に対応する図柄の組合せを表示できなくても、BARを狙え演出(成功)が行われるようにしてもよい。
【0440】
また、本実施の形態では、モード6〜9且つ「特定役」に内部当籤した場合に、打ち上げ準備演出を必ず行うようにしたが、抽籤で行うか否かを決定してもよい。また、モード4やモード5でも打ち上げ準備演出を行うようにしてもよい。
【0441】
また、本実施の形態では、「特定役」に内部当籤した遊技から打ち上げ準備演出を開始するようにした。しかし、「特定役」に内部当籤した遊技の次の遊技から打ち上げ準備演出を開始するようにしてもよい。その場合に、「特定役」に内部当籤した遊技では、次の遊技から打ち上げ準備演出が開始することを予告する演出を行うとよい。
【0442】
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図99を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
【0443】
はじめに、サブCPU81は、演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号であるか否かを判別する(S661)。演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号であると判別したとき、サブCPU81は、第1停止であるか否かを判別する(S662)。
【0444】
S662の処理で第1停止であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタは規定回数以上であるか否かを判別する(S663)。BET操作カウンタは規定回数以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出番号を「2」に変更する(S664)。続いて、サブCPU81は、連続回数及び成功カウンタをクリアする(S665)。
なお、規定回数は、固定ゲーム数でもよいし、複数のゲーム数の中から抽籤で決定するようにしてもよい。
【0445】
S665の処理の後、S661の処理で演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号ではないと判別したとき、S662の処理で第1停止ではないと判別したとき、S663の処理でBET操作カウンタは規定回数以上であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタをクリアする(S666)。S666の処理が終了すると、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0446】
[表示コマンド受信時処理]
次に、図100を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
【0447】
はじめに、サブCPU81は、フラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」であるか否かを判別する(S681)。フラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」であると判別したとき、サブCPU81は、BARを狙え演出(失敗)の演出番号を、BARを狙え演出(成功)の演出番号に書き換える(S682)。S682の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0448】
S681の処理でフラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」ではないと判別したとき、サブCPU81は、BB中であるか否かを判別する(S683)。BB中であると判別したとき、サブCPU81は、内部当籤役は「ハズレ」であるか否かを判別する(S684)。内部当籤役は「ハズレ」ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0449】
S684の処理で内部当籤役は「ハズレ」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数に「3」を加算し、モード9フラグをオンする(S685)。S685の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0450】
S683の処理でBB中ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード6であるか否か判別する(S686)。モード6であると判別したとき、サブCPU81は、RT3リプ又はRT4リプが表示されたか否かを判別する(S687)。RT3リプ又はRT4リプが表示されていないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0451】
S687の処理でRT3リプ又はRT4リプが表示されたと判別したとき、サブCPU81は、モード9フラグはオンであるか否かを判別する(S688)。モード9フラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード9に移行する(S689)。S689の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0452】
S688の処理でモード9フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、ART開始時高低抽籤処理を行う(S690)。続いて、サブCPU81は、S690の処理の抽籤結果に応じてモードを移行する(S691)。このS690,691の処理では、モード7とモード8を振り分ける。本実施の形態では、4/5の確率でモード7に移行され、1/5の確率でモード8に移行される。
【0453】
次に、サブCPU81は、セット数を「1」減算する(S692)。S692の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0454】
S686の処理でモード6ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード7〜9であるか否かを判別する(S693)。モード7〜9ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0455】
S693の処理でモード7〜9であると判別したとき、サブCPU81は、RT2遊技状態であるか否かを判別する(S694)。RT2遊技状態ではないと判別したとき、サブCPU81は、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
一方、RT2遊技状態であると判別したとき、サブCPU81は、モード9抽籤用ptをクリアする(S695)。
【0456】
次に、サブCPU81は、セット数は「1」以上であるか否かを判別する(S696)。セット数は「1」以上であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード6に移行する(S697)。S697の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0457】
S696の処理でセット数は「1」以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、ART終了時モード移行抽籤テーブル(図56参照)を参照し、ART終了時モード移行処理を行う(S698)。このART終了時モード移行処理では、モード1〜3の何れかに振り分ける。
【0458】
次に、サブCPU81は、天井カウンタに「1400」をセットする(S699)。S699の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0459】
[BETコマンド受信時処理]
次に、図101を参照して、BETコマンド受信時処理について説明する。
【0460】
はじめに、サブCPU81は、演出番号は打ち上げ準備演出の番号であるか否かを判別する(S701)。演出番号は打ち上げ準備演出の番号ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0461】
S701の処理で演出番号は打ち上げ準備演出の番号であると判別したとき、サブCPU81は、全リール回転中であるか否かを判別する(S702)。全リール回転中ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0462】
S702の処理で全リール回転中であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタに「1」を加算する(S703)。S703の処理が終了すると、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0463】
[ボーナス終了コマンド受信時処理]
次に、図102を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
【0464】
はじめに、サブCPU81は、BB終了時抽籤テーブル(図68参照)を参照し、BB中ptの累積値に基づいてAT抽籤処理を行う(S721)。次に、サブCPU81は、BB中セット数抽籤テーブル(図60参照)を参照し、BB中セット数抽籤処理を行う(S722)。
なお、S721のAT抽籤処理でATが非当籤の場合は、S722のBB中セット数抽籤処理は行われない。
【0465】
次に、サブCPU81は、BBはモード4,6〜9中の当籤であったか否かを判別する(S723)。BBはモード4,6〜9中の当籤であったと判別したとき、サブCPU81は、モード4G数抽籤テーブルを参照し、モード4G数抽籤処理を行う(S724)。
なお、モード4中にBBが内部当籤役として決定すると、モード4カウンタの値は、上乗せされずに、再決定される。その結果。モード4が終了する場合もある。
【0466】
次に、サブCPU81は、モード4カウンタは「0」であるか否かを判別する(S725)。モード4カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、モードをモード4に移行する(S726)。S726の処理が終了すると、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0467】
本実施の形態では、BB終了時の抽籤でのみにモード4に移行可能に設定している。しかしながら、本発明の遊技機としては、他の契機を採用してもよい。例えば、BB中に「ハズレ」が内部当籤役として決定された場合に、モード4に移行するようにしてもよい。
【0468】
S723の処理でBBはモード4,6〜9中の当籤ではなかったと判別したとき、又はS725の処理でモード4カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数は「1」以上であるか否かを判別する(S727)。セット数は「1」以上であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード5に移行する(S728)。
【0469】
S728の処理の後、又はS727の処理でセット数は「1」以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照(BB後))を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S729)。S729の処理が終了すると、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図93参照)に移す。
【0470】
以上、図1〜図102を参照して、遊技機の一実施形態のパチスロ1の構成と動作の説明を行った。
本実施の形態に係るパチスロ1では、一般遊技状態及びRB1遊技状態では、メダルの投入枚数が「3」に規定され、「BB1」に対応する図柄の組合せが「青7−青7−青7」に規定されている。そして、センタライン8(入賞判定ライン)に「青7−青7−青7」の図柄が停止表示されると、ボーナスゲームが開始され、BB遊技状態且つRB8遊技状態となる。
【0471】
BB遊技状態且つRB8遊技状態では、メダルの投入枚数が「2」に規定され、「青7−青7−青7」の図柄の組合せが「ハズレ」になる。したがって、内部抽籤処理(図72及び図73参照)で「ハズレ」が決定されると、ボーナスゲーム中であってもセンタライン8(入賞判定ライン)に「青7−青7−青7」の図柄を停止表示させることが可能になる。これにより、遊技の興趣を高めることができる。
【0472】
また、ボーナス図柄を表示させるために、制御用の役を内部当籤させて、ボーナス図柄が停止表示可能な停止制御及び図柄配置を行う必要が無く、表示役(内部当籤役)の数を減らすこともできる。
【0473】
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、表示コマンド受信時処理(図100参照)において、BB中で内部当籤役が「ハズレ」であると判別したとき、セット数に「3」が加算され、モード9フラグがオンされる。セット数とは、ARTが始まって終了するまでを1セットとした数である。つまり、セット数の加算は、遊技者に有利な特典を付与することになる。したがって、遊技の興趣を高めることができる。
【0474】
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、BETコマンド受信時処理(図101参照)において、打ち上げ準備演出中であり全リールが回転中にBET操作がされた場合に、BET操作カウンタに「1」を加算する。
一方、リール停止コマンド受信時処理(図99参照)において、打ち上げ準備演出中であり第1停止操作が行われると、BET操作カウンタは規定回数以上であるか否かを判別する。そして、BET操作カウンタは規定回数以上ではないと判別したとき、演出番号を「2」に変更する。演出番号「2」が選択されると、失敗となりARTの上乗せ回数を報知する演出が行われない。
【0475】
BET操作カウンタは規定回数以上であると判別したときは、演出番号が変更されない。つまり、演出抽籤処理(図98参照)で打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル(図66参照)を参照して決定された演出番号に対応する演出が行われる。このとき、成功カウンタが「1」以上であれば、松明及び又は花火玉フラッシュの演出が行われる。
【0476】
成功カウンタが「1」以上である場合は、例えば、演出番号「6」が決定される可能性がある(図66参照)。演出番号「6」の演出は、スタートレバー16を操作すると、図103に示すように、液晶表示装置10の上側に設けられた装飾部に隠れていた松明22が稼動して、液晶表示装置10の前側に露出される。
【0477】
その後、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めると、花火玉に形成されたランプ20が演出番号「6」に応じて規定された色で点灯及び消灯する(花火玉フラッシュ)。本実施の形態では、花火玉フラッシュが発生した打ち上げ準備演出の回数によってARTの上乗せ個数を遊技者に報知する。しかし、本発明に係るARTのセット数の報知は、液晶表示装置10に回数を表示させてもよいし、音を用いてもよい。
【0478】
このように、本実施の形態に係るパチスロ1では、BET処理が無効になっている状態でベットボタン12の操作を検出する。そして、押圧操作が規定回数以上であれば、複数回の遊技(打ち上げ準備演出中の遊技)で連続してARTの上乗せ回数を報知する演出を行うことができる。
【0479】
これにより、遊技の中断時間を分散させることができると共に、遊技上の処理の待ち時間と重ならせることで結果的に遊技の中断時間を短縮することができる。また、複数回の遊技で連続して遊技者に有効な演出を行うことが可能であり、複数回に亘る遊技の興趣を高めることができる。
【0480】
また、複数回の遊技(打ち上げ準備演出中の遊技)中にさらにARTの上乗せに当籤した場合は、その上乗せ当籤した分を加算した上乗せ回数(上乗せ回数の累計)を打ち上げ準備演出の発生回数によって報知する。これにより、パチスロ1の内部的な抽籤の結果を、遊技者に正確に知らせることができる。
【0481】
なお、本実施の形態では、BET操作カウンタが規定回数以上でも規定回数より少なくても、BET操作カウンタをクリアする(図99参照)。しかし、BET操作カウンタが規定回数より少ない場合は、BET操作カウンタをクリアせずに持ち越しておき、その持ち越し数に次回以降の全リール回転中のBET操作を加算してもよい。これにより、複数回の遊技でBET操作カウンタを規定回数以上にすることができるため、一遊技中の中断時間を短縮することができる。
【0482】
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかが内部当籤役として決定している場合に、BARを狙え演出(失敗)の演出番号が決定される。「確定役B」に対応する図柄の組合せは、「BAR−BAR−BAR」である。つまり、本実施の形態では、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかが内部当籤役として決定した場合に、「確定役B」が表示されるような停止操作を促す。
【0483】
例えば、「RB1〜7」が内部当籤役として決定されたとする。そして、遊技者が「BAR−BAR−BAR」の停止表示を狙って停止操作を行った結果、「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」が停止表示されたとする。「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」は、「確定役B」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−BAR」に対して一部の図柄が異なるものである。
【0484】
したがって、遊技者は、「BAR−BAR−BAR」の停止表示に失敗したと認識する。しかし、実際は、「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」が停止表示されたことにより、ボーナスゲームが開始され、小役の当選確率が高くなる。しかし、本実施の形態では、ボーナスゲームである旨の演出を行わずに、通常の遊技と同じく、演出決定テーブルを参照し、当選役等に基づいて演出を決定する。なお、通常の遊技における液晶画面と一部のみを異ならせた演出を行うことにより、通常の遊技とも異なるような示唆を行ってもよい。
【0485】
しかも、「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せは、停止表示を狙わせる「確定役B」の図柄の組合せと一部の図柄のみが異なるように設定されている。そのため、遊技者に意識させずに「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せを表示させるように誘導することができる。したがって、「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せの引込率を高く設定することなく、これらの図柄の組合せを停止表示させるようにすることができる。
【0486】
例えば、「RB5」に対応する図柄の組合せは、「確定役B」に対応する図柄の組合せに比べて右リール3Rの「氷A」の図柄が異なる。しかし、右リール3Rの「BAR(図柄位置10)」の図柄の前後で一番近い「氷A(図柄位置7,12)」の図柄は、最大滑り駒数+1を超えない図柄間隔で配されている。そのため、右リール3Rで「BAR」の図柄を狙って停止操作した場合には、必ず「氷A」の図柄を停止表示させることができるように、図柄組合せ及び配列が構成されている。
ただし、遊技者が右リール3Rを第3停止に選択しなかった場合は、第3停止を待たずに「氷A」の図柄が表示されるため、遊技者に「BAR−BAR−BAR」が表示されないことを認識される。その結果、遊技の興趣を低下させてしまう虞がある。
【0487】
これに対し、例えば「RB7」に対応する図柄の組合せは、「確定役B」に対応する図柄の組合せに比べて中リール3Cの図柄のみが異なっている。したがって、中リール3Cを第3停止する場合に、その第3停止まで遊技の興趣を保つことができる。
さらに、「氷A」の図柄は、中リール3Cにおいて「BAR」の図柄と隣接していることから、図柄位置「16」のタイミングで停止操作を行わない限り、「BAR」の図柄のみを狙うことができないようにしている。
【0488】
なお、本実施の形態のパチスロ1は、左リール3Lに対して第1停止を行うことを推奨する遊技機である。そのため、左リール3Lを第3停止とする場合を想定したRBの図柄の組合せは設けていない。しかし、左リール3Lを第3停止とする場合のRBを設けて、如何なる押下順であっても第3停止まで期待がもてるように構成してもよい。
【0489】
また、「RB5」以外のRBについても、「確定役B」を狙った場合に、必ず停止表示させることができる構成にしてもよい。つまり、「RB5」以外のRBについても、「確定役B」と異なる図柄を、「確定役B」を構成する「BAR」の図柄の前後において、最大滑り駒数+1を超えない図柄間隔で配すようにしてもよい。
【0490】
その結果、ボーナスゲーム(RB)を、通常遊技における小役が高確率で内部当籤する特殊な遊技として遊技者に認識させることができる。これにより、遊技性を多様化させて、遊技の興趣を高めることができる。
【0491】
なお、本実施の形態におけるボーナスゲーム(RB)中に当籤確率の高まる小役は、停止表示させると、ART(特典遊技)の抽籤を優位にするものとした。これにより、遊技の興趣をより高めることができる。
【0492】
上述した一実施形態のパチスロ1では、遊技媒体の投入数として、所定数を「3」として、特定数を「2」とした。しかし、本発明の遊技機としては、所定数及び特定数を任意の数に設定できる。しかし、所定数と特定数は必ず異なっていなければならない。
【0493】
上述した一実施形態のパチスロ1では、遊技媒体を所定数(3枚)投入して行う通常遊技における特別の内部当籤役として、「BB1」、「BB2」を採用した。しかしながら、本発明に係る特別の内部当籤役としては、BBに限定されるものではなく、「RB」、「MB(ミドルボーナス)」、「CT(チャレンジタイム)」等であってもよい。
【0494】
上述した一実施形態のパチスロ1では、入賞判定ラインを1ラインとしたが、本発明に係る入賞判定ラインとしては、その位置や数を任意に設定することができる。本発明に係る入賞判定ラインとしては、例えば、トップラインとボトムラインに設定し、その他の直線状のラインを無効ラインとしてもよい。
【0495】
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明したが、本発明はここで説明した実施の形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0496】
1…パチスロ(遊技機)
3L,3C,3R…リール
4R,4C,4R…表示窓
17L,17C,17R…ストップボタン
41…主制御回路
42…副制御回路
51…メインCPU
81…サブCPU
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて最大遅延時間の範囲内で導出可能な図柄を選択し、選択した図柄が導出されるように前記図柄の変動表示を停止制御する停止制御手段と、
前記複数の表示列に跨る判定ラインに停止表示された図柄の組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、
前記内部当籤役決定手段によって特定の内部当籤役が決定され、該特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる特定遊技を開始する特定遊技開始手段と、
遊技に応じて演出を決定する演出決定手段と、を備え、
前記演出決定手段は、前記特定の内部当籤役が当籤したとき、及び前記特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なっていて特典を示唆する所定の内部当籤役が当籤したときに、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示を狙うように勧める演出を決定し、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されて前記特定遊技が行われる場合は、前記特定遊技であることを示唆しないことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役であり、
前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄は、前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄に挟まれており、
前記所定図柄を挟む前記特定図柄の間隔は、前記最大遅延時間内で導出可能な範囲内に設定され、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役であり、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄は、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄と隣接しており、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する請求項1記載の遊技機。
【請求項1】
遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて最大遅延時間の範囲内で導出可能な図柄を選択し、選択した図柄が導出されるように前記図柄の変動表示を停止制御する停止制御手段と、
前記複数の表示列に跨る判定ラインに停止表示された図柄の組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、
前記内部当籤役決定手段によって特定の内部当籤役が決定され、該特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる特定遊技を開始する特定遊技開始手段と、
遊技に応じて演出を決定する演出決定手段と、を備え、
前記演出決定手段は、前記特定の内部当籤役が当籤したとき、及び前記特定の内部当籤役と一部のみ図柄が異なっていて特典を示唆する所定の内部当籤役が当籤したときに、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示を狙うように勧める演出を決定し、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されて前記特定遊技が行われる場合は、前記特定遊技であることを示唆しないことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役であり、
前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄は、前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄に挟まれており、
前記所定図柄を挟む前記特定図柄の間隔は、前記最大遅延時間内で導出可能な範囲内に設定され、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記内部当籤役決定手段は、前記所定の内部当籤役と、特典の付与に係る内部当籤役を重複して当籤させ、
前記特典の付与に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せが前記判定ラインに停止表示されると、前記遊技媒体の付与に係る図柄の組合せに対応する内部当籤役が決定される確率が高くなる遊技であって前記特定遊技と異なる特別遊技を開始する特別の内部当籤役であり、
前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である特定図柄は、前記所定の内部当籤役に対応する図柄の組合せにおける前記特定の内部当籤役に対応する図柄の組合せとは異なる図柄である所定図柄と隣接しており、
前記演出決定手段は、前記特定遊技において、前記特定遊技ではない場合と同じ抽籤テーブルを用いて演出を決定する請求項1記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【図74】
【図75】
【図76】
【図77】
【図78】
【図79】
【図80】
【図81】
【図82】
【図83】
【図84】
【図85】
【図86】
【図87】
【図88】
【図89】
【図90】
【図91】
【図92】
【図93】
【図94】
【図95】
【図96】
【図97】
【図98】
【図99】
【図100】
【図101】
【図102】
【図103】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【図74】
【図75】
【図76】
【図77】
【図78】
【図79】
【図80】
【図81】
【図82】
【図83】
【図84】
【図85】
【図86】
【図87】
【図88】
【図89】
【図90】
【図91】
【図92】
【図93】
【図94】
【図95】
【図96】
【図97】
【図98】
【図99】
【図100】
【図101】
【図102】
【図103】
【公開番号】特開2013−17522(P2013−17522A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151107(P2011−151107)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]