選択読取りによる広ダイナミックレンジ撮像デバイス
【課題】ダイサイズおよびI/Oピンの数を増大することなく増大したダイナミックレンジを有するイメージャおよび該イメージャの動作方法を提供することにある。
【解決手段】デュアル積分、選択読取り動作方法を用いるワイドダイナミックレンジイメージャであり、一つの読取りチェーンを必要とするのみである。一画素行からの第1の信号を第1の積分期間後にディジタル化しメモリに記憶する。第1の積分期間中に所定の閾値に到達した各画素に対してフラグをセットしメモリに記憶する。同一の画素行からの第2の信号を第2の短い積分期間後に読み取る。画素の対応するフラグビットがセットされた場合には、第2の信号を記憶し(第1の信号に上書きする)、続いて処理回路で使用してフルレンジ信号と第2の信号の組み合わせに基づく適切な画素信号を生成する。そうでない場合には、第1の信号を処理回路で処理する。
【解決手段】デュアル積分、選択読取り動作方法を用いるワイドダイナミックレンジイメージャであり、一つの読取りチェーンを必要とするのみである。一画素行からの第1の信号を第1の積分期間後にディジタル化しメモリに記憶する。第1の積分期間中に所定の閾値に到達した各画素に対してフラグをセットしメモリに記憶する。同一の画素行からの第2の信号を第2の短い積分期間後に読み取る。画素の対応するフラグビットがセットされた場合には、第2の信号を記憶し(第1の信号に上書きする)、続いて処理回路で使用してフルレンジ信号と第2の信号の組み合わせに基づく適切な画素信号を生成する。そうでない場合には、第1の信号を処理回路で処理する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像デバイス、特に選択読取りによる広ダイナミックレンジ撮像デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージャ(撮像デバイス)回路は画素セルの焦平面アレイを含み、各セルは基板上に位置するフォトセンサ、例えばフォトゲート、フォトコンダクタ(光導電体)またはフォトダイオードを含み、基板内部で発生した光生成電荷を蓄積する。各画素セルは基板上または内部に形成された電荷検出領域を有し、該領域は読取り回路の一部である出力トランジスタのゲートに接続される。電荷検出領域はフローティング拡散層領域として構成するこができる。イメージャ回路によっては、各画素は、フォトセンサからの電荷を検出領域へ転送するトランジスタのような少なくとも1つの電子デバイスと、電荷転送前に検出領域を所定の電荷レベルにリセットする典型的にはトランジスタのような少なくとも1つの電子デバイスとを含むことができる。
【0003】
CMOSイメージャにおいては、画素の能動素子が次の所要の機能:(1)光子−電荷変換;(2)イメージ電荷の蓄積;(3)検出領域への電荷の転送前における該領域の既知の状態へのリセット;(4)検出領域への電荷増幅を伴う電荷の転送;(5)読み取り画素の選択;(6)画素電荷を表す信号の増幅出力;を実行する。光電荷は、電荷蓄積領域から検出領域へ移動するときに増幅することができる。検出領域における電荷を代表的にはソースフォロワ出力トランジスタによって画素出力電圧に変換する。
【0004】
上述したタイプのCMOSイメージャは、例えば、Micron Technology社に譲渡されたUS特許第6,140,630号(特許文献1)、US特許第6,376,868号(特許文献2)、US特許第6,310,366号(特許文献3)、US特許第6,326,652号(特許文献4)、US特許第6,204,524号(特許文献5)、US特許第6,333,205号(特許文献6)に記載されているように公知であり、これらのUS特許のすべてが参考のために盛り込まれているものとする。
【0005】
【特許文献1】US特許第6,140,630号
【特許文献2】US特許第6,376,868号
【特許文献3】US特許第6,310,366号
【特許文献4】US特許第6,326,652号
【特許文献5】US特許第6,204,524号
【特許文献6】US特許第6,333,205号
【0006】
代表的な4トランジスタ(4T)CMOS画素を図1に示す。画素10はフォトセンサ12(例えばフォトダイオード、フォトゲート等)、転送トランジスタ14、フローティング拡散層領域FD、リセットトランジスタ16、ソースフォロワトランジスタ18および行選択トランジスタ20を含む。フォトセンサ12は、転送トランジスタ14が転送ゲート制御信号TXにより駆動されたとき、転送トランジスタ14を経てフローティング拡散層領域FDに接続される。
【0007】
リセットトランジスタ16はフローティング拡散層領域FDとアレイ画素供給電圧Vaa_pixとの間に接続される。リセット制御信号RSTは、既知のように、リセットトランジスタ16を駆動し、フローティング拡散層領域FDをアレイ画素供給電圧Vaa_pixレベルにリセットする。
【0008】
ソースフォロワトランジスタ18は、フローティング拡散層領域FDに接続されたゲートを有し、アレイ画素供給電圧Vaa_pixと行選択トランジスタ20との間に接続される。ソースフォロワトランジスタ18はフローティング拡散層領域FDに移された電荷を出力電圧信号Voutに変換する。行選択トランジスタ20は行選択信号SELにより制御可能であり、ソースフォロワトランジスタ18とその出力電圧信号Voutを画素アレイの列ライン22に選択的に接続する。
【0009】
イメージャの重要な性能特性はそのダイナミックレンジである。小さな光信号を検知し大きな照度または輝度変化を有する画像を獲得する多くの用途において大きなダイナミックレンジが望まれる。特に、イメージャのダイナミックレンジは、イメージャが飽和状態下で検出する最大照度とイメージャが1に等しい信号対雑音比(SNR)で検出する照度との比として定義することができる。シーンのダイナミックレンジは、その最高照度レベル対その最低照度レベルの比として表すこともできる。
【0010】
イントラシーンダイナミックレンジは、イメージャにより単一フレームの画像データ内に蓄積しうる入射信号のレンジに関連する。高いダイナミックレンジの入射信号を発生するシーンの例としては、屋外窓を有する室内、日陰と明るい日光が混在する屋外、人工照明と影が混在する夜間シーンがあり、また自動車に関しては、明るい日中におけるトンネルまたは暗い場所への自動車の侵入退出などがある。
【0011】
高いダイナミックレンジを有する撮像デバイスを作成する種々のアプローチが文献に記載されている。殆どのアプローチの共通の特徴は、画素の範囲内で対数スケール(いわゆる対数画素)への全変換を用いるか線形・対数応答領域を用いることによる圧伸処理(即ち信号値を非線形スケールで丸め、圧縮し、その後同一の非線形スケールを用いて伸長する処理)にある。これらのアプローチはいくつかの大きな欠点を有する。第1に、直線−対数遷移部のニー点は制御が難しく、出力画像に固定のパターン雑音を生ずる。第2に、弱い光の下では回路の対数部分は応答が遅く、遅延を生ずる。第3に、電圧領域(または電荷領域)における信号の対数表現は、固定のパターン雑音による信号の小変化が対数表現信号に大きな変化をもたらす。
【0012】
リニアアプローチもダイナミックレンジを増大するために使用されている。この場合には、いくつかの異なる積分画素信号を発生させるために積分時間をフレームキャプチャ中に変化させる。CMOS画素においては、積分時間はキャパシタまたは電荷ウエルがフォトセンサの入射光に対する露光の結果としてプリチャージレベル(即ち、リセット電圧レベル)から電荷を蓄積または電圧を放電する期間である。積分された信号はその後読み取られサンプリングされる。画素の蓄積電荷が積分期間中にそれ以上増大または減少し得ない点に上昇または下降したとき、この画素は飽和点に達したという。
【0013】
図2は、イントラシーンダイナミックレンジを増大するデュアルサンプリング、デュアル出力アプローチを用いる慣例のイメージャデバイス50の一部分を示す。このデバイス50は、Yadid−Pecht 他により、「Wide Intrascene Dynamic Range CMOS APS Using Dual Sampling」、IEEE Transactions on Electron Devices、Vol.44、No.10、pp.1721−23、1977年10月、に記載されている。デバイス50は画素10のアレイ60と2列の並列読取りチェーン54,56を含む。動作状態では、第1画素行ROWnが第1読取りチェーン54にコピーされ、そのプロセス中にリセットされる。この動作の直後に、第2行ROWn−dが第2読取りチェーン56にコピーされる(同様にそのプロセス中にリセットされる)。読取りチェーン54,56が走査され、画素信号が読み取られ、チップ外で融合される。
【0014】
デバイス50は増大したイントラシーンダイナミックレンジを有するが、追加の読取りチェーン56、大きなダイサイズおよび多数の入/出力(I/O)ピンを必要とし、不所望である。したがって、イメージャで使用するダイサイズおよびI/Oピンの数を増大することなくダイナミックレンジを増大し得るイメージャおよびイメージャの動作方法が必要とされ、望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、ダイサイズおよびI/Oピンの数を増大することなく増大したダイナミックレンジを有するイメージャおよび該イメージャの動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した特徴および他の特徴および利点は、本発明の種々の典型的な実施例において、一つの読取りチェーンを必要とするのみである、デュアル積分、選択読取り動作方法をイメージャに設けることにより達成される。一画素行からの第1の信号を第1の積分期間後にディジタル化しメモリに記憶する。第1の積分期間中に所定の閾値に到達した各画素に対してフラグをセットしメモリに記憶する。同一の画素行からの第2の信号を第2の短い積分期間後に読み取る。画素の対応するフラグビットがセットされた場合には、第2の信号を記憶し(第1の信号に上書きする)、続いて処理回路で使用してフルレンジ信号と第2の信号の組み合わせに基づく適切な画素信号を生成する。そうでない場合には、第1の信号を処理回路で処理する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の上記の特徴及び他の利点及び特徴は図面を参照して以下に記載する模範的な実施例の詳細な説明からより一層明らかになる。
本発明は、1フレームにつき2つの異なる積分期間と選択読取り処理を用いることによって広いダイナミックレンジをイメージャに与える。第1の積分期間を今日のイメージャにしばしば使用されている標準積分期間とするが、第2の積分期間は単一水平ライン期間(ここでは「1H」と呼ぶ)以下とするのが望ましい。第1の積分期間は第2の積分期間より長いため、ここでは第1の積分期間をときどき長積分期間と呼び、第2の積分期間を短積分期間と呼ぶ。
【0018】
以下に詳細に検討するように、本発明は簡単な構成を有し、サンプルホールド(S/H)回路、アナログ−ディジタルコンバータ(ADC)およびメモリ回路がイメージャ画素アレイの片側に(単一読取りチェーンを形成するように平行列構成に)組み込まれる。本発明は選択読取りプロセスを使用する。一つの読取りチェーンのみが存在し、冗長読取りが存在しないので、高速読取りと減少した数のI/Oピンが提供される。本発明は(以下に詳細に説明するように)リニア出力信号を使用し、カラー信号の場合にも簡単な信号処理を提供する。
【0019】
図につき説明すると、同一の番号は同等の素子を示す。図3は長および短積分期間から得られる画素信号に対する画素出力Vout対照度のグラフを示す。第1の曲線70は長積分期間を表し、第2の曲線74は短積分期間を表す。長積分期間中に強い照明が存在すると、画素およびその出力Voutは最終的に飽和する。これが起こると、飽和レベルを超える出力は(信号が飽和に達した事実以外に)信号の強度に関する追加の情報を何も含まない。しかし、以下に記載するように、これが生起するとき、第2の短積分期間から得られる出力Voutから意味のある情報が得られる。
【0020】
したがって、本発明の原理の一つは、有用な出力信号情報を長積分期間から得られる非飽和信号(領域72)または第1積分期間が飽和を生じるときに短積分期間から得られる信号(領域76)とすることにある。更に、イメージャは両積分期間からの信号のすべてを保持することは重要でなく、また必要ない。実際上、広いダイナミックレンジを得るために必要なことは、領域72(非飽和時)または領域76(飽和時)に含まれる情報を各画素に対し保持することにある。
【0021】
本発明の一つの重要な特徴は、飽和点として画素の実際の飽和点ではなく信号スライスレベルVmaxを使用することにある。信号スライスレベルVmaxの使用によりイメージャ全域における不均一飽和レベルと関連する問題が回避される。これは、出力信号を図4に示すように合成するときに特に有益である。
【0022】
図4につき説明すると、曲線80は本発明による合成画素出力を表す。曲線80から明らかなように、画素を飽和させるほど十分に照明されてないときは、合成出力は長積分期間からの出力を含み、何の信号処理も伴わない。即ち、
(1) 合成出力=Vout(long)
ここで、Vout(long)は長積分期間からの画素出力である。しかし、Vout(long)がVmax(擬似飽和レベル)に到達すると、合成出力は次のように飽和レベルに加算された短積分期間からの出力を含む。
(2) 合成出力=M*Vout(short)+Vmax−Vmin
ここで、Vout(short)は短積分期間からの画素出力であり、VminはVout(long)のVmax到達時のVout(short)の値であり、Mはイメージプロセッサ(後述する)により決定される増倍率である。
【0023】
図5は本発明の上述した原理を用いる典型的なイメージセンサ100の一部分を示す。イメージセンサ100は、行ドライバ110、列デコーダ120、2つのメモリ回路130,140、セレクタ回路145、読取り回路150(サンプルホールド、差動増幅器およびアナログ−ディジタルコンバータ回路を含む)および画素アレイ160を含む。アレイ160は、所定数の行(例えばROWi,ROW(i+1),ROW(i+2))および列に配置された画素、例えば図1に示される画素10を含む。ここで検討する画素は、一例として、4トランジスタ(4T)画素回路を例示し説明するが、本発明は4トランジスタ(4T)画素に限定されるものでなく、これより少数(例えば3T)または多数(例えば5T)のトランジスタを有する他の画素構成に対しても使用しうる点に注意されたい。
【0024】
読取り回路150内のサンプルホールド回路、増幅器およびアナログ−ディジタルコンバータは既知のように列並列処理のために並列に配置される。動作状態においては、アレイ160内の各行の全画素が行ドライバ110により駆動される行選択ラインSEL(図1)によって同時にターンオンされる。次に、選択された行(例えばROWi)内の各画素からのリセット信号と画素信号をサンプルホールドし、差動増幅して差分信号を形成し、この差分信号を読み取り回路150内でディジタル信号に変換する。
【0025】
最初に、選択された行内の画素がリセットされ、長積分期間を開始する。選択された行からリセット信号Vrstが読取り回路150のサンプルホールド回路に読み込まれる。長積分期間の終了時に、選択された行からの画素信号Vsigが読み取り回路150に読み込まれ、ここで差分信号(Vout=Vrst−Vsig)が生成され、ディジタル信号に変換される。セレクタ回路145は各読取り画素について画素出力VoutがVmaxに到達したか決定する。特定の画素の出力VoutがVmaxに到達すると、セレクタ145は該画素の対応フラグビットを飽和を示す値(例えば論理値1)にセットする。Voutおよびフラグビットを表すディジタルデータが第1のメモリ140に書き込まれる。長積分期間は、転送およびリセット制御信号TXおよびRST(図1)のパルスを現在の照明状態に従って供給することにより制御することができる点(即ち自動光制御技術を本発明とともに用いることができる点)に注意されたい。
【0026】
選択された行の画素が再びリセットされる。これにより短積分期間が開始し、この積分期間は1水平ライン期間(1H)以下である。選択された行からのリセット信号Vrstがサンプルホールド回路に読み込まれる。短積分期間の終了時に、選択された行からの画素信号Vsigが読み取り回路150に読み込まれ、ここで差分信号(Vout=Vrst−Vsig)が生成され、ディジタル信号に変換される。該画素と関連するフラグが長積分期間中の飽和を示す場合には、短積分期間と関連するVoutが第1のメモリ140に書き込まれる。フラグビットは、必要に応じ、ADCのキャリービットと置き換えることもできる。
【0027】
第1のメモリ140の内容(即ち、長又は短積分期間と関連するVoutおよび対応するフラグビット)が次いで第2のメモリ130にコピーされる。第2のメモリ130からディジタル情報が列デコーダ120の制御の下で読み出される。このように、本発明のイメージセンサ100はデュアル積分期間スキームを実行し、センサ100のダイナミックレンジを増大するために単一の読取りチェーン(読取り回路150、セレクタ145、第1および第2メモリ回路139、140および列でコーダ120からなる)を用いるのみである。
【0028】
次に、イメージセンサ100の動作を図6に示す模範的なタイミング図について詳細に説明する。このタイミング図において、Tint_longは長積分期間の持続時間を表し、Tint_shortは短積分期間の持続時間を表す。更に、図6は、例えばROWi,ROW(i+1),ROW(i+2)に対するリセット制御信号RST_0,RST_1,RST_2を示す。同様に、図6は、例えばROWi,ROW(i+1),ROW(i+2)に対する転送制御信号TX_0,TX_1,TX_2および行選択信号SEL_0,SEL_1,SEL_2を示す。水平ブランキング期間(HBL)のタイミングも示されている。
【0029】
図5および図6につき説明すると、瞬時t1において、選択された行(SEL_0実行)内の既にリセットされた画素が読取り回路150に読み取られる。リセットされた画素はリセット制御信号RST-0が実行された瞬時と長積分期間の終了時との間の任意の瞬時に読み出すことができる。その短時間後の瞬時t2において、長積分期間(Tint_long)中に得られた画素信号Vsig(long)が転送され(TX_0実行)、読取り回路150に読み取られる。各読み取り画素に対し、読取り回路150内で差分信号Vout_L=Vrst−Vsig(long)が生成され、増幅され、ディジタル化される。セレクタ回路145が各Vout_L信号を検査し、Vmaxに達したか否か決定し、その結果に応じて対応するフラグビットをセットする(例えば、Vout_L<Vmaxの場合、フラグビット=0;Vout_L≧Vmaxの場合、フラグビット=1)。選択された行の各画素に対するVout_L信号および関連するフラグビットは第1のメモリ140に書き込まれる。
【0030】
これらの画素は再度リセットされ(短積分期間Tint_shortが開始)、約1水平ライン期間(1H)経過後(瞬時t3)に、選択された行(SEL_0実行)内のリセットされた画素の値が読取り回路150に読み取られる。その短時間後の瞬時t4において、短積分期間(Tint_short)中に得られた画素信号Vsig(short)が転送され(TX_0実行)、読取り回路150に読み取られる。各読み取り画素に対し、読取り回路150内で差分信号Vout_S=Vrst−Vsig(short)が生成され、増幅され、ディジタル化される。各画素に対し、セレクタ回路145が第1のメモリ140を検査して、該画素のフラグビットがセットされたか否か決定する。該画素のフラグビットがセットされている場合(たとえばフラグビット=1)、セレクタ145は先に記憶したVout_Lを新たに生成されたVout_Sで上書きし、フラグビットはセットされたままとする。セレクタ145が、該画素のフラグビットはセットされていないと決定した場合には、Vout_Sは第1メモリ140に書き込まれない(Vout_Lのままとする)。
【0031】
第1のメモリ140に記憶されたデータは次いで第2のメモリ130に転送され、該メモリから後続の処理(図9につき後に詳述する)のために出力される。その後、同一の手順がアレイ160の他の行に対し実行される。上述の動作はロールシャッター技術(即ち行単位積分)を用いている点に注意されたい。しかし、本発明は、すべての行が同時に積分期間となるグローバルシャッター動作とともに使用するのにも好適である。
【0032】
図7および図8はイメージセンサ100(図5)に用いる第1メモリ140の模範的な編成を示す。メモリ140は読み取るべき各画素に対してエントリ142を有する。各エントリ142はフラグビットとデータビットbit(7),...,bit(0)を有する。本例では、各エントリ142は8つのデータビットbit(7),...,bit(0)を含むが、データビットの数は撮像デバイスの解像度に対応し、8ビットに限定されない点に注意されたい。上述したように、本例では、画素のVout_Lが閾値Vmaxより小さいとき、フラグビット位置に“0”が書き込まれる。他方、画素のVout_Lが閾値Vmaxより大きいとき、フラグビット位置に“1”が書き込まれる。
【0033】
短積分期間信号Vout_Sが得られると、セレクタ145が各エントリ142内のフラグビットを検査し、現在記憶しているVout_Lデータを上書きする必要があるのか保持する必要があるのか決定する。画素のエントリ142が長積分期間中の飽和を示すフラグビット(例えばフラグビット=1)を含む場合には、Vout_Sディジタルデータを先に記憶されたビットbit(7),...,bit(0)に上書きし、そうでない場合には、Vout_Lデータを保持する。いずれの場合にも、フラグビットは後続の画像処理(図9につき後述する)で使用されるために常に保持する。その後、記憶された情報は広ダイナミックレンジを有する合成出力を生成するために処理される。
【0034】
図9は本発明の一実施例に従って構成された模範的な撮像デバイス200を示す。撮像デバイス200は、図5に示すイメージセンサ100と、フラグチェッカ202と、シンセサイザブロック204と、画像処理ブロック206とを含む。所望の実施例では、フラグチェッカ202、シンセサイザブロック204および画像処理ブロック206は同一のイメージプロセッサ内に含める。
【0035】
第2のメモリ130(図5)に記憶されたフラグビット情報はイメージセンサ100から出力され、フラグチェッカ202に入力する。画素信号データbit(7),...,bit(0)はイメージセンサ100から出力され、シンセサイザブロック204に入力する。フラグチェッカ202(シンセサイザブロックの一部とすることもできる)は、各画素についてそのフラグビットが長積分期間中の飽和を示すか否かを指示する信号をシンセサイザブロック204に送る。
【0036】
フラグビットが非飽和(例えばフラグビット=0)である場合には、シンセサイザブロック204は前記の方程式(1)を用いて、入力データビットbit(7),...,bit(0)に等しい出力 (即ち、図9に“signal(Long Tint)”として示すVout_L)を生成する。フラグビットが飽和を示す場合には、シンセサイザブロック204は、前記の方程式(2)を用いて出力(即ち、図9に“M*signal(Short Tint)+Vmax−Vmin”として示すM*Vout_S) を生成する。合成出力OUTPUTは必要な信号処理を実行するために画像処理ブロック206により使用することができる。画像処理ブロック206は合成出力OUTPUTを用いてMを生成するとともに長積分期間を決定する(例えば、TXおよびRST制御信号の発生を制御する)ことができる。
【0037】
色信号を得るためには、イメージセンサ100はカラーフィルタ(例えば、ベイヤーマトリクスカラーフィルタ)を備える。各色信号の感度は異なる。異なる色信号(即ち赤、青、緑)に対し同一のVmaxを使用する場合、各色信号のニー点は照度軸に対し互いにずれる。このことは、適正なホワイトバランスの取得を複雑にするために望ましくない。ホワイトバランス処理を簡単にするためには、各色信号のニー点を照度軸に対し同一にする必要がある。図10に示すように、赤、緑および青画素読取りチャネルに対し3つの閾値Vmax_r, Vmax_gおよび Vmax_bをそれぞれ使用する。列並列構成を使用すると、各色チャネルに対する列増幅器の利得を適切な値に設定することができる。出力信号特性を、例えば赤チャネルで使用する特性に設定することができる。
【0038】
図11は、本発明の撮像デバイス200(図9)を含むように変更された典型的なプロセッサシステム300を示す。プロセッサベースシステム300はイメージセンサデバイスを含むことができるディジタル回路を有するシステムが典型的である。このようなシステムは、コンピュータシステム、カメラシステム、スキャナ、マシンビジョン、カーナビゲーション、ビデオフォン、監視システム、オートフォーカスシステム、スタートラッカーシステム、動き検出システム、画像安定化システムおよびデータ圧縮システムを含むものとすることができ、何の制限もない。
【0039】
システム300、例えばカメラシステムは、一般に、マイクロプロセッサのような中央処理装置(CPU)302を備え、該CPUはバス304を介して入/出力(I/O)装置306と通信する。撮像デバイス200もバス304を介してCPU302と通信する。プロセッサベースシステム300はランダムアクセスメモリ(RAM)310も備え、フラッシュメモリのような取り外し可能メモリ315も含むことができ、これらのメモリもバス304を介してCPU302と通信する。撮像デバイス200は、メモリの有無にかかわらず、CPUのようなプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ、またはマイクロプロセッサと組み合わせ、単一の集積回路またはプロセッサと異なるチップ上に設けることができる。
【0040】
本発明は他の実施例として図5および図9に示す本発明のデバイス100,200を製造する方法も含む点に注意されたい。例えば、代表的な一例では、本発明の撮像デバイスを製造する方法は、複数の行および列として編成された画素のアレイを設けるステップ、前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号と第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路を設けるステップ、第1のメモリを設けるステップと、および前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列ごとに、前記第1のディジタル値と、対応する標識であって、前記第1のディジタル値が所定の閾値に達した場合に第1の状態を、達しない場合に第2の状態を有する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶するセレクタ回路を設けるステップを備える。
【0041】
上述した方法およびデバイスは使用および生産しうる多くの方法およびデバイスのうちの好適な方法および代表的なデバイスを示している。上記の記載および図面は本発明の種々の目的、特徴および利点を達成する種々の実施例を説明している。しかし、本発明は上述した実施例に厳密に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の本発明の精神および範囲内に入る予測不可能な本発明のどのような変更も本発明の一部とみなされるべきものとする。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】慣例のイメージャの画素回路を示す。
【図2】慣例の撮像デバイスの一部分を示す。
【図3】長および短積分期間からの画素信号に対する画素出力対照度を表すグラフである。
【図4】合成画素出力対照度を表す儀ラフである。
【図5】本発明の一実施例に従って構成された典型的なイメージセンサの一部分を示す。
【図6】本発明の動作を説明するための典型的なタイミング図である。
【図7】本発明の一実施例に従うメモリ装置の典型的な編成(長積分期間後)を示す。
【図8】本発明の一実施例に従うメモリ装置の典型的な編成(短積分期間後)を示す。
【図9】本発明の一実施例に従って構成された撮像デバイスを示す。
【図10】長および短積分期間からの赤、青および緑画素信号に対する画素出力対照度を表すグラフである。
【図11】本発明の一実施例に従って構成された少なくとも一つのイメージャを組み込んだプロセッサシステムを示す。
【符号の説明】
【0043】
100 イメージセンサ
110 行ドライバ
120 列デコーダ
130 第2のメモリ
140 第1のメモリ
145 セレクタ回路
150 読取り回路
160 画素アレイ
200 撮像デバイス
202 フラグチェッカ
204 シンセサイザブロック
206 画像処理ブロック
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像デバイス、特に選択読取りによる広ダイナミックレンジ撮像デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージャ(撮像デバイス)回路は画素セルの焦平面アレイを含み、各セルは基板上に位置するフォトセンサ、例えばフォトゲート、フォトコンダクタ(光導電体)またはフォトダイオードを含み、基板内部で発生した光生成電荷を蓄積する。各画素セルは基板上または内部に形成された電荷検出領域を有し、該領域は読取り回路の一部である出力トランジスタのゲートに接続される。電荷検出領域はフローティング拡散層領域として構成するこができる。イメージャ回路によっては、各画素は、フォトセンサからの電荷を検出領域へ転送するトランジスタのような少なくとも1つの電子デバイスと、電荷転送前に検出領域を所定の電荷レベルにリセットする典型的にはトランジスタのような少なくとも1つの電子デバイスとを含むことができる。
【0003】
CMOSイメージャにおいては、画素の能動素子が次の所要の機能:(1)光子−電荷変換;(2)イメージ電荷の蓄積;(3)検出領域への電荷の転送前における該領域の既知の状態へのリセット;(4)検出領域への電荷増幅を伴う電荷の転送;(5)読み取り画素の選択;(6)画素電荷を表す信号の増幅出力;を実行する。光電荷は、電荷蓄積領域から検出領域へ移動するときに増幅することができる。検出領域における電荷を代表的にはソースフォロワ出力トランジスタによって画素出力電圧に変換する。
【0004】
上述したタイプのCMOSイメージャは、例えば、Micron Technology社に譲渡されたUS特許第6,140,630号(特許文献1)、US特許第6,376,868号(特許文献2)、US特許第6,310,366号(特許文献3)、US特許第6,326,652号(特許文献4)、US特許第6,204,524号(特許文献5)、US特許第6,333,205号(特許文献6)に記載されているように公知であり、これらのUS特許のすべてが参考のために盛り込まれているものとする。
【0005】
【特許文献1】US特許第6,140,630号
【特許文献2】US特許第6,376,868号
【特許文献3】US特許第6,310,366号
【特許文献4】US特許第6,326,652号
【特許文献5】US特許第6,204,524号
【特許文献6】US特許第6,333,205号
【0006】
代表的な4トランジスタ(4T)CMOS画素を図1に示す。画素10はフォトセンサ12(例えばフォトダイオード、フォトゲート等)、転送トランジスタ14、フローティング拡散層領域FD、リセットトランジスタ16、ソースフォロワトランジスタ18および行選択トランジスタ20を含む。フォトセンサ12は、転送トランジスタ14が転送ゲート制御信号TXにより駆動されたとき、転送トランジスタ14を経てフローティング拡散層領域FDに接続される。
【0007】
リセットトランジスタ16はフローティング拡散層領域FDとアレイ画素供給電圧Vaa_pixとの間に接続される。リセット制御信号RSTは、既知のように、リセットトランジスタ16を駆動し、フローティング拡散層領域FDをアレイ画素供給電圧Vaa_pixレベルにリセットする。
【0008】
ソースフォロワトランジスタ18は、フローティング拡散層領域FDに接続されたゲートを有し、アレイ画素供給電圧Vaa_pixと行選択トランジスタ20との間に接続される。ソースフォロワトランジスタ18はフローティング拡散層領域FDに移された電荷を出力電圧信号Voutに変換する。行選択トランジスタ20は行選択信号SELにより制御可能であり、ソースフォロワトランジスタ18とその出力電圧信号Voutを画素アレイの列ライン22に選択的に接続する。
【0009】
イメージャの重要な性能特性はそのダイナミックレンジである。小さな光信号を検知し大きな照度または輝度変化を有する画像を獲得する多くの用途において大きなダイナミックレンジが望まれる。特に、イメージャのダイナミックレンジは、イメージャが飽和状態下で検出する最大照度とイメージャが1に等しい信号対雑音比(SNR)で検出する照度との比として定義することができる。シーンのダイナミックレンジは、その最高照度レベル対その最低照度レベルの比として表すこともできる。
【0010】
イントラシーンダイナミックレンジは、イメージャにより単一フレームの画像データ内に蓄積しうる入射信号のレンジに関連する。高いダイナミックレンジの入射信号を発生するシーンの例としては、屋外窓を有する室内、日陰と明るい日光が混在する屋外、人工照明と影が混在する夜間シーンがあり、また自動車に関しては、明るい日中におけるトンネルまたは暗い場所への自動車の侵入退出などがある。
【0011】
高いダイナミックレンジを有する撮像デバイスを作成する種々のアプローチが文献に記載されている。殆どのアプローチの共通の特徴は、画素の範囲内で対数スケール(いわゆる対数画素)への全変換を用いるか線形・対数応答領域を用いることによる圧伸処理(即ち信号値を非線形スケールで丸め、圧縮し、その後同一の非線形スケールを用いて伸長する処理)にある。これらのアプローチはいくつかの大きな欠点を有する。第1に、直線−対数遷移部のニー点は制御が難しく、出力画像に固定のパターン雑音を生ずる。第2に、弱い光の下では回路の対数部分は応答が遅く、遅延を生ずる。第3に、電圧領域(または電荷領域)における信号の対数表現は、固定のパターン雑音による信号の小変化が対数表現信号に大きな変化をもたらす。
【0012】
リニアアプローチもダイナミックレンジを増大するために使用されている。この場合には、いくつかの異なる積分画素信号を発生させるために積分時間をフレームキャプチャ中に変化させる。CMOS画素においては、積分時間はキャパシタまたは電荷ウエルがフォトセンサの入射光に対する露光の結果としてプリチャージレベル(即ち、リセット電圧レベル)から電荷を蓄積または電圧を放電する期間である。積分された信号はその後読み取られサンプリングされる。画素の蓄積電荷が積分期間中にそれ以上増大または減少し得ない点に上昇または下降したとき、この画素は飽和点に達したという。
【0013】
図2は、イントラシーンダイナミックレンジを増大するデュアルサンプリング、デュアル出力アプローチを用いる慣例のイメージャデバイス50の一部分を示す。このデバイス50は、Yadid−Pecht 他により、「Wide Intrascene Dynamic Range CMOS APS Using Dual Sampling」、IEEE Transactions on Electron Devices、Vol.44、No.10、pp.1721−23、1977年10月、に記載されている。デバイス50は画素10のアレイ60と2列の並列読取りチェーン54,56を含む。動作状態では、第1画素行ROWnが第1読取りチェーン54にコピーされ、そのプロセス中にリセットされる。この動作の直後に、第2行ROWn−dが第2読取りチェーン56にコピーされる(同様にそのプロセス中にリセットされる)。読取りチェーン54,56が走査され、画素信号が読み取られ、チップ外で融合される。
【0014】
デバイス50は増大したイントラシーンダイナミックレンジを有するが、追加の読取りチェーン56、大きなダイサイズおよび多数の入/出力(I/O)ピンを必要とし、不所望である。したがって、イメージャで使用するダイサイズおよびI/Oピンの数を増大することなくダイナミックレンジを増大し得るイメージャおよびイメージャの動作方法が必要とされ、望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、ダイサイズおよびI/Oピンの数を増大することなく増大したダイナミックレンジを有するイメージャおよび該イメージャの動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した特徴および他の特徴および利点は、本発明の種々の典型的な実施例において、一つの読取りチェーンを必要とするのみである、デュアル積分、選択読取り動作方法をイメージャに設けることにより達成される。一画素行からの第1の信号を第1の積分期間後にディジタル化しメモリに記憶する。第1の積分期間中に所定の閾値に到達した各画素に対してフラグをセットしメモリに記憶する。同一の画素行からの第2の信号を第2の短い積分期間後に読み取る。画素の対応するフラグビットがセットされた場合には、第2の信号を記憶し(第1の信号に上書きする)、続いて処理回路で使用してフルレンジ信号と第2の信号の組み合わせに基づく適切な画素信号を生成する。そうでない場合には、第1の信号を処理回路で処理する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の上記の特徴及び他の利点及び特徴は図面を参照して以下に記載する模範的な実施例の詳細な説明からより一層明らかになる。
本発明は、1フレームにつき2つの異なる積分期間と選択読取り処理を用いることによって広いダイナミックレンジをイメージャに与える。第1の積分期間を今日のイメージャにしばしば使用されている標準積分期間とするが、第2の積分期間は単一水平ライン期間(ここでは「1H」と呼ぶ)以下とするのが望ましい。第1の積分期間は第2の積分期間より長いため、ここでは第1の積分期間をときどき長積分期間と呼び、第2の積分期間を短積分期間と呼ぶ。
【0018】
以下に詳細に検討するように、本発明は簡単な構成を有し、サンプルホールド(S/H)回路、アナログ−ディジタルコンバータ(ADC)およびメモリ回路がイメージャ画素アレイの片側に(単一読取りチェーンを形成するように平行列構成に)組み込まれる。本発明は選択読取りプロセスを使用する。一つの読取りチェーンのみが存在し、冗長読取りが存在しないので、高速読取りと減少した数のI/Oピンが提供される。本発明は(以下に詳細に説明するように)リニア出力信号を使用し、カラー信号の場合にも簡単な信号処理を提供する。
【0019】
図につき説明すると、同一の番号は同等の素子を示す。図3は長および短積分期間から得られる画素信号に対する画素出力Vout対照度のグラフを示す。第1の曲線70は長積分期間を表し、第2の曲線74は短積分期間を表す。長積分期間中に強い照明が存在すると、画素およびその出力Voutは最終的に飽和する。これが起こると、飽和レベルを超える出力は(信号が飽和に達した事実以外に)信号の強度に関する追加の情報を何も含まない。しかし、以下に記載するように、これが生起するとき、第2の短積分期間から得られる出力Voutから意味のある情報が得られる。
【0020】
したがって、本発明の原理の一つは、有用な出力信号情報を長積分期間から得られる非飽和信号(領域72)または第1積分期間が飽和を生じるときに短積分期間から得られる信号(領域76)とすることにある。更に、イメージャは両積分期間からの信号のすべてを保持することは重要でなく、また必要ない。実際上、広いダイナミックレンジを得るために必要なことは、領域72(非飽和時)または領域76(飽和時)に含まれる情報を各画素に対し保持することにある。
【0021】
本発明の一つの重要な特徴は、飽和点として画素の実際の飽和点ではなく信号スライスレベルVmaxを使用することにある。信号スライスレベルVmaxの使用によりイメージャ全域における不均一飽和レベルと関連する問題が回避される。これは、出力信号を図4に示すように合成するときに特に有益である。
【0022】
図4につき説明すると、曲線80は本発明による合成画素出力を表す。曲線80から明らかなように、画素を飽和させるほど十分に照明されてないときは、合成出力は長積分期間からの出力を含み、何の信号処理も伴わない。即ち、
(1) 合成出力=Vout(long)
ここで、Vout(long)は長積分期間からの画素出力である。しかし、Vout(long)がVmax(擬似飽和レベル)に到達すると、合成出力は次のように飽和レベルに加算された短積分期間からの出力を含む。
(2) 合成出力=M*Vout(short)+Vmax−Vmin
ここで、Vout(short)は短積分期間からの画素出力であり、VminはVout(long)のVmax到達時のVout(short)の値であり、Mはイメージプロセッサ(後述する)により決定される増倍率である。
【0023】
図5は本発明の上述した原理を用いる典型的なイメージセンサ100の一部分を示す。イメージセンサ100は、行ドライバ110、列デコーダ120、2つのメモリ回路130,140、セレクタ回路145、読取り回路150(サンプルホールド、差動増幅器およびアナログ−ディジタルコンバータ回路を含む)および画素アレイ160を含む。アレイ160は、所定数の行(例えばROWi,ROW(i+1),ROW(i+2))および列に配置された画素、例えば図1に示される画素10を含む。ここで検討する画素は、一例として、4トランジスタ(4T)画素回路を例示し説明するが、本発明は4トランジスタ(4T)画素に限定されるものでなく、これより少数(例えば3T)または多数(例えば5T)のトランジスタを有する他の画素構成に対しても使用しうる点に注意されたい。
【0024】
読取り回路150内のサンプルホールド回路、増幅器およびアナログ−ディジタルコンバータは既知のように列並列処理のために並列に配置される。動作状態においては、アレイ160内の各行の全画素が行ドライバ110により駆動される行選択ラインSEL(図1)によって同時にターンオンされる。次に、選択された行(例えばROWi)内の各画素からのリセット信号と画素信号をサンプルホールドし、差動増幅して差分信号を形成し、この差分信号を読み取り回路150内でディジタル信号に変換する。
【0025】
最初に、選択された行内の画素がリセットされ、長積分期間を開始する。選択された行からリセット信号Vrstが読取り回路150のサンプルホールド回路に読み込まれる。長積分期間の終了時に、選択された行からの画素信号Vsigが読み取り回路150に読み込まれ、ここで差分信号(Vout=Vrst−Vsig)が生成され、ディジタル信号に変換される。セレクタ回路145は各読取り画素について画素出力VoutがVmaxに到達したか決定する。特定の画素の出力VoutがVmaxに到達すると、セレクタ145は該画素の対応フラグビットを飽和を示す値(例えば論理値1)にセットする。Voutおよびフラグビットを表すディジタルデータが第1のメモリ140に書き込まれる。長積分期間は、転送およびリセット制御信号TXおよびRST(図1)のパルスを現在の照明状態に従って供給することにより制御することができる点(即ち自動光制御技術を本発明とともに用いることができる点)に注意されたい。
【0026】
選択された行の画素が再びリセットされる。これにより短積分期間が開始し、この積分期間は1水平ライン期間(1H)以下である。選択された行からのリセット信号Vrstがサンプルホールド回路に読み込まれる。短積分期間の終了時に、選択された行からの画素信号Vsigが読み取り回路150に読み込まれ、ここで差分信号(Vout=Vrst−Vsig)が生成され、ディジタル信号に変換される。該画素と関連するフラグが長積分期間中の飽和を示す場合には、短積分期間と関連するVoutが第1のメモリ140に書き込まれる。フラグビットは、必要に応じ、ADCのキャリービットと置き換えることもできる。
【0027】
第1のメモリ140の内容(即ち、長又は短積分期間と関連するVoutおよび対応するフラグビット)が次いで第2のメモリ130にコピーされる。第2のメモリ130からディジタル情報が列デコーダ120の制御の下で読み出される。このように、本発明のイメージセンサ100はデュアル積分期間スキームを実行し、センサ100のダイナミックレンジを増大するために単一の読取りチェーン(読取り回路150、セレクタ145、第1および第2メモリ回路139、140および列でコーダ120からなる)を用いるのみである。
【0028】
次に、イメージセンサ100の動作を図6に示す模範的なタイミング図について詳細に説明する。このタイミング図において、Tint_longは長積分期間の持続時間を表し、Tint_shortは短積分期間の持続時間を表す。更に、図6は、例えばROWi,ROW(i+1),ROW(i+2)に対するリセット制御信号RST_0,RST_1,RST_2を示す。同様に、図6は、例えばROWi,ROW(i+1),ROW(i+2)に対する転送制御信号TX_0,TX_1,TX_2および行選択信号SEL_0,SEL_1,SEL_2を示す。水平ブランキング期間(HBL)のタイミングも示されている。
【0029】
図5および図6につき説明すると、瞬時t1において、選択された行(SEL_0実行)内の既にリセットされた画素が読取り回路150に読み取られる。リセットされた画素はリセット制御信号RST-0が実行された瞬時と長積分期間の終了時との間の任意の瞬時に読み出すことができる。その短時間後の瞬時t2において、長積分期間(Tint_long)中に得られた画素信号Vsig(long)が転送され(TX_0実行)、読取り回路150に読み取られる。各読み取り画素に対し、読取り回路150内で差分信号Vout_L=Vrst−Vsig(long)が生成され、増幅され、ディジタル化される。セレクタ回路145が各Vout_L信号を検査し、Vmaxに達したか否か決定し、その結果に応じて対応するフラグビットをセットする(例えば、Vout_L<Vmaxの場合、フラグビット=0;Vout_L≧Vmaxの場合、フラグビット=1)。選択された行の各画素に対するVout_L信号および関連するフラグビットは第1のメモリ140に書き込まれる。
【0030】
これらの画素は再度リセットされ(短積分期間Tint_shortが開始)、約1水平ライン期間(1H)経過後(瞬時t3)に、選択された行(SEL_0実行)内のリセットされた画素の値が読取り回路150に読み取られる。その短時間後の瞬時t4において、短積分期間(Tint_short)中に得られた画素信号Vsig(short)が転送され(TX_0実行)、読取り回路150に読み取られる。各読み取り画素に対し、読取り回路150内で差分信号Vout_S=Vrst−Vsig(short)が生成され、増幅され、ディジタル化される。各画素に対し、セレクタ回路145が第1のメモリ140を検査して、該画素のフラグビットがセットされたか否か決定する。該画素のフラグビットがセットされている場合(たとえばフラグビット=1)、セレクタ145は先に記憶したVout_Lを新たに生成されたVout_Sで上書きし、フラグビットはセットされたままとする。セレクタ145が、該画素のフラグビットはセットされていないと決定した場合には、Vout_Sは第1メモリ140に書き込まれない(Vout_Lのままとする)。
【0031】
第1のメモリ140に記憶されたデータは次いで第2のメモリ130に転送され、該メモリから後続の処理(図9につき後に詳述する)のために出力される。その後、同一の手順がアレイ160の他の行に対し実行される。上述の動作はロールシャッター技術(即ち行単位積分)を用いている点に注意されたい。しかし、本発明は、すべての行が同時に積分期間となるグローバルシャッター動作とともに使用するのにも好適である。
【0032】
図7および図8はイメージセンサ100(図5)に用いる第1メモリ140の模範的な編成を示す。メモリ140は読み取るべき各画素に対してエントリ142を有する。各エントリ142はフラグビットとデータビットbit(7),...,bit(0)を有する。本例では、各エントリ142は8つのデータビットbit(7),...,bit(0)を含むが、データビットの数は撮像デバイスの解像度に対応し、8ビットに限定されない点に注意されたい。上述したように、本例では、画素のVout_Lが閾値Vmaxより小さいとき、フラグビット位置に“0”が書き込まれる。他方、画素のVout_Lが閾値Vmaxより大きいとき、フラグビット位置に“1”が書き込まれる。
【0033】
短積分期間信号Vout_Sが得られると、セレクタ145が各エントリ142内のフラグビットを検査し、現在記憶しているVout_Lデータを上書きする必要があるのか保持する必要があるのか決定する。画素のエントリ142が長積分期間中の飽和を示すフラグビット(例えばフラグビット=1)を含む場合には、Vout_Sディジタルデータを先に記憶されたビットbit(7),...,bit(0)に上書きし、そうでない場合には、Vout_Lデータを保持する。いずれの場合にも、フラグビットは後続の画像処理(図9につき後述する)で使用されるために常に保持する。その後、記憶された情報は広ダイナミックレンジを有する合成出力を生成するために処理される。
【0034】
図9は本発明の一実施例に従って構成された模範的な撮像デバイス200を示す。撮像デバイス200は、図5に示すイメージセンサ100と、フラグチェッカ202と、シンセサイザブロック204と、画像処理ブロック206とを含む。所望の実施例では、フラグチェッカ202、シンセサイザブロック204および画像処理ブロック206は同一のイメージプロセッサ内に含める。
【0035】
第2のメモリ130(図5)に記憶されたフラグビット情報はイメージセンサ100から出力され、フラグチェッカ202に入力する。画素信号データbit(7),...,bit(0)はイメージセンサ100から出力され、シンセサイザブロック204に入力する。フラグチェッカ202(シンセサイザブロックの一部とすることもできる)は、各画素についてそのフラグビットが長積分期間中の飽和を示すか否かを指示する信号をシンセサイザブロック204に送る。
【0036】
フラグビットが非飽和(例えばフラグビット=0)である場合には、シンセサイザブロック204は前記の方程式(1)を用いて、入力データビットbit(7),...,bit(0)に等しい出力 (即ち、図9に“signal(Long Tint)”として示すVout_L)を生成する。フラグビットが飽和を示す場合には、シンセサイザブロック204は、前記の方程式(2)を用いて出力(即ち、図9に“M*signal(Short Tint)+Vmax−Vmin”として示すM*Vout_S) を生成する。合成出力OUTPUTは必要な信号処理を実行するために画像処理ブロック206により使用することができる。画像処理ブロック206は合成出力OUTPUTを用いてMを生成するとともに長積分期間を決定する(例えば、TXおよびRST制御信号の発生を制御する)ことができる。
【0037】
色信号を得るためには、イメージセンサ100はカラーフィルタ(例えば、ベイヤーマトリクスカラーフィルタ)を備える。各色信号の感度は異なる。異なる色信号(即ち赤、青、緑)に対し同一のVmaxを使用する場合、各色信号のニー点は照度軸に対し互いにずれる。このことは、適正なホワイトバランスの取得を複雑にするために望ましくない。ホワイトバランス処理を簡単にするためには、各色信号のニー点を照度軸に対し同一にする必要がある。図10に示すように、赤、緑および青画素読取りチャネルに対し3つの閾値Vmax_r, Vmax_gおよび Vmax_bをそれぞれ使用する。列並列構成を使用すると、各色チャネルに対する列増幅器の利得を適切な値に設定することができる。出力信号特性を、例えば赤チャネルで使用する特性に設定することができる。
【0038】
図11は、本発明の撮像デバイス200(図9)を含むように変更された典型的なプロセッサシステム300を示す。プロセッサベースシステム300はイメージセンサデバイスを含むことができるディジタル回路を有するシステムが典型的である。このようなシステムは、コンピュータシステム、カメラシステム、スキャナ、マシンビジョン、カーナビゲーション、ビデオフォン、監視システム、オートフォーカスシステム、スタートラッカーシステム、動き検出システム、画像安定化システムおよびデータ圧縮システムを含むものとすることができ、何の制限もない。
【0039】
システム300、例えばカメラシステムは、一般に、マイクロプロセッサのような中央処理装置(CPU)302を備え、該CPUはバス304を介して入/出力(I/O)装置306と通信する。撮像デバイス200もバス304を介してCPU302と通信する。プロセッサベースシステム300はランダムアクセスメモリ(RAM)310も備え、フラッシュメモリのような取り外し可能メモリ315も含むことができ、これらのメモリもバス304を介してCPU302と通信する。撮像デバイス200は、メモリの有無にかかわらず、CPUのようなプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ、またはマイクロプロセッサと組み合わせ、単一の集積回路またはプロセッサと異なるチップ上に設けることができる。
【0040】
本発明は他の実施例として図5および図9に示す本発明のデバイス100,200を製造する方法も含む点に注意されたい。例えば、代表的な一例では、本発明の撮像デバイスを製造する方法は、複数の行および列として編成された画素のアレイを設けるステップ、前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号と第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路を設けるステップ、第1のメモリを設けるステップと、および前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列ごとに、前記第1のディジタル値と、対応する標識であって、前記第1のディジタル値が所定の閾値に達した場合に第1の状態を、達しない場合に第2の状態を有する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶するセレクタ回路を設けるステップを備える。
【0041】
上述した方法およびデバイスは使用および生産しうる多くの方法およびデバイスのうちの好適な方法および代表的なデバイスを示している。上記の記載および図面は本発明の種々の目的、特徴および利点を達成する種々の実施例を説明している。しかし、本発明は上述した実施例に厳密に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の本発明の精神および範囲内に入る予測不可能な本発明のどのような変更も本発明の一部とみなされるべきものとする。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】慣例のイメージャの画素回路を示す。
【図2】慣例の撮像デバイスの一部分を示す。
【図3】長および短積分期間からの画素信号に対する画素出力対照度を表すグラフである。
【図4】合成画素出力対照度を表す儀ラフである。
【図5】本発明の一実施例に従って構成された典型的なイメージセンサの一部分を示す。
【図6】本発明の動作を説明するための典型的なタイミング図である。
【図7】本発明の一実施例に従うメモリ装置の典型的な編成(長積分期間後)を示す。
【図8】本発明の一実施例に従うメモリ装置の典型的な編成(短積分期間後)を示す。
【図9】本発明の一実施例に従って構成された撮像デバイスを示す。
【図10】長および短積分期間からの赤、青および緑画素信号に対する画素出力対照度を表すグラフである。
【図11】本発明の一実施例に従って構成された少なくとも一つのイメージャを組み込んだプロセッサシステムを示す。
【符号の説明】
【0043】
100 イメージセンサ
110 行ドライバ
120 列デコーダ
130 第2のメモリ
140 第1のメモリ
145 セレクタ回路
150 読取り回路
160 画素アレイ
200 撮像デバイス
202 フラグチェッカ
204 シンセサイザブロック
206 画像処理ブロック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路と、
第1のメモリと、
前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列ごとに、前記第1のディジタル値と、前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達した場合に第1の状態を、到達しない場合に第2の状態を有する対応する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶させるセレクタ回路と、
を備えることを特徴とする撮像デバイス。
【請求項2】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項3】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項2記載の撮像デバイス。
【請求項4】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項3記載の撮像デバイス。
【請求項5】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項6】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項7】
前記第1のメモリの内容をコピーする第2のメモリと、
前記第2のメモリからの情報を用いて各読取り画素に対する合成画素出力信号を生成し出力する画像処理回路と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項8】
前記画像処理回路は、前記第1の状態の標識を有する各画素に対して、前記第2のディジタル値を前記所定の閾値と前記第2のディジタル値に対する最小閾値との差に対応する値に加算することによって前記合成出力を生成することを特徴とする請求項7記載の撮像デバイス。
【請求項9】
前記画像処理回路は、前記第2の状態の標識を有する各画素に対して、前記第1のディジタル値を用いて前記合成出力を生成することを特徴とする請求項7記載の撮像デバイス。
【請求項10】
前記画像処理回路は、
各標識の状態を検査し出力するフラグチェッカと、
前記標識の状態に基づいて前記合成出力を生成するシンセサイザブロックと、
処理情報を前記シンセサイザブロックに供給する画像処理ブロックと、
を備えることを特徴とする請求項7記載の撮像デバイス。
【請求項11】
前記第1および第2のディジタル値は色画素信号を表し、前記所定の閾値は複数の色信号閾値を有し、前記セレクタ回路は各第1のディジタル値と関連する色を決定し、前記第1のディジタル値それぞれの色閾値と比較して対応するフラグを第1または第2の状態にセットすることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項12】
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力する手段と
前記第1の信号に対応する第1のディジタル値および前記第2の信号に対応する第2のディジタル値を発生する手段と、
各第1のディジタル値を記憶する手段と、
各第1のディジタル値を、該第1のディジタル値が所定の閾値に到達したとき、対応する第2のディジタル値で上書きする手段と、
を備えることを特徴とするCMOS撮像デバイス。
【請求項13】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項14】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項15】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項14記載の撮像デバイス。
【請求項16】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項17】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項18】
撮像デバイスを備えるプロセッサシステムであって、
前記撮像デバイスは、
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路と、
第1のメモリと、
前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列にごとに、前記第1のディジタル値と、前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達した場合に第1の状態を、到達しない場合に第2の状態を有する対応する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶させるセレクタ回路とを備える、
ことを特徴とするプロセッサシステム。
【請求項19】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項20】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項19記載のシステム。
【請求項21】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項22】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項23】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項24】
前記撮像デバイスは、更に、
前記第1のメモリの内容をコピーする第2のメモリと、
前記第2のメモリからの情報を用いて各読取り画素に対する合成画素出力信号を生成し出力する画像処理回路と、
を備えることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項25】
前記画像処理回路は、前記第1の状態の標識を有する各画素に対して、前記所定の閾値と前記第2のディジタル値に対する最小閾値との差に対応する値に前記第2のディジタル値を加算することによって前記合成出力を生成することを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項26】
前記画像処理回路は、前記第2の状態の標識を有する各画素に対して、前記第1のディジタル値を用いて前記合成出力を生成することを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項27】
前記画像処理回路は、
各標識の状態を検査し出力するフラグチェッカと、
前記標識の状態に基づいて前記合成出力を生成するシンセサイザブロックと、
処理情報を前記シンセサイザブロックに供給する画像処理ブロックと、
を備えることを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項28】
前記第1および第2のディジタル値は色画素信号を表し、前記所定の閾値は複数の色信号閾値を有し、前記セレクタ回路は各第1のディジタル値と関連する色を決定し、前記第1のディジタル値それぞれの色閾値と比較して対応するフラグを第1または第2の状態にセットすることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項29】
CMOS撮像デバイスを備えるプロセッサシステムであって、
該撮像デバイスは、
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力する手段と
前記第1の信号に対応する第1のディジタル値および前記第2の信号に対応する第2のディジタル値を発生する手段と、
各第1のディジタル値を記憶する手段と、
各第1のディジタル値を、該第1のディジタル値が所定の閾値に到達したとき、対応する第2のディジタル値で上書きする手段とを備える、
ことを特徴とするプロセッサシステム。
【請求項30】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項31】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項32】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項30記載のシステム。
【請求項33】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項34】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項35】
複数の行および列として編成された画素のアレイを設けるステップと、
前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路を設けるステップと、
第1のメモリを設けるステップと、
前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列にごとに、前記第1のディジタル値と、前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達した場合に第1の状態を、到達しない場合に第2の状態を有する対応する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶させるセレクタ回路を設けるステップと、
を備えることを特徴とする撮像デバイスの製造方法。
【請求項36】
前記列読取り回路を設けるステップは、
各列に接続されたサンプルホールド回路を設けるステップと、
前記サンプルホールド回路から各列出力を受信するよう接続された差動増幅器を設けるステップと、
前記差動増幅器の出力に接続されたアナログ−ディジタルコンバータを設けるステップとを備えることを特徴とする請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記第1のメモリの内容をコピーする第2のメモリを設けるステップと、
前記第2のメモリからの情報を用いて各読取り画素に対する合成画素出力信号を生成し出力する画像処理回路を設けるステップとを更に備えることを特徴とする請求項35記載の方法。
【請求項38】
前記画像処理回路を設けるステップは、
各標識の状態を検査し出力するフラグチェッカを設けるステップと、
前記標識の状態に基づいて前記合成出力を生成するシンセサイザブロックを設けるステップと、
処理情報を前記シンセサイザブロックに供給する画像処理ブロックを設けるステップとを備えることを特徴とする請求項37記載の方法。
【請求項39】
第1の積分期間を開始するステップと、
画素アレイの各列から第1の積分期間と関連するそれぞれの第1の信号を入力するステップと、
前記第1の信号を第1のディジタル値にそれぞれ変換するステップと、
前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達したとき、対応するフラグを第1の状態にセットし、到達しないとき、対応するフラグを第2の状態にセットするステップと、
前記第1のディジタル値と前記対応するフラグの状態を第1のメモリに記憶するステップと、
第2の積分期間を開始するステップと、
画素アレイの各列から第2の積分期間と関連する第2の信号を入力するステップと、
前記第2の信号を第2のディジタル値にそれぞれ変換するステップと、
対応するフラグが第1の状態にセットされている第2のディジタル値を記憶するステップと、
記憶した第1および第2のディジタル値から合成画素出力を生成するステップと、
を備えることを特徴とする撮像デバイスの動作方法。
【請求項40】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項42】
前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項41記載の方法。
【請求項43】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項44】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項45】
前記第1および第2のディジタル値と前記フラグを合成画素出力の生成前に第2のメモリにコピーするステップを更に備えることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項46】
前記第1の状態の標識を有する各画素に対して、前記合成出力生成ステップは、前記第2のディジタル値を前記所定の閾値と前記第2のディジタル値に対する最小閾値との差に対応する値に加算することによって前記合成出力を生成することを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項47】
前記第2の状態の標識を有する各画素に対して、前記合成出力生成ステップは、前記第1のディジタル値を用いて前記合成出力を生成することを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項48】
前記第1および第2のディジタル値は色画素信号を表し、前記所定の閾値は複数の色信号閾値を有することを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項1】
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路と、
第1のメモリと、
前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列ごとに、前記第1のディジタル値と、前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達した場合に第1の状態を、到達しない場合に第2の状態を有する対応する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶させるセレクタ回路と、
を備えることを特徴とする撮像デバイス。
【請求項2】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項3】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項2記載の撮像デバイス。
【請求項4】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項3記載の撮像デバイス。
【請求項5】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項6】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項7】
前記第1のメモリの内容をコピーする第2のメモリと、
前記第2のメモリからの情報を用いて各読取り画素に対する合成画素出力信号を生成し出力する画像処理回路と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項8】
前記画像処理回路は、前記第1の状態の標識を有する各画素に対して、前記第2のディジタル値を前記所定の閾値と前記第2のディジタル値に対する最小閾値との差に対応する値に加算することによって前記合成出力を生成することを特徴とする請求項7記載の撮像デバイス。
【請求項9】
前記画像処理回路は、前記第2の状態の標識を有する各画素に対して、前記第1のディジタル値を用いて前記合成出力を生成することを特徴とする請求項7記載の撮像デバイス。
【請求項10】
前記画像処理回路は、
各標識の状態を検査し出力するフラグチェッカと、
前記標識の状態に基づいて前記合成出力を生成するシンセサイザブロックと、
処理情報を前記シンセサイザブロックに供給する画像処理ブロックと、
を備えることを特徴とする請求項7記載の撮像デバイス。
【請求項11】
前記第1および第2のディジタル値は色画素信号を表し、前記所定の閾値は複数の色信号閾値を有し、前記セレクタ回路は各第1のディジタル値と関連する色を決定し、前記第1のディジタル値それぞれの色閾値と比較して対応するフラグを第1または第2の状態にセットすることを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項12】
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力する手段と
前記第1の信号に対応する第1のディジタル値および前記第2の信号に対応する第2のディジタル値を発生する手段と、
各第1のディジタル値を記憶する手段と、
各第1のディジタル値を、該第1のディジタル値が所定の閾値に到達したとき、対応する第2のディジタル値で上書きする手段と、
を備えることを特徴とするCMOS撮像デバイス。
【請求項13】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項14】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項15】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項14記載の撮像デバイス。
【請求項16】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項17】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項12記載の撮像デバイス。
【請求項18】
撮像デバイスを備えるプロセッサシステムであって、
前記撮像デバイスは、
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路と、
第1のメモリと、
前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列にごとに、前記第1のディジタル値と、前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達した場合に第1の状態を、到達しない場合に第2の状態を有する対応する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶させるセレクタ回路とを備える、
ことを特徴とするプロセッサシステム。
【請求項19】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項20】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項19記載のシステム。
【請求項21】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項22】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項23】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項24】
前記撮像デバイスは、更に、
前記第1のメモリの内容をコピーする第2のメモリと、
前記第2のメモリからの情報を用いて各読取り画素に対する合成画素出力信号を生成し出力する画像処理回路と、
を備えることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項25】
前記画像処理回路は、前記第1の状態の標識を有する各画素に対して、前記所定の閾値と前記第2のディジタル値に対する最小閾値との差に対応する値に前記第2のディジタル値を加算することによって前記合成出力を生成することを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項26】
前記画像処理回路は、前記第2の状態の標識を有する各画素に対して、前記第1のディジタル値を用いて前記合成出力を生成することを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項27】
前記画像処理回路は、
各標識の状態を検査し出力するフラグチェッカと、
前記標識の状態に基づいて前記合成出力を生成するシンセサイザブロックと、
処理情報を前記シンセサイザブロックに供給する画像処理ブロックと、
を備えることを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項28】
前記第1および第2のディジタル値は色画素信号を表し、前記所定の閾値は複数の色信号閾値を有し、前記セレクタ回路は各第1のディジタル値と関連する色を決定し、前記第1のディジタル値それぞれの色閾値と比較して対応するフラグを第1または第2の状態にセットすることを特徴とする請求項18記載のシステム。
【請求項29】
CMOS撮像デバイスを備えるプロセッサシステムであって、
該撮像デバイスは、
複数の行および列として編成された画素のアレイと、
各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力する手段と
前記第1の信号に対応する第1のディジタル値および前記第2の信号に対応する第2のディジタル値を発生する手段と、
各第1のディジタル値を記憶する手段と、
各第1のディジタル値を、該第1のディジタル値が所定の閾値に到達したとき、対応する第2のディジタル値で上書きする手段とを備える、
ことを特徴とするプロセッサシステム。
【請求項30】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項31】
1つの列に対する前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項32】
1つの列に対する前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項30記載のシステム。
【請求項33】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項34】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項35】
複数の行および列として編成された画素のアレイを設けるステップと、
前記複数の列に接続された列読取り回路であって、各列から第1の積分期間と関連する第1の信号および第2の積分期間と関連する第2の信号を入力し、各列ごとに第1の信号に対応する第1のディジタル値および第2の信号に対応する第2のディジタル値を出力する列読取り回路を設けるステップと、
第1のメモリを設けるステップと、
前記第1および第2のディジタル値を受信するよう接続されたセレクタ回路であって、各列にごとに、前記第1のディジタル値と、前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達した場合に第1の状態を、到達しない場合に第2の状態を有する対応する標識とを前記第1のメモリに記憶させ、前記対応する標識が前記第1の状態である場合に前記第2のディジタル値を前記第1のメモリに記憶させるセレクタ回路を設けるステップと、
を備えることを特徴とする撮像デバイスの製造方法。
【請求項36】
前記列読取り回路を設けるステップは、
各列に接続されたサンプルホールド回路を設けるステップと、
前記サンプルホールド回路から各列出力を受信するよう接続された差動増幅器を設けるステップと、
前記差動増幅器の出力に接続されたアナログ−ディジタルコンバータを設けるステップとを備えることを特徴とする請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記第1のメモリの内容をコピーする第2のメモリを設けるステップと、
前記第2のメモリからの情報を用いて各読取り画素に対する合成画素出力信号を生成し出力する画像処理回路を設けるステップとを更に備えることを特徴とする請求項35記載の方法。
【請求項38】
前記画像処理回路を設けるステップは、
各標識の状態を検査し出力するフラグチェッカを設けるステップと、
前記標識の状態に基づいて前記合成出力を生成するシンセサイザブロックを設けるステップと、
処理情報を前記シンセサイザブロックに供給する画像処理ブロックを設けるステップとを備えることを特徴とする請求項37記載の方法。
【請求項39】
第1の積分期間を開始するステップと、
画素アレイの各列から第1の積分期間と関連するそれぞれの第1の信号を入力するステップと、
前記第1の信号を第1のディジタル値にそれぞれ変換するステップと、
前記第1のディジタル値が所定の閾値に到達したとき、対応するフラグを第1の状態にセットし、到達しないとき、対応するフラグを第2の状態にセットするステップと、
前記第1のディジタル値と前記対応するフラグの状態を第1のメモリに記憶するステップと、
第2の積分期間を開始するステップと、
画素アレイの各列から第2の積分期間と関連する第2の信号を入力するステップと、
前記第2の信号を第2のディジタル値にそれぞれ変換するステップと、
対応するフラグが第1の状態にセットされている第2のディジタル値を記憶するステップと、
記憶した第1および第2のディジタル値から合成画素出力を生成するステップと、
を備えることを特徴とする撮像デバイスの動作方法。
【請求項40】
前記第1の積分期間は前記第2の積分期間より長いことを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記第1の信号は、前記第1の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第1の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項42】
前記第2の信号は、前記第2の積分期間の開始時に得られるリセット信号と前記第2の積分期間中に得られる画素信号とを含むことを特徴とする請求項41記載の方法。
【請求項43】
前記第2の積分期間は水平ライン期間以下であることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項44】
前記所定の閾値は画素の擬似飽和レベルに対応する電圧レベルからなることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項45】
前記第1および第2のディジタル値と前記フラグを合成画素出力の生成前に第2のメモリにコピーするステップを更に備えることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項46】
前記第1の状態の標識を有する各画素に対して、前記合成出力生成ステップは、前記第2のディジタル値を前記所定の閾値と前記第2のディジタル値に対する最小閾値との差に対応する値に加算することによって前記合成出力を生成することを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項47】
前記第2の状態の標識を有する各画素に対して、前記合成出力生成ステップは、前記第1のディジタル値を用いて前記合成出力を生成することを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項48】
前記第1および第2のディジタル値は色画素信号を表し、前記所定の閾値は複数の色信号閾値を有することを特徴とする請求項39記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−33184(P2006−33184A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2004−206319(P2004−206319)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【出願人】(503066790)マイクロン テクノロジー インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−206319(P2004−206319)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【出願人】(503066790)マイクロン テクノロジー インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
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