部分的ラジオ・リンク制御ステータス・レポート
ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成、および/または、その基地局へのディスパッチを容易にするシステムおよび方法が記載される。このシステムは、欠落したプロトコル・データ・ユニットの数が、送信側の許可サイズを超えたかを確認し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドに挿入し、部分的ステータス・レポート内に、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を組み込み、送信側の許可を超えることなく、後続する欠落したプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートへ含め、部分的ステータス・レポートを基地局へ送信する構成要素を含みうる。
【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
本願は、2008年4月28日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR PARTITIONING RLC STATUS REPORT」と題された米国仮出願61/048,490号の利益を主張する。上記出願の全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
以下の記述は、一般に無線通信に関し、さらに詳しくは、アップリンク許可またはダウンリンク割当に適応する部分的ステータス・レポートの生成および送信に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムはさまざまなタイプの通信を提供するために広く開発され、例えば、音声および/またはデータが、そのような無線通信システムによって提供されうる。一般的な無線通信システムすなわちネットワークは、複数のユーザへ、1または複数の共有リソース(例えば、帯域幅、送信電力)に対するアクセスを提供しうる。例えば、システムは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、符号分割多重化(CDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)のような様々な多元接続技術を使用することができる。
【0004】
通常、無線多元接続通信システムは、複数のアクセス端末のための通信を同時にサポートすることができる。おのおののアクセス端末は、順方向リンクおよび逆方向リンクによる送信を介して、1または複数の基地局と通信することができる。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は、基地局からアクセス端末への通信リンクを称し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は、アクセス端末から基地局への通信リンクを称する。この通信リンクは、単一入力単一出力システム、複数入力単一出力システム、あるいは複数入力複数出力(MIMO)システムによって確立される。
【0005】
MIMOシステムはデータ送信のために一般に、複数(NT個)の送信アンテナと複数(NR個)の受信アンテナとを適用する。NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルとも称されるNS個の独立チャネルへ分割される。ここでNS≦min{NT、NR}である。NS個の独立チャネルのおのおのは、ディメンションに相当する。さらに、複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成される追加のディメンションが利用される場合、MIMOシステムは、(例えば、高められたスペクトル効率、より高いスループット、および/またはより高い信頼性のような)向上されたパフォーマンスを与える。
【0006】
MIMOシステムは、順方向リンク通信および逆方向リンク通信を、共通の物理媒体によって分割するさまざまなデュプレクス技術をサポートしうる。例えば、周波数分割デュプレクス(FDD)システムは、順方向リンク通信および逆方向リンク通信のために異なる周波数領域を利用しうる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、相互原理によって、逆方向リンク・チャネルから順方向リンク・チャネルを推定できるように、順方向リンク送信および逆方向リンク送信が、同じ周波数領域にある。
【0007】
無線通信システムはしばしば、有効通信範囲領域を提供する1または複数の基地局を使用する。一般的な基地局は、ブロードキャスト・サービス、マルチキャスト・サービス、および/またはユニキャスト・サービスのために、複数のデータ・ストリームを送信する。ここで、データ・ストリームは、モバイル・デバイスに対して興味のある独立した受信からなるデータのストリームでありうる。そのような基地局の有効通信範囲領域内のアクセス端末は、合成ストリームによって搬送される1つ、1つより多い、または全てのデータ・ストリームを受信するために適用されうる。同様に、モバイル・デバイスは、基地局あるいは他のモバイル・デバイスへデータを送信することができる。
【0008】
ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコルは、一般に、パケット・データ収束プロトコル(PDCP)からの(ヘッダ圧縮された)インターネット・プロトコル(IP)パケットを、より小さな単位であるラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・データ・ユニット(PDU)へセグメント化することを担当する。さらに、RLCプロトコルはまた、誤って受信されたPDUの再送信のみならず、受信されたPDUを重複除去および結合するタスクが課される。さらに、RLCは、RLCサービス・データ・ユニット(SDU)の上部レイヤへの連続配信を保証する。
【0009】
RLC再送信メカニズムは、より高次のレイヤに、誤りのないデータ配信を提供することを担当する。これは、受信機内のRLCエンティティと、送信機内のRLCエンティティとの間で動作する送信プロトコルによって達成されうる。シーケンス番号をモニタすることによって、受信しているRLCは、見失ったPDUを識別しうる。その後、送信しているRLCへステータス・レポートがフィードバックされ、見失ったPDUの再送信が要求される。いつステータス・レポートをフィードバックするのかを設定することは可能であるが、レポートは一般に、複数のPDUに関する情報を含んでおり、一般に、比較的稀にしか送信されない。受信したステータス・レポートに少なくとも部分的に基づいて、送信機におけるRLCエンティティは、適切な動作を講じ、要求された場合には、見失われたPDUを再送信しうる。
【0010】
RLCは、見失われたPDUの再送信を要求するように設定されている場合、誤りのないデータ配信が必要な、例えばファイル転送のような送信制御プロトコル(TCP)ベースのサービスのために一般に適用されるアクノレッジ・モード(AM)で動作すると言われている。
【0011】
RLCはまた、非アクノレッジ・モード(UM)および透過モード(TM)にも設定されうる。UMでは、高次レイヤへのシーケンスにしたがった配信が提供されるが、見失われたPDUの再送信は要求されない。通常、UMは、短い配信時間と比較して、誤りのない配信がさほど懸念されないボイス・オーバ・インターネット・プロトコル(VoIP)サービスのようなサービスのために利用される。TMは、サポートされているものの、例えばランダム・アクセスのような特別な目的のためにのみ使用される。
【発明の概要】
【0012】
以下は、1または複数の実施形態の基本的な理解を与えるために、そのような実施形態の簡略化された概要を示す。この概要は、考えられるすべての実施形態の広範囲な概観ではなく、すべての実施形態の重要要素や決定的要素を特定することも、何れかまたはすべての実施形態のスコープを線引きすることも意図されていない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な記載に対する前置きとして、簡略化された形式で1または複数の実施形態のいくつかの概念を表すことである。
【0013】
LTEでは、すべてのアップリンク(UL)送信が、UL許可を必要とする。UL許可は、RLCステータス・レポートを提供することができるほど十分に大きい場合もあるが、大きくない場合もある。UL許可が十分に大きくない場合、UEは、否定的なアクノレッジメント・シーケンス番号のサブセットのみが含まれる「部分的ステータス・レポート」を生成する必要がある。部分的ステータス・レポートを生成する場合、アクセス端末であるユーザ機器(UE)は、このステータス・レポート内のアクノレッジメント・シーケンス番号(ACK SN)フィールドを、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニット(PDU)のシーケンス番号であるVR(R)に設定し、このステータス・レポートが、UL許可に適応するように、(最も古い否定的なアクノレッジメント・シーケンス番号(NACK SN)から)可能な限り多くのNACK SNを含める。このようにして、受信している基地局またはeNodeB(eNB)は、比較を行うことができ、このステータス・レポートで受信されたACK SNが、アクセス端末がこのステータス・レポート内に含めることができる見失われたPDUの最小のシーケンス番号以下である場合、eNBは、これが部分的ステータス・レポートであると結論付ける。そうでない場合には、基地局またはeNBは、受信したステータス・レポートを、部分的ステータス・レポートではなく、完全すなわちすべてそろったステータス・レポートであると認識しうる。アクセス端末またはユーザ機器は、最初の部分的ステータス・レポートのディスパッチを開始すると、すべてのNACK SNが含まれるまで(例えば、基地局またはeNBに送信された最初のすなわち一番目の部分的ステータス・レポートで示されるVR(MS)値まで)、基地局またはeNBへと部分的ステータス・レポートの配信を続けるだろう。当業者によって認識されるであろうが、すべてのNACK SNは、多くても一度、基地局またはeNBへ送信された部分的ステータス・レポートに含まれるだろう。それに加えて、基地局またはユーザ機器が、部分的ステータス・レポートのディスパッチを開始した場合、基地局またはeNBにレポートされた最初のすなわち一番目の部分的ステータス・レポートを生成している間に、すべてのNACK SNが識別された後にのみ、ステータス・レポート禁止タイマが開始されるであろうことがさらに注目されるべきである。ステータス・レポート禁止タイマの目的は、UEがステータス・レポートを頻繁に送りすぎることを阻止することである。したがって、完全ステータス・レポートの場合、このタイマは、完全ステータス・レポートが送信された後に起動されるべきである。しかしながら、部分的ステータス・レポートの場合、最後の部分的ステータス・レポートが送信され、UEが、残りすべての部分的ステータス・レポートを、できる限り早く送信できるようになるまで、タイマは起動されるべきではない。
【0014】
本明細書で議論され解明された1または複数の態様にしたがって権利主張される主題は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートを生成および/または送信するシステムおよび/または方法に関する。態様によれば、権利主張される主題は、プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化し、このような欠落に少なくとも部分的に基づいて、欠落したプロトコル・データ・ユニット(PDU)の数が、送信側の許可(例えば、アップリンク許可および/またはダウンリンク割当)を超えるか否かを確認する装置を提供する。欠落したプロトコル・データ・ユニット(PDU)の数が、送信側の許可を超えると確認された場合、この装置は、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニット(PDU)に関連付けられたシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドに挿入するのみならず、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに含める。それに加えて、この装置は、送信側の許可を超えないことを保証しながら、後続する欠落したプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに含め、その後、構築された部分的ステータス・レポートを基地局へディスパッチしうる。
【0015】
さらなる態様によれば、権利主張する主題は、無線通信システムにおいて利用される方法を提供する。この方法は、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドへ挿入することと、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに挿入することとを含む。この方法はさらに、送信側の許可を超えることなく、欠落したさらなるプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、ステータス・レポートへ挿入することと、その後、このステータス・レポートを基地局へディスパッチすることとを含む。
【0016】
さらなる態様によれば、権利主張される主題は、無線通信システムにおいて動作可能な装置を提供する。この装置は、見失われたプロトコル・データ・ユニットを検出し、時間を決定する手段を停止させる手段と、見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を用いて、ステータス・レポートを構築する手段と、時間を決定する手段を停止させる前に検出された、最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が加えられると、時間を決定する手段を再起動させる手段とを含む。
【0017】
それに加えて、別の態様によれば、権利主張される主題は、無線通信システムにおいて動作可能な装置を提供する。この装置は、プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化することと、欠落したプロトコル・データ・ユニットの量が、基地局によって提供された送信側の許可を超えるかを確認することと、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたシーケンス番号フィールドに含めることと、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、その後の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、ステータス・レポートを基地局へ送信することと、に関連する命令群を保持するメモリを含む。
【0018】
さらに、権利主張される主題は、コンピュータ読取可能媒体をも提供する。
【0019】
このコンピュータ読取可能媒体は、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに属するシーケンス番号フィールドへ含めることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、二番目の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、その後、ステータス・レポートを基地局へ送信することと、のためのマシン実行可能命令群を格納している。
【0020】
さらなる態様によれば、権利主張される主題は、プロセッサを含む装置を提供する。このプロセッサは、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信し、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べ、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較し、そのような比較に基づいて、アクセス端末へ許可を与えるように構成される。
【0021】
さらに、権利要求された主題は、無線通信システムにおいて適用されうる方法を提供する。この方法は、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得することと、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、そのような比較に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することとを含む。
【0022】
さらに、別の態様によれば、権利主張される主題は、装置を提供する。この装置は、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を含むアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得する手段と、部分的ステータス・レポートと完全ステータス・レポートとを区別する手段と、見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニットが、部分的ステータス・レポートまたは完全ステータス・レポートのうちの1つでレポートされることを保証するために、送信側からのさらなる許可を提供する手段とを備える。
【0023】
それに加えて、さらなる態様によれば、権利主張される主題は、コンピュータ読取可能媒体を提供する。このコンピュータ読取可能媒体は、ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、受信したステータス・レポートのアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号の、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号との比較に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することと、のためのマシン実行可能命令群を格納している。
【0024】
さらなる態様によれば、権利主張される主題は、無線通信環境において動作可能な装置を提供する、この装置は、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信することと、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号の、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号との比較に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ与えることと、に関連する命令群を保持するメモリを備える。
【0025】
前述した目的および関連する目的を達成するために、1または複数の実施形態は、後に十分に記載され、特許請求の範囲において特に指摘されている特徴を備える。次の記載および添付図面は、1または複数の実施形態のある実例となる態様を詳細に記載する。しかしながら、これらの態様は、さまざまな実施形態の原理が適用されるさまざまな方法のうちの僅かしか示しておらず、記載された実施形態は、そのような全ての局面およびそれらの均等物を示すことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本明細書に記載されたさまざまな態様にしたがう無線通信システムの実例である。
【図2】図2は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図3】図3は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図4】図4は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図5】図5は、主題とする開示のさまざまな態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行う方法である。
【図6】図6は、主題とする開示のさまざまな態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートを受信し、必要であれば、アップリンク許可またはダウンリンク割当をディスパッチする方法である。
【図7】図7は、無線通信システムにおいて、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うアクセス端末の実例である。
【図8】図8は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図9】図9は、本明細書に記載されたさまざまなシステムおよび方法と連携して適用されうる無線ネットワーク環境の実例である。
【図10】図10は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図11】図11は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
さまざまな実施形態が、全体を通じて同一要素を示すために同一の参照番号が使用される図面を参照して説明される。次の記述では、説明の目的のために、多数の特定の詳細が、1または複数の実施形態についての完全な理解を提供するために記述される。しかしながら、そのような実施形態は、これら具体的な詳細なしで実現されうることが明白でありうる。他の事例では、1または複数の実施形態の記載を容易にするために、周知の構成およびデバイスがブロック図形式で示される。
【0028】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」等は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、あるいは実行中のソフトウェアのうちの何れかであるコンピュータ関連エンティティを称することが意図されている。例えば、構成要素は、限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行形式、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータでありうる。例示によれば、コンピュータ・デバイス上で実行中のアプリケーションと、コンピュータ・デバイスとの両方が構成要素になりえる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、構成要素は、1つのコンピュータに局在化されるか、および/または、複数のコンピュータに分散されうる。さらに、これらの構成要素は、さまざまなデータ構造を格納したさまざまなコンピュータ読取可能媒体から実行可能である。これら構成要素は、(例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを経由して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータのような)1または複数のデータのパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信することができる。
【0029】
本明細書に記述された技術は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングル・キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システム、およびその他のシステムのようなさまざまな無線通信システムに使用することができる。「システム」、「ネットワーク」という用語はしばしば置換可能に使用される。CDMAシステムは、例えばユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、CDMA2000等のようなラジオ技術を実現することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000は、IS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のような無線技術を実現することができる。OFDMAシステムは、例えばイボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、フラッシュ−OFDM(登録商標)等のような無線技術を実現することができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSの最新リリースであり、ダウンリンクではOFDMAを用い、アップリンクではSC−FDMAを用いる。
【0030】
シングル・キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)は、シングル・キャリア変調および周波数ドメイン等値化を用いる。SC−FDMAは、OFDMAシステムと類似の性能を有し、本質的に全体的に同等の複雑さを有する。SC−FDMA信号は、その固有のシングル・キャリア構造により、より低いピーク対平均電力比(PAPR)を有する。SC−FDMAは、例えば、より低いPAPRが送信電力効率の観点からアクセス端末に非常に役立つアップリンク通信で使用されうる。したがって、SC−FDMAは、3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)すなわちイボルブドUTRAにおけるアップリンク多元接続性スキームとして実施されうる。
【0031】
さらに、さまざまな実施形態は、本明細書において、アクセス端末に関して記載される。アクセス端末はまた、システム、加入者ユニット、加入者局、モバイル局、モバイル、遠隔局、遠隔端末、モバイル・デバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、またはユーザ機器(UE)とも称されうる。アクセス端末は、セルラ電話、コードレス電話、セッション初期化プロトコル(SIP)電話、ワイヤレス・ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、コンピューティング・デバイス、あるいは無線モデムに接続されたその他の処理デバイスでありうる。さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、基地局に関連して記載される。基地局は、アクセス端末と通信するために利用することができ、アクセス・ポイント、ノードB、イボルブド・ノードB(eNodeB)、あるいはその他のいくつかの用語で称されうる。
【0032】
さらに、本明細書に記載のさまざまな態様または特徴は、標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を用いた方法、装置、または製造物品として実現されうる。本明細書で使用される用語「製造物品」は、任意のコンピュータ読取可能デバイス、キャリア、または媒体からアクセスすることが可能なコンピュータ・プログラムを含むことが意図される。例えば、コンピュータ読取可能媒体は、限定される訳ではないが、磁気記憶装置(例えば、ハード・ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(例えば、コンパクト・ディスク(CD)、DVDなど)、スマート・カード、およびフラッシュ・メモリ・デバイス(例えば、EPROM、カード、スティック、キー・ドライブなど)を含みうる。さらに、本明細書に記載されたさまざまな記憶媒体は、情報を格納するための1または複数のデバイス、および/または、その他の機械読取可能媒体を表すことができる。用語「機械読取可能媒体」は、限定されることなく、無線チャネル、および、命令群および/またはデータを格納、包含、および/または搬送することができるその他任意の媒体を含みうる。
【0033】
図1に示すように、本明細書に記載されたさまざまな実施形態にしたがった無線通信システム100が例示されている。システム100は、複数のアンテナ・グループを含むことができる基地局102を含む。例えば、1つのアンテナ・グループは、アンテナ104およびアンテナ106を含むことができ、別のグループはアンテナ108およびアンテナ110を備えることができ、さらに別のグループはアンテナ112およびアンテナ114を含むことができる。おのおののアンテナ・グループについて2つのアンテナしか例示されていないが、2本のアンテナが各アンテナ・グループのために例示されているが、2本より多いアンテナ、または2本より少ないアンテナも、各グループのために利用されうる。基地局102はさらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含みうる。それらおのおのは、当業者によって理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えうる。
【0034】
基地局102は、アクセス端末116およびアクセス端末122のような1または複数アクセス端末と通信しうる。しかしながら、基地局102は、アクセス端末116、122に類似の実質的に任意の数のアクセス端末と通信しうることが認識されるべきである。アクセス端末116およびアクセス端末122は、例えば、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピューティング・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または、無線通信システム100による通信に適したその他任意のデバイスでありうる。図示するように、アクセス端末116は、アンテナ112、114と通信しており、ここでは、アンテナ112およびアンテナ114が、順方向リンク118によってアクセス端末116へ情報を送信し、逆方向リンク120によってアクセス端末116から情報を受信する。さらに、アクセス端末122は、アンテナ104、106と通信しており、ここでは、アンテナ104およびアンテナ106が、順方向リンク124によってアクセス端末122へ情報を送信し、逆方向リンク126によってアクセス端末122から情報を受信する。周波数分割デュプレクス(FDD)システムでは、例えば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用し、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用することができる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は、共通の周波数帯域を使用し、順方向リンク124および逆方向リンク126は、共通の周波数帯域を使用することができる。
【0035】
通信するように指定された領域および/またはアンテナのおのおののグループは、基地局102のセクタと称されうる。例えば、基地局102によってカバーされる領域のセクタ内のアクセス端末に通信するように、複数のアンテナが設計されうる。順方向リンク118および順方向リンク124による通信では、基地局102の送信アンテナは、アクセス端末116およびアクセス端末122のための順方向リンク118および順方向リンク124の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを適用することができる。また、基地局102が、関連付けられた有効通信範囲にランダムに散在したアクセス端末116、122に送信するためにビームフォーミングを利用している間、近隣セル内のモバイル・デバイスは、すべてのアクセス端末に対して単一のアンテナによって送信している基地局に比べて、少ない干渉しか被らない。
【0036】
権利主張された主題の広範囲な議論および概観に進む前に、権利主張される主題は、制限もなく、また、一般性を失うこともなく、アップリンク許可の観点から詳述される一方、等価な機能および/または能力を持つ権利主張される主題は、ダウンリンク割当に関するアプリケーションを有しており、ここでは、見失われたプロトコル・データ・ユニット(PDU)が基地局またはeNBによってレポートされ、それゆえ、部分的ステータス・レポートの生成、および/または、部分的ステータス・レポートのアクセス端末またはユーザ機器へのディスパッチを行うのは、基地局またはeNBのタスクである
ことが注目されるべきである。したがって、状況に依存して、「送信側の許可」あるいは「送信側からの許可」という用語は、「アップリンク許可」および/または「ダウンリンク割当」を暗示することが意図される。
【0037】
現在、ロング・ターム・イボリューション(LTE)では、見失われたすべてのRLCプロトコル・データ・ユニット(PDU)シーケンス番号(SN)(例えば、否定的なアクノレッジメント・シーケンス番号(NACK SN))を含むラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートのためのフォーマットがある。理解されるように、このレポートは、見失われたすべてのRLC PDUを含む必要があるので、見失われたRLC PDUの数が増えると、レポートは長くなりうる。これにより、結果的に得られるレポートは、アップリンク(UL)許可に適応できなくなるほど大きくなり、それゆえ、送信できなくなる。この制限を克服するために、アクセス端末またはユーザ機器から、eNBまたは基地局へと、部分的ステータス・レポートがディスパッチされることが提案された。ここでは、UL許可の制約を考慮し、部分的ステータス・レポートが、見失われたPDU SNを、可能な限り、許容される限り多く含む。
【0038】
アクセス端末によって、基地局またはeNBにディスパッチされたステータス・レポートは、ACK SNフィールドを有し、これは、一般に、最初の見失われたPDUのSNのシーケンス番号に設定されている(例えば、最初の見失われたPDU SNは、基地局またはeNBへ送信されたレポートには含まれていない)ことが判明した。したがって、現状設計では、SN 1、2、3、4、5、6、7、8、9および10を持つPDUが失われ、UL許可が5に設定されている(例えば、レポートで、5つのPDU SNがディスパッチされる)場合、このレポートは、PDU SN 1、2、3、4および5を含み、ACK SNフィールドは6に設定されるだろう(例えば、最初の見失われたPDU SNは、基地局またはeNBへ送信されたレポートには含まれていない)。これに関する問題は、基地局またはeNBがステータス・レポートを受信した場合、ちょうど受信したレポートが、部分的ステータス・レポートであって、アクセス端末またはユーザ機器によってレポートされるべき見失われたPDU SNがさらにまだ存在するのか、あるいは、ちょうど受信したレポートが見失われたすべてのPDU SNのからなる完全なレポートであって、見失われたものとアクセス端末またはユーザ機器によってレポートされる必要のあるPDU SNはもう存在しないのか、を区別できないことである。基地局またはeNBが、完全なレポートを受信したという印象を持っているが、実際には、アクセス端末またはユーザ機器は、レポートおよび送信すべき見失われたPDU SNをまだ有している場合、基地局またはeNBは、基地局またはeNBへレポートされていないさらなる見失われたPDU SNを、アクセス端末またはユーザ機器が含めるための追加のUL許可を、アクセス端末またはユーザ機器に提供しないだろう。
【0039】
前述した困難性および不確実性を克服するために、態様にしたがって権利主張する主題は、アクセス端末またはユーザ機器によって基地局またはeNBへ送信されたステータス・レポートが、部分的ステータス・レポートであるか、あるいは、アクセス端末またはユーザ機器によって基地局またはeNBへ送信されたステータス・レポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであるかを示すインジケーションを、基地局またはeNBへ提供する。前者の場合、基地局またはeNBは、後続の部分ステータス・レポートによって、さらなる見失われたPDUを基地局またはeNBへディスパッチすることを容易にするのに十分なUL許可を提供すべきである。後者の場合、見失われたPDUはさらには存在しないので、基地局またはeNBは、さらなるUL許可を与える必要はない。
【0040】
図2は、権利主張する主題の態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステム200の実例である。図示するように、システム200は、1または複数の(図示しない)ラジオ・ネットワーク・コントローラによって提供される能力および/または機能によって、基地局204および/またはより優れたセルラ・システムまたはコア・ネットワーク(例えば、第3世代(3G)セルラ・システム)と、連続的および/または効果的に、あるいは、散発的および/または断続的に通信しうる。文脈においてアクセス端末116、122として前述されたアクセス端末202は、全体がハードウェアで実現されるか、および/または、ハードウェアおよび/または実行中のソフトウェアの組み合わせで実現されうる。さらに、アクセス端末202は、他の互換性のある構成要素内に組み込まれるか、および/または、関連付けられうる。さらに、アクセス端末202は、限定される訳ではないが、プロセッサを含むマシンであるか、基地局204および(図示しない)ラジオ・ネットワーク・コントローラによって提供される機能によってコア・セルラ・ネットワークと有効な通信を行うことが可能な任意のタイプのマシンでありうる。アクセス端末202を備えうる例示するマシンは、デスクトップ・コンピュータ、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、タブレットPC、ポータブル・コンシューマおよび/または産業デバイス、構成要素、および/または機器、ハンドヘルド・デバイス、パーソナル・デジタル・アシスタント、マルチメディア・インターネット対応電話、マルチメディア・プレーヤ等を含みうる。
【0041】
図2にさらに例示されるように、アクセス端末202は、検出構成要素206、レポート生成構成要素208、およびステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を含みうる。検出構成要素206は、アクセス端末202にサービス提供している基地局204からディスパッチされたプロトコル・データ・ユニット(PDU)が、見失われたか否かを検出することを担当する。検出構成要素206は、基地局204によって配信されたおのおののPDUおよびすべてのPDUに関連付けられうるシーケンス番号に少なくとも部分的に基づいて、PDUが見失われたか否かを判定しうる。例えば、検出構成要素206は、シーケンス番号1、2、5、6、8、9を持つPDUが受信されており、現在、PDU 3−4、7が見失われていると注目しうる。検出構成要素206は、PDUが見失われていると確証すると、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を中断させ(例えば、停止させ)、さらに、レポート生成構成要素208に対して、検出された、あるいは、見失われていると確証されたPDUのシーケンス番号を含むステータス・レポートの生成を開始させる。
【0042】
レポート生成構成要素208は、サービス提供している基地局(例えば基地局204)へ送信されるステータス・レポートを生成することを担当する。レポート生成構成要素208は、検出構成要素206が動作すると動作を開始しうる。これによって、サービス提供している基地局へ送信されるべきステータス・レポートの構築を開始しうる。基地局204によって提供され、アクセス端末202へ供給されたアップリンク(UL)許可のサイズに少なくとも部分的に基づいて、レポート生成構成要素208は、完全ステータス・レポートまたは部分的ステータス・レポートのうちの何れかを提供しうる。例えば、検出構成要素206によって、非常にわずかなPDUが見失われたものとしてレポートされ、本目的のために、基地局204によって割り当てられたアップリンク許可のサイズに依存している場合、レポート生成構成要素208は、これら見失われたPDUに関連付けられたすべてのシーケンス番号を、単一のステータス・レポートにおさめ、その後、このレポートを、サービス提供している基地局204へ送信しうる。一方、見失われたPDUの数が極めて多く、アップリンク(UL)許可のサイズで対処できない場合、レポート生成構成要素208は、見失われたPDUのシーケンス番号を、1または複数の部分的ステータス・レポートに含め、もって、送信されたおのおののレポートが、この目的のために、サービス提供している基地局によって提供されたアップリンク(UL)許可で対処できるようになる。レポート生成構成要素208は、見失われたPDUのシーケンス番号を部分的ステータス・レポートにパッケージする場合、最初に検出された見失われたPDUのシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドへ含めるか、挿入しうる。理解されるように、特定の時点までに受信されず、見失われたすべてのPDUのシーケンス番号を基地局204に通知するために、複数の部分的ステータス・レポートが、サービス提供している基地局204に対して迅速かつ連続的に送信される場合、「キュー」における最初のPDUのシーケンス番号が、基地局204へディスパッチされうる部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドへ挿入されうる。例えば、PDUシーケンス番号5、7−8、11、13、15が見失われ、アップリンク許可によって、部分的ステータス・レポートが、3つのシーケンス番号のみを含むことが許可されている場合、シーケンス番号5、7、8を含む一番目の部分的ステータス・レポートがレポート生成構成要素208によって構築されうる。ここで、シーケンス番号5は、基地局204へ送信された第1の部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに挿入されうる。さらに、二番目の部分的ステータス・レポートが、シーケンス番号11、13、15を含む(本例におけるアップリンク許可は、3つのシーケンス番号のみを含むことを許可していることを思い出されたい)が、この場合、シーケンス番号5は、基地局204へ送信された二番目の部分的ステータス・レポートのACK SNフィールドに関連付けられうる。レポート生成構成要素208が、見失われたすべてのPDUの通知をパッケージし、および/または、ディスパッチすると、レポート生成構成要素208は、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210をリセットしたり、再起動したり、および/または、中断から抜けさせる。
【0043】
アクセス端末202に関連付けられたステータス・レポート禁止タイマ構成要素210は、ステータス・レポートがいつおよびなぜ生成され、(例えば基地局204のような)サービス提供いている基地局へディスパッチされるべきかに関する管理者として動作するタイマでありうる。ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210は、停止、あるいは、一時的に中断された場合、レポート生成構成要素208に対して、見失われたものとして検出されたPDUを含むステータス・レポートを構築すべきであること、および、(例えば、基地局204のような)サービス提供している基地局に対してレポートすべき見失われたPDUがなくなるまで、(例えば、ステータス・レポートを生成することを)継続すべきであることを示す。見失われたものとして基地局に対してレポートすべきPDがUなくなると、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210は、再起動されるか、または中断から抜け出されうる。これは、さらなるステータス・レポート生成がなされるべきではなく、さらに、基地局204へディスパッチされる必要のある(例えば、部分的および/または完全のような)すべてのステータス・レポートが送信されたことを示す。
【0044】
基地局またはeノードB204(以下、「基地局204」と称する)は、一般に、例えば上述したようなアクセス端末202のような1または複数のモバイル・デバイス、アクセス端末、またはその他のユーザ機器と直接的に通信するために適用される。基地局204の基本的な機能は上述したので、そのような機能の詳細な説明は、簡潔さおよび簡略化のために省略される。しかしながら、例示するように、基地局204は、識別構成要素212および許可構成要素214を含みうる。識別構成要素212は、アクセス端末202から受信したレポートが、部分的ステータス・レポートに関連しているか、あるいは完全ステータス・レポートに関連しているかを識別しうる。識別構成要素212は、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドが、このレポートに示された最初の見失われたPDU未満であるか否かを調べることによって、アクセス端末202から受信したレポートが、部分的ステータス・レポートであるか、あるいは、完全ステータス・レポートであるかを判定しうる。最初の見失われたPDUのシーケンス番号が、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールド以上である場合、これは、アクセス端末202が、部分的ステータス・レポートを送信したことを示す。一方、ACK SNフィールドが、このレポート内で示される最初の見失われたPDUのシーケンス番号以下である場合、これは、通信しているアクセス端末202によって送信されたレポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであることを示す。部分的ステータス・レポート、または、すべてそろった完全ステータス・レポートが受信されたを否かが確認されると、識別構成要素212は、到来する部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに含まれる値と、このステータス・レポートに含まれることが許可された見失われたPDUの最小シーケンス番号とを比較しうる。この判定に少なくとも部分的に基づいて、許可構成要素214はさらに、アクセス端末202へアップリンク許可を与え、これによって、まだ基地局204へレポートされる必要のある見失われたPDUが送信されるようになる。反対に、ACK SNフィールドが、このレポートに示される最初の見失われたPDUよりも大きいシーケンス番号を含む場合、これは、アクセス端末202が完全ステータス・レポートを送信したか、そうでない場合には、すべての部分的ステータス・レポートの送信を完了したことを示し、結果として、基地局202は、この目的のために、(許可構成要素214によって)さらなるUL許可を提供する必要も、割り当てる必要もないことを示しうる。
【0045】
一般性を失うことなく、許可構成要素214と、アクセス端末202へのアップリンク許可の割当および/または提供に関し、アクセス端末202へ供給または提供されるアップリンク許可は、アクセス端末202が受信および/または送信している場所に関する位置制約および環境条件に依存する可変サイズでありうることが注目されるべきである。したがって、1つの事例では、アクセス端末202へ供給よび/または割り当てられたアップリンク許可は寛大である一方、別の事例では、アクセス端末202へ提供または割り当てられたアップリンク許可はより制約されうる。
【0046】
図3は、権利主張される主題のさらなる態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステム300の図解を提供する。特に、図3は、アクセス端末202のより詳細な図解を提供し、ここでは、検出構成要素206およびレポート生成構成要素208がさらに示される。例示するように、検出構成要素206は、図2に関連して上述された機能に加えて、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を中断される停止ステータス・レポート禁止タイマ構成要素302を含みうる。停止ステータス・レポート禁止タイマ構成要素302の機能は、検出構成要素206が、到来するPDUのシーケンス番号における空きを検出した場合に開始されうる。
【0047】
レポート生成構成要素208はさらに、見失われたPDUシーケンス番号を含むステータス・レポートの構築を開始する前に、レポート生成構成要素208によって利用されうるハイブリッド自動反復要求(HARQ)タイマ304を含みうる。ハイブリッド反復要求(HARQ)プロトコルは一般にPDUを連続順に提供しないという事実の認識の下、HARQタイマ304は、レポート生成構成要素208によって利用されうる。したがって、PDUは、不連続な順序またはランダムな順序、および、シーケンスを外れた順序でさえも配信され、必ずしも見失われているのではなく、単に、不規則に配信されたり、および/または、まだ到着していないこともある。したがって、沈黙期間に間を挟むために、および、受信されたPDUおよび/または、無秩序であっても到来したPDUが適切に順序付けられ、存在するものとして注目されたことを確認するために、HARQタイマ304が適用され、そのような不連続な順序で受信されたPDUが受信されたものと認識され、本当に見失われたPDUに、考慮されていないあるいは見失われたとの名称が与えられうることが確認されうる。
【0048】
それに加えて、レポート生成構成要素208はさらに、サービス提供している基地局204へ配信するために、ステータス・レポートの構築時に、基地局204によって提供される現在のアップリンク許可のサイズを考慮するパッケージ構成要素306を含みうる。当業者によって認識されるだろうが、基地局204によって提供されるアップリンク許可は、環境条件に依存する時間インスタントと、(例えば、アクセス端末202のような)アクセス端末が自分自身を発見する位置制約との間で変化しうる。したがって、サービス提供している基地局によって提供されるアップリンク許可が寛大であるか、および/または、検出された見失われたPDUの量が少ない場合、パッケージング構成要素306は、検出構成要素206が(例えば、停止ステータス・レポート禁止タイマ構成要素302の機能を用いて)ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を、停止状態にするかまたは中断させた時間以前に注目された見失われたすべてのPDUを含む完全ステータス・レポートを生成しうる。反対に、サービス提供している基地局によって提供されるアップリンク許可が、寛大ではないか、および/または、検出された見失われたPDUの数が多い場合、パッケージング構成要素306は、アップリンク許可の制約を考慮して、見失われたPDUのシーケンス番号を、おのおのの部分的ステータス・レポート内に可能な限り多く配置する部分的ステータス・レポートを生成する。さらに、部分的ステータス・レポートの場合、パッケージング構成要素306はまた、部分的ステータス・レポート内に現れる最初の見失われたPDUのシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SK内に含めるかまたは挿入しうる。例えば、以下のシーケンス番号、すなわち、45、50、56、66、69、72を持つPDUが、見失われたとレポートされ、現在のアップリンク許可が、2つのシーケンス番号が、到来するステータス・レポート内に含まれることを許可した場合、パッケージング構成要素306は、一番目の部分的ステータス・レポート内にシーケンス番号45、50を含め、さらに、一番目の部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールド内に、シーケンス番号45を挿入し、二番目の部分的ステータス・レポート内にシーケンス番号56、66を含め、さらに、二番目の部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに、シーケンス番号45を挿入し、三番目の部分的ステータス・レポート内にシーケンス番号69、72を含め、さらに、三番目の部分的ステータス・レポートのACK SNフィールド内にシーケンス番号45を挿入しうる。このように、サービス提供している基地局は、部分的ステータス・レポートのおのおのを受信すると、この受信したレポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートではなく、部分的ステータス・レポートであることを認識し、それによって、アクセス端末へ追加のアップリンク許可を割り当てる。これによって、アクセス端末は、これら追加のアップリンク許可を利用して、さらなる部分的ステータス・レポートを基地局へ伝送できるようになる。当業者によって理解されるであろうが、サービス提供している基地局によって提供されるアップリンク許可の現在の制約に適応させるための部分的ステータス・レポートの構築と、交信中のアクセス端末からの追加の部分的ステータス・レポートの送信に適応するために、サービス提供している基地局による追加のアップリンク許可の割当とは、サービス提供している基地局へレポートするさらなる見失われたPDUシーケンス番号(例えば、前述したように、検出構成要素206によって確認される)がなくなるまで繰り返される。
【0049】
さらに、レポート生成構成要素208は、それに加えて、検出構成要素206によって識別されたような見失われたPDUシーケンス番号のすべてが、サービス提供している基地局へレポートされた場合に適用されうるリセット・ステータス・レポート禁止タイマ構成要素308を含みうる。検出構成要素206が、到来するPDUのシーケンス番号における空きを検出した場合、リセット・ステータス・レポート禁止タイマ構成要素308は、検出構成要素206がその状態にした中断状態または停止状態からステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を抜けさせる。
【0050】
図4は、権利主張される主題のさまざまな態様にしたがってラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または配信を容易および/または有効にするシステム400のさらなる図解を与えており、特に、基地局204に関連付けられた識別構成要素212のより詳細な図解を与えている。図示するように、識別構成要素212は、コンパレータ構成要素402およびイニシエータ構成要素404を含みうる。コンパレータ構成要素402は、基地局204の制御の下、1または複数のアクセス端末から受信した部分的ステータス・レポートおよび/または完全ステータス・レポートを識別または区別するために適用されうる。コンパレータ構成要素402は、ACK SNフィールドが、最初の見失われたPDU SN以下であるシーケンス番号を含んでいるか否かを判定するために、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドを調べる。到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドが、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたPDU SN以下であるシーケンス番号を含むことがコンパレータ構成要素402によって確認された場合、これは、このステータス・レポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートではなく、部分的ステータス・レポートであることを意味する。一方、ACK SNフィールドが、ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたPDUのシーケンス番号を含んでいないとコンパレータ構成要素402によって判定された場合、これは、受信したステータス・レポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであることを示す。
【0051】
到来するステータス・レポートが完全として分類されるべきか、あるいは部分的として分類されるべきかをコンパレータ構成要素402が識別すると、コンパレータ構成要素402は、部分的ステータス・レポートについて、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに含まれる値を比較し、その値が、部分的ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたPDU未満であるか否かを確認する。受信した部分的ステータス・レポートのACK SNフィールドに含まれる値が、最初の見失われたPDU未満であると確認された場合、コンパレータ構成要素402は、見失われたものとして注目されまだ受信されていない、見失われた後続するすべてのPDUをアクセス端末が送信するために、追加の許可がアクセス端末へ提供される必要があることを、イニシエータ構成要素404に対して示しうる。受信した部分的ステータス・レポートのACK SNフィールドに含まれるシーケンス番号が、最初の見失われたPDUよりも大きいとコンパレータ構成要素402が特定した場合、これは、この事例において、アクセス端末がさらなる部分的ステータス・レポートを送信できるようにするために、追加のアップリンク許可がアクセス端末へ提供される必要がないことを示す。
【0052】
前述したように、イニシエータ構成要素404は、アクセス端末への追加のアップリンク許可の割当を有効および/または容易にするために、コンパレータ構成要素402の動作時に適用されうる。これによって、アクセス端末が、受信されていない着目された見失われたすべてのPDUの送信を完了しうる。イニシエータ構成要素404は、許可構成要素214と協調して、コンパレータ構成要素402から、追加のアップリンク許可の割当に対するニーズを示すインジケーションを受信した場合、適切なアップリンク許可が、アクセス端末へディスパッチされるようにし、これによって、アクセス端末は、アクセス端末によって受信されていないもの以外のすべてのPDUのシーケンス番号を、(例えば基地局204のような)制御基地局へ通知するために、必要とされるだけ多くの部分的ステータス・レポートを送信し続けることができる。
【0053】
図5乃至図6に示すように、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートを生成および/またはディスパッチすることに関連する方法が例示される。説明を単純にする目的で、これら方法は、一連の動作として示され説明されているが、これら方法は、1または複数の実施形態にしたがって、幾つかの動作が本明細書で示され記載されたものとは異なる順序で、あるいは他の動作と同時に生じうるので、動作の順序によって限定されないことが理解され認識されるべきである。例えば、当業者であれば、これら方法はその代わりに、例えば状態図におけるように、一連の相互関連する状態またはイベントとして表されうることを理解し認識するだろう。さらに、1または複数の実施形態にしたがって方法を実現するために、必ずしも例示された全ての動作が必要とされる訳ではない。
【0054】
図5に示すように、権利主張する主題の態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの構築および/または配信を容易および/または有効にする方法500が例示されている。方法500は、502において開始され、この時点では、(例えば、アクセス端末202のような)アクセス端末が、PDUが受信されたか否かを検出しうる。受信したPDUのシーケンス番号に途切れ、すなわち、空きがあるとアクセス端末が確認すると、(例えば、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210のような)ステータス・レポート禁止タイマが、停止または中断される。この時点で、方法500は504へ進む。504では、受信したPDUのシーケンス番号において検出されたまたは確認された空きに少なくとも部分的に基づいて、アクセス端末によって受信されていないか、見失われたPDUのシーケンス番号をリストする部分的ステータス・レポートが構築されうる。部分的ステータス・レポートを生成する場合、最初の見失われたPDUのシーケンス番号が、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに挿入されうる。限定したり、一般性を失うことなく、504で生成される部分的ステータス・レポートは、(例えばアクセス端末202のような)アクセス端末と協調して、基地局またはeNB(例えば、基地局204)によって制御される最大サイズのUL許可に適応する必要があることが注目されるべきである。したがって、また、当業者によって理解されるように、動作504は、見失われたすべてのPDUが、アクセス端末と通信している基地局またはeNBにレポートされるまで、1または複数回数反復され、ここで、最初の見失われたPDUは、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドへ挿入される。見失われたすべてのPDUが(例えば、アクセス端末からの部分的ステータス・レポートのディスパッチによって)基地局またはeNBへレポートされると、方法500は、506へ進み、ここでは、ステータス・レポート禁止タイマが、中断から抜け出し、再起動されうる。
【0055】
図6は、権利主張する主題の態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を有効および/または容易にする方法600を例示する。方法600は、602で開始され、ここでは、基地局またはeNB(例えば、基地局204)が、アクセス端末またはユーザ機器(例えば、アクセス端末202)からステータス・レポートを受信し、その後、方法600は、604に進む。604では、基地局が、受信したレポートが部分的ステータス・レポートに関するか、または完全ステータス・レポートに関するかについて区別しうる。このような区別は、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドが、このレポートに含まれる最初の見失われたPDU未満であることに関連付けられているかを調べることによって実行されうる。最初の見失われたPDUのシーケンス番号が、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールド以上である場合、これは、アクセス端末またはユーザ機器が、部分的ステータス・レポートを送信したことを示す。反対に、ACK SNフィールドが、レポートに含まれる最初の見失われたPDUのシーケンス番号以下である場合、これは、通信しているアクセス端末またはユーザ機器によって送信されたレポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであることを示しうる。604において、部分的ステータス・レポートが受信されたか否か、または、すべてそろった完全ステータス・レポートが受信されたか否かが確認されると、方法600は、606に進む。606では、受信したレポートが部分的ステータス・レポートであるとの識別に少なくとも部分的に基づいて、基地局は、到来する部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに含まれる値を、このステータス・レポートに含まれることが許可された見失われたPDUの最小シーケンス番号と比較しうる。アクセス端末は、基地局へとレポートされる必要のあるさらなる見失われたPDUに着目しているので、この比較に少なくとも部分的に基づいて、基地局は、追加のUL許可をアクセス端末へ提供または供給すべきである。反対に、ACK SNフィールドが、このレポートで示される最初の見失われたPDUよりも大きなシーケンス番号を含んでいる場合、これは、アクセス端末が、部分的ステータス・レポートの送信を完了し(例えば、アクセス端末が、この時点においてレポートすべき、さらなる見失われたPDUを認識しておらず)、結果として、基地局は、この目的のために、追加のUL許可を提供する必要も、割り当てる必要もないことを示す。
【0056】
本明細書に記載された1または複数の態様によれば、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/またはディスパッチに関する推論がなされうることが認識されるだろう。本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」なる用語は一般に、イベントおよび/またはデータによって取得されたような観察のセットから、システム、環境、および/または、ユーザの状態の推論あるいはそれらに関する推理のプロセスを称する。推論は、特定のコンテキストまたは動作を特定するために適用されるか、あるいは、例えば状態にわたる確率分布を生成しうる。推論は、確率論的、すなわち、データおよびイベントの考慮に基づいて、該当する状態にわたる確率分布を計算することでありうる。推論はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高いレベルのイベントを構築するために適用される技術を称することができる。そのような推論によって、イベントが時間的に近接していようといまいと、これらイベントおよびデータが1または幾つかのイベント・ソースおよびデータ・ソースに由来していようと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたは動作を構築することができる。
【0057】
図7は、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を有効および/または容易にするアクセス端末の例示700である。アクセス端末202は、例えば(図示しない)受信アンテナから信号を受信し、受信した信号について一般的な動作(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート等)を実行し、これら調整された信号をデジタル化してサンプルを得る受信機702を備えうる。受信機702は、例えばMMSE受信機であり、受信したシンボルを復調し、それらをチャネル推定のためにプロセッサ706へ送る復調器704を備えうる。プロセッサ706は、受信機702によって受信された情報の分析、および/または、送信機714による送信のための情報の生成に特化されたプロセッサであるか、アクセス端末202の1または複数の構成要素を制御するプロセッサであるか、および/または、受信機702によって受信された情報の分析と、送信機714による送信のための情報の生成と、アクセス端末202の1または複数の構成要素の制御とのすべてを行うプロセッサでありうる。
【0058】
アクセス端末202は、プロセッサ706に動作可能に接続されたメモリ708をさらに備える。このメモリは、送信されるべきデータ、受信したデータ、および、本明細書に記載されたさまざまな動作および機能を実行することに関連するその他任意の適切な情報を格納しうる。例えば、メモリ708は、1または複数の基地局によって適用されるグループ特有のシグナリング制約を格納しうる。メモリ708はさらに、リソース・ブロック割当を通信するために使用されるシグナリング制約の識別、および/または、受信した割当メッセージを分析するためのシグナリング制約の適用、に関連付けられたプロトコルおよび/またはアルゴリズムを格納しうる。
【0059】
本明細書に記載されたデータ・ストア(例えば、メモリ708)は、揮発性メモリであるか、あるいは不揮発性メモリである。あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含みうることが認識されるだろう。限定ではなく例示によって、不揮発性メモリは、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的プログラマブルROM(EPROM)、電子的消去可能PROM(EEPROM)、あるいはフラッシュ・メモリを含みうる。揮発性メモリは、外部キャッシュ・メモリとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含みうる。限定ではなく例示によって、RAMは、例えばシンクロナスRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバスRAM(DRRAM)のような多くの形態で利用可能である。主題となるシステムおよび方法のメモリ708は、限定される訳ではないが、これらおよびその他任意の適切なタイプのメモリを備えることが意図される。
【0060】
受信機702はさらにステータス・レポート生成器710と動作可能に接続されている。ステータス・レポート生成器710は、図2に例示するような検出構成要素206、レポート生成構成要素208、およびステータス・レポート禁止タイマ構成要素210に関連して示されるものに実質的に類似した能力および機能を提供しうる。ステータス・レポート生成器710は、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/ディスパッチを容易および/または有効にするために適用されうる。アクセス端末202はさらに、変調器712と、送信機714とを備える。送信機714は、例えば基地局や他の基地局等へ信号を送信する。プロセッサ706と別に示されているが、ステータス・レポート生成器710および/または変調器712は、プロセッサ706または(図示しない)多くのプロセッサの一部でありうることが認識されるべきである。
【0061】
図8は、無線リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を有効および/または容易にするシステム800の例示である。システム800は、(例えば、アクセス・ポイントのような)基地局204を備える。基地局204は、複数の受信アンテナ804によって1または複数のアクセス端末802から信号を受信する受信機808と、送信アンテナ806によって1または複数のアクセス端末802へ信号を送信する送信機820とを備える。受信機808は、受信アンテナ804から情報を受信する。さらに、受信した情報を復調する復調器810と動作可能に関連付けられている。復調されたシンボルは、図7に関して説明されたプロセッサに類似し、メモリ814に接続されたプロセッサ812によって分析される。メモリ814は、アクセス端末802(または(図示しない)他の基地局)へ送信されるべきデータ、または、アクセス端末802(または(図示しない)他の基地局)へ受信したデータ、および/または、本明細書に記載されたさまざまな動作および機能を実行することに関連するその他任意の適切な情報を格納する。プロセッサ812はさらに、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を容易にするステータス・レポート検出構成要素816に接続される。さらに、ステータス・レポート検出構成要素816は、変調器818へ送信されるべき情報を提供しうる。変調器818は、送信機820によって、アンテナ806を介してアクセス端末802へ送信されるフレームを多重化しうる。プロセッサ812と別に示されているが、ステータス・レポート検出構成要素816および/または変調器818は、プロセッサ812または(図示しない)多くのプロセッサの一部でありうることが認識されるべきである。
【0062】
図9は、無線通信システム900の例を示す。無線通信システム900は、簡潔さの目的のため、1つの基地局910と1つのアクセス端末950しか示していない。しかしながら、システム900は、1より多い基地局、および/または、1より多いアクセス端末を含みうることが認識されるべきである。ここで、追加の基地局および/またはアクセス端末は、以下に示す基地局910およびアクセス端末950の例と実質的に類似しうるか、あるいは、異なりうる。さらに、基地局910および/またはアクセス端末950は、その間の無線通信を容易にするために、本明細書に記載されたシステム(図1乃至図4)および/または方法(図5乃至図6)を適用しうる。
【0063】
基地局910では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース912から送信(TX)データ・プロセッサ914へ提供される。一例によれば、おのおののデータ・ストリームが、それぞれのアンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ914は、トラフィック・データ・ストリームをフォーマットし、このデータ・ストリームのために選択された特定の符合化スキームに基づいて符号化し、インタリーブして、符合化されたデータを提供する。
【0064】
おのおののデータ・ストリームの符合化されたデータは、直交周波数分割多重化(OFDM)技術を用いてパイロット・データと多重化されうる。さらに、あるいは、その代わりに、パイロット・シンボルは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、あるいは符号分割多重化(CDM)されうる。パイロット・データは、一般には、周知の方式で処理される既知のデータ・パターンであり、チャネル応答を推定するために、アクセス端末950において使用されうる。おのおののデータ・ストリームについて多重化されたパイロットおよび符合化されたデータは、データ・ストリームのために選択された特定の変調スキーム(例えば、バイナリ・フェーズ・シフト・キーイング(BPSK)、直交フェーズ・シフト・キーイング(QPSK)、Mフェーズ・シフト・キーイング(M−PSK)、M直交振幅変調(M−QAM)等)に基づいて変調(例えば、シンボル・マップ)され、変調シンボルが提供される。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ930によって実行または提供される命令によって決定されうる。
【0065】
データ・ストリームの変調シンボルは、(例えば、OFDMのために)変調シンボルを処理するTX MIMOプロセッサ920に提供される。TX MIMOプロセッサ920はその後、NT個の変調シンボル・ストリームを、NT個の送信機(TMTR)922a乃至922tへ提供する。さまざまな実施形態において、TX MIMOプロセッサ920は、データ・ストリームのシンボル、および、そのシンボルが送信されるアンテナへ、ビームフォーミング重みを適用する。
【0066】
おのおのの送信機922は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理し、さらには、MIMOチャネルを介した送信に適切な変調信号を提供するために、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)する。さらに、送信機922a乃至922tからのNT個の変調信号は、NT個のアンテナ924a乃至924tそれぞれから送信される。
【0067】
アクセス端末950では、送信された変調信号が、NR個のアンテナ952a乃至952rによって受信され、おのおののアンテナ952から受信された信号が、それぞれの受信機(RCVR)954a乃至954rへ提供される。おのおのの受信機954は、それぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにこのサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0068】
RXデータ・プロセッサ960は、NR個の受信機954からNR個のシンボル・ストリームを受信し、受信されたこれらシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理して、NT個の「検出された」シンボル・ストリームを提供する。RXデータ・プロセッサ960は、検出されたおのおののシンボル・ストリームを復調し、デインタリーブし、復号して、そのデータ・ストリームのためのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ960による処理は、基地局910におけるTX MIMOプロセッサ920およびTXデータ・プロセッサ914によって実行されるものと相補的である。
【0069】
プロセッサ970は、上述したように、利用可能などの技術を利用するのかを定期的に決定する。さらに、プロセッサ970は、行列インデクス部およびランク値部を備えた逆方向リンク・メッセージを規定することができる。
【0070】
逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関するさまざまなタイプの情報を備えうる。逆方向リンク・メッセージは、多くのデータ・ストリームに関するトラフィック・データをデータ・ソース936から受け取るTXデータ・プロセッサ938によって処理され、変調器980によって変調され、送信機954a乃至954rによって調整され、基地局910へ送り戻される。
【0071】
基地局910では、アクセス端末950からの変調信号が、アンテナ924によって受信され、受信機922によって調整され、復調器940によって復調され、RXデータ・プロセッサ942によって処理されて、アクセス端末950によって送信された逆方向リンク・メッセージが抽出される。さらに、プロセッサ930は、ビームフォーミング重みを決定するためにどの事前符合化行列を使用するかを決定するために、この抽出されたメッセージを処理する。
【0072】
プロセッサ930およびプロセッサ970は、基地局910およびアクセス端末950それぞれにおける動作を指示(例えば、制御、調整、管理等)する。プロセッサ930およびプロセッサ970はそれぞれ、プログラム・コードおよびデータを格納するメモリ932およびメモリ972に関連付けられうる。プロセッサ930およびプロセッサ970はまた、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれのための周波数およびインパルス応答推定値を導出する計算をも実行する。
【0073】
態様では、論理チャネルが、制御チャネルとトラフィック・チャネルとに分類される。論理制御チャネルは、システム制御情報をブロードキャキャストするためのDLチャネルであるブロードキャスト制御チャネル(BCCH)を含みうる。さらに、論理制御チャネルは、ページング情報を転送するDLチャネルであるページング制御チャネル(PCCH)を含みうる。さらに、論理制御チャネルは、1またはいくつかのMTCHのためにマルチメディア・ブロードキャストおよびマルチキャスト・サービス(MBMS)スケジュールおよび制御情報を送信するために使用されるポイント・トゥ・マルチポイントDLチャネルであるマルチキャスト制御チャネル(MCCH)を備えうる。一般に、ラジオ・リソース制御(RRC)接続を確立した後、このチャネルは、MBMS(例えば、旧MCCH+MSCH)を受信するUEによってのみ使用される。さらに、論理制御チャネルは、専用制御情報を送信するポイント・トゥ・ポイント双方向チャネルであり、RRC接続を有するUEによって使用される専用制御チャネル(DCCH)を含みうる。態様では、論理トラフィック・チャネルは、ユーザ情報を転送するために、1つのUEに専用のポイント・トゥ・ポイント双方向チャネルである専用トラフィック・チャネル(DTCH)を備える。さらに、論理トラフィック・チャネルは、トラフィック・データを送信するポイント・トゥ・マルチポイントDLチャネルのためのマルチキャスト・トラフィック・チャネル(MTCH)をも含みうる。
【0074】
態様では、伝送チャネルが、DLとULとに分類される。DL伝送チャネルは、ブロードキャスト・チャネル(BCH)、ダウンリンク共有データ・チャネル(DL−SDCH)、およびページング・チャネル(PCH)を備える。PCHは、セル全体にわたってブロードキャストされることにより、および、他の制御/トラフィック・チャネルのために使用されうる物理レイヤ(PHY)リソースにマップされることにより、UE節電をサポートする(例えば、不連続受信(DRX)サイクルが、ネットワークによってUEへ示される)。UL伝送チャネルは、ランダム・アクセス・チャネル(RACH)、要求チャネル(REQCH)、アップリンク共有データ・チャネル(UL−SDCH)、および複数のPHYチャネルを備える。
【0075】
PHYチャネルは、DLチャネルとULチャネルとのセットを備える。例えば、DL PHYチャネルは、共通のパイロット・チャネル(CPICH)、同期チャネル(SCH)、共通制御チャネル(CCCH)、共有DL制御チャネル(SDCCH)、マルチキャスト制御チャネル(MCCH)、共有UL割当チャネル(SUACH)、アクノレッジメント・チャネル(ACKCH)、DL物理共有データ・チャネル(DL−PSDCH)、UL電力制御チャネル(UPCCH)、ページング・インジケータ・チャネル(PICH)、および/または、負荷インジケータ・チャネル(LICH)を含みうる。さらなる実例として、UL PHYチャネルは、物理ランダム・アクセス・チャネル(PRACH)、チャネル品質インジケータ・チャネル(CQICH)、アクノレッジメント・チャネル(ACKCH)、アンテナ・サブセット・インジケータ・チャネル(ASICH)、共有要求チャネル(SREQCH)、UL物理共有データ・チャネル(UL−PSDCH)、および/またはブロードキャスト・パイロット・チャネル(BPICH)を含みうる。
【0076】
本明細書に記載された実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、あるいはこれらの任意の組み合わせで実現されうることが理解されるべきである。ハードウェアで実現する場合、処理ユニットは、1または複数の特定用途向けIC(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、マイクロ・プロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するために設計されたその他の電子ユニット、あるいはこれらの組み合わせ内に実装されうる。
【0077】
これら実施形態が、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアあるいはマイクロコード、プログラム・コードあるいはコード・セグメントで実現される場合、これらは、例えば記憶素子のような機械読取可能媒体に格納されうる。コード・セグメントは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェア・パッケージ、クラス、または、命令、データ構造、あるいはプログラム文からなる任意の組み合わせを表すことができる。コード・セグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、あるいは記憶内容の引渡および/または受信を行うことによって、他のコード・セグメントまたはハードウェア回路に接続されうる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージ引渡し、トークン引渡、ネットワーク送信などを含む任意の適切な手段を用いて引渡、転送、あるいは送信されうる。
【0078】
ソフトウェアで実現する場合、本明細書に記載のこれら技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手続き、機能等)を用いて実現されうる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット内に格納され、プロセッサによって実行されうる。メモリ・ユニットは、プロセッサ内部またはプロセッサ外部に実装されうる。プロセッサ外部に実装される場合、メモリ・ユニットは、当該技術分野で周知のさまざまな手段によってプロセッサと通信可能に接続されうる。
【0079】
図10に示すように、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/またはディスパッチを有効および/または容易にするシステム1000が例示される。例えば、システム1000は、アクセス端末内に少なくとも部分的に存在しうる。システム1000は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして示されることが認識されるべきである。システム1000は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ1002を含む。例えば、論理グループ1002は、見失われたプロトコル・データ・ユニット(PDU)を検出し、ステータス・レポート禁止タイマを停止させるための電子構成要素1004を含みうる。さらに、論理グループ1002は、見失われたプロトコル・データ・ユニット・シーケンス番号を用いてステータス・レポートを構築し、このステータス・レポートを送信するための電子構成要素1006を含みうる。さらに、論理グループ1002は、見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニット・シーケンス番号がレポートされた場合、ステータス・レポート禁止タイマを起動させるための電子構成要素1008を備えうる。さらに、システム1000は、電子構成要素1004、1006、1008に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1010を含みうる。メモリ1010の外側にあると示されているが、電子構成要素1004、1006、1008のうちの1または複数は、メモリ1010内に存在しうることが理解されるべきである。
【0080】
図11移って、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信を有効および/または容易にするシステム1100が例示される。システム1100は、例えば基地局内に存在しうる。図示するように、システム1100は、プロセッサ、ソフトウェア、または(例えば、ファームウェアのような)これらの組み合わせによって実現される機能を表しうる。システム1100は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ1102を含む。論理グループ1102は、ステータス・レポートを受信するための電子構成要素1104を含みうる。さらに、論理グループ1102は、部分的ステータス・レポートと完全ステータス・レポートとを区別するための電子構成要素1106を含みうる。さらに、論理グループ1102は、見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニット(PDU)シーケンス番号がレポートされたことを保証するために追加のアップリンク許可を提供するための電子構成要素1108を含みうる。さらに、システム1100は、電子構成要素1104、1106、1108に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1110を含みうる。メモリ1110の外部にあるとして示されているが、電子構成要素1104、1106、1108は、メモリ1110の内部に存在しうることが理解されるべきである。
【0081】
上述したものは、1または複数の実施形態の一例を含んでいる。もちろん、上述した実施形態を説明する目的で、構成要素または方法の考えられるすべての組み合わせを記述することは可能ではないが、当業者であれば、さまざまな実施形態のさらに多くの組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識することができる。したがって、記載された実施形態は、特許請求の範囲の精神およびスコープ内にあるそのようなすべての変更、変更、および変形を含むことが意図される。さらにまた、用語「含む」が、詳細説明あるいは特許請求の範囲のうちの何れかで使用されている限り、その用語は、用語「備える」が、請求項における遷移語として適用される場合に解釈される用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。
【優先権主張】
【0001】
本願は、2008年4月28日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR PARTITIONING RLC STATUS REPORT」と題された米国仮出願61/048,490号の利益を主張する。上記出願の全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
以下の記述は、一般に無線通信に関し、さらに詳しくは、アップリンク許可またはダウンリンク割当に適応する部分的ステータス・レポートの生成および送信に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムはさまざまなタイプの通信を提供するために広く開発され、例えば、音声および/またはデータが、そのような無線通信システムによって提供されうる。一般的な無線通信システムすなわちネットワークは、複数のユーザへ、1または複数の共有リソース(例えば、帯域幅、送信電力)に対するアクセスを提供しうる。例えば、システムは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、符号分割多重化(CDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)のような様々な多元接続技術を使用することができる。
【0004】
通常、無線多元接続通信システムは、複数のアクセス端末のための通信を同時にサポートすることができる。おのおののアクセス端末は、順方向リンクおよび逆方向リンクによる送信を介して、1または複数の基地局と通信することができる。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は、基地局からアクセス端末への通信リンクを称し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は、アクセス端末から基地局への通信リンクを称する。この通信リンクは、単一入力単一出力システム、複数入力単一出力システム、あるいは複数入力複数出力(MIMO)システムによって確立される。
【0005】
MIMOシステムはデータ送信のために一般に、複数(NT個)の送信アンテナと複数(NR個)の受信アンテナとを適用する。NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルとも称されるNS個の独立チャネルへ分割される。ここでNS≦min{NT、NR}である。NS個の独立チャネルのおのおのは、ディメンションに相当する。さらに、複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成される追加のディメンションが利用される場合、MIMOシステムは、(例えば、高められたスペクトル効率、より高いスループット、および/またはより高い信頼性のような)向上されたパフォーマンスを与える。
【0006】
MIMOシステムは、順方向リンク通信および逆方向リンク通信を、共通の物理媒体によって分割するさまざまなデュプレクス技術をサポートしうる。例えば、周波数分割デュプレクス(FDD)システムは、順方向リンク通信および逆方向リンク通信のために異なる周波数領域を利用しうる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、相互原理によって、逆方向リンク・チャネルから順方向リンク・チャネルを推定できるように、順方向リンク送信および逆方向リンク送信が、同じ周波数領域にある。
【0007】
無線通信システムはしばしば、有効通信範囲領域を提供する1または複数の基地局を使用する。一般的な基地局は、ブロードキャスト・サービス、マルチキャスト・サービス、および/またはユニキャスト・サービスのために、複数のデータ・ストリームを送信する。ここで、データ・ストリームは、モバイル・デバイスに対して興味のある独立した受信からなるデータのストリームでありうる。そのような基地局の有効通信範囲領域内のアクセス端末は、合成ストリームによって搬送される1つ、1つより多い、または全てのデータ・ストリームを受信するために適用されうる。同様に、モバイル・デバイスは、基地局あるいは他のモバイル・デバイスへデータを送信することができる。
【0008】
ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコルは、一般に、パケット・データ収束プロトコル(PDCP)からの(ヘッダ圧縮された)インターネット・プロトコル(IP)パケットを、より小さな単位であるラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・データ・ユニット(PDU)へセグメント化することを担当する。さらに、RLCプロトコルはまた、誤って受信されたPDUの再送信のみならず、受信されたPDUを重複除去および結合するタスクが課される。さらに、RLCは、RLCサービス・データ・ユニット(SDU)の上部レイヤへの連続配信を保証する。
【0009】
RLC再送信メカニズムは、より高次のレイヤに、誤りのないデータ配信を提供することを担当する。これは、受信機内のRLCエンティティと、送信機内のRLCエンティティとの間で動作する送信プロトコルによって達成されうる。シーケンス番号をモニタすることによって、受信しているRLCは、見失ったPDUを識別しうる。その後、送信しているRLCへステータス・レポートがフィードバックされ、見失ったPDUの再送信が要求される。いつステータス・レポートをフィードバックするのかを設定することは可能であるが、レポートは一般に、複数のPDUに関する情報を含んでおり、一般に、比較的稀にしか送信されない。受信したステータス・レポートに少なくとも部分的に基づいて、送信機におけるRLCエンティティは、適切な動作を講じ、要求された場合には、見失われたPDUを再送信しうる。
【0010】
RLCは、見失われたPDUの再送信を要求するように設定されている場合、誤りのないデータ配信が必要な、例えばファイル転送のような送信制御プロトコル(TCP)ベースのサービスのために一般に適用されるアクノレッジ・モード(AM)で動作すると言われている。
【0011】
RLCはまた、非アクノレッジ・モード(UM)および透過モード(TM)にも設定されうる。UMでは、高次レイヤへのシーケンスにしたがった配信が提供されるが、見失われたPDUの再送信は要求されない。通常、UMは、短い配信時間と比較して、誤りのない配信がさほど懸念されないボイス・オーバ・インターネット・プロトコル(VoIP)サービスのようなサービスのために利用される。TMは、サポートされているものの、例えばランダム・アクセスのような特別な目的のためにのみ使用される。
【発明の概要】
【0012】
以下は、1または複数の実施形態の基本的な理解を与えるために、そのような実施形態の簡略化された概要を示す。この概要は、考えられるすべての実施形態の広範囲な概観ではなく、すべての実施形態の重要要素や決定的要素を特定することも、何れかまたはすべての実施形態のスコープを線引きすることも意図されていない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な記載に対する前置きとして、簡略化された形式で1または複数の実施形態のいくつかの概念を表すことである。
【0013】
LTEでは、すべてのアップリンク(UL)送信が、UL許可を必要とする。UL許可は、RLCステータス・レポートを提供することができるほど十分に大きい場合もあるが、大きくない場合もある。UL許可が十分に大きくない場合、UEは、否定的なアクノレッジメント・シーケンス番号のサブセットのみが含まれる「部分的ステータス・レポート」を生成する必要がある。部分的ステータス・レポートを生成する場合、アクセス端末であるユーザ機器(UE)は、このステータス・レポート内のアクノレッジメント・シーケンス番号(ACK SN)フィールドを、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニット(PDU)のシーケンス番号であるVR(R)に設定し、このステータス・レポートが、UL許可に適応するように、(最も古い否定的なアクノレッジメント・シーケンス番号(NACK SN)から)可能な限り多くのNACK SNを含める。このようにして、受信している基地局またはeNodeB(eNB)は、比較を行うことができ、このステータス・レポートで受信されたACK SNが、アクセス端末がこのステータス・レポート内に含めることができる見失われたPDUの最小のシーケンス番号以下である場合、eNBは、これが部分的ステータス・レポートであると結論付ける。そうでない場合には、基地局またはeNBは、受信したステータス・レポートを、部分的ステータス・レポートではなく、完全すなわちすべてそろったステータス・レポートであると認識しうる。アクセス端末またはユーザ機器は、最初の部分的ステータス・レポートのディスパッチを開始すると、すべてのNACK SNが含まれるまで(例えば、基地局またはeNBに送信された最初のすなわち一番目の部分的ステータス・レポートで示されるVR(MS)値まで)、基地局またはeNBへと部分的ステータス・レポートの配信を続けるだろう。当業者によって認識されるであろうが、すべてのNACK SNは、多くても一度、基地局またはeNBへ送信された部分的ステータス・レポートに含まれるだろう。それに加えて、基地局またはユーザ機器が、部分的ステータス・レポートのディスパッチを開始した場合、基地局またはeNBにレポートされた最初のすなわち一番目の部分的ステータス・レポートを生成している間に、すべてのNACK SNが識別された後にのみ、ステータス・レポート禁止タイマが開始されるであろうことがさらに注目されるべきである。ステータス・レポート禁止タイマの目的は、UEがステータス・レポートを頻繁に送りすぎることを阻止することである。したがって、完全ステータス・レポートの場合、このタイマは、完全ステータス・レポートが送信された後に起動されるべきである。しかしながら、部分的ステータス・レポートの場合、最後の部分的ステータス・レポートが送信され、UEが、残りすべての部分的ステータス・レポートを、できる限り早く送信できるようになるまで、タイマは起動されるべきではない。
【0014】
本明細書で議論され解明された1または複数の態様にしたがって権利主張される主題は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートを生成および/または送信するシステムおよび/または方法に関する。態様によれば、権利主張される主題は、プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化し、このような欠落に少なくとも部分的に基づいて、欠落したプロトコル・データ・ユニット(PDU)の数が、送信側の許可(例えば、アップリンク許可および/またはダウンリンク割当)を超えるか否かを確認する装置を提供する。欠落したプロトコル・データ・ユニット(PDU)の数が、送信側の許可を超えると確認された場合、この装置は、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニット(PDU)に関連付けられたシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドに挿入するのみならず、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに含める。それに加えて、この装置は、送信側の許可を超えないことを保証しながら、後続する欠落したプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに含め、その後、構築された部分的ステータス・レポートを基地局へディスパッチしうる。
【0015】
さらなる態様によれば、権利主張する主題は、無線通信システムにおいて利用される方法を提供する。この方法は、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドへ挿入することと、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに挿入することとを含む。この方法はさらに、送信側の許可を超えることなく、欠落したさらなるプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、ステータス・レポートへ挿入することと、その後、このステータス・レポートを基地局へディスパッチすることとを含む。
【0016】
さらなる態様によれば、権利主張される主題は、無線通信システムにおいて動作可能な装置を提供する。この装置は、見失われたプロトコル・データ・ユニットを検出し、時間を決定する手段を停止させる手段と、見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を用いて、ステータス・レポートを構築する手段と、時間を決定する手段を停止させる前に検出された、最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が加えられると、時間を決定する手段を再起動させる手段とを含む。
【0017】
それに加えて、別の態様によれば、権利主張される主題は、無線通信システムにおいて動作可能な装置を提供する。この装置は、プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化することと、欠落したプロトコル・データ・ユニットの量が、基地局によって提供された送信側の許可を超えるかを確認することと、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたシーケンス番号フィールドに含めることと、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、その後の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、ステータス・レポートを基地局へ送信することと、に関連する命令群を保持するメモリを含む。
【0018】
さらに、権利主張される主題は、コンピュータ読取可能媒体をも提供する。
【0019】
このコンピュータ読取可能媒体は、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに属するシーケンス番号フィールドへ含めることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、二番目の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、ステータス・レポート内に配置することと、その後、ステータス・レポートを基地局へ送信することと、のためのマシン実行可能命令群を格納している。
【0020】
さらなる態様によれば、権利主張される主題は、プロセッサを含む装置を提供する。このプロセッサは、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信し、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べ、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較し、そのような比較に基づいて、アクセス端末へ許可を与えるように構成される。
【0021】
さらに、権利要求された主題は、無線通信システムにおいて適用されうる方法を提供する。この方法は、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得することと、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、そのような比較に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することとを含む。
【0022】
さらに、別の態様によれば、権利主張される主題は、装置を提供する。この装置は、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を含むアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得する手段と、部分的ステータス・レポートと完全ステータス・レポートとを区別する手段と、見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニットが、部分的ステータス・レポートまたは完全ステータス・レポートのうちの1つでレポートされることを保証するために、送信側からのさらなる許可を提供する手段とを備える。
【0023】
それに加えて、さらなる態様によれば、権利主張される主題は、コンピュータ読取可能媒体を提供する。このコンピュータ読取可能媒体は、ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、受信したステータス・レポートのアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号の、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号との比較に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することと、のためのマシン実行可能命令群を格納している。
【0024】
さらなる態様によれば、権利主張される主題は、無線通信環境において動作可能な装置を提供する、この装置は、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信することと、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号の、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号との比較に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ与えることと、に関連する命令群を保持するメモリを備える。
【0025】
前述した目的および関連する目的を達成するために、1または複数の実施形態は、後に十分に記載され、特許請求の範囲において特に指摘されている特徴を備える。次の記載および添付図面は、1または複数の実施形態のある実例となる態様を詳細に記載する。しかしながら、これらの態様は、さまざまな実施形態の原理が適用されるさまざまな方法のうちの僅かしか示しておらず、記載された実施形態は、そのような全ての局面およびそれらの均等物を示すことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本明細書に記載されたさまざまな態様にしたがう無線通信システムの実例である。
【図2】図2は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図3】図3は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図4】図4は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図5】図5は、主題とする開示のさまざまな態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行う方法である。
【図6】図6は、主題とする開示のさまざまな態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートを受信し、必要であれば、アップリンク許可またはダウンリンク割当をディスパッチする方法である。
【図7】図7は、無線通信システムにおいて、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うアクセス端末の実例である。
【図8】図8は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図9】図9は、本明細書に記載されたさまざまなシステムおよび方法と連携して適用されうる無線ネットワーク環境の実例である。
【図10】図10は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【図11】図11は、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステムの実例である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
さまざまな実施形態が、全体を通じて同一要素を示すために同一の参照番号が使用される図面を参照して説明される。次の記述では、説明の目的のために、多数の特定の詳細が、1または複数の実施形態についての完全な理解を提供するために記述される。しかしながら、そのような実施形態は、これら具体的な詳細なしで実現されうることが明白でありうる。他の事例では、1または複数の実施形態の記載を容易にするために、周知の構成およびデバイスがブロック図形式で示される。
【0028】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」等は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、あるいは実行中のソフトウェアのうちの何れかであるコンピュータ関連エンティティを称することが意図されている。例えば、構成要素は、限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行形式、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータでありうる。例示によれば、コンピュータ・デバイス上で実行中のアプリケーションと、コンピュータ・デバイスとの両方が構成要素になりえる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、構成要素は、1つのコンピュータに局在化されるか、および/または、複数のコンピュータに分散されうる。さらに、これらの構成要素は、さまざまなデータ構造を格納したさまざまなコンピュータ読取可能媒体から実行可能である。これら構成要素は、(例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを経由して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータのような)1または複数のデータのパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信することができる。
【0029】
本明細書に記述された技術は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングル・キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システム、およびその他のシステムのようなさまざまな無線通信システムに使用することができる。「システム」、「ネットワーク」という用語はしばしば置換可能に使用される。CDMAシステムは、例えばユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、CDMA2000等のようなラジオ技術を実現することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000は、IS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のような無線技術を実現することができる。OFDMAシステムは、例えばイボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、フラッシュ−OFDM(登録商標)等のような無線技術を実現することができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSの最新リリースであり、ダウンリンクではOFDMAを用い、アップリンクではSC−FDMAを用いる。
【0030】
シングル・キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)は、シングル・キャリア変調および周波数ドメイン等値化を用いる。SC−FDMAは、OFDMAシステムと類似の性能を有し、本質的に全体的に同等の複雑さを有する。SC−FDMA信号は、その固有のシングル・キャリア構造により、より低いピーク対平均電力比(PAPR)を有する。SC−FDMAは、例えば、より低いPAPRが送信電力効率の観点からアクセス端末に非常に役立つアップリンク通信で使用されうる。したがって、SC−FDMAは、3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)すなわちイボルブドUTRAにおけるアップリンク多元接続性スキームとして実施されうる。
【0031】
さらに、さまざまな実施形態は、本明細書において、アクセス端末に関して記載される。アクセス端末はまた、システム、加入者ユニット、加入者局、モバイル局、モバイル、遠隔局、遠隔端末、モバイル・デバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、またはユーザ機器(UE)とも称されうる。アクセス端末は、セルラ電話、コードレス電話、セッション初期化プロトコル(SIP)電話、ワイヤレス・ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、コンピューティング・デバイス、あるいは無線モデムに接続されたその他の処理デバイスでありうる。さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、基地局に関連して記載される。基地局は、アクセス端末と通信するために利用することができ、アクセス・ポイント、ノードB、イボルブド・ノードB(eNodeB)、あるいはその他のいくつかの用語で称されうる。
【0032】
さらに、本明細書に記載のさまざまな態様または特徴は、標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を用いた方法、装置、または製造物品として実現されうる。本明細書で使用される用語「製造物品」は、任意のコンピュータ読取可能デバイス、キャリア、または媒体からアクセスすることが可能なコンピュータ・プログラムを含むことが意図される。例えば、コンピュータ読取可能媒体は、限定される訳ではないが、磁気記憶装置(例えば、ハード・ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(例えば、コンパクト・ディスク(CD)、DVDなど)、スマート・カード、およびフラッシュ・メモリ・デバイス(例えば、EPROM、カード、スティック、キー・ドライブなど)を含みうる。さらに、本明細書に記載されたさまざまな記憶媒体は、情報を格納するための1または複数のデバイス、および/または、その他の機械読取可能媒体を表すことができる。用語「機械読取可能媒体」は、限定されることなく、無線チャネル、および、命令群および/またはデータを格納、包含、および/または搬送することができるその他任意の媒体を含みうる。
【0033】
図1に示すように、本明細書に記載されたさまざまな実施形態にしたがった無線通信システム100が例示されている。システム100は、複数のアンテナ・グループを含むことができる基地局102を含む。例えば、1つのアンテナ・グループは、アンテナ104およびアンテナ106を含むことができ、別のグループはアンテナ108およびアンテナ110を備えることができ、さらに別のグループはアンテナ112およびアンテナ114を含むことができる。おのおののアンテナ・グループについて2つのアンテナしか例示されていないが、2本のアンテナが各アンテナ・グループのために例示されているが、2本より多いアンテナ、または2本より少ないアンテナも、各グループのために利用されうる。基地局102はさらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含みうる。それらおのおのは、当業者によって理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えうる。
【0034】
基地局102は、アクセス端末116およびアクセス端末122のような1または複数アクセス端末と通信しうる。しかしながら、基地局102は、アクセス端末116、122に類似の実質的に任意の数のアクセス端末と通信しうることが認識されるべきである。アクセス端末116およびアクセス端末122は、例えば、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピューティング・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または、無線通信システム100による通信に適したその他任意のデバイスでありうる。図示するように、アクセス端末116は、アンテナ112、114と通信しており、ここでは、アンテナ112およびアンテナ114が、順方向リンク118によってアクセス端末116へ情報を送信し、逆方向リンク120によってアクセス端末116から情報を受信する。さらに、アクセス端末122は、アンテナ104、106と通信しており、ここでは、アンテナ104およびアンテナ106が、順方向リンク124によってアクセス端末122へ情報を送信し、逆方向リンク126によってアクセス端末122から情報を受信する。周波数分割デュプレクス(FDD)システムでは、例えば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用し、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用することができる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は、共通の周波数帯域を使用し、順方向リンク124および逆方向リンク126は、共通の周波数帯域を使用することができる。
【0035】
通信するように指定された領域および/またはアンテナのおのおののグループは、基地局102のセクタと称されうる。例えば、基地局102によってカバーされる領域のセクタ内のアクセス端末に通信するように、複数のアンテナが設計されうる。順方向リンク118および順方向リンク124による通信では、基地局102の送信アンテナは、アクセス端末116およびアクセス端末122のための順方向リンク118および順方向リンク124の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを適用することができる。また、基地局102が、関連付けられた有効通信範囲にランダムに散在したアクセス端末116、122に送信するためにビームフォーミングを利用している間、近隣セル内のモバイル・デバイスは、すべてのアクセス端末に対して単一のアンテナによって送信している基地局に比べて、少ない干渉しか被らない。
【0036】
権利主張された主題の広範囲な議論および概観に進む前に、権利主張される主題は、制限もなく、また、一般性を失うこともなく、アップリンク許可の観点から詳述される一方、等価な機能および/または能力を持つ権利主張される主題は、ダウンリンク割当に関するアプリケーションを有しており、ここでは、見失われたプロトコル・データ・ユニット(PDU)が基地局またはeNBによってレポートされ、それゆえ、部分的ステータス・レポートの生成、および/または、部分的ステータス・レポートのアクセス端末またはユーザ機器へのディスパッチを行うのは、基地局またはeNBのタスクである
ことが注目されるべきである。したがって、状況に依存して、「送信側の許可」あるいは「送信側からの許可」という用語は、「アップリンク許可」および/または「ダウンリンク割当」を暗示することが意図される。
【0037】
現在、ロング・ターム・イボリューション(LTE)では、見失われたすべてのRLCプロトコル・データ・ユニット(PDU)シーケンス番号(SN)(例えば、否定的なアクノレッジメント・シーケンス番号(NACK SN))を含むラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートのためのフォーマットがある。理解されるように、このレポートは、見失われたすべてのRLC PDUを含む必要があるので、見失われたRLC PDUの数が増えると、レポートは長くなりうる。これにより、結果的に得られるレポートは、アップリンク(UL)許可に適応できなくなるほど大きくなり、それゆえ、送信できなくなる。この制限を克服するために、アクセス端末またはユーザ機器から、eNBまたは基地局へと、部分的ステータス・レポートがディスパッチされることが提案された。ここでは、UL許可の制約を考慮し、部分的ステータス・レポートが、見失われたPDU SNを、可能な限り、許容される限り多く含む。
【0038】
アクセス端末によって、基地局またはeNBにディスパッチされたステータス・レポートは、ACK SNフィールドを有し、これは、一般に、最初の見失われたPDUのSNのシーケンス番号に設定されている(例えば、最初の見失われたPDU SNは、基地局またはeNBへ送信されたレポートには含まれていない)ことが判明した。したがって、現状設計では、SN 1、2、3、4、5、6、7、8、9および10を持つPDUが失われ、UL許可が5に設定されている(例えば、レポートで、5つのPDU SNがディスパッチされる)場合、このレポートは、PDU SN 1、2、3、4および5を含み、ACK SNフィールドは6に設定されるだろう(例えば、最初の見失われたPDU SNは、基地局またはeNBへ送信されたレポートには含まれていない)。これに関する問題は、基地局またはeNBがステータス・レポートを受信した場合、ちょうど受信したレポートが、部分的ステータス・レポートであって、アクセス端末またはユーザ機器によってレポートされるべき見失われたPDU SNがさらにまだ存在するのか、あるいは、ちょうど受信したレポートが見失われたすべてのPDU SNのからなる完全なレポートであって、見失われたものとアクセス端末またはユーザ機器によってレポートされる必要のあるPDU SNはもう存在しないのか、を区別できないことである。基地局またはeNBが、完全なレポートを受信したという印象を持っているが、実際には、アクセス端末またはユーザ機器は、レポートおよび送信すべき見失われたPDU SNをまだ有している場合、基地局またはeNBは、基地局またはeNBへレポートされていないさらなる見失われたPDU SNを、アクセス端末またはユーザ機器が含めるための追加のUL許可を、アクセス端末またはユーザ機器に提供しないだろう。
【0039】
前述した困難性および不確実性を克服するために、態様にしたがって権利主張する主題は、アクセス端末またはユーザ機器によって基地局またはeNBへ送信されたステータス・レポートが、部分的ステータス・レポートであるか、あるいは、アクセス端末またはユーザ機器によって基地局またはeNBへ送信されたステータス・レポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであるかを示すインジケーションを、基地局またはeNBへ提供する。前者の場合、基地局またはeNBは、後続の部分ステータス・レポートによって、さらなる見失われたPDUを基地局またはeNBへディスパッチすることを容易にするのに十分なUL許可を提供すべきである。後者の場合、見失われたPDUはさらには存在しないので、基地局またはeNBは、さらなるUL許可を与える必要はない。
【0040】
図2は、権利主張する主題の態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステム200の実例である。図示するように、システム200は、1または複数の(図示しない)ラジオ・ネットワーク・コントローラによって提供される能力および/または機能によって、基地局204および/またはより優れたセルラ・システムまたはコア・ネットワーク(例えば、第3世代(3G)セルラ・システム)と、連続的および/または効果的に、あるいは、散発的および/または断続的に通信しうる。文脈においてアクセス端末116、122として前述されたアクセス端末202は、全体がハードウェアで実現されるか、および/または、ハードウェアおよび/または実行中のソフトウェアの組み合わせで実現されうる。さらに、アクセス端末202は、他の互換性のある構成要素内に組み込まれるか、および/または、関連付けられうる。さらに、アクセス端末202は、限定される訳ではないが、プロセッサを含むマシンであるか、基地局204および(図示しない)ラジオ・ネットワーク・コントローラによって提供される機能によってコア・セルラ・ネットワークと有効な通信を行うことが可能な任意のタイプのマシンでありうる。アクセス端末202を備えうる例示するマシンは、デスクトップ・コンピュータ、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、タブレットPC、ポータブル・コンシューマおよび/または産業デバイス、構成要素、および/または機器、ハンドヘルド・デバイス、パーソナル・デジタル・アシスタント、マルチメディア・インターネット対応電話、マルチメディア・プレーヤ等を含みうる。
【0041】
図2にさらに例示されるように、アクセス端末202は、検出構成要素206、レポート生成構成要素208、およびステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を含みうる。検出構成要素206は、アクセス端末202にサービス提供している基地局204からディスパッチされたプロトコル・データ・ユニット(PDU)が、見失われたか否かを検出することを担当する。検出構成要素206は、基地局204によって配信されたおのおののPDUおよびすべてのPDUに関連付けられうるシーケンス番号に少なくとも部分的に基づいて、PDUが見失われたか否かを判定しうる。例えば、検出構成要素206は、シーケンス番号1、2、5、6、8、9を持つPDUが受信されており、現在、PDU 3−4、7が見失われていると注目しうる。検出構成要素206は、PDUが見失われていると確証すると、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を中断させ(例えば、停止させ)、さらに、レポート生成構成要素208に対して、検出された、あるいは、見失われていると確証されたPDUのシーケンス番号を含むステータス・レポートの生成を開始させる。
【0042】
レポート生成構成要素208は、サービス提供している基地局(例えば基地局204)へ送信されるステータス・レポートを生成することを担当する。レポート生成構成要素208は、検出構成要素206が動作すると動作を開始しうる。これによって、サービス提供している基地局へ送信されるべきステータス・レポートの構築を開始しうる。基地局204によって提供され、アクセス端末202へ供給されたアップリンク(UL)許可のサイズに少なくとも部分的に基づいて、レポート生成構成要素208は、完全ステータス・レポートまたは部分的ステータス・レポートのうちの何れかを提供しうる。例えば、検出構成要素206によって、非常にわずかなPDUが見失われたものとしてレポートされ、本目的のために、基地局204によって割り当てられたアップリンク許可のサイズに依存している場合、レポート生成構成要素208は、これら見失われたPDUに関連付けられたすべてのシーケンス番号を、単一のステータス・レポートにおさめ、その後、このレポートを、サービス提供している基地局204へ送信しうる。一方、見失われたPDUの数が極めて多く、アップリンク(UL)許可のサイズで対処できない場合、レポート生成構成要素208は、見失われたPDUのシーケンス番号を、1または複数の部分的ステータス・レポートに含め、もって、送信されたおのおののレポートが、この目的のために、サービス提供している基地局によって提供されたアップリンク(UL)許可で対処できるようになる。レポート生成構成要素208は、見失われたPDUのシーケンス番号を部分的ステータス・レポートにパッケージする場合、最初に検出された見失われたPDUのシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドへ含めるか、挿入しうる。理解されるように、特定の時点までに受信されず、見失われたすべてのPDUのシーケンス番号を基地局204に通知するために、複数の部分的ステータス・レポートが、サービス提供している基地局204に対して迅速かつ連続的に送信される場合、「キュー」における最初のPDUのシーケンス番号が、基地局204へディスパッチされうる部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドへ挿入されうる。例えば、PDUシーケンス番号5、7−8、11、13、15が見失われ、アップリンク許可によって、部分的ステータス・レポートが、3つのシーケンス番号のみを含むことが許可されている場合、シーケンス番号5、7、8を含む一番目の部分的ステータス・レポートがレポート生成構成要素208によって構築されうる。ここで、シーケンス番号5は、基地局204へ送信された第1の部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに挿入されうる。さらに、二番目の部分的ステータス・レポートが、シーケンス番号11、13、15を含む(本例におけるアップリンク許可は、3つのシーケンス番号のみを含むことを許可していることを思い出されたい)が、この場合、シーケンス番号5は、基地局204へ送信された二番目の部分的ステータス・レポートのACK SNフィールドに関連付けられうる。レポート生成構成要素208が、見失われたすべてのPDUの通知をパッケージし、および/または、ディスパッチすると、レポート生成構成要素208は、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210をリセットしたり、再起動したり、および/または、中断から抜けさせる。
【0043】
アクセス端末202に関連付けられたステータス・レポート禁止タイマ構成要素210は、ステータス・レポートがいつおよびなぜ生成され、(例えば基地局204のような)サービス提供いている基地局へディスパッチされるべきかに関する管理者として動作するタイマでありうる。ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210は、停止、あるいは、一時的に中断された場合、レポート生成構成要素208に対して、見失われたものとして検出されたPDUを含むステータス・レポートを構築すべきであること、および、(例えば、基地局204のような)サービス提供している基地局に対してレポートすべき見失われたPDUがなくなるまで、(例えば、ステータス・レポートを生成することを)継続すべきであることを示す。見失われたものとして基地局に対してレポートすべきPDがUなくなると、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210は、再起動されるか、または中断から抜け出されうる。これは、さらなるステータス・レポート生成がなされるべきではなく、さらに、基地局204へディスパッチされる必要のある(例えば、部分的および/または完全のような)すべてのステータス・レポートが送信されたことを示す。
【0044】
基地局またはeノードB204(以下、「基地局204」と称する)は、一般に、例えば上述したようなアクセス端末202のような1または複数のモバイル・デバイス、アクセス端末、またはその他のユーザ機器と直接的に通信するために適用される。基地局204の基本的な機能は上述したので、そのような機能の詳細な説明は、簡潔さおよび簡略化のために省略される。しかしながら、例示するように、基地局204は、識別構成要素212および許可構成要素214を含みうる。識別構成要素212は、アクセス端末202から受信したレポートが、部分的ステータス・レポートに関連しているか、あるいは完全ステータス・レポートに関連しているかを識別しうる。識別構成要素212は、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドが、このレポートに示された最初の見失われたPDU未満であるか否かを調べることによって、アクセス端末202から受信したレポートが、部分的ステータス・レポートであるか、あるいは、完全ステータス・レポートであるかを判定しうる。最初の見失われたPDUのシーケンス番号が、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールド以上である場合、これは、アクセス端末202が、部分的ステータス・レポートを送信したことを示す。一方、ACK SNフィールドが、このレポート内で示される最初の見失われたPDUのシーケンス番号以下である場合、これは、通信しているアクセス端末202によって送信されたレポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであることを示す。部分的ステータス・レポート、または、すべてそろった完全ステータス・レポートが受信されたを否かが確認されると、識別構成要素212は、到来する部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに含まれる値と、このステータス・レポートに含まれることが許可された見失われたPDUの最小シーケンス番号とを比較しうる。この判定に少なくとも部分的に基づいて、許可構成要素214はさらに、アクセス端末202へアップリンク許可を与え、これによって、まだ基地局204へレポートされる必要のある見失われたPDUが送信されるようになる。反対に、ACK SNフィールドが、このレポートに示される最初の見失われたPDUよりも大きいシーケンス番号を含む場合、これは、アクセス端末202が完全ステータス・レポートを送信したか、そうでない場合には、すべての部分的ステータス・レポートの送信を完了したことを示し、結果として、基地局202は、この目的のために、(許可構成要素214によって)さらなるUL許可を提供する必要も、割り当てる必要もないことを示しうる。
【0045】
一般性を失うことなく、許可構成要素214と、アクセス端末202へのアップリンク許可の割当および/または提供に関し、アクセス端末202へ供給または提供されるアップリンク許可は、アクセス端末202が受信および/または送信している場所に関する位置制約および環境条件に依存する可変サイズでありうることが注目されるべきである。したがって、1つの事例では、アクセス端末202へ供給よび/または割り当てられたアップリンク許可は寛大である一方、別の事例では、アクセス端末202へ提供または割り当てられたアップリンク許可はより制約されうる。
【0046】
図3は、権利主張される主題のさらなる態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または送信を行うシステム300の図解を提供する。特に、図3は、アクセス端末202のより詳細な図解を提供し、ここでは、検出構成要素206およびレポート生成構成要素208がさらに示される。例示するように、検出構成要素206は、図2に関連して上述された機能に加えて、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を中断される停止ステータス・レポート禁止タイマ構成要素302を含みうる。停止ステータス・レポート禁止タイマ構成要素302の機能は、検出構成要素206が、到来するPDUのシーケンス番号における空きを検出した場合に開始されうる。
【0047】
レポート生成構成要素208はさらに、見失われたPDUシーケンス番号を含むステータス・レポートの構築を開始する前に、レポート生成構成要素208によって利用されうるハイブリッド自動反復要求(HARQ)タイマ304を含みうる。ハイブリッド反復要求(HARQ)プロトコルは一般にPDUを連続順に提供しないという事実の認識の下、HARQタイマ304は、レポート生成構成要素208によって利用されうる。したがって、PDUは、不連続な順序またはランダムな順序、および、シーケンスを外れた順序でさえも配信され、必ずしも見失われているのではなく、単に、不規則に配信されたり、および/または、まだ到着していないこともある。したがって、沈黙期間に間を挟むために、および、受信されたPDUおよび/または、無秩序であっても到来したPDUが適切に順序付けられ、存在するものとして注目されたことを確認するために、HARQタイマ304が適用され、そのような不連続な順序で受信されたPDUが受信されたものと認識され、本当に見失われたPDUに、考慮されていないあるいは見失われたとの名称が与えられうることが確認されうる。
【0048】
それに加えて、レポート生成構成要素208はさらに、サービス提供している基地局204へ配信するために、ステータス・レポートの構築時に、基地局204によって提供される現在のアップリンク許可のサイズを考慮するパッケージ構成要素306を含みうる。当業者によって認識されるだろうが、基地局204によって提供されるアップリンク許可は、環境条件に依存する時間インスタントと、(例えば、アクセス端末202のような)アクセス端末が自分自身を発見する位置制約との間で変化しうる。したがって、サービス提供している基地局によって提供されるアップリンク許可が寛大であるか、および/または、検出された見失われたPDUの量が少ない場合、パッケージング構成要素306は、検出構成要素206が(例えば、停止ステータス・レポート禁止タイマ構成要素302の機能を用いて)ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を、停止状態にするかまたは中断させた時間以前に注目された見失われたすべてのPDUを含む完全ステータス・レポートを生成しうる。反対に、サービス提供している基地局によって提供されるアップリンク許可が、寛大ではないか、および/または、検出された見失われたPDUの数が多い場合、パッケージング構成要素306は、アップリンク許可の制約を考慮して、見失われたPDUのシーケンス番号を、おのおのの部分的ステータス・レポート内に可能な限り多く配置する部分的ステータス・レポートを生成する。さらに、部分的ステータス・レポートの場合、パッケージング構成要素306はまた、部分的ステータス・レポート内に現れる最初の見失われたPDUのシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SK内に含めるかまたは挿入しうる。例えば、以下のシーケンス番号、すなわち、45、50、56、66、69、72を持つPDUが、見失われたとレポートされ、現在のアップリンク許可が、2つのシーケンス番号が、到来するステータス・レポート内に含まれることを許可した場合、パッケージング構成要素306は、一番目の部分的ステータス・レポート内にシーケンス番号45、50を含め、さらに、一番目の部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールド内に、シーケンス番号45を挿入し、二番目の部分的ステータス・レポート内にシーケンス番号56、66を含め、さらに、二番目の部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに、シーケンス番号45を挿入し、三番目の部分的ステータス・レポート内にシーケンス番号69、72を含め、さらに、三番目の部分的ステータス・レポートのACK SNフィールド内にシーケンス番号45を挿入しうる。このように、サービス提供している基地局は、部分的ステータス・レポートのおのおのを受信すると、この受信したレポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートではなく、部分的ステータス・レポートであることを認識し、それによって、アクセス端末へ追加のアップリンク許可を割り当てる。これによって、アクセス端末は、これら追加のアップリンク許可を利用して、さらなる部分的ステータス・レポートを基地局へ伝送できるようになる。当業者によって理解されるであろうが、サービス提供している基地局によって提供されるアップリンク許可の現在の制約に適応させるための部分的ステータス・レポートの構築と、交信中のアクセス端末からの追加の部分的ステータス・レポートの送信に適応するために、サービス提供している基地局による追加のアップリンク許可の割当とは、サービス提供している基地局へレポートするさらなる見失われたPDUシーケンス番号(例えば、前述したように、検出構成要素206によって確認される)がなくなるまで繰り返される。
【0049】
さらに、レポート生成構成要素208は、それに加えて、検出構成要素206によって識別されたような見失われたPDUシーケンス番号のすべてが、サービス提供している基地局へレポートされた場合に適用されうるリセット・ステータス・レポート禁止タイマ構成要素308を含みうる。検出構成要素206が、到来するPDUのシーケンス番号における空きを検出した場合、リセット・ステータス・レポート禁止タイマ構成要素308は、検出構成要素206がその状態にした中断状態または停止状態からステータス・レポート禁止タイマ構成要素210を抜けさせる。
【0050】
図4は、権利主張される主題のさまざまな態様にしたがってラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/または配信を容易および/または有効にするシステム400のさらなる図解を与えており、特に、基地局204に関連付けられた識別構成要素212のより詳細な図解を与えている。図示するように、識別構成要素212は、コンパレータ構成要素402およびイニシエータ構成要素404を含みうる。コンパレータ構成要素402は、基地局204の制御の下、1または複数のアクセス端末から受信した部分的ステータス・レポートおよび/または完全ステータス・レポートを識別または区別するために適用されうる。コンパレータ構成要素402は、ACK SNフィールドが、最初の見失われたPDU SN以下であるシーケンス番号を含んでいるか否かを判定するために、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドを調べる。到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドが、このステータス・レポートに含まれる最初の見失われたPDU SN以下であるシーケンス番号を含むことがコンパレータ構成要素402によって確認された場合、これは、このステータス・レポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートではなく、部分的ステータス・レポートであることを意味する。一方、ACK SNフィールドが、ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたPDUのシーケンス番号を含んでいないとコンパレータ構成要素402によって判定された場合、これは、受信したステータス・レポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであることを示す。
【0051】
到来するステータス・レポートが完全として分類されるべきか、あるいは部分的として分類されるべきかをコンパレータ構成要素402が識別すると、コンパレータ構成要素402は、部分的ステータス・レポートについて、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに含まれる値を比較し、その値が、部分的ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたPDU未満であるか否かを確認する。受信した部分的ステータス・レポートのACK SNフィールドに含まれる値が、最初の見失われたPDU未満であると確認された場合、コンパレータ構成要素402は、見失われたものとして注目されまだ受信されていない、見失われた後続するすべてのPDUをアクセス端末が送信するために、追加の許可がアクセス端末へ提供される必要があることを、イニシエータ構成要素404に対して示しうる。受信した部分的ステータス・レポートのACK SNフィールドに含まれるシーケンス番号が、最初の見失われたPDUよりも大きいとコンパレータ構成要素402が特定した場合、これは、この事例において、アクセス端末がさらなる部分的ステータス・レポートを送信できるようにするために、追加のアップリンク許可がアクセス端末へ提供される必要がないことを示す。
【0052】
前述したように、イニシエータ構成要素404は、アクセス端末への追加のアップリンク許可の割当を有効および/または容易にするために、コンパレータ構成要素402の動作時に適用されうる。これによって、アクセス端末が、受信されていない着目された見失われたすべてのPDUの送信を完了しうる。イニシエータ構成要素404は、許可構成要素214と協調して、コンパレータ構成要素402から、追加のアップリンク許可の割当に対するニーズを示すインジケーションを受信した場合、適切なアップリンク許可が、アクセス端末へディスパッチされるようにし、これによって、アクセス端末は、アクセス端末によって受信されていないもの以外のすべてのPDUのシーケンス番号を、(例えば基地局204のような)制御基地局へ通知するために、必要とされるだけ多くの部分的ステータス・レポートを送信し続けることができる。
【0053】
図5乃至図6に示すように、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートを生成および/またはディスパッチすることに関連する方法が例示される。説明を単純にする目的で、これら方法は、一連の動作として示され説明されているが、これら方法は、1または複数の実施形態にしたがって、幾つかの動作が本明細書で示され記載されたものとは異なる順序で、あるいは他の動作と同時に生じうるので、動作の順序によって限定されないことが理解され認識されるべきである。例えば、当業者であれば、これら方法はその代わりに、例えば状態図におけるように、一連の相互関連する状態またはイベントとして表されうることを理解し認識するだろう。さらに、1または複数の実施形態にしたがって方法を実現するために、必ずしも例示された全ての動作が必要とされる訳ではない。
【0054】
図5に示すように、権利主張する主題の態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの構築および/または配信を容易および/または有効にする方法500が例示されている。方法500は、502において開始され、この時点では、(例えば、アクセス端末202のような)アクセス端末が、PDUが受信されたか否かを検出しうる。受信したPDUのシーケンス番号に途切れ、すなわち、空きがあるとアクセス端末が確認すると、(例えば、ステータス・レポート禁止タイマ構成要素210のような)ステータス・レポート禁止タイマが、停止または中断される。この時点で、方法500は504へ進む。504では、受信したPDUのシーケンス番号において検出されたまたは確認された空きに少なくとも部分的に基づいて、アクセス端末によって受信されていないか、見失われたPDUのシーケンス番号をリストする部分的ステータス・レポートが構築されうる。部分的ステータス・レポートを生成する場合、最初の見失われたPDUのシーケンス番号が、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに挿入されうる。限定したり、一般性を失うことなく、504で生成される部分的ステータス・レポートは、(例えばアクセス端末202のような)アクセス端末と協調して、基地局またはeNB(例えば、基地局204)によって制御される最大サイズのUL許可に適応する必要があることが注目されるべきである。したがって、また、当業者によって理解されるように、動作504は、見失われたすべてのPDUが、アクセス端末と通信している基地局またはeNBにレポートされるまで、1または複数回数反復され、ここで、最初の見失われたPDUは、部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドへ挿入される。見失われたすべてのPDUが(例えば、アクセス端末からの部分的ステータス・レポートのディスパッチによって)基地局またはeNBへレポートされると、方法500は、506へ進み、ここでは、ステータス・レポート禁止タイマが、中断から抜け出し、再起動されうる。
【0055】
図6は、権利主張する主題の態様にしたがって、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を有効および/または容易にする方法600を例示する。方法600は、602で開始され、ここでは、基地局またはeNB(例えば、基地局204)が、アクセス端末またはユーザ機器(例えば、アクセス端末202)からステータス・レポートを受信し、その後、方法600は、604に進む。604では、基地局が、受信したレポートが部分的ステータス・レポートに関するか、または完全ステータス・レポートに関するかについて区別しうる。このような区別は、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドが、このレポートに含まれる最初の見失われたPDU未満であることに関連付けられているかを調べることによって実行されうる。最初の見失われたPDUのシーケンス番号が、到来するステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールド以上である場合、これは、アクセス端末またはユーザ機器が、部分的ステータス・レポートを送信したことを示す。反対に、ACK SNフィールドが、レポートに含まれる最初の見失われたPDUのシーケンス番号以下である場合、これは、通信しているアクセス端末またはユーザ機器によって送信されたレポートが、すべてそろった完全ステータス・レポートであることを示しうる。604において、部分的ステータス・レポートが受信されたか否か、または、すべてそろった完全ステータス・レポートが受信されたか否かが確認されると、方法600は、606に進む。606では、受信したレポートが部分的ステータス・レポートであるとの識別に少なくとも部分的に基づいて、基地局は、到来する部分的ステータス・レポートに関連付けられたACK SNフィールドに含まれる値を、このステータス・レポートに含まれることが許可された見失われたPDUの最小シーケンス番号と比較しうる。アクセス端末は、基地局へとレポートされる必要のあるさらなる見失われたPDUに着目しているので、この比較に少なくとも部分的に基づいて、基地局は、追加のUL許可をアクセス端末へ提供または供給すべきである。反対に、ACK SNフィールドが、このレポートで示される最初の見失われたPDUよりも大きなシーケンス番号を含んでいる場合、これは、アクセス端末が、部分的ステータス・レポートの送信を完了し(例えば、アクセス端末が、この時点においてレポートすべき、さらなる見失われたPDUを認識しておらず)、結果として、基地局は、この目的のために、追加のUL許可を提供する必要も、割り当てる必要もないことを示す。
【0056】
本明細書に記載された1または複数の態様によれば、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/またはディスパッチに関する推論がなされうることが認識されるだろう。本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」なる用語は一般に、イベントおよび/またはデータによって取得されたような観察のセットから、システム、環境、および/または、ユーザの状態の推論あるいはそれらに関する推理のプロセスを称する。推論は、特定のコンテキストまたは動作を特定するために適用されるか、あるいは、例えば状態にわたる確率分布を生成しうる。推論は、確率論的、すなわち、データおよびイベントの考慮に基づいて、該当する状態にわたる確率分布を計算することでありうる。推論はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高いレベルのイベントを構築するために適用される技術を称することができる。そのような推論によって、イベントが時間的に近接していようといまいと、これらイベントおよびデータが1または幾つかのイベント・ソースおよびデータ・ソースに由来していようと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたは動作を構築することができる。
【0057】
図7は、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を有効および/または容易にするアクセス端末の例示700である。アクセス端末202は、例えば(図示しない)受信アンテナから信号を受信し、受信した信号について一般的な動作(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート等)を実行し、これら調整された信号をデジタル化してサンプルを得る受信機702を備えうる。受信機702は、例えばMMSE受信機であり、受信したシンボルを復調し、それらをチャネル推定のためにプロセッサ706へ送る復調器704を備えうる。プロセッサ706は、受信機702によって受信された情報の分析、および/または、送信機714による送信のための情報の生成に特化されたプロセッサであるか、アクセス端末202の1または複数の構成要素を制御するプロセッサであるか、および/または、受信機702によって受信された情報の分析と、送信機714による送信のための情報の生成と、アクセス端末202の1または複数の構成要素の制御とのすべてを行うプロセッサでありうる。
【0058】
アクセス端末202は、プロセッサ706に動作可能に接続されたメモリ708をさらに備える。このメモリは、送信されるべきデータ、受信したデータ、および、本明細書に記載されたさまざまな動作および機能を実行することに関連するその他任意の適切な情報を格納しうる。例えば、メモリ708は、1または複数の基地局によって適用されるグループ特有のシグナリング制約を格納しうる。メモリ708はさらに、リソース・ブロック割当を通信するために使用されるシグナリング制約の識別、および/または、受信した割当メッセージを分析するためのシグナリング制約の適用、に関連付けられたプロトコルおよび/またはアルゴリズムを格納しうる。
【0059】
本明細書に記載されたデータ・ストア(例えば、メモリ708)は、揮発性メモリであるか、あるいは不揮発性メモリである。あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含みうることが認識されるだろう。限定ではなく例示によって、不揮発性メモリは、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的プログラマブルROM(EPROM)、電子的消去可能PROM(EEPROM)、あるいはフラッシュ・メモリを含みうる。揮発性メモリは、外部キャッシュ・メモリとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含みうる。限定ではなく例示によって、RAMは、例えばシンクロナスRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバスRAM(DRRAM)のような多くの形態で利用可能である。主題となるシステムおよび方法のメモリ708は、限定される訳ではないが、これらおよびその他任意の適切なタイプのメモリを備えることが意図される。
【0060】
受信機702はさらにステータス・レポート生成器710と動作可能に接続されている。ステータス・レポート生成器710は、図2に例示するような検出構成要素206、レポート生成構成要素208、およびステータス・レポート禁止タイマ構成要素210に関連して示されるものに実質的に類似した能力および機能を提供しうる。ステータス・レポート生成器710は、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/ディスパッチを容易および/または有効にするために適用されうる。アクセス端末202はさらに、変調器712と、送信機714とを備える。送信機714は、例えば基地局や他の基地局等へ信号を送信する。プロセッサ706と別に示されているが、ステータス・レポート生成器710および/または変調器712は、プロセッサ706または(図示しない)多くのプロセッサの一部でありうることが認識されるべきである。
【0061】
図8は、無線リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を有効および/または容易にするシステム800の例示である。システム800は、(例えば、アクセス・ポイントのような)基地局204を備える。基地局204は、複数の受信アンテナ804によって1または複数のアクセス端末802から信号を受信する受信機808と、送信アンテナ806によって1または複数のアクセス端末802へ信号を送信する送信機820とを備える。受信機808は、受信アンテナ804から情報を受信する。さらに、受信した情報を復調する復調器810と動作可能に関連付けられている。復調されたシンボルは、図7に関して説明されたプロセッサに類似し、メモリ814に接続されたプロセッサ812によって分析される。メモリ814は、アクセス端末802(または(図示しない)他の基地局)へ送信されるべきデータ、または、アクセス端末802(または(図示しない)他の基地局)へ受信したデータ、および/または、本明細書に記載されたさまざまな動作および機能を実行することに関連するその他任意の適切な情報を格納する。プロセッサ812はさらに、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信および/または処理を容易にするステータス・レポート検出構成要素816に接続される。さらに、ステータス・レポート検出構成要素816は、変調器818へ送信されるべき情報を提供しうる。変調器818は、送信機820によって、アンテナ806を介してアクセス端末802へ送信されるフレームを多重化しうる。プロセッサ812と別に示されているが、ステータス・レポート検出構成要素816および/または変調器818は、プロセッサ812または(図示しない)多くのプロセッサの一部でありうることが認識されるべきである。
【0062】
図9は、無線通信システム900の例を示す。無線通信システム900は、簡潔さの目的のため、1つの基地局910と1つのアクセス端末950しか示していない。しかしながら、システム900は、1より多い基地局、および/または、1より多いアクセス端末を含みうることが認識されるべきである。ここで、追加の基地局および/またはアクセス端末は、以下に示す基地局910およびアクセス端末950の例と実質的に類似しうるか、あるいは、異なりうる。さらに、基地局910および/またはアクセス端末950は、その間の無線通信を容易にするために、本明細書に記載されたシステム(図1乃至図4)および/または方法(図5乃至図6)を適用しうる。
【0063】
基地局910では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース912から送信(TX)データ・プロセッサ914へ提供される。一例によれば、おのおののデータ・ストリームが、それぞれのアンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ914は、トラフィック・データ・ストリームをフォーマットし、このデータ・ストリームのために選択された特定の符合化スキームに基づいて符号化し、インタリーブして、符合化されたデータを提供する。
【0064】
おのおののデータ・ストリームの符合化されたデータは、直交周波数分割多重化(OFDM)技術を用いてパイロット・データと多重化されうる。さらに、あるいは、その代わりに、パイロット・シンボルは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、あるいは符号分割多重化(CDM)されうる。パイロット・データは、一般には、周知の方式で処理される既知のデータ・パターンであり、チャネル応答を推定するために、アクセス端末950において使用されうる。おのおののデータ・ストリームについて多重化されたパイロットおよび符合化されたデータは、データ・ストリームのために選択された特定の変調スキーム(例えば、バイナリ・フェーズ・シフト・キーイング(BPSK)、直交フェーズ・シフト・キーイング(QPSK)、Mフェーズ・シフト・キーイング(M−PSK)、M直交振幅変調(M−QAM)等)に基づいて変調(例えば、シンボル・マップ)され、変調シンボルが提供される。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ930によって実行または提供される命令によって決定されうる。
【0065】
データ・ストリームの変調シンボルは、(例えば、OFDMのために)変調シンボルを処理するTX MIMOプロセッサ920に提供される。TX MIMOプロセッサ920はその後、NT個の変調シンボル・ストリームを、NT個の送信機(TMTR)922a乃至922tへ提供する。さまざまな実施形態において、TX MIMOプロセッサ920は、データ・ストリームのシンボル、および、そのシンボルが送信されるアンテナへ、ビームフォーミング重みを適用する。
【0066】
おのおのの送信機922は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理し、さらには、MIMOチャネルを介した送信に適切な変調信号を提供するために、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)する。さらに、送信機922a乃至922tからのNT個の変調信号は、NT個のアンテナ924a乃至924tそれぞれから送信される。
【0067】
アクセス端末950では、送信された変調信号が、NR個のアンテナ952a乃至952rによって受信され、おのおののアンテナ952から受信された信号が、それぞれの受信機(RCVR)954a乃至954rへ提供される。おのおのの受信機954は、それぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにこのサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0068】
RXデータ・プロセッサ960は、NR個の受信機954からNR個のシンボル・ストリームを受信し、受信されたこれらシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理して、NT個の「検出された」シンボル・ストリームを提供する。RXデータ・プロセッサ960は、検出されたおのおののシンボル・ストリームを復調し、デインタリーブし、復号して、そのデータ・ストリームのためのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ960による処理は、基地局910におけるTX MIMOプロセッサ920およびTXデータ・プロセッサ914によって実行されるものと相補的である。
【0069】
プロセッサ970は、上述したように、利用可能などの技術を利用するのかを定期的に決定する。さらに、プロセッサ970は、行列インデクス部およびランク値部を備えた逆方向リンク・メッセージを規定することができる。
【0070】
逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関するさまざまなタイプの情報を備えうる。逆方向リンク・メッセージは、多くのデータ・ストリームに関するトラフィック・データをデータ・ソース936から受け取るTXデータ・プロセッサ938によって処理され、変調器980によって変調され、送信機954a乃至954rによって調整され、基地局910へ送り戻される。
【0071】
基地局910では、アクセス端末950からの変調信号が、アンテナ924によって受信され、受信機922によって調整され、復調器940によって復調され、RXデータ・プロセッサ942によって処理されて、アクセス端末950によって送信された逆方向リンク・メッセージが抽出される。さらに、プロセッサ930は、ビームフォーミング重みを決定するためにどの事前符合化行列を使用するかを決定するために、この抽出されたメッセージを処理する。
【0072】
プロセッサ930およびプロセッサ970は、基地局910およびアクセス端末950それぞれにおける動作を指示(例えば、制御、調整、管理等)する。プロセッサ930およびプロセッサ970はそれぞれ、プログラム・コードおよびデータを格納するメモリ932およびメモリ972に関連付けられうる。プロセッサ930およびプロセッサ970はまた、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれのための周波数およびインパルス応答推定値を導出する計算をも実行する。
【0073】
態様では、論理チャネルが、制御チャネルとトラフィック・チャネルとに分類される。論理制御チャネルは、システム制御情報をブロードキャキャストするためのDLチャネルであるブロードキャスト制御チャネル(BCCH)を含みうる。さらに、論理制御チャネルは、ページング情報を転送するDLチャネルであるページング制御チャネル(PCCH)を含みうる。さらに、論理制御チャネルは、1またはいくつかのMTCHのためにマルチメディア・ブロードキャストおよびマルチキャスト・サービス(MBMS)スケジュールおよび制御情報を送信するために使用されるポイント・トゥ・マルチポイントDLチャネルであるマルチキャスト制御チャネル(MCCH)を備えうる。一般に、ラジオ・リソース制御(RRC)接続を確立した後、このチャネルは、MBMS(例えば、旧MCCH+MSCH)を受信するUEによってのみ使用される。さらに、論理制御チャネルは、専用制御情報を送信するポイント・トゥ・ポイント双方向チャネルであり、RRC接続を有するUEによって使用される専用制御チャネル(DCCH)を含みうる。態様では、論理トラフィック・チャネルは、ユーザ情報を転送するために、1つのUEに専用のポイント・トゥ・ポイント双方向チャネルである専用トラフィック・チャネル(DTCH)を備える。さらに、論理トラフィック・チャネルは、トラフィック・データを送信するポイント・トゥ・マルチポイントDLチャネルのためのマルチキャスト・トラフィック・チャネル(MTCH)をも含みうる。
【0074】
態様では、伝送チャネルが、DLとULとに分類される。DL伝送チャネルは、ブロードキャスト・チャネル(BCH)、ダウンリンク共有データ・チャネル(DL−SDCH)、およびページング・チャネル(PCH)を備える。PCHは、セル全体にわたってブロードキャストされることにより、および、他の制御/トラフィック・チャネルのために使用されうる物理レイヤ(PHY)リソースにマップされることにより、UE節電をサポートする(例えば、不連続受信(DRX)サイクルが、ネットワークによってUEへ示される)。UL伝送チャネルは、ランダム・アクセス・チャネル(RACH)、要求チャネル(REQCH)、アップリンク共有データ・チャネル(UL−SDCH)、および複数のPHYチャネルを備える。
【0075】
PHYチャネルは、DLチャネルとULチャネルとのセットを備える。例えば、DL PHYチャネルは、共通のパイロット・チャネル(CPICH)、同期チャネル(SCH)、共通制御チャネル(CCCH)、共有DL制御チャネル(SDCCH)、マルチキャスト制御チャネル(MCCH)、共有UL割当チャネル(SUACH)、アクノレッジメント・チャネル(ACKCH)、DL物理共有データ・チャネル(DL−PSDCH)、UL電力制御チャネル(UPCCH)、ページング・インジケータ・チャネル(PICH)、および/または、負荷インジケータ・チャネル(LICH)を含みうる。さらなる実例として、UL PHYチャネルは、物理ランダム・アクセス・チャネル(PRACH)、チャネル品質インジケータ・チャネル(CQICH)、アクノレッジメント・チャネル(ACKCH)、アンテナ・サブセット・インジケータ・チャネル(ASICH)、共有要求チャネル(SREQCH)、UL物理共有データ・チャネル(UL−PSDCH)、および/またはブロードキャスト・パイロット・チャネル(BPICH)を含みうる。
【0076】
本明細書に記載された実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、あるいはこれらの任意の組み合わせで実現されうることが理解されるべきである。ハードウェアで実現する場合、処理ユニットは、1または複数の特定用途向けIC(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、マイクロ・プロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するために設計されたその他の電子ユニット、あるいはこれらの組み合わせ内に実装されうる。
【0077】
これら実施形態が、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアあるいはマイクロコード、プログラム・コードあるいはコード・セグメントで実現される場合、これらは、例えば記憶素子のような機械読取可能媒体に格納されうる。コード・セグメントは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェア・パッケージ、クラス、または、命令、データ構造、あるいはプログラム文からなる任意の組み合わせを表すことができる。コード・セグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、あるいは記憶内容の引渡および/または受信を行うことによって、他のコード・セグメントまたはハードウェア回路に接続されうる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージ引渡し、トークン引渡、ネットワーク送信などを含む任意の適切な手段を用いて引渡、転送、あるいは送信されうる。
【0078】
ソフトウェアで実現する場合、本明細書に記載のこれら技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手続き、機能等)を用いて実現されうる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット内に格納され、プロセッサによって実行されうる。メモリ・ユニットは、プロセッサ内部またはプロセッサ外部に実装されうる。プロセッサ外部に実装される場合、メモリ・ユニットは、当該技術分野で周知のさまざまな手段によってプロセッサと通信可能に接続されうる。
【0079】
図10に示すように、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの生成および/またはディスパッチを有効および/または容易にするシステム1000が例示される。例えば、システム1000は、アクセス端末内に少なくとも部分的に存在しうる。システム1000は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして示されることが認識されるべきである。システム1000は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ1002を含む。例えば、論理グループ1002は、見失われたプロトコル・データ・ユニット(PDU)を検出し、ステータス・レポート禁止タイマを停止させるための電子構成要素1004を含みうる。さらに、論理グループ1002は、見失われたプロトコル・データ・ユニット・シーケンス番号を用いてステータス・レポートを構築し、このステータス・レポートを送信するための電子構成要素1006を含みうる。さらに、論理グループ1002は、見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニット・シーケンス番号がレポートされた場合、ステータス・レポート禁止タイマを起動させるための電子構成要素1008を備えうる。さらに、システム1000は、電子構成要素1004、1006、1008に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1010を含みうる。メモリ1010の外側にあると示されているが、電子構成要素1004、1006、1008のうちの1または複数は、メモリ1010内に存在しうることが理解されるべきである。
【0080】
図11移って、無線通信環境において、ラジオ・リンク制御(RLC)プロトコル・ステータス・レポートの受信を有効および/または容易にするシステム1100が例示される。システム1100は、例えば基地局内に存在しうる。図示するように、システム1100は、プロセッサ、ソフトウェア、または(例えば、ファームウェアのような)これらの組み合わせによって実現される機能を表しうる。システム1100は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ1102を含む。論理グループ1102は、ステータス・レポートを受信するための電子構成要素1104を含みうる。さらに、論理グループ1102は、部分的ステータス・レポートと完全ステータス・レポートとを区別するための電子構成要素1106を含みうる。さらに、論理グループ1102は、見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニット(PDU)シーケンス番号がレポートされたことを保証するために追加のアップリンク許可を提供するための電子構成要素1108を含みうる。さらに、システム1100は、電子構成要素1104、1106、1108に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1110を含みうる。メモリ1110の外部にあるとして示されているが、電子構成要素1104、1106、1108は、メモリ1110の内部に存在しうることが理解されるべきである。
【0081】
上述したものは、1または複数の実施形態の一例を含んでいる。もちろん、上述した実施形態を説明する目的で、構成要素または方法の考えられるすべての組み合わせを記述することは可能ではないが、当業者であれば、さまざまな実施形態のさらに多くの組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識することができる。したがって、記載された実施形態は、特許請求の範囲の精神およびスコープ内にあるそのようなすべての変更、変更、および変形を含むことが意図される。さらにまた、用語「含む」が、詳細説明あるいは特許請求の範囲のうちの何れかで使用されている限り、その用語は、用語「備える」が、請求項における遷移語として適用される場合に解釈される用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化し、前記定量化に少なくとも部分的に基づいて、欠落したプロトコル・データ・ユニットの数が、送信側からの許可を超えるか否かを確認し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号に挿入し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、前記部分的ステータス・レポートに含め、後続する欠落したプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、前記送信側からの許可を超えることなく前記部分的ステータス・レポートへ含め、前記部分的ステータス・レポートを基地局へディスパッチするように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに接続され、データを保持するメモリと
を備える装置。
【請求項2】
前記プロセッサはさらに、前記定量化の前に、第1のタイマを中断させるように構成された請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサはさらに、前記定量化によって識別された最後のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記部分的ステータス・レポートに含まれている場合、前記第1のタイマを、中断から抜けさせるように構成された請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサはさらに、前記挿入する前に、第2のタイマを起動するように構成され、前記第2のタイマは、前記定量化によって識別されたプロトコル・データ・ユニットが見失われたことを保証するために前記プロセッサによって適用される請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、欠落したプロトコル・データ・ユニットの数が、前記送信側からの許可よりも少ないことを確認し、前記プロセッサは、欠落したすべてのプロトコル・データ・ユニットを、単一のステータス・レポートに含める請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記送信側からの許可は、可変サイズからなり、前記基地局の周囲の環境条件と、前記装置に関連付けられた位置条件とのうちの少なくとも1つに依存する請求項1に記載の装置。
【請求項7】
無線通信システムで利用される方法であって、
最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドに挿入することと、
最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に含めることと、
その後の欠落したプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、送信側の許可を超えることなく、前記ステータス・レポート内に含めることと、
前記ステータス・レポートを基地局へディスパッチすることと
を備える方法。
【請求項8】
前記挿入する前に、前記ステータス・レポートの構築を制御する第1のタイマを停止させることをさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ディスパッチが終了すると、前記第1のタイマを再起動させることをさらに備え、前記ディスパッチの終了は、前記第1のタイマを停止させる前に受信された、最後に着目された欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が前記ステータス・レポート内に含まれることによって示される請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記挿入する前に、最初の欠落したプロトコル・ユニットまたはその後の欠落したプロトコル・データ・ユニットのうちの少なくとも1つが見失われていることを確認する期間を待つことをさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項11】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
見失われたプロトコル・データ・ユニットを検出し、時間決定手段を停止させる手段と、
前記見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を用いてステータス・レポートを構築する手段と、
前記時間決定手段を停止する前に検出された最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が含まれると、前記時間決定手段を再起動させる手段と
を備える装置。
【請求項12】
前記ステータス・レポートを構築する手段は、前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドへ挿入する請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ステータス・レポートを構築する手段は、送信側からの許可のサイズに適応する見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号の量を確認する請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記送信側からの許可のサイズは、前記装置の場所に関連付けられた環境条件に依存する請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記構築する手段は、前記検出された見失われたプロトコル・データ・ユニットが前記装置によって受信されていないことを確認する待機状態に入る請求項11に記載の装置。
【請求項16】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化し、欠落したプロトコル・データ・ユニットの量が、基地局によって提供された送信側の許可を超えるか否かを確認し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたシーケンス番号フィールドに挿入し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置し、その後の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置し、前記ステータス・レポートを前記基地局へ送信することに関連する命令群を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える装置。
【請求項17】
前記メモリはさらに、前記プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化する前に、第1のタイマを停止することに関連する命令群を保持する請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記メモリはさらに、欠落した最後のプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が前記ステータス・レポート内に含められると、前記第1のタイマを起動させるための命令群を保持し、前記欠落した最後のプロトコル・データ・ユニットは、前記第1のタイマを停止させる前に識別される請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記メモリはさらに、前記定量化によって、欠落していると識別されたおのおののプロトコル・データ・ユニットが、固定期間の終了時に実質的に受信されていないことを確認するために、固定期間中ループすることに関連する命令群を保持する請求項16に記載の装置。
【請求項20】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに属するシーケンス番号フィールドに含めるためのコードと、
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置するためのコードと、
二番目の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置するためのコードと、
前記ステータス・レポートを基地局へ送信するためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項21】
前記コンピュータ読取可能媒体はさらに、前記含めることの前に、タイマを中断させ、最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられた最後のシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに挿入された場合に、前記タイマを、中断から抜けさせるためのコードを備える請求項20に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項22】
前記タイマが中断される前に、最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットが識別される請求項21に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項23】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信し、前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べ、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較し、前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに接続され、データを保持するメモリと
を備える装置。
【請求項24】
前記提供することはさらに、前記送信側からの許可のサイズを決定するために、前記装置または前記アクセス端末のうちの少なくとも1つの場所に関連付けられた少なくとも1つの周辺条件を利用することをさらに備える請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記比較することが、第1の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号未満であることを示す場合、前記プロセッサは、前記送信側からの許可を生成する請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記比較することが、第1の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号以上であることを示す場合、前記アクセス端末によって検出された最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられた最後のシーケンス番号を前記アクセス端末が送信したことを前記プロセッサが確認する請求項23に記載の装置。
【請求項27】
無線通信システムで使用される方法であって、
アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得することと、
前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、
最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、
前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することと
を備える方法。
【請求項28】
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号未満である場合、前記送信側からの許可を生成することをさらに備える請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記アクセス端末へ提供された前記送信側からの許可に関連付けられたサイズは、前記アクセス端末に関連付けられた環境条件に基づく請求項27に記載の方法。
【請求項30】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を含むアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得する手段と、
部分的ステータス・レポートと完全ステータス・レポートとを区別する手段と、
見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニットが、部分的ステータス・レポートまたは完全ステータス・レポートのうちの1つでレポートされることを保証するために、送信側からのさらなる許可を提供する手段と
を備える装置。
【請求項31】
前記区別する手段は、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドが、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を含んでいるかを判定することによって、前記部分的ステータス・レポートと、前記完全ステータス・レポートとを区別する請求項30に記載の装置。
【請求項32】
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記部分的ステータス・レポートに含まれる請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記完全ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記完全ステータス・レポートのアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドから欠落している請求項31に記載の装置。
【請求項34】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
受信したステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記受信したステータス・レポートのアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べるためのコードと、
最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較するためのコードと、
前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供するためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項35】
前記コンピュータ読取可能媒体はさらに、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドから欠落しているとの発見に基づいて、前記アクセス端末への前記送信側からの許可を生成しないためのコードを備える請求項34に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項36】
前記コンピュータ読取可能媒体はさらに、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドに存在しており、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに含まれているとの発見に少なくとも部分的に基づいて、前記アクセス端末への前記送信側からの許可を生成するためのコードを備える請求項34に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項37】
無線通信環境において動作可能な装置であって、
アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信することと、前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することと、に関連する命令群を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える装置。
【請求項38】
前記提供することはさらに、前記送信側からの許可のサイズを決定するために、前記装置または前記アクセス端末のうちの少なくとも1つの場所に関連付けられた少なくとも1つの周辺条件を利用することを備える請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記比較することが、第1の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号未満であることを示す場合、前記プロセッサは、前記送信側からの許可を生成する請求項37に記載の装置。
【請求項40】
前記アクセス端末へ提供された前記送信側からの許可に関連付けられたサイズは、前記アクセス端末に関連付けられた環境条件に基づく請求項37に記載の装置。
【請求項1】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化し、前記定量化に少なくとも部分的に基づいて、欠落したプロトコル・データ・ユニットの数が、送信側からの許可を超えるか否かを確認し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、部分的ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号に挿入し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、前記部分的ステータス・レポートに含め、後続する欠落したプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、前記送信側からの許可を超えることなく前記部分的ステータス・レポートへ含め、前記部分的ステータス・レポートを基地局へディスパッチするように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに接続され、データを保持するメモリと
を備える装置。
【請求項2】
前記プロセッサはさらに、前記定量化の前に、第1のタイマを中断させるように構成された請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサはさらに、前記定量化によって識別された最後のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記部分的ステータス・レポートに含まれている場合、前記第1のタイマを、中断から抜けさせるように構成された請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサはさらに、前記挿入する前に、第2のタイマを起動するように構成され、前記第2のタイマは、前記定量化によって識別されたプロトコル・データ・ユニットが見失われたことを保証するために前記プロセッサによって適用される請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、欠落したプロトコル・データ・ユニットの数が、前記送信側からの許可よりも少ないことを確認し、前記プロセッサは、欠落したすべてのプロトコル・データ・ユニットを、単一のステータス・レポートに含める請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記送信側からの許可は、可変サイズからなり、前記基地局の周囲の環境条件と、前記装置に関連付けられた位置条件とのうちの少なくとも1つに依存する請求項1に記載の装置。
【請求項7】
無線通信システムで利用される方法であって、
最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドに挿入することと、
最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に含めることと、
その後の欠落したプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、送信側の許可を超えることなく、前記ステータス・レポート内に含めることと、
前記ステータス・レポートを基地局へディスパッチすることと
を備える方法。
【請求項8】
前記挿入する前に、前記ステータス・レポートの構築を制御する第1のタイマを停止させることをさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ディスパッチが終了すると、前記第1のタイマを再起動させることをさらに備え、前記ディスパッチの終了は、前記第1のタイマを停止させる前に受信された、最後に着目された欠落したプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が前記ステータス・レポート内に含まれることによって示される請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記挿入する前に、最初の欠落したプロトコル・ユニットまたはその後の欠落したプロトコル・データ・ユニットのうちの少なくとも1つが見失われていることを確認する期間を待つことをさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項11】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
見失われたプロトコル・データ・ユニットを検出し、時間決定手段を停止させる手段と、
前記見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を用いてステータス・レポートを構築する手段と、
前記時間決定手段を停止する前に検出された最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が含まれると、前記時間決定手段を再起動させる手段と
を備える装置。
【請求項12】
前記ステータス・レポートを構築する手段は、前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドへ挿入する請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ステータス・レポートを構築する手段は、送信側からの許可のサイズに適応する見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号の量を確認する請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記送信側からの許可のサイズは、前記装置の場所に関連付けられた環境条件に依存する請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記構築する手段は、前記検出された見失われたプロトコル・データ・ユニットが前記装置によって受信されていないことを確認する待機状態に入る請求項11に記載の装置。
【請求項16】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化し、欠落したプロトコル・データ・ユニットの量が、基地局によって提供された送信側の許可を超えるか否かを確認し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、ステータス・レポートに関連付けられたシーケンス番号フィールドに挿入し、最初の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置し、その後の欠落したプロトコル・データ・ユニットに属するシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置し、前記ステータス・レポートを前記基地局へ送信することに関連する命令群を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える装置。
【請求項17】
前記メモリはさらに、前記プロトコル・データ・ユニットの欠落を定量化する前に、第1のタイマを停止することに関連する命令群を保持する請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記メモリはさらに、欠落した最後のプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号が前記ステータス・レポート内に含められると、前記第1のタイマを起動させるための命令群を保持し、前記欠落した最後のプロトコル・データ・ユニットは、前記第1のタイマを停止させる前に識別される請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記メモリはさらに、前記定量化によって、欠落していると識別されたおのおののプロトコル・データ・ユニットが、固定期間の終了時に実質的に受信されていないことを確認するために、固定期間中ループすることに関連する命令群を保持する請求項16に記載の装置。
【請求項20】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、ステータス・レポートに属するシーケンス番号フィールドに含めるためのコードと、
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置するためのコードと、
二番目の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を、前記ステータス・レポート内に配置するためのコードと、
前記ステータス・レポートを基地局へ送信するためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項21】
前記コンピュータ読取可能媒体はさらに、前記含めることの前に、タイマを中断させ、最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられた最後のシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに挿入された場合に、前記タイマを、中断から抜けさせるためのコードを備える請求項20に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項22】
前記タイマが中断される前に、最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットが識別される請求項21に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項23】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信し、前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べ、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較し、前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに接続され、データを保持するメモリと
を備える装置。
【請求項24】
前記提供することはさらに、前記送信側からの許可のサイズを決定するために、前記装置または前記アクセス端末のうちの少なくとも1つの場所に関連付けられた少なくとも1つの周辺条件を利用することをさらに備える請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記比較することが、第1の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号未満であることを示す場合、前記プロセッサは、前記送信側からの許可を生成する請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記比較することが、第1の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号以上であることを示す場合、前記アクセス端末によって検出された最後の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられた最後のシーケンス番号を前記アクセス端末が送信したことを前記プロセッサが確認する請求項23に記載の装置。
【請求項27】
無線通信システムで使用される方法であって、
アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得することと、
前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、
最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、
前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することと
を備える方法。
【請求項28】
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号未満である場合、前記送信側からの許可を生成することをさらに備える請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記アクセス端末へ提供された前記送信側からの許可に関連付けられたサイズは、前記アクセス端末に関連付けられた環境条件に基づく請求項27に記載の方法。
【請求項30】
無線通信システムにおいて動作可能な装置であって、
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットに関連付けられたシーケンス番号を含むアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを取得する手段と、
部分的ステータス・レポートと完全ステータス・レポートとを区別する手段と、
見失われたすべてのプロトコル・データ・ユニットが、部分的ステータス・レポートまたは完全ステータス・レポートのうちの1つでレポートされることを保証するために、送信側からのさらなる許可を提供する手段と
を備える装置。
【請求項31】
前記区別する手段は、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドが、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号を含んでいるかを判定することによって、前記部分的ステータス・レポートと、前記完全ステータス・レポートとを区別する請求項30に記載の装置。
【請求項32】
最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記部分的ステータス・レポートに含まれる請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記完全ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記完全ステータス・レポートのアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドから欠落している請求項31に記載の装置。
【請求項34】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
受信したステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記受信したステータス・レポートのアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べるためのコードと、
最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較するためのコードと、
前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供するためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項35】
前記コンピュータ読取可能媒体はさらに、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドから欠落しているとの発見に基づいて、前記アクセス端末への前記送信側からの許可を生成しないためのコードを備える請求項34に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項36】
前記コンピュータ読取可能媒体はさらに、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに関連付けられたアクノレッジメント・シーケンス番号フィールドに存在しており、最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、前記ステータス・レポートに含まれているとの発見に少なくとも部分的に基づいて、前記アクセス端末への前記送信側からの許可を生成するためのコードを備える請求項34に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項37】
無線通信環境において動作可能な装置であって、
アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを含むステータス・レポートを受信することと、前記ステータス・レポートに含まれる最初の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が存在するかを確認するために、前記アクノレッジメント・シーケンス番号フィールドを調べることと、最初の見失われたプロコトル・データ・ユニットのシーケンス番号を、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号と比較することと、前記比較に少なくとも部分的に基づいて、送信側からの許可をアクセス端末へ提供することと、に関連する命令群を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える装置。
【請求項38】
前記提供することはさらに、前記送信側からの許可のサイズを決定するために、前記装置または前記アクセス端末のうちの少なくとも1つの場所に関連付けられた少なくとも1つの周辺条件を利用することを備える請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記比較することが、第1の見失われたプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号が、許可可能な最低のプロトコル・データ・ユニットのシーケンス番号未満であることを示す場合、前記プロセッサは、前記送信側からの許可を生成する請求項37に記載の装置。
【請求項40】
前記アクセス端末へ提供された前記送信側からの許可に関連付けられたサイズは、前記アクセス端末に関連付けられた環境条件に基づく請求項37に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−521537(P2011−521537A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507587(P2011−507587)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/041982
【国際公開番号】WO2009/134806
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/041982
【国際公開番号】WO2009/134806
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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