説明

部品の固定方法

【課題】従来と同程度の簡易さでより高精度な位置決めを行うことのできる部品の固定方法を提供する。
【解決手段】半導体素子4が取付けられた固定部材4bには、最表面が基材3の固定面3aと同種の金属からなる取付面4cが形成され、基材3の固定面3aには、固定面3a及び取付面4cの最表面と同種の金属材からなる粒径が略揃った球形の微粒子10を塗布して微粒子層11を形成し、微粒子層11を形成した固定面3aに対して取付面4cを押し当て、微粒子層11を加熱及び加圧して固定面3aと取付面4cを接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換素子や熱電変換素子のような半導体素子を基材の所定位置に固定する、または半導体素子を封止する封止部材を固定する部品の固定方法に関し、特に金属の微粒子を用いて半導体素子と基材または封止部材と基材の接合をなす部品の固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザーダイオードなどの光電変換素子を用いた光モジュールにおいては、光電変換素子から発生する熱を基材に放熱するため、光電変換素子は、基材に対して熱伝導性の良好な半田によって固定されることが多い。また、ペルチェ素子などの熱電変換素子においても、熱電変換素子と基材との間で効率よく熱交換を行うため、熱電変換素子は、基材に対して熱伝導性の良好な半田によって固定されることが多い。このような光電変換素子や熱電変換素子の固定方法としては、例えば特許文献1や2に挙げるようなものがある。
【0003】
光電変換素子は、素子の劣化を防止するため、基材の光電変換素子が設けられる領域には封止部材が設けられ、その内部は不活性ガスで気密封止される。この封止部材を基材に固定する際には、抵抗溶接あるいはレーザー溶接によって接合がなされる。このような封止部材の固定方法としては、例えば特許文献3に挙げるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−102617号公報
【特許文献2】特開2003−69130号公報
【特許文献3】特開平9−326416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、光電変換素子や熱電変換素子のような半導体素子を基材に固定するのに半田を用いる場合、基材の接合部に半田粉とフラックスを混合した半田ペーストを塗布し、基材と半導体素子の固着面を半田の融解温度以上に加熱した上で、両者を押し当て、半田を冷却固化させることで両者を接合する。その後に、半田ペーストを構成するフラックスを洗浄除去する。
【0006】
フラックスは、半田塗布の際に適度な流動性を持たせることと、フラックスの粘性によって実装後の電気部品の保持を行うこと、及び接合部の微小な酸化膜を除去する還元雰囲気を形成することを目的に混合されており、半田ペーストには重量比で10%程度が含まれる。しかし、フラックスは加熱により粘性が低下するため、接合時に形状が変化し、半導体素子の位置ずれを生じることがある。また、冷却固化する際にも、位置ずれを生じる可能性がある。さらには、半田は熱伝導性が良好とは言っても、金、銀、銅などの単体金属に比べると熱伝導性が低い。
【0007】
封止部材を基材に固定する際には、溶接のため封止部材の接合面に全周に渡る環状突起が形成されている。このような環状突起を形成するため、封止部材の材料選定や加工方法に大きな制約があり、また僅かな形状誤差により封止部材に位置ずれが生じるという問題があった。
【0008】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、従来と同程度の簡易さでより高精度な位置決めを行うことのできる部品の固定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明に係る部品の固定方法は、半導体素子を基材の固定面に固定する部品の固定方法において、
前記半導体素子または該半導体素子が取付けられた固定部材には、最表面が前記基材の固定面と同種の金属からなる取付面が形成され、
前記基材の固定面には、該固定面及び取付面の最表面と同種の金属材からなる粒径が略揃った球形の微粒子を塗布して微粒子層を形成し、該微粒子層を形成した固定面に対して前記取付面を押し当て、前記微粒子層を加熱及び加圧して前記固定面と取付面を接合することを特徴として構成されている。
【0010】
また、本発明に係る部品の固定方法は、半導体素子を封止するために封止部材を基材の固定面に対して固定する部品の固定方法において、
前記封止部材には、最表面が前記基材の固定面と同種の金属からなると共に、前記半導体素子の周囲を全周に渡って取り囲む取付面が形成され、
前記基材の固定面には、該固定面及び取付面の最表面と同種の金属材からなる粒径が略揃った球形の微粒子を、前記取付面の形状に合わせて塗布して微粒子層を形成し、該微粒子層を形成した固定面に対して前記取付面を押し当て、前記微粒子層を加熱及び加圧して前記取付面を固定面に対し全面に渡り接合することで、前記基材の半導体素子が配置された領域を封止することを特徴として構成されている。
【0011】
さらに、本発明に係る部品の固定方法は、前記微粒子層を形成して前記固定面に対し取付面を押し当てる工程に代えて、前記取付面の形状に適合する形状を有する微粒子層を加熱により仮焼結結合状態とした微粒子層シートを予め形成しておき、前記固定面と取付面で前記微粒子層シートを挟持する工程としたことを特徴として構成されている。
【0012】
さらにまた、本発明に係る部品の固定方法は、前記取付面の最表面と前記固定面の最表面及び前記微粒子は、金または銀あるいは銅、ないしこれらの合金によって形成されることを特徴として構成されている。
【0013】
そして、本発明に係る部品の固定方法は、前記取付面と固定面との間に通電することによって、前記微粒子層に対する加熱をなすことを特徴として構成されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る部品の固定方法によれば、半田等のようにフラックスを使用せず接合固定をなすことができるので、接合時の位置ずれの問題を生じることがなく、また単体金属を接合材とできるので、部品と基材間の熱伝導性を良好にすることができる。さらには、従来の溶接方法とは異なり、特殊な形状を形成する必要がなく、部品製造の自由度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施形態における部品の固定方法を用いる機器の概要図である。
【図2】半導体素子を固定する前の状態における機器の分解概要図である。
【図3】微粒子層の模式的な拡大図である。
【図4】第2の実施形態における部品の固定方法を用いる機器の概要図である。
【図5】封止部材を固定する前の状態における機器の分解概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態について図面に沿って詳細に説明する。図1には、第1の実施形態における部品の固定方法を用いる機器の概要図を示している。本実施形態においては、レーザーダイオードからの光をレンズで光ファイバに結合する発光モジュールについて、レーザーダイオードとペルチェ素子の固定をなす方法について説明する。
【0017】
図1に示すように、発光モジュールは、箱状に形成されてなる本体部1に、光ファイバ7を保持し、内部にはレーザーダイオード4などの部品を配置して構成される。本体部1の内面には、基材である第1基板2が設けられ、その上には複数のペルチェ素子8が配置される。さらに、ペルチェ素子8の上には、基材である第2基板3が設けられ、その上にはレーザーダイオード4とレンズ5及びレンズ5からの光を光ファイバ7に結合するアイソレーター6が配置される。
【0018】
レーザーダイオード4は、発光部となるレーザーチップ4aが、取付部材4bの上端に固定されてなり、取付部材4bの下面は、第2基板3の固定面3aに対する取付面4cとなっている。取付部材4bの取付面4cと第2基板3の固定面3aは、接合材12によって接合され、レーザーダイオード4が第2基板3に固定されている。
【0019】
また、ペルチェ素子8は、上下端部がそれぞれ平面状の取付面8aとなっており、下端の取付面8aが第1基板2の上面の固定面2aに対して接合材12により接合され、上端の取付面8aが第2基板3の下面の固定面3aに対して接合材12により接合されて、固定されている。
【0020】
互いに接合される第1基板2の固定面2aとペルチェ素子8の取付面8aは、いずれも金メッキが施されて、最表面は同じ金属からなるように構成されている。また、第2基板3の固定面3aも金メッキが施されている。さらには、第2基板3の固定面3aと接合されるレーザーダイオード4の取付面4cも、金メッキが施されて、第2基板3の固定面3aと最表面が同じ金属からなるように構成されている。これらを接合する接合材12も、金によって構成されている。
【0021】
レーザーダイオード3と対向する光ファイバ7は、シングルモードの光ファイバであり、また光ファイバ7の端部付近には、取付けがし易いように所定径を有する保持部材7aが設けられている。
【0022】
次に、発光モジュールにおけるレーザーダイオード4とペルチェ素子8の固定方法について説明する。図2には、各半導体素子を固定する前の状態における機器の分解概要図を示している。この図に示すように、第1基板2の固定面2aと第2基板3の固定面3aには、それぞれレーザーダイオード4を接合する部分とペルチェ素子8を接合する部分に、接合に用いる金属の微粒子10が塗布された微粒子層11が形成される。微粒子10は、素材が金からなり、直径が数μm以下であって、より好ましくは直径0.1〜0.5μmの粒径が略揃った球形に形成されたものであり、これを水またはアルコールなどの液体に浸して液状としたものを、印刷形成の手法により固定面2a、3aに塗布し、液体については乾燥除去することで、微粒子層11が形成される。
【0023】
図3には、固定面2aに形成された微粒子層11の模式的な拡大図を示している。実際には、微粒子層11は極めて多数の微粒子10によって構成される。微粒子10は極めて小さく、また粒径の略揃った球形に形成されているので、固定面2aに塗布された微粒子10は、図3に示すように規則的に層をなして配列された状態となる。各層において微粒子10は隙間なく並んでおり、また隣り合う層とは互い違い状となるようになっており、全体としては千鳥状の配列となっている。
【0024】
この場合において、微粒子10の直径は数μm以下と極めて小さいので、微粒子間において原子間吸引力(ファンデルワールス力)が働く。原子間吸引力は、粒径が小さいほど微粒子10に働く力において支配的となる。本実施形態において直径は数μm以下としたことで、微粒子10に働く力は、重力よりも原子間吸引力の方が支配的となり、塗布された微粒子10は図3に示す状態を維持することができる。
【0025】
次に、ペルチェ素子8の下端部の取付面8aを第1基板2の固定面2aに押し当てると共に、ペルチェ素子8の上端部の取付面8aを第2基板3の下面側の固定面3aに押し当てる。すなわち、ペルチェ素子8を第1基板2と第2基板3で挟持する。また、第2基板3の上面側の固定面3aにレーザーダイオード4の取付面4cを押し当てる。
【0026】
このとき、各取付面と固定面の間には、微粒子10の規則的配列を維持できる程度の適度な圧力を加えるようにする。いずれも金からなる微粒子10と固定面2a、3aあるいは取付面4c、8aの表面との間の原子間吸引力は、互いに球形である微粒子10間に働く原子間吸引力よりも小さいため、適度な圧力により、微粒子10の規則的配列は維持したまま、微粒子層11の固定面2a、3a及び取付面4c、8aに対する境界面を滑らせ、任意の方向に移動させることができる。この状態で、特にレーザーダイオード4について精密な位置調整を行うことができる。
【0027】
続いて、微粒子層11を加熱して接合材12に変化させる。微粒子層11の加熱は、取付面と固定面の間に通電することによってなされる。微粒子層11を加熱することにより、微粒子10同士が結合し、また微粒子10と固定面2a、3aあるいは取付面4c、8aとの間も結合し、微粒子層11は固定面と取付面とを接合する接合材12へと変化する。金の融解温度は約1064℃であるが、微粒子10の粒径を小さくすることにより、溶融開始温度が低くなることが知られている。本実施形態のように、粒径が数μm以下であれば、融解温度よりも低い温度で溶融させることができ、例えば粒径が0.3μmの場合には、200℃に加熱することで接合をなすことができる。
【0028】
これらの工程により、レーザーダイオード4が第2基板3に固定されると共に、ペルチェ素子8が第1基板2及び第2基板3に挟持されるように固定される。極めて小さい直径を有する微粒子10を塗布して微粒子層11とし、接合に用いたことにより、接合材12を単体金属である金とすることができ、これは半田よりも熱伝導率が高いので、レーザーダイオード4やペルチェ素子8と第1基板2あるいは第2基板3との熱伝導を効率よくなすことができる。これにより、半導体素子の効率向上や寿命の向上、並びに消費電力の低減を図ることができる。
【0029】
また、微粒子層11の溶融の際には、半田を用いた場合のように半導体素子の位置ずれを生じることがないので、各素子の高精度な位置決めをなすことができると共に、フラックス材を用いる必要もないので、周辺部品を汚したりすることもない。
【0030】
本発明において、微粒子10の材質と固定面及び取付面の最表面の材質は、同種の金属であることが必要である。本実施形態では、いずれも金を用いているが、その他の金属を用いてもよい。例えば、固定面及び取付面の最表面を銀または銅あるいは金、銀、銅のいずれか2種以上の合金メッキし、微粒子10を同じ金属で形成するようにしてもよい。
【0031】
本実施形態においては、半導体素子として光電変換素子であるレーザーダイオード4と熱電変換素子であるペルチェ素子8を用いているが、その他の種類の半導体素子であってもよい。また、半導体素子の数や配置は図1の例に限られるものではなく、基材の固定面と半導体素子の取付面との間に微粒子層11を形成するものであれば、どのような数、配置であってもよいことは言うまでもない。なお、本実施形態においては、レーザーダイオード4を構成する取付部材4bに取付面4cが形成されているが、半導体素子そのものであるレーザーチップ4aを直接固定する場合には、レーザーチップ4aに取付面が形成されることとなる。
【0032】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4には、第2の実施形態における部品の固定方法を用いる機器の概要図を示している。本実施形態においては、レーザーダイオードを封止部材である鏡筒付レンズで封止したレーザーモジュールについて、封止部材の固定をなす方法について説明する。
【0033】
レーザーモジュールの構成は、図4に示すように、基材である基板20上に、レーザーダイオード21が配置されると共に、このレーザーダイオード21を覆うように鏡筒付レンズ22が配置されてなるものである。鏡筒付レンズ22は、鏡筒23内にレンズ24を保持して構成したものであり、鏡筒23及びレンズ24によって基板20のレーザーダイオード3が配置された領域を密封する。
【0034】
鏡筒23には、基板20に載置するための載置部24が下端部に形成されている。載置部24は、鏡筒23の下端部が外周方向に伸びる鍔状に形成されており、下面が基板20の固定面20aに当接し、接合材12により接合される取付面24aとされている。固定面20aと取付面24aの接合は、レーザーダイオード21が配置される領域について密封するため、全周に渡ってなされている。固定面20aと取付面24aは、いずれも金メッキされて最表面が金で構成されている。また、接合材12も金で構成されている。
【0035】
鏡筒23の上部は、内径が小さく形成されたレンズ保持部25とされており、レンズ保持部25の内周面にはレンズ26が保持されている。レンズ26は、光軸がレーザーダイオード21と一致するように配置されており、レーザーダイオード21からの光を、光ファイバ等に集光し、光学的に結合する機能を有している。
【0036】
次に、封止部材である鏡筒付レンズ22の固定方法について説明する。図5には、鏡筒付レンズ22を固定する前の状態における機器の分解概要図を示している。この図に示すように、基板20の固定面20aには、接合に用いる金属の微粒子10が塗布された微粒子層11が形成される。微粒子層11は、鏡筒付レンズ22に形成された載置部24の全周に渡るドーナツ状に形成され、取付面24aの全周に渡って接合がなされるようにしている。
【0037】
ここで形成される微粒子層11の構成は、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。基板20の固定面20aと鏡筒付レンズ22の取付面24aは、いずれも金メッキされて最表面が金からなり、数μm以下の粒径の揃った微粒子10も、金によって形成される。
【0038】
次に、鏡筒付レンズ22の取付面24aを基板20の固定面20aに押し当てる。このとき、各取付面と固定面の間には、微粒子10の規則的配列を維持できる程度の適度な圧力を加えるようにする。続いて、微粒子層11を加熱して接合材12に変化させる。微粒子層11の加熱は、取付面24aと固定面20aの間に通電することによってなされる。微粒子層11を加熱することにより、微粒子10同士が結合し、また微粒子10と固定面20aあるいは取付面24aとの間も結合し、微粒子層11は固定面20aと取付面24aとを接合する接合材12へと変化する。
【0039】
これらの工程により、封止部材である鏡筒付レンズ22が基板20に固定される。極めて小さい直径を有する微粒子10を塗布して微粒子層11とし、接合に用いたことにより、接合に用いる材料がフラックスを含まない金属粒子のみとなるため、数ミリ秒〜数十ミリ秒のごく短い通電加熱により、周囲に熱の影響を与えず接合を行うことができる。また、溶接接合の際に必要な環状突起を取付面24aに形成する必要がないので、鏡筒23の材料選定及び加工方法の自由度が大きくなり、製造効率を高めることができると共に、鏡筒付レンズ22の位置精度も高くすることができる。
【0040】
固定面20aと取付面24aの最表面及び微粒子10の材質は、第1の実施形態と同様、金には限られない。
【0041】
また、第1の実施形態と第2の実施形態のいずれにおいても、微粒子層11の形成の工程について、別の手法を用いることもできる。この手法では、微粒子層11は予め1つの部品として形成しておく。すなわち、取付面の形状に合わせて固定面とは別のところで微粒子10を塗布し、加熱して仮焼結結合状態とする。微粒子10は、加熱することで表面から次第に溶解し、隣接する微粒子10と結合するが、この過程を途中で止めることにより、微粒子10同士が塗布された形状をそのまま維持できる程度に結合した仮焼結結合状態の微粒子層シートとすることができる。例えば、第2の実施形態であれば、鏡筒23の取付面24aに適合するドーナツ状の形状を有する微粒子層シートが形成されることになる。
【0042】
このようにして予め形成した微粒子層シートを、固定面と取付面で挟持し、その状態で微粒子層シートを加熱し、微粒子10同士を完全に結合させると共に、微粒子層シートを固定面及び取付面とも結合させて両者を接合する。このように、固定面に対する微粒子の塗布により微粒子層を形成して、固定面に取付面を押し当てる工程に代えて、仮焼結結合状態の微粒子層シートを予め形成し、固定面と取付面で微粒子層シートを挟持する工程とすることにより、機器の製造段階での工程を簡易化することができ、製造効率を高めることができる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。
【符号の説明】
【0044】
1 本体部
2 第1基板
2a 固定面
3 第2基板
3a 固定面
4 レーザーダイオード
4c 取付面
5 レンズ
6 アイソレーター
7 光ファイバ
8 ペルチェ素子
8a 取付面
10 微粒子
11 微粒子層
12 接合材
20 基板
20a 固定面
21 レーザーダイオード
22 鏡筒付レンズ
23 鏡筒
24 載置部
24a 取付面
25 レンズ保持部
26 レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子を基材の固定面に固定する部品の固定方法において、
前記半導体素子または該半導体素子が取付けられた固定部材には、最表面が前記基材の固定面と同種の金属からなる取付面が形成され、
前記基材の固定面には、該固定面及び取付面の最表面と同種の金属材からなる粒径が略揃った球形の微粒子を塗布して微粒子層を形成し、該微粒子層を形成した固定面に対して前記取付面を押し当て、前記微粒子層を加熱及び加圧して前記固定面と取付面を接合することを特徴とする部品の固定方法。
【請求項2】
半導体素子を封止するために封止部材を基材の固定面に対して固定する部品の固定方法において、
前記封止部材には、最表面が前記基材の固定面と同種の金属からなると共に、前記半導体素子の周囲を全周に渡って取り囲む取付面が形成され、
前記基材の固定面には、該固定面及び取付面の最表面と同種の金属材からなる粒径が略揃った球形の微粒子を、前記取付面の形状に合わせて塗布して微粒子層を形成し、該微粒子層を形成した固定面に対して前記取付面を押し当て、前記微粒子層を加熱及び加圧して前記取付面を固定面に対し全面に渡り接合することで、前記基材の半導体素子が配置された領域を封止することを特徴とする部品の固定方法。
【請求項3】
前記微粒子層を形成して前記固定面に対し取付面を押し当てる工程に代えて、前記取付面の形状に適合する形状を有する微粒子層を加熱により仮焼結結合状態とした微粒子層シートを予め形成しておき、前記固定面と取付面で前記微粒子層シートを挟持する工程としたことを特徴とする請求項1または2記載の部品の固定方法。
【請求項4】
前記取付面の最表面と前記固定面の最表面及び前記微粒子は、金または銀あるいは銅、ないしこれらの合金によって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の部品の固定方法。
【請求項5】
前記取付面と固定面との間に通電することによって、前記微粒子層に対する加熱をなすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の部品の固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−119371(P2011−119371A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274038(P2009−274038)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】