説明

配線基板、磁気ディスク装置、配線基板の製造方法

【課題】構成としてより単純でかつ部品実装などの機能にも対応しまた磁気ディスク装置としての小型化にも貢献する配線基板およびその製造方法、ならびにその適用の磁気ディスク装置を提供すること。
【解決手段】屈曲性がある素材からなる第1の絶縁層と、第1の絶縁層の一部領域上に積層された第2の絶縁層と、第1の絶縁層と第2の絶縁層との間に設けられた第1の配線層と、第2の絶縁層上に設けられた第2の配線層とを具備し、第1の絶縁層が2層以上の絶縁層からなり、該2層以上の絶縁層の間それぞれにさらに第3の配線層を有し、第1の配線層と第3の配線層との電気的層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層を有し、該中空の内部が、第2の絶縁層の素材が変形進入して充填されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板およびその製造方法、ならびに配線基板を有する磁気ディスク装置に係り、特に、磁気ディスク装置に適用してその小型化に好適な配線基板およびその製造方法、ならびにそのような配線基板を有する磁気ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器や電子機器の高機能化、小型軽量化の進展に伴い、大容量ディジタル情報をストレージするための代表的な装置である磁気ディスク装置においてもその小型化が求められている。このような小型の磁気ディスク装置では、ディスク等が収容される容器部材であるディスクエンクロージャの部分のみならず外部と信号のやり取りを行うためのケーブルに相当するフレキシブル配線基板に至るまできめ細かな小型化への貢献が必要である。
【0003】
ディスクエンクロージャ内部に配置される実装配線基板と外部との接続のためのフレキシブル配線基板には、その一部に電気・電子部品の実装領域を設けることが求められることもある。このように磁気ディスク装置に延設されるフレキシブル配線基板は単なるケーブルとしての機能以外に別の機能を求められ得る。なお、このような配線基板として採用できそうな従来技術としては下記特許文献1に開示のものがある。この技術ではフレキシブルな領域の基板素材とリジッドな領域の基板素材との結合が専用のフィルム基材でなされている。フィルム基材を介する電気的な層間接続は、そのフィルム基材に穿設された貫通孔に導電体を充填することによっている。これにより構成としてはやや複雑である。
【特許文献1】特開2002−64271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、配線基板およびその製造方法、ならびにその配線基板を有する磁気ディスク装置において、構成としてより単純でかつ部品実装などの機能にも対応しまた磁気ディスク装置としての小型化にも貢献することが可能な配線基板およびその製造方法、ならびにそのような配線基板を有する磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、本発明に係る配線基板は、屈曲性がある素材からなる第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層の一部領域上に積層された第2の絶縁層と、前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層との間に設けられた第1の配線層と、前記第2の絶縁層上に設けられた第2の配線層とを具備し、前記第1の絶縁層が2層以上の絶縁層からなり、該2層以上の絶縁層の間それぞれにさらに第3の配線層を有し、前記第1の配線層と前記第3の配線層との電気的層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層を有し、該中空の内部が、前記第2の絶縁層の素材が変形進入して充填されていることを特徴とする。
【0006】
すなわち、屈曲性のある素材からなる第1の絶縁層が2層以上あり、その2層以上の絶縁層の間にある第3の配線層と、第1の絶縁層の上にある第1の配線層との層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層を有している。さらに、その中空の内部が、第1の絶縁層の上部に積層された第2の絶縁層の素材の変形進入により充填されている、という構造になっている。このような構造では、屈曲性のある素材からなる第1の絶縁層の積層も、その上部に積層される第2の絶縁層の積層もほぼ同様のプロセスにより行うことが可能である。したがって構造としてより単純である。また第2の配線層には部品実装ができる。さらに必要な領域のみかつ必要な層数のみ第2の絶縁層を積層することで全体として軽量(小型、薄型)の配線基板となる。
【0007】
また、本発明に係る磁気ディスク装置は、屈曲性がある素材からなる第1の絶縁層と、前記絶縁層の一部領域上に積層された第2の絶縁層と、前記絶縁層と前記第2の絶縁層との間に設けられた第1の配線層と、前記第2の絶縁層上に設けられた第2の配線層とを具備し、前記第1の絶縁層が2層以上の絶縁層からなり、該2層以上の絶縁層の間それぞれにさらに第3の配線層を有し、前記第1の配線層と前記第3の配線層との電気的層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層を有し、該中空の内部が、前記第2の絶縁層の素材が変形進入して充填されている配線基板であって、前記第2の配線層が、面実装型コネクタを実装するためのランドを有している前記配線基板と、前記ランドに実装された面実装型コネクタと、前記面実装型コネクタを介して前記配線基板に電気的に接続された密閉構造のディスクエンクロージャとを具備することを特徴とする。
【0008】
すなわちこの磁気ディスク装置は、上記の配線基板の第2の配線層に面実装型コネクタを実装し、この実装されたコネクタを介して配線基板とディスクエンクロージャとが接続された構造である。したがって、磁気ディスク装置としての小型化に貢献できる。
【0009】
また、本発明に係る配線基板の製造方法は、屈曲性のある素材からなる第1の絶縁層上に積層された金属層をパターニングする工程と、前記パターニングされた金属層を有する前記第1の絶縁層上に屈曲性のある第2の絶縁層を積層一体化する工程と、前記第2の絶縁層の所定位置に前記パターニングされた金属層に達する穴を開口する工程と、前記開口された穴の内壁面を含めて前記第2の絶縁層上にめっき層を形成する工程と、前記形成されためっき層をパターニングする工程と、前記パターニングされためっき層を有する前記第2の絶縁層の一部領域上に加熱による流動性を有する樹脂層を配置し加圧加熱して積層一体化する工程とを具備することを特徴とする。
【0010】
この製造方法は、上記の配線基板を製造するひとつの例である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、構成としてより単純でかつ部品実装などの機能にも対応しまた磁気ディスク装置としての小型化にも貢献することが可能な配線基板およびそのような配線基板の製造方法、ならびにこのような配線基板を有する磁気ディスク装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施態様として、前記第2の絶縁層は、2層以上の絶縁層からなり、該2層以上の絶縁層の間それぞれにさらに第4の配線層を有するとしてもよい。第4の配線層によりさらに多層配線基板とする場合である。
【0013】
また、実施態様として、前記第2の絶縁層は、屈曲性のある素材ではないとすることができる。例えば第2の絶縁層をリジッドな素材にし、その領域に屈曲性を求めない場合に適用できる。
【0014】
また、実施態様として、前記第2の配線層は、面実装型コネクタを実装するためのランドを有している、とすることができる。ディスクエンクロージャとの接続のための面実装型コネクタを実装するためである。
【0015】
また、実施態様として、前記第1の絶縁層のうち前記第2の絶縁層が積層されていない領域の形状は、リボン状であるとすることができる。リボン状であれば各種の変形に対応しやすく、携帯機器や電子機器の内部に組み付ける場合の適応性がよい。
【0016】
また、実施態様として、前記第1の絶縁層の前記第2の絶縁層が積層された側とは反対の側に積層されたステンレス層をさらに具備するようにしてもよい。ステンレス層の存在により屈曲性のある第1の絶縁層の剛性が増加し製造過程での取り扱いが容易になる。ステンレス層は、その後、必要のない領域では例えばエッチングにより除去できる。
【0017】
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る配線基板の製造過程を模式的断面で示す工程図である。同図中において、同一または同一相当の部位には同一符号を付してある。まず、図1(a)に示すように、片面に金属層としての銅層12が張り付けられたポリイミド層11からなる板を用意する。ポリイミド層11は屈曲性のある素材でありかつ絶縁層である。ポリイミド層11の代わりに液晶ポリマーやアラミドなどの屈曲性のある絶縁素材を利用することもできる。なお、この板の平面としての形状については後述する。
【0018】
次に、図1(b)に示すように、銅層12を所定パターンにパターニングしてパターン形成された銅層12aを得る。このパターニングには、例えば周知のフォトリソグラフィ法を利用しエッチング加工によりなすことができる。パターン形成された銅層12aは配線層のひとつとして機能するものである。次に、図1(c)に示すように、パターン形成された銅層12aが存在する面にポリイミド層13を積層し一体化する。この積層一体化には、例えば積層方向の加圧・加熱による真空プレスを利用することができる。
【0019】
続いて、図1(d)に示すように、積層されたポリイミド層13の所定位置に、パターン形成された銅層12aに達する開口穴14aまたは除去部14bを形成する。開口穴14a、除去部14bの形成には、例えばレーザ加工やエッチング加工を利用することができる。または、ポリイミド層13の代わりに屈曲性がありかつ感光性を有する素材を積層し、この素材を所定パターンに露光して現像することによっても開口穴14a、除去部14bを形成することができる。開口穴14aの形状は、円筒状またはレーザ加工の具合によっては銅層12a側の底面が小面積の円錐台状の形状などとすることができる。
【0020】
次に、図1(e)に示すように、開口穴14aの内壁面上を含めてポリイミド層13の所定領域全面に例えば銅のめっき層15を形成する。めっき層15の形成は、例えば、周知の、無電解めっきおよび電解めっきの2段階めっき層形成方法を利用することができる。さらに、図1(f)に示すように、形成されためっき層15を所定のパターンにパターニングしてパターン形成されためっき層15aを得る。パターン形成されためっき層15aは配線層のひとつとして機能する。パターン形成されためっき層15aは、銅層12aとの電気的層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層によりなされていることになる。
【0021】
図1(c)から図1(f)に示した工程は、次のような変形例を適用することも可能である。まず、図1(c)の段階で、あらかじめ片面に銅層が張り付けられたポリイミド層13を用意しこのポリイミド層を下側にして図1(b)に示す積層体上に積層一体化する。次に、開口穴14a、除去部14bを形成する位置のポリイミド層13上の銅層を、例えば周知のフォトリソグラフィ法を利用してエッチング除去する。さらに、そのエッチングにより残存する銅層をマスクにポリイミド層13を例えばレーザ加工またはエッチング加工し開口穴14a、除去部14bを形成する。
【0022】
そして、開口穴14aの内壁面上を含めて銅層上全面に例えば銅のめっき層を形成する。さらに、形成されためっき層を含めた銅層を所定のパターンにパターニングしてパターン形成されためっき層を得るというものである。この変形例では、銅のめっき層形成において、無電解めっきの段階がより短時間で済む。無電解めっきによる銅層形成が開口穴14aの内壁面に形成されればよいからである。
【0023】
パターン形成されためっき層15aが得られたら、次に図1(g)に示すように、絶縁層としての熱硬化性樹脂層16をポリイミド層13上の所定領域上に積層して一体化する。熱硬化性樹脂層16には、例えばリジッドな素材であるエポキシ樹脂を用いることができる。配線基板としての用途によってはリジッドな素材ではなく屈曲性のある素材を利用することもできる。熱硬化性樹脂層16の積層一体化では、積層方向の加圧・加熱プレスの途上でその樹脂が流動化し、開口穴14aの内壁面のめっき層に囲まれる中空にも進入するように変形が起こる。
【0024】
次に、図1(h)に示すように、積層された熱硬化性樹脂層16の所定位置に、パターン形成されためっき層15aに達する開口穴17を形成する。開口穴17の形成には、例えばレーザ加工やエッチング加工を利用することができる。または、熱硬化性樹脂層16として感光性を有する素材を積層し、この素材を所定パターンに露光して現像することによっても開口穴17を形成することができる。開口穴17の形状も、開口穴14aと同様に、円筒状またはレーザ加工の具合によってはめっき層15a側の底面が小面積の円錐台状の形状などとすることができる。
【0025】
次に、図1(i)に示すように、開口穴17の内壁面上を含めて熱硬化性樹脂層16上全面に例えば銅のめっき層18を形成する。めっき層18の形成も、めっき層15の形成と同様に、例えば、周知の、無電解めっきおよび電解めっきの2段階めっき層形成方法を利用することができる。さらに、形成されためっき層18を所定のパターンにパターニングしてパターン形成されためっき層を得る。パターン形成されためっき層は配線層のひとつとして機能する。このパターン形成されためっき層は、めっき層15aとの電気的層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層によりなされていることになる。
【0026】
なお、以上の図1(g)から以降の工程は、上記で述べた図1(c)から図1(f)についての変形例と同様な工程を適用することもできる。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態に係る配線基板の構成を示す断面図および上面図であり、かつ、図1に示した工程により得られた配線基板を示す図である。図2において図1と同一または同一相当の部位には同一符号を付してある。図2に示す熱硬化性樹脂層16上のパターン形成されためっき層18aは、めっき層18(図1(f))をパターニングして得られたものである。
【0028】
この配線基板20は、図2(b)に示すように、矩形状の部分(熱硬化性樹脂層16の領域)がリジッドな領域であり、この矩形状の部分から延設されたリボン状の部分が屈曲性を有する領域である。リジッドな領域にもその下層にはポリイミド層11、13が存在する。リボン状の部分はケーブルとしての機能を有し、その先端部分はパターン形成された銅層12aの露出(実際には表面に腐食防止の加工がされている)によりコネクタに接続されるべき端子部になっている。
【0029】
そして、この端子部から銅層12aの配線が延びリジッドな領域では3層の配線層を有する配線基板となっている。熱硬化性樹脂層16側の最上面では、配線層(めっき層18a)により各種の電子/電気部品(受動部品、能動部品などのほか例えば面実装型コネクタなど)を実装するためのランドが設けられ得る。またランド以外の領域には図示していないが必要に応じ半田レジストを形成するようにしてもよい。
【0030】
このようなリジッドな領域と屈曲性のある領域とを有する配線基板20は、屈曲性のある素材からなる絶縁層(ポリイミド層11、13)の積層も、その上部に積層される絶縁層(熱硬化性樹脂層16)の積層も上記のようにほぼ同様のプロセスにより行うことが可能である。したがって構造としてより単純である。また熱硬化性樹脂層16上の配線層(めっき層18a)には部品実装ができる。さらに必要な領域のみかつ必要な層数のみ熱硬化性樹脂層16を積層することで全体として軽量(小型、薄型)の配線基板となる。熱硬化性樹脂層16上にさらに熱硬化性樹脂層およびパターン形成されためっき層を積層していけば配線層数を増加させることができる。
【0031】
さらに、図示していないが、必要に応じて、ポリイミド層11に銅層12aに達する開口穴を例えばエッチング加工により設けて、これをポリイミド層11の側から電気的検査を行うための検査パッドとする構成の配線基板とすることも可能である。
【0032】
次に、本発明の別の実施形態に係る配線基板について図3を参照して説明する。図3は、本発明の別の実施形態に係る配線基板の構成を示す断面図および上面図である。図3においてすでに説明した部位と同一または同一相当のものには同一符号を付してある。その部分は加えることがない限り説明を省略する。
【0033】
この実施形態の配線基板20Aでは、最下層のポリイミド層11の下面側一部にステンレス層31が設けられている。このステンレス層31により、この実施形態では、屈曲性のある領域の先端に設けられた端子部の剛性を増し補強している。このような補強により屈曲性を有する部分のコネクタへの接続における耐久性が増加する。
【0034】
このような配線基板20Aは、例えば次のような工程により製造することができる。図1(a)に示した段階で、下からステンレス層、ポリイミド層11、銅層12の積層構造になっている積層板を用いる。このような積層板は一般に周知であり容易に入手できる。以降の図1(b)からの工程は同様に行う。これらの工程では、ステンレス層のある積層板を最下層の板としているので、ポリイミド層11のみの場合より剛性が増して変形しにくく作業性が向上する。また、熱硬化性樹脂層16にも屈曲性のある素材を使用した構成の場合には、その上の配線層であるめっき層18aへの部品実装作業も同様により円滑になる。
【0035】
上記の作業がすべて終了したのち、ポリイミド層11の下のステンレス層は必要な部分を残して例えばエッチング除去する。この実施形態では、上記のように、屈曲性のある領域の先端に設けられた端子部に相当する領域のステンレス層31を残しているが、必要に応じて他の領域のステンレス層を残すようにしてもよい。なお、当然ながら、図2に示すように製造しておいてから、最後に必要な領域にステンレス層31を張り付けるようにしても図3に示すような構造とすることができる。
【0036】
次に、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置について図4を参照して説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の構成を示す正面図および上面図である。図4において、すでに説明した構成要素と同一のものには同一符号を付してある。
【0037】
この磁気ディスク装置では、上記で説明した配線基板20Aを用い、これを密閉構造のディスクエンクロージャ41への電気的接続のためのケーブルとしている。図示するようにディスクエンクロージャ41の内部には、記録メディアとしての磁気ディスク42や、磁気ディスク42に信号を読み書きする磁気ヘッドを備えその半径方向に移動するアーム43などが設けられ、このほか信号処理やサーボ処理などの電気処理を行うための実装基板が設けられている。
【0038】
ディスクエンクロージャ41と配線基板20Aとの接続は、配線基板20Aのリジッドな領域に設けられた面実装型コネクタ44によっている。コネクタ44により、内部に設けられた実装基板との電気的接続がなされる。配線基板20Aのコネクタ44が設けられている面上には必要に応じて他の部品を実装するようにしてもよい。
【0039】
このような構成の磁気ディスク装置として、その厚さtが例えば3.3mm程度、図4(b)におけるディスクエンクロージャ41の短辺が例えば24mm程度、長辺が例えば32mm程度の小型のものが供給され得る。このような磁気ディスク装置としての小型・薄型化に配線基板20Aも貢献している。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る配線基板の製造過程を模式的断面で示す工程図。
【図2】本発明の一実施形態に係る配線基板の構成を示す断面図および上面図。
【図3】本発明の別の実施形態に係る配線基板の構成を示す断面図および上面図。
【図4】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の構成を示す正面図および上面図。
【符号の説明】
【0041】
11…ポリイミド層、12…銅層、12a…パターン形成された銅層、13…ポリイミド層、14a…ポリイミド層除去開口穴、14b…ポリイミド層除去部、15…めっき層、15a…パターン形成されためっき層、16…熱硬化性樹脂層、17…熱硬化性樹脂層除去開口穴、18…めっき層、18a…パターン形成されためっき層、20、20A…配線基板、31…ステンレス層、41…ディスクエンクロージャ、42…磁気ディスク、43…アーム、44…面実装型コネクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈曲性がある素材からなる第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層の一部領域上に積層された第2の絶縁層と、
前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層との間に設けられた第1の配線層と、
前記第2の絶縁層上に設けられた第2の配線層とを具備し、
前記第1の絶縁層が2層以上の絶縁層からなり、該2層以上の絶縁層の間それぞれにさらに第3の配線層を有し、
前記第1の配線層と前記第3の配線層との電気的層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層を有し、該中空の内部が、前記第2の絶縁層の素材が変形進入して充填されていること
を特徴とする配線基板。
【請求項2】
前記第2の絶縁層が、2層以上の絶縁層からなり、該2層以上の絶縁層の間それぞれにさらに第4の配線層を有することを特徴とする請求項1記載の配線基板。
【請求項3】
前記第2の絶縁層が、屈曲性のある素材ではないことを特徴とする請求項1記載の配線基板。
【請求項4】
前記第2の配線層が、面実装型コネクタを実装するためのランドを有していることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
【請求項5】
前記第1の絶縁層のうち前記第2の絶縁層が積層されていない領域の形状が、リボン状であることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
【請求項6】
前記第1の絶縁層の前記第2の絶縁層が積層された側とは反対の側に積層されたステンレス層をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の配線基板。
【請求項7】
屈曲性がある素材からなる第1の絶縁層と、前記絶縁層の一部領域上に積層された第2の絶縁層と、前記絶縁層と前記第2の絶縁層との間に設けられた第1の配線層と、前記第2の絶縁層上に設けられた第2の配線層とを具備し、前記第1の絶縁層が2層以上の絶縁層からなり、該2層以上の絶縁層の間それぞれにさらに第3の配線層を有し、前記第1の配線層と前記第3の配線層との電気的層間接続が、中空円筒状または中空円錐台状のめっき層を有し、該中空の内部が、前記第2の絶縁層の素材が変形進入して充填されている配線基板であって、前記第2の配線層が、面実装型コネクタを実装するためのランドを有している前記配線基板と、
前記ランドに実装された面実装型コネクタと、
前記面実装型コネクタを介して前記配線基板に電気的に接続された密閉構造のディスクエンクロージャと
を具備することを特徴とする磁気ディスク装置。
【請求項8】
屈曲性のある素材からなる第1の絶縁層上に積層された金属層をパターニングする工程と、
前記パターニングされた金属層を有する前記第1の絶縁層上に屈曲性のある第2の絶縁層を積層一体化する工程と、
前記第2の絶縁層の所定位置に前記パターニングされた金属層に達する穴を開口する工程と、
前記開口された穴の内壁面を含めて前記第2の絶縁層上にめっき層を形成する工程と、
前記形成されためっき層をパターニングする工程と、
前記パターニングされためっき層を有する前記第2の絶縁層の一部領域上に加熱による流動性を有する樹脂層を配置し加圧加熱して積層一体化する工程と
を具備することを特徴とする配線基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−5001(P2006−5001A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−177044(P2004−177044)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】