開閉制御装置
【課題】開閉扉において、必要以上に開口部を開放することに起因する問題を解消する。
【解決手段】電動昇降して開口部を開閉する扉体と、開口部の前方空間に水平面状の検知領域を設定し、当該検知領域内に位置する物体を検知する検知手段と、検知手段の検知・非検知に基づいて扉体の電動昇降を制御する制御部と、を備え、前記検知手段は、前記扉体の下端近傍の高さに位置すると共に、扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段であり、当該検知手段の昇降に伴い前記検知領域が昇降するようになっており、前記制御部は、前記扉体の上昇時に、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止することで開口高さを制御する。
【解決手段】電動昇降して開口部を開閉する扉体と、開口部の前方空間に水平面状の検知領域を設定し、当該検知領域内に位置する物体を検知する検知手段と、検知手段の検知・非検知に基づいて扉体の電動昇降を制御する制御部と、を備え、前記検知手段は、前記扉体の下端近傍の高さに位置すると共に、扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段であり、当該検知手段の昇降に伴い前記検知領域が昇降するようになっており、前記制御部は、前記扉体の上昇時に、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止することで開口高さを制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動昇降して開口部を開閉する扉体の開閉制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電動シャッターの起動装置として、押釦スイッチや検知センサを用いたものが知られている。押釦スイッチによりシャッターカーテンを上昇させて開口部を開放するものでは、開信号が入力されると、シャッターカーテンは自動的に上限位置まで上昇して停止する。また、操作者が手動で停止信号を入力することで、シャッターカーテンの上昇を停止させることができる。検知センサを用いたものでは、開口部上部に設置した赤外線センサ等の検知センサにより開口部前方領域の物体を検知して、当該検知に基づいて自動的にシャッター装置を起動し、シャッターカーテンを上昇させて開口部を開放させるものが知られている。この場合の開閉制御は、通常、開口部全閉状態での検知→シャッターカーテン上昇→上限位置で停止(開口部全開状態)→タイマで所定時間後自動下降→下限位置で停止(開口部全閉状態)という流れで行われる。
【0003】
しかしながら、一旦起動して開放を開始したシャッターカーテンは、上限位置まで上昇して停止するため、開口部の全高に比べて低背の人や車両が通行する場合であっても、シャッターカーテンは開口部全開状態まで上昇する。例えば、高さが4mの開口部を開閉するパネルシャッターの場合、人を検知した場合であっても、通行に必要な高さを大きく越えて4mの高さまで全開することになる。必要以上に開口部を開放することは、その分だけ、空調効率の悪化、埃や虫の侵入機会の増加、待機時間(通過時間)の長期化、製品の耐久年数の低下、エネルギー損失等を招くことになる。
【0004】
開口部を出入りする物体の大小に応じて扉体の開放量をその物体の通過に必要なだけの開放量に制御するものが特許文献1に記載されている。しかしながら、特許文献1のものでは、対象物を斜め上方から測定するため、実際よりも大きく測定されてしまうことから、対象物の大きさを正確に取得することが難しいという課題がある。
【特許文献1】実開昭61−176394号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を解決することができる開閉制御装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、本明細書及び図面の記載から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が採用した技術手段は、
電動昇降して開口部を開閉する扉体と、
開口部の前方空間に水平面状の検知領域を設定し、当該検知領域内に位置する物体を検知する検知手段と、
検知手段の検知・非検知に基づいて扉体の電動昇降を制御する制御部と、
を備え、
前記検知手段は、前記扉体の下端近傍の高さに位置すると共に、扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段であり、当該検知手段の昇降に伴い前記検知領域が昇降するようになっており、
前記制御部は、前記扉体の上昇時に、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止することで開口高さを制御する、
開閉制御装置、である。
上記扉体の上昇時には、開口部全閉状態から扉体が上昇する場合、開口部半開状態から扉体が上昇する場合、が含まれる。
扉体の上昇の起動は、前記検知領域が起動エリアを兼用することで、自動的に扉体が上昇する場合(後に述べる)の他に、手動で押釦スイッチ等のスイッチを操作することより扉体を上昇させる場合も含まれる。
【0007】
典型的な態様例では、電動昇降して開口部を開閉する扉体はシャッター装置であり、シャッター装置としては、スラットシャッター、パイプシャッター、シートシャッター、パネルシャッター(オーバーヘッドドアを含む)が例示される。また、シャッターカーテンの収納形式(巻取式、折り畳み式、そのまま上方にスライド移動させる方式等)についても限定されない。
【0008】
扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段としては、幾つかの態様がある。
1つの態様では、前記検知手段は、前記扉体の下端近傍に連結されており、当該扉体の昇降と共に昇降可能となっている。
1つの態様では、開口部の枠側には扉体の昇降方向に沿ってガイドレールが設けてあり、前記検知手段は、扉体の昇降に伴って前記ガイドレールに案内されながら昇降するように構成されている。
1つの態様では、前記扉体の下方部位には当接部、前記検知手段には被当接部が設けてあり、前記扉体の上昇に伴って当接部が被当接部に当接して前記検知手段がガイドレールに沿って扉体と共に上昇し、前記扉体の下降時には前記検知手段は前記ガイドレールに沿って自重で下降する。
1つの態様では、扉体の当接部と検知手段の被当接部が当接係止した状態において、前記検知手段によって形成される水平面状の検知領域は、扉体下端よりも下方に位置している。
【0009】
1つの態様では、前記検知領域は、起動エリアを兼ねており、
前記制御部は、前記検知手段が非検知状態から検知状態になった時に、全閉状態あるいは半開状態で停止している扉体の上昇を開始する。
すなわち、前記検知領域は、開口高さ制御エリア兼起動エリアである。
【0010】
1つの態様では、前記検知領域は、障害物検知エリアを兼ねており、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行う。
すなわち、前記検知領域は、開口高さ制御エリア兼障害物検知エリアである。
【0011】
1つの態様では、前記検知手段により、領域の異なる複数の水平面状の検知領域が設定されている。
【0012】
1つの態様では、前記複数の検知領域は、少なくとも、第1エリアと、第2エリアと、を含み、
前記第1エリアは、開口高さ制御エリア、あるいは、開口高さ制御兼起動エリアであり、
前記第2エリアは、障害物検知エリア、である。
1つの態様では、前記第2エリアは、開口部に近い側に設定され、前記第1エリアよりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の検知領域であり、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記第2エリアにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行い、前記第1エリアのみにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時には、当該第1エリアでの検知を無効とし、前記扉体の下降を継続する。
【0013】
1つの態様では、障害物検知エリアにおいて前記検知手段が非検知状態から検知状態となって扉体が反転上昇を開始すると、前記制御部は、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止する。
【0014】
1つの態様では、前記複数の検知領域は、少なくとも、第1エリアと、第2エリアと、を含み、
前記第1エリアは、開口高さ制御エリア、あるいは、開口高さ制御兼起動エリアであり、
前記第2エリアは、上限位置検出エリア、あるいは/および、下限位置検出エリア、である。
1つの態様では、図2に点線で示すように、上限近傍に位置して被検知部材ULを設け、前記第2エリアが上昇して当該被検知部材ULを検知した時に、扉体の上昇を停止する。また、下限近傍に位置して被検知部材LLを設け、前記第2エリアが下降して当該被検知部材LLを検知した時に、扉体の下降を停止する。1つの態様では、被検知部材UL、LLは、開口部の幅方向の端部に設けてあり、前記第2エリアは、開口部の幅方向の端部の部材を検知できるような領域に設定される。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、水平面状に形成された検知領域によって、物体の高さを良好に検知することで、物体の高さに応じて開口部の高さを適切に制御することができ、もって、空調効率の向上、埃や虫の侵入機会の抑制、製品の耐久年数の向上、通過時間(待機時間)の短縮が可能となる。
【0016】
開口高さを制御する検知領域が、起動エリアを兼ねるものでは、1つの検知手段が、扉体の上昇を起動させる機能、及び、扉体の開放量をその物体の通過に必要なだけの開放量に制御する機能を備えることになり、より少ない部品点数で、扉体上昇の起動を行い、かつ、物体の高さに応じて適切に制御された寸法の開口部を得ることができる。
【0017】
開口高さを制御する検知領域が、障害物検知エリアを兼ねるものでは、1つの検知手段が扉体の開放量をその物体の通過に必要なだけの開放量に制御する機能、及び、扉体下降中における障害物検知を行う機能を備えることになり、より少ない部品点数で、物体の高さに応じて適切に制御された寸法の開口部を得ることができる。
【0018】
さらに、障害物検知後、扉体を反転上昇させるものでは、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止させることで、障害物検知の対象となった物体の高さに応じて適切に制御された高さまで扉体を上昇させることができ、反転上昇後に扉体を上限位置(全開状態)まで上昇させたり、タイマを用いて扉体を所定時間だけ上昇させたりする必要がない。
【0019】
検知手段により、領域の異なる複数の水平面状の検知領域が設定されるものでは、複数の検知領域を組み合わせることで、目的用途に合わせて適切な開閉制御を行うことができる。例えば、前記複数の検知領域は、開口高さ制御エリアおよび/あるいは起動エリアである第1エリアと、障害物検知エリアである第2エリアと、を含むことができる。
【0020】
前記第2エリアを、開口部に近い側に設定された、前記第1エリアよりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の検知領域として、扉体の下降中に、前記第2エリアにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行い、前記第1エリアのみにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時には、当該第1エリアでの検知を無効とし、前記扉体の下降を継続することで、第1エリアのみ(開口部からより離れた部位)を通過するような物体によってシャッターカーテンの下降が中断されることがないようにすることができる。
【0021】
また、前記複数の検知領域は、開口高さ制御エリアおよび/あるいは起動エリアである第1エリアと、上限位置検出エリアあるいは/および下限位置検出エリアである第2エリアと、を含むことができる。水平面状の検知領域を用いることで、実際の扉体の高さ方向の位置をより正確に検知することができ、巻径のズレ等による影響を受けることなく、より正確な扉体の高さ位置(上限位置ないし下限位置)の制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】扉体として例示するオーバーヘッドドアにより建物開口部が閉鎖された開口部全閉状態を示す側面図である。
【図2】建物開口部が開放された開口部全開状態を示す側面図、及び、最下位パネル部位の部分拡大図である。
【図3】開口部全閉状態におけるシャッターカーテン下方部位の部分側面図である。
【図4】垂直姿勢にある最下位パネルの幅方向一端側の部分平面図である。
【図5】全閉姿勢にあるシャッターカーテンを室外側から見た正面図、及び、最下位パネルの幅方向一端側の部分拡大図である。
【図6】全閉姿勢にあるシャッターカーテンを室内側から見た正面図、及び、最下位パネルの幅方向一端側の部分拡大図である。
【図7】垂直姿勢にあるシャッターカーテンの平面図であり、検知領域を示している。
【図8】図1と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図9】図2と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図10】図3と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図11】図4と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図12】他の態様に係る、シャッターカーテンの下端部と可動センサ組立体との当接係止構成を説明する図である。
【図13】開閉制御装置の構成を示す概略斜視図である。
【図14】開閉制御装置の構成を示すブロック図である。
【図15】開口部全閉状態において、荷物を積んだ作業車両が検知領域Aに進入した状態を示す図である。
【図16】センサを用いた開口部の開口高の制御を示す図である。
【図17】センサを用いた障害物検知を示す図である。
【図18】1つのセンサにより2つの異なる検知領域が設定されている態様を示す図である。
【図19】開閉制御装置による開閉制御のフローチャートである。
【図20】図19と類似の図であり、一部の線を太線で示している。
【図21】上限検知をエリアセンサで行う場合を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[A]シャッター装置の基本構成
本発明の開閉制御装置が適用される扉体を、オーバーヘッドドアに基づいて、図1〜図7を参照しつつ説明する。オーバーヘッドドアは、開口部全幅に亘って延びるパネル1を上下に連設して形成されたシャッターカーテンと、パネル1の幅方向両端部を案内する左右のガイドレール2と、シャッターカーテンを電動で昇降駆動させる駆動機構と、を備えている。図1はシャッターカーテンにより建物開口部が閉鎖された開口部全閉状態を示す側面図であり、複数枚のパネル1が垂直姿勢となって、開口部を閉鎖している。図2は建物開口部が開放された開口部全開状態を示し、複数枚のパネル1が垂直姿勢から上昇して、室内側空間の上方に沿って横方向に延びた姿勢となって、開口部を開放した状態となる。
【0024】
パネル1は、正面視横長方形状であり、図3、図4に示すように、垂直姿勢において室外側に面する室外側面部10と、垂直姿勢において室内側に面する室内側面部11と、幅方向両端の端面12と、上面13と、下面14と、を備えている。図示の態様では、上面13、下面14はそれぞれ段部状に形成されている。シャッターカーテンを構成する各パネル1において、上下に隣位のパネル1は、下側のパネル1の室内側面部11の上端部と、上側のパネル1の室内側面部11の下端部とが丁番15によって連結されており、パネル1同士は互いに回動可能に連結されている。上下に隣位のパネル1は、垂直姿勢にある時には、下側のパネル1の上面13に上側のパネル1の下面14が当接した状態にあり、下側のパネル1の上面13の室外側部位と上側のパネル1の下面14の室外側部位が拡開することで、下側のパネル1に対して上側のパネル1が回動するようになっている。
【0025】
パネル1の幅方向両端にはガイドレール2内を転動するガイドローラ3が回転自在に設けてある。ガイドローラ3は、パネル1の室内側面部11の幅方向両端部に設けたローラブラケット30(図1、図2では省略されている)を介してパネル1の室内側面部11から持ち出し状に支持されている。ローラブラケット30はローラ軸31を備えており、図4に示すように、ローラ軸31が、パネル1の室内側面部11の幅方向の端部においてパネル1の端面12よりも突出するように延出しており、ローラ軸31の先端にガイドローラ3が回転自在に装着されている。
【0026】
ガイドレール2は、開口部幅方向の左右両端に沿って高さ方向に延びる第1部位20と、第1部位20の上端から後方(室内側)に向かって湾曲する第2部位21と、第2部位21からさらに後方(室内側)に向かって延びる第3部位22と、からなる。図示の態様では、第1部位20は、垂直方向に対して後方側に僅かに傾斜状に配置されており、第3部位22は、水平方向に対して後方側に向かって僅かに上向き傾斜状に延びているが、垂直状の第1部位、水平状の第3部位を備えたガイドレールを用いてもよい。シャッターカーテンが全閉姿勢にある時(開口部全閉状態)には、各パネル1の幅方向両端部はガイドレール2の第1部位20内に位置しており(図1参照)、シャッターカーテンが全開姿勢にある時(開口部全開状態)には、最下位のパネル1は第2部位21に位置しており、残りのパネル2は第3部位22に位置している(図2参照)。なお、図2に示すように、最下位のパネル1の下方部位は開口部の天井面CLよりも下方に位置しており、開口部全高(床面FLから天井面CLまでの高さ)に比べて有効高は小さくなっている。
【0027】
シャッターカーテンは開閉機4により電動で昇降駆動される。より具体的には、シャッターカーテンを電動で昇降駆動させる駆動機構は、開閉機4と、最下位のパネル1の左右の下方部位に連結されたチェーン(図1〜図7には図示せず。図13に現れている。)と、シャッターカーテンの幅方向両端部の昇降経路の上方に位置して設けられ、チェーンが巻き掛けされたスプロケット40と、長さ方向両端部にスプロケット410を備えた伝動シャフト41と、を備え、スプロケット40とスプロケット410がチェーン(図示せず)を介して伝動連結されており、開閉機4の動力が伝動シャフト41を介してスプロケット40に伝達されるようになっている。開閉機4の出力軸が第1の方向に回転することに連動してチェーンが巻き上げられてシャッターカーテンが上昇して開口部が開放され、開閉機4の出力軸が第2の方向に回転することに連動してチェーンが繰り出されてシャッターカーテンが下降して開口部が閉鎖される。オーバーヘッドドアは、手動操作型の起動スイッチによって起動させることができる。例えば、押釦スイッチから上昇指令を制御部に入力することで、制御部により開閉機4の出力軸が第1の方向に回転されて、全閉姿勢にあるシャッターカーテンが上昇を開始する。オーバーヘッドドアは、シャッターカーテンの上限位置、下限位置を検知して、シャッターカーテンの上昇、下降を停止させるリミットスイッチを備えている。なお、シャッターカーテンの上限位置、下限位置を、エンコーダによって検出してもよく、上限位置、下限位置の検出手段は限定されない。開口部の幅方向両端部の室外側、室内側に位置して、障害物検知用の光電スイッチ5が配置されている。光電スイッチ5が物体を検出している間は、シャッターカーテンの下降が規制される。また、光電スイッチ5によりシャッターカーテンの降下経路に近づく物体を検出して、シャッターカーテンの下降を停止ないし反転上昇させることで、降下するシャッターカーテン下方における挟まれや接触を防止する。上述のオーバーヘッドドアの基本構成と類似の構成が実用新案登録第2564466号に記載されており、必要に応じて参照することができる。また、上述のオーバーヘッドドアの構成は例示に過ぎず、さらに、オーバーヘッドドアは本発明が適用される扉体の一例に過ぎないことに留意されたい。
【0028】
[B]検知領域を備えた可動検知手段
[B−1]可動検知手段が扉体に連結されたタイプ
最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11の幅方向の一端側の下方部位には、センサS1、S2がそれぞれ設けてある。図示の態様では、図3に示すように、室外側のセンサS1が、室内側のセンサS2よりも、下方に位置しているが、室内外のセンサの高さ位置の関係は、これに限定されるものではなく、同じ高さ位置でもよく、あるいは、室内側のセンサが、室外側のセンサよりも、下方に位置していてもよい。センサS1、S2は開口部幅方向の同じ側の端部に設けてある。図6に示すように、センサS1、S2は、開閉機4が設けられた側の端部に位置しており、配線等の便宜を図っている。図示の態様では、センサS1、S2は、ブラケット6を介して最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11に取り付けられている。各ブラケット6は、センサS1、S2を載設する底壁60と、平面視L形状の側壁を備えており、側壁の一辺61が最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11の幅方向端部の下方部位に取り付けられている。
【0029】
1つの態様では、センサS1、S2は、レーザスキャナセンサである。レーザスキャナセンサは、例えば、赤外線レーザ光を2次元的にスキャンさせて検知領域を設定し、反射光を監視することで検知領域内の物体を検知する。レーザスキャナセンサ自体は公知であり、検知領域の寸法や形状は任意に設定可能である。
【0030】
図5、図7に示すように、センサS1は、開口部の前方の室外側空間に水平面状の検知領域A1を設定し、検知領域A1内に位置する物体を検知する。検知領域A1は、開口部の前方の室外側空間において、センサS1を角部とした平面視方形領域であり、平面視において、開口部の全幅に対応する幅寸法、及び、パネル1の室外側面部10から所定の奥行寸法、を備えている。図6、図7に示すように、センサS2は、開口部の前方の室内側空間に水平面状の検知領域A2を設定し、検知領域A2内に位置する物体を検知する。検知領域A2は、開口部の前方の室内側空間において、センサS2を角部とした平面視方形領域であり、平面視において、開口部の全幅に対応する幅寸法、及び、パネル1の室内側面部11から所定の奥行寸法、を備えている。検知領域A1、A2の寸法や形状は可変であり、例えば、オーバーヘッドドアの設置場所や用途等に合わせて、奥行寸法を適宜設定することができる。
【0031】
1つの態様では、検知領域A1、A2は、開口部を通過するために当該開口部に近づいた物体を検知するような領域として設定される。すなわち、検知領域A1、A2は、停止しているシャッターカーテンを上昇して開口部を開放させるための起動エリアとして機能する。開口部全閉状態におけるセンサS1、S2による検知領域A1、A2内に進入した物体の検知に基づき全閉姿勢にあるシャッターカーテン(パネル1)が上昇を開始し、開口部を開放する。あるいは、開口部半開状態におけるセンサS1、S2による検知領域A1、A2内に進入した物体の検知に基づき半開姿勢にあるシャッターカーテン(パネル1)が上昇を再開し、開口部をさらに開放する。
【0032】
センサS1、S2は、それぞれ、最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11の幅方向端部の下方部位に設けてあり、開口部全閉状態ではセンサS1、S2は、床面に近接しており、開口部全閉状態において、検知領域A1、A2は、水平状の床面FLに対して離間して平行する水平面を形成している(図5、図6参照)。検知領域A1、A2は、床面FLから離間していることで、床面FLや床面FL上の埃やゴミ等を誤検知することがない。
【0033】
センサS1、S2は、それぞれ最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11に取り付けてあるので、センサS1、S2は、シャッターカーテン(パネル1)の上昇に伴って上昇し、シャッターカーテン(パネル1)の下降に伴って下降する可動センサである。したがって、水平面状の検知領域A1、A2は、センサS1、S2の昇降移動に伴って昇降する。最下位のパネル1が垂直姿勢を維持して昇降している時には、検知領域A1、A2は、水平面を維持して昇降する。
【0034】
シャッターカーテンの昇降は、起動スイッチからの信号が制御部に入力されることで開始される。センサS1、S2は起動スイッチを構成しており、開口部全閉状態あるいは開口部半開状態におけるセンサS1ないしS2が検知領域A1、A2に進入した物体を検知すると(センサON)、検知情報(センサON)を受信した制御部が開閉機4の出力軸を第1の方向に回転させることで、全閉姿勢あるいは半開姿勢にあるシャッターカーテン(パネル1)が上昇を開始する。シャッターカーテン(パネル1)の上昇に伴い水平面状の検知領域A1、A2も上昇するが、上昇する水平面状の検知領域A1、A2の高さが上記物体の高さを越えるまでは物体は継続して検知され(センサON)、上昇する水平面状の検知領域A1、A2の高さが物体の高さを越えるとセンサS1、S2は非検知状態(センサOFF)となる。すなわち、センサS1、S2は、検知領域A1、A2に進入した物体の高さを検知する機能をも備えている。
【0035】
制御部がセンサS1、S2が非検知状態であると判定すると(センサがON状態からOFF状態となったことで判定する)、開閉機4の出力軸の第1の方向の回転が停止され、シャッターカーテンの上昇が停止される。シャッターカーテンの上昇の停止は、1つの態様では、タイマを用いて、非検知状態となってから所定時間後(例えば1秒後)に停止させる。シャッターカーテンの下端の高さと検知領域A1ないしA2の高さとの位置関係から、シャッターカーテンが停止した状態で、床面FLからシャッターカーテン下端までの高さが、上記物体の通行を許容できる程度の高さ(物体の高さ+クリアランス)となるように、シャッターカーテンの上昇速度を考慮しつつ、上記所定時間が設定される。
【0036】
シャッターカーテンは、その下端が物体の高さ+クリアランスとなる高さまで上昇して開口部を開放し、制御部により、開口部の開放状態をタイマで所定時間(開口部の通過に十分な時間)維持した後、光電スイッチ5が非検知状態にあることを条件として、開閉機4の出力軸を第2の方向に回転させることで、開放姿勢にあるシャッターカーテンが自動的に下降を開始し、リミットスイッチによって下限位置で停止して開口部全閉状態となる。
【0037】
本実施形態では、開口部全閉状態あるいは開口部半開状態でのセンサON→シャッターカーテン上昇(センサON)→センサOFFによりシャッターカーテン停止(検知された物体の高さに応じた開口高まで開放)→タイマで所定時間後自動下降→下限位置で停止(開口部全閉状態)という開閉制御が行われるので、シャッターカーテンを不必要に上限位置まで上昇させて開口部全開状態とすることなく、検知された物体の高さに応じた開口部を形成することができる。本実施形態では、1つのセンサS1ないしS2による検知・非検知に基づいて、シャッター装置の起動(シャッターカーテンの上昇)、及び、シャッターカーテンを上昇させることで得られる開口高の制御(上昇するシャッターカーテンの停止)が行われる。
【0038】
[B−2]可動検知手段が扉体と独立しているタイプ
シャッターカーテンの昇降に伴って昇降する可動のセンサの他の態様を、図8〜図11を参照しつつ説明する。センサS1、S2が最下位のパネル1に固定されている場合について上述したが、センサS1、S2は最下位のパネル1から独立するものでもよい。
図1〜図11を通して、同一の要素については同一の参照番号を付してあり、同一の参照番号を付した要素の説明については、上述の記載を援用することができる。
【0039】
図11に示すように、センサS1、S2は、可動ブラケット7に取り付けられている。可動ブラケット7は、センサS1、S2を載設する底壁70と、平面視L形状の側壁を備えており、側壁の一辺71の外面に沿って2本のローラ軸73が上下に間隔を存して支持されており、各ローラ軸73の先端は側壁の他辺72の外面よりも突出しており、その先端にはガイドローラ74が回転自在に装着されている。各可動ブラケット7の底壁70上にセンサS1、S2を取り付けることで、可動センサ組立体が形成される。
【0040】
建物開口部の室外側部位には、センサS1が配置される側の端部に近接して、ガイドレール8が垂直状に立設されている。センサS1を備えた室外側可動センサ組立体は、ガイドローラ74がガイドレール8に案内されることで、垂直方向に昇降可能となっている。センサS2を備えた室内側可動センサ組立体は、ガイドローラ74がガイドレール2の第1部位20に案内されることで、垂直方向に昇降可能となっている。
【0041】
最下位のパネル1の室外側面部10の下方部位には、室外側に延出する当接片9Aが設けてある。当接片9Aは、室外側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接して、室外側可動センサ組立体を支承するようになっている。最下位のパネル1の室内側面部11の下方部位には、室内側に延出する当接片9Bが設けてある。当接片9Bは、室内側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接して、室内側可動センサ組立体を支承するようになっている。室内側の当接片9Bは、最下位のパネル1に予め設けられて要素(例えば、ブラケット)の部分であってもよい。
【0042】
開口部全閉状態からシャッターカーテンが上昇を開始すると、最下位のパネル1の室外側面部10に設けた当接片9Aが室外側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接することで、シャッターカーテンの上昇に伴って室外側可動センサ組立体(センサS1)がガイドレール8に沿って上昇し、最下位のパネル1の室内側面部11に設けた当接片9Bが室内側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接することで、シャッターカーテンの上昇に伴って室内側可動センサ組立体(センサS2)がガイドレール2の第1部分20に沿って上昇する。したがって、水平面状の検知領域A1、A2は、センサS1、S2の昇降移動に伴って昇降する。上昇したシャッターカーテンが降下する時には、最下位のパネル1の室外側面部10に設けた当接片9A、室内側面部11に設けた当接片9Bが下方に移動することで、室外側可動センサ組立体、室内側可動センサ組立体は、それぞれガイドレール8、ガイドレール2に沿って自重で下降する。
【0043】
[B−3]可動検知手段が扉体と独立しているタイプ(変形例)
シャッターカーテンの下端部と可動センサ組立体との当接係止構成に係る他の実施形態を図12に示す。図12に示す態様は、シャッター装置全般に適用することが可能である。図12に示す態様の特徴は、シャッターカーテンの昇降時に当該シャッターカーテンの下端よりも下方の位置に検知領域を形成する点にある。
【0044】
可動センサ組立体S´には、当該可動センサ組立体の上面よりも上方に位置して被当接片70´が形成されており、シャッターカーテン1´の下方部位には、下端に近接して当接面9´が形成されている。図12の左図は開口部全閉状態(下限位置)を示しており、当接面9´と被当接片70´は所定の高さを存して離間対向している。図15の中央図は、シャッターカーテン開放初期を示し、シャッターカーテン1´が上記所定の高さ分上昇した時に、当接面9´が下方から被当接片70´に当接係止するようになっている。そして、シャッターカーテン1´がさらに上昇すると、図12右図に示すように、可動センサ組立体S´がシャッターカーテン下端から吊持された状態でガイドレール8´に沿って上昇する。この状態において、水平面状の検知領域A´は、シャッターカーテン下端Bのレベルよりも下方に位置している。このように構成することで、シャッターカーテン上昇時に物体を検知していた可動センサ組立体が非検知状態となってシャッターカーテン1´の上昇が停止した時には、シャッターカーテン下端Bは検知領域A´よりも幾分上方まで上昇しているため、開放された開口部を通過する物体がシャッターカーテン下端Bに衝突する可能性が低くなる。
【0045】
[C]制御部
開閉制御装置の制御部の構成および動作について図13、図14を参照しつつ説明する。制御部Cは、複数の入力要素からの各種の入力に応じて、複数の出力要素を制御して当該出力要素から各種の出力を行う。図14に示すように、入力要素としては、開押釦、停止押釦、閉押釦を備えた手動操作器、開口部の室外側に位置するセンサS1(検知エリア1、検知エリア2を設定)、開口部の室内側に位置するセンサS2(検知エリア1、検知エリア2を設定)、安全センサ(障害物検知用光電スイッチ5)、第1上限位置(開口部全開状態)、第2上限位置(減速用)、第1下限位置(開口部全閉状態)、第2下限位置(減速用)を検知するリミットスイッチLS、がある。出力要素としては、開閉機(モータ)4、信号灯を備えた表示器(回転灯)D、音声警報器(ブザー)がある。制御部は、手動操作器からの入力、各検知手段(センサS1、S2、光電スイッチ5、リミットスイッチLS)の検知結果に基づいて、シャッター装置の開閉制御(シャッターカーテンの上昇、下降、停止、全閉状態の維持、全開状態の維持)、表示器の表示制御(表示の切り替え・維持)、音声警報器の制御を行う。
【0046】
起動信号は、手動操作器による開押釦入力、あるいは、エリアセンサにおける検知に基づいて制御部に送信され、制御部が起動信号を受信することで、当該起動信号に基づいて開閉機の駆動が行われ、停止状態(開口部全閉状態あるいは半開状態)のシャッターカーテンが上昇する。より具体的には、シャッターカーテンが下限位置(開口部全閉状態)あるいは半開状態で停止している時に、エリアセンサが検知エリア1で物体を検知すると、制御部は、モータを第1の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを上昇させる。あるいは、シャッターカーテンが下限位置(開口部全閉状態)あるいは半開状態で停止している時に、手動操作器の開押釦が操作者により押されて制御部に入力があった場合には、制御部は、モータを第1の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを上昇させる。シャッターカーテンの上昇中には、制御部は、表示器を赤色点灯させると共に、音声警報器から警告音を発生させる。
【0047】
シャッターカーテン上昇中に、エリアセンサが検知エリア1で物体を継続して検知している間は、モータの第1の方向の回転が維持され、シャッターカーテンが上昇を継続する。エリアセンサが、検知エリア1において、検知状態から非検知状態となると、制御部はモータの回転を停止させ、シャッターカーテンの上昇が停止されて開口部半開状態となる。
【0048】
シャッターカーテンが継続して上昇し、リミットスイッチによる第2上限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転速度を低速にしてシャッターカーテンの上昇速度を低下させる。リミットスイッチによる第1上限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転を停止して低速で上昇するシャッターカーテンを自動停止させる。1つの態様では、リミットスイッチが第2上限位置を検出した時(この高さでは、最下位のパネルが垂直姿勢から傾斜姿勢になる前である)に、エリアセンサを無効とすることで、最下位のパネルの傾斜に伴い傾斜面となる検知領域による誤検知(壁や床面を検知)を防止している。
【0049】
シャッターカーテンが上限位置(開口部全開状態)あるいは半開状態で停止した後、制御部は、タイマによって開口部通過に必要な所定の時間だけ開口部全開状態あるいは開口部半開状態を維持する。制御部は、所定時間経過後、エリアセンサが検知エリア1で非検知状態、安全センサが非検知状態であることを条件として、モータを第2の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを自動下降させる。あるいは、シャッターカーテンが上限位置(開口部全開状態)あるいは半開状態で停止している時に、手動操作器の閉押釦が操作者により押されて制御部に入力があった場合には、制御部は、モータを第2の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを下降させる。
【0050】
シャッターカーテンの下降中に、エリアセンサが検知エリア2で物体を検知すると、制御部は、モータの回転を停止させて、シャッターカーテンの下降を停止し、モータを第1の方向に回転させてシャッターカーテンを反転上昇させる。エリアセンサが検知エリア2で物体を継続して検知している間は、モータの第1の方向の回転が維持され、シャッターカーテンが上昇を継続する。エリアセンサが、検知エリア2において、検知状態から非検知状態となると、制御部はモータの回転を停止させ、シャッターカーテンの上昇が停止されて開口部半開状態となる。所定時間経過後に、シャッターカーテンは自動下降する。
【0051】
シャッターカーテンが継続して下降し、リミットスイッチによる第2下限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転速度を低速にしてシャッターカーテンの下降速度を低下させる。リミットスイッチによる第1下限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転を停止して低速で下降するシャッターカーテンを自動停止させて開口部全閉状態となる。
【0052】
シャッターカーテンが上昇中あるいは下降中にある時に、手動操作器の停止押釦が操作者により押されて制御部に入力があった場合には、制御部は、モータの回転を停止して上昇中あるいは下降中のシャッターカーテンを停止させる。1つの態様では、手動操作器の停止押釦を用いてシャッターカーテンを停止させた場合には、自動下降を行わないようにしている。
【0053】
[D]開閉制御の態様
開閉制御の態様について図15〜図18を参照しつつ、より具体的に説明する。ここで述べる開閉制御は、オーバーヘッドドアに限定されるものではなく、扉体が上下に昇降することで開口部を開閉するシャッター装置に広く適用し得るものである。このようなシャッター装置としては、板状のスラットを上下に連設して形成されたシャッターカーテンを備えたスラットシャッター、パイプシャッター、シートシャッター、パネルシャッター(オーバーヘッドドアを含む)等を例示することができる。
【0054】
図15は、開口部全閉状態を示し、全閉姿勢にあるシャッターカーテンの下方部位には、センサSが当該シャッターカーテンの上昇に伴って上昇可能に設けられている。センサSは水平面状の検知エリア1を形成している。センサSは起動センサとして作動し(検知エリア1は起動エリアである)、センサSが検知エリア1に進入した物体を検知すると、かかる検知情報を受信した制御部によりシャッターカーテンの上昇が開始される。図15では、荷物を積んだ作業車両が検知エリア1に進入した状態を示しており、作業車両の検知(センサON)に基づいてシャッターカーテンが上昇を開始する。センサSが作業車両を検知している間(センサON継続)は、シャッターカーテンの上昇が継続される。
【0055】
図16は、センサSを用いた開口部の開口高の制御を示す。図16左図は、検知エリア1に進入した荷物を積んだ作業車両が非検知(センサOFF)となるまでシャッターカーテンが上昇して開口部を開放した状態(開口高H1)を示している。図16右図は、検知エリア1に進入した低背の乗用車が非検知(センサOFF)となるまでシャッターカーテンが上昇して開口部を開放した状態(開口高H2)を示している。図16の左図と右図を比較すると明らかなように、検知エリア1に進入した物体の高さに応じて、適切な開口高までシャッターカーテンを上昇させて開口部を開放するようになっている。
【0056】
図17は、センサSを用いた障害物検知を示す。この態様では、センサSは安全センサとして作動し(検知エリア1は障害物検知エリアである)、シャッターカーテンの下降中に、センサSが検知エリア1に進入した人を検知した場合には、かかる検知情報を受信した制御部によりシャッターカーテンの下降が停止され、反転上昇される。
【0057】
図18は、1つのセンサSにより2つの異なる検知エリア1、検知エリア2領域が設定されている態様を示す。検知エリア1は起動エリアであり、検知エリア2は障害物検知エリアである。検知エリア1で物体が検知された時にはセンサSは起動センサとして機能し、検知エリア2で物体が検知された時にはセンサSは安全センサとして機能する。
【0058】
検知エリア2は、開口部に近い側に設定され、検知エリア1よりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の領域である。シャッターカーテンの下降中に、検知エリア2で物体(例えば人)が検知された場合には、シャッターカーテンの下降が停止され、あるいは、反転上昇が行われる。一方、シャッターカーテンの下降中に、検知エリア1のみに物体(車両や人)が進入した場合には、検知エリア1における検知が無効とされ、シャッターカーテンの下降が継続される。したがって、検知エリア1のみを通過するような物体によってシャッターカーテンの下降が中断されることがない。さらに、センサSが検知領域内における物体の動きを検出できる場合には、物体の動きの検出結果を開閉制御に用いることができる。例えば、検知エリア1上の位置をセンサSを原点としたxy座標で表し、検知エリア1上の物体の動きの時系列データ(x,y,t)から、物体の移動方向、物体の移動速度、ある一定時間内の物体の移動範囲、検知領域内の物体の位置、検知領域内の物体の移動の有無等を取得することができ、これらの情報を開閉制御に用いてもよい。
【0059】
[E]開閉制御のフロー
開閉制御装置による開閉制御のフローについて、図19、図20に基づいて説明する。図20は、図19と類似の図であり、一部の線を太線で示している。先ず、図20の太線を参照しつつ、検知エリア1、検知エリア2を備えたエリアセンサを用いた開閉制御について説明する。
【0060】
シャッターカーテンが停止した状態からスタートする。停止状態としては、シャッターカーテンが下限位置で停止している状態(開口部全閉状態)、半開状態がある。検知エリア1に進入した物体が検知エリア1で検知されてセンサONとなると、開信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が開始される。同時に、信号灯が赤色点灯し、警報ブザーが鳴動する。検知エリア1でセンサONの状態では、シャッターカーテンは上昇を継続する。
【0061】
検知エリア1において、センサON状態からセンサOFF状態となると、その後一定時間経過(例えば1秒)後に、停止信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が停止してシャッター半開姿勢となり、開口部半開状態となって通行許可状態となる。同時に、信号灯が消灯し、警報ブザーの鳴動が停止する。開口部半開状態は所定時間(例えば30秒間)維持され、開口部の通行が行われる。シャッターカーテンが半開姿勢で停止している時に、開口部半開状態の開口高よりも高い物体が検知エリア1に進入すると、検知エリア1において、センサOFF状態からセンサON状態となると、シャッターカーテンの再開放が行われる。この場合、検知エリア1でセンサONの状態では、シャッターカーテンは上昇を継続し、検知エリア1において、センサON状態からセンサOFF状態となると、その後一定時間経過(例えば1秒)後に、停止信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が停止してシャッター半開姿勢となり、開口部半開状態(前回の開口部半開状態の開口高よりも高い開口高を有する)となって通行許可状態となる。
【0062】
所定時間経過間際あるいは所定時間経過後に、エリアセンサが検知エリア1でセンサOFF状態、安全センサがOFF状態であることが判定され、判定後一定時間経過(例えば2秒)後に、閉信号が出力されて、シャッターカーテンが自動下降を開始する。同時に、信号灯が緑色点灯し、警報ブザーが鳴動する。
【0063】
シャッターカーテン下降中に、エリアセンサが検知エリア2でセンサOFF状態を継続すると共に、安全センサがセンサOFF状態を継続すると、シャッターカーテンが下降を継続してリミットスイッチによって下限位置が検出されて、停止信号が出力されて、シャッターカーテンの下降が停止して開口部全閉状態となる。
【0064】
シャッターカーテン下降中に、エリアセンサが検知エリア2でセンサOFF状態からON状態となると、停止信号が出力されて、シャッターカーテンの下降が停止する。さらに、開信号が出力されて、シャッターカーテンが反転上昇する。同時に、信号灯が赤色点灯し、警報ブザーが鳴動する。
【0065】
反転上昇後の制御について幾つかの態様が考えられる。1つの態様では、検知エリア2でセンサONの状態では、シャッターカーテンは上昇を継続し、検知エリア2において、センサON状態からセンサOFF状態となると、その後一定時間経過(例えば1秒)後に、停止信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が停止する。その後、検知エリア2におけるセンサOFF状態、安全センサOFF状態を確認して、シャッターカーテンが自動下降を行う。1つの態様では、検知エリア2でON状態となった後にタイマを用いて所定時間だけ反転上昇を行い、その後、検知エリア2におけるセンサOFF状態、安全センサOFF状態を確認して、シャッターカーテンが自動下降を行う。
【0066】
図19、図20に示すように、シャッターカーテンの下降中に、安全センサがOFF状態からON状態となると、停止信号が出力されてシャッターカーテンの下降が停止すると共に、開信号が出力されてシャッターカーテンが上昇を開始する。また、シャッターカーテンの上昇中ないし下降中に、手動操作器の停止押釦が押されて、停止スイッチがONとなった場合には、停止信号が出力されて、シャッターカーテンの上昇ないし下降が停止する。
【0067】
検知エリア1でのセンサON状態が継続され、シャッターカーテンが上昇を継続して上限に近づいた場合には、先ず、リミットスイッチによって、第2上限位置(減速用)が検出されると、シャッターカーテンの上昇速度が低速となると共に、エリアセンサによる検知が無効化される。シャッターカーテンがさらに上昇して、リミットスイッチによって、第1上限位置が検出されると、停止信号が出力されて、シャッターカーテンが上限位置で停止して開口部全開状態となる。その後の流れは、上記開口部半開状態後の流れを適用することができる。
【0068】
図21は、エリアセンサが検知エリア2を用いて上限検知を行う場合のフローチャートである。第2上限位置(減速用)が検出されて、シャッターカーテンの上昇速度が低速となり、シャッターカーテンがさらに上昇して、水平面状の検知エリア2の高さが開口部上方に設けた上限位置検出用の被検知部材ULを検知すると、停止信号が出力されて、シャッターカーテンが上限位置で停止して開口部全開状態となる。
【符号の説明】
【0069】
1 パネル
2 ガイドレール
4 開閉機
S、S1、S2 センサ
A1、A2 検知領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動昇降して開口部を開閉する扉体の開閉制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電動シャッターの起動装置として、押釦スイッチや検知センサを用いたものが知られている。押釦スイッチによりシャッターカーテンを上昇させて開口部を開放するものでは、開信号が入力されると、シャッターカーテンは自動的に上限位置まで上昇して停止する。また、操作者が手動で停止信号を入力することで、シャッターカーテンの上昇を停止させることができる。検知センサを用いたものでは、開口部上部に設置した赤外線センサ等の検知センサにより開口部前方領域の物体を検知して、当該検知に基づいて自動的にシャッター装置を起動し、シャッターカーテンを上昇させて開口部を開放させるものが知られている。この場合の開閉制御は、通常、開口部全閉状態での検知→シャッターカーテン上昇→上限位置で停止(開口部全開状態)→タイマで所定時間後自動下降→下限位置で停止(開口部全閉状態)という流れで行われる。
【0003】
しかしながら、一旦起動して開放を開始したシャッターカーテンは、上限位置まで上昇して停止するため、開口部の全高に比べて低背の人や車両が通行する場合であっても、シャッターカーテンは開口部全開状態まで上昇する。例えば、高さが4mの開口部を開閉するパネルシャッターの場合、人を検知した場合であっても、通行に必要な高さを大きく越えて4mの高さまで全開することになる。必要以上に開口部を開放することは、その分だけ、空調効率の悪化、埃や虫の侵入機会の増加、待機時間(通過時間)の長期化、製品の耐久年数の低下、エネルギー損失等を招くことになる。
【0004】
開口部を出入りする物体の大小に応じて扉体の開放量をその物体の通過に必要なだけの開放量に制御するものが特許文献1に記載されている。しかしながら、特許文献1のものでは、対象物を斜め上方から測定するため、実際よりも大きく測定されてしまうことから、対象物の大きさを正確に取得することが難しいという課題がある。
【特許文献1】実開昭61−176394号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を解決することができる開閉制御装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、本明細書及び図面の記載から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が採用した技術手段は、
電動昇降して開口部を開閉する扉体と、
開口部の前方空間に水平面状の検知領域を設定し、当該検知領域内に位置する物体を検知する検知手段と、
検知手段の検知・非検知に基づいて扉体の電動昇降を制御する制御部と、
を備え、
前記検知手段は、前記扉体の下端近傍の高さに位置すると共に、扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段であり、当該検知手段の昇降に伴い前記検知領域が昇降するようになっており、
前記制御部は、前記扉体の上昇時に、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止することで開口高さを制御する、
開閉制御装置、である。
上記扉体の上昇時には、開口部全閉状態から扉体が上昇する場合、開口部半開状態から扉体が上昇する場合、が含まれる。
扉体の上昇の起動は、前記検知領域が起動エリアを兼用することで、自動的に扉体が上昇する場合(後に述べる)の他に、手動で押釦スイッチ等のスイッチを操作することより扉体を上昇させる場合も含まれる。
【0007】
典型的な態様例では、電動昇降して開口部を開閉する扉体はシャッター装置であり、シャッター装置としては、スラットシャッター、パイプシャッター、シートシャッター、パネルシャッター(オーバーヘッドドアを含む)が例示される。また、シャッターカーテンの収納形式(巻取式、折り畳み式、そのまま上方にスライド移動させる方式等)についても限定されない。
【0008】
扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段としては、幾つかの態様がある。
1つの態様では、前記検知手段は、前記扉体の下端近傍に連結されており、当該扉体の昇降と共に昇降可能となっている。
1つの態様では、開口部の枠側には扉体の昇降方向に沿ってガイドレールが設けてあり、前記検知手段は、扉体の昇降に伴って前記ガイドレールに案内されながら昇降するように構成されている。
1つの態様では、前記扉体の下方部位には当接部、前記検知手段には被当接部が設けてあり、前記扉体の上昇に伴って当接部が被当接部に当接して前記検知手段がガイドレールに沿って扉体と共に上昇し、前記扉体の下降時には前記検知手段は前記ガイドレールに沿って自重で下降する。
1つの態様では、扉体の当接部と検知手段の被当接部が当接係止した状態において、前記検知手段によって形成される水平面状の検知領域は、扉体下端よりも下方に位置している。
【0009】
1つの態様では、前記検知領域は、起動エリアを兼ねており、
前記制御部は、前記検知手段が非検知状態から検知状態になった時に、全閉状態あるいは半開状態で停止している扉体の上昇を開始する。
すなわち、前記検知領域は、開口高さ制御エリア兼起動エリアである。
【0010】
1つの態様では、前記検知領域は、障害物検知エリアを兼ねており、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行う。
すなわち、前記検知領域は、開口高さ制御エリア兼障害物検知エリアである。
【0011】
1つの態様では、前記検知手段により、領域の異なる複数の水平面状の検知領域が設定されている。
【0012】
1つの態様では、前記複数の検知領域は、少なくとも、第1エリアと、第2エリアと、を含み、
前記第1エリアは、開口高さ制御エリア、あるいは、開口高さ制御兼起動エリアであり、
前記第2エリアは、障害物検知エリア、である。
1つの態様では、前記第2エリアは、開口部に近い側に設定され、前記第1エリアよりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の検知領域であり、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記第2エリアにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行い、前記第1エリアのみにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時には、当該第1エリアでの検知を無効とし、前記扉体の下降を継続する。
【0013】
1つの態様では、障害物検知エリアにおいて前記検知手段が非検知状態から検知状態となって扉体が反転上昇を開始すると、前記制御部は、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止する。
【0014】
1つの態様では、前記複数の検知領域は、少なくとも、第1エリアと、第2エリアと、を含み、
前記第1エリアは、開口高さ制御エリア、あるいは、開口高さ制御兼起動エリアであり、
前記第2エリアは、上限位置検出エリア、あるいは/および、下限位置検出エリア、である。
1つの態様では、図2に点線で示すように、上限近傍に位置して被検知部材ULを設け、前記第2エリアが上昇して当該被検知部材ULを検知した時に、扉体の上昇を停止する。また、下限近傍に位置して被検知部材LLを設け、前記第2エリアが下降して当該被検知部材LLを検知した時に、扉体の下降を停止する。1つの態様では、被検知部材UL、LLは、開口部の幅方向の端部に設けてあり、前記第2エリアは、開口部の幅方向の端部の部材を検知できるような領域に設定される。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、水平面状に形成された検知領域によって、物体の高さを良好に検知することで、物体の高さに応じて開口部の高さを適切に制御することができ、もって、空調効率の向上、埃や虫の侵入機会の抑制、製品の耐久年数の向上、通過時間(待機時間)の短縮が可能となる。
【0016】
開口高さを制御する検知領域が、起動エリアを兼ねるものでは、1つの検知手段が、扉体の上昇を起動させる機能、及び、扉体の開放量をその物体の通過に必要なだけの開放量に制御する機能を備えることになり、より少ない部品点数で、扉体上昇の起動を行い、かつ、物体の高さに応じて適切に制御された寸法の開口部を得ることができる。
【0017】
開口高さを制御する検知領域が、障害物検知エリアを兼ねるものでは、1つの検知手段が扉体の開放量をその物体の通過に必要なだけの開放量に制御する機能、及び、扉体下降中における障害物検知を行う機能を備えることになり、より少ない部品点数で、物体の高さに応じて適切に制御された寸法の開口部を得ることができる。
【0018】
さらに、障害物検知後、扉体を反転上昇させるものでは、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止させることで、障害物検知の対象となった物体の高さに応じて適切に制御された高さまで扉体を上昇させることができ、反転上昇後に扉体を上限位置(全開状態)まで上昇させたり、タイマを用いて扉体を所定時間だけ上昇させたりする必要がない。
【0019】
検知手段により、領域の異なる複数の水平面状の検知領域が設定されるものでは、複数の検知領域を組み合わせることで、目的用途に合わせて適切な開閉制御を行うことができる。例えば、前記複数の検知領域は、開口高さ制御エリアおよび/あるいは起動エリアである第1エリアと、障害物検知エリアである第2エリアと、を含むことができる。
【0020】
前記第2エリアを、開口部に近い側に設定された、前記第1エリアよりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の検知領域として、扉体の下降中に、前記第2エリアにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行い、前記第1エリアのみにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時には、当該第1エリアでの検知を無効とし、前記扉体の下降を継続することで、第1エリアのみ(開口部からより離れた部位)を通過するような物体によってシャッターカーテンの下降が中断されることがないようにすることができる。
【0021】
また、前記複数の検知領域は、開口高さ制御エリアおよび/あるいは起動エリアである第1エリアと、上限位置検出エリアあるいは/および下限位置検出エリアである第2エリアと、を含むことができる。水平面状の検知領域を用いることで、実際の扉体の高さ方向の位置をより正確に検知することができ、巻径のズレ等による影響を受けることなく、より正確な扉体の高さ位置(上限位置ないし下限位置)の制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】扉体として例示するオーバーヘッドドアにより建物開口部が閉鎖された開口部全閉状態を示す側面図である。
【図2】建物開口部が開放された開口部全開状態を示す側面図、及び、最下位パネル部位の部分拡大図である。
【図3】開口部全閉状態におけるシャッターカーテン下方部位の部分側面図である。
【図4】垂直姿勢にある最下位パネルの幅方向一端側の部分平面図である。
【図5】全閉姿勢にあるシャッターカーテンを室外側から見た正面図、及び、最下位パネルの幅方向一端側の部分拡大図である。
【図6】全閉姿勢にあるシャッターカーテンを室内側から見た正面図、及び、最下位パネルの幅方向一端側の部分拡大図である。
【図7】垂直姿勢にあるシャッターカーテンの平面図であり、検知領域を示している。
【図8】図1と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図9】図2と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図10】図3と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図11】図4と類似の図であり、検知手段の他の態様を示す。
【図12】他の態様に係る、シャッターカーテンの下端部と可動センサ組立体との当接係止構成を説明する図である。
【図13】開閉制御装置の構成を示す概略斜視図である。
【図14】開閉制御装置の構成を示すブロック図である。
【図15】開口部全閉状態において、荷物を積んだ作業車両が検知領域Aに進入した状態を示す図である。
【図16】センサを用いた開口部の開口高の制御を示す図である。
【図17】センサを用いた障害物検知を示す図である。
【図18】1つのセンサにより2つの異なる検知領域が設定されている態様を示す図である。
【図19】開閉制御装置による開閉制御のフローチャートである。
【図20】図19と類似の図であり、一部の線を太線で示している。
【図21】上限検知をエリアセンサで行う場合を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[A]シャッター装置の基本構成
本発明の開閉制御装置が適用される扉体を、オーバーヘッドドアに基づいて、図1〜図7を参照しつつ説明する。オーバーヘッドドアは、開口部全幅に亘って延びるパネル1を上下に連設して形成されたシャッターカーテンと、パネル1の幅方向両端部を案内する左右のガイドレール2と、シャッターカーテンを電動で昇降駆動させる駆動機構と、を備えている。図1はシャッターカーテンにより建物開口部が閉鎖された開口部全閉状態を示す側面図であり、複数枚のパネル1が垂直姿勢となって、開口部を閉鎖している。図2は建物開口部が開放された開口部全開状態を示し、複数枚のパネル1が垂直姿勢から上昇して、室内側空間の上方に沿って横方向に延びた姿勢となって、開口部を開放した状態となる。
【0024】
パネル1は、正面視横長方形状であり、図3、図4に示すように、垂直姿勢において室外側に面する室外側面部10と、垂直姿勢において室内側に面する室内側面部11と、幅方向両端の端面12と、上面13と、下面14と、を備えている。図示の態様では、上面13、下面14はそれぞれ段部状に形成されている。シャッターカーテンを構成する各パネル1において、上下に隣位のパネル1は、下側のパネル1の室内側面部11の上端部と、上側のパネル1の室内側面部11の下端部とが丁番15によって連結されており、パネル1同士は互いに回動可能に連結されている。上下に隣位のパネル1は、垂直姿勢にある時には、下側のパネル1の上面13に上側のパネル1の下面14が当接した状態にあり、下側のパネル1の上面13の室外側部位と上側のパネル1の下面14の室外側部位が拡開することで、下側のパネル1に対して上側のパネル1が回動するようになっている。
【0025】
パネル1の幅方向両端にはガイドレール2内を転動するガイドローラ3が回転自在に設けてある。ガイドローラ3は、パネル1の室内側面部11の幅方向両端部に設けたローラブラケット30(図1、図2では省略されている)を介してパネル1の室内側面部11から持ち出し状に支持されている。ローラブラケット30はローラ軸31を備えており、図4に示すように、ローラ軸31が、パネル1の室内側面部11の幅方向の端部においてパネル1の端面12よりも突出するように延出しており、ローラ軸31の先端にガイドローラ3が回転自在に装着されている。
【0026】
ガイドレール2は、開口部幅方向の左右両端に沿って高さ方向に延びる第1部位20と、第1部位20の上端から後方(室内側)に向かって湾曲する第2部位21と、第2部位21からさらに後方(室内側)に向かって延びる第3部位22と、からなる。図示の態様では、第1部位20は、垂直方向に対して後方側に僅かに傾斜状に配置されており、第3部位22は、水平方向に対して後方側に向かって僅かに上向き傾斜状に延びているが、垂直状の第1部位、水平状の第3部位を備えたガイドレールを用いてもよい。シャッターカーテンが全閉姿勢にある時(開口部全閉状態)には、各パネル1の幅方向両端部はガイドレール2の第1部位20内に位置しており(図1参照)、シャッターカーテンが全開姿勢にある時(開口部全開状態)には、最下位のパネル1は第2部位21に位置しており、残りのパネル2は第3部位22に位置している(図2参照)。なお、図2に示すように、最下位のパネル1の下方部位は開口部の天井面CLよりも下方に位置しており、開口部全高(床面FLから天井面CLまでの高さ)に比べて有効高は小さくなっている。
【0027】
シャッターカーテンは開閉機4により電動で昇降駆動される。より具体的には、シャッターカーテンを電動で昇降駆動させる駆動機構は、開閉機4と、最下位のパネル1の左右の下方部位に連結されたチェーン(図1〜図7には図示せず。図13に現れている。)と、シャッターカーテンの幅方向両端部の昇降経路の上方に位置して設けられ、チェーンが巻き掛けされたスプロケット40と、長さ方向両端部にスプロケット410を備えた伝動シャフト41と、を備え、スプロケット40とスプロケット410がチェーン(図示せず)を介して伝動連結されており、開閉機4の動力が伝動シャフト41を介してスプロケット40に伝達されるようになっている。開閉機4の出力軸が第1の方向に回転することに連動してチェーンが巻き上げられてシャッターカーテンが上昇して開口部が開放され、開閉機4の出力軸が第2の方向に回転することに連動してチェーンが繰り出されてシャッターカーテンが下降して開口部が閉鎖される。オーバーヘッドドアは、手動操作型の起動スイッチによって起動させることができる。例えば、押釦スイッチから上昇指令を制御部に入力することで、制御部により開閉機4の出力軸が第1の方向に回転されて、全閉姿勢にあるシャッターカーテンが上昇を開始する。オーバーヘッドドアは、シャッターカーテンの上限位置、下限位置を検知して、シャッターカーテンの上昇、下降を停止させるリミットスイッチを備えている。なお、シャッターカーテンの上限位置、下限位置を、エンコーダによって検出してもよく、上限位置、下限位置の検出手段は限定されない。開口部の幅方向両端部の室外側、室内側に位置して、障害物検知用の光電スイッチ5が配置されている。光電スイッチ5が物体を検出している間は、シャッターカーテンの下降が規制される。また、光電スイッチ5によりシャッターカーテンの降下経路に近づく物体を検出して、シャッターカーテンの下降を停止ないし反転上昇させることで、降下するシャッターカーテン下方における挟まれや接触を防止する。上述のオーバーヘッドドアの基本構成と類似の構成が実用新案登録第2564466号に記載されており、必要に応じて参照することができる。また、上述のオーバーヘッドドアの構成は例示に過ぎず、さらに、オーバーヘッドドアは本発明が適用される扉体の一例に過ぎないことに留意されたい。
【0028】
[B]検知領域を備えた可動検知手段
[B−1]可動検知手段が扉体に連結されたタイプ
最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11の幅方向の一端側の下方部位には、センサS1、S2がそれぞれ設けてある。図示の態様では、図3に示すように、室外側のセンサS1が、室内側のセンサS2よりも、下方に位置しているが、室内外のセンサの高さ位置の関係は、これに限定されるものではなく、同じ高さ位置でもよく、あるいは、室内側のセンサが、室外側のセンサよりも、下方に位置していてもよい。センサS1、S2は開口部幅方向の同じ側の端部に設けてある。図6に示すように、センサS1、S2は、開閉機4が設けられた側の端部に位置しており、配線等の便宜を図っている。図示の態様では、センサS1、S2は、ブラケット6を介して最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11に取り付けられている。各ブラケット6は、センサS1、S2を載設する底壁60と、平面視L形状の側壁を備えており、側壁の一辺61が最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11の幅方向端部の下方部位に取り付けられている。
【0029】
1つの態様では、センサS1、S2は、レーザスキャナセンサである。レーザスキャナセンサは、例えば、赤外線レーザ光を2次元的にスキャンさせて検知領域を設定し、反射光を監視することで検知領域内の物体を検知する。レーザスキャナセンサ自体は公知であり、検知領域の寸法や形状は任意に設定可能である。
【0030】
図5、図7に示すように、センサS1は、開口部の前方の室外側空間に水平面状の検知領域A1を設定し、検知領域A1内に位置する物体を検知する。検知領域A1は、開口部の前方の室外側空間において、センサS1を角部とした平面視方形領域であり、平面視において、開口部の全幅に対応する幅寸法、及び、パネル1の室外側面部10から所定の奥行寸法、を備えている。図6、図7に示すように、センサS2は、開口部の前方の室内側空間に水平面状の検知領域A2を設定し、検知領域A2内に位置する物体を検知する。検知領域A2は、開口部の前方の室内側空間において、センサS2を角部とした平面視方形領域であり、平面視において、開口部の全幅に対応する幅寸法、及び、パネル1の室内側面部11から所定の奥行寸法、を備えている。検知領域A1、A2の寸法や形状は可変であり、例えば、オーバーヘッドドアの設置場所や用途等に合わせて、奥行寸法を適宜設定することができる。
【0031】
1つの態様では、検知領域A1、A2は、開口部を通過するために当該開口部に近づいた物体を検知するような領域として設定される。すなわち、検知領域A1、A2は、停止しているシャッターカーテンを上昇して開口部を開放させるための起動エリアとして機能する。開口部全閉状態におけるセンサS1、S2による検知領域A1、A2内に進入した物体の検知に基づき全閉姿勢にあるシャッターカーテン(パネル1)が上昇を開始し、開口部を開放する。あるいは、開口部半開状態におけるセンサS1、S2による検知領域A1、A2内に進入した物体の検知に基づき半開姿勢にあるシャッターカーテン(パネル1)が上昇を再開し、開口部をさらに開放する。
【0032】
センサS1、S2は、それぞれ、最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11の幅方向端部の下方部位に設けてあり、開口部全閉状態ではセンサS1、S2は、床面に近接しており、開口部全閉状態において、検知領域A1、A2は、水平状の床面FLに対して離間して平行する水平面を形成している(図5、図6参照)。検知領域A1、A2は、床面FLから離間していることで、床面FLや床面FL上の埃やゴミ等を誤検知することがない。
【0033】
センサS1、S2は、それぞれ最下位のパネル1の室外側面部10、室内側面部11に取り付けてあるので、センサS1、S2は、シャッターカーテン(パネル1)の上昇に伴って上昇し、シャッターカーテン(パネル1)の下降に伴って下降する可動センサである。したがって、水平面状の検知領域A1、A2は、センサS1、S2の昇降移動に伴って昇降する。最下位のパネル1が垂直姿勢を維持して昇降している時には、検知領域A1、A2は、水平面を維持して昇降する。
【0034】
シャッターカーテンの昇降は、起動スイッチからの信号が制御部に入力されることで開始される。センサS1、S2は起動スイッチを構成しており、開口部全閉状態あるいは開口部半開状態におけるセンサS1ないしS2が検知領域A1、A2に進入した物体を検知すると(センサON)、検知情報(センサON)を受信した制御部が開閉機4の出力軸を第1の方向に回転させることで、全閉姿勢あるいは半開姿勢にあるシャッターカーテン(パネル1)が上昇を開始する。シャッターカーテン(パネル1)の上昇に伴い水平面状の検知領域A1、A2も上昇するが、上昇する水平面状の検知領域A1、A2の高さが上記物体の高さを越えるまでは物体は継続して検知され(センサON)、上昇する水平面状の検知領域A1、A2の高さが物体の高さを越えるとセンサS1、S2は非検知状態(センサOFF)となる。すなわち、センサS1、S2は、検知領域A1、A2に進入した物体の高さを検知する機能をも備えている。
【0035】
制御部がセンサS1、S2が非検知状態であると判定すると(センサがON状態からOFF状態となったことで判定する)、開閉機4の出力軸の第1の方向の回転が停止され、シャッターカーテンの上昇が停止される。シャッターカーテンの上昇の停止は、1つの態様では、タイマを用いて、非検知状態となってから所定時間後(例えば1秒後)に停止させる。シャッターカーテンの下端の高さと検知領域A1ないしA2の高さとの位置関係から、シャッターカーテンが停止した状態で、床面FLからシャッターカーテン下端までの高さが、上記物体の通行を許容できる程度の高さ(物体の高さ+クリアランス)となるように、シャッターカーテンの上昇速度を考慮しつつ、上記所定時間が設定される。
【0036】
シャッターカーテンは、その下端が物体の高さ+クリアランスとなる高さまで上昇して開口部を開放し、制御部により、開口部の開放状態をタイマで所定時間(開口部の通過に十分な時間)維持した後、光電スイッチ5が非検知状態にあることを条件として、開閉機4の出力軸を第2の方向に回転させることで、開放姿勢にあるシャッターカーテンが自動的に下降を開始し、リミットスイッチによって下限位置で停止して開口部全閉状態となる。
【0037】
本実施形態では、開口部全閉状態あるいは開口部半開状態でのセンサON→シャッターカーテン上昇(センサON)→センサOFFによりシャッターカーテン停止(検知された物体の高さに応じた開口高まで開放)→タイマで所定時間後自動下降→下限位置で停止(開口部全閉状態)という開閉制御が行われるので、シャッターカーテンを不必要に上限位置まで上昇させて開口部全開状態とすることなく、検知された物体の高さに応じた開口部を形成することができる。本実施形態では、1つのセンサS1ないしS2による検知・非検知に基づいて、シャッター装置の起動(シャッターカーテンの上昇)、及び、シャッターカーテンを上昇させることで得られる開口高の制御(上昇するシャッターカーテンの停止)が行われる。
【0038】
[B−2]可動検知手段が扉体と独立しているタイプ
シャッターカーテンの昇降に伴って昇降する可動のセンサの他の態様を、図8〜図11を参照しつつ説明する。センサS1、S2が最下位のパネル1に固定されている場合について上述したが、センサS1、S2は最下位のパネル1から独立するものでもよい。
図1〜図11を通して、同一の要素については同一の参照番号を付してあり、同一の参照番号を付した要素の説明については、上述の記載を援用することができる。
【0039】
図11に示すように、センサS1、S2は、可動ブラケット7に取り付けられている。可動ブラケット7は、センサS1、S2を載設する底壁70と、平面視L形状の側壁を備えており、側壁の一辺71の外面に沿って2本のローラ軸73が上下に間隔を存して支持されており、各ローラ軸73の先端は側壁の他辺72の外面よりも突出しており、その先端にはガイドローラ74が回転自在に装着されている。各可動ブラケット7の底壁70上にセンサS1、S2を取り付けることで、可動センサ組立体が形成される。
【0040】
建物開口部の室外側部位には、センサS1が配置される側の端部に近接して、ガイドレール8が垂直状に立設されている。センサS1を備えた室外側可動センサ組立体は、ガイドローラ74がガイドレール8に案内されることで、垂直方向に昇降可能となっている。センサS2を備えた室内側可動センサ組立体は、ガイドローラ74がガイドレール2の第1部位20に案内されることで、垂直方向に昇降可能となっている。
【0041】
最下位のパネル1の室外側面部10の下方部位には、室外側に延出する当接片9Aが設けてある。当接片9Aは、室外側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接して、室外側可動センサ組立体を支承するようになっている。最下位のパネル1の室内側面部11の下方部位には、室内側に延出する当接片9Bが設けてある。当接片9Bは、室内側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接して、室内側可動センサ組立体を支承するようになっている。室内側の当接片9Bは、最下位のパネル1に予め設けられて要素(例えば、ブラケット)の部分であってもよい。
【0042】
開口部全閉状態からシャッターカーテンが上昇を開始すると、最下位のパネル1の室外側面部10に設けた当接片9Aが室外側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接することで、シャッターカーテンの上昇に伴って室外側可動センサ組立体(センサS1)がガイドレール8に沿って上昇し、最下位のパネル1の室内側面部11に設けた当接片9Bが室内側可動センサ組立体の可動ブラケット7の底壁70の下面に下方から当接することで、シャッターカーテンの上昇に伴って室内側可動センサ組立体(センサS2)がガイドレール2の第1部分20に沿って上昇する。したがって、水平面状の検知領域A1、A2は、センサS1、S2の昇降移動に伴って昇降する。上昇したシャッターカーテンが降下する時には、最下位のパネル1の室外側面部10に設けた当接片9A、室内側面部11に設けた当接片9Bが下方に移動することで、室外側可動センサ組立体、室内側可動センサ組立体は、それぞれガイドレール8、ガイドレール2に沿って自重で下降する。
【0043】
[B−3]可動検知手段が扉体と独立しているタイプ(変形例)
シャッターカーテンの下端部と可動センサ組立体との当接係止構成に係る他の実施形態を図12に示す。図12に示す態様は、シャッター装置全般に適用することが可能である。図12に示す態様の特徴は、シャッターカーテンの昇降時に当該シャッターカーテンの下端よりも下方の位置に検知領域を形成する点にある。
【0044】
可動センサ組立体S´には、当該可動センサ組立体の上面よりも上方に位置して被当接片70´が形成されており、シャッターカーテン1´の下方部位には、下端に近接して当接面9´が形成されている。図12の左図は開口部全閉状態(下限位置)を示しており、当接面9´と被当接片70´は所定の高さを存して離間対向している。図15の中央図は、シャッターカーテン開放初期を示し、シャッターカーテン1´が上記所定の高さ分上昇した時に、当接面9´が下方から被当接片70´に当接係止するようになっている。そして、シャッターカーテン1´がさらに上昇すると、図12右図に示すように、可動センサ組立体S´がシャッターカーテン下端から吊持された状態でガイドレール8´に沿って上昇する。この状態において、水平面状の検知領域A´は、シャッターカーテン下端Bのレベルよりも下方に位置している。このように構成することで、シャッターカーテン上昇時に物体を検知していた可動センサ組立体が非検知状態となってシャッターカーテン1´の上昇が停止した時には、シャッターカーテン下端Bは検知領域A´よりも幾分上方まで上昇しているため、開放された開口部を通過する物体がシャッターカーテン下端Bに衝突する可能性が低くなる。
【0045】
[C]制御部
開閉制御装置の制御部の構成および動作について図13、図14を参照しつつ説明する。制御部Cは、複数の入力要素からの各種の入力に応じて、複数の出力要素を制御して当該出力要素から各種の出力を行う。図14に示すように、入力要素としては、開押釦、停止押釦、閉押釦を備えた手動操作器、開口部の室外側に位置するセンサS1(検知エリア1、検知エリア2を設定)、開口部の室内側に位置するセンサS2(検知エリア1、検知エリア2を設定)、安全センサ(障害物検知用光電スイッチ5)、第1上限位置(開口部全開状態)、第2上限位置(減速用)、第1下限位置(開口部全閉状態)、第2下限位置(減速用)を検知するリミットスイッチLS、がある。出力要素としては、開閉機(モータ)4、信号灯を備えた表示器(回転灯)D、音声警報器(ブザー)がある。制御部は、手動操作器からの入力、各検知手段(センサS1、S2、光電スイッチ5、リミットスイッチLS)の検知結果に基づいて、シャッター装置の開閉制御(シャッターカーテンの上昇、下降、停止、全閉状態の維持、全開状態の維持)、表示器の表示制御(表示の切り替え・維持)、音声警報器の制御を行う。
【0046】
起動信号は、手動操作器による開押釦入力、あるいは、エリアセンサにおける検知に基づいて制御部に送信され、制御部が起動信号を受信することで、当該起動信号に基づいて開閉機の駆動が行われ、停止状態(開口部全閉状態あるいは半開状態)のシャッターカーテンが上昇する。より具体的には、シャッターカーテンが下限位置(開口部全閉状態)あるいは半開状態で停止している時に、エリアセンサが検知エリア1で物体を検知すると、制御部は、モータを第1の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを上昇させる。あるいは、シャッターカーテンが下限位置(開口部全閉状態)あるいは半開状態で停止している時に、手動操作器の開押釦が操作者により押されて制御部に入力があった場合には、制御部は、モータを第1の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを上昇させる。シャッターカーテンの上昇中には、制御部は、表示器を赤色点灯させると共に、音声警報器から警告音を発生させる。
【0047】
シャッターカーテン上昇中に、エリアセンサが検知エリア1で物体を継続して検知している間は、モータの第1の方向の回転が維持され、シャッターカーテンが上昇を継続する。エリアセンサが、検知エリア1において、検知状態から非検知状態となると、制御部はモータの回転を停止させ、シャッターカーテンの上昇が停止されて開口部半開状態となる。
【0048】
シャッターカーテンが継続して上昇し、リミットスイッチによる第2上限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転速度を低速にしてシャッターカーテンの上昇速度を低下させる。リミットスイッチによる第1上限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転を停止して低速で上昇するシャッターカーテンを自動停止させる。1つの態様では、リミットスイッチが第2上限位置を検出した時(この高さでは、最下位のパネルが垂直姿勢から傾斜姿勢になる前である)に、エリアセンサを無効とすることで、最下位のパネルの傾斜に伴い傾斜面となる検知領域による誤検知(壁や床面を検知)を防止している。
【0049】
シャッターカーテンが上限位置(開口部全開状態)あるいは半開状態で停止した後、制御部は、タイマによって開口部通過に必要な所定の時間だけ開口部全開状態あるいは開口部半開状態を維持する。制御部は、所定時間経過後、エリアセンサが検知エリア1で非検知状態、安全センサが非検知状態であることを条件として、モータを第2の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを自動下降させる。あるいは、シャッターカーテンが上限位置(開口部全開状態)あるいは半開状態で停止している時に、手動操作器の閉押釦が操作者により押されて制御部に入力があった場合には、制御部は、モータを第2の方向に回転させて停止中のシャッターカーテンを下降させる。
【0050】
シャッターカーテンの下降中に、エリアセンサが検知エリア2で物体を検知すると、制御部は、モータの回転を停止させて、シャッターカーテンの下降を停止し、モータを第1の方向に回転させてシャッターカーテンを反転上昇させる。エリアセンサが検知エリア2で物体を継続して検知している間は、モータの第1の方向の回転が維持され、シャッターカーテンが上昇を継続する。エリアセンサが、検知エリア2において、検知状態から非検知状態となると、制御部はモータの回転を停止させ、シャッターカーテンの上昇が停止されて開口部半開状態となる。所定時間経過後に、シャッターカーテンは自動下降する。
【0051】
シャッターカーテンが継続して下降し、リミットスイッチによる第2下限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転速度を低速にしてシャッターカーテンの下降速度を低下させる。リミットスイッチによる第1下限位置の検出が制御部に入力されると、制御部は、モータの回転を停止して低速で下降するシャッターカーテンを自動停止させて開口部全閉状態となる。
【0052】
シャッターカーテンが上昇中あるいは下降中にある時に、手動操作器の停止押釦が操作者により押されて制御部に入力があった場合には、制御部は、モータの回転を停止して上昇中あるいは下降中のシャッターカーテンを停止させる。1つの態様では、手動操作器の停止押釦を用いてシャッターカーテンを停止させた場合には、自動下降を行わないようにしている。
【0053】
[D]開閉制御の態様
開閉制御の態様について図15〜図18を参照しつつ、より具体的に説明する。ここで述べる開閉制御は、オーバーヘッドドアに限定されるものではなく、扉体が上下に昇降することで開口部を開閉するシャッター装置に広く適用し得るものである。このようなシャッター装置としては、板状のスラットを上下に連設して形成されたシャッターカーテンを備えたスラットシャッター、パイプシャッター、シートシャッター、パネルシャッター(オーバーヘッドドアを含む)等を例示することができる。
【0054】
図15は、開口部全閉状態を示し、全閉姿勢にあるシャッターカーテンの下方部位には、センサSが当該シャッターカーテンの上昇に伴って上昇可能に設けられている。センサSは水平面状の検知エリア1を形成している。センサSは起動センサとして作動し(検知エリア1は起動エリアである)、センサSが検知エリア1に進入した物体を検知すると、かかる検知情報を受信した制御部によりシャッターカーテンの上昇が開始される。図15では、荷物を積んだ作業車両が検知エリア1に進入した状態を示しており、作業車両の検知(センサON)に基づいてシャッターカーテンが上昇を開始する。センサSが作業車両を検知している間(センサON継続)は、シャッターカーテンの上昇が継続される。
【0055】
図16は、センサSを用いた開口部の開口高の制御を示す。図16左図は、検知エリア1に進入した荷物を積んだ作業車両が非検知(センサOFF)となるまでシャッターカーテンが上昇して開口部を開放した状態(開口高H1)を示している。図16右図は、検知エリア1に進入した低背の乗用車が非検知(センサOFF)となるまでシャッターカーテンが上昇して開口部を開放した状態(開口高H2)を示している。図16の左図と右図を比較すると明らかなように、検知エリア1に進入した物体の高さに応じて、適切な開口高までシャッターカーテンを上昇させて開口部を開放するようになっている。
【0056】
図17は、センサSを用いた障害物検知を示す。この態様では、センサSは安全センサとして作動し(検知エリア1は障害物検知エリアである)、シャッターカーテンの下降中に、センサSが検知エリア1に進入した人を検知した場合には、かかる検知情報を受信した制御部によりシャッターカーテンの下降が停止され、反転上昇される。
【0057】
図18は、1つのセンサSにより2つの異なる検知エリア1、検知エリア2領域が設定されている態様を示す。検知エリア1は起動エリアであり、検知エリア2は障害物検知エリアである。検知エリア1で物体が検知された時にはセンサSは起動センサとして機能し、検知エリア2で物体が検知された時にはセンサSは安全センサとして機能する。
【0058】
検知エリア2は、開口部に近い側に設定され、検知エリア1よりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の領域である。シャッターカーテンの下降中に、検知エリア2で物体(例えば人)が検知された場合には、シャッターカーテンの下降が停止され、あるいは、反転上昇が行われる。一方、シャッターカーテンの下降中に、検知エリア1のみに物体(車両や人)が進入した場合には、検知エリア1における検知が無効とされ、シャッターカーテンの下降が継続される。したがって、検知エリア1のみを通過するような物体によってシャッターカーテンの下降が中断されることがない。さらに、センサSが検知領域内における物体の動きを検出できる場合には、物体の動きの検出結果を開閉制御に用いることができる。例えば、検知エリア1上の位置をセンサSを原点としたxy座標で表し、検知エリア1上の物体の動きの時系列データ(x,y,t)から、物体の移動方向、物体の移動速度、ある一定時間内の物体の移動範囲、検知領域内の物体の位置、検知領域内の物体の移動の有無等を取得することができ、これらの情報を開閉制御に用いてもよい。
【0059】
[E]開閉制御のフロー
開閉制御装置による開閉制御のフローについて、図19、図20に基づいて説明する。図20は、図19と類似の図であり、一部の線を太線で示している。先ず、図20の太線を参照しつつ、検知エリア1、検知エリア2を備えたエリアセンサを用いた開閉制御について説明する。
【0060】
シャッターカーテンが停止した状態からスタートする。停止状態としては、シャッターカーテンが下限位置で停止している状態(開口部全閉状態)、半開状態がある。検知エリア1に進入した物体が検知エリア1で検知されてセンサONとなると、開信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が開始される。同時に、信号灯が赤色点灯し、警報ブザーが鳴動する。検知エリア1でセンサONの状態では、シャッターカーテンは上昇を継続する。
【0061】
検知エリア1において、センサON状態からセンサOFF状態となると、その後一定時間経過(例えば1秒)後に、停止信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が停止してシャッター半開姿勢となり、開口部半開状態となって通行許可状態となる。同時に、信号灯が消灯し、警報ブザーの鳴動が停止する。開口部半開状態は所定時間(例えば30秒間)維持され、開口部の通行が行われる。シャッターカーテンが半開姿勢で停止している時に、開口部半開状態の開口高よりも高い物体が検知エリア1に進入すると、検知エリア1において、センサOFF状態からセンサON状態となると、シャッターカーテンの再開放が行われる。この場合、検知エリア1でセンサONの状態では、シャッターカーテンは上昇を継続し、検知エリア1において、センサON状態からセンサOFF状態となると、その後一定時間経過(例えば1秒)後に、停止信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が停止してシャッター半開姿勢となり、開口部半開状態(前回の開口部半開状態の開口高よりも高い開口高を有する)となって通行許可状態となる。
【0062】
所定時間経過間際あるいは所定時間経過後に、エリアセンサが検知エリア1でセンサOFF状態、安全センサがOFF状態であることが判定され、判定後一定時間経過(例えば2秒)後に、閉信号が出力されて、シャッターカーテンが自動下降を開始する。同時に、信号灯が緑色点灯し、警報ブザーが鳴動する。
【0063】
シャッターカーテン下降中に、エリアセンサが検知エリア2でセンサOFF状態を継続すると共に、安全センサがセンサOFF状態を継続すると、シャッターカーテンが下降を継続してリミットスイッチによって下限位置が検出されて、停止信号が出力されて、シャッターカーテンの下降が停止して開口部全閉状態となる。
【0064】
シャッターカーテン下降中に、エリアセンサが検知エリア2でセンサOFF状態からON状態となると、停止信号が出力されて、シャッターカーテンの下降が停止する。さらに、開信号が出力されて、シャッターカーテンが反転上昇する。同時に、信号灯が赤色点灯し、警報ブザーが鳴動する。
【0065】
反転上昇後の制御について幾つかの態様が考えられる。1つの態様では、検知エリア2でセンサONの状態では、シャッターカーテンは上昇を継続し、検知エリア2において、センサON状態からセンサOFF状態となると、その後一定時間経過(例えば1秒)後に、停止信号が出力され、シャッターカーテンの上昇が停止する。その後、検知エリア2におけるセンサOFF状態、安全センサOFF状態を確認して、シャッターカーテンが自動下降を行う。1つの態様では、検知エリア2でON状態となった後にタイマを用いて所定時間だけ反転上昇を行い、その後、検知エリア2におけるセンサOFF状態、安全センサOFF状態を確認して、シャッターカーテンが自動下降を行う。
【0066】
図19、図20に示すように、シャッターカーテンの下降中に、安全センサがOFF状態からON状態となると、停止信号が出力されてシャッターカーテンの下降が停止すると共に、開信号が出力されてシャッターカーテンが上昇を開始する。また、シャッターカーテンの上昇中ないし下降中に、手動操作器の停止押釦が押されて、停止スイッチがONとなった場合には、停止信号が出力されて、シャッターカーテンの上昇ないし下降が停止する。
【0067】
検知エリア1でのセンサON状態が継続され、シャッターカーテンが上昇を継続して上限に近づいた場合には、先ず、リミットスイッチによって、第2上限位置(減速用)が検出されると、シャッターカーテンの上昇速度が低速となると共に、エリアセンサによる検知が無効化される。シャッターカーテンがさらに上昇して、リミットスイッチによって、第1上限位置が検出されると、停止信号が出力されて、シャッターカーテンが上限位置で停止して開口部全開状態となる。その後の流れは、上記開口部半開状態後の流れを適用することができる。
【0068】
図21は、エリアセンサが検知エリア2を用いて上限検知を行う場合のフローチャートである。第2上限位置(減速用)が検出されて、シャッターカーテンの上昇速度が低速となり、シャッターカーテンがさらに上昇して、水平面状の検知エリア2の高さが開口部上方に設けた上限位置検出用の被検知部材ULを検知すると、停止信号が出力されて、シャッターカーテンが上限位置で停止して開口部全開状態となる。
【符号の説明】
【0069】
1 パネル
2 ガイドレール
4 開閉機
S、S1、S2 センサ
A1、A2 検知領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動昇降して開口部を開閉する扉体と、
開口部の前方空間に水平面状の検知領域を設定し、当該検知領域内に位置する物体を検知する検知手段と、
検知手段の検知・非検知に基づいて扉体の電動昇降を制御する制御部と、
を備え、
前記検知手段は、前記扉体の下端近傍の高さに位置すると共に、扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段であり、当該検知手段の昇降に伴い前記検知領域が昇降するようになっており、
前記制御部は、前記扉体の上昇時に、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止することで開口高さを制御する、
開閉制御装置。
【請求項2】
前記検知領域は、起動エリアを兼ねており、
前記制御部は、前記検知手段が非検知状態から検知状態になった時に、全閉状態あるいは半開状態で停止している扉体の上昇を開始する、
請求項1に記載の開閉制御装置。
【請求項3】
前記検知領域は、障害物検知エリアを兼ねており、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行う、請求項1、2いずれか1項に記載の開閉制御装置。
【請求項4】
前記検知手段により、領域の異なる複数の水平面状の検知領域が設定されている、請求項1〜3いずれか1項に記載の開閉制御装置。
【請求項5】
前記複数の検知領域は、少なくとも、第1エリアと、第2エリアと、を含み、
前記第1エリアは、開口高さ制御エリア、あるいは、開口高さ制御兼起動エリアであり、
前記第2エリアは、障害物検知エリア、上限位置検出エリア、下限位置検出エリアからなる群から選択された1つのエリア、あるいは、複数のエリアの兼用エリアである、
請求項4に記載の開閉制御装置。
【請求項6】
前記第2エリアは、開口部に近い側に設定され、前記第1エリアよりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の検知領域からなる障害物検知エリアであり、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記第2エリアにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行い、前記第1エリアのみにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時には、当該第1エリアでの検知を無効とし、前記扉体の下降を継続する、請求項5に記載の開閉制御装置。
【請求項7】
前記検知領域は障害物検知エリアを含み、
当該障害物検知エリアにおいて前記検知手段が非検知状態から検知状態となって扉体が反転上昇を開始すると、前記制御部は、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止する、請求項3、5、6いずれか1項に記載の開閉制御装置。
【請求項1】
電動昇降して開口部を開閉する扉体と、
開口部の前方空間に水平面状の検知領域を設定し、当該検知領域内に位置する物体を検知する検知手段と、
検知手段の検知・非検知に基づいて扉体の電動昇降を制御する制御部と、
を備え、
前記検知手段は、前記扉体の下端近傍の高さに位置すると共に、扉体の昇降に伴って昇降する可動の検知手段であり、当該検知手段の昇降に伴い前記検知領域が昇降するようになっており、
前記制御部は、前記扉体の上昇時に、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止することで開口高さを制御する、
開閉制御装置。
【請求項2】
前記検知領域は、起動エリアを兼ねており、
前記制御部は、前記検知手段が非検知状態から検知状態になった時に、全閉状態あるいは半開状態で停止している扉体の上昇を開始する、
請求項1に記載の開閉制御装置。
【請求項3】
前記検知領域は、障害物検知エリアを兼ねており、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行う、請求項1、2いずれか1項に記載の開閉制御装置。
【請求項4】
前記検知手段により、領域の異なる複数の水平面状の検知領域が設定されている、請求項1〜3いずれか1項に記載の開閉制御装置。
【請求項5】
前記複数の検知領域は、少なくとも、第1エリアと、第2エリアと、を含み、
前記第1エリアは、開口高さ制御エリア、あるいは、開口高さ制御兼起動エリアであり、
前記第2エリアは、障害物検知エリア、上限位置検出エリア、下限位置検出エリアからなる群から選択された1つのエリア、あるいは、複数のエリアの兼用エリアである、
請求項4に記載の開閉制御装置。
【請求項6】
前記第2エリアは、開口部に近い側に設定され、前記第1エリアよりも開口部から奥行寸法が小さい小面積の検知領域からなる障害物検知エリアであり、
前記制御部は、扉体の下降中に、前記第2エリアにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時に、扉体の下降の停止、あるいは、扉体の反転上昇を行い、前記第1エリアのみにおいて、前記検知手段が非検知状態から検知状態となった時には、当該第1エリアでの検知を無効とし、前記扉体の下降を継続する、請求項5に記載の開閉制御装置。
【請求項7】
前記検知領域は障害物検知エリアを含み、
当該障害物検知エリアにおいて前記検知手段が非検知状態から検知状態となって扉体が反転上昇を開始すると、前記制御部は、前記検知手段が検知状態にある間は前記扉体の上昇を継続し、前記検知手段が検知状態から非検知状態になったことに基づき扉体の上昇を停止する、請求項3、5、6いずれか1項に記載の開閉制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図19】
【図20】
【図21】
【図12】
【図13】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図19】
【図20】
【図21】
【図12】
【図13】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−36291(P2013−36291A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175365(P2011−175365)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(307038540)三和シヤッター工業株式会社 (273)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(307038540)三和シヤッター工業株式会社 (273)
【Fターム(参考)】
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