説明

集合住宅インターホンシステム

【課題】状態復旧信号を受信している最中でも地震情報等を早期に受信することにより、緊急度の高い警報の頭切れ状態を軽減する。
【解決手段】集合玄関機と、複数の居室親機と、管理室親機と、制御機とを設け、制御機には、異常状態である集合玄関機、居室親機及び管理室親機をそれぞれ正常状態に復旧させるための状態復旧信号を間欠的に生成する主制御回路を備え、各端末には、自端末が異常状態であるとき制御機の主制御回路から間欠送信されてくる状態復旧信号が有効であるとして異常状態から正常状態に復旧させ、自端末が正常状態であるとき状態復旧信号が無効であるとして正常状態を保持するための状態復旧・保持回路と、制御機から伝送されてくる受信信号の存在の有無を検出し、受信信号の存在を検出したときに受信信号による動作制御を行うための端末制御回路とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集合住宅用インターホンシステムに係り、特に当該集合住宅を保守・点検する作業者等の利便性とともにシステムの信頼性を向上させ、また、保守・点検作業中であっても確実に例えば地震情報の報知等を含む通常の動作を行なうことができる集合住宅用インターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から制御機の制御により異常状態の端末を早期に検出し、自動的にリセットをかけ正常状態に復旧させることによって集合住宅を保守・点検し、作業者等の利便性やシステムの信頼性を向上させることができる集合住宅インターホンシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された発明は、定期的又は設定部の操作を検出した制御機の主制御回路から送信される異常状態の端末を正常状態に復旧させるためのリセット信号を、各幹線に接続される管理室親機、集合玄関機、複数の居室親機をなす端末制御回路および端末制御回路リセット回路にそれぞれ伝送させ、これにより正常状態の端末の端末制御回路では、リセット回避信号を端末制御回路リセット回路に送出することでリセットされるのが回避され、リセット信号を認識できない異常状態の端末の端末制御回路では、リセット回避信号を端末制御回路リセット回路に送出しないことでリセットがかけられ正常状態に復旧されるというものである。
【0004】
【特許文献1】特開2000−278423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来例の集合住宅インターホンシステムにおいては、状態復旧信号(リセット信号)を送信している最中に地震警報等の緊急事態が生じて、地震情報を受信した場合であっても、状態復旧信号受信時間(例えば5秒間)は当該地震情報を受信することができず、警報内容の冒頭部分が欠落(頭切れ)してしまい、緊急度の高い情報を十分受信できない虞があった。
【0006】
本発明は、上述の難点を解消するためになされたもので、状態復旧信号を受信している最中でも地震情報等の緊急情報を早期に受信することにより、緊急度の高い警報の頭切れ状態を軽減することができる集合住宅インターホンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の集合住宅インターホンシステムの第1の態様は、集合住宅の集合玄関に設置され来訪者が居住者を呼び出して通話を成立させるための集合玄関機と、集合住宅の複数の住戸にそれぞれ設置され来訪者からの呼び出しに応答した居住者が通話を成立させるための居室親機と、集合玄関機及び居室親機の各端末の間でそれぞれ信号を送受信して、呼び出し、通話の制御を行うための制御機とを設け、制御機には、異常状態である集合玄関機及び居室親機をそれぞれ正常状態に復旧させるための状態復旧信号を間欠的に生成する主制御回路を備え、各端末には、自端末が異常状態であるとき制御機の主制御回路から間欠送信されてくる状態復旧信号が有効であるとして異常状態から正常状態に復旧させ、自端末が正常状態であるとき状態復旧信号が無効であるとして正常状態を保持するための状態復旧・保持回路と、制御機から伝送されてくる受信信号の存在の有無を検出し、受信信号の存在を検出したときに受信信号による動作制御を行うための端末制御回路とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の集合住宅インターホンシステムの第2の態様は、集合住宅の集合玄関に設置され来訪者が居住者又は管理人を呼び出して通話を成立させるための集合玄関機と、集合住宅の複数の住戸にそれぞれ設置され来訪者からの呼び出しに応答した居住者が通話を成立させるとともに、居住者が管理人を呼び出して通話を成立させるための居室親機と、集合住宅の管理室に設置され来訪者又は居住者からの呼び出しに応答して管理人が通話を成立させるための管理室親機と、集合玄関機、居室親機及び管理室親機の各端末の間でそれぞれ信号を送受信して、呼び出し、通話の制御を行うための制御機とを設け、制御機には、異常状態である集合玄関機、居室親機及び管理室親機をそれぞれ正常状態に復旧させるための状態復旧信号を間欠的に生成する主制御回路を備え、各端末には、自端末が異常状態であるとき制御機の主制御回路から間欠送信されてくる状態復旧信号が有効であるとして異常状態から正常状態に復旧させ、自端末が正常状態であるとき状態復旧信号が無効であるとして正常状態を保持するための状態復旧・保持回路と、制御機から伝送されてくる受信信号の存在の有無を検出し、受信信号の存在を検出したときに受信信号による動作制御を行うための端末制御回路とを備えたことを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の集合住宅インターホンシステムの第3の態様は、第1又は第2の態様において、状態復旧信号が送出されたとき状態復旧信号を認識できる正常な状態の端末の端末制御回路は状態復旧回避信号を状態復旧・保持回路に送出することで復旧されるのが回避され、状態復旧信号の認識できない異常な状態の端末の端末制御回路は状態復旧回避信号を状態復旧・保持回路に送出しないことで復旧されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
このような集合住宅用インターホンシステムによれば、状態復旧信号を送信している最中に地震警報等の緊急事態が生じても、間欠送信された状態復旧信号間で、当該地震警報信号を検出することができるので、緊急度の高い警報の頭切れ状態を軽減させることができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の集合住宅用インターホンシステムを適用した好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1は本発明による集合住宅用インターホンシステムの構成を示すブロック図の一例である。
【0013】
図1に示すように、本発明の集合住宅用インターホンシステムは、集合住宅をなす管理室、集合玄関にそれぞれ設置される管理室親機1、集合玄関機2と、集合住宅をなす複数の居室内にそれぞれ設置され個別の居室番号が割り当てられている居室親機3a、3b、3c、・・・と、管理室接続幹線L1、集合玄関接続幹線L2、居室接続幹線L3をそれぞれ介して管理室親機1、集合玄関機2、複数の居室親機3a、3b、3c、・・・が接続され、各端末間で成立される呼び出し、通話等を制御する制御機4とで構成されている。また、制御機4には気象庁等の外部機関5から外部ネットワーク6を介して送られてくる地震情報を受信するための地震速報受信機7が接続されている。
【0014】
管理室親機1には、管理室接続幹線L1を介して制御機4の通信回路40との間で各種データ信号を送受信する通信回路10と、管理室内の管理人が複数の居室内の住人を呼び出すために該当した居室番号を入力する操作部11と、操作部11にて入力された居室番号、呼出元又は警報報知元の居室の居室番号等を表示する表示部12と、通信回路10、操作部11、表示部12を適宜に制御する端末制御回路13と、定期的に(例えば、1時間に1回)、又は制御機4の後述する設定部43の所定の操作を検出したとき(設定検出時)に制御機4の主制御回路44から出力される状態復旧信号及び端末制御回路13にて検出される正常/異常の相違に基づいて入力される状態復旧回避信号の有無により異常状態の端末制御回路13にリセットをかけ正常状態に復旧させる状態復旧・保持回路14とが備えられている。
【0015】
また、端末制御回路13の入力側には操作部11と状態復旧・保持回路14の出力側が、出力側には表示部12と状態復旧・保持回路14の入力側の一方が接続され、入出力側には管理室接続幹線L1を介して制御機4の通信回路40、状態復旧・保持回路14の入力側の他方にそれぞれ接続された通信回路10が接続されている。
【0016】
集合玄関機2には、集合玄関接続幹線L2を介して制御機4の通信回路41との間で各種データ信号を送受信する通信回路20と、集合玄関の来訪者が複数の居室内の住人を呼び出すために該当した居室番号を入力する操作部21と、操作部21にて入力された居室番号等を表示する表示部22と、通信回路20、操作部21、表示部22を適宜に制御する端末制御回路23と、定期的に、又は制御機4の設定部43の所定の操作を検出したときに制御機4の主制御回路44から出力される状態復旧信号及び端末制御回路23にて検出される正常/異常の相違に基づいて入力される状態復旧回避信号の有無により異常状態の端末制御回路23にリセットをかけ正常状態に復旧させる状態復旧・保持回路24とが備えられている。
【0017】
また、端末制御回路23の入力側には操作部21と状態復旧・保持回路24の出力側が、出力側には表示部22と状態復旧・保持回路24の入力側の一方が接続され、入出力側には集合玄関接続幹線L2を介して制御機4の通信回路41、状態復旧・保持回路24の入力側の他方にそれぞれ接続された通信回路20が接続されている。
【0018】
複数の居室親機3a、3b、3c、・・・はそれぞれ同様な構成であり、居室接続幹線L3を介して制御機4の通信回路42との間で各種データ信号を送受信する通信回路30と、居室内の住人が管理室内の管理人を呼び出す、又は警報を報知するなどで適宜に操作する操作部31と、操作部31での各種操作情報、管理室内の管理人又は集合玄関の来訪者等からの呼び出しを適宜に表示する表示部32と、通信回路30、操作部31、表示部32を適宜に制御する端末制御回路33と、定期的に、又は制御機4の設定部43の所定の操作を検出したときに制御機4の主制御回路44から出力される状態復旧信号及び端末制御回路33にて検出される正常/異常の相違に基づいて入力される状態復旧回避信号の有無により異常状態の端末制御回路33にリセットをかけ正常状態に復旧させる状態復旧・保持回路34とが備えられている。
【0019】
また、端末制御回路33の入力側には操作部31と状態復旧・保持回路34の出力側が、出力側には表示部32と状態復旧・保持回路34の入力側の一方が接続され、入出力側には居室接続幹線L3を介して制御機4の通信回路42、状態復旧・保持回路34の入力側の他方にそれぞれ接続された通信回路30が接続されている。
【0020】
制御機4には、管理室接続幹線L1、集合玄関接続幹線L2、居室接続幹線L3をそれぞれ介して、管理室親機1の通信回路10との間、集合玄関機2の通信回路20との間、複数の居室親機3a、3b、3c、・・・の各通信回路30との間で各種データ信号を送受信する通信回路40、41、42と、当該集合住宅を保守・点検する作業者等が異常状態の端末にリセットをかけ正常状態に復旧させるために適宜に操作する設定部43と、定期的に、又は設定部43の所定の操作を検出したときに状態復旧信号を出力するとともに通信回路40、41、42を適宜に制御する主制御回路44とが備えられている。
【0021】
また、主制御回路44の入力側には設定部43が、入出力側には管理室接続幹線L1、集合玄関接続幹線L2、居室接続幹線L3をそれぞれ介して、管理室親機1の通信回路10、集合玄関機2の通信回路20、複数の居室親機3a、3b、3c、・・・の各通信回路30に接続された通信回路40、41、42がそれぞれ接続されている。
【0022】
このように構成された集合住宅用インターホンシステムにおいて、以下、その動作について説明する。
【0023】
制御機4は、従来例と同様に管理室親機1、集合玄関機2、複数の居室親機3a、3b、3c、・・・の操作部11、21、31での各種操作により、管理室接続幹線L1、集合玄関接続幹線L2、居室接続幹線L3をそれぞれ伝送される各種データ信号を送受信させ呼出報知、通話等を制御する。
【0024】
次に、定期的に又は当該集合住宅を保守・点検する作業者等による設定部43の適宜な操作により、制御機4の主制御回路44が待受状態から設定検出状態に移行されると、異常状態の端末にリセットをかけ正常状態に復旧させるための状態復旧信号S1が出力される。
【0025】
この状態復旧信号S1は、通信回路40、41、42に接続される管理室接続幹線L1、集合玄関接続幹線L2、居室接続幹線L3をそれぞれ介して、管理室親機1の通信回路10、集合玄関機2の通信回路20、複数の居室親機3a、3b、3c、・・・の各通信回路30に伝送される。
【0026】
ここで、複数の端末をなす管理室親機1、集合玄関機2、複数の居室親機3a、3b、3c、・・・のうち、例えば、管理室親機1および居室親機3aが正常状態であり、端末制御回路13、33にて正常状態が検出され、集合玄関機2および他の居室親機である3b、3c、・・・が異常状態であり、集合玄関機2の端末制御回路23、居室親機3b、3c、・・・の各端末制御回路33にて異常状態が検出されている場合において、正常状態の管理室親機1および居室親機3aのうち、管理室親機1の通信回路10に伝送された状態復旧信号S1は、端末制御回路13と状態復旧・保持回路14にそれぞれ入力され、正常状態の端末制御回路13は入力された状態復旧信号S1を認識してリセットを回避させるための状態復旧回避信号S2を状態復旧・保持回路14に出力する。これにより、端末制御回路13にはリセットがかからずに正常状態が保持される。
【0027】
同様に居室親機3aの通信回路30に伝送された状態復旧信号S1は、端末制御回路33と状態復旧・保持回路34にそれぞれ入力され、正常状態の端末制御回路33は入力された状態復旧信号S1を認識してリセットを回避させるための状態復旧回避信号S2を状態復旧・保持回路34に出力する。これにより、端末制御回路33にはリセットがかからずに正常状態が保持される。
【0028】
一方、異常状態の集合玄関機2の通信回路20、居室親機3b、3c、・・・の各通信回路30に伝送された状態復旧信号S1は、端末制御回路23と状態復旧・保持回路24および各端末制御回路33と各状態復旧・保持回路34にそれぞれ入力される。ここで、異常状態の端末制御回路23および各端末制御回路33は入力された状態復旧信号S1を認識できないため、状態復旧・保持回路24、34に上述のような状態復旧回避信号を出力することはない。これにより、集合玄関機2の端末制御回路23および居室親機3b、3c、・・・の各端末制御回路33には、状態復旧・保持回路24、34からのリセットがかけられ正常状態に復旧される。
【0029】
このような本発明の集合住宅インターホンシステムにおいて、上記実施の形態における状態復旧信号について詳述する。
【0030】
図2は状態復旧信号の送信状態を表す図であり、図2(a)は従来の集合住宅インターホンシステムの送信状態を表し、図2(b)は本発明の集合住宅インターホンシステムの送信状態を表したものである。
【0031】
図2(a)に示すように、従来の集合住宅インターホンシステムの状態復旧信号の送信状態は、一定時間(例えば、5秒間)状態復旧信号を送信し続けるため、他端末からの信号や地震速報のような緊急の情報が送信されてきても状態復旧信号が送信されている間は他からの信号が受信できない。従って、状態復旧信号の送信が終了した後の情報しか入手できず、例えば5秒間だけ情報が頭切れしてしまう状況が発生する。
【0032】
それに対して、本発明の集合住宅インターホンシステムでは、図2(b)に示すように、例えば0.9秒間状態復旧信号を送信し、次の0.1秒間は送信を停止することを繰り返し、間欠的に状態復旧信号を送信するようにしている。
【0033】
このような送信状態にすると、状態復旧信号の送信を停止している0.1秒の間に他端末からの信号や緊急の情報等を検出することができ、このような信号や情報を検出した場合、その後の状態復旧信号の送信を停止して待ち受け状態に戻るようにする。この結果、最長でも1秒後には緊急の地震速報などの報知が行えるようになる。
【0034】
なお、上記したように、最長で1秒間は情報の報知にタイムラグが生じるが、この程度のタイムラグはほとんど放送に影響を及ぼさない。また、状態復旧信号の送信間隔は上記のような0.9秒送信、0.1秒停止の例に制約される必要はなく、例えば、0.5秒送信、0.1秒停止などとしてもよい。即ち、間欠的に送信する間隔が短ければ緊急の情報等を極力タイムラグが短く、頭切れのない状態で報知することが可能となる。従って、状態復旧信号の送信間隔は集合住宅インターホンシステムの状況に応じて適宜適切に設定することができる。
【0035】
ところで、各端末では間欠送信される信号が例えば合計で3秒間検出することができれば状態復旧信号であることを認識するように設定することができる。ただし、この場合も集合住宅インターホンシステムの状況に応じて適宜変更が可能である。
【0036】
以上のような構成及び動作からなる本発明の集合住宅インターホンシステムにおいて状態復旧信号を受信していない場合には、外部機関5から外部ネットワーク6を介して送られた地震情報を地震速報受信機7により受信すると制御機から地震警報を報知させるための地震警報信号を各端末に送信する。各端末では、地震警報信号に基づいて表示部12、22、32を駆動して地震が発生したことを知らせる表示を行なうとともに、スピーカ(不図示)等の報知部を駆動させる制御を行ない、制御機4から送信された例えば、「地震です。約6秒後に震度5の地震が発生します。」等の放送をスピーカから報音させる。
【0037】
一方、状態復旧信号を受信している場合には、地震速報受信機7により地震情報を受信すると制御機から地震警報を報知させるための地震警報信号を各端末に送信する。各端末では、状態復旧信号を受信しているが、端末制御回路13、23、33は間欠送信される状態復旧信号間である0.1秒の間に他の信号を受信していないかを確認しているため、この場合は地震警報信号を受信したことを検出することができる。
【0038】
地震警報信号を検出すると端末制御回路13、23、33は状態復旧信号の受信を停止させ、検出した地震警報信号を優先的に受信させる。これにより、地震警報信号に基づいて表示部12、22、32を駆動して地震が発生したことを知らせる表示を行なうとともに、スピーカ等の報知部を駆動させて地震に関する放送をスピーカから報音させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の集合住宅インターホンシステムの構成を示すブロック図の一例である。
【図2】本発明の集合住宅インターホンシステムの状態復旧信号の送信状態を表す図である。
【符号の説明】
【0040】
1 管理室親機
2 集合玄関機
3a、3b、3c 居室親機
4 制御機
13、23、33 端末制御回路
14、24、34 状態復旧・保持回路
44 主制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集合住宅の集合玄関に設置され来訪者が居住者を呼び出して通話を成立させるための集合玄関機(2)と、前記集合住宅の複数の住戸にそれぞれ設置され前記来訪者からの呼び出しに応答した前記居住者が通話を成立させるための居室親機(3a、3b、3c、・・・)と、前記集合玄関機及び前記居室親機の各端末の間でそれぞれ信号を送受信して、前記呼び出し、前記通話の制御を行うための制御機(4)とを設け、
前記制御機には、異常状態である前記集合玄関機及び前記居室親機をそれぞれ正常状態に復旧させるための状態復旧信号(S1)を間欠的に生成する主制御回路(44)を備え、
前記各端末には、自端末が異常状態であるとき前記制御機の前記主制御回路から間欠送信されてくる前記状態復旧信号が有効であるとして異常状態から正常状態に復旧させ、自端末が正常状態であるとき前記状態復旧信号が無効であるとして正常状態を保持するための状態復旧・保持回路(24、34)と、前記制御機から伝送されてくる受信信号の存在の有無を検出し、前記受信信号の存在を検出したときに前記受信信号による動作制御を行うための端末制御回路(23、33)とを備えたことを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項2】
集合住宅の集合玄関に設置され来訪者が居住者又は管理人を呼び出して通話を成立させるための集合玄関機(2)と、前記集合住宅の複数の住戸にそれぞれ設置され前記来訪者からの呼び出しに応答した前記居住者が通話を成立させるとともに、前記居住者が管理人を呼び出して通話を成立させるための居室親機(3a、3b、3c、・・・)と、前記集合住宅の管理室に設置され前記来訪者又は前記居住者からの呼び出しに応答して前記管理人が通話を成立させるための管理室親機(1)と、前記集合玄関機、前記居室親機及び前記管理室親機の各端末の間でそれぞれ信号を送受信して、前記呼び出し、前記通話の制御を行うための制御機(4)とを設け、
前記制御機には、異常状態である前記集合玄関機、前記居室親機及び前記管理室親機をそれぞれ正常状態に復旧させるための状態復旧信号(S1)を間欠的に生成する主制御回路(44)を備え、
前記各端末には、自端末が異常状態であるとき前記制御機の前記主制御回路から間欠送信されてくる前記状態復旧信号が有効であるとして異常状態から正常状態に復旧させ、自端末が正常状態であるとき前記状態復旧信号が無効であるとして正常状態を保持するための状態復旧・保持回路(14、24、34)と、前記制御機から伝送されてくる受信信号の存在の有無を検出し、前記受信信号の存在を検出したときに前記受信信号による動作制御を行うための端末制御回路(13、23、33)とを備えたことを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項3】
前記状態復旧信号が送出されたとき前記状態復旧信号を認識できる正常な状態の端末の端末制御回路は状態復旧回避信号(S2)を前記状態復旧・保持回路に送出することで復旧されるのが回避され、前記状態復旧信号の認識できない異常な状態の端末の端末制御回路は状態復旧回避信号を前記状態復旧・保持回路に送出しないことで復旧されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の集合住宅インターホンシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−81796(P2009−81796A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−251042(P2007−251042)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000100908)アイホン株式会社 (777)
【Fターム(参考)】