説明

集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構

【課題】流量センサ部自体にサーマルサイフォン現象対策を行わなくてもこれを防止できる集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構を提供する。
【解決手段】一対のセンサコイルからなる流量センサ10が水平姿勢状態で本体ブロック1に設けられているマスフローコントローラ3と流体供給ラインLの一部を構成するバルブ等とを繋ぐ繋ぎ流路t,t,t,tを有する複数の基板91〜94とを備えた集積タイプのマスフローコントローラにおいて、前記マスフローコントローラ3の前記基板91〜94への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部10においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板91〜94とは異なる繋ぎ流路N,Nを有する取替基板80を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、半導体製造プロセスでのウェハーの膜付けや、エッチング等に使用される半導体ガス供給装置に具備されたガス(流体)を流すためのガス供給ラインに設置され、バルブ等の他の構成部材と同じ取付け部を有するコンパクト化された集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体の製造に用いられるパージガスを含む各種のガスをウェハー等に供給する場合、それらのガス供給ラインにマスフローコントローラをそれぞれ設け、これによってガス流量をそれぞれ調節するとともに、マスフローコントローラのガス入口側およびガス出口側に通常複数個のバルブやフィルタあるいはレギュレータ等の等の構成部材が設置されている。
【0003】
そして、ガス供給ラインを小型化するためにバイパス素子の流路方向と制御バルブの弁の作動方向が同じとなるように前記バイパス素子および制御バルブを集積させることによりバルブやフィルタ等の構成部材と同じ取付け部を持たせた図8〜図10に示すような集積タイプのマスフローコントローラ3が提案されている(特願平11−365471号明細書、図面参照)。この集積タイプのマスフローコントローラ3には、ガスの流量測定を行う流量センサ部10を構成する平面視U字状の細管15が本体ブロック1のベース取付け部2の下面(マスフローコントローラの取付け面)mに平行な水平姿勢状態で本体ブロック1の一方側面nに設けられており、この細管5の中央部分15aには一対のセンサコイル16,17が巻設されている。
【0004】
図8は、前記集積タイプのマスフローコントローラ3を用いたガス供給ラインLを示している。このガス供給ラインLは、金属製設置板99等にX方向に並んで設置されている基板90〜96の上方から複数個のバルブ50および複数個のフィルタ51を、基板90〜96に着脱自在に取付けるとともに、集積タイプのマスフローコントローラ3も、基板92,93の上方から基板92,93を跨ぐ形で着脱自在に取付けて構成されている。なお、前記ベース取付け部2の下面(マスフローコントローラの取付け面)mはX−Y平面に平行である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図8に示すようなガス供給ラインLの配置では、細管5の二つのセンサコイル16,17が位置する中央部分15aがY方向に沿う状態で水平になり、二つのセンサコイル16,17の間に位置的に上下関係がなく二つのセンサコイル16,17の高さの位置が互いに等しいので、これらのセンサコイル16,17の間でサーマルサイフォン現象が生ずることはない。
【0006】
このサーマルサイフォン現象とは、分子量の大きい流体の場合に起きる現象で、一方のセンサコイル17が他方のセンサコイル16よりも上位に位置したり、一方のセンサコイル16が他方のセンサコイル17よりも上位に位置したりする場合に発生する。すなわち、細管5内部において生じる熱対流により細管5内をガスが流れなくても流れているような現象が生じ、これによりゼロ点が変化するため、流量の測定結果に誤差が生じるという不都合がある。
【0007】
一方、配管系統の構成上あるいは前記マスフローコントローラ3の設置スペースなどの関係で二つのセンサコイル16,17の間に位置的に上下関係ができてサーマルサイフォン現象が生じることがある。
【0008】
すなわち、図8において、X軸のまわりに右向きであれ、左向きであれガス供給ラインLを角度θ(0°<θ<180°)だけ回転させた場合、例えばX軸のまわりに左向きに(R方向)90°回転させた場合、マスフローコントローラ3は、マスフローコントローラ3の基板92,93への取付姿勢が図10に示した状態から、図4(A)に示すように、高さ方向(Z方向)に沿った状態になるので、二つのセンサコイル16,17の間に位置的に上下関係ができてサーマルサイフォン現象が生じることになる。
【0009】
このサーマルサイフォン現象をなくすための対策として、サーマルサイフォン現象対応の補償コイル(センサ)を用いることが考えられるが構造が複雑になる。
【0010】
この発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、流量センサ部自体にサーマルサイフォン現象対策を行わなくてもこれを防止できる集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、この発明は、流量センサ部の細管のうち、一対のセンサコイルを巻回してある部分が本体ブロックの取付け面に平行な水平姿勢状態で本体ブロックに設けられているマスフローコントローラと、このマスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置してマスフローコントローラの流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有する取替基板を設けてある。
【0012】
また、この発明は別の観点から、流量センサ部の細管のうち、一対のセンサコイルを巻回してある部分が本体ブロックの取付け面に平行な水平姿勢状態で本体ブロックに設けられているマスフローコントローラと、このマスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置してマスフローコントローラの流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラの前記取付け面および前記基板間に介装されるアタプタを設けてある。
【0013】
また、この発明は更に別の観点から、本体ブロックの取付け部の取付け面に流体入口と流体出口を形成し、これら流体入口と流体出口を接続する流体流路中に制御バルブを設け、流体入口と制御バルブとの間に、流体をバイパスさせるバイパス素子と、流体の流量測定を行う流量センサ部とを並列的に設け、前記バイパス素子の流路方向と前記制御バルブの弁の作動方向が同じとなるように前記バイパス素子および制御バルブを集積させてある集積タイプのマスフローコントローラと、前記マスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置して前記マスフローコントローラの前記流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、前記マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有する取替基板を設けてある。
【0014】
更に、この発明は、本体ブロックの取付け部の取付け面に流体入口と流体出口を形成し、これら流体入口と流体出口を接続する流体流路中に制御バルブを設け、流体入口と制御バルブとの間に、流体をバイパスさせるバイパス素子と、流体の流量測定を行う流量センサ部とを並列的に設け、前記バイパス素子の流路方向と前記制御バルブの弁の作動方向が同じとなるように前記バイパス素子および制御バルブを集積させてある集積タイプのマスフローコントローラと、前記マスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置して前記マスフローコントローラの前記流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、前記マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラの前記取付け面および前記基板間に介装されるアタプタを設けてあることを特徴とする集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構を提供する。
【発明の効果】
【0015】
この発明では、流量センサ部の細管のうち、一対のセンサコイルを巻回してある部分が本体ブロックの取付け面に平行な水平姿勢状態で本体ブロックに設けられている集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢の変更に伴い前記マスフローコントローラの流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラの取付け面および前記基板間に介装されるアタプタおよび/または前記基板とは異なる繋ぎ流路を有する取替基板を設けているので、前記流量センサ部自体にサーマルサイフォン現象対策を行わなくても如何なる向きのガス供給ラインでもサーマルサイフォン現象の発生をなくすことができ、流量測定精度を向上できる利点がある。
【0016】
また、この発明では、バイパス素子の流路方向と前記制御バルブの弁の作動方向が同じとなるように前記バイパス素子および制御バルブを集積させてある集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢の変更に伴い前記マスフローコントローラの流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラの取付け面および前記基板間に介装されるアタプタおよび/または前記基板とは異なる繋ぎ流路を有する取替基板を設けているので、前記流量センサ部自体にサーマルサイフォン現象対策を行わなくても如何なる向きのガス供給ラインでもサーマルサイフォン現象の発生をなくすことができ、流量測定精度を向上できる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3は、バルブ等の他の構成部材と同じ大きさのベース取付け部を設けることでガス供給ラインを小型化できる集積タイプのマスフローコントローラ(図8〜図10参照)を用いたこの発明の第1の実施形態を示す。
【0018】
この発明の特徴的構成を説明する前に、図8〜図10を用いて、集積タイプのマスフローコントローラ3について説明する。
図8〜図10において、1は本体ブロックで、平面視正方形(一辺aの長さが例えば39mm)のベース取付け部2が形成されている。すなわち、横の長さAも縦の長さBも同じ(A=B=a)である。このベース取付け部2の四隅には、半導体の製造に用いられるパージガスを含む各種のガスをウェハー等に供給するガス供給ラインLを形成するためのベースとしての基板(ベースブロック)90〜96にマスフローコントローラ3を着脱自在に取り付けて固定するためのネジ穴5が所定のピッチbを有して設けられている。5aはネジ穴5に螺合するボルトである。前記ピッチbは、例えば40mmである。このピッチbは、例えば、半導体製造プロセスでのウェハーの膜付けやエッチング等に使用されるガスを流すためのガス供給ラインLにマスフローコントローラ3とともに設置される各種のバルブ50、逆止弁あるいはフィルタ51等の構成部材のベース取付け部52に形成されているネジ穴55,55間のピッチと同一に設定してある。
【0019】
前記本体ブロック1内には、バイパス素子7取り付け用のブロック6を介して、ガス(流体の一例)Gをバイパスさせるバイパス素子7が高さ方向(Z方向)に長く設置されている。なお、この実施形態ではバイパス素子7としてキャピラリタイプのものを示しているが、テーパーピン、エッチングプレート等のタイプのものを用いてもよい(特願平11−305795号の明細書、図面参照)。
8aは、本体ブロック1の下面、すなわち、ベース取付け部2の下面(取付け面)mに設けた流体入口で、この流体入口8aからバイパス素子7の上流端7aに至る第1流路(マスフローコントローラ3の入口流路)9が本体ブロック1内に形成されている。前記ブロック6もバイパス素子7と同様にZ方向に設置されている。このブロック6は、上方開口6aと下方開口6bと保持部6cと保持部6cの中央に形成される側面中央穴6dと下方開口6bの直上に形成される側面下方穴6eを有する。前記ブロック6は本体ブロック1内に設けたガス流路空間H内に嵌め込まれ、保持部6cを介して前記ブロック6内にバイパス素子7が設置される。100は、前記本体ブロック1の内面と前記ブロック6間をシールするメタルOリングである。
【0020】
10は、流体の流量測定を行う流量センサ部で、本体ブロック1の一方側面nに設けてある。この側面nはベース取付け部2の平坦な上面kから垂直に、かつ、上方に至る面であり、かつ、マスフローコントローラ3は前記側面nがY方向に沿うよう前記基板92,93を跨ぐ形で取り付けられる。そして、本体ブロック1は、これら一方側面n、上面kを跨ぐ形で、これらの中央に縦断面直角三角形の突出部30を有する。この突出部30内には、マスフローコントローラ3の出口流路(第7流路)24(後述する)の一部を構成する流路が形成されている。
【0021】
12は、本体ブロック1の内面において、前記ブロック6の側面下方穴6eに連通するよう開設された測定流路入口である。また、13は、本体ブロック1の内面において、前記ブロック6の側面中央穴6dに連通するよう開設された測定流路出口である。
【0022】
前記流量センサ部10は、バイパス素子7のガス流路11に連通するよう一端を前記測定流路入口12に、他端を測定流路出口13に、それぞれ取付部材14,19を介して接続されたセンサ管15を備えている。このセンサ管15は、平面視U字状に形成された例えば薄肉毛細管(キャピラリ)よりなる。すなわち、前記センサ管15は、前記側面nに平行なセンサ流路部分15aと、この一端から直角に折れ曲がり取付部材14に至るセンサ流路部分15bと、前記流路部分15aの他端から直角に折れ曲がり取付部材19に至るセンサ流路部分15cとよりなる。更に、前記センサ流路部分15aには2つの熱式質量流量センサ素子としての自己発熱抵抗体(以下、単にセンサコイルという)16,17が巻回されており、センサコイル16,17はブリッジ回路(図示してない)に接続されている。前記取付部材14,19は、前記側面nに抵抗溶接されている。
【0023】
なお、18は、センサ管15およびセンサコイル16,17を覆う断熱性のカバーで、風による熱影響を防止する。
【0024】
20は、測定流路入口12とセンサ流路部分15bとを繋ぐ第2流路であり、また、21は、センサ流路部分15cと測定流路出口13とを繋ぐ第3流路である。前記第2流路20は、本体ブロック1内に上向きに傾斜状態で形成されている。また、前記第3流路21は、本体ブロック1内に水平状態で、すなわち、ベース取付け部2の上面kに平行に形成されている。22は、測定流路出口13と前記上方開口6aを繋ぐ第4流路である。
【0025】
31は、ガスGの流量を制御するための制御バルブである。この制御バルブ31は、流量センサ部10からの流量測定信号と流量設定信号とを比較制御回路(図示せず)において比較し、この比較制御回路から出力される制御信号に基づいて制御されることにより弁開度を変え、これによってガスGの流量を制御するように構成されている。前記制御バルブ31は、例えば、弁ブロック32と、弁ブロック押さえ部材33と、両者32,33に挟まれたダイヤフラム34と、ダイヤフラム34の中央に位置して弁ブロック32の上面中央開口40の開度を調節する弁体35と、この弁体35を常時上方に付勢するばね(図示せず)と、ばねの付勢力に抗して弁体35を押圧駆動するアクチュエータ37と、弁ブロック38に螺着された筒状のケース39とから主としてなる。
そして、この集積タイプのマスフローコントローラ3では、前記弁体35の作動方向が前記バイパス素子7のガス流路11と同じとなるようにバイパス素子7および制御バルブ31を集積させてある。そのため、上述したように、マスフローコントローラ3のベース取付け部2に形成されるネジ穴5,5,5,5間相互のピッチbを、バルブ50、逆止弁あるいはフィルタ51等の構成部材のベース取付け部52に形成されているネジ穴55,55間のピッチと同一に設定できる。
【0026】
前記弁ブロック32には、上流の第4流路22と前記上面中央開口40を繋ぐ第5流路41と、弁ブロック32の上面両端に位置する環状開口42と流体出口8bに至る前記出口流路(第7流路)24を繋ぐ環状の第6流路43が形成されている。前記第7流路24は、前記突出部30内に傾斜状態で形成されている。前記第7流路24は本体ブロック1の下面(取付け面)mに設けた流体出口に連通する。
【0027】
更に、前記弁ブロック32は下部フランジ32aを有し、下部フランジ32aには、四隅に六角穴付ボルト44が設けられている。一方、本体ブロック1の上面Sは、下部フランジ32aの下面Pと同一形状になっており、上面Sにおける前記ボルト44の対応位置にボルト穴(図示せず)が形成されている。そして、制御バルブ31は、本体ブロック1の上面SにメタルOリング46a,46bを介して六角穴付ボルト44で締め付けられて固定される。なお、3aは、マスフローコントローラ3のケースである。
【0028】
この実施形態においては、バイパス素子7取り付け用のブロック6の上方開口6aの直上に弁ブロック32の上面中央開口40に向かう真っ直ぐな第5流路41を形成するように本体ブロック1の上面Sに制御バルブ31を設置してある。
【0029】
上述した構成よりなるマスフローコントローラ3では、流量センサ部10および制御バルブ31をそれぞれ、本体ブロック1の側面nおよび本体ブロック1の上面Sに設置して弁体35の作動方向が前記バイパス素子7のガス流路11と同じとなるようにバイパス素子7および制御バルブ31を集積させることにより、従来流量センサ部と制御バルブとを本体ブロック側に設置していた分だけ長くなっていたベース取付け部をコンパクト化できる。すなわち、マスフローコントローラ3のベース取付け部2を、ガス供給ラインLに設置された各種のバルブ50、逆止弁あるいはフィルタ51等の構成部材のベース取付け部52と同一寸法に標準化でき、より集積化が行えることになり、ウェハーの大型化に対応できる。
【0030】
以下、図1〜図4を用いてこの発明の特徴的構成について説明する。なお、図1〜図4において、図8〜図10に示した符号と同一のものは、同一または相当物である。
【0031】
図1および図2は、図8に示した前記集積タイプのマスフローコントローラ3を用いたガス供給ラインLをX軸のまわりでR方向に例えば90°回転させた場合のこの発明のガス供給ラインL’を示している。すなわち、前記マスフローコントローラ3の基板への取付姿勢が両ラインL,L’では異なっている。また、図3(A)は、マスフローコントローラ3のガス供給ラインLにおける基板92,93への取付姿勢を示し、図3(C)および図4(B)は、この発明のガス供給ラインL’におけるマスフローコントローラ3の取付姿勢を示し、図3(B)および図4(A)は、ガス供給ラインLをX軸のまわりに90°回転させたことにより、二つのセンサコイル16,17の間に位置的に上下関係ができていることを示すための図である。なお、図3(A)〜図3(C)では、二つのセンサコイル16,17を省略してある。
【0032】
この発明のガス供給ラインL’で用いる基板のうち、前記基板90,91,94〜96は、いずれも直方体にブロック形成されている。基板90,96は、同一形状である。また、基板91,94,95は、いずれも直方体にブロック形成されているが、基板90,96とはX方向の長さが異なる。なお、この発明のガス供給ラインL’で用いる基板としては直方体にブロック形成されているものに限るものではなく、例えば断面T型にブロック形成されたもの等も採用できる。
【0033】
前記基板90は、バルブ50のベース取付け部52に形成されているガス流路52aとフィルタ51のベース取付け部52に形成されているガス流路(図示せず)とを繋ぐ繋ぎ流路tを有する。この繋ぎ流路tは、例えば縦断面V字状の貫通穴Tによって形成されている。また、前記基板90は、フィルタ51の前記ベース取付け部52に形成されているガス流路(図示せず)とガス導入口98aを連通する導入流路tを有する。
【0034】
前記基板91は、バルブ50の前記ガス流路52aと、隣接する下流側のバルブ50のベース取付け部52に形成されているガス流路52bとを繋ぐ繋ぎ流路tを有する。この繋ぎ流路tは、例えば縦断面V字状の貫通穴Tによって形成されている。
【0035】
そして、前記基板94および95は前記基板91と同一構成である。すなわち、前記基板94の繋ぎ流路tは、例えば縦断面V字状の貫通穴Tによって形成されている。前記基板95の繋ぎ流路tは、例えば縦断面V字状の貫通穴Tによって形成されている。
【0036】
前記基板96は、最下流端に位置するバルブ50のベース取付け部52に形成されているガス流路52aと、最下流端に位置するフィルタ51のベース取付け部52に形成されているガス流路(図示せず)とを繋ぐ繋ぎ流路tを有する。この繋ぎ流路tは、例えば縦断面V字状の貫通穴Tによって形成されている。更に、前記基板96は、ガス導出口98bとフィルタ51のベース取付け部52に形成されているガス流路(図示せず)を連通する導出流路tを有する。
【0037】
また、図3(A)に示すガス供給ラインLで用いられていた基板92,93は、前記基板91,94,95と同一構成であり、前記基板92の繋ぎ流路tは、例えば縦断面V字状の貫通穴Tによって形成されている。前記基板93の繋ぎ流路tは、例えば縦断面V字状の貫通穴Tによって形成されている。
なお、前記繋ぎ流路t〜tの形状は適宜設定されるもので、縦断面L字状等のものもある。
【0038】
また、図3(A)において、99は、前記基板90〜96が着脱自在に固定設置される設置板で、前記基板90〜96がX方向に並んで設置されている。この設置板99は、例えばアルミニウム等の金属板が採用されている。
【0039】
この実施形態では、センサコイル16,17の間でサーマルサイフォン現象が生ずることがないよう図3(A)および図8に示されたガス供給ラインLの基板90〜96のうち、集積タイプのマスフローコントローラ3が取り付けられている二つの基板92および93を設置板99から取り外し、これら基板92および93に替えて新たな基板(取替基板)80を基板91および94間の設置板99上に設置し、更に、この基板80の一方面である当接面m上に、前記マスフローコントローラ3のベース取付け部2の下面(取付け面)mの全部を当接させて前記マスフローコントローラ3をガス供給ラインL’に配置するようにしている。
【0040】
前記基板80は直方体にブロック形成されているが、基板91,94,95よりはX方向の長さが長い。
【0041】
更に、前記基板80は、マスフローコントローラ3の取付け面mが当接する当接面mに所定間隔をおいて四つの開口81〜84を有するとともに、開口81,82を持つ例えば縦断面V字状の貫通穴81’と、開口83,84を持つ例えば縦断面V字状の貫通穴83’とを有する。すなわち、前記取替基板80は、二つの貫通穴81’、貫通穴83’を有し、前記貫通穴81’によって前記取替基板80の繋ぎ流路Nが形成されるとともに、前記貫通穴83’によって前記取替基板80の繋ぎ流路Nが形成されている。
なお、貫通穴81’,83’の形状は縦断面V字状に限るものではない。
【0042】
前記開口82,83は、マスフローコントローラ3の取付け面mを当接面m1に当接させたときに、取付け面mに設けた流体入口8aが開口82に整合し、かつ、取付け面mに設けた流体出口8bが開口83に整合するよう位置している。
【0043】
一方、前記開口81は、マスフローコントローラ3の直上流側に隣接するバルブ50が基板80と基板91を跨ぐ形で取り付けるときに、バルブ50のベース取付け部52に形成されている前記ガス流路52b(図2参照)の出口52b’と整合するよう位置している。
【0044】
また、前記開口84は、マスフローコントローラ3の直下流側に隣接するバルブ50が基板80と基板94を跨ぐ形で取り付けるときに、バルブ50のベース取付け部52に形成されている前記ガス流路52c(図2参照)の入口52c’と整合するよう位置している。
【0045】
而して、図3(A)に示したガス供給ラインLをX軸のまわりに90°回転させたガス供給ラインL’にセンサコイル16,17の間でサーマルサイフォン現象が生ずることがないようマスフローコントローラ3を取付けるには、図3(B)に示すように、(1)基板92,93からマスフローコントローラ3を取り外し、続いて、(2)二つの基板92および93を設置板99から取り外し、(3)これら基板92および93に替えて新たな前記基板80を基板91および94間の設置板99上に設置する。更に、(4)この基板80の一方面である当接面m上に、前記マスフローコントローラ3のベース取付け部2の下面(取付け面)mの全部を当接させて前記マスフローコントローラ3をガス供給ラインL’に配置する。このとき、図4(A)に示すようにセンサコイル16,17に上下関係がある状態で前記マスフローコントローラ3を基板80に取り付けたのではサーマルサイフォン現象が生ずるので、前記マスフローコントローラ3を基板80に取り付けるにあたり、図3(B)に示すマスフローコントローラ3をY軸のまわりに90°回転させてセンサ管15の中央部分15aが水平状態になるようにする。これにより、センサコイル16,17に上下関係がなくなる〔図4(B)参照〕。
【0046】
このように、基板を取り替える作業と、取り替えた基板80にマスフローコントローラ3の位置を取り付ける際に、サーマルサイフォン現象が生ずることがないようマスフローコントローラ3の取り付け姿勢を変更するだけの簡易な作業で、流量センサ部15自体にサーマルサイフォン現象対策を行わなくても如何なる向きのガス供給ラインでもサーマルサイフォン現象の発生をなくすことができ、流量測定精度を向上できる利点がある。
【0047】
図5、図6は、基板92および93に替わる取替基板として三つの基板部分からなる基板を用いたこの発明の第2の実施形態を示す。なお、図5において、図1〜図4、図8〜図10に示した符号と同一のものは、同一または相当物である。また、図5(A)は、図3(B)と同一のものである。また、図5(B)は、図3(C)に対応している。
【0048】
図5(B)および図5(C)において、取替基板100は、上流側に位置する基板部分101と下流側に位置する基板部分102と両部分101,102の中間に位置する基板部分103からなる。これら基板部分101,102,103はそれぞれ直方体にブロック形成されているが、基板部分101,102は同一構成をなし、基板部分103と基板部分101,102はX方向の長さが異なる。
【0049】
更に、前記基板部分103は、マスフローコントローラ3の取付け面mが当接する当接面mに所定間隔をおいて二つの開口200,201を有するとともに、Z方向に沿う両側面にそれそれ一つの開口202,203を有する。また、開口200,202を持つ湾曲形状の貫通穴200’と、開口201,203を持つ湾曲形状のの貫通穴201’とを有する。
【0050】
マスフローコントローラ3の取付け面mに設けた流体入口8aと流体出口8bの整合関係は以下の通りである。流体入口8aが開口200に整合し、かつ、流体出口8bが開口201に整合するよう開口200,201間の間隔が設定されている。
【0051】
一方、前記基板部分101は、前記開口202に整合する開口210をZ方向に沿う下流側側面に有するとともに、バルブ50のベース取付け部52に形成されている前記ガス流路52bの出口52b’〔図2および図6参照〕と整合する開口211が前記基板部分101のバルブ50当接面m〔図6参照〕に対応する面mに形成されている。そして、前記基板部分101は、開口210,211を持つL字形状のの貫通穴300を有する。
【0052】
一方、前記基板部分102は、前記開口203に整合する開口215をZ方向に沿う上流側側面に有するとともに、前記開口211に対応する開口216を有する。そして、前記基板部分102は、開口215,216を持つL字形状の貫通穴301を有する。
【0053】
前記開口202,211は、メタルOリング251を介して連通している。また、前記開口203,215も、メタルOリング252を介して連通している。
【0054】
253は、基板部分101,103同士、および、基板部分102,103同士をそれぞれ締付けるためのビスで、基板部分101の上流側側面および基板部分102の下流側側面の四隅にそれぞれ設けた貫通穴253aと、基板部分103の上流側側面および基板部分103の下流側側面の四隅にそれぞれ設けたビス穴253bに挿入される。
そして、取替基板100は、前記貫通穴300および貫通穴200’で形成された繋ぎ流路Mと、前記貫通穴301および貫通穴201’で形成された繋ぎ流路Mを有する。この実施形態では、二個の隣接する基板、すなわち、繋ぎ流路tを有する基板92と、繋ぎ流路tを有する基板93とを取替基板100に取替えている。
【0055】
図7は、基板92および93と、マスフローコントローラ3との間にアタプタ400を介装してなるこの発明の第3の実施形態を示す。なお、図7において、図1〜図6、図8〜図10に示した符号と同一のものは、同一または相当物である。また、図7(A)は、図3(B)と同一のものである。また、図7(B)は、図3(C)に対応している。
【0056】
前記アタプタ400は、直方体にブロック形成されており、基板91,92,93,94とほぼ同じ大きさを有し、基板92,93を跨ぐように取り付けられる。
【0057】
前記アタプタ400は、マスフローコントローラ3の取付け面mが当接する当接面mに所定間隔をおいて二つの開口401,402を有するとともに、基板92のアタプタ当接面mに形成されている開口500に整合する開口404を当接面mとは反対の面mに有する。この反対の面mは、基板93のアタプタ当接面mに形成されている開口510に整合する開口406を有する。
【0058】
更に、前記開口401,402は、マスフローコントローラ3の取付け面mを当接面mに当接させたときに、取付け面mに設けた流体入口8aが開口401に整合し、かつ、取付け面mに設けた流体出口8bが開口402に整合するよう位置している。
【0059】
また、図7(C)にも示すように、開口401,404を持つ略直線状の貫通穴600と、開口402,406を持つ略直線状の貫通穴601とを有する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す全体斜視図である。
【図2】上記実施形態における全体構成説明図である。
【図3】(A)は、上記実施形態において用いた集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢変更前のガス供給ラインを示す要部斜視図である。(B)は、前記集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢変更途中のガス供給ラインを示す要部斜視図である。(C)は、前記集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢変更後のガス供給ラインを示す要部斜視図である。
【図4】(A)は、前記集積タイプのマスフローコントローラの取付姿勢によっては流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずることを説明するための図である。(B)は、サーマルサイフォン現象が起こらない状態での前記集積タイプのマスフローコントローラの取付姿勢を示す図である。
【図5】(A)は、この発明の第2の実施形態において用いた集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢変更途中のガス供給ラインを示す要部斜視図である。(B)は、上記第2の実施形態において用いた集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢変更後のガス供給ラインを示す要部斜視図である。(C)は、上記第2の実施形態における取替基板を示す構成説明図である。
【図6】上記第2の実施形態におけるガス供給ラインを示す構成説明図である。
【図7】(A)は、この発明の第3の実施形態において用いた集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢変更途中のガス供給ラインを示す要部斜視図である。(B)は、上記第3の実施形態において用いた集積タイプのマスフローコントローラの基板への取付姿勢変更後のガス供給ラインを示す要部斜視図である。(C)は、上記第3の実施形態におけるアタプタを示す平面図である。
【図8】集積タイプのマスフローコントローラを用いたマスフローコントローラの取付姿勢変更前のガス供給ラインを示す斜視図である。
【図9】この発明で用いた集積タイプのマスフローコントローラを示す構成説明図である。
【図10】この発明で用いた集積タイプのマスフローコントローラを示す平面図である。
【符号の説明】
【0061】
1 本体ブロック
2 取付け部
3 マスフローコントローラ
7 バイパス素子
8a 流体入口
8b 流体出口
10 流量センサ部
11 バイパス素子のガス流路
15 細管
16,17 センサコイル
31 制御バルブ
35 弁体
91〜94 基板
80,100 取替基板
n 本体ブロックの一方側面
,t,t,t 基板の繋ぎ流路
,N、M,M 取替基板の繋ぎ流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流量センサ部の細管のうち、一対のセンサコイルを巻回してある部分が本体ブロックの取付け面に平行な水平姿勢状態で本体ブロックに設けられているマスフローコントローラと、このマスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置してマスフローコントローラの流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有する取替基板を設けてあることを特徴とする集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構。
【請求項2】
流量センサ部の細管のうち、一対のセンサコイルを巻回してある部分が本体ブロックの取付け面に平行な水平姿勢状態で本体ブロックに設けられているマスフローコントローラと、このマスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置してマスフローコントローラの流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラの前記取付け面および前記基板間に介装されるアタプタを設けてあることを特徴とする集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構。
【請求項3】
本体ブロックの取付け部の取付け面に流体入口と流体出口を形成し、これら流体入口と流体出口を接続する流体流路中に制御バルブを設け、流体入口と制御バルブとの間に、流体をバイパスさせるバイパス素子と、流体の流量測定を行う流量センサ部とを並列的に設け、前記バイパス素子の流路方向と前記制御バルブの弁の作動方向が同じとなるように前記バイパス素子および制御バルブを集積させてある集積タイプのマスフローコントローラと、前記マスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置して前記マスフローコントローラの前記流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、前記マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有する取替基板を設けてあることを特徴とする集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構。
【請求項4】
本体ブロックの取付け部の取付け面に流体入口と流体出口を形成し、これら流体入口と流体出口を接続する流体流路中に制御バルブを設け、流体入口と制御バルブとの間に、流体をバイパスさせるバイパス素子と、流体の流量測定を行う流量センサ部とを並列的に設け、前記バイパス素子の流路方向と前記制御バルブの弁の作動方向が同じとなるように前記バイパス素子および制御バルブを集積させてある集積タイプのマスフローコントローラと、前記マスフローコントローラの流体入口側および流体出口側に位置して前記マスフローコントローラの前記流体流路とともに流体供給ラインの一部を構成する流体流路を有するバルブ等の構成部材と、前記マスフローコントローラの前記流体流路と前記構成部材の前記流体流路ならびに前記構成部材の前記流体流路同士を繋ぐ繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラおよび前記構成部材が着脱自在に取付けられ、前記流体供給ラインを形成するための複数の基板とを備え、更に、前記マスフローコントローラの前記基板への取付姿勢の変更に伴い前記流量センサ部においてサーマルサイフォン現象が生ずるのを回避すべく、前記基板とは異なる繋ぎ流路を有し、前記マスフローコントローラの前記取付け面および前記基板間に介装されるアタプタを設けてあることを特徴とする集積タイプのマスフローコントローラを用いた流体供給機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−292484(P2008−292484A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−131030(P2008−131030)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【分割の表示】特願2001−50861(P2001−50861)の分割
【原出願日】平成13年2月26日(2001.2.26)
【出願人】(000127961)株式会社堀場エステック (88)
【出願人】(000106760)シーケーディ株式会社 (627)
【Fターム(参考)】