説明

離型剤の塗布装置

【課題】型開き時における金型間のスペースに制約があっても、複数の成形面に離型剤を塗布できるようにする。
【解決手段】塗布装置Aは、駆動装置200に取り付けられるベース部材10と、ベース部材10に着脱可能であって複数のノズル72を有するノズルユニット50と、複数のノズル72における離型剤Rの吐出を個別に制御する複数のバルブ28を備える。複数のノズル72を複数の成形面100M,101Mと対応させ、各ノズル72における離型剤Rの吐出を個別に制御するので、駆動装置200としてレシプロケータを用い、ノズルユニット50を直線的に移動させることができる。直線運動に必要なスペースは、ロボットアームのような三次元的な動きに必要なスペースに比べて小さくて済む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、離型剤の塗布装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の成形面を有する金型に対し、その複数の成形面に離型剤を塗布するための塗布装置が開示されている。この装置は、離型剤を塗布するためのノズルを備えたベース部材を、ロボットのアームに取り付けた形態であり、型開き状態の金型の間にアームとベース部材を進入させ、アームを動かすことにより、ノズルの向きと位置を変えながら、離型剤を所定の成形面に順次に塗布するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−223061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロボットのアームの動きを利用してノズルの向きと位置を変えるタイプの塗布装置の場合、アームをその基端部の関節を支点として揺動させるとともに、関節の位置そのものを移動させるようになっているので、アームの動きを許容するためには、型開き時の金型間には大きなスペースが必要となる。
【0005】
一方、型開き時に金型の間に確保すべき間隔は、金型によって成形される成型品を取り出すのに必要な寸法があれば十分である。そのため、小型の成型品を製造するための金型に対して、ロボットに取り付けた塗布装置を用いて離型剤の塗布を行うことは、スペースの制約上から困難である。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、型開き時における金型間のスペースに制約があっても、複数の成形面に離型剤を塗布できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、駆動装置に取り付けられるベース部材と、離型剤を吐出する複数のノズルを備え、前記ベース部材に対し着脱可能とされたノズルユニットと、前記ベース部材に設けられ、前記複数のノズルにおける離型剤の吐出を個別に制御する複数のバルブとを備えているところに特徴を有する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ベース部材には、前記ノズルから吐出される離型剤に電圧を印加するための高電圧発生装置が設けられているところに特徴を有する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記ベース部材と前記ノズルユニットには、前記ベース部材を前記ノズルユニットに取り付けた状態で嵌まり合う嵌合部が形成され、前記嵌合部同士の隙間には、第1シール部材と、前記第1シール部材よりも前記高電圧発生装置の収容空間側に位置する第2シール部材とが設けられているところに特徴を有する。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記複数のバルブが、前記ベース部材に対し離脱可能に内蔵され、前記ベース部材内には、離型剤を流動させるための複数の流路が、前記複数のバルブに個別に連通した形態で形成されているところに特徴を有する。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記ノズルユニットが、前記ノズルの取付部を支持するための支持部と、離型剤を前記ノズルに供給するための供給路とを有し、前記ベース部材に対して着脱可能とされたユニット本体と、前記支持部に対して組み付け可能な基端側組付部と、前記取付部の組み付けを可能とした先端側組付部と、離型剤を流動させる貫通路とを有するアダプタを備えているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0012】
<請求項1の発明>
金型に形成されている複数の成形面に離型剤を塗布する際には、塗布対象である複数の成形面と対応する複数のノズルを備えたノズルユニットを用意し、そのノズルユニットをベース部材に装着して駆動装置により移動させながら、バルブにより各ノズルにおける離型剤の吐出を制御する。
【0013】
本発明の塗布装置は、複数のノズルを複数の成形面と対応させ、ノズルユニットの移動中は各ノズルにおける離型剤の吐出をバルブにより個別に制御するようにしているので、駆動装置としてレシプロケータを用い、ノズルユニットを直線的に移動させることが可能である。直線運動に必要なスペースは、ロボットアームのような三次元的な動きに必要なスペースに比べて小さくて済むので、型開き時における金型間のスペースに制約があっても、複数の成形面に離型剤を塗布することができる。
【0014】
<請求項2の発明>
離型剤は、高電圧発生装置により電圧を印加された状態でノズルから吐出され、静電効果により成形面に確実に塗着されるので、塗着効率の向上を図ることができる。
【0015】
<請求項3の発明>
本発明では、ベース部材及びノズルユニットの外部で浮遊する離型剤が高電圧発生装置の収容空間内に浸入するのを防止するための手段として、ベース部材とノズルユニットの嵌合部同士の隙間にシール部材を設けているが、高電圧発生装置の収容空間に直接臨むシール部材に離型剤が付着した場合、その離型剤を介して高電圧がベース部材及びノズルユニットの外部へリークすることが懸念される。
【0016】
そこで、本発明では、第1シール部材の他に、第1シール部材よりも高電圧発生装置の収容空間側に位置する第2シール部材とを設け、これにより、ベース部材とノズルユニットの嵌合部同士の隙間のうち2つのシール部材の間の空間を、ベース部材及びノズルユニットの外部空間及び高電圧発生装置の収容空間の両空間から隔絶された絶縁空間とした。
【0017】
このような絶縁空間を確保すれば、第1シール部材には離型剤が付着することがあっても、第2シール部材には離型剤が付着する虞がなくなるので、高電圧発生装置の高電圧が第2シール部材に付着している離型剤を介してリークする、という事態を防止することができる。
【0018】
<請求項4の発明>
メンテナンス等のためにバルブをベース部材から外すとき、及びバルブをベース部材に取り付けるときには、離型剤を流動させるための配管をバルブに対して着脱する必要がないので、作業性に優れている。
【0019】
<請求項5の発明>
必要に応じてユニット本体とノズルとの間にアダプタを介在させることにより、成形面に応じてノズルの位置と向きを最適な形態に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態の塗布装置の一部切欠正面図
【図2】ベース部材の嵌合部とノズルユニットの嵌合部の嵌合構造をあらわす部分拡大断面図
【図3】ベース部材の嵌合部とノズルユニットの嵌合部とを外した状態をあらわす部分拡大断面図
【図4】塗布装置の一部切欠側面図
【図5】塗布装置の一部切欠平面図
【図6】塗布装置の一部切欠底面図
【図7】ノズルをユニット本体から外した状態をあらわす部分拡大断面図
【図8】ユニット本体とノズルとの間にアダプタを介装した状態をあらわす部分拡大断面図
【図9】アダプタの断面図
【図10】ベース部材におけるバルブの構造をあらわす一部切欠部分拡大平面図
【図11】型開き状態の金型に対して離型剤を塗布している様子をあらわす概略側面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図11を参照して説明する。本実施形態の塗布装置Aは、図11に示すように、型開きした状態の金型100,101の間に配されて、駆動装置200により上下方向に往復駆動されながら金型100,101の成形面100M,101Mに離型剤Rを塗布するための装置である。
【0022】
金型100,101は、前後方向(図11における左右方向)に型開きされるようになっている。一方の金型100には、凸状をなす複数の成形面100Mが、左右方向(図11の紙面と直角な方向)において2列に分かれ、上下に間隔を空けて並ぶような配置で形成されている。他方の金型101には、凹状をなす複数の成形面101Mが、凸状の成型面100Mと対応する配置で形成されている。この両金型100,101は接地されている。
【0023】
駆動装置200は、上下方向に往復移動するアーム部201を有するレシプロケータと称されるものである。アーム部201は、側方からみて略L字形をなし、アーム部201の基端側は水平に延び、アーム部201の先端側は下向きに延びている。そして、アーム部201の先端部に本実施形態の塗布装置Aが吊り下げられた形態で取り付けられるようになっている。
【0024】
次に、本実施形態の塗布装置Aについて説明する。塗布装置Aは、ベース部材10にノズルユニット50を組み付けて構成され、必要に応じて用いられるアダプタ90も備えている。
【0025】
ベース部材10は、マニホールド11とハウジング37とを組み付けて構成されている。マニホールド11は全体として左右方向に細長い形状をなし、ボルト等の結合部材(図示省略)を用いてアーム部201の先端部に固定されるようになっている。マニホールド11の内部には、流体(離型剤Rとエア)を流動させるための複数の孔状をなす流路12,13,14,15が形成されている。
【0026】
複数の流路12,13,14,15は、左右対称な一対の霧化エア流路12と、左右対称な一対のパターンエア流路13と、左右対称な二対のトリガエア流路14と、左右対称な二対の離型剤流路15とから構成されている。各流路12〜15はマニホールド11の外面に開口している。
【0027】
霧化エア流路12は、マニホールド11を上下に貫通している。霧化エア流路12の上面側の開口部には、加圧エア供給源(図示省略)に接続された可撓性を有するホースからなる霧化エア圧送路16の下流端部が、継手17を介して接続されている。霧化エア流路12の下面側の開口部には、可撓性を有するホースからなる霧化エア送出路18の上流端が、継手17を介して接続されている。したがって、霧化エア圧送路16を通してマニホールド11に圧送された加圧エアは、霧化エア流路12と霧化エア送出路18を通る経路で、後述するノズルユニット50に供給される。
【0028】
パターンエア流路13も、マニホールド11を上下に貫通している。パターンエア13の上面側の開口部には、加圧エア供給源(図示省略)に接続された可撓性を有するホースからなるパターンエア圧送路19の下流端部が、継手17を介して接続されている。パターンエア流路13の下面側の開口部には、可撓性を有するホースからなるパターンエア送出路20の上流端が、継手17を介して接続されている。したがって、パターンエア圧送路19を通してマニホールド11に圧送された加圧エアは、パターンエア流路13とパターンエア送出路20を通る経路でノズルユニット50に供給される。
【0029】
トリガエア流路14の上流端はマニホールド11の上面に開口され、下流端は、後述するバルブ28用の嵌合空間26に開口している。トリガエア流路14の上面側の開口部には、加圧エア供給源(図示省略)に接続された可撓性を有するホースからなるトリガエア圧送路21の下流端部が、継手17を介して接続されている。したがって、トリガエア圧送路21を通してマニホールド11に圧送された加圧エアは、トリガエア流路14を通って、嵌合空間26内のバルブ28に供給される。
【0030】
離型剤流路15は、離型剤流入路22と、離型剤流出路23とから構成される。離型剤流入路22の上流端はマニホールド11の上面に開口し、下流端はバルブ28の嵌合空間26に開口している。離型剤流出路23の上流端は嵌合空間26に開口し、下流端はマニホールド11の下面に開口している。離型剤流入路22の上流端の開口部には、離型剤供給源(図示省略)に接続された可撓性を有するホースからなる離型剤圧送路24の下流端が、継手17を介して接続されている。離型剤流出路23の下流端の開口部には、可撓性を有するホースからなる離型剤送出路25の上流端が、継手17を介して接続されている。
【0031】
したがって、離型剤圧送路24を通してマニホールド11に圧送された離型剤Rは、離型剤流入路22を通って嵌合空間26内のバルブ28に供給され、バルブ28内と離型剤流出路23と離型剤送出路25を順に通って、ノズルユニット50に供給される。
尚、上記のベース部材10に対する各圧送路16,19,21,24の接続及び各送出路18,20,25の接続に用いられる継手17は、いずれも、ワンタッチで着脱可能な周知形態のものである。
【0032】
マニホールド11の内部には、左右二対の嵌合空間26が形成されている。嵌合空間26は、マニホールド11の左右両端面に開口され、軸線を左右方向に向けた円形の空間となっている。嵌合空間26の内周には雌ネジ孔27が形成されている。各嵌合空間26の内周面には、夫々、トリガエア流路14の下流端が開口されている。また、各嵌合空間26の奥端面には、夫々、離型剤流入路22の下流端と離型剤流出路23の上流端が開口されている。
【0033】
バルブ28は、マニホールド11の嵌合空間26に個別に収容されるようになっている。バルブ28は、図10に示すように、円筒形をなすバルブボディ29内に、常閉式のニードル弁30と、ピストン31とを収容して構成されている。バルブボディ29の外周には雄ネジ部32が形成され、この雄ネジ部32を嵌合空間26の雌ネジ部27に螺合することにより、バルブ28を嵌合空間26に対して着脱できるようになっている。
【0034】
ニードル弁30は、バルブボディ29の奥端面に開口する弁口33と、弁口33を開閉する針状の弁体34と、離型剤流入路22の下流端と弁口33に連通する弁室35とを備えて構成されている。弁体34はピストン31に連結され、ピストン31と弁体34は閉弁バネ36により閉弁方向に付勢されている。また、トリガエア流路14から供給されるトリガエアの圧力により、ピストン31と弁体34を開弁方向へ移動させると、ニードル弁30が開弁し、離型剤流入路22を通して弁室35内に圧送されていた離型剤Rが、弁口33と離型剤流出路23と離型剤送出路25を通過して、ノズルユニット50に供給されるようになっている。
【0035】
ベース部材10を構成するハウジング37は、絶縁性の合成樹脂製であり、全体として上下方向に細長い円柱状をなす。ハウジング37の上端部はマニホールド11の下面における幅方向中央部の凹部38に嵌合された状態で、マニホールド11と一体的に移動し得るように組み付けられている。上記した各流路12,13,14,15と送出路18,20,25は、ハウジング37を挟むような配置で対をなしている。
【0036】
ハウジング37の内部には、ハウジング37の上端面と下端面に開口する収容空間39が形成され、収容空間39内には高電圧発生装置40が収容されている。高電圧発生装置40は、ノズルユニット50のノズル72から吐出される離型剤Rに電圧を印加するためのものである。高電圧発生装置40の上端部には、電源装置(図示省略)に接続されたケーブル(図示省略)が接続されるようになっている。高電圧発生装置40の下端部には、圧縮コイルバネからなる金属製の第1導電バネ41の上端が弾性的に接続され、第1導電バネ41の下端はハウジング37の下端面の開口に臨んでいる。
【0037】
ハウジング37の下端面には、第1導電バネ41を同心状に包囲するように下方へ突出した形態の円形の嵌合筒部42(本発明の構成要件であるベース部材側の嵌合部)が一体に形成されている。嵌合筒部42の外周には、外周に雄ネジ部44が形成された嵌合リング43がねじ込みにより固着されている。
【0038】
次に、ノズルユニット50について説明する。ノズルユニット50は、絶縁性の合成樹脂製のユニット本体51と、二対のノズル72とを備えて構成されている。ユニット本体51は全体として左右方向に細長く、ユニット本体51の上面における左右方向位置には、軸線を上下方向に向けた円形の接続用凹部52が形成されている。この接続用凹部52には、概ね円筒形をなす接続部材53の下端側領域がねじ込みにより取り付けられている。接続用凹部52の奥端面(底面)と接続部材53の下端面との間には、互いに径寸法が異なる2本のシールリング54,55が同心状に設けられている。
【0039】
接続部材53の上端部は、嵌合筒部42に内嵌される嵌入部56(本発明の構成要件であるノズルユニット側の嵌合部)となっている。この嵌入部56の外周には、Oリングからなる第1シール部材57が装着されているとともに、Oリングからなる第2シール部材58が第1シール部材57よりも上方の位置に装着されている。また、接続部材53の外周のうち両シール部材57,58よりも下方の位置には、嵌合ナット59の下端部が、接続部材53に対して相対的に上方へ移動するのを規制された状態で、且つ相対回転を可能に取り付けられている。
【0040】
接続部材53の内部には、上下方向に細長い第1導電ピン60が同心状に貫通する形態で収容されている。第1導電ピン60の上端面は接続部材53の上端面に露出しており、第1導電ピン60の下端面は接続部材53の下端面に露出している。
【0041】
ユニット本体51の内部には、第1導電ピン60と同心状の圧縮コイルバネからなる1本の第2導電バネ61が収容されている。第2導電バネ61の上端は第1導電ピン60の下端面に対して導通可能に接続されている。同じくユニット本体51の内部には、軸線を左右方向に向けた圧縮コイルバネからなる長尺の1本の第3導電バネ62が収容されている。第3導電バネ62は、その左右方向における中央位置において、第2導電バネ61の下端に対して導通可能に接続されている。
【0042】
ユニット本体51の前面と後面には、軸線を前後方向に向けた左右二対の支持用筒部63が一体に形成されている。各支持用筒部63の外周には、外周に雄ネジ部65が形成された支持リング64(本発明の構成要件である支持部)がねじ込みにより固着されている。ユニット本体51の前面と後面のうち支持用筒部63で包囲された領域には、支持用筒部63と同心の円筒形をなす導電性の支持側パッキン66が固着されている。この支持側パッキン66には、第2導電ピン67の一端が接続されており、この第2導電ピン67の他端は、上記の第3導電バネ62に接続されている。さらに、ユニット本体51の前面と後面には、支持側パッキン66を同心状に包囲する形態の雌ネジ部68が形成されている。
【0043】
ユニット本体51の内部には、流体(離型剤Rとエア)を流動させるための孔状をなす複数の供給路69,70,71が形成されている。供給路69,70,71は、一対の霧化エア供給路69と、一対のパターンエア供給路70と、二対の離型剤供給路71(本発明の構成要件であるユニット本体の供給路)とから構成されている。各供給路は、ユニット本体51の外面に開口している。
【0044】
霧化エア供給路69の上流端は、ユニット本体51の上面に開口されている。この霧化エア供給路69の上面側の開口部には、上記した霧化エア送出路18の下流端が継手17を介して接続されている。霧化エア供給路69は、途中で二股に分岐しており、その分岐路の下流端は、夫々、ユニット本体51の前面及び後面のうち支持用筒部63で包囲された領域において、支持用筒部63の中心から偏心した位置に開口されている。
【0045】
パターンエア供給路70の上流端も、ユニット本体51の上面に開口されている。このパターンエア供給路70の上面側の開口部には、上記したパターンエア送出路20の下流端が継手17を介して接続されている。パターンエア供給路70は途中で二股に分岐しており、その分岐路の下流端は、夫々、ユニット本体51の前面及び後面のうち支持用筒部63で包囲された領域において、支持用筒部63の中心から偏心した位置に開口されている。
【0046】
離型剤供給路71の上流端は、ユニット本体51の左右両端面に開口されている。この離型剤供給路71の左右両端面の開口部には、上記した離型剤送出路25の下端部が継手17を介して接続されている。離型剤供給路71の下流端は、ユニット本体51の前面及び後面のうち支持用筒部63で包囲された領域において、支持用筒部63と同心の位置に開口され、支持側パッキン66の中心孔に連通している。
【0047】
尚、上記のユニット本体51に対する各送出路18,20,25の接続に用いられる継手17は、いずれも、圧送路16,19,21,24及び送出路18,20,25と同じく、ワンタッチで着脱可能な周知形態のものである。
【0048】
各支持用筒部63には、夫々、個別にノズル72が取り付けられている。ノズル72は、その中心に円筒状をなすノズルチップ73が設けられているとともに、先端にエアキャップ75を配置したものであって、静電塗装に用いられるものと基本的に同じ構造のものである。ノズルチップ73の中心孔にはピン状の電極74が収容されている。ノズル72の内部には、ノズル72の基端部に開口する霧化エア連通路76と、ノズル72の基端部に開口するパターンエア連通路77とが形成されている。
【0049】
エアキャップ75には、霧化用のエアを噴出するための霧化エア噴出口78が、霧化エア連通路76に連通した形態で形成されているともに、パターン形成用のエアを噴出するための上下一対のパターンエア噴出口79が、パターンエア連通路77に連通した形態で形成されている。また、エアキャップ75の後端部外周には、取付ナット80(本発明の構成要件であるノズルの取付部)の先端側端部が、エアキャップ75に対して相対的に基端側(先端側とは反対側)へ移動するのを規制された状態で、且つ相対回転を可能に取り付けられている。
【0050】
ノズル72は、そのノズルチップ73の基端側の端面を支持側パッキン66の外面に対して同軸状に、且つ導通可能に突き当てた状態で、取付ナット80を支持リング64にねじ込んで締め付けることにより、ユニット本体51の前面と後面に2つずつ取り付けられている。ノズル72を取り付けた状態では、離型剤供給路71の下流端が支持側パッキン66の中心孔を介してノズルチップ73の中心孔に連通する。また、霧化エア供給路69の下流端が霧化エア連通路76に連通し、パターンエア供給路70の下流端がパターンエア連通路77に連通する。さらに、支持側パッキン66とノズルチップ73の電極74が導通可能となるので、高電圧発生装置40により電極74に高電圧を印加し得る状態となる。
【0051】
ノズルユニット50をベース部材10に組み付ける際には、嵌入部56を嵌合筒部42内に嵌入して嵌入部56の上端面をハウジング37の下端面に突き当て、嵌合ナット59を嵌合リング43にねじ込んで締め付ければよい。組み付けた状態では、第1導電ピン60の下端が第2導電バネ61の上端に導通可能に接続される。また、嵌合筒部42の内周面と嵌入部56の外周面との隙間が、第1シール部材57と第2シール部材58とによって液密状にシールされている。これにより、ベース部材10及びノズルユニット50の外部で浮遊する離型剤Rが高電圧発生装置40の収容空間39内に浸入するのを防止している。
【0052】
アダプタ90は、図8及び図9に示すように、全体として鈍角状に屈曲した形状をなす。アダプタ90の基端面には、円筒状をなす導電性の基端側パッキン91が固着され、アダプタ90の先端面には、円筒状をなす導電性の先端側パッキン92が固着されている。アダプタ90の内部には、離型剤Rを流動させる経路として、アダプタ90を基端面から先端面まで貫通する形態の貫通路93が形成されている。貫通路93の上流端(基端側端部)は、基端側パッキン91の中心孔に対して同心状に連通し、貫通路93の下流端(先端側端部)は、先端側パッキン92の中心孔に対して同心状に連通している。
【0053】
同じくアダプタ90の内部には、第4導電バネ94と第3導電ピン95が収容されている。第4導電バネ94の基端部は基端側パッキン91に導通可能に接続されている。第3導電ピン95の基端部は第4導電バネ94の先端部に導通可能に接続され、第3導電ピン95の先端部は先端側パッキン92に導通可能に接続されている。
【0054】
アダプタ90の基端部外周には、組付ナット96(本発明の構成要件である基端側組付部)の先端側端部が、アダプタ90に対して相対的に基端側(先端側とは反対側)へ移動するのを規制された状態で、且つ相対回転を可能に取り付けられている。この組付ナット96の形状と寸法は、ノズル72の取付ナット80と同じである。一方、アダプタ90の先端面には、先端側パッキン92と同心の組付用筒部97が突出形成されている。組付用筒部97の外周には、外周に雄ネジ部99が形成された組付リング98(本発明の構成要件である先端側組付部)がねじ込みにより固着されている。この組付リング98の形状と寸法は、ユニット本体51の支持リング64と同じである。
【0055】
次に、本実施形態の作用を説明する。塗布装置Aは、予め、左右方向において左右二対のノズル72が左右2列に分かれている成形面100M,101Mと対応するように位置調節され、金型100,101よりも上方の待機位置で待機している。
【0056】
この状態から、離型剤Rの塗布を行う際には、高電圧発生装置40により導電バネ41,61,62、導電ピン60,67及び支持側パッキン66を介して電極74に高電圧を印加するとともに、各ノズル72に霧化エアとパターンエアを供給する。そして、待機位置にある塗布装置Aを、駆動装置200により、金型100,101の下端部と対応する高さの下死点位置に向けて下降させながら、4つのバルブ28のニードル弁30の開閉動作を個別に制御する。
【0057】
この間、ノズル72が成形面100M,101Mと対応する高さにあるときにのみ、バルブ28が開弁状態となって離型剤Rがノズルチップ73の先端の開口からほぼ水平に吐出される。これにより、離型剤Rは、成形面100M,101Mには塗布されるが、金型100,101のうち成形面100M,101M以外の領域には塗着しない。しかも、離型剤Rは、電荷を帯びた状態でノズル72から吐出されるので、静電効果により、接地されている金型100,101に確実に到達する。したがって、離型剤Rを無駄に消費せずに済む。
【0058】
また、各成形面100M,101Mにおける離型剤Rの必要塗布量が少ない場合は、塗布装置Aの往復両工程のうちいずれか一方の工程だけで離型剤Rの塗布を行うことができる。逆に、離型剤Rの必要塗布量が多い場合には、往復両工程で離型剤Rの塗布を行えばよい。
【0059】
また、1つの金型100,101に、凹凸寸法の異なる複数種類の成形面100M,101Mが形成されている場合は、型開き方向(塗布装置Aの移動方向と直角な方向)に見た投影面上における単位面積当たりの離型剤Rの必要塗布量が、各成形面100M,101Mで異なることになる。このような場合には、1回目の塗布工程(塗布装置Aの移動工程)において、必要塗布量が最も少ない成形面100M,101Mに必要な量の離型剤Rを、全ての成形面100M,101Mに対して塗布する。
【0060】
次に、2回目の塗布工程(塗布装置Aの移動工程)で、各バルブ28を個別に制御し、ノズル72が塗布量の不足している成形面100M,101Mを通過するときにのみ、そのノズル72から離型剤Rを塗布すればよい。この間、ノズル72が、1回目の塗布工程で必要量の離型剤Rが塗布されている成形面100M,101Mを通過するときには、ノズル72からの離型剤Rの吐出は行わない。もし、2回目の塗布工程で離型剤Rの塗布量が依然として不足している成形面100M,101Mが存在する場合には、更に塗布工程を行い、不足している成形面100M,101Mのみに離型剤Rの塗布を行えばよい。
【0061】
尚、この場合の1回の塗布工程は、塗布装置Aの往路又は復路のうちいずれか一方の片道工程で完了する形態であってもよく、1つの塗布工程に往路と復路の両工程を要する形態であってもよい。この塗布方法によれば、ノズル72からの離型剤Rの吐出量が一定であっても、必要塗布量の異なる複数種類の成形面100M,101Mの全てに対し、適正な量の離型剤Rを塗布することができる。
【0062】
また、成形面100M,101Mの左右方向の間隔が上記と異なる別の金型100,101に離型剤Rを塗布する際には、ノズル72の左右方向の間隔が異なる別種類のノズルユニット50に交換する。交換の手順としては、まず、霧化エア送出路18、パターンエア送出路20及び離型剤送出路25の下流端の継手17をノズルユニット50から外し、ノズルユニット50をベース部材10から外す。その後、新たなノズルユニット50をベース部材10に取り付け、各送出路18,20,25の下流端を新たなノズルユニット50に接続すればよい。つまり、ベース部材10とバルブ28と送出路18,20,25は、交換せずに引き続いて使用することができる。
【0063】
また、金型100,101の成形面100M,101Mが左右方向において3列以上に分かれて配置されている場合には、その成形面100M,101Mの列数と列間隔に対応したノズル72及びバルブ28を備えるノズルユニット50及びベース部材10と交換すればよい。
【0064】
また、1つの金型100,101に、凹凸形状が異なる複数種類の成形面100M,101Mが形成されている場合、成形面100M,101Mによって離型剤Rの適正な吐出方向が互いに異なる場合がある。この場合には、ユニット本体51とノズル72との間にアダプタ90を介装すればよい。
【0065】
アダプタ90を取付ける際には、まず、ノズル72をユニット本体51から外す。その後、アダプタ90の基端側パッキン91を支持側パッキン66に突き当てた状態で、組付ナット96を支持リング64にねじ込んで締め付ける。これにより、アダプタ90がユニット本体51に組み付けられ、ユニット本体51内の離型剤供給路71がアダプタ90の貫通路93と連通し、ユニット本体51内の霧化エア供給路69がアダプタ90内の霧化エア連通孔(図示省略)と連通し、パターンエア供給路70がアダプタ90内のパターンエア連通孔(図示省略)と連通し、ユニット本体51の支持側パッキン66が、基端側パッキン91と導通可能に接続される。
【0066】
ユニット本体51にアダプタ90を組み付けた後は、ノズルチップ73の基端部を先端側パッキン92に突き当てた状態で、取付ナット80を組付リング98にねじ込んで締め付け、ノズル72をアダプタ90の先端部に組み付ける。これにより、ユニット本体51の離型剤供給路71がアダプタ90の貫通路93を介してノズルチップ73の中心孔と連通し、ユニット本体51内の霧化エア供給路69がアダプタ90内の霧化エア連通孔(図示省略)を介してノズル72の霧化エア連通路76と連通し、パターンエア供給路70がアダプタ90内のパターンエア連通孔(図示省略)を介してノズル72のパターンエア連通路77と連通する。また、ユニット本体51の支持側パッキン66が、基端側パッキン91と第4導電バネ94と第3導電ピン95と先端側パッキン92を介すことにより、電極74と導通可能となる。
【0067】
アダプタ90は屈曲した形状をなしているので、アダプタ90を介してユニット本体51に取り付けられているノズル72は、他のノズル72とは異なる方向へ離型剤Rを吐出する。したがって、ノズル72の向きを成形面100M,101Mの形状に合わせて最適な向きにすれば、離型剤Rを効率よく塗布することができる。
【0068】
本実施形態の塗布装置Aは、駆動装置200に取り付けられるベース部材10と、離型剤Rを吐出する二対のノズル72を備えベース部材10に対し着脱可能とされたノズルユニット50と、ベース部材10に設けられ、二対のノズル72における離型剤Rの吐出を個別に制御する二対のバルブ28とを備えている。そして、金型100,101に2列に分かれて配置されている複数の成形面100M,101Mに離型剤Rを塗布する際には、塗布対象である2列配置の成形面100M,101Mと対応する二対のノズル72を備えたノズルユニット50を用意し、そのノズルユニット50をベース部材10に装着して駆動装置200により上下移動させながら、バルブ28により各ノズル72における離型剤Rの吐出を制御するようになっている。
【0069】
本実施形態の塗布装置Aは、複数のノズル72を複数の成形面100M,101Mと対応させ、ノズルユニット50の移動中は各ノズル72における離型剤Rの吐出をバルブ28により個別に制御するようにしているので、駆動装置200としてレシプロケータを用い、ノズルユニット50を直線的に移動させることが実現されている。直線運動に必要なスペースは、ロボットアームのような三次元的な動きに必要なスペースに比べて小さくて済むので、型開き時における金型100,101間のスペースに制約があっても、複数の成形面100M,101Mに離型剤Rを塗布することができる。
【0070】
また、ベース部材10には、ノズル72から吐出される離型剤Rに電圧を印加するための高電圧発生装置40が設けられているので、離型剤Rは、高電圧発生装置40により電圧を印加された状態でノズル72から吐出される。したがって、静電効果により成形面100M,101Mに確実に塗着されるので、塗着効率の向上を図ることができる。
【0071】
また、本実施形態では、ベース部材10及びノズルユニット50の外部で浮遊する離型剤Rが高電圧発生装置40の収容空間39内に浸入するのを防止するための手段として、ベース部材10の嵌合筒部42とノズルユニット50の嵌入部56との隙間にシール部材を設けているが、高電圧発生装置40の収容空間39に直接臨むシール部材に離型剤Rが付着した場合、その離型剤Rを介して高電圧がベース部材10及びノズルユニット50の外部へリークすることが懸念される。
【0072】
そこで、本実施形態では、第1シール部材57の他に第2シール部材58をも受け、この第2シール部材58を、ベース部材10の嵌合筒部42とノズルユニット50の嵌入部56との隙間における離型剤Rの進入経路において、第1シール部材57よりも高電圧発生装置40の収容空間39に近い側に配置した。これにより、ベース部材10の嵌合筒部42とノズルユニット50の嵌入部56との隙間のうち2つのシール部材57,58の間の空間を、ベース部材10及びノズルユニット50の外部空間及び高電圧発生装置40の収容空間39の両空間から隔絶された絶縁空間とした。
【0073】
このような絶縁空間を確保すれば、第1シール部材57には離型剤Rが付着することがあっても、第2シール部材58には離型剤Rが付着する虞がなくなるので、高電圧発生装置40の高電圧が第2シール部材58に付着している離型剤Rを介してリークする、という事態を防止することができる。
【0074】
また、二対のバルブ28がベース部材10に対し離脱可能に内蔵され、ベース部材10内には、離型剤Rを流動させるための流路としての二対の離型剤流路15が、二対のバルブ28に個別に連通した形態で形成されている。この構成によれば、メンテナンス等のためにバルブ28をベース部材10から外すとき、及びバルブ28をベース部材10に取り付けるときには、離型剤Rを流動させるための配管をバルブ28に対して着脱する必要がないので、作業性に優れている。
【0075】
また、ノズルユニット50を構成するユニット本体51は、ノズル72の取付ナット80を支持するための支持リング64と、離型剤Rをノズル72に供給するための離型剤供給路71とを有している。そして、本実施形態の塗布装置Aは、支持リング64に対して組み付け可能な組付ナット96と、取付ナット80の組み付けを可能とした組付リング98と、離型剤Rを流動させる貫通路93とを有するアダプタ90を備えている。このようなアダプタ90を必要に応じてユニット本体51とノズル72との間に介在させれば、成形面100M,101Mに応じてノズル72の位置と向きを最適な形態に変更することができ、塗布効率の向上を図ることができる。
【0076】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ノズルから吐出される離型剤に高電圧発生装置により電圧を印加し、静電効果によって離型剤を成形面に塗着させるようにしたが、静電効果を利用せずに離型剤を成形面に塗着させてもよい。
(2)上記実施形態では、ベース部材とノズルユニットの嵌合部同士の隙間に第1と第2の2つのシール部材を設けたが、ベース部材とノズルユニットの嵌合部同士の隙間に設けるシール部材の数は、1つだけでもよく、3つ以上でもよい。
(3)上記実施形態では、バルブをベース部材に内蔵したが、バルブはベース部材の外部に設けてもよい。この場合、各バルブに対し、離型剤を流動させるための配管を接続すればよい。
(4)上記実施形態では、第1シール部材と第2シール部材との間に空気を残留させた状態としているが、第1シール部材と第2シール部材との間の空間をエアパージして真空又は真空に近い状態にしてもよい。
(5)上記実施形態では、塗布装置を上下方向に往復移動させる場合について説明したが、塗布装置の移動方向は水平方向であってもよい。
【符号の説明】
【0077】
A…塗布装置
R…離型剤
10…ベース部材
15…離型剤流路(ベース部材内の流路)
28…バルブ
39…収容空間
40…高電圧発生装置
42…嵌合筒部(ベース部材側の嵌合部)
50…ノズルユニット
51…ユニット本体
56…嵌入部(ノズルユニット側の嵌合部)
57…第1シール部材
58…第2シール部材
64…支持リング(ノズルユニットの支持部)
71…離型剤供給路(ユニット本体の供給路)
72…ノズル
80…取付ナット(ノズルの取付部)
90…アダプタ
93…貫通路
96…組付ナット(基端側組付部)
98…組付リング(先端側組付部)
200…駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動装置に取り付けられるベース部材と、
離型剤を吐出する複数のノズルを備え、前記ベース部材に対し着脱可能とされたノズルユニットと、
前記ベース部材に設けられ、前記複数のノズルにおける離型剤の吐出を個別に制御する複数のバルブとを備えていることを特徴とする離型剤の塗布装置。
【請求項2】
前記ベース部材には、前記ノズルから吐出される離型剤に電圧を印加するための高電圧発生装置が設けられていることを特徴とする請求項1記載の離型剤の塗布装置。
【請求項3】
前記ベース部材と前記ノズルユニットには、前記ベース部材を前記ノズルユニットに取り付けた状態で嵌まり合う嵌合部が形成され、
前記嵌合部同士の隙間には、
第1シール部材と、
前記第1シール部材よりも前記高電圧発生装置の収容空間側に位置する第2シール部材とが設けられていることを特徴とする請求項2記載の離型剤の塗布装置。
【請求項4】
前記複数のバルブが、前記ベース部材に対し離脱可能に内蔵され、
前記ベース部材内には、離型剤を流動させるための複数の流路が、前記複数のバルブに個別に連通した形態で形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の離型剤の塗布装置。
【請求項5】
前記ノズルユニットが、
前記ノズルの取付部を支持するための支持部と、離型剤を前記ノズルに供給するための供給路とを有し、前記ベース部材に対して着脱可能とされたユニット本体と、
前記支持部に対して組み付け可能な基端側組付部と、前記取付部の組み付けを可能とした先端側組付部と、離型剤を流動させる貫通路とを有するアダプタを備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の離型剤の塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−79241(P2011−79241A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−233807(P2009−233807)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【出願人】(000117009)旭サナック株式会社 (194)
【Fターム(参考)】