説明

電力供給装置および方法、並びにプログラム

【課題】電源プラグをコンセントに接続するだけで無線通信に必要な設定情報を登録できるようにする。
【解決手段】サーバ11は、電源回路47より、ローパスフィルタ48、電力供給線14、コンセント61、電源プラグ31、およびローパスフィルタ84を介して、無線接続部86を備えた電気機器12へと電力を供給する。サーバ11の制御部41は、リーダライタ42を制御し、ハイパスフィルタ43、電力供給線14、コンセント61、電源プラグ31、およびハイパスフィルタ83を介して負荷変調によりICチップ82に記憶された無線通信に必要とされる設定情報を読み取る。制御部41は、読み出された設定情報が、自らとの無線通信に有効ではない場合、リーダライタ42を制御して、無線通信に有効な設定情報をICチップ82に書き込ませる。本技術は、電力供給システムに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、電力供給装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、通信機能を備えた電気機器に電力供給線を用いて電力を供給するにあたり、その電気機器が、自らとの通信に必要とされる設定情報を備えていないとき、電力供給線を介して、自らとの通信に必要とされる設定情報を供給できるようにした電力供給装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末や携帯型のパーソナルコンピュータにより、飲食店などで無線LAN(Local Area Network)を無料で利用できるようなサービスを提供する、いわゆる、無線LANスポットと呼ばれるものが多く存在する。
【0003】
この無線LANを無料で利用できるようにするサービスは、一般に飲食店などの利用者に対してなされるものである。このため、飲食店では、飲食店の利用者のみが、無線LANの利用に必要とされる設定情報の提供を受け、利用者自らが、携帯端末や携帯型のパーソナルコンピュータを操作して、この設定情報を入力し、無線LANを利用している。このような設定情報の入力操作を簡易化するため、ネットワークに接続されている機器を検索して登録する技術として、DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインを利用したものが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−72815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したDLNAガイドラインを利用しても、IP(Internet Protocol)アドレスやデフォルトゲートウェイなど、各種の設定情報は利用者による入力が必要となる。特に、携帯端末などではキーボードそのものが小さく入力し難くいこともあり、設定情報の入力操作そのものが面倒であった。
【0006】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、特に、電力供給線を用いて無線通信機能を備えた電気機器に電力を供給するにあたり、自らに無線通信に必要とされる設定情報が登録されていない場合、電力供給線を介して設定情報を電気機器に登録し、面倒な設定情報の入力操作を省略して無線通信を実現できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の一側面の電力供給装置は、無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力を供給する電力供給部と、前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の記憶部より前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ部とを含む。
【0008】
前記リーダライタ部を制御して、前記設定情報を前記機器の記憶部に書きこませるように制御する制御部をさらに含ませるようにすることができる。
【0009】
前記リーダライタ部により読み出された設定情報が、自らとの無線通信に有効ではない場合、前記リーダライタ部を制御して、前記自らの無線通信と有効な設定情報を前記機器の記憶部に書き込ませるように制御する制御部をさらに含ませるようにすることができる。
【0010】
前記リーダライタ部により読み出された前記機器の記憶部より前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報が、自らの無線通信と有効な設定情報であるか否かを判定する設定判定部をさらに含ませるようにすることができる。
【0011】
前記機器のユーザが、前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金するための課金情報の有無により、前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金できるか否かを判定する課金管理部をさらに含ませるようにすることができる。
【0012】
前記制御部には、前記リーダライタ部により読み出された設定情報が自らとの無線通信に有効ではないと、前記設定判定部により判定された場合、前記課金管理部により前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金できると判定されたとき、前記リーダライタ部を制御して、前記自らの無線通信と有効な設定情報を前記機器の記憶部に書き込ませるように制御させるようにすることができる。
【0013】
前記設定情報には、無線LAN、またはブルートゥースのSSID、WEP KEY、パスコード、またはユーザIDを含ませるようにすることができる。
【0014】
本技術の一側面の電力供給方法は、電力供給装置の電力供給方法であって、前記電力供給装置が、無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力供給を供給する電力供給処理し、前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ処理するステップを含む。
【0015】
本技術の一側面のプログラムは、コンピュータを、無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力供給を供給する電力供給部と、前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ部として機能させる。
【0016】
本技術の一側面においては、無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力が供給され、前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の記憶部より前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報が読み取られる。
【0017】
本技術の電力供給装置は、独立した装置であっても良いし、電力供給処理を行うブロックであっても良い。
【発明の効果】
【0018】
本技術によれば、ネットワークを介した通信に係る設定情報の利用者による入力を省略させて、ネットワークを利用する権利を有する利用者に対してのみ提供される通信を容易に実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本技術を適用した電力供給システムの第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の電力供給システムによる無線LAN使用管理処理を説明するフローチャートである。
【図3】図1の電力供給システムによる通信処理を説明するフローチャートである。
【図4】本技術を適用下の電力供給システムの第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図5】図4の電力供給システムによる無線LAN使用管理処理を説明するフローチャートである。
【図6】本技術を適用した電力供給システムの第3の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6の電力供給システムによる無線LAN使用管理処理を説明するフローチャートである。
【図8】本技術を適用した電力供給システムの第4の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8の電力供給システムによる無線LAN使用管理処理を説明するフローチャートである。
【図10】図8の電力供給システムにおいて、専用プラグアダプタを設けるようにしたときの構成例を示すブロック図である。
【図11】汎用のパーソナルコンピュータの構成例を説明する図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行なう。
1.第1の実施の形態(無線通信に係る課金が不要な電力供給システム)
2.第2の実施の形態(無線通信に係る課金が必要な電力供給システム)
3.第3の実施の形態(電力線重畳通信タイプの認証型コンセントを用いた電力供給システム)
4.第4の実施の形態(非接触通信タイプの認証型コンセントを用いた電力供給システム)
【0021】
<1.第1の実施の形態>
[無線通信に係る課金が不要な電力供給システム]
図1は、本技術である電力供給装置を適用した電力供給システムのハードウェアの第1の実施の形態の構成例を示している。図1の電力供給システムは、サーバ11、電気機器12、および電源タップ13より構成されている。サーバ11は、電源タップ13より電気機器12に電力を供給することにより、電力供給装置として機能すると共に無線LAN(Local Area Network)を利用することにより電気機器12と通信し、いわゆる、無線LANルータとして機能する。電気機器12は、電源タップ13より電力供給を受けると共に、サーバ11と無線LANにより通信し、サーバ11に接続された通信回線21を介してインターネットに代表されるネットワークに接続される。
【0022】
この電力供給システムにおけるサーバ11は、例えば、飲食店や喫茶店などに設置されるものであり、無線LANルータとして機能することにより、いわゆる、無線LANスポットと呼ばれる無線LANによるサービスを提供する。すなわち、飲食店や喫茶店に来店した利用者は、自らが所持する携帯端末や携帯型のパーソナルコンピュータからなる電気機器12の電源プラグ31を電源タップ13に接続することで電力供給を受ける。さらに、利用者は、電気機器12を起動させて、サーバ11と無線LANにより通信することで、インターネット等のネットワークの接続サービスの提供を受ける。
【0023】
サーバ11は、制御部41、リーダライタ42、ハイパスフィルタ43、無線通信部44、通信部45、記憶部46、電源回路47、ローパスフィルタ48、および表示部49を備えている。
【0024】
制御部41は、マイクロコンピュータなどから構成されており、サーバ11の動作の全体を制御する。また、制御部41は、リーダライタ42を制御して、電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61−1または61−2のいずれかに接続された電気機器12のICチップ82に記憶された無線LANの通信に係る設定情報を読み出す、または書き込む。さらに、制御部41は、判定部41aを備えており、リーダライタ42により読み出される電気機器12のICチップ82に記憶された無線LANの通信に係る設定情報が、自らの無線通信部44との無線通信を実現できるものであるか否かを判定する。そして、制御部41は、電気機器12のICチップ82に記憶された無線LANの通信に係る設定情報が、自らの無線通信部44との無線通信を実現できるものではない場合、リーダライタ42を制御して、ICチップ82に自らとの無線通信を実現可能な設定情報に書き換える。設定情報は、例えば、無線通信部44の通信が、無線LANの場合、IP(Internet Protocol)アドレス、デフォルトゲートウェイ、WEP(Wired Equivalent Privacy)-KEY、SSID(Service Set Identifier)、およびユーザIDなどの情報である。また、無線通信部44の通信が、例えば、ブルートゥースによる通信である場合、設定情報は、SSIDおよびパスコードなどである。
【0025】
リーダライタ42は、制御部41により制御され、制御部41より電気機器12のICチップ82に記録されている情報の読み出し、または書き込みが指示されると、ICチップ82に対して、例えば、13.56MHz(または、2.4GHz)の高周波信号からなる読み出し、また書き込みの指示信号を発生する。この指示信号は、ハイパスフィルタ43を介して高周波信号として電力供給線14に重畳されて電源タップ13のコンセント61−1(または61−2)に接続された電源プラグ31を介して電気機器12に対して送信される。電気機器12においては、電源プラグ31を介して、ハイパスフィルタ83が、この指示信号をICチップ82に供給する。ICチップ82は、この高周波信号を用いて負荷変調により、情報の読み出し、または、書き込みを行う。このICチップ82は、例えば、Felica(登録商標)、MIFARE(登録商標)、または、RFID(登録商標)などである。そして、ICチップ82は、この高周波信号からなる指示信号に基づいて、動作電力の供給を受けると共に、自らに記憶している機器IDおよび設定情報を読み出したり、または、書き込みが指示された設定情報を書き込んで記憶する。尚、この場合、電気機器12においては、高周波信号からなる指示信号は、ローパスフィルタ84により電源回路85側へは通過することがない。すなわち、この場合、ローパスフィルタ84は、ブロッキングフィルタとして機能する。
【0026】
通信部45は、イーサネットカードなどからなりネットワークを介して接続されている外部通信回線21を介し、いわゆる、インターネットに代表されるネットワークを利用して各種のデータ、またはプログラム等を授受する。記憶部46は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Disk)などからなり、制御部41からの指示に基づいて、各種のデータやプログラムを記憶する、または読み出す。
【0027】
電源回路47は、例えば、50Hzまたは60Hzで、かつ、100Vなどの交流電源である外部電源22より供給されてくる電力を、ローパスフィルタ48を介して電力供給線14に重畳して出力する。電力供給線14に供給される電力は、電源タップ13のコンセント61−1,61−2を介して、コンセント61−1,61−2に接続されている電源プラグ31より電気機器12に供給される。電気機器12においては、ローパスフィルタ84が、電源プラグ31より供給されてくる電力を電源回路85に供給して、電気機器12の動力源となる電力にする。電源タップ13は、サーバ11を維持管理する店舗である、例えば、飲食店内の利用者が、携帯端末や携帯型のパーソナルコンピュータである電気機器12を使用する際、その電源プラグ31をコンセント61−1,61−2に挿入できる空間に設けられている。したがって、コンセント61−1,61−2に電源プラグ31を挿入できる電気機器12は、飲食店の利用者が所持し、利用するものであるとみなすことができる。尚、コンセント61−1,61−2は、それぞれを特に区別する必要がない場合、単に、コンセント61と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。
【0028】
表示部49は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electronic Luminescent)からなり、各種の情報を表示すると共に、タッチパネルを構成しており、各種の操作情報を受け付けて、受け付けた操作情報に対応する操作信号を発生して制御部41に供給する。
【0029】
[図1の電力供給システムにおける無線LAN使用管理処理]
次に、図2のフローチャートを参照して、図1の電力供給システムにおける無線LAN使用管理処理について説明する。
【0030】
ステップS1において、制御部41は、リーダライタ42を制御して、コンセント61に電源プラグ31を介して電気機器12が接続されたか否かを確認するために、電気機器12との間で通信処理を実行することで、電気機器12と通信し、無線通信部44との無線通信に必要とされる、その電気機器12の機器IDと設定情報を読み出す。
【0031】
[通信処理]
ここで、図3のフローチャートを参照して、サーバ11および電気機器12の通信処理の詳細について説明する。
【0032】
ステップS41において、サーバ11の制御部41は、リーダライタ42を制御して、電気機器12と通信の必要が生じて、通信に必要な通信信号が発生しているか否かを判定し、発生するまで、同様の処理を繰り返す。すなわち、ステップS41において、例えば、図2のフローチャートにおけるステップS1の処理のように、電気機器12のICチップ82に記憶されている、無線通信に係る設定情報の読み出しを指令するような場合、通信信号があるとみなされ、処理は、ステップS42に進む。
【0033】
ステップS42において、制御部41は、リーダライタ42を制御して、高周波信号からなる所定の情報(ここでは、機器IDおよび設定情報)の読出信号、または、所定の情報(ここでは、設定情報)の書き込みを指示する書込信号を発生し、ハイパスフィルタ43に供給する。
【0034】
ステップS43において、ハイパスフィルタ43は、リーダライタ42により発生された高周波信号を電力供給線14に重畳して出力する。高周波信号は、読出信号、または書込信号であると共に、ICチップ82の駆動用電源となるものであり、この処理により、電力供給線14に重畳されて電源タップ13のコンセント61に出力される。
【0035】
一方、電気機器12においては、ステップS61において、ハイパスフィルタ83は、コンセント61に挿入された電源プラグ31を介して供給されてくる高周波信号を透過させて、ICチップ82に供給する。ICチップ82は、供給されてきた高周波信号に基づいて、負荷変調により電力が発生したか否かを判定する。すなわち、リーダライタ42より発生される高周波信号は、先頭から所定時間分については、ICチップ82の駆動用の電力を発生させるための信号を含んでおり、その後、読出信号、または書込信号といったコマンドとなる信号が引き続き発生する構成となっている。現実には、電力が発生したか否かを判定しているのではなく、電力が発生することにより動作が開始される。ICチップ82は、高周波信号の先頭部分で電力を発生させると、発生した電力を蓄電し、引き続き供給される読出信号、または書込信号といったコマンドに対応して、蓄電した電力で自らに内蔵される記憶部に記憶されている所定の情報(ここでは、機器ID、および設定情報)を読み出して出力したり、または、記憶部に所定の情報(ここでは、設定情報)を書き込む。
【0036】
ステップS61において、例えば、電源タップ13のコンセント61に電源プラグ31が接続されている場合、ステップS43の処理によりハイパスフィルタ83を介して供給されてくる高周波信号により電力が発生することになるので、処理は、ステップS62に進む。
【0037】
ステップS62において、ICチップ82は、高周波信号に伴って供給されてくる読出信号、または書込信号を取得する。
【0038】
ステップS63において、ICチップ82は、蓄電した電力で取得した読出信号、または書込信号に対応して情報(ここでは、機器IDおよび設定情報)を記憶部から読み出す、または情報を(ここでは、設定情報)書き込む。尚、図2のステップS1の処理に対しては、ICチップ82に記憶されている無線通信に係る設定情報を読み出す。
【0039】
ステップS64において、ICチップ82は、書込信号の場合、書き込みが完了したことを示す応答信号を生成し、読出信号の場合、読み出した情報を応答信号として、今の場合、機器IDおよび設定情報を応答信号として生成し、高周波信号からなる信号として発生する。そして、ICチップ82は、生成した高周波信号からなる応答信号を、ハイパスフィルタ83より電源プラグ31に接続されている電力供給線に重畳し、電源プラグ31は、電源タップ13のコンセント61、および電力供給線14を介してサーバ11に送信する。
【0040】
ステップS44において、サーバ11のリーダライタ42は、ハイパスフィルタ43を介して電力供給線14より供給されてくる応答信号を受信する。
【0041】
ステップS45において、リーダライタ42は、受信した応答信号を制御部41に供給する。制御部41は、これにより電気機器12より応答信号を取得する。すなわち、電気機器12の電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61に接続される場合、制御部41は、電気機器12の機器IDおよび設定情報を応答信号として取得する。一方、電気機器12の電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61に接続されていない場合、サーバ11のリーダライタ42は、電力供給線14上には、ICチップ82により発生される高周波信号が重畳されないことになるため、応答信号として受信される情報は空の情報となる。このため、この場合、制御部41は、空の応答信号を受信することになるため、設定情報を取得することができない。
【0042】
また、ICチップ82は、負荷変調により得られる電力で動作するため、ICチップ82そのものは、電気機器12が起動していない状態でも、必要なタイミングで動作することができる。このため、例えば、携帯端末や携帯型のパーソナルコンピュータである電気機器12が起動していない状態であっても、あるいは電気機器12のバッテリ残量がゼロで動作できない状態であっても、サーバ11とICチップ82との通信は可能となる。尚、以降においては、通信処理における動作については、その説明は省略するものとする。
【0043】
ここで、図2のフローチャートの説明に戻る。
【0044】
ステップS2において、制御部41は、リーダライタ42より機器IDおよび設定情報を取得することができたか否かを判定する。すなわち、上述したように、電気機器12の電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61に接続されていなければ、機器IDおよび設定情報を読み出すことができない。したがって、ステップS2において、電気機器12の電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61に接続されていない場合、処理は、ステップS1に戻る。すなわち、電気機器12の電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61に接続されるまで、ステップS1,S2の処理が繰り返される。尚、この処理は、電気機器12の電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61に接続されているか否かを確認するための処理であるともいえる。このため、ポーリング処理のように、所定の時間間隔で繰り返し成されるような処理とするようにしてもよい。
【0045】
そして、ステップS2において、電気機器12の電源プラグ31が電源タップ13のコンセント61に接続され、機器IDおよび設定情報が読み出せる場合、処理は、ステップS3に進む。
【0046】
ステップS3において、制御部41は、判定部41aを制御して、取得した設定情報が自らの無線通信部44との通信に必要とされる設定情報であるか否かを判定する。すなわち、無線通信部44が、無線LANによる通信であれば、設定情報としてのIPアドレス、デフォルトゲートウェイ、WEP(Wired Equivalent Privacy)-KEY、SSID(Service Set Identifier)、およびユーザIDなどの情報が、自らの通信に必要とされるものと一致するか否かが判定される。また、無線通信部44の通信が、例えば、ブルートゥースによる通信である場合、設定情報としてのSSIDおよびパスコードが一致するものであるか否かが判定される。
【0047】
ステップS3において、例えば、取得した設定情報が自らの無線通信部44との通信に必要とされる設定情報ではなく、このままの状態では、電気機器12とサーバ11との無線通信が不能である場合、処理は、ステップS4に進む。
【0048】
ステップS4において、制御部41は、リーダライタ42を制御して、コンセント61に電源プラグ31を介して接続されている電気機器12のICチップ82に対して、電気機器12の無線接続部86が、サーバ11の無線通信部44と通信する際に必要とされる設定情報を書き込ませる。
【0049】
一方、ステップS3において、例えば、取得した設定情報が自らの無線通信部44との通信に必要とされる設定情報である場合、既に、電気機器12とサーバ11との無線通信が可能な状態であるので、ステップS4の処理は、スキップされる。
【0050】
以上の処理により、飲食店に来店した利用者が、自らの所持する携帯端末、または携帯型のパーソナルコンピュータからなる電気機器12の電源プラグ31を、飲食店に設けられた電源タップ13のコンセント61に接続するだけで、自らの電気機器12のICチップ82には、無線接続部86とサーバ11の無線通信部44との通信に必要とされる各種の設定に必要な設定情報が記録される。このため、電気機器12の制御部81は、ICチップ82に記憶されている設定情報を読み出して、読み出した設定情報に基づいて、無線接続部86を制御することにより、飲食店に設けられたサーバ11の無線通信部44との通信を開始することができる。
【0051】
結果として、利用者は、電源プラグ31を飲食店内の電源タップ13のコンセント61に接続する操作をするだけで、電気機器12とサーバ11との無線通信を利用してインターネットなどのネットワークを利用するサービスの提供を受けることが可能となる。
【0052】
尚、このような無線通信サービスは、飲食店の来店者にのみ提供されるものであり、換言すれば、無線通信サービスの提供を受ける権利は、来店者にのみ発生するものといえる。このため、電気機器12が来店者のものであるか否かを判定する必要があるが、電源タップ13は、飲食店内に設けられているものであるので、図2のフローチャートにおけるステップS2の処理により設定情報が読み出せた電気機器12は、来店者である利用者の所有するものであると考えることができる。したがって、ステップS2の処理により設定情報が読み出せる場合、設定情報が読み出せた電気機器12は来店者のものであることが実質的に判定されたものと考えることができる。また、一旦、設定情報がICチップ82に登録された電気機器12は、バッテリなどの電源を備えているものであれば、電源プラグ31をコンセント61から抜き取っても無線通信サービスの提供を受けることができる。
【0053】
<2.第2の実施の形態>
[無線通信に係る課金が必要な電力供給システム]
以上においては、飲食店の来店者に対して無料で提供される無線通信サービスに関する無線LAN使用管理処理について説明してきたが、無線通信に係るサービスが有料である場合、来店者の電気機器であって、かつ、利用料金についての課金処理が確認できたとき、設定情報がICチップ82に書き込まれるようにすることで、無線通信サービスの提供を受けられるようにしてもよい。
【0054】
図4は、飲食店に来店者が携帯端末や携帯型のパーソナルコンピュータからなる電気機器12により無線通信サービスを受ける際、課金処理が確認できたときにのみ、無線通信サービスを提供する電力供給システムが示されている。尚、図1の電力供給システムと同一の機能を備えた構成については、同一の名称および同一の符号を付しており、その説明は、適宜省略するものとする。
【0055】
すなわち、図4の電力供給システムにおいて、図1の電力供給システムと異なるのは、サーバ11の制御部41において、課金管理部41bが設けられた点である。課金管理部41bは、通信回路21を制御して、課金処理に必要とされる口座番号やクレジットカード番号などの課金情報に基づいて、図示せぬ金融機関等のサーバにアクセスし、口座番号やクレジットカード番号について課金情報の認証処理を実行させる。課金管理部41bは、このような認証処理により、課金情報が正規のものであるか否かに基づいて、課金処理が可能であるか否かを管理する。そして、制御部41は、来店者の電気機器12であって、かつ、利用料金についての課金処理が可能であることが確認できたとき、リーダライタ42を制御して、電気機器12のICチップ82に、無線通信を実現させる設定情報を書き込ませる。
【0056】
すなわち、図4の場合、飲食店の来店者であって、初めて電気機器12を使用して、無線通信サービスの提供を受けて、サーバ11にアクセスしようとするとき、来店者である利用者(または飲食店の店員)により、サーバ11において、課金処理に必要とされる口座番号やクレジットカード番号などの入力操作が必要となる。そして、入力された口座番号やクレジットカード番号等が正規のものであるときにのみ、サーバ11の制御部41は、ICチップ82に対して自らとの無線通信に必要とされる設定情報を登録する。したがって、図4の場合、例えば、電源タップ13のコンセント61が、サーバ11の近傍にも設けられており、電気機器12の電源プラグ31が、このコンセント61に一旦接続させた状態で、サーバ11において、課金情報の認証処理を含めた設定情報を登録するための一連の処理が必要となる。
【0057】
[図4の電力供給システムにおける無線LAN使用管理処理]
次に、図5のフローチャートを参照して、図4の電力供給システムにおける無線LAN使用管理処理について説明する。尚、図5のフローチャートにおけるステップS101,S102,S109の処理については、図2のフローチャートにおけるステップS1,S2,S4の処理と同様であるので、その説明は省略するものとする。
【0058】
すなわち、例えば、来店者(または、飲食店の店員)が、無線通信に必要な設定情報の登録を受けるため、電気機器12の電源プラグ31を、サーバ11の近傍に設けられた電源タップ13のコンセント61に接続すると、ステップS101,S102の処理により、機器IDおよび設定情報が読み出される。そして、ステップS103において、サーバ11の制御部41は、判定部41aを制御して、取得した設定情報が自らの無線通信部44との通信に必要とされる設定情報であるか否かを判定させる。
【0059】
ステップS103において、例えば、取得した電気機器12の設定情報が自らの無線通信部44との通信に必要とされる設定情報ではない、すなわち、このままの状態では、電気機器12とサーバ11との無線通信が不能である場合、処理はステップS104に進む。
【0060】
ステップS104において、制御部41は、表示部49を制御して、リーダライタ42により読み出された機器IDの電気機器12については、無線通信に必要とされる設定情報が未登録であり、無線通信サービスを提供できない旨を表示すると共に、設定情報の登録を促す画像を表示させる。
【0061】
ステップS105において、制御部41は、タッチパネルからなる表示部49が操作されて、無線通信に必要とされる設定情報の登録が要求されたか否かを判定する。ステップS105において、例えば、表示部49が操作されて、設定情報の登録が要求された場合、処理は、ステップS106に進む。
【0062】
ステップS106において、制御部41は、課金管理部41bを制御して、課金情報の登録処理を実行させる。これにより課金管理部41bは、タッチパネルを含む表示部49を制御して、今現在読み出されている機器IDの電気機器12の所有者の課金情報を入力するように要求する画像を表示する。
【0063】
ステップS107において、課金管理部41bは、タッチパネルを備えた表示部49が操作されることにより入力され、さらに、入力された課金情報が正規のものであって、電気機器12の設定情報が登録可能であるか否かを判定する。より詳細には、課金管理部41bは、表示部49が操作されて課金情報が入力されると、通信部45を制御して、通信回線21を介して、図示せぬ金融機関サーバにアクセスして、課金情報が正規のものであるか否かを問い合わせて、正規のものであるか否かを判定する。ステップS107において、例えば、課金情報が正規のものではなかった場合、機器IDに対応する電気機器12のICチップ82への設定情報の登録が不能であるものとみなし、処理は、ステップS108に進む。
【0064】
ステップS108において、課金管理部41bは、課金情報が正規のものではないため、設定情報の登録が不能であると判定された回数が、所定回数以内であるか否かを判定し、所定回数以内である場合、処理は、ステップS106に戻る。すなわち、入力された課金情報が正規のもので無く、設定情報の登録が不能であるとみなされた回数が所定回数以内である場合、ステップS106乃至S108の処理が繰り返される。そして、ステップS107において、課金情報が正規のものであり、設定情報の登録が可能である場合、処理は、ステップS109に進み、設定情報が登録される。すなわち、課金情報が正規であると認められると、無線通信に係る課金処理が完了したものとみなされて、無線通信に必要とされる設定情報が登録されることになる。したがって、この処理が完了した後は、利用者は、サーバ11の近傍のコンセント61から電源プラグ31を抜いて、飲食店に来店した電気機器12を所持し、飲食店内のいずれかの席において、電源プラグ31をコンセント61に接続しない状態、すなわち、内蔵されたバッテリにより駆動する状態においても、サーバ11との無線通信サービスの提供を受けることが可能となる。
【0065】
一方、ステップS108において、課金情報が正規のものではないため、設定情報の登録が不能であると判定された回数が、所定回数以内ではないとみなされた場合、ステップS110において、課金管理部41bは、表示部49を制御して、課金情報が正規のものではなく、課金処理ができないので、無線通信サービスを提供することができないことを示す情報を表示し、処理は、ステップS101に戻る。
【0066】
尚、ステップS103において、取得した電気機器12の設定情報が自らの無線通信部44との通信に必要とされる設定情報であり、設定情報がすでに登録されている場合、処理は、終了し、ステップS101の処理に戻ることになる。すなわち、設定情報が登録されているので、電気機器12は、無線接続部86によりサーバ11の無線通信部44と無線通信が可能である。そこで、ステップS103において、設定情報が登録済みであるとみなされた場合には、その旨を表示部49に表示するようにしてもよい。このように設定情報が登録済みであることが表示された場合、利用者(または店員)は、この電気機器12が、既に無線通信サービスの提供が受けられる状態であることを認識することができる。換言すれば、利用者(または店員)は、サーバ11の近傍に設けられた電源タップ13のコンセント61から電源プラグ31を抜き取っても、無線通信サービスの提供を受けられることが認識できる。
【0067】
以上の処理により、無線通信サービスの提供が、飲食店に来店し、さらに、来店者による無線通信サービスに対する対価を課金処理したときにのみ、来店者の所有する電気機器12により無線通信によりサーバ11にアクセスできるようにすることが可能となる。
【0068】
尚、以上においては、無線通信サービスの利用に関して、来店し、かつ、利用に係る対価を課金したときにのみ、無線通信サービスを受けるために必要な設定情報が電気機器12のICチップ82に登録される例について説明してきたが、例えば、ICチップ82に電子マネーをチャージできるような場合、チャージされていた電子マネーにより無線通信サービスに対する対価を課金処理できるときには、設定情報が登録されるようにしてもよい。この場合、電子マネーによる無線通信サービスに対する対価が課金処理できないときには、ICチップ82に登録されている無線通信に必要な設定情報を削除してしまうことにより、無線通信サービスを受けられないようにしてもよい。
【0069】
さらに、以上においては、無線通信サービスの提供を受けるために課金処理をする例について説明してきたが、さらに、電気機器12に対して供給した分の電力料金も併せて課金処理により徴収できるようにしてもよい。
【0070】
<3.第3の実施の形態>
[電力線重畳通信タイプの認証型コンセントを用いた無線通信サービスを提供する電力供給システム]
以上においては、無線通信サービスに必要な設定情報がサーバにより管理される電力供給システムについて説明してきたが、認証型コンセントを利用することにより、無線通信サービスに必要な設定情報を管理できるようにしてもよい。
【0071】
図6は、電力線重畳通信タイプの認証型コンセントが無線通信サービスに必要な設定情報を管理するようにした電力供給システムが示されている。尚、図6の電力供給システムにおいて、図1の電力供給システムと同一の機能を備えた構成については、同一の名称および同一の符号を付しており、その説明は、適宜省略するものとする。
【0072】
図6の電力供給システムにおいて、図1の電力供給システムと異なるのは、サーバ11において、リーダライタ42、ハイパスフィルタ43、電源回路47、およびローパスフィルタ48が削除され、さらに、電源タップ13に代えて、電力線重畳通信タイプの認証型コンセント101が設けられている点である。
【0073】
認証型コンセント101は、電気機器12のICチップ82に記録されている情報を読み出す、または書き込みを実行するリーダライタ42、およびリーダライタ42を制御する制御部111を備えている。
【0074】
制御部111は、制御部41におけるリーダライタ42を制御する機能と同様の機能に加えて、ここでは、ICチップ82への情報の記録、または読み出しの機能、および、読み出した機器IDに基づいて、電源回路47のオンまたはオフを制御する。
【0075】
より詳細には、制御部111は、判定部111aを備えている。判定部111aの基本的な機能は、判定部41aと同様であるが、さらに、接続された電気機器12を機器IDで認証し、認証結果に基づいて、電力を供給するか否かを判定する。すなわち、判定部111aは、電力の供給を認める電気機器12の機器IDを記憶している。そこで、判定部111aは、リーダライタ42を制御して、電気機器12より読み出した機器IDが、自らが記憶している電気機器12の機器IDに含まれているか否かにより、電気機器12を認証する。
【0076】
そして、制御部111は、判定部111aを制御して、読み出した機器IDが、自らが記憶している機器IDであり、認証を認めるとき、電源回路47をオンに制御し、外部電源22より供給されてくる電力を電気機器12に供給する。一方、判定部131aが、読み出した機器IDが、自らが記憶している機器IDでなく、認証を認めないとき、制御部131は、電源回路47をオフに制御し、外部電源22より供給されてくる電力を電気機器12に供給しない。
【0077】
このような動作により、認証型コンセント101は、接続された電気機器12を認証して、認証を認めた電気機器12にのみ電力を供給する。また、制御部111は、同様の手法で、認証を認めた電気機器12にのみ無線通信サービスに必要とされる設定情報を供給するようにしても良い。ただし、ここでは、認証型コンセント101は、店内に設置されていることが前提となるため、コンセント61に電源プラグ31を差し込む電気機器12のユーザには、認証の有無にかかわらず、電力を供給すると共に、無線通信サービスに必要とされる設定情報を供給するものとする。尚、当然のことながら、上述したように認証により電力供給、および設定情報の提供の有無を判定するようにしても良いことは言うまでもない。
【0078】
また、図6の電力供給システムにおける無線LAN使用管理処理は、サーバ11の各構成が主体となってする処理を、対応する認証型コンセント101の各構成が主体となって実行すること以外は、図1の電力供給システムにおける無線LAN使用管理処理と同様であるので、その説明は省略する。
【0079】
[図6の電力供給システムにおける有線の通信処理]
次に、図7のフローチャートを参照して、認証型コンセント101のコンセント61−1または61−2に電気機器12の電源プラグ31を接続することにより実現される通信処理について説明するものとする。しかしながら、図7におけるステップS131乃至S135、およびステップS151乃至S154の処理については、サーバ11の各構成が主体となってする処理を、対応する認証型コンセント101の各構成が主体となって実行すること以外は、図3のフローチャートのS41乃至S45、およびS61乃至S64と同一であるので、その説明は省略するものとする。
【0080】
すなわち、電気機器12は、電源プラグ31を認証型コンセント101のコンセント61−1,61−2のいずれかに接続するだけで、認証型コンセント101におけるリーダライタ42により、自らのICチップ82に無線通信サービスに必要とされる設定情報が記録されることになる。結果として、電気機器12は、ICチップ82に記録されている設定情報に基づいて、無線接続部86を制御することで、サーバ11との通信が可能となる。
【0081】
<4.第4の実施の形態>
[非接触通信タイプの認証型コンセントを用いた無線通信サービスを提供する電力供給システム]
以上においては、電力線重畳通信タイプの認証型コンセントを用いた無線通信サービスを提供する電力供給システムについて説明してきたが、電力線重畳通信タイプの認証型コンセントに代えて、非接触通信タイプの認証型コンセントを利用することにより、無線通信サービスに必要な設定情報を管理できるようにしてもよい。
【0082】
図8は、非接触通信タイプの認証型コンセントが無線通信サービスに必要な設定情報を管理するようにした電力供給システムが示されている。尚、図8の電力供給システムにおいて、図6の電力供給システムと同一の機能を備えた構成については、同一の名称および同一の符号を付しており、その説明は、適宜省略するものとする。
【0083】
図8の電力供給システムにおいて、図6の電力供給システムと異なるのは、電力線重畳通信タイプの認証型コンセント101に代えて、非接触通信タイプの認証型コンセント121が設けられ、さらに、電気機器141およびプラグタップ142が新たに設けられている点である。
【0084】
図8の非接触通信タイプの認証型コンセント121において、図6の電力線重畳通信タイプの認証型コンセント101と異なる点は、ハイパスフィルタ43を削除し、制御部111に代えて制御部131を設け、新たにアンテナ132を設けた点である。すなわち、図8の非接触通信タイプの認証型コンセント121においては、リーダライタ42により読み出される、または書き込まれる機器IDおよび設定情報が、ハイパスフィルタ43を介して、コンセント61やローパスフィルタ48に接続されている電力線に重畳されるのではなく、アンテナ132を介して出力、または入力される。
【0085】
さらに、アンテナ132は、制御部131により制御されて、非接触通信タイプのアンテナ161を備えた電気機器141、またはアンテナ151を備えたプラグタップ142と非接触通信により、ICチップ82,153に駆動電力を供給すると共に、記録された機器IDおよび設定情報を読み出す、または、書き込む。
【0086】
電気機器141は、電気機器12と同様の無線接続部86、制御部81、およびICチップ82と共に、さらに、アンテナ161を備えている。すなわち、電気機器141は、アンテナ161以外の機能については、基本的に電気機器12と同様であるが、外部からの電力供給を受けるための構成が設けられておらず、図示せぬ使い捨てのバッテリなどにより駆動する。
【0087】
アンテナ132,151,161は、例えば、13.56MHz(または2.4GHz)の高周波信号からなる電波を発生することで、相互間の距離が至近距離であることを前提として、非接触で相互に電力供給を受けて動作し、通信する。そして、アンテナ161は、電気機器141のICチップ82に記憶された機器IDおよび無線通信サービスに必要とされる設定情報を読み出す、または書き込む。
【0088】
このような構成により、非接触通信タイプの認証型コンセント121は、電気機器141のアンテナ161が自らのアンテナ132と非接触通信可能な距離にかざされると、無線LAN使用管理処理が可能となり、無線通信サービスの提供を受けることが可能となる。
【0089】
また、プラグアダプタ142は、電気機器12の電源プラグ31と、認証型コンセント121のコンセント61−1,61−2のいずれかとを接続することで、電気機器12により非接触通信タイプの認証型コンセント121による無線通信サービスに必要な設定情報の提供を受けられるようにするものである。
【0090】
より詳細には、プラグアダプタ142は、アンテナ151、ICチップ152、ハイパスフィルタ153、電源プラグ154、ローパスフィルタ155、コンセント157を備えている。アンテナ151は、アンテナ132と非接触通信可能な距離内である場合、電力供給を受けると共に、プラグアダプタ142のICチップ152を駆動させ、記憶された機器IDおよび無線通信サービスに必要とされる設定情報を読み出す、または書き込む。尚、ハイパスフィルタ153、およびローパスフィルタ155については、ハイパスフィルタ83、およびローパスフィルタ84と同様であるので、その説明は省略するものとする。
【0091】
また、ICチップ152は、駆動する際には、ハイパスフィルタ153、コンセント156、電源タップ31、およびハイパスフィルタ83を介してICチップ82を駆動させて機器IDおよび設定情報を読み出す、または書き込む。すなわち、認証型コンセント42のリーダライタ42が、アンテナ132を介してプラグアダプタ142のアンテナ151を介してICチップ152と非接触通信するとき、同時に、プラグアダプタ142に接続されている電気機器12のICチップ82と電力線重畳通信する。このため、電気機器12は非接触通信タイプである認証型コンセント121のリーダライタ42は、直接電気機器12のICチップ82と通信することができないが、プラグアダプタ142を有線接続することにより、間接的に通信することが可能となる。すなわち、プラグアダプタ142のアンテナ151が、非接触通信タイプである認証型コンセント121のアンテナ132と非接触通信すると共に、プラグアダプタ142のICチップ152が、ハイパスフィルタ153、コンセント156、電源タップ31、およびハイパスフィルタ83を介してICチップ82を介して、電気機器12のICチップ82と電力線重畳通信する。
【0092】
このようにすることで、認証型コンセント121のリーダライタ42が、電気機器12のICチップ82に記憶された機器IDおよび無線通信サービスに必要とされる設定情報を読み出す、または書き込むことが可能となる。
【0093】
結果として、電気機器12は、非接触通信タイプの認証型コンセント121であっても、プラグアダプタ142を介して接続するだけで、無線通信サービスに必要とされる設定情報の提供を受けることが可能となる。
【0094】
尚、図8の電力供給システムにおける認証型コンセント121による電気機器12および141に対する無線LAN使用管理処理は、各処理の主体がサーバ11の各構成から、対応する認証型コンセント121の各構成となる他は、図1の電力供給システムにおける無線LAN使用管理処理と同様であるの、その説明は省略する。
【0095】
[図8の電力供給システムにおけるプラグアダプタを使用しない無線の通信処理]
次に、図9のフローチャートを参照して、認証型コンセント121のアンテナ132、および電気機器141のアンテナ161が、相互に非接触通信が可能なレベルにまで接近するように、電気機器141が、認証型コンセント121にかざされるときの通信処理について説明する。すなわち、ここでは、電気機器141および認証型コンセント121の相互間通信を例として、プラグアダプタ142を使用する必要がない場合の通信処理について説明する。
【0096】
ステップS171において、認証型コンセント121の制御部131は、リーダライタ42を制御して、電気機器141と通信の必要が生じて、通信に必要な通信信号が発生しているか否かを判定し、発生するまで、同様の処理を繰り返す。すなわち、ステップS171において、例えば、図2のフローチャートにおけるステップS1の処理のように、電気機器141のICチップ82に記憶されている、無線通信に係る設定情報の読み出しを指令するような場合、通信信号があるとみなされ、処理は、ステップS172に進む。
【0097】
ステップS172において、制御部131は、リーダライタ42を制御して、高周波信号からなる所定の情報(ここでは、機器IDおよび設定情報)の読出信号、または、所定の情報(ここでは、設定情報)の書き込みを指示する書込信号を発生し、アンテナ132に供給する。
【0098】
ステップS173において、アンテナ132は、リーダライタ42により、例えば、13.56MHz(または2.4GHz)の高周波信号からなる電波を発生する。高周波信号からなる電波は、読出信号、または書込信号であると共に、ICチップ82の駆動用電源となるものであり、この処理により、発生された電波が電気機器141のアンテナ161で受信される。
【0099】
一方、電気機器141においては、ステップS191において、アンテナ161は、発生されている高周波信号の電波を受信して、ICチップ82に供給する。ICチップ82は、供給されてきた高周波信号に基づいて、負荷変調により電力が発生したか否かを判定する。すなわち、リーダライタ42より発生される高周波信号は、先頭から所定時間分については、ICチップ82の駆動用の電力を発生させるための信号を含んでおり、その後、読出信号、または書込信号といったコマンドとなる信号が引き続き発生する構成となっている。現実には、電力が発生したか否かを判定しているのではなく、電力が発生することにより動作が開始される。ICチップ82は、高周波信号の先頭部分で電力を発生させると、発生した電力を蓄電し、引き続き供給される読出信号、または書込信号といったコマンドに対応して、蓄電した電力で自らに内蔵される記憶部に記憶されている所定の情報(ここでは、機器ID、および設定情報)を読み出して出力したり、または、記憶部に所定の情報(ここでは、設定情報)を書き込む。
【0100】
ステップS191において、例えば、認証型コンセント121のアンテナ132付近にアンテナ161がかざされている場合、ステップS173の処理によりアンテナ132を介して供給されてくる高周波信号からなる電波により電力が発生することになるので、処理は、ステップS192に進む。
【0101】
ステップS192において、ICチップ82は、アンテナ161を介して、高周波信号に伴って供給されてくる読出信号、または書込信号を取得する。
【0102】
ステップS193において、ICチップ82は、蓄電した電力で取得した読出信号、または書込信号に対応して情報(ここでは、機器IDおよび設定情報)を記憶部から読み出す、または情報を(ここでは、設定情報)書き込む。尚、図2のステップS1の処理に対しては、ICチップ82に記憶されている無線通信に係る設定情報を読み出す。
【0103】
ステップS194において、ICチップ82は、書込信号の場合、書き込みが完了したことを示す応答信号を生成し、読出信号の場合、読み出した情報を応答信号として、今の場合、機器IDおよび設定情報を応答信号として生成し、高周波信号からなる信号として発生する。そして、ICチップ82は、生成した高周波信号からなる応答信号を、アンテナ161より電波として認証型コンセント121に送信する。
【0104】
ステップS174において、認証型コンセント121のリーダライタ42は、アンテナ132を介して供給されてくる応答信号を受信する。
【0105】
ステップS175において、リーダライタ42は、受信した応答信号を制御部131に供給する。制御部131は、これにより電気機器141より応答信号を取得する。すなわち、電気機器141が認証型コンセント121にかざされる場合、制御部131は、電気機器141の機器IDおよび設定情報を応答信号として取得する。一方、電気機器141が認証型コンセント121にかざされていない場合、認証型コンセント121のリーダライタ42は、アンテナ132に、アンテナ161を介してICチップ82により発生される高周波信号からなる電波が受信されないことになるため、応答信号として受信される情報は空の情報となる。このため、この場合、制御部131は、空の応答信号を受信することになるため、設定情報を取得することができない。
【0106】
また、ICチップ82は、負荷変調により得られる電力で動作するため、ICチップ82そのものは、電気機器141が起動していない状態でも、必要なタイミングで動作することができる。このため、例えば、携帯端末や携帯型のパーソナルコンピュータである電気機器141が起動していない状態であっても、あるいは電気機器141のバッテリ残量がゼロで動作できない状態であっても、認証型コンセント121とICチップ82との通信は可能となる。
【0107】
以上の通信処理を利用することで、認証型コンセント121が、電気機器141に対して、図2のフローチャートを参照して説明した無線LAN使用管理処理を実行することが可能となる。結果として、電気機器141は、アンテナ161,132間で通信か可能な至近距離にかざされるだけで、認証型コンセント121によりサーバ11との無線通信サービスを受けるための設定情報を取得することができるので、サーバ11との無線通信サービスを受けることが可能となる。
【0108】
[図8の電力供給システムにおけるプラグアダプタを使用するときの無線の通信処理]
次に、電気機器12の電源プラグ31がプラグアダプタ142に接続され、さらに、プラグアダプタ142が認証型コンセント121のコンセント61に接続されたときの通信処理について説明する。
【0109】
尚、この処理については、認証型コンセント121およびプラグアダプタ142による非接触通信による処理と、プラグアダプタ142および電気機器12による電力線重畳通信による処理とに分けられる。また、認証型コンセント121およびプラグアダプタ142による非接触通信による処理は、図9を参照して説明した、認証型コンセント121および電気機器141による非接触通信の処理において、電気機器141をプラグアダプタ142としたときの処理と同様であるので、その説明は省略する。さらに、プラグアダプタ142および電気機器12による電力線重畳通信による処理については、図7を参照して説明した認証型コンセント121および電気機器12との電力線重畳通信による処理における、電気機器12の処理をプラグアダプタ142および電気機器12の相互で実行する処理となるので、その説明は省略するものとする。
【0110】
すなわち、以上の処理により、非接触通信タイプの認証型コンセント121に対して、電力線重畳通信タイプの電気機器12であっても、プラグアダプタ142を使用することで、認証型コンセント121が、電気機器12に対して、図2のフローチャートを参照して説明した無線LAN使用管理処理を実行することが可能となる。結果として、電気機器12は、認証型コンセント121によりサーバ11との無線通信サービスを受けるための設定情報を取得することができるので、サーバ11との無線通信サービスを受けることが可能となる。
【0111】
[電気機器がプラグアダプタのICチップの情報を直接読み出し、および書き込める例]
以上においては、認証型コンセントのリーダライタが、非接触通信でプラグアダプタに内蔵されたICチップに設定情報を記憶させ、さらに、プラグアダプタのICチップの情報が、電力線重畳通信で電気機器のICチップに記憶させる例について説明してきたが、プラグアダプタのICチップの情報を、電気機器が直接読み出せるように、専用プラグアダプタを設けるようにしても良い。
【0112】
すなわち、図10においては、電気機器に専用端子を設け、専用端子に対して専用プラグアダプタを介して認証型コンセント121に接続して、電力供給を受けると共に無線通信サービスを受けるための設定情報の提供を受けられるようにした電力供給システムの構成例である。尚、図10においては、電気機器171および専用プラグアダプタ191が専用ケーブルLで接続されている例が示されており、図8の電力供給システムにおける構成と同一の機能を備えた構成については、同一の名称、および同一の符号を付しており、その説明は適宜省略するものとする。
【0113】
また、ここで、電気機器171は、電気機器12のICチップ82、およびハイパスフィルタ83を削除して、制御部81に代えて制御部181および専用端子182を設けたものである。また、専用プラグアダプタ191は、プラグアダプタ142のハイパスフィルタ153を削除し、専用端子201を設けたものである。そして、脱着可能な専用端子182,201間は、専用ケーブルLで接続されている。専用ケーブルLは、電気機器171の制御部181乃至ICチップ152間を接続するデータ線L1、およびローパスフィルタ84,155間を接続する電力線L2から構成されている。すなわち、ここでは、専用プラグアダプタ191および認証型コンセント121間で無線LAN使用管理処理が実行されるのみで、電気機器171の制御部181は、データ線L1を介して、直接ICチップ152にアクセスすることで、設定情報を取得し、サーバ11との無線通信サービスの提供を受けることが可能となる。
【0114】
尚、図10における電力供給システムにおいては、図9を参照して説明した処理が実現されるのみで、図1の無線LAN使用管理処理が実現可能となるので、その説明は省略するものとする。
【0115】
以上の如く、本技術によれば、ネットワークを利用する権利を有する利用者に対してのみ提供される通信サービスを提供するにあたり、その通信に必要とされる設定情報の入力操作を省略させるようにすることで、通信サービスを容易に提供することが可能となる。
【0116】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0117】
図11は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0118】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)1001,ROM(Read Only Memory)1002,RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。
【0119】
バス1004には、さらに、入出力インタフェース1005が接続されている。入出力インタフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記憶部1008、通信部1009、及びドライブ1010が接続されている。
【0120】
入力部1006は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部1007は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部1009は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011を駆動する。
【0121】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU1001が、例えば、記憶部1008に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0122】
コンピュータ(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0123】
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インタフェース1005を介して、記憶部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記憶部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記憶部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0124】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0125】
また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
【0126】
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0127】
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
【0128】
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0129】
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0130】
尚、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1) 無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力を供給する電力供給部と、
前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ部と
を含む電力供給装置。
(2) 前記リーダライタ部を制御して、前記設定情報を前記機器の記憶部に書きこませるように制御する制御部をさらに含む
(1)に記載の電力供給装置。
(3) 前記リーダライタ部により読み出された設定情報が、自らとの無線通信に有効ではない場合、前記リーダライタ部を制御して、前記自らの無線通信と有効な設定情報を前記機器の記憶部に書き込ませるように制御する制御部をさらに含む
(1)に記載の電力供給装置。
(4) 前記リーダライタ部により読み出された前記機器の記憶部より前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報が、自らの無線通信と有効な設定情報であるか否かを判定する設定判定部をさらに含む
(1)乃至(3)のいずれかに記載の電力供給装置。
(5) 前記機器のユーザが、前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金するための課金情報の有無により、前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金できるか否かを判定する課金管理部をさらに含む
(1)乃至(4)のいずれかに記載の電力供給装置。
(6) 前記制御部は、前記リーダライタ部により読み出された設定情報が自らとの無線通信に有効ではないと、前記設定判定部により判定された場合、前記課金管理部により前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金できると判定されたとき、前記リーダライタ部を制御して、前記自らの無線通信と有効な設定情報を前記機器の記憶部に書き込ませるように制御する
(5)に記載の電力供給装置。
(7) 前記設定情報は、無線LAN、またはブルートゥースのSSID、WEP KEY、パスコード、またはユーザIDを含む
(1)乃至(6)のいずれかに記載の電力供給装置。
(8) 電力供給装置の電力供給方法において、
前記電力供給装置
無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力を供給する電力供給処理し、
前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ処理する
ステップを含む電力供給方法。
(9) コンピュータを、
無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力を供給する電力供給部と、
前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ部と
して機能させるプログラム。
【符号の説明】
【0131】
11 サーバ, 12 電気機器, 13 電源タップ, 14 電力供給線, 21 通信回路, 22 外部電源, 31 電源プラグ, 41 制御部, 41a 判定部, 41b 課金管理部, 42 リーダライタ, 43 ハイパスフィルタ, 44 無線通信部, 45 通信部, 46 記憶部, 47 電源回路, 48 ローパスフィルタ, 61,61−1,61−2 コンセント, 81 制御部, 82 ICチップ, 83 ハイパスフィルタ, 84 ローパスフィルタ, 85 電源回路, 86 無線接続部, 101 認証型コンセント, 111 制御部, 111a 判定部, 121 認証型コンセント, 131 制御部, 131a 判定部, 132 アンテナ, 141 電気機器, 142 プラグアダプタ, 151 アンテナ, 152 ICチップ, 153 ハイパスフィルタ, 154 電源プラグ, 155 ローパスフィルタ, 156 コンセント, 161 アンテナ, 181 制御部, 182 専用端子, 191 専用プラグアダプタ,201 専用端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力を供給する電力供給部と、
前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の記憶部より前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ部と
を含む電力供給装置。
【請求項2】
前記リーダライタ部を制御して、前記設定情報を前記機器の記憶部に書きこませるように制御する制御部をさらに含む
請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記リーダライタ部により読み出された設定情報が、自らとの無線通信に有効ではない場合、前記リーダライタ部を制御して、前記自らの無線通信と有効な設定情報を前記機器の記憶部に書き込ませるように制御する制御部をさらに含む
請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項4】
前記リーダライタ部により読み出された前記機器の記憶部より前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報が、自らの無線通信と有効な設定情報であるか否かを判定する設定判定部をさらに含む
請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項5】
前記機器のユーザが、前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金するための課金情報の有無により、前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金できるか否かを判定する課金管理部をさらに含む
請求項4に記載の電力供給装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記リーダライタ部により読み出された設定情報が自らとの無線通信に有効ではないと、前記設定判定部により判定された場合、前記課金管理部により前記自らとの無線通信に必要とされる対価を課金できると判定されたとき、前記リーダライタ部を制御して、前記自らの無線通信と有効な設定情報を前記機器の記憶部に書き込ませるように制御する
請求項5に記載の電力供給装置。
【請求項7】
前記設定情報は、無線LAN、またはブルートゥースのSSID、WEP KEY、パスコード、またはユーザIDを含む
請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項8】
電力供給装置の電力供給方法において、
前記電力供給装置が、
無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力を供給する電力供給処理し、
前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ処理する
ステップを含む電力供給方法。
【請求項9】
コンピュータを、
無線通信機能を備えた機器へと電力供給線を介して電力を供給する電力供給部と、
前記電力供給線を介して高周波信号を用いた負荷変調により前記機器の前記無線通信機能を使用する際に必要とする設定情報を読み取るリーダライタ部と
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−77298(P2013−77298A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−192760(P2012−192760)
【出願日】平成24年9月3日(2012.9.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】