説明

電動ロック装置

【課題】 トランクルームのシール材の反力が低下したときにも1人で確実に手動で開閉体を開くことができる電動ロック装置を提供する。
【解決手段】 電動ロック装置10は、トランクルーム開口部とこれを開閉するトランクリッドのいずれか一方に設けられトランクリッドの閉状態を電気的にロック作動およびアンロック作動が可能なロック手段と、前記ロック手段に連係され操作部21を引っ張り操作することにより前記ロック手段を手動でアンロック作動可能なエマージェンシーケーブル20と、を備え、エマージェンシーケーブル20の操作部21には、前記ロック手段を手動でアンロック作動状態にしたときの操作部21の位置を保持可能にする面ファスナー22が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車体開口部を開閉する開閉体の閉状態を電気的にロック作動およびアンロック作動が可能な電動ロック装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気的にロック作動およびアンロック作動が可能ないわゆる電動ロック装置は、例えば車両のトランクリッドのロック装置として使用されている。
この電動ロック装置には、バッテリ上がりや電気的な故障などによって電動でのアンロック作動が不可能になったときに、手動でアンロック作動をすることができるようにエマージェンシーケーブルを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。この電動ロック装置では、エマージェンシーケーブルの操作部を車室側から引っ張り操作することによりアンロック作動可能になっている。
【0003】
一般に、トランクリッドとトランクルーム開口部の間には水や塵埃等の浸入を防ぐためのシール材が設けられており、トランクリッドを閉じたときには前記シール材が弾性圧縮され、前記電動ロック装置をアンロック作動すると、前記シール材の反力によってトランクリッドが若干跳ね上げられ、トランクリッドのストライカが前記電動ロック装置から離間して、完全なアンロック状態となる。
【特許文献1】特開2003−41827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記シール材の経年変化や建て付け誤差等によりシール材の反力が低下した場合には、エマージェンシーケーブルを引っ張って手動によるアンロック操作を行ってもトランクリッドが跳ね上がらず、その状態でエマージェンシーケーブルの引っ張り操作をやめると電動ロック装置が半ロック状態となり、トランクリッドを開けられないことがある。このようになると、1人が車内側でエマージェンシーケーブルを引っ張り続け、他の1人が車外側からトランクリッドを回動しなければならず、1人ではトランクリッドを開けることができなかった。
【0005】
特に、トランクリッドは全閉状態においてほぼ水平姿勢となるため、前記アンロック作動時のトランクリッドの跳ね上げに大きな開放力が必要で、シール材が劣化しシール反力が低下すると、前述したような事態に陥る可能性がある。
これを防止するためにシール材のシール反力を高めると、トランクリッドの閉まり性が悪化してしまう。
そこで、この発明は、シール材のシール反力が低下したときにも1人で確実に手動で開閉体を開くことができる電動ロック装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車体開口部(例えば、後述する実施例におけトランクルーム開口部3)とこれを開閉する開閉体(例えば、後述する実施例におけるトランクリッド4)のいずれか一方に設けられ前記開閉体の閉状態を電気的にロック作動およびアンロック作動が可能なロック手段(例えば、後述する実施例におけるクローザー11)と、前記ロック手段に連係され操作部(例えば、後述する実施例における操作部21)を引っ張り操作することにより前記ロック手段を手動でアンロック作動可能なエマージェンシーケーブル(例えば、後述する実施例におけるエマージェンシーケーブル20)と、を備え、前記エマージェンシーケーブルの操作部には、前記ロック手段を手動でアンロック作動状態にしたときの該操作部の位置を保持可能にする保持手段(例えば、後述する実施例における面ファスナー22)が設けられていることを特徴とする電動ロック装置(例えば、後述する実施例における電動ロック装置10)である。
このように構成することにより、エマージェンシーケーブルの操作部を引っ張ってロック手段をアンロック作動状態にし、保持手段により操作部をアンロック作動状態の位置に保持することにより、ロック手段をアンロック作動状態に保持し続けることができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記エマージェンシーケーブルの操作部は、車体内側に設置されるライニング付きインナーパネル(例えば、後述する実施例におけるリヤターセルパネル32)に形成されたパネル開口部(例えば、後述する実施例における開口部40)に配置されており、前記保持手段は、前記パネル開口部周辺の前記ライニング(例えば、後述する実施例におけるライニング32a)に係止される面ファスナーを有することを特徴とする。
このように構成することにより、エマージェンシーケーブルの操作部を面ファスナーとともにパネル開口部から内側に導入することができ、導入された面ファスナーをインナーパネルのライニングに係止することにより、操作部をアンロック作動状態の位置に保持することができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記パネル開口部は、下方に面する前記ライニングに開口していることを特徴とする。
このように構成することにより、パネル開口部および操作部を見え難くすることができる。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記車体開口部はトランクルーム(例えば、後述する実施例におけるトランクルーム2)の開口部(例えば、後述する実施例におけるトランクルーム開口部3)であり、前記開閉体はトランクリッド(例えば、後述する実施例におけるトランクリッド4)であることを特徴とする。
このように構成することにより、全閉状態から初期開放時に大きな開放力を必要とするトランクリッドを、手動で確実にアンロックし、開くことができる。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の発明において、前記操作部は、車室側とトランクルームとを連通する連通孔(例えば、後述する実施例における連通孔33)の近傍に配置されていることを特徴とする。
このように構成することにより、車室内から連通孔を介して操作部を操作することができ、また、エマージェンシーケーブルの全長を短くすることが可能になる。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明において、前記連通孔は、後部座席(例えば、後述する実施例における後部座席34)の可倒式アームレスト(例えば、後述する実施例におけるアームレスト35)によって遮蔽可能であることを特徴とする。
このように構成することにより、通常はアームレストによって連通孔を遮蔽可能にし、ロック手段を手動でアンロックする必要が生じたときにアームレストを倒してエマージェンシーケーブルの操作部を操作可能にすることができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、車体開口部と開閉体との間に設けられたシール材の反力が低下した場合にも、エマージェンシーケーブルの操作部を引っ張ってロック手段をアンロック作動状態にし、保持手段により操作部をアンロック作動状態の位置に保持することにより、操作部から手を離してもロック手段を確実にアンロック作動状態に保持し続けることができるので、1人で開閉体を開くことができるという優れた効果が奏される。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、エマージェンシーケーブルの操作部をパネル開口部から内側に導入することができ、導入された面ファスナーをインナーパネルのライニングに係止することにより、操作部をアンロック作動状態の位置に保持することができ、保持手段を簡単に構成することができる。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、パネル開口部および操作部を見え難くすることができ、商品性が向上する。
請求項4に係る発明によれば、全閉状態から初期開放時に大きな開放力を必要とするトランクリッドを、手動で確実にアンロックし、開くことができる。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、車室内から連通孔を介して操作部を操作することができるので操作性がよく、また、エマージェンシーケーブルの全長を短くすることができるので、軽量化およびコストダウンを図ることができる。
【0016】
請求項6に係る発明によれば、通常はアームレストによって連通孔を遮蔽可能にし、ロック手段を手動でアンロック作動する必要が生じたときにアームレストを倒してエマージェンシーケーブルの操作部を操作可能にすることができるので、エマージェンシーケーブル操作用に新たな開口部やそれを遮蔽する手段を設ける必要がなく、部品点数の増加を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明に係る電動ロック装置の実施例を図1から図7の図面を参照して説明する。なお、この実施例は、車両のトランクルームの開口部を開閉するトランクリッドの閉状態を電気的にロック作動およびアンロック作動する電動ロック装置としての態様である。
図1に示すように、セダン型車両の車体1の後部には、トランクルーム2の開口部(以下、トランクルーム開口部という)3を開閉するトランクリッド(開閉体)4が開閉可能に設けられている。トランクルーム開口部(車体開口部)3の後部側は車体後部のリヤパネル5に広く開口しており、これに対応してトランクリッド4の後壁6が下方に延出している。また、トランクルーム開口部3の開口周縁には、トランクルーム開口部3とトランクリッド4との間をシールするトランクウェザーストリップ(シール材)9が取り付けられている。
【0018】
図2から図4に示すように、トランクルーム2と車室30は、後部座席34の後方下部に設置されたトランクルームパネル31と後部座席34の後方上部に設置されたリヤターセルパネル(インナーパネル)32によって仕切られるとともに、トランクルームパネル31に設けられた連通孔33を介して連通している。また、この連通孔33は、図2に示すように、後部座席34の中央部に設けられた可倒式のアームレスト35によって遮蔽可能になっていて、アームレスト35を前転させると連通孔33を介してトランクスルーになり、長尺の荷物をトランクルーム2から車室30に貫通させて収容することができるようになっている。なお、図示を省略するが、アームレスト35を前転させたときに連通孔33が露出しないように連通孔33にはカーテンが設けられている。
【0019】
図3から図6に示すように、リヤターセルパネル32は、起立壁部36と、起立壁部36の下部から車体前方に略水平に延びる底壁部37と、起立壁部36の上部から車体後方に略水平に延びるリヤターセル本体部38とを備え、底壁部37の前縁部にトランクルームパネル31の上部が連結されている。リヤターセルパネル32は、金属製基板のトランクルーム2側の面にライニング32aが施されて構成されており、ライニング32aは樹脂製で、表面が起毛状の粗面になっている。底壁部37には、トランクルームパネル31の連通孔33の近傍に、周壁39に囲まれて開口部(パネル開口部)40が形成されている。つまり、底壁部37においては下方に面してライニング32aが施されており、下方に面するライニング32aに開口部40が開口している。
そして、図1に示すように、リヤターセルパネル32の上部に化粧板41が取り付けられて、後部座席34の後方上部にリヤターセル42が形成される。
【0020】
なお、図3は車体1の後方から見たトランクルーム2の正面図であり、図中符号43は左リヤフェンダを示し、図示の都合上、右リヤフェンダは省略している。図4はリヤターセルパネル32の右側過半の平面図であり、図5は車室30側の斜め上方から見たトランクルームパネル31とリヤターセルパネル32の斜視図であり、図6はトランクルーム2側の斜め下方から見たトランクルームパネル31とリヤターセルパネル32の斜視図である。なお、図3から図5の図面では化粧板41を省略している。
【0021】
リヤパネル5に形成されたトランクルーム開口部3の車幅方向中央部には、電動ロック装置10が設けられており、この電動ロック装置10に対応して、トランクリッド4の後壁6の下面7にストライカ8が設けられている。なお、図示の都合上、図1では電動ロック装置10が露出しているように記載されているが、実際には図示を省略したカバー部材で覆われており、該カバー部材に設けられた開口をストライカ8が挿脱するようになっている。
【0022】
電動ロック装置10は、ストライカ8に対して係合・解除可能なクローザー(ロック手段)11と、クローザー11を電気的に動作せしめるモータ12とを備え、図示しない運転席近傍のトランクリッドオ−プンスイッチを操作することによりモータ12を動作させて、クローザー11をストライカ8に対し係合状態にするロック作動や、ストライカ8に対するクローザー11の係合状態を解除するアンロック作動を、電動で行うことができるようになっている。
【0023】
また、この電動ロック装置10では、バッテリ上がりや電気的な故障などによってモータ12による電動でのアンロック作動が不可能になったときに手動でアンロック作動をすることができるように、クローザー11にエマージェンシーケーブル20が連係されている。そして、エマージェンシーケーブル20を引っ張ることによって、クローザー11をアンロック作動位置に動かすことができるようになっている。
このエマージェンシーケーブル20は、トランクルーム2に面する車体1の内面に沿い外部から見えないように引き回されてトランクルーム2の上部前方に延び、リヤターセルパネル32における底壁部37の上面に沿って配置され、エマージェンシーケーブル20の先部が周壁39の切欠部39aを通って開口部40に至っている。そして、エマージェンシーケーブル20の先端に連結されたリング状の操作部21が開口部40内に収容されており、操作部21には、リヤターセルパネル32のライニング32aに対して係合離脱可能な面ファスナー(保持手段)22が取り付けられている。図6および図7における二点鎖線は、操作部21を引っ張る前の状態を示している。
なお、エマージェンシーケーブル20は、その経路の途中における適宜の複数箇所で図示しないサポータによって支持されており、エマージェンシーケーブル20を引っ張ったときに、確実にクローザー11をアンロック作動状態にすることができるようになっている。
【0024】
次に、この電動ロック装置10の作用を説明する。
バッテリー上がりや電気的トラブルなどが全くないときには、前述したトランクリッドオ−プンスイッチを操作してモータ12を動作させることにより、電動ロック装置10のロック作動やアンロック作動を行い、トランクリッド4を開閉する。
【0025】
バッテリ上がりや電気的トラブルが生じて、電動ロック装置10を電動でアンロック作動することができないときには、後部座席34のアームレスト35を前方に傾転し、車室側からトランクルームパネル31の連通孔33に手を差し込み、連通孔33の直ぐ近傍にあるリヤターセルパネル32の底壁部37の開口部40を手で探り、この開口部40内にある操作部21を握って内側に引っ張ることにより、エマージェンシーケーブル20を引っ張る。これにより、電動ロック装置10のクローザー11を手動でアンロック作動することができる。そして、図6および図7において実線で示すように、操作部21を引っ張った状態にしたまま、操作部21とともに開口部40から内側に引き入れた面ファスナー22をリヤターセルパネル32の底壁部37のライニング32aに係合する。これにより、操作部21から手を離しても、クローザー11をアンロック作動状態に保持し続けることができ、トランクルーム2のトランクウェザーストリップ9の反力が低下していても、電動ロック装置10を確実にアンロック状態に保持し続けることができ、この後、車外側からトランクリッド4を確実に開くことができる。
【0026】
したがって、この電動ロック装置10では、トランクウェザーストリップ9の反力が低下したときにも、1人で車室内側から電動ロック装置10を手動でアンロック作動させた後、車外側に廻ってトランクリッド4を開くことができる。すなわち、全閉状態から初期開放時に大きな開放力を必要とするトランクリッド4を、1人で確実に手動でアンロックし、開くことができる。
【0027】
なお、トランクウェザーストリップ9の反力が低下していないときには、エマージェンシーケーブル20を引っ張ってクローザー11を一旦アンロック作動状態にすれば、トランクウェザーストリップ9の反力によってトランクリッド4が跳ね上げられ、ストライカ8がクローザー11から離間するので、エマージェンシーケーブル20を引っ張った状態で操作部21の面ファスナー22をリヤターセルパネル32のライニング32aに係合する必要はない。
【0028】
この実施例においては、操作部21に取り付けた面ファスナー22をリヤターセルパネル32のライニング32aに係合することにより、電動ロック装置10のクローザー11をアンロック作動状態に保持することができるので、極めて構造が簡単になる。
また、この実施例では、開口部40が略水平姿勢のリヤターセルパネル32の底壁部37に設けられ、この底壁部37において下方に面するライニング32aに開口部40が開口しているので、開口部40およびその中に収容されている操作部21を見え難くすることができ、商品性が高くなる。
さらに、この実施例では、車室30とトランクルーム2とを連通する連通孔33の近傍にリヤターセルパネル32の開口部40を設け、この開口部40にエマージェンシーケーブル20の操作部21を配置しているので、エマージェンシーケーブル20の全長を短くすることができ、軽量化およびコストダウンを図ることができる。また、トランクスルー用の連通孔33がエマージェンシーケーブル20の操作用孔を兼用しており、且つ、連通孔33はアームレスト35により遮蔽可能であるので、エマージェンシーケーブル操作専用の新たな開口部やそれを遮蔽する手段を設ける必要がなく、部品点数の増加を防止することができる。
【0029】
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例では、電動ロック装置10をトランクルーム2の開口部3に設け、ストライカ8をトランクリッド4に設けたが、これと逆に、電動ロック装置10をトランクリッド4に設け、ストライカ8をトランクルーム2の開口部3に設けることも可能である。
また、電動ロック装置10をアンロック作動状態に保持する保持手段は、操作部21に設けた面ファスナー22とリヤターセルパネル32のライニング32aに限るものではなく、リング状の操作部21とこれを引っ掛けるためのフックなど、種々の構成を採用することができる。
また、前述した実施例は、トランクリッド4の閉状態をロック作動およびアンロック作動する電動ロック装置としての態様で説明したが、開閉体はトランクリッドに限るものではなく、この発明は種々の開閉体の電動ロック装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明に係る電動ロック装置を備えたトランクルームを中心とする車体後部の斜視図である。
【図2】車両の後部座席を車室側から見た斜視図である。
【図3】車両後方から見たトランクルームパネルおよびリヤターセルパネルの正面図である。
【図4】エマージェンシーケーブルの平面配置図である。
【図5】エマージェンシーケーブルの操作部が配置されている周辺を車室側から見た斜視図である。
【図6】エマージェンシーケーブルの操作部が配置されている周辺をトランクルーム側から見た斜視図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【符号の説明】
【0031】
3 トランクルーム開口部(車体開口部)
4 トランクリッド(開閉体)
10 電動ロック装置
11 クローザー(ロック手段)
20 エマージェンシーケーブル
21 操作部
22 面ファスナー(保持手段)
30 車室
32 リヤターセルパネル(インナーパネル)
32a ライニング
33 連通孔
34 後部座席
35 アームレスト
40 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体開口部とこれを開閉する開閉体のいずれか一方に設けられ前記開閉体の閉状態を電気的にロック作動およびアンロック作動が可能なロック手段と、
前記ロック手段に連係され操作部を引っ張り操作することにより前記ロック手段を手動でアンロック作動可能なエマージェンシーケーブルと、
を備え、前記エマージェンシーケーブルの操作部には、前記ロック手段を手動でアンロック作動状態にしたときの該操作部の位置を保持可能にする保持手段が設けられていることを特徴とする電動ロック装置。
【請求項2】
前記エマージェンシーケーブルの操作部は、車体内側に設置されるライニング付きインナーパネルに形成されたパネル開口部に配置されており、前記保持手段は、前記パネル開口部周辺の前記ライニングに係止される面ファスナーを有することを特徴とする請求項1に記載の電動ロック装置。
【請求項3】
前記パネル開口部は、下方に面する前記ライニングに開口していることを特徴とする請求項2に記載の電動ロック装置。
【請求項4】
前記車体開口部はトランクルームの開口部であり、前記開閉体はトランクリッドであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動ロック装置。
【請求項5】
前記操作部は、車室側とトランクルームとを連通する連通孔の近傍に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の電動ロック装置。
【請求項6】
前記連通孔は、後部座席の可倒式アームレストによって遮蔽可能であることを特徴とする請求項5に記載の電動ロック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−104698(P2006−104698A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−289923(P2004−289923)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】