電子機器、オブジェクトの表示方法
【課題】電子機器の表示画面に表示されているオブジェクトを指で触れながら移動させる際、オブジェクトの移動距離が長い場合、長い距離に渡って画面に触れた指を移動させる煩わしさを解決する。
【解決手段】電子機器は、オブジェクト30が表示される表示画面61を表示する表示手段を備え、前記表示画面61に表示されているオブジェクト30が指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出する検出手段を備える。また、前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクト30が移動する位置を算出し、前記オブジェクト30の移動先を前記表示画面上に表示する表示手段を備える。
【解決手段】電子機器は、オブジェクト30が表示される表示画面61を表示する表示手段を備え、前記表示画面61に表示されているオブジェクト30が指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出する検出手段を備える。また、前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクト30が移動する位置を算出し、前記オブジェクト30の移動先を前記表示画面上に表示する表示手段を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ユーザがディスプレイにタッチし、アイコンなどのオブジェクトを移動可能な電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザがディスプレイにタッチし、アイコンなどのオブジェクトを移動可能な電子機器が普及している。
これらの中には、例えば、オブジェクトの移動元から移動先まで、ディスプレイ画面上でオブジェクトに指で触れながら軌跡を描かせる方法が採られているものがある。
【0003】
しかし、この方法ではオブジェクトの移動距離が長い場合は、画面に触れながら指を移動させるのはユーザにとって煩わしいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−105334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子機器の表示画面に表示されているオブジェクトを指で触れながら移動させる際、例えば、オブジェクトの移動距離が長い場合、長い距離に渡って画面に触れた指を移動させることは煩わしいという問題があり、これを解決することが課題となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の電子機器は、オブジェクトが表示される表示画面を表示する表示手段を備える。
また、前記表示画面に表示されているオブジェクトが指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出する検出手段を備える。
また、前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクトが移動する位置を算出し、前記オブジェクトの移動先を前記表示画面上に表示する表示手段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態に係る電子機器の構成を示す斜視図。
【図2】実施形態に係る電子機器のシステム構成を示すブロック図。
【図3】実施形態に係る電子機器において、ユーザにオブジェクトに係る第1の位置が指定される一例を示す図。
【図4】実施形態に係る電子機器において、ユーザに表示画面上の第2の位置が指定される一例を示す図。
【図5】実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいてオブジェクトの移動先を表示する一例を示す図。
【図6】実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第2の位置の移動に応じてオブジェクトの移動先が移動する一例を示す図。
【図7】実施形態に係る電子機器において、第1の位置でオブジェクトを移動させる動作が行われることによってオブジェクトが移動先に移動する一例を示す図。
【図8】実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置に基づいてオブジェクトの移動先を算出し、表示する手段の一例を説明する図。
【図9】実施形態に係る電子機器において、一の表示画面から他の表示画面にオブジェクトを移動させる一例を説明する図。
【図10】実施形態に係る電子機器の動作を説明するフローチャート。
【図11】実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトをPC等の画面のウインドウに適用した一例を説明する図。
【図12】実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトを直線に適用した一例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図である。この電子機器は、例えばノートブックタイプのパーソナルコンピュータ10として実現されている。
【0009】
図1に示すように、本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成されている。ディスプレイユニット12には、LCD(liquid crystal display)17が組み込まれている。ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自在にコンピュータ本体11に取り付けられている。
【0010】
コンピュータ本体11は、薄い箱形の筐体を有しており、その上面には、キーボード13、本コンピュータ10を電源オン/電源オフするためのパワーボタン14、入力操作パネル15、タッチパッド16、スピーカ18A,18Bなどが配置されている。入力操作パネル15上には、各種操作ボタンが設けられている。
【0011】
また、コンピュータ本体11の右側面には、例えばUSB(universal serial bus)2.0規格のUSBケーブルやUSBデバイスを接続するためのUSBコネクタ19が設けられている。
【0012】
さらに、コンピュータ本体11の背面には、例えばHDMI(high-definition multimedia interface)規格に対応した外部ディスプレイ接続端子(図示せず)が設けられている。この外部ディスプレイ接続端子は、デジタル映像信号を外部ディスプレイに出力するために用いられる。
【0013】
図2は、本コンピュータ10のシステム構成を示す図である。
本コンピュータ10は、図2に示されているように、CPU(central processing unit)101、ノースブリッジ102、主メモリ103、サウスブリッジ104、GPU(Graphics Processing Unit)105、VRAM(ビデオRAM:random access memory)105A、サウンドコントローラ106、BIOS−ROM(basic input/output system-read only memory)107、LAN(local area network)コントローラ108、ハードディスクドライブ(HDD)109、光ディスクドライブ(ODD)110、USBコントローラ111A、カードコントローラ111B、無線LANコントローラ112、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ(EC/KBC)113、EEPROM(electrically erasable programmable ROM)114等を備える。
【0014】
CPU101は、本コンピュータ10内の各部の動作を制御するプロセッサである。CPU101は、HDD109から主メモリ103にロードされる、オペレーティングシステム(OS)201、及びフォトムービー作成アプリケーションプログラム202のような各種アプリケーションプログラムを実行する。
【0015】
フォトムービー作成アプリケーションプログラム202は、例えばHDD109等に格納された各種デジタルコンテンツを再生するソフトウェアである。このフォトムービー作成アプリケーションプログラム202は、動画像生成機能を有している。この動画像生成機能は、例えば、HDD109等に格納された写真等の素材(デジタルコンテンツ)を用いて、動画像(フォトムービー、スライドショー)を作成する機能である。
【0016】
さらに、この動画像生成機能は、動画像の作成に用いる素材を分析する機能を含む。フォトムービー作成アプリケーションプログラム202は、素材を用いて作成された動画像を再生し、画面(LCD17)に表示する。
【0017】
また、CPU101は、BIOS−ROM107に格納されたBIOSも実行する。BIOSは、ハードウェア制御のためのプログラムである。
ノースブリッジ102は、CPU101のローカルバスとサウスブリッジ104との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ102には、主メモリ103をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ102は、例えば、PCI EXPRESS規格のシリアルバスなどを介してGPU105との通信を実行する機能も有している。
【0018】
GPU105は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD17を制御する表示コントローラである。
このGPU105によって生成される表示信号はLCD17に送られる。また、GPU105は、HDMI制御回路3およびHDMI端子2を介して、外部ディスプレイ1にデジタル映像信号を送出することもできる。
【0019】
HDMI端子2は、前述の外部ディスプレイ接続端子である。HDMI端子2は、非圧縮のデジタル映像信号とデジタルオーディオ信号とを1本のケーブルでテレビのような外部ディスプレイ1に送出することができる。HDMI制御回路3は、HDMIモニタと称される外部ディスプレイ1にデジタル映像信号を、HDMI端子2を介して送出するためのインタフェースである。
【0020】
サウスブリッジ104は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイス及びLPC(Low Pin Count)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ104は、HDD109及びODD110を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。
【0021】
さらに、サウスブリッジ104は、サウンドコントローラ106との通信を実行する機能も有している。
サウンドコントローラ106は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18BまたはHDMI制御回路3に出力する。LANコントローラ108は、例えばIEEE 802.3規格の有線通信を実行する有線通信デバイスであり、一方、無線LANコントローラ112は、例えばIEEE 802.11g規格の無線通信を実行する無線通信デバイスである。USBコントローラ111Aは、(USBコネクタ19を介して接続される)例えばUSB 2.0規格に対応した外部機器との通信を実行する。
【0022】
例えば、USBコントローラ111Aは、例えば、デジタルカメラに格納されている画像データファイルを受信するために使用される。カードコントローラ111Bは、コンピュータ本体11に設けられたカードスロットに挿入される、SDカードのようなメモリカードに対するデータの書き込み及び読み出しを実行する。
【0023】
EC/KBC113は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード13及びタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。EC/KBC113は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本コンピュータ10を電源オン/電源オフする機能を有している。
【0024】
この実施の形態においては、表示画面上をオブジェクトの移動元から移動先への軌跡を触れ続けることなく、簡便に行わせる。
この実施の形態においては、ユーザは、例えば1つの指でオブジェクトに触れ、このオブジェクトに触れたまま、他の指で画面上に触れる。
そして、後述するように、例えば、上記1つの指と他の指の2本の指で指定されるベクトルに応じて、オブジェクトの移動先を示す的の表示を表示画面上に表示する。
【0025】
ユーザは、この的の表示を見ながら画面上に触れている他の指の位置を移動させる。他の指の位置が移動すると上記的の表示が移動する。
そして、この的の表示を見ながら画面上に触れている他の指の位置を移動させ、オブジェクトを移動させたい位置へ的の表示を移動させ、調整する。
また、ユーザが上記1つの指(第1の指)でオブジェクトを的の表示へ向かって移動させるような動作(例えばはらう)を行うと、オブジェクトは的の表示の位置に移動する。
【0026】
「はらう」とは、習字で言うところの「はね」、「とめ」、「はらい」の「はらい」に当たる仕草である。ここでは、上記のように例えば1つの指(第1の指)等で表示画面上のオブジェクトに触れ、このオブジェクトを的の表示へ向かって移動させるような動作である。
【0027】
図3は、実施形態に係る電子機器において、ユーザにオブジェクトに係る第1の位置が指定される一例を示す図である。
この実施の形態における電子機器の動作はCPU101に制御される。
符号61は電子機器10の映像表示部であるLCD17に表示される表示画面(ディスプレイ)である。
この実施の形態においては、映像表示部(LCD)17は、図示しないタッチセンサを備えている。そして、ユーザが映像表示部(LCD)17に触れると、ユーザに触れられたその表示画面(ディスプレイ)における位置を検出し、CPU101に報告する。
【0028】
なお、ここでは映像表示部(LCD)17はタッチセンサを備え、ユーザに触れられたその表示画面(ディスプレイ)における位置を検出するが、この表示画面(ディスプレイ)における位置検出は、例えば、カメラ等を別途設け、ユーザに触れられた映像表示部(LCD)17の位置を検出するように構成することも可能である。
【0029】
符号30は表示画面(ディスプレイ)61に表示されるオブジェクトであり、ここでは例えばアイコンである。
符号31は例えばユーザの指である。なお、ここでは指と表現したが、指以外のユーザの体の一部でも良いし、ペン等人間の体以外でも良く、表示画面(ディスプレイ)61上の位置を指定することができれば良い。これをここでは第1の指と呼ぶ。
【0030】
また、タッチパッド16や本コンピュータ10に接続された外部機器等の装置を用いて、表示画面(ディスプレイ)61上の位置を間接的に指定してもよい。この表示画面(ディスプレイ)61上の位置を指定する装置は、パーソナルコンピュータ10と遠隔で通信を行う装置でもよい。
【0031】
なお、オブジェクトの移動先を示す的の表示とは別に、カーソル等を表示画面(ディスプレイ)61上に表示して、ユーザが表示画面(ディスプレイ)61上のどの位置を指定しているかについて示してもよい。
【0032】
ユーザは、この第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れる。これにより、オブジェクト(アイコン)30の位置、すなわち第1の位置を指定する。
【0033】
図4は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに表示画面上の第2の位置が指定される一例を示す図である。
符号32は、ここでも例えばユーザの指である。上記と同様に、ここでは指と表現したが、指以外のユーザの体の一部でも良いし、ペン等人間の体以外でも良く、表示画面(ディスプレイ)61上の位置を指定することができれば良い。これをここでは第2の指と呼ぶ。このユーザの第2の指は、例えばオブジェクト(アイコン)30の周辺の領域(上記第1の指で触れられた第1の位置とは異なる位置)で表示画面(ディスプレイ)61に触れる。
【0034】
ここでは、ユーザは第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で第1の指とは異なる位置で表示画面(ディスプレイ)61に触れる。
【0035】
図5は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいてオブジェクトの移動先を表示する一例を示す図である。
【0036】
符号33は的の表示である。
この的の表示33は例えば、第1の位置と第2の位置が上記のように指定されると、これに応じて表示される。
上記のように、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れると、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示される。
【0037】
すなわち、上記表示画面(ディスプレイ)61に第1の指が接触する第1の位置と同じく表示画面(ディスプレイ)61に第2の指が接触する第2の位置の相対的な位置に基づいてオブジェクト(アイコン)30が移動する位置を算出し、オブジェクト(アイコン)30の移動先を表示画面上61に表示する。
【0038】
図6は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第2の位置の移動に応じてオブジェクトの移動先が移動する一例を示す図である。
この実施の形態においては、第1の指31と第2の指32の相対的な位置に応じて的の表示33が移動する。
ユーザは第2の指を動かし、オブジェクト(アイコン)30を移動させたい位置へ的の表示33を移動させるようにする。
上記のように、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れると、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示されている。
【0039】
この状態で、ユーザが表示画面(ディスプレイ)61に触れながら第2の指32を移動させる、もしくは第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指32で表示画面(ディスプレイ)61に触れる位置を移動させる。
【0040】
すると、この第2の指32の位置の移動に応じて的の表示33の位置が移動する。的の表示33は上記のようにオブジェクト(アイコン)30の移動先の位置を示している。
【0041】
符号41aはユーザが触れた表示画面(ディスプレイ)61上の第2の指32の位置が移動した軌跡を示している。
そして、符号41bはこれに応じて移動した的の表示33の位置の軌跡を示している。
すなわち、ユーザが第2の指32を移動させると、これに応じて的の表示33の位置が移動する。
図7は、実施形態に係る電子機器において、第1の位置でオブジェクトを移動させる動作が行われることによってオブジェクトが移動先に移動する一例を示す図である。
【0042】
この実施の形態における動作は次の通りである。
まず、上記のように、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れ、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示される。
【0043】
次に、上記のように、ユーザは表示画面(ディスプレイ)61に表示されたこの的の表示33の位置を見ながら表示画面(ディスプレイ)61に触れている第2の指を移動させ、的の表示33の位置を調整する。
【0044】
次に、ユーザが的の表示33の位置、すなわちオブジェクト(アイコン)30を移動させたい位置が概ね所望の位置であると判断した場合、例えば、ユーザは上記のように表示画面(ディスプレイ)61上で的の表示61の方向に第2の指をはらう動作(移動先の方向に移動されるような動作)を行う。
【0045】
すると、オブジェクト(アイコン)30は的の表示33の位置へ移動する。
図8は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置に基づいてオブジェクトの移動先を算出し、表示する手段の一例を説明する図である。
【0046】
符号51はベクトル1である。ベクトル1(51)は、上記ユーザに指定された第1の位置と上記第2の位置に基づくベクトルである。このベクトル1(51)は、第1の位置から第2の位置に向く方向を持ち、第1の位置と第2の位置の間の長さを持っている。
【0047】
符号52はベクトル2である。ベクトル1(51)とベクトル2(51)は、ここでは、例えば次の関係で表される。ここで関数f()はベクトル1の取りうる範囲のベクトルを定義域とし、スカラー値を値域とする関数とする。
【0048】
ベクトル2=f(ベクトル1)*(ベクトル1)
関数f()がベクトル1によらず定数を値としてとってもよいし、ベクトル1の長さに従属する関数でもよいし、ベクトル1の向きに従属する関数でもよい。
また、ベクトル1とベクトル2を次の関係で表すことも可能である。ここで、オブジェクト(アイコン)30の画面上における位置を表す位置ベクトルをベクトル3とする。関数g()をベクトル1の取りうる範囲のベクトルとベクトル3の取りうる値の範囲のベクトルの組を定義域とし、スカラー値を値域とする関数とする。
【0049】
ベクトル2=g(ベクトル1、ベクトル3)*(ベクトル1)
このように構成することにより、この実施の形態においては、表示画面(ディスプレイ)61内のオブジェクト(アイコン)30を移動させる際に、例えば、表示画面(ディスプレイ)61が大画面で構成され、オブジェクト(アイコン)30の移動距離が長い場合でも、上記のように、実際の移動距離よりも小さな指の動きで、オブジェクト(アイコン)30の移動を実現することが可能になる。
【0050】
図9は、実施形態に係る電子機器において、一の表示画面から他の表示画面にオブジェクトを移動させる一例を説明する図である。
ここでは、表示画面61に2つの表示画面(ディスプレイ1(61a)およびディスプレイ2(61b))が表示されている。
そしてここでは、ディスプレイ1(61a)に表示されているオブジェクト(アイコン)30をディスプレイ2(61b)に移動する動作が行われる。
まず、ディスプレイ1(61a)にはオブジェクト(アイコン)30が表示されている。
次に、ユーザは、オブジェクト(アイコン)30をディスプレイ2(61b)に移動するため、上記のように第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れ、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れる。すると、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示される。
【0051】
次に、ユーザは第2の指を移動させ、この的の表示33の位置がディスプレイ2(61b)に表示されるようにする。
的の表示33の位置がディスプレイ2(61b)に表示された場合に、上記のように、第2の指を的の表示33の方向にはらう動作を行う。
すると、ディスプレイ1(61a)に表示されているオブジェクト(アイコン)30がディスプレイ2(61b)に移動する。
このように構成することで、例えば、複数の表示画面(ディスプレイ1(61a)およびディスプレイ2(61b))が表示され、複数の表示画面(ディスプレイ1(61a)およびディスプレイ2(61b))間でオブジェクト(アイコン)30を移動させることが可能になる。
【0052】
図10は、実施形態に係る電子機器の動作を説明するフローチャートである。
符号S100は開始ステップである。続いて符号S101を付したステップへ進む。
符号S101はディスプレイ画面61にオブジェクト(アイコン等)30を表示するステップである。続いて符号S102を付したステップへ進む。
符号S102はユーザが第1の指31で画面のオブジェクト(アイコン等)30に触れるのを検出するステップである。続いて符号S103を付したステップへ進む。
【0053】
符号S103は第1の指31は画面に触れたままユーザが第2の指32で画面に触れるのを検出するステップである。続いて符号S104を付したステップへ進む。
符号S104は第1の指31の位置と第2の指32の位置の相対的な関係から的の表示33の位置を算出するステップである。続いて符号S105を付したステップへ進む。
【0054】
符号S105は符号S104を付したステップで算出された位置に的の表示33を表示するステップである。続いて符号S106を付したステップへ進む。
符号S106は、第1の指31で触れたままオブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の方向へ移動させるような動作(例えばはらう)を検出するステップである。検出された場合には、ユーザがオブジェクト(アイコン等)30を移動させたい位置へ画面上の的の表示33を移動させ終わったものと判断し、続いて符号S108を付したステップへ進む(Yes)。検出されない場合は、続いて符号S107を付したステップへ進む(No)。
【0055】
符号S107は、第1の指でオブジェクト(アイコン等)30に触れながら第2の指32を動かしたかどうかを検出するステップである。検出された場合には、続いて符号S104を付したステップへ進む(Yes)。検出されない場合は、続いて符号S106を付したステップへ進む(No)。
【0056】
符号S108はオブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の位置へ移動させるステップである。続いて符号S109を付したステップへ進む。
符号S109は的の表示33の表示を消すステップである。続いて符号S110を付したステップへ進む。
符号110は終了ステップであり、ここでの処理は終了する。
なお、特に図10では明記していないが、符号S106のステップで第1の指31で触れたままオブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の方向へ移動させるような動作(例えばはらう)が検出されるよりも前に第1の指31が画面から離れた場合には、直ちに符号S109を付したステップへ進む。この場合、オブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の位置へ移動させない。
【0057】
図11は、実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトをPC等の画面のウインドウに適用した一例を説明する図である。
この実施の形態においては、上記オブジェクト(アイコン等)30の移動を例えば、PC等の表示画面のウインドウに適用する。
符号71は表示されているウインドウ、符号72は大きさを変更するウインドウである。
例えば、表示されているウインドウ71の左下隅(符号71a)を上記オブジェクト(アイコン等)30と同等として扱い、上記と同様に、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたウインドウ71の左下隅71aに触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れ、ウインドウ71の左下隅71aの移動先の位置としての的の表示を表示し(図示せず)、これを見ながら表示画面(ディスプレイ)61に触れている第2の指を移動させ、的の表示の位置を調整する。
【0058】
そして、上記と同様に第2の指をはらう動作(移動先の方向に移動されるような動作)を行うと、ウインドウ71の左下隅71aは的の表示の位置へ移動し、図に示すようにウインドウ72の左下隅(符号71b)に移動する。
【0059】
この実施の形態においては、この71aから符号71bへの移動に伴い、ウインドウの大きさがウインドウ71からウインドウ72に変更して表示される。
このように構成することにより、この実施の形態においては、ウインドウの大きさの変更に適用することも可能である。
図12は、実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトを直線に適用した一例を説明する図である。
この実施の形態においては、上記オブジェクト(アイコン等)30の移動を例えば、直線の作成に適用する。
符号73は作成予定の直線である。
符号81aは作成予定の直線の始点、符号81bは作成予定の直線73の終点である。
例えば、作成予定の直線73の始点81aを上記オブジェクト(アイコン等)30と同等として扱い、上記と同様に、ユーザが第1の指で作成予定の直線73の始点81aに触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れ、作成予定の直線73の終点81bとしての的の表示を表示し(図示せず)、表示画面(ディスプレイ)61に触れている第2の指を移動させ、的の表示の位置を調整する。
【0060】
そして、上記と同様に第2の指をはらう動作(移動先の方向に移動されるような動作)を行うと、直線73が作成される。
このように構成することにより、この実施の形態においては、直線の作成に適用することも可能である。
上記実施の形態においては、電子機器としてノートブックタイプのパーソナルコンピュータを用いて説明を行ったが、この実施の形態はこれに限られることはなく、パーソナルコンピュータよりも小さな携帯機器やTV等大きな表示画面を備えた装置、カーナビゲーション装置、TVに利用されるリモートコントローラ等に応用することも可能である。
【0061】
また、ユーザの操作は必ずしも指で行う必要は無く、表示画面におけるオブジェクトの位置と表示画面の任意の位置が指定できれば良い。あるいは、右手と左手の両方の指で操作を行っても良い。
【0062】
上記のように構成することによって、この発明の実施の形態においては、電子機器の表示画面に表示されているオブジェクトを指で触れて移動させる際、長い距離に渡って画面に触れた指を移動させる煩わしさを低減することが可能になる。
【0063】
なお、上記実施形態は、記述そのものに限定されるものではなく、実施段階では、その趣旨を逸脱しない範囲で、構成要素を種々変形して具体化することが可能である。
【符号の説明】
【0064】
10…電子機器、17…映像表示部(LCD)、30…オブジェクト(アイコン)、31…ユーザの指(第1の指)、32…ユーザの指(第2の指)、33…的の表示、51…ベクトル1、52…ベクトル2、61…表示画面(ディスプレイ)。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ユーザがディスプレイにタッチし、アイコンなどのオブジェクトを移動可能な電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザがディスプレイにタッチし、アイコンなどのオブジェクトを移動可能な電子機器が普及している。
これらの中には、例えば、オブジェクトの移動元から移動先まで、ディスプレイ画面上でオブジェクトに指で触れながら軌跡を描かせる方法が採られているものがある。
【0003】
しかし、この方法ではオブジェクトの移動距離が長い場合は、画面に触れながら指を移動させるのはユーザにとって煩わしいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−105334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子機器の表示画面に表示されているオブジェクトを指で触れながら移動させる際、例えば、オブジェクトの移動距離が長い場合、長い距離に渡って画面に触れた指を移動させることは煩わしいという問題があり、これを解決することが課題となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の電子機器は、オブジェクトが表示される表示画面を表示する表示手段を備える。
また、前記表示画面に表示されているオブジェクトが指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出する検出手段を備える。
また、前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクトが移動する位置を算出し、前記オブジェクトの移動先を前記表示画面上に表示する表示手段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態に係る電子機器の構成を示す斜視図。
【図2】実施形態に係る電子機器のシステム構成を示すブロック図。
【図3】実施形態に係る電子機器において、ユーザにオブジェクトに係る第1の位置が指定される一例を示す図。
【図4】実施形態に係る電子機器において、ユーザに表示画面上の第2の位置が指定される一例を示す図。
【図5】実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいてオブジェクトの移動先を表示する一例を示す図。
【図6】実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第2の位置の移動に応じてオブジェクトの移動先が移動する一例を示す図。
【図7】実施形態に係る電子機器において、第1の位置でオブジェクトを移動させる動作が行われることによってオブジェクトが移動先に移動する一例を示す図。
【図8】実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置に基づいてオブジェクトの移動先を算出し、表示する手段の一例を説明する図。
【図9】実施形態に係る電子機器において、一の表示画面から他の表示画面にオブジェクトを移動させる一例を説明する図。
【図10】実施形態に係る電子機器の動作を説明するフローチャート。
【図11】実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトをPC等の画面のウインドウに適用した一例を説明する図。
【図12】実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトを直線に適用した一例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図である。この電子機器は、例えばノートブックタイプのパーソナルコンピュータ10として実現されている。
【0009】
図1に示すように、本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成されている。ディスプレイユニット12には、LCD(liquid crystal display)17が組み込まれている。ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自在にコンピュータ本体11に取り付けられている。
【0010】
コンピュータ本体11は、薄い箱形の筐体を有しており、その上面には、キーボード13、本コンピュータ10を電源オン/電源オフするためのパワーボタン14、入力操作パネル15、タッチパッド16、スピーカ18A,18Bなどが配置されている。入力操作パネル15上には、各種操作ボタンが設けられている。
【0011】
また、コンピュータ本体11の右側面には、例えばUSB(universal serial bus)2.0規格のUSBケーブルやUSBデバイスを接続するためのUSBコネクタ19が設けられている。
【0012】
さらに、コンピュータ本体11の背面には、例えばHDMI(high-definition multimedia interface)規格に対応した外部ディスプレイ接続端子(図示せず)が設けられている。この外部ディスプレイ接続端子は、デジタル映像信号を外部ディスプレイに出力するために用いられる。
【0013】
図2は、本コンピュータ10のシステム構成を示す図である。
本コンピュータ10は、図2に示されているように、CPU(central processing unit)101、ノースブリッジ102、主メモリ103、サウスブリッジ104、GPU(Graphics Processing Unit)105、VRAM(ビデオRAM:random access memory)105A、サウンドコントローラ106、BIOS−ROM(basic input/output system-read only memory)107、LAN(local area network)コントローラ108、ハードディスクドライブ(HDD)109、光ディスクドライブ(ODD)110、USBコントローラ111A、カードコントローラ111B、無線LANコントローラ112、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ(EC/KBC)113、EEPROM(electrically erasable programmable ROM)114等を備える。
【0014】
CPU101は、本コンピュータ10内の各部の動作を制御するプロセッサである。CPU101は、HDD109から主メモリ103にロードされる、オペレーティングシステム(OS)201、及びフォトムービー作成アプリケーションプログラム202のような各種アプリケーションプログラムを実行する。
【0015】
フォトムービー作成アプリケーションプログラム202は、例えばHDD109等に格納された各種デジタルコンテンツを再生するソフトウェアである。このフォトムービー作成アプリケーションプログラム202は、動画像生成機能を有している。この動画像生成機能は、例えば、HDD109等に格納された写真等の素材(デジタルコンテンツ)を用いて、動画像(フォトムービー、スライドショー)を作成する機能である。
【0016】
さらに、この動画像生成機能は、動画像の作成に用いる素材を分析する機能を含む。フォトムービー作成アプリケーションプログラム202は、素材を用いて作成された動画像を再生し、画面(LCD17)に表示する。
【0017】
また、CPU101は、BIOS−ROM107に格納されたBIOSも実行する。BIOSは、ハードウェア制御のためのプログラムである。
ノースブリッジ102は、CPU101のローカルバスとサウスブリッジ104との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ102には、主メモリ103をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ102は、例えば、PCI EXPRESS規格のシリアルバスなどを介してGPU105との通信を実行する機能も有している。
【0018】
GPU105は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD17を制御する表示コントローラである。
このGPU105によって生成される表示信号はLCD17に送られる。また、GPU105は、HDMI制御回路3およびHDMI端子2を介して、外部ディスプレイ1にデジタル映像信号を送出することもできる。
【0019】
HDMI端子2は、前述の外部ディスプレイ接続端子である。HDMI端子2は、非圧縮のデジタル映像信号とデジタルオーディオ信号とを1本のケーブルでテレビのような外部ディスプレイ1に送出することができる。HDMI制御回路3は、HDMIモニタと称される外部ディスプレイ1にデジタル映像信号を、HDMI端子2を介して送出するためのインタフェースである。
【0020】
サウスブリッジ104は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイス及びLPC(Low Pin Count)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ104は、HDD109及びODD110を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。
【0021】
さらに、サウスブリッジ104は、サウンドコントローラ106との通信を実行する機能も有している。
サウンドコントローラ106は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18BまたはHDMI制御回路3に出力する。LANコントローラ108は、例えばIEEE 802.3規格の有線通信を実行する有線通信デバイスであり、一方、無線LANコントローラ112は、例えばIEEE 802.11g規格の無線通信を実行する無線通信デバイスである。USBコントローラ111Aは、(USBコネクタ19を介して接続される)例えばUSB 2.0規格に対応した外部機器との通信を実行する。
【0022】
例えば、USBコントローラ111Aは、例えば、デジタルカメラに格納されている画像データファイルを受信するために使用される。カードコントローラ111Bは、コンピュータ本体11に設けられたカードスロットに挿入される、SDカードのようなメモリカードに対するデータの書き込み及び読み出しを実行する。
【0023】
EC/KBC113は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード13及びタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。EC/KBC113は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本コンピュータ10を電源オン/電源オフする機能を有している。
【0024】
この実施の形態においては、表示画面上をオブジェクトの移動元から移動先への軌跡を触れ続けることなく、簡便に行わせる。
この実施の形態においては、ユーザは、例えば1つの指でオブジェクトに触れ、このオブジェクトに触れたまま、他の指で画面上に触れる。
そして、後述するように、例えば、上記1つの指と他の指の2本の指で指定されるベクトルに応じて、オブジェクトの移動先を示す的の表示を表示画面上に表示する。
【0025】
ユーザは、この的の表示を見ながら画面上に触れている他の指の位置を移動させる。他の指の位置が移動すると上記的の表示が移動する。
そして、この的の表示を見ながら画面上に触れている他の指の位置を移動させ、オブジェクトを移動させたい位置へ的の表示を移動させ、調整する。
また、ユーザが上記1つの指(第1の指)でオブジェクトを的の表示へ向かって移動させるような動作(例えばはらう)を行うと、オブジェクトは的の表示の位置に移動する。
【0026】
「はらう」とは、習字で言うところの「はね」、「とめ」、「はらい」の「はらい」に当たる仕草である。ここでは、上記のように例えば1つの指(第1の指)等で表示画面上のオブジェクトに触れ、このオブジェクトを的の表示へ向かって移動させるような動作である。
【0027】
図3は、実施形態に係る電子機器において、ユーザにオブジェクトに係る第1の位置が指定される一例を示す図である。
この実施の形態における電子機器の動作はCPU101に制御される。
符号61は電子機器10の映像表示部であるLCD17に表示される表示画面(ディスプレイ)である。
この実施の形態においては、映像表示部(LCD)17は、図示しないタッチセンサを備えている。そして、ユーザが映像表示部(LCD)17に触れると、ユーザに触れられたその表示画面(ディスプレイ)における位置を検出し、CPU101に報告する。
【0028】
なお、ここでは映像表示部(LCD)17はタッチセンサを備え、ユーザに触れられたその表示画面(ディスプレイ)における位置を検出するが、この表示画面(ディスプレイ)における位置検出は、例えば、カメラ等を別途設け、ユーザに触れられた映像表示部(LCD)17の位置を検出するように構成することも可能である。
【0029】
符号30は表示画面(ディスプレイ)61に表示されるオブジェクトであり、ここでは例えばアイコンである。
符号31は例えばユーザの指である。なお、ここでは指と表現したが、指以外のユーザの体の一部でも良いし、ペン等人間の体以外でも良く、表示画面(ディスプレイ)61上の位置を指定することができれば良い。これをここでは第1の指と呼ぶ。
【0030】
また、タッチパッド16や本コンピュータ10に接続された外部機器等の装置を用いて、表示画面(ディスプレイ)61上の位置を間接的に指定してもよい。この表示画面(ディスプレイ)61上の位置を指定する装置は、パーソナルコンピュータ10と遠隔で通信を行う装置でもよい。
【0031】
なお、オブジェクトの移動先を示す的の表示とは別に、カーソル等を表示画面(ディスプレイ)61上に表示して、ユーザが表示画面(ディスプレイ)61上のどの位置を指定しているかについて示してもよい。
【0032】
ユーザは、この第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れる。これにより、オブジェクト(アイコン)30の位置、すなわち第1の位置を指定する。
【0033】
図4は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに表示画面上の第2の位置が指定される一例を示す図である。
符号32は、ここでも例えばユーザの指である。上記と同様に、ここでは指と表現したが、指以外のユーザの体の一部でも良いし、ペン等人間の体以外でも良く、表示画面(ディスプレイ)61上の位置を指定することができれば良い。これをここでは第2の指と呼ぶ。このユーザの第2の指は、例えばオブジェクト(アイコン)30の周辺の領域(上記第1の指で触れられた第1の位置とは異なる位置)で表示画面(ディスプレイ)61に触れる。
【0034】
ここでは、ユーザは第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で第1の指とは異なる位置で表示画面(ディスプレイ)61に触れる。
【0035】
図5は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいてオブジェクトの移動先を表示する一例を示す図である。
【0036】
符号33は的の表示である。
この的の表示33は例えば、第1の位置と第2の位置が上記のように指定されると、これに応じて表示される。
上記のように、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れると、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示される。
【0037】
すなわち、上記表示画面(ディスプレイ)61に第1の指が接触する第1の位置と同じく表示画面(ディスプレイ)61に第2の指が接触する第2の位置の相対的な位置に基づいてオブジェクト(アイコン)30が移動する位置を算出し、オブジェクト(アイコン)30の移動先を表示画面上61に表示する。
【0038】
図6は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第2の位置の移動に応じてオブジェクトの移動先が移動する一例を示す図である。
この実施の形態においては、第1の指31と第2の指32の相対的な位置に応じて的の表示33が移動する。
ユーザは第2の指を動かし、オブジェクト(アイコン)30を移動させたい位置へ的の表示33を移動させるようにする。
上記のように、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れると、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示されている。
【0039】
この状態で、ユーザが表示画面(ディスプレイ)61に触れながら第2の指32を移動させる、もしくは第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指32で表示画面(ディスプレイ)61に触れる位置を移動させる。
【0040】
すると、この第2の指32の位置の移動に応じて的の表示33の位置が移動する。的の表示33は上記のようにオブジェクト(アイコン)30の移動先の位置を示している。
【0041】
符号41aはユーザが触れた表示画面(ディスプレイ)61上の第2の指32の位置が移動した軌跡を示している。
そして、符号41bはこれに応じて移動した的の表示33の位置の軌跡を示している。
すなわち、ユーザが第2の指32を移動させると、これに応じて的の表示33の位置が移動する。
図7は、実施形態に係る電子機器において、第1の位置でオブジェクトを移動させる動作が行われることによってオブジェクトが移動先に移動する一例を示す図である。
【0042】
この実施の形態における動作は次の通りである。
まず、上記のように、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れ、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示される。
【0043】
次に、上記のように、ユーザは表示画面(ディスプレイ)61に表示されたこの的の表示33の位置を見ながら表示画面(ディスプレイ)61に触れている第2の指を移動させ、的の表示33の位置を調整する。
【0044】
次に、ユーザが的の表示33の位置、すなわちオブジェクト(アイコン)30を移動させたい位置が概ね所望の位置であると判断した場合、例えば、ユーザは上記のように表示画面(ディスプレイ)61上で的の表示61の方向に第2の指をはらう動作(移動先の方向に移動されるような動作)を行う。
【0045】
すると、オブジェクト(アイコン)30は的の表示33の位置へ移動する。
図8は、実施形態に係る電子機器において、ユーザに指定された第1の位置と第2の位置に基づいてオブジェクトの移動先を算出し、表示する手段の一例を説明する図である。
【0046】
符号51はベクトル1である。ベクトル1(51)は、上記ユーザに指定された第1の位置と上記第2の位置に基づくベクトルである。このベクトル1(51)は、第1の位置から第2の位置に向く方向を持ち、第1の位置と第2の位置の間の長さを持っている。
【0047】
符号52はベクトル2である。ベクトル1(51)とベクトル2(51)は、ここでは、例えば次の関係で表される。ここで関数f()はベクトル1の取りうる範囲のベクトルを定義域とし、スカラー値を値域とする関数とする。
【0048】
ベクトル2=f(ベクトル1)*(ベクトル1)
関数f()がベクトル1によらず定数を値としてとってもよいし、ベクトル1の長さに従属する関数でもよいし、ベクトル1の向きに従属する関数でもよい。
また、ベクトル1とベクトル2を次の関係で表すことも可能である。ここで、オブジェクト(アイコン)30の画面上における位置を表す位置ベクトルをベクトル3とする。関数g()をベクトル1の取りうる範囲のベクトルとベクトル3の取りうる値の範囲のベクトルの組を定義域とし、スカラー値を値域とする関数とする。
【0049】
ベクトル2=g(ベクトル1、ベクトル3)*(ベクトル1)
このように構成することにより、この実施の形態においては、表示画面(ディスプレイ)61内のオブジェクト(アイコン)30を移動させる際に、例えば、表示画面(ディスプレイ)61が大画面で構成され、オブジェクト(アイコン)30の移動距離が長い場合でも、上記のように、実際の移動距離よりも小さな指の動きで、オブジェクト(アイコン)30の移動を実現することが可能になる。
【0050】
図9は、実施形態に係る電子機器において、一の表示画面から他の表示画面にオブジェクトを移動させる一例を説明する図である。
ここでは、表示画面61に2つの表示画面(ディスプレイ1(61a)およびディスプレイ2(61b))が表示されている。
そしてここでは、ディスプレイ1(61a)に表示されているオブジェクト(アイコン)30をディスプレイ2(61b)に移動する動作が行われる。
まず、ディスプレイ1(61a)にはオブジェクト(アイコン)30が表示されている。
次に、ユーザは、オブジェクト(アイコン)30をディスプレイ2(61b)に移動するため、上記のように第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたオブジェクト(アイコン)30に触れ、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れる。すると、オブジェクト(アイコン)30の移動先の位置として的の表示33が表示される。
【0051】
次に、ユーザは第2の指を移動させ、この的の表示33の位置がディスプレイ2(61b)に表示されるようにする。
的の表示33の位置がディスプレイ2(61b)に表示された場合に、上記のように、第2の指を的の表示33の方向にはらう動作を行う。
すると、ディスプレイ1(61a)に表示されているオブジェクト(アイコン)30がディスプレイ2(61b)に移動する。
このように構成することで、例えば、複数の表示画面(ディスプレイ1(61a)およびディスプレイ2(61b))が表示され、複数の表示画面(ディスプレイ1(61a)およびディスプレイ2(61b))間でオブジェクト(アイコン)30を移動させることが可能になる。
【0052】
図10は、実施形態に係る電子機器の動作を説明するフローチャートである。
符号S100は開始ステップである。続いて符号S101を付したステップへ進む。
符号S101はディスプレイ画面61にオブジェクト(アイコン等)30を表示するステップである。続いて符号S102を付したステップへ進む。
符号S102はユーザが第1の指31で画面のオブジェクト(アイコン等)30に触れるのを検出するステップである。続いて符号S103を付したステップへ進む。
【0053】
符号S103は第1の指31は画面に触れたままユーザが第2の指32で画面に触れるのを検出するステップである。続いて符号S104を付したステップへ進む。
符号S104は第1の指31の位置と第2の指32の位置の相対的な関係から的の表示33の位置を算出するステップである。続いて符号S105を付したステップへ進む。
【0054】
符号S105は符号S104を付したステップで算出された位置に的の表示33を表示するステップである。続いて符号S106を付したステップへ進む。
符号S106は、第1の指31で触れたままオブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の方向へ移動させるような動作(例えばはらう)を検出するステップである。検出された場合には、ユーザがオブジェクト(アイコン等)30を移動させたい位置へ画面上の的の表示33を移動させ終わったものと判断し、続いて符号S108を付したステップへ進む(Yes)。検出されない場合は、続いて符号S107を付したステップへ進む(No)。
【0055】
符号S107は、第1の指でオブジェクト(アイコン等)30に触れながら第2の指32を動かしたかどうかを検出するステップである。検出された場合には、続いて符号S104を付したステップへ進む(Yes)。検出されない場合は、続いて符号S106を付したステップへ進む(No)。
【0056】
符号S108はオブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の位置へ移動させるステップである。続いて符号S109を付したステップへ進む。
符号S109は的の表示33の表示を消すステップである。続いて符号S110を付したステップへ進む。
符号110は終了ステップであり、ここでの処理は終了する。
なお、特に図10では明記していないが、符号S106のステップで第1の指31で触れたままオブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の方向へ移動させるような動作(例えばはらう)が検出されるよりも前に第1の指31が画面から離れた場合には、直ちに符号S109を付したステップへ進む。この場合、オブジェクト(アイコン等)30を的の表示33の位置へ移動させない。
【0057】
図11は、実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトをPC等の画面のウインドウに適用した一例を説明する図である。
この実施の形態においては、上記オブジェクト(アイコン等)30の移動を例えば、PC等の表示画面のウインドウに適用する。
符号71は表示されているウインドウ、符号72は大きさを変更するウインドウである。
例えば、表示されているウインドウ71の左下隅(符号71a)を上記オブジェクト(アイコン等)30と同等として扱い、上記と同様に、ユーザが第1の指で表示画面(ディスプレイ)61に表示されたウインドウ71の左下隅71aに触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れ、ウインドウ71の左下隅71aの移動先の位置としての的の表示を表示し(図示せず)、これを見ながら表示画面(ディスプレイ)61に触れている第2の指を移動させ、的の表示の位置を調整する。
【0058】
そして、上記と同様に第2の指をはらう動作(移動先の方向に移動されるような動作)を行うと、ウインドウ71の左下隅71aは的の表示の位置へ移動し、図に示すようにウインドウ72の左下隅(符号71b)に移動する。
【0059】
この実施の形態においては、この71aから符号71bへの移動に伴い、ウインドウの大きさがウインドウ71からウインドウ72に変更して表示される。
このように構成することにより、この実施の形態においては、ウインドウの大きさの変更に適用することも可能である。
図12は、実施形態に係る電子機器において、移動させるオブジェクトを直線に適用した一例を説明する図である。
この実施の形態においては、上記オブジェクト(アイコン等)30の移動を例えば、直線の作成に適用する。
符号73は作成予定の直線である。
符号81aは作成予定の直線の始点、符号81bは作成予定の直線73の終点である。
例えば、作成予定の直線73の始点81aを上記オブジェクト(アイコン等)30と同等として扱い、上記と同様に、ユーザが第1の指で作成予定の直線73の始点81aに触れながら、第2の指で表示画面(ディスプレイ)61に触れ、作成予定の直線73の終点81bとしての的の表示を表示し(図示せず)、表示画面(ディスプレイ)61に触れている第2の指を移動させ、的の表示の位置を調整する。
【0060】
そして、上記と同様に第2の指をはらう動作(移動先の方向に移動されるような動作)を行うと、直線73が作成される。
このように構成することにより、この実施の形態においては、直線の作成に適用することも可能である。
上記実施の形態においては、電子機器としてノートブックタイプのパーソナルコンピュータを用いて説明を行ったが、この実施の形態はこれに限られることはなく、パーソナルコンピュータよりも小さな携帯機器やTV等大きな表示画面を備えた装置、カーナビゲーション装置、TVに利用されるリモートコントローラ等に応用することも可能である。
【0061】
また、ユーザの操作は必ずしも指で行う必要は無く、表示画面におけるオブジェクトの位置と表示画面の任意の位置が指定できれば良い。あるいは、右手と左手の両方の指で操作を行っても良い。
【0062】
上記のように構成することによって、この発明の実施の形態においては、電子機器の表示画面に表示されているオブジェクトを指で触れて移動させる際、長い距離に渡って画面に触れた指を移動させる煩わしさを低減することが可能になる。
【0063】
なお、上記実施形態は、記述そのものに限定されるものではなく、実施段階では、その趣旨を逸脱しない範囲で、構成要素を種々変形して具体化することが可能である。
【符号の説明】
【0064】
10…電子機器、17…映像表示部(LCD)、30…オブジェクト(アイコン)、31…ユーザの指(第1の指)、32…ユーザの指(第2の指)、33…的の表示、51…ベクトル1、52…ベクトル2、61…表示画面(ディスプレイ)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトが表示される表示画面を表示する表示手段と、
前記表示画面に表示されているオブジェクトが指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出する検出手段と、
前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクトが移動する位置を算出し、前記オブジェクトの移動先を前記表示画面上に表示する表示手段を備える電子機器。
【請求項2】
前記表示手段は前記第2の位置が移動するとこれに応じて前記オブジェクトの移動先を移動させて表示する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記検出手段は前記指定されたオブジェクトが前記オブジェクトの移動先の方向に移動されるような動作を検出する手段をさらに備え、前記オブジェクトが移動されるような動作が検出された場合は、これに応じて前記オブジェクトを前記移動先の位置に移動して表示する請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記検出手段はタッチセンサを備え、前記第1の位置と前記第2の位置が検出される請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示画面上の第1の位置の指定と前記第2の位置の指定はユーザの指で指定される請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
オブジェクトが表示される表示画面を表示するステップと、
前記表示画面に表示されているオブジェクトが指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出するステップと、
前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクトが移動する位置を算出し、前記オブジェクトの移動先を前記表示画面上に表示するステップを備えるオブジェクトの表示方法。
【請求項1】
オブジェクトが表示される表示画面を表示する表示手段と、
前記表示画面に表示されているオブジェクトが指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出する検出手段と、
前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクトが移動する位置を算出し、前記オブジェクトの移動先を前記表示画面上に表示する表示手段を備える電子機器。
【請求項2】
前記表示手段は前記第2の位置が移動するとこれに応じて前記オブジェクトの移動先を移動させて表示する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記検出手段は前記指定されたオブジェクトが前記オブジェクトの移動先の方向に移動されるような動作を検出する手段をさらに備え、前記オブジェクトが移動されるような動作が検出された場合は、これに応じて前記オブジェクトを前記移動先の位置に移動して表示する請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記検出手段はタッチセンサを備え、前記第1の位置と前記第2の位置が検出される請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示画面上の第1の位置の指定と前記第2の位置の指定はユーザの指で指定される請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
オブジェクトが表示される表示画面を表示するステップと、
前記表示画面に表示されているオブジェクトが指定された第1の位置と前記表示画面上に指定された第2の位置を検出するステップと、
前記検出された第1の位置と第2の位置の相対的な位置に基づいて前記オブジェクトが移動する位置を算出し、前記オブジェクトの移動先を前記表示画面上に表示するステップを備えるオブジェクトの表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−73962(P2012−73962A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219992(P2010−219992)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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