説明

電子機器及び情報表示プログラム

【課題】テキストの表示状態からであっても、以前に単語帳登録した単語の説明情報を容易に表示させる。
【解決手段】電子辞書1は、辞書DB820と、見出し語の説明情報を当該辞書DB820から検索して表示させるCPU20と、学習対象の単語を含む情報を記憶するテーブル840〜842とを備える。CPU20は、テーブル840〜842に記憶された単語が表示される場合に、当該単語をテキスト内で識別表示させ、この単語に対するユーザからの所定操作に応じて、当該単語の記憶されたテーブル840〜842に対応する学習支援機能を実行する。テーブル840〜842は単語帳テーブル840を有し、学習支援機能は、単語帳テーブル840に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を辞書DB820から読み出して表示させる機能を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器及び情報表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、辞書機能を有する電子辞書などの電子機器においては、各見出し語と、見出し語の説明情報とを対応付けて記憶する辞書データベースが備えられており、入力された文字に対応する見出し語の説明情報を辞書データベースから読み出して、見出し語と説明情報とを表示させるようになっている。
【0003】
このような電子機器として、いわゆる単語帳機能を備えたものがある。単語帳機能とは、説明情報の表示された単語(見出し語)を、ユーザ操作に基づいて検索元の辞書データベースの種類別に登録しておき、復習を容易化する機能である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、上記の単語帳機能においては、一般に、覚えたい単語や良く見る単語を登録しておき、後で復習するという使用方法が想定されている。そのため、単語帳登録されている単語の説明情報を表示させるためには、まず単語帳の表示モードを起動して単語帳の種類(辞書データベースの種類)を一覧表示させ、次に、何れかの単語帳を選択して当該単語帳における登録単語を一覧表示させ、最後に、所望の単語を選択して、その説明情報を表示させる、という複数の操作を行わせるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007‐148990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような操作手順でしか登録単語の説明情報を見ることができない従来の電子機器では、テキストの表示状態から、以前に単語帳登録した単語の説明情報を容易に表示させることはできない。例えば、ユーザが或る見出し語の説明情報を見ていて、以前に単語帳登録した覚えのある単語を発見し、この単語の意味を確認しようとする場合には、単語帳の表示モードを起動して上記の操作を行う必要があり、操作に手間が掛かってしまう。また、単語帳の表示モードを起動すると、表示対象が辞書データベースから単語帳に一旦切り替わってしまい、元の辞書データベースの説明情報に表示を戻すことができなくなってしまう。
【0007】
一方、このような問題を解決する手法として、いわゆるジャンプ検索を行うことも考えられるが、この場合には、検索したい単語(ジャンプ対象単語)に対応する見出し語の候補が複数検索されてしまい、これらの候補から所望の見出し語を選択して説明情報を表示させる必要があるため、やはり操作に手間がかかってしまう。
【0008】
本発明の課題は、テキストの表示状態からであっても、以前に単語帳登録した単語の説明情報を容易に表示させることのできる電子機器及び情報表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、電子機器において、
表示手段と、
各見出し語に対し、テキストを含む説明情報を対応付けてなる辞書情報を記憶する辞書記憶手段と、
前記辞書情報における見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される見出し語の説明情報を当該辞書情報から検索して前記表示手段に表示させる説明情報表示制御手段と、
ユーザによる学習対象の単語を含む情報を、ユーザ操作に基づいて記憶する複数種類の学習用情報記憶手段と、
前記複数種類の学習用情報記憶手段の何れかに対応付けられるとともに、対応する前記学習用情報記憶手段により記憶された情報をユーザ操作に基づいて前記表示手段に表示させ、ユーザによる前記学習対象の単語の学習を支援する複数種類の学習支援手段と、
前記学習用情報記憶手段に記憶された前記学習対象の単語が前記表示手段に表示される場合に、当該単語をテキスト内で識別表示させる登録済み単語識別表示制御手段と、
前記登録済み単語識別表示制御手段により識別表示された単語に対するユーザからの所定操作に応じて、この単語の記憶された前記学習用情報記憶手段に対応する前記学習支援手段を実行させる学習支援機能制御手段と、
を備え、
前記複数種類の学習用情報記憶手段は、
前記説明情報表示制御手段により説明情報の表示された見出し語の単語をユーザ操作に基づいて蓄積記憶する単語帳登録手段を少なくとも有し、
前記複数種類の学習支援手段は、
前記単語帳登録手段に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を前記辞書情報から読み出して前記表示手段に表示させる単語帳説明情報表示制御手段を少なくとも有することを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子機器において、
前記表示手段の表示画面は、タッチパネルと一体的に形成されており、
前記所定操作は、
前記登録済み単語識別表示制御手段により識別表示された前記学習対象の単語に対するユーザからのダブルタップ操作であることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の電子機器において、
前記表示手段の表示画面は、タッチパネルと一体的に形成されており、
前記複数種類の学習用情報記憶手段は、
前記説明情報表示制御手段により説明情報の表示された見出し語の単語と、この単語についてのメモとしてユーザにより前記タッチパネルから手書き入力される手書き画像とを対応付け、ユーザ操作に基づいて蓄積記憶する見出しメモ登録手段を有し、
前記複数種類の学習支援手段は、
前記見出しメモ登録手段に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該見出しメモ登録手段で対応付けられた前記手書き画像を前記表示手段に表示させる見出しメモ表示制御手段を有することを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子機器において、
前記表示手段の表示画面は、タッチパネルと一体的に形成されており、
前記複数種類の学習用情報記憶手段は、
前記説明情報表示制御手段により説明情報の表示された見出し語の単語と、この単語についての暗記カードにおける各面の内容としてユーザにより前記タッチパネルから手書き入力される2つの手書き画像とを対応付け、ユーザ操作に基づいて蓄積記憶する暗記カード登録手段を有し、
前記複数種類の学習支援手段は、
前記暗記カード登録手段に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該暗記カード登録手段で対応付けられた前記2つの手書き画像を前記表示手段に表示させる暗記カード表示制御手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の電子機器において、
前記登録済み単語識別表示制御手段は、
前記学習用情報記憶手段に記憶された単語を、当該学習用情報記憶手段の種類によって異なるマーカ色でそれぞれ識別表示することを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の電子機器において、
前記学習支援機能制御手段は、
同一の単語が複数種類の前記学習用情報記憶手段によってそれぞれ記憶されている場合に、実行させる前記学習支援手段の種類をユーザ操作に応じて切り替える切替手段を有することを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、情報表示プログラムにおいて、
表示手段を有するコンピュータに、
各見出し語に対し、テキストを含む説明情報を対応付けてなる辞書情報を記憶する辞書記憶機能と、
前記辞書情報における見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される見出し語の説明情報を当該辞書情報から検索して前記表示手段に表示させる説明情報表示制御機能と、
ユーザによる学習対象の単語を含む情報を、ユーザ操作に基づいて記憶する複数種類の学習用情報記憶機能と、
前記複数種類の学習用情報記憶機能の何れかに対応付けられるとともに、対応する前記学習用情報記憶機能により記憶された情報をユーザ操作に基づいて前記表示手段に表示させ、ユーザによる前記学習対象の単語の学習を支援する複数種類の学習支援機能と、
前記学習用情報記憶機能によって記憶された前記学習対象の単語が前記表示手段に表示される場合に、当該単語をテキスト内で識別表示させる登録済み単語識別表示制御機能と、
前記登録済み単語識別表示制御機能により識別表示された単語に対するユーザからの所定操作に応じて、この単語の記憶された前記学習用情報記憶機能に対応する前記学習支援機能を実行させる学習支援機能制御機能と、
を実現させ、
前記複数種類の学習用情報記憶機能は、
前記説明情報表示制御機能により説明情報の表示された見出し語の単語をユーザ操作に基づいて蓄積記憶する単語帳登録機能を少なくとも有し、
前記複数種類の学習支援機能は、
前記単語帳登録機能によって記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を前記辞書情報から読み出して前記表示手段に表示させる単語帳説明情報表示制御機能を少なくとも有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザによる学習対象の単語を含む情報がユーザ操作に基づいて複数種類の学習用情報記憶手段に記憶され、学習用情報記憶手段により記憶された情報が複数種類の学習支援手段のうち、当該学習用情報記憶手段に対応する学習支援手段により表示されて学習を支援するようになっており、学習用情報記憶手段に記憶された学習対象の単語が表示される場合には、当該単語がテキスト内で識別表示され、識別表示された単語に対してユーザから所定操作が行われると、この操作に応じて、当該単語の記憶された学習用情報記憶手段に対応する学習支援手段が実行されるので、識別表示された単語に対して所定操作を行うことにより、当該単語を記憶する学習用情報記憶手段に対応する学習支援手段を実行させることができる。そして、複数種類の学習用情報記憶手段には、説明情報の表示された見出し語の単語をユーザ操作に基づいて蓄積記憶する単語帳登録手段が少なくとも含まれ、複数種類の学習支援手段には、単語帳登録手段に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を辞書情報から読み出して表示させる単語帳説明情報表示制御手段が少なくとも含まれるので、以前に単語帳登録した単語は表示テキスト中で識別表示され、この単語に対して所定操作を行うと当該単語の説明情報が表示される。従って、従来と比較して、テキストの表示状態からであっても、以前に単語帳登録した単語の説明情報を容易に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】電子辞書の概観を示す平面図である。
【図2】電子辞書の内部構成を示すブロック図である。
【図3】辞書データベースのデータ構造を示す図である。
【図4】(a)は単語帳テーブルのデータ構造を示す図であり、(b)は見出しメモテーブルのデータ構造を示す図であり、(c)は暗記カードテーブルのデータ構造を示す図である。
【図5】辞書検索処理を示すフローチャートである。
【図6】辞書情報表示処理を示すフローチャートである。
【図7】学習データの登録処理を示すフローチャートである。
【図8】ダイレクトジャンプ処理を示すフローチャートである。
【図9】複数色でマーキングされた単語に対してスクラッチ操作が行われた状態を示す図である。
【図10】表示部の表示内容を示す図である。
【図11】表示部の表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明に係る電子機器を電子辞書に適用した場合の実施形態について詳細に説明する。
【0019】
[外観構成]
図1は、電子辞書1の平面図である。
この図に示すように、電子辞書1は、メインディスプレイ10、サブディスプレイ11及びキー群2を備えている。
【0020】
メインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、ユーザによるキー群2の操作に応じた文字や符号等、各種データを表示する部分であり、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescence Display)等によって構成されている。なお、本実施の形態におけるメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、いわゆるタッチパネル110(図2参照)と一体的に形成されており、手書き入力等の操作を受け付け可能となっている。
【0021】
キー群2は、ユーザから電子辞書1を操作するための操作を受ける各種キーを有している。具体的には、キー群2は、訳/決定キー2bと、文字キー2cと、辞書選択キー2dと、カーソルキー2eと、シフトキー2fと、戻るキー2gと、ジャンプキー2hと、単語帳キー2iと、見出しメモ表示キー2jと、暗記カード表示キー2k等とを有している。
【0022】
訳/決定キー2bは、検索の実行や、見出し語の決定等に使用されるキーである。文字キー2cは、ユーザによる文字の入力等に使用されるキーであり、本実施の形態においては“A”〜“Z”キーを備えている。辞書選択キー2dは、後述の辞書データベース820,…(図2参照)の選択に使用されるキーである。
【0023】
カーソルキー2eは、画面内の反転表示位置、つまりカーソル位置の移動等に使用されるキーであり、本実施の形態においては上下左右の方向を指定可能となっている。シフトキー2fは、日本語の単語を検索対象に設定するとき等に使用されるキーである。戻るキー2gは、前回表示した画面に戻るとき等に使用されるキーである。
【0024】
ジャンプキー2hは、ジャンプ機能を起動するときに使用されるキーである。なお、ジャンプ機能とは、説明情報が表示されている際に当該説明情報中の単語(以下、ジャンプ対象単語とする)をユーザが選択すると、そのジャンプ対象単語に対応する見出し語がジャンプ先、つまり再検索先の辞書で再度検索される機能のことである。
【0025】
単語帳キー2iは、後述の単語帳テーブル840(図2,図4(a)参照)に登録された単語を一覧表示させるときに使用されるキーである。なお、本実施の形態においては、単語帳キー2iを操作して一覧表示された単語の何れかがユーザから指定されると、この単語に単語帳テーブル840で対応付けられた辞書データベース820から、当該単語の説明情報が読み出されて表示されるようになっている。
【0026】
見出しメモ表示キー2jは、後述の見出しメモテーブル841(図2,図4(b)参照)に登録されたポインタで示されるメモ画像を一覧表示させるときに使用されるキーである。なお、本実施の形態においては、見出しメモ表示キー2jを操作して一覧表示されたメモ画像の何れかがユーザから指定されると、このメモ画像に見出しメモテーブル841で対応付けられた単語及び辞書データベース820が検出され、当該辞書データベース820から当該単語の説明情報が読み出されて表示されるようになっている。但し、見出しメモ表示キー2jが操作されると見出しメモテーブル841の登録単語が一覧表示され、何れかの登録単語が指定されると見出しメモテーブル841内で対応付けられたメモ画像が表示されることとしても良い。
【0027】
暗記カード表示キー2kは、後述の暗記カードテーブル842(図2,図4(c)参照)に登録されたポインタで示される暗記カード画像を一覧表示させるときに使用されるキーである。なお、本実施の形態においては、暗記カード表示キー2kを操作して一覧表示された暗記カード画像の何れかがユーザから指定されると、この暗記カード画像に暗記カードテーブル842で対応付けられた単語及び辞書データベース820が検出され、当該辞書データベース820から当該単語の説明情報が読み出されて表示されるようになっている。但し、暗記カード表示キー2kが操作されると暗記カードテーブル842の登録単語が一覧表示され、何れかの登録単語が指定されると暗記カードテーブル842内で対応付けられた暗記カード画像が表示されることとしても良い。
【0028】
[内部構成]
続いて、電子辞書1の内部構造について説明する。図2は、電子辞書1の内部構成を示すブロック図である。
【0029】
この図に示すように、電子辞書1は、表示部40、入力部30、CPU(Central Processing Unit)20、フラッシュROM(Read Only Memory)80、RAM(Random Access Memory)90を備え、各部はバス100で相互にデータ通信可能に接続されて構成されている。
【0030】
表示部40は、上述のメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11を備えており、CPU20から入力される表示信号に基づいて各種情報をメインディスプレイ10やサブディスプレイ11に表示するようになっている。
【0031】
入力部30は、上述のキー群2やタッチパネル110を備えており、押下されたキーやタッチパネル110の位置に対応する信号をCPU20に出力するようになっている。
【0032】
CPU20は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子辞書1を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU20は、入力部30から入力される操作信号等に応じてフラッシュROM80に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU20は、処理結果をRAM90に保存するとともに、当該処理結果を表示部40に適宜出力させる。
【0033】
ここで、本実施の形態におけるCPU20は、フラッシュROM80内の各種プログラムに基づいて、ユーザによる単語の学習を支援する複数の学習支援機能を実行するようになっており、より具体的には、単語帳説明情報表示機能、見出しメモ表示機能及び暗記カード表示機能などを実行するようになっている。
【0034】
単語帳説明情報表示機能とは、後述の単語帳テーブル840(図2,図4(a)参照)に登録された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を、当該単語に単語帳テーブル840で対応付けられた辞書データベース820から読み出して表示させる機能である。
【0035】
見出しメモ表示機能とは、後述の見出しメモテーブル841(図2,図4(b)参照)に登録された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該見出しメモテーブル841で対応付けられたメモの画像を表示させる機能である。
【0036】
暗記カード表示機能とは、暗記カードテーブル842(図2,図4(c)参照)に登録された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該暗記カードテーブル842で対応付けられた暗記カードの画像を表示させる機能である。
【0037】
フラッシュROM80は、電子辞書1の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するメモリである。本実施の形態においては、フラッシュROM80は、本発明に係る情報表示プログラム81と、辞書データベース群82と、手書き画像テーブル83と、学習用情報記憶テーブル群84等とを記憶している。
【0038】
情報表示プログラム81は、後述の辞書検索処理(図5〜図8参照)をCPU20に実行させるためのプログラムである。
【0039】
辞書データベース群82は、複数の辞書データベース820,…を有しており、本実施の形態においては、「英和辞典」の辞書データベース820aや「現代英英辞典」の辞書データベース820b等を有している。これら辞書データベース820,…には、例えば図3に1例を示すように、見出し語と、この見出し語の意味内容のテキストを含む説明情報と、見出し語のデータ番号等とが対応付けされて複数格納されている。なお、本実施の形態における各辞書データベース820には、辞書名を表す識別番号が付けられている(図4など参照)。
【0040】
手書き画像テーブル83は、見出しメモや暗記カードの内容としてタッチパネル110から入力された手書き画像を複数記憶するものであり、より詳細には、各手書き画像を識別番号に対応付けて記憶するようになっている。
【0041】
学習用情報記憶テーブル群84は、学習対象の単語を含む学習用情報を記憶する学習用情報記憶テーブルとして、単語帳テーブル840と、見出しメモテーブル841と、暗記カードテーブル842とを有している。
【0042】
単語帳テーブル840は、図4(a)に示すように、後述の辞書検索処理(図5〜図8参照)において説明情報が表示された後、学習対象の単語としてユーザから登録操作をされた見出し語と、出典元の辞書データベース820の辞書名(辞書番号)と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号とを対応付けて蓄積記憶するようになっている。
【0043】
見出しメモテーブル841は、図4(b)に示すように、後述の辞書検索処理(図5〜図8参照)において説明情報が表示された後、学習対象の単語としてユーザから登録操作をされた見出し語と、出典元の辞書データベース820の辞書名(辞書番号)と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号と、当該見出し語についてのメモとして手書き画像テーブル83に格納された手書き画像に対するポインタとを対応付けて蓄積記憶するようになっている。
【0044】
暗記カードテーブル842は、図4(c)に示すように、後述の辞書検索処理(図5〜図8参照)において説明情報が表示された後、学習対象の単語としてユーザから登録操作をされた見出し語と、出典元の辞書データベース820の辞書名(辞書番号)と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号と、当該見出し語についての暗記カードの各面の内容として手書き画像テーブル83に格納された2つの手書き画像に対するポインタとを対応付けて蓄積記憶するようになっている。
【0045】
RAM90は、CPU20が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備えており、本実施の形態においては表示データ記憶領域91を備えている。
【0046】
この表示データ記憶領域91は、メインディスプレイ10に表示させるためのデータを一時的に保持するようになっている。
【0047】
[動作]
続いて、電子辞書1の動作について、図5〜図8を参照しつつ説明する。
図5〜図8は、CPU20が情報表示プログラム81を読み出して実行する辞書検索処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
まず、図5に示すように、ユーザが入力部30を介して何れかの辞書データベース820を検索対象の辞書データベース820(以下、選択辞書データベース820Sとする)として選択した後、検索語について検索文字列を入力すると(ステップS1)、CPU20は、選択辞書データベース820Sから検索文字列に対応する見出し語を検索し(ステップS2)、辞書情報表示処理を行う(ステップS3)。
【0049】
具体的には、図6に示すように、この辞書情報表示処理においてまずCPU20は、選択辞書データベース820Sから検索された見出し語の説明情報を読み出した後(ステップT1)、メインディスプレイ10における表示領域の大きさに合わせて表示データを生成して表示データ記憶領域91に格納するとともに、当該表示データをメインディスプレイ10に表示させる(ステップT2)。これらステップT1〜T2により、辞書データベース820における見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される見出し語の説明情報が当該辞書データベース820から検索されてメインディスプレイ10に表示される。なお、ステップT1において検索された見出し語が複数ある場合には、CUP20は、これらの見出し語をメインディスプレイ10に一覧表示させて何れかの見出し語を選択させ、選択された見出し語の説明情報を読み出す。
【0050】
次に、CPU20は、単語帳テーブル840に登録された単語を表示データ記憶領域91における表示データ内で検索した後(ステップT3)、登録単語があるか否かを判定し(ステップT4)、登録単語がないと判定した場合(ステップT4;No)には、後述のステップT6に移行する。
【0051】
また、ステップT4において単語帳テーブル840に登録された単語があると判定した場合(ステップT4;Yes)には、CPU20は、メインディスプレイ10における当該登録単語を赤色でマーキングする(ステップT5)。
【0052】
次に、CPU20は、見出しメモテーブル841に登録された単語を表示データ記憶領域91における表示データ内で検索した後(ステップT6)、登録単語があるか否かを判定し(ステップT7)、登録単語がないと判定した場合(ステップT7;No)には、後述のステップT11に移行する。
【0053】
また、ステップT7において見出しメモテーブル841に登録された単語があると判定した場合(ステップT7;Yes)には、CPU20は、その単語が既にマーキングされているか否かを判定し(ステップT8)、マーキングされていないと判定した場合(ステップT8;No)には、メインディスプレイ10における当該登録単語を青色でマーキングした後(ステップT9)、後述のステップT11に移行する。
【0054】
また、ステップT8において登録単語が既にマーキングされていると判定した場合(ステップT8;Yes)には、CPU20は、マーキング色に青色を追加する(ステップT10)。具体的には、このステップT10においてCPU20は、既にマーキング色として用いられている色(ここでは赤色)によるマーキング領域を単語の下端部で狭め、この部分を追加のマーキング色(ここでは青色)でマーキングする(図9参照)。なお、本実施の形態においては、単語の上部のマーキング色は、後述のダイレクトジャンプ処理(図8参照)において実行される学習支援機能に対応しており、例えば単語の上部のマーキング色が赤色である場合には、ダイレクトジャンプ処理において単語帳説明情報表示機能が実行され、マーキング色が青色である場合には、ダイレクトジャンプ処理において見出しメモ表示機能が実行され、マーキング色が黄色である場合(後述のステップT14参照)には、ダイレクトジャンプ処理で暗記カード表示機能が実行されるようになっている。
【0055】
次に、CPU20は、暗記カードテーブル842に登録された単語を表示データ記憶領域91における表示データ内で検索した後(ステップT11)、登録単語があるか否かを判定し(ステップT12)、登録単語がないと判定した場合(ステップT12;No)には、辞書情報表示処理を終了する。
【0056】
また、ステップT12において暗記カードテーブル842に登録された単語があると判定した場合(ステップT12;Yes)には、CPU20は、その単語が既にマーキングされているか否かを判定し(ステップT13)、マーキングされていないと判定した場合(ステップT13;No)には、メインディスプレイ10における当該登録単語を黄色でマーキングした後(ステップT14)、辞書情報表示処理を終了する。
【0057】
また、ステップT13において登録単語が既にマーキングされていると判定した場合(ステップT13;Yes)には、CPU20は、マーキング色に黄色を追加し(ステップT15)、辞書情報表示処理を終了する。具体的には、このステップT15においてCPU20は、既にマーキング色として用いられている色(ここでは赤色及び青色の少なくとも一方)によるマーキング領域を単語の下端部で狭め、この部分を追加のマーキング色(ここでは黄色)でマーキングする(図9参照)。
【0058】
以上の辞書情報表示処理が終了したら、図5に示すように、CPU20は、カーソルキー2eを介してユーザによりスクロール操作が行われるか否かを判定する(ステップS4)。
【0059】
このステップS4においてスクロール操作が行われたと判定した場合(ステップS4;Yes)には、CPU20は、スクロール方向に合わせて表示データを生成し直して表示データ記憶領域91に格納して、当該表示データをメインディスプレイ10に表示させるとともに、上記ステップT3〜T15と同様の処理によって単語のマーク処理を行った後(ステップS5)、上述のステップS4に移行する。
【0060】
また、ステップS4においてスクロール操作が行われないと判定した場合(ステップS4;No)には、CPU20は、見出し語の単語について学習用のデータを登録する旨の操作(以下、学習データ登録操作とする)がユーザにより行われるか否かを判定し(ステップS6)、行われたと判定した場合(ステップS6;Yes)には、学習データの登録処理を行う(ステップS7)。
【0061】
具体的には、図7に示すように、この学習データの登録処理においてまずCPU20は、単語帳テーブル840への登録操作が行われたか否かを判定し(ステップU1)、行われたと判定した場合(ステップU1;Yes)には、メインディスプレイ10に説明情報の表示されている見出し語の単語と、選択辞書データベース820Sの辞書名と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号とを対応付けて単語帳テーブル840に蓄積記憶させた後(ステップU2)、学習データの登録処理を終了する。
【0062】
また、ステップU1において単語帳テーブル840への登録操作が行われていないと判定した場合(ステップU1;No)には、CPU20は、見出しメモテーブル841への登録操作が行われたか否かを判定し(ステップU3)、行われたと判定した場合(ステップU3;Yes)には、サブディスプレイ11に手書きメモの入力画面を表示させる(ステップU4)。
【0063】
次に、CPU20は、メインディスプレイ10に説明情報の表示されている見出し語についてのメモとして、手書き画像の入力を受け付け、入力された手書き画像と、見出し語の単語と、選択辞書データベース820Sの辞書名と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号とを対応付けて見出しメモテーブル841に蓄積記憶させた後(ステップU5)、学習データの登録処理を終了する。
【0064】
また、ステップU3において見出しメモテーブル841への登録操作が行われていないと判定した場合(ステップU3;No)には、CPU20は、暗記カードテーブル842への登録操作が行われたか否かを判定し(ステップU6)、行われていないと判定した場合(ステップU6;No)には、学習データの登録処理を終了する。
【0065】
また、ステップU6において暗記カードテーブル842への登録操作が行われたと判定した場合(ステップU6;Yes)には、CPU20は、サブディスプレイ11に暗記カードの入力画面を表示させる(ステップU7)。
【0066】
次に、CPU20は、メインディスプレイ10に説明情報の表示されている見出し語についての暗記カードの各面の内容として、2つの手書き画像の入力を受け付け、入力された2つの手書き画像と、見出し語の単語と、選択辞書データベース820Sの辞書名と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号とを対応付けて暗記カードテーブル842に蓄積記憶させた後(ステップU8)、学習データの登録処理を終了する。
【0067】
以上の学習データの登録処理が終了したら、図5に示すように、CPU20は、辞書検索処理を終了する。
【0068】
また、上述のステップS6において学習データ登録操作が行われていないと判定した場合(ステップS6;No)には、CPU20は、マーキングされた単語についての登録内容に表示内容をジャンプ等させるための操作(以下、ダイレクトジャンプ操作とする)がユーザにより行われるか否かを判定し(ステップS8)、行われないと判定した場合(ステップS8;No)には、辞書検索処理を終了する。なお、本実施の形態においては、ダイレクトジャンプ操作として、単語に対するダブルタップ操作と、スクラッチ操作(擦り操作)とが用いられている。
【0069】
また、ステップS8においてダイレクトジャンプ操作が行われたと判定した場合(ステップS8;Yes)には、CPU20は、ダイレクトジャンプ処理を行う(ステップS9)。
【0070】
具体的には、図8に示すように、このダイレクトジャンプ処理においてまずCPU20は、ダブルタップ操作がされたか否かを判定する(ステップV1)。
【0071】
このステップV1においてダブルタップ操作がされたと判定した場合(ステップV1;Yes)には、CPU20は、操作対象の単語の上部が赤色でマーキングされているか否かを判定する(ステップV2)。
【0072】
このステップV2において操作対象の単語の上部が赤色でマーキングされていると判定した場合(ステップV2;Yes)には、CPU20は、当該単語に対応付けて単語帳テーブル840に辞書名の記憶された辞書データベース820から、この単語の説明情報を読み出してメインディスプレイ10に表示させた後、つまり、単語帳説明情報表示機能を実行した後(ステップV3)、ダイレクトジャンプ処理及び辞書検索処理を終了する(図5参照)。
【0073】
また、ステップV2において操作対象の単語の上部が赤色でマーキングされていないと判定した場合(ステップV2;No)には、CPU20は、当該単語の上部が青色でマーキングされているか否かを判定する(ステップV4)。
【0074】
このステップV4において操作対象の単語の上部が青色でマーキングされていると判定した場合(ステップV4;Yes)には、CPU20は、当該単語に対応付けて見出しメモテーブル841に記憶された手書き画像をメインディスプレイ10に表示させた後、つまり、見出しメモ表示機能を実行した後(ステップV5)、ダイレクトジャンプ処理及び辞書検索処理を終了する(図5参照)。なお、本実施の形態においては、このステップV5においてCPU20は、当該単語に対応付けて見出しメモテーブル841に辞書名の記憶された辞書データベース820から、この単語の説明情報を読み出してメインディスプレイ10に併せて表示させるようになっている。
【0075】
また、ステップV4において操作対象の単語の上部が青色でマーキングされていないと判定した場合(ステップV4;No)には、CPU20は、当該単語の上部が黄色でマーキングされているか否かを判定する(ステップV6)。
【0076】
このステップV6において操作対象の単語の上部が黄色でマーキングされていると判定した場合(ステップV6;Yes)には、CPU20は、当該単語に対応付けて暗記カードテーブル842に記憶された2つの手書き画像をメインディスプレイ10に並べて表示させた後、つまり、暗記カード表示機能を実行した後(ステップV7)、ダイレクトジャンプ処理及び辞書検索処理を終了する(図5参照)。なお、本実施の形態においては、このステップV7においてCPU20は、当該単語に対応付けて暗記カードテーブル842に辞書名の記憶された辞書データベース820から、この単語の説明情報を読み出してメインディスプレイ10に併せて表示させるようになっている。
【0077】
また、上述のステップV1においてダブルタップ操作がされていないと判定した場合(ステップV1;No)には、CPU20は、単語に対するスクラッチ操作がされたか否かを判定し(ステップV10)、されていないと判定した場合(ステップV10;No)には、他の処理へ移行する。
【0078】
また、ステップV10においてスクラッチ操作がされたと判定した場合(ステップV10;Yes)には、CPU20は、マーキング単語の位置でスクラッチ操作がされたか否かを判定し(ステップV11)、マーキング単語の位置ではないと判定した場合(ステップV11;No)には、処理を行わずに、ダイレクトジャンプ処理及び辞書検索処理を終了する。
【0079】
また、ステップV11においてマーキング単語の位置でスクラッチ操作がされたと判定した場合(ステップV11;Yes)には、CPU20は、当該マーキング単語のマーキング色が複数であるか否かを判定する。そして、複数である場合、つまり当該マーキング単語が単語帳テーブル840、見出しメモテーブル841及び暗記カードテーブル842のうち、少なくとも2つに登録されている場合には、これらのマーキング色の中で単語の上部のマーキング色、つまり実行される学習支援機能(単語帳説明情報表示機能、見出しメモ表示機能及び暗記カード表示機能)を順に切り替えた後(ステップV12)、上述のステップV1に移行する。これにより、例えば図9に示すように、スクラッチ操作される単語が上部から下端部に向かって赤色、青色、黄色の順にマーキングされている場合には、スクラッチ操作により青色、黄色、赤色の順に改めてマーキングされる。なお、スクラッチ操作された単語のマーキング色が複数ではない場合には、このステップV12においてCPU20は何も行わずに上述のステップV1に移行する。
【0080】
(動作例)
続いて、図10〜図11を参照しつつ、上記の辞書検索処理を具体的に説明する。
【0081】
まず、ユーザが「英和辞典」の辞書データベース820aを選択して見出し語「necessary」を検索させ(ステップS2)、その説明情報を表示させた後(ステップT2)、単語帳テーブル840への登録操作を行うと(ステップU1;Yes)、図4(a)に示すように、見出し語の単語「necessary」と、選択辞書データベース820Sの辞書名「英和辞典」と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号「887」とが対応付けられて単語帳テーブル840に記憶される(ステップU2)。
【0082】
同様に、ユーザが「英和辞典」の辞書データベース820aを選択して見出し語「especially」を検索させ(ステップS2)、その説明情報を表示させた後(ステップT2)、見出しメモテーブル841への登録操作を行うと(ステップU3;Yes)、図4(b)に示すように、見出し語の単語「especially」と、選択辞書データベース820Sの辞書名「英和辞典」と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号「306」とが対応付けられて見出しメモテーブル841に記憶される(ステップU5)。
【0083】
同様に、ユーザが「英和辞典」の辞書データベース820aを選択して見出し語「activity」を検索させ(ステップS2)、その説明情報を表示させた後(ステップT2)、暗記カードテーブル842への登録操作を行うと(ステップU6;Yes)、図4(c)に示すように、見出し語の単語「activity」と、選択辞書データベース820Sの辞書名「英和辞典」と、この辞書データベース820における当該見出し語のデータ番号「21」とが対応付けられて暗記カードテーブル842に記憶される(ステップU8)。
【0084】
次に、ユーザが「現代英英辞典」の辞書データベース820bを選択して見出し語「involve」を検索させ(ステップS2)、その説明情報を表示させると(ステップT2)、図10(a)に示すように、単語帳テーブル840に登録された単語「necessary」が表示データ内にあると判定され(ステップT4;Yes)、メインディスプレイ10における当該登録単語「necessary」が赤色でマーキングされる(ステップT5)。また、見出しメモテーブル841に登録された単語「especially」が表示データ内にあると判定され(ステップT7;Yes)、メインディスプレイ10における当該登録単語「especially」が青色でマーキングされる(ステップT9)。更に、暗記カードテーブル842に登録された単語「activity」が表示データ内にあると判定され(ステップT12;Yes)、メインディスプレイ10における当該登録単語「activity」が黄色でマーキングされる(ステップT14)。
【0085】
次に、ユーザがメインディスプレイ10内の単語「necessary」に対するダブルタップ操作を行うと(ステップS8;Yes、ステップV1;Yes)、図10(b)に示すように、操作対象の単語「necessary」の上部が赤色でマーキングされていると判定され(ステップV2;Yes)、当該単語「necessary」に対応付けて単語帳テーブル840に辞書名「英和辞典」の記憶された辞書データベース820aから、この単語「necessary」の説明情報が読み出されてメインディスプレイ10に表示される(ステップV3)。
【0086】
また、図10(a)の状態からユーザがメインディスプレイ10内の単語「especially」に対するダブルタップ操作を行うと(ステップS8;Yes、ステップV1;Yes)、図11(a)に示すように、操作対象の単語「especially」の上部が青色でマーキングされていると判定され(ステップV4;Yes)、当該単語「especially」に対応付けて見出しメモテーブル841に記憶された手書き画像がメインディスプレイ10に表示される(ステップV5)。また、このとき当該単語「especially」に対応付けて見出しメモテーブル841に辞書名「英和辞典」の記憶された辞書データベース820aから、この単語「especially」の説明情報が読み出されてメインディスプレイ10に表示される。
【0087】
また、図10(a)の状態からユーザがメインディスプレイ10内の単語「activity」に対するダブルタップ操作を行うと(ステップS8;Yes、ステップV1;Yes)、図11(b)に示すように、操作対象の単語「activity」の上部が黄色でマーキングされていると判定され(ステップV6;Yes)、当該単語「activity」に対応付けて暗記カードテーブル842に記憶された2つの手書き画像がメインディスプレイ10に表示される(ステップV7)。また、このとき当該単語「activity」に対応付けて暗記カードテーブル842に辞書名「英和辞典」の記憶された辞書データベース820aから、この単語「activity」の説明情報が読み出されてメインディスプレイ10に表示される。
【0088】
以上の電子辞書1によれば、図6のステップT5,T9,T14や図8のステップV3,V5,V7、図10〜図11等に示したように、学習用情報記憶テーブル群84に記憶された単語が表示される場合には、当該単語がテキスト内で識別表示され、識別表示された単語に対してユーザからダブルタップ操作が行われると、この操作に応じて、当該単語の記憶されたテーブル840〜842に対応する学習支援機能が実行されるので、識別表示された単語に対してダブルタップ操作を行うことにより、当該単語を記憶するテーブル840〜842に対応する学習支援機能を実行させることができる。そして、学習用情報記憶テーブル群84には単語帳テーブル840が含まれ、学習支援機能には、単語帳テーブル840に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を辞書情報から読み出して表示させる単語帳説明情報表示制御機能が含まれるので、以前に単語帳登録した単語は表示テキスト中で識別表示され、この単語に対してダブルタップ操作を行うと当該単語の説明情報が表示される。従って、従来と比較して、テキストの表示状態からであっても、以前に単語帳登録した単語の説明情報を容易に表示させることができる。
【0089】
また、図6のステップT9や図8のステップV5、図11(a)等に示したように、学習用情報記憶テーブル群84には見出しメモテーブル841が含まれ、学習支援機能には、見出しメモテーブル841に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該見出しメモテーブル841で対応付けられた手書き画像を表示させる見出しメモ表示制御機能が含まれるので、以前に手書きのメモを登録した単語は表示テキスト中で識別表示され、この単語に対してダブルタップ操作を行うと当該単語についての手書き画像のメモが表示される。従って、単語に対応付けて登録した手書きのメモを容易に表示させることができる。
【0090】
また、図6のステップT14や図8のステップV7、図11(b)等に示したように、学習用情報記憶テーブル群84には暗記カードテーブル842が含まれ、学習支援機能には、暗記カードテーブル842に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該暗記カードテーブル842で対応付けられた2つの手書き画像を表示させる暗記カード表示制御機能が含まれるので、以前に手書きの暗記カードを登録した単語は表示テキスト中で識別表示され、この単語に対してダブルタップ操作を行うと当該単語についての手書きの暗記カードが表示される。従って、単語に対応付けて登録した暗記カードを容易に表示させることができる。
【0091】
また、図6のステップT10,T15や図9等に示したように、学習用情報記憶テーブル群84に記憶された単語が登録先のテーブル840〜842の種類によって異なるマーカ色でそれぞれ識別表示されるので、ダブルタップ操作を行うことで何れの種類の学習支援機能が実行されるのかを理解することができる。
【0092】
また、図8のステップV12や図9等に示したように、同一の単語が複数種類のテーブル840〜842によってそれぞれ記憶されている場合に、実行させる学習支援機能の種類がスクラッチ操作に応じて切り替えられるので、同一の単語を複数種類のテーブル840〜842にそれぞれ登録している場合であっても、所望の学習支援機能を実行させることができる。
【0093】
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0094】
例えば、本発明に係る電子機器を電子辞書1として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などの電子機器全般に適用可能である。また、本発明に係る情報表示プログラム81は、電子辞書1に対して着脱可能なメモリカード、CD等に記憶されることとしてもよい。
【0095】
また、識別表示された単語に対してダブルタップ操作を行うことにより学習支援機能を実行させることとして説明したが、他の操作を行うことにより実行させることとしても良い。
【0096】
また、辞書情報表示処理では辞書データベース820から読み出された説明情報を表示する場合に、登録単語をマーキングすることとして説明したが、テキストコンテンツから読み出されたテキストを表示する場合にマーキングすることとしても良い。
【符号の説明】
【0097】
1 電子辞書
20 CPU
30 入力部
40 表示部
81 情報表示プログラム
820 辞書データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
各見出し語に対し、テキストを含む説明情報を対応付けてなる辞書情報を記憶する辞書記憶手段と、
前記辞書情報における見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される見出し語の説明情報を当該辞書情報から検索して前記表示手段に表示させる説明情報表示制御手段と、
ユーザによる学習対象の単語を含む情報を、ユーザ操作に基づいて記憶する複数種類の学習用情報記憶手段と、
前記複数種類の学習用情報記憶手段の何れかに対応付けられるとともに、対応する前記学習用情報記憶手段により記憶された情報をユーザ操作に基づいて前記表示手段に表示させ、ユーザによる前記学習対象の単語の学習を支援する複数種類の学習支援手段と、
前記学習用情報記憶手段に記憶された前記学習対象の単語が前記表示手段に表示される場合に、当該単語をテキスト内で識別表示させる登録済み単語識別表示制御手段と、
前記登録済み単語識別表示制御手段により識別表示された単語に対するユーザからの所定操作に応じて、この単語の記憶された前記学習用情報記憶手段に対応する前記学習支援手段を実行させる学習支援機能制御手段と、
を備え、
前記複数種類の学習用情報記憶手段は、
前記説明情報表示制御手段により説明情報の表示された見出し語の単語をユーザ操作に基づいて蓄積記憶する単語帳登録手段を少なくとも有し、
前記複数種類の学習支援手段は、
前記単語帳登録手段に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を前記辞書情報から読み出して前記表示手段に表示させる単語帳説明情報表示制御手段を少なくとも有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1記載の電子機器において、
前記表示手段の表示画面は、タッチパネルと一体的に形成されており、
前記所定操作は、
前記登録済み単語識別表示制御手段により識別表示された前記学習対象の単語に対するユーザからのダブルタップ操作であることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1または2記載の電子機器において、
前記表示手段の表示画面は、タッチパネルと一体的に形成されており、
前記複数種類の学習用情報記憶手段は、
前記説明情報表示制御手段により説明情報の表示された見出し語の単語と、この単語についてのメモとしてユーザにより前記タッチパネルから手書き入力される手書き画像とを対応付け、ユーザ操作に基づいて蓄積記憶する見出しメモ登録手段を有し、
前記複数種類の学習支援手段は、
前記見出しメモ登録手段に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該見出しメモ登録手段で対応付けられた前記手書き画像を前記表示手段に表示させる見出しメモ表示制御手段を有することを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の電子機器において、
前記表示手段の表示画面は、タッチパネルと一体的に形成されており、
前記複数種類の学習用情報記憶手段は、
前記説明情報表示制御手段により説明情報の表示された見出し語の単語と、この単語についての暗記カードにおける各面の内容としてユーザにより前記タッチパネルから手書き入力される2つの手書き画像とを対応付け、ユーザ操作に基づいて蓄積記憶する暗記カード登録手段を有し、
前記複数種類の学習支援手段は、
前記暗記カード登録手段に記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語に当該暗記カード登録手段で対応付けられた前記2つの手書き画像を前記表示手段に表示させる暗記カード表示制御手段を有することを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項3または4記載の電子機器において、
前記登録済み単語識別表示制御手段は、
前記学習用情報記憶手段に記憶された単語を、当該学習用情報記憶手段の種類によって異なるマーカ色でそれぞれ識別表示することを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項5記載の電子機器において、
前記学習支援機能制御手段は、
同一の単語が複数種類の前記学習用情報記憶手段によってそれぞれ記憶されている場合に、実行させる前記学習支援手段の種類をユーザ操作に応じて切り替える切替手段を有することを特徴とする電子機器。
【請求項7】
表示手段を有するコンピュータに、
各見出し語に対し、テキストを含む説明情報を対応付けてなる辞書情報を記憶する辞書記憶機能と、
前記辞書情報における見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される見出し語の説明情報を当該辞書情報から検索して前記表示手段に表示させる説明情報表示制御機能と、
ユーザによる学習対象の単語を含む情報を、ユーザ操作に基づいて記憶する複数種類の学習用情報記憶機能と、
前記複数種類の学習用情報記憶機能の何れかに対応付けられるとともに、対応する前記学習用情報記憶機能により記憶された情報をユーザ操作に基づいて前記表示手段に表示させ、ユーザによる前記学習対象の単語の学習を支援する複数種類の学習支援機能と、
前記学習用情報記憶機能によって記憶された前記学習対象の単語が前記表示手段に表示される場合に、当該単語をテキスト内で識別表示させる登録済み単語識別表示制御機能と、
前記登録済み単語識別表示制御機能により識別表示された単語に対するユーザからの所定操作に応じて、この単語の記憶された前記学習用情報記憶機能に対応する前記学習支援機能を実行させる学習支援機能制御機能と、
を実現させ、
前記複数種類の学習用情報記憶機能は、
前記説明情報表示制御機能により説明情報の表示された見出し語の単語をユーザ操作に基づいて蓄積記憶する単語帳登録機能を少なくとも有し、
前記複数種類の学習支援機能は、
前記単語帳登録機能によって記憶された単語のうち、ユーザ操作に基づいて指定される単語の説明情報を前記辞書情報から読み出して前記表示手段に表示させる単語帳説明情報表示制御機能を少なくとも有することを特徴とする情報表示プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2011−123313(P2011−123313A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281103(P2009−281103)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】