説明

電子機器

【課題】 カメラの機能とともに画像投影の機能を持たせることができ、しかも部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができる電子機器を提供する。
【解決手段】 カメラ結像用光学系150を、液晶パネル部132で生成され出射される光像を外部の投影面に結像して投影するための投影結像用光学系として兼用する。カメラ部140及び光生成部130を、回転可能なカメラ支持部材190上に設ける。このカメラ支持部材190を回転することにより、カメラ機能と画像投影機能との切り替えを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部の投影面に画像を投影可能な携帯電話機及びデジタルカメラ等の電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電子機器として、画像表示部としてのディスプレイのほかに、画像を投影するためのプロジェクタを備えた携帯電話機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この携帯電話機は、ディスプレイの画面に表示されている画像の一部あるいは全体を外部投影面に拡大投影することができる。
また、画像を撮影するカメラを備えた携帯電話機も知られている。この携帯電話機では、風景や人物などの画像をカメラで撮像してメモリに保存することができる。メモリに保存した画像データは、適宜読み出してディスプレイ上に表示したり、メールに添付して送信したりすることができる。更に、最近では、暗い場所でもカメラで撮影できるように、被写体に光を照射するための照射ランプを備えた携帯電話機もある。
【特許文献1】特開2001−21992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、携帯電話機などの電子機器において、上記プロジェクタと上記カメラとを組み合わせて構成しようとすると、部品点数が多くなるため、コスト高になってしまうという問題点があった。
【0004】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、カメラの機能とともに画像投影の機能を持たせることができ、しかも部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができる電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光像を電気信号に変換して画像データを生成するカメラ部と、撮像対象の光像を該カメラ部上に結像するためのカメラ結像用光学系とを備えた電子機器において、光源と、該光源から出射した光を変調するための空間光変調部と、該カメラ部を支持する回転可能なカメラ支持部材とを有し、該カメラ結像用光学系は、該電子機器の本体に開けられた開口部に対向する位置に固定配置され、該電子機器の本体内側より入射した光像を外部の投影面に結像して投影することが可能であり、該カメラ部は、該カメラ支持部材が回転することにより、該カメラ結像用光学系と対向し外部からの光を該カメラ部に入射する光入射用位置と、該光入射用位置から退避する入射退避用位置とに移動可能であり、該空間光変調部は、該カメラ部が該入射退避用位置にあるとき、該カメラ結像用光学系と対向する投影用位置にあり、該光源は、該カメラ部が該入射退避用位置にあるとき、該光源から出射され該空間光変調部を通過した光を該カメラ結像用光学系に通して外部に投影する投影用位置にあり、該カメラ部が該光入射用位置にあるとき、該投影用位置から退避した非投影用位置にあるように、該カメラ部の移動に伴って移動することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の電子機器において、該電子機器の本体に開けられた照明用開口部に対向する位置に、上記光源から出射した光を拡散して外部の照射面に均一照射するための拡散照射用光学系を固定配置し、該光源は、上記カメラ部が上記光入射用位置にあるとき、該拡散照射用光学系と対向する位置にあることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の電子機器において、上記カメラ支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、上記カメラ結像用光学系に対向する位置を通過し得る該回転体の互いに異なる通過箇所に、上記カメラ部と、上記光源及び上記空間光変調部からなる光生成部とが取り付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1または2の電子機器において、上記空間光変調部は、上記カメラ結像用光学系と対向する位置に固定され、上記カメラ支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該空間光変調部に対向する位置を通過し得る該回転体の互いに異なる通過箇所に、上記カメラ部と上記光源とが取り付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項2の電子機器において、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、上記カメラ結像用光学系に対向する位置及び上記拡散照射用光学系に対向する位置を通過し得る該回転体の互いに異なる通過箇所にそれぞれ上記空間光変調部が取り付けられているとともに上記光源からの照明用の光を通過させるための照明用開口が形成された空間光変調部支持部材と、該回転支持部材と回転中心が共通するように該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該カメラ結像用光学系に対向する位置及び該拡散照射用光学系に対向する位置を共通に通過し得る該回転体の通過箇所に該光源が取り付けられている光源支持部材とを備え、該空間光変調部支持部材及び該光源支持部材のいずれか一方を、上記カメラ部が取り付けられた上記カメラ支持部材として兼用したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、光像を電気信号に変換して画像データを生成するカメラ部と、撮像対象の光像を該カメラ部上に結像するためのカメラ結像用光学系とを備えた電子機器において、光源と、該光源から出射した光を変調するための空間光変調部と、該カメラ結像用光学系を支持する回転可能な光学系支持部材とを有し、該カメラ結像用光学系は、該電子機器の本体内側より入射した光像を外部の投影面に結像して投影することが可能であり、該カメラ結像用光学系は、該光学系支持部材が回転することにより、該光源から出射された光を該空間光変調部で変調して生成した光像を該電子機器の本体に開けられた第1の開口を介して外部の投影面に結像する投影用位置と、該電子機器の本体に開けられた第2の開口を介して入射した外部からの光像を該カメラ部上に結像する光入射用位置とに移動可能であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の電子機器において、上記光源から出射した光を拡散して外部の照射面に均一照射するための拡散照射用光学系を有し、該拡散照射用光学系は、上記カメラ結像用光学系と連動し、該カメラ結像用光学系が光入射用位置にあるとき、該拡散照射用光学系が該光源及び上記第1の開口と対向する位置にあることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6または7の電子機器において、上記光学系支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該回転体における該回転軸を中心に回転移動する箇所に、上記カメラ結像用光学系が取り付けられ、上記第1の開口及び上記第2の開口は、該電子機器の本体における該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った互いに異なる箇所に形成され、上記光源及び上記空間光変調部からなる光生成部は、該光学系支持部材に支持されて回転移動する該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置され、上記カメラ部は、該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第2の開口に対向する位置に固定配置されていることを特徴とするものである。
ていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6または7の電子機器において、上記光学系支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該回転体の該回転軸を中心に回転移動する箇所に、上記カメラ結像用光学系及び上記空間光変調部が互いに対向するように一緒に取り付けられ、上記第1の開口及び上記第2の開口は、該電子機器の本体における該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った互いに異なる箇所に形成され、上記光源は、該光学系支持部材に支持されて回転移動する該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置され、上記カメラ部は、該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第2の開口に対向する位置に固定配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項7の電子機器において、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該回転体の該回転軸を中心に同心円状に回転移動する互いに異なる箇所にそれぞれ上記空間光変調部が取り付けられているとともに上記光源からの照明用の光を通過させるための照明用開口が形成された空間光変調部支持部材を備え、上記光学系支持部材は、該空間光変調部支持部材と回転中心が共通するように該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有し該空間光変調部支持部材とは独立に回転可能な回転体からなり、該回転体の該回転軸を中心に該空間光変調部の移動経路に沿って回転移動する箇所に、上記カメラ結像用光学系が取り付けられ、上記第1の開口及び上記第2の開口は、該電子機器の本体における該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った互いに異なる位置に形成され、上記光源は、該光学系支持部材に支持されて回転移動する該カメラ結像用光学系及び該照明用開口の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置され、上記カメラ部は、該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第2の開口に対向する位置に固定配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の電子機器において、該電子機器が情報通信端末であることを特徴とするものである。
【0006】
請求項1の電子機器では、カメラ部が光入射用位置にあるとき、撮像対象の光像をカメラ結像用光学系でカメラ部上に結像し、その結像した光像をカメラ部で電気信号に変換して画像データを生成することにより、カメラの機能を持たせることができる。一方、カメラ部が入射退避用位置にあり、空間光変調部及び光源が投影用位置にあるとき、光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した投影対象の光像を、カメラ結像用光学系に電子機器本体の内側より入射させることができる。このカメラ結像用光学系の入射した光像を外部の投影面に結像することにより、画像投影機能を持たせることができる。
また、請求項1の電子機器では、上述のようにカメラ機能を利用するときには外部からカメラ結像用光学系に入射した撮像対象の光像がカメラ結像用光学系によってカメラ部上に結像し、投影機能を利用するときには光源及び空間光変調部で生成された投影対象の光像が同じカメラ結像用光学系によって外部の投影面に結像する。このように、撮像対象の光像をカメラ部上に結像するためのカメラ結像用光学系を、空間光変調部で生成された投影用の光像を外部の投影面に結像して投影するための投影結像用光学系として兼用することができる。従って、カメラ結像用光学系とは別に投影結像用光学系を設けた場合に比して部品点数を減らすことができる。
更に、カメラの機能を利用するときには、カメラ支持部材の回転によってカメラ部が光入射用位置に移動するとともに、このカメラ部の移動に伴って、光源が上記投影用位置から退避した非投影位置へ移動する。カメラ部が光入射用位置にあることで、被写体の撮像対象の光像をカメラ部上に結像し、被写体の画像を撮像することができる。
一方、画像投影の機能を利用するときには、カメラ支持部材の回転によってカメラ部が入射退避用位置に移動するとともに、このカメラ部の移動に伴って、空間光変調部及び光源はそれぞれ投影用位置に移動する。この移動により、光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した投影用の光像を、カメラ結像用光学系で外部の投影面に結像して投影することができる。更に、カメラ部を光入射用位置から退避した退避位置に移動させることにより、光源及び空間光変調部からなる光生成部とカメラ部との空間的な干渉を回避することができる。
【0007】
請求項2の電子機器では、カメラ部が光入射用位置にあるときに、光源が拡散照射用光学系と対向する位置にあることにより、光源から出射した光で拡散照射対象の光を生成することができる。この拡散照射対象の光を拡散照射用光学系で拡散させて外部の照射面に均一照射することにより、照明ランプの機能を持たせることができる。
更に、光源を拡散照射対象の光の生成と投影対象の光像の生成とに兼用できる。このように光源を兼用することにより、拡散照射対象の光を生成するための光学部品と、投影対象の光像を生成するための光学部品とを個別に設けた場合に比して、部品点数を減らすことができる。
【0008】
請求項3の電子機器では、カメラ機能を利用するときには、カメラ支持部材を回転させることにより、カメラ結像用光学系に対向する光入射位置にカメラ部を移動させる。この光入射位置に移動したカメラ部上に、外部から入射した光を結像させることにより、被写体の画像を撮像することができる。一方、画像投影の機能を利用するときには、上記カメラ支持部材を回転させることにより、カメラ部を入射退避用位置に移動させるとともに、光源及び空間光変調部からなる光生成部を、上記カメラ結像用光学系に対向する投影用位置に移動させる。この投影用位置に移動した光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した光像を、カメラ結像用光学系で外部の投影面に結像させることにより、画像を投影することができる。
【0009】
請求項4の電子機器では、空間光変調部がカメラ結像用光学系と対向する位置に固定されている。
ここで、カメラ機能を利用するときには、カメラ支持部材を回転させることにより、カメラ結像用光学系及び空間光変調部に対向する光入射位置にカメラ部を移動させる。この光入射位置に移動したカメラ部上に、外部から入射した光を結像させることにより、被写体の画像を撮像することができる。なお、カメラ機能を利用するときには、外部から入射した光を空間光変調部の全面にわたって均一に透過または反射させるように空間光変調部を制御する。
一方、画像投影の機能を利用するときには、上記カメラ支持部材を回転させることにより、カメラ部を入射退避用位置に移動させるとともに、光源を、上記カメラ結像用光学系及び空間光変調部に対向する投影用位置に移動させる。この投影用位置に移動した光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した光像を、カメラ結像用光学系で外部の投影面に結像させることにより、画像を投影することができる。
【0010】
請求項5の電子機器では、光源及び空間光変調部をそれぞれ互いに独立に回転可能な光源支持部材と空間光変調部支持部材とに振り分けて取り付けるとともに、光源支持部材及び空間光変調部支持部材のいずれか一方をカメラ支持部材として兼用している。ここで、カメラ機能を利用するときには、両支持部材を回転させることにより、カメラ結像用光学系に対向する光入射位置にカメラ部を移動させるともに、拡散照射用光学系と対向する位置に光源を移動させることができる。更に、空間光変調部を、光源及びカメラ結像用光学系のいずれにも対向しない位置に移動させておくことができるため、空間光変調部の光を変調する機能を必要としないカメラの機能を利用するときに、外部からの撮像光及び光源からの照明用の光が空間光変調部に入射しなくなる。
一方、画像投影の機能を利用するときには、上記両支持部材を回転させることにより、カメラ部を入射退避用位置に移動させるとともに、空間光変調部及び光源を、カメラ結像用光学系と対向する投影用位置に移動させる。この投影用位置に移動した光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した光像を、カメラ結像用光学系によって外部の投影面に結像させることにより、画像を投影することができる。
【0011】
請求項6の電子機器では、カメラ結像用光学系が光入射用位置にあるとき、外部から第2の開口を介して入射した撮像対象の光像をカメラ結像用光学系でカメラ部上に結像し、その結像した光像をカメラ部で電気信号に変換して画像データを生成することにより、カメラの機能を持たせることができる。一方、カメラ結像用光学系が投影用位置にあるとき、光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した投影対象の光像を、カメラ結像用光学系に電子機器本体の内側より入射させることができる。カメラ結像用光学系に入射した光像を、第1の開口を介して外部の投影面に結像することにより、画像投影機能を持たせることができる。
また、請求項6の電子機器では、上述のようにカメラ機能を利用するときには外部からカメラ結像用光学系に入射した光像がカメラ部上に結像し、投影機能を利用するときには光源及び空間光変調部で生成された投影対象の光像が同じカメラ結像用光学系によって外部の投影面に結像する。このように、撮像対象の光像をカメラ部上に結像するためのカメラ結像用光学系を、空間光変調部から出射される光像を外部の投影面に結像して投影するための投影結像用光学系として兼用している。従って、カメラ結像用光学系とは別に投影結像用光学系を設けた場合に比して部品点数を減らすことができる。
【0012】
請求項7の電子機器では、カメラ結像用光学系が光入射用位置にあるときに、拡散照射用光学系が光源と対向する位置にあることにより、光源から出射した光で拡散照射対象の光を生成することができる。この拡散照射対象の光を拡散照射用光学系で拡散させて外部の照射面に均一に照射することにより、照射ランプの機能を持たせることができる。
更に、光源を拡散照射対象の光の生成と投影対象の光像の生成とに兼用している。このように光源を兼用することにより、拡散照射対象の光を生成するための光学部品と、投影対象の光像を生成するための光学部品とを個別に設けた場合に比して部品点数を減らすことができる。
【0013】
請求項8の電子機器では、カメラ機能を利用するときには、光学系支持部材を回転させることにより、固定配置したカメラ部に対向する光入射位置にカメラ結像用光学系を移動させる。この移動により、第2の開口を介して外部から入射した撮像対象の光像をカメラ部上に結像し、被写体の画像を撮像することができる。
一方、画像投影の機能を利用するときには、光学系支持部材が回転させることにより、固定配置した光源及び空間光変調部と対向する投影用位置にカメラ結像用光学系を移動させる。この移動により、光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した投影対象の光像を、カメラ結像用光学系によって第1の開口を介して外部の投影面に結像して投影することができる。
【0014】
請求項9の電子機器では、空間光変調部がカメラ結像用光学系と一緒に回転移動可能に光学系支持部材に取り付けられている。
ここで、カメラ機能を利用するときには、光学系支持部材を回転させることにより、固定配置したカメラ部に対向する光入射位置に、カメラ結像用光学系及び空間光変調部を移動させる。この移動により、第2の開口を介して外部から入射した撮像光をカメラ結像用光学系によってカメラ部上に結像させることにより、被写体の画像を撮像することができる。なお、カメラ機能を利用するときには、外部から入射した光を空間光変調部の全面にわたって均一に透過または反射させるように空間光変調部を制御する。
一方、画像投影の機能を利用するときには、上記光学系支持部材を回転させることにより、固定配置した光源に対向する投影用位置に、上記カメラ結像用光学系及び空間光変調部を移動させる。この移動により、光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した光像を、カメラ結像用光学系によって第1の開口を介して外部の投影面に結像させることにより、画像を投影することができる。
【0015】
請求項10の電子機器では、上記光学系支持部材とは独立に、上記空間光変調部が取り付けられた空間光変調部支持部材を回転させることができる。ここで、カメラ機能を利用するときには、上記光学系支持部材を回転させることにより、固定配置されたカメラ部に対向する光入射位置にカメラ結像用光学系を移動させることができる。更に、上記空間光変調部支持部材を回転させることにより、空間光変調部を、光源及びカメラ結像用光学系のいずれにも対向しない位置に移動させておくことができる。これにより、空間光変調部の光を変調する機能を必要としないカメラの機能を利用するときに、外部からの撮像光及び光源からの照明用の光が空間光変調部に入射しなくなる。
また、空間光変調部支持部材の所定箇所には照明用開口が形成されているので、カメラ機能を利用するときの上記空間光変調部支持部材の回転により、光源から出射した拡散照射対象の光を、空間光変調部支持部材上の照明用開口を通過させるとともに、拡散照射用光学系で拡散させて外部の照射面に均一照射することができる。
一方、画像投影の機能を利用するときには、上記光学系支持部材及び空間光変調部支持部材を回転させることにより、カメラ結像用光学系及び空間光変調部を、第1の開口及び光源に対向する投影用位置に移動させる。この光源から出射した光を空間光変調部で変調して生成した光像を、カメラ結像用光学系で外部の投影面に結像させることにより、画像を投影することができる。
【0016】
請求項11の電子機器では、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10に記載の電子機器を情報通信端末に適用することにより、カメラ機能によって撮像した画像データを他の情報通信端末に送信することが可能となる。さらに、画像投影機能により、他の情報通信端末から送信された画像データを受信して外部の投影面に投影することが可能となる。
【0017】
なお、上記カメラ支持部材、上記回転支持部材、上記光学系支持部材及び上記空間光変調部支持部材は、モータ等からなる回転駆動源やソレノイド等の進退駆動機構を用いて所定の回転角度だけ回転させる。例えば、各支持部材を構成する回転体の回転軸に駆動源の回転駆動力を所定時間だけ伝達することにより、各支持部材を所定角度だけ回転させる。また、各支持部材を構成する回転体の回転軸に、その回転軸に垂直な方向に伸びたレバー部材を連結し、そのレバー部材の先端部をソレノイド等の進退駆動機構で進退移動させることにより、各支持部材を所定角度だけ回転させてもよい。
また、上記カメラ支持部材、上記回転支持部材、上記光学系支持部材及び上記空間光変調部支持部材は、利用者が手動で回転させることができるように構成してもよい。この場合は、各支持部材を構成する回転体の外周部の一部を、電子機器の本体から露出させる。この回転体の露出した部分を、利用者が操作可能な回転操作部として用いることにより、上記撮像機能と画像投影機能との間の切り換えを手動で簡単に行うことができる。
また、上記カメラ支持部材、上記回転支持部材、上記光学系支持部材及び上記空間光変調部支持部材が所定の回転位置に回転したときに、各支持部材を位置決めする位置決め手段を設けてもよい。例えば、各支持部材を構成する回転体の外周部に凹部を形成し、この凹部に対向したときに一定の圧接力で該凹部に係合して上記回転体の位置決めを行う係合部材を電子機器の本体側に設ける。上記凹部や上記係合部材の形状及びその係合部材の圧接力は、通常の使用時には上記凹部と上記係合部材との係合が維持され、且つ、上記撮像機能と画像投影機能との間の切り換えを開始するときに上記駆動源や利用者によって上記回転体に加えられる力で上記凹部と上記係合部材との係合が解除される程度に設定する。
【発明の効果】
【0018】
請求項1乃至5の発明によれば、光源、空間光変調部、カメラ結像用光学系及びカメラ部を組み合わせて用いることにより、カメラの機能とともに画像投影の機能を持たせることができる。
しかも、カメラ結像用光学系を撮像と画像投影とに兼用することにより、投影結像用光学系を個別に設けた場合に比して部品点数の増加を抑制することができる。したがって、部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができるという効果がある。
更に、カメラ部及び光源を回転移動させるという簡易な構成で所定の位置に移動させることにより、カメラ機能と画像投影の機能とを切り替えて利用できるという効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、カメラ機能を利用する際に光源と拡散照明用光学系とを組み合わせて照明の機能を持たせることができる。更に、光源を、投影用の光源と照明用の光源とに兼用することにより、拡散照射対象の光を生成するための光学部品と、投影対象の光像を生成するための光学部品とを個別に設けた場合に比して部品点数を減らすことができる。したがって、部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができるという効果がある。
特に、請求項3乃至5の発明によれば、少なくともカメラ部及び光源が取り付けられたカメラ支持部材を回転させることにより、カメラ機能と画像投影機能との切り替えを簡易に実現することができるという効果がある。
また特に、請求項5の発明によれば、空間光変調部の光を変調する機能を必要としないカメラ機能を利用するときに、外部からの撮像光及び光源からの照明用の光が空間光変調部に入射しなくなるため、カメラ機能利用時における光による空間光変調部の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0019】
請求項6乃至10の発明によれば、光源、空間光変調部、カメラ結像用光学系及びカメラ部を組み合わせて用いることにより、カメラの機能とともに画像投影の機能を持たせることができる。
しかも、カメラ結像用光学系を撮像と画像投影とに兼用することにより、投影結像用光学系を個別に設けた場合に比して部品点数の増加を抑制することができる。したがって、部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができるという効果がある。
更に、カメラ結像用光学系を回転移動させるという簡易な構成で所定の位置に移動させることにより、カメラ機能と画像投影の機能とを切り替えて利用できるという効果がある。
特に、請求項7の発明によれば、カメラ機能を利用する際に光源と拡散照明用光学系とを組み合わせて照明の機能を持たせることができる。更に、光源を、投影用の光源と照明用の光源とに兼用することにより、拡散照射対象の光を生成するための光学部品と、投影対象の光像を生成するための光学部品とを個別に設けた場合に比して部品点数を減らすことができる。したがって、部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができるという効果がある。
特に、請求項8乃至10の発明によれば、少なくともカメラ結像用光学系が取り付けられた光学系支持部材を回転させることにより、カメラ機能と画像投影機能との切り替えを簡易に実現することができるという効果がある。
また特に、請求項10の発明によれば、空間光変調部の光を変調する機能を必要としないカメラ機能を利用するときに、外部からの撮像光又は光源からの照明用の光が空間光変調部に入射しなくなるため、カメラ機能利用時における光による空間光変調部の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0020】
請求項11の発明によれば、カメラ機能と画像投影機能とを切り替えて利用可能な情報通信端末を実現することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
〔実施形態1〕
図3は、本発明の第1の実施形態(以下「実施形態1」という)に係る電子機器としての情報通信端末である携帯電話機100の概略構成の一例を示すブロック図である。この携帯電話機100の本体部分は、制御手段としての制御部111、内部メモリ112、通信手段としての無線通信部113及びアンテナ114を備えている。また、制御部111には、音声処理部115を介してマイク116及びスピーカ117が接続され、画像処理部118を介して画像表示部119が接続され、更にキー操作部120が接続されている。
【0022】
実施形態1の携帯電話機100は、カメラ機能と照明ランプ機能とを有している。
上記カメラ機能は、光像を電気信号に変換して画像データを生成する光電変換部であるカメラ部140と、撮像対象の光像をカメラ部140上に結像するためのカメラ結像用光学系150とを設けることにより実現されている。カメラ部140は、CMOS型撮像デバイスやCCD型撮像デバイス等の撮像デバイスで構成されている。これらの撮像デバイスの駆動や撮像した画像データの保存等は、制御部111によって制御される。カメラ結像用光学系150は、ズーム機能を持たせるように複数のレンズの位置を変化させる駆動機構を有するように構成してもよい。この場合の駆動機構は制御部111から制御される。撮像対象の光像は、カメラ結像用光学系150でカメラ部140の受光面上に結像される。この結像された光像がカメラ部140で電気信号に変換されて画像データが生成される。カメラ部140で生成された画像データは、内部メモリ112等のデータ記憶部に保存される。
【0023】
上記照明ランプ機能は、光源としてのLED部131及び空間光変調部としての液晶パネル部132からなる光生成部130と、該光源から出射した光を拡散して外部の照射面に均一照射するための拡散照射用光学系160とを設けることにより実現されている。LED部131は、例えば白色の高輝度発光ダイオードによって構成され、制御部111によって発光のON/OFF等が制御される。液晶パネル部132は、制御部111からの制御データに基づいて、2次元的に形成された多数の画素の透過率を互いに独立に制御できるように構成される。なお、実施形態1では、上記液晶パネル部132に透過型の液晶パネルを用いているが、反射型の液晶パネルを用いてもよい。上記LED部131から出射した光は、全面の画素について光透過率が最大になるように制御された液晶パネル部132で均一に透過され、拡散照射対象の光が生成される。この液晶パネル部132で生成された拡散照射対象の光が拡散照射用光学系160で拡散されて外部の照射面に均一照射される。
【0024】
更に、実施形態1の携帯電話機100は、利用者が視認可能な外部投影面(以下、単に「投影面」という)200に画像を投影するための画像投影手段を備えている。この画像投影手段は、投影対象の光像を生成するための光生成部130と、光生成部130で生成した光像を投影面200上に結像して投影するための投影結像光学系とを用いて構成されている。この光生成部130としては、上記LED部131及び液晶パネル部132が兼用され、投影結像光学系としては、上記カメラ結像用光学系150が兼用されている。LED部131から出射した光は、画像データに基づいて制御された液晶パネル部132で変調され、これにより、投影対象の光像が生成される。この投影対象の光像は、投影結像用光学系として兼用したカメラ結像用光学系150によって投影面200に投影される。
【0025】
なお、実施形態1では、上記カメラ機能及び照明ランプ機能と上記画像投影の機能とを切り替えて利用するために、カメラ部140とLED部131及び液晶パネル部132からなる光生成部130とを所定の位置に連動して移動できるように構成されている。これらのカメラ部140及び光生成部130の移動については、後述する。
【0026】
上記制御部111は例えばCPU、キャッシュメモリ、システムバス等で構成され、所定の制御プログラムを実行することにより内部メモリ112や無線通信部113等の各部との間でデータの送受信を行ったり各部を制御したりする。また、この制御部111は、カメラ部140、LED部131及び液晶パネル部132を制御する制御手段としても用いられる。
【0027】
上記内部メモリ112は例えばRAMやROMなどの半導体メモリで構成され、制御部111で実行する制御プログラムや各種データを記憶するものである。また、この内部メモリ112は、情報提供サイトなどからダウンロードした画像、音楽、プログラム等のコンテンツデータを記憶するコンテンツデータ記憶手段としても用いられる。また、この内部メモリ112は、スピーカ117から出力する音のデータ及び画像表示部119に表示する画像データを記憶するデータ記憶手段としても用いられる。更に、この内部メモリ112は、LED部131及び液晶パネル部132等からなる画像投影手段で投影する画像のデータや、カメラ部140で撮像した画像のデータを記憶するデータ記憶手段としても用いられる。
【0028】
上記無線通信部113は制御部111で制御され、アンテナ114を介して、所定の通信方式により通信ネットワークとしての携帯電話通信網の基地局との間で無線通信を行うものである。この無線通信により、特定の携帯電話機等との間で音声電話通信を行ったり、電子メールの送受信や情報提供サイトからのコンテンツダウンロード等のデータ通信を行ったりすることができる。
【0029】
上記音声処理部115は、マイクロフォン116から入力された送話音声信号を所定方式で符号化して制御部111に送る。また、この音声処理部115は、無線通信部113で受信した受話音声信号を復号化してスピーカ117から出力する。更に、この音声処理部115は、内部メモリ112に記憶されている着信メロディやアプリケーションプログラムで用いる効果音等の音信号をスピーカ117から出力する。音を出力する音出力手段は、音声処理部115及びスピーカ117を用いて構成されている。
【0030】
上記画像処理部118は、無線通信部113で受信した画像データや、内部メモリ112に記憶されているアイコンやメニュー、着信通知画像等の画像データを処理し、液晶ディスプレイ(LCD)等からなる画像表示部119に表示させる。また、画像処理部118は、内部メモリ112に記憶されている撮像画像のデータを処理し、画像表示部119に表示させることもできる。画像表示手段は、これらの画像処理部118及び画像表示部119を用いて構成されている。
【0031】
上記キー操作部120は、データ入力キー(テンキー、*キー、#キー)、通話開始キー、終話キー、スクロールキー、多機能キー等を備え、電話の発信や着信のほか、表示部119に表示される情報のスクロールや選択等に用いる。また、このキー操作部120は、LED部131の発光光量や液晶パネル部132の透過光量を変化させて投影画像の光量を利用者が指定するための光量指定手段としても用いられる。
【0032】
図4は、上記画像投影手段を備えた折り畳み式の携帯電話機100で画像を投影している様子を示した説明図である。この携帯電話機100の本体の背面側(画像表示部119が形成されている側とは反対側)には、カメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160がそれぞれ配置されている二つの開口を有している。また、これらの光学系が配置されている開口の近傍の上部端面に形成された開口から、撮像機能と画像投影機能とを利用者が切り替えるための切り替え操作部としての回転操作部180が露出している。この回転操作部180は、後述の円盤状のカメラ支持部材190の外周部の一部である。
【0033】
上記カメラ支持部材190はリボルバー型の支持部材であり、携帯電話機100の本体内部に回転自在に軸支された回転軸190cを有する円盤状の回転体で構成されている。このカメラ支持部材190は、上記固定配置のカメラ結像用光学系150に対向する位置を通過し得る回転体の互いに異なる通過箇所に、上記カメラ部140と、上記LED部131及び液晶パネル部132からなる光生成部130とが取り付けられている。このカメラ支持部材190の露出している回転操作部180を利用者が回転させるように操作することにより、カメラ部140及び光生成部130(LED部131及び液晶パネル部132)を連動するように回転移動させ、カメラ機能及び照明ランプ機能と画像投影の機能とを互いに切り替えて利用できるようになっている。
【0034】
図1は、上記構成の携帯電話機においてカメラの機能を利用するときの説明図である。また、図2は、同携帯電話機において画像投影の機能を利用するときの説明図である。
ここで、図1(a)及び図2(a)は、図4における携帯電話機100を背面から見た説明図である。図1(b)及び図2(b)はそれぞれ、図4における携帯電話機内部のカメラ支持部材190の回転軸を含む垂直断面を図1(a)及び図2(a)の右方向から見た内部構成の説明図である。図1(c)及び図2(c)は携帯電話機100内部のカメラ支持部材190の説明図である。
なお、図1(b)及び図2(b)においては、図示の簡略化のためカメラ支持部材190の回転軸190aの図示を省略している。
【0035】
図1(a)及び(b)並びに図2(a)及び(b)に示すように、携帯電話機100の本体上面の開口からカメラ支持部材190の一部が外部に露出している。このカメラ支持部材190が露出した部分が、カメラ支持部材190を回転させるように操作するための回転操作部180である。
携帯電話機100のカメラ機能及び照明ランプ機能を利用する場合は、回転操作部180を操作し、カメラ部140及び光生成部130(LED部131及び液晶パネル部132)が光入射用位置になるように、カメラ支持部材190を回転させる。すなわち、カメラ部140をカメラ結像用光学系150からの光像を受ける図1(b)中の矢印Bの光入射用位置に移動させる。これに連動して、LED部131及び液晶パネル部132は、拡散照射用光学系160に向けて光を出射する図1(b)中の矢印Aの拡散照射用位置(非投影位置)に移動する。この回転移動により、図1(c)に示すように、カメラ支持部材190に支持されたカメラ部140は図1(a)のカメラ結像用光学系150と対向し、同じカメラ支持部材190に支持された光生成部130は図1(a)の拡散照射用光学系160と対向する。
【0036】
一方、携帯電話機100の画像投影の機能を利用する場合は、回転操作部180を操作し、カメラ部140及び光生成部130(LED部131及び液晶パネル部132)が次の位置になるように、カメラ支持部材190を図1の状態から矢印α方向に90°回転移動させる。すなわち、光生成部130(LED部131及び液晶パネル部132)を、カメラ部140と入れ替えて図2(b)中の矢印Bの投影用位置に移動させる。これに連動して、カメラ部140は、図2(b)中の矢印Bの光入射用位置から退避した矢印Cの退避位置に移動する。このように回転移動させた状態で、例えば待ち受け状態でカメラ結像用光学系150が露出した開口を所望の投影面200に向けて机の上に置いたり、携帯電話機用の充電器にセットしたりしておく。また、利用者は、キー操作部120を操作することにより画像投影を行う画像投影モードに設定する。この画像投影の機能を利用するときは、図2(c)に示すように、カメラ部140は、図2(a)のカメラ結像用光学系150または拡散照射用光学系160のいずれにも対向しない位置となる。そして、光生成部130は図2(a)のカメラ結像用光学系150と対向する。
【0037】
なお、実施形態1の携帯電話機100では、回転操作部180を携帯電話機本体の上面に設けているが、これに限るものではなく、操作性、レイアウト等に応じて携帯電話機本体の側部や下部に設けてもよい。
【0038】
以上、実施形態1によれば、LED部131、液晶パネル部132、拡散照射用光学系160、カメラ結像用光学系150及びカメラ部140を組み合わせて用いることにより、カメラや照明ランプの機能とともに画像投影の機能を持たせることができる。
しかも、投影結像用光学系としてカメラ結像用光学系150を兼用することにより、投影結像用光学系を個別に設けた場合に比して部品点数の増加を抑制することができる。更に、LED部131及び液晶パネル部132を、投影対象の光の生成と拡散照射対象の光の生成とに兼用することにより、拡散照射対象の光を生成するための光学部品と、投影対象の光像を生成するための光学部品とを個別に設けた場合に比して部品点数を減らすことができる。したがって、部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができる。
【0039】
特に、実施形態1によれば、回転操作部180を操作してLED部131及び液晶パネル部132やカメラ部140が取り付けられたカメラ支持部材190を回転させるという簡易な駆動操作により、カメラや照明ランプの機能と画像投影の機能を切り替えて利用できる。更に、回転操作部180を用いることで、カメラ及び照明ランプの機能と画像投影の機能との切り替え操作の操作性を向上できる。
【0040】
〔実施形態2〕
図5は、本発明の第2の実施形態(以下「実施形態2」という)に係る携帯電話機100を側面から見た内部構成の説明図である。図5(a)はカメラ及び照明ランプの機能を利用する際の説明図であり、図5(b)は画像投影の機能を利用する際の説明図である。
なお、図5(b)においては、図示の簡略化のためカメラ支持部材190の回転軸190aの図示を省略している。また、上記実施形態1の携帯電話機100と共通する構成及び動作については説明を省略する。
【0041】
上述の図1乃至図4に示した実施形態1では、液晶パネル部132とLED部131とが互いに対向した状態で連動するように光生成部130が構成され、この光生成部130とカメラ部140とを取り付けたカメラ支持部材190を回転させることにより、撮像及び照明の機能と画像投影の機能とを切り替えている。
【0042】
これに対し、実施形態2では、カメラ結像用光学系150に対向する位置に液晶パネル部132を固定配置し、カメラ部140とLED部131とを取り付けたカメラ支持部材190を回転させることにより、撮像及び照明ランプの機能と画像投影の機能とを切り替えている。このカメラ支持部材190はリボルバー型の支持部材であり、携帯電話機の本体に回転自在に軸支された回転軸190cを有する円盤状の回転体で構成されている。このカメラ支持部材190は、上記固定配置の液晶パネル部132に対向する位置を通過し得る回転体の互いに異なる通過箇所に、カメラ部140とLED部150とが取り付けられている。
【0043】
実施形態2において、液晶パネル部132は、カメラ結像用光学系150と対向する位置である図5(a)中の矢印Eの位置に固定されている。
カメラ機能及び照明ランプ機能を利用する場合は、カメラ結像用光学系150を通過した撮像対象の光像を受け取る光入射用位置である図5(a)中の矢印Eの位置に、カメラ部140を移動させる。これに連動して、LED部131は、拡散照射用光学系160に向けて光を出射する拡散照射用位置(非投影位置)である図5(a)中の矢印Dに移動する。
撮像対象の光像は、カメラ結像用光学系150を通過し、液晶パネル部132を透過してカメラ部140の受光面上に結像される。この結像された光像がカメラ部140で電気信号に変換されて画像データが生成される。カメラ部140で生成された画像データは、内部メモリ112等のデータ記憶部に保存される。なお、実施形態2では、カメラ結像用光学系150を通過した光像は、全面の画素について光透過率が最大になるように制御された液晶パネル部132で均一に透過され、カメラ部140の受光面上に結像される。
また、光源としてのLED部131から出射した光は拡散照射用光学系160で拡散された後、外部に照射される。
【0044】
画像投影の機能を利用する場合は、回転操作部180を操作することにより、カメラ支持部材190を図5(a)の状態から図5(b)の状態になるように回転移動させる。カメラ部140は、図中の矢印Eで示す光入射用位置から退避した図中の矢印Fで示す退避位置に移動する。これに連動して、LED部131はカメラ結像用光学系150及び液晶パネル部132と対向する図中の矢印Eで示す投影用位置に移動する。このとき、画像投影手段はLED131と液晶パネル部132とカメラ結像用光学系150とによって構成される。LED部131から出射した光は、画像データに基づいて制御された液晶パネル部132で変調され、これにより、投影対象の光像が生成される。この投影対象の光像は、投影結像用光学系として兼用したカメラ結像用光学系150によって投影面200に投影される。
【0045】
〔実施形態3〕
図6は、本発明の第3の実施形態(以下「実施形態3」という)に係る携帯電話機100でのカメラ機能を利用するときの説明図である。また、図7は、実施形態3に係る携帯電話機100での投影機能を利用するときの説明図である。
ここで、図6(a)及び図7(a)は携帯電話機100の背面から見た説明図である。図6(b)及び図7(b)はそれぞれ、携帯電話機内部のカメラ支持部材としての機能も兼ねた空間光変調部支持部材としての液晶パネル支持部材191及び光源支持部材としてのLED支持部材192の各回転軸を含む垂直断面を図1(a)及び図2(a)の右方向から見た内部構成の説明図である。図6(c)及び図7(c)は液晶パネル部132を支持する液晶パネル支持部材191の説明図である。図6(d)及び図7(d)はLED部131を支持するLED支持部材192の説明図である。
【0046】
なお、図6(b)及び図7(b)においては、図示の簡略化のため液晶パネル支持部材191の回転軸191c及びLED支持部材192の回転軸192cの図示を省略している。また、上記実施形態1の携帯電話機100と共通する構成及び動作については説明を省略する。
【0047】
上述の実施形態1では、液晶パネル部132とLED部131とが互いに対向した状態で連動するように光生成部130が構成され、カメラ支持部材190の回転に伴い液晶パネル部132がLED部131と共に移動する構成としている。このような構成において、カメラ及び照明ランプ機能とを利用する場合、液晶パネル部132は光透過率が最大となるように制御されている。これは、LED部131と拡散照射用光学系160との間に液晶パネル部132が位置し、できる限り多くの光が液晶パネル部132を通過できるようにする必要があり、液晶パネル部132の光を変調する機能を必要としないためである。
また、上述の実施形態2では、液晶パネル部132をカメラ結像用光学系150に対向する位置に固定し、カメラ機能を利用するときはカメラ部140が液晶パネル部132と対向し、投影機能を利用するときにはLED131が液晶パネル部132と対向する構成としている。このような構成において、カメラ及び照明ランプの機能を利用する場合、液晶パネル部132は光透過率が最大となるように制御されている。これは、カメラ結像用光学系150とカメラ部140との間に液晶パネル部132が位置し、できる限り多くの光が液晶パネル部132を通過できるようにする必要があり、液晶パネル部132の光を変調する機能を必要としないためである。
上述の実施形態1及び2のように、液晶パネル部132がLED部131に対向した状態でLED部131と共に移動する構成及び液晶パネル部132がカメラ結像用光学系150に固定される構成のいずれにおいても、カメラ機能を利用する際は液晶パネル部132の光を変調する機能を必要としないにもかかわらず、液晶パネル部132を光が通過する。この液晶パネル部132は光が通過することにより次第に劣化していくため、光を変調する機能を必要としない状態で光を透過させ続けることは、液晶パネル部132を無駄に劣化させてしまうことになる。
【0048】
そこで、実施形態3では、液晶パネル部132の光を変調する機能を利用しないカメラ機能を利用する場合に液晶パネル部132に光を透過させない次のような構成を採用している。すなわち、実施形態3では、携帯電話機100の本体に回転自在に軸支された回転軸191cを有する円盤状の回転体からなる空間光変調部支持部材として、リボルバー型の支持部材である液晶パネル支持部材191を備えている。この液晶パネル支持部材191は、カメラ結像用光学系150に対向する位置及び拡散照射用光学系160に対向する位置を通過し得る回転体の互いに異なる通過箇所にそれぞれ液晶パネル部132が取り付けられているとともにLED部131からの照明用の光を通過させるための照明用開口が形成されている。
また、図6(a)及び(b)並びに図7(a)及び(b)に示すように、携帯電話機100の本体上面の開口から、液晶パネル支持部材191の外周部の一部が外部に突出するように露出している。この液晶パネル支持部材191の露出した部分が、液晶パネル支持部材191を回転させるように操作するための液晶パネル操作部181である。更に、液晶パネル操作部181の前面側(画像表示部119が形成されている側)には、LED支持部材192が隣接するように設けられている。そして、LED支持部材192の外周部の一部が携帯電話機100の本体上面の開口から外部に露出している。このLED支持部材192の露出した部分が、LED支持部材192を回転させるように操作するためのLED操作部182である。また、図6(c)及び図7(c)に示すように、液晶パネル支持部材191は、液晶パネル部132及びカメラ部140が所定箇所に取り付けられ、また、照明ランプ機能を利用するときにLED部131の光が通過する照明用開口191aが形成されている。
【0049】
実施形態3の携帯電話機100においてカメラ機能及び照明ランプ機能を利用する場合は、液晶パネル操作部181を操作し、液晶パネル部132及びカメラ部140が光入射用位置になるように液晶パネル支持部材191を回転させる。すなわち、カメラ部140をカメラ結像用光学系150からの光像を受ける図6(b)中の矢印Iの光入射用位置に移動させるとともに、液晶パネル部132をカメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160のいずれとも対向しない図6(b)中の矢印Hの入射退避用位置に移動させる。また、この液晶パネル操作部181とともにLED操作部182を操作し、LED部131が拡散照射用位置となるようにLED支持部材192を回転させる。すなわち、非投影位置にあったLED部131を、拡散照射用光学系160に向けて光を照射する図6(b)中の矢印Gの拡散照射用位置に移動させる。この拡散照射用位置にあるLED部131は照明用開口191aを介して拡散照射用光学系160と対向するようになるため、照明ランプ機能を利用することができる。
【0050】
一方、実施形態3の携帯電話機100において画像投影の機能を利用する場合は、液晶パネル操作部181を操作し、液晶パネル支持部材191を図6の状態から矢印α方向に180°回転移動させる。これにより、液晶パネル部132をカメラ部140と入れ替えて図7(b)中の矢印Iの投影用位置に移動させる。また、カメラ部140を図7中の矢印Iの光入射用位置から退避した矢印Hの退避位置に移動させる。また、液晶パネル操作部181の操作とともにLED操作部182を操作し、LED支持部材192を矢印α方向に90°回転移動させる。これにより、LED部131は液晶パネル部132と対向し、図7(b)中の矢印Iの投影用位置となる。
【0051】
なお、上記互いに隣接する2つ支持部材のうち液晶パネル支持部材191を180°回転させるとともにLED支持部材192を90°回転させる構成は、LED支持部材192に90°の回転範囲となるように不図示のストッパーを設け、液晶パネル支持部材191に180°の回転範囲となるように不図示のストッパーを設けることで実現可能である。また、この構成に限らず、液晶パネル操作部181及びLED操作部182それぞれを互いに異なる減速比の歯車を介して一つの共通操作部から回転駆動し、液晶パネル支持部材191に対してLED支持部材192の回転角度が半分になるような機構を設ける構成としてもよい。
【0052】
また、実施形態3では、空間光変調部支持部材としての液晶パネル支持部材191にカメラ部140を設けることにより、液晶パネル支持部材をカメラ支持部材として兼用している。空間変調支持部材としてはこれに限るものではなく、液晶パネル支持部材191にカメラ部140を取り付けずに液晶パネル部132のみを取り付けるようにしてもよい。この場合は、カメラ部140をLED支持部材192に設け、LED支持部材192をカメラ支持部材と兼用する。また、この構成においては、カメラ機能を使用する際にカメラ結像用光学系150を通じて入射した光がカメラ部140に入射するように、液晶パネル支持部材191にカメラ用開口を設ける。
【0053】
以上、実施形態3によれば、液晶パネル部132を液晶パネル支持部材191に設け、カメラ結像用光学系150及びLED部131のいずれとも対向した状態で共に移動することなく回転移動可能な構成である。これにより、液晶パネル部132の光を変調する機能を利用しないカメラ機能を利用する場合に、液晶パネル部132をカメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160のいずれとも対向しない図6(b)中の矢印Hの退避位置に移動させることができる。この矢印Hの退避位置においては、液晶パネル部132の光を変調する機能を必要としないカメラの機能を利用するときに、液晶パネル部132に光が入射しなくなり、光による液晶パネル部132の不要な劣化を抑制することができる。
【0054】
以上の実施形態1乃至3は、カメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160を携帯電話機100の本体に固定し、これらの光学系150、160に対するカメラ部140とLED部131と液晶パネル部132との位置関係を変化させることにより、カメラ機能と画像投影機能とを切り替えている。これらの実施形態1乃至3のカメラ機能利用時及び画像投影機能利用時における上述の各部材の位置関係を表1にまとめる。表1において、カメラ結像用光学系150と対向する位置をL、拡散照射用光学系160と対向する位置をFとし、どちらとも対向しない位置を×とする。この表1より、実施形態1乃至3における各部材の位置関係での違いは、カメラ機能利用時の液晶パネル部132の位置が異なる点であることがわかる。
【表1】

【0055】
〔実施形態4〕
図8は、本発明の第4の実施形態(以下「実施形態4」という)に係る携帯電話機100でのカメラ機能を利用するときの説明図である。また、図9は実施形態4に係る携帯電話機100での投影機能を利用するときの説明図である。ここで、図8(a)及び図9(a)は携帯電話機100の背面から見た説明図である。図8(b)及び図9(b)はそれぞれ携帯電話機内部の光学系支持部材193の回転軸を含む垂直断面を図8(a)及び図9(a)の右方向から見た内部構成の説明図である。
なお、図8(b)及び図9(b)においては、図示の簡略化のため光学系支持部材193の回転軸193cの図示を省略している。また、また、上記実施形態1の携帯電話機100と共通する構成及び動作については説明を省略する。
【0056】
上述の実施形態1乃至3では、カメラ機能を利用する場合と画像投影機能を利用する場合との切り替えを、カメラ部140やLED部131を回転移動させることにより実現している。カメラ機能と画像投影機能とを切り替える構成としては、これに限るものではなく、実施形態4のようにカメラ結像用光学系150を、回転軸193aを中心に回転可能な光学系支持部材193上に設置し、この光学系支持部材193を回転させることにより、カメラ結像用光学系150を回転移動させてカメラ機能と画像投影機能とを切り替えてもよい。
【0057】
また、本実施形態4の携帯電話機100の本体の背面側には、LED部131から出射された光を空間光変調部132で変調して生成した光像を外部の投影面に結像するための第1の開口が形成されている。また、携帯電話機100の本体の背面側には、カメラ部140上に結像する外部からの光像が通過する第2の開口が形成されている。これらの第1の開口及び第2の開口は、携帯電話機100の本体におけるカメラ結像用光学系150の移動経路に沿った互いに異なる箇所に形成されている。
更に、本実施形態4において、LED部131及び液晶パネル部132からなる光生成部130は、光学系支持部材193に支持されて回転移動するカメラ結像用光学系150の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置されている。また、カメラ部140は、カメラ結像用光学系150の移動経路に沿った上記第2の開口に対向する位置に固定配置されている。
【0058】
実施形態4の携帯電話機100は、図8(a)及び(b)並びに図9(a)及び(b)に示すように、その背面側(画像表示部119とは反対側)に光学系支持部材193を備えている。この光学系支持部材193はリボルバー型の支持部材であり、携帯電話機100の本体に回転自在に軸支された回転軸193cを有する円盤状の回転体で構成されている。また、光学系支持部材193は、その回転軸193cを中心に回転移動する同心円上の互いに異なる箇所にカメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160が取り付けられている。
また、上記光学系支持部材193の外周部の一部が携帯電話機100の本体上面から外部に露出している。この光学系支持部材193が露出した部分が、光学系支持部材193を回転させるように操作するための光学系操作部183である。この光学系支持部材193を回転させることにより、カメラ機能及び照明ランプ機能と画像投影機能との切り替えを行っている。
【0059】
実施形態4において、携帯電話機100のカメラ機能及び照明ランプ機能を利用する場合は、光学系操作部183を操作し、カメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160が次の位置となるように光学系支持部材193を回転させる。すなわち、カメラ結像用光学系150は、カメラ結像用光学系150を通過した撮像対象の光像がカメラ部140の受光面上に結像する図8(b)中の矢印Jの光入射用位置に移動させる。これに伴い、拡散照射用光学系160はLED部131及び液晶パネル部132からなる光生成部130から出射した光を拡散して外部の照射面に均一照射するための図8(b)中の矢印Kの拡散照射用位置に移動する。上記カメラ結像用光学系150が矢印Jの光入射用位置に位置してカメラ部140と対向することにより、外部から入射した光をカメラ結像用光学系150でカメラ部140上で結像し、被写体の画像を撮像することができる。
【0060】
一方、携帯電話機100の画像投影機能を利用する場合は、光学系操作部183を操作し、光学系支持部材193を図8の状態から矢印α方向に90°回転移動させて、カメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160が次の位置となるようにする。すなわち、カメラ結像用光学系150を拡散照射用光学系160と入れ替えて、光生成部130(LED部131及び液晶パネル部132)と対向する図9(b)中の矢印Kの投影用位置に移動させる。そして、画像データに基づいてLED部131から出射した光の透過の程度を2次元的に変調するように制御部111が液晶パネル部132を制御する。また、拡散照射用光学系160を矢印Kの拡散照射用位置から退避した矢印Lの退避位置に移動させる。このようなカメラ結像用光学系150と拡散照射用光学系160との移動及び液晶パネル部132の制御により、LED部131から出射した光を液晶パネル部132で2次元的に透過させ、液晶パネル部132から出射した光像をカメラ結像用光学系150で外部の投影面200に結像して投影することができる。
【0061】
また、実施形態4では、携帯電話機100では光学系操作部183を携帯電話機本体の上面側に設けているが、これに限るものではなく、操作性、レイアウト等に応じて携帯電話機本体の側面側や下面側に設けてもよい。
【0062】
以上、実施形態4によれば、LED部131、液晶パネル部132、拡散照射用光学系160、カメラ結像用光学系150及びカメラ部140を組み合わせて用いることにより、カメラや照明ランプの機能とともに画像投影の機能を持たせることができる。
しかも、投影結像用光学系としてカメラ結像用光学系150を兼用することにより、投影結像用光学系を個別に設けた場合に比して部品点数の増加を抑制することができる。更に、LED部131及び液晶パネル部132を、投影対象の光の生成と拡散照射対象の光の生成とに兼用することにより、拡散照射対象の光を生成するための光学部品と、投影対象の光像を生成するための光学部品とを個別に設けた場合に比して部品点数を減らすことができる。したがって、部品点数が増えることによるコスト高を抑制することができる。
【0063】
特に、実施形態4によれば、光学系操作部183を操作してカメラ結像用光学系150や拡散照射用光学系160が取り付けられた光学系支持部材193を回転させるという簡易な駆動操作により、カメラや照明ランプの機能と画像投影の機能を切り替えて利用できる。更に、光学系操作部183を用いることで、カメラや照明ランプの機能と画像投影の機能との切り替え操作の操作性を向上できる。
【0064】
〔実施形態5〕
上記実施形態4では空間光変調部である液晶パネル部132を光源であるLED部131と対向する位置に固定しているが、これに限るものではない。例えば上述の実施形態2のように、液晶パネル部132がカメラ結像用光学系150に対向する状態でカメラ結像用光学系150とともに移動させる構成としてもよい。
【0065】
そこで、本発明の第5の実施形態(以下「実施形態5」という)では、光学系支持部材193の回転に伴い、液晶パネル部132がカメラ結像用光学系150とともに移動するように、次のように構成している。なお、上記実施形態1及び実施形態4に共通する部分については説明を省略する。
実施形態5において、携帯電話機100の本体に回転自在に軸支された回転軸193cを有する回転体からなるリボルバー型の光学系支持部材193は、その回転軸193cを中心に回転移動する箇所に、カメラ結像用光学系150及び液晶パネル部132が互いに対向するように一緒に取り付けられている。
【0066】
実施形態5の携帯電話機100においてカメラ機能を利用する場合は、カメラ結像用光学系150及び液晶パネル部132は光入射用位置に移動し、カメラ部140と対向する。そして、外部から入射した光を液晶パネル部132の全面に渡って透過させるように液晶パネル部132を制御する。このようなカメラ結像用光学系150及び液晶パネル部132の移動と、液晶パネル部132の制御とにより、外部から入射した光を液晶パネル部132で全面に渡って均一に透過させることができる。そして、液晶パネル部132から出射した光をカメラ部140上に結像し、被写体の画像を撮像することができる。
【0067】
一方、画像投影の機能を利用する場合は、カメラ結像用光学系150及び液晶パネル部132が投影位置に移動してLED部131と対向する。そして、画像データに基づいてLED部131から出射した光の透過の程度を2次元的に変調するように制御部111によって液晶パネル部132を制御する。このようなカメラ結像用光学系150と液晶パネル部132との移動及び液晶パネル部132の制御により、LED部131から出射した光を液晶パネル部132で2次元的に透過させ、液晶パネル部132から出射した光像をカメラ結像用光学系150で外部の投影面200に結像して投影することができる。
【0068】
〔実施形態6〕
また、上記実施形態4のようにカメラ結像用光学系150と取り付けた光学系支持部材193を回転させる場合も、上述の実施形態3のように液晶パネル部132の光を変調する機能を利用しないカメラ機能利用時に液晶パネル部132に光を透過させない構成としてもよい。
【0069】
そこで、本発明の第6の実施形態(以下「実施形態6」という)では、次のように光学系支持部材193とは別に携帯電話機100の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなる空間光変調部支持部材を設けている。なお、上記実施形態1及び実施形態4に共通する部分については説明を省略する。
実施形態6において、空間光変調部支持部材は、その回転軸を中心に同心円状に回転移動する互いに異なる箇所にそれぞれ、上記液晶パネル部132が取り付けられているとともに、LED部131からの照明用の光を通過させるための照明用開口が形成されている。
また、上記光学系支持部材193はリボルバー型の支持部材であり、上記空間光変調部支持部材と回転中心が共通するように携帯電話機100の本体に回転自在に軸支された回転軸193cを有し、上記空間光変調部支持部材とは独立に回転可能な回転体で構成されている。そして、この光学系支持部材193は、その回転軸を中心に液晶パネル部132の移動経路に沿って回転移動する箇所に、上記カメラ結像用光学系150が取り付けられている。
また、上記LED部131は、光学系支持部材193に支持されて回転移動するカメラ結像用光学系150及び照明用開口の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置されている。
【0070】
上記構成の携帯電話機100では、カメラ結像用光学系150とLED部131との間に設けた液晶パネル支持部材上に、液晶パネル部132が取り付けられ、しかも、この液晶パネル支持部材は光学系支持部材193と同様に回転可能である。よって、液晶パネル部132は、LED部131に対向した状態でLED部131と一緒に移動させる必要がなくなる。また、この液晶パネル部132は、カメラ結像用光学系150に対向した状態でカメラ結像用光学系150と一緒に移動させたりする必要もなくなる。
【0071】
実施形態6において、カメラ結像用光学系150がLED部131と対向する投影用位置にあるときには、液晶パネル部132はLED部131と対向した状態でLED部131とカメラ結像用光学系150との間に挟まれ、画像投影が可能となる。このとき、LED部131から出射した光の透過の程度を2次元的に変調するように制御部111で液晶パネル部132を制御する。このようなカメラ結像用光学系150と液晶パネル部132との移動及び液晶パネル部132の制御により、LED部131から出射した光を液晶パネル部132で2次元的に透過させ、その液晶パネル部132から出射した光像をカメラ結像用光学系150で外部の投影面200に結像して投影することができる。
一方、実施形態6において、カメラ結像用光学系150がカメラ部140と対向する位置にあるときには、液晶パネル部132がカメラ部140またはLED部131のいずれにも対向しないように、液晶パネル支持部材を回転させることができる。よって、液晶パネル部132の光を変調する機能を必要としないカメラの機能を利用するときに液晶パネル部132に光が入射することがなくなる。これにより、カメラ機能利用時に液晶パネル部132に光が入射することによる液晶パネル部132の不要な劣化を抑制することができる。
【0072】
以上の実施形態4乃至6は、カメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160を光学系支持部材193に取り付け、これらの光学系150,160に対するカメラ部140とLED部131と液晶パネル部132との位置関係を変化させることにより、カメラ機能と画像投影機能とを切り替えている。これらの実施形態4乃至6のカメラ機能利用時及び画像投影機能利用時における上述の各部材の位置関係を表2にまとめる。表2において、カメラ部140と対向する位置をC、LED部131と対向する位置をDとし、どちらとも対向しない位置を×とする。この表2より、実施形態4乃至6における各部材の位置関係での違いは、表1の場合と同様にカメラ機能利用時の液晶パネル部132の位置が異なる点であることがわかる。
【表2】

【0073】
なお、上述の各実施形態では、携帯電話機100の本体表面から外側に突出した各操作部(各支持部材の外周部の一部)180〜183を操作することによって各支持部材190〜193を回転させ、カメラ機能と画像投影機能とを切り替えている。これらの支持部材190〜193を回転させる構成としては、これに限るものではなく、携帯電話機100の本体表面から外側に突出した操作部を設けず、携帯電話機100の背面側の支持部材190〜193の表面部に操作するための部材を設けてもよい。
【0074】
図10は、上記実施形態4の構成において光学系支持部材193の表面部に操作するための部材を設けた携帯電話機100を背面側から見た説明図である。図10(a)はカメラの機能を利用する場合の説明図であり、図10(b)は画像投影の機能を利用する場合の説明図である。
図10の構成において、光学系支持部材193はカメラ結像用光学系150と拡散照射用光学系160が取り付けられている。更に、その光学系支持部材193の表面に操作するための部材として取手部185を有している。この取手部185は手の指先が引っ掛かるような円状の凹凸部である。
なお、光学系支持部材193の表面に操作するための部材としては、取手部185に限らず、レバー等、光学系支持部材193を回転させるものであれば、どのようなものを採用してもよい。
また、携帯電話機100内部の光生成部130及びカメラ部140と、光学系支持部材193が支持するカメラ結像用光学系150及び拡散照射用光学系160との位置関係については、図10(a)の場合は上記図8の場合と同様でり、図10(b)の場合は図9の場合と同様であるので、説明は省略する。
図10(a)のカメラ機能を利用する状態から利用者が取手部185を用いて操作し、光学系支持部材193を図中矢印α方向に90°回転させることにより、図10(b)の画像投影機能を利用する状態となる。
このように光学系支持部材193の表面に操作するための部材を設けると、操作のために携帯電話機100の本体の外側に光学系支持部材193の外周部の一部を突出させる必要がない。よって、光学系支持部材193の外周部の一部を本体表面から外側に突出させるために光学系支持部材193を本体の端部に近い位置に設ける必要がなく、光学系支持部材193のレイアウトの選択肢を広げることができる。
【0075】
また、上述の携帯電話機100等の「情報通信端末」としては、PDC(Personal Digital Cellular)方式、GSM(Global System for Mobile Communication)方式、TIA(Telecommunications Industry Association)方式等の携帯電話機、IMT(International Mobile Telecommunications)−2000で標準化された携帯電話機、TD−SCDMA(Time Division Synchronous Code Division Multiple Access)方式の一つであるTD−SCDMA(MC:Multi Carrier)方式の携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、自動車電話機、固定電話機等の通話機能を有する電話機が挙げられる。
また、この「情報通信端末」としては、電話機のほか、通話機能を有するPDA(Personal Digital Assistance)やパーソナルコンピュータ等の情報通信端末も挙げられる。
【0076】
また、上記光生成部130(LED部131及び液晶パネル部132)の起動及び画像投影動作を実行させるアプリケーションプログラムは、着信通知画像を投影する待ち受け用アプリケーションプログラムであってもいいし、その他の例えばプロジェクタ機能の制御に特化したアプリケーションプログラムであってもよい。
また、上述の各実施形態では、光源が発光ダイオードを用いたものであり、光空間光変調部が透過型の液晶パネルを用いたものある場合について説明したが、本発明は、発光ダイオード以外の光源や、透過型の液晶パネル以外の光空間光変調部を用いた場合にも適用できる。
また、上記各実施形態では、光路形成手段、カメラ結像用レンズ光学系、カメラ部、光源および空間光変調部を一つのモジュールとして、携帯電話本体に組み込んでもよい。
また、上記各実施形態では、カメラ支持部材、液晶パネル支持部材、LED支持部材及び光学系支持部材を利用者が操作可能な構成に説明したが、駆動力は、利用者の手動ではなく、ソレノイドなどの駆動源等から得るように構成してもよい。
また、上記携帯電話機等の情報通信端末やデジタルカメラなどの電子機器における制御は、その電子機器内に設けられたコンピュータで所定のプログラムを実行することによって実現することもできる。このコンピュータで用いるプログラムの受け渡しは、デジタル情報としてプログラムを記録したFD,CD−ROM等の記録媒体を用いて行ってもいいし、コンピュータネットワーク等の通信ネットワークを用いて行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施形態1に係る携帯電話機のカメラ機能を利用するときの説明図。(a)は背面から見た説明図、(b)は側面から見た内部構造の説明図、(c)はカメラ支持部材の説明図。
【図2】実施形態1に係る携帯電話機の画像投影機能を利用するときの説明図。(a)は背面から見た説明図、(b)は側面から見た内部構造の説明図、(c)はカメラ支持部材の説明図。
【図3】実施形態1に係る携帯電話機の概略構成の一例を示すブロック図。
【図4】実施形態1に係る同携帯電話機の斜視図。
【図5】実施形態2に係る携帯電話機の側面側から見た内部構造の説明図。(a)はカメラ機能を利用するときの説明図。(b)は画像投影機能を利用するときの説明図。
【図6】実施形態3に係る携帯電話機でのカメラ機能を利用するときの説明図。(a)は背面から見た説明図、(b)は側面から見た内部構造の説明図、(c)は液晶パネル支持部材の説明図、(d)はLED支持部材の説明図。
【図7】実施形態3に係る携帯電話機での画像投影機能を利用するときの説明図。(a)は背面から見た説明図、(b)は側面から見た内部構造の説明図、(c)は液晶パネル支持部材の説明図、(d)はLED支持部材の説明図。
【図8】実施形態4に係る携帯電話機でのカメラ機能を利用するときの説明図。(a)は背面から見た説明図、(b)は側面から見た内部構造の説明図。
【図9】実施形態4に係る携帯電話機での画像投影機能を利用するときの説明図。(a)は背面から見た説明図、(b)は側面から見た内部構造の説明図。
【図10】他の実施形態に係る携帯電話機の背面から見た説明図。(a)はカメラ機能を利用するときの説明図、(b)は画像投影機能を利用するときの説明図。
【符号の説明】
【0078】
100 携帯電話機
111 制御部
113 無線通信部
130 光生成部
131 LED部
132 液晶パネル部
140 カメラ部
150 カメラ結像用光学系
160 拡散照射用光学系
180 回転操作部
181 液晶パネル操作部
182 LED操作部
183 光学系操作部
185 取手部
190 カメラ支持部材
191 液晶パネル支持部材
192 LED支持部材
193 光学系支持部材
200 投影面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光像を電気信号に変換して画像データを生成するカメラ部と、撮像対象の光像を該カメラ部上に結像するためのカメラ結像用光学系とを備えた電子機器において、
光源と、該光源から出射した光を変調するための空間光変調部と、該カメラ部を支持する回転可能なカメラ支持部材とを有し、
該カメラ結像用光学系は、該電子機器の本体に開けられた開口部に対向する位置に固定配置され、該電子機器の本体内側より入射した光像を外部の投影面に結像して投影することが可能であり、
該カメラ部は、該カメラ支持部材が回転することにより、該カメラ結像用光学系と対向し外部からの光を該カメラ部に入射する光入射用位置と、該光入射用位置から退避する入射退避用位置とに移動可能であり、
該空間光変調部は、該カメラ部が該入射退避用位置にあるとき、該カメラ結像用光学系と対向する投影用位置にあり、
該光源は、該カメラ部が該入射退避用位置にあるとき、該光源から出射され該空間光変調部を通過した光を該カメラ結像用光学系に通して外部に投影する投影用位置にあり、該カメラ部が該光入射用位置にあるとき、該投影用位置から退避した非投影用位置にあるように、該カメラ部の移動に伴って移動することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1の電子機器において、
該電子機器の本体に開けられた照明用開口部に対向する位置に、上記光源から出射した光を拡散して外部の照射面に均一照射するための拡散照射用光学系を固定配置し、
該光源は、上記カメラ部が上記光入射用位置にあるとき、該拡散照射用光学系と対向する位置にあることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1または2の電子機器において、
上記カメラ支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、上記カメラ結像用光学系に対向する位置を通過し得る該回転体の互いに異なる通過箇所に、上記カメラ部と、上記光源及び上記空間光変調部からなる光生成部とが取り付けられていることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1または2の電子機器において、
上記空間光変調部は、上記カメラ結像用光学系と対向する位置に固定され、
上記カメラ支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該空間光変調部に対向する位置を通過し得る該回転体の互いに異なる通過箇所に、上記カメラ部と上記光源とが取り付けられていることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項2の電子機器において、
該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、上記カメラ結像用光学系に対向する位置及び上記拡散照射用光学系に対向する位置を通過し得る該回転体の互いに異なる通過箇所にそれぞれ上記空間光変調部が取り付けられているとともに上記光源からの照明用の光を通過させるための照明用開口が形成された空間光変調部支持部材と、
該回転支持部材と回転中心が共通するように該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該カメラ結像用光学系に対向する位置及び該拡散照射用光学系に対向する位置を共通に通過し得る該回転体の通過箇所に該光源が取り付けられている光源支持部材とを備え、
該空間光変調部支持部材及び該光源支持部材のいずれか一方を、上記カメラ部が取り付けられた上記カメラ支持部材として兼用したことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
光像を電気信号に変換して画像データを生成するカメラ部と、撮像対象の光像を該カメラ部上に結像するためのカメラ結像用光学系とを備えた電子機器において、
光源と、該光源から出射した光を変調するための空間光変調部と、該カメラ結像用光学系を支持する回転可能な光学系支持部材とを有し、
該カメラ結像用光学系は、該電子機器の本体内側より入射した光像を外部の投影面に結像して投影することが可能であり、
該カメラ結像用光学系は、該光学系支持部材が回転することにより、該光源から出射された光を該空間光変調部で変調して生成した光像を該電子機器の本体に開けられた第1の開口を介して外部の投影面に結像する投影用位置と、該電子機器の本体に開けられた第2の開口を介して入射した外部からの光像を該カメラ部上に結像する光入射用位置とに移動可能であることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6の電子機器において、
上記光源から出射した光を拡散して外部の照射面に均一照射するための拡散照射用光学系を有し、
該拡散照射用光学系は、上記カメラ結像用光学系と連動し、該カメラ結像用光学系が光入射用位置にあるとき、該拡散照射用光学系が該光源及び上記第1の開口と対向する位置にあることを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項6または7の電子機器において、
上記光学系支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該回転体における該回転軸を中心に回転移動する箇所に、上記カメラ結像用光学系が取り付けられ、
上記第1の開口及び上記第2の開口は、該電子機器の本体における該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った互いに異なる箇所に形成され、
上記光源及び上記空間光変調部からなる光生成部は、該光学系支持部材に支持されて回転移動する該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置され、
上記カメラ部は、該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第2の開口に対向する位置に固定配置されていることを特徴とする電子機器。
ていることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
請求項6または7の電子機器において、
上記光学系支持部材は、該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該回転体の該回転軸を中心に回転移動する箇所に、上記カメラ結像用光学系及び上記空間光変調部が互いに対向するように一緒に取り付けられ、
上記第1の開口及び上記第2の開口は、該電子機器の本体における該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った互いに異なる箇所に形成され、
上記光源は、該光学系支持部材に支持されて回転移動する該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置され、
上記カメラ部は、該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第2の開口に対向する位置に固定配置されていることを特徴とする電子機器。
【請求項10】
請求項7の電子機器において、
該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有する回転体からなり、該回転体の該回転軸を中心に同心円状に回転移動する互いに異なる箇所にそれぞれ上記空間光変調部が取り付けられているとともに上記光源からの照明用の光を通過させるための照明用開口が形成された空間光変調部支持部材を備え、
上記光学系支持部材は、該空間光変調部支持部材と回転中心が共通するように該電子機器の本体に回転自在に軸支された回転軸を有し該空間光変調部支持部材とは独立に回転可能な回転体からなり、該回転体の該回転軸を中心に該空間光変調部の移動経路に沿って回転移動する箇所に、上記カメラ結像用光学系が取り付けられ、
上記第1の開口及び上記第2の開口は、該電子機器の本体における該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った互いに異なる位置に形成され、
上記光源は、該光学系支持部材に支持されて回転移動する該カメラ結像用光学系及び該照明用開口の移動経路に沿った上記第1の開口に対向する位置に固定配置され、
上記カメラ部は、該カメラ結像用光学系の移動経路に沿った上記第2の開口に対向する位置に固定配置されていることを特徴とする電子機器。
【請求項11】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の電子機器において、
該電子機器が情報通信端末であることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−109651(P2008−109651A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−258605(P2007−258605)
【出願日】平成19年10月2日(2007.10.2)
【分割の表示】特願2004−264815(P2004−264815)の分割
【原出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【出願人】(501440684)ソフトバンクモバイル株式会社 (654)
【Fターム(参考)】