説明

電子機器

【課題】電子部品との当接を避けるとともに、押圧による回路基板の撓みを抑制することのできる電子機器を提供する。
【解決手段】本発明に係る電子機器は、メイン処理装置150に熱的に接続された受熱ブロック160とメイン処理装置150をメイン基板120の方向に押圧した押圧部材170とを備える。そして本発明に係る電子機器は、電子部品134と当該電子部品134の周囲に位置したボールグリッドアレイ153とが設けられたメイン処理装置150を、開口121cが設けられた第1基板層121層と開口121cの少なくとも一部を面121b側から覆った第2基板層に対して、開口121cの周囲にあるパッド140とボールグリッドアレイ153とが電気的に接続したように実装することにより、電子部品134等とメイン基板120との当接を避けるとともに、押圧によるメイン基板120の撓みを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ソケットやハンダボール等の接続端子を介して回路基板に実装される半導体パッケージにおいて、半導体パッケージの接続端子側の面に凸部となるようなメモリやコンデンサ等の電子部品が存在する場合がある。ここで、この凸部が、半導体パッケージを回路基板に接続するための接続端子よりも高いと、凸部と回路基板とが当接して回路基板等が破損する恐れがあるため、凸部と回路基板との当接を避ける必要がある。
【0003】
これに対し、BGA型電子部品を搭載した回路基板を、凹部が形成されている金属芯入り回路基板に接続する技術がある(例えば、特許文献1)。特許文献1には、BGA型電子部品を搭載した第1の回路基板と、金属板の上に回路層を有する金属芯回路基板からなり、回路基板のBGA型電子部品を搭載した面と対向して配置され、BGA型電子部品と対応する部分の回路層及び金属芯の一部が除去された第2の回路基板とを備える電子回路装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−259860
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、半導体パッケージの接続端子側の面の反対側の面に発熱量の大きな電子部品が設けられている場合、当該半導体パッケージの電子部品に受熱部材を押圧/当接して、該受熱部材を介して当該電子部品の冷却を行う。しかし、この押圧による圧力は回路基板にも同様に加わることとなるため、回路基板が撓む恐れがある。しかしながら特許文献1記載の技術は、回路基板に押圧が加わる場合について考慮していないため、押圧による回路基板の撓みを抑制することができない恐れがある。
【0006】
そこで本発明では、電子部品との当接を避けるとともに、押圧による回路基板の撓みを抑制することのできる電子機器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の電子機器は、
第1の電子部品と当該第1の電子部品の周囲に位置した複数の接続端子とが設けられた発熱体と、第1の開口部が設けられた第1の層と、前記第1の開口部の少なくとも一部を前記発熱体の反対側から覆った第2の層と、前記第1の層の前記第1の開口部の周囲に位置した、前記複数の接続端子と夫々電気的に接続した複数のパッドとを有した回路基板と、前記発熱体と対向した受熱部を有し、前記発熱体と熱的に接続された受熱部材と、前記受熱部材を前記回路基板の方向に押圧した押圧部材とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項6に記載の電子機器は、
第1の電子部品と当該第1の電子部品の周囲に位置した複数の接続端子とが設けられた発熱体と、凹部と、当該凹部の周囲に位置し、前記複数の接続端子と夫々電気的に接続した複数のパッドとが設けられた回路基板と、前記発熱体と対向した受熱部を有し、前記発熱体と熱的に接続された受熱部材と、前記受熱部材を前記回路基板の方向に押圧した押圧部材とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に拠れば、電子部品との当接を避けるとともに、押圧による回路基板の撓みを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子機器の斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電子機器の内部構造を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態に係るメイン基板及びメイン基板に取り付けられる構成を示す図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る実装構造の縦断面を示す図。
【図5】本発明の第1実施形態に係る実装構造の縦断面の詳細を示す図。
【図6】本発明の第1実施形態に係る実装構造の平面断面を示す図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る実装構造の縦断面を示す図。
【図8】本発明の第2実施形態に係る実装構造の縦断面の詳細を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電子機器の斜視図である。この電子機器は、例えばテレビ放送を受信する受信装置10として実現されている。そして受信装置10は、筐体20と、筐体20を覆う化粧カバー30、筐体内の空気を排気又は筐体外の空気を吸気するための通気孔40、化粧カバー30の前面を覆うフロント扉50等を備えている。ここで受信装置10は、例えば各種のテレビ番組を受信する機能、複数のテレビ番組を同時に録画する機能及び長時間番組を録画する機能等を有しており、また、これら機能を実現するための半導体パッケージを備えている。そして本発明は半導体パッケージと半導体パッケージを実装する回路基板との当接を避けるとともに、回路基板の撓みを抑制することができるものであるが、その詳細については図4乃至図8を参照して説明する。
【0012】
次に図2を参照して受信装置10の構造を説明する。図2は図1のF1―F1線に沿う断面から見た受信装置10の構造を示す図である。
受信装置10は、筐体20、底板60及び天板61等を備えている。また受信装置10は筐体20の内部に、画像処理基板70、画像処理チップ80、ヒートシンク90、チューナ基板100、チューナモジュール110、分配器111、メイン基板120、接続部材130、メイン処理装置150、受熱ブロック160、押圧部材170、I/Oコントローラ180、受熱ブロック190、押圧部材200、ヒートパイプ210、ヒートパイプ220、放熱部材230等を備えている。
【0013】
画像処理基板70は、画像処理に係る電子部品を実装するための基板であり、底板60の上方に水平に配置されている。画像処理基板70には例えば画像を処理するための画像処理チップ80等が実装されており、当該画像処理チップ80には、当該画像処理チップを冷却するためのヒートシンク90が取り付けられている。
【0014】
チューナ基板100は、テレビ放送受信に係る電子部品を実装するための基板であり、画像処理基板70の上方に水平に配置されている。そしてチューナ基板100には、テレビ放送信号を受信する複数のチューナモジュール110及びチューナモジュール110に接続された分配器111等が実装されている。
【0015】
メイン基板120は、メイン処理装置150等を実装するための基板である。メイン基板120は、チューナ基板100の上方に位置しており、接続部材130により筐体に水平に取り付けられている。そしてメイン基板120は、第1基板層121、第2基板層122を含む多層基板であり、第1基板層121及び第2基板層122には夫々回路等が設けられている。なお、メイン基板120には、ガラスエポキシ基板等の回路基板を用いることができる。
【0016】
ここで第1基板層121は、チューナ基板100に対向する層であり、チューナ基板100と対向する面121aを有している。また第2基板層122は、第1基板層121に隣接する層であり、天板61と対向する面122bを有している。また第1基板層121の面121aには、メイン処理装置150のボールグリッドアレイ153を接続するためのパッド140(図2では非図示)が設けられている。
【0017】
ここで第1基板層121の面121aには、メイン処理装置150、押圧部材170、I/Oコントローラ180、押圧部材200、図示しないコンデンサやメモリ等の複数の電子部品等が実装されている。
【0018】
メイン処理装置150は、例えば画像処理を行う半導体パッケージ等であり、BGA等により面121aに実装される。そしてメイン処理装置150は、メイン処理装置150の動作時に熱を発生する発熱体であり、動作時に発生する熱を第1の受熱ブロック140やヒートパイプ210等を介して放熱する。
【0019】
受熱ブロック160は、メイン処理装置150に当接し、メイン処理装置150から発生する熱を受熱する。受熱ブロック160を構成する材料の例としては、銅やアルミ等の熱伝導率の高い材料が挙げられる。また受熱ブロック160は、ヒートパイプ210を熱的に接続するための穴(非図示)を有しており、メイン処理装置150から受熱した熱を、当該穴に接続されたヒートパイプ210を介して放熱することができる。
【0020】
なお、ここではメイン処理装置150に対して受熱ブロック160が熱的に接続され、さらに受熱ブロック160に対してヒートパイプ210が熱的に接続されるとして説明したが、受信装置10は、受熱ブロック160を備えていなくても良い。例えば扁平形状を有するヒートパイプをメイン処理装置150に熱的に接続し、当該ヒートパイプを押圧部材170が押圧するものであっても良い。このように受熱ブロック160を用いずにヒートパイプをメイン処理装置150に熱的に接続することで、筐体20内の空きスペースを広くすることが可能である。
【0021】
押圧部材170は、メイン基板120に取り付けられた押さえバネであり、受熱ブロック160をメイン処理装置150に対して押圧する。
I/Oコントローラ180は、例えばBGA等によりメイン基板120に実装される。
受熱ブロック190は、例えば銅やアルミ等の熱伝導率の高い材料からなる部材であり、I/Oコントローラ180に当接し、I/Oコントローラ180から発生する熱を受熱する。また受熱ブロック190は、ヒートパイプ220を熱的に接続するための穴を有しており、I/Oコントローラ180から受熱した熱を、当該穴に接続されたヒートパイプ220を介して放熱することができる。
【0022】
押圧部材200は、メイン基板120に取り付けられた押さえバネであり、受熱ブロック190を、I/Oコントローラ180に対して押圧する。
ヒートパイプ210は、受熱ブロック160に対して熱的に接続された熱輸送パイプであり、受熱ブロック160の熱を受熱し、受熱した熱をヒートシンク230に輸送する機能を有する。またヒートパイプ220は、受熱ブロック190に対して熱的に接続された熱輸送パイプであり、受熱ブロック190の熱を受熱し、受熱した熱をヒートシンク230に輸送する機能を有する。
【0023】
ヒートシンク230は、ヒートパイプ210及びヒートパイプ220から輸送された熱を受熱/放熱する。ここでヒートシンク230は、互いに間隔をもって平行に配置された放熱フィン231を備えている。そしてヒートシンク230は、ヒートパイプ210及びヒートパイプ220と熱的に接続され、当該ヒートパイプ210及びヒートパイプ220から受熱した熱を放熱フィン231から放熱する。
【0024】
次に図3を参照して、メイン基板120及びメイン基板120に実装される構成部品等について説明する。図3は、メイン基板120等を第1基板層121の面121a側から見た図である。
【0025】
メイン基板120は、接続部材130(図3では非図示)を取り付ける為の穴301を備えている。またメイン基板120において、第1基板層121の面121aには、図2にて前述した通り、メイン処理装置150、押圧部材170、I/Oプロセッサ180、押圧部材200等が実装されている。
【0026】
ここで、押圧部材170は十字形の形状を有し、押圧部材170をメイン基板120に対してハトメ等により接続するための穴301と、押圧部材170を受熱ブロック160に対してハトメ等により接続するための穴302とを備えている。
【0027】
また押圧部材200はN字形の形状を有し、押圧部材200をメイン基板120に取り付ける為の穴303、受熱ブロック190に接続するための穴304等を備えている。
【0028】
次に図4を参照して、本実施例に係る実装構造を説明する。図4は、図3のF3−F3線に沿った縦断面図である。
メイン基板120は、第1基板層121、第2基板層122等を含んでいる。そして第1基板層は、面121a、面121aの反対側の面121b、開口121c、面121aにおいて開口121cの周囲にある開口周囲121d、開口121cの内周面である開口内周面121e等を有している。ここで開口周囲121dには、メイン処理装置150のボールグリッドアレイ153とメイン基板120とを電気的に接続するためのパッド140が設けられている。
【0029】
また第2基板層122は、面122a、面122aの反対側の面122b、開口121cに対して露出し電子部品154及び155と対向する面122cを有しており、第1基板層121の開口121cの全体を、メイン処理装置150が実装される面と反対の面121b側から覆っている。
【0030】
ここで第1基板層121の面121aには、メイン処理装置150等が実装されている。ここでメイン処理装置150は、半導体素子151、処理装置基板152、ボールグリッドアレイ153、電子部品154、電子部品155等を備えている。
【0031】
半導体素子151は、例えば画像処理等を行う半導体素子であり、処理装置基板152の面152aに実装されている。また電子部品154及び電子部品155は、例えばコンデンサやメモリ等の電子部品であり、処理装置基板152の面152aの反対の面である面152bに実装されている。
【0032】
そしてボールグリッドアレイ153は、処理装置基板152の面152bにおいて電子部品154及び155の周囲に設けられた、複数のハンダボール等の接続部材である。そしてボールグリッドアレイ154は、処理装置基板152の面152bとメイン基板の第1基板層の面121aにあるパッド140とを接続することにより、メイン処理装置150とメイン基板120とを電気的に接続する。
【0033】
ここで、電子部品154及び155の高さがボールグリッドアレイ153よりも高い場合、電子部品154及び155とメイン基板120とが当接することとなる。また、電子部品154及び155がボールグリッドアレイ153より低い場合であっても、押圧部材170からの押圧により処理装置基板152がメイン基板120に向かって歪む場合には、やはり電子部品154及び155とメイン基板120とが当接する恐れがある。そこで本実施例に係る電子機器は、メイン基板120の第1基板層121に開口121cを設ける、即ちメイン基板120に凹部を設けることにより、電子部品154及び155とメイン基板120との当接を避けている。そして、メイン基板120を複数の層の基板から構成することにより、押圧部材170からの押圧に対するメイン基板120の強度を向上させ、押圧によるメイン基板120の歪みを防いでいる。
【0034】
受熱ブロック160は、半導体素子151と押圧部材170の間に位置しており、面160aと、面160aの反対側の面160bとを有している。そして面160bは、押圧部材170からの押圧によって半導体素子151の面151aに押し当てられている。また受熱ブロック160の内部には、ヒートパイプ210が通っている。
【0035】
なお受熱ブロック160は、半導体素子151に対して熱的に接続されていればよく、例えば受熱ブロック160の自重等により半導体素子151に押圧されていても良い。
【0036】
押圧部材170は、メイン基板120に取り付けられた押さえバネであり、押圧部材170の面170aと受熱ブロック160の面160aとが接するよう設けられている。そして押圧部材170は、受熱ブロック160を半導体素子151の方向、即ちメイン基板120の方向へ押圧する。これにより、受熱ブロック160の面160bは、半導体素子151の面151aに対して押し当てられ、半導体素子151と受熱ブロック160とが熱的に接続されることとなる。
【0037】
次に図5及び図6を参照して、メイン基板120及びメイン処理装置150等の各構成における位置関係を説明する。図5は、図3のF3−F3線に沿った縦断面における、メイン基板120、メイン処理装置150等を示す図である。また図6は、図5におけるF5−F5線に沿った平面断面図である。
【0038】
ここでA1〜A3、B1、B2は、メイン基板120、メイン処理装置150等の各構成/各構成間の幅や高さ、距離等を示している。
具体的には、A1は第1基板層121の開口内周面121eと電子部品154の側面154aとの隙間の幅を、A2は処理装置基板152の面152と第2基板層122の面122aとの間の高さを、A3は第1基板層121の開口内周面121eと電子部品155の側面155cとの隙間の幅を示している。
【0039】
また、B1は電子部品154の高さを、B2は電子部品155の高さを示している。
ここで、電子部品154とメイン基板120とは、接しないこと、即ちA1が0より大きく、またA2がB1より大きいことが好ましい。これは、電子部品154とメイン基板120とが当接することによる電子部品154やメイン基板120の破損等を防ぐためである。
【0040】
また、電子部品155とメイン基板120とについても、接しないこと、即ちA3が0より大きく、またA2がB2より大きいことが好ましい。これは、電子部品155とメイン基板120とが当接することによる電子部品155やメイン基板120の破損等を防ぐためである。
【0041】
本実施形態によれば、受信装置10は、第1基板層121に開口121cを設けることにより、メイン処理装置150に設けられた電子部品154及び電子部品155とメイン基板120とが当接することを避けることができるとともに、第1基板層121と第2基板層122とが2枚重なることにより、押圧部材170からの押圧に対するメイン基板120の強度が向上し、押圧によるメイン基板120の撓みを抑制することができる。
【0042】
なお本実施例におけるメイン基板120は、多層基板でなく、電子部品154及び155との当接を避けるための凹部を有する1層の回路基板であっても良いが、多層基板を用いれば、多層基板を構成する夫々の層に回路等を設けることができ、多くの回路等を実装することが可能である。
【0043】
また、本実施形態において、メイン基板120の第2基板層122は開口部を有していないものとして説明したが、例えば電子部品154と第2基板層とが当接する可能性のある場合、即ち図5におけるB1がA2より大きな場合等には、第2基板層122に、電子部品154を避けるための開口部又は凹部を設けてもよい。このように第2基板層122にも開口部又は凹部を設けることで、電子部品と回路基板との当接を確実に避けることができる。
【0044】
また、本実施形態において、メイン基板120は3層以上の複数の基板の層を含んでいても良い。このように3以上の複数の基板を重ねることにより、押圧に対するメイン基板120の強度を更に向上させることができる。また、メイン基板120の複数の層の夫々に回路等を実装することができるため、メイン基板120により多くの回路等を実装することが可能となる。
【0045】
(第2実施形態)
次に図7及び図8を参照して、第2実施形態に係る発明を説明する。なお、本実施形態に係る構成のうち第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図7は、第2実施形態に係る実装構造の縦断面を示す図である。
ここで、メイン処理装置150は、夫々高さの異なる電子部品154及び電子部品155等を備えている。
また、メイン基板120は、第1の基板層121、第2の基板層122、第3の基板層123等を有している。
ここで第1基板層は、面121a、面121aの反対側の面121b、開口121c、開口周囲121d、開口内周面121e等を有している。そして開口周囲121dには、メイン処理装置150のボールグリッドアレイ153とメイン基板120とを電気的に接続するためのパッド140が設けられている。
【0046】
また第2基板層122は、面122a、面122aの反対側の面122b、開口121cに対して露出し電子部品154と対向する面122c、開口122d、開口122dの内周にある開口内周面122eを有しており、第1基板層121の開口121cの一部を、メイン処理装置150が実装される面と反対の面121b側から覆っている。
【0047】
第3基板層123は、面123a、面123と反対側の面123b、開口122dに対して露出し電子部品155と対向する面123cを有しており、開口122dの全体を、面122b側から覆っている。
【0048】
続いて図8を参照して、メイン基板120とメイン処理装置150との各構成の位置関係等を説明する。
ここでC1〜C8、D1、D2は、メイン基板120、メイン処理装置150等の各構成/各構成間の幅や高さ、距離等を示している。
具体的には、C1は第1基板層121の開口内周面121eと電子部品154の側面154aとの隙間の幅を、C2は処理装置基板152の面152bと第2基板層122の面122aとの間の高さを、C3は処理装置基板152の面152bと第3基板層123の面123aとの間の高さを、C4は第1基板層121の開口内周面121eと電子部品155の側面155cとの隙間の幅を、C5は第2基板層122の開口内周面122eと電子部品155の側面155aとの隙間の幅を、C6は第2基板層122の開口内周面122eと電子部品155の側面155cとの隙間の幅を、C7は第1基板層121の開口内周面121eと電子部品154の側面154cとの間の幅を、C2は第2基板層122の面122cの幅を示している。
【0049】
また、D1は電子部品154の高さを、D2は電子部品155の高さを示している。
ここで、メイン基板120と電子部品154及び電子部品155とが当接しないこと、即ち、C1、C4、C5、C6が0よりも大きく、また、C2がD1より大きく、C3がD2より大きいことが好ましい。
【0050】
なお、図8においては、第2基板層122の面122cが電子部品154全体と対向するように示されているが、面122cが電子部品154の一部と対向する、即ち、C8がC7より小さくとも構わない。しかし、C8がC7よりも大きいほうが、第2基板層122を広くすることができ、第2基板層により多くの回路等を設けることが可能である。
【0051】
本実施形態に拠れば、受信装置10は、基板層を複数重ねることにより、押圧部材170からの押圧に対するメイン基板120の強度が向上し、押圧によるメイン基板120の撓みを抑制することができる。更に、夫々の電子部品の高さに応じた開口部をメイン基板120の層毎に設けることにより、電子部品との当接を避けつつ、基板の面積を広くとることができ、基板により多くの回路等を実装することが可能となる。
【0052】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよく、また、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0053】
10…受信装置、20…筐体、30…化粧カバー、40…通気孔、50…フロント扉、60…底板、61…天板、70…画像処理基板、80…画像処理チップ、90…ヒートシンク、100…チューナ基板、110…チューナモジュール、111…分配器、120…メイン基板、121…第1基板層、122…第2基板層、123…第3基板層、130…接続部材、140…パッド、150…メイン処理装置、151…半導体素子、152…処理基板、153…ボールグリッドアレイ、154…電子部品、155…電子部品、160…受熱ブロック、170…押圧部材、180…I/Oコントローラ、190…受熱ブロック、200…押圧部材、210…ヒートパイプ、220…ヒートパイプ、230…ヒートシンク、231…放熱フィン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電子部品と当該第1の電子部品の周囲に位置した複数の接続端子とが設けられた発熱体と、
第1の開口部が設けられた第1の層と、前記第1の開口部の少なくとも一部を前記発熱体の反対側から覆った第2の層と、前記第1の層の前記第1の開口部の周囲に位置した、前記複数の接続端子と夫々電気的に接続した複数のパッドとを有した回路基板と、
前記発熱体と対向した受熱部を有し、前記発熱体と熱的に接続された受熱部材と、
前記受熱部材を前記回路基板の方向に押圧した押圧部材と
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記第2の層は、前記第1の開口部全体を前記発熱体の反対側から覆った
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記第2の層は、前記第1の開口部に対向した第2の開口部が設けられ、前記第1の開口部の一部を前記発熱体の反対側から覆った
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記発熱体は、前記第1の電子部品と、前記第1の電子部品より高い第2の電子部品が設けられ、
前記複数の接続端子は前記第1の電子部品及び前記第2の電子部品の周囲に位置し、
前記第2の層は、前記第1の層側で露出し、該露出部分で前記第1の電子部品の少なくとも一部と対向した
ことを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
前記回路基板は、前記第2の開口部側で露出し、該露出部分で前記第2の電子部品の少なくとも一部と対向した第3の層を有した
ことを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項6】
第1の電子部品と当該第1の電子部品の周囲に位置した複数の接続端子とが設けられた発熱体と、
凹部と、当該凹部の周囲に位置し、前記複数の接続端子と夫々電気的に接続した複数のパッドとが設けられた回路基板と、
前記発熱体と対向した受熱部を有し、前記発熱体と熱的に接続された受熱部材と、
前記受熱部材を前記回路基板の方向に押圧した押圧部材と
を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−138959(P2011−138959A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298501(P2009−298501)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】