電子端末装置
【課題】無線カードを用いた電子端末装置において、無線カードの紛失を防止する。
【解決手段】電子端末装置であるデジタルカメラ10にカードスロット14が備えられている。(a)に示す、無線カード12がカードスロットに未装着の状態と、(b)に示す、カードの一部がカメラ本体より突出した通信可能な状態と、(c)に示す、カードがカメラ本体内に収容された状態をとることができる。無線カード12をカメラ本体内に収容することで、紛失を防止する。
【解決手段】電子端末装置であるデジタルカメラ10にカードスロット14が備えられている。(a)に示す、無線カード12がカードスロットに未装着の状態と、(b)に示す、カードの一部がカメラ本体より突出した通信可能な状態と、(c)に示す、カードがカメラ本体内に収容された状態をとることができる。無線カード12をカメラ本体内に収容することで、紛失を防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線カードを用いて情報の送受が可能な電子端末装置に関し、特に、無線カードの装着に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信用のカード(以下、無線カードと記す)を用いて無線により情報の送受を行う電子端末装置が知られている。無線カードの内部には、無線通信用の送受信回路が備わり、通信を行う際に、電子端末装置のカードスロットに、これを差し込み、外部と情報の送受を行う。
【0003】
下記特許文献1には、無線カードを装着して通信を行う通信機能付きの電子スチルカメラが記載されている(図2,3および明細書段落0023,0024参照)。無線カードは、通信を行う際にカードスロットに、その一部が本体より突出するよう差し込まれる。一部が突出していることにより、送受信性能を確保している。また、カメラ本体の外側に、カードを保持した状態で移動する可動部を備えた電子スチルカメラも記載されている(図5,6および明細書段落0029〜0033参照)。可動部は、通信を行わないときには、無線カードがカメラ本体に沿うようになる位置にあり、通信を行うときには、無線カードの一部がカメラ本体より突出する位置になる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−335433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の公報に記載された、通信時に無線カードを装着するカメラにおいては、無線カードの一部が本体から突出しており、邪魔になるため、通信を行わないときには引き抜かなくてはならない。このため、カメラを携帯するときには、カメラと無線カードが別々になり、カードをなくす可能性がある。また、通信時には、カードを装着する手間がかかる。また、カメラ本体の外側に、無線カードを保持した状態で移動可能な可動部を備えたカメラにおいては、カードの一部が常に露出しており、撮影時カメラを保持する際に邪魔になり、また意匠的にも煩雑な感じを与えてしまう。
【0006】
本発明は、無線カードの紛失を防止でき、外観も煩雑な印象を与えない電子端末装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の、電子端末装置は、無線カードを挿入するカードスロットを有し、このカードスロットは、無線カード全体を、電子端末装置の本体内に収めた収容位置と、無線カードの一部を本体より突出させて通信可能とした通信位置との、二つの位置に保持することができる。電子端末装置を使用しないとき、また無線通信を行わないときは、無線カードを収容位置として、電子端末装置の本体内に収める。これにより、無線カードが外部に露出することがなく、外観がすっきりとし、また紛失を防止することができる。また、使用時には、無線カードの一部、特にアンテナを内蔵した部分を本体より突出させて通信性能を確保する。
【0008】
また、無線カードが収容位置から通信位置にされると、電子端末装置は、これを検知して通信機能を立ち上げ、通信相手の探索を開始するようにできる。
【0009】
また、無線カードが収容位置にあるとき、無線カードを電子端末装置の本体に向けて押し込むことによって通信位置へ切り替えられるようにすることができる。
【0010】
上述の電子端末装置が、デジタルカメラであることも好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を、図面に従って説明する。図1には、本実施形態の電子端末装置の例としての無線通信機能付きの電子スチルカメラ、いわゆるデジタルカメラ10の外観の概略が示されている。デジタルカメラ10は、無線カード12が挿入されるカードスロット14を有している。図1の(a)には、無線カード12がカードスロット14に挿入されておらず、未装着の状態(以下、未装着状態と記す)が示され、(b)には、無線カード12が挿入され、その一部がカメラ本体より突出した状態が示されている。(b)に示す状態では、無線カード12のアンテナが内蔵された部分がカメラ本体より突出した位置(以下、通信位置と記す)にあり、当該デジタルカメラ10は無線カード12を介して外部の装置と無線通信が可能な通信可能状態となる。図1の(c)には、無線カード12が、カメラ本体内に収容された位置(以下、収容位置と記す)となる収容状態が示されている。(c)に示すように、無線カード12は、デジタルカメラ10の本体内に収容された状態となり、カメラ本体の外形内に納まっている。
【0012】
図2〜7には、図1に示された無線カードの装着状態に対応したカードスロット14の内部の構造が示されている。図2,3は無線カードが未装着の状態、図4,5は通信位置にある状態、図6,7は収容位置にある状態が示され、図2と図3、図4と図5、図6と図7は、それぞれ互いに表裏の状態が示されている。
【0013】
カードスロット14は、カメラ本体に固定されるフレーム16と、フレーム16に対して上下方向にスライド可能なホルダ18を有している。ホルダ18は、通信可能状態とするために無線カード12を突出させる進出位置と、無線カード12を収容する退避位置との間でスライド可能であり、進出位置は図2〜5、退避位置は図6,7に示された位置である。ホルダ18は、フレーム16に対して図中上方に、すなわち進出位置となるようにばね20により付勢されている。ばね20は、好適にはコイルばねである。ホルダ18には、無線カードの接点22と接続する通信接片24が備えられ(図8参照)、さらに通信接片24に接続するFPC(フレキシブルプリント回路)26が接続されている。FPC26は、デジタルカメラ10の本体内の制御部に接続されている。
【0014】
図2,3に示す、カードが未装着の状態においては、カードスロット14の開口部分はふた28に覆われ、内部が見えないように、また内部に異物が入らないようになっている。図4,5に示す進出位置においては、無線カード12が、その一部をカードスロット14より突出された状態で保持される。さらに、進出位置から無線カード12の頂部を押すと、ホルダ18が、図6,7に示す退避位置まで押し込まれ、この位置で維持される。このとき、無線カード12は、デジタルカメラ10の外形内に収まり、突出することがない。
【0015】
収容位置にある無線カード12を、通信位置とするには、収容位置にある無線カードの頂部をカードスロット14内に、更に押し込むようにし、その後その力を解放すると、無線カードが通信位置まで進出してくる。この位置から、無線カード12を取り外すには、無線カードの側面を持って、カードスロットより引き抜く。
【0016】
図8〜11には、カードスロット14の各状態における断面図が示されている。図8に示されるように、無線カード12は、カードスロット側の辺に、接点22が複数配列された部分30を有している。また、ホルダ18は、各接点22に対応した接片24が配置された部分32を有している。ホルダ18の側面には、無線カード12の側面に対向する位置に、ばね鋼などの弾性を有する線条材または板材を折り曲げて形成したロック爪34が設けられる。このロック爪34は、無線カードが挿入されたとき、カード側面に設けられた切り欠き35に係合し、無線カードが容易に抜けないように保持する(図9等参照)。ホルダ18の内側側面には、更に無線カード12がカードスロット14に装着されたかを検出する装着検出部36が設けられている。装着検出部36は、可撓性の導電性材料からなる2枚の検出接片38a,38bを有している。無線カード12が、カードスロット14内に挿入されると、一方の検出接片38aが撓んで、他方の検出接片38bに接触し、導通状態となる。この状態を検知して、無線カード12の有無が検出される。
【0017】
ホルダ18の外側の側面にはカム溝40が形成され、このカム溝40に係合する制御ピン42がフレーム16に支持されている。制御ピン42は、L字状に折れ曲がっており、その先端がカム溝40内に挿入されている。カム溝40と制御ピン42からなるカム機構は、ホルダ18をばね20の付勢力に抗して退避位置に維持する機能を有する。このカム機構の詳細については、後述する。さらに、無線カードが収容されたことを検出する収容検出スイッチ44が、フレーム16に固定されている。収容検出スイッチ44は、ホルダ18が退避位置になると、ホルダ18に押圧されるスイッチ片44aを有し、これの動きにより無線カード12が収容位置にあることを検出する。
【0018】
図9には、図8の矢印Aの方向に無線カード12を動かして、これをカードスロット14内に挿入し、装着した状態が示されている。図9の状態では、ホルダ18は、図8の状態と同じ進出位置にある。無線カード12が挿入されて、ロック爪34が切り欠き35と係合し、無線カード12がこの位置に保持される。また、装着検出部36の1対の検出接片38a,38bが接触する。さらに、無線カード12の接点22と、ホルダ側の接片24が接続する。
【0019】
図9の状態から更に無線カード12の頂部を押すと、図10の位置まで無線カード12とホルダ18が、ばね20の付勢力に抗して、押し込まれる。そして、無線カード12を押圧している力を取り除くと、カム機構の機能により図11の位置でホルダ18が保持される。この無線カード12の位置が収容位置であり、収容検出スイッチ44がこれを検出する。
【0020】
図12は、カム溝40と制御ピン42からなるカム機構の詳細と、その動作を説明するための図である。カム溝40は、上下に延びる上下溝40a、V字形のV字溝40bおよびリターン溝40cとからなる、全体としてハート形に類似の形状のカム溝である。制御ピン42は、カム溝内に挿入された先端部分のみ示されている。
【0021】
上下溝40aとV字溝40bの接続点において、V字溝40bの方が深くなっており、制御ピン42は、上下溝40aからV字溝40bには移動できるが、この反対には、底の段差のために移動することができない。同様に、制御ピン42は、V字溝40bのV字の谷の部分で、V字の左の腕から、右の腕への移動のみ許可される。さらに、V字溝40bとリターン溝40cの接続点、リターン溝40cと上下溝40aの接続点でも同様である。したがって、制御ピン42は、カム溝40内を右回りの移動のみ許可されている。
【0022】
図12のC1で示す状態は、図8および図9に示す状態、すなわちホルダ18が進出位置にある状態を示している。この状態では、無線カード12は、未装着か、または通信位置にある。このとき、制御ピン42は、上下溝40aの下端付近に位置する。ホルダ18が押し込まれると、制御ピン42は、相対的に上下溝40a内を上昇し、その上端に達する。この状態が図12のC2で示す状態であり、また図10の状態に対応する。ホルダ18を押し込む力を取り除くと、ばね20の付勢力によってホルダ18は上昇しようとする。このとき、制御ピン42は、前述したように、上下溝40aに沿って下降することはできず、V字溝40bに沿って移動する。ホルダ18が上昇して、制御ピン42がV字溝40bのV字の底に達すると、ホルダ18は上昇を止められ、この位置で保持される。この位置が図12のC3で示す状態であり、図11の状態に対応する。
【0023】
C3で示す状態から、ホルダ18を押し込むと、制御ピン42はV字溝40bの右の腕に沿って上昇し、リターン溝40cとの接続点に達する。この状態が図12のC4で示す状態である。ここで、ホルダ18を押し込む力を取り除くと、ホルダ18はばね20の付勢力によって上昇する。今回は、制御ピン42は、リターン溝40cに沿って移動し、続いて上下溝40aに沿って、その下端へと移動する。これで、C1で示す状態に復帰する。
【0024】
図13には、デジタルカメラ10の制御系の概略構成を示すブロック図が示されている。デジタルカメラ10は、携帯可能なバッテリ駆動のカメラである。デジタルカメラ10には、例えば35mm判換算で40〜120mmのズームレンズを有するレンズユニット50が設けられている。このレンズユニット50には、絞りおよびシャッタアセンブリも設けられている。レンズユニット50を透過した光はイメージセンサ52上にそのシーンの画像を結像する。イメージセンサ52は、この結像画像を電気信号に変換し、制御ユニット54に出力する。イメージセンサ52は、シングルチップのカラーメガピクセルCCDセンサであり、カラー画像を撮影するための公知のベイヤー(Bayer)カラーフィルタを用いる。またイメージセンサ52は、4:3画像アスペクト比を有し、例えば3.1有効メガピクセル、2048ピクセル×1536ピクセルを有する。
【0025】
制御ユニット54は、プロセッサやメモリ、および各種インターフェイスなどから構成されておりフラッシュEPROMメモリで構成されるROM62に記憶されたファームウェアに基づいて動作し、ユーザコントロール56の操作信号に応じて、撮影動作や後述する通信機能を実行する。制御ユニット54は、不図示のクロックドライバに信号を供給することでイメージセンサ52を制御し、その画像読み込みのタイミングなどを制御する。また、制御ユニット54は、ズーム及びフォーカスモータ駆動回路58に信号を送ることにより、ズーム及びフォーカスモータ60を駆動し、レンズユニット50のフォーカスやズームを制御する。
【0026】
制御ユニット54は、イメージセンサ52から取り込まれた画像信号から静止画(スチル)デジタル画像信号を生成し、コンパクトフラッシュ(登録商標)などの着脱自在なメモリ64に記憶する。撮影前のプレビュー画像や撮影後のレビュー画像は、LCD(液晶表示部)66に表示される。また、このLCD66には、操作のためのメニューやサムネイル画像なども表示される。
【0027】
制御ユニット54には、通信用の無線カード12が装着されるカードスロット14のカードの装着を検出する装着検出部36およびカードが収容された状態を検出する収容検出スイッチ44からの信号が入力される。制御ユニット54は、これらの信号に基づいて無線カード12の装着状態を検知し、無線通信制御を行う。
【0028】
図14には、本実施形態のデジタルカメラ10の無線通信の動作、特に無線カード12に関する現在と前回の状態に基づきどのような動作がなされるかが示されている。前回、無線カードが収容されており(状態1)、今回無線カードが引き出されて通信可能になると、自動的に通信が開始される(状態2)。また、無線カードが引き抜かれると、通信動作は行われない。前回、無線カードが通信可能状態であった場合、今回、カードが引き抜かれるか、収容されるかすると、通信接続を遮断する。さらに、前回、カードが未装着(状態3)であった場合、カード装着だけでは動作しない。
【0029】
図14に示す動作内容を、図15〜17に示すフローチャートにより詳細に説明する。なお、フローチャート内では、無線カードが装着され、カメラ本体内に収容された収容状態を「状態1」、無線カードが装着され、その一部がカメラ本体より突出して通信可能な状態を「状態2」、無線カードが装着されていない未装着状態を「状態3」と記す。
【0030】
デジタルカメラ10の電源が投入されると、無線カード12がどの状態にあるかが判断される。まず、通信可能な状態2であるかが判断され(S100)、状態2でなければカードが装着されていない状態1であるかが判断される(S102)。ステップS100で、状態2が判断された場合は、図16,17に示すフローチャートに移行する。このフローについては、後述する。ステップS100で状態2ではないとされ、ステップ102で状態1であると判断された場合、無線カード12は収容された状態であり、通信は不可能である。このため、自動通信は開始されない。この状態で、ユーザが手動により通信要求を行った場合(S104)、「接続不可」「接続できません」などのエラーメッセージがLCD66に表示される(S106)。エラーメッセージの表示後、無線通信に関する現在の状態が「状態1」であることがメモリ64に記憶され、次回の通信要求に備える(S108)。また、ステップS104において、手動による通信要求がなかった場合にもステップS108に移行し、現在の状態が記憶される。この後、ネットワーク機能がオフになっていれば(S110)通信機能が終了され、オンであればステップS100に戻る。
【0031】
ステップS102で、カードの状態が状態1ではないと判断された場合、無線カードは未装着、すなわち「状態3」であり、これがメモリ64に記憶される(S112)。ステップS100で、状態2であることが判断され、図16,17のフローにかかる処理がなされた後、ステップS114に戻り、カードの状態が「状態2」であることがメモリ64に記憶される。ステップS112,S114の処理後、ステップS110でネットワーク機能のオンオフが判断される。
【0032】
図16,17は、無線カードが通信可能位置にある場合の制御フローチャートである。まず、前回のカードの状態がどの状態であったかが判断される。これは、メモリ64に格納された状態を読み出すことによって判断できる。これが状態2であれば(S200)、すなわち前回も状態2であれば、状態に変化が起こっておらず、自動的に通信を行う必要はなく、手動による通信の接続要求があるかが判断される(S202)。要求がなければ、図15のステップS114に移行する。要求がある場合は、ステップS206に移行する。一方、ステップS200で、状態2が判断されなかった場合、更に状態1であるかが判断される(S204)。状態1でなかった場合、前回は状態3であり、ステップS114に移行する。ステップS204において、状態1であれば、ステップS206に移行する。
【0033】
ステップS206では、前回接続したデバイスの履歴があるかを判断し、履歴情報があれば、同じデバイスと通信を試みる(S208)。前回と同じデバイスが見つかれば(S210)、接続履歴に今回のデバイス情報を記録する(S212)。そして、他に有効なデバイスがあるかを探索せずに、前回接続したデバイスとの通信を開始する(S214)。接続エラーが発生した場合には(S216)、メッセージをLCD66などに表示するなどして報知する(S218)。接続が正常になされた場合も、エラーが発生した場合もS114に戻って、現在のカードの状態が、状態2であることを記憶する。
【0034】
ステップS206で接続履歴がなかった場合、またステップS210で前回と同じデバイスが存在しなかった場合、まず有効なデバイスを探索する(S220)。デバイスが探索されれば、これをLCD66に表示するなどし、ユーザにデバイスの選択を促す(S224)。デバイスが選択されると、ステップS212に移行する。有効なデバイスが存在しなければ、これをLCD66に表示するなどしてユーザに報知する(S226)。そして、ステップS114に移行する。
【0035】
図18には、通信を開始した後の処理の説明図が示されている。接続デバイスがプリンタであるかが判断され(S300)、プリンタであれば印刷データの送信が行われる(S302)。プリンタでなければ、指定のネットワークであるかが判断され(S304)、そうであればネットワークのブラウジングを行う(S306)。また、指定のネットワークでなければ、ネットワークの接続処理に関しエラー処理(S308)を行う。
【0036】
本実施形態のデジタルカメラにおいては、通信目的が複数存在する。例えば、カメラで撮影した画像の無線通信を介した印刷や、撮影した画像において無線通信を介したデータのアップロード、ダウンロード、ブラウジング(一覧検索)などが通信目的である。しかし、それらの機能を逐次装置に要求して使用するのは手間がかかるため、ステップS208における通信相手の探索、またはステップS224における選択を行ったときのデバイスタイプの情報を通信相手から得ることによって、各々の通信機能を自動的に選択する。よって、ユーザは通信相手を選んだ時点で通信機能が確定するので通信目的(機能)選択を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態のデジタルカメラの外観を示す図であり、特に(a)は無線カードが未装着の状態を示し、(b)は無線カードがカードスロットに挿入され、通信位置にある状態を示し、(c)は無線カードがカードスロットに挿入され、収容位置にある状態を示す図である。
【図2】無線カードが未装着の状態のカードスロットを示す図である。
【図3】無線カードが未装着の状態のカードスロットを示す図である。
【図4】無線カードが通信位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図5】無線カードが通信位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図6】無線カードが収容位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図7】無線カードが収容位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図8】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図9】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図10】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図11】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図12】カム機構の動作を説明するための図である。
【図13】本実施形態のデジタルカメラの制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図14】通信機能の動作を説明する図である。
【図15】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【図16】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【図17】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【図18】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0038】
10 デジタルカメラ、12 無線カード、14 カードスロット、16 フレーム、18 ホルダ、40 カム溝、42 制御ピン。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線カードを用いて情報の送受が可能な電子端末装置に関し、特に、無線カードの装着に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信用のカード(以下、無線カードと記す)を用いて無線により情報の送受を行う電子端末装置が知られている。無線カードの内部には、無線通信用の送受信回路が備わり、通信を行う際に、電子端末装置のカードスロットに、これを差し込み、外部と情報の送受を行う。
【0003】
下記特許文献1には、無線カードを装着して通信を行う通信機能付きの電子スチルカメラが記載されている(図2,3および明細書段落0023,0024参照)。無線カードは、通信を行う際にカードスロットに、その一部が本体より突出するよう差し込まれる。一部が突出していることにより、送受信性能を確保している。また、カメラ本体の外側に、カードを保持した状態で移動する可動部を備えた電子スチルカメラも記載されている(図5,6および明細書段落0029〜0033参照)。可動部は、通信を行わないときには、無線カードがカメラ本体に沿うようになる位置にあり、通信を行うときには、無線カードの一部がカメラ本体より突出する位置になる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−335433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の公報に記載された、通信時に無線カードを装着するカメラにおいては、無線カードの一部が本体から突出しており、邪魔になるため、通信を行わないときには引き抜かなくてはならない。このため、カメラを携帯するときには、カメラと無線カードが別々になり、カードをなくす可能性がある。また、通信時には、カードを装着する手間がかかる。また、カメラ本体の外側に、無線カードを保持した状態で移動可能な可動部を備えたカメラにおいては、カードの一部が常に露出しており、撮影時カメラを保持する際に邪魔になり、また意匠的にも煩雑な感じを与えてしまう。
【0006】
本発明は、無線カードの紛失を防止でき、外観も煩雑な印象を与えない電子端末装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の、電子端末装置は、無線カードを挿入するカードスロットを有し、このカードスロットは、無線カード全体を、電子端末装置の本体内に収めた収容位置と、無線カードの一部を本体より突出させて通信可能とした通信位置との、二つの位置に保持することができる。電子端末装置を使用しないとき、また無線通信を行わないときは、無線カードを収容位置として、電子端末装置の本体内に収める。これにより、無線カードが外部に露出することがなく、外観がすっきりとし、また紛失を防止することができる。また、使用時には、無線カードの一部、特にアンテナを内蔵した部分を本体より突出させて通信性能を確保する。
【0008】
また、無線カードが収容位置から通信位置にされると、電子端末装置は、これを検知して通信機能を立ち上げ、通信相手の探索を開始するようにできる。
【0009】
また、無線カードが収容位置にあるとき、無線カードを電子端末装置の本体に向けて押し込むことによって通信位置へ切り替えられるようにすることができる。
【0010】
上述の電子端末装置が、デジタルカメラであることも好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を、図面に従って説明する。図1には、本実施形態の電子端末装置の例としての無線通信機能付きの電子スチルカメラ、いわゆるデジタルカメラ10の外観の概略が示されている。デジタルカメラ10は、無線カード12が挿入されるカードスロット14を有している。図1の(a)には、無線カード12がカードスロット14に挿入されておらず、未装着の状態(以下、未装着状態と記す)が示され、(b)には、無線カード12が挿入され、その一部がカメラ本体より突出した状態が示されている。(b)に示す状態では、無線カード12のアンテナが内蔵された部分がカメラ本体より突出した位置(以下、通信位置と記す)にあり、当該デジタルカメラ10は無線カード12を介して外部の装置と無線通信が可能な通信可能状態となる。図1の(c)には、無線カード12が、カメラ本体内に収容された位置(以下、収容位置と記す)となる収容状態が示されている。(c)に示すように、無線カード12は、デジタルカメラ10の本体内に収容された状態となり、カメラ本体の外形内に納まっている。
【0012】
図2〜7には、図1に示された無線カードの装着状態に対応したカードスロット14の内部の構造が示されている。図2,3は無線カードが未装着の状態、図4,5は通信位置にある状態、図6,7は収容位置にある状態が示され、図2と図3、図4と図5、図6と図7は、それぞれ互いに表裏の状態が示されている。
【0013】
カードスロット14は、カメラ本体に固定されるフレーム16と、フレーム16に対して上下方向にスライド可能なホルダ18を有している。ホルダ18は、通信可能状態とするために無線カード12を突出させる進出位置と、無線カード12を収容する退避位置との間でスライド可能であり、進出位置は図2〜5、退避位置は図6,7に示された位置である。ホルダ18は、フレーム16に対して図中上方に、すなわち進出位置となるようにばね20により付勢されている。ばね20は、好適にはコイルばねである。ホルダ18には、無線カードの接点22と接続する通信接片24が備えられ(図8参照)、さらに通信接片24に接続するFPC(フレキシブルプリント回路)26が接続されている。FPC26は、デジタルカメラ10の本体内の制御部に接続されている。
【0014】
図2,3に示す、カードが未装着の状態においては、カードスロット14の開口部分はふた28に覆われ、内部が見えないように、また内部に異物が入らないようになっている。図4,5に示す進出位置においては、無線カード12が、その一部をカードスロット14より突出された状態で保持される。さらに、進出位置から無線カード12の頂部を押すと、ホルダ18が、図6,7に示す退避位置まで押し込まれ、この位置で維持される。このとき、無線カード12は、デジタルカメラ10の外形内に収まり、突出することがない。
【0015】
収容位置にある無線カード12を、通信位置とするには、収容位置にある無線カードの頂部をカードスロット14内に、更に押し込むようにし、その後その力を解放すると、無線カードが通信位置まで進出してくる。この位置から、無線カード12を取り外すには、無線カードの側面を持って、カードスロットより引き抜く。
【0016】
図8〜11には、カードスロット14の各状態における断面図が示されている。図8に示されるように、無線カード12は、カードスロット側の辺に、接点22が複数配列された部分30を有している。また、ホルダ18は、各接点22に対応した接片24が配置された部分32を有している。ホルダ18の側面には、無線カード12の側面に対向する位置に、ばね鋼などの弾性を有する線条材または板材を折り曲げて形成したロック爪34が設けられる。このロック爪34は、無線カードが挿入されたとき、カード側面に設けられた切り欠き35に係合し、無線カードが容易に抜けないように保持する(図9等参照)。ホルダ18の内側側面には、更に無線カード12がカードスロット14に装着されたかを検出する装着検出部36が設けられている。装着検出部36は、可撓性の導電性材料からなる2枚の検出接片38a,38bを有している。無線カード12が、カードスロット14内に挿入されると、一方の検出接片38aが撓んで、他方の検出接片38bに接触し、導通状態となる。この状態を検知して、無線カード12の有無が検出される。
【0017】
ホルダ18の外側の側面にはカム溝40が形成され、このカム溝40に係合する制御ピン42がフレーム16に支持されている。制御ピン42は、L字状に折れ曲がっており、その先端がカム溝40内に挿入されている。カム溝40と制御ピン42からなるカム機構は、ホルダ18をばね20の付勢力に抗して退避位置に維持する機能を有する。このカム機構の詳細については、後述する。さらに、無線カードが収容されたことを検出する収容検出スイッチ44が、フレーム16に固定されている。収容検出スイッチ44は、ホルダ18が退避位置になると、ホルダ18に押圧されるスイッチ片44aを有し、これの動きにより無線カード12が収容位置にあることを検出する。
【0018】
図9には、図8の矢印Aの方向に無線カード12を動かして、これをカードスロット14内に挿入し、装着した状態が示されている。図9の状態では、ホルダ18は、図8の状態と同じ進出位置にある。無線カード12が挿入されて、ロック爪34が切り欠き35と係合し、無線カード12がこの位置に保持される。また、装着検出部36の1対の検出接片38a,38bが接触する。さらに、無線カード12の接点22と、ホルダ側の接片24が接続する。
【0019】
図9の状態から更に無線カード12の頂部を押すと、図10の位置まで無線カード12とホルダ18が、ばね20の付勢力に抗して、押し込まれる。そして、無線カード12を押圧している力を取り除くと、カム機構の機能により図11の位置でホルダ18が保持される。この無線カード12の位置が収容位置であり、収容検出スイッチ44がこれを検出する。
【0020】
図12は、カム溝40と制御ピン42からなるカム機構の詳細と、その動作を説明するための図である。カム溝40は、上下に延びる上下溝40a、V字形のV字溝40bおよびリターン溝40cとからなる、全体としてハート形に類似の形状のカム溝である。制御ピン42は、カム溝内に挿入された先端部分のみ示されている。
【0021】
上下溝40aとV字溝40bの接続点において、V字溝40bの方が深くなっており、制御ピン42は、上下溝40aからV字溝40bには移動できるが、この反対には、底の段差のために移動することができない。同様に、制御ピン42は、V字溝40bのV字の谷の部分で、V字の左の腕から、右の腕への移動のみ許可される。さらに、V字溝40bとリターン溝40cの接続点、リターン溝40cと上下溝40aの接続点でも同様である。したがって、制御ピン42は、カム溝40内を右回りの移動のみ許可されている。
【0022】
図12のC1で示す状態は、図8および図9に示す状態、すなわちホルダ18が進出位置にある状態を示している。この状態では、無線カード12は、未装着か、または通信位置にある。このとき、制御ピン42は、上下溝40aの下端付近に位置する。ホルダ18が押し込まれると、制御ピン42は、相対的に上下溝40a内を上昇し、その上端に達する。この状態が図12のC2で示す状態であり、また図10の状態に対応する。ホルダ18を押し込む力を取り除くと、ばね20の付勢力によってホルダ18は上昇しようとする。このとき、制御ピン42は、前述したように、上下溝40aに沿って下降することはできず、V字溝40bに沿って移動する。ホルダ18が上昇して、制御ピン42がV字溝40bのV字の底に達すると、ホルダ18は上昇を止められ、この位置で保持される。この位置が図12のC3で示す状態であり、図11の状態に対応する。
【0023】
C3で示す状態から、ホルダ18を押し込むと、制御ピン42はV字溝40bの右の腕に沿って上昇し、リターン溝40cとの接続点に達する。この状態が図12のC4で示す状態である。ここで、ホルダ18を押し込む力を取り除くと、ホルダ18はばね20の付勢力によって上昇する。今回は、制御ピン42は、リターン溝40cに沿って移動し、続いて上下溝40aに沿って、その下端へと移動する。これで、C1で示す状態に復帰する。
【0024】
図13には、デジタルカメラ10の制御系の概略構成を示すブロック図が示されている。デジタルカメラ10は、携帯可能なバッテリ駆動のカメラである。デジタルカメラ10には、例えば35mm判換算で40〜120mmのズームレンズを有するレンズユニット50が設けられている。このレンズユニット50には、絞りおよびシャッタアセンブリも設けられている。レンズユニット50を透過した光はイメージセンサ52上にそのシーンの画像を結像する。イメージセンサ52は、この結像画像を電気信号に変換し、制御ユニット54に出力する。イメージセンサ52は、シングルチップのカラーメガピクセルCCDセンサであり、カラー画像を撮影するための公知のベイヤー(Bayer)カラーフィルタを用いる。またイメージセンサ52は、4:3画像アスペクト比を有し、例えば3.1有効メガピクセル、2048ピクセル×1536ピクセルを有する。
【0025】
制御ユニット54は、プロセッサやメモリ、および各種インターフェイスなどから構成されておりフラッシュEPROMメモリで構成されるROM62に記憶されたファームウェアに基づいて動作し、ユーザコントロール56の操作信号に応じて、撮影動作や後述する通信機能を実行する。制御ユニット54は、不図示のクロックドライバに信号を供給することでイメージセンサ52を制御し、その画像読み込みのタイミングなどを制御する。また、制御ユニット54は、ズーム及びフォーカスモータ駆動回路58に信号を送ることにより、ズーム及びフォーカスモータ60を駆動し、レンズユニット50のフォーカスやズームを制御する。
【0026】
制御ユニット54は、イメージセンサ52から取り込まれた画像信号から静止画(スチル)デジタル画像信号を生成し、コンパクトフラッシュ(登録商標)などの着脱自在なメモリ64に記憶する。撮影前のプレビュー画像や撮影後のレビュー画像は、LCD(液晶表示部)66に表示される。また、このLCD66には、操作のためのメニューやサムネイル画像なども表示される。
【0027】
制御ユニット54には、通信用の無線カード12が装着されるカードスロット14のカードの装着を検出する装着検出部36およびカードが収容された状態を検出する収容検出スイッチ44からの信号が入力される。制御ユニット54は、これらの信号に基づいて無線カード12の装着状態を検知し、無線通信制御を行う。
【0028】
図14には、本実施形態のデジタルカメラ10の無線通信の動作、特に無線カード12に関する現在と前回の状態に基づきどのような動作がなされるかが示されている。前回、無線カードが収容されており(状態1)、今回無線カードが引き出されて通信可能になると、自動的に通信が開始される(状態2)。また、無線カードが引き抜かれると、通信動作は行われない。前回、無線カードが通信可能状態であった場合、今回、カードが引き抜かれるか、収容されるかすると、通信接続を遮断する。さらに、前回、カードが未装着(状態3)であった場合、カード装着だけでは動作しない。
【0029】
図14に示す動作内容を、図15〜17に示すフローチャートにより詳細に説明する。なお、フローチャート内では、無線カードが装着され、カメラ本体内に収容された収容状態を「状態1」、無線カードが装着され、その一部がカメラ本体より突出して通信可能な状態を「状態2」、無線カードが装着されていない未装着状態を「状態3」と記す。
【0030】
デジタルカメラ10の電源が投入されると、無線カード12がどの状態にあるかが判断される。まず、通信可能な状態2であるかが判断され(S100)、状態2でなければカードが装着されていない状態1であるかが判断される(S102)。ステップS100で、状態2が判断された場合は、図16,17に示すフローチャートに移行する。このフローについては、後述する。ステップS100で状態2ではないとされ、ステップ102で状態1であると判断された場合、無線カード12は収容された状態であり、通信は不可能である。このため、自動通信は開始されない。この状態で、ユーザが手動により通信要求を行った場合(S104)、「接続不可」「接続できません」などのエラーメッセージがLCD66に表示される(S106)。エラーメッセージの表示後、無線通信に関する現在の状態が「状態1」であることがメモリ64に記憶され、次回の通信要求に備える(S108)。また、ステップS104において、手動による通信要求がなかった場合にもステップS108に移行し、現在の状態が記憶される。この後、ネットワーク機能がオフになっていれば(S110)通信機能が終了され、オンであればステップS100に戻る。
【0031】
ステップS102で、カードの状態が状態1ではないと判断された場合、無線カードは未装着、すなわち「状態3」であり、これがメモリ64に記憶される(S112)。ステップS100で、状態2であることが判断され、図16,17のフローにかかる処理がなされた後、ステップS114に戻り、カードの状態が「状態2」であることがメモリ64に記憶される。ステップS112,S114の処理後、ステップS110でネットワーク機能のオンオフが判断される。
【0032】
図16,17は、無線カードが通信可能位置にある場合の制御フローチャートである。まず、前回のカードの状態がどの状態であったかが判断される。これは、メモリ64に格納された状態を読み出すことによって判断できる。これが状態2であれば(S200)、すなわち前回も状態2であれば、状態に変化が起こっておらず、自動的に通信を行う必要はなく、手動による通信の接続要求があるかが判断される(S202)。要求がなければ、図15のステップS114に移行する。要求がある場合は、ステップS206に移行する。一方、ステップS200で、状態2が判断されなかった場合、更に状態1であるかが判断される(S204)。状態1でなかった場合、前回は状態3であり、ステップS114に移行する。ステップS204において、状態1であれば、ステップS206に移行する。
【0033】
ステップS206では、前回接続したデバイスの履歴があるかを判断し、履歴情報があれば、同じデバイスと通信を試みる(S208)。前回と同じデバイスが見つかれば(S210)、接続履歴に今回のデバイス情報を記録する(S212)。そして、他に有効なデバイスがあるかを探索せずに、前回接続したデバイスとの通信を開始する(S214)。接続エラーが発生した場合には(S216)、メッセージをLCD66などに表示するなどして報知する(S218)。接続が正常になされた場合も、エラーが発生した場合もS114に戻って、現在のカードの状態が、状態2であることを記憶する。
【0034】
ステップS206で接続履歴がなかった場合、またステップS210で前回と同じデバイスが存在しなかった場合、まず有効なデバイスを探索する(S220)。デバイスが探索されれば、これをLCD66に表示するなどし、ユーザにデバイスの選択を促す(S224)。デバイスが選択されると、ステップS212に移行する。有効なデバイスが存在しなければ、これをLCD66に表示するなどしてユーザに報知する(S226)。そして、ステップS114に移行する。
【0035】
図18には、通信を開始した後の処理の説明図が示されている。接続デバイスがプリンタであるかが判断され(S300)、プリンタであれば印刷データの送信が行われる(S302)。プリンタでなければ、指定のネットワークであるかが判断され(S304)、そうであればネットワークのブラウジングを行う(S306)。また、指定のネットワークでなければ、ネットワークの接続処理に関しエラー処理(S308)を行う。
【0036】
本実施形態のデジタルカメラにおいては、通信目的が複数存在する。例えば、カメラで撮影した画像の無線通信を介した印刷や、撮影した画像において無線通信を介したデータのアップロード、ダウンロード、ブラウジング(一覧検索)などが通信目的である。しかし、それらの機能を逐次装置に要求して使用するのは手間がかかるため、ステップS208における通信相手の探索、またはステップS224における選択を行ったときのデバイスタイプの情報を通信相手から得ることによって、各々の通信機能を自動的に選択する。よって、ユーザは通信相手を選んだ時点で通信機能が確定するので通信目的(機能)選択を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態のデジタルカメラの外観を示す図であり、特に(a)は無線カードが未装着の状態を示し、(b)は無線カードがカードスロットに挿入され、通信位置にある状態を示し、(c)は無線カードがカードスロットに挿入され、収容位置にある状態を示す図である。
【図2】無線カードが未装着の状態のカードスロットを示す図である。
【図3】無線カードが未装着の状態のカードスロットを示す図である。
【図4】無線カードが通信位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図5】無線カードが通信位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図6】無線カードが収容位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図7】無線カードが収容位置にある状態のカードスロットを示す図である。
【図8】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図9】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図10】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図11】カードスロットの動作を説明するための図である。
【図12】カム機構の動作を説明するための図である。
【図13】本実施形態のデジタルカメラの制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図14】通信機能の動作を説明する図である。
【図15】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【図16】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【図17】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【図18】通信機能にかかる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0038】
10 デジタルカメラ、12 無線カード、14 カードスロット、16 フレーム、18 ホルダ、40 カム溝、42 制御ピン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に無線カードを挿入するカードスロットを有する電子端末装置であって、
カードスロットは、無線カード全体を、電子端末装置の本体内に収めた収容位置と、無線カードの一部を本体より突出させて通信可能とした通信位置と、の二つの位置に保持することができる、
電子端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子端末装置であって、無線カードが収容位置から通信位置にされると、当該電子端末装置は、これを検知し、通信機能を立ち上げ、通信相手を探索する、電子端末装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電子端末装置であって、無線カードが収容位置にあるとき、無線カードを電子端末装置の本体に向けて押し込むことによって通信位置へ切り替えられる、電子端末装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の電子端末装置であって、デジタルカメラの機能を有する電子端末装置。
【請求項1】
本体に無線カードを挿入するカードスロットを有する電子端末装置であって、
カードスロットは、無線カード全体を、電子端末装置の本体内に収めた収容位置と、無線カードの一部を本体より突出させて通信可能とした通信位置と、の二つの位置に保持することができる、
電子端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子端末装置であって、無線カードが収容位置から通信位置にされると、当該電子端末装置は、これを検知し、通信機能を立ち上げ、通信相手を探索する、電子端末装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電子端末装置であって、無線カードが収容位置にあるとき、無線カードを電子端末装置の本体に向けて押し込むことによって通信位置へ切り替えられる、電子端末装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の電子端末装置であって、デジタルカメラの機能を有する電子端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−96841(P2007−96841A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−284404(P2005−284404)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】
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