説明

電子部品実装システムおよび電子部品実装方法

【課題】電子部品実装ラインに投入された修正作業後の基板の品質を保証することができる電子部品実装システムおよび電子部品実装方法を提供すること。
【解決手段】複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ライン1によって実装基板を製造する電子部品実装において、検査装置M2,M5,M7により要修正と判定され電子部品実装ライン1から取り出されて不良修正作業が行われ、電子部品実装ラインに再投入された基板につき、ホスト装置3は当該基板が不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定する。これにより、不良修正作業の作業内容に応じた検査が再実行されることを確保して、修正作業後の基板の品質を保証することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品を基板に実装する電子部品実装システムおよび電子部品実装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品を基板に実装する電子部品実装システムにおいては、半田印刷装置や電子部品実装装置などの複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ラインに沿って基板を搬送し、上流側から搬入された基板に対して半田印刷や部品実装などの作業工程を順次実行することにより実装基板が製造される。電子部品実装ラインには検査装置が組み込まれており(例えば特許文献1参照)、各作業工程実行後の基板を対象として、所定の検査項目について作業結果の良否判定が行われる。これらの検査において不良判定がなされた基板は、電子部品実装ラインから取り出され、各基板の不良内容に応じて廃棄処分や不良修正作業などの不良処理の対象となる。
【0003】
このような不良処理は一般にマシンオペレータによって行われ、オペレータが目視判定することによって修正可能と判断された基板については、マシンオペレータの手作業によって修正作業が実行される。そして修正作業後の基板は、マシンオペレータの目視による良否判定の後に電子部品実装ラインに投入される。
【特許文献1】特開2006−214820号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上述の特許文献例を含め従来の電子部品実装システムにおいては、次に述べるような問題点があった。前述のように実装ラインから取り出された不良基板の処置については、修正作業の内容や作業結果の良否判定を含めて、専らマシンオペレータの判断に委ねられていた。このためマシンオペレータの判断に誤りがあった場合には、不完全な修正作業が行われた結果なお不良部分を含む基板がそのまま後工程に送られる結果となっていた。このように従来の電子部品実装システムにおいては、検査によって不良と判定され実装ラインから取り出された基板については、品質保証の観点を踏まえた明確な処理方法が確立されておらず、電子部品実装ラインに投入された修正作業後の基板の品質は必ずしも保証されないという課題があった。
【0005】
そこで本発明は、電子部品実装ラインに投入された修正作業後の基板の品質を保証することができる電子部品実装システムおよび電子部品実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子部品実装システムは、複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ラインに沿って基板を搬送し前記各装置によって複数の作業工程を順次実行することにより実装基板を製造する電子部品実装システムであって、前記複数の作業工程を実行するための複数の電子部品実装用装置および前記複数の作業工程のそれぞれについて作業結果を検査して不良修正作業の要否を判定する複数の検査装置と、前記検査装置による判定結果を各基板の識別情報と関連付けて個別の基板ごとの検査履歴として記憶する記憶手段と、前記電子部品実装用装置および検査装置に設けられ上流側から搬送された基板に付与された前記識別情報を読み取って各基板を個別に識別する基板識別手段と、前記複数の検査装置の下流側に付設され前記基板を電子部品実装ラインから取り出すための基板取出ステーションと、前記複数の検査装置の上流側に付設され前記基板取出ステーションから取り
出された後の基板を前記電子部品実装ラインに投入するための基板投入ステーションと、前記記憶手段から読み出された前記検査履歴および前記基板識別手段によって読み出された前記識別情報に基づいて当該基板が不良修正作業の対象となる要修正基板に該当するか否かを判定する修正要否判定手段と、前記要修正基板に該当すると判定されて前記電子部品実装ラインから取り出され前記不良修正作業が実行された後に前記電子部品実装ラインに投入された基板につき、当該基板が前記不良修正作業の作業内容に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを前記検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定する搬送許否判定手段とを備えた。
【0007】
本発明の電子部品実装方法は、複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ラインに沿って基板を搬送し前記各装置によって複数の作業工程を順次実行することにより実装基板を製造する電子部品実装方法であって、前記電子部品実装ラインは、前記複数の作業工程を実行するための複数の電子部品実装用装置および前記複数の作業工程のそれぞれについて作業結果を検査して不良修正作業の要否を判定する複数の検査装置と、前記検査装置による判定結果を各基板の識別情報と関連付けて個別の基板ごとの検査履歴として記憶する記憶手段と、前記電子部品実装用装置および検査装置に設けられ上流側から搬送された基板に付与された前記識別情報を読み取って各基板を個別に識別する基板識別手段と、前記複数の検査装置の下流側に付設され前記基板を電子部品実装ラインから取り出すための基板取出ステーションと、前記複数の検査装置の上流側に付設され前記基板取出ステーションを経由して取り出された後の基板を前記電子部品実装ラインに投入するための基板投入ステーションとを備え、前記記憶手段から読み出された前記検査履歴および前記基板識別手段によって読み取られた前記識別情報に基づいて当該基板が不良修正作業の対象となる要修正基板に該当するか否かを判定する修正要否判定工程と、前記要修正基板に該当すると判定された基板を前記基板取出ステーションを経由して取り出す基板取出し工程と、取り出された基板を対象として前記不良修正作業を実行する不良修正作業工程と、前記不良修正作業が実行された後の基板を前記電子部品実装ラインに投入する基板投入工程と、前記電子部品実装ラインに投入された基板につき、当該基板が前記不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを前記検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定する搬送許否判定工程とを含む。
【0008】
本発明によれば、検査により要修正と判定され電子部品実装ラインから取り出されて不良修正作業が行われ、電子部品実装ラインに再投入された基板につき、当該基板が不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定することにより、不良修正作業の作業内容に応じた検査が再実行されることを確保して、修正作業後の基板の品質を保証することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの構成説明図、図2は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムに用いられる基板取出ステーション、基板投入ステーションの斜視図、図3は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの制御系の構成を示すブロック図、図4は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムのホスト装置の記憶部および処理部の機能を示すブロック図、図5,図6は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムによる電子部品実装方法のフロー図、図7は本発明の一実施の形態の電子部品実装方法における基板のオフライン修正処理のフロー図である。
【0010】
まず図1を参照して、電子部品実装システムの構成について説明する。電子部品実装システムは、複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ライン1に沿って基板を搬送し、各装置によって複数の作業工程を順次実行することにより実装基板を製造する機
能を有しており、電子部品実装ライン1を構成する各装置は、通信ネットワーク2を経由して相互に接続されるとともに、ホスト装置3によって統括して制御される。
【0011】
電子部品実装ライン1の構成を説明する。電子部品実装ライン1は、複数の作業工程を実行するための複数の作業装置(電子部品実装用装置)としての半田印刷装置M1、電子部品実装装置M3,M4、リフロー装置M6およびこれらの各作業装置の下流側に隣接して配置された印刷検査装置M2、実装検査装置M5および接合検査装置M7を備えている。印刷検査装置M2、実装検査装置M5および接合検査装置M7は、複数の作業工程、すなわち半田印刷工程、電子部品実装工程およびリフロー工程のそれぞれについて作業結果を検査して不良修正作業の要否を判定する機能を有している。
【0012】
半田印刷装置M1の上流側には基板搬入部4が付設されており、基板搬入部4は上流側から供給される実装対象の基板8(図2(b)参照)を半田印刷装置M1に搬送する。印刷検査装置M2、実装検査装置M5、接合検査装置M7の上流側には、それぞれ基板受渡装置5A、5B、5Cが、また下流側にはそれぞれ基板受渡装置6A、6B、6Cが付設されている。基板受渡装置5A、5B、5C、基板受渡装置6A、6B、6Cはいずれも上流側と下流側に位置する各装置との間での基板8の受渡しを行う機能を有しており、後述するように、基板受渡装置6A、6B、6Cは、検査によって不良判定がなされた基板8をオフラインで修正するために電子部品実装ライン1から取り出す基板取り出しステーションとして用いられ、基板受渡装置5A、5B、5Cは、修正後の基板8を電子部品実装ライン1に再投入するための基板投入ステーションとして用いられる。
【0013】
すなわちこの電子部品実装システムは、複数の検査装置の下流側に付設され基板を電子部品実装ライン1から取り出すための基板取出ステーションと、複数の検査装置の上流側に付設され基板取出ステーションから取り出された後の基板を電子部品実装ライン1に投入するための基板投入ステーションとを備えた構成となっている。そして本実施の形態においては、基板取出ステーションおよび基板投入ステーションは、作業装置(電子部品実装用装置)と検査装置との間で基板の受け渡しを行う基板受渡装置に設けられている。
【0014】
なお基板取出ステーションおよび基板投入ステーションを基板受渡装置に設ける替わりに、作業装置や検査装置自体のカバー扉を開放することにより、オペレータが手動操作によって基板の出し入れを容易に行うことができる場合には、作業装置や検査装置自体に、基板取出ステーションおよび基板投入ステーションを兼務させることができる。この場合にはこれらの装置が、カバー扉がホスト装置3から指示された特定タイミングにおいてのみ開放可能となるような扉開閉制御機能を備えていることが条件となる。
【0015】
半田印刷装置M1は、基板搬入部4を経由して供給された基板8に電子部品接合用の半田を印刷する作業を行う。印刷検査装置M2は、半田印刷装置M1による印刷作業後の基板8をカメラによって撮像し、撮像データを画像認識処理することにより、印刷作業の良否を判定する。印刷検査方法としては、カメラによって取得した画像を認識処理する方法の他、印刷後の半田の形状を3次元測定して良否判定する方法など、画像認識以外の方法を用いてもよい。
【0016】
電子部品実装装置M3,M4、は、半田印刷装置M1によって半田が印刷され、印刷検査装置M2によって検査された後の基板8に電子部品を実装する作業を行う。実装検査装置M5は電子部品実装装置M3,M4、による部品実装作業後の基板8をカメラによって撮像し、撮像データを画像認識処理することにより、部品実装作業の良否を判定する。リフロー装置M6は、実装検査装置M5によって部品実装が良好と判定された基板8を所定温度で加熱することにより、基板8に印刷された半田を溶融固化させて電子部品を基板8に半田接合する。接合検査装置M7は半田接合後の基板8をカメラで撮像し、撮像データ
を画像認識処理することにより、半田接合状態の良否を判定する。
【0017】
半田印刷装置M1〜接合検査装置M7および基板受渡装置5A、5B、5C、基板受渡装置6A、6B,6Cには、それぞれバーコードリーダ7が設けられている。電子部品実装ライン1による実装対象となる各基板8には、基板の識別情報である基板IDが付与されたバーコードラベル9が貼付されており(図2(b)参照)、上流から搬送された各基板8のバーコードラベル9をバーコードリーダ7によって読み取ることにより、各基板8を個別に識別することができるようになっている。すなわちバーコードリーダ7は、電子部品実装用装置および検査装置に設けられ、上流側から搬送された基板に付与された前記識別情報を読み取って各基板を個別に識別する基板識別手段となっている。
【0018】
なお基板8に貼着されたバーコードラベル9をバーコードリーダ7によって読み取る構成に替えて、各基板8にICタグなど電磁的手段によって情報を書き込み・読み出しが可能な記憶媒体を装着し、各装置にバーコードリーダ7に替えてタグリーダ・ライタを装着するようにしてもよい。この場合には、各装置に配置されたタグリーダ・ライタが、基板に付与された識別情報を読み取って各基板を個別に識別する基板識別手段となる。
【0019】
次に図2を参照して、基板受渡装置5A、5B、5C、6A、6B,6Cの構造および機能について説明する。図2に示すように、基板受渡装置5A、5B、5C、6A、6B,6Cはいずれも同構造であり、支持ブラケット10によって支持された搬送フレーム11に、基板8をガイドして搬送するための搬送レール12を水平に配設した構成となっている。これらの装置が、電子部品実装ライン1を構成する各装置の間に介在した状態では、搬送レール12は各装置に設けられた基板搬送機構の搬送コンベアと連結された状態となり、搬送レール12を経由して上流側装置から下流側装置へ基板8が搬送され受け渡される。
【0020】
基板8には、図2(b)に示すように、各基板8を個別に識別するためのバーコードラベル9が設けられており、基板8が電子部品実装ライン1に沿って下流に搬送される過程において、各装置に設けられたバーコードリーダ7によってバーコードラベル9が読み取られ、これにより基板8は個別に識別されながら各装置の作業対象となる。この識別結果によって、当該基板8が検査によって不良と判定された不良基板など、電子部品実装ライン1から取り出される基板であると判明した場合には、ストッパ17を作動させることにより、基板8はその位置に停止し、取出しが可能となる。
【0021】
図2(a)に示すように、搬送レール12はカバー部材13によって覆われており、カバー部材13には基板8の出し入れを可能とする大きさの扉部材14が開閉自在に設けられている。扉部材14には係止部15が設けられており、カバー部材13には係止部15に対応する位置にロック機構16が設けられている。扉部材14が閉じられた状態では、係止部15は遠隔制御可能なロック機構16によって機械的に係止または電磁力によって固定されており、扉部材14はロックされて開放が禁止された状態にある。扉部材14を開放して基板8を出し入れする必要がある場合には、ホスト装置3から通信ネットワーク2を経由してロック機構16に扉開放許可指令を送信することにより、扉部材14の開放が可能な状態となる。
【0022】
次に図3を参照して、電子部品実装システムの制御系の構成を説明する。図3において、ホスト装置3は記憶部31、処理部32を備えており、処理部32は通信部33を経由して、半田印刷装置M1、電子部品実装装置M3,M4、リフロー装置M6など基板8を対象として電子部品実装のための作業を実行する作業装置や、印刷検査装置M2、実装検査装置M5、接合検査装置M7などの検査装置、さらに基板投入ステーションとしての基板受渡装置5A、5B、5Cや基板取出ステーションとしての基板受渡装置6A、6B、
6Cと接続されている。
【0023】
作業装置(半田印刷装置M1、電子部品実装装置M3,M4、リフロー装置M6)は、作業部20、基板搬送部21、読取部22、記憶部23、制御部24および通信部25を備えている。作業部20はそれぞれの装置種類に応じて、基板8を対象とした電子部品実装のための各種作業を実行する。すなわち半田印刷装置M1の作業部20は基板8に半田を印刷するためのスクリーン印刷作業を実行し、電子部品実装装置M3,M4の作業部20は半田印刷後の基板8に電子部品を実装する部品実装作業を実行する。そしてリフロー装置M6の作業部20は、電子部品実装後の基板8を加熱して、電子部品を基板に半田接合するためのリフロー作業を実行する。
【0024】
基板搬送部21は、各作業装置において基板8を上流から下流へ搬送する基板搬送動作を行う。読取部22は、各作業装置に搬入された基板8に貼付されたバーコードラベル9をバーコードリーダ7によって読み取る処理を行う。記憶部23は各作業装置において作業動作を行うために必要な各種プログラムやデータを記憶する。制御部24は、記憶部23に記憶されたプログラムやデータに基づいて作業部20、基板搬送部21、読取部22の各部を制御する。通信部25は、ホスト装置3の通信部33と通信ネットワーク2を経由して接続されており、処理部32と制御部24との制御信号の授受を行う。
【0025】
印刷検査装置M2、実装検査装置M5、接合検査装置M7は、計測部40、基板搬送部41、読取部42、記憶部43、制御部44および通信部45を備えている。計測部40はそれぞれの装置種類に応じて、基板8を対象とした検査のための計測処理を実行する。すなわち印刷検査装置M2の計測部40は半田印刷後の基板8を対象とした半田印刷検査のための計測処理を実行し、実装検査装置M5の計測部40は部品実装後の基板8を対象とした実装状態検査のための計測処理を実行する。そして接合検査装置M7の作業部20はリフロー作業後の基板8を対象とした半田接合状態検査のための計測処理を実行する。
【0026】
基板搬送部41は、各装置において基板8を上流から下流へ搬送する基板搬送動作を行う。読取部42は、各検査装置に搬入された基板8に貼付されたバーコードラベル9をバーコードリーダ7によって読み取る処理を行う。記憶部43は各検査装置において作業動作を行うために必要な各種プログラムやデータを記憶する。制御部44は、記憶部43に記憶されたプログラムやデータに基づいて計測部40、基板搬送部41、読取部42の各部を制御する。通信部45は、ホスト装置3の通信部33と通信ネットワーク2を経由して接続されており、処理部32と制御部44との制御信号に授受を行う。
【0027】
基板受渡装置5A、5B、5Cは、扉開閉部50、基板搬送部51、読取部52、制御部54および通信部55を備えている。扉開閉部50はそれぞれの基板受渡装置に備えられた扉部材14の開閉許可のための動作を行う。基板搬送部51は、各基板受渡装置において基板8を上流から下流へ搬送する基板搬送動作を行う。読取部52は、各基板受渡装置に搬入された基板8に貼付されたバーコードラベル9をバーコードリーダ7によって読み取る処理を行う。制御部54は扉開閉部50、基板搬送部51、読取部52の各部を制御する。通信部55は、ホスト装置3の通信部33と通信ネットワーク2を経由して接続されており、処理部32と制御部54との制御信号に授受を行う。
【0028】
基板受渡装置6A、6B,6Cは、扉開閉部60、基板搬送部61、読取部62、制御部64および通信部65を備えている。扉開閉部60、基板搬送部61、読取部62、制御部64および通信部65は、基板受渡装置5A、5B、5Cの扉開閉部50、基板搬送部51、読取部52、制御部54および通信部55と同様の機能を有している。
【0029】
次に図4を参照して、ホスト装置3に備えられた記憶部31、処理部32の機能を説明
する。記憶部31には、図4(a)に示すように、検査プロセス記憶部31a、検査履歴記憶部31bが設けられている。検査プロセス記憶部31aは、印刷検査装置M2、実装検査装置M5、接合検査装置M7において実行される検査作業のプロセス、すなわち良否判定の対象となる検査項目と検査の対象となる作業項目との実行順序を示すデータを記憶する。検査履歴記憶部31bは、各検査装置によって実行された検査の結果を各基板8の識別情報とリンクさせて検査履歴として記憶する。すなわち検査履歴記憶部31bは、検査装置による判定結果を各基板の識別情報と関連付けて個別の基板ごとの検査履歴として記憶する記憶手段となっている。
【0030】
なお、ホスト装置3の記憶部31に個別の基板ごとの検査履歴を記憶させる替わりに、基板8に予めICタグなどデータの書き込み・読み出しが可能な記憶媒体を装着しておき、印刷検査装置M2、実装検査装置M5、接合検査装置M7に備えられたICタグリーダ・ライタによって、検査実行時に直接書き込むようにしてもよい。この場合には、各基板に装着されたICタグが、検査装置による判定結果を各基板の識別情報と関連付けて個別の基板ごとの検査履歴として記憶する記憶手段として機能する。
【0031】
図4(b)に示すように、処理部32は、修正要否判定処理部32a、基板取出投入処理部32b、基板搬送制御処理部32cを備えている。修正要否判定処理部32aは、バーコードリーダ7によって読み取られたバーコードラベル9の基板IDと検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴とに基づいて、各基板8が不良の修正作業を必要とする要修正基板に該当するか否かを判定する処理を行う。すなわち、修正要否判定処理部32aは、記憶手段から読み出された検査履歴および基板識別手段によって読み出された識別情報に基づいて当該基板が不良修正作業の対象となる要修正基板に該当するか否かを判定する修正要否判定手段となっている。
【0032】
基板取出投入処理部32bは、要修正基板と判断された基板を基板受渡装置6A、6B,6Cのうちのいずれの基板取出ステーションを経由して電子部品実装ライン1から取り出し、基板受渡装置5A、5B、5Cのうちのいずれの基板投入ステーションを経由して電子部品実装ライン1に再投入するかを特定する処理を行う。この処理は、検査プロセス記憶部31aに記憶された検査プロセスデータおよび検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴とに基づいて実行される。
【0033】
このように基板取出ステーションおよび基板投入ステーションが特定されることにより、特定された基板取出ステーションおよび基板投入ステーション以外では扉部材14がロックされたままとなって基板取出・基板投入が禁止される。したがって、基板取出投入処理部32bは、要修正基板に該当するとして電子部品実装ライン1から取り出され、不良修正作業が実行された後の基板を電子部品実装ライン1に投入する際に経由すべき基板投入ステーションを、検査履歴を参照して限定し、他の基板投入ステーションを経由しての当該基板の電子部品実装ライン1への投入を禁止する基板投入ステーション限定手段となっている。
【0034】
基板搬送制御処理部32cは、オフラインで不良修正作業が実行された後に電子部品実装ライン1に再投入された基板8を下流に搬送するに際し、検査プロセス記憶部31aに記憶された検査プロセスデータおよび検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴とに基づいて、当該基板がオフラインで実行された不良修正作業に応じた再検査を経たものであるか否かを判定した上で、下流側への搬送を許可する処理を行う。すなわち、基板搬送制御処理部32cは、要修正基板に該当すると判定されて電子部品実装ラインから取り出され不良修正作業が実行された後に電子部品実装ラインに投入された基板につき、当該基板が不良修正作業の作業内容に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定する搬送許否判定手段とな
っている。
【0035】
次に、この電子部品実装システムによって実行される電子部品実装方法、すなわち電子部品実装ライン1に沿って基板を搬送し各装置によって複数の作業工程を順次実行することにより、実装基板を製造する電子部品実装方法について、図5,図6のフローに沿って説明する。まず上流側から基板搬入部4を経由して搬送された基板8は、半田印刷装置M1に投入される(ST1)。次いで、バーコードリーダ7によって基板8に付されたバーコードラベル9を読み取ることにより、各基板の識別情報である基板IDが読み取られる(ST2)。そして半田印刷装置M1によって基板8にはんだ印刷が実行される(ST3)。印刷後の基板8は基板受渡装置5Aを経由して印刷検査装置M2に搬入され、ここで同様に基板IDが読み取られる(ST4)。
【0036】
次いで印刷検査装置M2によってはんだ印刷が行われた後の基板8を対象として、はんだ印刷状態検査が実行され(ST5)、「はんだ正常」すなわち半田印刷状態が正常であるか否かが判定される(ST6)。ここで、正常でない場合には、後述するオフライン修正処理が実行され(ST7)、修正後の基板8は電子部品実装ライン1に再投入されて再度はんだ印刷状態検査が実行される。ここで再度「はんだ正常」でないと判定された場合には、オフライン修正処理が再度実行される。このようにして印刷検査装置M2によって実行された検査結果は上述の再検査の検査結果を含め、全て基板8の基板ID情報と関連付けられた検査履歴データとして、ホスト装置3の検査履歴記憶部31bに記憶される。
【0037】
(ST6)にて「はんだ正常」であると判断された基板8は、検査履歴チェックの対象となる。基板受渡装置6Bに搬入された基板8はここで基板IDが読み取られ、この基板ID情報を検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴情報と照合することにより、「はんだ正常」の履歴があるか否かがチェックされる(ST9)。すなわち、検査履歴記憶部31bに当該基板IDの基板8について検査結果として「はんだ正常」が記録されているか否かが確認され、「はんだ正常」の履歴が確認できない場合には、不良修正後の再検査が実行されないなど何らかの不正常事態が発生したと判断してエラー報知する(ST10)。
【0038】
すなわち、ここでは電子部品実装ライン1に再投入された基板につき、不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定するようにしている。(ST9)にて「はんだ正常」の履歴ありが確認された場合には、当該基板8の下流への搬送が許可されて基板受渡装置6Aを経由して電子部品実装装置M3,M4に順次搬入され、電子部品実装装置M3,M4によって基板8に部品実装作業が実行される(ST11)。部品実装作業後の基板8は、基板受渡装置5Bを経由して実装検査装置M5に搬入され、ここで同様に基板IDが読み取られる(ST12)。
【0039】
次いで電子部品実装装置M3,M4によって部品実装作業が行われた後の基板8を対象として、部品実装状態検査が実行され(ST13)、「実装正常」すなわち部品実装状態が正常であるか否かが判定される(ST14)。ここで、正常でない場合には、後述するオフライン修正処理が実行され(ST15)、修正後の基板8は電子部品実装ライン1に再投入されて、再度実装状態検査が実行される。ここで再度「実装正常」でないと判定された場合には、再度オフライン修正処理が実行され、このようにして実装検査装置M5によって実行された検査結果は、前述と同様に全て基板8の基板ID情報と関連付けられた検査履歴データとして、ホスト装置3の検査履歴記憶部31bに記憶される。
【0040】
(ST14)にて「実装正常」であると判断された基板8は、同様に検査履歴チェックの対象となる。基板受渡装置6Bに搬入された基板8はここで基板IDが読み取られ(S
T16)、この基板ID情報を検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴情報と照合することにより、「実装正常」の履歴があるか否かがチェックされる(ST17)。すなわち、検査履歴記憶部31bに当該基板IDの基板8について検査結果として「実装正常」が記録されているか否かが確認され、「実装正常」の履歴が確認できない場合には、何らかの不正常事態が発生したと判断してエラー報知する(ST18)。
【0041】
すなわち、ここでも同様に、電子部品実装ライン1に再投入された基板につき、不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定するようにしている。(ST17)にて「実装正常」の履歴ありが確認された場合には、基板8は「6B」を経由してリフロー装置M6に搬入され、リフロー装置M6によってリフロー作業が実行される(ST19)。部品実装作業後の基板8は基板受渡装置5Cを経由して接合検査装置M7に搬入され、ここで同様に基板IDが読み取られる(ST20)。
【0042】
次いでリフロー装置M6によってリフロー作業が行われた後の基板8を対象として、部接合状態検査が実行され(ST21)、「接合正常」すなわちリフローによる半田接合状態が正常であるか否かが判定される(ST22)。ここで、正常でない場合には、後述するオフライン修正処理が実行され(ST23)、修正後の基板8は電子部品実装ライン1に再投入されて再度リフロー装置M6による接合状態検査が実行される。ここで再度「接合正常」でないと判定された場合には、再度オフライン修正処理が実行され、このようにして接合検査装置M7によって実行された検査結果は、前述と同様に全て基板8の基板ID情報と関連付けられた検査履歴データとしてホスト装置3の検査履歴記憶部31bに記憶される。
【0043】
(ST22)にて「接合正常」であると判断された基板8は、同様に検査履歴チェックの対象となる。基板受渡装置6Cに搬入された基板8は、ここで基板IDが読み取られ(ST24)、この基板ID情報を検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴情報と照合することにより、「接合正常」の履歴があるか否かがチェックされる(ST15)。すなわち、検査履歴記憶部31bに当該基板IDの基板8について検査結果として「接合正常」が記録されているか否かが確認され、「接合正常」の履歴が確認できない場合には、何らかの不正常事態が発生したと判断してエラー報知する(ST26)。
【0044】
すなわち、ここでも同様に、電子部品実装ライン1に再投入された基板につき、不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定するようにしている。そして(ST25)にて「接合正常」の履歴があると確認された基板8は、基板受渡装置6Cを経由して下流側の後工程へ搬出される(ST27)。
【0045】
次に、図7を参照して、上述の(ST7)、(ST15)、(ST23)で実行されるオフライン修正処理について、図7を参照して説明する。このオフライン修正処理は、作業装置である半田印刷装置M1、電子部品実装装置M3,M4、リフロー装置M6によって電子部品実装用の作業が実行された基板8を、印刷検査装置M2、実装検査装置M5、接合検査装置M7によって検査した結果、修正が必要な要修正基板にであると判定された基板8を電子部品実装ライン1から取り出し、必要な修正作業を行った後に電子部品実装ライン1に再投入する際の処理を示すものである。
【0046】
印刷検査装置M2、実装検査装置M5、接合検査装置M7によって所定項目について検査が実行されると、これらの検査装置による検査結果は、検査履歴としてホスト装置3の検査履歴記憶部31bに記憶される。そして基板8が各検査装置の下流側に隣接して配置された基板受渡装置(基板取出ステーション)に搬入されると、修正要否判定処理部32
aは当該基板受渡装置のバーコードリーダ7による当該基板8の識別情報と検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴とを照合することにより、当該基板8が不良修正作業の対象となるか否かを判定する。すなわち、記憶手段である検査履歴記憶部31bから読み出された検査履歴および基板識別手段であるバーコードリーダ7によって読み取られた識別情報に基づいて、当該基板8が不良修正作業の対象となる要修正基板に該当するか否かを判定する(修正要否判定工程)。
【0047】
この判定において、当該基板8が要修正基板に該当すると判定された場合には、基板取出投入処理部32bは、当該基板8を電子部品実装ライン1から取り出す際に経由すべき基板取出ステーションおよび修正作業後の基板8を投入する際に経由すべき基板投入ステーションを検査プロセス記憶部31aに記憶された検査プロセスデータを参照して特定し、該当する基板受渡装置に指令を送出する。すなわち、不良を検出した検査装置の下流の基板受渡装置を基板取出ステーションとして特定し、当該検査装置の上流の基板受渡装置を基板投入ステーションとして特定する。
【0048】
このようにして基板取出投入処理部32bによって基板取出ステーションおよび基板投入ステーションを特定する処理が終わると、まず、ホスト装置3は特定された基板取出ステーションに対応する基板受渡装置に、扉開指令を送出する。これにより指令を受けた基板受渡装置においては、ロック機構16によるロックが解除されて(ST31)、扉部材14を開放して基板8を取り出すことが可能な状態となる。これとともに、信号灯などの報知手段によって要修正基板の取出しを促す旨の報知が行われる。
【0049】
この報知を承けて、マシンオペレータは要修正基板に該当すると判定された基板を、特定された基板取出ステーションを経由して取出す(基板取出し工程)(ST32)。次いで、取り出された基板8を対象として、オフラインにて必要な不良修正作業をオフラインにて実行する(不良修正作業工程)(ST33)。例えばはんだ印刷状態が不良であると判定された基板を対象とする場合には、ディスペンサなどで半田を追加して塗布したり、正規位置よりはみ出して印刷された半田を除去する修正作業が実行される。
【0050】
不良修正作業を実行した後マシンオペレータは、基板8を再び電子部品実装ラインに投入する(基板投入工程)。このとき、基板取出投入処理部32bによって特定され扉開指令が送出された基板投入ステーションのロック機構16によるロックが解除され(ST34)、基板投入ステーションの扉部材14が開状態となるとともに、信号灯などの報知手段によってこの基板投入ステーションを経由して当該基板を投入すべき旨が報知される。これにより、マシンオペレータは、基板取出投入処理部32bによって特定された基板投入ステーションを経由して、基板8を電子部品実装ライン1に再投入する(ST35)。再投入後の基板8は実行された修正作業の内容に応じた検査装置による検査工程を経て、下流側へ搬送される。このとき、特定された基板投入ステーション以外の基板受渡装置では扉部材14はロック状態のままであり、基板の投入が行えないようになっている。
【0051】
すなわち、基板投入工程において不良修正作業後の基板を投入する際に経由すべき基板投入ステーションを、検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴を参照して限定し、他の基板投入ステーションを経由しての当該基板の電子部品実装ラインへ1の投入を禁止する。これにより、投入された基板は必ず不良修正の作業内容に応じた検査装置を通過することとなり、作業内容に応じた検査の再実行が確保される。これとともに、基板搬送制御処理部32cは、電子部品実装ライン1に投入された基板につき、当該基板が不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定する(搬送許否判定工程)。これにより不良修正作業後に電子部品実装ライン1に再投入された基板8が再検査を経ないまま下流へ搬送される不具合を確実に防止することができる。
【0052】
なお検査によって判定された不良の種類や、対象となる基板の種類によっては、基板投入工程において当該基板を投入する際に経由すべき基板投入ステーションを、常に電子部品実装ライン1の最上流に位置する基板投入ステーション5Aに限定し、不良修正作業が実行された基板が必ず印刷検査装置M2を通過するようにしてもよい。すなわちはんだ印刷状態検査によって印刷の不良が検出され、はんだ印刷状態を改善するための修正作業が行われた基板のみならず、実装状態検査によって不良と判定され、電子部品の搭載位置や姿勢などの手直しを内容とする不良修正作業が実行された場合においても、修正作業後の基板が必ず印刷検査装置M2を通過するようにする。この場合には、検査履歴記憶部31bに記憶された検査履歴を参照して不良修正箇所を特定し、修正により未実装状態となった箇所のみについて検査を行うようにしてもよい。
【0053】
これにより、不良修正作業において新たな不良を誘発したような場合、すなわち基板に実装された電子部品の搭載位置や姿勢などの手直しにおいて、マシンオペレータの不注意な取り扱いなどにより既に印刷された半田に部分的な型崩れなどの不良を生じた場合においても、新たに誘発された不良を印刷検査装置M2によって検出することができる。したがって、不良修正作業によって新たに生じた不良を有する基板がそのまま後工程に送られる不具合を有効に防止することができる。
【0054】
上記説明したように、本実施の形態に示す電子部品実装システムにおいては、検査により要修正と判定され電子部品実装ラインから取り出されて不良修正作業が行われた後の基板を電子部品実装ラインに投入する基板投入工程において、当該基板を再投入する際に経由すべき基板投入ステーションを検査履歴を参照して限定し、さらに電子部品実装ラインに再投入された基板につき、不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定することにより、不良修正作業の作業内容に応じた検査の再実行を確保して、修正作業後の基板の品質を保証することができる。
【0055】
なお上記実施の形態においては、不良修正作業後の基板を再投入する際に経由すべき基板投入ステーションの限定と、不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを検査履歴に基づいて判断して行われる当該基板の下流への搬送許否判定とを併せて実行する例を示しているが、いずれか一方のみを行うことによっても、修正作業後の基板の品質を保証することが可能である。但し、品質保証の万全を期すためには、上述の2つを併せて実行することが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の電子部品実装システムおよび電子部品実装方法は、不良修正作業の作業内容に応じた検査が再実行されることを確保して、修正作業後の基板の品質を保証することができるという効果を有し、複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ラインによって基板に電子部品を実装して実装基板を製造する分野において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの構成説明図
【図2】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムに用いられる基板取出ステーション、基板投入ステーションの斜視図
【図3】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの制御系の構成を示すブロック図
【図4】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムのホスト装置の記憶部および処理部の機能を示すブロック図
【図5】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムによる電子部品実装方法のフロー図
【図6】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムによる電子部品実装方法のフロー図
【図7】本発明の一実施の形態の電子部品実装方法における基板のオフライン修正処理のフロー図
【符号の説明】
【0058】
1 電子部品実装ライン
2 通信ネットワーク
3 ホスト装置
5A、5B、5C 基板受渡装置(基板投入ステーション)
6A、6B、6C 基板受渡装置(基板取出ステーション)
7 バーコードリーダ
8 基板
9 バーコードラベル
M1 半田印刷装置
M2 印刷検査装置
M3,M4 電子部品実装装置
M5 実装検査装置
M6 リフロー装置
M7 接合検査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ラインに沿って基板を搬送し前記各装置によって複数の作業工程を順次実行することにより実装基板を製造する電子部品実装システムであって、
前記複数の作業工程を実行するための複数の電子部品実装用装置および前記複数の作業工程のそれぞれについて作業結果を検査して不良修正作業の要否を判定する複数の検査装置と、
前記検査装置による判定結果を各基板の識別情報と関連付けて個別の基板ごとの検査履歴として記憶する記憶手段と、
前記電子部品実装用装置および検査装置に設けられ上流側から搬送された基板に付与された前記識別情報を読み取って各基板を個別に識別する基板識別手段と、
前記複数の検査装置の下流側に付設され前記基板を電子部品実装ラインから取り出すための基板取出ステーションと、
前記複数の検査装置の上流側に付設され前記基板取出ステーションから取り出された後の基板を前記電子部品実装ラインに投入するための基板投入ステーションと、
前記記憶手段から読み出された前記検査履歴および前記基板識別手段によって読み出された前記識別情報に基づいて当該基板が不良修正作業の対象となる要修正基板に該当するか否かを判定する修正要否判定手段と、
前記要修正基板に該当すると判定されて前記電子部品実装ラインから取り出され前記不良修正作業が実行された後に前記電子部品実装ラインに投入された基板につき、当該基板が前記不良修正作業の作業内容に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを前記検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定する搬送許否判定手段とを備えたことを特徴とする電子部品実装システム。
【請求項2】
複数の装置を直列に連結して構成された電子部品実装ラインに沿って基板を搬送し前記各装置によって複数の作業工程を順次実行することにより実装基板を製造する電子部品実装方法であって、
前記電子部品実装ラインは、前記複数の作業工程を実行するための複数の電子部品実装用装置および前記複数の作業工程のそれぞれについて作業結果を検査して不良修正作業の要否を判定する複数の検査装置と、前記検査装置による判定結果を各基板の識別情報と関連付けて個別の基板ごとの検査履歴として記憶する記憶手段と、前記電子部品実装用装置および検査装置に設けられ上流側から搬送された基板に付与された前記識別情報を読み取って各基板を個別に識別する基板識別手段と、前記複数の検査装置の下流側に付設され前記基板を電子部品実装ラインから取り出すための基板取出ステーションと、前記複数の検査装置の上流側に付設され前記基板取出ステーションを経由して取り出された後の基板を前記電子部品実装ラインに投入するための基板投入ステーションとを備え、
前記記憶手段から読み出された前記検査履歴および前記基板識別手段によって読み取られた前記識別情報に基づいて当該基板が不良修正作業の対象となる要修正基板に該当するか否かを判定する修正要否判定工程と、
前記要修正基板に該当すると判定された基板を前記基板取出ステーションを経由して取り出す基板取出し工程と、
取り出された基板を対象として前記不良修正作業を実行する不良修正作業工程と、
前記不良修正作業が実行された後の基板を前記電子部品実装ラインに投入する基板投入工程と、
前記電子部品実装ラインに投入された基板につき、当該基板が前記不良修正作業に対応する検査装置による再検査が実行されたか否かを前記検査履歴に基づいて判断して、当該基板の下流への搬送の許否を判定する搬送許否判定工程とを含むことを特徴とする電子部品実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−21467(P2009−21467A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183971(P2007−183971)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】