説明

電池内部状態検出装置

【課題】電池を開封することなく電池要素内に気泡が生じているか否かあるいは電池要素内のいずれの位置に気泡が生じているか否かを検出し得る装置を提供する。
【解決手段】電極(4、6)を電解質層(5)を介して積層することにより電池要素(2)を構成する電池(1)の電池内部状態検出装置であって、電池要素(2)の一方の側より電池要素(2)内部に向けて超音波を入射する超音波発振子(26)と、電池要素(2)内部で反射してきた超音波を電池要素(2)の一方の側と同じ側で受信する超音波受信子(27)とを電池要素(2)の外部に設け、超音波受信子(27)により得られる信号に基づいて電池要素内に気泡が生じているか否かを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は電池内部状態検出装置、特に積層型電池の内部状態の検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透過法を用いた超音波診断方法がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−291832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ラミネート型電池の膨張の原因には、電極内やセパレータ内に電解液が十分に浸透したために電極そのものが膨張している場合と、電解液のガス化(気化)に起因する場合とがあり、電極内やセパレータ内の気泡の発生はイオンの流れを遮断し電流を流れなくするため単電池層内に面内バラツキが生じ電池の劣化を促進する。このため、電池を開封することなく電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否かを検出し得る装置が望まれている。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では上記の要求を満たすことができない。すなわち、上記特許文献1の技術では、電池要素の一方の側より入射した超音波が入射した側とは反対側へと透過することを前提としている。ところが、電極内やセパレータ内に気泡が発生した場合、電池要素の一方の側より入射した超音波は気泡との界面で全反射し、反射した超音波は入射したと同じ側へと戻るため、入射した側とは反対側へと超音波が透過しなくなってしまう。上記特許文献1の技術では電池内の電極の崩落や電極活物質の剥離による電池の劣化に起因して超音波が電池内を透過し易くなることに着目するものであるため、電極内またはセパレータ内の気泡の発生の有無についてや電極内またはセパレータ内の気泡の発生している位置までは診断(検出)できないのである。
【0006】
そこで本発明は、電池を開封することなく電池要素内に気泡が生じているか否かあるいは電池要素内のいずれの位置に気泡が生じているか否かを検出し得る装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電池内部状態検出装置では、電極を電解質層を介して積層することにより電池要素を構成する電池の電池内部状態検出装置であって、前記電池要素の一方の側より前記電池要素内部に向けて超音波を入射する超音波発振子と、前記電池要素内部で反射してきた超音波を電池要素の前記一方の側と同じ側で受信する超音波受信子とを前記電池要素の外部に設ける。そして、前記超音波受信子により得られる信号に基づいて前記電池要素内に気泡が生じているか否かを検出する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電池要素内に気泡が生じて電池要素内部のもともとの材料との間に密度差が生じれば超音波は気泡との界面で全反射するため、電池要素内に気泡が生じているか否かを電池を開封することなく検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の電池内部状態検出装置に用いられる第1実施形態のセルの概略構成図である。
【図2】モジュールの概略断面図である。
【図3】第1実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。
【図4】第1実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。
【図5】超音波を入射してから反射した超音波が戻ってくるまでの様子を表すタイミングチャートである。
【図6】第2実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。
【図7】第2実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。
【図8】第2実施形態の電極内またはセパレータ内に生じている気泡の位置を特定する方法を説明するためのセルの概略平面図である。
【図9】第3実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。
【図10】第3実施形態の電極内またはセパレータ内に生じている気泡の位置を平面画像で表した図である。
【図11】第3実施形態の電極内またはセパレータ内に生じている気泡の位置を立体画像で表した図である。
【図12】第4実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張している箇所があり、その箇所においては実際の比率と異なっている。
【0011】
(第1実施形態)
まず、本実施形態の電池内部状態検出装置に用いられるリチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型二次電池」とも称する。)の最小単位であるセル1について説明する。図1はリチウムイオン二次電池の最小単位であるセル1の概略図である。このうち、図1(A)はセル1の概略斜視図、図1(B)は図1(A)のB−B線断面図である。
【0012】
図1(A)、(B)に示すように、セル1は、実際に充放電反応が進行する略薄板状の電池要素2が、電池外装材であるラミネートフィルム3の内部に封止された構造を有する。詳しくは、高分子−金属複合ラミネートフィルムを電池外装材として用いて、その周縁部を熱融着にて接合することにより、電池要素2を収納し密封した構成を有している。ここで高分子−金属複合ラミネートフィルムとしては、金属フィルムを高分子フィルム(樹脂フィルム)でサンドイッチした三層構造のものが一般的である。
【0013】
電池要素2は、薄板状(扁平状)の負極集電体4aの両面に同じく薄板状(扁平状)の負極活物質層4bを配置した負極4と、薄板状(扁平状)の電解質層5と、薄板状(扁平状)の正極集電体6aの両面に同じく薄板状(扁平状)の正極活物質層6bを配置した正極6とを積層した構成を有している。具体的には、1つの負極活物質層4bとこれに隣接する正極活物質層6bとが、電解質層としてのセパレータ5を介して対向するようにして、負極4、電解質層としてのセパレータ5、正極6をこの順に積層している。ここで、セパレータ5は微小な孔を多数有する膜状であるため、液体の電解質を含むこととなる。
【0014】
これにより、隣接する負極4、電解質層としてのセパレータ5及び正極6は、一つの単電池層7(単電池)を構成する。従って、本実施形態のセル1は、単電池層7を積層することで、電気的に並列接続された構成を有するともいえる。また、単電池層7の外周には、隣接する負極集電体4aと正極集電体6aとの間を絶縁するためのシール部(絶縁層)を設けてもよい。電池要素2の両最外層に位置する最外層負極集電体4aには、いずれも片面のみに負極活物質層4bを配置している。なお、図1(B)とは正極及び負極の配置を逆にすることで、電池要素2の両最外層に最外層正極集電体が位置するようにし、該最外層正極集電体の片側のみに正極活物質層を配置するようにしてもよい。
【0015】
負極集電体4a及び正極集電体6aには、各電極(正極及び負極)と導通する強電タブ8、9を取り付け、高分子−金属複合ラミネートフィルム3の端部に挟まれるように高分子−金属複合ラミネートフィルム3の外部に導出させている。強電タブ8、9は、必要に応じて負極端子リード(図示せず)及び正極端子リード(図示せず)を介して、各電極の負極集電体4a及び正極集電体6aに超音波溶接や抵抗溶接により取り付けもよい。
【0016】
なお、リチウムイオン二次電池の最小単位であるセルの他の形態としては、集電体の一方の面に正極活物質層を、他方の面に負極活物質層を形成している双極型電極を、電解質層を介して積層したセル(双極型二次電池)が挙げられる。上記積層型二次電池とこの双極型二次電池とは、双方の電池内の電気的な接続状態(電極構造)が異なることを除いては、基本的には同様である。
【0017】
このような構成のセル1を製造する工程は次のようなものである。すなわち、セパレータ5に液体の電解質を含ませない状態で上記電池要素2を形成し、全体を高分子−金属複合ラミネートフィルム3で被覆し、フィルム3の4つある周縁部の1つのみを残して熱融着にて接合する。その後には、接合しなかった周縁部から電解液を注入してセパレータ5に電解液を含浸させ、真空槽中に一定期間放置する。真空槽中に一定期間放置するのは、電池要素2から空気を抜いて電解液をセパレータ5の隅々までよく含浸させるためである。その後は電池要素2の周囲に空気が残らないように真空状態で残る1つの周縁部を熱融着にて接合し、セル1を完成する。
【0018】
次には、完成したセル1に対して初回の充電を行い、セル1内の各単電池が所定の電圧となるようにする。その後はセル1の電気特性を落ち着かせるため、耐久試験(エージング)を行う。その後に、電気特性の検査と重量・外観の検査とを行い、検査に適合しないセル1は不良品として除く。
【0019】
検査に適合したセル1は、図2に示したように鉛直方向に複数個積層し、金属製の箱12に収納してモジュール11を形成する。このように形成したモジュール11を用いて組電池(図示しない)を構成し、この組電池を車両に搭載する。
【0020】
さて、耐久試験後に膨張したセル1は外観検査に適合せず、不良品として除かれる。電極内やセパレータ内に気泡が発生した場合はイオンの流れを遮断し電流を流さなくするため単電池層内に面内バラツキが生じセル1(電池)の劣化を促進する。ここで、「電極内」とは、集電体6a、4aを除いた残りの部分、つまり正極、負極の活物質層6b、4bの内部のことである。セパレータ内とはセパレータ5の内部のことである。
【0021】
現在、電極内やセパレータ内に電解液が十分に浸透しているのか否か、電極内やセパレータ内に気泡が生じているのか否かを検出できないので、セル1の外装材である高分子−金属複合ラミネートフィルム3を開封することなく電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否かを検出し得る装置が望まれている。ここで、電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否かは電池内部状態である。
【0022】
一方、被測定電池Bの一方の側から超音波発振子3により被測定電池の内部に向けて超音波を入射し、被測定電池Bの一方の側とは反対側で超音波受信子4により超音波を受信し、受信した超音波に基づき、被測定電池Bの対定格容量比を求め、対定格容量比から被測定電池Bの劣化を診断する従来装置がある。しかしながら、この従来装置では、電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否かあるいは電極内やセパレータ内のいずれの位置に気泡が生じているか否かを診断(検出)することはできない。
【0023】
そこで本実施形態では、電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否かあるいは電極内やセパレータ内のいずれの位置に気泡が生じているか否か(つまり電池内部状態)を検出するため、電池要素2の一方の側より電池要素2内部に向けて超音波を入射する超音波発振子と、電池要素2内部で反射してきた超音波を前記電池要素2の一方の側と同じ側で受信する超音波受信子とを電池要素2の外部に設け、超音波受信子により得られる信号に基づいて電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否かを検出する。以下詳述する。
【0024】
図3、図4は第1実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。このうち、図3左側には1つのセル1の概略正面図を、図4下側には図3に示した1つのセル1を上から見た概略平面図を示している。なお、図3左側では、超音波の入射及び反射の状態並びに気泡の位置を明確にするためセル1の上下方向幅を実際よりも拡大して示している。
【0025】
図4において、短辺側(図4で左右にある辺の側)と長辺側(図4で上下にある辺の側)とを有する扁平な長方形状のセル1には、周縁部に所定幅の熱融着部61が形成されている。熱融着部61を除く部分を「中央部」というとすると、この中央部62の内部に存在する電極内やセパレータ内に気泡が生じている可能性がある。
【0026】
図3、図4に示したように中央部62の上には、2組の超音波装置21、25を備える。各超音波装置21、25の構成は同じである。すなわち、第1の超音波装置21は、超音波発振子22と超音波受信子23とからなっている。第2の超音波装置25は、超音波発振子26と超音波受信子27とからなっている。
【0027】
一方の超音波装置21はセル上面の第1の位置に、また他方の超音波装置25はセル上面の第1の位置より右方向に離れた第2の位置にそれぞれ取り付けられている。
【0028】
2つの各超音波波発振子22、26はセル1の一方の側(図3で上側)から内部に向けて超音波24、28を入射するものである。各超音波発振子22、26は、例えば圧電素子から形成され、音源発生器32に接続されている。音源発生器32としては、所定の周波数の波を発生する発信機などを使用することができる。音源発生器32から発生した電気信号は、超音波発振子22、26に送られ、超音波発振子22、26が駆動されて超音波が発生する。
【0029】
超音波の入射方向はほぼ鉛直下方である。電池要素2の材料が固体、液体、ゲル状物質などの気体以外のものからなる場合に、これら物質より密度が小さい気泡が電極内やセパレータ内に発生すると、超音波発振子よりほぼ鉛直下方に向けて入射された超音波(以下「入射超音波」ともいう。)は、気泡との界面で全反射し、反射した超音波(以下「反射超音波」ともいう。)はほぼ鉛直上方に向けて、つまり入射したと同じ側(図3で上側)に戻る。今仮に、第1の位置にある超音波発振子22からの入射超音波24aの通過経路にある電極内やセパレータ内には気泡の発生がなく、第2の位置にある超音波発振子26からの入射超音波28aの通過経路にある電極内やセパレータ内に気泡51が生じているとすると、第2の位置にある超音波発振子26からの入射超音波28aは気泡51との界面で全反射し、反射超音波28bはほぼ鉛直上方へ戻ってくる。一方、第1の位置にある超音波発振子22からの入射超音波24aは、セル下面で全反射し、反射超音波24bはほぼ鉛直上方に向けて戻ってくる。
【0030】
なお、入射超音波24a、28aの振動数は、検出したい気泡の大きさ(口径)に合わせて設定すればよい。検出したい気泡の口径より入射超音波24a、28aの波長が小さければ検出したい気泡を検出することができる。
【0031】
各超音波波受信子23、27は、反射超音波24b、28bを受信するものである。超音波受信子23、27としては、圧電素子を用いることができ、反射超音波24b、28bを受信すると、その反射超音波24b、28bの波長、振幅、周波数に応じた電圧信号を出力する。
【0032】
各超音波受信子23、27からの電圧信号はプリアンプ41、42で増幅されると共にプリアンプ41、42内に設けられた任意の周波数帯を通過させるフィルタを通ってA/D変換器43、44に送られる。A/D変換器43、44ではアナログ信号がデジタル信号に変換され、デジタル化された信号は一旦メモリ45に蓄えられた後、コンピュータ46に入力される。コンピュータ46ではメモリ45に蓄えられたデータ(信号)に基づいて電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否かを検出し、その検出結果を表示装置47に表示する。
【0033】
図3、図4のように、第1の位置にある超音波発振子22からの入射超音波24aの通過経路にある電極内やセパレータ内に気泡の発生がなく、第2の位置にある超音波発振子26からの入射超音波28aの通過経路にある電極内やセパレータ内に気泡51の発生がある場合には、第1の位置にある超音波発振子22からの入射超音波24aが大気との境界であるセル下面(超音波が入射した側(図3で上側)とは反対側(図3で下側)の電池要素の端部)で反射して超音波受信子23に戻ってくるまでの時間(この時間を「第1時間」ともいう。)より、第2の位置にある超音波発振子26からの入射超音波28が気泡51との界面で反射して超音波受信子27に戻ってくるまでの時間(この時間を「第2時間」ともいう。)のほうが短くなる。
【0034】
図5は、第1の位置にある超音波発振子22からの入射超音波24aの通過経路にある電極内やセパレータ内に気泡の発生がなく、第2の位置にある超音波発振子26からの入射超音波28の通過経路にある電極内やセパレータ内に気泡51の発生がある場合に(図3参照)、第1の位置及び第2の位置の2つの超音波発振子22、26より超音波を入射してから反射した超音波が2つの超音波受信子23、27に戻ってくるまでの様子をタイミングチャートで表したものである。2つの超音波発振子22、26より同時に超音波を、鉛直方向に積層された4つのセル1全体の内部に入射したタイミングをtsとすると、第2の位置にある超音波受信子27が気泡51との界面で全反射して戻ってきた超音波28bを受信するタイミングがtg、第1の位置にある超音波受信子23が大気との境界であるセル下面(超音波が入射した側とは反対側の電池要素の端部)で反射して戻ってきた超音波24bを受信するタイミングがtfとなる。つまり、第1時間はtf−tsで、第2時間はtg−tsで求めることができる。ここで、各超音波の速度をV、セル上面とセル下面との間の鉛直方向距離をL0、上側加圧バー上面15aから気泡51までの鉛直方向距離をLとすると、次の2つの式が成立する。
【0035】
2×L0=V×(tf−ts) …(1)
2×L=V×(tg−ts) …(2)
(1)式、(2)式より気泡51までの鉛直方向距離Lを求めると、気泡51までの鉛直方向距離Lは、
L=L0×(tg−ts)/(tf−ts) …(3)
となる。(3)式において、距離L0は予め定まっている。ts、tg、tfの各タイミングは計測する値である。よって、(3)式により気泡51までの鉛直方向距離L、つまり気泡51の発生している位置を計算(検出)することができる。このようにして得た気泡51の生じている位置は表示装置47に表示させる。
【0036】
簡単には、図5のように、tgのタイミングがtfのタイミングより早い場合に電極内やセパレータ内に気泡が生じていると、またtgのタイミングがtfのタイミングと一致する場合に電極内やセパレータ内に気泡が生じていないと検出することができる。このようにして得た検出結果を表示装置47に表示させてもかまわない。
【0037】
上記(3)式の距離L0は予め知り得るので、超音波の速度Vが定まれば、第1時間(tf−ts)を机上計算により予め求めることができる。つまり、上記(3)式の距離L0と、第1時間(tf−ts)とが既知となり、第2時間(tg−ts)だけ求めればよいことになる。従って、このときには、第1の超音波装置21は不要となり、第1の超音波装置21を取り去ることでコストを低減することができる。
【0038】
ここで、本実施形態の作用効果を説明する。本実施形態では、電極4、6を電解質層(5)を介して積層することにより電池要素2を構成するセル1(電池)の電池内部状態検出装置であって、電池要素2の一方の側(図3で上側)より電池要素2内部に向けて超音波を入射する超音波発振子22、26と、電池要素2内部で反射してきた超音波を電池要素2の一方の側(図3で上側)と同じ側で受信する超音波受信子23、27とを電池要素2の外部に設け、超音波受信子22、27により得られる信号に基づいて電極内またはセパレータ内に気泡が生じているか否かを検出する。本実施形態によれば、電極内やセパレータ内に気泡51が生じて電池要素2内部のもともとの材料との間に密度差が生じれば超音波は気泡51との界面で全反射するため、電極内やセパレータ内に気泡51が生じているか否かをセル1(電池)を開封することなく検出できる。
【0039】
本実施形態では、入射された超音波28aは電極内またはセパレータ内に生じている気泡51によって全反射する。本実施形態によれば、電池要素2内部の材料が固体、液体、ゲル状物質などの気体以外のものからなる場合に、これら物質より密度が小さい気泡51が電極内やセパレータ内に生じていると、気泡51との界面で超音波が全反射するため、反射した超音波28bより電極内やセパレータ内に気泡が生じていることを検出することができる。
【0040】
本実施形態によれば、電極内またはセパレータ内に気泡が生じていない状態で入射された超音波24aが入射した側とは反対側の電池要素2の端部で反射して超音波受信子23に戻るまでの時間(tf−ts)と、入射された超音波28aが電極内またはセパレータ内に生じている気泡51で全反射して超音波受信子27に戻るまでの時間(tg−ts)とを計測し、これら2つの時間に基づいて電極内またはセパレータ内に生じている気泡51の位置(距離L)を計算するので、電極内やセパレータ内のどの位置に気泡51が生じているのかまで検出できる。
【0041】
本実施形態では、電池要素2は正極6及び負極4を有する単電池層7(単電池)を積層している。本実施形態によれば、電池要素2の材料は一般的に気体以外の材料(固体粉末、金属製の集電体4a、6a、樹脂状のセパレータ5、電解質(液、固体、ゲル)など)からなるので、双極型以外の積層型二次電池においても、電極内やセパレータ内に気泡51が生じているか否かや電極内やセパレータ内のどの位置に気泡51が生じているのかを検出できる。
【0042】
(第2実施形態)
図6、図7は第2実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。第1実施形態の図3、図4と同一部分には同一番号と付している。なお、図6左側においても、超音波の入射及び反射の状態並びに気泡の位置を明確にするためセル1の上下方向幅を実際よりも拡大して示している。
【0043】
第1実施形態はセル1の一方の側(図3で上側)よりほぼ鉛直下方に向けて超音波を入射するものであったが、第2実施形態は、図6に示したように鉛直下方より所定の角度αをもって超音波発振子26より超音波を中央部62に向けて入射するものである。このため、今仮に、図6、図7の図示した位置で電極内やセパレータ内に気泡52が生じ、超音波発振子26からの入射超音波28aの通過経路にこの気泡52があると仮定する。入射超音波28aは、この気泡52との界面で分かれて全反射し、反射した複数の超音波は、鉛直下方より所定の角度αをもって超音波発振子26のある側(図6で上側)と同じ側に戻ってくるものとする。ここでは、簡単のため、気泡52との界面で2つに分かれて全反射したとし、図7のように一方の反射超音波28bは中央部62のうち右下隅に、他方の反射超音波28cは中央部62のうち右上隅に向かうものとする。
【0044】
こうした超音波の挙動に合わせ、第2実施形態では、図7に示したように中央部62の4隅のうち左上隅と左下隅のちょうど中央に超音波発振子26を、これに対して右下隅と右上隅に各超音波受信子27a、27bを取り付けている。これによって、一方の反射超音波28bは一方の超音波受信子27aによって、他方の反射超音波28cは他方の超音波受信子27bによって受信できる。このため、第2実施形態では、第2の超音波装置25は、1つの超音波子発振子26と2つの超音波受信子27a、27bとからなっている。
【0045】
超音波の速度をV、超音波受信子27aからの入射超音波28aが気泡52で反射して一方の超音波受信子27aに到達するまでの時間をΔt1、超音波受信子27aからの入射超音波28aが気泡52で反射して他方の受信子27bに到達するまでの時間をΔt2、気泡52から一方の超音波受信子27aまでの距離をL1、気泡52から他方の超音波受信子27bまでの距離をL2とすると、第2実施形態では次式が成立する。
【0046】
2×L1=V×Δt1 …(4)
2×L2=V×Δt2 …(5)
(4)式、(5)式より気泡52までの距離L1、L2を求めると、気泡52までの距離L1、L2は、
L1=V×Δt1/2 …(6)
L2=V×Δt2/2 …(7)
となる。速度Vは予め分かっているし、時間Δt1、Δt2は計測できるので、(6)式、(7)式により気泡52までの距離L1、L2を求めることができる。
【0047】
ここで、上記(6)式は、図8において一方の超音波受信子27aを中心として距離L1で描いた球面上のいずれかに気泡52が存在する(生じている)ことを意味する。また、上記(7)式は他方の超音波受信子27bを中心として距離L2で描いた球面上のいずれかに気泡52が存在する(生じている)ことを意味する。つまり、図8において曲線1を一方の超音波受信子27aを中心として距離L1で描いた球面の軌跡、曲線2を他方の超音波受信子27bを中心として距離L2で描いた球面の軌跡とすると、曲線1と曲線2との交点に気泡52が存在する(生じている)こととなり、気泡52の生じている位置を特定できる。
【0048】
こうした処理をコンピュータ46が行うことができるようにソフトウエアを組んでおき、このソフトウエアの指示に従ってコンピュータが処理した結果、得られる気泡52の生じている位置を表示装置47に表示させる。
【0049】
このように、第2実施形態によれば、電池要素2内部で分かれて反射してきた2つの超音波を2つの超音波受信子27a、27bで受信するので、鉛直下方(電極の積層方向)から所定の角度αをもって超音波を入射させる場合においても、電極内やセパレータ内に生じている気泡52の位置を特定(検出)できる。
【0050】
第2実施形態では、図7のように一方の反射超音波28bは中央部62のうち右下隅に、他方の反射超音波28cは中央部62のうち右上隅に向かうものと仮定したが、実際には必ずしも一方の反射超音波28bが中央部62のうち右下隅に、他方の反射超音波28cが中央部62のうち右上隅に向かうとは限らないので、右下隅、右上隅以外にも超音波受信子をいくつか取り付けておく、つまり2つ以上の超音波受信子を取り付けておくことが考えられる。また、超音波振動子26を取り付ける位置は、中央部62の4隅のうち左上隅と左下隅のちょうど中央に限られるものでなく、中央部62の4隅のうち左上隅や左下隅にあってもかまわない。
【0051】
(第3実施形態)
図9は第3実施形態の電池内部状態検出装置の概略構成図である。第1実施形態の図4と同一部分には同一番号と付している。
【0052】
図3、図6に示したように入射超音波28aの通過経路にある電極内やセパレータ内に気泡51、52が生じていれば、上記のようにして電極内やセパレータ内に気泡51、52が生じていることを検出したり、電極内やセパレータ内に生じている気泡51、52の位置を計算・特定することができる。しかしながら、入射超音波28aの通過経路にある電極内やセパレータ内に気泡が生じていなければ、電極内やセパレータ内に気泡が生じていることを検出したり、電極内やセパレータ内に生じている気泡の位置を計算・特定したりすることはできない。例えば、第1実施形形態においては図3に示した別の気泡53は入射超音波28aの通過経路にないので、気泡53が生じていることを検出できないし、気泡53の位置を計算することもできない。同様に、第2実施形態においては図6に示した別の気泡54は入射超音波28aの通過経路にないので、気泡54が生じていることを検出できないし、気泡54の位置を特定することもできない。従って、電池要素2の全体にわたって、電極内やセパレータ内に気泡が生じているか否か、あるいは気泡がどの位置に生じているのかを検出するには、超音波装置を数多く用意して、上側加圧バー上面15aに敷き詰める必要がある。しかしながら、超音波装置を数多く用意するのではコストアップを招いてしまう。
【0053】
そこで第3実施形態では、第2の超音波装置25を、スキャン装置71を構成する架台に取り付けておき、スキャン装置71の稼働によって、第2の超音波装置25が中央部62の平面上を移動し得るように構成する。すなわち、スキャン装置71は、図9に示したように、棒状の縦方向ガイド72、棒状の横方向ガイド73、架台74、ガイドアクチュエータ75、76から主になっている。
【0054】
縦方向ガイド72と、横方向ガイド73とが交差する位置にこれらガイド72、73と摺動可能な架台74を取り付け、架台74に第2の超音波装置25を1つ取り付ける。そして、コンピュータ46からの信号を受けて、一方のガイドアクチュエータ75が縦方向ガイド72を図9で左右方向に、他方のガイドアクチュエータ76が横方向ガイド73を図9で上下方向にそれぞれ独立に駆動するようにする。
【0055】
このように、スキャン装置71を構成すると、一方のガイドアクチュエータ75の左右方向位置と他方のガイドアクチュエータ76の上下方向位置により、中央部62の平面上における架台74(第2の超音波装置25)の位置が定まる。言い換えると、コンピュータ46から駆動信号を2つのガイドアクチュエータ75、76に与えることで、架台74(第2の超音波装置25)を図示矢印(一点鎖線参照)のように中央部62の平面全体にわたってをスキャン(走査)させることができる。なお、スキャンさせる方向はこれに限られるものでない。
【0056】
スキャン装置71の稼働中、超音波発振子26より超音波を入射し続けると共に、超音波受信子27により反射してくる超音波を受信する。スキャン装置71の稼働で超音波受信子27により得られるデータ(信号)は、プリアンプ41、A/D変換器43を介してメモリ45に記憶する。コンピュータ46ではこれらのデータを処理して、セル1(電池要素2)の全体及び電極内やセパレータ内に生じている気泡を平面的にまたは立体的に表示する画像信号を作る。表示装置47では、このコンピュータ46が作る画像信号を受けてセル1(電池要素2)及び電極内やセパレータ内に生じている気泡を平面的にまたは立体的に表示する。
【0057】
例えば、図3のように電極内やセパレータ内に2つの気泡51、53が生じている場合で具体的に述べると、図9に示したようにセル1平面の長辺に沿う方向にx軸を、セル1平面の短辺に沿う方向にy軸を、図3に示したようにセル1の積層方向にz軸をとるとする。このとき、図3に示した2つの各気泡51、53を平面画像で表示するのであれば、図10に示したようにする。すなわち、図10(a)ではセル1の中央部62の平面全体の中でどの位置に2つの各気泡51、53が生じているのかを、図10(b)では鉛直方向に積層された4つのセル1の全体の中で鉛直方向のどの位置に2つの各気泡51、53が生じているのかを、2つの各気泡51、53とそれ以外とでコントラストを変えて表示させる。
【0058】
また、2つの各気泡51、53を立体画像で表示するのであれば、図11に示したようにする。すなわち、セル1の全体を三次元表示した画像の中で、どの位置に2つの各気泡51、53が生じているのかを2つの各気泡51、53とそれ以外とでコントラストを変えて表示させる。なお、図11、上記図10(b)においても、気泡51、53の位置を明確にするためセル1の上下方向幅を実際よりも拡大して示している。
【0059】
このように、第3実施形態によれば、超音波発振子26と超音波受信子27とを一対とする超音波装置25をセル1(電池要素2)の全体にスキャンし得るスキャン装置71と、このスキャン装置71の稼働で超音波受信子27により得られる信号を処理して、セル1(電池要素2)の全体及び電極内またはセパレータ内に生じている気泡51、53を平面的にまたは立体的に表示する画像信号を作るコンピュータ46(信号処理手段)と、このコンピュータ46が作る画像信号を受けてセル1(電池要素2)及び電極内またはセパレータ内に生じている気泡51、53を平面的にまたは立体的に表示する表示装置47とを有するので、超音波発振子26と超音波受信子27とを一対とする1つだけの超音波装置25を用いて、鉛直方向に積層された4つのセル1全体の中にある電極内やセパレータ内のいずれの位置に気泡が生じていても、その生じている気泡の位置を特定(検出)できる。
【0060】
(第4実施形態)
図12は第4実施形態の電池内部状態装置の概略構成図である。第3実施形態の図9と同一部分には同一番号と付している。
【0061】
第4実施形態のスキャン装置71は、棒状の横方向ガイド73、架台74’、ガイドアクチュエータ76から主になる。架台74’を中央部62を覆うように横方向ガイド73に取り付け、架台74’に第2の超音波装置25を複数(図では8個)左右方向に並べて取り付ける。そして、コンピュータ46からの信号を受けてガイドアクチュエータ76が横方向ガイド73を図12上下方向に駆動するようにする。
【0062】
このように、スキャン装置71を構成すると、コンピュータ46から駆動信号をガイドアクチュエータ76に与えることで、架台74’(8個の第2の超音波装置25)を図示矢印(一点鎖線参照)のように中央部62の平面全体にわたってスキャン(走査)させることができる。
【0063】
なお、複数の第2の超音波装置25を並べる方向と、複数の第2の超音波装置25をスキャンさせる方向とはこれに限られるものでない。例えば、複数の第2の超音波装置25が図12で上下方向に並ぶように構成し、スキャンさせる方向を図12で左右方向としてもかまわない。
【0064】
第3実施形態のスキャン装置71では中央部62の平面上で架台74が上下、左右の2方向に動き得るのに対して、第4実施形態のスキャン装置71では中央部62の平面上で架台74'が上下方向に動き得るだけでよい。これによって、スキャン装置71を簡素に構成することができる。その一方で、超音波装置25の数が8つ(複数)必要であると共に、プリアンプ41、A/D変換器43の数も超音波装置25の数と同数必要である。
【0065】
第4実施形態の作用効果は、第3実施形態の作用効果と同様である。すなわち、第4実施形態においても、鉛直方向に積層された4つのセル1全体の中にある電極内やセパレータ内のいずれの位置に気泡が生じていても、その生じている気泡の位置を特定(検出)できる。
【0066】
4つの実施形態では、双極型でない積層型二次電池で説明したが、電池はこれにかぎられるものでなく、双極型の積層型二次電池にも本発明の適用がある。要は単電池層が積層されていればよいので、缶型電池や角型電池にも本発明の適用がある。
【0067】
最後に、電池内部から発生するアコースティックエミッション信号を検出するアコースティックエミッション検出手段と、検出されたアコースティックエミッション信号のうち、50kHzから150kHzの周波数の信号を気泡の生成によるもの、150kHz以上の周波数の信号を内部構成物の破壊によるものとして分離する分離手段とを有する電池内部状態検出装置が開示されている(特開平7−6795号公報参照)。このものは、電池内に気泡が生成したか否かを検出している点で本願と同様である。しかしながら、この検出装置をセル1(電池)の充電完了後休止状態に用いることはできない。すなわち、セル1(電池)の充電中に気泡が発生するタイミングで超音波が生起される。この超音波を検出するのがアコースティックエミッション法であるので、セル1(電池)の充電完了後休止状態にはアコースティックエミッション法を用いることができない。従って、セル1(電池)の充電中にはこのアコースティックエミッション法を用いて気泡の生成を検出し、セル1(電池)の充電完了後には本願の電池内部状態検出装置により気泡が生成していることを検出することによって、セル1(電池)の内部状態を二重に検出することができる。
【0068】
実施形態では、集電体が金属である場合で述べた。金属集電体では、電解液が浸透する孔を備えないので、集電体内に気泡が生じることはない。このため、実施形態では、気泡が生じる対象は電極内またはセパレータ内であった。
【0069】
しかしながら、最近では集電体としての機能を保持しながらも内部に電解質が浸透可能な孔を多数形成した多孔質集電体が提案されている(特開2008−41971号公報参照)。この多孔質集電体を用いるときには、集電体内部の孔に電解質が浸透することとなり、集電体内にも気泡が生じ得る。従って、多孔質集電体を用いたリチウム二次電池においては、気泡が生じる対象は電極内、セパレータ内、集電体内のいずれか、つまり電池要素内となる。
【0070】
このように、多孔質集電体を用いたリチウム二次電池(電池)においては、電池要素内に気泡が生じているか否かを電池を開封することなく検出できることとなる。
【符号の説明】
【0071】
1 セル(電池)
2 電池要素
11 モジュール(電池)
25 超音波装置
26 超音波発振子
27 超音波受信子
28a 入射超音波
28b、28c 反射超音波
46 コンピュータ
47 表示装置
51〜54 気泡
71 スキャン装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極を電解質層を介して積層することにより電池要素を構成する電池の電池内部状態検出装置であって、
前記電池要素の一方の側より前記電池要素内部に向けて超音波を入射する超音波発振子と、前記電池要素内部で反射してきた超音波を電池要素の前記一方の側と同じ側で受信する超音波受信子とを前記電池要素の外部に設け、
前記超音波受信子により得られる信号に基づいて前記電池要素内に気泡が生じているか否かを検出することを特徴とする電池内部状態検出装置。
【請求項2】
前記入射された超音波は前記電池要素内に生じている気泡によって全反射することを特徴とする請求項1に記載の電池内部状態検出装置。
【請求項3】
前記電池要素内に気泡が生じていない状態で入射された超音波が入射した側とは反対側の電池要素の端部で反射して前記超音波受信子に戻るまでの時間と、前記入射された超音波が前記電池要素内に生じている気泡で全反射して前記超音波受信子に戻るまでの時間とを計測し、
これら2つの時間に基づいて前記電池要素内に生じている気泡の位置を計算することを特徴とする請求項1または2に記載の電池内部状態検出装置。
【請求項4】
前記電池要素内部で分かれて反射してきた複数の超音波を少なくとも2つ以上の超音波受信子で受信することを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の電池内部状態検出装置。
【請求項5】
前記超音波発振子と前記超音波受信子とを一対とする超音波装置を前記電池要素の全体にスキャンし得るスキャン装置と、
このスキャン装置の稼働で前記超音波受信子により得られる信号を処理して、前記電池要素の全体及び前記電池要素内に生じている気泡を平面的にまたは立体的に表示する画像信号を作る信号処理手段と、
この信号処理手段が作る画像信号を受けて前記電池要素及び前記電池要素内に生じている気泡を平面的にまたは立体的に表示する表示装置と
を有することを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の電池内部状態検出装置。
【請求項6】
前記電池要素は、正極及び負極を有する単電池を積層していることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の電池内部状態検出装置。
【請求項7】
前記正極及び負極は扁平状であることを特徴とする請求項6に記載の電池内部状態検出装置。
【請求項8】
前記電池要素は、扁平状の集電体の一方の面に正極活物質層を他方の面に負極活物質層を形成した双極型電極と、その内部をイオンが移動する電解質層とを、隣り合う当該双極型電極の正極活物質層と負極活物質層とが当該電解質層を介して向き合うように積層していることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の電池内部状態検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−69267(P2012−69267A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210757(P2010−210757)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】