説明

食品加熱調理装置

【課題】加熱調理される食品が水分の蒸発によって味覚や外観を低下させることのない食品加熱調理装置を提供する。
【解決手段】第1及び第2の調理庫22,23内を食品Aを収納する前にヒータ24によって予め第1の設定温度T1 になるように加熱する予熱運転と、食品を収納した後に第1及び第2の調理庫22,23内を第2の設定温度T2 になるように加熱して食品Aを加熱調理する焼き上げ運転とを切換えるようにしたので、食品Aを加熱調理する前に第1及び第2の調理庫22,23内を十分に加熱しておくことができ、水分の蒸発によって食品Aの味覚や外観を損なうことなく短時間で加熱調理を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばサツマイモ、トウモロコシ等の食品の加熱調理に用いられる食品加熱調理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の食品加熱調理装置としては、装置本体内に設けられた加熱室内に、食品の加熱調理を行う調理庫と、調理庫内を加熱するヒータとを有し、調理庫内に収納された食品をヒータによって加熱調理するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−135284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の食品加熱調理装置では、食品の加熱を開始する際に装置本体内の温度が周囲の温度とほぼ同じ温度であるため、加熱調理に要する時間が長くなり、食品に含まれる水分が蒸発して味覚や外観を低下させるという問題点があった。
【0004】
また、加熱調理が終了すると、調理庫内の温度が低下するため、加熱調理された食品を別の保温庫に移動させて保温しなければならず、食品の管理が煩雑になるという問題点があった。
【0005】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加熱調理される食品が水分の蒸発によって味覚や外観を低下させることのない食品加熱調理装置を提供することにある。また、他の目的とするところは、加熱調理した食品を別の保温庫に移動させることなく保温することのできる食品加熱調理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は前記目的を達成するために、装置本体内に設けられた加熱室内に、食品の加熱調理を行う調理庫と、調理庫内を加熱するヒータとを有し、調理庫内に収納された食品をヒータによって加熱調理するようにした食品加熱調理装置において、前記調理庫内の温度を検出する温度検出手段と、調理庫内を食品の収納前に予熱する予熱運転と、調理庫内に収納した食品を焼き上げる焼き上げ運転とを任意に選択可能な選択手段と、選択手段によって予熱運転が選択されるとヒータによって調理庫内を所定の予熱温度まで加熱し、選択手段によって焼き上げ運転が選択されるとヒータによって調理庫内を予熱温度よりも高い所定の焼き上げ温度まで加熱する制御手段とを備えている。
【0007】
これにより、予熱運転によって調理庫内が予熱温度まで加熱された後、焼き上げ温度まで加熱される焼き上げ運転に切換えることにより、予熱運転によって食品の加熱調理の前に調理庫内を予め十分に加熱しておいてから食品を加熱調理することができる。
【0008】
また、装置本体内に設けられた加熱室内に、食品の加熱調理を行う調理庫と、調理庫内を加熱するヒータとを有し、調理庫内に収納された食品をヒータによって加熱調理するようにした食品加熱調理装置において、前記調理庫内の温度を検出する温度検出手段と、調理庫内に収納した食品を焼き上げる焼き上げ運転と、調理庫内の食品を保温する保温運転とを任意に選択可能な選択手段と、選択手段によって焼き上げ運転が選択されるとヒータによって調理庫内を所定の焼き上げ温度まで加熱し、選択手段によって保温運転が選択されると調理庫内をヒータによって焼き上げ温度よりも低い所定の保温温度に保持する制御手段とを備えている。
【0009】
これにより、焼き上げ運転によって調理庫内の食品が加熱調理された後、保温温度を保持する保温運転に切換えることにより、保温運転によって加熱調理後の食品が調理庫内において保温される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、食品を加熱調理する前に調理庫内を予め十分に加熱しておくことができるので、水分の蒸発によって食品の味覚や外観を損なうことなく短時間で加熱調理を行うことができる。
【0011】
また、本発明によれば、食品の加熱調理を行った後の調理庫内で食品の保温を行うことができるので、加熱調理された食品を別の保温庫に移動させるといった煩わしい作業が不要になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1乃至図9は本発明の一実施形態を示すもので、図1は食品加熱調理装置の斜視図、図2はその正面図、図3はその側面断面図、図4は制御系を示すブロック図、図5は予熱運転中の制御部の動作を示すフローチャート、図6は図5において焼き上げ運転が選択されたときの制御部の動作を示すフローチャート、図7は図6の焼き上げ運転終了後の制御部の動作を示すフローチャート、図8は制御部による温度制御を示すタイムチャート、図9は図8の符号4から連続する制御部による温度制御を示すタイムチャートである。
【0013】
この食品加熱調理装置は、前面を開口した装置本体10と、装置本体10内に設けられた加熱室20と、装置本体10の上部前面側に設けられた電装ユニット30と、装置本体10の上部背面側に設けられた保温ディスプレイ40と、制御部50とから構成されている。
【0014】
装置本体10は、底面側、上面側及び側面側のそれぞれの外周部に沿って設けられた枠部材11と、左右両側面及び背面側を覆う外板12と、前面上部側を開閉する保護扉13とからなる。
【0015】
枠部材11は、装置本体10のフレームをなすための十分な強度を有する鋼材からなり、装置本体10の底面前端側に幅方向に延びる第1の底面側部材11aと、装置本体10の底面後端側に幅方向に延びる第2の底面側部材11bと、装置本体10の底面の左右両端側に前後方向に延びる一対の第3の底面側部材11cと、装置本体10の上面前端側に幅方向に延びる第1の上面側部材11dと、装置本体10の上面後端側に幅方向に延びる第2の上面側部材11eと、装置本体10の上面の左右両端側に前後方向に延びる一対の第3の上面側部材11fと、装置本体10の左右両端側の各前端側及び後端側に上下方向に延びる側面側部材11gとが溶接等により組み付けられている。
【0016】
外板12は、金属板の内側に断熱材を設けた部材からなり、装置本体10の背面側を覆う第1の背面板12aと、装置本体10の左右両側面側を覆う一対の第1の側面板12bとを備えている。
【0017】
保護扉13は、幅方向一端側が装置本体10に回動自在に支持され、後述する第1及び第2の調理庫に位置する装置本体10の前面を開閉するようになっている。
【0018】
加熱室20は、装置本体10内の底面側、上面側、背面側及び左右両側面に金属板の外側に断熱材を設けた断熱壁21を配置することによって形成されている。加熱室20内には、食品Aの加熱調理及び保温を行う第1及び第2の調理庫22,23と、第1及び第2の調理庫22,23を加熱する複数のヒータ24と、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれの下部に設けられた第1及び第2のトレイ25,26とを備えている。
【0019】
第1及び第2の調理庫22,23は、金属製の部材によって上面を開口した箱形に形成され、その前面側には取手部22a,23aが設けられている。また、第1及び第2の調理庫22,23は、加熱室20内の左右両側面に図示しないレールによって前後方向に移動可能に支持されている。この場合、加熱室20内に収納された第1及び第2の調理庫22,23の前面側はそれぞれ加熱室20の前面開口部の上部及び下部を覆うようになっており、第1及び第2の調理庫22,23をそれぞれ前方に移動させることにより、その上面開口部が外部に開放されるようになっている。
【0020】
各ヒータ24は、直線状に形成されたシーズヒータ、遠赤外線ヒータ等の周知のヒータからなり、加熱室20の幅方向両側面の断熱壁に両端側が支持されるようになっている。また、各ヒータ24は第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれの上部及び下部に互いに前後方向に間隔をおいて複数配置されている。即ち、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれに6本のヒータが設けられている。
【0021】
第1及び第2のトレイ25,26は、金属製の部材によって上面を開口した箱形に形成され、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれの下方に配置されることにより第1及び第2の調理庫22,23から落下する食品Aの屑等を受容するようになっている。また、第1及び第2のトレイ25,26は加熱室20の左右両側面に図示しないレールによって前後方向に移動可能に支持されている。更に、第1及び第2のトレイ25,26の前端側にはそれぞれ取手部25a,26aが設けられ、取手部25a,26aによって第1及び第2のトレイ25,26を前後方向に移動させることにより、第1及び第2のトレイ25,26を着脱できるようになっている。
【0022】
電装ユニット30は、装置本体10の上部前面側に断熱材31を介して配置され、その前面側には、選択手段としての予熱スイッチ32a、選択手段としての焼き上げスイッチ32b、選択手段としての保温スイッチ32c、ブザー停止スイッチ32d、予熱表示ランプ33a、焼き上げ表示ランプ33b及び保温表示ランプ33cが設けられている。また、電装ユニット30内にはタイマ34、信号出力手段としてのブザー35及び制御部50を備えている。
【0023】
保温ディスプレイ40は、装置本体10の上部背面側に設けられ、底面側が金属板から形成されるとともに、上面側、前面側、背面側及び左右両側面側はガラス板やアクリル板等の透明板から形成されている。保温ディスプレイ40の底面側に位置する底面側部材41は装置本体10の枠部材11に固定され、ヒータ24の熱が底面側部材41に伝達されるようになっている。保温ディスプレイ40の上面側及び背面側は一体に形成され、その背面側の下端は底面側部材41に回動自在に支持されることにより開閉扉42が設けられている。これにより、開閉扉42の前端側に設けられた取手43を上方に持ち上げることにより、保温ディスプレイ40の上面が開放するようになっている。
【0024】
制御部50はマイクロコンピュータから構成され、予熱スイッチ32a、焼き上げスイッチ32b、保温スイッチ32c、ブザー停止スイッチ32d、予熱表示ランプ33a、焼き上げ表示ランプ33b、保温表示ランプ33c、加熱室20内の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ51、タイマ34、ブザー35及び各ヒータ24に接続されている。
【0025】
ここで、前記制御部50の動作を図5乃至図7のフローチャート、図8及び図9のタイムチャートを参照して説明する。
【0026】
まず、第1及び第2の調理庫22,23の内部に食品Aが入っていない状態で予熱スイッチ32aが操作されると(S1)、全てのヒータ24(ここでは第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ6本)に通電して予熱運転を行う(S2)。そして、温度センサ51の検出温度Tが予熱温度としての第1の設定温度T1(例えば200℃)に達すると(S3)、予熱の終了をブザー35によりブザー音を出力し(S4)、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ4本のヒータ24に通電することにより予熱運転を継続する(S5)。ここで、焼き上げスイッチ32bが操作されることなく加熱室20内の検出温度Tが第1の設定温度T1 +α1 (例えばα1 =5℃)よりも高い場合には(S6)、第1及び第2の調理庫22,23それぞれ2本のヒータ24に通電し(S8)、ステップS6に戻り予熱運転を継続する。また、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ2本のヒータ24を通電している状態で検出温度Tが第1の設定温度T1 −α1 よりも低い場合には(S9)、ステップS5に戻り、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ4本のヒータ24に通電して予熱運転を継続する。ここでT1 −α1 ≦T≦T1 +α1 の間は不感帯としてヒータ24の通電及び通電停止の切換は行わない。このように、加熱室20内が予熱スイッチ32aが操作されて6本のヒータ24により加熱室20内を第1の設定温度T1 まで加熱した後は、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれのヒータ24への通電を2本または4本の切換により加熱室20内の温度の制御を行う。
【0027】
次に、予熱運転中に第1及び第2の調理庫22,23の内部に食品Aが収納され、焼き上げスイッチ32bが操作されると(S6)、タイマ34の計時を開始し(S10)、第1及び第2の調理庫22,23の全てのヒータ24に通電して焼き上げ運転を行う(S11)。そして、所定時間が経過するまでの間(S12)、検出温度Tが焼き上げ温度としての第2の設定温度T2 (例えば260℃)+α2 (例えばα2 =5℃)よりも高い場合には(S13)、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ4本のヒータ24に通電して焼き上げ運転を行う(S14)。そして、ステップS12に戻り焼き上げ運転を継続する。また、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ4本のヒータ24に通電している状態で検出温度Tが第2の設定温度T2 −α2 よりも低い場合には(S15)、ステップS11に戻り、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ6本のヒータ24に通電して焼き上げ運転を継続する。焼き上げ運転を開始してから所定時間が経過すると(S12)、焼き上げの終了をブザー35によりブザー音を出力し(S16)、ヒータ24の通電を停止する(S17)。ここでT2 −α2 ≦T≦T2 +α2 の間は不感帯としてヒータ24の通電及び通電停止の切換は行わない。このように、焼き上げ運転中は第1及び第2の調理庫22,23それぞれのヒータ24への通電を4本または6本の切換により加熱室20内の温度の制御を行う。
【0028】
その後、焼き上げスイッチ32bが操作されるまでの間(S18)、検出温度Tが保温温度としての第3の設定温度T3 (例えば80℃)−α3 (例えばα3 =5℃)よりも低い場合には(S19)、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ2本のヒータ24に通電して保温運転を行う(S20)。そして、ステップS18に戻り保温運転を継続する。また、第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれ2本のヒータ24を通電している状態で検出温度Tが第3の設定温度T3 +α3 よりも高い場合には(S21)、ステップS17に戻り、ヒータ24の通電を停止して保温運転を継続する。ここでT3 −α3 ≦T≦T3 +α3 の間は不感帯としてヒータ24の通電及び通電停止の切換は行わない。このように、保温運転中は第1及び第2の調理庫22,23のそれぞれのヒータ24への通電を2本または全てのヒータ24への通電を停止する切換により加熱室20内の温度の制御を行う。
【0029】
保温運転の継続中に焼き上げスイッチ32bが操作されると(S18)、全てのヒータ24に通電し(S22)、検出温度Tが第1の設定温度T1 に達すると(S23)、予熱の終了をブザー35によりブザー音を出力して(S24)、ステップS10に戻り、焼き上げ運転が開始される。
【0030】
このように、本実施形態の食品加熱調理装置によれば、第1及び第2の調理庫22,23内を食品Aを収納する前にヒータ24によって予め第1の設定温度T1 になるように加熱する予熱運転と、食品Aを収納した後に第1及び第2の調理庫22,23内を第2の設定温度T2 になるように加熱して食品Aを加熱調理する焼き上げ運転とを選択するようにしたので、食品Aを加熱調理する前に第1及び第2の調理庫22,23内を十分に加熱しておくことができ、水分の蒸発によって食品Aの味覚や外観を損なうことなく短時間で加熱調理を行うことができる。
【0031】
また、予熱運転中に温度センサ51の検出温度Tが第1の設定温度T1 に達すると、ブザー35によってブザー音を出力するようにしたので、加熱室20内が第1の設定温度T1 に達したことを外部に知らせることができ、予熱運転を常に過不足なく行うことができる。
【0032】
また、焼き上げ運転スイッチ32bを操作したときに、温度センサ51によって検出される温度が第1の設定温度T1 よりも低い場合には、予熱運転を継続するとともに、温度センサ51によって検出される温度が第1の設定温度T1 に達すると、ブザー35によってブザー音を出力するようにしたので、予熱の完了を外部に知らせることができ、予熱が完了していない状態で焼き上げ運転を開始することなく食品Aの味覚や外観を損なうことがない。
【0033】
また、第1及び第2の調理庫22,23内をヒータ24によって第2の設定温度T2 になるように加熱して食品Aを加熱調理する焼き上げ運転と、第1及び第2の調理庫22,23内をヒータ24によって第3の設定温度T3 になるように加熱して食品Aを保温する保温運転を切換えるようにしたので、食品Aの加熱調理を行った第1及び第2の調理庫22,23内で食品Aの保温を行うことができ、食品Aを別の保温庫に移動するといった煩わしい作業が不要になる。
【0034】
また、タイマ34によって焼き上げ運転の開始から所定時間経過後に保温運転に切換えるようにしたので、加熱調理が終了した食品Aを速やかに保温することができ、食品Aの加熱調理及び保温を常に的確に行うことができる。
【0035】
また、焼き上げ運転が終了したことをブザー35によって外部に知らせるようにしたので、加熱調理が終了した食品Aを速やかに販売することができる。
【0036】
また、予熱運転、焼き上げ運転及び保温運転によってヒータ24の最大通電数をそれぞれ設定された通電数に制御するようにしたので、ヒータ24の通電と通電の停止の切換の頻度を減少させることができ、装置の長寿命化を図ることができる。
【0037】
また、第1及び第2の調理庫22,23内の温度制御を一部のヒータ24のみの通電と通電停止の切換により行うようにしたので、第1及び第2の調理庫22,23内の温度を急激に変化させることがなく、第1及び第2の調理庫22,23内の急激な温度変化による食品Aの焦げ付き等を防止することができる。
【0038】
尚、前記実施形態では、複数のヒータ24への通電と通電停止により第1及び第2の調理庫22,23内の温度を制御するようにしたものを示したが、単一のヒータの出力を変化させることにより第1及び第2の調理庫22,23内の温度を制御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態を示す食品加熱調理装置の斜視図
【図2】食品加熱調理装置の正面図
【図3】食品加熱調理装置の側面断面図
【図4】制御系を示すブロック図
【図5】予熱運転中の制御部の動作を示すフローチャート
【図6】焼き上げ運転中の制御部の動作を示すフローチャート
【図7】保温運転中の制御部の動作を示すフローチャート
【図8】制御部による温度制御を示すタイムチャート
【図9】制御部による温度制御を示すタイムチャート
【符号の説明】
【0040】
10…装置本体、20…加熱室、22…第1の調理庫、23…第2の調理庫、24…ヒータ、34…タイマ、35…ブザー、50…制御部、51…温度センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体内に設けられた加熱室内に、食品の加熱調理を行う調理庫と、調理庫内を加熱するヒータとを有し、調理庫内に収納された食品をヒータによって加熱調理するようにした食品加熱調理装置において、
前記調理庫内の温度を検出する温度検出手段と、
調理庫内を食品の収納前に予熱する予熱運転と、調理庫内に収納した食品を焼き上げる焼き上げ運転とを任意に選択可能な選択手段と、
選択手段によって予熱運転が選択されるとヒータによって調理庫内を所定の予熱温度まで加熱し、選択手段によって焼き上げ運転が選択されるとヒータによって調理庫内を予熱温度よりも高い所定の焼き上げ温度まで加熱する制御手段とを備えた
ことを特徴とする食品加熱調理装置。
【請求項2】
前記選択手段によって予熱運転が選択されてから温度検出手段の検出温度が前記予熱温度に達すると、所定の予熱完了信号を出力する信号出力手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の食品加熱調理装置。
【請求項3】
前記選択手段によって焼き上げ運転が選択されたときに温度検出手段の検出温度が予熱温度よりも低い場合には、検出温度が予熱温度に達したときに所定の予熱完了信号を出力する信号出力手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の食品加熱調理装置。
【請求項4】
装置本体内に設けられた加熱室内に、食品の加熱調理を行う調理庫と、調理庫内を加熱するヒータとを有し、調理庫内に収納された食品をヒータによって加熱調理するようにした食品加熱調理装置において、
前記調理庫内の温度を検出する温度検出手段と、
調理庫内に収納した食品を焼き上げる焼き上げ運転と、調理庫内の食品を保温する保温運転とを任意に選択可能な選択手段と、
選択手段によって焼き上げ運転が選択されるとヒータによって調理庫内を所定の焼き上げ温度まで加熱し、選択手段によって保温運転が選択されると調理庫内をヒータによって焼き上げ温度よりも低い所定の保温温度に保持する制御手段とを備えた
ことを特徴とする食品加熱調理装置。
【請求項5】
前記選択手段によって焼き上げ運転を選択すると、焼き上げ運転の開始から所定時間経過後に保温運転に切換える制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項4記載の食品加熱調理装置。
【請求項6】
前記焼き上げ運転が終了すると所定の焼き上げ完了信号を出力する信号出力手段を備えた
ことを特徴とする請求項4または5記載の食品加熱調理装置。
【請求項7】
前記ヒータを複数の電気ヒータから構成し、
電気ヒータの最大通電数を前記選択手段によって選択される運転ごとに設定された通電数に制御する制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の食品加熱調理装置。
【請求項8】
前記ヒータを複数の電気ヒータから構成し、
一部の電気ヒータのみの通電及び通電停止の切換により調理庫内の温度を制御する制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の食品加熱調理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−10171(P2006−10171A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−186298(P2004−186298)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】