説明

食品調製器具用面材

食品調製器具用の面材形態にある新規の高密度PTFE物品が一つの実施形態において記載され、その面材は1.3℃平方インチ/W以下の熱抵抗、および望ましい引張強度を有するPTFEシートから製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品調製器具用の面材、さらに詳細には、改善された引張特性、改善された熱抵抗、改善された非酵素的褐変、剥離容易性を示すと共に、引裂き、刻みおよび引っ掻きに耐性がある高密度ポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)シートまたはフィルムから製造される面材に関する。
【背景技術】
【0002】
非酵素的褐変は、酵素活性なしで食品中に褐色を生みだす化学過程である。非酵素的褐変の二つの主形態は、カルメリゼーションおよびメイラード反応である。ハンバーガーなどの肉および他の食品を調理することにおける目的は、(1)風味強化のための食材表面上の良好な焦げ、(2)あらゆる細菌汚染から守るための食品の適正な内部温度、および(3)お客に対するサービス速度を改善するための最小の調理時間を達成することである。
【0003】
焦げは、メイラード反応として知られる過程を通しての肉または他の食材表面の褐変である。肉を調理する場合に、この組合せは「肉らしい」風味を作り出し、一般的に、食材表面の色を変える。メイラード反応は、約300°F(150℃)以上で最も容易に起こる。肉が調理される場合に、外側が内側よりも高い温度に達し、メイラード反応の引き金を引き、表面上に最も強い風味を作り出す。より良い焦げは、一般的に業界でより味の良い食品と見なされるより多くの風味をもたらす。
【0004】
しかし、サービスが迅速なレストランでのグリル調理の場合、氷晶形態にある水が冷凍肉パティーの表面に存在するので、調理盤により伝達される初期熱は、水を沸騰分離させる(212°F)ために用いられ、その結果、メイラード反応を抑制するかまたは遅らせる。このことにより、望ましい焦げを得るための調理時間が上乗せされる。従って、できる限り最短時間で必要な食品内部温度に到達させつつ、望ましい焦げを可能とするために食品と接触する調理面の熱抵抗を最小にすることが望ましい。
【0005】
高温で食材を調理するクラムシェル型グリルなどの食品調製器具においてPTFEを使用する利点は周知である。PTFEは、他のポリマーがすぐに劣化してしまう厳しい化学環境で使用するための材料として有用であることも実証してきた。その上、PTFEはまた、260℃ほどの高温からほぼ−273℃ほどの低温までの有用な操作温度範囲を有する。
【0006】
従来の、グリルの調理面上に付着防止面を作り出す一つの方法は、調理面上に従来型の非多孔質PTFEから製造されるシートを固定することである。付着防止面を作り出すためのさらに一般的な方法は、金属またはガラス繊維基材などの表面にPTFE、PFA、FEPまたは他の付着防止塗料を噴霧し、ベークして固めることである。噴霧しベークした皮膜は、PTFEシートよりも引っ掻きに対してより敏感である。PTFEシートは調理しようとする品目(例えばハンバーガー)の調理面への付着を防止するが、一方で、シートはPTFEの剥離容易性の劣化を引き起こす引裂き、刻みおよび引っ掻きを受ける。このことは、PTFEが、低い機械的特性、例えば低い引張強度、不十分な低温フロー耐性またはクリープ耐性、不十分なカット・スルー耐性および耐磨耗性、および多くの材料工学用途での考慮を排除する一般的な低い機械的完全性を特徴とするという事実に起因する。低気孔率PTFE物品は、過去に、固形PTFEフィルムをより厚い予備成形物品から分割するかまたは削るスカイビング法を使用して製造されてきた。これらの物品は、フィルムの長さおよび幅両方向における低い強度、不十分な低温フロー耐性、および不十分な荷重担持能力を特徴とする。
【0007】
PTFE材料、特に延伸ポリテトラフルオロエチレンは、米国特許第3,953,566号明細書に教示されるように製造することが可能である。延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(「ePTFE」)は、フィブリルにより相互連結される節からなる微細構造を有する。それは、非延伸PTFEよりも高い強度を有するが、非延伸PTFEの化学的不活性および広い使用温度範囲を保持する。
【0008】
しかし、ePTFEは多孔質であり、従って、食品調製面としては有効性が落ちると共に、50ダイン・cm未満の表面張力を有する低表面張力流体が膜の気孔を通過するので、そのような流体に対するバリア層として用いることができない。
【0009】
圧縮ePTFE物品は米国特許第3,953,566号明細書に教示されており、そこでは熱を用いてまたは熱を用いずにePTFEの薄いシートを高密度化するために定盤プレスを用いる。しかし、低温フローがプレス中で起こり、非均一部分が生じ、2.0g/ccを超える密度を達成することが難しい。また、こうした定盤プレスの使用は、製造可能な最終製品の幅および長さの範囲を大幅に制約する。定盤の平行な面を含む因子、およびePTFEの単位重量のばらつきもまた、均一密度のPTFE物品の製造に関する制約因子である。米国特許第3,953,566号明細書において用いられるePTFEシートは1方向だけに延伸されるかまたは強化され、従って、最終物品の有用性は非常に限定されていた。
【0010】
ノックス(Knox)らへの米国特許第5,374,473号明細書には、2層以上の多孔質ePTFEを熱および圧力安定性フレキシブル・コンテナの内側に置き、チャンバからガスを排出し、チャンバを150〜350psi(1034KPa〜2413KPa)の圧力および368℃〜400℃の温度とし、次に、圧力を下げながらコンテナを冷却することにより、高密度ePTFE物品を製造するための方法が記載されている。この製造法は、米国特許第3,953,566号明細書に記される定盤プレス法と機械的に類似する。達成可能である長さおよび幅の範囲は、定盤プレスまたは加圧コンテナのサイズにより明らかに限定されると共に、最終物品の密度の均一性は、圧縮圧力を付与するために用いられる板の平行さに加え、用いられる多孔質ePTFEシートの単位重量のばらつきにより限定される。これらの因子は、最終的な高密度ePTFEシートの幾何学的高さをさらに限定する。
【0011】
最近W.L.ゴア・アンド・アソーシエーツ(W.L.Gore and Associates,Inc.)から市販されている商品は、バリア特性を示す高密度フルオロポリマーフィルムを含む。第1の製品は、二つの多孔質PTFE層の間に結合されるPTFEバリア層を含む。第2の製品は、FEP(フルオロエチレンプロピレン)、PFA(ペルフルオロアクリレート)またはTHV(テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびフッ化ビニリデンのポリマー)などの熱可塑性層に片側で結合されるPTFEバリア層を含む。これらの商品におけるバリア層は、直交方向における良好な引張特性を有する高水蒸気耐性(すなわち、低水蒸気透過性)PTFEのフィルムである。このバリア層は、2.0g/cc以上の密度を有し、実質的に気孔がなく、2直交方向における約8000psi(55,000KPa)以上の引張強度、さらに好ましくは約10,000psi(69,000KPa)以上の引張強度を有する。これら材料の寸法安定性などの機械的性質は、性能要求事項の範囲に適合するように調整されてきた。これらの材料は、良好な耐薬品性および水蒸気透過耐性を有する可撓性の薄い材料を必要とする多くの用途において、うまく利用されてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
PTFE材料の性能の進歩にもかかわらず、剥離容易性、改善された熱抵抗、改善された非酵素的褐変、改善された引張特性、および使用中の引裂き、刻みおよび引っ掻きに対する耐性の独特の組合せを示す、グリルカバーなどの食品調製器具用に改善された面材が以前より必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一つの目的は、調理面を有する食品調製器具に対して改善された面材を提供することであり、改善された面材は調理面上に位置して剥離容易な面を作り出す。従来技術の調理面と較べて、本発明の改善された面材は、寿命の向上を示し、剥離容易な(例えば、付着防止)面を洗浄するための従来技術を用いて容易に洗浄され、引裂き、刻みおよび引っ掻きに対して耐性があり、および調理中強化された非酵素的褐変(以後「褐変」)をも食材に提供する。
【0014】
本明細書において前述したように、食品の焦げ品質は、調理された肉および他の食品の風味を向上させることが望ましい。本発明の材料は、より良い褐変を提供し、適正な内部温度を得ながら、従来型の調理面と同じかまたはより短い調理時間内で食材を調理するために用いることができる。
【0015】
本発明は、最適化された熱抵抗特性を有する高密度(例えば、2.0g/cc以上、さらに好ましくは2.1g/cc以上)のPTFEシートを利用して、改善された引張強度と併せて調理された食品の改善された褐変を達成する。本発明の材料は、約1.3℃平方インチ/W以下、さらに好ましくは約1℃平方インチ/W以下、最も好ましくは0.5℃平方インチ/W以下の熱抵抗を示す。高密度と組み合わせた改善された引張強度は、改善された曲げ寿命、耐荷重性、耐衝撃性および耐破裂性、ノッチ伝播耐性、カット・スルー耐性、および耐磨耗性を必要とする用途において有用性がある。少なくとも一つの方向、さらに好ましくは2直交方向(例えば幅および長さ方向)における改善された引張強度が、最終物品の化学的性能および剥離特性を損なう強化材を必要とせずに、高密度PTFEシートに付与される。本発明の物品は、少なくとも一つの方向において、約10,000psi(69,000KPa)以上のマトリクス引張強度、さらに好ましくは約15,000psi(103,000KPa)以上のマトリクス引張強度を示すことが可能である。あるいは、本発明の物品は2直交方向において少なくとも8,000psi(55,000KPa)のマトリクス引張強度を示すことが可能である。引張強度に加えて、切り欠き、切断、刻みなどの際の引裂抵抗が、本発明の一部の実施形態において望ましい。特に、本発明の材料は、(多孔質延伸PTFE材料と違って)損傷時の引裂きの伝播に耐える傾向があり、このことは、さらに本器具の寿命を高めるかまたは延ばす。少なくとも一つの方向において、およそ1ポンド/ミル以上程度の引裂抵抗を有する材料は、本発明の器具の一部の実施形態において有用である。器具の厚さは特定の調理システムの要求事項に応じて変えることができる。しかし、本発明の食品調製器具に適する厚さは、およそ0.003インチ(0.076mm)以下、さらに好ましくは0.002インチ(0.05mm)以下、さらに好ましくは0.0005インチ(0.013mm)以下程度とすることが可能であり、さらに0.0002インチ(0.0051mm)以下と低くすることもできる。従って、本発明は、引張強度のより低い従来の高密度PTFEシートまたはフィルムの優れた化学的および熱的特性を有し、少なくとも一つの方向においてより大きな引張強度および高密度、従ってより大きな靭性を有する、食品調製器具用の仕上げ面を提供する。材料加熱の際、少なくともいくらかの寸法安定性を保持するための能力は、これら材料のさらなる利点である。本発明のシートおよびフィルムは、褐変を改善しながら、従来技術のPTFE材料と同等かまたは若干大きな靭性を提供するのに非常に薄い形態および円滑な仕上げで製造することができる。加えて、本発明のさらなる利点は全体の調理時間を短縮する能力である。
【0016】
従って、本発明は、食品調製面としての、機械的に改善されたPTFEフィルムの使用を対象とする。この改善された食品調製面は、本発明の一つの実施形態において、記載するようなシートを食品調製面(例えば接触調理用グリル面/盤)に、例えばバネ取り付けまたは他の一時的な機械的固定技術により、取り外し可能に取り付けることによって提供でき、あるいは調理用基板に積層することもできる。
【0017】
別の実施形態において、製品は、他の基材に積層された焼結または非焼結の、高密度、高引張強度PTFEのシートである。粉末を圧縮することなどによって他のフィルムを付着させることにより、積層を行うことが可能である。詳細には、この他の基材は、FEP、PFA、または他のフルオロポリマーなどの熱可塑性フルオロポリマーシートまたはフィルムを含んでもよい。基材は金属、ガラスまたは無機シートなどとすることが可能である。シートが容易に除去され置き換えることができるように、シートをアルミニウム板などの金属基材に積層し、加熱要素上に固定することも可能である。シートを、PFA、FEPまたは他のフルオロポリマーなどの高温接着剤、または代わりにシリコーン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの非フルオロポリマー接着剤を用いて取り付けて、シートを基材に積層させることが可能である。
【0018】
顔料などの少なくとも一つの添加剤を、PTFEシート中、またはPTFEシートに適用される接着剤または塗料中に存在させることができる。例えば、添加剤を、押出成形前にPTFE樹脂に、または押出成形後にPTFEに添加することができる。あるいは、添加剤を、接着剤または塗料の中またはそれらの上に含ませることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図面、さらに詳細には図1および2を参照すると、一般に12で示される食品調製器具に取り外し可能なように取り付けられる一般に10で示される面材がある。取り外し可能な面材10は、食品を調製するための剥離容易な調理面を提供し、以下により詳細に説明される。
【0020】
図1に示されるように、食品調製器具12は、主要な水平の調理面14と、主調理面14から離れている図1に示される開放位置と主調理面に平行な閉止位置との間で可動である、軸回転するカバー16とを備える、クラムシェル型グリルである。カバー16は、カバーがその閉止位置にある場合に主調理面14に面して下方を向く調理面18を有する。例えばハンバーガーなどの品目(示されていない)を主調理面14上で調理する場合、熱が主調理面および品目を即座にかつ均一に調理するためのカバー調理面18から生じるようにそれらは配置される。カバー16は、その軸回転する動きを達成するために、軸またはロッド20上に固定して取り付けられる。図1に示されるグリル器具12は従来技術で周知である。しかしながら、本発明の取り外し可能面材10は、丈夫で剥離容易な洗浄しやすい面が提供されることが望ましい調理面を有する、あらゆる調理器具上に取り付け可能であるものと理解すべきである。実際に、本発明の取り外し可能面材を、主調理面14を同様に強化するために、適当な手段により主調理面14に取り付けることもできる。
【0021】
特に図2Aに参照すると、取り外し可能な付着防止面を備えた図1の調理面18を覆うための一般に10で表される物品が示されている。図2Bに示されるように、ライン2B−2Bに沿った側面斜視図において示されるように、物品10は、ステンレス鋼ロッドを中に挿入し物品10を図1のカバー16のヒンジ側に取り付けるのに使用可能なトンネル11を形成するループを含む。一旦取り付けられると、物品10は調理面18全体に引っ張られ、摩擦を用いて所定位置にシートを簡単に保持する二つのクリップによりカバー16の正面に取り付けられる。ループ11は、本明細書における実施例においてより詳細に記載されるように、十分な密度のePTFEフィルムを、接着剤17としてPFAおよび熱および圧力を用いて熱接合することにより形成される。
【0022】
取り外し可能な付着防止面材を取り付ける代替法は図3に示される。一般に25で示される物品は、調理面(示されていない)に結合される高密度、高引張強度のePTFEを備えた、アルミニウム、銅または他の適当な金属などの金属盤またはシートである。金属盤25は、金属盤25の裏側のくり抜かれたスロット26に挿入される「T」型ヘッドボルトを用いて図1の蓋16に取り付けられる。ボルトは蓋16の穴を通して挿入され、ナットにより固定されて、金属盤をしっかりと所定位置に保持する。
【0023】
あらゆる器具または装置が、カバー16(または一般にあらゆる調理面)に面材10を固定するために提供可能であって、なお本発明の範囲内に入りうるものと理解すべきである。
【0024】
本発明のさらなる代替実施形態において、器具は、用いられる調理器具の構成に応じて、食材を運搬し少なくとも部分的に調理するためのベルトの形態で構成可能であることが想定される。図4Aはベルト40の平面透視図を示し、図4Bは継ぎ目41を有するループベルト40のラインa−aに沿った横断面図を示す。あるいは、本発明のさらなる実施形態において、器具が調理シートまたは他の相当する調理面の形態で構成可能であることも想定される。
【0025】
本発明を、以下に提供される非限定実施例に関して、さらに説明する。
【0026】
試験法および測定
引張強度
すべての試験片を、ASTM D882−02の一般教示に従って試験した。クロスヘッド速度20インチ/分(508mm/分)、ゲージ長2インチ(51mm)、および少なくとも4インチ(102mm)長の長方形試験片を用いた。
引張強度(psi)=最大荷重(ポンド)/試験片断面積(平方インチ)
式中、最大荷重=試験の間に試験片が作り出す最大荷重。3測定値の平均を用いた。
【0027】
厚さ
ケーファー(Kafer)FZ1000/30厚さスナップゲージ(ドイツ、ビリンゲン−シュベニンゲンのケーファー・メスーレンファブリク(Kaefer Messuhrenfabrik GmbH))の2枚の板の間に膜を置くことにより、膜厚さを測定した。3測定値の平均を用いた。
【0028】
密度
ダイカットして長方形部分2.54cm×15.24cmを形成した試料を測定して、それらの質量(メトラー・トレド(Mettler−Toledo)化学天秤モデルAG204を用いて)およびそれらの厚さ(ケーファーFZ1000/30スナップゲージを用いて)を決定した。これらのデータを用いて、密度を以下の式により計算した:
ρ=m/(w・l・t)
式中、ρ=密度(g/cc)、m=質量(g)、w=幅(cm)、l=長さ(cm)、t=厚さ(cm)。3測定値の平均を用いた。
【0029】
引裂抵抗
引裂抵抗をASTM D1938−02「Trouser tear」に準拠して測定した。この試験方法は、単一引裂き法によりプラスチックフィルムおよび薄い細布(1mm(0.040インチ)以下の厚さ)において裂け目を伝播するために必要な力の測定を包含する。フィルムにわたって裂け目を伝播するための力を、ASTM D882−02(引張試験)に記載されているように定速グリップ分離機械(インストロン(Instron)型式番号5565、製造番号C3416)を用いて測定し、荷重−時間チャートから得られる最大値を用いて表にした。1インチ(25.4mm)幅の試験片を試験しようとする方向において3インチ(76mm)長さに切断した。3インチ(76mm)の部分内に、2インチ(51mm)のスリットを長さ方向で試験片の中心から下へ作成した。次に、二つのタブを互いに180度離れた測定用ジョーに配置した。次に、測定用ジョーをASTM D1938−02により指定される速度、10インチ/分で引っ張った。次に、最大値を荷重−時間試験から記録した。3測定値の平均を用いた。
【0030】
熱抵抗
強制対流中の単一半導体素子用のEIA/JEDEC規格51「Methodology for the Thermal Measurement of Component Packages」に概ね基づいて熱抵抗を測定した。試験を行うために、制御熱発生素子(アーコル(Arcol)100W電力抵抗器)が放熱板(高さ70mmEKL放熱板p/n21204021004)の下に配置されるように、試験装置を組み立てた。試験しようとする試料を熱発生素子と放熱板の間に配置し、ケース中に埋め込まれた熱電対および放熱板は試験試料の1mm上および下にあった。ドリルで約1mmの穴を開け、熱電対を挿入することにより熱電対を埋め込み、そうしてそれらを試料上に集中させた。放熱板上に取り付けられたファンに12VDCを供給することにより、試料を通して強制対流を行った。
【0031】
試験を行うために、1平方インチの材料の試験試料を、22psiの圧縮荷重下で、熱発生素子と放熱板の間に保持した。約75℃の定常状態電力供給温度に達するまで、十分な電流を熱発生素子に供給した。熱が下の電力抵抗器表面から試験試料を通って放熱板に流れるにつれて、試験試料を通る軸方向温度勾配が作られた。熱発生素子またはケースから試料を通り放熱板までの温度低下(デルタTとする)を、試料の両側に配置した熱電対により測定した。定常状態温度に達した後、一般的には最小で30分後、ケース温度および放熱板温度を測定した。また、電力抵抗器の電圧および電流を測定し、これらを熱発生素子により散逸される電力(W(電圧×電流))を計算するために用いた。熱抵抗を(デルタT/W)の比により測定した。熱抵抗を℃・平方インチ/Wとして報告した。
【実施例】
【0032】
例1
この例において、以下にさらに詳細に記載されるように、クラムシェル型グリル(ペンシルベニア州、フリーランドのガーランド・コマーシャル・インダストリーズ(Garland Commercial Industries)のガーランド・エレクトリック・エクスプレス・グリル(Garland Electric Xpress Grill)、モデルXE24)の上部面用のカバーを、折り畳まれて接合された一つの端部を付して設計した。この端部は、アルミニウムロッドが挿入されるトンネルを作った。ロッドはシートよりも長く、シートをクラムシェルの後部に取り付けるために用いた。シート前面を、摩擦を用いて所定位置にシートを簡単に保持する二つのクリップによりグリル面に取り付けた。
【0033】
約22インチ(56cm)×19インチ(48cm)×0.003インチ(0.076mm)厚で以下の特性:2.1g/ccの密度、少なくとも20,000psi(138,000KPa)の2直交方向における引張強度、約1.48℃・平方インチ/Wの熱抵抗、最も強い方向で1.9ポンド/ミル、直交方向で1.6ポンド/ミルの引裂抵抗を有する高密度、高引張強度のePTFEのシートを得た。19インチ(48cm)の辺の一端を折り畳み、折り目を付けて1 3/16インチの重なりを得た。3/8インチ(9.5mm)幅および約19インチ(48cm)長さで、0.001インチ(0.025mm)厚のPFA(デラウェア州、ウイルミントンのデュポン(E.I.du Pont de Nemours,Inc.)の部品No.100)のストリップを、高密度ePTFEの折り畳み端内側に挿入し、保護テープにより所定の位置に保持した。
【0034】
折り畳み端に熱および圧力をかけるために、バートロッド(Vertrod)ヒートシール機(バートロッド(Vertrod,Inc.)型式番号12EP/P−1/2WC−CAN−HOV−SP)を用いた。機械の設定値は以下の通りであった。
【0035】
【表1】

【0036】
これらの条件に設定したヒートシーラーにより、PFAストリップを有するePTFEの折り畳み端を機械ジョーの間に挿入し、接合サイクルを開始した。端全体を接合するために8回の接合サイクルを用いた。
【0037】
次に、グリルカバーの側部を、クラムシェル型グリル上部定盤のサイズに合わせるため12インチ×22インチサイズ(30cm×56cm)に最終的に切り落とした。器具をクラムシェル型グリルの二つの上部定盤の一つの上に設置し、市販の剥離シート(ニューヨーク州、ピータースバーグのタコニック(Taconic,Inc.)のテフロン(登録商標)・リリース・シート(Teflon Release Sheet)、部品番号1799303)を、他の上部定盤上に設置した。グリルカバー器具の性能を実証するために、市販の剥離シートおよび本発明のシートの両方を用いて、ハンバーガーを同じ条件(温度、すき間、圧力、時間)下で調理した。調理されたハンバーガーは調理完了の際に本発明のグリルカバーから容易に剥離すると共に、ハンバーガーは、市販の剥離シートと接触して調理されたハンバーガーと較べた場合に、調理面により望ましい焦げを有するように目で見えることが観察された。
【0038】
例2
出発材料が、約22インチ(56cm)×19インチ(48cm)×0.0003インチ(0.0076mm)厚で以下の特性:2.1g/ccの密度、少なくとも15,000psi(103,000KPa)の2直交方向における引張強度、約0.45℃・平方インチ/Wの熱抵抗、最も強い方向で1.5ポンド/ミル、直交方向で0.67ポンド/ミルの引裂抵抗を有する、高密度、高引張強度のePTFEのシートであることを除いて、例1において記載されるように調理面を作製した。
【0039】
器具をクラムシェル型グリルの二つの上部定盤の一つの上に設置し、市販の剥離シート(ニューヨーク州、ピータースバーグのタコニックのテフロン(登録商標)・リリース・シート、部品番号1799303)を、他の上部定盤上に設置した。グリルカバー器具の性能を実証するために、市販の剥離シートおよび本発明のシートの両方を用いて、ハンバーガーを同じ条件(温度、すき間、圧力、時間)下で調理した。調理されたハンバーガーは調理完了の際に本発明のグリルカバーから容易に剥離すると共に、ハンバーガーは、市販の剥離シートと接触して調理されたハンバーガーと較べた場合に、調理面により望ましい焦げを有するように目で見えることが観察された。
【0040】
例3
本発明の剥離容易面を有する調理面として使用可能なステンレス鋼板を以下の技術により作製した。
【0041】
約4インチ(10mm)×4インチ(10mm)および0.002インチ(0.05mm)厚で以下の特性:2.1g/ccのPTFE密度、約0.0018インチ(0.046mm)のPTFE厚さ、少なくとも9000psiの2直交方向における積層引張強度、約1.088℃・平方インチ/Wの熱抵抗、最も強い方向で1.1ポンド/ミル、直交方向で約0.16ポンド/ミルの引裂抵抗を有する、片側にPFA接着剤を有する高密度、高引張強度ePTFEの積層シートを得た。
【0042】
約1/16インチ厚の304ステンレス鋼板を、図3の25として示すように4インチ×4インチに切り出した。板を熱石鹸浴中で洗浄し、続いて熱水リンスを行った。板を再度、1,1,2トリクロロトリフルオロエタンおよび0.0005%未満の残留物を有する純度99.9%のイソプロパノールを用いて洗浄した。PFA側が調理面に向いた状態で積層板を板の調理面に置いた。0.001インチ厚のポリイミドシート(オハイオ州、サークルビルのデュポンのカプトン(Kapton)HN100)を、剥離剤として用いた。一つをステンレス鋼板下に置き、別のものをePTFEシート上に置いた。この組立品を340℃の温度に加熱したヒートプレス中に置き、少なくとも50psiの圧力をかけた。この温度を約30秒間にわたり保持した。板を50℃に冷却し、次に、プレスから除去した。積層板はステンレス鋼板にうまく接着していた。
【0043】
例4
出発積層シートが、約4インチ(10mm)×4インチ(10mm)および0.0007インチ(0.018mm)厚で以下の特性:2.1g/ccのPTFE密度、約0.0004インチ(0.010mm)のPTFE厚さ、少なくとも9000psiの2直交方向における全体引張強度、約0.71℃・平方インチ/Wの熱抵抗、最も強い方向で1.5ポンド/ミル、直交方向で約0.3ポンド/ミルの引裂抵抗を有する、片側にFEP接着剤を有する高密度、高引張強度のePTFEの積層板であることを除いて、例3において記載されるように、本発明の剥離容易面を有する調理面として使用可能なステンレス鋼板を作製した。
【0044】
例5
食材を運搬し少なくとも部分的に調理するのに適するベルトを、以下の技術により作製した。約20インチ(51mm)×6インチ(15mm)の例1に記載されるような高密度、高引張強度のePTFEシートを、直径約6インチ(15mm)の円になるように輪にした(ラインa−aに沿った横断面で図4Aおよび4Bにも概要が示されている)。円は、シート端が重なった長さ約3/8インチの領域を有した。約3/8インチ(9.5mm)幅および約6インチ(15mm)長さで0.001インチ(0.025mm)厚のPFA(デラウェア州、ウイルミントンのデュポンの部品No.100)のストリップを、高密度ePTFEシートの重ね合わせた端の間に挿入し、保護テープにより所定位置に保持した。バートロッド加熱ロッドを用いて重なり領域を熱接合するときに、ポリイミドシート(オハイオ州、サークルビルのデュポンのカプトン(Kapton)HN100)を剥離剤として用いた。
【0045】
例1に記載される条件に設定されたヒートシーラーを有するバートロッドヒートシール機を用いて、PFAストリップを有する高密度ePTFEの折り畳み端を機械ジョーの間に挿入し、接合サイクルを開始した。完了した時点で、接合部分を取り出し、未接合部分をジョーの間に再挿入した。端全体を接合するために8回の接合サイクルを用いた。
【0046】
次に、ループを最終的に切り落として6インチ(15cm)幅×6インチ(15cm)径のベルトにした。
【0047】
例6
本発明の剥離容易面を有する調理面として使用可能なアルミニウムシートを作製した。紫色のFEPフィルム(ニュージャージー州、ウエインのサンゴバン(St.Gobain))および高密度、高引張強度のePTFEを得た。ePTFEフィルムは以下の特性:0.000635mmの厚さ、2.0g/ccの密度、少なくとも8,000psi(55,000KPa)の2直交方向における引張強度、約0.44℃・平方インチ/Wの熱抵抗、最も強い方向で1.9ポンド/ミル、直交方向で0.15ポンド/ミルの引裂抵抗を有していた。
【0048】
二つの材料を以下のやり方で組み合わせた。
a)高密度PTFEをFEPフィルムと接触させる。
b)段階a)で得られる組成物をFEPの融点を超える温度に加熱する。
c)FEPの融点を超える温度を保持しながら、段階b)の加熱組成物を延伸する。
d)段階c)の生成物を冷却する。
【0049】
次に、この被覆シートを、0.00015インチ厚の粘着剤(PSA)シリコーン接着剤(ニューヨーク州、ウオーターフォードのGE、部品番号518)層を有する0.0002インチ厚のアルミニウムホイルに積層した。得られた積層板は以下の特性:約6インチ(15cm)×6インチ(15cm)×0.0006インチ(0.015mm)厚、2ポンド(0.91kg)の引張破壊力、約0.485℃・平方インチ/Wの熱抵抗、最も強い方向で0.85ポンド/ミル、直交方向で0.10ポンド/ミルの引裂抵抗を有していた。
【0050】
例3に記載されるように、器具をクラムシェル型グリルの二つの上部定盤の一つの上に設置し、市販の剥離シート(ニューヨーク州、ピータースバーグのタコニックのテフロン(登録商標)・リリース・シート、部品番号1799303)を、他の上部定盤上に設置した。グリルカバー器具の性能を実証するために、市販の剥離シートおよび本発明のシートの両方を用いて、ハンバーガーを同じ条件(温度、すき間、圧力、時間)下で調理した。調理されたハンバーガーは調理完了の際に本発明のグリルカバーから容易に剥離すると共に、ハンバーガーは、市販の剥離シートと接触して調理されたハンバーガーと較べた場合に、調理面により望ましい焦げを有するように目で見えることが観察された。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の面材が取り付けられる食品調製器具の斜視図である。
【図2A】取り外し可能なグリルカバーの透視図を表す。
【図2B】取り外し可能なグリルカバーの斜視図を表す。
【図3】本発明のシートと共に使用するための定盤シューを表す。
【図4A】ベルト形態での本発明の食品調製器具を表す。
【図4B】ベルト形態での本発明の食品調製器具を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2.0g/cc以上の密度、2直交方向における少なくとも8000psi(55,000kPa)の引張強度、および1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを含む面を有する、調理食品の調製で用いる物品。
【請求項2】
PTFEシートが2直交方向における少なくとも10,000psi(69,000kPa)の引張強度を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
PTFEシートが1.0℃平方インチ/W(6.5℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
PTFEシートが0.5℃平方インチ/W(3.2℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
物品が金属を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
金属がアルミニウムおよび銅からなる群から選択される少なくとも一つの金属を含む、請求項5に記載の物品。
【請求項7】
グリル盤の形態である、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
調理ベルトの形態である、請求項1に記載の物品。
【請求項9】
調理シートの形態である、請求項1に記載の物品。
【請求項10】
1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗、および少なくとも一つの方向における1ポンド/ミル(17.9kg/mm)の引裂抵抗を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを含む面を有する、調理食品の調製で用いる物品。
【請求項11】
PTFEシートが2.0g/cc以上の密度を有する、請求項10に記載の物品。
【請求項12】
PTFEシートが2.1g/cc以上の密度を有する、請求項10に記載の物品。
【請求項13】
PTFEシートが2直交方向における少なくとも8000psi(55,000kPa)の引張強度を有する、請求項10に記載の物品。
【請求項14】
PTFEシートが少なくとも一つの方向における少なくとも10,000psi(69,000kPa)の引張強度を有する、請求項10に記載の物品。
【請求項15】
PTFEシートが2直交方向における少なくとも10,000psi(69,000kPa)の引張強度を有する、請求項10に記載の物品。
【請求項16】
PTFEシートが少なくとも一つの方向における少なくとも15,000psi(103,000kPa)の引張強度を有する、請求項10に記載の物品。
【請求項17】
PTFEシートが少なくとも一つの方向における少なくとも24,500psi(169,000kPa)の引張強度を有する、請求項10に記載の物品。
【請求項18】
物品が金属を含む、請求項10に記載の物品。
【請求項19】
金属がアルミニウムおよび銅からなる群から選択される少なくとも一つの金属を含む、請求項18に記載の物品。
【請求項20】
グリル盤の形態である、請求項10に記載の物品。
【請求項21】
調理ベルトの形態である、請求項10に記載の物品。
【請求項22】
調理シートの形態である、請求項10に記載の物品。
【請求項23】
1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗、および2直交方向における少なくとも8000psi(55,000kPa)の引張強度を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを含む面を有する、調理食品の調製で用いる物品。
【請求項24】
PTFEシートが2.0g/cc以上の密度を有する、請求項23に記載の物品。
【請求項25】
PTFEシートが2.1g/cc以上の密度を有する、請求項23に記載の物品。
【請求項26】
PTFEシートが2直交方向における少なくとも10,000psi(69,000kPa)の引張強度を有する、請求項23に記載の物品。
【請求項27】
物品が金属を含む、請求項23に記載の物品。
【請求項28】
金属がアルミニウムおよび銅からなる群から選択される少なくとも一つの金属を含む、請求項27に記載の物品。
【請求項29】
グリル盤の形態である、請求項23に記載の物品。
【請求項30】
調理ベルトの形態である、請求項23に記載の物品。
【請求項31】
調理シートの形態である、請求項23に記載の物品。
【請求項32】
2.0g/cc以上の密度、2直交方向における少なくとも8000psi(55,000kPa)の引張強度、1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗、および少なくとも一つの方向における1ポンド/ミル(17.9kg/mm)の引裂抵抗を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを含む、調理食品の調製での使用に適合したグリルカバーシート。
【請求項33】
前記シートが、さらに、トンネルを含む少なくとも一つの取付部品を含む、請求項32に記載のグリルカバーシート。
【請求項34】
PTFEシートが2.1g/cc以上の密度を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項35】
1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗、および少なくとも一つの方向における少なくとも10,000psi(69,000kPa)の引張強度を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを含む面を有する、調理食品の調製で用いる物品。
【請求項36】
PTFEシートが少なくとも一つの方向における少なくとも15,000psi(103,000kPa)の引張強度を有する、請求項35に記載の物品。
【請求項37】
PTFEシートが少なくとも一つの方向における少なくとも24,500psi(169,000kPa)の引張強度を有する、請求項35に記載の物品。
【請求項38】
前記物品が、さらに、少なくとも一つの添加剤を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項39】
前記物品が、さらに、少なくとも一つの添加剤を含む、請求項10に記載の物品。
【請求項40】
前記物品が、さらに、少なくとも一つの添加剤を含む、請求項23に記載の物品。
【請求項41】
前記物品が、さらに、少なくとも一つの添加剤を含む、請求項32に記載のグリルカバーシート。
【請求項42】
前記物品が、さらに、少なくとも一つの添加剤を含む、請求項35に記載の物品。
【請求項43】
2.0g/cc以上の密度、少なくとも一つの方向における少なくとも10,000psi(69,000kPa)の引張強度、および1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを含む面を有する、調理食品の調製で用いる物品。
【請求項44】
PTFEシートが少なくとも一つの方向における少なくとも15,000psi(103,000kPa)の引張強度を有する、請求項43に記載の物品。
【請求項45】
PTFEシートが1.0℃平方インチ/W(6.5℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項43に記載の物品。
【請求項46】
PTFEシートが0.5℃平方インチ/W(3.2℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項43に記載の物品。
【請求項47】
物品が金属を含む、請求項43に記載の物品。
【請求項48】
金属がアルミニウムおよび銅からなる群から選択される少なくとも一つの金属を含む、請求項47に記載の物品。
【請求項49】
グリル盤の形態である、請求項43に記載の物品。
【請求項50】
調理ベルトの形態である、請求項43に記載の物品。
【請求項51】
調理シートの形態である、請求項43に記載の物品。
【請求項52】
前記物品が、さらに、少なくとも一つの添加剤を含む、請求項43に記載の物品。
【請求項53】
前記物品が約2ミル(0.05mm)以下の厚さを有する、請求項1に記載の物品。
【請求項54】
前記物品が約0.5ミル(0.013mm)以下の厚さを有する、請求項1に記載の物品。
【請求項55】
前記物品が約0.2(0.0051mm)ミル以下の厚さを有する、請求項1に記載の物品。
【請求項56】
前記物品が約2ミル(0.05mm)以下の厚さを有する、請求項10に記載の物品。
【請求項57】
前記物品が約0.5ミル(0.013mm)以下の厚さを有する、請求項10に記載の物品。
【請求項58】
前記物品が約0.2ミル(0.0051mm)以下の厚さを有する、請求項10に記載の物品。
【請求項59】
前記物品が約2ミル(0.050mm)以下の厚さを有する、請求項35に記載の物品。
【請求項60】
前記物品が約0.5ミル(0.013mm)以下の厚さを有する、請求項35に記載の物品。
【請求項61】
前記物品が約0.2ミル(0.0051mm)以下の厚さを有する、請求項35に記載の物品。
【請求項62】
2.0g/cc以上の密度、2直交方向における少なくとも8000psi(55,000kPa)の引張強度、および1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有するPTFEシートであって、食品と接触する面と反対側の面で熱源と接触しているPTFEシートの面上に食品を置くこと、および
非酵素的に食品表面を褐変すること
を含む、食品表面上の非酵素的褐変を改善する方法。
【請求項63】
2.0g/cc以上の密度、2直交方向における少なくとも8000psi(55,000kPa)の引張強度、および1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有するPTFEシートであって、食品と接触する面と反対側の面で熱源と接触しているPTFEシートの面上に食品を置くことを含む、食品を調理する方法。
【請求項64】
1.3℃平方インチ/W(8.4℃・cm2/W)以下の熱抵抗、および少なくとも一つの方向における少なくとも10,000psi(69,000kPa)の引張強度を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを含む面を有するPTFEシートの面上に食品を置くことを含む、食品を調理する方法。
【請求項65】
前記シートが2.1g/ccの密度を有する、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記シートが1.0℃平方インチ/W(6.5℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
前記シートが0.5℃平方インチ/W(3.2℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項63に記載の方法。
【請求項68】
前記シートが1.0℃平方インチ/W(6.5℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項64に記載の方法。
【請求項69】
前記シートが0.5℃平方インチ/W(3.2℃・cm2/W)以下の熱抵抗を有する、請求項64に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2009−525823(P2009−525823A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554382(P2008−554382)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/003521
【国際公開番号】WO2007/092604
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(598123677)ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド (279)
【Fターム(参考)】