説明

飲料提供装置

【目的】既存の設備を利用しながら安全性の高い飲料水を使用したシロップやコーヒー等のコールド系またホット系飲料を提供することができる飲料提供装置を提供することを目的とする。
【構成】飲料提供装置40は飲料水ディスペンサ10に併設してあり、飲料水ディスペンサ10は、BIB18を収納し、冷水タンク20と温水タンク22と2種類のタンクを備え、冷水ノズル14から冷水また温水ノズル15から温水を供給する。飲料提供装置40は、シロップが充填されたBIB49と、複数のローラでシロップチューブ44を押し潰してしごくことによりシロップを一定量ずつ圧送するチューブポンプ50と、温水もしくは冷水の供給開始および停止とその供給量を調整する自動流量調整バブル60a、60bと、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料提供装置に関し、より詳細には、飲料水容器に充填された飲料水を冷却乃至加熱して提供するための飲料水ディスペンサに併設され、シロップやコーヒー等の飲料を提供する飲料提供装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料を提供する装置としては、装置本体内冷蔵庫に収納されたBIB(Bag In Box)下方から伸びる注出チューブに流出したシロップをチューブポンプ等のシロップ供給装置で供給する装置が知られている。このような飲料提供装置には、冷凍装置で冷却される冷却水を貯留する冷却水槽が設けられ、冷却水に浸漬されている冷却コイル内を水道から供給される水道水が通過すると熱交換されて冷やされる。
飲料は、飲料選択ボタンが押されると、電磁弁が開放して冷却コイル内で冷やされた水道水がカップに注がれる。同時に、チューブポンプが駆動され、BIBに充填されるシロップがカップに注がれてシロップ飲料となる(例えば、特許文献1参照)。
また、キャビネット内にコーヒー、煎茶等の各種粉末原料を種類別に収容するキャニスタと、キャニスタに対応してその下方に配したミキシングボウル、ミキシングボウルに温水を供給する温水タンク、冷水を供給する冷水タンク等が収納され、所望の飲料、ホット/コールドの選択ボタンを押すと、指定されたキャニスタから定量の粉末原料が搬出されてミキシングボウルに投入されるとともに、温水タンクもしくは冷水タンクから定量の温水もしくは冷水がミキシングボールに供給され、ここで粉末原料と温水もしくは冷水を攪拌して調製した飲料をカップに供給する(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−247194号公報
【特許文献2】特開2000−093314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記特許文献1および特許文献2に提案されている飲料提供装置のように冷凍装置で冷却される冷却水を貯留する冷却水槽や温水タンクを内蔵した装置は装置の寸法が大きくなり、その製造に要するコストも過大になるという問題があった。
さらに、飲料水に対する関心が高くなるにつれ、飲料の調整(希釈)に使われる水についても安全性の確保と、官能面での品質追求が高く要求されるようになってきた。
本発明は、上記実情に鑑みて、既存の設備を利用しながら安全性の高い飲料水を使用したシロップやコーヒー等のコールド系またホット系飲料を提供することができる飲料提供装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る飲料提供装置は、飲料水容器に充填された飲料水を冷却乃至加熱して提供するための飲料水ディスペンサに併設され、シロップやコーヒー等の飲料を提供する飲料提供装置であって、
前記飲料水ディスペンサから前記飲料水を導入し、前記飲料の原料に添加して提供する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る飲料提供装置は、上述した請求項1において、前記冷却乃至加熱された飲料水の供給量を予め決められた条件に従って調整する自動流量調整バルブを備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る飲料提供装置は、上述した請求項1または請求項2において、前記シロップ飲料の原料としてのシロップが充填されたBIBと、
該BIBに充填されたシロップを予め決められた条件に従って供給量を調整して供給するシロップ供給手段を備えたことを特徴とする。
【0005】
また、本発明の請求項4に係る飲料提供装置は、上述した請求項1または請求項2において、前記コーヒー飲料等の粉末原料を供給するキャニスタと、
該キャニスタから供給された粉末原料と、前記飲料水ディスペンサから導入した飲料水と、を混合して供給するミキシングボウルと、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、飲料水容器に充填された飲料水を冷却乃至加熱して提供するための飲料水ディスペンサに併設され、シロップやコーヒー等の飲料を提供する飲料提供装置に、飲料水ディスペンサから飲料水を導入し、飲料の原料に添加して提供する制御手段を備えたので、既存の設備を利用しながら安全性の高い飲料水を使用したシロップやコーヒー等のコールド系またホット系飲料を提供することができる飲料提供装置を実現することが可能になる。
請求項2の発明によれば、冷却乃至加熱された飲料水の供給量を予め決められた条件に従って調整する自動流量調整バルブを備えたので、飲料水の供給に伴い飲料水容器内の飲料水(飲料水嵩)が減少してその自重で流下する飲料水の流速が変動(減少)するようになっても、流速を常に一定に保つことができるので、飲料の希釈比率を常に一定に保つことができる。
【0007】
請求項3の発明によれば、シロップ飲料の原料としてのシロップが充填されたBIBと、該BIBに充填されたシロップを予め決められた条件に従って供給量を調整して供給するシロップ供給手段を備えたので、BIBに充填されたシロップを一定量ずつ圧送して供給してシロップと希釈水としての飲料水の希釈比率を常に一定に保ったシロップ飲料を提供することができる。
請求項4の発明によれば、コーヒー飲料等の粉末原料を供給するキャニスタと、該キャニスタから供給された粉末原料と、飲料水ディスペンサから導入した飲料水と、を混合して供給するミキシングボウルと、を備えたので、コーヒー、煎茶、ココアミルク、メロンジュース等の粉末原料を使用した飲料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る飲料提供装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置を示した正面図であり、図2は、図1における飲料提供装置の構成を模式的に示した説明図である。これら図1および図2において、飲料提供装置40は飲料水ディスペンサ10に併設してあり、飲料水ディスペンサ10は、交換可能なミネラルウオーターなどの飲料水が詰められたBIB(Bag In Box)を収納し、配管系統の途中に冷却装置を有する冷水タンクと加熱装置を有する温水タンクとの2種類の飲料水を貯溜するタンクを備え、冷水ノズル、温水ノズルから飲料水としての冷水、温水を供給する。
【0009】
まず、飲料水ディスペンサ10について説明する。飲料水ディスペンサ10は、図には明示しないが、前面に開口を有するディスペンサ本体と、ディスペンサ本体の前面開口を開閉可能にする態様で該ディスペンサ本体の前面の一側に支承された前扉11を有している。前扉11の表面には、飲料水(冷水)選択ボタン12、飲料水(温水)選択ボタン13が配設してある。また、飲料水(冷水)選択ボタン12の下方には冷水ノズル14、飲料水(温水)選択ボタン13の下方には温水ノズル15が設けられ、さらにその下方には、カップの載置台になるカップレスト16が配設してあり、ディスペンサ本体底部には、飲料水ディスペンサ10を支えるための脚部17が設けてある。
BIB等の飲料水容器18の下方に冷水タンク20と温水タンク22とを配置するとともに、飲料水容器18に接続したコネクタ19を介して冷水タンク20、温水タンク22の上部に配管24で連通している。冷水ノズル14は冷水バルブ(電磁弁)25を介して冷水タンク20と配管26で連通し、配管26の途中には冷水タンク20の冷水を飲料提供装置40に供給するための配管27を連通させている。また、温水ノズル15は温水バルブ(電磁弁)28を介して温水タンク22と配管29で連通し、配管29の途中には温水タンク22の温水を飲料提供装置40に供給するための配管30を連通させている。飲料水容器18に詰められた飲料水Wはその自重でコネクタ19から冷水タンク20、温水タンク22へと導かれ、冷水タンク20に付設したエバポレータ(蒸発器)21で飲料水Wを冷却して冷水(例えば、5℃)とし、温水タンク22に付設した電気ヒータ23で飲料水Wを加熱して温水(例えば、90℃)としている。そして、飲料水(冷水)選択ボタン12が押されて給水制御部(図示せず)が冷水バルブ25に信号を出力すると、冷水バルブ25が開いて飲料水Wの自重で冷水が冷水ノズル14から注がれ、また、飲料水(温水)選択ボタン13が押されると給水制御部から温水バルブ28に信号が出力されて、温水バルブ28が開き飲料水Wの自重で温水が温水ノズル15から注がれる。
【0010】
次に、本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置40について説明する。飲料提供装置40は、図には明示しないが、前面に開口を有する装置本体と、装置本体の前面開口を開閉可能にする態様で該装置本体の前面の一側に支承された前扉41を有している。前扉41の表面には、ホット飲料選択ボタン42、コールド飲料選択ボタン43が配設してある。また、飲料選択ボタンの下方にはシロップチューブ44、温水ノズル45、冷水ノズル46が設けられ、その下方には、カップCの載置台になるカップレスト47が配設してあり、装置本体底部には、飲料提供装置40を支えるための脚部48が設けてある。
このような飲料提供装置40は、シロップが充填され、一端がその底部に連通されるとともに他端に吐出口が形成され、該シロップが流出する可撓性のシロップチューブ44を備えたBIB49と、例えば、特開平10−141237号公報に示されているように、BIB49のシロップチューブ44の一端および他端間に配設され、複数のローラでシロップチューブ44を押し潰してしごくことによりBIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送してシロップチューブ44の吐出口から吐出するチューブポンプ(シロップ供給手段)50と、カップC内のシロップに添加する温水もしくは冷水の供給開始および停止とその供給量を調整する自動流量調整バブル60a、60bと、を備え、温水用の自動流量調整バルブ60aはその上流側に連通している配管51で接続配管31を介して配管30と連通し、下流側に連通している配管52で温水ノズル45と連通している。また、冷水用の自動流量調整バルブ60bはその上流側に連通している配管53で接続配管32を介して配管27と連通し、下流側に連通している配管54で冷水ノズル46と連通している。
【0011】
図3は、本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置の自動流量調整バルブを示した断面正面図であり、駆動歯車を含む噛合する一組の歯車で、流入部から流入する飲料水を歯車の歯間と歯車ケースの内壁間で形成する空間に保持し、歯車ケースの内壁に沿って送出部側へ移動させる流量調整部61と、弁を開閉することで飲料水を供給または停止する飲料水バルブ71(電磁弁)と、飲料水が流入する流入部62、飲料水を飲料水バルブ71へ送り出す送出部63、飲料水が流出する流出部72、で構成する自動流量調整バルブ60(60a、60b)を示す図である。流量調整部61は、自重でBIB18から冷水タンク20、温水タンク22へと導かれ、冷水タンク20ではエバポレータ(蒸発器)21で冷やされて冷水(例えば、5℃)となり、温水タンク22では電気ヒータ23で温められて温水(例えば、90℃)となり貯留されている冷水、温水を歯車の歯間と歯車ケースの内壁間で形成する空間に保持し、歯車ケースの内壁に沿って送出部側へ移動させることにより一定容積の冷水もしくは温水を連続して送出するものであり、駆動モータ69と固定される歯車ケース64と、歯車ケース64の内部に設けられる一組(2個)の歯車65、66と、を有している。歯車65は駆動モータ69で回転駆動される駆動軸67に固定され、歯車66は歯車65の回転に従動して回転するように従動軸68に回転自在に取り付けられており、駆動モータ69が駆動されると駆動軸67が回転して、歯車65、66を歯車ケース64の内部で図中矢印A方向に回転させる。また、歯車65、66の回転速度を検出するための駆動モータ69の回転と連動してパルスを出力するエンコーダ70を設けている。
【0012】
上述した流量調整部61は、駆動モータ69を駆動して一組の歯車65、66を図中矢印A方向に回転させると、自重でBIB18から流下した飲料水が流入部62から歯車ケース64内部に流入し、歯車65、66の歯間と歯車ケース64の内壁間で形成する空間Bに保持されて歯車ケース64の内壁に沿って図中左方向に送られて送出部63から飲料水バルブ71側に達する。したがって、歯車65、66の歯間と歯車ケース64の内壁間で形成する空間Bの容積と歯車65、66の歯数との積から求められる容積と、歯車65、66の回転速度(単位時間当たりの回転数)とにより、飲料水の送出量を管理できるので、歯車65、66の回転速度を制御することにより確実に一定容積の飲料水を連続して送出できる。
そして、飲料水の供給に伴いBIB18内の飲料水(飲料水嵩)がh1(図2参照)からh2(図5参照)に減少すると、飲料水の自重が減って流速が変動(減少)して時間当たりの飲料水供給量が減少するが、自動流量調整バルブ60を備えることにより、BIB18からの飲料水流速を常に一定に保ち、一定量の飲料水を供給することができる。
【0013】
次に、本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置の制御について図4に示す制御ブロック図で説明する。符号は、図1〜図3のものに対応している。制御は、供給制御部(制御手段)90により行われ、飲料提供装置の各部の制御データを格納するメモリ91と、基準クロック発生部(図示せず)で発生するクロックをカウントして、チューブポンプ50、自動流量調整バルブ60a、60bの駆動時間を計数するタイマー92を有する。メモリ91は所定量のシロップと飲料水を供給するのに要するチューブポンプ50、自動流量調整バルブ60a、60bの駆動時間とエンコーダ70が出力するパルス数と比較するための基準パルス数を記憶している。
ホット飲料の選択信号を出力するホット飲料選択ボタン42、コールド飲料の選択信号を出力するコールド飲料選択ボタン43、駆動モータ69が回転するとパルスを出力するエンコーダ70、飲料提供装置40各部の制御データを入力する入力ボタンと表示部を有するデータ入力装置93、供給制御部90が出力する信号で各々動作する、BIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送するチューブポンプ50、カップC内のシロップに添加する温水もしくは冷水の供給開始および停止とその供給量を調整する自動流量調整バブル60a、60bを有する。
【0014】
以上のような構成の飲料提供装置40においては、次のようにしてシロップ飲料をカップCに提供することができる。
ここに、温水は温水タンク22で加熱されて自動流量調整バブル60aの配設位置まで、冷水は冷水タンク20で冷却されて自動流量調整バブル60bの配設位置まで供給されているものとして説明する。
利用者が好みのシロップ飲料を表示するホット飲料選択ボタン42もしくはコールド飲料選択ボタン43を押すことにより発せられた信号に基づいて供給制御部90がチューブポンプ50、および、自動流量調整バブル60aもしくは自動流量調整バブル60bに信号を出力してシロップ飲料を提供する。例えば、ホット飲料を選択するホット飲料選択ボタン42を押すと、供給制御部90が出力する信号でチューブポンプ50が駆動され、BIB49のシロップチューブ44を複数のローラで押し潰してしごくことによりBIB49に充填されたシロップを一定量ずつ圧送してカップCに供給する。同時に自動流量調整バブル60aに信号が出力され、飲料水バルブ71の弁を開放すると同時に駆動モータ69が駆動されて一組の歯車65、66が回転すると、自重でBIB18から流下して温水タンク22で加熱された温水が流入部62から歯車ケース64内部に流入し、歯車65、66の歯間と歯車ケース64の内壁間で形成する空間Bに保持されて歯車ケース64の内壁に沿って送られて、送出部63から弁が開放している飲料水バルブ71、流出部72を通過して、配管52を介して温水ノズル45からカップC内のシロップに添加して提供され、カップC内でホット飲料が調整される。そして、所定量のシロップと温水を供給するとチューブポンプ50と自動流量調整バブル60aに出力している信号を停止してシロップと温水の供給を止める。その結果、予め設定された所定量のホット飲料が提供されたことになる。また、コールド飲料選択ボタン43が押されると、チューブポンプ50が駆動されてシロップが一定量ずつカップCに供給される。同時に自動流量調整バブル60bに信号が出力され、飲料水バルブ71の弁を開放するとともに、駆動モータ69が駆動されて、自重でBIB18から流下して冷水タンク20で冷却された冷水が冷水ノズル46からカップC内のシロップに添加して提供され、カップC内でコールド飲料が調整され、所定量のシロップと冷水を供給するとチューブポンプ50と自動流量調整バブル60bに出力している信号を停止してその供給を止める。その結果、予め設定された所定量のコールド飲料が提供されたことになる。尚、飲料選択ボタンが押されると所定量の飲料が提供される例で説明したが、これは一例であって、飲料選択ボタンが押されている間飲料を提供するようにしてもよい。この場合にも常に一定の希釈比率の飲料がカップC内で調整されるので、飲料の注出を途中で止めた場合にも一定の希釈比率の飲料を提供することができる。
【0015】
以上説明したように、本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置40によれば、ホット飲料選択ボタン42もしくはコールド飲料選択ボタン43が押されてホット飲料もしくはコールド飲料を提供する場合に、飲料水の供給に伴いBIB18内の飲料水(飲料水嵩)が減少すると、飲料水の自重が減って流速が減少し、時間当たりの飲料水供給量が減少するが、自動流量調整バルブ60を備えることにより、BIB18からの飲料水流速を常に一定に保ち、一定量の飲料水を供給することができるので、シロップと希釈水としての飲料水の希釈比率を常に一定に保った飲料を提供することができる。
<実施の形態2>
図6は、本発明の実施の形態2に係る飲料提供装置の構成を模式的に示した説明図である。尚、上述の図1〜図3と同一の構成を有するものには同一の符号を付してその説明を省略する。
【0016】
この図6において、本発明の実施の形態2に係る飲料提供装置80は、上記飲料提供装置40に対して、BIB49およびチューブポンプ50の代わりにコーヒー飲料等の粉末原料を供給するキャニスタ81と、キャニスタ81から供給された粉末原料と飲料水ディスペンサ10から導入した温水もしくは冷水と、を混合して供給するミキシングボウル83と、を備えている。
以上のような構成の飲料提供装置80においてコーヒー飲料を提供する例で説明する。利用者がホットコーヒーを選択するボタンを押すと、コーヒー粉末原料を収容しているキャニスタ81からシュータ82を介して攪拌羽根84が回転しているミキシングボウル83にコーヒー粉末原料が供給される。同時に自動流量調整バブル60aに連通している配管85から温水が供給される。ミキシングボウル83内のコーヒー粉末原料に添加して提供された温水は攪拌羽根84で攪拌されてホットコーヒーとなりカップCに供給される。また、利用者がアイスコーヒーを選択するボタンを押すと、コーヒー粉末原料を収容しているキャニスタ81からシュータ82を介して攪拌羽根84が回転しているミキシングボウル83にコーヒー粉末原料が供給される。同時に自動流量調整バブル60bに連通している配管86から冷水が供給される。ミキシングボウル83内のコーヒー粉末原料に添加して提供された冷水は攪拌羽根84で攪拌されてアイスコーヒーとなりカップCに供給される。尚、コーヒー粉末原料を収容しているキャニスタの例で説明したが、砂糖を収容しているキャニスタ、ミルクを収容しているキャニスタを設けて砂糖ミルク入りコーヒー飲料とすることもできる。さらに、煎茶、ココアミルク、メロンジュース等の粉末原料を使用した飲料を提供することができる。
【0017】
このように、本発明の実施の形態1および実施の形態2に係る飲料提供装置は、既存の設備を利用しながら安全性の高い飲料水を使用したシロップやコーヒー等のコールド系またホット系飲料を提供することができる飲料提供装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置を示した正面図である。
【図2】図1における飲料提供装置の構成を模式的に示した説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置の自動流量調整バルブを示した断面正面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置の制御ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る飲料提供装置の飲料水が減少した図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る飲料提供装置の構成を模式的に示した説明図である。
【符号の説明】
【0019】
10 飲料水ディスペンサ
18 BIB
20 冷水タンク
22 温水タンク
40 飲料提供装置
49 BIB
50 チューブポンプ
60 自動流量調整バルブ
60a 自動流量調整バルブ(温水用)
60b 自動流量調整バルブ(冷水用)
80 飲料提供装置
81 キャニスタ
83 ミキシングボウル
90 供給制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料水容器に充填された飲料水を冷却乃至加熱して提供するための飲料水ディスペンサに併設され、シロップやコーヒー等の飲料を提供する飲料提供装置であって、
前記飲料水ディスペンサから前記飲料水を導入し、前記飲料の原料に添加して提供する制御手段を備えたことを特徴とする飲料提供装置。
【請求項2】
前記冷却乃至加熱された飲料水の供給量を予め決められた条件に従って調整する自動流量調整バルブを備えたことを特徴とする請求項1に記載の飲料提供装置。
【請求項3】
前記シロップ飲料の原料としてのシロップが充填されたBIBと、
該BIBに充填されたシロップを予め決められた条件に従って供給量を調整して供給するシロップ供給手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料提供装置。
【請求項4】
前記コーヒー飲料等の粉末原料を供給するキャニスタと、
該キャニスタから供給された粉末原料と、前記飲料水ディスペンサから導入した飲料水と、を混合して供給するミキシングボウルと、を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−92181(P2006−92181A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−275779(P2004−275779)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】