説明

飲食店からの経路案内システム

【課題】
飲食店を利用した利用者が、自宅等の所定の目的地の駅へ飲食店の周辺駅から移動する場合の経路案内システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
飲食店情報記憶手段と、飲食店に関する情報を抽出し、抽出した飲食店に関する情報と、飲食店から目的地までの経路探索を行うための入力画面を携帯端末に送信することを要求する機能とを含む情報画面を、携帯端末に送信する飲食店情報提供手段と、飲食店の周辺駅を選択可能にする機能を含む経路探索を行うための入力画面を携帯端末に送信し、機能が選択されたことを携帯端末から受信すると、飲食店の周辺駅の情報を飲食店情報記憶手段から取得し、取得した周辺駅から目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を携帯端末に送信する経路探索手段と、を有する飲食店からの経路案内システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店を利用した利用者が、自宅等の所定の目的地の駅へ飲食店の周辺駅から移動する場合の経路案内システムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店をこれから利用しようとする者は、例えば下記特許文献1乃至特許文献5に記載のように、飲食店が提供するメニューやその所在地、空席の情報など様々な情報をインターネットなどを介して取得することが出来る。
【0003】
これらの情報は、飲食店を利用する際には極めて有益な情報であるが、飲食店を利用後、例えば自宅へ帰る場合、或いは宿泊施設に行く場合、飲食店が仮に地理に不案内な場所にあった場合、その飲食店からの目的地への最も良い経路を知る必要がある。そのような場合、一般的には、インターネットなどで提供されている経路探索システムを利用して、飲食店から自宅や宿泊施設などの目的地までの経路を調べることが出来る。経路探索システムの一例を特許文献6に示す。
【0004】
つまり、このような場合では、予め自分が利用する飲食店がどこに位置するのか、つまり飲食店の周辺の駅はどこなのかを事前に把握しておき、そこから目的地までの駅を経路探索システムに所定の方法で入力する作業を行っている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−73773号公報
【特許文献2】特開2002−279262号公報
【特許文献3】特開2003−76907号公報
【特許文献4】特開2003−122996号公報
【特許文献5】特開2004−326500号公報
【特許文献6】特開2003−58663号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
飲食店の常連客である場合は別として、飲食店の一般的な利用客は、飲食店の周辺地理には不案内であることが多い。その為、飲食店の周辺の駅を常に把握しているとは限らない。そのような場合には、特許文献1乃至特許文献5に記載のような飲食店の情報提供サービスの画面を閲覧し、そこから周辺の駅を把握したり、店員に尋ねたりしなければならない。
【0007】
また仮に周辺の駅を把握したとしても、経路探索システムにより表示される周辺の駅や目的地の入力画面に、これらの情報を入力する作業が必要となる。特に、飲食店の帰りに経路探索システムを利用する場合には、外出先であることから、携帯端末(携帯電話、PHS、PDAなどの小型の可搬型通信端末)を用いてアクセスすることとなり、更には飲食店での飲酒により酔っている場合もあり、小さい携帯端末の小さなキーで文字を入力すること自体が困難な場合もある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本発明者はかかる課題に鑑みて、飲食店の情報提供サービスの画面から容易に、飲食店から目的地までの経路探索を行える飲食店からの経路案内システムを発明した。また本発明では、飲食店の利用者が酔っている場合もあるという特殊事情を踏まえ、文字入力を極力排除し、単に画面に表示された事項から選択するだけで経路探索可能とするような、飲食店からの経路案内システムを発明した。
【0009】
請求項1の発明は、飲食店の利用者が利用する携帯端末に対して、前記飲食店の周辺駅から前記利用者の目的地の駅までの経路を通知する、飲食店からの経路案内システムであって、前記飲食店に関する情報と、前記飲食店の周辺駅の情報とを記憶する飲食店情報記憶手段と、前記携帯端末からの所定の要求を受信することにより前記飲食店に関する情報を抽出し、前記抽出した飲食店に関する情報と、前記飲食店から目的地までの経路探索を行うための入力画面を前記携帯端末に送信することを要求する機能とを含む情報画面を、前記携帯端末に送信する飲食店情報提供手段と、前記飲食店から目的地までの経路探索を行うための入力画面の送信要求を前記携帯端末から受信することで、前記飲食店の周辺駅を選択可能にする機能を含む前記経路探索を行うための入力画面を前記携帯端末に送信し、前記機能が選択されたことを前記携帯端末から受信すると、前記飲食店の周辺駅の情報を前記飲食店情報記憶手段から取得し、前記取得した周辺駅から前記目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する経路探索手段と、を有する飲食店からの経路案内システムである。
【0010】
本発明のように構成することで、飲食店の利用者は、例え飲食店の周辺駅を知らなくても、容易に目的地までの経路探索を行うことが出来る。
【0011】
また飲食店の周辺駅の名称などの入力を利用者が行わなくて良いので、利用者が酔っていて携帯端末からキー入力が困難な場合などであっても、利用することが出来る。
【0012】
請求項2の発明は、前記飲食店からの経路案内システムは、更に、前記利用者の識別情報と、前記利用者の目的地の駅の情報を記憶する利用者情報記憶手段を有しており、前記経路探索手段は、前記飲食店から目的地までの経路探索を行うための入力画面の送信要求を前記携帯端末から受信することで、前記飲食店の周辺駅を選択可能にする機能と前記利用者の目的地の駅を選択可能にする機能とを含む前記経路探索を行うための入力画面を前記携帯端末に送信し、前記両機能が選択されたことを前記携帯端末から受信すると、前記飲食店の周辺駅の情報を前記飲食店情報記憶手段から取得し、前記利用者の識別情報を前記飲食店情報提供手段から受け取ることにより、前記利用者の目的地の駅の情報を前記利用者情報記憶手段から取得し、前記取得した周辺駅から前記取得した目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する、飲食店からの経路案内システムである。
【0013】
飲食店の周辺駅の情報のみならず、利用者の目的の駅の情報も選択可能とすると良い。これによって一層、利用者の利便性が向上する。
【0014】
請求項3の発明は、前記経路探索手段は、前記飲食店情報記憶手段から取得した飲食店の周辺駅の情報が複数ある場合には、それらの周辺駅の情報が選択可能なように表示された、経路探索を行うための入力画面を再度、前記携帯端末に送信し、前記周辺駅のうち選択された一つの周辺駅の情報を前記携帯端末から受信することで、前記選択された一つの駅から目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する、飲食店からの経路案内システムである。
【0015】
繁華街にある飲食店では、周辺駅が複数ある場合もある。このような場合にも本発明のように構成することで、利用者は煩わしいキー入力などをしなくても飲食店から目的地までの経路探索を行うことが出来る。
【0016】
請求項4の発明は、前記経路探索手段は、前記利用者情報記憶手段から取得した利用者の目的地の駅の情報が複数ある場合には、それらの目的地の駅の情報が選択可能なように表示された、経路探索を行うための入力画面を再度、前記携帯端末に送信し、前記目的地の駅のうち選択された一つの目的地の駅の情報を前記携帯端末から受信することで、前記周辺駅から前記選択された一つの目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する、飲食店からの経路案内システムである。
【0017】
利用者は事前に、目的地の駅を複数設定している場合もある。このような場合にも本発明のように構成することで、利用者は煩わしいキー入力などをしなくても飲食店から目的地までの経路探索を行うことが出来る。
【0018】
請求項5の発明は、前記経路探索手段は、前記目的地までの経路探索の入力画面に、終電を条件とした経路探索を行うことの出来る機能を含んでいる、飲食店からの経路案内システムである。
【0019】
本発明のような機能を備えることによって、終電を条件とした経路探索を容易に行うことが出来る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によって、飲食店の利用者は、飲食店の周辺の駅を知らなくても、またその利用者が酔っていて経路探索システムの入力画面に文字入力を行うことが困難な場合であっても、目的地までの経路探索を容易に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の飲食店からの経路案内システム1(以下、「経路案内システム1」と呼ぶ)のシステム構成の一例を示したシステム構成図を図1に示す。
【0022】
経路案内システム1は、飲食店の利用者が利用する携帯端末2と、インターネット等のネットワーク8を介して情報の送受信が可能なコンピュータ端末(サーバも含む)上で実現されるシステムである。当該コンピュータ端末には、CPU等の演算処理装置、RAMやハードディスクなどの情報を記憶する記憶装置、その他、キーボードやマウスなどの入力装置、ディスプレイなどが設けられている。後述する経路案内システム1を実現する各機能(プログラムやモジュール)がハードディスクからRAMなどに適宜読み込まれ、それが演算処理装置で実行されることにより、本発明の各手段を構成する。また後述する各情報記憶手段の情報は、RAMやハードディスクなどに記憶されており、演算処理装置で実行される各手段がその処理の際にRAMやハードディスクなどの記憶装置から適宜、その情報を読み出して、その処理に用いる。
【0023】
経路案内システム1は、飲食店情報提供手段3と飲食店情報記憶手段4と経路探索手段5と時刻表情報記憶手段6と利用者情報記憶手段7とを有している。
【0024】
飲食店情報提供手段3は、利用者の携帯端末2から所定の操作により飲食店に関する情報画面の送信要求を受信した場合に、後述する飲食店情報記憶手段4からその飲食店の情報を抽出し、その飲食店の情報と、経路探索を行うための入力画面を送信することを要求する機能20(入力画面へのリンクや入力画面を送信することを要求するボタンなど)とを備えた情報画面を、利用者の携帯端末2に送信する手段である。図3に飲食店の情報画面の一例を示す。
【0025】
飲食店情報記憶手段4は、利用者に対して提供する飲食店の情報と、飲食店の周辺駅の情報とを記憶する手段である。飲食店の情報には、飲食店の識別情報(名称、飲食店IDなど)、住所等の所在地、電話番号などの連絡先、営業時間、営業日、席数、メニューなどがある。周辺駅の情報とは、その飲食店の最寄り駅、または飲食店を中心として所定距離内に位置する駅である。所定距離としては、徒歩で移動可能な距離とすることが好ましい。
【0026】
経路探索手段5は、飲食店の周辺駅から下車駅(好適には利用者が事前に登録した駅)までの経路探索を行い、その結果を利用者の携帯端末2に送信する手段である。このような経路探索は様々な方法を用いることが出来、例えばダイクストラ法を用いたものがある。
【0027】
経路探索手段5は、利用者の携帯端末2から経路探索を行う為の入力画面の送信要求を受信すると、利用者の携帯端末2に対して、飲食店の周辺駅を選択可能な機能(リンクやボタンなど)を備えた経路探索を行う為の入力画面を送信する。経路探索を行う為の入力画面の一例を図4に示す。
【0028】
そして利用者がその選択可能な機能を選択した結果、携帯端末2から選択要求を受信した場合には、飲食店情報記憶手段4からその飲食店の周辺駅の情報を取得し、前記送信した経路探索を行う為の入力画面の乗車駅の欄に選択可能なように乗車駅を埋め込んだ経路探索を行う為の入力画面を、携帯端末2に送信する。ここで送信される経路探索を行う為の入力画面の一例を図5に示す。
【0029】
そして携帯端末2から経路探索要求を受信すると、その乗車駅及び下車駅の情報と時刻表情報記憶手段6に記憶した、鉄道の時刻表情報に基づいて経路探索を行い、その結果の画面を携帯端末2に送信する。結果の画面の一例を図6に示す。
【0030】
尚、飲食店の周辺駅の情報として一つしか記憶されていない場合には、経路探索手段5が飲食店情報記憶手段4からその一つの周辺駅の情報を取得したら、図5の画面を携帯端末2に送信せずに(送信しないことが良いが、あえて送信しても良い)、取得した乗車駅及び下車駅の情報と、時刻表情報記憶手段6に記憶した、鉄道の時刻表情報に基づいて経路探索を行い、その結果の画面(図6)を携帯端末2に送信する。
【0031】
利用者情報記憶手段7は、利用者を一意に識別する識別情報を記憶する手段であり、例えば利用者の携帯端末2の端末IDや電話番号、電子メールアドレス、当該飲食店情報の情報画面を送信することが会員制の場合にはその会員番号などがある。また利用者が事前に下車駅として登録した、利用者の登録駅の情報を記憶している。
【0032】
次に本発明の経路案内システム1の処理プロセスの一例を図2のフローチャート及び図1のシステム構成図を用いて説明する。
【0033】
利用者が飲食店を利用した際に、自宅までの経路を調べようとした場合とする。尚、利用者情報記憶手段7には、事前に利用者が登録駅(有楽町駅)と自らの識別情報とを登録している。
【0034】
利用者が携帯端末2で所定の操作をすることにより、携帯端末2から経路案内システム1に対して、利用している飲食店の情報画面の送信要求をネットワーク8を介して送信する。これは、利用者がURLを入力したり、飲食店の情報を提供するポータルサイトから、利用している飲食店を選択することによって行える。
【0035】
この送信要求を飲食店情報提供手段3で受信すると(S100)、飲食店情報提供手段3は、該当する飲食店の情報を飲食店情報記憶手段4から抽出し、図3に示すような、飲食店に関する情報と、その飲食店からの経路探索を行うための入力画面を送信することを要求する機能20(入力画面へのリンクや入力画面を送信することを要求するボタンなど)と、を備えた情報画面を、利用者の携帯端末2に送信する(S110)。
【0036】
利用者は携帯端末2でこの情報画面を閲覧し、経路探索を行うための入力画面を送信することを要求する機能20を選択する。この機能20を利用者が携帯端末2で選択することによって、携帯端末2から経路案内システム1に対してネットワーク8を介して経路探索を行うための入力画面の送信要求が送信される。
【0037】
この送信要求を携帯端末2から受信すると(S130)、利用者の携帯端末2に対して、図4に示すような、飲食店の周辺駅を選択可能な機能21(リンクやボタンなど)を備えた経路探索を行う為の入力画面を送信する(S140)。
【0038】
この入力画面を携帯端末2で受信すると、利用者はその機能21を選択することによって、飲食店の周辺駅の選択要求を携帯端末2から経路案内システム1に送信することとなる。そしてこの選択要求を経路探索手段5で受信すると(S150)、飲食店情報提供手段3から前記利用者が閲覧していた飲食店の識別情報を受け取り、その識別情報に基づいて、飲食店情報記憶手段4に記憶する飲食店の周辺駅の情報を取得する(S160)。
【0039】
そしてS140で送信した経路探索を行う為の入力画面の乗車駅の欄に選択可能なように埋め込んだ経路探索を行う為の入力画面を、再度、携帯端末2に送信する。例えば当該飲食店の周辺駅として「銀座駅、新橋駅」が飲食店情報記憶手段4に記憶されている場合には、経路探索手段5は「銀座駅、新橋駅」を取得し、それを乗車駅の欄に選択可能なように埋め込んだ経路探索を行うための入力画面として送信する。選択可能なように埋め込むとは、例えばプルダウンメニューやチェックボックスなどのように複数の候補から一つを選択することが可能なような入力画面の構成とすることである。また周辺駅が一つしかない場合には、選択を行う必要がないので、乗車駅として決定する。
【0040】
また利用者が飲食店の周辺駅のみならず、下車駅も選択する場合には、図4に示した、利用者が登録した駅を選択可能な機能22(リンクやボタンなど)を選択することによって、利用者の識別情報に基づいて利用者情報記憶手段7から当該利用者が事前に登録した登録駅を取得する。そして、S140で送信した経路探索を行う為の入力画面の下車駅の欄に選択可能なように埋め込んだ経路探索を行う為の入力画面を、再度、携帯端末2に送信する。ここで利用者の識別情報には、如何なるものを用いても良いが、例えば携帯端末2の端末IDを用いる場合には、利用者からアクセスを受けた際にその携帯端末2の端末IDを取得していることとなるので、それに基づいて利用者情報記憶手段7から利用者の登録駅「有楽町駅」を取得する。また会員制の飲食店の情報提供サービスの場合には、S100の送信要求を行う際などに、事前に会員番号を携帯端末2から受信しているので、飲食店情報記憶手段4でその会員番号を受け取り、それに基づいて利用者情報記憶手段7から利用者の登録駅「有楽町駅」を取得する。
【0041】
尚、乗車駅及び下車駅の選択はいずれの順番で行われても良く、また同時に行われても良い。
【0042】
ここでは乗車駅として「銀座駅、新橋駅」が選択可能であり、下車駅として「有楽町駅」の一つだけなので、図5に示すように乗車駅はプルダウンメニューなどで選択可能なように構成され、下車駅はそのまま駅名が決定している状態となっている。
【0043】
利用者は図5に示したような、経路探索を行うための入力画面から選択可能となった駅から一つを選択し(ここでは「銀座駅」を選択したとする)、「検索」ボタンを押下することによって、経路探索要求が携帯端末2から経路案内システム1に送信され、それを受信した経路探索手段5は、選択した乗車駅及び下車駅と時刻表情報記憶手段6に記憶する時刻表の情報に基づいて経路探索を行い(S170)、その結果の画面を携帯端末2に送信する(S180)。
【0044】
ここで下車駅はもともと一つしかないので、携帯端末2からあえて受信しなくても、事前に下車駅として決定した駅の情報を用いれば良く、乗車駅が複数あるので、その中から選択された駅の情報を受信し、その選択された駅(乗車駅)の情報と、事前に決定した下車駅の情報とに基づいて経路探索を行えばよい。また経路探索には様々な公知の方法を用いることが出来、限定するものではない。
【0045】
経路探索手段5から送信された、経路探索の結果の画面を携帯端末2で受信し、利用者はそれを携帯端末2で閲覧する(S190)。結果の画面の一例を図6に示す。このようにして利用者は飲食店から目的地までの経路を、複雑な文字入力などを極力行わないで取得することが出来る。特に、利用者が酔っている場合には携帯端末2から細かいキー入力を行うことが困難であるが、本発明を用いることで、利用者は選択を行うだけで経路を取得することが出来る。
【0046】
尚、S160に於いて取得した飲食店の周辺駅の情報が一つ(例えば「銀座駅」)しかない場合には、経路探索手段5が飲食店情報記憶手段4からその一つの周辺駅の情報を取得したら、図5の画面を携帯端末2に送信せずに(送信しないことが良いが、あえて送信しても良い)、経路探索手段5は、取得した乗車駅(「銀座駅」)及び下車駅と時刻表情報記憶手段6に記憶する時刻表の情報に基づいて経路探索を行い(S170)、その結果の画面(図6)を携帯端末2に送信する(S180)。
【0047】
尚、本明細書で画面を送信するとは、携帯端末2の画面で表示可能な形式で情報を送信するとの意味である。
【0048】
また上述のような通常の経路探索を行う場合の他、経路探索を行うための入力画面に表示された「終電検索」を押下することによって、終電検索の指示が携帯端末2から経路案内システム1に送信される。この指示を受信した経路探索手段5は、終電を条件に付加した経路探索を行うことも出来る。即ち、経路探索手段5は、目的地の下車駅まで、終電でたどり着く経路を算出する。このような経路を算出するには、目的地に到着する最も遅い電車の時刻を算出し、それに乗り継ぐための最も遅い時刻を各々の経路で算出することによって行える。このような終電を検索するシステムとしては、例えば特開2003−242541号、特開2004−362175号などを用いることが出来る。
【0049】
本発明に於ける各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。また各記憶手段での情報の記憶方式には様々な方法を用いることが出来、例えばデータベース、データファイルのようなものがあるが、これに限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明によって、飲食店の利用者は、飲食店の周辺の駅を知らなくても、またその利用者が酔っていて経路探索システムの入力画面に文字入力を行うことが困難な場合であっても、目的地までの経路探索を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の処理プロセスの一例を示すフローチャートである。
【図3】飲食店の情報画面の一例を示す図である。
【図4】経路探索を行う為の入力画面の一例を示す図である。
【図5】経路探索を行う為の入力画面の乗車駅の欄に選択可能なように乗車駅を埋め込んだ経路探索を行う為の入力画面の一例を示す図である。
【図6】経路探索結果の画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1:飲食店からの経路案内システム
2:携帯端末
3:飲食店情報提供手段
4:飲食店情報記憶手段
5:経路探索手段
6:時刻表情報記憶手段
7:利用者情報記憶手段
8:ネットワーク
20:経路探索を行うための入力画面を送信することを要求する機能
21:飲食店の周辺駅を選択可能な機能
22:利用者が登録した駅を選択可能な機能

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店の利用者が利用する携帯端末に対して、前記飲食店の周辺駅から前記利用者の目的地の駅までの経路を通知する、飲食店からの経路案内システムであって、
前記飲食店に関する情報と、前記飲食店の周辺駅の情報とを記憶する飲食店情報記憶手段と、
前記携帯端末からの所定の要求を受信することにより前記飲食店に関する情報を抽出し、前記抽出した飲食店に関する情報と、前記飲食店から目的地までの経路探索を行うための入力画面を前記携帯端末に送信することを要求する機能とを含む情報画面を、前記携帯端末に送信する飲食店情報提供手段と、
前記飲食店から目的地までの経路探索を行うための入力画面の送信要求を前記携帯端末から受信することで、前記飲食店の周辺駅を選択可能にする機能を含む前記経路探索を行うための入力画面を前記携帯端末に送信し、前記機能が選択されたことを前記携帯端末から受信すると、前記飲食店の周辺駅の情報を前記飲食店情報記憶手段から取得し、前記取得した周辺駅から前記目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する経路探索手段と、
を有することを特徴とする飲食店からの経路案内システム。
【請求項2】
前記飲食店からの経路案内システムは、更に、
前記利用者の識別情報と、前記利用者の目的地の駅の情報を記憶する利用者情報記憶手段を有しており、
前記経路探索手段は、
前記飲食店から目的地までの経路探索を行うための入力画面の送信要求を前記携帯端末から受信することで、前記飲食店の周辺駅を選択可能にする機能と前記利用者の目的地の駅を選択可能にする機能とを含む前記経路探索を行うための入力画面を前記携帯端末に送信し、前記両機能が選択されたことを前記携帯端末から受信すると、前記飲食店の周辺駅の情報を前記飲食店情報記憶手段から取得し、前記利用者の識別情報を前記飲食店情報提供手段から受け取ることにより、前記利用者の目的地の駅の情報を前記利用者情報記憶手段から取得し、前記取得した周辺駅から前記取得した目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の飲食店からの経路案内システム。
【請求項3】
前記経路探索手段は、
前記飲食店情報記憶手段から取得した飲食店の周辺駅の情報が複数ある場合には、それらの周辺駅の情報が選択可能なように表示された、経路探索を行うための入力画面を再度、前記携帯端末に送信し、前記周辺駅のうち選択された一つの周辺駅の情報を前記携帯端末から受信することで、前記選択された一つの駅から目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飲食店からの経路案内システム。
【請求項4】
前記経路探索手段は、
前記利用者情報記憶手段から取得した利用者の目的地の駅の情報が複数ある場合には、それらの目的地の駅の情報が選択可能なように表示された、経路探索を行うための入力画面を再度、前記携帯端末に送信し、前記目的地の駅のうち選択された一つの目的地の駅の情報を前記携帯端末から受信することで、前記周辺駅から前記選択された一つの目的地の駅までの経路探索を行い、その結果の画面を前記携帯端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の飲食店からの経路案内システム。
【請求項5】
前記経路探索手段は、
前記目的地までの経路探索の入力画面に、終電を条件とした経路探索を行うことの出来る機能を含んでいる、
ことを特徴とする請求項から請求項4のいずれかに記載の飲食店からの経路案内システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−301822(P2006−301822A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−120479(P2005−120479)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(500175565)株式会社ぐるなび (43)
【Fターム(参考)】